(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
包装材にて包装された状態の包装単位による薬剤の数である包装単位数と重量との関係を示す包装単位数対重量関係情報を、複数の薬剤名称又は複数の薬剤名称に対応した薬剤コードの夫々に対応付けて記憶する記憶手段と、
複数回に分けて服用する薬剤として処方された処方薬剤の名称と処方数量とを含む処方情報を入力する処方情報入力手段と、
前記処方情報に基づいて包装材に包装された状態で同じ薬剤名称の薬剤を集めた薬剤集合体を調剤監査対象の薬剤として載置する検査台と、
その検査台に載置されている薬剤集合体を撮像する撮像手段と、
その撮像手段の撮像情報に基づいて、前記検査台に載置されている薬剤集合体の薬剤名称を判別する薬剤名称判別手段と、
前記検査台に載置されている薬剤集合体の重量を秤量する秤量手段と、
前記処方情報入力手段にて入力された処方情報、前記記憶手段に記憶されている包装単位数対重量関係情報、前記薬剤名称判別手段による薬剤名称判別結果、及び、前記秤量手段の秤量データに基づいて、薬剤集合体の薬剤名称及び薬剤の数量を含む調剤内容の適否を判定する調剤適否判定手段と、
その調剤適否判定手段による判定結果を出力する判定結果出力手段とが設けられた調剤監査システムであって、
前記撮像手段が、前記検査台に複数種の薬剤集合体が載置された場合は、その複数種の薬剤集合体夫々の包装材を一括して撮像し、
前記薬剤名称判別手段が、前記検査台に複数種の薬剤集合体が載置された場合は、前記包装材を撮像した撮像情報に基づいて複数種の薬剤集合体夫々について薬剤名称を判別可能に構成され、
前記調剤適否判定手段が、
前記処方情報に複数種の処方薬剤の名称が含まれる場合は、前記包装単位数対重量関係情報及び前記処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤における処方数量に対応する包装単位数での重量の合計である処方薬剤総重量を求めると共に、その処方薬剤総重量に基づいて調剤適否判定用の総重量許容範囲を設定して、前記秤量手段にて秤量された複数種の薬剤集合体の総重量である薬剤集合体総重量が前記総重量許容範囲内であり、且つ、前記薬剤名称判別手段にて判別された複数の薬剤名称が前記処方情報に含まれる複数種の処方薬剤の名称と合致すると、前記調剤内容が適正であることを示す情報を前記判定結果出力手段に出力するように構成されている調剤監査システム。
前記検査台に載置されている複数種の薬剤集合体から一種の薬剤集合体を持ち上げて、その持ち上げた薬剤集合体の薬剤名称を判別する個別薬剤名判別モードの実行を指令するモード指令部が設けられ、
前記調剤適否判定手段が、
前記モード指令部により前記個別薬剤名判別モードが指令され、且つ、前記秤量手段の秤量データが減少すると、前記個別薬剤名判別モードを実行し、
その個別薬剤名判別モードでは、前記包装単位数対重量関係情報及び前記処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めると共に、その薬剤別処方重量に基づいて調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲を設定し、並びに、前記秤量手段の秤量データの減少値を持ち上げ薬剤重量として、複数種の処方薬剤夫々について設定された薬剤別重量許容範囲のうちに前記持ち上げ薬剤重量が許容範囲内に入るものが有るか否かを判別し、有る場合は、当該薬剤別重量許容範囲に対応する薬剤名称を前記判定結果出力手段に出力し、無い場合は、持ち上げた薬剤集合体が不適正に調剤された薬剤であることを示す情報を前記判定結果出力手段に出力するように構成されている請求項1に記載の調剤監査システム。
前記調剤適否判定手段が、前記処方情報に含まれる処方数量が輪ゴム重量加算用の設定処方数量以上のときは、設定輪ゴム重量を加算する条件で、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めて、求めた薬剤別処方重量に基づいて前記処方薬剤総重量を求めるように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の調剤監査システム。
前記薬剤名称判別手段が、前記撮像手段の撮像情報から、薬剤に表示されている薬剤名称及び薬剤名称に対応した薬剤コード、並びに、薬剤を包装した包装材に表示されている薬剤名称及び薬剤名称に対応した薬剤コードのうちのいずれかを識別して、薬剤名称を判別するように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の調剤監査システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の調剤監査システムでは、処方情報に基づいて調剤した薬剤集合体が複数種ある場合、1種類毎に、薬剤集合体を検査台に載置して調剤内容の適否を判定しなければならないので、調剤監査の作業が煩雑であると共に、調剤監査の作業に時間がかかるという問題があった。従って、調剤監査作業の効率が悪く、高効率化を図る上で、改善の余地があった。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、調剤監査作業の高効率化を図り得る調剤監査システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の調剤監査システムは、包装材にて包装された状態の包装単位による薬剤の数である包装単位数と重量との関係を示す包装単位数対重量関係情報を、複数の薬剤名称又は複数の薬剤名称に対応した薬剤コードの夫々に対応付けて記憶する記憶手段と、
複数回に分けて服用する薬剤として処方された処方薬剤の名称と処方数量とを含む処方情報を入力する処方情報入力手段と、前記処方情報に基づいて包装材に包装された状態で同じ薬剤名称の薬剤を集めた薬剤集合体を調剤監査対象の薬剤として載置する検査台と、その検査台に載置されている薬剤集合体を撮像する撮像手段と、その撮像手段の撮像情報に基づいて、前記検査台に載置されている薬剤集合体の薬剤名称を判別する薬剤名称判別手段と、前記検査台に載置されている薬剤集合体の重量を秤量する秤量手段と、前記処方情報入力手段にて入力された処方情報、前記記憶手段に記憶されている包装単位数対重量関係情報、前記薬剤名称判別手段による薬剤名称判別結果、及び、前記秤量手段の秤量データに基づいて、薬剤集合体の薬剤名称及び薬剤の数量を含む調剤内容の適否を判定する調剤適否判定手段と、その調剤適否判定手段による判定結果を出力する判定結果出力手段とが設けられたものであって、
第1特徴構成は、前記撮像手段が、前記検査台に複数種の薬剤集合体が載置された場合は、その複数種の薬剤集合体夫々の包装材を一括して撮像し、
前記薬剤名称判別手段が、前記検査台に複数種の薬剤集合体が載置された場合は、前記包装材を撮像した撮像情報に基づいて複数種の薬剤集合体夫々について薬剤名称を判別可能に構成され、
前記調剤適否判定手段が、
前記処方情報に複数種の処方薬剤の名称が含まれる場合は、前記包装単位数対重量関係情報及び前記処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤における処方数量に対応する包装単位数での重量の合計である処方薬剤総重量を求めると共に、その処方薬剤総重量に基づいて調剤適否判定用の総重量許容範囲を設定して、前記秤量手段にて秤量された複数種の薬剤集合体の総重量である薬剤集合体総重量が前記総重量許容範囲内であり、且つ、前記薬剤名称判別手段にて判別された複数の薬剤名称が前記処方情報に含まれる複数種の処方薬剤の名称と合致すると、前記調剤内容が適正であることを示す情報を前記判定結果出力手段に出力するように構成されている点にある。
【0009】
即ち、調剤作業者が、複数種の薬剤集合体を検査台に載置すると、撮像手段により、検査台に載置されている複数種の薬剤集合体が撮像され、その撮像情報に基づいて、薬剤名称判別手段により、検査台に載置されている複数種の薬剤集合体夫々について薬剤名称が判別され、並びに、秤量手段により、複数種の薬剤集合体の総重量である薬剤集合体総重量が秤量される。
そして、調剤適否判定手段により、包装単位数対重量関係情報及び処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤における処方数量に対応する包装単位数での重量の合計である処方薬剤総重量が求められると共に、その処方薬剤総重量に基づいて調剤適否判定用の総重量許容範囲が設定されて、秤量手段にて秤量された薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内であり、且つ、薬剤名称判別手段にて判別された複数の薬剤名称が処方情報に含まれる複数種の処方薬剤の名称と合致すると、調剤内容が適正であると判定され、その判定結果を示す情報が判定結果出力手段に出力される。
【0010】
つまり、複数種の薬剤が処方された場合、調剤作業者は、複数種の処方薬剤に対応して、複数種の薬剤集合体を集めて、その複数種の薬剤集合体を一挙に検査台に載置する。すると、複数種の薬剤集合体の調剤内容が適正であるか否かが一挙に判定されて、その判定結果を示す情報が判定結果出力手段に出力されるので、1つずつ繰り返し検査台に載置して調剤内容の適否を判定するといった煩雑な作業が不要となり、調剤監査作業について、簡素化及び短時間化を図ることができる。
