(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記形状記憶合金線材に折り返し部より折り返されて互いに平行に配置される平行部が形成され、該各平行部が前記支持基材に支持されてなる請求項1に記載の平型形状記憶ケーブル体。
前記支持基材の両端に前記折り返し部が覆われる固定用被覆部が形成され、前記形状記憶合金線材の端部が前記各固定用被覆部端面より突出して前記電極接続用露出部が前記支持基材の両端部に形成されるようにしてなる請求項2に記載の平型形状記憶ケーブル体。
前記支持基材の一方の端部に前記電極接続用露出部が形成され、該電極接続用露出部より前記折り返し部より折り返された各平行部の端部を露出させるとともに、前記支持基材の他方の端部に取付け対象物に係止される係止部が形成されてなる請求項2に記載の平型形状記憶ケーブル体。
前記支持基材は、互いに貼り合わされる一対のテープ状部材を備え、前記形状記憶合金線材が前記両テープ状部材間に挟持されてなる請求項1〜5の何れか1に記載の平型形状記憶
ケーブル体。
通電した際の発熱により収縮する形状記憶合金線材と、該形状記憶合金線材の端部が接続される端子部材と、該端子部材を支持するベース部材と、前記形状記憶合金線材の通電発熱時の収縮に連動して動作する可動部材と、該可動部材を前記形状記憶合金線材が非通電時の形状を成す方向に付勢する付勢手段とを備えてなる駆動装置において、
前記形状記憶合金線材と、該形状記憶合金線材を支持する絶縁性及び可撓性を有する薄型平状の支持基材とを備え、該支持基材の両端部に前記形状記憶合金線材の端部が露出する電極接続用露出部が形成されるとともに、前記支持基材に他の部分に比して曲げ剛性が低くなるように加工された変形補助部が形成され、前記支持基材が変形されることでその変形に追従して各形状記憶合金線材が変形して任意の非通電時形状を成し、通電時には、前記形状記憶合金線材の通電時発熱による収縮に追従して前記支持基材が変形するようにしてなる平型形状記憶ケーブル体を使用し、前記電極接続用露出部より露出した前記形状記憶合金線材の端部を前記端子部材に接続させるようにしたことを特徴としてなる駆動装置。
前記形状記憶合金線材に折り返し部より折り返されて互いに平行に配置される平行部が形成され、該各平行部が前記支持基材に支持されてなる前記平型形状記憶ケーブル体を使用してなる請求項10に記載の駆動装置。
前記支持基材の両端に前記折り返し部が覆われる固定用被覆部が形成され、前記形状記憶合金線材の端部が前記各固定用被覆部端面より突出して前記電極接続用露出部が前記支持基材の両端部に形成されるようにしてなる平型形状記憶ケーブル体を使用し、前記端子部材に前記固定用被覆部を前記ベース部材に圧着させる圧着部と、前記電極接続用露出部より露出した形状記憶合金線材の端部と接続する接続突部とを備えてなる請求項11に記載の駆動装置。
前記支持基材の一方の端部に前記電極接続用露出部が形成され、該電極接続用露出部より前記折り返し部より折り返された各平行部の端部を露出させるとともに、前記支持基材の他方の端部に前記ベース部材に係止される係止部が形成されてなる平型形状記憶ケーブル体を使用してなる請求項11に記載の駆動装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の如き従来の技術では、形状記憶合金線材が非常に細く、また、両端を形状記憶合金線材毎にベース部材(電極)に固定するようになっているため、不要な弛みが生じたり、またその弛み具合も形状記憶合金線材毎に異なったり等、各形状記憶合金線材を一様な湾曲状態で配設することが非常に困難で、また、各形状記憶合金線材の配設具合が異なることにより可動部材の動作が安定しない等一定の品質を確保し難いという問題があった。
【0007】
また、このような駆動装置の製造過程において、形状記憶合金線材を一本毎にベース部材に取り付けるようにすると多大な時間を要し、一方、複数の形状記憶合金線材を同時にベース部材に取付けようとすると、各形状記憶合金線材同士が絡まり合う虞があり作業性が極めて悪かった。
【0008】
そこで本発明は、このような従来の問題に鑑み、形状記憶合金線材をベース部材等に容易に組み込み可能にした平型形状記憶ケーブル体及びそれを使用した駆動装置の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、通電した際の発熱により収縮する形状記憶合金線材と、該形状記憶合金線材を支持する絶縁性及び可撓性を有する薄型平状の支持基材とを備え、前記支持基材
には、その端部に前記形状記憶合金線材の端部が露出する電極接続用露出部が形成される
とともに、他の部分に比して曲げ剛性が低くなるように加工された変形補助部が形成され、前記支持基材を変形させた際にその変形に追従して形状記憶合金線材が変形して任意の非通電時形状を成し、通電時には、前記形状記憶合金線材の通電時発熱による収縮に追従して前記支持基材が変形するようにした平型形状記憶ケーブル体にある。
