(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロータ部は、圧縮機ロータディスクを含む圧縮機ロータ部と、タービンロータディスクを含むタービンロータ部と、前記圧縮機ロータ部と前記タービンロータ部とを連結させる中空シャフトとを含み、
前記冷却空気パイプは、前記圧縮機ロータディスクから前記中空シャフトを経て前記タービンロータディスクまで延び、
前記クランピング部材は、前記中空シャフトに対応する中心軸方向の位置に配置される請求項1に記載のガスタービン。
前記ロータ部は、圧縮機ロータディスクを含む圧縮機ロータ部と、タービンロータディスクを含むタービンロータ部と、前記圧縮機ロータ部と前記タービンロータ部とを強制連結させる中空シャフトとを含み、
前記第1冷却空気パイプと前記第2冷却空気パイプは、前記圧縮機ロータディスクから前記中空シャフトを経て前記タービンロータディスクまで延び、
前記第1クランピング部材と前記第2クランピング部材は、前記中空シャフトに対応する中心軸方向の位置に配置される請求項10に記載のガスタービン。
前記第1冷却空気パイプを通過する冷却空気と前記第2冷却空気パイプを通過する冷却空気は、前記圧縮機ロータディスクから抽気され、前記タービンロータディスクに加圧されて伝達され、
前記第1冷却空気パイプを通過する冷却空気と前記第2冷却空気パイプを通過する冷却空気は、それぞれ抽気位置が互いに異なる請求項11または請求項12に記載のガスタービン。
前記第1冷却空気パイプを通過する冷却空気は、前記圧縮機ロータ部の第1抽気位置から抽気された空気であり、前記第2冷却空気パイプを通過する冷却空気は、前記圧縮機ロータ部の第2抽気位置から抽気された空気であり、
前記第1抽気位置は、前記第2抽気位置よりも上流である請求項13に記載のガスタービン。
前記第1クランピング部材の第1支持アームの半径方向の長さと、前記第2クランピング部材の第2支持アームの半径方向の長さとが互いに異なる請求項17に記載のガスタービン。
前記第1クランピング部材の第1支持アームの中心軸方向の幅と、前記第2クランピング部材の第2支持アームの中心軸方向の幅とが互いに異なる請求項17に記載のガスタービン。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ガスタービンは、圧縮機で高圧に圧縮された空気に燃料を混合させた後、燃焼させて生成される高温、高圧の燃焼ガスを、タービンで膨脹させながら熱エネルギーを力学的エネルギーに変換する内燃機関の一種で、圧縮機とタービンはロータ部から回転力を得る。
【0003】
一方、このような圧縮機ロータ部とタービンロータ部を構成するために、外周面に複数の圧縮機ブレードが配列される複数の圧縮機ロータディスクを一体に回動させるように相互間を連結させ、同様に、外周面に複数のタービンブレードが配列される複数のタービンロータディスクを一体に回動するように相互間を連結させ、これらの圧縮機ロータディスクとタービンロータディスクの中心部を貫通して延びるタイボルトを用いて圧縮機ロータディスクとタービンロータディスクとを締結する構成が広く知られている。
【0004】
しかし、最近、ガスタービンの大型化および高効率化の傾向に伴い、ガスタービンの全長が増加し、それによってタービンの圧縮機ロータ部およびタービンロータ部と共に高速で回転するタイボルトの回転支持が容易でないという問題が発生した。
【0005】
特に、ガスタービンの中心軸方向に圧縮機ロータ部とタービンロータ部との間の空間、すなわち、外周面の周りに燃焼器が放射状に配置される空間に対しては、回転するタイボルトの支持手段を設けるのが容易でないという問題があった。
【0006】
これに関連し、米国特許公開公報US20100166559A1には、
図1に示されているように、複数の圧縮機ロータディスク21を備えた圧縮機ロータ部2と、複数のタービンロータディスク31を備えたタービンロータ部3を貫通して延びる単一タイボルト5、および圧縮機側ロータ締結部材6とタービン側ロータ締結部材7とを用いてこれらの圧縮機ロータ部2とタービンロータ部3とを互いに締結し、圧縮機ロータ部2とタービンロータ部3とを強制連結させる中空シャフト4の内部に備えられる支持ホイール41を介してタイボルト5を支持する方式のロータ組立体1が提案されているが、圧縮機ロータ部2から抽気された低温の空気をタービンロータ部3に抽気して、高温部のタービンロータ部3の冷却空気として活用するための流路を前記支持ホイール41に構成しにくいという問題がある。
【0007】
一方、
図2(a)に示されているように、米国特許公報US8506239B2には、
図1に示された構成と類似の方式で、複数の圧縮機ブレード22が外周面に配列される複数の圧縮機ロータディスク21圧縮機ロータ部2を貫通するタイボルト5を用いて圧縮機ロータ部2とタービンロータ部(図示せず)とを締結するが、圧縮機ロータ部2の互いに異なる位置の貫通ホール23から伝達された冷却空気の流路F1、F2をタイボルト5の周りに構成するために、2つの冷却空気パイプP1、P2がタイボルト5の周りに配置され、タイボルト5を支持するために、2つのクランピング部材8がタイボルト5の外周面および内部冷却空気パイプP1の外周面にそれぞれ備えられる構成が提案されている。
【0008】
図2(b)に示されているように、これらのクランピング部材8は、円筒状の支持リング81と、支持リング81から延びて形成される複数の支持アーム82と、内部パイプP1の内周面または外部パイプP2の内周面に接触する支持面83とを備えるように構成されており、前記複数の支持アーム82の間には、冷却空気の流路F1、F2を構成するリセス84が形成される。
【0009】