従って、調剤監査作業の高効率化を図り得る調剤監査システムを提供することができるようになった。
【0011】
第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記検査台に載置されている複数種の薬剤集合体から一種の薬剤集合体を持ち上げて、その持ち上げた薬剤集合体の薬剤名称を判別する個別薬剤名判別モードの実行を指令するモード指令部が設けられ、
前記調剤適否判定手段が、
前記モード指令部により前記個別薬剤名判別モードが指令され、且つ、前記秤量手段の秤量データが減少すると、前記個別薬剤名判別モードを実行し、
その個別薬剤名判別モードでは、前記包装単位数対重量関係情報及び前記処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めると共に、その薬剤別処方重量に基づいて調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲を設定し、並びに、前記秤量手段の秤量データの減少値を持ち上げ薬剤重量として、複数種の処方薬剤夫々について設定された薬剤別重量許容範囲のうちに前記持ち上げ薬剤重量が許容範囲内に入るものが有るか否かを判別し、有る場合は、当該薬剤別重量許容範囲に対応する薬剤名称を前記判定結果出力手段に出力し、無い場合は、持ち上げた薬剤集合体が不適正に調剤された薬剤であることを示す情報を前記判定結果出力手段に出力するように構成されている点にある。
【0012】
即ち、調剤作業者は、検査台に載置されている複数種の薬剤集合体から所定の一種の薬剤集合体を持ち上げて、モード指令部により、個別薬剤名判別モードを指令すると、個別薬剤名判別モードが実行される。
その個別薬剤名判別モードでは、包装単位数対重量関係情報及び処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤毎に薬剤別処方重量が求められると共に、その薬剤別処方重量に基づいて調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲が設定される。
続いて、秤量手段の秤量データの減少値が持ち上げ薬剤重量とされて、複数種の処方薬剤夫々について設定された薬剤別重量許容範囲のうちに持ち上げ薬剤重量が許容範囲内に入るものが有るか否かが判別され、有る場合は、当該薬剤別重量許容範囲に対応する薬剤名称が判定結果出力手段に出力され、無い場合は、持ち上げた薬剤集合体が不適正に調剤された薬剤であることを示す情報が判定結果出力手段に出力される。
【0013】
そして、調剤作業者は、判定結果出力手段に薬剤名称が出力されたときは、持ち上げた薬剤集合体の薬剤名称を目視で認識して、認識した薬剤名称が判定結果出力手段に出力された薬剤名称と一致していれば、持ち上げた薬剤集合体についての調剤内容が適正であることが分かり、一致していなければ、持ち上げた薬剤集合体についての調剤内容が不適正であることが分かる。又、持ち上げた薬剤集合体が不適正に調剤された薬剤であることを示す情報が判定結果出力手段に出力されたときは、持ち上げた薬剤集合体についての調剤内容が不適正であることが分かる。
つまり、検査台に載置されている複数種の薬剤集合体について、1個ずつ持ち上げては戻す手順で、順に個別薬剤名判別モードを実行すると、複数種の薬剤集合体のうちで、どの薬剤集合体の調剤内容が不適正であるかが分かるので、調剤内容が処方情報に合致していない薬剤集合体を迅速且つ的確に見つけることができる。
従って、調剤監査作業の高効率化をより一層図ることができる。
【0014】
第3特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記検査台が、複数種の薬剤集合体を種類別に分けて載置可能な複数の載置区画に区分けされ、
前記秤量手段が、各載置区画に対応して夫々設けられて、各載置区画に載置された薬剤集合体の重量を秤量可能な複数の区画秤量部を備えて構成され、
前記薬剤名称判別手段が、前記検査台に載置された複数種の薬剤集合体夫々の薬剤名称を前記複数の載置区画夫々に対応させて判別するように構成され、
前記調剤適否判定手段が、
前記複数の区画秤量部の秤量結果の合計を前記薬剤集合体総重量として、前記調剤内容の適否を判定するように構成され、並びに、
前記薬剤集合体総重量が前記総重量許容範囲内でないときは、前記包装単位数対重量関係情報及び前記処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めると共に、その薬剤別処方重量に基づいて調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲を設定して、前記複数の載置区画のうちで、各載置区画の区画秤量部にて秤量された薬剤集合体の重量が当該載置区画に対応して判別された薬剤名称に対応する薬剤別重量許容範囲内にないものを判別して、その判別結果を前記判定結果出力手段に出力するように構成されている点にある。
【0015】
即ち、複数種の薬剤集合体を種類別に分けて複数の載置区画に載置する。
すると、検査台に載置された複数種の薬剤集合体夫々の薬剤名称が複数の載置区画夫々に対応させて判別され、並びに、各載置区画の薬剤集合体の重量が各載置区画に対応する区画秤量部にて秤量される。
そして、各区画秤量部の秤量結果の合計である薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内であり、且つ、薬剤名称判別手段にて判別された複数の薬剤名称が処方情報に含まれる複数種の処方薬剤の名称と合致すると、調剤内容が適正であるとことを示す情報が判定結果出力手段に出力される。
又、薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内でないときは、包装単位数対重量関係情報及び処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤毎に薬剤別処方重量が求められると共に、その薬剤別処方重量に基づいて調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲が設定されて、複数の載置区画のうちで、各載置区画の区画秤量部にて秤量された薬剤集合体の重量が当該載置区画に対応して判別された薬剤名称に対応する薬剤別重量許容範囲内にないものが判別されて、その判別結果が判定結果出力手段に出力される。
【0016】
つまり、複数種の薬剤集合体を一挙に検査台に載置すると、それら複数種の薬剤集合体の調剤内容が適正か否かが判定されるばかりか、その調剤内容が適正でない場合は、どの載置区画の薬剤集合体の調剤内容が適正でないかが分かるので、調剤内容が処方情報に合致していないときには、その処方情報に合致していない薬剤を迅速且つ的確に見つけることができる。
従って、調剤監査作業の高効率化をより一層図ることができる。
【0017】
第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記複数の載置区画夫々が、各載置区画の周部よりも上方に突起する台部を備えて構成され、
各区画秤量部が、各台部にかかる荷重を秤量するように構成され、
前記検査台に載置可能で、複数種の薬剤集合体を種類別に分けて収容可能な複数の収容区画を前記複数の載置区画に対応して備えた検査用トレイが備えられ、
その検査用トレイが、前記複数の収容区画を区分け形成する枠部を有するトレイ本体と、各収容区画の底部を形成すると共に、各収容区画内において前記枠部に対して上下方向に相対移動自在に各収容区画に設けられた載置板とを備えて構成されて、前記トレイ本体が前記検査台に載置されるのに伴って、各載置板が各台部により持ち上げられて各台部に載置支持されるように構成されている点にある。
【0018】
即ち、複数種の薬剤集合体を種類別に分けて検査トレイの複数の収容区画に収容して、その検査トレイを検査台に載置する。
すると、検査トレイの各収容区画の載置板が、検査台の各台部により持ち上げられて、各台部に載置支持される状態となり、載置板並びにその載置板に載置された薬剤集合体の荷重が台部にかかるので、各区画秤量部により、各載置区画に載置された薬剤集合体の重量が秤量可能となる。
つまり、処方情報に基づいて集めた複数種の薬剤集合体を種類別に分けて調剤トレイの複数の収容区画に収容し、その調剤トレイをそのまま検査台に載置すると、複数の薬剤集合体全体の調剤内容の判定が一挙に行われると共に、その判定が不適正である場合は、そのままの状態で(1つずつ持ち上げては戻すといった手間無しで)調剤内容が不適正な薬剤集合体の特定が行われる。
従って、調剤監査作業の高効率化を更に図ることができる。
【0019】
第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれか1つに加えて、
前記撮像手段にて撮像された画像を表示する画像表示手段が設けられ、
前記薬剤名称判別手段は、前記検査台に載置されている複数種の薬剤集合体のうちに、薬剤名称が判別できない薬剤集合体が存在する場合は、前記画像表示手段に、当該薬剤名称が判別できない薬剤集合体の画像に対応付けて、薬剤名称が判別できないことを示す情報を表示するように構成されている点にある。
【0020】
即ち、複数種の薬剤集合体を検査台に載置したときに、複数種の薬剤集合体のうちに、薬剤名称が判別できない薬剤集合体が存在する場合は、画像表示手段に、当該薬剤名称を判別できない薬剤集合体の画像に対応付けて、薬剤名称が判別できないことを示す情報が表示されるので、その表示内容に基づいて、薬剤名称が判別できない薬剤集合体が複数種の薬剤集合体のうちのどれであるかが分かる。
