(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電力管理手段は、前記系統電力以外の他の電力源が自然エネルギーで発電する発電装置の場合は、前記充電で使用した電力量に応じた金額を0とし、前記系統電力以外の他の電力源が燃料を使用して発電する発電装置の場合は、該燃料を使用したコストに基づいて前記充電で使用した電力量に応じた金額を算出し、
前記表示手段は、前記電力管理手段が算出した金額を表示する請求項2に記載の住宅用給電制御装置。
前記電力管理手段は、前記系統電力から前記住宅に供給された電力量と、前記系統電力以外の他の電力源から前記住宅に供給された電力量と、前記住宅における電力消費量とを把握すると共に、前記住宅において余剰電力が生じた場合は、該余剰電力を前記系統電力に還元し、該還元によって得た金額を算出し、
前記表示手段は、該還元によって得た金額を表示し、
前記家計簿作成編集手段は、該還元によって得た金額を前記家計簿の前記収入合計に加算する請求項3に記載の住宅用給電制御装置。
前記送受信手段は、前記電力管理手段が、前記車両の蓄電池に蓄えられている電力で前記目的地までの往復距離を走行できないと判定した場合、該判定結果を前記情報センターへ送信し、
前記情報センターは、前記目的地入力手段で指定された目的地までの経路上で前記車両の蓄電池を充電可能な拠点に係る情報を前記送受信手段に送信し、
前記表示手段は、前記送受信手段が前記情報センターから受信した前記目的地入力手段で指定された目的地までの経路上で前記車両の蓄電池を充電可能な拠点に係る情報を表示する請求項5に記載の住宅用給電制御装置。
【発明の概要】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、冷蔵庫の在庫管理のみであり、購入品による支出に基づいて、車両の燃料代又は車両の蓄電池の充電に要するコストを抑制することを考慮していないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、車両の燃料代及び車両の蓄電池の充電に要したコストを記載した家計簿を作成し、当該家計簿に基づいて車両関係の省エネルギーを達成させる住宅用給電制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための請求項1の発明は、車両の給油に係るレシートを読取り、該レシートの文字情報を認識するレシート読取認識手段と、前記レシート読取認識手段が認識した前記レシートの文字情報に含まれる金額を車両に係る支出に加算して車両に係る家計簿を作成する家計簿作成編集手段と、前記家計簿を記憶する記憶手段と、前記家計簿の車両に係る支出と余剰電力に基づく収入を含む収入合計とを比較し、該支出が該収入合計に対して所定の水準以上か否かを判定する判定手段と、
ネットワークを介して情報を受信及び送信する手段であって、情報センターから車両用燃料の廉価販売情報を受信する送受信手段と、前記判定手段が該支出が該収入合計に対して所定の水準以上であると判定した場合、車両に係る支出を抑制する指示を表示する
と共に前記送受信手段が受信した車両用燃料の廉価販売情報を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された車両用燃料の廉価販売情報を選択する操作が可能な入力手段と、を備え、前記送受信手段は、前記入力手段で選択された車両用燃料の廉価販売情報を識別する情報を前記情報センターに送信し、前記情報センターは、前記入力手段で選択された車両用燃料の廉価販売情報に係る給油所までの経路及び距離並びに該給油所までの往復に要するコストを算出すると共に、該算出した給油所までの経路及び距離並びに給油所までの往復に要するコストの情報を前記送受信手段に送信し、前記表示手段は、該給油所までの経路及び距離並びに該給油所までの往復に要するコストを表示する。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、購入品のレシートを読み取って取得した情報に基づいて、車両の燃料代及び車両の蓄電池の充電に要したコストを記載した家計簿を作成し、当該家計簿に基づいて車両関係の省エネルギーを達成させることができる。