しかし、このような方式のクランピング部材8は、複数の支持アーム82の剛性を維持するために、支持アーム82の幅または厚さが大きくならなければならなかったり、支持アーム82の個数が増えるしかなく、これは、直接的にそれぞれの冷却空気パイプP1、P2の内部に備えられる冷却空気流路F1、F2の構成を阻害する要素として作用する。
【0010】
すなわち、クランピング部材8は、冷却空気流路F1、F2の内部に配置され、タイボルトとクランピング部材は高速で回転するため、一定の幅を有する支持アーム82は冷却空気の流れの阻害要素として作用するしかない。
【0011】
また、相対的に圧力の低い前段部位の圧縮機ロータ部から抽気された低温、低圧の空気を、別の加圧手段なしに、冷却空気としてタービンロータ部に伝達しにくいという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
タイボルトの外周面に形成される冷却空気流路内に配置されるクランピング部材を備えたガスタービンであって、前記タイボルトを支持して振動を効果的に減衰させると同時に、低温、低圧側圧縮機部から抽気された冷却空気を、クランピング部材を用いて加圧後、タービン部に伝達することにより、全体効率を高めることができるガスタービンを提供することを目的とする。
【0014】
互いに送風容量が同一または異なる複数のクランピング部材を用いて、低温、低圧側圧縮機部から抽気された空気により高温のタービン部を冷却することにより、冷却性能およびエンジンの全体効率が向上したガスタービンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様にかかるガスタービンは、複数のロータブレード、および複数のロータブレードが外周面に配列される複数のロータディスクを含むロータ部と、複数のロータディスクを貫通してロータ部の中心軸に沿って延び、複数のロータディスクを締結するタイボルトと、タイボルトが挿通された内部空間が流路として冷却空気を流動させる冷却空気パイプと、流路に配置され、タイボルトを冷却空気パイプに対して支持すると共に、通過する冷却空気を回転によって加圧するクランピング部材とを備える。
【0016】
また、ロータ部は、圧縮機ロータディスクを含む圧縮機ロータ部と、タービンロータディスクを含むタービンロータ部と、圧縮機ロータ部とタービンロータ部とを連結させる中空シャフトとを含み、冷却空気パイプは、圧縮機ロータディスクから中空シャフトを経てタービンロータディスクまで延び、クランピング部材は、中空シャフトに対応する中心軸方向の位置に配置される。
【0017】
また、クランピング部材は、タイボルトの外周面に密着して配置される内部リングと、冷却空気パイプの内周面に密着して配置される外部リングと、一端は内部リングに連結され、他端は外部リングに連結される複数の支持アームとを含み、複数の支持アームは、インペラ形状を有するように構成される。
【0018】
また、支持アームの前縁部または後縁部のうちの少なくとも1つは、直線状に構成され、直線状の前縁部または後縁部の延長線は、タイボルトの中心軸を通る直線で、中心軸に垂直な直線と一定の交差角を形成する。
【0019】
また、支持アームの前縁部または後縁部のうちの少なくとも1つは、曲線状に構成され、支持アームの前縁部または後縁部の一端と他端を通過する延長線は、タイボルトの中心軸を通る直線で、中心軸に垂直な直線と一定の交差角を形成する。
【0020】
また、内部リングの中心軸方向の位置と外部リングの中心軸方向の位置が同一であるか、異なる。
【0021】
また、内部リングは、中心軸方向に進行しながら内径が漸進的に縮径する形状を有するように構成され、タイボルトは、内部リングの漸進的に縮径する形状に対応する形状を有するストッパを備える。
【0022】
また、内部リングは、中心軸方向に進行しながら内径が段差を形成して縮径する形状を有するように構成され、タイボルトは、内部リングの段差に対応する形状を有するストッパを備える。
【0023】
また、クランピング部材は、内部リングの内周面から内側に向かって突出して延びる少なくとも1つのストッパ突起をさらに含み、タイボルトは、ストッパ突起に対応する位置に備えられる溝部を備える。
【0024】
一方、本発明の一態様にかかるガスタービンは、複数のロータブレード、および複数のロータブレードが外周面に配列される複数のロータディスクを含むロータ部と、複数のロータディスクを貫通してロータ部の中心軸に沿って延び、複数のロータディスクを締結するタイボルトと、タイボルトが挿通された内部空間が第1流路として冷却空気を流動させる第1冷却空気パイプと、第1冷却空気パイプが挿通された内部空間が第2流路として冷却空気を流動させる第2冷却空気パイプと、第1流路に配置され、タイボルトを第1冷却空気パイプに対して支持すると共に、通過する冷却空気を回転によって加圧する第1クランピング部材と、第2流路に配置され、第1冷却空気パイプを第2冷却空気パイプに対して支持すると共に、通過する冷却空気を回転によって加圧する第2クランピング部材とを備える。
【0025】
また、ロータ部は、圧縮機ロータディスクを含む圧縮機ロータ部と、タービンロータディスクを含むタービンロータ部と、圧縮機ロータ部とタービンロータ部とを強制連結させる中空シャフトとを含み、第1冷却空気パイプと第2冷却空気パイプは、圧縮機ロータディスクから中空シャフトを経てタービンロータディスクまで延び、第1クランピング部材と第2クランピング部材は、中空シャフトに対応する中心軸方向の位置に配置される。
【0026】
また、圧縮機ロータ部は、複数の圧縮機ロータディスクを含み、タービンロータ部は、複数のタービンロータディスクを含み、冷却空気は、圧縮機ロータ部によって加圧される空気の一部が圧縮機ロータディスクから抽気され、第1冷却空気パイプおよび第2冷却空気パイプを介してタービンロータディスクに加圧されて伝達される。
