特許第5967387号(P5967387)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司の特許一覧

特許5967387制御情報を送信するための方法および基地局
<>
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000006
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000007
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000008
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000009
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000010
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000011
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000012
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000013
  • 特許5967387-制御情報を送信するための方法および基地局 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5967387
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】制御情報を送信するための方法および基地局
(51)【国際特許分類】
   H04L 1/00 20060101AFI20160728BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20160728BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20160728BHJP
   H04W 92/10 20090101ALI20160728BHJP
   H04B 7/04 20060101ALI20160728BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20160728BHJP
【FI】
   H04L1/00 B
   H04W72/04 136
   H04W16/28 130
   H04W92/10
   H04B7/04
   H04J15/00
【請求項の数】9
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-549325(P2014-549325)
(86)(22)【出願日】2012年11月27日
(65)【公表番号】特表2015-509309(P2015-509309A)
(43)【公表日】2015年3月26日
(86)【国際出願番号】CN2012085316
(87)【国際公開番号】WO2013097569
(87)【国際公開日】20130704
【審査請求日】2014年7月14日
(31)【優先権主張番号】201110441158.9
(32)【優先日】2011年12月26日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201210258788.7
(32)【優先日】2012年7月25日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504277388
【氏名又は名称】▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲歡▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ ▲雪▼利
(72)【発明者】
【氏名】花 梦
【審査官】 阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/123747(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/041492(WO,A2)
【文献】 国際公開第2010/107699(WO,A2)
【文献】 ERICSSON,HS-SCCH structure for MIMO and 64QAM,3GPP TSG-RAN WG1 #47bis R1-070535,3GPP,2007年 2月,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_47bis/Docs/R1-070535.zip
【文献】 ERICSSON,HS-SCCH orders in MIMO mode,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #49 R1-072491,3GPP,2007年 5月,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_49/Docs/R1-072491.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1
H04B 7
H04J 99
H04W
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御情報を送信するための方法であって、
基地局によって、第2の制御情報にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得するステップと、
基地局によって、前記記号シーケンスを、高速共有制御チャネル(HS-SCCH)を通じてユーザ機器(UE)に送信するステップと
を含み、
前記第2の制御情報が、変調およびデータブロック情報を含み、前記変調およびデータブロック情報が、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示するために使用され
前記第2の制御情報が、第1の部分と第2の部分とを含み、前記第2の制御情報の前記第1の部分が、前記変調およびデータブロック情報を含み、前記第2の制御情報の前記第1の部分がさらに、プリコーディング重み情報を含み、
前記第2の制御情報の前記第1の部分内の前記変調およびデータブロック情報が、5ビットを使用することによって表され、
前記第2の制御情報の前記第1の部分内の前記プリコーディング重み情報が、4ビットを使用することによって表され、
第2の制御情報にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得する前記ステップが、
前記第2の制御情報の前記第1の部分が1/2レートの畳み込み符号を使用する場合、前記第2の制御情報の前記第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された前記符号化されたシーケンスから、記号1、2、4、8、42、45、47、および48を除去して、第1の部分記号シーケンスを獲得するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
第2の制御情報にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得する前記ステップが、
前記第2の制御情報の前記第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第2の数の記号を除去して、前記記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得するステップであって、前記第2の数が、第1の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数に等しい、前記記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の制御情報を送信するための方法。
【請求項3】
前記第2の制御情報の前記第2の部分が、前記第1の制御情報の第2の部分と同じであり、前記第1の制御情報は、3ビットを使用することによって表された変調およびデータブロック情報と、2ビットを使用することによって表されたプリコーディング重み情報とを含む、請求項2に記載の制御情報を送信するための方法。
【請求項4】
前記第1の部分記号シーケンスは、タイムスロット1において前記ユーザ機器(UE)に送信され、前記第2の部分記号シーケンスは、タイムスロット2およびタイムスロット3において前記ユーザ機器(UE)に送信される、請求項2または3に記載の制御情報を送信するための方法。
【請求項5】
2の制御情報にチャネル符号化を実施して、符号化されたシーケンスを獲得するように構成された第1の符号処理モジュールと、
前記符号化されたシーケンスにレートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得するように構成された第1のレートマッチングモジュールと、
前記記号シーケンスを、高速共有制御チャネル(HS-SCCH)を通じてユーザ機器(UE)に送信するように構成された第1の送信モジュールと
前記第2の制御情報の第1の部分内において、変調方式およびレイヤ番号情報と4ビットのプリコーディング重み情報とを併せて表示するために、5ビットの変調およびデータブロック情報を獲得するように構成された第1の情報獲得モジュールと
を備え、
前記第2の制御情報の前記第1の部分が1/2レートの畳み込み符号を使用する場合、前記第1のレートマッチングモジュールが、前記第2の制御情報の前記第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、記号1、2、4、8、42、45、47、および48を除去して、前記記号シーケンスにおける第1の部分記号シーケンスを獲得するように構成されている、基地局。
【請求項6】