また、外部の情報センターから別途情報を取得でき、外部から取得した廉価販売情報の給油所を目的地に設定でき、当該目的地までの経路及び距離並びに給油所までの往復に要するコストを提示できる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、系統電力及び系統電力以外の他の電力源から前記住宅に供給された電力によって前記蓄電池を充電した場合、該充電で使用した電力量に応じた金額を算出する電力管理手段をさらに備え、前記蓄電池は、系統電力及び系統電力以外の他の電力源から前記住宅に供給される電力で充電可能であり、前記電力管理手段は、前記系統電力及び前記系統電力以外の他の電力源から前記住宅に供給された電力によって前記蓄電池を充電した場合、該充電で使用した電力量に応じた金額を算出し、前記家計簿作成編集手段は、前記電力管理手段が算出した金額を前記車両に係る家計簿の支出に加算する。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、車両の蓄電池を住宅の電力で充電した場合のコストも家計簿に加算できる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載の発明において、前記電力管理手段は、前記系統電力以外の他の電力源が自然エネルギーで発電する発電装置の場合は、前記充電で使用した電力量に応じた金額を0とし、前記系統電力以外の他の電力源が燃料を使用して発電する発電装置の場合は、該燃料を使用したコストに基づいて前記充電で使用した電力量に応じた金額を算出し、前記表示手段は、前記電力管理手段が算出した金額を表示する。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、太陽光発電装置のようなランニングコストがかかない発電装置による電力で車両の蓄電池を充電した場合は家計簿の支出を「0」とし、燃料電池等の燃料を使用して発電する発電装置の電力で車両の蓄電池を充電した場合は、使用した燃料に応じたコストを家計簿の支出に加算できる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3に記載の発明において、前記電力管理手段は、前記系統電力から前記住宅に供給された電力量と、前記系統電力以外の他の電力源から前記住宅に供給された電力量と、前記住宅における電力消費量とを把握すると共に、前記住宅において余剰電力が生じた場合は、該余剰電力を前記系統電力に還元し、該還元によって得た金額を算出し、前記表示手段は、該還元によって得た金額を表示し、前記家計簿作成編集手段は、該還元によって得た金額を前記家計簿の前記収入合計に加算する。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、いわゆる売電で得た収入を家計簿の収入合計に加算することができる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項
2〜4のいずれか1項に記載の発明において、
任意の目的地を指定可能な目的地入力手段を、さらに備え、前記送受信手段は、前記目的地入力手段で指定された任意の目的地を示す情報を前記情報センターに送信し、前記情報センターは、前記目的地までの経路及び往復距離を算出すると共に、該算出した前記目的地までの経路及び往復距離の情報を前記送受信手段に送信し、前記電力管理手段は、前記車両の蓄電池に蓄えられている電力を算出し、該算出した電力で前記送受信手段が受信した前記目的地までの往復距離を走行可能か否かを判定する。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、
内燃機関を有しない電気自動車で目的地まで走行可能か否かを判断することができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項
5に記載の発明において、
前記送受信手段は、前記電力管理手段が、前記車両の蓄電池に蓄えられている電力で前記目的地までの往復距離を走行できないと判定した場合、該判定結果を前記情報センターへ送信し、前記情報センターは、前記目的地入力手段で指定された目的地までの経路上で前記車両の蓄電池を充電可能な拠点に係る情報を前記送受信手段に送信し、前記表示手段は、前記送受信手段が前記情報センターから受信した前記目的地入力手段で指定された目的地までの経路上で前記車両の蓄電池を充電可能な拠点に係る情報を表示する。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、
車両の蓄電池の電力では目的地への往復が不可能な場合であっても、経路上で車両への充電が可能な拠点を提示できる。
【0023】
請求項
7の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、
前記家計簿作成編集手段は、前記入力手段からの入力に従って前記家計簿を編集する。
【0024】
請求項
7に記載の発明によれば、
作成した家計簿を修正できる。
【0025】
請求項
8の発明は、請求項
1〜7のいずれか1項に記載の発明において、
前記収入合計には、前記余剰電力に基づく収入に加えて任意に加算できる金額が含まれる。
【0026】
請求項
8に記載の発明によれば、
