【実施例】
【0029】
通信システムにおける使用のために本発明の実施例のコンテキストを提供する目的で、
図1は、複数のセル12内の無線通信を制御する基地局コントローラ(BSC)を示し、上記セルは、対応する基地局(BS)14によってサービスされる。一般に、各基地局14は、対応する基地局14に関連付けられたセル12内にある移動端末及び/又は無線端末16との、OFDMを使用した通信を容易にする。移動端末16は、以下の説明においてユーザ又はUEと表し得る。個々のセルは複数のセクタ(図示せず)を有し得る。基地局14に対する移動端末16の移動は、チャネル状態におけるかなりの変動をもたらす。
図示したように、基地局14及び移動端末16は、通信の空間ダイバーシチを提供するために複数のアンテナを含み得る。
【0030】
本明細書及び特許請求の範囲記載の送信の方法は、上りリンク(UL)及び下りリンク(DL)の一方又は両方について行うことができる。ULは、移動局から基地局への方向に送信する。DLは、基地局から移動局への方向に送信する。
【0031】
無線システム用のHARQプロトコル及びタイミング
TGm SRD (IEEE 802.l6m−07/002r4)は以下の要件を規定する。
【0032】
すなわち、データ・レーテンシに関するsection6.2−1では、表3が、DL及びULの最大許容可能レーテンシ10msを規定しており、
システム・オーバヘッドに関するsection6.10では、「アプリケーション全てについての、ベアラー・データ転送に関するオーバヘッド、及び制御シグナリングのオーバヘッドを含むオーバヘッドは、システム機能の適切なサポートの保証、及び全体の性能を損なうことなく、実現可能な限り、削減するものとする」と規定している。
【0033】
本発明の局面は、上記要件の局面に対処するようHARQ手法を提供する。しかし、本発明の局面をIEEE802.16mに関して説明し得るが、本発明の実施例は、IEEE802.16mに限定されない。本発明の一部の実施例は、限定列挙でないが、WiMAXエボリューション及びLTEアドバンストなどの他の通信標準に適用され得る。
【0034】
本願明細書及び特許請求の範囲には、HARQ手法と使用するための実施例がある。本発明の特定の実施例には、リソース適合HARQ(RAS−HARQ)手法、特に、RAS−HARQ手法の制御シグナリングが関係する。RAS−HARQは、ユーザ間のリソース多重化における柔軟性とシグナリング・オーバヘッドとの間のトレードオフを提供する。本発明の一部の実施例では、特定の制御情報が、RAS−HARQ動作を可能にするために基地局から移動局にシグナリングされる。
【0035】
本発明の一部の実施例では、再送信シグナリングが、最初の送信、及び再送信に使用される通常のユニキャスト・シグナリングの一部として含まれる。
【0036】
同期HARQは、再送信をシグナリングしなくてよいため、最小シグナリング・オーバヘッドという利点を有する一方、柔軟でないリソース割り当て及び多重化という欠点を有する。移動局が第1のサブパケットの制御シグナリングをしそこない、基地局がそれを認識しない場合、パケットを回復することが可能でない。DL・UL送信におけるACK・NAK誤りの場合、移動局の再送信は他の移動局と衝突し得る。
【0037】
非同期HARQは、新たな送信対再送信の優先順位付けの点で柔軟であるという利点を有する。したがって、超低速度の場合に、より良好なリンク適合/時間ダイバーシチ性能をもたらす。移動局が、最初又は何れかの他のサブパケットの制御シグナリングをしそこねた場合、パケットを回復する可能性がなお存在している。しかし、HARQチャネル識別子(ACID)、サブパケット識別子(ID)、HARQ識別シーケンス番号(AI−SN)などのパラメータを示すための他の手法と比較して、より多くのシグナリング・オーバヘッドを必要とするという欠点を有する。
【0038】
RAS−HARQは、ユーザ間の柔軟なリソース割り当て及び多重化、並びに非同期HARQと比較して相対的に小さいシグナリング・オーバヘッドという利点を有する。しかし、移動局が最初の送信の制御シグナリングをしそこない、基地局がそれを認識しない場合、パケットを回復することが可能でないという欠点を有する。
【0039】
再送信時間間隔、再送信のためのリソース位置、及び再送信に使用されるMCSの点で再送信を行うやり方はいくつか存在している。表1は、同期HARQ、非同期HARQ、及びRAS−HARQの再送信の特性を要約する。
【0040】
【表1】
制御シグナリングにおける誤りはHARQ性能に影響を及ぼす。基地局から移動局に送出される制御情報は、HARQサブパケット合成に重大な情報を含んでいるからである。
サブパケットの再合成の一般的な手法のうちの2つには、チェイス合成及び増加的冗長度(IR)が含まれる。チェイス合成では、各再送信は同じ情報を含む。IRの場合、全ての再送信が更なる情報を受信器に提供するように、各再送信は、先行する再送信とは別の情報を含む。
【0041】
IRは、ソフト合成利得及び符号化利得をもたらす。本発明の一部の実施例では、IRが使用される場合に通常生じる更なるシグナリング・オーバヘッドは、サブパケット・フォーマット・ルックアップを規定することによって避けられる。MCSエントリ毎に、サブパケット・フォーマット(すなわち、母符号から導き出される変調及び効果的な符号化速度)が再送信の試行毎に規定される。ルックアップ・テーブルにおける一部のエントリは、連続する2つの再送信試行が、同じサブパケット・フォーマットを有する場合に、チェイス合成に効果的に変えることが可能である。
【0042】
本発明の一部の実施例では、3状態の肯定応答チャネル及び関連付けられた誤り回復動作は、基地局及び移動局が、制御シグナリングから回復し、パケット喪失を削減することを可能にする。
【0043】
非同期HARQは、通常、他のタイプのHARQ手法よりも多くのシグナリング・オーバヘッドを必要とする一方、基地局において、より高いリソース多重化の柔軟性を可能にする。非同期HARQは、必要に応じて、誤り回復処理を基地局が行うことも可能にする。本発明の一部の実施例では、RAS−HARQは非同期HARQと組み合わせて使用することができる。
【0044】
HARQ肯定応答及び再送信タイミングは、少なくとも部分的に、基地局及び移動局における処理遅延に依存する。送信に割り当てられるDLサブフレーム及びULサブフレームの位置、及び時分割双方向(TDD)下りリンク(DL)・上りリンク(UL)比もHARQタイミングに影響を及ぼす。DL及びULリソースが再送信及び肯定応答に利用可能な場合に、TDD DL・UL比が影響を及ぼすからである。本発明の一部の実施例では、基地局によって構成されるHARQ関連パラメータの使用に基づいた、移動局での自己推定可能なHARQタイミングを可能にする方法が提供される。
【0045】
RAS−HARQでは、リソース位置のみを再送信にシグナリングする必要がある。一部の実施例では、同じ移動局について、進行中の複数の並列HARQ処理が存在しており、各HARQ処理は、符号化器パケットの必要とされる最初の送信、及び何れかの再送信に対応する。したがって、RAS−HARQによる再送信シグナリングには、再送信に割り当てられるリソース、及びHARQ処理を一意に識別することが関係する。
【0046】
再送信のシグナリングの最初のやり方には、HARQプロセス、符号化器パケットを一意に識別するための符号化器パケットIDを含むシグナリング情報の送信、及び再送信のためのリソース割り当て情報が関係している。一部の実施例では、シグナリング情報が、再送信に関係する移動局のユーザIDの関数としてスクランブルされる。
【0047】
一部の実施例では、第1のやり方と整合する、後に再送信されるパケットに関し、そのパケットの当初の送信のシグナリング情報は、当初の送信のリソース割り当て情報及びパケットIDを含む。一部の実施例では、ユーザIDは、スクランブルにも使用される。更に、当初の送信について送信される他のシグナリング情報は、MCS、MIMOモード、及びパケット送信を規定する他の特性のうちの1つ又は複数を有し得る。
【0048】
再送信をシグナリングする第2のやり方には、再送信のためのリソース割り当て情報及び先行する再送信のリソースIDを含む送信シグナリング情報が関係する。先行する再送信のリソースIDの使用は、HARQ処理を一意に識別することが可能である。各HARQ処理は、先行する再送信において別のリソースが割り当てられるからである。一部の実施例では、シグナリング情報が、再送信に関係する移動局のユーザIDの関数としてスクランブルされる。
【0049】
一部の実施例では、上記第2のやり方と整合する、後に再送信されるパケットに関し、そのパケットの当初の送信のシグナリング情報は、当初の送信のリソース割り当て情報及び先行再送信のリソースIDを含む。一部の実施例では、ユーザIDは、スクランブルにも使用される。更に、当初の送信について送信される他のシグナリング情報は、MCS、MIMOモード、及びパケット送信を規定する他の特性のうちの1つ又は複数を有し得る。
【0050】
図19を参照すれば、次に、上記第1のやり方及び上記第2のやり方を包含する方法を説明する。方法には、少なくとも1つの再送信、及び符号化器パケットの最初の送信を有するHARQ処理について、それぞれの送信毎に基地局から移動局に制御情報を送信する工程19−1が関係する。制御情報は、送信に割り当てられる時間リソース、周波数リソース及び時間・周波数リソースのうちの1つの識別情報、及びHARQ処理を一意に識別するための情報を含む。
【0051】
一部の実施例では、HARQ処理を一意に識別するために情報を送信する工程は、符号化器パケットを一意に識別するための符号化器パケット識別子(ID)、及び先行する送信のリソース識別子(ID)のうちの一方を送信する工程を含む。
【0052】
サブフレーム制御構造の例の一部は、本出願の譲渡人に譲渡され、その全体の内容を本明細書及び特許請求の範囲に援用する西暦2008年11月7日付出願のPCT国際出願PCT/2008/001986号、及び西暦2008年9月2日付出願の米国特許出願第12/202741号に開示している。
【0053】
RAS−HARQの例を次に、
図2を参照しながら説明する。
図2は、複数の時間・周波数セグメント210、220、230、240、250に分割されるDLリソースとして使用される時間リソース、周波数リソース、又は時間・周波数リソース200の少なくとも一部を示す。セグメント210はULトラフィックのリソースを割り当てるために使用されるUL制御セグメント(UCS)である。セグメント220、230、240,250それぞれは、それぞれの移動局のDLトラフィックに使用されるリソース、及び特定のDLユニキャスト・リソースの割り当てに使用されるDLユニキャスト制御及びトラフィック・セグメントである。
【0054】
セグメント210の拡大図は、UL組み合わせインデクス21のセグメント210の一部分、及びULリソース割り当てのユニキャスト制御情報のセグメント212の複数の部分214、216、218を含む。一部の実施例では、ユニキャスト制御情報は、上記シグナリングの第1のやり方に応じて、再送信のシグナリングに使用される再送信制御情報を含む。一部の実施例では、ユニキャスト制御情報は、上記シグナリングの第2のやり方に応じて、再送信のシグナリングに使用される再送信制御情報を含む。
【0055】
セグメント220の拡大図は、ユニキャスト送信のセグメント222の一部分224、及びDLユニキャスト割り当てメッセージ222のセグメント220の一部分を含む。一部の実施例では、DLユニキャスト割り当てメッセージ222は、上記シグナリングの第1のやり方に応じて、再送信のシグナリングに使用される再送信制御情報を含む。一部の実施例では、DLユニキャスト割り当てメッセージ222は、上記シグナリングの第2のやり方に応じて、再送信のシグナリングに使用される再送信制御情報を含む。
【0056】
DLユニキャスト制御及びトラフィック・セグメント230、240及び250は、別々のDLユニキャスト割り当てについて上述したセグメント220と同様な部分を含む。
【0057】
図19における上述の一般的な方法を参照すれば、少なくとも1つのユニキャスト上りリンク(UL)送信のために送信リソースを割り当てる一部の実施例では、制御情報を送信する工程は、DL送信リソースの一部分であるUL制御セグメントを送信する工程を含み、UL制御セグメントは、少なくとも1つのユニキャストUL送信それぞれのユニキャスト制御情報を送信するためにUL制御セグメントにおける位置を識別する部分、及びユニキャストUL送信の送信に使用するために制御情報を定義する部分を含む。
【0058】
図19における上述の一般的な方法を参照すれば、少なくとも1つの下りリンク(DL)送信のために送信リソースを割り当てる一部の実施例では、制御情報を送信する工程は、少なくとも1つのユニキャストDL送信毎に、ユニキャストDL送信の送信に使用するための制御情報を規定するDLユニキャスト制御及びトラフィック・セグメントの一部分、及びそれぞれのユニキャストDL送信のデータを送信するためにDLユニキャスト制御及びトラフィック・セグメントの一部分を含む。