【0027】
また、第1冷却空気パイプを通過する冷却空気と第2冷却空気パイプを通過する冷却空気は、圧縮機ロータディスクから抽気され、タービンロータディスクに加圧されて伝達され、第1冷却空気パイプを通過する冷却空気と第2冷却空気パイプを通過する冷却空気は、それぞれ抽気位置が互いに異なる。
【0028】
また、第1冷却空気パイプを通過する冷却空気は、圧縮機ロータ部の第1抽気位置から抽気された空気であり、第2冷却空気パイプを通過する冷却空気は、圧縮機ロータ部の第2抽気位置から抽気された空気であり、第1抽気位置は、第2抽気位置よりも上流である。
【0029】
また、第1クランピング部材は、第2クランピング部材より圧縮機ロータ部により近接した中心軸方向の位置に配置される。
【0030】
また、第1クランピング部材は、タイボルトの外周面に密着して配置される第1内部リングと、第1冷却空気パイプの内周面に密着して配置される第1外部リングと、一端は第1内部リングに連結され、他端は第1外部リングに連結される複数の第1支持アームとを含み、第2クランピング部材は、第1冷却空気パイプの外周面に密着して配置される第2内部リングと、第2冷却空気パイプの内周面に密着して配置される第2外部リングと、一端は第2内部リングに連結され、他端は第2外部リングに連結される複数の第2支持アームとを含み、第1支持アームおよび第2支持アームは、インペラ形状を有するように構成される。
【0031】
また、第1クランピング部材と第2クランピング部材の冷却空気の送風容量が互いに異なる。
【0032】
また、第1クランピング部材の第1支持アームの個数と、第2クランピング部材の第2支持アームの個数とが互いに異なる。
【0033】
また、第1クランピング部材の第1支持アームの半径方向の長さと、第2クランピング部材の第2支持アームの半径方向の長さとが互いに異なる。
【0034】
また、第1クランピング部材の第1支持アームの中心軸方向の幅と、第2クランピング部材の第2支持アームの中心軸方向の幅とが互いに異なる。
【発明の効果】
【0035】
本発明の一態様にかかるガスタービンは、タイボルトの外周面に形成される冷却空気流路内に配置されるクランピング部材であって、前記タイボルトを支持して振動を効果的に減衰させると同時に、圧縮機部から抽気された冷却空気を、クランピング部材を用いて加圧後、タービン部に伝達することにより、全体効率を高めることができる効果を有する。
【0036】
また、本発明の一態様にかかるガスタービンは、互いに送風容量が同一または異なる複数のクランピング部材を用いて、低圧側圧縮機部から抽気された空気により高温のタービン部を冷却することにより、全体効率を高めることができる効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の実施のための具体的な実施形態を、添付した図面を参照して説明する。
【0039】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができるが、特定の実施形態を図面に例示して詳細に説明する。これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとする意図ではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物または代替物を含むと理解できる。
【0040】
本発明の一態様を説明するにあたり、第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するのに使用できるが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲内で第1構成要素は第2構成要素と名づけられてよく、類似して、第2構成要素も第1構成要素と名づけられてよい。
【0041】
ある構成要素が他の構成要素に連結または接続されていると言及される場合は、その他の構成要素に直接的に連結または接続されていてもよいが、中間に別の構成要素が存在してもよいと理解できる。反面、ある構成要素が他の構成要素に直接連結または直接接続されていると言及された場合は、中間に別の構成要素が存在しないと理解できる。
【0042】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なって意味しない限り、複数の表現を含むことができる。
【0043】
本明細書において、含む、または備えるなどの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないと理解できる。
【0044】
また、別途に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む本明細書で使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有することができる。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈され得、本明細書で明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0045】
また、以下の実施形態は、当業界における平均的な知識を有する者により明確に説明するために提供されるものであり、図面における要素の形状および大きさなどは、より明確な説明のために誇張されることがある。
【0046】
図3は、本発明の第1実施形態にかかるロータ組立体およびクランピング部材を説明するための断面図であり、
図4および
図5は、本発明の第1実施形態にかかるクランピング部材の正面図および斜視図である。
