(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記設備機器が供給を受けるエネルギーを管理する上位のエネルギー管理装置(10)からエネルギー消費量に関連した課金の計算を行なうための課金計算情報を受ける受信部(31)と、
前記設備機器の前記操作指示に基づく動作によって生じる電力変動量を予測し、予測した前記電力変動量を前記受信部で受けた課金計算情報に適用して前記費用影響提示部で提示する費用影響を計算する計算部(36b,36c)と
をさらに備える、
請求項1に記載の機器制御装置。
前記受信部は、課金計算情報に含まれる、前記エネルギー管理装置からのエネルギー消費に関連する要求に応えたときの報酬に関するインセンティブ情報を、前記エネルギー管理装置から受け、
前記費用影響提示部は、前記設備機器が消費するエネルギー消費量に関連して発生するインセンティブの変化を費用影響として提示する、
請求項2に記載の機器制御装置。
前記計算部は、予測した前記電力変動量と、インセンティブ情報が示すエネルギー消費量の調整が要求される時間帯の残時間と、インセンティブ情報が示すインセンティブ単価とに基づいてインセンティブ減少量を算出し、
前記費用影響提示部は、前記計算部が算出するインセンティブ減少量を費用影響として提示する、
請求項3に記載の機器制御装置。
前記受信部は、課金計算情報に含まれる、前記エネルギー管理装置からのエネルギー消費に関連する要求に応えられなかったときに課金を増加するペナルティに関するペナルティ情報を、前記エネルギー管理装置から受け、
前記費用影響提示部は、前記設備機器が消費するエネルギー消費量に関連して発生するペナルティを費用影響として提示する、
請求項2から4のいずれか一項に記載の機器制御装置。
前記計算部は、予測した前記電力変動量と、ペナルティ情報が示すエネルギー消費量の調整が要求される時間帯の残時間と、ペナルティ情報が示すペナルティ単価とに基づいてペナルティ料金を算出し、
前記費用影響提示部は、前記計算部が算出するペナルティ料金を費用影響として提示する、
請求項5に記載の機器制御装置。
前記費用影響提示部は、前記操作指示に基づく前記設備機器の動作によるインセンティブの変化及びペナルティのうちの少なくとも一方が生じない場合に費用影響がインセンティブの変化及びペナルティのうちの少なくとも一方によって影響を受けない旨の表示を行なう、
請求項3から6のいずれか一項に記載の機器制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の特許文献1に記載されているのは、省電力のためのデマンド監視を行う電力管理装置に関するものであり、目標デマンド設定手段がデマンド監視を行おうとする目標値に目標デマンドを設定する。このように、特許文献1に記載されている技術は、需要者側が供給者側からエネルギー消費の調整を要求されるような受動的なデマンドレスポンス制御を行う機器制御装置に適用されるようなものではない。また、特許文献2に記載されているのは、単に定期的に需要者に提供されるサービスのスケジュールを報知するに過ぎないものであり、供給者が意図するエネルギー消費の調整要求に対応してエネルギー調整制御がなされる設備機器の動作について需要者を支援することができるものではない。
【0005】
本発明の課題は、供給者が意図するエネルギー消費の調整要求に対応してエネルギー調整制御がなされる設備機器について、エネルギー消費の抑制を優先するか又は設備機器の動作を優先するかの的確な選択ができるように需要者を支援する機器制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1観点に係る機器制御装置は、エネルギーの供給を受けてエネルギーを消費する設備機器の制御を行う機器制御装置であって、設備機器の操作指示を受け付ける受付部と、操作指示に基づく動作により設備機器が消費するエネルギー消費量に関連して課金に及ぼされる費用影響を提示する費用影響提示部と、を備える。
【0007】
第1観点に係る機器制御装置においては、費用影響提示部により提示される、課金に及ぼされる費用影響を監視しながら、需要者が設備機器の操作を選択できるので、課金に及ぼされる影響を考えながら受付部に対して設備機器の操作指示を与えることができるようになる。
【0008】
本発明の第2観点に係る機器制御装置は、第1観点に係る機器制御装置において、設備機器が供給を受けるエネルギーを管理する上位のエネルギー管理装置からエネルギー消費量に関連した課金の計算を行なうための課金計算情報を受ける受信部と、設備機器の操作指示に基づく動作によって生じる電力変動量を予測し、予測した電力変動量を受信部で受けた課金計算情報に適用して費用影響提示部で提示する費用影響を計算する計算部とをさらに備える。
【0009】
第2観点に係る機器制御装置においては、受信部で受ける課金計算情報に、設備機器の動作によって生じる電力変動量を適用して費用影響が計算部で計算されることにより、設備機器の操作指示によって生じる費用影響が提示される。従って、上位のエネルギー管理装置が課金計算情報を変更しても、設備機器の操作指示が課金に及ぼす費用影響を需要者が把握することができるようになる。
【0010】
本発明の第3観点に係る機器制御装置は、第2観点に係る機器制御装置において、受信部は、課金計算情報に含まれる、エネルギー管理装置からのエネルギー消費に関連する要求に応えたときの報酬に関するインセンティブ情報を、エネルギー管理装置から受け、費用影響提示部は、設備機器が消費するエネルギー消費量に関連して発生するインセンティブの変化を費用影響として提示する。
【0011】
第3観点に係る機器制御装置においては、費用影響提示部により提示されるインセンティブの変化を監視しながら需要者が設備機器の操作を選択できるので、インセンティブに及ぼされる影響を考えながら設備機器の受付部に対して操作指示を与えることができるようになる。
【0012】
本発明の第4観点に係る機器制御装置は、第3観点に係る機器制御装置において、計算部は、予測した電力変動量と、インセンティブ情報が示すエネルギー消費量の調整が要求される時間帯の残時間と、インセンティブ情報が示すインセンティブ単価とに基づいてインセンティブ減少量を算出し、費用影響提示部は、計算部が算出するインセンティブ減少量を費用影響として提示する。
【0013】
第4観点に係る機器制御装置においては、計算部により、電力変動量と残時間とインセンティブ単価とに基づいてインセンティブ減少量が算出されるため、インセンティブの減少が具体的に把握できる。
【0014】
本発明の第5観点に係る機器制御装置は、第2観点から第4観点のいずれかに係る機器制御装置において、受信部は、課金計算情報に含まれる、エネルギー管理装置からのエネルギー消費に関連する要求に応えられなかったときに課金を増加するペナルティに関するペナルティ情報を、エネルギー管理装置から受け、費用影響提示部は、設備機器が消費するエネルギー消費量に関連して発生するペナルティを費用影響として提示する。
【0015】
第5観点に係る機器制御装置においては、費用影響提示部により提示されるペナルティを監視しながら需要者が設備機器の操作を選択できるので、ペナルティに及ぼされる影響を考えながら設備機器の受付部に対して操作指示を与えることができるようになる。
【0016】
本発明の第6観点に係る機器制御装置は、第5観点に係る機器制御装置において、計算部は、予測した電力変動量と、ペナルティ情報が示すエネルギー消費量の調整が要求される時間帯の残時間と、ペナルティ情報が示すペナルティ単価とに基づいてペナルティ料金を算出し、費用影響提示部は、計算部が算出するペナルティ料金を費用影響として提示する。
