(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5967445
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】画像形成装置及び課金管理システム
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20160728BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20160728BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20160728BHJP
G03G 21/02 20060101ALI20160728BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
B41J29/38 Z
B41J29/00 Z
G03G21/00 390
G03G21/02
H04N1/00 C
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-248759(P2013-248759)
(22)【出願日】2013年11月30日
(65)【公開番号】特開2015-104885(P2015-104885A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2015年2月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111811
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】下唐湊 理
(72)【発明者】
【氏名】高橋 道雄
【審査官】
金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−196538(JP,A)
【文献】
特開2007−185790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
B41J 29/00
G03G 21/00
G03G 21/02
H04N 1/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前払い金額に応じて印刷可能時間を設定する時間設定手段と、
利用時間をカウントする利用時間カウント手段と、
前記時間設定手段と前記利用時間カウント手段から印刷の許可または禁止を判断する印刷許可判断手段と、
印刷中に印刷が中断及び/又は速度低下したことを検知する検知手段と、
前記検知手段によって印刷の中断又は速度低下が検知された場合に、中断又は速度低下の要因に基づいて利用時間をカウントするかどうかを判断するカウント判断手段とを備え、
前記利用時間カウント手段は、印刷の中断又は速度低下が利用者側の要因であって、印刷の中断又は速度低下に装置側の要因も含まれるときは、利用時間をカウントする間隔を長くし、
前記印刷許可判断手段は、利用時間カウント手段による時間が印刷可能時間を経過すると印刷を禁止することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
利用開始の信号として、主電源の入信号、利用申請の信号、所定カードによる認証信号、貨幣挿入の信号、印刷開始ボタン押下の信号、画像読み取り開始又は終了の信号、印刷動作開始の信号のいずれかを用いる請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記カウント判断手段は、印刷の中断又は速度低下が装置側の要因であるときは利用時間をカウントせず、印刷の中断又は速度低下が利用者側の要因であるときは利用時間をカウントする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
利用時間をカウントする、印刷の中断又は速度低下の利用者側の要因は、利用者による印刷中止指示、扉の開放、用紙エンプティ、用紙サイズ指定間違い、後処理装置による後処理のいずれかである請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
利用時間をカウントしない、印刷の中断又は速度低下の装置側の要因は、印刷条件調整、定着温度調整、クリーニング動作、紙詰まり、トナーエンプティのいずれかである請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能に接続され、利用時間に基づき利用料金を算出する課金管理装置とを備えたことを特徴とする課金管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置及び課金管理システムに関し、より詳細には、時間課金方式を採用した画像形成装置及び課金管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
不特定の顧客が使用できる複写機が、コンビニエンスストアをはじめとする各種の店舗に設置されている。このような複写機には、課金用のコインベンダーやプリペイドカード読み取り機が並設されている。利用者は、コインベンダーやプリペイドカード読み取り機から所望の金額を予め支払う。すると、支払った金額分の印刷が可能となる。
【0003】
