(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットを出力する装置と接続され、パケット中継処理部を有するネットワーク中継装置において、前記パケット中継処理部の動作モードを設定する方法であって、
前記パケット中継処理部は、ルータ機能部として動作する第1の動作モードとブリッジ機能部として動作する第2の動作モードとのうち、いずれかの動作モードに設定されて動作して前記IPv4パケットを中継し、
(a)前記ネットワーク中継装置において、IPv4overIPv6トンネルを終端する前記ネットワーク中継装置とは異なる他のネットワーク中継装置との間で、前記IPv4overIPv6トンネルを介した通信試験を行なう工程と、
(b)前記ネットワーク中継装置において、前記通信試験の結果、通信が可能であると、前記パケット中継処理部の動作モードを、前記第1の動作モードに設定する工程と、
を備える、方法。
IPv4(Internet Protocol version 4)パケットを出力する装置と接続され、パケット中継処理部を有するネットワーク中継装置において、前記パケット中継処理部の動作モードを設定するためのコンピュータープログラムであって、
前記パケット中継処理部は、ルータ機能部として動作する第1の動作モードとブリッジ機能部として動作する第2の動作モードとのうち、いずれかの動作モードに設定されて動作して前記IPv4パケットを中継し、
前記ネットワーク中継装置において、IPv4overIPv6トンネルを終端する前記ネットワーク中継装置とは異なる他のネットワーク中継装置との間で、前記IPv4overIPv6トンネルを介した通信試験を行なう機能と、
前記ネットワーク中継装置において、前記通信試験の結果、通信が可能であると、前記パケット中継処理部の動作モードを、前記第1の動作モードに設定する機能と、
を前記ネットワーク中継装置が有するコンピューターに実現させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
A.実施形態:
A1.装置構成:
図1は、本発明の一実施形態としてのネットワーク中継装置10の概略構成を示す説明図である。ネットワーク中継装置10は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおける第2層(レイヤ2)においてデータフレーム(フレーム)を中継可能であり、また、第3層(レイヤ3)において、データパケット(パケット)を中継可能である。ネットワーク中継装置10は、パーソナルコンピューター等の通信端末装置と接続され、通信端末装置から出力されるパケットや、通信端末装置を宛先とするパケットを中継する。ネットワーク中継装置10は、レイヤ3のプロトコルとして、IPv4(Internet Protocol Version 4)およびIPv6(Internet Protocol Version 6)のいずれにも対応している。
【0019】
図1に示すように、ネットワーク中継装置10は、制御部20と、パケット中継処理部30と、ネットワークインターフェイス部40とを備えている。本実施形態では、制御部20、パケット中継処理部30、およびネットワークインターフェイス部40の各機能は、ネットワーク中継装置10が備える電子回路がその物理的な回路構成に基づいて動作することにより実現される。なお、他の実施形態として、所定のプログラムに基づいてCPU(Central Processing Unit)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)が動作することによって、ネットワーク中継装置10の機能の少なくとも一つが実現されてもよい。
【0020】
図2は、他の実施形態としてのネットワーク中継装置10の概略構成の一例を示す説明図である。
図2に示すように、ネットワーク中継装置10は、第1ネットワークインターフェイス回路51と、第2ネットワークインターフェイス回路52と、RAM(Random Access Memory)61と、フラッシュROM(Read Only Memory)62と、CPU(Central Processing Unit)70とを備えている。第1ネットワークインターフェイス回路51と、第2ネットワークインターフェイス回路52と、RAM61と、フラッシュROM62と、CPU70とは、互いに内部バスにより接続されている。第1ネットワークインターフェイス回路51および第2ネットワークインターフェイス回路52は、いずれも、有線LANの各種処理(媒体アクセス制御処理など)を行なうASIC(図示省略)が搭載された回路基板上に構成されている。
図2に示す他の実施形態では、第1ネットワークインターフェイス回路51によってLAN側I/F部41が実現されている。また、第2ネットワークインターフェイス回路52によってWAN側I/F部42が実現されている。CPU70は、フラッシュROM62に記憶されている制御プログラムを読み出してRAM61に展開して実行することにより、前述の制御部20およびパケット中継処理部30として機能する。
【0021】
図1に示すように、本実施形態の制御部20は、通信設定処理部21と、動作モード設定部22と、通信試験部23とを備え、ネットワーク中継装置10全体を制御する。
【0022】
通信設定処理部21は、IPv4overIPv6トンネルを介さずにIPv4を用いた通信を行なうために必要な情報を設定するための処理(以下、「通信設定処理」と呼ぶ)を実行する。なお、通信設定処理の詳細については、後述する。IPv4overIPv6トンネルとは、IPv4パケット(IPv4に準拠するレイヤ3パケット)をIPv6パケット(IPv6に準拠するレイヤ3パケット)にカプセル化して送信するための通信路を意味し、本実施形態では、DS−lite(DualStack-lite)方式のトンネリング技術により形成される通信路を採用する。動作モード設定部22は、パケット中継処理部30の動作モードを設定する。通信試験部23は、後述するトンネリング可否確認処理を実行する。なお、通信設定処理部21には、IPv4overIPv6トンネルを終端する装置(以下、「AFTR」(Address Family Translate Router)と呼ぶ)のIPv6アドレスが、予め記憶されている。
【0023】
パケット中継処理部30は、ネットワーク中継装置10において受信したレイヤ2フレームおよびレイヤ3パケットの中継を行なう。パケット中継処理部30は、ブリッジ機能部31と、IPv4ルータ機能部32と、IPv6ルータ機能部33と、トンネリング処理部34を備えている。
【0024】
ブリッジ機能部31は、レイヤ2フレームの中継を行なう。具体的には、例えば、レイヤ2のプロトコルとして、Ethernet(登録商標)が用いられる場合には、かかるEthernetフレームのヘッダに記載されている送信元MAC(Media Access Control)アドレスおよび宛先MACアドレスに基づき、MACアドレステーブルを参照して中継先ポートを決定して、かかるポートからフレームを出力する。ブリッジ機能部31がフレームの中継に関する処理を行なうことにより、パケット中継処理部30はブリッジ機能部として機能し、ネットワーク中継装置10はブリッジ装置として動作する。
【0025】
IPv4ルータ機能部32は、IPv4を実行すると共に、予め登録されている経路情報(ルーティングテーブル)に基づき、IPv4パケットの中継を行なう。なお、経路情報は、予め登録されていることに代えて、RIP(Routing Information Protocol)やOSPF(Open Shortest Path First)等のルーティングプロトコルを実行して取得してもよい。IPv4ルータ機能部32がIPv4パケットの中継に関する処理を行うことにより、パケット中継処理部30はIPv4ルータ(IPv4パケットを中継するルータ)機能部として機能し、ネットワーク中継装置10はIPv4ルータ装置として動作する。
【0026】
IPv6ルータ機能部33は、IPv6を実行すると共に、所定のプロトコルに従って経路情報を取得し、得られた経路情報に基づき、IPv6パケットの中継を行なう。換言すると、IPv6ルータ機能部33は、レイヤ3において、IPv6パケットを中継する。なお、経路情報を取得するためのプロトコルとしては、例えば、RIPng(RIP next generation)やOSPFv3等のルーティングプロトコルや、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)v6などを採用してもよい。IPv6ルータ機能部33がIPv6パケットの中継に関する処理を行うことにより、パケット中継処理部30はIPv6ルータ(IPv6パケットを中継するルータ)機能部として機能し、ネットワーク中継装置10はIPv6ルータ装置として動作する。