【0017】
第6観点に係る機器制御装置においては、計算部が算出するペナルティ料金が、電力変動量と残時間とペナルティ単価とに基づいて算出されたものであるため、ペナルティによる課金の増加が具体的に把握できる。
【0018】
本発明の第7観点に係る機器制御装置は、第2観点から第6観点のいずれかに係る機器制御装置において、計算部は、費用影響の計算結果を数値で算出し、費用影響提示部は、計算部が算出した費用影響を数値で提示する。
【0019】
第7観点に係る機器制御装置においては、費用影響提示部が提示する数値で管理者や需要者が費用影響を把握できる。
【0020】
本発明の第8観点に係る機器制御装置は、第3観点から第6観点のいずれかに係る機器制御装置において、費用影響提示部は、操作指示に基づく設備機器の動作によるインセンティブの変化及びペナルティのうちの少なくとも一方が生じない場合に費用影響がインセンティブの変化及びペナルティのうちの少なくとも一方によって影響を受けない旨の表示を行なう。
【0021】
第8観点に係る機器制御装置においては、インセンティブの変化やペナルティに影響しないことが費用影響提示部の表示によって確認できると、インセンティブの変化やペナルティに対して設備機器への操作指示が影響するか否かだけを判断しなければならないときには、判断が迅速かつ確実に行なえるようになる。
【0022】
本発明の第9観点に係る機器制御装置は、第1観点から第8観点のいずれかに係る機器制御装置において、設備機器の操作指示に基づく動作を行なわなかったことによって生じる機器非動作の影響を表示する表示部をさらに備える。
【0023】
第9観点に係る機器制御装置においては、表示部に表示される機器非動作の影響と費用影響提示部が提示する費用影響とを比較することができ、機器非動作の影響と課金に及ぼされる影響を考え合わせながら行なう設備機器の操作指示が容易になる。
【0024】
本発明の第10観点に係る機器制御装置は、第9観点に係る機器制御装置において、設備機器は、室内温度の温度調整を行なう空調機であり、表示部は、空調機が温度調整を行なわなかったことによって生じる室内温度への影響を表示する。
【0025】
第10観点に係る機器制御装置においては、表示部に表示される室内温度への影響と費用影響提示部が提示する費用影響とを比較することができ、室内温度への影響と課金に及ぼされる影響を比較考量しながらの温度調整の指示が容易になる。
【0026】
本発明の第11観点に係る機器制御装置は、第1観点から第10観点のいずれかに係る機器制御装置において、費用影響提示部は、受付部による操作指示の受け付けをトリガーとして費用影響を提示する。
【0027】
第11観点に係る機器制御装置においては、受付部による操作指示の受け付けが費用影響の提示をトリガーとすることで、操作指示のある毎に費用影響を提示できる。
【0028】
本発明の第12観点に係る機器制御装置は、第1観点から第11観点のいずれかに係る機器制御装置において、費用影響提示部は、受付部で受け付けられる操作指示の内容が複数種類ある場合に、操作指示の内容ごとに費用影響を提示する。
【0029】
第12観点に係る機器制御装置においては、費用影響提示部が操作指示の内容ごとに費用影響を複数提示するので、需要者は、どの内容の操作指示を選択するかを、費用影響提示部により提示される費用影響を考慮しながら行なえるようになる。
【0030】
本発明の第13観点に係る機器制御装置は、第1観点から第12観点のいずれかに係る機器制御装置において、費用影響提示部は、操作指示に基づく動作の前又は後に、費用影響を提示する。
【0031】
第13観点に係る機器制御装置においては、操作指示に基づく動作のタイミングにかかわらず費用影響を提示できるので、需要者に対する利便性を向上できる。
【0032】
本発明の第14観点に係る機器制御装置は、第1観点から第13観点のいずれかに係る機器制御装置において、受付部は、費用影響の提示指示を受け付ける。費用影響提示部は、受付部による提示指示の受け付けをトリガーとして費用影響を提示する。
【0033】
第14観点に係る機器制御装置においては、受付部による提示指示の受け付けが費用影響の提示のトリガーであるので、需要者は任意のタイミングで費用影響を提示できる。
【0034】
本発明の第15観点に係る機器制御装置は、第1観点から第14観点に係る機器制御装置において、快適性影響推定部をさらに備える。快適性影響推定部は、操作指示に基づく動作により設備機器が消費するエネルギー消費量に関連して設備機器の周囲の空間に及ぼされる快適性の影響を推定する。費用影響提示部が、費用影響と快適性の影響とを提示する。
【0035】
第15観点に係る機器制御装置においては、費用影響と快適性の影響とを比較することができ、需要者の判断の妥当性を向上できる。
【0036】
本発明の第16観点に係る機器制御装置は、第1観点から第15観点のいずれかに係る機器制御装置において、動作情報記憶部と動作抽出部とをさらに備える。動作情報記憶部は、操作指示に基づく動作が行なわれた場合、前記動作を費用影響及び時間情報に関連付けて記憶する。動作抽出部は、エネルギー消費量の調整が要求される時間帯に行なわれた動作を動作情報記憶部から抽出する。費用影響提示部は、動作抽出部により抽出された動作に対する費用影響を提示する。
【0037】
第16観点に係る機器制御装置においては、需要者が設備機器の運転履歴を参照してから設備機器の操作を選択できるので、需要者に対する利便性を向上できる。
【発明の効果】
【0038】
本発明の第1観点に係る機器制御装置では、課金に及ぼされる費用影響提示部により提示されるので、エネルギー消費の抑制を優先するか又は設備機器の動作を優先するかの的確な選択ができるように需要者を支援することができる。
【0039】
本発明の第2観点に係る機器制御装置では、上位のエネルギー管理装置が課金計算情報を変更することがある場合であっても、費用影響を考慮した操作指示を行い易くなる。
【0040】
本発明の第3観点に係る機器制御装置では、費用影響提示部により提示されるインセンティブの変化を監視することで、エネルギー消費の抑制を優先するか又は設備機器の動作を優先するかの選択が容易になる。
【0041】
本発明の第4観点に係る機器制御装置では、インセンティブ減少量の大きさを考慮した操作が容易になる。
【0042】
本発明の第5観点に係る機器制御装置では、費用影響提示部により提示されるペナルティを監視することで、エネルギー消費の抑制を優先するか又は設備機器の動作を優先するかの選択が容易になる。
【0043】
本発明の第6観点に係る機器制御装置では、ペナルティ料金の大きさを考慮した操作指示を与え易くなる。
【0044】
本発明の第7観点に係る機器制御装置では、数値で費用影響を把握でき、費用影響の大きさを考慮した操作指示を与え易くなる。
【0045】
本発明の第8観点に係る機器制御装置では、インセンティブの変化やペナルティを考慮しながら設備機器の操作をする場合に、設備機器操作の迅速性や確実性を向上させることができる。
【0046】
本発明の第9観点に係る機器制御装置では、エネルギー消費の抑制を優先するか又は設備機器の動作を優先するかの選択の的確性の向上が図れる。
【0047】
本発明の第10観点に係る機器制御装置では、室内温度を快適な状態に保つこととそれに係る費用とのバランスをとった設備機器の操作が行い易くなる。
【0048】
本発明の第11観点に係る機器制御装置では、設備機器の需要者に対して操作時に費用影響の考慮を促すことができる。
【0049】
本発明の第12観点に係る機器制御装置では、費用影響を考慮した操作指示の内容の選択が容易になる。
【0050】