このような枚数課金方式では印刷枚数によって料金が決定されるため、同じ枚数を印刷する場合であっても、手間がかかる印刷を行う利用者は複写機の占有時間が長くなる。このため、例えば、後続の利用者が待ちきれずに利用を諦める場合が起こり得る。このような場合、複写機を設置した管理者にとっては複写機の提供機会を失うことになる。
【0004】
一方、画像形成装置を利用した時間に応じて課金する時間課金方式がある。しかし単純に時間だけで課金すると、画像形成装置が紙詰まりなどで利用者の期待通りに稼働しない場合など、印刷できない状態の時間まで利用者に課金される不都合を生む可能性がある。
【0005】
そこで、特許文献1では、画像形成装置の内部に正常に印刷処理ができる状態であるかどうかを検知する検知手段を設け、その検知結果を受けて実使用時間を計測する制御構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-88312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記提案の制御構成によれば、利用者が不合理な支払いをする必要が無くなる。しかし、印刷処理ができない状態は、利用者によって引き起こされる場合もある。このような場合まで利用者の使用時間から除外するのは装置の管理者にとって不合理である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、時間課金方式の画像形成装置であって、装置の利用者及び管理者の双方にとって合理的な課金が可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、前払い金額に応じて印刷可能時間を設定する時間設定手段と、利用時間をカウントする利用時間カウント手段と、前記時間設定手段と前記利用時間カウント手段から印刷の許可または禁止を判断する印刷許可判断手段と、印刷中に印刷が中断及び/又は速度低下したことを検知する検知手段と、前記検知手段によって印刷の中断又は速度低下が検知された場合に、中断又は速度低下の要因に基づいて利用時間をカウントするかどうかを判断するカウント判断手段とを備え、
前記利用時間カウント手段は、印刷の中断又は速度低下が利用者側の要因であって、印刷の中断又は速度低下に装置側の要因も含まれるときは、利用時間をカウントする間隔を長くし、前記印刷許可判断手段は、利用時間カウント手段による時間が印刷可能時間を経過すると印刷を禁止することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0010】
ここで、利用開始の信号としては、主電源の入信号、利用申請の信号、所定カードによる認証信号、貨幣挿入の信号、印刷開始ボタン押下の信号、画像読み取り開始又は終了の信号、印刷動作開始の信号のいずれかを用いるのが好ましい。
【0011】
前記カウント判断手段は、印刷の中断又は速度低下が装置側の要因であるときは利用時間をカウントせず、印刷の中断又は速度低下が利用者側の要因であるときは利用時間をカウントするのが好ましい。
【0013】
利用時間をカウントする、印刷の中断又は速度低下の利用者側の要因は、利用者による印刷中止指示、扉の開放、用紙エンプティ、用紙サイズ指定間違い、後処理装置による後処理のいずれかである。
【0014】
一方、利用時間をカウントしない、印刷の中断又は速度低下の装置側の要因は、印刷条件調整、定着温度調整、クリーニング動作、紙詰まり、トナーエンプティのいずれかである。
【0015】
また本発明によれば、前記のいずれかに記載の画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能に接続され、利用時間に基づき利用料金を算出する課金管理装置とを備えたことを特徴とする課金管理システムが提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画像形成装置では、印刷中に印刷が中断及び/又は速度低下した場合、中断又は速度低下の要因に基づいて利用時間をカウントするかどうかを判断するので、装置の利用者及び管理者の双方にとって合理的な課金がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の画像形成装置の一例を示す制御構成図。
【
図2】本発明の実施例の画像形成に係る基本構造図。
【
図3】本発明の実施例の実施例における制御ブロック図。
【
図4】本発明の実施例の時間課金方式の制御フローチャート。
【
図5】印刷可能時間を入力する操作パネルの表示例。
【
図6】残り利用可能時間を示す表示パネルの表示例。
【
図7】利用時間のカウントがストップしていることを示す表示パネルの表示例。
【
図8】印刷可能時間が終了したときの表示パネルの表示例。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0019】
図2に、本発明に係る画像形成装置Dの基本構成を示す。画像を作る作像ユニット10は、感光体11の回りに設けた帯電装置12、露光装置13、現像装置14及び転写ローラ15を備える。用紙トレイ20から一枚づつ引き出されて搬送路30に導かれた用紙は、レジストローラ31で傾きを修正された後、作像ユニット10とタイミングを合わせて、感光体11と転写ローラ15のニップ部に搬送される。そして、定着装置32を通り、経路切替ゲート33から排出ローラ34によって装置外へ排出される。また、両面印刷の場合は、表面が印刷された用紙は、経路切替ゲート33から排出ローラ34または反転ローラ35に引き込まれ、用紙の後端が、排出ローラ34のニップ部または反転ローラ35のニップ部を通過する直前で、排出ローラ34または反転ローラ35が逆転することで、両面循環路36へ搬送され再度レジストローラ31に搬送される。