そこで、調剤作業者は、その画像表示手段の表示内容に基づいて、薬剤名称が判別できなかった薬剤集合体の検査台上での姿勢を、向きを変える又は裏返しにする等により変更して、再度、薬剤名称を判別させることができる。これにより、複数種の薬剤集合体のうちに薬剤名称が判別できない薬剤集合体があっても、極力速く、全ての薬剤集合体の薬剤名称が判別できるようにして、調剤内容の適否の判定を行えるようにすることができる。
従って、調剤監査作業の高効率化を更に図ることができる。
【0021】
第6特徴構成は、上記第1〜第5特徴構成のいずれか1つに加えて、
前記調剤適否判定手段が、前記処方情報に含まれる処方数量が輪ゴム重量加算用の設定処方数量以上のときは、設定輪ゴム重量を加算する条件で、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めて、求めた薬剤別処方重量に基づいて前記処方薬剤総重量を求めるように構成されている点にある。
【0022】
即ち、処方情報に含まれる処方数量が輪ゴム重量加算用の設定処方数量以上のときは、設定輪ゴム重量を加算する条件で、複数種の処方薬剤毎に薬剤別処方重量が求められて、求められた薬剤別処方重量に基づいて処方薬剤総重量が求められる。そして、そのように求められた処方薬剤総重量に基づいて、調剤内容の適否が判定される。
【0023】
つまり、通常、PTPシート等の包装材により、薬剤を収容した包装単位(ドーム状や袋状の収容部)が所定の数だけ並んだ状態の集合包装体が形成される。処方情報に含まれる処方数量が集合包装体を構成する包装単位の数よりも多い場合は、包装集合体や、その包装集合体から不要な数の包装単位を切り離した端数包装集合体を組み合わせて、薬剤集合体として集める。そして、集めた薬剤集合体が複数の集合包装体からなる場合や、集合包装体と端数集合包装体との組み合わせからなる場合は、輪ゴムにて一まとめに束ねることになる。
そして、輪ゴム重量加算用の設定処方数量を、集合包装体を構成する包装単位の数に設定することにより、輪ゴムが使用されていると予測されるときは、輪ゴムの重量を考慮して、調剤した薬剤の数量の適否を適切に判定することができるので、調剤監査を適切に行うことができる。
【0024】
第7特徴構成は、上記第1〜第6特徴構成のいずれか1つに加えて、
前記薬剤名称判別手段が、前記撮像手段の撮像情報から、薬剤に表示されている薬剤名称及び薬剤名称に対応した薬剤コード、並びに、薬剤を包装した包装材に表示されている薬剤名称及び薬剤名称に対応した薬剤コードのうちのいずれかを識別して、薬剤名称を判別するように構成されている点にある。
【0025】
即ち、薬剤を包装した包装材には、薬剤名称や、薬剤名称に対応した薬剤コードが印刷等により表示されている。又、薬剤にも、印刷や刻印により薬剤名称や薬剤コードが表示されている場合もある。
そして、薬剤名称判別手段により、撮像手段の撮像情報から、薬剤に表示されている薬剤名称及び薬剤コード、並びに、薬剤を包装した包装材に表示されている薬剤名称及び薬剤コードのうちのいずれかが識別されて、薬剤名称が判別される。
つまり、例えば、包装材に表示されている1つの薬剤名称が識別し難いときは、包装材に表示されている他の薬剤名称や薬剤コードを識別して薬剤名称を判別することが可能となり、薬剤名称の判別能力をより一層向上することができる。
従って、調剤監査作業の高効率化を更に図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
先ず、第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、調剤監査システムは、この調剤監査システムを構成する各装置の制御や調剤監査における各種処理等を実行する中央制御装置C、各種情報を記憶する記憶装置11、各種情報を入力する入力装置12、各種情報を表示出力する表示装置13、各種情報を印刷出力する印刷装置14、処方箋に記載されている処方情報に基づいて薬剤2(
図5〜
図7参照)を包装材3(
図5〜
図7参照)に包装された状態で集めた薬剤集合体1を調剤監査対象の薬剤として載置する検査台15(
図2参照)、その検査台15に載置されている薬剤集合体1を撮像する撮像手段としての撮像装置16、その検査台15に載置されている薬剤集合体1の重量を秤量する秤量手段としての秤量装置17、及び、この調剤監査システムに作動用の電力を供給する電源装置18等を備えて構成されている。
【0028】
記憶装置11は、この実施形態では、中央制御装置Cに内蔵のHDDにより構成されている。尚、この記憶装置11は、中央制御装置Cに内蔵されたものに限るものではなく、外付けのものでも良い。
そして、この記憶装置11には、包装材3にて包装された状態の包装単位による薬剤2の数である包装単位数と重量との関係を示す包装単位数対重量関係情報が、複数の薬剤名称の夫々に対応付けて記憶され、この記憶装置11が記憶手段に相当する。
【0029】
入力装置12は、この実施形態では、OCR(Optical Character Reader)にて構成され、医師が作成した処方箋を所定の位置にセットすると、処方箋に記載された処方薬剤の名称と処方数量とを含む処方情報を読み取り可能であり、処方情報入力手段として機能する。
【0030】
中央制御装置Cは、マイクロコンピュータを備えて構成され、各種処理を実行するプログラムがインストールされている。そのプログラムには、撮像装置16の撮像情報に基づいて、検査台15に載置されている薬剤集合体1の名称を判別する薬剤名称判別処理を実行する薬剤名称判別手段P1、並びに、入力装置12にて入力された処方情報、記憶装置11に記憶されている包装単位数対重量関係情報、薬剤名称判別手段P1による薬剤名称判別結果、及び、秤量装置17の秤量データに基づいて、薬剤集合体1の名称及び数量を含む調剤内容の適否を判定する調剤監査処理を実行する調剤適否判定手段P2が含まれる。
【0031】
図示を省略するが、この調剤監査システムが病院に設置される場合は、中央制御装置Cは、LANを介して病院のホストコンピュータに接続され、又、この調剤監査システムが調剤薬局に設置される場合は、中央制御装置Cは、インターネットを介して調剤薬局を統括する管理部門のホストコンピュータに接続される。
そして、記憶装置11に記憶されているプログラムや、包装単位数対重量関係情報等の記憶情報がホストコンピュータにより更新可能なように構成されている。
【0032】
表示装置13は、この実施形態では、LCDにて構成され、その表示面には、中央制御装置Cに各種指令を入力するためのタッチパネル式操作部19が設けられている。
【0033】
図1〜
図4に示すように、調剤監査システムを構成する各装置のうち、記憶装置11を内蔵した中央制御装置C、表示装置13、タッチパネル式操作部19、検査台15、撮像装置16、秤量装置17及び電源装置18は、ケーシング20を用いて一体的に組み付けられて調剤監査ユニットUに構成されている。
【0034】
次に、
図2〜
図4に基づいて、調剤監査ユニットUについて、説明を加える。
ケーシング20は、平面視での外形形状が長方形状であり、前面の上方側の部分が斜め上向きの傾斜部となる概ね直方体形状の箱状に構成されている。
この調剤監査ユニットUには、引出部21が、ケーシング20の前面の下端部に設けられた引出用開口部22を通して、ケーシング20内に形成される撮像空間23(詳細は後述する)内に収納される収納位置とケーシング20外の前方に引き出される引出位置とに出退移動自在に備えられている。
又、引出部21には、それが収納位置に位置するときにケーシング20の引出用開口部22を閉じるように蓋体24が備えられている。
この引出部21は、左右に振り分けて配置された一対のスライドレール25により、収納位置と引出位置とに水平方向に沿ってスライド移動自在にケーシング20に支持されている。
【0035】
検査台15は、この引出部21の上部に設けられ、調剤作業者(薬剤師等)が集めた薬剤集合体1を収納する調剤トレイ26を載置自在である。
更に、設置状態の図示を省略するが、秤量装置17を構成する荷重検出センサ(例えば、ロードセル)が検査台15の荷重がかかるように配設され、秤量装置17は、この荷重検出センサの検出信号に基づいて、検査台15にかかる荷重を秤量するように構成されている。ちなみに、この秤量装置17の秤量精度は、例えば10mgである。
尚、調剤した薬剤の調剤監査を行うに当たっては、集めた薬剤集合体1を収納した調剤トレイ26を検査台15に載置することになるが、秤量装置17には、図示を省略するが、予め計測されて記憶されている調剤トレイ26等の風袋をキャンセルする機能が備えられており、風袋をキャンセルすることにより、集めた薬剤集合体1を調剤トレイ26に収納した状態で検査台15に載置しても、薬剤集合体1の重量を秤量することができる。
【0036】
図4に示すように、ケーシング20内には、概ねドーム状の反射体27が、収納位置に位置した引出部21の上方を覆うように配設され、その反射体27の内部に撮像空間23が形成されている。又、ケーシング20内において、反射体27の後部には、中央制御装置C及び電源装置18が配設されている。
【0037】
