(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
以下、本発明を、自動車のセンターコンソールに設けられるシャッタ式物入れに具体化した第1実施形態について、
図1〜
図8を参照して説明する。なお、以下の記載においては、自動車の進行方向(前進方向)を前方とし、後退方向を後方として説明する。
【0025】
センターコンソールは、自動車の運転席と助手席との間の床(フロア)上に配設される。センターコンソールにはシフトレバー、サイドブレーキレバー等の操作部が設けられるほか、
図1及び
図2に示すシャッタ式物入れ10が設けられる。
【0026】
このシャッタ式物入れ10は、物入れ本体11、シャッタ格納部13、一対のガイド溝部22及びシャッタ14を備えている。
物入れ本体11は、飲料容器、小物等を収容する箇所であり、前後方向に細長い形状をなしている。この物入れ本体11は、自身の上端に開口部12を有しており(
図5(B)等参照)、この開口部12を通じて上記小物類等が物入れ本体11に対し出し入れされる。
【0027】
シャッタ格納部13は、開口部12の開放時にシャッタ14を邪魔にならない箇所に格納するためのものであり、第1実施形態では物入れ本体11の後側で同物入れ本体11と隣合う位置に配設されている。
【0028】
物入れ本体11の開口部12及びシャッタ格納部13において、それらの配設方向(前後方向)に直交する方向である幅方向(車幅方向と同一方向)についての両側部には、それぞれガイド溝部22が設けられている。
図3及び
図5(B)に示すように、各ガイド溝部22の内壁面は、上記幅方向に略直交する縦壁面23と、この縦壁面23に対し略直交し、かつ互いに相対向する一対の横壁面24とを備えている。
【0029】
図6に示すように、各ガイド溝部22は、開口部12とシャッタ格納部13とで異なる形状をなしている。開口部12では、各ガイド溝部22の略全体が直線状をなしている。各ガイド溝部22のこの部分を、以下「直線部分25」というものとする。開口部12では、各ガイド溝部22の両横壁面24が上下に相対向している。また、開口部12では、各ガイド溝部22の縦壁面23及び両横壁面24が、物入れ本体11及びシャッタ格納部13の上記配設方向(前後方向)に真っ直ぐに延びている。
【0030】
これに対し、シャッタ格納部13では、シャッタ14の格納スペースをできるだけ小さくするために、各ガイド溝部22が比較的大きな曲率(湾曲の度合い)で湾曲されている。シャッタ格納部13における各ガイド溝部22の略全体がこの湾曲の対象となっており、同シャッタ格納部13では、各ガイド溝部22の全体が略円環状をなしている。各ガイド溝部22のこの部分を、以下「湾曲部分26」というものとする。シャッタ格納部13では、両横壁面24は径方向に相対向していて湾曲している。
【0031】
各ガイド溝部22の縦壁面23は、開口部12においてもシャッタ格納部13においても平面状をなしている。
図1及び
図2の少なくとも一方に示すように、シャッタ14は、物入れ本体11及びシャッタ格納部13の上記配設方向(前後方向)に並べられた複数(多数)のシャッタ構成部材15を備えている。各シャッタ構成部材15は、上記幅方向へ延びる横長の形状をなしている。隣合うシャッタ構成部材15間には、それらよりも厚みが薄く、かつ上記幅方向に延びるヒンジ部17が設けられている(
図7参照)。隣合うシャッタ構成部材15は、このヒンジ部17によって屈曲可能に連結されている。
【0032】
上記幅方向についての各シャッタ構成部材15の両端には、上記ガイド溝部22内で同幅方向外方へ延びる軸部16がそれぞれ設けられている。
図3〜
図5の少なくとも1つに示すように、シャッタ構成部材15毎の軸部16は、円柱状をなし、対応するガイド溝部22内に摺動可能に配置されている。軸部16の外周面の全体は、一定の曲率で湾曲した曲面(円筒面)16Aからなる。各軸部16は、ガイド溝部22の両横壁面24の間隔I3(
図5(B)参照)よりも若干小径をなしており、各軸部16が初期の形状(円柱状)を保ちながら、すなわち、実質上弾性変形することなく曲面16Aにおいて横壁面24に線接触する構成となっている。
【0033】
同一のシャッタ構成部材15における一方の軸部16の先端から他方の軸部16の先端までの距離D1(
図5(A)参照)は、対向する両ガイド溝部22の両縦壁面23間の間隔I1(
図5(B)参照)よりも若干短く設定されている。こうした構成により、シャッタ構成部材15毎の両軸部16は、両ガイド溝部22の縦壁面23から僅かに(第1実施形態では約1mm)離間している。
【0034】