前記第1のレートマッチングモジュールがさらに、前記第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第2の数の記号を除去して、前記記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得するように構成されており、前記第2の数が、第1の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数に等しい、請求項5に記載の基地局。
【請求項7】
前記第1の情報獲得モジュールがさらに、前記第1の制御情報の第2の部分と同じである、前記第2の制御情報の前記第2の部分を獲得するように構成されており前記第1の制御情報は、3ビットを使用することによって表された変調およびデータブロック情報と、2ビットを使用することによって表されたプリコーディング重み情報とを含む、請求項6に記載の基地局。
【請求項8】
前記第1の送信モジュールは、タイムスロット1において前記ユーザ機器(UE)に前記第1の部分記号シーケンスを送信し、タイムスロット2およびタイムスロット3において前記ユーザ機器(UE)に前記第2の部分記号シーケンスを送信するように構成されている、請求項6または7に記載の基地局。
【請求項9】
請求項1から4のいずれか一項に記載の方法を実行するようにコンピュータを動作させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、それらの双方の全体が引用によって本明細書に組み込まれている、2011年12月26日に中華人民共和国国家知識産権局に出願され、「制御情報を送信するための方法および基地局」と題された中華人民共和国特許出願第201110441158.9号、および、2012年7月25日に中華人民共和国国家知識産権局に出願され、「制御情報を送信するための方法および基地局」と題された中華人民共和国特許出願第201210258788.7号の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、無線通信技術に関し、特に、制御情報を送信するための方法および基地局に関する。
【背景技術】
【0003】
通信技術の進展に伴い、より一層多くの新たな技術が出現し、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA(登録商標))は、現在最も広く適用されている第三世代無線通信システムである。無線通信の分野においては、高速のアップリンクおよびダウンリンクデータ伝送に対するユーザの要件を満たすために、WCDMA(登録商標)システムをいかに進化させるかが、最も重要な研究業務である。R5以来、アップリンクおよびダウンリンクデータ伝送レートを改善するために、WCDMA(登録商標)には一連の重要な技術、すなわち、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、多重入力多重出力(MIMO)、および、64位相直交振幅変調(QAM)が導入されている。
【0004】
現在、高速データアクセス(High Speed Packet Access、HSPA)におけるMIMOは、デュアル伝送アンテナMIMOである。スケジューリングされたUEは、最大で2個のトランスポートブロック、すなわち、主トランスポートブロックおよび副トランスポートブロックを有し、ここで、副トランスポートブロックは、任意の伝送用である。これらの2個のトランスポートブロックは、トランスポートチャネルの処理プロセス、スペクトル拡散、スクランブル化、およびプリコーディング操作を受け、次いで、2個の伝送アンテナ上で共通パイロットチャネル(CPICH)と共に送信され、それにより、プリコーディングによってアンテナ間の干渉を取り除く。基地局(NodeB)は、ユーザ機器(UE)が高速物理ダウンリンク共有チャネル(HS-PDSCH)を受信するように、当該UEにHS-PDSCHの制御情報を通知する必要がある。当該制御情報は、符号チャネル番号、符号チャネルの数、変調方式、プリコーディング、トランスポートブロックのサイズおよび数、冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、その他を含む。このような制御情報は、高速共有制御チャネル(HS-SCCH)を通じて運ばれる。ダウンリンクMIMO制御チャネルは、HS-SCCHタイプ(type)3フォーマットを使用し、異なる数のデータブロックが、異なるフォーマットに対応する。
【0005】
HS-SCCH type 3フォーマットは、1個のデータブロック(略してシングル符号語)の場合、以下の情報、すなわち、
全部で7ビット(bit)であり、それぞれxccs,1、xccs,2、…、xccs,7である、チャネル化符号セット情報(Channelization-code-set information)と、
全部で3 bitであり、それぞれxms,1、xms,2、xms,3である、変調およびデータブロック情報(Modulation scheme and number of transport blocks information)と、
全部で2 bitであり、それぞれxpwipb,1、xpwipb,2である、プリコーディング重み情報(Precoding weight information)と、
全部で6 bitであり、それぞれxtbspb,1、xtbspb,2、…、xtbspb,6である、トランスポートブロックサイズ情報(Transport-block size information)と、
全部で4 bitであり、それぞれxhap,1、xhap,2、…、xhap,4である、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報((Hybrid Automatic Repeat Request、Hybrid-ARQ) process information)と、
全部で2 bitであり、それぞれxrvpb,1、xrvpb,2である、冗長性およびコンスタレーションバージョン(Redundancy and constellation version)と、
全部で16 bitであり、それぞれxue,1、xue,2、…、xue,16である、UE識別子(UE identity)と
を含む。
【0006】
HS-SCCH type 3フォーマットは、2個のデータブロック(略してデュアル符号語)の場合、以下の情報、すなわち、
全部で7 bitであり、それぞれxccs,1、xccs,2、…、xccs,7である、チャネル化符号セット情報(Channelization-code-set information)と、
全部で3 bitであり、それぞれxms,1、xms,2、xms,3である、変調およびデータブロック情報(Modulation scheme and number of transport blocks information)と、
全部で2 bitであり、それぞれxpwipb,1、xpwipb,2である、プリコーディング重み情報(Precoding weight information for the primary transport block)と、
全部で6 bitであり、それぞれxtbspb,1、xtbspb,2、…、xtbspb,6である、主トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報(Transport-block size information for the primary transport block)と、
全部で6 bitであり、それぞれxtbssb,1、xtbssb,2、…、xtbssb,6である、副トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報(Transport-block size information for the secondary transport block)と、
全部で4 bitであり、それぞれxhap,1、xhap,2、…、xhap,4である、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報(Hybrid-ARQ process information)と、
全部で2 bitであり、それぞれxrvpb,1、xrvpb,2である、主トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン(Redundancy and constellation version for the primary transport block)と、
全部で2 bitであり、それぞれxrvsb,1、xrvsb,2である、副トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン(Redundancy and constellation version for the secondary transport block)と、
全部で16 bitであり、それぞれxue,1、xue,2、…、xue,16である、UE識別子(UE identity)と
を含む。
【0007】
チャネル化符号セット情報、変調およびデータブロック情報、ならびに、プリコーディング重み情報は、タイムスロット1において送信され、制御情報の部分1(Part1)と称され、残りのものは、タイムスロット2およびタイムスロット3において送信され、制御情報の部分2(part2)と称される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
幾つかのバージョンの研究の後に、無線チャネルの伝送効率の改善は、ボトルネックに至った。ユーザの要件を満たし、他の技術の課題に応えるために、WCDMA(登録商標)システムにおいてダウンリンクに複数アンテナ(3個以上)MIMOの操作を導入し、それによってセルスループットをさらに改善することが検討されている。複数アンテナMIMOでは、1個のデータブロックが、レイヤマッピングによって複数のレイヤに分割され得、ここでは、各レイヤのデータに異なるプリコーディングが実施され、次いで、当該データは、空間的に離間されたアンテナを使用することによって送信され、それによって、空間ダイバーシティの利得がさらに獲得される。複数アンテナMIMOにおけるレイヤ番号情報は、基地局(NodeB)によってユーザ機器(UE)に通知される必要があるが、このことは、先行技術において実装することができていない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、制御情報を送信するための方法および基地局であって、複数アンテナMIMOにおけるレイヤ番号情報をUEに送信するために使用される、方法および基地局を提供する。本発明の一実施態様は、制御情報を送信するための方法であって、
