特許5967329IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

耐酸化性及び耐摩耗性に優れた(AlTiW)NO硬質皮膜、(AlTiW)NO硬質皮膜に被覆された部材、それらの製造方法、及び(AlTiW)NO硬質皮膜の製造に用いるターゲット及びその製造方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

従って、本発明の第一の目的は、従来の(AlTi)NO皮膜より優れた耐酸化性及び耐摩耗性を有し、長寿命である(AlTiW)NO皮膜を提供することである。 本発明の第二の目的は、従来の(AlTi)NO皮膜より優れた耐酸化性及び耐摩耗性を有し、長寿命である(AlTiW)NO皮膜を形成した硬質皮膜被覆部材(切削工具、金型等)を提供することである。 本発明の第三の目的は、かかる(AlTiW)NO皮膜及び前記硬質皮膜被覆部材を製造する方法を提供することである。 本発明の第四の目的は、かかる(AlTiW)NO皮膜を製造するのに用いるターゲット及びその製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の硬質皮膜は、(AlxTiyWz)aN(1-a-b)Ob(ただし、x、y、z、a及びbはそれぞれ原子比で0.6≦x≦0.8、0.05≦y≦0.38、0.02≦z≦0.2、x+y+z=1、0.2≦a≦0.8、及び0.02≦b≦0.10を満たす数字である。)で表される組成を有する硬質皮膜であって、X線光電子分光分析法で特定された結合状態に実質的にAl-O結合なしにW-O結合があり、かつX線・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明の硬質皮膜は、X線光電子分光法でほぼAl-O結合がなしにW-O結合が認められるAlリッチな(AlTiW)NOの多結晶粒からなるので、Oが主としてAlに結合した従来の(AlTi)NO皮膜に比べて耐酸化性及び耐摩耗性が顕著に改善されている。そのため、本発明の硬質皮膜を有する部材(切削工具、金型等)は従来より著しく長寿命である。硬質皮膜を製造する本発明の方法は、雰囲気中に酸素ガスを含有させることなく、WOxの状態でOを含有するターゲット材から硬質皮膜にW-O結合を導入するので、硬質皮膜の組織の制御を安定的にかつ効率良く行うことができ、実用性が極めて高い。 本発明の(AlTiW)NO皮膜を超硬合金製基体、cBN、サイアロン等のセラミックス製基体、高速度鋼製基体、又は工具鋼製基体の上に形成してなる硬質皮膜被覆部材は、従来のAlTiNO皮膜被覆部材に比べて、耐酸化性及び耐摩耗性が顕著に改善されているので、インサート、エンドミル、ドリル等の切削工具、及び各種金型に有用である。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の硬質皮膜の形成に使用し得るアークイオンプレーティング装置の一例を示す正面図である。

【図2】本発明の硬質皮膜形成時にアーク放電式蒸発源に印加するパルスアーク電流波形の一例を示すグラフである。

【図3】実施例1の硬質皮膜被覆工具の断面を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率:25,000倍)である。

【図4】実施例1の(AlTiW)NO皮膜の断面3ヶ所のTiの結合状態を示すX線光電子分光スペクトルを示すグラフである。

【図5】実施例1の(AlTiW)NO皮膜の断面3ヶ所のWの結合状態を示すX線光電子分光スペクトルを示すグラフである。

【図6】実施例1の(AlTiW)NO皮膜の断面3ヶ所のAlの結合状態を示すX線光電子分光スペクトルを示すグラフである。

【図7】実施例1の(AlTiW)NO皮膜のX線回折パターンを示すグラフである。

【図8】WC基超硬合金基体と硬質皮膜との間に改質層を有する実施例1の硬質皮膜被覆部材(インサート)における改質層近傍の断面を示す透過型電子顕微鏡写真(倍率:3,600,000倍)である。

【図9(a)】図8の透過型電子顕微鏡写真の概略図である。

【図9(b)】改質層の平均厚さを求める方法を示す概略図である。

【図10】実施例1の改質層のナノビーム回折像から結晶構造を解析した結果を示す図である。

【図11】実施例1の(AlTiW)NO皮膜のナノビーム回折像から結晶構造を解析した結果を示す一例である。

【図12】実施例1の改質層の断面のエネルギー分散型X線分析により得られたスペクトルを示すグラフである。

【図13】実施例1の(AlTiW)NO皮膜の制限視野回折像を示す写真である。

【図14】本発明の硬質皮膜被覆部材を構成するインサート基体の一例を示す斜視図である。

【図15】インサートを装着した刃先交換式回転工具の一例を示す概略図である。

【図16】実施例1の(AlTiW)NO皮膜の表面を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率:3,000倍)である。

【図17】比較例19の(AlTiW)NO皮膜の表面を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率:3,000倍)である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1:駆動部   2:ガス導入部   3:バイアス電源   4:軸受け部   5:減圧容器   6:下部保持具(支柱)   7:基体   8:上部保持具   10:陰極物質(ターゲット)   11、12:アーク放電用電源   13、27:アーク放電式蒸発源   14:アーク放電式蒸発源固定用絶縁物   15:アーク点火機構軸受部   16:アーク点火機構   17:排気口   18:陰極物質(ターゲット)   19:電極固定用絶縁物   20:電極   21:遮蔽板軸受け部   22:遮蔽板駆動部   23:遮蔽板   30:ミーリング用インサート   35:インサートの主切刃   36:工具本体   37:インサート用止めねじ   38:工具本体の先端部   40:刃先交換式回転工具   41:WC基超硬合金基体   42:(AlTiW)NO皮膜   43:改質層

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