ドーム状の反射体27内の頂部には、撮像装置16が、検査台15に載置された調剤トレイ26をその上方から全体を撮像可能に配設され、反射体27の下部には、一対の照明装置28が、左右両側に振り分けて配設されている。ちなみに、撮像装置16は、CCD素子、CMOS素子等の電子撮像素子を用いて構成されている。又、各照明装置28は、例えば、蛍光灯にて構成されている。
図2及び
図3に示すように、タッチパネル式操作部19が表示面に組み込まれた表示装置13は、ケーシング20の前面上部の斜め上向き傾斜部に配設されている。
【0038】
図2に示すように、薬剤集合体1を収納した調剤トレイ26を検査台15に載置して、引出部21を収納位置にまでケーシング20内に押し込むと、
図3に示すように、ケーシング20の引出用開口部22が引出部21の蓋体24により閉じられるので、外部の光が撮像空間23内に入り込むのや、照明装置28の光が外部に漏れるのが防止される。
そして、撮像空間23内が一対の照明装置28により照明された状態で、撮像装置16により検査台15に載置されている調剤トレイ26内の薬剤集合体1が撮像されることになる。
【0039】
次に、記憶装置11に記憶される包装単位数対重量関係情報について説明を加える。
薬剤2に含有される成分が同一であっても、その含有量が異なることにより、同一成分の薬剤2でも複数種あるものもある。そこで、含有される成分が同一でもその含有量が異なる複数種がある場合は、薬剤2の名称は、例えば、「アル○○ン錠10mg」、「アル○○ン錠20mg」の如く、成分の含有量も含んだ名称となっている。ちなみに、含有量が一種類だけの薬剤2の名称は、例えば、「グロ○○ン」の如く、成分の含有量を含まない名称となるのは勿論である。
【0040】
薬剤2の形態には、錠状、カプセル状、顆粒状、細粒状等がある。
図5〜
図7に示すように、薬剤2を包装する包装材3には、複数個の錠剤やカプセル剤を包装するPTPシート等のシート状包装材3s、及び、顆粒や細粒の散剤を包装するシール包装材3t等がある。
図5及び
図6に示すように、シート状包装材3sにより、錠剤やカプセル剤を1個ずつ個別に収容するドーム状の複数の包装体4(包装単位に相当する)が格子状に並んだシート状の集合包装体5が形成される。
図7に示すように、シール包装材3tにより、複数の袋状の包装体4(包装単位に相当する)が帯状に連なった帯状の集合包装体5が形成される。各袋状の包装体4には、所定の分量の顆粒や細粒の散剤が収容されている。
尚、以下では、薬剤2の名称を区別して説明する場合、薬剤を示す符号「2」の後に、名称が異なることを示す符号「a」、「b」、「c」……………を付して説明する。
【0041】
図5に示すように、錠剤のA薬剤2aは、シート状包装材3sにて、10個のドーム状の包装体4が1つにまとめられてシート状の集合包装体5が形成され、
図6に示すように、カプセル剤のB薬剤2bも、シート状包装材3sにて、10個の包装体4が1つにまとめられてシート状の集合包装体5が形成される。一方、
図7に示すように、散剤のC薬剤2cは、シール包装材3tにて、10個の袋状の包装体4が1つにまとめられて帯状の集合包装体5が形成される。
集合包装体5を形成する包装体4の数は、上述の10個に限定されるものではなく、20個や30個に設定される場合や、週単位の処方期間の場合に便利なように、7の倍数(例えば、14個や21個)に設定される場合もある。
【0042】
図8に示すように、調剤作業者は、処方された薬剤2の処方数量が、集合包装体5を構成する包装体4の数より少ない場合は、例えば、A薬剤2aのように、不必要な包装体4を切り離した端数集合包装体5hを薬剤集合体1として集める。
又、処方された薬剤2の処方数量が、集合包装体5を構成する包装体4の数よりも多いときは、例えば、B薬剤2bやC薬剤2cのように、集合包装体5と端数集合包装体5hを組み合わせて、薬剤集合体1として集める。そして、調剤した薬剤2の薬剤集合体1が複数の集合包装体5からなる場合や、集合包装体5と端数集合包装体5hとの組み合わせからなる場合は、輪ゴム6にて一まとめに束ねる。
尚、以下では、薬剤集合体1を薬剤2の名称を区別して説明する場合、薬剤集合体を示す符号「1」の後に、薬剤名称が異なることを示す符号「a」、「b」、「c」……………を付して説明する。
【0043】
包装単位数対重量関係情報は、薬剤2の名称毎に、包装体4の数(包装単位数に対応する)に対応付けて重量を定めることにより、設定される。
この重量は、薬剤2を包装材3にて包装した状態で、包装体4の数毎に、重量を実測して、その実測データを平均する等、その実測データに基づいて設定される。
例えば、A薬剤2aであれば、包装体4の数が集合包装体5を構成する包装体4の数と同数の10個の場合は、
図5に示す如き集合包装体5の包装状態で実測された情報に基づいて設定され、包装体4の数が集合包装体5を構成する包装体4の数よりも少ない場合は、包装体4の数に応じた形状の端数集合包装体5h(例えば、包装体4の数が7個であれば
図8に示す如き形状)による包装状態で実測された情報に基づいて設定される。
【0044】
又、包装体4の数が集合包装体5を構成する包装体4の数よりも多い場合は、集合包装体5と端数集合包装体5hとの組み合わせで実測された情報に基づいて設定される。
そして、包装体4の数が、集合包装体5を構成する包装体4の数よりも多くなると、設定輪ゴム重量を加算して、包装体4の数に対応付けて重量が定められている。設定輪ゴム重量は、複数の集合包装体5や端数集合包装体5hを束ねるのに使用する輪ゴム7の重量に応じて設定される。
例えば、A薬剤2aでは、集合包装体5を構成する包装体4の数が10個であるので、包装体4の数量が11個以上では、設定輪ゴム重量が加算される状態で、包装体4の数に対応付けて重量が定められている。
【0045】
次に、薬剤2の包装材3に表示される薬剤名称及び薬剤名称に対応した薬剤コードについて、説明を加える。
図5〜
図7に示すように、薬剤2の包装材3には、薬剤名称及び薬剤コードが印刷されている。尚、
図5及び
図6において、(a)は、集合包装体5の表面を示し、(b)は、集合包装体5の裏面を示す。又、
図7は、集合包装体5の表面を示す。
図5〜
図7において、符号7は、薬剤名称を印刷したパターン(以下、名称パターンと記載する場合がある)であり、符号8は、薬剤コードを印刷したパターン(以下、コードパターンと記載する場合がある)である。ちなみに、薬剤コードとしては、
図5及び
図6に示す如き、アルファベット、数字及び製薬メーカーを特定するマーク等を複数組み合わせて設定された形態のものの他に、バーコード等がある。
【0046】
例えば、
図5に示すように、シート状包装材3sにて包装されたA薬剤2aでは、集合包装体5を形成するシート状包装材3sの表面に、名称パターン7が印刷され、裏面に、名称パターン7及びコードパターン8が印刷されている。
つまり、名称パターン7は、「アル○○ン錠10mg」の如きパターンであり、コードパターン8は、「A○1○」の如きパターンである。
図6に示すように、A薬剤2aと同様に、シート状包装材3sにて包装されたB薬剤2bでは、集合包装体5を形成するシート状包装材3sの表面に、名称パターン7が印刷され、裏面に、名称パターン7及びコードパターン8が印刷されている。
つまり、名称パターン7は、「セルベ○○50mg」、「Sel○○x50mg」の如きであり、コードパターン8は、「S○50○」の如きである。
図7に示すように、シール包装体3tにて包装されたC薬剤2cでは、集合包装体5を形成するシール包装体3tの表面に、「ショウ○○○ウ」の如き名称パターン7が印刷されている。
【0047】
次に、処方箋に記載される処方情報について説明を加える。
処方情報には、患者氏名等の患者を特定するための情報と共に、処方した薬剤2の名称毎に、1日当たりの服薬回数、服薬時間、1回当たりの服薬数量(例えば、錠数、カプセル数、袋数)、服薬日数等が記載されている。ここで、1日当たりの服薬数量と服薬日数との積が処方数量である。
例えば、A薬剤2aについては、「アル○○ン錠10mg 1日1回:夕食後 1錠 7日分」の如く記載され、B薬剤2bについては、「セルベ○○50mg 1日2回:朝・夕食後 各1錠 7日分」の如く記載され、C薬剤2cについては、「ショウ○○○ウ1日2回:朝・夕食後 各1袋 7日分」の如く記載される。
つまり、A薬剤2aについては、処方数量は7個であり、B薬剤2b及びC薬剤2cについては、処方数量は14個である。
【0048】
処方箋(図示省略)を入力装置12にセットすると、その処方箋に記載された上述の如き処方情報が読み取られて、中央制御装置Cに入力される。例えば、処方薬剤が複数種ある場合は、複数種の処方薬剤の名称及び複数種の処方薬剤の名称夫々に対応する処方数量が入力される。
【0049】
調剤作業者は、処方箋に記載された処方情報に基づいて、処方数量の薬剤2を包装材3に包装された状態で薬剤集合体1として集める。処方箋に複数種の処方薬剤の名称が記載されているときは、複数種の処方薬剤に対応して、複数種の薬剤集合体1を集める。
例えば、処方箋に、A薬剤2a、B薬剤2b、C薬剤2cの3種の処方薬剤の名称が記載されている場合、A薬剤2aについては、処方数量が7個であるので、
図8に示すように、3包装体分を切り離した7包装体分の端数集合包装体5hを薬剤集合体1aとして集める。B薬剤2bについては、処方数量が14個であるので、
図8に示すように、1つの集合包装体5と、4包装体分の端数集合包装体5hとを薬剤集合体1aとして集め、それら1個ずつの集合包装体5と端数集合包装体5hとを輪ゴム6で一まとめに束ねる。