【0010】
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記形状記憶合金線材に折り返し部より折り返されて互いに平行に配置される平行部が形成され、該各平行部が前記支持基材に支持されてなることにある。
【0011】
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2の構成に加え、前記支持基材の両端に前記折り返し部が覆われる固定用被覆部が形成され、前記形状記憶合金線材の端部が前記各固定用被覆部端面より突出して前記電極接続用露出部が前記支持基材の両端部に形成されるようにしてなることにある。
【0012】
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項2に記載の構成に加え、前記支持基材の一方の端部に前記電極接続用露出部が形成され、該電極接続用露出部より前記折り返し部より折り返された各平行部の端部を露出させるとともに、前記支持基材の他方の端部に取付け対象物に係止される係止部が形成されてなることにある。
【0013】
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記支持基材に複数の前記形状記憶合金線材が互いに間隔を置いた平行配置に支持されてなることにある。
【0014】
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項1〜4又は5の構成に加え、前記支持基材は、互いに貼り合わされる一対のテープ状部材を備え、前記各形状記憶合金線材が前記両テープ状部材間に挟持されてなることにある。
【0015】
請求項7に記載の発明の特徴は、
請求項1〜6の何れか1の構成に加え、前記変形補助部は、前記支持基材に前記各形状記憶合金線材の一部が露出されるように形成された孔、スリット又は切欠きにより形成されたことにある。
【0016】
請求項8に記載の発明の特徴は、
請求項1〜7の何れか1の構成に加え、前記電極接続用露出部は、前記露出した形状記憶合金線材端部の先端に固定された先端固定部を備えたことにある。
【0017】
請求項9に記載の発明特徴は、
請求項8の構成に加え、前記先端固定部に前記露出した複数の形状記憶合金線材端部の先端を互いに間隔を置いた平行配置に支持させてなることにある。
【0018】
請求項10に記載の発明の特徴は、前記形状記憶合金線材と、該形状記憶合金線材を支持する絶縁性及び可撓性を有する薄型平状の支持基材とを備え、該支持基材の両端部に前記形状記憶合金線材の端部が露出する電極接続用露出部が形成され
るとともに、前記支持基材に他の部分に比して曲げ剛性が低くなるように加工された変形補助部が形成され、前記支持基材が変形されることでその変形に追従して各形状記憶合金線材が変形して任意の非通電時形状を成し、通電時には、前記形状記憶合金線材の通電時発熱による収縮に追従して前記支持基材が変形するようにしてなる平型形状記憶ケーブル体を使用し、前記電極接続用露出部より露出した前記形状記憶合金線材の端部を前記端子部材に接続させるようにしたことにある。
【0019】
請求項11に記載の発明の特徴は、
請求項10の構成に加え、前記形状記憶合金線材に折り返し部より折り返されて互いに平行に配置される平行部が形成され、該各平行部が前記支持基材に支持されてなる前記平型形状記憶ケーブル体を使用してなることにある。
【0020】
請求項12に記載の発明特徴は、
請求項11の構成に加え、前記支持基材の両端に前記折り返し部が覆われる固定用被覆部が形成され、前記形状記憶合金線材の端部が前記各固定用被覆部端面より突出して前記電極接続用露出部が前記支持基材の両端部に形成されるようにしてなる平型形状記憶ケーブル体を使用し、前記端子部材に前記固定用被覆部を前記ベース部材に圧着させる圧着部と、前記電極接続用露出部より露出した形状記憶合金線材の端部と接続する接続突部とを備えてなることにある。
【0021】
請求項13に記載の発明の特徴は、
請求項11の構成に加え、前記支持基材の一方の端部に前記電極接続用露出部が形成され、該電極接続用露出部より前記折り返し部より折り返された各平行部の端部を露出させるとともに、前記支持基材の他方の端部に前記ベース部材に係止される係止部が形成されてなる平型形状記憶ケーブル体を使用してなることにある。
【0022】
請求項14に記載の発明の特徴は、
請求項10の構成に加え、前記支持基材に複数の形状記憶合金線材が互いに間隔を置いた平行配置に支持されてなることにある。
【0023】
請求項15に記載の発明の特徴は、
請求項10〜14の何れか1の構成に加え、前記変形補助部は、前記支持基材に前記各形状記憶合金線材の一部が露出されるように形成された孔、スリット又は切欠きにより形成されたことにある。
【0024】