本発明の第13観点に係る機器制御装置では、操作指示に基づく動作のタイミングにかかわらず費用影響の検討ができる。
【0051】
本発明の第14観点に係る機器制御装置では、任意のタイミングで費用影響の検討ができる。
【0052】
本発明の第15観点に係る機器制御装置では、快適性の影響を考慮しながら費用影響の検討ができる。
【0053】
本発明の第16観点に係る機器制御装置では、運転履歴を参照して費用影響の検討ができる。
【発明を実施するための形態】
【0055】
(1)契約形態
エネルギーの供給を受ける需要者が需要量を変動させてエネルギーの需給バランスを一致させるデマンドレスポンス(以下、DRと記載する場合がある)を実現するために、通常、エネルギーを供給する供給者側と需要者側との間に課金に関する契約が存在する。例えば、電力を供給する電力供給者側と電力の供給を受ける電力需要者側との間で、デマンドレスポンスを目的として結ばれる代表的な契約に、需給電力契約方式と時間帯別料金方式がある。
【0056】
電力を供給する供給者側の要求に応えた需要者側に報酬や罰則を与える代表的な需給電力方式として、事前削減量契約方式と調整量依存契約方式とがある。事前削減量契約方式では、予め調整量(kw×時間)を契約し、それを全うすると他の契約方式に比し比較的高いインセンティブを獲得することができる。調整量依存契約方式では、電力抑制要請を受信し、要請に応えた場合、削減した電力量に応じてインセンティブを獲得することができる。
【0057】
需給逼迫度に応じて電気料金単価が変更される代表的な時間帯別料金方式として、リアルタイムプライシングとTime‐Of‐Useがある。リアルタイムプライシングでは、リアルタイムに料金情報が通知される。Time‐Of‐Useでは、時間帯別に予め電気料金単価が設定されている。
【0058】
(2)調整量の説明
図1に示されているように、エネルギー調整制御によって得られたとみなされる調整量ADは、ベースラインBLから実消費エネルギー量を差し引いた量として定義される。エネルギー調整制御を行なうとき、この調整量ADが、需要者のエネルギー使用に課される課金の金額に影響を及ぼす。この定義で用いられるベースラインBLは、エネルギー調整制御が行なわれなかった場合に、エネルギーの需要者が実際に消費したエネルギー量又は消費されたと想定されるエネルギー量である。エネルギー調整制御は、例えばデマンドレスポンス制御である。エネルギー調整制御は、エネルギー調整制御の供給者側からのエネルギー調整制御の要求やエネルギー価格に関する情報に基づいて行なわれる。エネルギー調整制御の対象は、エネルギーの需要者が運転する設備機器である。
【0059】
一般的に、エネルギーは、
図2に示されているようにエネルギー供給事業者1からエネルギー送配事業者2を経てエネルギーの需要者C1、需要者C2及び需要者C3の施設3に送られる。エネルギー供給事業者1からエネルギー送配事業者2へのエネルギーの流れが矢印E1で示されており、エネルギー送配事業者2から需要者C1、需要者C2及び需要者C3それぞれへのエネルギーの流れが矢印E2,E3,E4で示されている。エネルギーを消費する設備機器20は、需要者C1、需要者C2及び需要者C3のそれぞれの施設3に設置されている。エネルギー供給事業者1は例えば発電事業者であり、エネルギー送配事業者2は例えば送電系統運用事業者である。
【0060】
エネルギー調整制御の契約は、
図2に示されているように、例えば需要者C1とエネルギー供給事業者1との間で直接結ばれる契約AG1や需要者C3とエネルギー送配事業者2との間で直接結ばれる契約AG2のようなものもあるが、需要者C2のようにアグリゲータ4を介して間接的にエネルギー供給事業者1やエネルギー送配事業者2と結ぶ場合もある。契約AG3、AG4,AG5は、需要者C2、アグリゲータ4、エネルギー供給事業者1及びエネルギー送配事業者2の間で結ばれる可能性のある契約関係を示している。なお、
図2に示されているエネルギー供給事業者1、エネルギー送配事業者2及びアグリゲータ4は、供給者側であり、それぞれ単数の場合も複数の場合もある。また、
図3に示されているように、メインアグリゲータ4aとサブアグリゲータ4bのように階層的に複数のアグリゲータ4が関わっている場合もある。需要者C21、需要者C22及び需要者C23は、
図2の需要者C2と同様に直接メインアグリゲータ4aとエネルギー調整制御の契約を行なうが、需要者C41、需要者C42及び需要者C43は、サブアグリゲータ4bを介してメインアグリゲータ4aとエネルギー調整制御の契約を行なうことになる。
【0061】
(3)エネルギー管理システムの全体構成
以下においては説明を分かり易くするために、本発明の一実施形態に係る機器制御装置に制御された設備機器が消費するエネルギーは電気エネルギーであるものとして説明する。
図4には、本発明の一実施形態に係るエネルギー管理システムが示されている。
図4のエネルギー管理システム100では、電力会社1aから物件Aの施設3a及び物件Bの施設3bに電力が供給される。ここで、物件A,Bの施設3a,3bは、例えば、オフィスビル、テナントビル、工場及び一般家庭等の、1又は複数の設備機器が設置される建物である。物件A,Bは、デマンドレスポンス制御に関する同じ内容の契約の対象となっている。なお、
図4では、電力会社が電力を供給する物件として、物件A,Bや施設3a,3bがそれぞれ2つずつしか記載されていないが、物件の数や施設の数は2つに限られるものではない。
【0062】
電力会社1aは、電力管理装置10を有する。物件Aは、設備機器20と、設備機器20に電力を供給する電源6と、電源6から設備機器20に供給される電力量を計測する電力メーター7と、設備機器20を制御する機器制御装置30とを有する。
図3の設備機器20には、複数の種類があり、空調機20a、照明20b及び換気扇20cが含まれる。
【0063】
電力会社1aから物件A,Bの施設3a,3bには、電源ライン102aを通して電力が供給される。また、同一物件内の設備機器20には、屋内の電源ライン102bを介して電源6から電力が供給される。電力管理装置10と機器制御装置30は、例えばインターネット101aで接続されている。また、同一物件内の機器制御装置30と設備機器20とは、専用の制御線101bで接続されている。なお、設備機器20の種類は、空調機20a、照明20b、及び換気扇20cに限られるものではない。
【0064】
(4)各装置の構成
以下、エネルギー管理システム100に含まれる、電力管理装置10及び機器制御装置30について説明する。
【0065】
(4−1)電力管理装置10
図5には、電力管理装置10の概略構成が示されている。電力管理装置10は、通信部11、表示部12、入力部13、記憶部14、及び制御部15を備える。通信部11は、電力管理装置10をインターネット101aに接続可能にするネットワークインターフェースである。表示部12は、例えば、ディスプレイを含んで構成されている。入力部13は、例えば、操作ボタン、キーボード及びマウスを含んで構成されている。
【0066】
記憶部14は、ハードディスクを含んで構成されている。この記憶部14には、物件A,Bの機器制御装置30から送信されたエネルギー抑制可能量と抑制可能時間との組合せが、物件別に記憶される。制御部15は、CPU、ROM及びRAMから構成されている。制御部15は、上述の記憶部14に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、
図5に示されている決定部15a、選択部15b、デマンドレスポンス制御送信部15c、送信要求部15dとして機能する。
【0067】