家計簿上の収入合計の金額を任意に設定できる。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、購入品のレシートを読み取って取得した情報に基づいて、車両の燃料代及び車両の蓄電池の充電に要したコストを記載した家計簿を作成し、当該家計簿が赤字の場合には、車両関係の省エネルギーを励行するメッセージを表示する等により車両関係の省エネルギーを達成させることができるという効果がある。
また、外部から情報を取得できると共に、目的地までの経路等を表示することで安全運転に資するという効果を有する。
【0028】
請求項2に記載の発明によれば、燃料代のみならず、車両の蓄電池の充電に費やした電力も金額に換算して家計簿に記載でき、車両関係の収支を正確に提示できるという効果を有する。
【0029】
請求項3に記載の発明によれば、車両の蓄電池の充電に使用した電力のコストに応じた金額を家計簿に記載でき、車両関係の収支を正確に提示できるという効果を有する。
【0030】
請求項4の発明によれば、余剰電力の売電によって得た金額を家計簿の収入に加算できるので、省エネルギーの動機付けになるという効果を有する。
【0031】
請求項5の発明によれば、
内燃機関を有しない電気自動車が目的地までの往復の行程を走行可能か否かを表示することによりユーザの不安感を払拭でき、安全運転に資するという効果を有する。
【0032】
請求項6の発明によれば、
経路の途中で充電が可能な拠点を表示することによりユーザの不安感を払拭でき、安全運転に資するという効果を有する。
【0035】
請求項
7の発明によれば、
作成した家計簿等を任意に編集することができるという効果を有する。
【0036】
請求項
8の発明によれば、売
電以外で得た予算等の金額を家計簿の収入合計に反映できるという効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る住宅用給電制御装置を含むシステムの全体像を示す概略図である。
【0039】
住宅10には、電力会社から供給される系統電力12が接続される分電盤14が設けられており、系統電力12からの電力が分電盤14を介して住宅10内に供給されるようになっている。
【0040】
また、住宅10は、太陽光発電装置16を備えている。太陽光発電装置16が発電した電力はインバータ等の変換手段(図示せず)によって、系統電力12から分電盤14に供給される交流(例えば、100V、50Hz)に変換される。
【0041】
交流に変換された太陽光発電装置16によって発電された電力は、系統電力12と同様に分電盤14に供給される。
【0042】
分電盤14には、複数の電力供給先として、住宅10に設けられた家電機器20及び住設機器22等が接続されており、系統電力12からの電力が供給される。
【0043】
住宅10では、家電機器20及び住設機器22等の電力負荷によって系統電力12及び太陽光発電装置16による電力が消費されるがが、余剰電力は分電盤14から系統電力12に還元される、いわゆる売電が可能な構成であるとする。
【0044】
また、分電盤14にコンセントである車両連結部26を介して接続された、EV(Electric Vehicle)、HV(Hybrid Vehicle)又はPHV(Plug−in Hybrid Vehicle)等の車両18の車両用蓄電池28を充電することが可能となっている。
【0045】
また、本実施の形態では、車両用蓄電池28から分電盤14に電力を供給することも可能である。
【0046】
また、
図1の場合とは別に、非接触で電気的に接続して電力供給し充電を行うものを適用するようにしてもよい。
【0047】
非接触型の例としては、例えば、
図2に示すように、車両18の駐車スペース等にコイルを備えた送電受電回路56を備えて分電盤14と接続し、車両側にもコイルを備えた送電受電回路58を備えて車両用蓄電池28と接続する。
【0048】
車両用蓄電池28を充電する際には、駐車スペース側の送電受電回路へ分電盤14から電力を供給してコイルに通電することにより、電磁誘導作用により車両側のコイルへ電力を供給して送電受電回路58を介して車両用蓄電池28を充電することができる。
【0049】
また、車両用蓄電池28から電力を供給する際には、車両用蓄電池28の電力を用いて車両側のコイルに通電することにより、電磁誘導作用により駐車スペース側のコイルへ電力を供給して送電受電回路56を介して分電盤14へ電力を供給することができる。
【0050】
さらに、分電盤14には、ネットワーク72を介して外部からの情報を取得できると共に、住宅内のエネルギーの管理や制御を行う住宅用給電制御装置であるHEMS(HomeEnergy Management System)30が接続されている。
【0051】
本実施の形態でHEMS30は、情報センター80から、車両用燃料の廉価販売の情報、目的地までの経路及び距離に係る情報並びに車両18の車両用蓄電池28を充電できる充電可能拠点74A及び74Bの情報を取得することができる。