請求項16に記載の発明の特徴は、
請求項10〜15の何れか1の構成に加え、前記電極接続用露出部に前記露出した形状記憶合金線材端部の先端が固定される先端固定部を備えたことにある。
【0025】
請求項17に記載の発明の特徴は、
請求項16の構成に加え、前記先端固定部に複数の形状記憶合金線材端部の先端を互いに間隔を置いた平行配置に支持させてなることにある。
【0026】
請求項18に記載の発明の特徴は、
請求項10〜17の何れか1の構成に加え、前記ベース部材と前記可動部材とが互いに対向するように配置され、前記ベース部材は、対向面側に一又は複数の動作凹部からなる変形許容部を備え、前記可動部材は、対向面側に前記動作凹部内に挿入される動作凸部を備え、前記平型形状記憶ケーブル体を前記ベース部材と可動部材との間に前記変形許容部上を横切るように配置し、前記動作凸部に押圧されて前記動作凹部内で撓んだ状態にある前記平型形状記憶ケーブル体が通電時発熱による前記各形状記憶合金線材の収縮によって変形し、該平型形状記憶ケーブル体に前記動作凸部が押圧されて前記可動部材が前記ベース部材より離反する方向に相対移動するようにしたことにある。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る平型形状記憶ケーブル体は、上述したように、通電した際の発熱により収縮する形状記憶合金線材と、該形状記憶合金線材を支持する絶縁性及び可撓性を有する平型の支持基材とを備え、前記支持基材の両端部に前記各形状記憶合金線材の端部が露出する電極接続用露出部が形成されるようにしたことにより、形状記憶合金線材の駆動アクチュエータ等の装置への組み込みが容易にでき、作業効率が向上する。また、平型形状記憶ケーブル体単体での流通も可能となる。更には、通電時発熱による収縮に伴い生じる形状記憶合金線材の風切り音等の異音を抑制し、好適な動作音とすることができる。
【0028】
また、本発明において、前記形状記憶合金線材に折り返し部より折り返されて互いに平行に配置される平行部が形成され、該各平行部が前記支持基材に支持されてなることにより、複数の形状記憶合金線材を並列に備えた場合に比べ、消費電流が少なくて済む。
【0029】
更に、本発明において、前記支持基材の両端に前記折り返し部が覆われる固定用被覆部が形成され、前記形状記憶合金線材の端部が前記各固定用被覆部端面より突出して前記電極接続用露出部が前記支持基材の両端部に形成されるようにしてなることにより、形状記憶合金線材の端部と各平行部の端部とを互いに絶縁でき、且つ、固定用被覆部を用いて各平行部の端部を固定し、各平行部を均一に動作させることができる。
【0030】
更にまた本発明において、前記支持基材の一方の端部に前記電極接続用露出部が形成され、該電極接続用露出部より前記折り返し部より折り返された各平行部の端部を露出させるとともに、前記支持基材の他方の端部に取付け対象物に係止される係止部が形成されてなることにより、一方の端部にのみ電極が配置される場合にも対応可能となり、設計の自由度が向上する。
【0031】
また、本発明において、前記支持基材に複数の前記形状記憶合金線材が互いに間隔を置いた平行配置に支持されてなることにより、複数の形状記憶合金線材の状態を均一に保つことができ、安定した品質を確保することができる。
【0032】
更に、本発明において、前記支持基材は、互いに貼り合わされる一対のテープ状部材を備え、前記各形状記憶合金線材が前記両テープ状部材間に挟持されてなることにより、各形状記憶合金線材を容易に支持することができる。
【0033】
更にまた、本発明において、前記支持基材に他の部分に比して曲げ剛性が低くなるように加工された変形補助部が形成されてなることにより、支持基材が変形し易くなり、形状記憶合金線材と支持基材との収縮率が異なる場合に支持基材が形状記憶合金線材の通電時発熱による収縮を阻害するのを抑制することができる。
【0034】
また、本発明において、前記変形補助部は、前記支持基材に前記各形状記憶合金線材の一部が露出されるように形成された孔、スリット又は切欠きにより形成されたことにより、簡易な構成で好適に変形補助部を形成することができる。
【0035】
更に本発明において、前記電極接続用露出部は、前記露出した形状記憶合金線材端部の先端に固定された先端固定部を備えたことにより、当該先端固定部を用いて電極接続用露出部より露出した形状記憶合金線材端部の位置決めや電極用端子への接続を好適に行うことができる。
【0036】
更にまた、本発明において、前記先端固定部に前記露出した複数の形状記憶合金線材端部の先端を互いに間隔を置いた平行配置に支持させてなることにより、電極に接続する部分においても各形状記憶合金線材が互いに絡まるのを防止することができる。
【0037】