各シャッタ構成部材15及び両軸部16は、材質的には、硬質材によって成形された硬質部HPと、軟質材によって硬質部HPの周りに形成された軟質部SPとからなる。硬質材としては、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン重合体)、ポリプロピレン等の硬質樹脂が用いられる。また、軟質材としては、例えば、ポリエステル系エラストマー、ポリプロピレン系エラストマー等の各種エラストマーが用いられる。そして、各シャッタ構成部材15及び両軸部16の各芯部分(骨格部分)は硬質部HPによって形成されていて、シャッタ14に必要な剛性や強度をここで確保するようにしている。各シャッタ構成部材15及び両軸部16の各表層部分や、ヒンジ部17は、軟質部SPによって形成されている。そして、シャッタ14の柔軟性、屈曲性等を、この軟質部SPによって得るようにしている。
【0035】
こうした硬質部HP及び軟質部SPからなる各シャッタ構成部材15及び各軸部16は、例えば2色成形法によって形成されている。
図1及び
図2に示すように、多数のシャッタ構成部材15のうち一番前に位置するものは、他のシャッタ構成部材15よりも、前後方向に広く形成されている。この一番前のシャッタ構成部材15には、シャッタ14のスライド操作時に指先を掛けるための摘み部18が設けられている。
【0036】
多数のシャッタ構成部材15を連結してなる上記シャッタ14は、平面略矩形状をなしている。このシャッタ14は、シャッタ構成部材15毎の両軸部16が両ガイド溝部22を摺動することにより、シャッタ格納部13内に格納されて開口部12を開放する開位置(図示略)と、シャッタ格納部13から引き出されて開口部12を閉塞する閉位置(
図1参照)との間でスライドする。
【0037】
図3〜
図5及び
図7の少なくとも1つに示すように、各軸部16には、突出部27が上記幅方向外方へ突設されている。同一のシャッタ構成部材15における一方の突出部27の先端から他方の突出部27の先端までの距離D3(
図5(A)参照)は、両縦壁面23間の上記間隔I1(
図5(B)参照)よりも長く設定されている。そして、各突出部27が弾性変形した状態で縦壁面23に接触している(
図3、
図8参照)。各突出部27は、上述した軟質部SPと同一種類の軟質材(エラストマー)によって、同軟質部SPに一体形成されている。第1実施形態では、各突出部27は、弾性変形前には、各軸部16から上記幅方向外方へ真っ直ぐに延びる丸棒状をなしていて、可撓性に富んでいる。各突出部27は、その長さ方向のどの箇所でも略一定(第1実施形態では約1mm)の外径D2(
図4参照)を有している。各突出部27の長さL1(
図4参照)は、軸部16とガイド溝部22の縦壁面23との間隔I2(
図3参照)の1.5倍以上に設定されていることが好ましい。第1実施形態では、間隔I2が約1mmであるのに対し、各突出部27の長さL1が約3mmに設定されている。そして、各突出部27は、軸部16との境界部分(基端部)において折れ曲がるように撓んだ状態で縦壁面23に接触している。
【0038】
なお、各ガイド溝部22における縦壁面23及び両横壁面24にはグリースがそれぞれ塗布されている。各縦壁面23に塗布されたグリースは、シャッタ14がスライド操作される際の、各突出部27と同縦壁面23との間の摩擦を小さくする。また、両横壁面24に塗布されたグリースは、シャッタ14がスライド操作される際の、各軸部16と同横壁面24との間の摩擦を小さくする。
【0039】
次に、上記のように構成された第1実施形態のシャッタ式物入れ10の作用について説明する。
このシャッタ式物入れ10では、
図3及び
図8に示すように、各軸部16が、実質上弾性変形することなく、曲面16Aからなる外周面においてガイド溝部22の横壁面24に線接触している。また、各軸部16がガイド溝部22の縦壁面23から所定間隔I2(約1mm)離間している。各軸部16から上記幅方向外方へ延びる棒状の各突出部27は、軸部16との境界部分において折れ曲がるように撓んだ状態で縦壁面23に線接触している。この突出部27には、軸部16から上記幅方向外方へ真っ直ぐに延びるといった元の形態(真っ直ぐな棒状)に戻ろうとする力(弾性復元力)が働いていて、縦壁面23を押圧している。
【0040】
物入れ本体11に小物類を出し入れする際には、シャッタ14が、シャッタ格納部13内に格納されて開口部12を開放する開位置(図示略)と、シャッタ格納部13から引き出されて開口部12を閉塞する閉位置(
図1参照)との間でスライド操作される。このとき、シャッタ構成部材15毎の軸部16がガイド溝部22内を摺動する。すなわち、各軸部16が対応するガイド溝部22によって案内されながら同ガイド溝部22内を摺動することで、シャッタ14のスライドが行なわれて、開口部12が開閉される。この際、各軸部16は外周面の曲面16Aにおいて横壁面24上を摺動するため、同軸部16と横壁面24との間に生ずる摺動抵抗は小さい。シャッタ14をスライド操作する際の荷重(操作荷重)は、主として、上記スライドの際に各突出部27とガイド溝部22の縦壁面23との間に生ずる摺動抵抗によって作り出される。