【0027】
ネットワークインターフェイス部40は、ネットワーク中継装置10と他の装置とを接続するためのインターフェイスを有する。ネットワークインターフェイス部40は、LAN(Local Area Network)側インターフェイス(I/F)部41と、WAN側インターフェイス(I/F)部42とを備えている。
【0028】
上述のとおり、パケット中継処理部30は、ブリッジ機能部31、IPv4ルータ機能部32およびIPv6ルータ機能部33におけるパケットまたはフレームの中継に関する処理の有無に応じて、ブリッジ機能部、IPv4ルータ機能部およびIPv6ルータ機能部として動作することができる。なお、以下では、ルータ(IPv4ルータまたはIPv6ルータ)機能部として動作するパケット中継処理部30の動作モードを、「第1動作モード」と呼び、ブリッジ機能部として動作するパケット中継処理部30の動作モードを、「第2動作モード」と呼ぶ。前述の動作モード設定部22は、後述する動作モード設定処理を実行することにより、パケット中継処理部30の動作モードとして、第1動作モードと第2動作モードとのうちのいずれかを設定する。そして、パケット中継処理部30は、設定された動作モードに応じて、ブリッジ機能部、IPv4ルータ機能部、およびIPv6ルータ機能部のうちのいずれか1つ以上の機能部として動作する。なお、本実施形態のブリッジ機能部とは、LAN側I/F部41およびWAN側I/F部42のいずれか一方からIPv4パケットまたはIPv6パケットを含むレイヤ2フレームを受信すると、他方のI/F部に中継する処理を実行する機能部を意味する。
【0029】
LAN側I/F部41は、ネットワーク中継装置10に対してLAN側に位置する装置と接続するためのインターフェイスである。前述のLAN側とは、ネットワーク中継装置10の下流側、換言すると、ネットワーク中継装置10が所属するネットワークのうち、インターネットからより遠いネットワーク側を意味する。本実施形態では、LAN側I/F部41として、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3に規定される有線LAN(例えば、IEEE802.3zやIEEE802.3abに規定されるギガビットイーサネット(「イーサネット」は登録商標)等)のインターフェイス(OSI参照モデルにおける第1,2層)を実現可能な機能部を採用する。
【0030】
WAN側I/F部42は、ネットワーク中継装置10に対してWAN側に位置する装置と接続するためのインターフェイスである。前述のWAN側とは、ネットワーク中継装置10の上流側、換言すると、ネットワーク中継装置10が所属するネットワークのうち、インターネットにより近いネットワーク側を意味する。本実施形態において、WAN側I/F部42として、上述したLAN側I/F部41と同様に、IEEE802.3に規定される有線LANのインターフェイスを実現可能な機能部を採用する。
【0031】
なお、上述したパケット中継処理部30の少なくとも一部の機能部と、ネットワークインターフェイス部40の少なくとも一部の機能部とを、共通の回路またはASIC等により構成してもよい。例えば、LAN側I/F部41とブリッジ機能部31とを共通のASICにより構成してもよい。
【0032】
A2.接続態様:
ネットワーク中継装置10を用いて通信端末装置をインターネットに接続するための接続態様として、種々の接続態様が想定される。
図3は、ネットワーク中継装置10を用いた第1接続態様を示す説明図である。
図4は、ネットワーク中継装置10を用いた第2接続態様を示す説明図である。
図5は、ネットワーク中継装置10を用いた第3接続態様を示す説明図である。
図6は、ネットワーク中継装置10を用いた第4接続態様を示す説明図である。
【0033】
A2−1.第1接続態様:
図3に示す第1接続態様では、ネットワーク中継装置10は、ユーザ宅内400に配置されている。第1接続態様では、ユーザ宅内400の通信端末装置430は、IPv6閉鎖ネットワーク300を介してIPv4インターネット200に接続できる。他方、通信端末装置430は、IPv6インターネット100には接続できない。前述のIPv4インターネット200とは、IPv4を利用した通信を行なう装置(通信端末装置およびネットワーク中継装置等)により構成されるインターネットである。同様に、IPv6インターネット100とは、IPv6を利用した通信を行なう装置(通信端末装置およびネットワーク中継装置等)により構成されるインターネットである。なお、前述のIPv6閉鎖ネットワーク300(以下、単に「閉鎖ネットワーク300」と呼ぶ)の詳細については、後述する。
【0034】
ユーザ宅内400には、ネットワーク中継装置10に加えて、通信端末装置430と、ホームゲートウェイ装置(HGW)420と、光回線終端装置(ONU:Optical Network Unit)410とが配置されている。
【0035】
図3に示すように、ネットワーク中継装置10のLAN側(前述のLAN側I/F部41)には、通信端末装置430が接続され、ネットワーク中継装置10のWAN側(前述のWAN側I/F部42)には、ホームゲートウェイ装置420が接続されている。
【0036】
通信端末装置430は、ネットワーク中継装置10と接続されている。本実施形態では、ネットワーク中継装置10と通信端末装置430とはネットワークケーブルにより直接接続され、ネットワーク中継装置10と通信端末装置430とは同一のLANに所属している。本実施形態では、かかるLANとしてEthernet(登録商標)を採用する。通信端末装置430は、IPv4およびIPv6を用いた通信を実行可能な装置であり、本実施形態では、パーソナルコンピューターにより構成されている。なお、パーソナルコンピューターに代えて、ネットワークストレージ装置(Network Attached Storage)や、多機能携帯電話装置(いわゆるスマートフォン)や、タブレット型コンピューターなど、IPv4およびIPv6を用いた通信を実行可能な任意の装置を、通信端末装置430として採用してもよい。
【0037】
ホームゲートウェイ装置420は、加入者網終端装置(CTU : Customer network Terminating Unit)に相当するルータ装置であり、光回線終端装置410を介して閉鎖ネットワーク300に接続されている。また、ホームゲートウェイ装置420のLAN側には、ネットワーク中継装置10が接続されている。ホームゲートウェイ装置420は、IPv4およびIPv6を用いた通信を実行可能である。また、ホームゲートウェイ装置420は、PPPoE(PPP over Ethernet:Ethernetは登録商標)を用いた通信を実行可能である。ホームゲートウェイ装置420は、ユーザ宅内400のネットワークにおけるゲートウェイとして機能する。なお、ホームゲートウェイ装置420の装置構成は、家庭において用いられる一般的なルータ装置と同様な装置構成であるので、詳細な説明を省略する。光回線終端装置410は、閉鎖ネットワーク300とユーザ宅内400のネットワークとを結ぶ光アクセス回線を終端する。
【0038】
閉鎖ネットワーク300は、IPv6パケットのみならず、IPv4パケット(例えば、PPPoEを用いて送受信されるIPv4パケット)を中継可能なネットワークである。このようなネットワークとしては、例えば、電気通信事業者が有するネットワーク中継装置群により構成されるネットワークを採用することができる。この閉鎖ネットワーク300自体は、IPv4インターネット200およびIPv6インターネット100と直接接続されていない。閉鎖ネットワーク300は、ルータ装置310とルータ装置320とを備えている。ルータ装置310は、インターネットサービスプロバイダ(ISP : Internet Service Provider)が有するルータ装置210と接続されており、閉鎖ネットワーク300は、かかるルータ装置210(およびISPが有するネットワーク)を介してIPv4インターネット200に接続されている。ルータ装置320は、いわゆるサービスエッジとして機能するルータ装置であり、互いに異なる種類のデータ伝送網同士を接続し、これらのデータ伝送網間でのデータ変換を行なうと共に、変換後のデータの経路決定および中継(すなわち、ルーティング)を行なう。例えば、ルータ装置320は、家庭と電気通信事業者の拠点との間を結ぶ光ファイバを用いて構成された伝送網と、拠点同士を接続する伝送網とを互いに接続する。なお、閉鎖ネットワーク300には、ルータ装置320とルータ装置310との間に、図示しない複数のネットワーク中継装置が配置されている。また、閉鎖ネットワーク300には、PPPoEサーバや、DHCPサーバや、SIP(Session Initiation Protocol)サーバといった、通信サービスを提供するための種々のサーバ装置が配置されている。
