【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1で、図示のように、検査対象100と、これに超音波を入射するアレイ型超音波センサ101、送・受信部102、受信信号及び探傷画像を表示する表示部103で構成されている。
【0020】
ここで、まず、アレイ型超音波センサ101は、図示のように、基本的には超音波を発生し受信する複数個の圧電振動素子104で構成され、検査対象100の探傷面に設置された後、送・受信部102から供給される駆動信号により超音波ビーム105を発生し、これを検査対象100内に伝播させ、これにより現れる反射波を検知して受信信号を送・受信部102に入力する働きをする。図ではアレイ型超音波センサ101を直接検査対象100に接触させているが、超音波ビーム105の入射角を変えるための、超音波が透過する材質で作製されたくさびを介して検査対象100に接触させても良い。
【0021】
アレイ型超音波センサ101は固定治具110で固定されており、さらに固定治具110はセンサ位置制御機111によって位置や方向が制御される。センサ位置制御機111からはアレイ型超音波センサ101の位置と方向に関する情報が解析用計算機109に逐次送信され、超音波伝播解析のパラメータとして用いられる。3次元画像として表示するためには、このように超音波の入射に関する位置や方向のパラメータが必要となるため、位置制御機からの情報が必要となる。なおセンサ位置の移動に関しては自動制御としても手動としても構わないが、自動制御とすることで、連続した、より精度の高い検査が実施できる。超音波伝播解析の詳細については、後で改めて述べる。
【0022】
解析用計算機109はセンサ位置制御機111からの位置と方向に関する情報を取得するセンサ位置取得部112を備える。伝播方向ベクトル処理部114はセンサ位置取得部112からの位置情報又は超音波の反射点の情報より、超音波が伝播する方向ベクトルを求める。伝播経路解析部113は形状データ記憶装置108のCADデータ及びセンサ位置取得部での位置情報や方向ベクトルより、形状データ上での超音波の伝播経路を解析し、伝播経路の空間座標を求める。実際には交差判定を繰り返すことで求める。伝播経路解析部113で求められた、超音波の伝播経路の空間座標は計算機102Aに送信され、計算機102Aでは収録した探傷データに補正処理を行い、検査対象の屈曲を考慮した探傷データを作成し、表示部に送信する。
【0023】
送・受信部102はアレイ型超音波センサ101により超音波の送信と受信を行うもので、このため、計算機102Aと遅延時間制御部102B、パルサー102C、レシーバ102D、それにデータ収録部102Eを備え、パルサー102Cが駆動信号をアレイ型超音波センサ101に供給し、これによりアレイ型超音波センサ101から入力される受信信号をレシーバ102Dが処理するようになっている。
【0024】
計算機102Aは、基本的にはCPU102A1、RAM102A2、ROM102A3より構成されている。ROM102A3にはCPU102A1を制御するプログラムが書き込まれており、CPU102A1はこのプログラムに従ってデータ収録部102Eから必要とされる外部データを読込んだり、あるいはRAM102A2との間でデータの授受を行ったりしながら演算処理し、必要に応じて処理したデータをデータ収録部102Eへ出力する。
【0025】
また、CPU102A1は、遅延時間制御部102Bとパルサー102C、レシーバ102Dを制御し必要な動作が得られるようにするもので、まず遅延時間制御部102Bは、パルサー102Cから出力される駆動信号のタイミングとレシーバ102Dによる受信信号の入力タイミングの双方を制御し、これによりフェーズドアレイ方式によるアレイ型超音波センサ101の動作が得られるようにする。
【0026】
ここにいうフェーズドアレイ方式によるアレイ型超音波センサ101の動作とは、超音波ビーム105の焦点深さと入射角度106を制御して超音波を送信し受信する動作のことであり、これによりレシーバ102Dからデータ収録部102Eに受信信号が供給されることになる。
【0027】
先に述べたように、フェーズドアレイ方式は遅延時間を変化させることにより様々なスキャンが可能である。2次元探傷データを取得する場合には超音波ビーム105を平行に移動させるリニアスキャン方式や、超音波ビーム105をセクタ107状に動かすセクタスキャン方式が良く知られている。3次元探傷データの場合には、例えば
図2に示したように、セクタ107を基本単位として、セクタ107を中心軸の周りに一回転させるスキャンや、
図3に示したように、団扇の様にセクタ107を煽るスキャン方式がある。図には示さないが、この他にも、検査対象100の形状に応じて様々なスキャン方式が設定可能である。
【0028】
これらのスキャン方式によって受信された信号は、データ収録部102Eに送られ、収録データとして収録されると同時に計算機102Aに送られる。これにより、計算機102Aは各圧電振動素子で得られた波形を遅延時間に応じて合成処理し、各超音波の入射角度ごとの波形に適当な内挿処理を施し、ピクセルと呼ばれる2次元正方格子を単位としたピクセル形式の2次元探傷データや、ボクセルと呼ばれる3次元立方格子を単位としたボクセル形式の3次元探傷データを作成し、それを画像化し表示部103に表示させる動作を実行する。
【0029】
3次元形状データとして検査対象100のCADデータが存在している場合には、計算機102Aの外部からこれを読込んで、CAD融合3次元表示させることができる。CADデータは形状データ記憶装置108に記憶されている。CADデータのフォーマットは、市販のCADソフトウェアで入出力可能なデータ形式となっている。例えば多くのCADソフトウエアで読込み・出力可能なSTL(STereoLithographyあるいはStandard Triangulated Languageの略)形式を使用する。STL形式は物体の表面を多数の三角形の集合で表現したものであり、STLファイル内にはこれらの三角形の面法線ベクトルと3つの頂点の座標値が書き込まれている。グラフィックスAPIを用いてSTL形式のファイルから3次元形状データを表示させることは、複数の三角形を描画することで容易に実現できる。
【0030】
ここで、CAD融合表示に際し、ピクセル形式の2次元探傷データやボクセル形式の3次元探傷データを生成する時に、収録データの各サンプリング点に対して検査対象100の内部反射による超音波伝播経路の屈曲補正を行う必要がある。屈曲補正の概念について
図4を用いて説明する。
図4は3次元形状データ405に対し、代表的な超音波ビーム105の補正を行う際の概念図である。
【0031】
前述のように、通常のフェーズドアレイ法の場合は、超音波入射点404での屈折角と路程を用い、超音波は直線的に伝播するという仮定の元に描画される。よって例えば
図4のセクタ107のような扇として画像化される。更に、内部反射による超音波伝播経路の屈曲が考慮されていないため、例えば、き裂401による反射はセクタ107中の信号402として、3次元形状データ405の外部に表示されてしまう。しかしながら、伝播経路403のように収録データの各サンプリング点を配置してやることにより、信号402はき裂401の付近に表示されるようになる。
【0032】
このような処理をスキャンに用いた全ての超音波ビームに施すことにより、3次元形状データ405と各反射信号の位置が対応した探傷データを得ることができる。例えば
図5は伝播経路補正前のCAD融合3次元表示の様子を表している。3次元探傷データに含まれる内部反射信号502a、502b、502c、および502dは、直接反射に起因する内部反射502a以外は3次元形状データ405の外部に表示される。しかし、
図6に示した伝播経路補正後のCAD融合3次元表示では、内部反射502b、内部反射502c、および内部反射502dは、内部反射602b、内部反射602c、および内部反射602dとして、3次元形状データ405の対応する位置にそれぞれ表示されている。超音波伝播経路を用いて超音波探傷データに補正処理を施すことで、3次元探傷データに含まれる各反射信号が、形状データ上での屈曲を考慮した各反射位置に表示されるようになる。
【0033】
このようにして計算機102Aにより得られた探傷データは、表示部103に表示される。表示部103は、2次元探傷データを表示する2次元表示画面103B、3次元探傷データを表示する3次元表示画面103C、および各圧電振動子の波形信号を表示する波形表示画面103Aを備えている。また、
図1には表示部103は一つしか示していないが、波形表示画面103Aと2次元表示画面103B、および、3次元表示画面103Cは、複数の表示部に分担させて表示してもよい。
【0034】
表示部103上の3次元表示画面103Cには
図6のようにCAD融合3次元表示が表示されるが、このとき、計算機102Aに接続されたマウス102Fやキーボード102Gを用いた入力により、任意の表示寸法で表示することができる。更に、マウス102Fとキーボード102Gからの入力により表示色や透明度も任意に変えることができる。表示色は反射強度に応じて変えることが可能である。この場合の表示色パターンは複数準備してあり、検査者が用途に応じて選択できる。
【0035】
尚、これらの3次元描画アルゴリズムは、例えばグラフィックス・アプリケーション向けの業界標準のグラフィックス・アプリケーション・プログラミング・インタフェース(グラフィックスAPI)であるOpenGL(登録商標)やDirectX(登録商標)というライブラリの中で実現されており、これらのグラフィックスAPIをプログラム中で用いて、表示する物体の形状や視点、表示位置などの必要な情報を与えれば3次元表示画面103C上の任意の位置に、任意の色、透明度、大きさで3次元形状を描画することが容易にできる。
【0036】
また、検査者は、マウス102Fやキーボード102Gを用いた入力により3次元形状データ405の表示色や透明度も任意に変えることができる。更に、検査者は、キーボード102Gからの数値入力、あるいはマウス102Fで3次元表示画面103C上をドラッグすることにより、3次元形状データ405を任意の位置に平行移動もしくは回転移動させることもできる。また、必要に応じて検査者が表示、非表示を切り替えることができるため、3次元形状データ405と3次元探傷データ501が重なっていても検査者が見易いような表示にすることができる。
【0037】
また、検査者は、マウス102Fやキーボード102Gを用いた入力により3次元形状データ405と3次元探傷データ501を同一位置で切断した画像を表示させることもできる。切断面では3次元形状データ405の輪郭線が色や太さを変えて強調されて表示される。これにより、特定の2次元断面での評価が容易になる。
【0038】
ここで、本発明の測定データの収録からCAD融合3次元表示までを自動的に連続して行う処理について
図7を用いて説明する。オフライン処理の場合には伝播経路補正および変換処理を全データ取得後に実施する必要があり、検査に手間と時間を要する。自動的に連続して行うことで、形状エコーと欠陥エコーの判別が容易で、かつセンサを移動させながら検査対象の立体領域を高速で探傷することが可能な超音波探傷方法及び超音波探傷装置が実現する。
【0039】
固定治具110に固定されたアレイ型超音波センサ101はセンサ位置制御機111によって制御され、機械的に移動しながら反射超音波信号を収録するものであるが、まず、第一の測定位置にアレイ型超音波センサ101がセットされる(ステップ1)。
【0040】
この時、第一の測定位置における超音波の入射点と入射方向に関する情報(以下、超音波入射情報)が、センサ位置制御機111から解析用計算機109に送信される。例えば入射点はセンサ位置制御機111に固有の直交座標、入射方向は仰角と俯角で与えられる(ステップ2)。
【0041】
解析用計算機109は、超音波入射情報と、検査対象100の3次元形状データ405に基づき、超音波伝播解析法により、スキャンに用いる各伝播経路を計算する(ステップ3)。
【0042】
伝播解析は音線追跡(レイトレース)解析とも呼ばれて広く知られている方法であり、検査対象の形状や材質の情報をパラメータとし、幾何光学的理論に基づいて超音波の反射、屈折を計算し、超音波の伝播経路や伝播時間を求めるものである。
【0043】
また、伝播経路は音線追跡解析以外に有限要素法、境界要素法などから求めてもかまわない。例えば有限要素法で検査対象100内の音場の時間変化を求めておき、各圧電振動素子104の位置での振幅の時間変化を、測定時と同じタイミングでずらして加算することで、フェーズドアレイ方式で得られる波形データを再現することが可能である。
【0044】
しかし、伝播解析法がもっとも演算量が少ないため、短時間で結果を得たい場合には良く用いられる。また、実際の解析の際には縦波のみ又は横波のみが伝播すると仮定して計算を行うことも考えられる。超音波は検査対象表面(境界面)に斜め入射したときにモード変換が起き、横波から縦波へ、あるいは横波から縦波へと振動モードの違う波が反射波の中に出てくる。従って、これら全ての縦波、横波を計算する場合には時間がかかるため、計算をより早く行うためには縦波のみ又は横波のみの伝播を仮定するとよい。この場合、入射させる超音波は縦波又は横波が選択的に伝播するような入射角を持って探傷することが必要となる。
【0045】
ここで、探傷に用いる超音波の縦波及び横波について詳細に記載する。探傷に用いる代表的な超音波のモードは縦波(疎密波または弾性波とも呼ばれる)と横波(せん断波とも呼ばれる)があるが、本発明の屈曲補正はどちらの場合にも適用できる。一般に縦波や横波は検査対象の内部で反射する度に、エネルギーの一部を互いに交換しあいながら伝播していく。これをモード変換と呼ぶ。
【0046】
図11に鋼材中の縦波および横波の反射率を示す。例えば、縦波は入射角0度以外では反射率は100%未満になる。すなわち、反射の際に一部のエネルギーが横波に変換されてしまうことを意味する。また、新たに発生した横波も次の反射の際に、
図11に示した割合で、一部のエネルギーが縦波に変換される。ただし横波の場合は入射角が33度以上では全反射(モード変換無し)となる。
【0047】
図12に鋼材中の縦波および横波の伝播経路を示す。入射点901から入射縦波902として入射した超音波は、反射の際に新たな横波903あるいは縦波904を発生させる。この反射の際に新たに発生した横波あるいは縦波の反射角は、入射角とは異なる角度となるため、
図12に示すように超音波の伝播経路が分岐することになる。超音波伝播解析により、分岐した全ての伝播経路を追跡することは可能であるが、本発明の屈曲補正では、探傷計画で想定したモードの伝播経路だけを選択的に用いる。これにより、伝播経路解析および屈曲補正の演算量が減り、処理が高速化される。
【0048】
また、通常、探傷計画を立てる際は、特定のモードの伝播経路だけを想定するため、本発明の屈曲補正により、探傷計画に対応した3次元探傷データを得ることができる。収録データは分岐した全ての伝播経路の反射信号を合算したものであるため、想定した伝播経路以外での反射信号はノイズとなる。これらが問題となる場合は、反射面で入射角33度以上となるような横波を入射させる。これにより、超音波は全反射の横波として伝播していき、屈曲補正に用いる伝播経路も一つに定まるため、伝播経路解析および屈曲補正の演算量が減り、処理が高速化され、更にノイズも減少する。実際には、入射角が約40度から約50度の範囲となるような横波を用いる場合が多い。
【0049】
一方、超音波伝播解析と平行して、第一の測定位置にセットされたアレイ型超音波センサ101により、前述の方式で実測波形データが収録される(ステップ4)。
【0050】
ステップ4は、ステップ2およびステップ3とは独立に実施できるため、並列的に処理して構わない。もちろん、逐次的に処理しても構わない。
【0051】
次に収録データの各サンプリング点に対し、前述の方法で伝播経路の屈曲を考慮した補正を施す(ステップ5)。すなわち、収録データが屈曲した伝播経路の空間座標に一致するように補正処理をする。
【0052】
補正した収録データに内挿処理を施してボクセルデータを生成し(ステップ7)、それをディスプレイに描画する(ステップ8)。この際CADデータ(3次元形状データ)と共に表示することでより検査者は検査対象の形状との位置関係を把握しながら検査が実施できるため、より高精度で効率的な検査が実現できる。
【0053】
ここで、画面上のボタン等により探傷を終了する指示が出ていないかを確認し、出ていない場合には、ステップ1からステップ8までの処理を繰り返す。
【0054】
ステップ1からステップ8までの処理は、近年の計算機の進歩により数秒もしくは1秒以下で実施することが可能になりつつあり、本発明により、ほぼリアルタイムでのCAD融合3次元表示が可能となる。
【0055】
上記の手段により、検査対象の伝播経路の屈曲を考慮した超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供することができる。また3次元画像として表示させることで2次元における表示より検査結果がより見やすくなり、効率よく精度の高い検査が実現する。
【実施例2】
【0056】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0057】
実施例1は、ステップ1からステップ8までの処理を独立に繰り返すだけであったが、実施例2では、第一の測定位置における超音波伝播解析で得られた情報の一部を、次回の測定位置における超音波伝播解析で利用することにより、解析処理の高速化を図った例である。装置の構成や処理の大まかな流れは実施例1とほぼ同様であるため説明は省略するが、
図7のステップ3の内容だけが異なるため、以下に詳しく説明する。
【0058】
前述のように、3次元形状データ405はSTL形式で与えられるため、
図8に示すように、3次元形状データ405は多数の三角形の集合で表現される。
図9には3次元形状データ405を見やすいように展開した図を示す。
図9のように三角形803、804、805、・・・で表現される。超音波伝播解析の際には、まず超音波の入射点404が3次元形状データ405のどの三角形上に存在するかをプログラムの繰り返し処理によって求める。これは全ての三角形803、804、805、・・・のうち入射点を含む座標を有する三角形を求める。次に、センサ位置制御機からの超音波の入射角度より超音波が伝播する伝播方向ベクトルを求め、この伝播方向ベクトルと交差する三角形(以下、交差三角形)を繰り返し処理によって求める。これは一つ一つの三角形に対して交差判定をしていくものである。すなわち三角形803、804、805、・・・と全ての三角形と交差判定をする。そして交差点が求められたら、この交点801を反射点とし、次に伝播する超音波の伝播方向ベクトルを求める。この伝播方向ベクトルとの交差三角形を同様の繰り返し処理によって求めるというように、処理を繰り返してゆく。例えば、三角形がN個ある場合は、プログラム中では三角形番号0からN−1までのループ処理として記述される。
図8は比較的単純な形状の例であるが、検査対象が複雑な形状を持つ場合は、その形状データを構成する三角形の数も膨大となり、プログラムの繰り返し処理に要する時間も無視できない程度に長くなる。
【0059】
本発明の実施例2では、第一の測定位置での超音波伝播解析において求まった交差三角形を記憶しておき、次回の超音波伝播で用いるものである。このために交差点記憶部115を備えている。
【0060】
超音波入射点404は連続的に変化するため、交差三角形も同一か、もしくは隣接するものである可能性が非常に高い。よって、三角形番号0からN−1のループを単純に繰り返すのではなく、前回の交差三角形に対する交差判定を最初に行い、次に、それと隣接した三角形との交差判定を行うのである。これにより、繰り返し処理の回数が大幅に減り、第二の測定位置以降での超音波伝播解析を短時間で行うことができる。
【0061】
これにより、形状エコーと欠陥エコーの判別が容易で、かつセンサを移動させながら検査対象の立体領域を高速で探傷することが可能な超音波探傷方法及び超音波探傷装置を実現することができる。