【0052】
本実施の形態では、情報センター80からのみならず、給油所76A又は76Bから車両用燃料の廉価販売情報を取得するようにしてもよい。
【0053】
また、HEMS30は、分電盤14及び車両連結部26を制御することにより、系統電力12、太陽光発電装置16及び車両用蓄電池28の電力を住宅10へ供給するため、又は車両用蓄電池28を系統電力12又は太陽光発電装置16の電力で充電するための電力の制御を行う。
【0054】
さらにHEMS30は、車両連結部26を介して車両用蓄電池28の電圧値を測定可能で、測定した電圧値から、車両用蓄電池28に蓄えられている電力を算出可能である。
【0055】
HEMS30は、分電盤14に設けられた電流センサ(図示せず)により、系統電力12からの電力供給、太陽光発電装置16からの電力供給、分電盤14から家電機器20及び住設機器22への電力の供給及び系統電力12への電力の還元である売電の状況を把握している。
【0056】
また、HEMS30には、車両の給油に係るレシートを読取り、読み取ったレシートの文字情報を認識するレシート読取認識装置60が接続されている。
【0057】
本実施の形態では、HEMS30は、レシート読取認識装置60が認識したレシートの文字情報に含まれる金額を車両に係る支出に加算して車両に係る家計簿を作成することができる。
【0058】
図3は、本発明の実施の形態に係る住宅用給電制御装置であるHEMS30の概略構成を示すブロック図である。
【0059】
HEMS30は、コンピュータを含んで構成されており、
図3に示すように、CPU36、ROM38、RAM40、及び入出力ポート42を備えて、これらがアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス44を介して互いに接続されている。
【0060】
入出力ポート42には、各種入出力機器として、表示部46、操作部48、及びメモリ50が接続されている。なお、表示部46及び操作部48は一体で構成され、操作部48は、表示部46に設けられたタッチパネルを適用することができる。
【0061】
メモリ50には、住宅10へ供給する電力の制御を行うプログラム、車両18の車両用蓄電池28の充放電を制御するためのプログラム及び家計簿を作成するプログラム等が記憶されている。
【0062】
さらにメモリ50には、これらのプログラムを実行するための各種情報等が記憶されている。
【0063】
HEMS30は、メモリ50に記憶されたプログラムをRAM40等に展開してCPU36で実行することにより、住宅10へ供給する電力の制御等の各種制御を行うようになっている。
【0064】
さらに、入出力ポート42には、PHV、HV及びEVが備える車両無線通信部34と無線通信を行う無線通信部32、分電盤14、車両連結部26、ネットワークインターフェース24及びレシート読取認識装置60等が接続されている。
【0065】
分電盤14は、住宅10に供給する電力を、系統電力12のみ、太陽光発電装置16の電力のみ若しくは車両用蓄電池28の電力のみ又はこれらの組み合わせに切り換える機能を備えている。
【0066】
分電盤14における電力の切り換えは、HEMS30が分電盤14を制御することによって行われる。
【0067】
無線通信部32は、住宅の駐車スペースに入庫した車両の車両無線通信部34から送信された車両を識別する情報を受信し、HEMS30は、無線通信部32が受信した情報に基づいて、入庫した車両がPHV若しくはHVであるかEVであるかを判定する。
【0068】
入庫した車両を識別する情報の取得は、無線通信部32及び車両無線通信部34による無線通信以外にも、
図1に示したように、車両を電気的に接続することで、電力線搬送通信によって、車両を識別する情報をHEMS30が取得することも可能である。
【0069】
図4は、本実施の形態に係るレシート読取認識装置60の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態係るレシート読取認識装置60は、スキャナ等の読取装置62によって購入品のレシートを読み取る。
【0070】
読取装置62によって読み取られた購入品のレシートの画像は、文字認識装置64によって文字情報が認識される。文字情報の認識は、OCR(OpticalCharacter Reader)等の既存の技術を用いて行うものとする。
【0071】
本実施の形態では、文字認識の際に、文字認識装置64は、車両用燃料の種別を記載した辞書データベース66を参照する。文字認識装置64は、辞書データベース66を参照することにより、レシートの画像から認識した文字情報に車両関係の項目が含まれているか否かをまずは判定する。また、認識した文字情報に係る車両関係の項目は車両用燃料の項目か否か、さらには車両用燃料の項目はレギュラーか、ハイオクタンか、軽油かを判定する。
【0072】