決定部15aは、電力の供給量と需要量の予測を行い、所定時間後に需要量が供給量を上回る可能性があると判断した場合には、物件A,Bに対して電力や電力量などのエネルギー消費量の抑制を要求することを決定する。あわせて、エネルギー管理システム100全体として、どれだけの時間、どれだけの電力の需要量を削減する必要があるかを決定する。選択部15bは、記憶部14に記憶された情報と、決定部15aで決定された時間及び削減量とを基に、デマンドレスポンス制御を実施する時間帯と電力抑制量とを物件別に選択する。
【0068】
デマンドレスポンス制御送信部15cは、デマンドレスポンス制御を行う要求と共に、選択部15bで決定されたデマンドレスポンス制御を実施する時間帯と電力抑制量とを、通信部11から物件A,Bに出力させる。なお、電力抑制量は、DR制御における目標調整量であるが、既に契約などで電力抑制量が取り決められている場合には出力を省略する場合もある。
【0069】
(4−2)機器制御装置30
図6には、機器制御装置30の概略構成が示されている。以下、物件Aに設置された機器制御装置30について説明するが、物件Bに設置された機器制御装置30についても同様の構成である。機器制御装置30は、通信部31、出力部32、入力部33、時間管理部34、記憶部35及び制御部36を備える。
【0070】
通信部31は、機器制御装置30と電力管理装置10との間で情報の送受信を行なわせるための機能を担う部分であり、ここではインターネット101aを介して電力管理装置10の通信部11との間で双方向通信を行なっている。そのために、通信部31は、例えば、機器制御装置30をインターネット101aに接続可能なインターネットインターフェースを含んでいる。
【0071】
出力部32は、例えば、ディスプレイを含んで構成される。出力部32のディスプレイには、設備機器20の運転態様を示す画面が表示される。出力部32の画面に表示される情報は、例えば、設備機器20のON/OFF、運転モード(例えば、空調機20aであれば冷房モード/暖房モードなど)設定温度、照度、換気量、稼働時間、稼働率、及び稼動時の運転能力に関するものである。また、現在の消費電力なども表示される。さらに、出力部32には、入力部33から入力された操作指示に基づく動作を設備機器20が行なった場合に設備機器20が消費する電力使用量に関連して課金に及ぼされる費用影響が表示される。
【0072】
入力部33は、例えば、操作ボタン及び出力部32のディスプレイを覆うタッチスクリーンを含んで構成される。この入力部33を使って、設備機器20の発停信号、設定の変更及び運転モードの変更などの設備機器20に対する各種指令を入力することができる。時間管理部34は、電力会社1aの電力管理装置10と略同期する時計を有し、機器制御装置30の実行する各種制御の時間管理を行う。
【0073】
(4−2−1)記憶部35
記憶部35は、例えば通信部31や出力部32や入力部33で送受信される情報を記憶可能なハードディスクを含んで構成される。記憶部35には、後述する制御部36が読み出して実行可能なプログラムが記憶されている。また、記憶部35は、操作電力使用量保持部35a及び機器非動作影響情報保持部35bを有する。
【0074】
操作電力使用量保持部35aは、設備機器20の各操作の消費電力(kW)を保持している。この換気扇20cは、ON/OFFだけの操作で運転状態では一定の消費電力を消費するタイプである。照明20bは、ON/OFFだけの操作で運転状態では一定の消費電力を消費するタイプがある一方、多段階に照度が切り換えられて操作ごとに消費電力が異なるタイプもある。空調機20aでは、冷房モード/暖房モードなどの運転モードの違いや設定温度の違いや外気温などの環境の違いによって運転状態での消費電力が違ってくる。また、これらの設備機器20がそれぞれに複数台設置されている場合には、稼動する台数によっても消費電力が異なってくる。操作電力使用量保持部35aに保持されている情報は、後述する制御部36の電力変動量予測部36bにおいて設備機器20の操作によって変動する消費電力を試算するために必要な情報である。
【0075】
また、機器非動作影響情報保持部35bに保持されている情報は、後述する制御部36の機器非動作影響推定部36dにおいて設備機器20の動作・非動作によって生じる影響を推定するために必要な情報である。
【0076】
(4−2−2)制御部36
制御部36は、例えばCPU、ROM及びRAMから構成されている。制御部36は、上述の記憶部35に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、
図6に示されているベースライン電力決定部36a、電力変動量予測部36b、費用影響試算部36c、費用影響提示部36e及び機器非動作影響推定部36dの機能を発揮することができる。
【0077】
ベースライン電力決定部36aは、電力会社1aとの取り決めによって定まっている算出方法に基づいてベースライン電力を計算する。ベースライン電力の算出には、従来からあるベースライン電力の算出方法が用いられ、ベースライン電力の算出に必要な情報は電力会社1aや機器制御装置30の制御状況から得られる。ベースライン電力の算出方法には、従来からある一般的な算出方法を用いることができる。例えば、過去の同一時間帯の複数日のデータの平均値により算出する平均化法、負荷に影響する多くの変数(過去の負荷パターン、天候、曜日など)を用いて当日の負荷を予測する回帰分析法、過去データより当日と最も似ている一日を見つけベースラインとして採用する同等日採用法、及び当日に近いデータの重みを増すことによってベースラインとして算出する加重移動平均法が、ベースライン電力の算出方法として従来から知られている。
【0078】
電力変動量予測部36bは、DR制御期間中に入力部33から設備機器20の操作指示があったとき、その操作指示に基づく動作を設備機器20が行なった場合に生じる電力変動量を予測する。電力変動量予測部36bは、その操作指示に対応する電力変動量の予測に必要な情報を操作電力使用量保持部35aから受信する。電力変動量予測部36bは、予測に必要な数式又はテーブルを空調機20a、照明20b及び換気扇20cについてそれぞれ有しているが、これらの数式又はテーブルは空調機20a、照明20b及び換気扇20cの消費電力の計算のために従来から知られている周知の方法で作成される数式又はテーブルである。例えば、空調機20aの消費電力の計算に室外温度の値をパラメータとして入力する必要がある場合に、空調機20aが室外温度センサを有していれば、室外温度センサの測定結果が操作電力使用量保持部35aに保持され、空調機20aが室外温度センサを有していなければ別途設けられた室外温度センサから測定結果が操作電力使用量保持部35aに保持される。このように、電力変動量予測部36bの予測に必要な情報は、随時収集されて操作電力使用量保持部35aに保持されている。
【0079】
費用影響試算部36cは、電力変動量予測部36bが予測した電力変動量を課金計算情報に適用して電力変動量に伴う課金の増加額を計算する。需給電力契約方式の調整量依存契約方式の場合、例えば、電力会社1aの電力管理装置10から機器制御装置30がDR制御の要求を受信する。
【0080】
調整量依存契約方式の場合、電力会社1aから受信する課金計算情報には、例えば、DR制御期間とインセンティブ単価が含まれる。