本発明に係る駆動装置は、上述したように、通電した際の発熱により収縮する形状記憶合金線材と、該形状記憶合金線材の端部が接続される端子部材と、該端子部材を支持するベース部材と、前記形状記憶合金線材の通電発熱時の収縮に連動して動作する可動部材と、該可動部材を前記形状記憶合金線材が非通電時の形状を成す方向に付勢する付勢手段とを備えてなる駆動装置において、前記形状記憶合金線材と、該形状記憶合金線材を支持する絶縁性及び可撓性を有する平型の支持基材とを備え、該支持基材の端部に前記形状記憶合金線材の端部が露出する電極接続用露出部が形成されてなる平型形状記憶ケーブル体を使用し、前記電極接続用露出部より露出した前記形状記憶合金線材の端部を前記端子部材に接続させるようにしたことにより、形状記憶合金線材をベース部材へ容易に組み込むことができる。
【0038】
また本発明において、前記形状記憶合金線材に折り返し部より折り返されて互いに平行に配置される平行部が形成され、該各平行部が前記支持基材に支持されてなる前記平型形状記憶ケーブル体を使用してなることにより、複数の形状記憶合金線材を並列に備えた場合に比べ、消費電流が少なくて済む。
【0039】
更に本発明において、前記支持基材の両端に前記折り返し部が覆われる固定用被覆部が形成され、前記形状記憶合金線材の端部が前記各固定用被覆部端面より突出して前記電極接続用露出部が前記支持基材の両端部に形成されるようにしてなる平型形状記憶ケーブル体を使用し、前記端子部材に前記固定用被覆部を前記ベース部材に圧着させる圧着部と、前記電極接続用露出部より露出した形状記憶合金線材の端部と接続する接続突部とを備えてなることにより、端子部材を使用して形状記憶合金線材の端部と各平行部の端部とが互いに絶縁され、且つ、各平行部の端部がベース部材に固定され、その状態で形状記憶合金
線材の端部を端子部材に電気的に接続できる。
【0040】
更にまた、本発明において、前記支持基材の一方の端部に前記電極接続用露出部が形成され、該電極接続用露出部より前記折り返し部より折り返された各平行部の端部を露出させるとともに、前記支持基材の他方の端部に前記ベース部材に係止される係止部が形成されてなる平型形状記憶ケーブル体を使用してなることにより、電極が支持基材の一端側に集中して配置された構造にも対応でき、設計の自由度が向上する。
【0041】
更に本発明において、前記支持基材に複数の形状記憶合金線材が互いに間隔を置いた平行配置に支持されてなることにより、組立て時に各形状記憶合金線材同士が絡まり合うこと等が無く作業性がよく、また、ベース部材に対する複数の形状記憶合金線材の組み込みが容易に行え、作業効率の向上及び製造コストの削減を図ることができる。更に、各形状記憶合金線材の状態が均一に保たれるので安定した品質を確保できる。
【0042】
更に、本発明において、前記支持基材に他の部分に比して曲げ剛性が低くなるように加工された変形補助部が形成されてなることにより、形状記憶合金線材の変形に支持基材が追従し、ベース部材の形状等に合わせて容易に変形することができる。
【0043】
更にまた、本発明において、前記変形補助部は、前記支持基材に前記各形状記憶合金線材の一部が露出されるように形成された孔、スリット又は切欠きにより形成されたことにより、簡易な構成で好適に変形補助部を形成することができる。
【0044】
また、本発明において、前記電極接続用露出部に前記露出した形状記憶合金線材端部の先端が固定される先端固定部を備えたことにより、当該先端固定部を用いてベース部材に対する位置決め等を好適に行うことができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0045】
更に本発明において、前記先端固定部に複数の形状記憶合金線材端部の先端を互いに間隔を置いた平行配置に支持させてなることにより、各形状記憶合金線材の端子に接続される部分が互いに絡まるのを防止でき、組立作業の作業性向上を図ることができる。
【0046】
また、本発明において、前記ベース部材と前記可動部材とが互いに対向するように配置され、前記ベース部材は、対向面側に一又は複数の動作凹部からなる変形許容部を備え、前記可動部材は、対向面側に前記動作凹部内に挿入される動作凸部を備え、前記平型形状記憶ケーブル体を前記ベース部材と可動部材との間に前記変形許容部上を横切るように配置し、前記動作凸部に押圧されて前記動作凹部内で撓んだ状態にある前記平型形状記憶ケーブル体が通電時発熱による前記各形状記憶合金線材の収縮によって変形し、該平型形状記憶ケーブル体に前記動作凸部が押圧されて前記可動部材が前記ベース部材より離反する方向に相対移動するようにしたことにより、各形状記憶合金線材の状態に均一であるため、可動部材が安定して動作することができる。
【発明を実施するための形態】
【0048】
次に、本発明に係る平型形状記憶ケーブル体の実施の態様を
図1〜
図8に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号7は、複数の形状記憶合金線材2,2...を備えた平型形状記憶ケーブル体である。