レイヤ番号情報を表示するビット情報を第1の制御情報に追加して、第2の制御情報を獲得するステップと、
当該第2の制御情報にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得するステップと、
当該記号シーケンスを、高速共有制御チャネル(HS-SCCH)を通じてユーザ機器(UE)に送信するステップと
を含む、方法を提供する。
【0010】
本発明の別の実施態様は、
レイヤ番号情報を表示するビット情報を第1の制御情報に追加して、第2の制御情報を獲得するように構成された第1の情報獲得モジュールと、
当該第2の制御情報にチャネル符号化を実施して、符号化されたシーケンスを獲得するように構成された第1の符号処理モジュールと、
当該符号化されたシーケンスにレートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得するように構成された第1のレートマッチングモジュールと、
当該記号シーケンスを、高速共有制御チャネル(HS-SCCH)を通じてユーザ機器(UE)に送信するように構成された第1の送信モジュールと
を含む、基地局を提供する。
【0011】
本発明の一実施態様において提供される、制御情報を送信するための方法および基地局においては、レイヤ番号情報を表示するビット情報を制御情報に追加して、当該レイヤ番号情報を表示するビット情報が追加された当該制御情報に対し、チャネル符号化、レートマッチング、およびその他を実施することによって、記号シーケンスが獲得され、次いで、獲得された記号シーケンスが、HS-SCCHを通じてUEに送信され、それによって、当該UEにレイヤ番号情報を通知する。
【0012】
本発明の他の実施態様において提供される、制御情報を送信するための方法および基地局においては、アンテナの数とトランスポートブロックにマッピングされるレイヤの数とを増大させたために、表示用により多くのビットが必要とされる問題が、プリコーディング重み情報のビット数を増やすことによって解消され、NodeBは、より多くの重み情報を使用することによって、データブロックにプリコーディング処理を実施することが可能となる。
【0013】
本発明の実施形態または先行技術における技術的解決策を、より明瞭に説明するために、以下では、これらの実施形態を説明するのに必要とされる添付の図面を簡潔に紹介する。以下の説明における添付の図面が、本発明の単に幾つかの実施形態を示しているに過ぎず、これらの添付の図面から、当業者が創造的努力なしに、他の図面をなおも導出し得ることは、明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態1による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。
図2A】本発明の実施形態2による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。
図2B】本発明の実施形態2による、第2の制御情報の第1の部分記号シーケンスの概略図である。
図3】本発明の実施形態3による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。
図4A】本発明の実施形態4による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。
図4B】本発明の実施形態4による、第2の制御情報の第1の部分記号シーケンスの概略図である。
図4C】本発明の実施形態4による、第2の制御情報の第1の部分記号シーケンスの別の概略図である。
図5】本発明の実施形態5による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。
図6】本発明の実施形態6による基地局の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策、および利点を、より理解可能なものにするために、以下では、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明瞭に説明する。記載された実施形態が、本発明の実施形態のすべてではなく、むしろ、単なる一部分に過ぎないことは明らかである。当業者が、創造的努力なしに、本発明の実施形態に基づいて獲得したすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るものとする。
【0016】
図1は、本発明の実施形態1による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。図1に示されるように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0017】
ステップ101:レイヤ番号情報を表示するビット情報を第1の制御情報に追加して、第2の制御情報を獲得する。
【0018】
本発明の実施形態において、第1の制御情報は、既存のWCDMA(登録商標)システムにおけるHS-PDSCHの制御情報を指す。既存のWCDMA(登録商標)システムにおいて、第1の制御情報は、HS-SCCHを通じて運ばれ、HS-SCCH type 3フォーマットを採る。UEがシングル符号語を使用している場合、第1の制御情報は、以下の情報、すなわち、チャネル化符号セット情報、変調およびデータブロック情報、プリコーディング重み情報、トランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含む。UEがデュアル符号語を使用している場合、第1の制御情報は、以下の情報、すなわち、チャネル化符号セット情報、変調およびデータブロック情報、プリコーディング重み情報、主トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、副トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、主トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、副トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含む。
【0019】
チャネル化符号セット情報、変調およびデータブロック情報、ならびに、プリコーディング重み情報は、第1の制御情報の第1の部分として、タイムスロット1において送信され、残りの情報は、第1の制御情報の第2の部分として、タイムスロット2およびタイムスロット3において送信される。
【0020】
この実施形態において、NodeBは、レイヤ番号情報を表示するビット情報を第1の制御情報に追加し、追加のビットを使用することによって、複数アンテナ(3個以上)MIMOシステムにおいて、データブロックにマッピングされたレイヤ番号情報を搬送して、第2の制御情報を獲得する。レイヤ番号情報は、レイヤの数、および/または、データブロックが具体的にマッピングされているレイヤ番号を含む。
【0021】
第1の制御情報と比較すると、第2の制御情報は、レイヤ番号情報を表示する追加のビット情報を有する。
【0022】
ステップ102:第2の制御情報にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得する。
【0023】
NodeBは、第2の制御情報を獲得した後に、当該第2の制御情報にチャネル符号化を実施し、次いで、チャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得する。第2の制御情報が、レイヤ番号情報を表示するビット情報を含んでいるため、獲得された記号シーケンスは、レイヤ番号情報を表示する情報を搬送する。
【0024】
ステップ103:記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信する。
【0025】
NodeBは、HS-SCCHを通じて記号シーケンスを運び、UEに当該記号シーケンスを送信する。記号シーケンスがレイヤ番号情報を表示する情報を搬送しているため、UEは、HS-SCCHを通じて受信された記号シーケンスを使用することによって、複数アンテナMIMOにおいて、データブロックにマッピングされたレイヤ番号情報を習得し得る。
【0026】
この実施形態による、制御情報を送信するための方法において、NodeBは、レイヤ番号情報を表示するビット情報を制御情報に追加して、レイヤ番号情報を表示するビット情報が追加された制御情報に対し、チャネル符号化、レートマッチング、およびその他を実施することによって、記号シーケンスを獲得し、次いで、獲得された記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信し、それによって、UEにレイヤ番号情報を通知して、複数アンテナMIMO技術を実装するための基礎を築く。
【0027】
これに対応して、UEは、レイヤ番号情報を搬送する第2の制御情報を受信し、当該第2の制御情報を構文解析して、当該第2の制御情報からレイヤ番号情報を獲得する。その間に、UEは、当該第2の制御情報から、チャネル化符号セット情報、変調およびデータブロック情報、ならびに、プリコーディング重み情報などの他の情報も獲得する。次いで、UEは、第2の制御情報から獲得された情報に従って、HS-PDSCHを受信する。UEが第2の制御情報を受信し、当該第2の制御情報を構文解析して、当該第2の制御情報から情報を獲得する様式は、UEが第1の制御情報を受信し、当該第1の制御情報に構文解析処理を実施する、先行技術における様式と同様であり、本明細書では、再度、詳細に説明しない。
【0028】
レイヤ番号情報を表示するビット情報を第1の制御情報に追加することは、複数の態様で実装され得る。実装の態様のうちの幾つかについて、以下の実施形態において説明する。