文字認識装置64は、購入品目の文字情報を認識した結果に基づいて、購入品の一覧を生成し、ディスプレイとタッチパネルが一体となった表示・入力装置68に出力する。
【0073】
図5は表示・入力装置68に表示される購入品一覧の一例を示す図である。
【0074】
図5の左側には、読取装置62によって読み取られたレシートの画像が表示され、右側上段には文字認識装置64が認識した文字情報に基づいた明細が表示されている。
【0075】
図5の明細の欄には、購入品目、価格、購入品が車両用燃料か否かの分類、給油所を記した備考が記載されている。
【0076】
ユーザは、文字認識に基づく右欄の記載が正しいか否かを確認し、必要に応じタッチパネルを操作して修正することができる。
【0077】
また、本実施の形態に係るレシート読取認識装置60は、生成した購入品一覧の情報を、出力ポート70を介してHEMS30に送信する。出力ポート70における接続は、シリアル接続、IEEE1394接続又はUSB接続等が考えられる。又は、レシート読取認識装置60は、HEMS30と一体に設けられていてもよい。
【0078】
本実施の形態では、レシート読取認識装置60及びHEMS30は、住宅内のLAN(Local Area Network)を介して通信可能に接続されていてもよい。
【0079】
本実施の形態において、LANは、いわゆるLANケーブル等の専用の情報線を用いたもののみならず、電力線を用いる、いわゆる電力線搬送通信であってもよい。
【0080】
レシート読取認識装置60から購入品一覧の情報を取得したHEMS30は、家計簿を作成する。家計簿は、メモリ50に記憶されている家計簿作成編集用のプログラムをRAM40に展開し、CPU36が当該プログラムを実行することにより作成される。
【0081】
図6は、作成された家計簿の一例を示す図である。
【0082】
図6に示した家計簿は、レシート読取認識装置60から取得した購入品一覧に基づいて、車両に係る支出合計を算出し、当該支出合計と、収入合計との差額を算出している。
【0083】
ただし、
図6の「充電の電気代」は、レシート読取認識装置60から取得した購入品一覧に基づくものではない。「充電の電気代」は、分電盤14から車両連結部26を介して、車両18の車両用蓄電池28の充電に費やされた電力をHEMS30が金額に換算したものである。
【0084】
系統電力12から供給された電力を充電に費やした場合、当該電力を金額に換算するには、例えば、余剰電力を売電する場合の換金率と同一にすることが考えられる。
【0085】
系統電力以外の他の電力源、例えば、燃料電池又はガスエンジン等の燃料を使用する自家発電装置の電力で蓄電池を充電した場合は、燃料を使用したコストに基づいて充電で使用した電力量に応じた金額を算出する。
【0086】
また、太陽光発電装置16又は風力発電装置等の自然エネルギーで発電する発電装置の電力で充電した場合は、充電で使用した電力量に応じた金額を0と算出し、家計簿の支出に加算しないようにしてもよい。
【0087】
図6において、収入合計は、毎週の予算と、前週の繰越と、上述の売電によって得た金額との合計である。なお、毎週の予算は、毎週所定の金額が規定されていてもよいし、週ごとに任意の金額を設定可能であってもよい。
【0088】
車両に係る支出が予算を上回っても、売電による金額が高ければ、家計簿は黒字として計上される。
【0089】
図6の家計簿の一例は、本実施の形態では、HEMS30の表示部46に表示される。
【0090】
本実施の形態では、
図6に示す家計簿は、レシート読取認識装置60から送信される購入品一覧及びHEMS30から送信された売電の金額に基づいて内容が更新される。しかしながら、レシート読取認識装置60が文字認識を誤るおそれも否定できないことから、表示された内容を修正したい場合が考えられる。
【0091】
本実施の形態では、ユーザは、表示された家計簿の記載が正しいか否かを確認し、修正を要する場合は、操作部48を用いて表示された家計簿を修正できる。
【0092】
また、本実施の形態では、HEMS30は、家計簿の車両に係る支出と収入とを比較し、支出が収入に対して所定の水準以上か否かを判定する。
【0093】
支出が収入に対して所定の水準以上であると判定された場合は、車両に係る支出を抑制することを推奨するメッセージを表示部46に表示する。
【0094】
所定の水準は様々であるが、一例として、支出が収入を上回る、いわゆる赤字の場合とすることが考えられる。
【0095】
また、HEMS30は、家計簿が赤字の場合に、系統電力12から住宅に供給される電力を制限するようにしてもよい。
【0096】
本実施の形態では、系統電力12から住宅に供給される電力は、いわゆる契約アンペアを上限として、HEMS30からの制御により、1又は複数の段階で制限することが可能であるとする。
【0097】