図1を用いてインセンティブ減少量について説明すると、まず、設備機器20の動作を変更しようとしている時刻Tdまでは目標電力TPを達成しているので、(目標調整量TAD(kW))×(1kWh当たりのインセンティブ単価)だけインセンティブが発生している。つまり、このときの使用電力量に掛かる課金に対して、この計算値だけ課金が減少することになる。しかし、時刻Tdで設備機器20の動作を変更すると、設備機器20の動作の変更に伴う電力変動量WVだけ消費電力の増加が予測され、設備機器20の動作の変更後の予測実績値ERVでは目標調整量TADよりも少ない予測調整量EADしか達成できなくなる。そのため、(目標調整量TAD−予測調整量EAD)に相当するインセンティブの減少が発生する。インセンティブ減少量に伴う課金の増加額は、(目標調整量TAD−予測調整量EAD)×(1kWh当たりのインセンティブ単価)×(残時間)になる。これをもう少し一般化して表すと、インセンティブ減少量は、電力変動量WVと、残時間と、インセンティブ単価とに基づいて求められるということになる。電力変動量WVに基づいているといえるのは、予測調整量EADが電力変動量WVを使って計算されるからである。つまり、EAD=BL−(RV+WV)である。ただし、目標調整量TAD−予測調整量EADの値が0又は負になる期間Zがあるときは、その期間Zにインセンティブ減少量が0になるので、その期間を残時間から引いて増加額を算出する。
【0081】
事前削減量契約方式の場合、電力会社1aから受信する課金計算情報には、例えば、DR制御期間が含まれる。目標調整量TADは、予め契約などによって定まっている。事前削減量契約方式の場合、例えば、調整量AD及び予測調整量EADが少しでも目標調整量TADよりも小さくなると事前の契約を果たせなくなり、ペナルティを支払わなければならなくなる。従って、
図1のように、時刻Tdで設備機器20の動作の変更したことにより、予測調整量EADが目標調整量TADよりも小さくなった段階から予測調整量EADの多少に関わらず一定のペナルティ単価の支払い義務が課される。従って、ペナルティに伴う課金の増加額は、
図1の場合には(目標調整量TAD)×(1kWh当たりのペナルティ単価)×(残時間)になる。これをもう少し一般化して表すと、ペナルティ料金は、電力変動量WVと、残時間と、ペナルティ単価とに基づいて求められるということになる。
【0082】
時間帯別料金方式の場合、電力会社1aから通知された時間帯の料金が高く設定される。この場合は、電力会社1aから課金計算情報を随時受信するようにしてもよいし、予め通知されるものであれば、通知された課金計算情報を記憶部35に記憶しておいてもよい。時間帯別料金方式の場合、例えば、所定の時間帯だけ一律に電気料金が高くなるのであれば、設備機器20の動作の変更に伴う電力変動量WVが電気料金の増加に寄与する。
図1の残時間が時間帯別料金の一時的に電気料金が高くなる時間帯の残時間とすると、電力変動量WV×(1kWh当たりの電気料金)×(残時間)が、設備機器20の動作の変更に伴う課金の増加額になる。
【0083】
機器非動作影響推定部36dは、設備機器の前記操作指示に基づく動作を行なわなかったことによって生じる機器非動作の影響を推定する。機器非動作影響推定部36dが行なう推定について、空調機20aの動作をさせなかった場合の室内温度の変化の推定を例に挙げて、
図7を用いて説明する。
図7に示されている状態は、DR制御期間までは、空調機20aが設定温度に設定する冷房運転を行なっており、室外温度が設定温度よりも高い場合を前提としている。DR制御期間の開始時点で、空調機20aが停止される。そして、ある程度時間が経過した時点Tdで、需要者が空調機20aの運転を再開することを入力部33に入力したとする。機器非動作影響推定部36dは、入力部33から空調機20aの運転再開の操作指示があったことを通知されると、空調機20aを運転しなかった場合の室内温度の上昇に関する推定を始める。
【0084】
機器非動作影響推定部36dは、まず、経過した時間の室内温度の推移から傾きδTを算出する。そして、同等の傾きで室内温度が上昇するものと予測して、傾きδTに残時間を乗じて(δT×(残時間))、DR期間終了時点の室内温度を予測する。このとき、傾きδTを予測する方法としては、例えば、機器非動作影響推定部36dが最小二乗法を用いて近似線を算出する。また、傾きδTを予測する他の方法としては、過去に機器制御装置30が設備機器20の制御を行ったときに機器非動作影響情報保持部35bが記憶しておいた過去の制御履歴から、同等の条件で制御した結果を機器非動作影響推定部36dが抽出し、その結果をDR期間終了時点の室内温度として算出する。
【0085】
費用影響提示部36eは、入力部33で受け付けられる操作指示に基づく動作を設備機器20が行なった場合に設備機器20が消費する使用電力量に関連して課金に及ぼされる費用影響を提示する。具体的には、費用影響試算部36cが行なった上述の試算の結果及び機器非動作影響推定部36dが行なった上述の推定の結果を、費用影響提示部36eが提示する。費用影響提示部36eによる費用影響の提示の詳細については後述する。
【0086】
(5)費用影響の提示
(5−1)設備機器の操作可否のみ判断させる場合
以下の説明では、既に
図7を用いて説明したケースに、さらに幾つかの前提を追加したものについて説明する。つまり、DR制御期間(例えば13時から14時までの時間帯)までは、物件Aの空調機20aが設定温度に室内温度を維持して冷房運転を行なっており、室外温度が設定温度よりも高いものとする。DR制御期間の開始時点で、空調機20aが停止される。そして、ある程度時間が経過した時点Tdで、需要者が空調機20aの冷房運転を再開することを入力部33に入力したものとする。また、設定温度は、26℃であるとする。そして、物件Aは、調整量依存契約方式の対象であるとする。
【0087】
図8には、費用影響及び機器非操作の影響を表示した出力部32のディスプレイ32aの画面が示されている。
図8のディスプレイ32aの画面には、上述の入力が入力部33にあったときの費用影響提示部36eが提示した費用影響に関する内容が表示されている。出力部32のディスプレイ32aの表示は、入力部33への空調機20aの操作指示の入力をトリガーとして行なわれる。
【0088】
次に、このディスプレイ32aの表示がなされるまでの処理を説明する。入力部33に上記の情報が入力されると、電力変動量予測部36bは、操作電力使用量保持部35aから必要な情報を受信して、設定温度26℃で物件Aの空調機20aの冷房運転を開始したときの電力変動量を試算する。例えば、電力会社1aから要求されている目標調整量TADが1000kWであり、現在調整量ADが1200kWであり、設定温度26℃で空調機20aの冷房運転を開始することにより、電力変動量予測部36bは、電力変動量が400kWの使用電力量の増加があると予測したとする。そうすると、電力変動量予測部36bが予測した(目標調整量TAD−予測調整量EAD)が200kWになる。
【0089】
この場合、費用影響試算部36cが試算したインセンティブ減少量は、インセンティブ単価を1kWh当たり10円とするとし、200×10×0.5=1000円になる。また、機器非動作影響推定部36dが、機器非動作影響情報保持部35bから得られる情報を用いて、DR制御終了時点の室内温度を28℃と推定したものとする。
【0090】
以上のような推定を行なった場合、費用影響提示部36eは、
図8のディスプレイ32aに示されているように、費用影響試算部36cが試算したインセンティブ減少量と、機器非動作影響推定部36dが推定したDR制御終了時点の室内温度を表示する。それと同時に、費用影響提示部36eは、需要者に対して設備機器20の操作の選択を確認するため、「操作する」というボタン32bと「操作しない」というボタン32cをディスプレイ32a(タッチスクリーン)に表示する。需要者がディスプレイ32aのボタン32bを押せば、空調機20aの冷房運転が13時30分から開始される。一方、需要者がディスプレイ32aのボタン32cを押せば、空調機20aの冷房運転の停止状態が14時まで継続される。