【0059】
本発明の一部の実施例では、3状態のACKチャネル(ACKCH)が、RAS−HARQ手法の一部として使用される。チャネル上で使用される第1の状態は、パケットの正しい受信を示す「ACK」である。第2の状態は、パケットの受信における障害を示すために使用される「NAK」である。第3の状態は、ACKCH上で移動局により、信号が送信されない「NULL」である。NULLは、移動局が、サブパケット送信に対応する制御シグナリング情報を検出することができない場合に生じる。
【0060】
以下の例は、DLの移動局の観点から、3状態ACKCHの実現形態を説明する。
【0061】
移動局は、移動局が受信パケットを首尾良く復号化するとACKを基地局に送出する。
【0062】
移動局は、移動局が受信パケットを首尾良く復号化できなかった場合、NAKを基地局に送出する。NAKを送出した後、移動局は、基地局からの再送信を待つ。移動局が、所定の時間間隔内の再送信シグナリングを何ら受信しなかった場合、移動局は、再送信信号が受信されなかった旨を示すNULLを送出する。
【0063】
移動局が、何れの再送信シグナリングも受信しなかったことがあり得る理由はいくつか存在している。第1の可能性は、基地局からの再送信シグナリングを移動局が検出できなかった場合である。これは、移動局からのNULLを基地局を検出し、基地局が再送信シグナリングを再送信することによって解消し得る。第2の可能性は、基地局が、基地局におけるNAK対ACK検出誤りにより、再送信を送出しなかったということである。このことは、NAKが移動局によって送出された場合に基地局がACKを誤って検出する場合に生じ得る。この場合、パケット障害が生じる可能性が高くなる。
【0064】
一部の実現形態では、移動局は、構成可能なタイムアウト期間が満了するまで、符号化器パケットに対応するHARQバッファを確保する。
【0065】
以下に、DLについて基地局の観点から、動作している3状態ACKPHの実現形態を説明する。
【0066】
基地局が移動局からACKを受け取ると、基地局は、移動局への再送信を行わない。一部の実現形態では、上述の通り、このことは、NAKが移動局によって送出された場合に、基地局がACKを誤って検出すると再送信が何ら送出されないことをもたらし得る。
【0067】
基地局が移動局からNAKを受信すると、基地局は、所定の時間間隔でサブパケットを移動局に再送信する。新たなリソース割り当て、符号化パケットID、及び、場合によっては、ユーザIDが上述のようにシグナリングされる。
【0068】
基地局は、移動局からNULLを受信すると、移動局がサブパケット送信に関連付けられたシグナリングを失ったと解釈する。
【0069】
送出された送信が最初のサブパケット送信であった場合、基地局は、上記最初のサブパケットを、完全なシグナリング情報(すなわち、MCS、リソース位置、ユーザID、MIMO情報、パケットID等)とともに再送信する。基地局は、いつでもこの最初のサブパケットの再送信を動的にスケジューリングすることが可能である。
【0070】
送出された送信が第2の、又はその後のサブパケット送信であった場合、基地局は、所定の時間間隔で、対応するサブパケットを再送信する。一部の実施例では、上述のシグナリングを再送信する第1のやり方の場合、基地局は、ユーザID、現在の再送信サブパケットのリソース位置情報、及び符号化パケットIDを送出する。一部の実施例では、上述のシグナリングを再送信する第2のやり方の場合、基地局は、(スクランブリングのための)ユーザID、現在の再送信サブパケットのリソース位置情報、及び第1のサブパケットの元のリソース位置を送出する。
【0071】
図20を参照すれば、次に、DL HARQ送信に肯定応答/否定応答するための方法を説明する。方法の第1の工程20−1には、符号化器パケットを受信する工程が関係する。第2の工程20−2には、符号化器パケットが首尾良く復号化された場合、肯定応答(ACK)を送信する工程が関係する。第2の工程20−3には、符号化器パケットが首尾良く復号化されなかった場合、否定応答(NAK)を送信する工程が関係する。第4の工程20−4には、NAKの送信の所定期間内に再送信が受信されなかった場合、再送信に関する制御情報シグナリングが何ら受信されていない旨を示すNULLを送信する工程が関係している。
【0072】
以下の例は、ULについて基地局の観点から動作する、3状態ACKCHの実現形態を説明する。
【0073】
基地局がパケットを受信できなかった場合、所定の時間間隔でサブパケットのUL再送信をスケジュールする。UL再送信のスケジューリングでは、基地局は、新たなリソース割り当て、HARQ処理識別情報、又は符号化パケット識別情報及びユーザIDを移動局に送出する。
【0074】
基地局がパケットを首尾良く復号化すると、再送信はスケジューリングされない。
【0075】
一部の実施例では、基地局は、移動局が最初のサブパケット送信シグナリング又はその後の再送信シグナリングを復号化することができない場合に誤り回復手順を行う。誤り回復手順の例を以下に説明する。
【0076】
最初のサブパケット送信シグナリングの場合に、基地局が、割り当てられたリソースにおいて、移動局からのUL送信を検出することができなかった場合、基地局は、完全なシグナリング情報(すなわち、MCS、リソース位置、ユーザID(スクランブルしている)、MIMO情報等)を再送出することが可能である。一部の実施例では、基地局は、いつでもこの最初のサブパケットの再送信を動的にスケジュールする。
【0077】
再送信シグナリング(すなわち、第2の、又はその後のサブパケット再送信)の場合、基地局が、割り当てられたリソースで移動局から何れかのUL送信を検出することができなかった場合、基地局は、最初の送信の場合に送出されるシグナリング情報と比較して、所定の時間間隔で、削減された量のシグナリング情報を送出することが可能である。上記再送信シグナリングの最初のやり方の場合、基地局は、ユーザID及び現在の再送信サブパケットのリソース割り当て、及び符号化パケットIDを送出する。上記再送信シグナリングの第2のやり方の場合、基地局は、ユーザID、次の再送信サブパケットのリソース割り当て、及び最初のサブパケットの元のリソース割り当てを送出する。
【0078】
図21を参照すれば、次に、DL HARQ送信に肯定応答するための方法を説明する。方法の第1の工程21−1には、先行して送信された符号化器パケットに応じて肯定応答(ACK)が受け取られた場合、符号化器パケットを再送信しない工程が関係する。方法の第1の工程21−2には、先行して送信された符号化器パケットに応じて否定応答(NAK)が受け取られた場合、符号化器パケットのサブパケットを再送信する工程が関係する。方法の第1の工程21−3には、先行して送信された符号化器パケットに関するNULLの送出側により、制御情報シグナリングが受信されていない旨を示すNULLが受信された場合、符号化器パケットの少なくともサブパケットを再送信する工程が関係する。
【0079】
一部の実施例では、最初のサブパケット送信である符号化器パケットの、先行して送信されたサブパケットに応じてNULLが受信された場合、最初のサブパケット送信を再送信する工程を含み、最初のサブパケット送信は、最初のサブパケット送信において送出された制御情報シグナリングを含む。
【0080】
一部の実施例では、NULLが、最初のサブパケット送信に後続するサブパケット送信である符号化器パケットの、先行して送信されたサブパケットに応じて受信された場合、後続するサブパケット送信を再送信する。後続するサブパケット送信は、後続するサブパケット送信に割り当てられる時間リソース、周波数リソース及び時間・周波数リソースのうちの1つの識別情報、及びHARQ処理を一意に識別するための情報などの制御情報シグナリングを含み得る。
【0081】
図22を参照すれば、次に、UL HARQ送信を再スケジューリングするための方法を説明する。方法の第1の工程22−1には、符号化器パケットが首尾良く復号化されなかった場合、所定の時間間隔におけるサブパケットのUL送信をスケジューリングする工程が関係する。第2の工程22−2には、
図19に関して上述した方法によるUL送信に関する制御情報を送信する工程が関係する。
【0082】
図23を参照すれば、次に、UL HARQ送信の誤り回復のための方法を説明する。
方法の第1の工程23−1には、NULLが、最初のサブパケット送信である符号化器パケットの、先行して送信されたサブパケットに応じて受信された場合、いつでも最初のサブパケット送信の再送信を動的にスケジューリングする工程が関係する。第2の工程23−2には、最初のサブパケットを再送信する工程が関係し、最初のサブパケット送信は、最初のサブパケット送信において送出される制御情報シグナリングを含む。
【0083】
第3の工程23−3には、NULLが、最初のサブパケット送信に対する後続サブパケット送信である符号化器パケットの、先行して送信されたサブパケットに応じて受信された場合、所定の時点で最初のサブパケット送信の再送信をスケジューリングする工程が関係する。第4の工程23−4には、後続サブパケット送信を再送信する工程が関係する。
後続サブパケット送信は、後続サブパケット送信に割り当てられる時間リソース、周波数リソース及び時間・周波数リソースのうちの1つの識別情報、及びHARQ処理を一意に識別するための情報を含む制御シグナリング情報を含み得る。
【0084】
以下には、ULについて移動局の観点から動作する、3状態ACKCHの実現形態を説明する。
【0085】
移動局が基地局から再送信シグナリングを受信した場合、移動局は、割り当てられたリソースにおいて、対応するサブパケットを送信する。
【0086】
一部の実現形態では、移動局は、構成可能なタイムアウト期間が満了するまで、符号化パケットに対応するHARQバッファを確保する。
【0087】
推定可能なDL HARQタイミング
HARQプロトコル・タイミングは、異なるTDD DL/UL比及び非レガシー(この一例はIEEE802.16mである)/レガシー・パーティションに、不必要なオーバヘッドを被ることなしで適合するよう柔軟でなければならない。最小NARQ ACK遅延及び再送信(Retrx)遅延、及びHARQチャネル/インタレースの数は、TDD DL/UL比、並びに、レガシー及び非レガシー・システムにおいて使用されるリソースの特定のパーティション化に対応するシステム/移動局構成シグナリングに定義されている。前述のように定義されたパラメータにより、ACK/NAK送信及び再送信の厳密なHARQタイミングを、
図3A乃至
図3Eを参照して以下に説明するように推定することが可能である。この概念は、TDD及び周波数分割双方向(FDD)に適用することが可能である。
【0088】
一部の実施例では、非対称DL/UL TDD(又はFDD)比により、複数のDLサブフレームのDL HARQのUL ACKは、
図3A乃至
図3Eに示すように一ULサブフレームで衝突し得る。ULサブフレーム内の移動局のACKCHの位置は、スーパーフレーム・ヘッダにおいてシグナリングされるようにDLサブフレーム毎に割り当てられたUL ACKCHの数、及び先行するHARQサブパケット送信の割り当てられたDLリソース、及びHARQインタレース番号から推定することが可能である。一部の実施例では、
図4A乃至
図4Cに示すようにUL HARQ のDL肯定応答の場合に使用される。
【0089】
別々のTDD DL/UL比、ACK遅延、再送信遅延及びHARQインタレースに基づいた種々の実現形態を示すためにいくつかの例を説明する。
【0090】
図3Aは、それぞれが8サブフレームを含む連続する2つの5msの無線フレーム310、320を含む。4つのサブフレーム311、312、313,及び314は、DL送信及び再送信に使用される最初の無線フレーム310の一部分である。サブフレーム311及び312は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム313及び314は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。4つのサブフレーム321、322、323、324は、DL送信及び再送信に使用される後続の5msの無線フレーム320の一部分である。サブフレーム321及び322は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム323及び324は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。サブフレーム313及び323は第1のHARQインタレース「A」であり、サブフレーム314及び324は第2のHARQインタレース「B」である。
【0091】