【0020】
作像ユニット10では、回転する感光体11の外周面が帯電装置12により一様に帯電される。次に、帯電された感光体11の表面に、画像情報に応じたレーザー光が露光装置13から照射されて静電潜像が形成される。露光装置13はレーザーとレーザー光を感光体11の表面に走査するためのポリゴンミラーからなっており、ポリゴンミラーはポリゴンモータによって回転する。感光体11に形成された静電潜像は、現像装置14から供給されるトナーにより感光体11表面で可視像化される。このトナー像は、転写ローラ15と感光体11とのニップ部で、転写ローラ15に印加された電圧によって用紙に転写される。そして、トナー画像が転写された用紙は定着装置32で加熱及び加圧されて、トナー画像が用紙に溶融定着される。
【0021】
図3に示す制御ブロック図において、パソコン600と、ライセンス管理サーバー700と、ラインカード800以外は画像形成装置Dの制御部分を構成するものである。各種負荷500以外のブロックは電気回路基板であり、CPU、ROM、RAMで構成され、ネットワーク、USB、シリアル通信、I/O線、アナログ信号線でつながっている。ここで、各種負荷500とは、
図2の各種ローラ、露光装置13のレーザーやポリゴンモーター、定着装置32のヒーター、経路切替ゲート33のソレノイド、帯電装置12の高圧電源などを意味している。
【0022】
先ずプリンタモードで印刷する場合について説明すると、最初にパソコン600がコントローラ100へ印刷要求を出す。印刷要求はページ記述言語で発行され、描画情報とページ情報(用紙サイズやカラーモードなど)で構成される。コントローラ100では印刷要求を受信すると、ページ情報をメカコン制御部400へ送信する。このページ情報は用紙一枚ごとに発行される。メカコン制御部400ではページ情報を受信するたびに用紙を一枚送り出す。
【0023】
ページ情報には用紙のIDが付加されており、両面印刷する場合は、メカコン制御部400が用紙サイズに応じて両面印刷枚数を判断し、その結果に応じた画像順番情報をコントローラ100へ送信する。例えば、用紙ID53=オモテ→用紙ID54=オモテ→用紙ID55=オモテ→用紙ID53=ウラ→用紙ID54=ウラ→用紙ID55=ウラといった順番で画像順番情報をページ数だけ発行する。
【0024】
コントローラ100は、画像順番情報に応じて、印刷要求に含まれる描画情報をビットマップ展開した画像データに変換してRAMに記憶し、メカコン制御部400からのトリガ信号に合わせて画像データをメカコン制御部400へ出力する。この画像データが既述した作像ユニット10で用紙に印刷されて装置の外へ搬出される。
【0025】
複写モードで印刷する場合は、コントローラ100は操作パネル200からの操作パネル制御情報に応じて、スキャナー300に対して原稿をスキャンするためのスキャナー制御情報を送信する。スキャナー300はスキャナー制御情報に応じて原稿をスキャンして画像データをコントローラ100へ出力する。コントローラ100は画像データをRAMに記憶しつつページ情報を作成してメカコン制御部400へ発行する。以後の印刷までの流れは前述のプリンタモードの場合と同じである。
【0026】
次に、利用時間に応じて課金額を決定する時間課金方式の場合の制御構成を
図1を用いて説明する。主要制御要素は、スキャナー300と、エンジン部100aとスキャナー300を統合して制御するコントローラ100と、入力操作を受け付ける操作パネル200とである。エンジン部100aは、画像形成のときの各種処理条件を制御するもので、コントローラ100の一部である。
【0027】
操作パネル200は、利用者の申し出を受けて設置管理者が操作する場合と、利用者が実際の印刷操作をする場合とがある。
図1では同じ操作パネルで管理者と利用者が操作するようになっているが、例えばネットワーク回線を介してホストパソコンから管理者が操作できる設定にしても良い。
【0028】
利用者は、料金の支払いについて、二つの課金方式から選ぶことができる。ここでは時間に応じた料金を支払えば印刷許可時間内なら枚数に関係なく印刷することができる時間課金方式と、一枚ごとの単価が決まっていて枚数に応じた料金を支払えば印刷時間に関係なく印刷できる枚数課金方式とから選択できる。管理者は操作パネル200で、専用の管理者モードに入り利用者の意向に沿って課金方式選択手段210から課金方式を選択する。
【0029】
ここで時間課金方式が選択された場合、エンジン部100aの課金方式記憶部110が課金方式を記憶し、時間課金手段111aが起動する。そして、前払い金額に応じて利用可能な時間が操作パネル200の時間設定手段220から入力されると、印刷可能な時間が利用時間記憶手段112に記憶される。ここまでは管理者が専用の管理者モードで操作し、以後、管理者モードを抜けて利用者に引き渡される。なお、枚数課金方式が選択された場合には、枚数課金手段111bが立ち上がり、不図示の枚数設定手段が印刷枚数を設定することになる。
【0030】
時間課金手段111aは、利用可能時間記憶手段112の他に、利用開始から積算利用時間をカウントする利用時間カウント手段113と、印刷可能時間と積算利用時間とから印刷動作の許可または禁止を判断する印刷許可判断手段114と、印刷の中断又は速度低下の要因に基づいて利用時間をカウントするかどうかを判断するカウント判断手段115とを備える。
【0031】
エンジン部100aには、印刷中の印刷の中断又は速度低下を検知するトナーエンプティセンサー
