【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために発明1では、遊技釘等の障害物に干渉されながらパチンコ
球が落下する遊技領域を有する遊技面と、パチンコ球発射機構から発射されるパチンコ球
を上方に導くとともに同遊技領域を区画するレール部材とが配設された遊技体と、同遊技
体の前面に対し開閉可能に装着され、同遊技体に対して閉鎖された状態で前記遊技面を目
視させるための窓部を有するとともに、同窓部の下方位置に形成され前記遊技面よりも下
方位置に配置された通路を介して前記遊技体から放出されるパチンコ球を貯留するパチン
コ球用受け皿を有する扉体とを備え、前記扉体には後方に向かって突出する突出部が形成
され、同扉体が前記遊技体に対して閉鎖された状態で同突出部は前記レール部材の外方で
あって同レール部材と隣接する位置に進出することをその要旨とする。
【0007】
上記のような構成では、遊技体は遊技釘等の障害物に干渉されながらパチンコ球が落下
する遊技領域を有した遊技面を備え、更に、その遊技面の下方にはパチンコ球発射機構か
ら発射されるパチンコ球を上方に導くレール部材が配設されている。レール部材は遊技領
域を区画する。扉体はこのような遊技体の前面に開閉可能に装着されている。遊技体の前
面に開閉可能に配置される扉体は窓部を有し、遊技面は窓部を介して前方側から目視可能
とされている。また、窓部の下方位置には遊技面よりも下方位置に配置された通路を介し
て遊技体から放出されるパチンコ球を貯留するパチンコ球用受け皿が形成されている。
このような構成において、更に扉体には後方に向かって突出する突出部が形成されている
。形成手段や形成場所は特に限定されるものではない。扉体が遊技体に対して閉鎖された
状態で突出部はレール部材の外方であって同レール部材と隣接する位置に進出する構成を
採用している。ここに、レール部材の外方とはレール部材を挟んで遊技領域とは反対側を
いう。遊技体側からはレール部材が突出し、扉体側からは突出部が突出することによる両
者の位置関係によって遊技領域と同遊技領域の外側領域との間はストレートな空間ではな
くなるため不正操作部材の通過が困難となる。
【0008】
このような構成とすることによって、扉体が遊技体に対して閉鎖された状態においてパ
チンコ球用受け皿への通路に孔を開けてワイヤのような不正操作器具をこの孔から侵入さ
せても、レール部材と突出部との協同作用によってこの間の空間が屈曲して通過しにくく
しなっているため不正操作器具はレール部材を越えて遊技領域に進出しにくくなる。
また、突出部は扉体の開放に伴って扉体とともにレール部材と重複した位置から移動し
て離間するため、遊技体側の点検のために扉体を開放した際に突出部が点検作業の邪魔に
なることはない。
【0009】
また、上記の目的を達成するために発明2では、遊技釘等の障害物に干渉されながらパ
チンコ球が落下する遊技領域を有する遊技面と、パチンコ球発射機構から発射されるパチ
ンコ球を上方に導くとともに同遊技領域を区画するレール部材とが配設された遊技体と、
同遊技体の前面に対し開閉可能に装着され、同遊技体に対して閉鎖された状態で前記遊技
面を目視させるための窓部を有するとともに、同窓部の下方位置に形成され前記遊技面よ
りも下方位置に配置された通路を介して前記遊技体から放出されるパチンコ球を貯留する
パチンコ球用受け皿を有する扉体と、板状の透明体と同透明体を保持する保持枠体を有し
、前記扉体の背面側に配設されて前記窓部を封塞する透明体ユニットとを備え、前記透明
体ユニットの前記保持枠体には後方に向かって突出する突出部が形成され、前記扉体が前
記遊技体に対して閉鎖された状態で同突出部は前記レール部材の外方であって同レール部
材と隣接する位置に進出することをその要旨とする。
【0010】
上記のような構成では、遊技体は遊技釘等の障害物に干渉されながらパチンコ球が落下