4つのサブフレーム315、316、317、318は、UL肯定応答(ACK)に使用される最初の5msの無線フレーム310の一部分である。サブフレーム315は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム316、317及び318は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。4つのサブフレーム325、326、327、328は、UL ACKに使用される後続無線フレーム320の一部分である。サブフレーム325は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム326、327及び328は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。
【0092】
IEEE802.16mのDL送信及び再送信に2つのサブフレームが割り当てられており、UL ACKに3つのサブフレームが割り当てられているので、TDD DL/ULは2:3である。
【0093】
移動局によって送信されるACKと、基地局における再送信又は送信との間の遅延であるACK遅延は、
図3Aの例では4つのサブフレームとして示す。基地局によって送信される再送信と、移動局において送信されるACKとの間の遅延である再送信遅延は、
図3Aの例では4つのサブフレームとして示す。
【0094】
図3Aは、無線フレーム毎に8サブフレーム、5ms無線フレーム、HARQインタレース、再送信遅延、ACK遅延、TDD DL/UL比などの特定のパラメータの組を有する例である。一般に、前述のパラメータは実現形態特有であり、特定の実施例に本発明を限定することを意図していない。以下に続く更なる例は、パラメータの一部の別々の値の使用を示す。更に、2つの無線フレームのみを
図3Aに示す一方で、図は、タイミング手法の動作の例示であり、そういうものとして、2つのフレームのみの例証は、この特定の例のみを参照して説明したものに本発明を限定することを意図するものでない。更に、サブフレームは、特に、レガシー及びIEEE802.16mをサポートするものとして説明しているが、一般に、サブフレームは、レガシー送信及び非レガシー送信をサポートし得る。
【0095】
図3Bは、フレーム毎に、5つのサブフレームがDL送信及び再送信に使用され、3つのサブフレームがUL ACKに使用される第3の無線フレーム350のDL送信部分、及び連続する2つの5msの無線フレーム330、340を示す。第1のフレーム330のDL送信サブフレーム331及び332はレガシー機器に使用するためのものであり、第1のフレーム330のDL送信サブフレーム333、334及び335はIEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。第2のフレーム340のDL送信サブフレーム341及び342はレガシー機器に使用するためのものであり、第2のフレーム340のDL送信サブフレーム343、344及び345はIEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。第3のフレーム350のDL送信サブフレーム351及び352はレガシー機器に使用するためのものであり、第3のフレーム350のDL送信サブフレーム353、354及び355はIEEE802.16mに準拠した機器に使用するためのものである。
【0096】
第1のフレーム330のUL送信サブフレーム336はレガシー機器に使用するためのものであり、第1のフレーム330のUL送信サブフレーム337、338はIEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。第2のフレーム340のUL送信サブフレーム346はレガシー機器に使用するためのものであり、第2のフレーム340の、サブフレーム348と、区分された部分347A及び347Bを含むサブフレーム347は、IEEE802.16mに準拠した機器に使用するためのものである。
【0097】
IEEE802.16mのDL送信及び再送信に3つのサブフレームが割り当てられ、UL ACKに2つのサブフレームが割り当てられるので、TDD DL/TL比が3:2である。
【0098】
図3Bでは、4つのHARQインタレースが存在しており、サブフレーム333、334及び354は第1のインタレース「A」であり、サブフレーム334及び345は第2のインタレース「B」であり、サブフレーム335及び352は第3のインタレース「C」であり、サブフレーム343及び353は第4のインタレース「D」である。
【0099】
ACK遅延及び再送信遅延はそれぞれ、
図3Bの例において4つのサブフレームであるものとして示す。
【0100】
図3Bでは、HARQインタレースの再送信及びACKの無線フレーム内のサブフレーム位置は、最小ACK遅延及び再送信遅延に対応し、HARQインタレースの同じ配列を維持するよう経時的に変動する。例えば、割り当てられたサブフレームにおける再送信の配列は、A(サブフレーム333)、B(サブフレーム334)、C(サブフレーム335)、D(サブフレーム343)、A(サブフレーム344)、B(サブフレーム345)、C(サブフレーム352)、D(サブフレーム353)、A(サブフレーム355)から分かるようにパターン「ABCD」に維持される。割り当てられたサブフレームにおけるACKの配列は、A(サブフレーム337)、B(サブフレーム338)、C(サブフレーム347A)、D(サブフレーム347B)、A(サブフレーム348)として、「ABCD」として同様に維持される。
図3Bで分かるように、インタレースC及びDの347A及び347BにおけるUL ACKは単一のサブフレームを共有する。
【0101】
図3Cは
図3Bに示すように同様に、TDD DL/UL比3:2、4つのサブフレームの再送信遅延、4つのサブフレームのACK遅延、UL ACK及びDL送信のフレーム区分毎の3つのサブフレーム/5つのサブフレーム、5ms無線フレーム、フレーム毎の8つのサブフレームを有する例を示す。
図3Cでは、HARQインタレースの再送信及びACKの無線フレーム内のサブフレーム位置は、最小のACK遅延及び再送信遅延に対応するよう経時的に変動する。しかし、HARQインタレースの配列は、経時的に変動し得る。例えば、割り当てられたサブフレームにおける再送信の配列は、A(サブフレーム363)、B(サブフレーム364)、C(サブフレーム365)、A(サブフレーム373)、B(サブフレーム374)、D(サブフレーム375)、C(サブフレーム383)、A(サブフレーム384)、B(サブフレーム385)から分かるようにパターン「ABCABDCAB」に維持される。割り当てられたサブフレームにおけるACKの配列は、A(サブフレーム367)、B(サブフレーム368)、C(サブフレーム377A)、A(サブフレーム377B)、B(サブフレーム378)の形式で、送信されたパターンのものをたどる。
図3Cで分かるように、インタレースC及びAの377A及び377BにおけるUL ACKは単一のサブフレームを共有する。
【0102】
図3Dは、
図3Bに示すように、同様に、TDD DL/UL比3:2、4つのサブフレームの再送信遅延、4つのサブフレームのACK遅延、UL ACK及びDL送信のフレーム区分毎の3つのサブフレーム/5つのサブフレーム、5ms無線フレーム、フレーム毎8つのサブフレームを有する例を示す。
【0103】
図3Dでは、HARQインタレースの再送信及びACKの無線フレーム内のサブフレーム位置が固定される。例えば、割り当てられたサブフレームにおける再送信の配列は、A(サブフレーム393)、B(サブフレーム394)、C(サブフレーム395)、A(サブフレーム403)、B(サブフレーム404)、D(サブフレーム405)、A(サブフレーム413)、B(サブフレーム414)、C(サブフレーム415)によって示すように、パターン「ABCABD」に維持される。割り当てられたサブフレームにおけるACKの配列は、A(サブフレーム397)、B(サブフレーム398)、A(サブフレーム407)、C(サブフレーム408A)、B(サブフレーム408B)、A(サブフレーム417)、D(サブフレーム418A)、B(サブフレーム418B)である。
図3Dで分かるように、インタレースC及びBそれぞれの408A及び408BにおけるUL ACKは単一のサブフレームを共有し、インタレースD及びBそれぞれの408A及び408BにおけるUL ACKは単一のサブフレームを共有する。
【0104】
図3Eは、各フレームにおいて、5つのサブフレームがDL送信及び再送信に使用され、3つのサブフレームがUL ACKに使用される連続した3つの5msの無線フレーム500、510、520を示す。フレーム毎のDL送信のサブフレームは全て、IEEE802.16mをサポートする機器に使用する。フレーム毎のUL送信のサブフレームは全て、IEEE802.16mをサポートする機器に使用する。
【0105】
IEEE802.16mのDL送信及び再送信に割り当てられるサブフレームは5つであり、UL ACKに割り当てられるサブフレームが3つであるので、TDD DL/UL比は5:3である。
【0106】
図3Eには、7つのHARQインタフェースがあり、サブフレーム501、513及び525は第1のインタフェース「A」であり、サブフレーム502及び514は第2のインタフェース「B」であり、サブフレーム503及び515は第3のインタフェース「C」であり、サブフレーム504及び521は第4のインタフェース「D」であり、サブフレーム505及び522は第5のインタフェース「E」であり、サブフレーム511及び523は第6のインタフェース「F」であり、サブフレーム512及び524は第7のインタフェース「G」である。
【0107】
ACK遅延及び再送信遅延はそれぞれ、
図3Bの例において4つのサブフレームであるものとして示す。
【0108】
図3Eでは、HARQインタレースの再送信及びACKの無線フレーム内のサブフレーム位置は、最小ACK遅延及び再送信遅延に対応し、HARQインタレースの同じ配列を維持するよう経時的に変動する。例えば、割り当てられたサブフレームにおける再送信の配列は、A(サブフレーム501)、B(サブフレーム502)、C(サブフレーム503)、D(サブフレーム504)、E(サブフレーム505)、F(サブフレーム511)、G(サブフレーム512)、A(サブフレーム513)、B(サブフレーム514)、C(サブフレーム515)、D(サブフレーム521)、E(サブフレーム522)、F(サブフレーム523)、G(サブフレーム524)、A(サブフレーム525)の形式での「ABCDEFG」である。割り当てられたサブフレームにおけるACKの配列は、A(サブフレーム506A)、B(サブフレーム506B)、C(サブフレーム507)、D(サブフレーム508)、E(サブフレーム516A)、F(サブフレーム516B)、G(サブフレーム516C)、A(サブフレーム517)、B(サブフレーム518)、C(サブフレーム526A)、D(サブフレーム526B)、E(サブフレーム526C)、F(サブフレーム527)、G(サブフレーム528)である。
図3Eで分かるように、UL ACKは、インタレースA及びBそれぞれの506A及び506Bにおいて単一のサブフレームを共有し、インタレースE、F及びGそれぞれの516A、516B及び516Cにおいて単一のサブフレームを共有し、インタレースC、D、Eそれぞれの526A、526B、526Cにおいて単一のサブフレームを共有する。
【0109】
推定可能なUL HARQタイミング
最小HARQ ACK及び再送信遅延、並びにHARQチャネルの数は、TDD DL/UL比、レガシー及びIEEE802.16mの特定のパーティション化に対応するシステム・ブロードキャスト・シグナリングにおいて定義される。前述のパラメータを定義すれば、厳密なHARQタイミングを推定することが可能である。この概念はTDD及びFDDに適用可能である。
図4Aは、それぞれが8サブフレームを含む連続する2つの5msの無線フレーム420、430を含む。3つのサブフレーム421、422及び423は、UL送信及び再送信に使用される最初の無線フレーム420の一部分である。サブフレーム421は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム422及び423は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。3つのサブフレーム431、432、433は、UL送信及び再送信に使用される後続の5msの無線フレーム430の一部分である。サブフレーム431は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム432及び433は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。サブフレーム422及び432は第1のHARQインタフェース「A」であり、サブフレーム423及び433は、第2のHARQインタフェース「B」である。
【0110】