【0041】
ここで、仮に、軸部16に突設された突出部27が横壁面24に接触しているとすると(従来技術がこれに該当する)、その突出部27と横壁面24との間で生ずる摺動抵抗が、ガイド溝部22の直線部分25よりも湾曲部分26において大きくなる。弾性変形した突出部27を、湾曲した横壁面24に沿わせて摺動させなければならないからである。しかも、この湾曲部分26での摺動抵抗は、同湾曲部分26の曲率が大きくなるに従い大きくなる。その結果、軸部16をシャッタ格納部13の湾曲したガイド溝部22内で摺動させるときには、開口部12の直線状のガイド溝部22内で摺動させるときよりも操作荷重が増大し、操作フィーリングが低下する。
【0042】
しかし、第1実施形態では、折れ曲がるように撓んだ状態から元の形態に戻ろうとする突出部27が、縦壁面23上を摺動する。この縦壁面23は、横壁面24とは異なり湾曲しておらず、平面状をなしている。そのため、弾性変形した突出部27を、湾曲した横壁面24に沿わせて摺動させることによる、摺動抵抗の増加がない。シャッタ格納部13の湾曲したガイド溝部22において、突出部27が縦壁面23上を摺動する際の摺動抵抗は、同突出部27が横壁面24上を摺動する場合のそれよりも小さくなる。その結果、軸部16を開口部12の直線状のガイド溝部22内で摺動させる場合に比べ、同軸部16をシャッタ格納部13の湾曲したガイド溝部22内で摺動させるときに操作荷重が増大することが抑制される。
【0043】
上記の作用は、ガイド溝部22の湾曲部分26における曲率の大小に拘らず得られる。ガイド溝部22の壁面のうち、突出部27が弾性変形した状態で接触する縦壁面23は、横壁面24の湾曲度合いに拘らず平らなためである。この点、軸部16に突設された突出部27が、湾曲した横壁面24に接触し、その湾曲部分の曲率が大きくなるほど摺動抵抗が大きくなる場合(従来技術)と大きく異なる。従って、第1実施形態の従来技術に対する有効性は、ガイド溝部22の湾曲部分26の曲率が大きくなるほど顕著なものとなる。
【0044】
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)シャッタ格納部13におけるガイド溝部22の略全体が湾曲させられたシャッタ式物入れ10において(
図6)、各軸部16を、ガイド溝部22の縦壁面23から離間させる(
図3)。各軸部16には、軟質材からなる突出部27を幅方向(物入れ本体11の開口部12及びシャッタ格納部13の配設方向に直交する方向)外方へ突設し、同突出部27を弾性変形させた(折れ曲がるように撓ませた)状態で縦壁面23に接触させている(
図8)。
【0045】
このため、突出部27とガイド溝部22の壁面との間で生ずる摺動抵抗がシャッタ格納部13の湾曲部分26で大きくならないようにし、軸部16をシャッタ格納部13の湾曲したガイド溝部22内で摺動させるときに操作荷重が増大するのを抑制することができる。その結果、シャッタ14をスライド操作する際の操作荷重を、ガイド溝部22における軸部16の位置に拘らず安定化させ、操作フィーリングの向上を図ることができる。
【0046】
この効果は、曲率の大きなガイド溝部22を有するシャッタ式物入れ10ほど大きなものとなる。
(2)各突出部27を、各軸部16から上記幅方向外方へ延びる棒状に形成している(
図7等)。
【0047】
このため、突出部27を、折れ曲がるように撓ませた状態で縦壁面23に線接触させ(
図8)、シャッタ14のスライド操作に伴い同突出部27を縦壁面23上で摺動させることにより、シャッタ14の操作荷重を簡単に作り出すことができる。
【0048】
(3)各突出部27の長さL1を、軸部16とガイド溝部22の縦壁面23との間隔I2の1.5倍以上に設定している(
図3、
図4)。
このため、突出部27を折れ曲がるように撓ませた状態で縦壁面23に線接触させることができ、軸部16がガイド溝部22内を摺動する際に、突出部27と縦壁面23との間に適度な摺動抵抗を生じさせ、上記(2)の効果を確実に得ることができる。
【0049】
(4)
図4において各突出部27の外径D2及び長さL1の少なくとも一方を変更することで、操作荷重を容易に調整することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、
図9〜
図11を参照して説明する。
【0050】
第2実施形態では、各軸部16の形状と、各突出部31の構成とが第1実施形態と異なっている。
第1実施形態では、各軸部16の外周面の全体が曲面16Aによって構成されていたが(
図7等)、第2実施形態では、ガイド溝部22の両横壁面24に接触する箇所、すなわち相対向する2箇所がそれぞれ曲面16Bによって構成されている。各軸部16の外周面において、両曲面16B間となる2箇所は、互いに平行な関係となる平面16Cによって構成されている。