する遊技領域を有した遊技面を備え、更に、その遊技面の下方にはパチンコ球発射機構か
ら発射されるパチンコ球を上方に導くレール部材が配設されている。レール部材は遊技領
域を区画する。扉体はこのような遊技体の前面に開閉可能に装着されている。遊技体の前
面に開閉可能に配置される扉体の窓部には背面側に透明体ユニットが配設されている。透
明体ユニットは板状の透明体と同透明体を保持する保持枠体を有している。遊技面は窓部
を介して前方側から目視可能とされている。また、窓部の下方位置には遊技面よりも下方
位置に配置された通路を介して遊技体から放出されるパチンコ球を貯留するパチンコ球用
受け皿が形成されている。
このような構成において、更に透明体ユニットの保持枠体には後方に向かって突出する
突出部が形成されている。形成手段や形成場所は特に限定されるものではない。扉体が遊
技体に対して閉鎖された状態で突出部はレール部材の外方であって同レール部材と隣接す
る位置に進出する構成を採用している。ここに、レール部材の外方とはレール部材を挟ん
で遊技領域とは反対側をいう。遊技体側からはレール部材が突出し、扉体側からは突出部
が突出することによる両者の位置関係によって遊技領域と同遊技領域の外側領域との間は
ストレートな空間ではなくなるため不正操作部材の通過が困難となる。
【0011】
このような構成とすることによって、扉体が遊技体に対して閉鎖された状態においてパ
チンコ球用受け皿への通路に孔を開けてワイヤのような不正操作器具をこの孔から侵入さ
せても、レール部材と突出部との協同作用によってこの間の空間が屈曲して通過しにくく
しなっているため不正操作器具はレール部材を越えて遊技領域に進出しにくくなる。 ま
た、突出部は扉体の開放に伴って扉体とともにレール部材と重複した位置から移動して離
間するため、遊技体側の点検のために扉体を開放した際に突出部が点検作業の邪魔になる
ことはない。
また、突出部は扉体の窓部位置に配置されている透明体ユニットに形成させるだけであ
るので新たに追加した部材を用意する必要もない。
【0012】
ここに、遊技体とはパチンコ遊技機の本体となるべきパネル部分を構成する。遊技面を
備える他にパチンコ球発射機構や遊技に関する各種制御機構やパチンコ球を貯留するタン
ク等をそなえており、狭義には一般にパチンコ遊技機で遊技機本体(本体枠)と呼称され
る構成部分が相当する。遊技体は複数のパネルの複合体であっても構わない。
パチンコ球用受け皿とは一般に上受け皿と下受け皿と呼称されるパチンコ遊技機の皿の
どちらをも含む概念である。一般にはより遊技面に近い上受け皿から不正操作は行われる
が下受け皿から行う場合も考慮したものである。また、上受け皿と下受け皿のいずれか一
方を有する機種を考慮したものでもある。
【0013】
板状の透明体とは遊技面に接触できないようにその前面を遮蔽して保護するとともに遊
技面の目視を可能とする素材であれば限定はされない。一般にガラスやプラスチックから
構成される。ガラスは強化ガラスや合わせガラスと使用することが好ましい。また、一枚
のみで構成しても複数枚数を前後方向に重複状に配置するようにしても構わない。
レール部材は遊技面を区画する機能を有すると同時にパチンコ球発射機構から発射され
るパチンコ球を上方に導く機能を兼ねる。前者は一般的なパチンコ遊技機ではいわゆる内
レールの機能であり、後者はいわゆる外レールの機能である。本発明における突出部と重
複するレール部材とはこの内レールが対応する。
【0014】
レール部材はその下方域において遊技体前面を横断して少なくとも遊技面の属する上方
領域を下方領域と概ね区画できるような形状であれば一般的な遊技面を包囲する円弧状の
形状に限定されるものではない。また、レール部材は完全に遊技面を包囲する必要はない
。従って、レール部材単独で遊技領域を区画しなくとも他の部材と協同して遊技領域が画
定されれば足る。レール部材の材質は一般的にパチンコ遊技機に使用されるものであれば