5つのサブフレーム424、425、426、427、及び428は、DL肯定応答(ACK)に使用される最初の5msの無線フレーム420の一部分である。サブフレーム424及び425は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム426、427及び428は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。5つのサブフレーム434、435、436、437、438はDL ACKに使用される後続無線フレーム430の一部分である。サブフレーム434、435は、レガシー機器に使用するためのものであり、サブフレーム436、437及び438は、IEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。
【0111】
IEEE802.16mULの送信及び再送信に割り当てられるサブフレームは2つであり、DL ACKに割り当てられるサブフレームは3つであるので、TDD DL/UL比は3:2である。
【0112】
図4Aの例では、ACK遅延は、4つのサブフレームであるとして図示されており、再送信遅延は、
図4Aの例では、4つのサブフレームであるように図示されている。
【0113】
図4Bは、各フレームにおいて、4つのサブフレームがDL送信及び再送信に使用され、4つのサブフレームがUL ACKに使用される第3の無線フレーム460のDL送信部分、及び連続する2つの5msの無線フレーム440、450を示す。第1のフレーム440のUL送信サブフレーム441はレガシー機器に使用するためのものであり、第1のフレーム440のUL送信サブフレーム442、443及び444はIEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。第2のフレーム450のUL送信サブフレーム451はレガシー機器に使用するためのものであり、第2のフレーム450のUL送信サブフレーム452、453及び454はIEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。第3のフレーム460のUL送信サブフレーム461はレガシー機器に使用するためのものであり、第3のフレーム460のDL送信サブフレーム462、463及び464はIEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。
【0114】
第1のフレーム440のDL ACKサブフレーム445及び446はレガシー機器に使用するためのものであり、第1のフレーム440のDL ACKサブフレーム448、及び、区分された部分447A及び447Bを含む、DL ACKサブフレーム447はIEEE802.16mをサポートする機器に使用するためのものである。第2のフレーム450のDL ACKサブフレーム455及び456はレガシー機器に使用するためのものであり、第2のフレーム450のDL ACKサブフレーム458、及び、区分された部分457A及び457Bを含む、DL ACKサブフレーム457はIEEE802.−16mをサポートする機器に使用するためのものである。
【0115】
IEEE802.16mのUL送信及び再送信に3つのサブフレームが割り当てられており、DL ACKに2つのサブフレームが割り当てられているので、TDD DL/ULは2:3である。
【0116】
図4Bでは、4つのHARQインタレースが存在しており、サブフレーム442、453及び464は第1のインタレース「A」であり、サブフレーム443及び454は第2のインタレース「B」であり、サブフレーム444及び462は第3のインタレース「C」であり、サブフレーム452及び463は第4のインタレース「D」である。
【0117】
ACK遅延及び再送信遅延はそれぞれ、
図4Bの例において4つのサブフレームであるものとして示す。
【0118】
図4Bでは、HARQインタレースの再送信及びACKの無線フレーム内のサブフレーム位置は、最小ACK遅延及び再送信遅延に対応し、HARQインタレースの同じ配列を維持するよう経時的に変動する。例えば、割り当てられたサブフレームにおける再送信の配列は、A(サブフレーム442)、B(サブフレーム443)、C(サブフレーム444)、D(サブフレーム452)、A(サブフレーム453)、B(サブフレーム454)、C(サブフレーム462)、D(サブフレーム463)、A(サブフレーム464)から分かるように「ABCD」である。割り当てられたサブフレームにおけるACKの配列は、A(サブフレーム447A)、B(サブフレーム447B)、C(サブフレーム448)、D(サブフレーム457A)、A(サブフレーム457B)、B(サブフレーム458)である。
図4Bで分かるように、DL ACKは、インタレースA及びBそれぞれの447A及び447Bにおいて単一のサブフレームを共有し、インタレースD及びAそれぞれの457A及び457Bにおいて単一のサブフレームを共有する。
【0119】
図4Cは、
図4Bに示すように、同様に、TDD DL/UL比2:3、4つのサブフレームの再送信遅延、4つのサブフレームのACK遅延、DL ACK及びUL送信のフレーム区分毎の4つのサブフレーム/4つのサブフレーム、5ms無線フレーム、フレーム毎の8つのサブフレームを有する例を示す。
図4Cでは、HARQインタレース変動の再送信及びACK無線フレーム内のサブフレーム位置が固定される。例えば、割り当てられたサブフレームにおける再送信の配列は、A(サブフレーム472)、B(サブフレーム473)、C(サブフレーム474)、D(サブフレーム482)、B(サブフレーム483)、C(サブフレーム484)、A(サブフレーム492)、B(サブフレーム493)、B(サブフレーム494)から分かるように「ABCDBCABC」である。割り当てられたサブフレームにおけるACKの配列は、A(サブフレーム477A)、B(サブフレーム477B)、C(サブフレーム478)、D(サブフレーム487A)、B(サブフレーム487B)、C(サブフレーム488)、A(サブフレーム497A)、B(サブフレーム497B)、B(サブフレーム498)である。
図4Cで分かるように、DL ACKは、インタレースA及びBそれぞれの477A及び477Bにおいて単一のサブフレームを共有し、インタレースD及びBそれぞれの487A及び487Bにおいて単一のサブフレームを共有し、インタレースA及びBそれぞれの497A及び497Bにおいて単一のサブフレームを共有する。
【0120】
図24を参照すれば、次に、基地局でACK/NAKを受信するタイミングを求める方法を説明する。方法の第1の工程24−1には、移動局に送出される構成シグナリングにそれぞれが定義され、時分割双方向下りリンク/上りリンク(TDD DL/UL)比及び周波数分割双方向下りリンク/上りリンク(FDD DL/UL)比の少なくとも一方の関数である既知のHARQ肯定応答(ACK)遅延、再送信遅延及びHARQインタレースの数を有するシステムにおいて、基地局において、基地局による符号化器パケットの先行して送出された送信に応じて構成シグナリングに基づいて移動局からACK/NAKを受信するタイミングを求める工程が関係する。
【0121】
一部の実施例では、方法の更なる工程には、構成シグナリングを送出する工程が関係する。
【0122】
図25を参照すれば、次に、移動局で符号化器パケットのサブパケットの再送信及び送信の一方を受信するタイミングを求める方法を次に説明する。方法の第1の工程25−1には、移動局に送出される構成シグナリングにそれぞれが定義され、時分割双方向下りリンク/上りリンク(TDD DL/UL)比及び周波数分割双方向下りリンク/上りリンク(FDD DL/UL)比の少なくとも一方の関数である既知のHARQ肯定応答(ACK)遅延、再送信遅延及びHARQインタレースの数を有するシステムにおいて、移動局において、移動局により、先行して送出されたNAKに応じて構成シグナリングに基づいて移動局における符号化器パケットのサブパケットの送信及び再送信の一方を受信するタイミングを求める工程が関係する。
【0123】
一部の実施例では、方法の更なる工程は、構成シグナリングを受信する工程が関係する。
【0124】
パケット送信は、永続的な割り当てであっても、特定のリソース区分内でシグナリングされる非永続的割り当てであってもよい。永続的リソース割り当ては、そのユーザに対する割り当てが再発生毎に更なるシグナリングを必要としないような、ユーザに対する所定の(通常、再発生する)リソースの割り当てである。永続的な割り当ては、リソース利用可能性ビットマップ(RAB)により、他のユーザに示される。RABを実現する例は、本出願の譲渡人に譲渡され、その内容全体を本明細書及び特許請求の範囲に援用するPCT国際出願PCT/2008/001980号でみることが可能である。
【0125】
ビットマップを使用したリソースのグループ割り当ては、非永続的なパケット割り当てに使用される。各グループには、別個のリソース区分が割り当てられる。
【0126】
一部の実施例では、利用可能なリソースの分割及び識別はマルチキャスト制御セグメント(MCCS)によって示す。
【0127】
一部の実施例では、ゾーンの区分は、永続的ゾーン及び非永続的ゾーン内にリソース区分を通知する合成インデクス(CI)によってシグナリングされる。RABの例は、本願の出願人によって譲渡されたPCT国際出願PCT/2008/001980号に記載されている。
【0128】
一部の実施例では、特定の総リソース数に対し、考えられるリソース区分を備えたルックアップ・テーブルが作成される。例えば、12個のリソースの考えられる区分は{1,2,4,6}で表すことができる。
【0129】
ルックアップ・テーブルのエントリはそれぞれ、CIインデクスによって規定される。
CIは、フレームの最初において適切に符号化されたビット形式で送信され得る。永続的なサブゾーンが規定された場合、RABを送出することができる。一部の実施例では、CIは連結し、RABとともに符号化される。RABは、どのリソースが利用可能であり、どれが永続的HARQ送信で占められるかを示すビットマップである。RABは、リソース(又はリソース・ブロック)毎に1ビットを含み、ビットの値は、リソースが使用中か、又は利用可能であるかを示す。
【0130】
HARQ送信の早期終結、沈黙状態、パケット到着ジッタによって未使用の永続的なリソースは、利用可能として示す。
【0131】
一部の実施例では、信頼性の目的で、CRCが、連結されたCI及びRABに付加される。CIによって示されたリソース・パーティションは、RABによって占められているとして示されたリソースがリソース・リストから除去された後に残っているリソースの組を分割する。一部の実施例では、永続的ゾーンのサイズが、2次ブロードキャスト・チャネルにおいて送信される。
【0132】
図5を参照すれば、次に、リソース利用可能性ビットマップの例を説明する。
図5は、永続的に割り当てられたリソースを有しない非永続的ゾーン930、永続的に割り当てられた少なくとも一部のリソースを有する永続的ゾーン920、RAB915、及び合成インデクス910を有する、フレーム900の少なくとも一部を示す。合成インデクス910及びRAB915は共に、マルチキャスト制御セグメント(MCCS)として表し得る。永続的ゾーンでは、3つのパーティション921、924、927が存在している。2つのパーティション921、924はグループ割り当てであり、シグナリング・ビットマップ922、925それぞれを有する。第3の割り当て927は、ユニキャスト割り当てを定義するための上りリンク制御セグメント(ULCS)である。一部の実施例では、UCTSは、
図2を参照して上述したものと同様に実現することができる。
【0133】
非永続的ゾーン930では、パーティション940の1つは、グループ割り当てを定義するために使用されるグループ制御及びトラフィック・セグメント(GCTS)である。
他の2つのパーティション930及び950は、ユニキャスト割り当てを定義するために使用されるユニキャスト制御及びトラフィック・セグメント(UCTS)である。一部の実施例では、UCTSは、
図2を参照してDL UCTSについて上述したものと同様に実現することができる。
【0134】
グループ割り当て924を参照すれば、グループ割り当て924は、割り当てビットマップ940、対又は組の合成インデクス・ビットマップ941、及びリソース並び替えインデクス・ビットマップ942を含むシグナリング・ビットマップ925を有する。割り当てビットマップ940は、6ビット(各ユーザへの考えられる割り当てのために1ビット)を有する。対又は組の合成インデクス・ビットマップ941は4ビットを有する。リソース並び替えビットマップ942は2ビットを有する。グループ割り当て921は、シグナリング・ビットマップも有する。
【0135】
グループ割り当て924には、使用中であり、そういうものとして、他のユーザに対する割り当てに利用可能でない永続的に割り当てられるリソース926(グループ割り当て924のうちの灰色であみかけした部分)も示す。同様な永続的割り当ては、グループ割り当て921及び927に示す。