【0049】
平型形状記憶ケーブル体7は、
図1に示すように、複数の形状記憶合金線材2,2...と、各形状記憶合金線材2,2...を互いに間隔を置いた平行配置に支持する支持基材8とを備え、この支持基材8の両端部に各形状記憶合金線材2,2...の端部が露出する電極接続用露出部9,9が形成されるようになっている。
【0050】
この平型形状記憶ケーブル体7は、電極接続用露出部9,9より露出した各形状記憶合金線材2,2...の両端部より各形状記憶合金線材2,2...に電流を流すと、形状記憶合金線材2,2...が形状記憶効果、即ち通電時発熱によって収縮し、それに追従して支持基材8が変形し、平型形状記憶ケーブル体7全体が変形するようになっている。
【0051】
形状記憶合金線材2,2...は、ニッケル−チタン合金等の形状記憶効果を示す合金、即ち形状記憶合金により線状に形成され、常温で変形させても通電させた際の発熱により収縮するようになっている。
【0052】
支持基材8は、ポリイミド等の可撓性、絶縁性及び耐熱性を兼ね備えた材料により平型に形成され、各形状記憶合金線材2,2...を互いに間隔を置いた平行配置に支持するとともに、各形状記憶合金線材2,2...の外周面を被覆するようになっている。
【0053】
この支持基材8は、例えば、ポリイミド製の薄型細長シート状の一対のテープ状部材8a,8aを重ね合わせることにより形成され、各テープ状部材8a,8aの対向面部に粘着材又は熱融着等により互いに間隔を置いた平行配置に固定され、その状態で両テープ状部材8a,8aを粘着材又は熱融着等により貼り合せることにより、各形状記憶合金線材2,2...が両テープ状部材8a,8a間に互いに間隔を置いた平行配置に挟持されるようになっている。
【0054】
各形状記憶合金線材2,2...は、支持基材8、即ち、各テープ状部材8a,8aの対向面部に、支持基材8の長手方向と同一方向に向け、且つ、弛みの無い状態で固定され、
図2に示すように、非通電時に支持基材8を変形させた際には、支持基材8の変形に追従して各形状記憶合金線材2,2...の支持基材8に固定された部分が均一に変形し、通電時には、各形状記憶合金線材2,2...の通電時発熱による収縮に追従して支持基材8が変形するようになっている。
【0055】
尚、この支持基材8は、支持基材8の他の部分に比して曲げ剛性が低くなるように加工された変形補助部40,40...が形成されたものであってもよい。
【0056】
このように変形補助部40,40...を設けることにより、形状記憶合金線材2,2...を構成する材料と支持基材8を構成する材料との収縮率の違いに起因して各形状記憶合金線材2,2...の通電時発熱による収縮が阻害されるのを抑制することができる。
【0057】
尚、変形補助部40,40...は、使用時の形状(本実施例では、側面視波形形状)の湾曲部の位置に合わせて形成することでより高い変形効果を発揮する。
【0058】
変形補助部40,40...は、
図5に示すように、支持基材8に各形状記憶合金線材2,2...の一部が露出されるように形成され、
図5(a)に示す支持基材8幅方向に長い矩形長孔状のもの、
図5(b)に示すように、支持基材8を分断するように形成されたスリット状のもの、
図5(c)に示す形状記憶合金線材2,2...毎にその長手方向に間隔を置いて形成された複数の丸孔状のもの、その他、図示しないが切欠きにより形成されたものがある。また、支持基材8の一部を別の剛性の低い材質により構成するようにしてもよい。
【0059】
また、この支持基材8は、その長手方向の全長が各形状記憶合金線材2,2...の全長よりも短く形成され、且つ、各形状記憶合金線材2,2...の中央側部分を支持するように配置され、それにより、支持基材8の両端部に各形状記憶合金線材2,2...の端部が露出する電極接続用露出部9,9が形成されるようになっている。
【0060】
尚、
図1、
図2に示す実施例では、支持基材8を形状記憶合金線材2,2...より短く形成し、既に電極接続用露出部9,9が形成され、各形状記憶合金線材2,2...の端部が露出した状態にあるものについて説明したが、
図6に示すように、支持基材8を各形状記憶合金線材2,2...と同じ長さとし、且つ、支持基材8の両端部を切り離し可能、例えば、両端部の各形状記憶合金線材2,2...と支持基材8とを固着させずにおき、容易に支持基材8の両端部8b,8bがストリップ可能なように形成し、不使用時には各形状記憶合金線材2,2...の端部が保護された状態にあり、使用時、即ち、駆動装置1の組み立て時や電子機器への組み込み時に電極接続用露出部9,9が形成できるようにしたものであってもよい。
【0061】
また、この電極接続用露出部9,9には、露出した各形状記憶合金線材2,2...端部の先端が互いに間隔を置いた平行配置に固定された先端固定部50を備えるようにしてもよい。
【0062】
先端固定部50は、