【0029】
図2Aは、本発明の実施形態2による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。図2Aに示されるように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0030】
ステップ201: レイヤ番号情報を表示するための2ビットを第1の制御情報の第1の部分に追加して、第2の制御情報の第1の部分を獲得し、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として使用する。
【0031】
この実施形態において、NodeBは、第1の制御情報の第1の部分に2ビットを追加し、それによって、追加の2ビットを使用することにより、複数アンテナMIMOにおいて、データブロックがマッピングされ得るレイヤの数と、データブロックがマッピングされたレイヤ番号とを表す。この実施形態において、追加されたレイヤ番号情報の表示は、xlni,1およびxlni,2として記録される。Table 1(表1)には、新たに追加されたxlni,1およびxlni,2を使用することによってレイヤ番号情報を表すための実装の態様が示される。
【0032】
【表1】
【0033】
加えて、Table 1(表1)によると、レイヤの数が4であることが分かり得る。
【0034】
NodeBは、第1の制御情報においてxlni,1およびxlni,2が追加された第1の部分を、第2の制御情報の第1の部分として使用する。NodeBは、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として直接使用する。
【0035】
上の説明に基づき、この実施形態において、第2の制御情報の第1の部分は、チャネル化符号セット情報、変調およびデータブロック情報、プリコーディング重み情報、ならびに、レイヤ番号情報を表示する2ビットを含む。第2の制御情報の第2の部分は、第1の制御情報の第2の部分と同じである。UEがシングル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、トランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含み、これに対し、UEがデュアル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、主トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、副トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、主トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、副トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含む。
【0036】
ステップ202:第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第1の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第1の部分記号シーケンスを獲得する。ここで、第1の数は、第1の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数と、マッチングレートに2を掛けたものとの和である。
【0037】
NodeBは、第2の制御情報を獲得した後に、それぞれ、第2の制御情報の第1の部分および第2の部分を処理する。
【0038】
具体的に、NodeBは、まず、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施して、符号化されたシーケンスを獲得する。本発明の実施形態において、当該第1の部分に対して使用されるチャネル符号化方式は、1/3レートの畳み込み符号化方式などの畳み込み符号化方式である。
【0039】
次いで、NodeBは、符号化されたシーケンスにレートマッチング処理を実施して、第2の制御情報に対応する第1の部分記号シーケンスを獲得し、ここで、レートマッチングとは、レートマッチング後における、符号化されたシーケンスが、記号の数についてのチャネルの要件に合致し得るように、チャネル符号化後のデータ(すなわち、この実施形態では、符号化されたシーケンス)をパンクチャすること、または、当該データを繰り返すことである。たとえば、HS-SCCHについて、part 1の後に40個の記号が必要とされ、part 2の後に80個の記号が必要とされる。しかしながら、この実施形態において、符号化されたシーケンスは、指定された長さを明らかに上回っており、パンクチャ処理が実施される必要がある。レートマッチング処理で使用されるマッチングレートは、HS-SCCHに依存する。本発明の実施形態において、マッチングレートは、チャネル符号化レートに等しい。1/3レートの畳み込み符号化が使用される場合、マッチングレートは3である。
【0040】
第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスは、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスと同様であり、すなわち、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスから、部分的な記号を除去またはパンクチャすることである。しかしながら、第1の制御情報の第1の部分と比較すると、第2の制御情報の第1の部分に2ビットが追加されており、したがって、レートマッチングを実施することによって獲得された記号シーケンスが、記号の数についてのHS-SCCHの要件に合致することを確保するためには、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスと比較すると、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するときには、2*3=6個多くの記号が除去される必要がある(換言すると、6個多くの記号がパンクチャされる必要がある)。すなわち、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスからn個の記号がパンクチャされる必要がある場合、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスからは、(n+6)個の記号がパンクチャされる必要がある。本発明の実施形態において、数(n+6)は、第1の数として記録され、ここで、第1の数は、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスにおいて除去された記号の数と、マッチングレートに2を掛けたものとの和である。
【0041】
この実施形態では、第1の数の記号が除去される限り、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスからNodeBによって具体的に除去される記号に対しては、制限が何ら設定されていない。この実施形態は、例示的な実装の態様を提供し、これは具体的に以下の通りであり、すなわち、NodeBは、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスから、記号1、2、4、6、8、12、15、18、21、24、27、30、33、36、39、41、43、46、49、52、55、59、61、63、65、および66を除去して、図2Bに示される第1の部分記号シーケンスを獲得する。図2Bにおいて、灰色で強調表示された記号は、除去された記号である。第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスが、z1,1、z1,2、…、z1,66として記録されている場合、NodeBは、z1,1、z1,2、z1,4、z1,6、z1,8、z1,12、z1,15、z1,18、z1,21、z1,24、z1,27、z1,30、z1,33、z1,36、z1,39、z1,41、z1,43、z1,46、z1,49、z1,52、z1,55、z1,59、z1,61、z1,63、z1,65、およびz1,66をパンクチャする。
【0042】
ステップ203:第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第2の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得する。ここで、第2の数は、第1の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数である。
【0043】
具体的に、NodeBは、まず、受信された制御情報にUEが巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)を実施するように、第2の制御情報の第2の部分にCRC情報を追加する。CRC情報は16ビットである。次いで、NodeBは、CRC情報が追加された第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施して、符号化されたシーケンスを獲得する。本発明の実施形態において、第2の部分に使用されるチャネル符号化方式は、畳み込み符号化方式である。
【0044】
次いで、NodeBは、符号化されたシーケンスにレートマッチングを実施して、第2の部分記号シーケンスを獲得する。第2の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスは、第1の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスと同じであり、すなわち、第2の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスから除去またはパンクチャされる記号の数と、除去またはパンクチャされる記号の位置とは、第1の制御情報の第2の部分のものと同じであり、このことについて、本明細書では繰り返して説明しない。
【0045】