【0136】
一部の実施例では、セキュリティを維持しながら一部のパケットの干渉打ち消しを可能にする改変されたパケット構造、及び別々のユーザの幾何構造を利用することにより、同じリソース上で複数のパケットを送信するために、重ね合わせを用いることが可能である。
【0137】
一部の実施例では、複数の割り当ての重ね合わせは、同じリソース又はリソースの組に割り当てることによって達成することが可能である。一部の実施例では、この処理は、永続的割り当て及び非永続的割り当てを重ね合わせるために使用することが可能である。
【0138】
永続的割り当ての多重化は、RABにおいて利用可能であるように「使用中の」リソースを示すことによって達成することが可能である。RABにおいて利用可能であるように、永続的に使用されるリソースを示すことにより、示された他の割り当ても、リソース(グループ又はその他)を使用する。よって、永続的送信及び他の送信は、同じリソース上で同時に送出される。永続的割り当て全てが利用可能として示される場合、RABは送出しなくてよい。
【0139】
一部の実施例では、永続的なユーザ及び他のシグナリングされたユーザが、同じリソースに割り当てられることを可能にすることにより、下りリンク上にユーザを多重化するために、重ね合わせを使用することも可能である。これは、マルチユーザのMIMOアプリケーションに有用である。永続的割り当て及びシグナリングされた割り当ての重ね合わせはこのように達成することが可能である。
【0140】
RABにおいて「使用中」又は「利用可能である」として使用される永続的割り当てリソースを示すことの決定は、各フレームにおいて、割り当て毎に動的に基地局で行うことが可能である。
【0141】
決定は、別々のパケットの信頼度、及び別々のパケットの宛先の移動局の幾何構造の少なくとも一方に基づき得る。高い幾何構造を有するユーザは、サービスする基地局と通信するための良好な長期チャネル状態を有するユーザである。したがって、一般に良好なチャネル状態を有するユーザにビットマップを提供することが一部の状況において望ましい。
【0142】
移動局は、その送信が永続的サブゾーンにおいて行われる旨を判定することにより、重ね合わせた永続的割り当ての存在を求めて検査するよう構成される。一部の実施例では、移動局は、(MCCSフィールド内の)CIに付加することが可能な、「レイヤ数」フィールドの表示を検出することにより、重ね合わせた永続的割り当ての存在を求めて検査するよう構成される。一部の実施例では、フィールドは、パーティション毎に、重ね合わせであってもMIMOであってもレイヤ数に対応し得る。一部の実施例では、移動局は、受信された電力閾値検出に基づいて、重ね合わせた永続的割り当ての存在を求めて検査するよう構成される。一部の実施例では、移動局は、常に、重ね合わせた永続的な割り当ての存在を求めて検査するよう構成される。
【0143】
一部の実施例では、より低い幾何構造(例えば、永続的な割り当て)を対象とするパケットは、復号化されることを可能にするやり方で符号化することが可能である。一部の実施例では、復号化は、干渉打ち消し(IC)に送信が使用されることを可能にするCRCの使用によって検証される。しかし、送信を復号化するユーザは、使用可能なデータに対するアクセスを有することができない。意図されたユーザの識別(ID)系列によってスクランブルされた状態に留まるからである。
【0144】
一部のシステムでは、永続的な割り当てを使用することが可能である。永続的な割り当ては、1つ又は複数のHARQ送信のための所定のリソース上の割り当てとして定義される。他のユーザを同じリソースに割り当てることが可能である。ユニキャスト又はグループ・シグナリングは、前述のリソースを割り当てるための前述のシグナリング手法の2つの例である。
【0145】
基地局は、容量を向上させるために、1つ又は複数のシグナリングされた割り当て、及び1つ又は複数の永続的割り当てを送信するために同じリソースを利用し得る。永続的パケット送信は、非永続的な送信を受信する移動局が、スクランブル解除する機能なしで、干渉打ち消しの目的で、これを受信し、復号化することを可能にするように改変される。
永続的な送信を受信する移動局は、パケットの干渉打ち消しの目的で復号化することを可能にするために改変を解除するための追加工程を追加して、通常のやり方で改変パケットを復号化する。
【0146】
一般に、2つ以上のパケットが、DL上に重ね合わせられ、別々のユーザ宛である場合、より高い信頼度のパケット送信(パケットA)は、より低い信頼度の別の送信(パケットB)を受信することが意図された移動局が、より高い信頼度の送信(パケットA)を受信し、スクランブル解除する機能なしで、干渉打ち消しの目的でこれを復号化することを可能にするように改変される。干渉打ち消しの目的で別のユーザが復号化することを可能にするよう改変された、パケットを受信することが意図された移動局は、通常のやり方で、改変されたパケットを復号化するが、パケットへの改変を解除するための追加の工程を含む。別のパケットに重ね合わせられた、改変パケット(パケットA)の送信を受信することが意図された移動局は、改変されたパケットを復号化する。
【0147】
より高い信頼度で送出されるパケットは、1つの送信のみの後に別の移動局で容易に復号化することができるので、移動局は、各フレームにおけるそれ自身の送信の干渉打ち消しのために、復号化された、より高い信頼度のパケットを利用することが可能である。一送信は、より高い電力レベルの使用、よりロバストな符号化手法の使用、及びより高い処理利得(すなわち、拡散)の使用のうちの何れか1つにより「高い信頼度」で送出することが可能である。この処理は、チェイス合成の場合、及び増加的冗長度(IR)HARQ送信の場合に使用し得る。
【0148】
干渉打ち消しに使用する対象の重ね合わせたパケットの処理
より低い幾何構造の移動局(例えば、永続的割り当て)を対象とするパケットは、他のユーザによって復号化され、CRCでの復号化を検証し、効率的な干渉打ち消し(IC)のために送信を使用することを可能にすることを可能にするやり方で符号化することが可能である。しかし、前述のユーザは、使用可能なデータへのアクセスを有することができない。意図されたユーザ識別系列によってスクランブルされた状態に留まるからである。
【0149】
この処理には、2つの巡回冗長度検査(CRC)の使用が関係する。第1のCRCは、意図されたユーザ識別系列によってスクランブルされる前に施され、第2のCRCは後に施される。他の移動局は、送信の正しい復号化を確認するために第2のCRCを使用することができる一方、第1のCRCは、正しいスクランブル解除後、パケットの意図されたユーザを確認する。
【0150】
別々の2の(又はNの)ユーザに対する別々の2つ(又はN個、Nはユーザ数に等しい)のパケットの送信などのアプリケーションのために、パケットの1つ又は複数のレイヤの干渉打ち消しが関係する重ね合わせ及び検出を可能にするために、より高い信頼度で送出されるパケットには、通常の符号化及びスクランブル手順に加えて、識別系列でスクランブリングされ、CRCで付加され得る。
【0151】
図6Aを参照すれば、通常のやり方で、付加されたCRC「A」612を備えたパケット610がどのようにしてスクランブルされ、符号化されるかの例を次に説明する。パケット610はN個のデータ・ビットを含む。CRC「A」612は、パケット610の末尾に付加される。合成されたデータ及びCRCは識別系列を使用してスクランブルされる。一部の実現形態では、識別系列は、限定列挙でないが、スクランブルされたパケット620を作成するためのセクタID及びユーザID又はMAC IDのうちの1つであり得る。スクランブルされたパケットは次いで、符号化パケット630を作成するために符号化される。一部の実現形態では、符号化は、限定列挙でないが、ターボ符号化、畳み込み符号化、LDPC符号化のうちの1つであり得る。
【0152】
図6Bを参照すれば、本発明の実施例により、どのようにしてCRC「A」642を付加したパケット640がスクランブルされ、符号化され、次いで、符号化パケット660に、別のCRC「B」662が付加され、符号化パケット660が再度スクランブルされるかの例を次に説明する。前述の方法は、重ね合わせたパケットの干渉打ち消しに使用することが可能である。
【0153】
第1のいくつかの工程は、
図6Aに関して上述した工程と同様であり、符号化された、スクランブルされたパケット660をもたらす。CRC「B」662は、符号化され、スクランブルされたパケット660の末尾に付加される。符号化されたパケット660及びCRC「B」662は、スクランブルされたパケット670を作成するために、複数のユーザに知られた更なる識別系列を使用してスクランブルされ、それにより、複数のユーザの何れかが、スクランブルされたパケットをスクランブル解除することが可能になる。一部の実現形態では、識別系列は、セクタIDであり得る、スクランブルされたパケット670を次いで符号化して符号化パケット680を作成する。一部の実現形態では、符号化は、限定列挙でないが、ターボ符号化、畳み込み符号化、LPDC符号化のうちの1つであり得る。
【0154】
第2のスクランブリング工程は任意であり、全ての実現形態に使用される訳でない。
【0155】
上記処理の一部の場合には、識別系列によるスクランブルは、データのみ、CRCのみ、又はデータ及びCRCに対して行うことが可能である。
【0156】
他のスクランブリング、インタリーブ、及び変調ブロックをこの連鎖に加えることができる。本発明の説明に重要な必須の工程のみが含まれる。
【0157】
2つの移動局におけるパケットの検出及び受信の処理
図7を参照すれば、どのようにして、上記二重スクランブリング及び二重符号化による干渉打ち消しを使用して、重ね合わせたパケットを送信し、復号化することができるかの例を次に説明する。
【0158】
より低い相対幾何構造における移動局A720は、上記二重スクランブル/二重符号化によって改変されているパケットA712を受信することが意図されている。パケットを送信するためのリソースは永続的に割り当てることができる。
【0159】
より高い相対幾何構造における移動局B730は、上記単一スクランブル/単一符号化によって符号化されているパケットB714を受信することが意図されている。何れのパケットも同じリソース上で送出される。パケットA712の送信が永続的に割り当てられた場合、リソースは、RAB上で「利用可能」として示される。1つ又は複数のユーザに属する複数のパケットが、一部の送信について重なるリソース上で送出される。
【0160】
移動局Aにおける処理
スクランブリングの外部レイヤが使用された場合、符号化及びスクランブリングの「外部レイヤ」の復号化及びスクランブル解除の試行が、正しい復号化の検証のためにCRC「B」を使用して、パケットA712について行われる。パケットA712が首尾良く復号化された場合、パケットは、正しい復号化/スクランブル解除の検証のためにCRC「A」を使用して、識別系列によってスクランブル解除される。首尾良く復号化されなかった場合には、所望の場合、HARQに規定されたように再送信処理に従う。一部の実施例では、これは、上記制御情報シグナリング手法を使用したRAS―HARQ再送信を含み得る。
【0161】
例えば、HARQでは、首尾良く行われなかった送信は、更なる再送信と、特定のやり方(増加的冗長度又はチェイス合成)で合成するよう移動局で維持され得る。
【0162】
移動局Bにおける処理
パケットAの復号化、及び(使用されている場合)スクランブル解除の試行は、正しい復号化の検証のためにCRC「B」を使用して行われる。
【0163】
首尾良く復号化された場合、2つのパケットが同じリソースにおいて送信されるので、移動局B730宛のパケットB及びパケットA712の合成された送信から、パケットA712を実質的に除外するために使用することが可能である。パケットB714が首尾良く復号化されなかった場合、HARQ手法を、パケットの回復の試行に使用することが可能である。
【0164】
他のパケットが、パケットBと部分的に又は完全に重なり合う場合、連続干渉打ち消しと同様の処理を使用して前述のパケットを検出し、取り消すための試行を行い得る。結果として生じる信号から、パケットBの復号の試行を行い得る。所望の場合、HARQ再送信処理は、パケットの回復及び検出に使用することが可能である。
【0165】
例えば、HARQでは、首尾良く行われなかった送信は、更なる再送信と、特定のやり方(増加的冗長度又はチェイス合成)で合成するよう移動局で維持され得る。他のユーザ宛の首尾良く復号化されたパケットは、更なるチャネル推定信頼度のために使用することが可能である。電力レベルは、知られていない場合、手探りで検出する必要があり得る。
【0166】
上記処理の利点には、
1)重ね合わせを可能にし、それにより、送信に使用されるリソースを削減する(容量拡充)こと、