図7(a)に示すように、支持基材8と同様に一対の先端固定用のテープ状部材50a,50aを用いて各形状記憶合金線材2,2...端部の先端を挟持することで形成したものであってもよく、
図7(b)に示すように、支持基材8を各形状記憶合金線材2,2...の全長と同じ長さに形成し、その両端部に各形状記憶合金線材2,2...の端部が露出される矩形長孔状の露出孔51を設けることにより形成してもよい。
【0063】
このように構成された平型形状記憶ケーブル体7は、複数の形状記憶合金線材2,2...が支持基材8により纏められ、且つ均一の状態で支持されているので、通電時発熱による収縮に伴って全体が安定した状態で動作するようになっている。また、この平型形状記憶ケーブル体7単体での流通も可能である。
【0064】
また、細い各形状記憶合金線材2,2...が単独で動作した場合、風切音等の異音が生じる虞があるところ、この様に構成された平型形状記憶ケーブル体7にあっては、各形状記憶合金線材2,2...を纏めて支持基材8に支持させたことで、このような風切音等の異音を抑制することができる。
【0065】
また、複数の形状記憶合金線材2,2...を使用する場合、各形状記憶合金線材2,2...の振動数は、電子部品等に組み込まれた際の配設具合(張り具合)によって決まるため、線材毎の配設具合が異なると通電時発熱による収縮動作の際に発する動作音が線材毎に異なったり、互いに干渉して動作音が増幅される虞があったりした。
【0066】
しかしながら、上述の如き平型形状記憶ケーブル体7では、そのような問題が解決され、各形状記憶合金線材2,2...が支持基材8によりまとめられているため常に安定した動作音とすることができる。
【0067】
尚、上述の実施例では、支持基材8に複数の形状記憶合金線材2,2...を支持させた平型形状記憶ケーブル体7について説明したが、支持基材8に支持させる形状記憶合金線材2の本数は、上記実施例に限定されず、1本の形状記憶合金線材を支持基材8に支持させたものであってもよく、上記実施例よりも多くの形状記憶合金線材を支持させるようにしてもよい。
【0068】
また、この平型形状記憶ケーブル体7は、
図8に示すように、一本の形状記憶合金線材2に折り返し部60より折り返されて互いに平行に配置される平行部61,61が形成され、各平行部61,61が支持基材8に互いに間隔を置いた平行配置に支持されるようにしたものであってもよい。
【0069】
このように構成することにより、複数本の形状記憶合金線材2,2...を並列接続とする場合に対して、動作に必要な電流を抑えることができ、少ない電流で好適に動作できる。
【0070】
図8(a)に示す例では、一本の形状記憶合金線材2に二つの折り返し部60,60より折り返されて3本の平行部61,61...が形成され、形状記憶合金線材2が全体でS字状を成している。
【0071】
この場合、支持基材8の両端に折り返し部60が覆われる固定用被覆部62を形成し、形状記憶合金線材2の端部が各固定用被覆部62端面より突出して電極接続用露出部9,9が支持基材8の両端部に形成されるようにすることが好ましい。
【0072】
一方、
図8(b)に示す例では、一本の形状記憶合金線材2が一つの折り返し部60より折り返されてU字状に形成され、それを支持基材8に支持させることにより、支持基材8の一方の端部に電極接続用露出部9が形成され、電極接続用露出部9より折り返し部60より折り返された各平行部61,61の端部を露出させるようになっている。
【0073】
この場合、支持基材8の他方の端部に後述するベース部材4等の取付け対象物に係止される係止孔63a,63a等からなる係止部63が形成され、この係止部63を取り付け対象物に係止させることにより平型形状記憶ケーブル体7の一方の端部を固定できるようになっている。
【0074】
次に、この様な平型形状記憶ケーブル体7を使用した駆動装置1について図 9〜
図14に基づいて説明する。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明する。
【0075】
この駆動装置1は、平型形状記憶ケーブル体7の電極接続用露出部9,9から露出した各形状記憶合金線材2,2...の端部が接続される一対の端子部材6,6と、端子部材6,6を支持するベース部材4と、各形状記憶合金線材2,2...の通電発熱時の収縮に連動して動作する可動部材5と、可動部材5を形状記憶合金線材2,2...が非通電時の形状を成す方向に付勢する付勢手段とを備えている。
【0076】
ベース部材4は、絶縁性材料又は絶縁被膜を施した材料により細長板状に成形され、長手方向両端に本体部端面より長手方向外側に突出した平板状の固定部3,3が備えられている。
【0077】
また、このベース部材4の表面側には、一又は複数の動作凹部10,10...からなる動作許容部11を備え、平型形状記憶ケーブル体7がこの動作許容部11を横切るように両固定部3,3間方向に向けて配置され、その両端部に形成された電極接続用露出部9,9より露出した各形状記憶合金線材2,2...の端部がそれぞれ端子部材6により固定部3に固定されるようになっている。