91や
用紙センサー
92などの各種センサー
90が接続されている。これらのセンサーからの信号に基づいてカウント判断手段115は利用時間をカウントするかどうかを判断する。また、エンジン部100aには、課金管理装置100bが接続し、利用時間カウント手段113によってカウントされた利用時間に基づき利用料金を算出する。なお、課金管理装置100bは、画像形成装置とは別に設けられていてもよいし、画像形成装置内に内蔵されていてもよい。
【0032】
図4に、時間課金方式の利用手順と制御内容とを示すフローチャートを示す。利用者が時間課金方式を希望して利用時間を申告すれば、ステップS1で、管理者は操作パネル200から管理者モードに入り課金方式選択手段210から時間課金方式を選択する。次にステップS2で一次的に印刷禁止状態とする。ステップS3では、
図5に示すような利用可能時間入力手段220による画面が操作パネル200に表示されるので、管理者は前払い金額に応じた印刷可能時間を入力する。
図5に示す表示例では、分単位で65535分まで設定できる。ステップS4で管理者モードから抜けた場合には、ステップS5で利用可能時間が確認され、ゼロでなければ、ステップS6で印刷可能状態となる。この利用時間の判断は印刷許可判断手段114が行う。
【0033】
次に、ステップS7で利用時間カウント手段113の利用時間がゼロクリアされる。そして、主電源の入信号、利用申請の信号、所定カードによる認証信号、貨幣挿入の信号、印刷開始ボタン押下の信号、画像読み取り開始又は終了の信号、印刷動作開始の信号のいずれかが検知されると、利用時間カウント手段113がカウントを始める。その後、ステップS8において、印刷が中断又は速度低下しているかどうか判断される。印刷が中断又は速度低下していない場合は、ステップ13において、任意の制御時間(例えば1秒)ごとに利用時間がカウントされる。そして、操作パネル200には、例えば
図6に示すような利用可能時間が表示される。
【0034】
一方、ステップS8において、印刷が中断又は速度低下していれば、ステップS9で、印刷が中断又は速度低下している要因が利用者側にあるかどうかが次いで判断される。印刷の中断又は速度低下の要因が利用者側にない場合(ステップS9)、すなわち、印刷の中断又は速度低下の要因が装置側にある場合は、利用時間はカウントされない。このとき、操作パネル200には、例えば
図7に示すような、利用時間がカウントされていない旨が表示される。なお、利用者側の要因による印刷の中断又は速度低下と、装置側の要因による印刷の中断又は速度低下とが同時に発生した場合は、装置側の要因による印刷の中断又は速度低下が生じている間のみ利用時間のカウントを止める。
【0035】
ステップS9において、利用者側の要因で印刷が中断又は速度低下している場合は、ステップS10において、印刷が中断又は速度低下している要因が装置側にもあるかどうかがさらに判断される。そして、印刷が中断又は速度低下している要因が装置側にもあるときは、ステップS11で、利用時間カウント手段によって利用時間をカウントする間隔が長くされる。他方、印刷が中断又は速度低下している要因が装置側にないときは、ステップS12で、利用時間をカウントする間隔は標準とされる。そして、ステップS13において利用時間がカウントされる。
【0036】
印刷が中断又は速度低下した場合に、利用時間をカウントするかどうかはカウント判断手段115が行う。具体的には、印刷の中断又は速度低下の原因ごとに利用者によるものか装置によるものかを定めた分類表が記憶手段に予め入力・記憶されている。そして、検知手段によって印刷の中断又は速度低下が検知されると、カウント判断手段115は、分類表に基づき利用者による要因か装置による要因かを判断し、利用時間をカウントするかどうかを決める。表1に印刷の中断原因の分類表、表2に印刷の速度低下の原因の分類表のそれぞれ一例を示す。
【0039】
次いで、ステップS14において、印刷許可判断手段114により利用時間が印刷可能時間を超えたかどうかが判断される。なお、印刷可能時間の設定は分単位で行われるので、利用時間カウント手段113による利用時間は分単位に換算される。ステップS14で、利用時間が印刷可能時間を超えたと印刷許可判断手段114が判断すると、ステップS15で複写機は印刷禁止状態とされる。そして、ステップS16で印刷可能時間が終了したことが操作パネル200に表示される。
図8に、表示パネル200に表示される終了メッセージ例
233を示す。次いで、ステップS17で印刷可能時間はゼロにされ制御は終了する。なお、ステップS1で時間課金方式を選択しなかった場合はステップS18に移行し、例えば枚数課金方式による制御が行われる。
【0040】
なお、上記の制御例において、利用時間のカウント方式はインクリメント方式であってもよいし、デクリメント方式であってもよい。
【0041】
以上のように、本発明の画像形成装置では、利用時間で料金を決める時間課金方式が選択された場合において、印刷が中断又は速度低下したとき、その要因に基づいて利用時間をカウントするかどうかが判断される。これにより、装置の利用者及び管理者の双方にとって合理的な課金がなされるようになる。
【符号の説明】
【0042】
D 画像形成装置
10 作像ユニット
92 用紙センサー
100b 課金管理装置
111a 時間課金手段
111b 枚数課金手段
112 利用可能時間記憶手段
113 利用時間カウント手段
114 印刷許可判断手段
115 カウント判断手段
210 課金方式選択手段
220 時間設定手段