本発明の実施形態において、第1の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスにおいて、除去された記号の数は、第2の数として記録される。
【0046】
ステップ204:記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスおよび第2の部分記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信する。
【0047】
NodeBは、第1の部分記号シーケンスを獲得した後、さらに、16ビットのUE識別子を使用することによる1/2の畳み込み符号化の後に、パンクチャ処理を実施することによって獲得されたシーケンスと、当該第1の部分記号シーケンスとに対し、マスク符号(排他的論理和)を追加する操作を含み、それによってUEは、HS-SCCH上において、当該UEに属する制御情報を正確に区別する。
【0048】
次いで、NodeBは、第2の制御情報に対応する第1の部分記号シーケンスおよび第2の部分記号シーケンスを、物理チャネルにマッピングし、それらをHS-SCCHを通じてUEに送信する。具体的に、第1の部分記号シーケンスは、タイムスロット1においてUEに送信され、第2の部分記号シーケンスは、タイムスロット2およびタイムスロット3においてUEに送信される。
【0049】
この実施形態において、NodeBは、レイヤ番号情報を表示する新たなビットを制御情報の第1の部分に追加することによって、そして、レイヤ番号情報を表示する新たなビットが追加された後に、制御情報に対し、対応するレートマッチング処理を実施した後において、レートマッチングを実施することによって獲得された記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信し、それによって、複数アンテナMIMOにおいて、データブロックの、レイヤ番号マッピング情報をUEに通知する目的を達成する。
【0050】
図3は、本発明の実施形態3による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。図3に示されるように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0051】
ステップ301:第1の制御情報の第1の部分内の変調およびデータブロック情報を、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示するために、3ビットから5ビットに増大させて、第2の制御情報の第1の部分を獲得し、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として使用する。
【0052】
この実施形態において、NodeBは、第1の制御情報の第1の部分内の変調およびデータブロック情報に2ビットを追加することによって、本来の3ビットを5ビットに変更し、当該5ビットを使用することによって、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示する。この実施形態において、追加された2ビットは、xms,4およびxms,5として記録される。
【0053】
変調およびデータブロック情報の5ビットは、全部で32値を有する。換言すると、5ビットは、Table 2(表2)に示されるように、32タイプの情報を表し得る。
【0054】
【表2】
【0055】
先行技術では、UEがデュアル符号語を使用する場合に対し、以下の仕様、すなわち、主トランスポートブロックによって使用される変調方式が、副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも高度である必要があるという仕様が作成されている。現在、データブロックによって使用される変調方式は、QPSK、16QAM、および64QAMを含む。主トランスポートブロックによって使用される変調方式が、副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも高度である必要がある旨が指定されているため、変調方式のすべての組み合わせを表すために、3ビットが使用され得る。しかしながら、技術の進展に伴い、主トランスポートブロックによって使用される変調方式が、副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも低度であるか、またはそれに等しいことが許容される場合、変調方式のすべての組み合わせを表すのに3ビットでは不充分である。しかしながら、この実施形態において、NodeBは、変調およびデータブロック情報を3ビットから5ビットに増大させることによって、表されるべき情報の量を増大させ、主トランスポートブロックによって使用される変調方式が副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも高度である必要があるという制限が取り除かれたときに、変調方式のすべての組み合わせを表す問題を解消する。以下のTable 3(表3)は、5ビットを使用することによって、変調およびデータブロック情報により、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示する例を示す。
【0056】
【表3A】
【0057】
【表3B】
【0058】
NodeBは、第1の制御情報においてxms,4およびxms,5が追加された第1の部分を、第2の制御情報の第1の部分として使用する。NodeBは、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として直接使用する。
【0059】
上の説明に基づき、この実施形態において、第2の制御情報の第1の部分は、チャネル化符号セット情報、5ビットの変調およびデータブロック情報、ならびに、プリコーディング重み情報を含む。第1の制御情報の第1の部分との差異は、変調およびデータブロック情報が全部で5ビットを有することに存する。第2の制御情報の第2の部分は、第1の制御情報の第2の部分と同じである。UEがシングル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、トランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含み、これに対し、UEがデュアル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、主トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、副トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、主トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、副トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含む。
【0060】
ステップ302:第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第1の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第1の部分記号シーケンスを獲得する。ここで、第1の数は、第1の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数と、マッチングレートに2を掛けたものとの和である。
【0061】
ステップ303:第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第2の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得する。ここで、第2の数は、第1の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数である。
【0062】
ステップ304:記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスおよび第2の部分記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信する。
【0063】
ステップ302からステップ304については、ステップ202からステップ204の説明を参照することができ、このことについて、本明細書では繰り返して説明しない。
【0064】
この実施形態において、NodeBは、制御情報の第1の部分内の変調およびデータブロック情報を、レイヤ番号情報および変調方式を併せて表示するために、3ビットから5ビットに増大させることによって、そして、新たなビットが追加された制御情報に対し、対応するレートマッチング処理を実施した後において、レートマッチングを実施することによって獲得された記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信し、複数アンテナMIMOにおいて、データブロックにマッピングされたレイヤ番号情報をUEに通知する目的を達成し、また、データブロックによって使用される、より多くの変調方式の組み合わせ情報の、UEへの通知もサポートする。
【0065】
図4Aは、本発明の実施形態4による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。図4Aに示されるように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0066】
ステップ401: レイヤ番号情報を表示するための2ビットを第1の制御情報の第1の部分に追加し、第1の制御情報の第1の部分内のプリコーディング重み情報を2ビットから4ビットに増大させて、第2の制御情報の第1の部分を獲得し、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として使用する。
【0067】