【0091】
もし、費用影響試算部36cが試算した結果、空調機20aを上記の条件で運転再開しても影響がない、つまり、インセンティブ減少量が0円という計算結果が得られたときは、費用影響提示部36eは、例えば、
図9に示されているような「影響がない」という内容をディスプレイ32aに表示する。この場合、
図8に示したような方法で、需要者に対して設備機器20の操作の選択を確認してもよいが、費用に影響がないので
図9に示されているように需要者への確認を省いてもよい。
【0092】
(5−2)設備機器の操作内容を選択させる場合
次に、
図10を用いて、複数種類の操作内容から設備機器20の動作を需要者に選択させる場合について説明する。前提として、DR制御期間(例えば13時から14時までの時間帯)までは、物件Aの空調機20aが設定温度26℃で冷房運転を行なっており、室外温度が設定温度よりも高いものとする。DR制御期間の開始時点で、空調機20aが停止される。そして、ある程度時間が経過した時点で、(5−1)で説明した場合とは異なり、需要者が空調機20aの単に運転を再開することを入力部33に入力したものとする。そして、物件Aは、調整量依存契約方式の対象であるとする。
【0093】
図10には、費用影響及び機器非操作の影響を表示した出力部32のディスプレイ32aの画面が示されている。
図10のディスプレイ32aの画面には、上述の入力が入力部33にあったときの費用影響提示部36eが提示した費用影響に関する内容が表示されている。出力部32のディスプレイ32aの表示は、入力部33への空調機20aの操作指示の入力をトリガーとして行なわれる。
【0094】
次に、このディスプレイ32aの表示がなされるまでの処理を説明する。入力部33に上述の情報が入力されると、費用影響提示部36eは、空調機20aの運転開始時に選択可能な運転内容を決定する。ここでは、設定温度26℃で冷房運転を再開する運転内容以外に、送風運転と、設定温度28℃で冷房運転を再開する運転内容が費用影響提示部36eによって決定される。どのような運転内容に決定するかは、予め記憶部35に記憶されており、例えば、DR制御期間中に空調機20aの運転を再開する操作指示があった場合には、送風運転と、DR制御期間開始時の設定温度に2度加えた設定温度での運転を表示すると決めておけばよい。
【0095】
電力変動量予測部36bは、操作電力使用量保持部35aから必要な情報を受信して、設定温度26℃及び設定温度28℃物件Aの空調機20aの冷房運転を開始したとき及び送風運転を開始したときの電力変動量を試算する。また、機器非動作影響推定部36dが、機器非動作影響情報保持部35bから得られる情報を用いて、DR制御終了時点の室内温度を推定する。
【0096】
以上のような推定を行なった場合、費用影響提示部36eは、
図10のディスプレイ32aに示されているように、費用影響試算部36cが試算したインセンティブ減少量と、機器非動作影響推定部36dが推定したDR制御終了時点の室内温度を表示する。それと同時に、費用影響提示部36eは、需要者に対して設備機器20の操作の選択を確認するため、ボタン32c,32d,32e、32fをディスプレイ32a(タッチスクリーン)に表示する。需要者がディスプレイ32aのボタン32cを押せば、空調機20aの冷房運転の停止状態が14時まで継続される。需要者がディスプレイ32aのボタン32dを押せば、空調機20aの送風運転が13時30分から開始され、ボタン32eを押せば設定温度28℃で冷房運転が13時30分から開始され、ボタン32dを押せば設定温度26℃で冷房運転が13時30分から開始される。
【0097】
もし、費用影響試算部36cが試算した結果、空調機20aを上記の条件で運転再開しても影響がない、つまり、インセンティブ減少量が0円という計算結果が得られたときは、費用影響提示部36eは、例えば、
図9に示されているような「影響がない」という内容をディスプレイ32aに表示する。
【0098】
(6)特徴
(6−1)
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る機器制御装置30は、電力供給を受けて、電力を消費する設備機器20の管理を行なうものである。上述の機器制御装置30では、エネルギーとして電気を取り扱う場合について説明したが、取り扱うエネルギーは、電気以外のもの例えばガスであってもよい。
【0099】
機器制御装置30の入力部33(受付部の例)は、設備機器20に対する操作指示を受け付ける。費用影響提示部36eは、入力部33で受け付けられる操作指示に基づく動作を設備機器20が行なった場合に設備機器20が消費する電力使用量に関連して課金に及ぼされる費用影響を提示する。需要者は、費用影響提示部36eにより提示される費用影響を監視しながら、設備機器20の操作を選択できるので、課金に及ぼされる影響を考えながら入力部33に対して設備機器の操作指示を与えることができるようになる。
【0100】
(6−2)
通信部31(受信部の例)は、設備機器20が供給を受けるエネルギーを管理する上位の電力管理装置10から電力使用量に関連した課金の計算を行なうための課金計算情報を受ける。電力変動量予測部36b及び費用影響試算部36cは、設備機器20の操作指示に基づく動作によって生じる電力変動量を予測し、予測した電力変動量を通信部31で受けた課金計算情報に適用して費用影響提示部36eで提示する費用影響を計算する計算部を構成している。従って、上位の電力管理装置10が課金計算情報を変更しても、設備機器20の操作指示が課金に及ぼす費用影響を需要者が把握することができるようになり、電力使用量の抑制を優先するか又は設備機器20の動作を優先するかの的確な選択ができるように需要者を支援することができる。
【0101】
(6−3)
入力部33は、課金計算情報に含まれる、電力管理装置10からの電力使用量に関連する要求に応えたときの報酬に関するインセンティブ単価及びDR制御期間に関する情報(インセンティブ情報の例)を、電力管理装置10から受ける。そして、費用影響提示部36eは、設備機器20が消費する電力使用量に関連して発生するインセンティブ減少量(インセンティブの変化の例)を費用影響として提示する。需要者は、インセンティブに及ぼされる影響を考慮に入れて、設備機器20の操作指示を入力部33のタッチスクリーンのボタン32b〜32eを用いて行うことができ、電力使用量の抑制を優先するか又は設備機器20の動作を優先するかの選択が容易になる。
【0102】
(6−4)
上述のように、電力変動量予測部36bと費用影響試算部36c(計算部の例)で、電力変動量WVから目標調整量TDAに対する不足量を求め、その不足量にDR制御期間の残時間とインセンティブ単価を乗じてインセンティブ減少量を費用影響として算出することができる。その結果を、
図8の出力部32のディスプレイ32aで見れば、費用影響を一目で具体的に把握でき、インセンティブ減少量の大きさを考慮した操作が容易になる。
【0103】
(6−5)
入力部33は、課金計算情報に含まれる、電力管理装置10からの電力使用量に関連する要求に応えられなかったときのペナルティに関するペナルティ単価及びDR制御期間に関する情報(ペナルティ情報の例)を、電力管理装置10から受ける。そして、費用影響提示部36eは、設備機器20が消費する電力使用量に関連して発生するペナルティを費用影響として提示する。需要者は、ペナルティが課金に及ぼす影響を考慮に入れて、設備機器20の操作指示を入力部33のタッチスクリーンを用いて行うことができ、電力使用量の抑制を優先するか又は設備機器20の動作を優先するかの選択が容易になる。