【0047】
まず、
図3を参照すれば、本実施形態にかかるガスタービンは、複数のロータブレード、および前記複数のロータブレードが外周面に配列される複数のロータディスクを含むロータ部と、前記複数のロータディスクを貫通して前記ロータ部の中心軸に沿って延び、前記複数のロータディスクを締結するタイボルト150と、前記タイボルト150が貫通して通過するように配置され、前記タイボルト150と共に、内部空間に冷却空気が流動する環状冷却空気流路を形成する冷却空気パイプPと、前記環状冷却空気流路に配置され、前記タイボルト150を前記冷却空気パイプに対して支持するクランピング部材180とを含むように構成される。
【0048】
前記ロータ部は、後述の燃焼器に供給される空気を圧縮する圧縮機ロータ部120と、燃焼器(図示せず)によって生成される高温、高圧の燃焼ガスが通過しながら回転するタービンロータ部(図示せず)とを含む。
【0049】
前記圧縮機ロータ部120は、好ましくは、軸流型圧縮機として構成され、ディスク形状で一側面と他側面がカップリングで連結されて一体に回転する複数の圧縮機ロータディスク121と、前記圧縮機ロータディスク121の外周面に一定の間隔で配列される圧縮機ブレード122とを含むように構成され、外部から流入した空気を高圧に圧縮して、圧縮された空気を燃焼器に伝達する役割を果たす。隣接する圧縮機ブレード122の間には圧縮機ベーン(図示せず)が交互に配置され、圧縮機ブレード122と圧縮機ベーンとが対をなして1つの段(stage)を形成する。
【0050】
前記燃焼器(図示せず)は、前述の圧縮機ロータ部120によって圧縮された空気と燃料とを混合して、高温、高圧の燃焼ガスを発生する役割を果たすように、前記圧縮機ロータ部120の後段に配置され、ロータ組立体の中心軸Cの周りに等間隔に配置される複数の燃焼器部材から構成される。
【0051】
前記タービンロータ部(図示せず)は、前述の燃焼器によって燃焼された高温、高圧の燃焼ガスによって回転するように構成され、圧縮機ロータ部120と類似して、ディスク形状で一側面と他側面がカップリングで連結されて一体に回転する複数のタービンロータディスクと、前記タービンロータディスクの外周面に一定の間隔で配列される複数のタービンブレードとを含む。
【0052】
このようなタービンロータ部は、前述の圧縮機ロータ部120と一体に回転するように構成され、タービンロータ部と圧縮機ロータ部120との連結のための部材として、
図3に示されているような中空シャフト140が備えられる。前述の燃焼器は、前記中空シャフト140の外周面に等間隔に配置されるように構成される。
【0053】
前記タイボルト150は、前記複数の圧縮機ロータディスク121と前記複数のタービンロータディスクを貫通して、前記圧縮機ロータ部120および前記タービンロータ部の中心軸に沿って延び、これらの圧縮機ロータディスク121とタービンロータディスクの組立体に軸方向の圧縮力を加えてこれらを締結させる役割を果たす。
【0054】
前記冷却空気パイプは、前述の圧縮機ロータ部120によって圧縮された空気の一部を圧縮機ロータディスク121から抽気して、前述のタービンロータ部を冷却するための冷却空気として活用するために、圧縮機ロータ部120とタービンロータ部との間を流体連結させ、圧縮機ロータディスクから前記中空シャフト140を経て前記タービンロータディスクまで延びる冷却空気流路Fが内部に形成されるように構成される。
【0055】
より詳細には、冷却空気パイプPの内部に前記タイボルト150が貫通して通過するように構成されることで、タイボルト150と共に、内部空間に前記冷却空気の流動する環状の冷却空気流路Fが形成される。
図3に示されているように、圧縮機ロータディスク121から抽気された圧縮空気は、圧縮機ロータディスク121に形成された貫通ホール123を通過して、環状の冷却空気流路が形成された冷却空気パイプPの内部に伝達され、最終的にタービンロータ部に伝達される。
【0056】
前記クランピング部材180は、前記冷却空気パイプとタイボルト150によって形成される冷却空気流路Fに配置され、前記タイボルト150を前記冷却空気パイプPに対して支持する役割を果たす。
【0057】
すなわち、
図3に示されているように、環状の冷却空気流路Fを形成するために、タイボルト150の外周面と冷却空気パイプPの内周面とは一定の間隔で離隔しなければならない。したがって、ロータ部の高速回転時に一体に回転するタイボルト150を、冷却空気パイプPの内部空間で、特に前述の中空シャフト140に対応する部分を支持するための手段が必ず必要であり、本実施形態にかかるクランピング部材180は、前記冷却空気流路Fに配置され、タイボルト150の外周面を冷却空気パイプPの内周面に対して支持し、タイボルト150の回転時に発生する振動を効果的に吸収する役割を果たすように構成される。
【0058】
さらに、本実施形態にかかるクランピング部材180は、前記冷却空気が通過して流動するように構成され、特に、同時にロータ組立体の作動時、すなわち、クランピング部材180の回転時、その回転によって通過する冷却空気が加圧されるように構成される。
【0059】
前述の冷却空気の加圧の効果を達成するために、本発明の第1実施形態にかかるクランピング部材180は、円筒形状を有し、前記タイボルト150の外周面に密着して配置される内部リング181と、円筒形状を有し、前記冷却空気パイプPの内周面に密着して配置される外部リング182と、一端は前記内部リング181に連結され、他端は前記外部リング182に連結される複数の支持アーム183とを含むが、貫通して通過する冷却空気の加圧のために、前記複数の支持アーム183は、インペラ形状を有するように構成される。
【0060】