この実施形態において、NodeBは、第1の制御情報の第1の部分に2ビットを追加し、それによって、追加の2ビットを使用することにより、複数アンテナMIMOにおいて、データブロックがマッピングされ得るレイヤの数と、データブロックがマッピングされたレイヤ番号とを表す。この実施形態において、追加されたレイヤ番号情報の表示は、xlni,1およびxlni,2として記録される。Table 1(表1)には、新たに追加されたxlni,1およびxlni,2を使用することによってレイヤ番号情報を表すための実装の態様が示される。
【0068】
加えて、UEに送信されるべきトランスポートブロック(UEがデュアル符号語を使用している場合、主トランスポートブロックおよび副トランスポートブロックを含む)は、トランスポートチャネルの処理プロセス、スペクトル拡散、およびプリコーディングなどの処理を受ける必要があり、次いで、伝送アンテナ上で、共通パイロットチャネルと共に、UEに送信される。プリコーディング重み情報は、アップリンクフィードバックから由来し、NodeBによって特定されて生成される。伝送アンテナの数が増大し、データブロックがマッピングされるレイヤの数が増大するのに伴い、プリコーディング重み情報の数が増大する。したがって、PCI(すなわち、プリコーディング重み情報)を表すために、より多くのビットが必要とされ得る。この争点に関し、この実施形態において、NodeBは、プリコーディング重み情報に2ビットを追加し、すなわち、プリコーディング重み情報を、本来の2ビットから4ビットに増大させ、当該4ビットを使用することによって、プリコーディング重み情報を表す。たとえば、本来の2ビットは、w1、w2、w3、およびw4などの4個の重み情報を表し得、これに対し、当該プリコーディング重み情報を4ビットまで増大させた後には、16個の重み情報が表され得、これらはそれぞれ、w1、…、およびw16として記録される。この実施形態において、プリコーディング重み情報に追加された2ビットは、xpwipb,3およびxpwipb,4として記録される。
【0069】
上記の内容から、NodeBが、プリコーディング重み情報を4ビットに増大させることによって、重み情報の数についてのWCDMA(登録商標)システムの要件に合致するのに充分となり、伝送アンテナの数と、トランスポートブロックがマッピングされるレイヤの数との増大から生じる、PCIを表すためにより多くのビットが必要とされる問題を解消することが認められ得る。
【0070】
NodeBは、第1の制御情報においてxlni,1、xlni,2、xpwipb,3、およびxpwipb,4が追加された第1の部分を、第2の制御情報の第1の部分として使用する。NodeBは、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として直接使用する。
【0071】
上の説明に基づき、この実施形態において、第2の制御情報の第1の部分は、チャネル化符号セット情報、変調およびデータブロック情報、4ビットのプリコーディング重み情報、ならびに、レイヤ番号情報を表示する2ビットを含む。第2の制御情報の第2の部分は、第1の制御情報の第2の部分と同じである。UEがシングル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、トランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含み、これに対し、UEがデュアル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、主トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、副トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、主トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、副トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含む。
【0072】
ステップ402:第2の制御情報の第1の部分が1/3レートの畳み込み符号を使用する場合、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第3の数の記号を除去して、記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスを獲得する。ここで、第3の数は、第1の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数と、マッチングレートに4を掛けたものとの和である。これに対し、第2の制御情報の第1の部分が1/2レートの畳み込み符号を使用する場合、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、8個の記号を除去して、記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスを獲得する。
【0073】
NodeBは、第2の制御情報を獲得した後に、それぞれ、第2の制御情報の第1の部分および第2の部分を処理する。
【0074】
具体的に、NodeBは、まず、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施して、符号化されたシーケンスを獲得する。ここで使用されるチャネル符号化方式は、1/3レートの畳み込み符号化方式または1/2レートの畳み込み符号化方式などの畳み込み符号化方式である。
【0075】
次いで、NodeBは、符号化されたシーケンスにレートマッチング処理を実施して、第2の制御情報に対応する第1の部分記号シーケンスを獲得し、ここで、レートマッチングとは、レートマッチング後における、符号化されたシーケンスが、記号の数についてのチャネルの要件に合致し得るように、チャネル符号化後のデータ(すなわち、この実施形態では、符号化されたシーケンス)をパンクチャすること、または、当該データを繰り返すことである。たとえば、HS-SCCHについて、part 1の後に40個の記号が必要とされ、part 2の後に80個の記号が必要とされる。しかしながら、この実施形態において、符号化されたシーケンスは、指定された長さを明らかに上回っており、パンクチャ処理が実施される必要がある。レートマッチング処理で使用されるマッチングレートは、HS-SCCHに依存する。本発明の実施形態において、マッチングレートは、チャネル符号化レートに等しい。1/3レートの畳み込み符号化が使用される場合、マッチングレートは3である。1/2レートの畳み込み符号化が使用される場合、マッチングレートは2である。
【0076】
第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスは、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスと同様であり、すなわち、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスから、部分的な記号を除去またはパンクチャすることである。しかしながら、第1の制御情報の第1の部分と比較すると、第2の制御情報の第1の部分に4ビット(レイヤ番号情報を表示する2ビットおよびプリコーディング重み情報に追加された2ビット)が追加されており、したがって、レートマッチングを実施することによって獲得された記号シーケンスが、記号の数についてのHS-SCCHの要件に合致することを確保するためには、1/3レートの畳み込み符号が使用される場合、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスにレートマッチングを実施するプロセスと比較すると、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスにレートマッチングを実施するときには、4*3=12個多くの記号が除去される必要がある(換言すると、12個多くの記号がパンクチャされる必要がある)。すなわち、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスからn個の記号がパンクチャされる必要がある場合、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスからは、(n+12)個の記号がパンクチャされる必要がある。本発明の実施形態において、数(n+12)は、第3の数として記録され、ここで、第3の数は、第1の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスにおいて除去された記号の数と、マッチングレートに4を掛けたものとの和である。
【0077】
1/2レートの畳み込み符号が使用される場合、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスにレートマッチングを実施するときには、8個の記号が除去される必要がある(換言すると、8個の記号がパンクチャされる必要がある)。
【0078】
この実施形態では、1/3レートの畳み込み符号が使用される場合、第3の数の記号が除去される限り、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスからNodeBによって具体的に除去される記号に対しては、制限が何ら設定されていない。この実施形態は、例示的な実装の態様を提供し、これは具体的に以下の通りであり、すなわち、NodeBは、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、記号1、2、4、6、8、10、12、15、18、21、24、27、30、33、36、39、41、43、46、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、および72を除去して、図4Bに示される第1の部分記号シーケンスを獲得する。第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスが、z1,1、z1,2、…、z1,72として記録されている場合、NodeBは、z1,1、z1,2、z1,4、z1,6、z1,8、z1,10、z1,12、z1,15、z1,18、z1,21、z1,24、z1,27、z1,30、z1,33、z1,36、z1,39、z1,41、z1,43、z1,46、z1,49、z1,51、z1,53、z1,55、z1,57、z1,59、z1,61、z1,63、z1,65、z1,67、z1,69、z1,71、およびz1,72をパンクチャする。