限定されることはない。 また、パチンコ球用受け皿は扉体と一体成形されていても、別
体に構成されていても構わない。また、パチンコ球用受け皿としたのは上受け皿と下受け
皿の両方ともを備えていないケースを念頭においたものである。
【0015】
また、上記の目的を達成するために発明3では発明1又は2の構成に加え、前記突出部
の隣接する位置とは、前記レール部材と重複する位置であることをその要旨とする。 こ
のように遊技体側からはレール部材を突出させ、扉体側からは突出部を突出させることに
よって両者を重複(交差しているともいえる)配置させて遊技領域と同遊技領域の外側領
域とを概ね遮断させることができる。
このような構成とすることによって、扉体が遊技体に対して閉鎖された状態においてパ
チンコ球用受け皿への通路に孔を開けてワイヤのような不正操作器具をこの孔から侵入さ
せても、レール部材と突出部との協同作用によってこの間の空間が遮蔽されることとなる
ため不正操作器具をレール部材を越えて遊技領域に進出させることが非常に困難となる。
【0016】
また、上記の目的を達成するために発明4では発明3の構成に加え、前記突出部は前記
保持枠体の下部寄りに形成され前記レール部材の下方域と重複するようにしたことをその
要旨とする。
つまり、侵入しやすい下方領域を突出部とレール部材との協同によって閉鎖すれば不正
侵入防止にとって最も効果的であるためである。
レール部材の上方域は侵入路から遠いため、実質上レール部材の上方域から迂回して遊
技面に至るというケースが考えにくいためである。そして、保持枠体の全域ではなく、こ
のように最も侵入しやすい箇所にのみ集中して突出部を形成することで、経年使用によっ
て突出部や保持枠体にねじれ等の変形が生じたとしてもレール部材との関係で部材同士が
干渉して扉体が遊技体前面に装着されない等の不具合が生じにくくなる。
【0017】
また、上記の目的を達成するために発明5では発明3又は4の構成に加え、前記保持枠
体は前記透明体を外周から保持するとともに、同透明体を包囲する同保持枠体の周縁は前
記レール部材に略沿って延出され、前記突出部は同周縁に略沿って形成されているように
したことをその要旨とする。
この構成は、保持枠体が板状の透明体の周縁を囲み、その縁がレール部材に沿っている
ようなケースを念頭においたものである。これによって透明体を通して突出部がレール部
材に沿って延出されているのが不正行為者が外部から目視することができるため、不正行
為の抑止効果を期待できる。
尚、保持枠体は前記透明体を外周から保持できる形状であれば、その形状は円環状に限
定されるものではない。
【0018】
更に、突出部が保持枠体の透明体を囲む周縁に略沿って形成されており、その周縁はレ
ール部材の延出方向に略沿っているため、透明体を遊技面の面積に対応した大きな面積に
形成することができる。また、透明体を周縁で保持するため保持枠体内部に大きな開口部
が形成されることとなるが、このように突出部を周縁に略沿って形成することで強度の向
上を図ることが可能となる。
【0019】
また、上記の目的を達成するために発明6では発明5の構成に加え、前記突出部は前記
周縁に沿って連続的に形成されてるようにしたことをその要旨とする。
【0020】
このような構成とすることで、途中に隙間(切れ目)無く突出部があたかも帯のように
長く延出形成されることとなるため、不正行為者が切れ目を狙って不正操作器具を遊技面
に侵入させるということが不可能となる。特に、突出部は窓部からどのように配設されて
いるかを目視することも可能であるため、一部にでも切れ目があればそれを狙って不正操
作器具を侵入させる可能性が強い。このように突出部を連続的に形成することは不正行為
の抑止効果から好ましい。
また、このような構成は言い換えれば発明1〜5においては突出部を保持枠体から突出
形成させる際に部分的にのみ形成させてもよい(つまり一部に形成されていない箇所があ