【0051】
また、第2実施形態の突出部31は、棒状をなす第1実施形態の突出部27とは異なり、板状部32と空洞部33とによって構成されている。板状部32は、上記配設方向(前後方向)についての両方の端部32Eにおいて軸部16に接続されている。この板状部32は、弾性変形前には、上記端部32Eから上記配設方向(前後方向)に離れるほど軸部16から遠ざかる平面略円弧状をなしている。板状部32は、配設方向(前後方向)についての中央部において軸部16から最も離れている。空洞部33は、軸部16と板状部32とによって挟まれた空間からなり、板状部32の弾性変形を容易にしている。
【0052】
なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の箇所、部材等については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
上記のように構成された第2実施形態のシャッタ式物入れ10では、物入れ本体11に対する小物類等の出し入れに際し、第1実施形態と同様にシャッタ14がスライド操作される。
【0053】
第1実施形態との相違は、各軸部16から上記幅方向外方へ突出する板状部32が、両端部32Eを除く部分において軸部16に近づくように撓むことにより、弾性変形した状態で、しかも広い面で、縦壁面23に対し接触する(
図11参照)。そして、シャッタ14のスライドに伴い、元の形態(平面略円弧状)に戻ろうとする板状部32が縦壁面23上を摺動することにより、突出部31と縦壁面23との間に適度な摺動抵抗が生じ、シャッタ14の操作荷重が好適に作り出されることである。
【0054】
従って、第2実施形態によれば、各突出部31の弾性変形の形態等が異なるものの、第1実施形態と同様の効果が得られるほか、上記(2),(3)に代えて、次の効果が得られる。
【0055】
(5)物入れ本体11及びシャッタ格納部13の配設方向(前後方向)についての両端部32Eにおいて軸部16に接続された板状部32と、軸部16及び板状部32間の空洞部33とによって、突出部31を構成している(
図10(A))。
【0056】
このため、板状部32を軸部16に近づくように撓ませた状態で、縦壁面23に対し比較的広い面で接触させ(
図11)、シャッタ14のスライドに伴い同突出部31を縦壁面23上で摺動させることにより、シャッタ14の操作荷重を簡単に作り出すことができる。
【0057】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、
図12を参照して説明する。
第3実施形態では、各ガイド溝部22の壁面のうち両横壁面24に対し、表面粗さを大きく(粗く)する粗面加工が施されている。粗面加工としては、例えばホーニング加工、シボ加工等が採用される。そして、両横壁面24については、上記粗面加工が施されたうえでグリースが塗布されている。
【0058】
上記以外の構成は、第1実施形態と同様である。そのため、第1実施形態と同様の箇所、部材等には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
軸部16がガイド溝部22内を摺動する構成では、シャッタ14のスライドに伴う軸部16の摺動が繰り返されることにより、同軸部16とガイド溝部22の横壁面24との間のグリースが減少していき、軸部16が横壁面24に直接接触した状態で摺動し、異音(擦れ音)を発するおそれがある。
【0059】
しかし、第3実施形態では、各横壁面24に粗面加工が施されている。同横壁面24が粗面となっていて、鏡面である場合よりも、軸部16の横壁面24に対する接触面積が少なくなっている。そのため、軸部16の摺動によってたとえグリースが減少したとしても、横壁面24は軸部16に対し少ない面で接触することとなり、軸部16の摺動に伴い異音(擦れ音)が発生しにくくなる。
【0060】
また、粗面加工により表面粗さが大きく(粗く)された両横壁面24では、グリースの一部が微細な凹み部分に入り込む。この入り込んだグリースは、凹み部分から抜け出にくい。そのため、両横壁面24が鏡面に形成されたものに比べグリースの保持性が高まる。
【0061】
従って、第3実施形態によれば、上述した(1)〜(4)と同様の効果が得られるほか、次の効果も得られる。
(6)各ガイド溝部22の両横壁面24に粗面加工を施したうえでグリースを塗布している(
図12)。
【0062】
このため、各横壁面24の軸部16との接触面積を小さくし、軸部16の摺動に伴い発生する異音(擦れ音)を小さくすることができる。
また、横壁面24におけるグリースの保持性を高め、同グリースによる潤滑状態を長い期間に亘り維持し、耐久性を向上させることができる。
【0063】
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態について、