【0079】
1/2レートの畳み込み符号が使用される場合、8個の記号が除去される限り、第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスからNodeBによって具体的に除去される記号に対しては、制限が何ら設定されていない。この実施形態は、例示的な実装の態様を提供し、これは具体的に以下の通りであり、すなわち、NodeBは、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、記号1、2、4、8、42、45、47、および48を除去して、図4Cに示される第1の部分記号シーケンスを獲得する。第2の制御情報の第1の部分の符号化されたシーケンスが、z1,1、z1,2、…、z1,48として記録されている場合、NodeBは、z1,1、z1,2、z1,4、z1,8、z1,42、z1,45、z1,47、およびz1,48をパンクチャする。
【0080】
ステップ403:第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第2の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得する。
【0081】
具体的に、NodeBは、まず、受信された制御情報にUEがCRCを実施するように、第2の制御情報の第2の部分にCRC情報を追加する。CRC情報は16ビットである。次いで、NodeBは、CRC情報が追加された第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施して、符号化されたシーケンスを獲得する。使用されるチャネル符号化方式は、1/3畳み込み符号化方式などの畳み込み符号化方式である。
【0082】
次いで、NodeBは、符号化されたシーケンスにレートマッチングを実施して、第2の部分記号シーケンスを獲得する。第2の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスは、第1の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスと同じであり、すなわち、第2の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスから除去またはパンクチャされる記号の数と、除去またはパンクチャされる記号の位置とは、第1の制御情報の第2の部分のものと同じであり、このことについて、本明細書では繰り返して説明しない。
【0083】
この実施形態において、第2の数は、同じく、第1の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスにおいて、第1の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスから除去された記号の数である。
【0084】
ステップ404:記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスおよび第2の部分記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信する。
【0085】
このステップについては、ステップ204の説明を参照することができ、このことについて、本明細書では繰り返して説明しない。
【0086】
この実施形態において、NodeBは、レイヤ番号情報を表示する新たなビットを制御情報の第1の部分に追加することによって、そして、レイヤ番号情報を表示する新たなビットが追加された後に、制御情報に対し、対応するレートマッチング処理を実施した後において、レートマッチングを実施することによって獲得された記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信し、それによって、複数アンテナMIMOにおいて、データブロックの、レイヤ番号マッピング情報をUEに通知する目的を達成する。加えて、NodeBは、プリコーディング重み情報のビットの数を増大させることによって、伝送アンテナの数と、トランスポートブロックがマッピングされるレイヤの数との増大から生じる、PCIを表すためにより多くのビットが必要とされる問題を解消し、NodeBが、より多くの重み情報を使用することによって、データブロックにプリコーディング処理を実施することを可能にする。
【0087】
図5は、本発明の実施形態5による、制御情報を送信するための方法のフロー図である。図5に示されるように、この実施形態による方法は、以下のステップを含む。
【0088】
ステップ501:第1の制御情報の第1の部分内の変調およびデータブロック情報を、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示するために、3ビットから5ビットに増大させ、第1の制御情報の第1の部分内のプリコーディング重み情報を2ビットから4ビットに増大させて、第2の制御情報の第1の部分を獲得し、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として使用する。
【0089】
この実施形態において、NodeBは、第1の制御情報の第1の部分内の変調およびデータブロック情報に2ビットを追加することによって、本来の3ビットを5ビットに変更し、当該5ビットを使用することによって、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示する。この実施形態において、追加された2ビットは、xms,4およびxms,5として記録される。
【0090】
変調およびデータブロック情報の5ビットは、全部で32値を有する。換言すると、5ビットは、Table 2(表2)に示されるように、32タイプの情報を表し得る。
【0091】
先行技術では、UEがデュアル符号ストリームを使用する場合に対し、以下の仕様、すなわち、主トランスポートブロックによって使用される変調方式が、副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも高度である必要があるという仕様が作成されている。現在、データブロックによって使用される変調方式は、QPSK、16QAM、および64QAMを含む。主トランスポートブロックによって使用される変調方式が、副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも高度である必要がある旨が指定されているため、変調方式のすべての組み合わせを表すために、3ビットが使用され得る。しかしながら、技術の進展に伴い、主トランスポートブロックによって使用される変調方式が、副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも低度であるか、またはそれに等しいことが許容される場合、変調方式のすべての組み合わせを表すのに3ビットでは不充分である。しかしながら、この実施形態において、NodeBは、変調およびデータブロック情報を3ビットから5ビットに増大させることによって、表されるべき情報の量を増大させ、主トランスポートブロックによって使用される変調方式が副トランスポートブロックによって使用される変調方式よりも高度である必要があるという制限が取り除かれたときに、変調方式のすべての組み合わせを表す問題を解消する。Table 3(表3)には、5ビットを使用することによって、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示する例が示される。
【0092】
加えて、UEに送信されるべきトランスポートブロック(UEがデュアル符号語を使用している場合、主トランスポートブロックおよび副トランスポートブロックを含む)は、トランスポートチャネルの処理プロセス、スペクトル拡散、およびプリコーディングなどの処理を受ける必要があり、次いで、伝送アンテナ上で、共通パイロットチャネルと共に、UEに送信される。プリコーディング重み情報は、アップリンクフィードバックから由来し、NodeBによって特定されて生成される。伝送アンテナの数が増大し、データブロックがマッピングされるレイヤの数が増大するのに伴い、プリコーディング重み情報の数が増大する。したがって、PCI(すなわち、プリコーディング重み情報)は、それ自体を表すために、より多くのビットを必要とし得る。この争点に関し、この実施形態において、NodeBは、プリコーディング重み情報に2ビットを追加し、すなわち、プリコーディング重み情報を、本来の2ビットから4ビットに増大させ、当該4ビットを使用することによって、プリコーディング重み情報を表す。たとえば、本来の2ビットは、w1、w2、w3、およびw4などの4個の重み情報を表し得、これに対し、当該プリコーディング重み情報を4ビットに増大させた後には、16個の重み情報が表され得、これらはそれぞれ、w1、…、w16として記録される。この実施形態において、プリコーディング重み情報に追加された2ビットは、xpwipb,3およびxpwipb,4として記録される。
【0093】
上記の内容から、NodeBが、プリコーディング重み情報を4ビットに増大させることによって、重み情報の数についてのWCDMA(登録商標)システムの要件に合致するのに充分となり、伝送アンテナの数と、トランスポートブロックがマッピングされるレイヤの数との増大から生じる、PCIを表すためにより多くのビットが必要とされる問題を解消することが認められ得る。
【0094】
NodeBは、第1の制御情報においてxms,4、xms,5、xpwipb,3、およびxpwipb,4が追加された第1の部分を、第2の制御情報の第1の部分として使用する。NodeBは、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として直接使用する。
【0095】