また、振動吸収効果を極大化するために、
図4および
図5に示されているように、前記支持アーム183の前縁部または後縁部のうちの少なくとも1つは、直線状に構成するが、前記直線状の前縁部または後縁部の延長線L2は、前記タイボルトの中心軸を通る直線で、前記中心軸に垂直な直線L1と一定の交差角aが形成されるように配置されてよい。
【0061】
すなわち、支持アーム183の直線状の前縁部または後縁部が半径方向に対して一定の角度で傾斜した状態を維持するように構成することで、クランピング部材180が比較的狭い幅を有する冷却空気流路Fに配置されても、中心軸Cに垂直な方向に発生する振動吸収のための支持アーム183のスプリング機能を極大化できる。
【0062】
このようなクランピング部材180の内部リング181、外部リング182、および支持アーム183は、一定の剛性を有し、高温に耐えられるように、一定の厚さを有する金属材質で形成されることが好ましく、支持アーム183の一端部と他端部はそれぞれ、内部リング181の外周面181bと外部リング182の内周面182aに溶接などの方式で強固に固定される。
【0063】
図6および
図7は、本発明の第2実施形態にかかるクランピング部材280の正面図および斜視図である。
【0064】
図6および
図7を参照すれば、本発明の第2実施形態にかかるクランピング部材280の支持アーム283の前縁部または後縁部のうちの少なくとも1つは、曲線状に構成され、支持アーム283の一端と他端を通過する延長線L2は、前記タイボルト150の中心軸を通る直線で、前記中心軸に垂直な直線L1と一定の交差角aが形成されるように構成されてよい。
【0065】
このように、支持アーム283の前縁部または後縁部が内部リング281と外部リング282との間で曲線形状を取るように構成することで、第1実施形態のクランピング部材180と同様に、中心軸Cに垂直な方向に発生する振動吸収のための支持アーム283のスプリング機能を極大化できる。
【0066】
また、
図6および
図7に示されているように、振動吸収のための支持アーム283のスプリング機能を高めるために、前述の第1実施形態と類似して、支持アーム283の前縁部または後縁部の一端と他端を通過する延長線L2は、前記タイボルトの中心軸を通る直線で、前記中心軸に垂直な直線L1と一定の交差角aが形成されるように構成可能であり、追加的に前記交差角aの調節および支持アーム283の個数の調節、前縁部と後縁部との間の距離の調節、支持アーム283の厚さの調節による振動吸収効果を最適化させることができ、このような追加的な調節構成も本発明の範囲に属することは当然のことと見なす。
【0067】
図8は、本発明の第3実施形態にかかるクランピング部材を説明するための断面図である。
【0068】
本発明の第3実施形態にかかるクランピング部材は、
図8(a)に示されているように、クランピング部材180の内部リング181と外部リング182が中心軸Cを基準として軸方向の相対位置が同一に構成されるか、
図8(b)に示されているように、クランピング部材180−1の内部リング181−1と外部リング182−1の軸方向の相対位置が異なるように構成されてよい。
【0069】
図8(b)に示された実施形態は、
図8(a)に示された実施形態より、内部リング181−1と外部リング182−1との間の幅が狭く、支持アーム183−1がスプリング機能を十分に達成できない場合に好ましく、図示のように、内部リング181−1と外部リング182−1の軸心軸Cの位置がずれるようにすることで、振動吸収効果を極大化できる効果を有する。
【0070】
一方、
図8(a)および
図8(b)には、内部リング181、181−1と外部リング182、182−1の中心軸C方向の幅が互いに同一に示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、内部リング181、181−1と外部リング182、182−1の中心軸C方向の幅が異なるように構成される実施形態も本発明の範囲に属することは当然のことと見なす。
【0071】
図9は、本発明の第4実施形態にかかるクランピング部材およびタイボルトの断面図である。
【0072】
図9を参照すれば、本発明の第4実施形態にかかるクランピング部材180-2の内部リング181−2は、中心軸C方向に進行しながら内径が変化する形状を有するように構成され、より詳細には、
図9(a)に示されているように、内部リング181−2が中心軸C方向に進行しながら内径が漸進的に縮径する形状を有するか、
図9(b)に示されているように、内部リング181−2が中心軸C方向に進行しながら内径が段差を形成して縮径する形状を有するように構成されてよい。
【0073】
この場合に、本実施形態にかかるタイボルト150は、クランピング部材180-2の内部リング181−2に対応する位置に、
図9(a)に示されているように、前記内部リング181−2の漸進的に縮径する形状に対応する傾斜部151を有するストッパを備えるか、
図9(b)に示されているように、前記内部リング181−2の段差形状に対応する段差152を有するストッパを備えることができる。
【0074】
前述のように、本実施形態にかかるクランピング部材180-2は、冷却空気を流動方向Fに加圧する役割を果たすため、クランピング部材180-2は流動方向Fと反対方向F'の力を受けることになる。
【0075】
したがって、図示のように、クランピング部材180-2の内部リング181−2を流動方向Fに進行しながら内径が縮径する形状を有するようにし、外径の形状が前記内部リング181−2の形状に対応するように構成されるストッパがタイボルト150に備えられるようにすることで、タイボルト150の回転時にもクランピング部材180-2が定位置に強固に固定される効果を有する。