図13〜
図19を参照して説明する。
【0064】
ここで、上記第1〜第3実施形態のシャッタ式物入れ10では、上述したように、開口部12の開閉に際し、シャッタ14が開位置と閉位置との間でスライド操作される。このとき、ガイド溝部22に沿う方向の各シャッタ構成部材15の動きは、ヒンジ部17を介して、隣のシャッタ構成部材15に伝達される(
図7等参照)。また、このときには、シャッタ構成部材15毎の両軸部16がガイド溝部22内を摺動する。すなわち、各軸部16がガイド溝部22によって案内されながら同ガイド溝部22内を摺動することで、シャッタ14のスライドが行なわれて、開口部12が開閉される。
【0065】
上記シャッタ式物入れ10では、このスライドのために、軸部16と、ガイド溝部22の一対の横壁面24との間に隙間が設定される。
一方、上記第1〜第3実施形態のシャッタ式物入れ10は、下記条件1を満たしている。
【0066】
条件1:隣合うシャッタ構成部材15が、シャッタ14の厚み方向(
図7の略上下方向)についての意匠面(上面)側に設けられたヒンジ部17により互いに連結されており、シャッタ構成部材15毎の軸部16が、ヒンジ部17から上記厚み方向へ遠ざかる側(
図7の略下側)に設けられていること。
【0067】
この条件1を満たすシャッタ式物入れ10においては、シャッタ14のスライド操作に際し、軸部16がガイド溝部22内で振動し、同軸部16がガイド溝部22の横壁面24に接触したり、同横壁面24から離間したりすると、異音(びびり音)を発生するおそれがある。この現象は、ガイド溝部22の湾曲部分26よりも直線部分25において起こりやすい。これは、軸部16が湾曲部分26を通過するときには、一方の横壁面24に押付けられた状態で摺動しやすいのに対し、軸部16が直線部分25を通過するときには、上記のような特定の横壁面24に押付けられることが起こりにくいからである。
【0068】
なお、こうした異音(びびり音)は、軸部16に突出部27が突設されているタイプのシャッタ式物入れ10に限らず、突設されていないタイプのシャッタ式物入れにも共通して起こり得る。
【0069】
ところで、ヒンジ部17についても軸部16についても、シャッタ14の厚み方向(
図18の上下方向)についての中央部分に配置すること、すなわち、ヒンジ部17及び軸部16のいずれについても、物入れ本体11及びシャッタ格納部13の配列方向に沿う線上に位置させることによって、異音(びびり音)の発生を抑制することは可能である。
【0070】
これは、ガイド溝部22に沿う方向の各シャッタ構成部材15の動きは、同シャッタ構成部材15の軸部16、隣のシャッタ構成部材15との間のヒンジ部17、隣のシャッタ構成部材15の軸部16を介して、隣のシャッタ構成部材15に伝達される。このときには、ヒンジ部17を支点としてシャッタ構成部材15を回転させようとするモーメントが発生しにくく、ガイド溝部22内で軸部16が振動しにくいからである。
【0071】
反面、上記(
図18)のように、ヒンジ部17及び軸部16をシャッタ14の厚み方向についての中央部分に配置すると、ガイド溝部22を上方から覆うカバー(意匠パネル)41の上面41Aと、シャッタ14の意匠面14Aとの間の段差42が大きくなる。これは、軸部16がシャッタ14の厚み方向についての中央部分に設けられることに伴い、同シャッタ14の意匠面14Aと軸部16との間隔I4が小さくなる。軸部16をガイド溝部22に係合させた状態において、意匠面14Aの高さが低くなり、カバー(意匠パネル)41の上面41Aと意匠面14Aとの間隔I5が拡大するからである。この間隔I5の拡大に伴い段差42が目立つようになり、シャッタ式物入れ10の見栄えが悪くなる。
【0072】
この点において、
図17に示すように、ヒンジ部17をシャッタ14の厚み方向(
図17の上下方向)についての意匠面14A側に設け、軸部16を同方向についてヒンジ部17から遠ざかる側(
図17の下側)に設けた上記第1〜第3実施形態では、シャッタ14の意匠面14Aと軸部16との間隔I4が大きくなる。軸部16をガイド溝部22に係合させた状態において、意匠面14Aの位置が高くなり、その分、カバー(意匠パネル)41の上面41Aと意匠面14Aとの間隔I5が小さくなり、段差42が目立たなくなり、見栄えがよくなる。
【0073】
このような技術背景のもと、第4実施形態では、ヒンジ部17をシャッタ14の厚み方向についての意匠面14A側に設け、軸部16を同方向についてヒンジ部17から遠ざかる側に設けたシャッタ式物入れ10の長所(見栄えの良さ)を生かしつつ、異音(びびり音)の発生を抑制するための構造を採用している。
【0074】
上記第1〜第3実施形態では詳しい説明を省略したが、これらと同様、第4実施形態では、
図19に示すように、隣合うシャッタ構成部材15は、シャッタ14の厚み方向(