2)信頼度が異なる送信が送出されるように、別々の幾何構造の標的化を利用する。一部の実施例では、送信は、別の移動局に到着し、再送信なしで干渉打ち消しを可能にするよう正確に受信し得る。一部の実施例では、より低い幾何構造を備えた移動局を対象とした送信は、重なり合ったパケットの存在によってあまり影響されないこと、
3)実際の使用可能データを移動局がスクランブル解除することを可能にすることなく、干渉打ち消しの目的で、別の移動局を対象としたパケットを移動局が復号化し、使用することを可能にすること、
4)リソースのRABが「利用可能」状態でなく、RABをデフォールトとして短縮又は省略することを可能にする、「利用可能として」永続的リソースを示すことを可能にすること、及び
5)更なるコストは、送信に付加される更なるCRCに過ぎないこと
を含む。
【0167】
一部の実施例では、パケット・サイズ/符号化レート/変調手法が有限数の仮説に限定されるので、当該処理はVoIPのアプリケーションに特に有用である。一部のアプリケーションでは、干渉打ち消しに使用する対象のVoIPパケットは、固定のパラメータ(又は非常に限定された組)であり得る。例えば、パケット・サイズ毎に1つの変調及び符号化手法(リソース割り当てサイズは固定である)。
【0168】
DL制御チャネル構造
一部の実施例では、サブゾーンは、DLチャネル制御を可能にするようフレーム構造内で作成することが可能である。フレームは、一度設定されると変更されない、送信の物理構成である一方、サブゾーンは、スケジューリング構成として構成可能なフレームの一部分であり、そのサイズ及び形状は、特定の状態に対し、フレーム内で変動し得る。例えば、OFDMアプリケーションでは、サブゾーンは、サブキャリアのブロックにわたって2個のOFDMシンボルの倍数を有し得る。一部の実施例では、サブキャリアのブロックは、利用可能な帯域のサブキャリアの全体の組である。
【0169】
一部の実施例では、基本チャネル単位(BCU)割り当てブロック(BAB)は1つ又は複数のBCUを有し得る。BCUは、2次元の時間周波数送信リソース(すなわち、特定数のサブキャリアに及ぶ特定数のシンボル)である。サブキャリアは、物理サブキャリア対論理サブキャリアの特定のマッピングに基づいて並び替えられる物理サブキャリア又は論理サブキャリアであり得る。一部の実施例では、サブゾーン内に、BABは、OFDMシンボル毎に同数の時間周波数リソース・ブロックを有する。一部の実施例では、これは、1つ又は複数のフレームにわたって平均化した場合にあてはまり得る。OFDMシンボルに特に言及しているが、OFDMは例証の目的のために検討しているに過ぎず、他の送信形式も想定される。
【0170】
一部の実施例では、別々のサブゾーンは別々のBAB構成を有し得る。例えば、第1のサブゾーンは、各BABが2BCUを有する4OFDMシンボルを有する。別の例では、第2のサブゾーンは、一部のBABが4BCUを有し、他のBABが8BCUを有する4つのOFDMシンボルを有する。更に別の例では、第3のサブゾーンは6つのOFDMシンボルを有し、各BABは12BCUを有する。
【0171】
一部の実施例では、拡張されたフレームは、別個のゾーンを規定することによってサポートすることが可能である。拡張されたフレームの別個のゾーンにおけるBCUは、拡張されていないフレーム・ゾーンと同じチャネル化を使用する。更なる複雑度は必要でない。
【0172】
一部の実施例では、拡張されたフレームの別個のゾーンでは、制御チャネルは、MCCSであってもユニキャスト制御チャネルであってもkフレーム毎に生じる。拡張されたフレームの別個のゾーンにおける各割り当ては、kフレームについてである。
【0173】
ユニキャスト制御情報は、第1のサブフレームにおける関連付けられたパーティション内に含まれる。このデザインでは、拡張されたサブフレームを使用した送信は、拡張されていないサブフレームを使用した送信と共存し得る。このようにして、拡張されたゾーンを使用する移動局のみが、増加したレーテンシによって影響を受ける。
【0174】
拡張されたフレームにおける別個のゾーンは、UL送信及びDL送信について定義することが可能である。
【0175】
一部の実施例では、アクセス・グラント・メッセージは、アクセス要求を起動させた移動局のユーザIDを含む。アクセス・グラント・メッセージはUL制御セグメントに含まれ、ULランダム・アクセス・チャネルにおいて移動局が使用した系列によってスクランブルされる。
【0176】
一部の実施例では、UL制御セグメントは、MCCS、ユニキャスト割り当てメッセージ、グループ割り当てメッセージ、及びULアクセス・グラント・メッセージのフィールドを含む。MCCSは合成インデクス及び/又は並び替えインデクス、並びにRAB(永続的リソースが割り当てられている場合)を含む。合成インデクス、並び替えインデックス及びRABの実現形態に関する例は、PCT国際出願PCT/2008/001980に記載し得る。ユニキャスト割り当てメッセージは、割り当て毎に1つ、複数のユニキャスト割り当てメッセージを含み得る。グループ割り当てメッセージは、複数のグループ割り当てメッセージを割り当て毎に1つ、含み得る。
【0177】
永続的なリソースは、永続的な割り当てメッセージを使用して割り当てられる。DL割り当て及びUL割り当てに別個の永続的な割り当てメッセージが存在している。一部の実施例では、各メッセージは、割り当てられたリソースの数及びリソースID(BCU)を含む。一部の実施例では、各メッセージは、割り当てられたリソースを示すビットマップを含む。ビットマップ手法では、ビットマップの長さは、永続的ゾーンの長さである。一部の実施例では、永続的ゾーンの長さは、スーパーフレーム制御においてシグナリングされる。
【0178】
一部の実現形態では、UL永続的割り当てメッセージは、UL制御セグメントに含まれる。一部の実現形態では、UL永続的割り当てメッセージは、別個のパーティションに含まれる。
【0179】
一部の実現形態では、DL/UL永続的割り当てメッセージは、意図されたユーザのユーザIDによってスクランブルされる。
【0180】
複数のユーザが送信リソースの同じパーティションに割り当てられるマルチユーザMIMO(MU−MIMO)のケースでは、別個のユニキャスト・メッセージが、同じパーティションに割り当てられたユーザ毎に供給される。
【0181】
一部の実施例では、割り当てにおける最低幾何構造のユーザを目標としたマルチキャスト・メッセージであるMU−MIMOヘッダを含む。MU−MIMOヘッダは、コードブックベースのプリコーディング・フィードバックの場合の送信に使用されるプリコーディング・マトリクス・インデクス(PMI)、及び同じリソースに多重化されるレイヤの数を示すメッセージ・タイプを識別する情報を含む。PMIは、リソース上に多重化されるレイヤの数に等しい列の数を備えたマトリクスである。各列は、対応するレイヤのプリコーディング・ベクトルを含む。
【0182】
一部の実施例では、MU−MIMOヘッダはCRC保護される。これには次いで、割り当て毎の個々のユニキャスト・メッセージが続く。個々のユニキャスト・メッセージは割り当てのMCSを含む。一部の実現形態では、各ユニキャスト・メッセージは、意図されたユーザのユーザIDによってスクランブルされる。一部の実現形態では、ユニキャスト・メッセージはCRC保護される。
【0183】
一部の実施例では、DL ACKチャネルは、ULデータ送信に肯定応答するために使用される。固定数のダイバーシチ・リソースが、限定列挙でないが、DL ACK、UL電力制御チャネル、及びMCCSを含む制御チャネルの群に割り当てられる。
【0184】
一部の実現形態では、DL ACKチャネルのリソースの数、及び上記リソースの位置がスーパーフレーム制御においてシグナリングされる。一部の実現形態では、DL ACKチャネルはそれぞれ、帯域全体に拡散したN個のトーンを含む。一部の実現形態では、DL ACKチャネルはそれぞれ、意図されたユーザに対して電力制御される。一部の実現形態では、DL電力制御チャネルの場合、一チャネルが、電力制御の目的で各ユーザに割り当てられる。
【0185】
OFDMシステムのマルチキャリア構成
本発明の別の局面によれば、隣接するキャリア間のサブキャリア・アラインメントを確実にするためにOFDMシステムの隣接するマルチキャリア構成の方法が提供される。
【0186】
現在のWiMAX/802.16e手法では、周波数ラスタ250kHzは、10.94kHzのWIMAX/802.16eサブキャリア間隔で除算可能でない。隣接キャリアの中心周波数の間隔が、ラスタ・サイズ250kHzの整数の倍数である状態では、隣接する2つのキャリア間のOFDMサブキャリアはアラインされない。
図8を参照すれば、第1のサブキャリアの組を有する第1のキャリアを示し、第2のサブキャリアの組を有する第2のキャリアを示す例を示す。第1のキャリア及び第2のキャリアの中心周波数の間隔は、N×250kHzであり、これは10.94kHzで除算可能でない。アラインされていないサブキャリアのこの状況は、キャリア間干渉をもたらす。
【0187】
この課題に対する提案された解決策は、250kHzのラスタ・サイズによって除算可能な12.5kHzにサブキャリア間隔を変更することである。しかし、この解決策は、既存のWiMAX手法と後方互換でない新たなサブキャリア間隔をもたらす。
【0188】
後方互換性をサポートするために、IEEE802.16m―08/003r1において、3つの組のOFDMサブキャリア間隔が採用されている。前述の間隔は7.81kHz、9.77kHz、及び10.49kHzを含む。しかし、キャリア間隔、サブキャリア割り当て、及びガード・トーンなどの隣接するキャリア構成に関する詳細は説明していない。
【0189】
7.81kHz及び9.77kHzのサブキャリア間隔の場合、対応するシステム帯域幅は、上記提案のサブキャリア間隔で除算可能である。したがって、マルチキャリア展開では、隣接キャリアの中心周波数は、整数の数のサブキャリアで間隔が空けられる。
【0190】
IEEE802.16mと互換の無線装置が、通信に使用される場合、IEEE802.16m送信に割り当てられるリソースのゾーンが存在する。ガード・トーンは、キャリア帯域を超える隣接キャリア間のIEEE802.16mゾーン内のサブフレームに対して必要でない。
【0191】
しかし、後方互換性をサポートするために、レガシー・サポート・キャリアに割り当てられるゾーン内のサブフレームは、隣接キャリア間でガード・トーンを含む。一部の実現形態では、隣接キャリア間のガード・トーンは、レガシー・システム並び替えの形式に定義されたガード・トーン配置と首尾一貫性を有する。
【0192】
図9を参照すれば、それぞれがレガシー及びIEEE802.16mDL及びULサブフレーム構成部分を有する隣接する2つのキャリアの例を次に説明する。
【0193】
個々に示さないが、垂直方向における周波数ブロックとして示す複数のサブキャリアを有する第1のキャリア510は、連続する2つの5ms無線フレーム530、550にわたって示す。各無線フレームのDL部分は、4つのサブフレームを含む(このうちの2つはレガシー・サブフレーム533であり、このうちの2つはIEEE802.16mサブフレーム534である)。各無線フレームのUL部分は4つのサブフレームを含む(このうち、1つはレガシー・サブフレーム543であり、3つはIEEE802.16mサブフレーム544である)。
【0194】
垂直方向における周波数ブロックにおいて複数のサブキャリアを有する第2のキャリア520は、連続する5msの2つの無線フレームにわたって示す。各無線フレームのDL部分は4つのサブフレームを含み、そのうちの1つはレガシー・サブフレーム537であり、そのうちの3つはIEEE802.16mサブフレーム538である。各無線フレームのUL部分は4つのサブフレームを含み、そのうちの2つはレガシー・サブフレーム5473であり、そのうちの2つはIEEE802.16mサブフレーム548である。
【0195】
第1のキャリア510では、レガシーDLサブフレーム533の一部のサブキャリアは、第1のキャリア510のサブキャリアと第2のキャリア520のサブキャリアとの間のガード・トーン535として割り当てられる。第2のキャリア520では、レガシーDLサブフレーム537の一部のサブキャリアは、第2のキャリア520のサブキャリアと第1のキャリア510のサブキャリアとの間のガード・トーン536として割り当てられる。しかし、サブキャリアがIEEE802.16mサブキャリアである場合、第1のキャリア510のサブキャリアと第2のキャリア520のサブキャリアとの間でガード・トーンは必要でなく、逆も同様である。
【0196】
第1のキャリア510では、レガシーULサブフレーム543の一部のサブキャリアは、第1のキャリア510のサブキャリアと第2のキャリア520のサブキャリアとの間のガード・トーン545として割り当てられる。第2のキャリア520では、レガシーULサブフレーム547の一部のサブキャリアは、第2のキャリア520のサブキャリアと第1のキャリア510のサブキャリアとの間のガード・トーン546として割り当てられる。しかし、サブフレームがIEEE802.16mサブフレームである場合、第1のキャリア510のサブキャリアと第2のキャリア520のサブキャリアとの間でガード・トーンは必要でなく、逆も同様である。