例えば、HEMS30は、収入に対して支出が1〜10%オーバーしている場合は、系統電力12から供給される電力を10%削減するように分電盤14を制御する。
【0098】
また、収入に対して支出が10%以上オーバーしている場合には、系統電力12から供給される電力を20%削減するようにしてもよい。
【0099】
次に、
図7を用いて、HEMS30による、系統電力12から住宅に供給される電力の制御について説明する。
【0100】
図7は、本実施の形態に係るHEMS30による家計簿の収支に応じた電力供給の制御を示すフローチャートである。
【0101】
ステップ700で、HEMS30は、家計簿の最近の残金の欄が黒字か否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ702に示したように、系統電力12から供給される電力を制限しない。
【0102】
ステップ700で否定判定がされた場合は、ステップ704において、支出が収入を10%以上オーバーしているか否かを判定し、肯定判定の場合は、ステップ706において、系統電力12から供給される電力を20%削減する。
【0103】
また、ステップ704で否定判定の場合は、ステップ708において、系統電力12から供給される電力を10%削減する。
【0104】
以上のように、本実施の形態によれば、家計簿が赤字の時は、系統電力から供給される電力を抑制することで、省エネルギーを達成できるという効果がある。
【0105】
本実施の形態では、住宅10は太陽光発電装置16を備えているので、太陽光発電装置16で発電した電力を優先的に車両用蓄電池28の充電に使用するようにしてもよい。
【0106】
また、太陽光発電装置16で発電した電力を、積極的に売電するようにしてもよく、ランニングコストがかからない太陽光発電による電力の売電によって、家計簿の収支を改善できる。
【0107】
続いて、情報センター80からの情報取得について説明する。
【0108】
前述のように、本実施の形態では、HEMS30はネットワーク72を介して情報センター80から情報を取得する。
【0109】
例えば、HEMS30は、情報センター80からガソリン又は軽油等の車両用燃料の廉価販売情報を受信し、表示部46に表示する。
【0110】
HEMS30は、操作部48において、表示部46に表示された車両用燃料の廉価販売情報を選択する操作が可能で、廉価販売情報のどれを選択したかに係る情報がネットワークインターフェース24を介して情報センター80に送信される。
【0111】
情報センター80は、HEMS30の操作部48で選択された廉価販売情報に係る給油所までの経路及び距離並びに当該給油所までの往復に要するコストを算出する。
【0112】
また、情報センター80は、算出した給油所までの経路及び距離並びに給油所までの往復に要するコストの情報をHEMS30に送信する。
【0113】
表示部46は、情報センター80から受信した給油所までの経路及び距離並びに給油所までの往復に要するコストを表示する。
【0114】
また、操作部48は、任意の目的地を指定可能であってもよく、操作部48で指定された任意の目的地を示す情報はネットワークインターフェース24から情報センター80に送信される。任意の目的地を示す情報は、当該目的地の住所又は緯度経度とする。
【0115】
情報センター80は、目的地までの経路及び往復距離を算出すると共に、算出した目的地までの経路及び往復距離の情報をHEMS30に送信する。
【0116】
さらにHEMS30は、車両用蓄電池28に蓄えられている電力を、車両連結部26を介した車両用蓄電池28の電圧値の計測に基づいて算出し、算出した電力で目的地までの往復距離を走行可能か否かを判定する。
【0117】
車両用蓄電池28に蓄えられている電力で目的地までの往復距離を走行できないと判定した場合は、当該判定結果を情報センター80へ送信する。
【0118】
情報センター80は、目的地までの経路上で車両用蓄電池28を充電可能な充電可能拠点74A及び74Bに係る情報を送信し、表示部46は、情報センター80から受信した目的地までの経路上で車両用蓄電池28を充電可能な拠点に係る情報を表示する。
【0119】
充電可能拠点74A及び74Bは、車両用蓄電池28を充電できる公的な設備でもよいし、他者の車両の蓄電池の充電を許諾している一般民家等でもよい。
【0120】
拠点の表示は、地図上に位置を示すものでもよいし、住所又はカーナビゲーションシステム等のGPS(Global Positioning System)機能に対応した緯度経度表示でもよい。
【0121】
このように、本実施の形態では、情報センター80から車両用燃料の廉価販売情報を取得できる。
【0122】
また、本実施の形態では、目的地まで車両用蓄電池28の電力で走行可能か否かが判断できるので、内燃機関を有しないEVでのドライブをより安全に行うことができる。