図19の上下方向)についての意匠面14A側となる箇所に設けられたヒンジ部17により互いに連結されている。より具体的には、このヒンジ部17は、意匠面14A(
図19の上面)から僅かに下方へ離間した箇所に設けられ、他の箇所よりも薄肉状をなしている。
【0075】
シャッタ構成部材15毎の両軸部16は、ヒンジ部17からシャッタ14の厚み方向へ遠ざかる側(
図19の下側)に設けられている。両軸部16は、上記厚み方向についての中央部よりも下方へずれた箇所、本実施形態では、シャッタ構成部材15の下部寄りの箇所に設けられている。
【0076】
図13〜
図16の少なくとも1つに示すように、各シャッタ構成部材15とその両隣のシャッタ構成部材15との間には、上記軟質部SPと同様、軟質材からなり、かつ同両シャッタ構成部材15の軸部16の動きを制約するためのリブ43が設けられている。リブ43は、
図14に示すように、隣合うシャッタ構成部材15の組合わせの全てを対象として設けられている。上記リブ43は、上記組合わせ毎に一対ずつ設けられている。各リブ43は、上記幅方向(物入れ本体11の開口部12及びシャッタ格納部13の配設方向に直交する方向)については上記組合わせの両端部に設けられて、軸部16の近くに位置している。
【0077】
各リブ43は、シャッタ14の軟質部SPと一体で形成されている。上記幅方向についての各リブ43の厚みを厚みT1とすると、この厚みT1は
図16に示すように小さな値に設定されている。こうした設定がなされること、及びリブ43が軟質材によって形成されていることから、リブ43は
図15において二点鎖線で示すように、上記幅方向等へ弾性変形可能である。
【0078】
図19に示すように、各リブ43は、シャッタ14の厚み方向(
図19の上下方向)については、少なくとも軸部16の中心軸線L2とヒンジ部17との間に設けられている。さらに、第4実施形態では、各リブ43は、シャッタ14の厚み方向について、軸部16の中心軸線L2よりもヒンジ部17から遠ざかる側(
図16、
図19の下側)に設けられている。各リブ43は、シャッタ14の厚み方向については、各シャッタ構成部材15の全体に亘って設けられている。
【0079】
なお、
図19中、符号L3で示す一点鎖線は、隣合う軸部16の中心軸線L2を前後方向に繋ぐ線である。後述する
図20及び
図21についても同様である。
上記以外の構成は、第1及び第3実施形態と同様である。そのため、第1及び第3実施形態と同様の箇所、部材等には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0080】
上記の構成を有する第4実施形態では、シャッタ14がスライド操作されるとき、
図19に示すように、ガイド溝部22に沿う方向の各シャッタ構成部材15の動きは、ヒンジ部17を介して、隣のシャッタ構成部材15に伝達される。また、このときには、シャッタ構成部材15毎の両軸部16がガイド溝部22内を摺動する。すなわち、各軸部16がガイド溝部22によって案内されながら同ガイド溝部22内を摺動することで、シャッタ14のスライドが行なわれて、開口部12が開閉される。
【0081】
ここで、ヒンジ部17及びリブ43について、上述した条件1を満たしているシャッタ式物入れ10では、リブ43が設けられていないとすると、シャッタ14がスライド操作される際、ヒンジ部17を支点としてシャッタ構成部材15を回転させようとするモーメントが発生するおそれがある。
【0082】
しかし、第4実施形態では、隣合うシャッタ構成部材15の間にリブ43が設けられていて、このリブ43が軸部16の動き(振動)を制約する。そのため、軸部16がガイド溝部22の横壁面24に対し接触・離間することが起こりにくくなる。
【0083】
特に、第4実施形態では、リブ43を介して隣合うシャッタ構成部材15においては、隣合う軸部16の中心軸線L2間にそのリブ43の一部が存在する。この中心軸線L2間のリブ43は、両軸部16間で、ガイド溝部22に沿う動きを伝達する。この伝達により、ヒンジ部17を支点としてシャッタ構成部材15を回転させようとするモーメントが発生しにくくなる。これに伴い、軸部16のガイド溝部22内での振動が抑制され、軸部16がガイド溝部22の横壁面24に対し接触・離間することが確実に起こりにくくなる。
【0084】
さらに、第4実施形態では、軸部16の中心軸線L2とヒンジ部17との間に加え、中心軸線L2よりもヒンジ部17から遠ざかる側(
図19の下側)にもリブ43が存在する。このリブ43の加わった分、軸部16の動き(振動)がより制約される。
【0085】
なお、リブ43は軟質材によって薄板状に形成されていて、
図15において二点鎖線で示すように弾性変形可能である。この弾性変形により、リブ43の追加に起因して、シャッタ14の屈曲性(撓みやすさ)が損なわれる程度は小さくなる。