ってもよい)ことの裏返しでもある。
【0021】
また、上記の目的を達成するために発明7では、発明1〜6のいずれかの構成に加え、
前記突出部は庇状に後方に張り出して形成するようにしたことをその要旨とする。
【0022】
これによって、レール部材と重複するために必要かつ十分な突出量のみを突出させるこ
とができ、保持枠体の遊技体前面に面した後方部分全体が不必要にレール部側に張り出す
ことがなくなるため、特にスペースに余裕のない透明体ユニット周辺のスペースの無駄を
なくすことができる。また、突出部がレール部と重複する場合にはレール部の周辺部材と
干渉しないように「逃げ」(つまり突出部が遊技体側に突出できるだけの余地)を形成す
る必要が生じる場合がある。その場合に、突出部が庇状であれば「逃げ」量は少なくてよ
いため、遊技体側に大きな設計変更が求められることもない。また、庇状に後方に張り出
したリブ構造は保持枠体の強度の向上に寄与する。
【0023】
また、上記の目的を達成するために発明8では、発明1〜7のいずれかの発明の構成に
加え、前記突出部の上部には前記扉体が前記遊技体に対して閉鎖された状態で前記レール
部材との間に介在される封塞部材が配設されることをその要旨とする。
【0024】
このような構成では、レール部材と突出部との間に封塞部材が介在されることとなるた
め隙間が更に小さくなることから、結果としてより不正行為が行いにくくなる。また、突
出部と封塞部材を接合することで突出部の強度の向上が図られる。
【0025】
また、上記の目的を達成するために発明9では、発明1〜7のいずれかの構成に加え、
前記レール部材の裏面には前記扉体が前記遊技体に対して閉鎖された状態で前記突出部と
の間に介在される封塞部材が配設されることをその要旨とする。
この構成は上記発明6における封塞部材を突出部側ではなくレール部材側に配設したも
のである。
このような構成では、封塞部材は遊技者から見えないので、封塞部材をかいくぐって不
正操作用具を遊技領域方向に進出させることが困難となる。
【0026】
また、上記の目的を達成するために発明10では、発明1〜9の構成に加え、前記封塞
部材を可撓性材料から構成するようにしたことをその要旨とする。
【0027】
封塞部材を可撓性材料から構成することによって封塞部材は押圧に対して容易に変形可
能となる。そのため、レール部材と突出部との間の隙間が一定ではなく、例えば封塞部材
の一部のみがレール部材に干渉する場合でもそれは単に撓んでいるだけであるのでその部
分が食い込んで扉体の開放ができなくなるということがない。むしろ、密閉性の向上にも
寄与することとなる。
また、封塞部材を突出部の上部に配設する場合では封塞部材がしっかりと固定され、レ
ール部材に吊り下げる場合に比べて封塞部材が脱落する可能性は低くなる。
ここに可撓性材料から構成した封塞部材としては中空或いは中実のエラストマー製のパ
ッキン等が挙げられる。封塞部材は途中切れ間なく配設させることと装着作業の利便の点
から紐状体であることがより好ましい。
【0028】
また、上記の目的を達成するために発明11では、発明1〜10のいずれかの構成に加
え、前記扉体は左右いずれか一方に形成された上下に延びる開閉軸線を軸心として回動可
能とされ、前記突出部に縦成分がある場合に同扉体の開閉時に同突出部が前記レール部材
と干渉する可能性があれば、同レール部材との間隔を離間させて同突出部と同レール部材
との干渉を防止するようにしたことをその要旨とする。
【0029】
ここに、パチンコ遊技機の左右方向を横、上下方向を縦とする。例えば、
図32に示す
ように遊技面161を包囲するレール部材(ここでは内レール)162を考えた場合、P
付近ではレール部材162は水平に延出されているため縦成分はほとんどなく、Q付近で
は斜めになっているので若干縦成分を含み、R付近では垂直に延出されているためほとん
ど縦成分のみである。