【0197】
図9は、特定のサイズの無線フレーム、DL及びULサブフレームの数、並びに、レガシー及びIEEE802.16mによってサポートされるキャリアの配置の特定の例である。前述のパラメータは、実現形態特有であり、したがって、
図9の特定の例は、本発明を限定することを意図するものでない。更に、IEEE802.16mによってサポートされるキャリアを特に上述しているが、一般に、本発明は、非レガシーによってサポートされるキャリアである他のサポートされたキャリアに適用することが可能である。
【0198】
10.94kHzのサブキャリア間隔の場合、5/10/20MHzのシステム帯域幅は、サブキャリア間隔で除算可能でない。しかし、N×1.75MHz、例えば、5.25MHz、10.5MHz、21MHzは、サブキャリア間隔で除算可能である。隣接する2つのキャリアがレガシー・サポート・キャリアである状況では、隣接キャリアの中心周波数は、後方互換性を確実にするためにキャリア帯域幅だけ、間隔が空けられる。ガード・トーンが、隣接キャリア間で使用される。
【0199】
非レガシー・サポート・キャリアがレガシー・サポート・キャリアに隣接している場合、非レガシー・キャリアの中心周波数は、隣接する2つのキャリアの中心周波数が、キャリア帯域幅5/10/20MHzに対して5.25/10.5/21MHzだけ間隔を空け得るように非レガシー・キャリアの中心周波数をオフセットさせることが可能である。
よって、隣接キャリアの中心周波数の間隔は、サブキャリアのミスアラインメントの問題を避けるために5.25MHzの倍数に設定することが可能である。例えば、隣接する2つの5MHzキャリアは5.25MHzだけ、間隔が空けられる。隣接する2つの10MHzは、10.5MHzだけ、間隔が空けられる。キャリア帯域幅5MHzの例証を
図10に示す。非レガシー・キャリアの場合、
図10に示すように、キャリアの両側で、等しくない数のガード・サブキャリアが使用される。
【0200】
非レガシー・キャリアによってサポートされるゾーン内のサブフレーム上では、隣接キャリア間でキャリア帯域幅を超えるガード・トーンは必要でない。レガシー・キャリアによってサポートされたゾーン内のサブフレーム上では、レガシー・ゾーン内のサブフレーム上で、ガード・トーンがなお、隣接するキャリア間で使用される。
【0201】
図11は、連続する2つの5msの無線フレーム1130、1150における非レガシー・サポート・キャリアを有する1つのキャリア、及びレガシー・サポート・キャリアを有する1つのキャリアの、隣接する2つのキャリアの例を示す。
【0202】
個々に示していないが、垂直方向において周波数ブロックとして示す複数のサブキャリアを有する、レガシー・サポートを含む第1のキャリア1110は、連続する2つの5ms無線フレームにわたって示す。各無線フレームのDL部分は4つのサブフレームを含み、そのうちの2つはレガシー・サブフレーム1131であり、そのうちの2つは非レガシー・サブフレーム1133である。各無線フレームのUL部分は4つのサブフレームを含み、そのうちの1つはレガシー・サブフレーム1141であり、そのうちの3つは非レガシー・サブフレーム1143である。
【0203】
垂直方向における周波数ブロックにおいて複数のサブキャリアを有する、レガシー・サポートを含まない第2のキャリア520は、連続する5msの2つの無線フレームにわたって示す。各無線フレームのDL部分は4つのサブフレームを含み、それらは全て、非レガシー・サブフレーム1136を含む。各無線フレームのUL部分は4つのサブフレームを含み、その全てが非レガシー・サブフレーム1146である。
【0204】
第1のキャリア1110では、レガシーDLサブフレーム1131の一部のサブキャリアは、第1のキャリア1110のサブキャリアと第2のキャリア1120のサブキャリアとの間のガード・トーン1135として割り当てられる。第2のキャリア1120では、第2のキャリア1120のサブキャリアと第1のキャリア1110のサブキャリアとの間のガード・トーンとして割り当てられるサブキャリアはない。
【0205】
第1のキャリア1110では、レガシーULサブフレーム1141の一部のサブキャリアは、第1のキャリア1110のサブキャリアと第2のキャリア1120のサブキャリアとの間でガード・ト―ン1145として割り当てられる。第2のキャリア1120では、第2のキャリア1120のサブキャリアと第1のキャリア1110のサブキャリアとの間でガード・トーンとして割り当てられるサブキャリアはない。
【0206】
特定の実施例では、隣接する2つの5MHzキャリアの場合、隣接するキャリアは5.25MHzだけ間隔が空けられているが、WiMAX OFDMの数秘学がオーバサンプリング・レートを使用するので、キャリア間の帯域幅の浪費はない。512−FFTの実効帯域幅は5.6MHzである。一部の実現形態では、両側のガード・サブキャリアを調節することにより、隣接する2つのキャリア間の間隙を除去することが可能である。更に、両側のガード・サブキャリアを調節することにより、帯域外スペクトル・マスク要件も満たし得る。このことは
図12aに示す。
【0207】
図12aに示すように、等しくない数のガード・サブキャリアがキャリアの両側で使用される。隣接する2つのキャリア間のガード・サブキャリアの数は、キャリア毎に16である。スペクトルの端部におけるガード・サブキャリアの数は、スペクトル・マスク要件に基づいて調節可能である。
図12a及び
図12b、並びに
図13a、13b、及び
図13cに2つのシナリオを示す。
【0208】
シナリオ1 スペクトル境界と各キャリアの中心キャリア周波数との間の一様な距離
図12a及び
図12bに示すように、中心周波数は、5MHzスペクトル境界から2.625MHz(又は10.5ラスタ)にある。このシナリオの欠点は、中心周波数位置が、ラスタ境界と合っていないという点である。
【0209】
シナリオ2 スペクトル境界と、各キャリアの中心キャリア周波数との間の一様でない距離
シナリオ2では、中心周波数位置は、ラスタ境界と合わせられる。
図13a及び
図13bに示すように、キャリア1の中心周波数は、5MHzスペクトル境界から11ラスタだけ、距離が空けられる。キャリア2の中心周波数は、5MHzのスペクトル境界から10ラスタだけ、間隔が空けられる。これは、隣接する2つのキャリア間のガード・サブキャリアの数が一様でないことをもたらす。
図13aに示すように、キャリア2の隣の側のキャリア1のガード・サブキャリアは5である。キャリア1の隣の側のキャリア2のガード・サブキャリアは28である。スペクトルの端部におけるガード・サブキャリアの数は、スペクトル・マスク要件に基づいて調節可能である。
【0210】
図13cは更に、3つ以上の隣接キャリアの一般的なケースを示す。スペクトル境界からの中心周波数の間隔は、中心周波数がラスタ境界と合っていることを確実にするよう、調節される。更に、隣接キャリアの中心周波数間の間隔は21ラスタで維持される。
【0211】
レガシーWiMAXキャリアを含む特定の実施例では、レガシー・キャリアのキャリア周波数は、
図14に示す5MHz帯においてセンタリングされていなければならない(
図14参照)。この場合、隣接する非レガシー・キャリアは、中心周波数間の全体的な5.25MHz間隔を維持するために更にオフセットされなければならない。
図14に示すように、レガシー・キャリアの場合、同じ数のガード・サブキャリアがキャリアの両側で使用される。非レガシー・キャリアの場合、等しくない数のガード・サブキャリアがキャリアの両側で使用される。レガシー・キャリアに隣接する側のガード・サブキャリアの数は、5サブキャリアである。スペクトルの端部におけるガード・サブキャリアの数は、スペクトル・マスク要件に基づいて調節可能である。レガシー・キャリアに隣接していない、スペクトルにおける他のキャリアの場合、
図12a、
図12b、
図13a、
図13b及び
図13cを参照して説明した手法を使用し得る。
【0212】
一部の実施例では、サブキャリア間隔でキャリア間隔が除算可能であることを確実にするよう、隣接OFDMキャリアの中心周波数の間隔をオフセットするための方法が提供される。
【0213】
一部の実施例では、各キャリアの帯域幅に等しくない間隔を有するよう、隣接OFDMキャリアの中心周波数の間隔をオフセットするための方法が提供される。
【0214】
一部の実施例では、キャリアの両側に、等しくない数のガード・サブキャリアを割り当てるための方法が提供される。
【0215】
一部の実施例では、キャリアの両側に同数のガード・サブキャリアを有し、帯域幅の真ん中に配置された中心周波数を有する規則的なキャリアを、キャリアの両側に、等しくない数のガード・サブキャリアを有し、帯域幅の真ん中からオフセットされた中心周波数を有するキャリアと混合するための方法が提供される。
【0216】
通信システムの例示的な構成部分の説明
好ましい実施例の構造及び機能を詳説する前に、本発明の局面が実現される移動端末16及び基地局14を概要レベルで説明する。
図15を参照すれば、基地局14を示す。基地局14は一般に、制御システム20と、ベースバンド・プロセッサ22と、送信回路24と、受信回路26と、複数のアンテナ28と、ネットワーク・インタフェース30とを含む。受信回路26は、(
図1に示す)移動端末16によって設けられる1つ又は複数の遠隔送信器からの情報を担持する無線周波数信号を受信する。低雑音増幅器及びフィルタ(図示せず)は、処理するために、信号から広帯域干渉を増幅し、除去するよう協調し得る。ダウンコンバージョン及びディジタル化回路(図示せず)は、次いで、フィルタリングされ、受信された信号を中間又はベースバンド周波数信号にダウンコンバートし、これは次いで、1つ又は複数のディジタル・ストリームにディジタル化される。
【0217】
ベースバンド・プロセッサ22は、受信信号において伝えられた情報又はデータ・ビットを抽出するようディジタル化受信信号を処理する。この処理は通常、復調、復号化、及び誤り訂正動作を含む。そういうものとして、ベースバンド・プロセッサ22は一般に、1つ又は複数のディジタル信号プロセッサ(DSP)又は特定用途向集積回路(ASIC)において実現される。受信された情報は、次いで、ネットワーク・インタフェース30を介して無線ネットワークにわたって送出されるか、又は、基地局14によってサービスされる別の移動端末16に送信される。
【0218】
送信側では、ベースバンド・プロセッサ22は、制御システム20の制御下で、ネットワーク・インタフェース30から、音声、データ、又は制御情報を表し得るディジタル化データを受信し、送信するためにデータを符号化する。符号化データは送信回路24に出力され、送信回路24では、符号化データは、所望の送信周波数を有するキャリア信号によって変調される。電力増幅器(図示せず)は、送信に適切なレベルに変調済キャリア信号を増幅し、変調されたキャリア信号をアンテナ28にマッチング・ネットワーク(図示せず)を介して供給する。当業者に入手可能な種々の変調及び処理手法を、基地局と移動端末との間での信号送信に使用することが可能である。
【0219】
図16を参照すれば、本発明の一実施例によって構成される移動端末16を示す。基地局14と同様に、移動端末16は、制御システム32と、ベースバンド・プロセッサ34と、送信回路36と、受信回路38と、複数のアンテナ40と、ユーザ・インタフェース回路42とを含む。受信回路38は、1つ又は複数の基地局14からの情報を担持する無線周波数信号を受信する。低雑音増幅器及びフィルタ(図示せず)は、処理するために信号から広帯域干渉を増幅し、除去するよう協調し得る。ダウンコンバージョン及びディジタル化回路(図示せず)は、次いで、フィルタリングされ、受信された信号を中間又はベースバンド周波数信号にダウンコンバートし、これは次いで、1つ又は複数のディジタル・ストリームにディジタル化される。
【0220】
ベースバンド・プロセッサ34は、受信信号において伝えられた情報又はデータ・ビットを抽出するようディジタル化受信信号を処理する。この処理は通常、復調、復号化、及び誤り訂正動作を含む。ベースバンド・プロセッサ34は一般に、1つ又は複数のディジタル信号プロセッサ(DSP)及び特定用途向集積回路(ASIC)において実現される。
【0221】
送信については、ベースバンド・プロセッサ34は、送信するために符号化する、音声、データ又は制御情報を表し得るディジタル化データを制御システム32から受信する。
符号化データは送信回路36に出力され、送信回路36では、符号化データは、所望の送信周波数におけるキャリア信号を変調するために変調器によって使用される。電力増幅器(図示せず)は、送信に適切なレベルに変調済キャリア信号を増幅し、変調されたキャリア信号をアンテナ40にマッチング・ネットワーク(図示せず)を介して供給する。当業者に入手可能な種々の変調及び処理手法が、移動端末と基地局との間での信号送信に使用される。