【0076】
一方、
図9(a)および
図9(b)には、外部リング182−2が中心軸C方向に進行しながら一定の内径および外径を有するものとして示されているが、本実施形態にかかるクランピング部材を定位置に固定するための手段として、前述の内部リング181−2の構成と類似して、外部リング182−2の外径が中心軸方向に進行しながら変化する形状を有するようにする構成も本発明の範囲に含まれる。この場合に、外部リング182−2の外径の形状に対応するように、外部リング182−2に接触する冷却空気パイプの内径の形状も類似して構成されることが好ましい。
【0077】
図10は、本発明の第5実施形態にかかるクランピング部材の正面図および断面図であって、クランピング部材の他の固定手段を説明するための図である。
【0078】
図10を参照すれば、本発明の第5実施形態にかかるクランピング部材180は、内部リング181の内周面から内側に向かって突出して延びる少なくとも1つのストッパ突起153を含むように構成され、タイボルトは、前記ストッパ突起153に対応する位置に溝部(図示せず)を備えることができる。
【0079】
このような比較的単純な構成により、クランピング部材180をタイボルトに強固に定位置に固定することができ、タイボルトの回転時にもクランピング部材180が離脱することを容易に防止することができる。
【0080】
図10(a)および
図10(b)には、2つのストッパ突起153が備えられ、これらの突出長さおよび中心軸方向の長さが互いに異なる構成が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の形態のストッパ突起の構成も本発明の範囲に属することは当然のことと見なす。
【0081】
一方、図示のように、前記ストッパ突起153の先端と後端は、傾斜面154に構成され、前記溝部への挿入が容易にガイドできる。
【0082】
図示しないが、前述の構成と類似して、クランピング部材180の外部リング182の外周面に、外側に向かって突出して延びる少なくとも1つのストッパ突起が備えられるようにし、ストッパ突起153に対応する位置に少なくとも1つの溝部が冷却空気パイプに備えられるようにすることで、クランピング部材180を定位置に固定するように構成してもよいことはいうまでもない。
【0083】
図11は、本発明の第6実施形態にかかるクランピング部材の正面図であって、クランピング部材とタイボルトとの間のスリップを防止するための構成を説明するための図である。
【0084】
図11を参照すれば、本発明の第6実施形態にかかるクランピング部材180−3、180−4は、中心軸Cに垂直な方向に断面が多角形状を有する内部リング181−3、181−4を含み、タイボルトは、前記内部リングに対応する部分の断面が前記内部リング181−3、181−4と同一の多角形状に構成される。
【0085】
前述のように、本実施形態にかかるクランピング部材180−3、180−4は冷却空気を流動方向に加圧する役割を果たすため、クランピング部材180−3、180−4は流動方向と反対方向の力を受けることになり、同時に冷却空気を加圧する負荷が発生して、クランピング部材180−3、180−4の内部リング181−3、181−4とタイボルトの外周面との間にはスリップが発生する可能性がある。
【0086】
したがって、本実施形態にかかるクランピング部材180−3、180−4の内部リング181−3、181−4が中心軸Cに垂直な方向に多角形状の断面を有するようにし、タイボルトは、内部リングに対応する部分の断面が前記内部リング181−3、181−4と同一の多角形状を有するように構成することで、クランピング部材180−3、180−4の内部リング181−3、181−4とタイボルトの外周面との間のスリップを防止することができる。
【0087】
図11(a)には、四角形状の断面を有する内部リング181−3が示されており、
図11(b)には、六角形状の断面を有する内部リング181−4が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の形状の断面を有する内部リングおよびこれに対応する断面形状を有するタイボルトは本発明の範囲に属することは当然である。
【0088】
一方、他の実施形態として示された内部リング181−3、181−4の断面形状と類似して、クランピング部材180−3、180−4の外部リング182−3、182−4の断面形状を多角形状に構成し、対応する位置の冷却空気パイプの内周面の形状も多角形状に構成してもよい。
【0089】
図12〜
図14は、本実施形態にかかるクランピング部材が2つ以上適用されたロータ組立体を説明するための断面図である。
【0090】
下記の実施形態にかかる構成において上述した実施形態と重複する部分および同様に適用される構成に関する説明は省略する。
【0091】
まず、
図12および
図13を参照すれば、本実施形態にかかるガスタービンは、タイボルト150が貫通して通過するように配置され、前記タイボルト150と共に、内部空間に冷却空気が流動する第1環状冷却空気流路F1を形成する第1冷却空気パイプP1と、前記第1冷却空気パイプP1が貫通して通過するように配置され、前記第1冷却空気パイプP1と共に、内部空間に冷却空気が流動する第2環状冷却空気流路F2を形成する第2冷却空気パイプP2と、前記第1環状冷却空気流路F1に配置され、前記タイボルト150を前記第1冷却空気パイプP1に対して支持する第1クランピング部材380と、前記第2環状冷却空気流路F2に配置され、前記第1冷却空気パイプP1を前記第2冷却空気パイプP2に対して支持する第2クランピング部材480とを含み、前記第1クランピング部材380および前記第2クランピング部材480の回転によって前記冷却空気が加圧されるように構成される。