【0086】
従って、第4実施形態によれば、上述した(1)〜(4),(6)と同様の効果が得られるほか、次の効果も得られる。
(7)シャッタ14のヒンジ部17及び軸部16について、上記条件1を満たすシャッタ式物入れ10において、隣合うシャッタ構成部材15間に、軟質材からなり、かつ軸部16の動きを制約するためのリブ43を設けている(
図15)。
【0087】
このため、カバー(意匠パネル)41の上面41Aとシャッタ14の意匠面14Aとの間隔I5(段差42)を小さくして、シャッタ式物入れ10の見栄えをよくすることができる(
図17)。また、軸部16がガイド溝部22内で振動するのをリブ43によって制約して、その振動に起因する異音(びびり音)の発生を抑制することができる。さらに、リブ43の追加に伴いシャッタ14の撓みやすさが損なわれる程度を小さくすることができる。
【0088】
(8)隣合うシャッタ構成部材15の組合わせの全てについて、隣合うシャッタ構成部材15間に一対ずつリブ43を設けている(
図14)。
このため、上記全ての組合わせについての両軸部16がガイド溝部22内で振動するのを制約して、異音(びびり音)の発生を抑制することができる。
【0089】
(9)隣合うシャッタ構成部材15間において、リブ43を上記幅方向についての端部に設けている(
図15)。
このため、軸部16のガイド溝部22内での振動を、その軸部16の近くで、効率よく制約することができる。
【0090】
(10)リブ43の厚みT1を小さく設定している(リブ43を薄く形成している)(
図16)。
このため、リブ43を軟質材によって形成することと相俟って、同リブ43を
図15において二点鎖線で示すように弾性変形しやすくすることができる。その結果、リブ43の追加に伴いシャッタ14の撓みやすさが損なわれる程度をより抑えることができる。
【0091】
(11)リブ43を、シャッタ14の厚み方向について、軸部16の中心軸線L2とヒンジ部17との間に設けている(
図19)。
このため、隣合う中心軸線L2間のリブ43が、両軸部16間で、ガイド溝部22に沿う動きを伝達することにより、ヒンジ部17を支点としてシャッタ構成部材15を回転させようとするモーメントを発生しにくくし、軸部16のガイド溝部22内での振動を抑制することができる。その結果、異音(びびり音)の発生をより確実に抑制することができるようになる。
【0092】
(12)リブ43を、上記(11)に加え、シャッタ14の厚み方向について、さらに、軸部16の中心軸線L2よりもヒンジ部17から遠ざかる側(
図19の下側)にも設けている(
図19)。
【0093】
このため、リブ43を上記(11)よりもヒンジ部17から遠ざかる側に拡張することとなり、軸部16の動きを上記(11)よりも制約することができ、異音(びびり音)の発生を抑制する効果を一層確実に得ることができるようになる。
【0094】
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・硬質部HPは、上記各実施形態とは異なる種類の硬質材によって形成されてもよい。また、軟質部SPは、上記各実施形態とは異なる種類の軟質材によって形成されてもよい。
【0095】
・第1、第3及び第4実施形態において、棒状の突出部27の長さL1(
図4参照)が、軸部16とガイド溝部22の縦壁面23との間隔I2(
図3参照)の1.5倍以上となることを条件に、同間隔I2及び長さL1を適宜変更してもよい。
【0096】
・第1、第3及び第4実施形態において、棒状の突出部27は、その長さ方向(上記幅方向)についての中間部分で折れ曲がるように撓むことにより、弾性変形した状態で縦壁面23に接触するものであってもよい。
【0097】
・両横壁面24に対し粗面加工を施す第3実施形態の構成は、第2実施形態において適用されてもよい。
・第1〜第4実施形態において、各ガイド溝部22の両横壁面24に加え、縦壁面23に対しても粗面加工が施されてもよい。
【0098】
・本発明は、物入れ本体11が上端部に開口部12を有し、シャッタ14が水平方向にスライドさせられるタイプ(第1〜第4実施形態がこれに該当する)とは異なるタイプのシャッタ式物入れにも適用可能である。例えば、物入れ本体が後端部に開口部を有し、シャッタが鉛直方向(上下方向)にスライドさせられるタイプが挙げられる。また、本発明は、シャッタが鉛直面や水平面に対し斜めに交差する方向にスライドさせられるタイプのシャッタ式物入れにも適用可能である。
【0099】
・シャッタ格納部13におけるガイド溝部22は、その少なくとも一部において湾曲されていればよい。従って、上記第1〜第4実施形態とは異なり、シャッタ格納部13では、ガイド溝部22の一部のみが湾曲されてもよい。
【0100】
・第1、第3及び第4実施形態における突出部27や、第2実施形態における突出部31は、軸部16とは別部材によって形成されてもよい。