C薬剤2cについても、処方数量が14個であるので、B薬剤2bと同様に、
図8に示すように、1個ずつの集合包装体5と端数集合包装体5hとを輪ゴム6で一まとめに束ねる。
【0050】
次に、中央制御装置Cの制御動作について説明する。
本発明では、薬剤名称判別手段P1が、検査台15に複数種の薬剤集合体1が載置された場合は、複数種の薬剤集合体1夫々について薬剤名称を判別可能に構成されている。
そして、調剤適否判定手段P2が、処方情報に複数種の処方薬剤の名称が含まれる場合は、調剤監査処理では、包装単位数対重量関係情報及び処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤における処方数量に対応する包装単位数での重量の合計である処方薬剤総重量を求めると共に、その処方薬剤総重量に基づいて調剤適否判定用の総重量許容範囲を設定して、秤量装置17にて秤量された複数種の薬剤集合体1の総重量である薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内であり、且つ、薬剤名称判別手段P1にて判別された複数の薬剤名称が処方情報に含まれる複数種の処方薬剤の名称と合致すると、調剤内容が適正であることを示す情報を表示装置13(判定結果出力手段に相当する)に表示出力するように構成されている。
【0051】
以下、薬剤名称判別手段P1による薬剤名称判別処理、及び、調剤適否判定手段P2による調剤監査処理について、説明を加える。
先ず、薬剤名称判別手段P1による薬剤名称判別処理について説明するが、薬剤名称判別手段P1は、公知の画像認識プログラムを用いて構成されているので、薬剤名称判別処理の詳細なアルゴリズムについての説明を省略して、基本的な機能について簡単に説明する。
記憶装置11には、薬剤2を包装する包装材3に印刷されている名称パターン7に対応する基準パターン(以下、基準名称パターンと記載する)及びコードパターン8に対応する基準パターン(以下、基準コードパターンと記載する)からなる基準パターン情報が、複数の薬剤名称の夫々に対応付けて記憶されている。
薬剤2を包装する包装材3に、当該薬剤2の名称が、形態が異なる複数の名称パターン7で印刷されている場合は、基準パターン情報には、当該薬剤2について、形態が異なる複数の名称パターン7に対応する複数の基準名称パターンが記憶される。同様に、薬剤2を包装する包装材3に、当該薬剤2の薬剤コードが、形態が異なる複数のコードパターン8で印刷されている場合は、基準パターン情報には、当該薬剤2について、形態が異なる複数のコードパターン8に対応する複数の基準コードパターンが記憶されている。
【0052】
例えば、A薬剤2aについては、基準名称パターンとしては、
図5において符号7にて示す「アル○○ン錠10mg」の如きパターンが記憶され、基準コードパターンとしては、
図5において符号8にて示す「A○1○」の如きパターンが記憶されている。又、B薬剤2bについては、基準名称パターンとしては、
図6において符号7にて示す「セルベ○○50mg」、「Sel○○x50mg」の如きパターンが記憶され、基準コードパターンとしては、
図6において符号8にて示す「S○50○」の如きパターンが記憶されている。
【0053】
薬剤名称判別手段P1は、撮像装置16の撮像画像から薬剤集合体1の画像を識別すると共に、その薬剤集合体1の画像情報中から、名称パターン7やコードパターン8を識別し、その識別した名称パターン7やコードパターン8を記憶装置11の基準パターン情報の基準名称パターンや基準コードパターンと順次比較し、マッチングの度合が最も高い基準名称パターンや基準コードパターンに対応する薬剤2の名称を薬剤集合体1の薬剤名称として判別する。
尚、薬剤集合体1の画像情報中から、名称パターン7やコードパターン8の複数のパターンを識別した場合は、マッチングの度合が低くて薬剤名称が判別できないときは、次のパターンのマッチングの度合を求める形態で、1つずつ順に記憶装置11の基準パターン情報と比較して、薬剤集合体1の薬剤名称を判別することになる。
つまり、薬剤名称判別手段P1が、撮像装置16の撮像情報から、薬剤2を包装した包装材3に表示されている薬剤名称及び薬剤名称に対応した薬剤コードのうちのいずれかを識別して、薬剤名称を判別するように構成されていることになる。
【0054】
薬剤名称判別手段P1は、撮像装置16の撮像画像から複数種の薬剤集合体1を識別したときは、複数種の薬剤集合体1の夫々について、上述のように薬剤名称判別処理を実行し、複数種の薬剤集合体1全てについて、薬剤名称を判別する。
【0055】
薬剤名称判別手段P1は、撮像装置16の撮像画像から複数種の薬剤集合体1を識別したときに、全ての薬剤集合体1の薬剤名称を判別できなかった場合は、表示装置13に、
図11に示す如き「薬剤名称否判別画面」を表示する。この「薬剤名称否判別画面」では、撮像装置16にて撮像された画像を表示すると共に、薬剤名称が判別できなかった薬剤集合体1の画像を枠で囲む等により他の薬剤集合体1の画像と区別し、更に、その薬剤名称が判別できなかった薬剤集合体1の画像に対応付けて、「判別できません」等の薬剤名称が判別できないことを示す情報を表示する。
ちなみに、
図11に示す「薬剤名称否判別画面」では、図中の左端の薬剤集合体1(A薬剤2aの薬剤集合体1a)の薬剤名称が判別できなかった場合について、図示している。尚、
図11中の19fは、「画面切換」ボタンであり、この「画面切換」ボタン19fにタッチすると、表示装置13には、
図9に示す初期画面(詳細は後述する)が表示される。
【0056】
つまり、表示装置13は、撮像装置16(画像表示手段に相当する)にて撮像された画像を表示するように構成されていることになる。
そして、薬剤名称判別手段P1は、検査台15に載置されている複数種の薬剤集合体1のうちに、薬剤名称が判別できない薬剤集合体1が存在する場合は、表示装置13に、当該薬剤名称が判別できない薬剤集合体1の画像に対応付けて、薬剤名称が判別できないことを示す情報を表示するように構成されていることになる。
【0057】
次に、調剤適否判定手段P2による調剤監査処理について説明する。
調剤監査システムを起動すると、
図9に示すように、表示装置13に初期画面が表示され、その初期画面中には、タッチパネル式操作部19を構成する「調剤監査」ボタン19a、「監査除外薬剤設定」ボタン19b、「個別薬剤名判別モード」ボタン19c、「処方情報取り込み」ボタン19d及び「終了」ボタン19eが表示される。
「終了」ボタン19eがタッチされると、調剤監査システムが停止される。この「終了」ボタン19e以外のボタンに機能については、以下で詳細に説明する。
【0058】
「処方情報取り込み」ボタン19dがタッチされると、入力装置12により処方箋に記載された処方情報が読み取られると共に、読み取られた処方情報が中央制御装置Cに取り込まれる。
処方箋に複数種の処方薬剤が記載されている場合は、複数種の処方薬剤全てについて、名称及び各処方薬剤の名称に対応する処方数量が取り込まれる。
【0059】
「監査除外薬剤設定」ボタン19bがタッチされる、
図10に示すように、監査除外薬剤設定画面が表示される。
図10に示す監査除外薬剤設定画面では、入力装置12にて入力された処方情報のうちの全ての処方薬剤の名称に対応するボタンが表示される。例えば、処方情報のうちの処方薬剤の名称が、A薬剤2aの薬剤名称である「アル○○ン錠10mg」、B薬剤2bの薬剤名称である「セルベ○○50mg」、C薬剤2cの薬剤名称である「ショウ○○○ウ」、及び、D薬剤2dの名称である「サリ○○○○軟膏」である場合、夫々の薬剤名称に対応して、4個の「薬剤名」ボタン19g〜19j、及び、「画面切換」ボタン19fが表示される。
【0060】
そして、監査除外薬剤設定画面に表示された複数の「薬剤名」ボタン19g〜19jのうちのいずれかにタッチすると、タッチした「薬剤名」ボタン19g〜19jに対応する薬剤名称が調剤監査対象から除外される。例えば、「サリ○○○○軟膏」ボタン19jにタッチすると、「サリ○○○○軟膏」の薬剤名称のD薬剤2dが調剤監査対象から除外される。
従って、必ずしも調剤監査を行う必要が無い薬剤や、瓶状の容器等に詰められて、薬剤名称の判別が難しい薬剤等を、調剤監査対象から除外することが可能である。
【0061】
「調剤監査」ボタン19aがタッチされると、調剤適否判定手段P2は、先ず、調剤監査対象の処方薬剤の名称を設定して、設定した調剤監査対象の処方薬剤についての処方情報に基づいて、調剤監査処理を開始する。
即ち、監査除外薬剤設定画面にて、調剤監査から除外する薬剤名称が設定されていない場合は、取り込んだ複数種の処方薬剤の名称の全てを調剤監査対象に設定する。一方、監査除外薬剤設定画面にて、調剤監査から除外する薬剤名称が設定されている場合は、調剤適否判定手段P2は、取り込んだ複数種の処方薬剤の名称のうち、監査除外薬剤設定画面にて設定された薬剤名称を除外した処方薬剤の名称を調剤監査対象に設定する。
【0062】
例えば、取り込んだ処方薬剤の名称が、「アル○○ン錠10mg」、「セルベ○○50mg」、「ショウ○○○ウ」、及び、「サリ○○○○軟膏」である場合、「サリ○○○○軟膏」ボタン19jにタッチされると、「サリ○○○○軟膏」の薬剤名称が調剤監査対象から除外されて、「アル○○ン錠10mg」、「セルベ○○50mg」、「ショウ○○○ウ」を夫々薬剤名称とするA薬剤2a、B薬剤2b、C薬剤2cの3種の薬剤2について、調剤監査が行われる。