【0078】
動作許容部11は、ベース部材4の片面側に突出した側面視山型状の複数の支持部12,12を備えて側面視波型状に形成され、当該波型状の谷間部が動作凹部10,10...を構成している。
【0079】
固定部3は、平板状に形成され、
図12に示すように、平型形状記憶ケーブル材7の端子接続用露出部9より露出した各形状記憶合金部材2,2...の端部基端側2aが固定部3の表面に沿って配置されるとともに、端部先端側2bが固定部3の端面部を介して裏面側に折り返されて裏面に沿って配置され、その外側に端子部材6を嵌め込むことにより各形状記憶合金部材2,2...の端部が固定されるようになっている。
【0080】
また、この固定部3の端面部には、断面円弧状の複数の折り返しガイド部14、14...が櫛状を成すように形成され、この各折り返しガイド部14に形状記憶合金部材2,2...を掛け回すことにより、一点に応力を集中させずにその端部先端側が固定部3の裏面側に折り返されるようになっている。
【0081】
各折り返しガイド部14は、
図12に示すように、固定部3の端面部に表裏面間方向に向けた溝状に形成され、この溝底部が円弧状を成している。そして、この各折り返しガイド部14内に形状記憶合金部材2,2...を通すことにより応力集中を防止するとともに、各形状記憶合金部材2,2...の位置決め及びずれ防止がされるようになっている。
【0082】
また、固定部3の裏面は、ベース部材4本体の底面と段差を成すように配置され、段差部15が形成されたことにより固定部3に嵌め込まれた端子部材6の底面、即ち基板接続面がベース部材4本体底面4aと同一平面状に配置されるようになっている。
【0083】
端子部材6は、
図13に示すように、互いに対向配置にあって且つ互いに導通された一対の押さえ板部20,21を有する形状に形成され、底面、即ち裏面側の押さえ板部21が半田付け等によりプリント配線基板Aの接続パターンAaに接続されるようになっている。
【0084】
この端子部材6は、磁性体でもある導電性金属材を絞り加工することにより一体に形成され、互いに対向する一対の押さえ板部20,21と、両押さえ板部20,21の両側縁間を連結する配置の一対の側板部22,22とが角筒状を成し、その角筒状の一端が端板部23により閉鎖されて一端が開口したキャップ状に形成されている。
【0085】
そして、この端子部材6を固定部3に嵌合させることにより、各押さえ板部20,21がそれぞれ固定部3の表裏各面に被せられ、押さえ板部20,21と固定部3との間に各形状記憶合金部材2,2...が挟持され、それにより形状記憶合金部材2,2...の端部が固定部3に固定されるとともに端子部材6に接続されるようになっている。
【0086】
端子部材6の開口内縁部6aは、断面円弧状を成すように形成され、形状記憶合金部材2,2...の変形に際し、応力が集中するのを防止している。
【0087】
また、固定部3の裏面には、ベース部材4の長手方向と交差する方向に向けた加締め用溝24が形成されており、
図12に示すように、この加締め用溝24の位置に合わせて裏面側の押さえ板部21を加締めることにより係止突部25が形成され、形状記憶合金部材2,2...の端部を確実に固定部3に固定するとともに、端子部材6と形状記憶合金部材2,2...との安定した接続状態が確保されている。
【0088】
尚、端板部23には、板厚方向に貫通した挿通孔26,26が形成され、この挿通孔26,26が端子部材6を固定部3に嵌め込む際の空気抜きの役割を担うようになっている。
【0089】
一方、可動部材5は、ベース部材4と互いに対向するように配置され、形状記憶合金部材2,2...の通電発熱による収縮に連動してベース部材4に対し対向方向に相対移動するようなっている。
【0090】
この可動部材5は、対向面側にベース部材4の各動作凹部10,10...内に挿入される側面視山形状の動作凸部30,30...を備え、付勢手段により付勢されて可動部材5がベース部材4に重ね合わされることにより、各動作凸部30,30...が動作凹部10,10...内に嵌め込まれ、可動部材5とベース部材4との対向面部間に配置された平型形状記憶ケーブル材7を動作凸部30,30...の嵌合面形状に合わせて波型に変形させるようになっている。
【0091】
また、可動部材5は、両端に少なくとも対向面側を平坦に形成した平坦部31,31が形成され、付勢手段により付勢されて可動部材5がベース部材4に重ね合わされた際に、平坦部31,31が端子部材6の表面、即ち、表面側押さえ板部20,21に重ね合わせ配置に当接するようになっている。
【0092】
尚、付勢手段は、可動部材5に磁石部を備え、磁石部と磁性体である端子部材6との吸着力により可動部材5がベース部材4と重なり合う側に付勢されるようにしている。