【0222】
OFDM変調では、送信帯域は、複数の直交キャリア波に分割される。各キャリア波は、送信する対象のディジタル・データに応じて変調される。OFDMは送信帯域を複数のキャリアに分割するので、キャリア毎帯域幅は減少し、キャリア毎変調時間は増加する。
複数のキャリアは並列に送信されるので、何れかの特定のキャリア上のディジタル・データ又はシンボルの送信速度は、単一のキャリアが使用される場合よりも低い。
【0223】
OFDM変調は、送信する対象の情報に対する逆高速フーリエ変換(IFFT)の特性を利用する。復調については、受信信号に対する高速フーリエ変換(FFT)の特性により、送信された情報が回復される。実際には、IFFT及びFFTは、逆離散フーリエ変換(IDFT)及び離散フーリエ変換(DFT)それぞれを行うディジタル信号処理によって提供される。よって、OFDM変調の特徴的な特性は、送信チャネル内の複数の帯域について、直交キャリア波が生成されるという点である。変調された信号は、相対的に低送信速度を有し、そのそれぞれの帯域内に留まることができる。個々のキャリア波はディジタル信号によって直接変調されない。その代わり、キャリア波は全て、一度、IFFT処理によって変調される。
動作上、OFDMは好ましくは、少なくとも、基地局14から移動端末16への下りリンクに使用される。各基地局14には、「n」個の送信アンテナ28が装備され、各移動端末16には、「m」個の受信アンテナ40が装備される。特に、それぞれのアンテナは、適切な送受切り替え器又はスイッチを使用して受信及び送信に使用することが可能であり、明確にする目的のみで、そのように符号を付している。
【0224】
図17を参照すれば、論理的なOFDM送信アーキテクチャを説明する。まず、基地局コントローラ10は、種々の移動端末16に送信する対象のデータを基地局14に送出する。基地局14は、移動端末に関連付けられたチャネル品質指標(CQI)を使用して、送信するためのデータをスケジューリングし、スケジューリングされたデータを送信するために適切な符号化及び変調を選択し得る。CQIは、移動端末16から直接のものであり得るか、又は移動端末16によって供給される情報に基づいて基地局14によって求め得る。いずれにせよ、各移動端末16のCQIは、OFDM周波数帯にわたってチャネル振幅(又は応答)が変動する度合いの関数である。
【0225】
スケジューリングされたデータ44は、ビットストリームであり、データ・スクランブリング・ロジック46を使用してデータに関連付けられたピーク対平均電力比を削減するようにスクランブルされる。スクランブルされたデータの巡回冗長度検査(CRC)が判定され、CRC追加ロジック48を使用してスクランブルされたデータに付加される。次いで、チャネル符号化が、データに冗長度を加えて、移動端末16における回復及び誤り訂正を容易にするためにチャネル符号化器ロジック50を使用して行われる。やはり、特定の移動端末16のチャネル符号化はCQIに基づく。一部の実現形態では、チャネル符号化器ロジック50は、既知のターボ符号化手法を使用する。符号化データは次いで、符号化に関連付けられたデータ拡張を補償するために速度マッチング・ロジック52によって処理される。
ビット・インタリーバ・ロジック54は、連続データ・ビットの喪失を最小にするために、符号化データにおけるビットを体系的に再配列する。結果として生じるデータ・ビットは、マッピング・ロジック56により、選ばれたベースバンド変調に応じて対応するシンボルに体系的にマッピングされる。好ましくは、直交振幅変調(QAM)又は直交位相シフト・キー(QPSK)変調が使用される。変調の度合いは好ましくは、特定の移動端末のCQIに基づいて選ばれる。シンボルは、シンボル・インタリーバ・ロジック58を使用して周波数選択性フェジングによってもたらされる周期的データ喪失に対する、送信済信号の耐性を更に増強するよう体系的に再配列し得る。
【0226】
この時点で、ビット・グループは、振幅及び位相の配置図における位置を表すシンボルにマッピングされている。空間ダイバーシチが望まれる場合、シンボルのブロックが次いで、シンボルを修正する空間・時間ブロック符号(STC)符号化器ロジック60により、送信済信号の、干渉に対する耐性を高め、移動端末16における復号化をより容易にするように処理される。STC符号化器ロジックは、入ってくるシンボルを処理し、基地局14の送信アンテナ28の数に対応する「n」個の出力を供給する。
図15に関して上述した制御システム20及び/又はベースバンド・プロセッサ22は、STC符号化を制御するためのマッピング制御信号を供給する。この時点で、「n」個の出力のシンボルは、送信する対象のデータを表し、移動端末16によって回復することができるものとする。
【0227】
この例の場合、基地局14が2つのアンテナ28(n=2)を有し、STC符号化器ロジック60が2つの出力シンボル・ストリームを供給するものとする。よって、STC符号化器ロジック60によって出力されるシンボル・ストリームそれぞれは、対応するIFFTプロセッサ62(理解を容易にするために別個に示している)に送出される。1つ又は複数のプロセッサは、単独で、又は本明細書及び特許請求の範囲記載の他の処理と組み合わせて前述の信号処理を提供するために使用することができるということを当業者は認識するであろう。IFFTプロセッサ62は好ましくは、逆フーリエ変換を提供するようそれぞれのシンボルを処理する。IFFTプロセッサ62の出力は、時間領域においてシンボルを供給する。時間領域シンボルは、プレフィクス挿入ロジック64により、プレフィクスに関連付けられたフレームにグループ化される。結果として生じた信号それぞれは、対応するディジタル・アップコンバージョン(DUC)及びディジタル・アナログ(D/A)変換回路66により、ディジタル領域において中間周波数にアップコンバートされ、アナログ信号に変換される。結果として生じる(アナログ)信号は次いで、RF回路68及びアンテナ28により、同時に所望のRF周波数で変調され、増幅され、送信される。特に、意図された移動端末16によって知られているパイロット信号は、サブキャリアのうちで散乱させる。移動端末16(以下に更に詳細に説明する)は、チャネル推定のためにパイロット信号を使用する。
【0228】
次に、移動端末16による、送信された信号の受信を例証するために
図18を参照する。移動端末16のアンテナ40それぞれにおいて送信信号が到着すると、それぞれの信号は、対応するRF回路70によって復調され、増幅される。簡潔性及び明確性のために、2つの受信経路のうちの1つのみを詳細に説明し、例証する。アナログ・ディジタル(A/D)変換器及びダウンコンバート回路72は、ディジタル処理のために、アナログ信号をディジタル化し、ダウンコンバートする。結果として生じるディジタル化信号は、受信される信号レベルに基づいてRF回路70において増幅器の利得を制御するために自動利得制御回路(AGC)74によって使用することができる。
【0229】
当初、ディジタル化信号は、いくつかのOFDMシンボルをバッファリングし、連続する2つのOFDMシンボル間の自動相関を算出する粗同期化ロジック78を含む同期化ロジック76に供給される。相関結果の最大値に対応する結果として生じる時間インデクスにより、細かい同期化サーチ・ウィンドウ(ヘッダに基づいて、厳密なフレーミング開始位置を求めるために、細かい同期化ロジック80によって使用される)が求められる。細かい同期化ロジック80の出力は、フレーム・アラインメント・ロジック84によるフレーム獲得を容易にする、適切なフレーミング・アライメントは、その後のFFT処理が時間領域から周波数領域への正確な変換をもたらすように重要である。細かい同期化アルゴリズムは、既知のパイロット・データの局所の複製、及びヘッダによって収容される受信パイロット信号との間の相関に基づく。フレーム・アラインメント獲得が行われると、OFDMシンボルのプレフィクスがプレフィクス除去ロジック86によって除去され、結果として生じるサンプルは周波数オフセット変換ロジック88に送出され、これは、送信器及び受信器におけるマッチングされていない局所発振器によってもたらされるシステム周波数オフセットを補償する周波数オフセット補正ロジック88に送出される。好ましくは、同期化ロジック76は、送信された信号に対する前述の影響の推定を支援し、前述の推定を補正ロジック88に供給してOFDMシンボルを適切に処理するためにヘッダに基づく周波数オフセット及びクロック推定ロジック82を含む。
【0230】
この時点で、時間領域におけるOFDMシンボルは、すぐに、FFT処理ロジック90を使用して周波数領域に変換することができる。その結果は、周波数領域シンボルであり、これは処理ロジック92に送出される。処理ロジック92は、散乱パイロット抽出ロジック94を使用して散乱パイロット信号を抽出し、チャネル推定ロジック96を用いて、抽出されたパイロット信号に基づいてチャネル推定を求め、チャネル再構成ロジック98を使用してサブキャリア全てのチャネル応答を供給する。サブキャリア毎のチャネル応答を求めるために、パイロット信号は、事実上、時間及び周波数において既知のパターンにおけるOFDMサブキャリアにわたるデータ・シンボルのうちで散乱した複数のパイロット・シンボルである。OFDM環境における特定の時間及び周波数プロットにわたる利用可能なサブキャリアのうちのパイロット・シンボルの散乱の例は、本出願の同じ譲受人に譲渡された西暦2005年3月15日付出願のPCT国際出願PCT/CA2005/000387に記載されている。
図18を続ければ、処理ロジックは、パイロット・シンボルが送信された、サブキャリアのチャネル応答を求めるために特定の時点で特定のサブキャリアにおいて期待されるパイロット・シンボルと、受信されたパイロット・シンボルを比較する。結果は、パイロット・シンボルが供給されなかった残りのサブキャリアの、全部でなくても、大半のチャネル応答を推定するよう補間される。実際の、及び補間されたチャネル応答は、OFDMチャネルにおけるサブキャリアの、全部でなくても、大半のチャネル応答を含む全体的なチャネル応答を推定するために使用される。
【0231】
受信経路毎のチャネル応答から導き出される周波数領域シンボル及びチャネル再構成情報はSTC復号化器110に供給され、STC復号化器は、送信されたシンボルを回復するために受信経路両方でSTC復号化を提供する。チャネル再構成情報は、それぞれの周波数領域シンボルを処理する場合に送信チャネルの影響を除去するために十分な等化情報をSTC復号化器100に供給する。
【0232】
回復されたシンボルは、送信器のシンボル・インタリーバ・ロジック58に対応するシンボル・デインタリーバ・ロジック102を使用してもう一度順番に配置される。インタリーブ解除されたシンボルは、次いで、マッピング解除ロジック104を使用して、対応するビットストリームに復調又はマッピング解除される。ビットは次いで、送信器アーキテクチャのビット・インタリーバ・ロジック54に対応するビット・デインタリーバ・ロジック106を用いてインタリーブ解除される。インタリーブ解除されたビットは次いで、速度マッチング解除ロジック108によって処理され、当初スクランブルされたデータ及びCRCチェックサムを回復するためにチャネル復号化器ロジック110に提示される。よって、CRCロジック112は、CRCチェックサムを除外し、スクランブルされたデータを伝統的なやり方で検査し、元々送信されたデータ116を回復するために既知の基地局スクランブリング解除コードを使用してスクランブル解除するためにスクランブル解除ロジック114に供給する。
【0233】
データ116の回復と並列に、CQI、又は、少なくとも、基地局14においてCQIを作成するために十分な情報が、求められ、基地局14に送信される。上述の通り、CQIは、キャリア対干渉比(CR)、及びOFDM周波数帯における種々のサブキャリアにわたってチャネル応答が変動する度合いであり得る。情報を送信するために使用されるOFDM周波数帯におけるサブキャリア毎のチャネル利得は、OFDM周波数帯にわたってチャネル利得が変動する度合いを判定するために互いに比較される。変動の度合いを測定するために数多くの手法が利用可能であるが、一手法は、データを送信するために使用されるOFDM周波数帯にわたってサブキャリア毎のチャネル利得の標準偏差を算出する。
【0234】
図1、及び
図15乃至
図18はそれぞれ、本発明の実施例を実現するために使用することが可能な通信システム又は通信システムの構成要素の特定の例を示す。本発明の実施例は、特定の例とは異なるが、本明細書及び特許請求の範囲記載の実施例の実現形態と整合するやり方で動作するアーキテクチャを有する通信システムで実現することが可能である。
【0235】
本発明の数多くの修正及び変形が上記教示に照らして考えられる。したがって、特許請求の範囲記載の範囲内で、本発明は、本明細書及び特許請求の範囲記載のものとは別のやり方で実施することができる。