【0092】
図12および
図13に示された実施形態は、互いに異なる位置の圧縮機ロータディスク121から抽気された冷却空気を、二重の冷却空気パイプP1、P2およびタイボルト150を用いて別個の冷却空気流路F1、F2を形成するための構成に相当する。
【0093】
すなわち、圧縮機ロータ部120によって加圧される空気の一部が前記圧縮機ロータディスク121から抽気され、前記第1冷却空気パイプP1および前記第2冷却空気パイプP2を介して前記タービンロータディスクに加圧されて伝達されるように構成するが、前記第1冷却空気パイプP1を通過する冷却空気と前記第2冷却空気パイプP2を通過する冷却空気は、それぞれ互いに異なる位置の圧縮機ロータディスク121から抽気された後、第1クランピング部材380と第2クランピング部材480で加圧され、前記タービンロータディスクに伝達されるように構成するのである。
【0094】
この場合に、抽気された冷却空気の漏洩および混合防止のために、中心軸Cに近接して配置される第1冷却空気パイプP1は、圧縮機部の圧縮機ブレード122によって圧縮される空気の流動方向により上流に配置される圧縮機ロータディスク121の貫通ホール123に接続されるように構成し、第1冷却空気パイプP1の外側に備えられる第2冷却空気パイプP2は、下流に配置される圧縮機ロータディスク121の貫通ホール123に接続するように構成して、第1冷却空気パイプP1を通過する冷却空気は、上流に相当する第1抽気位置から抽気された空気であり、第2冷却空気パイプP2を通過する冷却空気は、第1抽気位置より下流の第2抽気位置から抽気された空気となるようにすることが好ましい。
【0095】
このように、圧縮機ロータディスクから抽気された冷却空気がそれぞれのクランピング部材380、480を通りながら圧縮されると、タービン部に供給される冷却空気を互いに異なる位置のタービンロータディスクにそれぞれ供給することができ、これと共に、抽気位置をより前段に移動可能にすることで、低温、低圧の圧縮空気を冷却空気として活用が可能で、タービンの冷却性能およびガスタービンの全体効率を向上させることができる。
【0096】
一方、タイボルト150を第1冷却空気パイプP1に対して支持する第1クランピング部材380、および第1冷却空気パイプP1を前記第2冷却空気パイプP2に対して支持する第2クランピング部材480は、前述の中空シャフトに対応する部分を支持するために、中空シャフトに対応する位置に配置される。
【0097】
ただし、これらの第1クランピング部材380および第2クランピング部材480は、中空シャフトに対応する位置内で互いに同一または異なる軸方向の位置に配置されてよい。
【0098】
すなわち、
図12に示されているように、相対的に低い圧力の冷却空気を加圧し、第2冷却空気流路F2より相対的に長い第1冷却空気流路F1に配置される第1クランピング部材380は、第2クランピング部材480よりも上流側に、詳細には、前記圧縮機ロータ部120により近接した中心軸C方向の位置に配置されるように構成されてよい。
【0099】
一方、振動吸収およびダンピング特性を改善するために、
図13に示されているように、第1クランピング部材380と前記第2クランピング部材480を同一の中心軸C方向の位置に配置させてもよい。この場合には、第1冷却空気流路F1内の冷却空気の圧力および第1冷却空気流路F1の長さを考慮して、第1クランピング部材380の送風容量を、第2クランピング部材480の送風容量よりも高く設定することが好ましい。
【0100】
第1クランピング部材380の送風容量と、第2クランピング部材480の送風容量とを互いに異なるように設定する構成については、
図15以下を参照して後述する。
【0101】
図14には、3つのクランピング部材が適用された構成が示されている。
【0102】
図14を参照すれば、本実施形態にかかるガスタービンは、第1環状冷却空気流路F1に配置され、タイボルト150を第1冷却空気パイプP1に対して支持する第3クランピング部材580をさらに含み、前記第3クランピング部材580は、前記第1クランピング部材380に対して中心軸C方向に後方に配置されるように構成される。
【0103】
すなわち、前述のように、相対的に低い圧力の冷却空気を加圧し、第2冷却空気流路F2より相対的に長い第1冷却空気流路F1に配置される第1クランピング部材380の下流側(
図14の右側)での冷却空気の圧力損失を補償するために、第1クランピング部材380の第1冷却空気流路F1の下流側に第3クランピング部材580が追加的に備えられるように構成されるのである。
【0104】
また、第3クランピング部材580が追加されるようにすることで、タイボルト150の振動吸収およびダンピング特性も改善できることはいうまでもない。
【0105】
図15および
図16は、本実施形態により互いに異なる送風容量を有するクランピング部材がそれぞれ適用された構成を説明するための正面図である。
【0106】
まず、
図15を参照すれば、第1クランピング部材380−1は、前記タイボルトの外周面に密着して配置される第1内部リング381−1と、前記第1冷却空気パイプの内周面に密着して配置される第1外部リング382−1と、一端は前記第1内部リング381−1に連結され、他端は前記第1外部リング382−1に連結される複数の第1支持アーム383−1とを含み、前記第2クランピング部材480−1は、前記第1冷却空気パイプの外周面に密着して配置される第2内部リング481−1と、前記第2冷却空気パイプの内周面に密着して配置される第2外部リング482−1と、一端は前記第2内部リング481−1に連結され、他端は前記第2外部リング482−1に連結される複数の第2支持アーム483−1とを含むが、前記第1支持アーム383−1および第2支持アーム483−1は、前記冷却空気の加圧のために、インペラ形状を有するように構成される。