上の説明に基づき、この実施形態において、第2の制御情報の第1の部分は、チャネル化符号セット情報、5ビットの変調およびデータブロック情報、ならびに、4ビットのプリコーディング重み情報を含む。第2の制御情報の第2の部分は、第1の制御情報の第2の部分と同じである。UEがシングル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、トランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含み、これに対し、UEがデュアル符号語を使用している場合、第2の制御情報の第2の部分は、主トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、副トランスポートブロックについてのトランスポートブロックサイズ情報、ハイブリッド自動繰り返し要求プロセス情報、主トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、副トランスポートブロックについての冗長性およびコンスタレーションバージョン、ならびに、UE識別子を含む。
【0096】
ステップ502:1/3レートの畳み込み符号が使用される場合、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第3の数の記号を除去して、記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスを獲得し、これに対し、1/2レートの畳み込み符号が使用される場合、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、8個の記号を除去して、記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスを獲得する。
【0097】
この実施形態において、第3の数は、同じく、第1の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数と、レートマッチングのプロセスにおける、マッチングレートに4を掛けたものとの和である。
【0098】
ステップ503:第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第2の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得する。
【0099】
この実施形態において、第2の数は、同じく、第1の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施するプロセスにおいて、第1の制御情報の第2の部分の符号化されたシーケンスから除去された記号の数である。
【0100】
ステップ504:記号シーケンスの第1の部分記号シーケンスおよび第2の部分記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信する。
【0101】
ステップ502からステップ504については、ステップ402からステップ404の説明を参照することができ、このことについて、本明細書では繰り返して説明しない。
【0102】
この実施形態において、NodeBは、制御情報の第1の部分内の変調およびデータブロック情報を、レイヤ番号情報および変調方式を併せて表示するために、3ビットから5ビットに増大させることによって、そして、新たなビットが追加された制御情報に対し、対応するレートマッチング処理を実施した後において、レートマッチングを実施することによって獲得された記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信し、複数アンテナMIMOにおいて、データブロックにマッピングされたレイヤ番号情報をUEに通知する目的を達成し、また、データブロックによって使用される、より多くの変調方式の組み合わせ情報の、UEへの通知もサポートする。加えて、NodeBは、プリコーディング重み情報のビットの数を増大させることによって、伝送アンテナの数と、トランスポートブロックがマッピングされるレイヤの数との増大から生じる、PCIを表すためにより多くのビットが必要とされる問題を解消し、NodeBが、より多くの重み情報を使用することによって、データブロックにプリコーディング処理を実施することを可能にする。
【0103】
図6は、本発明の実施形態6による基地局の概略構造図である。図6に示されるように、この実施形態において、基地局は、第1の情報獲得モジュール41、第1の符号処理モジュール42、第1のレートマッチングモジュール43、および、第1の送信モジュール44を含む。
【0104】
第1の情報獲得モジュール41は、レイヤ番号情報を表示するビット情報を第1の制御情報に追加して、第2の制御情報を獲得するように構成されている。第1の符号処理モジュール42は、第1の情報獲得モジュール41に接続されており、当該第1の情報獲得モジュール41によって獲得された第2の制御情報にチャネル符号化を実施して、符号化されたシーケンスを獲得するように構成されている。第1のレートマッチングモジュール43は、第1の符号処理モジュール42に接続されており、当該第1の符号処理モジュール42によって獲得された符号化されたシーケンスに、レートマッチングを実施して、記号シーケンスを獲得するように構成されている。第1の送信モジュール44は、第1のレートマッチングモジュール43に接続されており、当該第1のレートマッチングモジュール43によって獲得された記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信するように構成されている。
【0105】
この実施形態の基地局は、NodeBであり得るが、それに限定されない。
【0106】
この実施形態において、基地局の機能モジュールは、図1に示される制御情報を送信するための方法のフローを実施するために使用され得る。その具体的な作用原理については繰り返して説明せず、方法の実施形態の説明を参照することができる。
【0107】
この実施形態において、基地局は、レイヤ番号情報を表示するビット情報を制御情報に追加して、レイヤ番号情報を表示するビット情報が追加された制御情報に対し、チャネル符号化、レートマッチング、およびその他を実施することによって、記号シーケンスを獲得し、次いで、獲得された記号シーケンスを、HS-SCCHを通じてUEに送信し、それによって、UEにレイヤ番号情報を通知して、複数アンテナMIMO技術を実装するための基礎を築く。
【0108】
さらに、第1の情報獲得モジュール41は、具体的に、レイヤ番号情報を表示するための2ビットを第1の制御情報の第1の部分に追加し、第1の制御情報の第1の部分内のプリコーディング重み情報を2ビットから4ビットに増大させて、第2の制御情報の第1の部分を獲得し、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として使用するように構成されている。
【0109】
第1の情報獲得モジュール41は、さらに具体的に、第1の制御情報の第1の部分内の変調およびデータブロック情報を、変調方式およびレイヤ番号情報を併せて表示するために、3ビットから5ビットに増大させ、第1の制御情報の第1の部分内のプリコーディング重み情報を、2ビットから4ビットに増大させて、第2の制御情報の第1の部分を獲得し、第1の制御情報の第2の部分を、第2の制御情報の第2の部分として使用するように構成されている。
【0110】
上の説明に基づき、第2の制御情報の第1の部分が1/3レートの畳み込み符号を使用する場合、第1のレートマッチングモジュール43は、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第3の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第1の部分記号シーケンスを獲得するように構成されており、これに対し、第2の制御情報の第1の部分が1/2レートの畳み込み符号を使用する場合、第1のレートマッチングモジュール43は、第2の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、8個の記号を除去して、記号シーケンスにおける第1の部分記号シーケンスを獲得し、そして、第2の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから、第2の数の記号を除去して、記号シーケンスにおける第2の部分記号シーケンスを獲得するように構成されている。ここで、第3の数は、第1の制御情報の第1の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数と、マッチングレートに4を掛けたものとの和であり、第2の数は、第1の制御情報の第2の部分にチャネル符号化を実施することによって獲得された符号化されたシーケンスから除去された記号の数である。
【0111】
当業者は、プログラムが、関連するハードウェアに命令することによって、上述の方法の実施形態の各々におけるステップのすべてまたは一部分が実装され得ることを理解することができる。当該プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体内に格納され得る。プログラムが稼動されると、当該実施形態における上述の方法のステップが実施される。当該記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、または光学ディスクなどの、プログラムコードを格納することができる任意の媒体を含む。
【0112】
最後に、上述の実施形態が、本発明を限定するのではなく、むしろ、本発明の技術的解決策について記載するために意図されているに過ぎないことに留意されるべきである。本発明は、上述の実施形態を参照して詳細に説明されているが、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態において説明された技術的解決策に対し、なおも改変を行い得ること、または、技術的解決策の技術的特徴の幾つかもしくはすべてに対し、等価な置換を行い得ることを理解されるべきである。
【符号の説明】
【0113】
41 第1の情報獲得モジュール
42 第1の符号処理モジュール
43 第1のレートマッチングモジュール
44 第1の送信モジュール
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6