【0093】
可動部材5は、可動部材5全体をフェライト磁石等により構成することにより磁石部を備えるようにしてもよく、また、可動部材5の各平坦部31,31に磁石32,32を埋め込むようしてもよい。
【0094】
このように構成された駆動装置1では、
図14(a)に示すように、非通電時においては、付勢手段即ち、可動部材5と端子部材6とが磁石の磁力mにより吸着されて可動部材5がベース部材4に重ね合わされ、それに伴い各動作凸部30,30...が動作凹部10,10...内に挿入されることにより、動作凸部30,30...の頂部が平型形状記憶ケーブル体7と当接し、平型形状記憶ケーブル体7が波型状に変形し、それに伴い各形状記憶合金部材2,2...が波型状(非通電時形状)に変形した状態にある。
【0095】
この駆動装置1に通電、即ち、端子部材6,6間に電圧を生じさせ、各形状記憶合金部材2,2...に電流を流すと、形状記憶合金部材2,2...が形状記憶効果、即ち通電発熱によって収縮し、それに追従して支持基材8が変形するので、平型形状記憶ケーブル体7全体が変形し、
図14(b)に示すように、平型形状記憶ケーブル体7の動作凸部30,30...頂部に接触した部分の対向面間方向位置が可動部材側に変位し、それに連動して動作凸部30,30...を介して平型形状記憶ケーブル体7に押し上げられ、付勢手段による付勢力、即ち磁石部と磁性体である端子部材6との磁力mに抗して可動部材5がベース部材4より離反する方向に相対移動する。
【0096】
その際、可動部材5が磁力mにより端子部材6に引きつけられた状態にあるので、平型形状記憶ケーブル体7の通電発熱による可動部材5の変位は、機械構造上では阻害されずに最大限に得られ、その一方で、相対移動軌道から逸脱しないようになっている。
【0097】
そして、端子部材6間に負荷した電圧が除去されると、付勢手段の付勢力、即ち磁石2と端子部材6との吸着力mに付勢されて可動部材5が
図14(a)に示す原位置、即ち、ベース部材4に可動部材5が重ね合わされる位置に復帰し、それに伴い各動作凸部30,30...が動作凹部10,10...内に挿入され、動作凸部30,30...に押圧されて平型形状記憶ケーブル体7が波型状に変形し、それに伴い各形状記憶合金部材2,2...が波型状(非通電時形状)に変形する。
【0098】
このように各形状記憶合金線材2,2...の動作は、支持基材8に支持されることにより均一に管理され、また、可動部材5と接触する部分の面積も増大することから、可動部材5が安定して動作し、高い品質を確保することができる。
【0099】
尚、このように構成された駆動装置では、
図1〜
図8に示す全ての態様の平型形状記憶ケーブル体7を適用でき、
図5に示す如き変形補助部40,40...が形成された平型形状記憶ケーブル体7を使用してもよく、また、
図7に示す如き電極接続用露出部9に先端固定部50を備えた平型形状記憶ケーブル体7を使用してもよい。
【0100】
先端固定部50を備えた平型形状記憶ケーブル体7を使用した場合には、
図15に示すように、露出した形状記憶合金線材2,2...の端部を端部基端側2aが固定部3の表面に沿って配置されるとともに、端部先端側2bを固定部3の端面部を介して裏面側に折り返されて裏面に沿って配置され、端部基端側2a及び端部先端側2bをそれぞれ固定部3と押さえ板部20,21との間に挟持させ、且つ、裏面側押さえ板部21の端縁が先端固定部50に当接するようになっている。
【0101】
このように裏面押さえ板部20の端縁が先端固定部50に当接することにより、電極接続用露出部9より露出した各形状記憶合金線材2,2...の端部が図中矢印tの方向に向けて均一に緊張され、安定した状態で端子部材6に接続される。この場合、各形状記憶合金線材2,2...の端部が均一に緊張され、互いに絡まないので、各折り返しガイド部14、14...を櫛刃状を成すように形成する必要がなく、固定部の形状を簡素化できる。
【0102】
また、
図8(a)に示す平型形状記憶ケーブル体7を使用する場合には、
図16に示すように、端子部材6に固定用被覆部62をベース部材4に圧着させる圧着用突部64と、電極接続用露出部9より露出した形状記憶合金線材(平行部)2の端部と接続する接続突部65とを備えることにより、端子部材6を使用して形状記憶合金線材2の端部と各平行部61,61...の端部とを絶縁した状態で各平行部61,61の端部をベース部材4に固定できるようにすることが好ましい。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0103】
また、上述の実施例では、キャップ状に形成された端子部材6を使用した例について説明したが、端子部材の形状は上述の如き形態に限定されるものではなく、端子部材の構造・形態に応じて、平型形状記憶ケーブル体の電極接続用露出部が形成されるようにすることが好ましい。