【0104】
(6−6)
上述のように、電力変動量予測部36bと費用影響試算部36c(計算部の例)で、電力変動量WVから目標調整量TDAに対する不足を求め、DR制御期間の残時間のうち不足している未達成の時間を求め、その未達成の時間にペナルティ単価を乗じてペナルティ料金を費用影響として算出することができる。その結果を、出力部32のディスプレイ32aで見れば、費用影響を一目で具体的に把握でき、ペナルティ料金の大きさを考慮した操作指示を与え易くなる。
【0105】
(6−7)
出力部32のディスプレイ32aには、費用影響が「1000円」又は「Δ20%」のように数値で表示される。このような数値で具体的に把握できるので、費用影響の大きさを考慮した操作指示を与え易くなる。
【0106】
(6−8)
図9を用いて説明したように、DR制御期間中に設備機器20の動作を、操作指示に従って変更しても費用影響が生じないときは、その情報を出力部32のディスプレイ32aに表示する。インセンティブの変化やペナルティについて設備機器への操作指示の実行が影響すりか否かだけを判断しなければならないときには、設備機器の操作の迅速性や確実性を向上させることができる。
【0107】
(6−9)
出力部32のディスプレイ32a(表示部の例)は、設備機器20の操作指示に基づく動作を行なわなかったことによって生じる機器非動作の影響を表示するよう構成されている。このディスプレイ32aに表示される機器非動作の影響と費用影響提示部36eが提示する費用影響とを比較することで、機器非動作の影響と課金に及ぼされる影響を考え合わせながら行なう設備機器20の操作指示が容易になる。その結果、電力使用量の抑制を優先するか又は設備機器20の動作を優先するかの選択の的確性が向上する。
【0108】
(6−10)
設備機器20が空調機20aの場合には、出力部32のディスプレイ32aに空調機20aが温度調整を行なわなかったことによって生じる室内温度への影響が表示される。ディスプレイ32aに表示された室内温度への影響と費用影響提示部36eが提示する費用影響とを比較することで、室内温度への影響と課金に及ぼされる影響を比較考量しながらの温度調整の指示が容易になる。例えば、室内温度が28℃まで上昇するのを許容すれば、電気料金(課金)が1000円削減できるので、需要者は設備機器20の操作指示を中止し易くなる。その結果、室内温度を快適な状態に保つこととそれに係る費用とのバランスをとった設備機器20の操作が行い易くなる。
【0109】
(6−11)
費用影響提示部36eは、入力部33による操作指示の受け付けをトリガーとして費用影響を提示することで、操作指示のある毎に費用影響をディスプレイ32aに提示でき、設備機器20の需要者に対して操作時に費用影響の考慮を促すことができる。
【0110】
(6−12)
図10を用いて説明したように、費用影響提示部36eは、入力部33で受け付けることができる操作指示の内容が複数種類ある場合には、操作指示の内容ごとに費用影響を提示する。操作指示の内容ごとに費用影響を複数提示することで、需要者は、どの内容の操作指示を選択するかを、費用影響提示部36eにより提示される費用影響を考慮しながら行なえるようになり、費用影響を考慮した操作指示の内容の選択が容易になる。例えば、空調機20aの運転を再開する際に、設定温度26℃ですればインセンティブ減少が70%になるのに対し、設定温度28℃で再開すれば50%で済むのであれば、設定温度28℃で再開しようと、需要者が判断するケースなどが挙げられる。
【0111】
(6−13)
上述したように、本発明の一実施形態に係る機器制御装置30は、電力供給を受けて電力を消費する設備機器20の制御を行う機器制御装置であって、設備機器20の操作指示を受け付ける入力部(受付部)33と、操作指示に基づく動作により設備機器20が消費する電力消費量に関連して課金に及ぼされる費用影響を提示する費用影響提示部36eと、を備えている。機器制御装置30は、上記構成を具備しているので、操作指示を受け付けた場合には、操作指示による操作が設備機器20によって実行されるか否かにかかわらず、需要者に対して費用影響を常時提示する。したがって、機器制御装置30によれば、電力消費の抑制を優先するか又は設備機器20の動作を優先するかの的確な選択ができるように需要者を支援できる。
【0112】
(7)変形例
(7−1)変形例1A
上記実施形態では、
図8及び
図10を用いて、空調機20aの冷房運転を再開しなかったときに、予測されるDR制御期間終了時の室内温度を、出力部32のディスプレイ32aに表示する例について説明した。このように設備機器20を操作指示の通り動作させなかったとした場合の機器非動作の影響は、DR制御期間終了時の予測変化量で表示してもよい。また、DR制御期間終了時の予測室温又は予測変化量をもとにレベルを表示するようにしてもよい。例えば、予測変化量が1℃以内であれば「レベル1」、2℃以内であれば「レベル2」のように表示する。
【0113】
(7−2)変形例1B
図8乃至
図10に示されているディスプレイ32aに画面を表示するための表示トリガーが、DR制御期間中に行なわれた入力部33への設備機器20の操作指示の入力である場合について説明した。しかし、表示トリガーは、「DR制御期間の始まり」としてもよく、その場合にDR期間中、常時ディスプレイ32aの画面に費用影響や機器非動作の影響を表示するようにしてもよい。また、表示トリガーを、予め設定した閾値を超えたタイミングで発生させることもできる。例えば、空調機20aの冷房運転がDR制御期間の開始で停止したとき、室内温度が閾値28℃を超えたことを表示トリガーとして、費用影響や機器非動作の影響を表示するようにしてもよい。また、表示トリガーを、表示だけでなく、アラームによる報知のトリガーとして兼用することもできる。
【0114】
(7−3)変形例1C
図8を用いて説明した例では、ディスプレイ32aの画面に、費用影響と機器非動作の影響の項目をそれぞれ一つずつ表示していた。このように、ディスプレイ32aの画面に、一つの項目を表示するだけでなく、複数の項目について、画面を自動的に遷移しながら表示が行なわれるようにしてもよい。また、需要者がタッチスクリーンに触れるとディスプレイ32aの表示項目(画面)が切り替わるように構成することもできる。
【0115】
(7−4)変形例1D
図9を用いて、設備機器20の操作指示に沿って費用影響が生じない場合には、費用影響がないことをディスプレイ32aに表示する場合を説明した。しかし、費用影響が生じない場合には、表示を行わないようにしてもよい。
【0116】
また、出力部32のディスプレイ32aに、DR制御のキャンセル機能を合わせて表示させることもできる。具体的には、規定のレベルを超えることが予測される場合には、「規定のレベルを超えることが予想される説明を表示するとともに、DRキャンセルボタンを出力部32のディスプレイ32aに並列して表示することもできる。例えば、DR制御期間中に空調機20aが停止して、室内温度がDR制御期間中に30℃(規定のレベル)を超えると予想されるときには、出力部32のディスプレイ32aにDRキャンセルボタンを表示して、入力部33のタッチスクリーンとして機能させてDR制御のキャンセルを受け付けるようにしてもよい。このような場合、DRキャンセルボタンを表示する代わりに、DR制御のキャンセルを促すダイアログボックスをディスプレイ32aに表示してもよい。
【0117】
(7−5)変形例1E
本発明の一実施形態における機器制御装置30Aは、
図11に示すように、快適性影響推定部36fを有してもよい。ここでは、機器制御装置30Aは、機器非動作影響推定部36dに代えて、快適性影響推定部36fを有する構成としている。