【0107】
この時、前記第1クランピング部材380−1と前記第2クランピング部材480−1の冷却空気の送風容量が互いに同一であるか、互いに異なるように設定されてよい。
【0108】
前記第1クランピング部材380−1と前記第2クランピング部材480−1の冷却空気の送風容量が互いに異なるように設定するために、前記第1クランピング部材380−1の第1支持アーム383−1の半径方向の長さと、前記第2クランピング部材480−1の第2支持アーム483−1の半径方向の長さとを互いに異なるように構成するか、前記第1クランピング部材380−1の第1支持アーム383−1の個数と、前記第2クランピング部材480−1の第2支持アーム483−1の個数とを互いに異なるように構成することができる。
【0109】
図15には、第1クランピング部材380−1の第1支持アーム383−1の半径方向の長さと、前記第2クランピング部材480−1の第2支持アーム483−1の半径方向の長さとが互いに異なるように構成する実施形態が示されている。
【0110】
すなわち、
図15に示されているように、第1内部リング381−1と第1外部リング382−1との間に備えられる第1支持アーム383−1の長さB
1と、第2内部リング481−1と第2外部リング482−1との間に備えられる第2支持アーム483−1の長さB
2とを互いに異なるように設定することで、第1クランピング部材380−1と第2クランピング部材480−1の送風容量を互いに異なるように構成することができる。
【0111】
図15に示された実施形態では、第2支持アーム483−1の長さB
2が、第1支持アーム383−1の長さB
1よりも大きいものとして構成されているが、これとは逆に、第1支持アーム383−1の長さB
1が、第2支持アーム483−1の長さB
2よりも大きくなるように構成することも可能である。
【0112】
図16には、第1クランピング部材380−2の第1支持アーム383−2の個数と、第2クランピング部材480−2の第2支持アーム483−2の個数とを互いに異なるように構成する実施形態が示されている。
【0113】
すなわち、
図16に示されているように、第1内部リング381−2と第1外部リング382−2との間に備えられる第1支持アーム383−2の個数と、第2内部リング481−2と第2外部リング482−2との間に備えられる第2支持アーム483−2の個数とを互いに異なるように設定することで、第1クランピング部材380−2と第2クランピング部材480−2の送風容量を互いに異なるように構成することができる。
【0114】
図16に示された実施形態では、第1支持アーム383−2の個数が、第2支持アーム483−2の個数よりも多いものとして構成されているが、これとは逆に、第2支持アーム483−2の個数が、第1支持アーム383−2の個数よりも多くなるように構成することも可能である。
【0115】
すなわち、第1クランピング部材380−2と第2クランピング部材480−2にそれぞれ要求される送風容量によって、第1支持アーム383−2の個数および第2支持アーム483−2の個数を別個に調整する構成が可能であり、これは同時に、支持アーム383−2、483−2のスプリング効果の変化も併せて調節できる効果を有する。
【0116】
一方、
図17には、第1クランピング部材380−3と第2クランピング部材480−3の冷却空気の送風容量を互いに異なるように設定するための構成として、第1クランピング部材380−3と第2クランピング部材480−3の中心軸C方向の幅を互いに異なるように構成する実施形態が示されている。
【0117】
すなわち、
図17に示されているように、第1クランピング部材380−3の中心軸C方向の幅D
1と、第2クランピング部材480−3の中心軸C方向の幅D
2とを互いに異なるように、より詳細には、第1内部リング381−3と第1外部リング382−3との間に備えられる第1支持アーム383−3の中心軸C方向の幅D
1と、第2内部リング481−3と第2外部リング482−3との間に備えられる第2支持アーム483−3の中心軸C方向の幅D
2とを互いに異なるように設定することで、第1クランピング部材380−3と第2クランピング部材480−3の送風容量を互いに異なるように構成することができる。
【0118】
図17に示された実施形態では、第1支持アーム383−3の中心軸C方向の幅D
1が、第2支持アーム483−3の中心軸C方向の幅D
2よりも大きいものとして構成されているが、これとは逆に、第2支持アーム483−3の中心軸C方向の幅D
2が、第1支持アーム383−3の中心軸C方向の幅D
1よりも大きくなるように構成することも可能であり、これは本発明の範囲に属することは当然のことと見なす。
【0119】
このように、上述した本発明の技術的構成は、本発明の属する技術分野における当業者が本発明の技術的思想や必須的特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施可能であることを理解することができる。
【0120】
そのため、以上に述べた実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解されなければならず、本発明の範囲は、上述の詳細な説明よりは後述の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその等価的概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。