【0039】
図3に示すように、通信端末装置430において送受信されるIPv4パケットにより実現される通信610(以下、「IPv4通信610」と呼ぶ)は、ネットワーク中継装置10と、ホームゲートウェイ装置420と、光回線終端装置410と、ルータ装置320と、ルータ装置310と、ルータ装置210とを介して、IPv4インターネット200内の図示しない装置と通信端末装置430との間において実現される。ここで、ホームゲートウェイ装置420とルータ装置310との間には、PPPoEを用いたトンネル(PPPoEを利用してIPv4パケットを中継する通信路のこと、以下、「PPPoEトンネル」と呼ぶ)690が形成されている。閉鎖ネットワーク300内におけるIPv4通信610は、このPPPoEトンネル690を介して実現されている。
【0040】
図3に示すように、通信端末装置430において送受信されるIPv6パケットにより実現される通信620(以下、「IPv6通信620」と呼ぶ)は、ネットワーク中継装置10と、ホームゲートウェイ装置420と、光回線終端装置410と、ルータ装置320とを介して、閉鎖ネットワーク300内の図示しない装置と通信端末装置430との間において実現される。上述したIPv6通信620は、IPv6インターネット100内の装置と通信端末装置430との間においては実現されない。
【0041】
上述した第1接続態様においては、ネットワーク中継装置10が、IPv4パケットおよびIPv6パケットのいずれの中継についてもブリッジ装置として動作することにより、IPv4通信610およびIPv6通信620が実現される。
【0042】
A2−2.第2接続態様:
図4に示す第2接続態様は、閉鎖ネットワーク300がインターネット接続事業者(VNE : Vertual Network Enabler)の有するネットワーク500(以下、「VNEネットワーク500」と呼ぶ)を介して、IPv6インターネット100およびIPv4インターネット200に接続されている点と、PPPoEトンネル690が省略されている点と、ネットワーク中継装置10とVNEネットワーク500(後述するAFTR510)との間に、IPv4overIPv6トンネル700が形成されている点とにおいて、
図3に示す第1接続態様と異なる。他の構成は、第1接続態様と同じであるので、同一の構成については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】
VNEネットワーク500は、AFTR510とCGN(Carrier Grade NAT)520とを備えている。AFTR510は、IPv4パケットのIPv6パケットへのカプセル化およびIPv6パケットからのIPv4パケットの抽出(デカプセル化)を行なう。換言すると、AFTR510は、IPv4overIPv6トンネル700を終端する。CGN520は、LST(Large Scale NAT)とも呼ばれる装置であり、IPv4プライベートアドレスとIPv4グローバルアドレスとの間の相互の変換を行なう。本実施形態では、AFTR510およびCGN520は、いずれもルータ装置として実現されている。
【0044】
図4に示すように、通信端末装置430において終端されるIPv4通信610は、ネットワーク中継装置10とAFTR510との間のIPv4overIPv6トンネル700およびVNEネットワーク500を介してIPv4インターネット200内の図示しない装置と通信端末装置430との間において実現される。なお、ホームゲートウェイ装置420は、DS−liteに対応しておらず、IPv4overIPv6トンネルを終端することはできない。
【0045】
通信端末装置430において終端されるIPv6通信620は、VNEネットワーク500を介してIPv6インターネット100内の図示しない装置と通信端末装置430との間において実現される点を除き、
図3に示す第1接続態様のIPv6通信620と同じである。
【0046】
上述した第2接続態様においては、ネットワーク中継装置10が、IPv4パケットの中継についてはルータ装置として動作し、IPv6パケットの中継についてはブリッジとして動作することにより、IPv4通信610およびIPv6通信620が実現される。
【0047】
A2−3.第3接続態様:
図5に示す第3接続態様は、ホームゲートウェイ装置420が省略されている点と、ネットワーク中継装置10とVNEネットワーク500(AFTR510)との間に、IPv4overIPv6トンネル710が形成されている点とにおいて、
図4に示す第2接続態様と異なる。他の構成は、第2接続態様と同じであるので、同一の構成については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0048】
図5に示す第3接続態様では、ユーザ宅内400において、ネットワーク中継装置10の上流側にネットワーク中継装置は存在しない。したがって、第3接続態様では、ネットワーク中継装置10は、ユーザ宅内400におけるゲートウェイ装置として動作する。
【0049】
図5に示すように、通信端末装置430において終端されるIPv4通信610は、IPv4overIPv6トンネル710およびVNEネットワーク500を介してIPv4インターネット200内の図示しない装置と通信端末装置430との間において実現される。通信端末装置430において終端されるIPv6通信620は、第2接続態様におけるIPv6通信620と同様にして実現される。
【0050】
上述した第3接続態様においては、ネットワーク中継装置10が、IPv4パケットおよびIPv6パケットのいずれの中継についてもルータ装置として動作することにより、IPv4通信610およびIPv6通信620が実現される。
【0051】
A2−4.第4接続態様:
図6に示す第4接続態様は、ユーザ宅内400のネットワークにおいて、ホームゲートウェイ装置420が省略されている点と、閉鎖ネットワーク300が省略されている点と、光回線終端装置410が、IPv6インターネット100内のルータ装置110およびIPv4インターネット200内のルータ装置210に接続されている点とにおいて、
図3に示す第1接続態様と異なる。他の構成は、第1接続態様と同じであるので、同一の構成については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0052】
IPv6インターネット100内のルータ装置110は、例えば、電気通信事業者が有するIPv6ネットワーク(前述の閉鎖ネットワーク300とは異なるネットワーク)に所属している。同様に、IPv4インターネット200内のルータ装置210は、例えば、電気通信事業者が有するIPv4ネットワークの所属している。このようなIPv4ネットワークには、ネットワーク中継装置10に対してIPアドレスを割り当てるために、DHCPサーバやPPPoEサーバが用意されている。
【0053】
図6に示すように、通信端末装置430において終端されるIPv4通信610は、ネットワーク中継装置10と、光回線終端装置410と、ルータ装置210とを介して、IPv4インターネット200内の図示しない装置と通信端末装置430との間において実現される。通信端末装置430において終端されるIPv6通信620は、ネットワーク中継装置10と、光回線終端装置410と、ルータ装置110とを介して、IPv6インターネット100内の図示しない装置と通信端末装置430との間において実現される。
【0054】
上述した第4接続態様においては、ネットワーク中継装置10が、IPv6パケットの中継についてルータ装置として動作することにより、IPv6通信620が実現される。第4接続態様において、IPv4パケットの中継に関するネットワーク中継装置10の動作モードは、前述のIPv4ネットワークにおけるアドレスの割り当て方式によって異なる。具体的には、DHCPサーバからIPアドレスを割り当てられた場合には、ブリッジ装置として動作する。これに対して、PPPoEサーバからIPアドレスを割り当てられた場合には、ルータ装置として動作する。
【0055】
上述したとおり、第1ないし第4接続態様によって、ネットワーク中継装置10におけるIPパケットの中継に関する動作モード(パケット中継処理部30の動作モード)は、異なり得る。また、中継するパケットの準拠するIPのバージョンによっても動作モードは異なり得る。本実施形態のネットワーク中継装置10では、後述する動作モード決定処理を実行することにより、IPのバージョン毎に接続態様に応じたパケット中継処理部30の動作モードを自動的に設定することにより、動作モード設定のユーザ負担を軽減することができる。
【0056】
A3.動作モード設定処理:
図7は、本実施形態における動作モード設定処理の手順を示すフローチャートである。ネットワーク中継装置10の電源がオンされ、WAN側I/F部42が有するポートがリンクアップすると、ネットワーク中継装置10において、動作モード設定処理が実行される。
【0057】
動作モード設定部22は、IPv6ルータ機能部33を制御して、ICMPv6に規定されるRS(Router Solicitation)メッセージ(以下、単に「RS」と呼ぶ)をWAN側I/F部42から出力し(ステップS105)、かかるRSに対する応答であるRA(Router Advertisement)メッセージ(以下、単に「RA」と呼ぶ)を、所定期間内に受信したか否かを判定する(ステップS110)。例えば、前述の第1接続態様や第2接続態様のように、ネットワーク中継装置10のWAN側(上流側)にIPv6対応のルータ装置(ホームゲートウェイ装置420)が接続されている場合には、ネットワーク中継装置10は、RAを所定期間内に受信することとなる。これに対して、前述の第3接続態様および第4接続態様のように、ネットワーク中継装置10のWAN側(上流側)にIPv6対応のルータ装置が接続されていない場合には、ネットワーク中継装置10は、RAを所定期間内に受信しない。
【0058】
前述のステップS110において、RAを受信したと判定された場合(ステップS110:YES)、RA内のMフラグ(Managed Flag)の値を特定し、かかる値が「1」であるか否かを判定する(ステップS155)。ICMPv6において規定されているとおり、Mフラグは、アドレス情報の取得先を指定するためのフラグであり、「0」または「1」のいずれかの値が設定される。Mフラグの値が「1」とは、「DHCPv6を利用して、DHCPサーバからIPアドレス(IPv6アドレス)を取得する」こと(いわゆるステートフル)を意味し、Mフラグの値が「0」とは、RAに含まれるアドレスプレフィックスを利用して自らIPアドレス(IPv6アドレス)を生成すること、および下位装置に対してIPアドレス(アドレスプレフィックス)の配布の権限が与えられていないこと」(いわゆるステートレス)を意味する。
【0059】
前述のステップS155において、Mフラグの値が「1」であると判定された場合(ステップS155:YES)または前述のステップS110において、RAを受信しないと判定された場合(ステップS110:NO)、動作モード設定部22は、DHCP−PD(DHCP-Prefix Delegation)と呼ばれるアドレスプレフィックスの割り当て方式において用いられるアドレスプレフィックスの要求メッセージ(Requestメッセージ)をWAN側I/F部42から出力し(ステップS115)、かかるRequestメッセージに対する応答メッセージ(Replyメッセージ)を受信し、そのReplyメッセージに含まれるアドレスプレフィックスを受信したか否かを判定する(ステップS120)。なお、Requestメッセージを出力する前に、DHCP−PDにおけるSolicitメッセージを出力して、DHCPサーバ装置を検索してもよい。
【0060】
アドレスプレフィックスは、ネットワークアドレスの範囲を示す情報であり、かかるアドレスプレフィックスを受信して取得しておくことにより、ネットワーク中継装置10は、RSを受信した場合に、受信したアドレスプレフィックスの範囲内でアドレスプレフィックスを再配布することが可能となる。例えば、前述の第3接続態様および第4接続態様のように、ネットワーク中継装置10のWAN側(上流側)にIPv6対応のルータ装置が接続されていない場合には、ネットワーク中継装置10は、WAN側(閉鎖ネットワーク300)の図示しないDHCPサーバからアドレスプレフィックスを受信することになる。この場合、ネットワーク中継装置10は、接続されている装置(通信端末装置430)からRSを受信した場合にRAを返信するルータ装置として動作可能となる。なお、前述のDHCPサーバは、例えば、閉鎖ネットワーク300内のルータ装置により実現され得る。
【0061】
前述のステップS120において、アドレスプレフィックスを受信したと判定された場合(ステップS120:YES)、通信試験部23は、トンネリング可否確認処理を実行する(ステップS125)。トンネリング可否確認処理とは、ネットワーク中継装置10とAFTR510との間に形成されているIPv4overIPv6トンネルを介してIPv4通信(トンネリング)が可能であるか否かを確認する処理を意味する。
【0062】
図8は、本実施形態におけるトンネリング可否確認処理の手順を示すフローチャートである。通信試験部23は、IPv4ルータ機能部32を制御して、所定のグローバルIPv4アドレスを宛先とするICMPのecho requestパケット(いわゆるPingパケット)を、WAN側I/F部42から出力する(ステップS205)。このとき、echo requestパケットは、トンネリング処理部34により形成されているIPv4overIPv6トンネルを介して出力される。なお、所定のグローバルIPv4アドレスとしては、例えば、CGN520のLAN側に設定されているIPv4アドレスや、ネットワーク中継装置10の製造メーカが運営するWWWサーバのIPv4アドレスなどを採用してもよい。
【0063】
通信試験部23は、所定期間内にecho requestパケットに対する応答パケット(echo replyパケット)を受信したか否かを判定し(ステップS210)。受信したと判定された場合に、トンネリングは可能であると特定し(ステップS215)、受信しなかったと判定された場合に、トンネリングは不可能であると特定する(ステップS220)。例えば、
図4に示す第2接続態様のように、ネットワーク中継装置10とAFTR510との間にIPv4overIPv6トンネル700が形成されており、AFTR510において、ネットワーク中継装置10のIPv6アドレスに対してトンネリングサービスを許可する旨が設定されている場合、ネットワーク中継装置10から出力されたecho requestパケットは、宛先として指定された装置に届き、ネットワーク中継装置10は、応答パケット(echo replyパケット)を受信することになる。
【0064】
これに対して、ネットワーク中継装置10とAFTR510との間にIPv4overIPv6トンネルが形成されていない場合や、かかるトンネルは形成されているが、AFTR510においてネットワーク中継装置10のIPv6アドレスに対してトンネリングサービスを許可する旨が設定されていない場合や、所定のIPv4アドレスが割り当てられている装置が電源オフ等の理由で通信が不可能である場合などには、ネットワーク中継装置10は、応答パケット(echo replyパケット)を受信しない。
【0065】
図7に示すように、動作モード設定部22は、前述のトンネリング可否確認処理(ステップS125)が完了した後、トンネリングが可能であると特定されたか否かを判定する(ステップS130)。トンネリングが可能であると特定されたと判定されると(ステップS130:YES)、動作モード設定部22は、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv6パケットの中継について第1動作モード(ルータ)を、IPv4パケットの中継について第1動作モード(ルータ)を、それぞれ設定する(ステップS135)。
【0066】
前述のステップS135が実行される場合、ステップS120においてアドレスプレフィックスが取得されているので、ネットワーク中継装置10は、アドレスプレフィックスを再配布可能なIPv6対応ルータ装置として動作することができる。また、この場合、ネットワーク中継装置10のWAN側に、アドレスプレフィックスを配布可能なルータ装置が接続されていない。つまり、ステップS135が実行される場合、IPv6パケットの中継に関しては、
図5に示す第3接続態様または
図6に示す第4接続態様が想定される。したがって、ステップS135では、IPv6パケットの中継については、ネットワーク中継装置10をルータ装置として動作させるようにしている。
【0067】
また、ステップS135が実行される場合、IPv4overIPv6トンネルを介したIPv4通信が可能である。したがって、この場合、上述したアドレスプレフィックスの取得に基づき想定される第3および第4接続態様のうち、第3接続態様であると推定される。このため、ステップS135では、IPv4パケットの中継については、ネットワーク中継装置10をルータ装置として動作させるようにしている。
【0068】
なお、ステップS135では、動作モード設定部22は、IPv4およびIPv6のそれぞれについて設定した動作モード(第1動作モード)を示す情報を、ネットワーク中継装置10が備える揮発性メモリ(例えば、RAM61)に記憶させる。パケット中継処理部30は、かかる揮発性メモリに記憶されている情報に基づき、受信または送信するIPパケットを、パケット中継処理部30におけるいずれの機能部により処理(中継)するかを決定する。
【0069】
前述のステップS130において、トンネリングが可能ではないと特定されると(ステップS130:NO)、動作モード設定部22は、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv6パケットの中継について第1動作モード(ルータ)を設定する(ステップS140)。このように、IPv6パケットの中継について第1動作モードを設定する理由は、上述したステップS135において、IPv6パケットの中継について第1動作モードを設定する理由と同じであるので、説明を省略する。
【0070】
ここで、ステップS140が実行される場合、ステップS120においてアドレスプレフィックスが取得されており、かつ、ステップS125においてIPv4overIPv6トンネルを介したIPv4通信が不可能であると特定されている。したがって、ステップS140が実行される場合、
図6に示す第4接続態様が想定される。上述したとおり、第4接続態様において、IPv4パケットの中継に関するネットワーク中継装置10の動作モードは、IPv4ネットワークにおけるアドレスの割り当て方式によって異なる。そこで、本実施形態では、ステップS140が実行された後、通信設定処理(ステップS145)を実行して、IPv4アドレスの割り当て方式を特定すると共にネットワーク中継装置10にIPv4アドレスやDNS(Domain Name System)サーバのIPアドレス等を設定し、その後、IPv4アドレスの割り当て方式に応じて、IPv4パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを設定するようにしている。
【0071】
図9は、本実施形態における通信設定処理の詳細手順を示すフローチャートである。通信設定処理部21は、WAN側I/F部42を介してDHCPサーバに対してIPv4アドレスの取得要求を出力し(ステップS300)、所定期間内に応答を受信してIPアドレスの取得に成功したか否かを判定する(ステップS305)。前述のIPアドレスの取得要求の出力は、DHCPディスカバーと呼ばれるメッセージをブロードキャストすることにより実現できる。
【0072】
前述のステップS305において、IPアドレスの取得が成功したと判定された場合(ステップS305:YES)、通信設定処理部21は、受信したIPアドレスを、ネットワーク中継装置10のWAN側のIPv4アドレスとして設定する(ステップS320)し、通信設定処理は終了する。つまり、この場合、IPv4アドレスの割り当て方式として、DHCPサーバから割り当てられる方式が用いられることが分かる。
【0073】
これに対して、ステップS305において、IPアドレスの取得が成功しなかったと判定された場合(ステップS305:NO)、図示しないPPPoEサーバからIPアドレスを割り当ててもらうため、PPPoEサーバとの接続認証に用いられるユーザ名およびパスワードが、既に設定済みであるか否か(制御部20の図示しないメモリ内に記憶されているか否か)を判定する(ステップS310)。ステップS310においてユーザ名およびパスワードが既に設定済みであると判定されると(ステップS310:YES)、通信設定処理部21は、設定されているユーザ名およびパスワードをWAN側I/F部42を介して出力すると共に、IPv4アドレスの取得要求を出力する(ステップS315)。IPv4ネットワーク内の図示しないPPPoEサーバは、受信したユーザ名およびパスワードによる認証が成功すると、IPv4アドレスをネットワーク中継装置10に送信する。通信設定処理部21は、IPv4アドレスを受信すると、前述のステップS320を実行する。つまり、この場合、IPv4アドレスの割り当て方式として、PPPoEサーバから割り当てられる方式が用いられることが分かる。
【0074】
前述のステップS310において、ユーザ名およびパスワードが既に設定済みでないと判定されると(ステップS310:NO)、通信設定処理部21は、通信端末装置430からDNSリクエストを受信するまで待機する(ステップS325)。ここで、通信端末装置430において、Webブラウザプログラムが起動されると、予め設定されているホームページのURL(Uniform Resource Locator)に含まれるサーバ名がDNSリクエストとして出力される。
【0075】
通信設定処理部21は、DNSリクエストを受信すると(ステップS325:YES)、このDNSリクエストの内容に関わらず、ネットワーク中継装置10のLAN側I/F部41に対して予め割り当てられているIPv4アドレス(例えば、「192.168.0.1」等のプライベートアドレス)をDNSリプライとして返信する(ステップS330)。DNSリプライとして返信されるIPアドレスはプライベートアドレスであるため、要求しているサーバ名に対応する正しいIPアドレスとは異なる。通信端末装置430のWebブラウザは、このようなプライベートアドレスを含むDNSリプライを受信すると、前述のサーバ名に対応する正しいIPアドレスとは異なるアドレスを受信したと判断し、かかるアドレスを宛先アドレスとするHTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストを送信する。
【0076】
通信設定処理部21は、通信端末装置430より前述のHTTPリクエストを受信すると、PPPoEにおける認証用のユーザ名およびパスワードを入力するためのWebページをHTTPレスポンスとして通信端末装置430に送信する(ステップS340)。通信端末装置430では、かかるHTTPレスポンスを受信すると、前述のユーザ名およびパスワードを入力されるWebページ(画面)が表示される。かかる画面においてユーザがユーザ名およびパスワードを入力すると、通信端末装置430は、入力されたユーザ名およびパスワードを、HTTPリクエストとしてネットワーク中継装置10に送信する。
【0077】
通信設定処理部21は、通信端末装置430からユーザ名およびパスワードを受信するまで待機し(ステップS345)、ユーザ名およびパスワードを受信すると(ステップS345:YES)、受信したユーザ名およびパスワードを、ネットワーク中継装置10が備えるメモリ(例えば、フラッシュROM62)に記憶させる(ステップS350)。
【0078】
通信設定処理部21は、ステップS350においてメモリに記憶させたユーザ名およびパスワードを読み出して、かかるユーザ名およびパスワードをPPPoEサーバに対して送信すると共に、IPv4アドレスの取得要求を出力する(ステップS355)。このステップS355は、前述のステップS315と同様である。
【0079】
通信設定処理部21は、IPv4アドレスを受信すると、前述のステップS320と同様に、受信したIPv4アドレスを、ネットワーク中継装置10のWAN側のIPv4アドレスとして設定する(ステップS360)。なお、この場合も、IPv4アドレスの割り当て方式として、PPPoEサーバから割り当てられる方式が用いられることが分かる。
【0080】
通信設定処理部21は、既に受信しているDNSリクエストにおいて指定されたサーバ名に対応する本来のIPv4アドレスを、IPv4ネットワークに予め用意されている図示しないDNSサーバに照会し、得られたIPv4アドレスにリダイレクトするためのWebページを、HTTPレスポンスとして通信端末装置430に送信する(ステップS365)。通信端末装置430では、ネットワーク中継装置10から受信したWebページに記載されているリダイレクト指示に基づき、本来のWebページにアクセスする。こうして、通信端末装置430には、予め設定されているホームページアドレスに対応するWebページが表示される。
【0081】
以上の通信設定処理によって、IPv4アドレスの割り当て方式が特定されると共に、ネットワーク中継装置10のWAN側I/F部42にIPv4アドレスが割り当てられる。
【0082】
図7に示すように、上述した通信設定処理(ステップS145)が完了すると、動作モード設定部22は、通信設定処理において特定されたIPv4アドレスの割り当て方式に応じて、IPv4パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを設定する(ステップS150)。具体的には、IPv4アドレスの割り当て方式がDHCPサーバによって割り当てられる方式である場合、動作モード設定部22は、IPv4パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを、第2動作モード(ブリッジ)に設定する。これに対して、IPv4アドレスの割り当て方式がPPPoEサーバによって割り当てられる方式である場合、動作モード設定部22は、IPv4パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを、第1動作モード(ルータ)に設定する。
【0083】
前述のステップS155において、RA内のMフラグの値が「1」ではないと判定された場合、換言すると、RA内のMフラグの値が「0」であると判定された場合(ステップS155:NO)、または前述のステップS120において、Replyメッセージによりアドレスプレフィックスを受信しないと判定された場合(ステップS120:NO)、通信試験部23は、トンネリング可否確認処理を実行する(ステップS160)。このステップS160は、前述のステップS125と同じであるので、詳細な処理手順の説明を省略する。なお、ステップS160を実行する前後において、受信したRAに含まれるアドレスプレフィックス(再配布不可能なアドレスプレフィックス)に基づき、IPv6アドレスを自ら生成してもよい。動作モード設定部22は、前述のトンネリング可否確認処理(ステップS160)が完了した後、トンネリングが可能であると特定されたか否かを判定する(ステップS165)。
【0084】
トンネリングが可能であると特定されたと判定されると(ステップS165:YES)、動作モード設定部22は、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv6パケットの中継について第2動作モード(ブリッジ)を、IPv4パケットの中継について第1動作モード(ルータ)を、それぞれ設定する(ステップS170)。これに対して、トンネリングが可能ではないと判定されると(ステップS165:NO)、動作モード設定部22は、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv6パケットの中継について第2動作モード(ブリッジ)を、IPv4パケットの中継について第2動作モード(ブリッジ)を、それぞれ設定する(ステップS175)。
【0085】
上述のように、Mフラグの値が「0」である場合(ステップS155:NO)、WAN側I/F部42は、ルータ装置に接続されており、かつ、ネットワーク中継装置10はアドレスプレフィックスを配布できないことを意味している。したがって、この場合、ネットワーク中継装置10は、IPv6対応のルータ装置として動作することができない。また、アドレスプレフィックスを取得できない場合(ステップS120:NO)、ネットワーク中継装置10は、アドレスプレフィックスを配布できないので、この場合も、ネットワーク中継装置10は、IPv6対応のルータ装置として動作することができない。したがって、これらの場合、IPv6パケットの中継に関しては、
図3に示す第1接続態様または
図4に示す第2接続態様が想定される。このため、トンネリングが可能であるか否かに関わらず(ステップS170およびステップS175のいずれにおいても)、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv6パケットの中継について第2動作モード(ブリッジ)が設定され、ネットワーク中継装置10をブリッジ装置として動作させるようにしている。なお、RAを受信せず(ステップS110:NO)、かつ、プレフィックスを取得できない場合(ステップS120:NO)とは、例えば、DHCPサーバは存在するが、かかるDHCPサーバにおいて、割り当て可能なアドレスプレフィックスを全て割り当て済みであり、新たにアドレスプレフィックスを割り当てることができない場合などが想定される。
【0086】
ステップS160の結果、トンネリングが可能である場合(ステップS165:YES)、上述したMフラグの値が「0」であることに基づき想定される第1接続態様および第2接続態様のうち、第2接続態様が推定される。このため、ステップS170では、IPv4パケットの中継については、ネットワーク中継装置10をルータ装置として動作させるようにしている。これに対して、ステップS160の結果、トンネリングが可能でない場合(ステップS165:NO)、第1接続態様が推定されるので、ステップS175では、IPv4パケットの中継については、ネットワーク中継装置10をブリッジ装置として動作させるようにしている。
【0087】
以上説明した実施形態のネットワーク中継装置10によれば、パケット中継処理部30の動作モードを、IPのバージョン毎に(IPv4およびIPv6のそれぞれに)、第1動作モードと第2動作モードとのうちのいずれか一方を選択的に設定することができる。したがって、ネットワーク中継装置10を用いた接続態様(ネットワーク構成)に応じて、IPv4パケットおよびIPv6パケットのいずれも正常に中継することができる。加えて、動作モード設定処理により、接続態様を推定し、その推定された接続態様に応じた動作モードを自動的に設定するので、接続態様の特定や特定した接続態様に適する動作モードの設定といったユーザの作業負担を軽減できる。
【0088】
また、ネットワーク中継装置10によれば、WAN側I/F部42からDHCP−PDにおいて用いられるRequestメッセージを送信し、その応答であるReplyメッセージによりアドレスプレフィックスを取得できた場合に、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv6パケットの中継について第1の動作モード(ルータ)を設定し、アドレスプレフィックスを取得できなかった場合に、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv6パケットの中継について第2の動作モード(ブリッジ)を設定する。このため、ゲートウェイとして動作可能な装置(ルータ装置)がネットワーク中継装置10のWAN側に存在するか否かという接続態様の違いに応じて、適切にIPv6パケットの中継についてパケット中継処理部30の動作モードを設定できる。
【0089】
また、ネットワーク中継装置10によれば、WAN側I/F部42からRSを出力し、その応答としてRAを受信したか否かに応じてIPv6パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを設定するので、ゲートウェイとして動作可能な装置(ルータ装置)がネットワーク中継装置10のWAN側に存在するか否かという接続態様の違いをより正確に特定でき、接続態様に応じた適切な動作モードを設定できる。
【0090】
また、ネットワーク中継装置10によれば、RAを受信した場合に、そのRAに含まれるMフラグの値に応じてIPv6パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを設定するので、Mフラグを利用したIPv6アドレスの設定方法の指定があった場合においても、IPv6パケットの中継についてパケット中継処理部30の動作モードを適切に設定できる。
【0091】
また、ネットワーク中継装置10によれば、トンネリング可否確認処理を行って、トンネリングが可能である場合に、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv4パケットの中継について第1の動作モード(ルータ)を設定し、トンネリングが可能でない場合に、パケット中継処理部30の動作モードとして、IPv4パケットの中継について第2の動作モード(ブリッジ)を設定する。このため、ネットワーク中継装置10は、IPv4overIPv6トンネルを利用したIPv4通信が可能である場合には、ルータ装置として動作してトンネリングを行うので、IPv4パケットの高速中継(高速ルーティング)を実現できる。
【0092】
また、ネットワーク中継装置10によれば、Replyメッセージによりアドレスプレフィックスを取得し(ステップS120:YES)、かつ、トンネリングが可能ではないと判定された場合(ステップS130:NO)、通信設定処理を実行してIPv4アドレスの割り当て方式を特定し、特定された方式に応じた動作モードを、IPv4パケットの中継について設定する。したがって、第4接続態様のように、予めIPv4の割り当て方式が明らかでない場合であっても、IPv4アドレスの割り当て方式に応じた適切な動作モードを設定できる。
【0093】
また、通信設定処理では、DHCPサーバからのIPv4アドレスの取得を試み(ステップS300)、DHCPサーバからIPv4アドレスを取得できない場合、PPPoEサーバからのIPv4アドレスの取得を試みるようにしている。したがって、IPv4ネットワークにおけるIPv4アドレスの割り当て方式が、DHCPサーバを利用した割り当て方式およびPPPoEサーバを利用した割り当て方式のいずれであっても、IPv4アドレスを取得することができる。また、PPPoEにおけるユーザ名およびパスワードが、ネットワーク中継装置10に予め記憶されていない場合には、ユーザ名およびパスワードを入力するためのWebページを通信端末装置430に送信するので、ネットワーク中継装置10にユーザ名およびパスワードを設定する作業を簡易化できる。
【0094】
B.第2実施形態:
図10は、第2実施形態における動作モード設定処理の手順を示すフローチャートである。第2実施形態のネットワーク中継装置の構成は、第1実施形態のネットワーク中継装置10と同じ構成であるので、同一の構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。第2実施形態における動作モード設定処理は、ステップS121およびS122を追加して実行する点において、
図7に示す第1実施形態における動作モード設定処理と異なる。第2実施形態の動作モード設定処理におけるその他の手順は、第1実施形態における動作モード設定処理の手順と同じであるので、同一の手順には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第2実施形態におけるトンネリング可否確認処理および通信設定処理は、いずれも第1実施形態における各処理と同じである。
【0095】
図10に示すように、ステップS120において、アドレスプレフィックスを受信しない場合(ステップS120:NO)、制御部20は、Requestメッセージに対する応答メッセージとしてエラーメッセージ(エラー応答)を受信したか否かを判定する(ステップS121)。エラー応答を受信しない場合(ステップS121:NO)、制御部20は、RAを受信済みであるか否かを判定する(ステップS122)。
【0096】
RAを受信済みでない場合(ステップS122:NO)、上述のステップS105に戻る。エラー応答を受信せず(すなわち、Requestメッセージに対して何ら応答を受信せず)、かつ、RAを受信していない場合、IPv6での通信がまったく行えない状態であるため、本実施形態では、改めて最初のステップに戻ってIPv6での通信が可能となるまで、ステップS105〜S122の処理を繰り返す。
【0097】
これに対して、RAを受信済みの場合(ステップS122:YES)、制御部20は、上述のステップS160(トンネリング可否確認処理)を実行する。同様に、上述のステップS121において、エラー応答を受信した場合(ステップS121:YES)、制御部20は、上述のステップS160を実行する。Requestメッセージに対するエラー応答を受信した場合、または、RAを受信している場合には、少なくともIPv6での通信は可能であると判断できる。したがって、これらの場合、ステップS160を実行して、トンネリングの可否を確認する。
【0098】
以上説明した第2実施形態のネットワーク中継装置も、第1実施形態のネットワーク中継装置10と同様な効果を有する。
【0099】
C.変形例:
C1.変形例1:
上記実施形態におけるネットワーク中継装置10の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、ネットワーク中継装置10と通信端末装置430とは、ネットワークケーブルにより直接接続されていたが、本発明は、これに限定されるものではない。ネットワーク中継装置10と通信端末装置430とをレイヤ2スイッチ等を介して接続させてもよい。
【0100】
また、例えば、上記実施形態において、LAN側I/F部41は、有線LANのインターフェイスを実現可能な機能部であったが、有線LANに代えて、無線LANのインターフェイスを実現可能な機能部であってもよい。このような無線LANのインターフェイスとして、例えば、IEEE802.11a/b/g/n/acを採用してもよい。なお、LAN側I/F部41として、無線LANのインターフェイスを実現可能な機能部を採用した場合、ネットワーク中継装置10は、IEEE802.11における無線LANアクセスポイントとして機能し、通信端末装置430は、IEEE802.11における無線LANステーションとして機能する。通信端末装置430として、機能携帯電話装置(いわゆるスマートフォン)やタブレット型コンピューターなどを用いる構成においては、LAN側I/F部41として無線LANのインターフェイスを実現可能な機能部が採用され得る。上記LAN側I/F部41の変形例と同様に、WAN側I/F部42についても、有線LANに代えて、無線LANのインターフェイスを実現可能な機能部を採用してもよい。また、WAN側I/F部42として、移動体通信網の基地局と通信可能な無線インターフェイスを実現する機能部を採用してもよい。移動体通信網としては、3G/HSPA(3rd Generation / High Speed Packet Access)や、LTE(Long Term Evolution)等の無線データ通信規格に準拠した任意のネットワークを採用してもよい。また、この構成においては、第3接続態様における光回線終端装置410が不要となり、ユーザは、自宅の外において、通信端末装置430をIPv6インターネット100またはIPv4インターネット200に接続させることができる。換言すると、ネットワーク中継装置10は、ポータブルルータ装置として動作可能となる。このようなネットワーク中継装置10は、IPv6インターネット100またはIPv4インターネット200に対して、移動体通信網を介して接続する際に、IPのバージョン毎に、ルータ装置とブリッジ装置とのうち、いずれか適切な装置として動作することができる。
【0101】
また、例えば、
図5に示す第3接続態様では、光回線終端装置(ONU)410は、ネットワーク中継装置10とは、別体として構成されていたが、本発明は、これに限定されるものではない。ネットワーク中継装置10が光回線終端装置410を内蔵する構成を採用してもよい。
【0102】
C2.変形例2:
上記実施形態では、パケット中継処理部30は、第1の動作モード(ルータ装置)で動作する場合に、OSI参照モデルにおける第3層においてパケットを中継していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パケット中継処理部30が第1の動作モードで動作する際に、第3層で規定される情報に加えて、または、第3層で規定される情報に代えて、第4層以上の層で規定される情報に基づき、中継経路を決定してIPパケットを中継してもよい。例えば、第3層で規定される情報である宛先IPアドレスおよび送信元IPアドレスに加えて、第4層(トランスポート層)で規定される情報であるポート番号に基づき、中継経路を決定してIPパケットを中継してもよい。すなわち、一般には、OSI参照モデルにおける第3層以上の任意の層において規定される情報に基づき、IPパケットの中継経路を決定してIPパケットを中継する機能部を、本発明のネットワーク中継装置におけるルータ機能部として採用してもよい。
【0103】
C3.変形例3:
上記実施形態の動作モード設定処理では、ネットワーク中継装置10からRSを出力して、RAの受信の有無や受信したMフラグの設定値に基づき、動作モードを決定していたが、本発明は、これに限定されるものではなく、RSの出力を省略し、RAの受信の有無や受信したMフラグの設定値に基づく動作モードの決定を行なわなくてもよい。具体的には、
図7に示すステップS105、S110およびS155の処理を省略してもよい。この構成では、まずRequestメッセージの出力(ステップS115)が実行されるので、その応答(Replyメッセージ)に含まれるアドレスプレフィックスを受信したか否かによって、IPv6パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを決定することができる。また、ステップS105、S110およびS155の処理を省略するので、通信設定処理部21の処理負荷を軽減できると共に、動作モード設定に要する時間を短縮できる。なお、この構成において、アドレスプレフィックスを受信しない場合、第1接続態様または第2接続態様が想定される。第2接続態様の場合には、ネットワーク中継装置10とAFTR510との間にIPv4overIPv6トンネル700を形成する必要があり、そのためにネットワーク中継装置10にIPv6アドレスが設定されていなければならない。この場合、例えば、予めトンネル形成用のIPv6アドレスをネットワーク中継装置10に設定しておいてもよい。また、例えば、この時点で、初めてRSを出力して、WAN側I/F部42に接続されているホームゲートウェイ装置420からアドレスプレフィックスを割り当ててもらい、IPv6アドレス(GUA:Global Unicast Addresses)を自ら生成してもよい。
【0104】
C4.変形例4:
上記実施形態の動作モード設定処理において、トンネリング可否確認処理(ステップS125,S160)を省略して、IPv6パケットの中継についての動作モードのみを設定し、IPv4パケットの中継についての動作モードは設定しない構成としてもよい。この構成においては、ネットワーク中継装置10の電源がオンされ、WAN側I/F部42が有するポートがリンクアップしたことを契機として、動作モード設定処理が実行されてIPv6パケットの中継についての動作モードのみが設定される。そして、その後、通信端末装置430から出力されたIPv4パケット(通信端末装置430が所属するネットワークとは異なるネットワーク内の装置を宛先とするIPv4パケット)をネットワーク中継装置10において受信したことを契機として、トンネリング可否確認処理を実行し、その結果に応じてIPv4パケットの中継についての動作モードを設定し、受信したIPv4パケットを、設定された動作モードに応じて中継してもよい。
【0105】
C5.変形例5:
上記実施形態では、動作モード設定処理は、ネットワーク中継装置10の電源がオンされ、WAN側I/F部42が有するポートがリンクアップしたことを契機として実行されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ネットワーク中継装置10の電源がオンした際には、WAN側I/F部42が有するポートにはネットワークケーブルが挿入されておらず、その後、かかるポートにネットワークケーブルが挿入されたことを契機として、動作モード設定処理を実行してもよい。また、例えば、ネットワーク中継装置10の電源がオンの状態のまま、WAN側I/F部42が有するポートからネットワークケーブルが抜かれ、その後、再びポートにネットワークケーブルが挿入されたことを契機として、動作モード設定処理を実行してもよい。また、例えば、LAN側I/F部41において、通信端末装置430から出力されたIPv6パケットまたはIPv4パケットを受信したことを契機として、動作モード設定処理を実行してもよい。
【0106】
C6.変形例6:
上記実施形態では、IPv4overIPv6トンネル700,710として、DS−lite方式のトンネリング技術により形成される通信路を採用していたが、DS−lite方式に代えて、MAP−E(Mapping of Address and Port with Encapsulation)方式のトンネリング技術など、IPv4パケットをIPv6パケットによりカプセル化可能な任意の技術により形成される通信路を採用してもよい。
【0107】
C7.変形例7:
上記実施形態のトンネリング可否確認処理では、ICMPのecho requestパケット(いわゆるPing)に対する応答(echo replyパケット)の有無により、トンネリングの可否を特定していたが、本発明はこれに限定されるものではない。まず、AFTR510に設定されているIPv6アドレスに対して、ICMPv6のecho requestパケットを送信し、その応答があった場合に、ICMP(IPv4)のecho requestパケットを送信(ステップS205)してもよい。この構成では、ICMPv6のecho requestパケットに対する応答とICMP(IPv4)のecho requestパケットに対する応答とのうち、いずれかの応答を受信しない場合にトンネリングが可能ではないと特定し、上記2つのecho requestパケットに対する応答をいずれも受信した場合にトンネリングが可能であると特定することができる。このような構成により、トンネリングが不可能である原因をある程度特定することが可能となる。なお、AFTR510のIPv6アドレスは、予めネットワーク中継装置10に設定しておいてもよい。また、ICMPのecho requestパケットに代えて、TTL(Time To Live)を「1」に設定した任意のパケットを用いてもよい。
【0108】
また、IPv4overIPv6トンネル700,710として、MAP−E方式のトンネリング技術により形成される通信路を採用する場合、ICMP(IPv4)のecho requestパケットを送信(ステップS205)する前に、トンネルを終端する装置(BR)との間で認証処理を行うこともできる。そして、かかる認証が失敗した場合、または、その後に送信されるICMP(IPv4)のecho requestパケットに対する応答を受信しない場合にトンネリングが可能ではないと特定し、認証が成功し、かつ、ICMP(IPv4)のecho requestパケットに対する応答を受信した場合に、トンネリングが可能であると特定することができる。
【0109】
C8.変形例8:
上記実施形態では、パケット中継処理部30の動作モードを、IPv4パケットとIPv6パケットとについて、それぞれ設定していたが、IPv4およびIPv6に限らず、IPパケットの準拠する任意のバージョン毎に、パケット中継処理部30の動作モードを設定してもよい。
【0110】
C9.変形例9:
上記実施形態の通信設定処理では、先ず、DHCPサーバからIPアドレスの取得を試みて、IPアドレスが取得できない場合に、PPPoEサーバからのIPアドレスの取得を試みていたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、先ず、PPPoEサーバからのIPアドレスの取得を試みて、IPアドレスが取得できない場合に、DHCPサーバからIPアドレスの取得を試みてもよい。また、DHCPサーバとPPPoEサーバとのうち、いずれか一方のみから、IPアドレスの取得を試みてもよい。
【0111】
C10.変形例10:
上記実施形態では、
図7に示すステップS150において、IPv4パケットの中継についてのパケット中継処理部30の動作モードを設定する際に、DHCPサーバからIPアドレスを割り当てられた場合には、必ず第2動作モード(ブリッジ装置)に設定し、PPPoEサーバからIPアドレスを割り当てられた場合には、必ず第1動作モード(ルータ装置)に設定していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、DHCPサーバからIPアドレスを割り当てられた場合に、以下の手順1〜3を実行して、動作モードを第1動作モード(ルータ装置)または第2動作モード(ブリッジ装置)に設定してもよい。
(手順1)ネットワーク中継装置10からDNSリクエストを出力して、ネットワーク中継装置10がIPv4インターネット200に接続されているか否かを確認する。
(手順2)ネットワーク中継装置10は、UPnP IGD(Universal Plug and Play Internet Gateway Device)を検索する。
(手順3)ネットワーク中継装置10において、UPnP IGDが所定期間内に見つかったら第2動作モード(ブリッジ装置)に設定し、UPnP IGDが所定期間内に見つからなかったら第1動作モード(ルータ装置)に設定する。
なお、DHCPサーバからIPアドレスを割り当てられなかった場合には、以下の手順4〜6を実行して、動作モードを第1動作モード(ルータ装置)に設定することができる。
(手順4)ネットワーク中継装置10からPPPoEディスカバリを出力して、PPPoEサーバを検索する。
(手順5)ネットワーク中継装置10において、PPPoEサーバが見つかったら、PPPoEセッションを張る又は張る準備を行なう。具体的には、認証用のユーザ名およびパスワードが設定済みの場合には、これら情報を出力してPPPoEセッションを張る。他方、ユーザ名およびパスワードが未設定の場合には、上記実施形態におけるステップS340と同様に、ユーザ名およびパスワードを入力するためのWebページを通信端末装置430に送信する。
(手順6)PPPoEセッションを介してPPPoEからIPアドレスを取得できた後、動作モードを第1動作モード(ルータ装置)に設定する。
【0112】
C11.変形例11:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータープログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、データを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
【0113】
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。