【0118】
快適性影響推定部36fは、操作指示に基づく動作により設備機器20が消費するエネルギー消費量に関連して設備機器の周囲の空間に及ぼされる快適性の影響を推定する。ここで「快適性」とは、設備機器20の周囲の空間の快適度合いを示したものであり、例えば設備機器20が空調機である場合には、空調機の設置された室内温度などにより表される。快適性影響推定部36fが行なう推定については、以下に示すように、機器非動作影響推定部36dで行なう推定と同様の方法を用いることができる。まず、空調機20aの出力を抑制したときの室内温度の変化の推定の場合、DR制御期間までは、空調機20aが設定温度で冷房運転を行なっており、室外温度が設定温度よりも高くなっている。そして、DR制御期間の開始時点となると、空調機20aの出力が抑制される。その後、ある程度の時間が経過した時点で、空調機20aの出力をDR制御前の状態に戻す出力復帰の操作指示が行なわれる。空調機20aの出力復帰の操作指示があったことが通知されると、快適性影響推定部36fが空調機20aの出力を抑制した場合の室内温度の上昇に関する推定を始める。具体的には、快適性影響推定部36fは、経過した時間の室内温度の推移から傾きδTを算出する。そして、同等の傾きで室内温度が上昇するものと予測して、傾きδTに残時間を乗じて(δT×(残時間))、DR期間終了時点の室内温度を予測する。このとき、傾きδTを予測する方法としては、例えば最小二乗法を用いて近似線を算出する。また、傾きδTを予測する他の方法としては、過去に機器制御装置30Aが設備機器20の制御を行ったときに記憶部35の快適性影響情報保持部35cが記憶しておいた過去の制御履歴から、同等の条件で制御した結果を快適性影響推定部36fが抽出し、その結果をDR期間終了時点の室内温度として算出する。
【0119】
上述したように、変形例1Eに係る機器制御装置30Aは、操作指示に基づく動作により設備機器20が消費するエネルギー消費量に関連して設備機器20の周囲の空間に及ぼされる快適性の影響を推定する快適性影響推定部36fを備えたものである。そして、この場合、費用影響提示部36eが、費用影響と快適性の影響とをディスプレイ32aに提示する。これにより、需要者は快適性の影響を考えながら設備機器20の操作指示を入力することが可能となる。
【0120】
(7−6)変形例1F
図8乃至
図10では、ディスプレイ32aに画面を表示するための表示トリガーが、DR制御期間中に行なわれた入力部33への設備機器20の操作指示の入力である場合について説明した。
【0121】
しかし、表示トリガーは、任意のタイミングであってもよい。例えば、表示トリガーは、機器制御装置30の電源の起動時であってもよい。この場合、費用影響提示部36eが、ディスプレイ32aの起動時に、前回動作した設備機器20の操作指示等に基づいて費用影響を提示する。
【0122】
また、表示トリガーは、出力部32及び入力部33を構成するタッチスクリーンの接触時など出力命令(提示命令)がなされるタイミングでもよい。この場合、費用影響提示部36eが、入力部33による出力命令の受け付けをトリガーとし、既に動作している設備機器20の制御条件等に基づいて費用影響を提示する。これにより、需要者は任意のタイミングで費用影響を提示できるので利便性が向上する。
【0123】
(7−7)変形例1G
費用影響提示部36eは、操作指示に基づく動作の前又は後に、費用影響を提示するものでもよい。すなわち、費用影響提示部36eは、機器制御装置30に操作指示が入力されていれば、その操作指示に基づく動作が行なわれるか否かにかかわらず費用影響を算出して提示するものでもよい。これにより、機器制御装置30は、操作指示に基づく動作のタイミングにかかわらず費用影響を提示するので、需要者に対する利便性を向上できる。
【0124】
(7−8)変形例1H
費用影響提示部36eは、費用影響の提示に関し、最新の操作内容(前回又は現在の操作内容)との相対値で、費用影響及び快適性の影響をディスプレイ32aに表示してもよい。例えば、設備機器20が空調機である場合には、
図12に示すような表示画面を提示してもよい。
【0125】
図12の画面例は、次回のデマンドレスポンス制御期間において設備機器20の操作内容を変更した場合の費用影響を表示している。ここでは、次回の設定温度を最新の設定温度に比して1℃,2℃,3℃下げた場合に、費用影響としてインセンティブがそれぞれ200円、500円、800円増加することが表示されている。これにより、需要者に対して、インセンティブの変化を示しながら設備機器20の操作指示の設定を促すことができる。換言すると、需要者は、電力消費を抑制してインセンティブを多く獲得することを優先するか、又は空調機を動作して室内温度を快適な状態にすることを優先するかを判断できる。結果として、需要者に対して確実なインセンティブの獲得を支援できる。
【0126】
また、費用影響提示部36eは、DR制御の対象となる設備機器20が複数ある場合には、設備機器20毎に費用影響を提示するものでもよい。また、費用影響提示部36eは、複数の設備機器20の全てに同じ制御を行った場合の費用影響の総額を表示するものでもよい。また、費用影響提示部36eは、
図13に示すように、DR制御の対象となる各設備機器20と各設備機器20に対する各操作内容の変更とをプルダウン表示するものでもよい。
【0127】
(7−9)変形例1I
本発明の一実施形態に係る機器制御装置30Bは、過去の運転履歴から該当時間帯に「よく行なわれる操作指示」の内容に基づいて、次回のDR制御で行なわれる費用影響の予測を提示するものでもよい。
図14は変形例1Hに係る機器制御装置30Bの構成を示す模式図である。
【0128】
機器制御装置30Bは、記憶部35が動作情報保持部35dをさらに有する。また、機器制御装置30Bは、機器制御装置30の構成に加え、動作抽出部36gをさらに備える。
【0129】
動作情報保持部35dは、操作指示に基づく動作が行なわれた場合、動作を費用影響及び時間情報に関連付けて記憶する。
【0130】
動作抽出部36gは、電力使用量の調整が要求される時間帯に行なわれた動作を動作情報保持部35dから抽出する。例えば、特定の時間帯における各設備機器20で最もよく行なわれた操作を動作情報保持部35dから抽出する。
【0131】
費用影響提示部35eは、動作抽出部36gにより抽出された動作に対する費用影響を提示する。例えば、費用影響提示部35eは、
図15に示されるような表示をディスプレイ32aに出力する。
図15においては、各設備機器20の識別情報a1、各設備機器20によく行なわれる操作指示a2、DR制御期間後に想定される費用影響a3が表示されている。
【0132】
上述したように、変形例1Iに係る機器制御装置30Bでは、需要者が設備機器の運転履歴を参照して費用影響を検討できるので、設備機器20に妥当な操作指示を入力することが可能となる。
【0133】
<付記>
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではない。本発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本発明は、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できるものである。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素は削除してもよいものである。さらに、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよいものである。