(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5968306
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する方法並びに装置
(51)【国際特許分類】
D01D 5/092 20060101AFI20160728BHJP
【FI】
D01D5/092 101
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-509532(P2013-509532)
(86)(22)【出願日】2011年5月9日
(65)【公表番号】特表2013-528717(P2013-528717A)
(43)【公表日】2013年7月11日
(86)【国際出願番号】EP2011057431
(87)【国際公開番号】WO2011141427
(87)【国際公開日】20111117
【審査請求日】2014年2月10日
(31)【優先権主張番号】102010020187.1
(32)【優先日】2010年5月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】307031976
【氏名又は名称】エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Oerlikon Textile GmbH & Co. KG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】マークス ライヒヴァイン
(72)【発明者】
【氏名】デトレフ シュルツ
(72)【発明者】
【氏名】ローラント ニチュケ
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ エンダース
(72)【発明者】
【氏名】クラウス シェーファー
(72)【発明者】
【氏名】マーティン フィッシャー
【審査官】
細井 龍史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−106393(JP,A)
【文献】
特表2007−512445(JP,A)
【文献】
特開平01−246408(JP,A)
【文献】
特開2001−081625(JP,A)
【文献】
特開2003−105621(JP,A)
【文献】
特開平11−279826(JP,A)
【文献】
特開平05−132844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01D 1/00−13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに並んで運転される複数の紡糸ステーションにおいて、複数の糸をグループ毎に、押し出しかつ冷却し、前記紡糸ステーションにそれぞれ、該紡糸ステーションに所属の糸を冷却する冷却空気を供給し、該冷却空気を空調装置の主ファンによって生ぜしめる、多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する方法であって、
前記冷却空気の空気圧を補助ファンによって高め、前記冷却空気を高められた空気圧で、前記紡糸ステーションのうちの少なくとも1つに供給し、冷却空気流を各紡糸ステーションの冷却装置に供給し、このとき前記補助ファンは前記主ファンの下流側に配置され、前記主ファンによって生ぜしめられた前記冷却空気は、各紡糸ステーションの前記冷却装置への供給前に、前記補助ファンを通過し、前記冷却空気の貫流量を、前記紡糸ステーションのうちの1つにおいて、当該紡糸ステーションの運転状態の変化時に、個々に変化させることを特徴とする、多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する方法。
【請求項2】
前記冷却空気の前記空気圧を、各紡糸ステーションのために、互いに無関係に独立させて、複数の前記補助ファンによって高める、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記冷却空気の前記貫流量を、前記補助ファンのうちの1つ及び/又は、前記紡糸ステーションに接続された供給管路における絞りフラップによって、調節する、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記絞りフラップを、手動式に又は電気式の調節アクチュエータによって操作する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記主ファンは、すべての紡糸ステーションに供給される前記冷却空気の前記空気圧を、400Pa〜700Paの正圧範囲において生ぜしめる、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
互いに並んで運転される複数の紡糸ステーションにおいて、複数の糸をグループ毎に、押し出しかつ冷却し、前記紡糸ステーションにそれぞれ、該紡糸ステーションに所属の糸を冷却する冷却空気を供給し、該冷却空気を空調装置の主ファンによって生ぜしめ、
前記冷却空気の空気圧を補助ファンによって高め、前記冷却空気を高められた空気圧で、前記紡糸ステーションのうちの少なくとも1つに供給し、冷却空気流を各紡糸ステーションの冷却装置に供給し、このとき前記補助ファンは前記主ファンの下流側に配置され、前記主ファンによって生ぜしめられた前記冷却空気は、各紡糸ステーションの前記冷却装置への供給前に、前記補助ファンを通過する、多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する方法を実施する装置であって、
複数の紡糸ノズル(38)と1つの冷却装置(6)とを備える各1つの紡糸装置(2)を有する複数の紡糸ステーション(1.1,1.2)と、
該複数の紡糸ステーション(1.1,1.2)にそれぞれ配設されかつ主管路(10)に接続されている複数の供給管路(9.1,9.2)であって、前記冷却装置(6)を、冷却空気を準備する空調装置(11)の中央の主ファン(12)に並列的に接続する供給管路(9.1,9.2)と
を備えていて、
前記主ファン(12)に後置された少なくとも1つの補助ファン(29)が、冷却空気の空気圧を高めるために設けられていて、該補助ファン(29)は、前記主管路(10)に又は、前記供給管路(9.1,9.2)のうちの1つに配置されていることを特徴とする、多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する装置。
【請求項7】
複数の補助ファン(29.1,29.2)が設けられており、該補助ファン(29.1,29.2)は、前記供給管路(9.1,9.2)に分配されていて、互いに無関係に独立して駆動可能に形成されている、請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記補助ファン(29.1,29.2)は、互いに無関係に独立して、複数のファンモータ(33.1,33.2)によって駆動可能である、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記ファンモータ(33.1,33.2)には、互いに無関係に独立して制御可能に形成された複数の制御器(18.1,18.2)が配設されている、請求項8記載の装置。
【請求項10】
複数の圧力センサ(28.1,28.2)が、前記供給管路(9.1,9.2)に分配配置されており、前記圧力センサ(28.1,28.2)及び前記制御器(18.1,18)は、前記補助ファン(29.1,29.2)を制御する各制御回路に組み込まれている、請求項9記載の装置。
【請求項11】
前記紡糸ステーション(1.1,1.2)の1つの内部において、前記ファンモータ(33.1,33.2)の前記制御器(18.1,18.2)は、調節制御ユニット(23.1,23.2)に接続されており、該調節制御ユニット(23.1,23.2)は糸監視ユニット(24.1,24.2)に接続されている、請求項7から10までのいずれか1項記載の装置。
【請求項12】
複数の絞りフラップ(13.1,13.2)が設けられており、該絞りフラップ(13.1,13.2)は、前記供給管路(9.1,9.2)に分配されていて、手動式に又はそれぞれ1つの弁アクチュエータ(21)によって操作可能に形成されている、請求項6から11までのいずれか1項記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に記載された方法、すなわち、互いに並んで運転される複数の紡糸ステーションにおいて、複数の糸をグループ毎に、押し出しかつ冷却し、前記紡糸ステーションにそれぞれ、該紡糸ステーションに所属の糸を冷却する冷却空気を供給し、該冷却空気を空調装置の主
ファンによって生ぜしめる、多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する方法、並びに、請求項9の前提部に記載された、前記方法を実施する装置に関する。
【0002】
このような方法及び装置は、例えばWO2005/052224A1に基づいて公知である。
【0003】
合成糸はその製造時に、通常、多数の合成糸が一緒に製造される。特にプロセス開始時及びプロセス中断時における取扱いのために、糸はグループを成して、1つの紡糸装置において互いに並んで配置された複数の紡糸ステーションによって、押し出されかつ冷却される。1つの紡糸ステーションによって生ぜしめられた糸は一緒に、当該紡糸ステーションに配設された巻取り装置によってボビンに巻き取られる。巻取り装置の特性及び巻取り装置の巻取り箇所の数に応じて、1つの紡糸ステーション内において、8〜32の糸を同時に製造することができる。複数の紡糸ステーションは、互いに並んで運転され、一緒に1つの機械工場に設置されている。新たに押し出された糸を紡糸ステーションにおいて冷却できるようにするために、各紡糸ステーションにはそれぞれ個別に冷却空気が供給され、この冷却空気は、糸を冷却するための冷却装置によって使用される。
【0004】
WO2005/052224A1に開示されているように、紡糸ステーションに供給される冷却空気は、空調装置からもたらされる。この空調装置はそのために主管路に接続されており、この主管路は、紡糸ステーションに沿って延在している。そして紡糸ステーションに配設された冷却装置は、それぞれの供給管路を介して主管路に接続されている。このようにして各紡糸ステーションには、1つの主流から供給された冷却空気流を供給することができる。紡糸ステーションの内部において、冷却空気は、冷却装置の構成に応じて、横方向に吹き付けられる空気流として又は半径方向に吹き付けられる空気流として、糸群に供給されることができる。しかしながらまた、冷却空気を冷却装置の内部において複数の冷却シリンダ又はブロー管によって分配した状態で、紡糸ステーション内において個々の糸それぞれに、分配冷却流として供給することも、可能である。
【0005】
公知の方法及び公知の装置では、各紡糸ステーションにおいて同じ冷却空気流が生ぜしめられ、この冷却空気流の強さは、主としてそのときのプロセス及び糸型式によって決定されている。冷却空気の供給はこの場合、通常、冷却空気を1つの主
ファンから主管路内に供給する空調装置によって行われる。そして主管路内における冷却空気の空気圧は、僅かな正圧を有しており、これにより、主管路に接続されたすべての紡糸ステーションへの冷却空気の分配供給が保証されるようになっている。
【0006】
合成糸の製造時に高いプロセス速度を得るために、冷却空気流と糸との間において可能な限り僅かな相対速度しか発生させない冷却装置が製造されている。このような冷却装置は通常、冷却空気の比較的高い空気圧を必要とし、このような空気圧は、空調装置の出力上昇によって準備することができると考えられていた。しかしながら、冷却空気の高められた空気圧は空調装置における装置において問題を生ぜしめることが判明した。例えば主
ファンの出力性能は、必要な冷却空気供給を保証するのに、しばしば不十分である。さらに冷却空気の案内シャフトの強度は、冷却空気の高められた空気圧に対して不十分であることが分かった。
【0007】
ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた、多数の糸を押し出しかつ冷却する方法並びに装置を改良して、いかなる型式の冷却装置に対しても紡糸ステーションへの冷却空気供給を適切に行うことができる、方法並びに装置を提供することである。
【0008】
本発明の別の課題は、互いに並んで運転される複数の紡糸ステーションに、冷却空気需要が異なっている場合でも、1つの共通の空調装置から冷却空気を所望のように供給することができる、多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する方法並びに装置を提供することである。
【0009】
前記課題は、請求項1記載の特徴を備える方法並びに請求項9記載の特徴を備える装置によって解決される。
【0010】
すなわち前記課題を解決するために本発明の方法では、互いに並んで運転される複数の紡糸ステーションにおいて、複数の糸をグループ毎に、押し出しかつ冷却し、前記紡糸ステーションにそれぞれ、該紡糸ステーションに所属の糸を冷却する冷却空気を供給し、該冷却空気を空調装置の主
ファンによって生ぜしめる、多数の合成糸を溶融紡糸及び冷却する方法において、前記冷却空気の空気圧を補助
ファンによって高め、前記冷却空気を高められた空気圧で、前記紡糸ステーションのうちの少なくとも1つに供給するようにした。
【0011】
また前記課題を解決する本発明の装置では、複数の紡糸ノズルと1つの冷却装置とを備える各1つの紡糸装置を有する複数の紡糸ステーションと、該複数の紡糸ステーションにそれぞれ配設されかつ主管路に接続されている複数の供給管路であって、前記冷却装置を、冷却空気を準備する空調装置の中央の主
ファンに並列的に接続する供給管路と、を備える装置において、前記主
ファンに後置された少なくとも1つの補助
ファンが、冷却空気の空気圧を高めるために設けられていて、該補助
ファンは、前記主管路に又は、前記供給管路のうちの1つに配置されているようにした。
【0012】
本発明の別の有利な態様は、それぞれの従属請求項に記載されている。
【0013】
本発明による方法もしくは装置には、次のような特別な利点がある。すなわち本発明では、空調装置によって準備される主空気流を変化させることなしに、紡糸ステーションにおいてその都度の需要に応じた冷却空気供給が可能である。これによって、1つの空調装置によって冷却空気が準備される紡糸装置を、フレキシブルに利用することが可能になる。例えば紡糸ステーションのうちの1つにおいて、他の紡糸ステーションに比べて多くの貫流量を得るために、本発明の方法によれば、冷却空気の空気圧が1つの補助
ファンによって高められ、空気圧を高められた冷却空気が当該紡糸ステーションに供給される。これによって、大量の冷却空気消費量をもつ冷却装置をも、汎用の空調装置によって運転することができる。本発明による装置はそのために、主
ファンに後置された少なくとも1つの補助
ファンを有していて、この補助
ファンは、主管路か又は供給管路のうちの1つに配置されている。
【0014】
主管路によって冷却空気を供給される各紡糸ステーションにおいて、フレキシブルな冷却空気供給を得るために、本発明による方法の好適な態様では、冷却空気の空気圧を、各紡糸ステーションのために、互いに無関係に独立させて、複数の補助
ファンによって高める。
【0015】
本発明による装置は、そのために複数の補助
ファンを有しており、該補助
ファンは、前記供給管路に分配されていて、互いに無関係に独立して駆動可能に形成されている。
【0016】
冷却装置の構成に応じて、冷却空気の空気圧を、700Pa〜2000Paの範囲の正圧に高めると、好適であることが判明している。このようにすると、糸毎に冷却空気流を生ぜしめる必要があるニューマチック式の冷却システムにも、冷却空気を確実に供給することができる。
【0017】
特に、糸を冷却するために比較的大きな貫流量が使用される使用例では、冷却空気の貫流量を、それぞれの運転状態に関連して変化させることが望ましい。ゆえに本発明による方法の好適な態様では、冷却空気の貫流量を、前記紡糸ステーションのうちの1つにおいて、当該紡糸ステーションの運転状態の変化時に、個々に変化させる。
【0018】
特に、紡糸及び糸の当て付けを行うプロセス開始時には、冷却空気の貫流量を減じることが必要であり、従って本発明による方法の好適な態様では、前記紡糸ステーションの前記冷却空気の貫流量を、該冷却空気の休止量と該冷却空気の運転量との間において調節する。
【0019】
紡糸及び糸の当て付けが紡糸ステーションにおいて行われるや否や、冷却空気供給は、冷却空気の運転量へと調節されることができ、これによって糸の製造のために必要な冷却が始まる。
【0020】
貫流量の調節は好ましくは、補助
ファンによって直に実施される。しかしながらまた、冷却空気の貫流量の調節を、紡糸ステーションに配設されていて供給管路内において直に作用する絞りフラップによって行うことも可能である。
【0021】
自動化の程度に応じて、絞りフラップは、操作員による手動によって操作されても、又は調節アクチュエータを介して電気式に作動させてもよい。
【0022】
冷却空気の基本供給は、本発明による方法の好適な態様では、前記主
ファンは、すべての紡糸ステーションに供給される冷却空気の空気圧を、400Pa〜700Paの正圧範囲において生ぜしめる。このようにすると、紡糸装置の内部において、冷却空気の僅かな貫流量しか必要としない紡糸ステーションをも、主供給部に接続することができる。そして好ましくは種々異なった構成を有する複数の紡糸ステーションをも、1つの空調装置に接続することができる。さらに、運転条件に基づく調節時において、冷却空気の休止量を、補助
ファンの作動なしに、空調装置によって直接的に準備することができる。
【0023】
本発明による装置は、本発明による方法を実施するために、前記主
ファンに後置された少なくとも1つの補助
ファンを、冷却空気の空気圧を高めるために有しており、この補助
ファンは、前記主管路に又は、前記供給管路のうちの1つに配置されている。
【0024】
通常、紡糸ステーションは、合成糸を製造する紡糸装置全体において、同一に構成されているので、これらの紡糸ステーションにおいて製造された糸は、それぞれ同一に形成された冷却装置によって冷却される。従って本発明による装置の好適な態様では、それぞれ供給管路に分配されていて互いに無関係に独立して駆動可能に形成された複数の補助
ファンが、設けられている。
【0025】
補助
ファンは、この場合好ましくは、互いに無関係に独立して、複数の
ファンモータによって駆動可能である。
【0026】
さらにそれぞれ配設された制御器によって、
ファンモータは個々に運転されることができ、その結果、冷却空気の貫流量の調節は、補助
ファンによって直に行うことができる。また均一な冷却空気量を準備できるようにするために、本発明による装置の特に好適な態様では、複数の圧力センサが、前記供給管路に分配配置されており、前記圧力センサ及び前記
ファンモータの前記制御器は、前記補助
ファンを制御する各制御回路に組み込まれている。このようになっていると、各紡糸ステーションの前において、連続的でかつ均一な冷却空気供給を調節することができる。
【0027】
さらに、1つの調節制御ユニットにおける制御器の組込みは、紡糸ステーションの運転状態に関連した、冷却空気供給の調節を行うことができるようにするために、好適である。本発明による装置の別の好適な態様では、調節制御ユニットは糸監視ユニットに接続されており、このようになっていると、糸切れ発生時及びプロセス中断時に直ぐに冷却空気供給の切換えを行うことができる。
【0028】
択一的に、冷却空気の貫流量を、紡糸ステーション毎にそれぞれ1つの絞りフラップによって調節することも可能であり、このような絞りフラップは、各供給管路に分配されていて、かつ手動式に又は電気作動式に形成されている。
【0029】
次に図面を参照しながら、本発明による装置の幾つかの実施形態につき、本発明による方法及び装置について詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明による方法を実施する本発明による装置の第1実施形態を示す図である。
【
図2】貫流量を調節するために働く、
図1に示した実施形態の絞りフラップを、異なった位置で示す図である。
【
図3】本発明による方法を実施する本発明による装置の別の実施形態を示す図である。
【
図4】本発明による方法を実施する本発明による装置のさらに別の実施形態を示す図である。
【
図5】本発明による方法を実施する本発明による装置のさらに別の実施形態を示す図である。
【
図6】本発明による装置の実施形態のうちの1つの実施形態の紡糸ステーションを示す図である。
【0031】
図1は、本発明による方法を実施する、本発明による装置の第1実施形態を概略的に示す図である。この実施形態では、図面を見易くするために、それぞれ5つの糸から成る2つの糸群を製造するための2つの紡糸ステーションだけが示されている。通常は、このような紡糸ステーションが複数互いに並んで配置されていて、これにより多数の合成糸を製造することができる。また紡糸ステーション毎の糸の数も一例である。通常は1つの紡糸ステーションにおいて少なくとも6〜最大32の糸が、平行に押し出され、かつ冷却される。
【0032】
図1に示す実施形態では、紡糸ステーション1.1,1.2が互いに並んで配置されている。紡糸ステーション1.1,1.2は同一に形成されている。そして各紡糸ステーション1.1,1.2はそれぞれ1つの紡糸ビーム2と、該紡糸ビーム2の下に配置された1つの冷却装置6とを有する。紡糸ビーム2はその上側に紡糸ポンプ3を有し、この紡糸ポンプ3は溶融物供給部4を介して溶融物源(図示せず)と接続されている。紡糸ポンプ3はマルチプルポンプとして形成されていて、駆動軸5を介して駆動される。
【0033】
加熱される紡糸ビーム2の内部に配置された分配系を介して、紡糸ポンプ3は、複数の紡糸ノズルに接続されており、これらの紡糸ノズルは、紡糸ビーム2の下側に保持されている(図示せず)。
【0034】
紡糸ビーム2の下に配置された冷却装置6は、図示の実施形態では1つの圧力室8と、この圧力室8の下側に接続された複数の冷却管7とによって形成されている。この場合、各1つの冷却管7はそれぞれ1つの紡糸ノズル(図示せず)に配設されており、これにより1つの糸のフィラメント群をそれぞれ冷却することができる。例えば冷却管7毎に糸27は、冷却管7の下に配置された糸ガイド34によって案内されている。
【0035】
紡糸ステーション1.1,1.2における冷却装置6に冷却空気を供給するために、各1つの供給管路9.1,9.2がそれぞれ紡糸ステーション1.1,1.2に配設されている。供給管路9.1,9.2はそれぞれ、各紡糸ステーション1.1,1.2の冷却装置6の圧力室8に開口している。供給管路9.1,9.2は反対側の端部で、主管路10に接続されている。この主管路10は空調装置11に接続されており、この空調装置11によって主管路10内には、冷却空気の主流が生ぜしめられる。そのために空調装置11は、
ファン駆動装置30によって駆動される主
ファン12を有している。
【0036】
供給管路9.1,9.2の分岐部の直前において、主管路10には補助
ファン29が配置されており、この補助
ファン29は主
ファン12に後置され、つまり主
ファン12の下流側に配置されている。補助
ファン29は、制御器18を介して制御される
ファンモータ33を介して駆動される。制御器18は制御装置19に接続されている。
【0037】
各供給管路9.1,9.2には、それぞれ1つの絞りフラップ13.1,13.2が配設されており、これによって、供給管路9.1,9.2を通してそれぞれ紡糸ステーション1.1,1.2に供給される冷却空気の貫流量を調節することができる。図示の実施形態では絞りフラップ13.1は手動式に調節可能に形成されていて、ハンドル車14を、絞りフラップ13.1を調節するために有している。これに対して絞りフラップ13.2は電気式に調節可能に形成されており、この場合絞りフラップ13.2の調節は、弁アクチュエータ21と弁制御装置22とによって行われる。この弁制御装置22はこの場合好ましくは、操作ステーション又は制御装置を介して作動させられる。
【0038】
ここで明瞭に付言しておくと、絞りフラップ13.1,13.2は好ましくはすべての紡糸ステーション1.1,1.2において同一に構成されている。図示の実施形態は単に、絞りフラップは手動調節可能に構成することも電気調節可能に構成することもできる、ということを例示しているだけである。
【0039】
空調装置11に接続された主管路10は、複数の紡糸ステーションにわたって延びている。従って紡糸ステーション毎に、少なくとも1つの供給管路が主管路10に接続されている。
【0040】
図1に示した実施形態では、紡糸ステーション1.1,1.2においてそれぞれ平行に複数の糸が、供給されるポリマ溶融物から押し出され、次いで冷却される。糸の冷却後に、これらの糸はゴデットシステム(図示せず)を介して引き出され、延伸され、次いでボビンに巻き取られる。そのために各紡糸ステーション1.1,1.2にはそれぞれ1つのゴデットシステム及び巻取り装置(図示せず)が配設されている。そして各紡糸ステーション1.1,1.2において、一群の糸を連続的にポリマ溶融物から生ぜしめることができる。
【0041】
糸を冷却するために、空調装置11によって、15℃〜75℃の範囲の空気温度を有する冷却空気が準備され、この冷却空気は、主
ファン12によって主管路10内に吹き込まれる。この場合冷却空気は、好ましくは200Pa〜700Paの範囲の若干の正圧状態で主管路10内において案内される。
【0042】
冷却空気の比較的大きな貫流量を紡糸ステーション1.1,1.2毎に準備できるようにするために、補助
ファン29を介して冷却空気の圧力が高められる。主管路10内における冷却空気の空気圧は、補助
ファン29によって700Pa〜2000Paの範囲の正圧に高めることができる。これによって、各冷却装置6の供給管路9.1,9.2を介して、それぞれ高められた空気圧を有する冷却空気が準備される。
【0043】
紡糸ステーション1.1又は1.2の運転状態に応じて、供給管路9.1,9.2に配置された各絞りフラップ13.1,13.2を介して、冷却空気の所定の貫流量が調節され、かつ冷却装置6に供給される。従って絞りフラップ13.1,13.2は、必要な貫流量を調節するためにそれぞれ第1の切換え位置に調節される。
【0044】
プロセスの開始時又は糸切れの後では、糸をゴデットシステム及び巻取り装置に当て付けることが必要である。この当て付け動作は、製造速度を減じられた状態で実施されるので、製造速度に合わせて調節された、冷却装置6における冷却空気の貫流量は、当て付け動作を阻止しかつ妨害することになる。同様に、プロセス開始時における紡糸開始動作には、新たに押し出される糸を個々に冷却管7を通して案内できるようにするために、特別な要求が課せられる。従って、貫流量を変更させる、冷却装置へ6の冷却空気供給の調節が必要である。例えば供給管路9.1における冷却空気供給は、絞りフラップ13.1によって、冷却空気の所定の運転量又は休止量に調節することができる。この冷却空気の所定の運転量は、糸を冷却するために使用され、好ましくは前記所定の運転量よりも僅かであり、冷却空気の休止量は、プロセス中断時又はプロセス始動時に調節される。これによって糸の新たな当て付けが最適化され、その結果、短い中断時間を実現することができる。
【0045】
図2には、供給管路9.1における絞りフラップ13.1の異なった切換え位置が例示されている。これらの切換え位置はこの場合、供給管路9.1の内部における絞りフラップ13.1の異なった位置によって得られる。例えば
図2.1には絞りフラップ13.1が最大に開放された状態において示されており、これによって、冷却空気の供給される貫流量は、妨げられることなく絞りフラップ13.1を通過することができる。
【0046】
図2.2には絞りフラップ13.1の変えられた位置が示されており、この場合供給管路9.1の内部においては、減じられた開放横断面が絞りフラップ13.1によって開放されている。これによって、冷却空気の減じられた貫流量が調節される。この位置は例えば、紡糸ステーションにおいて冷却空気の休止量を調節するために使用されることができる。
【0047】
図2.3には絞りフラップ13.1の閉鎖された位置が示されており、これによって供給管路9.1における冷却空気供給は、中断されており、ひいては紡糸ステーション1.1には冷却空気が供給されない。この位置は好ましくは紡糸ステーションにおける保守作業時に調節することができる。
【0048】
図1に示した実施形態において、主管路10における冷却空気の中央の供給はさらに、主管路10内に圧力センサ28が配置されていることによって、改善することができる。圧力センサ28は
図1に破線で示されている。この圧力センサ28は制御装置19に接続されており、この制御装置19において、圧力センサ28によって信号化された空気圧力は、目標値と実際値とを比較される。主管路10において冷却空気の不都合な降下又は不都合な過剰上昇が発生するや否や、制御装置19によって補助
ファン29の出力が変化させられる。そのために制御器18は制御装置19から相応な制御命令を受け取り、それによって
ファンモータ33は高められた又は減じられた回転数で補助
ファン29を駆動する。中央の冷却空気供給のこのような選択的な制御は、複数の紡糸ステーションにおける個々の調節を均一化できるようにするために、特に有利である。
【0049】
図1に示した実施形態では、紡糸ステーション1.1,1.2における冷却空気の調節は、好ましくは操作員による手動によって実施される。しかしながらまた基本的には、このような調節を自動化して実施すること、及び機械の制御コンセプトに組み込むことも可能である。
【0050】
そのために別の実施形態が
図3に示されており、この実施形態は、その構造において
図1に示した実施形態とほぼ同じであるので、同一の構成については既に述べた記載を参照するものとし、以下においては単に相違についてだけ述べる。
【0051】
紡糸ステーション1.1,1.2は、
図1に示した実施形態と同じに構成されていて、それぞれ1つの冷却装置6を有している。冷却装置6の冷却空気供給は、中央の空調装置11を介して行われ、この空調装置11は冷却空気を主
ファン12から主管路10内に供給する。主管路10には、紡糸ステーション1.1,1.2の冷却装置6がそれぞれ供給管路9.1,9.2を介して接続されている。各供給管路9.1,9.2にはそれぞれ補助
ファン29.1,29.2が配置されている。これらの補助
ファン29.1,29.2はそれぞれ別個の
ファンモータ33.1,33.2によって駆動され、これらの
ファンモータ33.1,33.2はそれぞれ所属の制御器18.1,18.2によって制御される。これらの制御器18.1,18.2は中央の制御装置19に接続されている。
【0052】
各紡糸ステーション1.1,1.2はそれぞれ操作ステーション20.1,20.2を有し、これらの操作ステーション20.1,20.2は制御装置19に接続されている。例えば、冷却空気の所定の貫流量を補助
ファン29.1,29.2を介して調節できるようにするために、操作ステーション20.1,20.2を介して操作員により制御命令を入力することができる。同様に、各紡糸ステーションの運転状態に関連した、冷却空気供給の調節を、操作ステーション20.1,20.2を介して予め設定することができる。空調装置を介した冷却空気の基本供給を規定されたレベルに保つことができるようにするために、空調装置11の領域において主管路10は、補足的にバイパス管路15及びバイパス弁16を備えている。バイパス管路15は周囲に開口しているので、バイパス弁16によって冷却空気の二次流は主管路10から直に排出することができる。バイパス弁16は弁アクチュエータ21を介して制御可能であり、この弁アクチュエータ21は弁制御装置22を介して制御される。弁制御装置22は制御装置19に接続されている。
【0053】
主管路10の、バイパス管路15のさらに下流には、圧力センサ28が設けられており、この圧力センサ28は、制御装置19に接続されていて、主
ファン12によって主管路10内に吹き込まれる冷却空気の空気圧を測定する。そして制御装置19内では、圧力センサ28から供給された圧力信号を常に監視することができ、かつ実際値と目標値との比較に関連してバイパス弁16における相応な弁制御を実施することができる。これによって、接続されたすべての紡糸ステーション1.1,1.2に冷却空気を適宜に供給することができる。
【0054】
ここでさらに付言しておくと、冷却空気供給を制御するために、
図3に示したバイパス弁を、
図1に示したように、モータ制御される絞りフラップ又は手動制御される絞りフラップと組み合わせることも可能である。
【0055】
糸の巻取りに到るまでに紡糸ステーション内における現象を、制御コンセプトに組み込むことができるようにするために、
図4にはさらに別の実施形態が示されており、この実施形態は、その構造において
図3に示した実施形態とほぼ同じであるので、同一の構成については既に述べた記載を参照するものとし、以下においては単に相違についてだけ述べる。
【0056】
図4に示した実施形態では、紡糸ステーション1.1,1.2に配設されたゴデットシステム25.1,25.2と巻取り装置26.1,26.2とが略示されている。ゴデットシステム25.1,25.2は通常のように、紡糸ステーション1.1,1.2の冷却装置6の直ぐ下に配置されており、これにより糸群を冷却装置6から引き出すことができる。ゴデットシステム25.1,25.2には巻取り装置26.1,26.2が後置されており、これらの巻取り装置26.1,26.2において糸は互いに平行にそれぞれボビンに巻き取られる。ゴデットシステム25.1と巻取り装置26.1との間には、糸監視ユニット24.1が配置されており、これにより例えば糸切れを検知することができる。糸監視ユニット24.1は調節制御ユニット23.1に接続されており、この調節制御ユニット23.1は紡糸ステーション1.1に配設されていて、操作ステーション20.1に接続されている。調節制御ユニット23.1は同様に、供給管路9.1における補助
ファン29.1を制御するために、
ファンモータ33.1の制御器18.1とも接続されている。供給管路9.1において所定の正圧を冷却空気供給時に維持できるようにするために、圧力センサ28.1が設けられており、この圧力センサ28.1は供給管路9.1において補助
ファン29.1に後置されている。圧力センサ28.1は調節制御ユニット23.1に接続されている。これによって調節制御ユニット23.1内において、実際値と目標値との分析により、冷却空気の所定の空気圧を、紡糸ステーション1.1における冷却装置6への冷却空気供給時に直に、所定の値範囲に維持することができる。
【0057】
紡糸ステーション1.1と同様に、紡糸ステーション1.2にも調節制御ユニット23.2が配設されていて、この調節制御ユニット23.2は、操作ステーション20.2、糸監視ユニット24.2、圧力センサ28.2及び制御器18.2に接続されている。糸監視ユニットとの付加的な接続によって、紡糸ステーションにおける冷却空気の冷却空気流の調節を自動化することができ、これによって、糸切れの認識時に直ぐに、該当する補助
ファン29.1又は29.2における冷却空気の貫流量の変化させられた調節を実施することができる。そしてプロセス障害の排除後及び新たな糸当て付け後に、操作ステーション20.1又は20.2からそれぞれ、調節制御ユニット23.1,23.2を介して補助
ファン29.1,29.2における高められた冷却空気供給への復帰を調節することができる。
【0058】
主管路10における冷却空気の基本供給のために、
図4の実施形態では、空調装置11は同様に主
ファン12を備えて形成されており、この主
ファン12は
ファン駆動装置30を介して駆動される。この場合
ファン駆動装置30には、主
ファン制御装置17が配設されていて、この主
ファン制御装置17は、主
ファン12によって生ぜしめられる冷却空気流を変化させることができる。主
ファン制御装置17は、図示されていない中央の制御装置に接続されている。
【0059】
既に冒頭において述べたように、このような実施形態は、好ましくは一列に配置された複数の紡糸ステーションと共に運転させられる。この場合すべての紡糸ステーションが同一に形成されているのではないことが通常であり、従って、例えば糸を冷却するためには種々異なった冷却装置が使用される。それにもかかわらず特定の紡糸ステーションにおいて冷却空気流を個別に調節できるようにするために、
図5には、さらに別の実施形態が示されている。この
図5に示した実施形態では、第1の3つの紡糸ステーションが示されており、この場合紡糸ステーション1.1,1.2は既に述べた実施形態における紡糸ステーションと同じに形成されている。それに対して紡糸ステーション1.3は、糸を冷却するための冷却管を使用しない冷却装置6を有している。紡糸ステーション1.1,1.2は、
図4の実施形態における紡糸ステーション1.1,1.2と同じに構成されている。
【0060】
これに対して紡糸ステーション1.3は、供給管路9.3を介して主管路10に接続されている。この場合紡糸ステーション1.3に供給される冷却空気は、空調装置11の主
ファン12の調節だけによって決定される。空調装置によって生ぜしめられたこの冷却空気供給は、紡糸ステーション1.1,1.2では基本供給として受容され、かつ補助
ファン29.1,29.2によって補強される。
【0061】
図5において空調装置11は、付加的に
ファン制御装置31を備えており、この
ファン制御装置31は主
ファン12の主
ファン制御装置17に作用する。主管路10には圧力センサ28.3が設けられており、この圧力センサ28.3は、主
ファン12によって生ぜしめられた冷却空気の空気圧を、連続的に検出する。そして圧力センサ28.3の圧力信号は、
ファン制御装置31に入力され、これによって
ファン駆動装置30は、主
ファン12において望まれている出力に相応するように制御可能である。
【0062】
図6には、例えば
図1〜
図5に示した実施形態において好適に使用することができる紡糸ステーションの1実施形態が示されている。紡糸ステーションのこの実施形態は、紡糸ビーム2を有していて、この紡糸ビーム2は複数の紡糸ノズル38を保持しており、これらの紡糸ノズル38は、分配管路系39を介して紡糸ポンプ3に接続されている。紡糸ビーム2は、溶融物を導く構成部材を加熱するために、加熱可能に形成されている。
【0063】
紡糸ビーム2の下側には圧力室8が配置されており、この圧力室8は昇降装置40によって保持されていて、紡糸ビーム2に対する高さを調節できるように形成されている。圧力室8はこの実施形態では、上側室35と下側室36とを有していて、この上側室35と下側室36とは、ガス透過性の中間壁41によって互いに隔てられている。供給管路9.1が圧力室8の下側室36に接続されていて、これによって下側室36に流入した冷却空気流は上側室35へと分配される。上側室35の内部には、紡糸ノズル38に対して同軸的に冷却シリンダ34が配置されており、これらの冷却シリンダ34は、ガス透過性の壁を有している。冷却シリンダ34はそれぞれ、紡糸ノズルによって生ぜしめられたフィラメント束を取り囲んでおり、このフィラメント束は通常のように1つの糸にまとめられる。上記配置形式によって、上側室35内に達した冷却空気流は冷却シリンダ34を介して分配され、部分流として、押し出されたフィラメント束に供給される。
【0064】
冷却シリンダ34の延長部には、フィラメントの冷却を実施するために、それぞれ管片37と冷却管7とが設けられている。管片37は下側室36を貫通しており、下側室36の下側には冷却管7が保持されている。冷却管7はその延在方向において、横断面減少部を有しており、その結果、冷却シリンダ34を介して導入された部分流はさらに加速され、これによって可能な限り高い紡糸速度を得ることができる。
【0065】
多数の糸を、紡糸ステーションに供給された冷却空気流によって均一に冷却できるようにするためには、冷却空気の高い貫流量が必要であり、この貫流量は例えば40〜120m
3/hの範囲であってよい。そのためには700Pa〜2000Paの範囲の正圧における冷却空気が必要である。
【0066】
図6に示した実施形態では、例えば保守サイクル時に冷却装置6を紡糸ビーム2から切り離すために、昇降装置40の制御は、好ましくは同様に、中央の制御装置19又は調節制御ユニット23.1又は23.2と組み合わせることができ、その結果、冷却空気の貫流量の調節は、昇降装置40の制御に関連して実施することができる。
【0067】
図6に示した紡糸ステーションの実施形態は単に一例である。基本的には、本発明による装置において形成された紡糸ステーション及び本発明による方法によって運転される紡糸ステーションは、冷却管のない冷却装置を有することもできる。例えば、吹き付け壁を用いて冷却空気流を糸群に横方向から導くような冷却装置を用いて、好適に運転することも可能である。特に好適な実施形態では、個々の糸をブロー管(Blaskerze)を用いて冷却するような冷却装置を使用することができる。この場合に重要なことは、冷却空気供給を、中央の空調装置とは無関係に独立させて、補助
ファンによって個々に適合させることができることである。例えば、冷却空気の大きな貫流量を、冷却空気の相応に高い空気圧によって実現することもできる。
【0068】
図3〜
図5に示した実施形態は、冷却空気の貫流量を調節するために、さらに次のように構成されていても良い。すなわち変化実施形態では、供給管路内に付加的に、
図1に示した実施形態から既知の絞りフラップが使用される。この場合例えば、各補助
ファンにそれぞれ絞りフラップが後置されることによって、紡糸ステーション毎における冷却空気供給の調節を目的とした、フレキシブルな調節可能性が得られる。
【符号の説明】
【0069】
1.1,1.2,1.3 紡糸ステーション
2 紡糸ビーム
3 紡糸ポンプ
4 溶融物供給部
5 駆動軸
6 冷却装置
7 冷却管
8 圧力室
9.1,9.2,9.3 供給管路
10 主管路
11 空調装置
12 主
ファン
13.1,13.2 絞りフラップ
14 ハンドル車
15 バイパス管路
16 バイパス弁
17 主
ファン制御装置
18,18.1,18.2 制御器
19 制御装置
20.1,20.2 操作ステーション
21 弁アクチュエータ
22 弁制御装置
23.1,23.2 調節制御ユニット
24.1,24.2 糸監視ユニット
25.1,25.2 ゴデットシステム
26.1,26.2 巻取り装置
27 糸
28,28.1,28.2 圧力センサ
29,29.1,29.2 補助
ファン
30
ファン駆動装置
31
ファン制御装置
32 糸ガイド
33,33.1,33.2
ファンモータ
34 冷却シリンダ
35 上側室
36 下側室
37 管片
38 紡糸ノズル
39 分配管路系
40 昇降装置
41 中間壁