【0063】
つまり、監査除外薬剤設定画面を表示する状態のタッチパネル式操作部19は、処方情報における複数種の処方薬剤のうちで、調剤監査対象から除外する処方薬剤を選択自在に設定可能な監査除外薬剤設定部として機能する。
そして、調剤適否判定手段P2は、処方情報における複数種の処方薬剤のうちで、監査除外薬剤設定部にて設定された処方薬剤を除外した処方薬剤について、調剤内容の適否の判定を実行するように構成されていることになる。
【0064】
調剤適否判定手段P2は、調剤監査処理では、記憶装置11の包装単位数対重量関係情報から、調剤監査対象の処方薬剤についての処方数量に対応する重量を読み込む。処方薬剤の名称が複数種ある場合は、複数種の処方薬剤の夫々について、夫々の処方薬剤についての処方数量に対応する重量を包装単位数対重量関係情報から読み込み、読み込んだ各処方薬剤に対応する重量を積算して、その積算値を処方薬剤総重量とする。又、調剤適否判定手段P2は、処方薬剤総重量から許容範囲設定値を減じた重量を下限値とし、処方薬剤総重量に許容範囲設定値を加えた重量を上限値とする調剤適否判定用の総重量許容範囲を設定する。尚、許容範囲設定値は、予め、所定の値(例えば、1mg)に設定されて、中央制御装置Cの内部メモリ(図示省略)に記憶されている。
【0065】
続いて、調剤適否判定手段P2は、秤量装置17の秤量データである薬剤集合体総重量と総重量許容範囲とを比較し、且つ、薬剤名称判別手段P1にて判別された薬剤名称と調剤監査対象として設定した処方薬剤の名称とを比較する。そして、調剤適否判定手段P2は、薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内であること、及び、薬剤名称判別手段P1にて判別された薬剤名称と処方薬剤の名称とが合致することのいずれもが成立する場合は、図示を省略するが、例えば、「調剤は適正です」等、調剤が適正であることを示すメッセージによる調剤適正告知画面を表示装置13に表示させる。一方、いずれか一方が成立しない、あるいは、いずれも成立しない場合は、図示を省略するが、例えば、「調剤は不適正です」等の調剤が不適正であることを示すメッセージによる調剤不適正告知画面を表示装置13に表示させる。
尚、調剤適正告知画面や調剤不適正告知画面では、
図10及び
図11に示すのと同様の「画面切換」ボタン19fが表示され、この「画面切換」ボタン19fにタッチされると、
図9に示す初期画面が表示装置13に表示される。
【0066】
複数種の薬剤集合体1が検査台15に載置された場合は、秤量装置17により、複数種の薬剤集合体1の総重量が秤量され、その複数種の薬剤集合体1の総重量の秤量データが総重量許容範囲内か否かが判別され、並びに、薬剤名称判別手段P1にて判別された複数の薬剤名称と調剤監査対象として設定した複数種の処方薬剤の名称と合致するか否かが判別される。
【0067】
調剤適否判定手段P2は、
図9に示す初期画面において、「個別薬剤名判別モード」ボタン19cがタッチされると、以下のように、個別薬剤名判別モードを実行する。
即ち、調剤適否判定手段P2は、「個別薬剤名判別モード」ボタン19cがタッチされ、且つ、秤量装置17の秤量データが減少すると、先ず、秤量装置17の秤量データの減少値を持ち上げ薬剤重量とする。
続いて、調剤適否判定手段P2は、記憶装置11の包装単位数対重量関係情報から、先の調剤監査処理において読み込んだ複数の処方薬剤の名称(監査除外薬剤設定画面にて調剤監査対象から除外されている名称は除く)の夫々について、処方数量に対応する重量を薬剤別処方重量として読み込むと共に、その薬剤別処方重量から許容範囲設定値を減じた重量を下限値とし、その薬剤別処方重量に許容範囲設定値を加えた重量を上限値とする調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲を設定する。
【0068】
続いて、調剤適否判定手段P2は、複数種の処方薬剤夫々について設定された薬剤別重量許容範囲のうちに持ち上げ薬剤重量が許容範囲内に入るものが有るか否かを判別し、その判別結果を告知する個別薬剤名判別結果告知画面を表示装置13に表示させる。
即ち、複数種の処方薬剤夫々について設定された薬剤別重量許容範囲のうちに持ち上げ薬剤重量が許容範囲内に入るものが有る場合、例えば、持ち上げ薬剤重量が「セルベ○○50mg」の薬剤名称に対応する薬剤別重量許容範囲に入る場合は、個別薬剤名判別結果告知画面として、図示を省略するが、例えば、「持ち上げた薬剤は、「セルベ○○50mg」です」の如く、当該薬剤別重量許容範囲に対応する薬剤名称を示す画面を表示装置13に表示させる。一方、無い場合は、個別薬剤名判別結果告知画面として、図示を省略するが、例えば、「持ち上げた薬剤は処方内容と一致しません」の如く、持ち上げた薬剤集合体1が不適正に調剤された薬剤であることを示す画面を表示装置13に表示させる。
尚、図示を省略するが、個別薬剤名判別結果告知画面でも、「画面切換」ボタン19fが表示される。
【0069】
つまり、個別薬剤名判別モードは、検査台15に載置されている複数種の薬剤集合体1から一種の薬剤集合体1を持ち上げて、その持ち上げた薬剤集合体1の薬剤名称を判別するモードであり、タッチパネル式操作部19の「個別薬剤名判別モード」ボタン19bが、個別薬剤名判別モードの実行を指令するモード指令部として機能する。
そして、調剤適否判定手段P2が、「個別薬剤名判別モード」ボタン19bにより個別薬剤名判別モードが指令され、且つ、秤量装置17の秤量データが減少すると、個別薬剤名判別モードを実行するように構成されていることになる。
そして、調剤適否判定手段P2が、その個別薬剤名判別モードでは、包装単位数対重量関係情報及び処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めると共に、その薬剤別処方重量に基づいて調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲を設定し、並びに、秤量装置15の秤量データの減少値を持ち上げ薬剤重量として、複数種の処方薬剤夫々について設定された薬剤別重量許容範囲のうちに持ち上げ薬剤重量が許容範囲内に入るものが有るか否かを判別し、有る場合は、当該薬剤別重量許容範囲に対応する薬剤名称を表示装置13に出力し、無い場合は、持ち上げた薬剤集合体1が不適正に調剤された薬剤であることを示す情報を表示装置13に出力するように構成されていることになる。
【0070】
又、記憶装置11の包装単位数対重量関係情報において、包装体4の個数(即ち、包装単位数)が集合包装体5を構成する包装体4の個数よりも多いときは、包装体4の個数に対応して設定される重量には、設定輪ゴム重量が加算されている。
従って、処方情報に含まれる処方数量が集合包装体5を構成する包装体4の個数よりも多いときは、調剤適否判定手段P2により求められる薬剤別処方重量は、設定輪ゴム重量が加算された重量である。
つまり、集合包装体5を構成する包装体4の個数が輪ゴム重量加算用の設定処方数量に設定される。そして、調剤適否判定手段P2が、処方情報に含まれる処方数量が輪ゴム重量加算用の設定処方数量以上のときは、設定輪ゴム重量を加算する条件で、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めて、求めた薬剤別処方重量に基づいて処方薬剤総重量を求めるように構成されていることになる。
【0071】
次に、
図12に示すフローチャートに基づいて、中央制御装置Cの制御動作について説明を加える。尚、フローチャートにおけるタッチパネル式操作部19の各ボタンの「ON」の記載は、各ボタンにタッチすることに相当する。
図示しない運転スイッチがオンされると、表示装置13に初期画面を表示させる(ステップ#1)。
続いて、初期画面において、「処方情報取り込み」ボタン19dがタッチされると、処方情報を取り込み、続いて、「監査除外薬剤設定」ボタン19bがタッチされると、監査除外薬剤設定画面を表示して、「画面切換」ボタン19fがタッチされるのを待ち、「監査除外薬剤設定」ボタン19bがタッチされない場合は、「調剤監査」ボタン19aがタッチされるか、「個別薬剤名判別モード」ボタン19cがタッチされるのを待つ(ステップ#2〜8)。
「調剤監査」ボタン19aがタッチされると、先に「処方情報取り込み」ボタン19dがタッチされた場合、及び、タッチされない場合の夫々に応じて、上述したように調剤監査対象の処方薬剤の名称を設定して、薬剤名称判別処理を実行する(ステップ#7、9)。
【0072】
ステップ#9の薬剤名称判別処理において、全ての薬剤集合体1について薬剤名称を判別できた場合は、上述のように調剤監査処理を実行して、調剤内容が適正か否かを判定し、適正である場合は、調剤適正告知画面を表示装置13に表示させ、一方、調剤内容が適正でない場合は、調剤不適正告知画面を表示装置13に表示させ、続いて、「画面切換」ボタン19fがタッチされると、リターンする(ステップ#10〜14、6)。
一方、ステップ#9の薬剤名称判別処理において、全ての薬剤集合体1について薬剤名称を判別できなかった場合は、薬剤名称否判別画面を表示装置13に表示させ、「画面切換」ボタン19fがタッチされると、リターンする(ステップ#10、15、6)。
【0073】
初期画面において、「個別薬剤名判別モード」ボタン19cがタッチされると、上述のように個別薬剤名判別モードを実行すると共に、その判別結果に基づいて、個別薬剤名判別結果告知画面を表示装置13に表示させ、続いて、「画面切換」ボタン19fがタッチされると、リターンする(ステップ#8、16,17、6)。
