特許第5967363号(P5967363)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 野嶋 富子の特許一覧

<>
  • 特許5967363-水に浮くエコバッグ 図000002
  • 特許5967363-水に浮くエコバッグ 図000003
  • 特許5967363-水に浮くエコバッグ 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5967363
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】水に浮くエコバッグ
(51)【国際特許分類】
   A45C 3/04 20060101AFI20160728BHJP
   A45C 9/00 20060101ALI20160728BHJP
   A45C 13/00 20060101ALI20160728BHJP
   B63C 9/08 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   A45C3/04 B
   A45C3/04 Z
   A45C9/00 Z
   A45C13/00 D
   B63C9/08 B
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2012-150865(P2012-150865)
(22)【出願日】2012年6月18日
(65)【公開番号】特開2014-365(P2014-365A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2015年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】512176060
【氏名又は名称】野嶋 富子
(72)【発明者】
【氏名】野嶋 富子
【審査官】 山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3150405(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2010−0028223(KR,A)
【文献】 実開昭49−057306(JP,U)
【文献】 実開平03−067126(JP,U)
【文献】 実開昭53−129605(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0006865(US,A1)
【文献】 特開2002−142827(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3111952(JP,U)
【文献】 実開昭53−051814(JP,U)
【文献】 実開昭51−098207(JP,U)
【文献】 実開昭49−004474(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3133648(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 3/04
A45C 9/00
A45C 13/00
B63C 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エコバッグ、手提げ袋の材質を完全防水、または、それに準ずる防水仕様にし、開口部に完全防水ファスナーを設け、持ち紐を袋の前後にそれぞれ付けるか、前後に渡して付け、背負うことができる形にし、肩ひもを固定する長さ調節付き前ベルトを設け、袋の両へりに幅取りワイヤーを設け、各ワイヤーの先端部分を広げるワイヤーつまみを設け、袋の下部にマチを設け、袋の上部に畳んだ袋を閉じる閉じ具を設け、防水に必要なすべての取り付け、閉じ部分を完全防水、または、防水仕様にし、袋収納用小袋を付属し、開口部のファスナーを閉じると完全防水の袋になり、浮き袋に代用できることを特徴とする、水に浮くエコバッグ、手提げ袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来、買い物袋として活用されているエコバッグを水害時に浮き袋として使用できるように工夫した、水に浮くエコバッグ、手提げ袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エコバッグは、買い物袋としての用途のみであった。
また、防水バッグといわれるものは、レジャー用であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2010−116207号公報
【特許文献2】 特開2006−131250号公報
【特許文献3】 登録3085644号公報
【特許文献4】 登録3046287号公報
【特許文献5】 登録3054323号公報
【特許文献6】 登録3137471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
(イ)現在、日本は、震災による津波、集中豪雨等による水害の危険にさらされている。 いつ起こるか分からない水害に、人々を守る手立てがないのが現状だった。