図33に示すように、このようなレール部材162を有する遊技体163の前面に扉体
164が配設されているものとする。扉体164の背面には透明体ユニット165が配設
され、レール部材162の外方に突出部166が重複して配置されているものと仮定する
。
【0030】
このような状態で
図34に示すように扉体が左右いずれか一方に形成された上下に延び
る開閉軸167を軸心として開放された場合に、突出部の延出方向に縦成分があると開放
とともにレール部材162よりも開閉軸167側に存在する突出部166も開閉軸線を軸
心として回動しレール部材162方向に接近する挙動を示すこととなる。そして、
図34
(a)及び(b)に示すように突出部166がレール部材162に近接しているとレール
部材162に干渉してしまう可能性が生じる。
そのため上記構成では、縦成分がある場合にはそれを考慮して干渉しない程度に突出部
とレール部材の間隔を離間させるようにしている。つまり扉体を開放しても突出部がレー
ル部材に干渉しないような構成としている。これによって、扉体のスムーズな開放が可能
となる。
【0031】
一般にパチンコ遊技機では
図32のようにレール部材(内レール)162は円弧状であ
るため、遊技面の下方領域つまり、最も侵入されやすいP位置では縦成分が少ないため突
出部とレール部材の間隔を大きく離間させる必要はない。一方、レール部材の左右寄り(
R位置)では縦成分が顕著であるため突出部とレール部材の間隔を離間させる必要がある
。しかし、突出部とレール部材の間隔を離間させると侵入しやすくはなるものの、左右寄
りはパチンコ球用受け皿の通路から比較的遠いため侵入されにくい位置であることからこ
のような構成であっても実際上問題は少ない。
ここに、縦成分が多いほどレール部材との間隔を離間させることが好ましく、その場合
に離間量は縦成分が多くなるにつれて徐々に増加させてもよく、段階的に一定領域につい
ては一定量だけ増加させるようにしてもよい。
【0032】
また、上記の目的を達成するために発明12では、発明3〜11のいずれかの構成に加
え、前記扉体は左右いずれか一方に形成された上下に延びる開閉軸線を軸心として回動可
能とされ、前記突出部に縦成分がある場合に同扉体の開閉時に同突出部が前記レール部材
と干渉する可能性があれば、同レール部材との重複量を減少させて同突出部と同レール部
材との干渉を防止するようにしたことをその要旨とする。
【0033】
発明11と同様に突出部の延出方向に縦成分がある場合には
図34及び
図35に示すよ
うに突出部とレール部材の干渉の問題が生じる。そこで、縦成分がある場合には突出部と
レール部材との重複量を減少させるようにしたものである。これによって、扉体のスムー
ズな開放が可能となる。
【0034】
一般にパチンコ遊技機ではレール部材(内レール162)は
図32のように円弧状であ
るため、遊技面の下方領域つまり、最も侵入されやすいP位置では縦成分が少なくないた
め突出部とレール部材の重複量を減少させる必要はない。一方、レール部材の左右寄り(
R位置)では縦成分が顕著であるため突出部とレール部材との重複量を減少させる必要が
ある。しかし、突出部とレール部材と重複量を減少させると侵入しやすくはなるものの、
左右寄りはパチンコ球用受け皿の通路から比較的遠いため侵入されにくい位置であること
からこのような構成であっても実際上問題は少ない。また、パチンコ遊技機の左右寄りは
スペース的な余裕がないため、発明11のように突出部とレール部材の間隔を離間させる
ことが設計上困難な場合があるが、このように重複量を減少させるならばそのような問題
は生じない。
ここに、縦成分が多いほどレール部材との重複量を減少させるようにすることが好まし
く、その場合に重複量は縦成分が多くなるにつれて徐々に減少させてもよく、段階的に一
定領域については一定量だけ減少させるようにしてもよい。また、もっとも縦成分の大き
な位置ではレール部材との重複量を0としても構わない。