・第1〜第4実施形態において、複数のシャッタ構成部材15の一部については、両軸部16ともに突出部27,31が突設されない構成としてもよい。
【0101】
・第1〜第4実施形態において、複数の軸部16の一部については、突出部27,31が突設されない構成としてもよい。
例えば、同一のシャッタ構成部材15について、一方の軸部16には突出部27,31が突設され、他方の軸部16には突出部27,31が突設されない構成としてもよい。
【0102】
この場合、隣合うシャッタ構成部材15については、突出部27,31が突設される軸部16と、突設されない軸部16とが互いに逆の関係となるようにしてもよい。このようにすると、同一のガイド溝部22を摺動する複数の軸部16については、1本おきに突出部27,31が突設されないこととなる。また、一方のガイド溝部22を摺動する複数の軸部16と、他方のガイド溝部22を摺動する複数の軸部16とで、突出部27,31が突設される軸部16と、突設されない軸部16とが互いに逆の関係になる。
【0103】
・第2実施形態においても、第4実施形態と同様のリブ43が、隣合うシャッタ構成部材15間に設けられてもよい。
・第4実施形態において説明した異音(びびり音)は、軸部16の存在を前提として発生するものであり、ヒンジ部17及び軸部16について上記条件1を満たしているシャッタ式物入れ10において、軸部16に突出部31が突設されているタイプに限らず、突設されていないタイプのシャッタ式物入れ10にも共通して起こり得る。
【0104】
そのため、シャッタ構成部材15と、その両隣のシャッタ構成部材15のうち少なくとも一方との間に、軟質材からなるリブ43を設けるという構成については、軸部16に突出部27が突設されているタイプに限らず、突設されていないタイプのシャッタ式物入れ10にも有効である。
【0105】
・
図20に示すように、第4実施形態におけるリブ43は、シャッタ14の厚み方向(
図20の上下方向)について、ヒンジ部17と軸部16の中心軸線L2との間にのみ設けられてもよい。
【0106】
・
図21に示すように、第4実施形態におけるシャッタ14を、シャッタ構成部材15と、その両隣のシャッタ構成部材15の一方との間にのみリブ43が設けられる(他方のシャッタ構成部材15との間にはリブ43が設けられない)構成に変更してもよい。
【0107】
この場合、
図22に示すように、隣合うシャッタ構成部材15の組合わせは、幅方向についての両側ともにリブ43が設けられるものと、両側ともにリブ43が設けられないものとによって構成されてもよい。
【0108】
また、
図23に示すように、隣合うシャッタ構成部材15の組合わせは、幅方向についての一側にのみリブ43が設けられるものと、他側にのみリブ43が設けられものとから構成されてもよい。
【0109】
・リブ43は、隣合うシャッタ構成部材15間において、幅方向についての端部とは異なる箇所に設けられてもよい。
・リブ43は、シャッタ14の軟質部SPとは別部材として形成されてもよい。
【0110】
・本発明は、自動車のセンターコンソールとは異なる部材に組込まれるシャッタ式物入れにも適用可能である。
その他、前記各実施形態から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに記載する。
【0111】
(A)互いに隣合った状態で配設された物入れ本体及びシャッタ格納部と、
前記物入れ本体の開口部及び前記シャッタ格納部において、それらの配設方向に直交する方向である幅方向についての両側部に設けられるとともに、前記開口部では直線状をなし、前記シャッタ格納部では少なくとも一部が湾曲されている一対のガイド溝部と、
前記配設方向に並べられた複数のシャッタ構成部材を屈曲可能に連結することにより構成されるとともに、前記各シャッタ構成部材の前記幅方向についての両端に軸部を有し、前記シャッタ構成部材毎の両軸部が前記両ガイド溝部を摺動することにより、前記シャッタ格納部内に格納されて前記開口部を開放する開位置、及び前記シャッタ格納部から引き出されて前記開口部を閉塞する閉位置の間でスライドするシャッタと
を備えるシャッタ式物入れであって、
隣合う前記シャッタ構成部材は、前記シャッタの厚み方向についての意匠面側に設けられたヒンジ部により互いに連結されており、
前記シャッタ構成部材毎の前記軸部は、前記ヒンジ部から前記シャッタの厚み方向へ遠ざかる側に設けられており、
さらに、前記シャッタ構成部材と、その両隣のシャッタ構成部材の少なくとも一方との間には、軟質材からなり、かつ同両シャッタ構成部材の前記軸部の動きを制約するためのリブが設けられていることを特徴とするシャッタ式物入れ。
【0112】
上記の構成によれば、軸部がガイド溝部内で振動するのをリブによって制約して、その振動に起因する異音(びびり音)の発生を抑制することができる。