(ロ)浮輪やライフジャケットなどがあるが、一年中、持ち歩いたり、着て過ごすことは できない。
また、緊急時には、それらに空気を入れる時間や気持ちの余裕はなかった。
多くの人々の生活の身のまわりに、水害の対応の物が何もなかった。
(ハ)昨今、多くの人々が外出時に携帯しているエコバッグも、完全防水ではなく、水害 の対応ではなかった。
本発明は、以上のような課題の、備えの一助になるため発明したものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
エコバッグ、手提げ袋の材質を完全防水仕様にし、開口部に完全防水ファスナーを設け、持ち紐を袋の前後にそれぞれ付けるか、前後に渡して付け、背負うことができる形にし、肩ひもを固定する長さ調節付き前ベルトを設け、袋の両へりに幅取りワイヤーを設け、各ワイヤーの先端部分を広げるワイヤーつまみを設け、袋の下部にマチを設け、袋の上部に畳んだ袋を閉じる閉じ具を設け、防水に必要なすべての取り付け、閉じ部分を完全防水、または、防水仕様にし、収納用小袋を付属し、開口部のファスナーを閉じると完全防水の袋になり、浮き袋に代用できる。
本発明は、以上の構成よりなる水に浮くエコバッグ、手提げ袋である。
【発明の効果】
【0006】
(イ)昨今、多くの人々が身近に持っているエコバッグを、完全防水にすることで、家庭 においても外出時でも、万一の水害時に素早く浮き袋として代用できる。
(ロ)エコバッグは男女問わず使用でき、折り畳め収納性があり、大人も子供も携帯し易 い、そのような大変便利な性能を持つ、浮き袋兼用エコバッグになる。
(ハ)畳まれた状態から広げたとき、底部のマチと幅取りワイヤーの仕組みで、素早く内 部空間を確保でき、後はファスナーを閉じるだけで完全防水となり、浮き袋にもなる 。
(ニ)平常時、エコバッグを手提げ、リュックと両用でき、とても便利である。
背負って両手が空くことも、万一の災害時には、大変メリットがある。
肩ひもをつなぐ前ベルトをつけることで、体から離れにくくなる。
(ホ)全面完全防水で、中からは食品などの水もれを防ぎ、外からは不意の雨でも中身を 濡らすことがない。
(ヘ)防水性を生かし、災害時や緊急時に、水入れ容器としても使用できる。
(ト)防災用品として、いつも身近に浮く物があることで、水害時の不安を少しでもやわ らげることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】 本発明の斜視図である。
図2】 本発明の表側上部の説明図である。
図3】 本発明の畳み方の一部と収納用小袋の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(イ)本体(1)の生地を、屈曲や傷に強い軟質プラスチック系やゴム系などの完全防水 の単体、または、合成繊維などとの複合体にする。
(ロ)開口部には、完全防水ファスナー(2)を、畳み易くするため、片方の面の表側( 3)上部に、溶着などで防水仕様に取り付ける。
(ハ)持ち紐(5)は、水を含みにくい丈夫な物を使用し、背負う事ができるように、袋 の上端の上で前後に渡し、袋の表側(3)は上部に寄せ目に付け、裏側(4)は、袋 の下部左右に間隔をあけて付ける。
また、背負ったときの肩紐を固定するため、裏側(4)の左右の紐どうしをつなぐ 、長さ調節付き前ベルト(6)を設ける。
(ニ)袋の内部空間を確実に確保するため、袋の内部、または、外部の中央以上の両へり に、プラスチック系などの折り曲げ自在なテープ状ワイヤー(7)を、中央が袋のへ りに付くように、水平に取り付ける。
ワイヤーにカバーをかけてもよい。
ワイヤーの両先端が当たる袋外側前後にワイヤーつまみ(8)を設け、このつまみ を両手で一度にひっぱることで、袋内空間を素早く簡単確実に確保できる。
(ホ)袋の下部にはマチ(9)を設け、底部の空間を取り易くする。
(ヘ)表側(3)の上部中央には、畳んだ袋を止める閉じ紐(10)などの止め具を設け る。
また、畳んだ袋を収納する、掛け紐付きの収納用小袋(11)を付属する。
(ト)袋全体を防水、気密にするため、必要なすべての取り付け、閉じ部分を、溶着など で完全防水仕様にする。
本発明は以上のような構造である。
本発明を使用するときは、袋を完全に広げ、袋の前後に付いている両ワイヤーつまみを両手でひっぱり、袋内部の空間を確保し、買い物のときは物を入れ、浮き袋として使用するときは、できるだけ中身を軽くし、ファスナーを閉じると完全防水になる。
背負うときは、袋の裏側の左右の持ち紐を肩に背負い、前ベルトを止める。
畳むときは、ファスナーは畳み易い方向があるため、ファスナーのある表側(3)の面を下にして置き、裏側(4)を中に、持ち紐(5)を抱え込みながら、縦に3つ折り、または、4つ折りにし、次に底から巻き上げるか、縦の長さを半分ずつ折り重ねて畳む。
最後に閉じ紐(10)で止め、収納用小袋(11)に収める。
【符号の説明】
【0009】
1 本体
2 完全防水ファスナー
3 表側
4 裏側
5 持ち紐
6 前ベルト
7 幅取りワイヤー
8 ワイヤーつまみ
9 マチ
10 閉じ紐
11 収納用小袋
図1
図2
図3