【0074】
尚、初期画面において、「監査除外薬剤設定」ボタン19bがタッチされると、ステップ#5に進み、初期画面において、「調剤監査」ボタン19aがタッチされると、ステップ#9に進む。
【0075】
次に、調剤作業者が行う調剤作業の手順について説明する。
調剤作業者は、処方箋に記載された処方情報に基づいて、薬剤集合体1を集めるが、処方薬剤が複数種ある場合は、
図8に示すように、複数種の処方薬剤に対応して、複数種の薬剤集合体1を集める。又、集めた薬剤集合体1が複数の集合包装体5からなる場合や、集合包装体5と端数集合包装体5hとの組み合わせからなる場合は、輪ゴム6にて一まとめに束ねる。
そして、
図8に示すように、複数種の薬剤集合体1を調剤トレイ26に載せ、その調剤トレイ26をケーシング20から引き出した引出部21の検査台15上に載置した後、その引出部21を押し込んでケーシング20内に収納する。又、調剤監査対象の処方箋を入力装置12にセットして、初期画面の「処方情報取り込み」ボタン19dにタッチする。
尚、処方箋に記載されている処方薬剤のうちで、調剤監査対象から除外するものがあるときは、初期画面の「監査除外薬剤設定」ボタン19bをタッチして、調剤監査対象から除外する薬剤を設定する。
【0076】
続いて、初期画面の「調剤監査」ボタン19aにタッチすると、薬剤名称判別処理が実行され、その薬剤名称判別処理で、複数種の薬剤集合体1全ての薬剤名称が判別された場合は、調剤監査処理が実行されて、表示装置13に、調剤適正告知画面か調剤不適正告知画面のいずれかが表示される。
表示装置13に調剤適正告知画面が表示された場合は、調剤内容が適正であったことが分かる。
表示装置13に調剤不適正告知画面が表示された場合は、引出部21を引き出し、複数種の薬剤集合体1のうちから所定のものを1個持ち上げて取り出した後、再び、引出部21をケーシング20内に収納して、初期画面の「個別薬剤名判別モード」ボタン19cにタッチする。
すると、個別薬剤名判別モードが実行されて、表示装置13に個別薬剤名判別結果告知画面が表示されるので、持ち上げた薬剤集合体1の調剤内容が適正か否かが分かる。そして、複数種の薬剤集合体1の全てについて、個別薬剤名判別モードを実行して、複数種の薬剤集合体1のうちで、調剤内容が不適正な薬剤集合体1を見つけて、調剤内容を修正することができる。
【0077】
一方、薬剤名称判別処理で、複数種の薬剤集合体1全ての薬剤名称が判別できなかった場合は、表示装置13に、
図11に示す如き薬剤名称否判別画面が表示される。そこで、調剤作業者は、引出部21を引き出して、「判別できません」と表示された画像に該当する薬剤集合体1を反転させたり、向きを変えたりして、姿勢を変更した後、再び、引出部21をケーシング20内に収納して、初期画面の「調剤監査」ボタン19aにタッチする。
すると、再び、薬剤名称判別処理が実行され、その薬剤名称判別処理で、複数種の薬剤集合体1全ての薬剤名称が判別された場合は、調剤監査処理が実行されることになる。
以上により、複数種の薬剤が処方された場合でも、効率良く調剤監査作業を行うことができる。
【0078】
〔第2実施形態〕
以下、
図13〜
図19に基づいて、本発明の第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、主として、検査台15及び秤量装置17の構成、並びに、中央制御装置Cの制御動作の別実施形態を説明するものである。従って、調剤監査システムの全体構成のうち、主として、検査台15及び秤量装置17について説明して、その他の構成については、第1実施形態と同じ符号を付すことにより説明を省略する。又、中央制御装置Cの制御動作についても、主として、第1実施形態と異なる制御動作を説明する。
【0079】
この第2実施形態では、
図13〜
図15に示すように、検査台15が、複数種の薬剤集合体1を種類別に分けて載置可能な複数の載置区画15dに区分けされ、秤量装置17が、各載置区画15dに対応して夫々設けられて、各載置区画15dに載置された薬剤集合体1の重量を秤量可能な複数の区画秤量部17dを備えて構成されている。
更に、複数の載置区画15d夫々が、各載置区画15dの周部よりも上方に突起する台部15sを備えて構成され、各区画秤量部17dが、各台部15sにかかる荷重を秤量するように構成されている。
【0080】
そして、
図16〜
図18に示すように、検査台15に載置可能で、複数種の薬剤集合体1を種類別に分けて収容可能な複数の収容区画29dを複数の載置区画15dに対応して備えた検査用トレイとしての調剤トレイ29が備えられている。
その調剤トレイ29が、複数の収容区画29dを区分け形成する枠部としての四角筒状部29fを有するトレイ本体29mと、各収容区画29dの底部を形成すると共に、各収容区画29d内において四角筒状部29fに対して上下方向に相対移動自在に各収容区画29dに設けられた載置板29pとを備えて構成されて、トレイ本体29mが検査台15に載置されるのに伴って、各載置板29pが各台部15sにより持ち上げられて各台部15sに載置支持されるように構成されている。
【0081】
図14、
図15及び
図18に示すように、台部15sは、平面視が長方形の四角台状であり、6個の台部15sが、前後方向に2個並び、左右方向に3個並び、且つ、前後及び左右で隣接するもの同士の間に間隔を隔てて格子状の溝部15gを形成する状態で、検査台15上に設けられている。
【0082】
秤量装置17の各区画秤量部17dを構成する荷重検出センサ(例えば、ロードセル)が、検査台15の各台部15sの荷重がかかるように設けられ、各区画秤量部17dは、この荷重検出センサの検出信号に基づいて、各台部15sにかかる荷重を秤量するように構成されている。
【0083】
図16〜
図18に示すように、四角筒状部29fは、下方ほど狭くなる下窄まり状であり、6個の四角筒状部29fが、前後方向に2個並び、左右方向に3個並び、且つ、上端部同士が連結された状態で、トレイ本体29mに備えられている。
各四角筒状部29fの下端開口部には、内方側に突出する状態で、四角枠状の受け部29hが設けられている。
各載置板29pは、各受け部29hに受けられる状態で、各収容区画29dに設けられる。
【0084】
そして、
図18に示すように、調剤トレイ29を検査台15上に載置するのに伴って、調剤トレイ29の複数の四角筒状部29fが検査台15の格子状の溝部15gに嵌まり込み、且つ、調剤トレイ29の各載置板29pが検査台15の各台部15sにより持ち上げられて各台部15sに載置支持される。
尚、調剤した薬剤の調剤監査を行うに当たっては、複数の薬剤集合体1を複数の載置区画29dに分けて収納した調剤トレイ29を検査台15に載置することになるが、各区画秤量部17dには、図示を省略するが、載置板29p等の風袋をキャンセルする機能が備えられている。そこで、風袋をキャンセルすることにより、複数の薬剤集合体1を複数の載置区画29dに分けて収納した調剤トレイ29を検査台15に載置すると、複数の薬剤集合体1の重量を各別に秤量することができる。
【0085】
この第2実施形態では、薬剤名称判別手段P1及び調剤適否判定手段P2夫々の構成が上記の第1実施形態と異なり、以下のように構成されている。
つまり、薬剤名称判別手段P1は、薬剤名称判別処理では、検査台15に載置された複数種の薬剤集合体1夫々の薬剤名称を複数の載置区画15d夫々に対応させて判別するように構成されている。
又、調剤適否判定手段P2は、調剤監査処理では、複数の区画秤量部17dの秤量結果の合計を薬剤集合体総重量として調剤内容の適否を判定するように構成され、並びに、薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内でないときは、包装単位数対重量関係情報及び処方情報に基づいて、複数種の処方薬剤毎に、薬剤の処方数量に対応する包装単位数での重量である薬剤別処方重量を求めると共に、その薬剤別処方重量に基づいて調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲を設定して、複数の載置区画29dのうちで、各載置区画29dの区画秤量部17dにて秤量された薬剤集合体の重量が当該載置区画15dに対応して判別された薬剤名称に対応する薬剤別重量許容範囲内にないものを判別して、その判別結果を表示装置13に表示出力するように構成されている。
【0086】
以下、薬剤名称判別手段P1による薬剤名称判別処理、及び、調剤適否判定手段P2による調剤監査処理について、説明を加える。
薬剤名称判別手段P1は、検査台15に載置された複数種の薬剤集合体1の全てについて薬剤名称を判別できなかった場合は、図示を省略するが、表示装置13に、「薬剤名称否判別画面」を表示する。この「薬剤名称否判別画面」では、例えば、「左から2番目で前から1番目の薬剤の名称が判別できません」の如き、薬剤名称が判別できない載置区画29dに関する情報を表示する。
【0087】
調剤監査システムを起動すると、上記の第1実施形態と同様に、表示装置13に初期画面を表示させる。その表示画面中には、図示を省略するが、「調剤監査」ボタン19a、「監査除外薬剤設定」ボタン19b、「処方情報取り込み」ボタン19d及び「終了」ボタン19eが表示され、
図9に示す第1実施形態での初期画面における「個別薬剤名判別モード」ボタン19cは表示されない。
「監査除外薬剤設定」ボタン19b、「処方情報取り込み」ボタン19d及び「終了」ボタン19e夫々がタッチされたときの制御動作は、上記の第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0088】
「調剤監査」ボタン19aがタッチされると、調剤適否判定手段P2は、上記の第1実施形態と同様に、調剤監査対象の処方薬剤の名称を設定して、設定した調剤監査対象の処方薬剤についての処方情報に基づいて、調剤監査処理を開始する。
調剤適否判定手段P2は、調剤監査処理では、記憶装置11の包装単位数対重量関係情報から、調剤監査対象の処方薬剤についての処方数量に対応する重量を読み込み、上記の第1実施形態と同様に、処方薬剤総重量を求めると共に、総重量許容範囲を設定し、又、複数の区画秤量部17dの秤量結果の合計を薬剤集合体総重量とする。
そして、調剤適否判定手段P2は、薬剤集合体総重量と総重量許容範囲とを比較し、且つ、薬剤名称判別手段P1にて判別された薬剤名称と処方情報に含まれる処方薬剤の名称とを比較する。そして、調剤適否判定手段P2は、薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内であること、及び、薬剤名称判別手段P1にて判別された薬剤名称と処方薬剤の名称とが合致することの両方が成立する場合は、「調剤は適正です」等の調剤が適正であることを示すメッセージによる調剤適正告知画面を表示装置13に表示させる。
【0089】
一方、調剤適否判定手段P2は、薬剤名称判別手段P1にて判別された薬剤名称と処方情報に含まれる処方薬剤の名称とが合致しない場合は、判別された薬剤名称のうち、処方薬剤の名称に含まれないものに対応する載置区画29dを特定する。そして、図示を省略するが、例えば、「最前列の左から2番目の薬剤の薬剤名称が不適正です」の如く、薬剤名称が適正でない載置区画29dの場所と調剤が適正でない理由(名称不適正)とを示す名称不適正告知画面を表示装置13に表示出力させる。
【0090】
又、調剤適否判定手段P2は、薬剤名称判別手段P1にて判別された薬剤名称と処方情報に含まれる処方薬剤の名称とが合致していても、薬剤集合体総重量が総重量許容範囲内にない場合は、記憶装置11の包装単位数対重量関係情報から読み込んだ調剤監査対象の処方薬剤夫々についての処方数量に対応する重量を薬剤別処方重量とすると共に、その薬剤別処方重量から許容範囲設定値を減じた重量を下限値とし、その薬剤別処方重量に許容範囲設定値を加えた重量を上限値とする調剤適否判定用の薬剤別重量許容範囲を設定する。
続いて、調剤適否判定手段P2は、複数の載置区画29d夫々について、各載置区画29dの区画秤量部17dにて秤量された薬剤集合体1の重量と当該載置区画15dに対応して判別された薬剤名称に対応する薬剤別重量許容範囲とを比較して、薬剤集合体1の重量が薬剤別重量許容範囲内にない載置区画29dを判別する。
そして、調剤適否判定手段P2は、その判別結果として、図示を省略するが、例えば、「最前列の左から2番目の薬剤の数量が不適正です」の如く、数量が適正でない載置区画29dの場所と調剤が適正でない理由(数量不適正)とを示す数量不適正告知画面を表示装置13に表示させる。
【0091】
次に、
図19に示すフローチャートに基づいて、中央制御装置Cの制御動作について説明を加える。
図示しない運転スイッチがオンされると、表示装置13に初期画面を表示させる(ステップ#21)。
続いて、初期画面において、「処方情報取り込み」ボタン19dがタッチされると、処方情報を取り込み、続いて、「監査除外薬剤設定」ボタン19bがタッチされると、監査除外薬剤設定画面を表示して、「画面切換」ボタン19fがタッチされるのを待ち、「監査除外薬剤設定」ボタン19bがタッチされない場合は、「調剤監査」ボタン19aがタッチされるのを待つ(ステップ#22〜27)。
「調剤監査」ボタン19aがタッチされると、「処方情報取り込み」ボタン19dがタッチされた場合、及び、タッチされない場合の夫々に応じて、上述したように調剤監査対象の処方薬剤の名称を設定して、薬剤名称判別処理を実行する(ステップ#28)。
【0092】
ステップ#28の薬剤名称判別処理において、全ての薬剤集合体1について薬剤名称を判別できた場合は、上述のように調剤監査処理を実行して、調剤内容が適正か否かを判定する。そして、調剤内容が適正である場合は、調剤適正告知画面を表示装置13に表示させ、薬剤名称が一致しないものがあることにより調剤内容が適正でない場合は、名称不適正告知画面を表示装置13に表示させ、数量が一致しないことにより調剤内容が適正でない場合は、数量不適正告知画面を表示装置13に表示させ、続いて、「画面切換」ボタン19fがタッチされると、リターンする(ステップ#29〜35、26)。
一方、ステップ#28の薬剤名称判別処理において、全ての薬剤集合体1について薬剤名称を判別できなかった場合は、薬剤名称否判別画面を表示装置13に表示させ、「画面切換」ボタン19fがタッチされると、リターンする(ステップ#29,36,26)。
【0093】
次に、調剤作業者が行う調剤作業の手順について説明する。
上記の第1実施形態と、同様に、調剤作業者は、処方薬剤が複数種ある場合は、複数種の処方薬剤に対応して、複数種の薬剤集合体1を集める。そして、
図16に示すように、集めた複数種の薬剤集合体1を種類別に分けて調剤トレイ29の複数の収容区画29dに収容し、その調剤トレイ29をケーシング20から引き出された引出部21の検査台15上に載置した後、その引出部21を押し込んでケーシング20内に収納する。又、調剤監査対象の処方箋を入力装置12にセットして、初期画面の「処方情報取り込み」ボタン19dにタッチする。
尚、処方箋に記載されている処方薬剤のうちで、調剤監査対象から除外するものがあるときは、初期画面の「監査除外薬剤設定」ボタン19bをタッチして、調剤監査対象から除外する薬剤を設定する。
【0094】
続いて、初期画面の「調剤監査」ボタン19aにタッチすると、薬剤名称判別処理が実行される。その薬剤名称判別処理において、複数種の薬剤集合体1全ての薬剤名称が判別された場合は、調剤監査処理が実行されて、調剤内容が適正であった場合は、表示装置13に、調剤適正告知画面が表示される。
一方、調剤内容が適正でなかった場合は、表示装置13に、名称不適正告知画面か数量不適正告知画面のいずれかが表示される。
そして、調剤作業者は、名称不適正告知画面か数量不適正告知画面の表示内容に基づいて、該当する載置区画15dの薬剤集合体1の調剤内容を修正することができる。
【0095】
薬剤名称判別処理で、複数種の薬剤集合体1全ての薬剤名称が判別できなかった場合は、表示装置13に薬剤名称否判別画面が表示され、その「薬剤名称否判別画面」により、どの載置区画15dの薬剤集合体1の薬剤名称が判別できなかったが分かる。
そこで、上記の第1実施形態と同様に、調剤作業者は、引出部21を引き出して、該当する載置区画15dの薬剤集合体1を反転させたり、向きを変えたりして、姿勢を変更した後、再び、引出部21をケーシング20内に収納して、初期画面の「調剤監査」ボタン19aにタッチする。
すると、再び、薬剤名称判別処理が実行され、その薬剤名称判別処理で、複数種の薬剤集合体1全ての薬剤名称が判別された場合は、調剤監査処理が実行されることになる。
以上により、複数種の薬剤が処方された場合でも、効率良く調剤監査作業を行うことができる。
【0096】
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態では、初期画面に「監査除外薬剤設定」ボタン19bを表示するようにして、処方情報中の複数の処方薬剤において調剤監査対象から除外するものを設定する機能を備えさせたが、このような「監査除外薬剤設定」ボタン19bを省略して、処方情報中の処方薬剤の全てを調剤監査対象にするように構成しても良い。
【0097】
(ロ) 錠剤やカプセル剤の薬剤2では、薬剤2そのものに薬剤名称や薬剤コードが印刷や刻印により表示される場合がある。
このような場合は、薬剤名称判別手段P1を、包装材3に印刷されている薬剤名称や薬剤コードに加えて、薬剤2に表示されている薬剤名称や薬剤コードのうちのいずれかを識別して薬剤名称を判別するように構成しても良い。
【0098】
(ハ) 秤量装置17を構成する荷重検出センサは、上記の実施形態において例示したロードセルに限定されるものではなく、例えば、音叉式センサを用いることができる。
【0099】
(ニ) 入力装置12の具体構成は、上記の実施形態において例示したOCRに限定されるものではない。例えば、病院内のLANを介して入力される構成や、調剤薬局内の情報管理を行うレセプトコンピュータを介して入力される構成でも良い。あるいは、キーボード等を用いて手動操作により入力する構成でも良い。
【0100】
(ホ) 上記の第1実施形態において、調剤トレイ26を省略して、複数種の薬剤集合体1を検査台15に直接載置する構成としても良い。又、上記の第2実施形態において、調剤トレイ29を省略して、複数の薬剤集合体1を種類別に複数の台部15sに直接載置する構成としても良い。
【0101】
(ヘ) 判定結果出力手段の具体構成は、上記の実施形態において例示した表示装置13に限定されるものではなく、例えば、スピーカでも良い。
【0102】
(ト) 撮像装置16の撮像情報に基づいて薬剤名称判別手段P1により薬剤名称を判別する、所謂、画像認識の形式としては、公知の種々の形式を用いることができる。