(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。より包括的に本発明を理解できるように、以下の説明において、多くの具体的な詳細が示されている。しかしながら、本発明の実施にはこれらの詳細がなくてもよいことは当業者に明らかである。また、ここで紹介したように、本発明は特定の実施形態に限定されるものではないことを理解すべきである。逆に、以下の特徴及び要素の任意の組み合わせは、それらが異なる実施形態を含むかどうかに関わらず、本発明を実施し実践するために考えられる。したがって、以下の態様、特徴、実施形態及び利点は、単なる例示目的であり、そして、明示的に特許請求の範囲で指定しない限り、添付の特許請求の範囲における要素又は限定として理解すべきではない。
【0017】
本発明の実施形態は、不均一系における適応型フィードバック技術に関する。「適応型」とは、各ユーザのフィードバックビットの数が、アップリンクチャネルの状態によって変化することを意味する。アップリンクでは、低チャネル容量を介するよりも、高チャネル容量を介する方が、より多くのビットをフィードバックすることが可能である。しかし、CDI量子化を改良するために、できるだけ多くのビットをフィードバックすることが有益である一方、各フィードバックブロック当たりの負荷が増加するため、フィードバック送信の信頼性は同時に減少する。CDI量子化の精度とフィードバック送信の信頼性との間をトレードオフするために、本発明の様々な実施形態では、アップリンクチャネルの状態を明示的に考慮することによって、合計フィードバックビット数が最適化される。
【0018】
不均一系の1つの重要な特徴は、ユーザが通常、2つの協調基地局からのチャネルにおいて、等しくない信号対雑音比(SNR)を使用している点である。これは、パス損失だけでなく、マクロ基地局とピコ基地局とに関連付けられている送信パワーもまた、等しくないことが原因である。もう1つの重要な特徴は、マクロ基地局とピコ基地局が通常、コスト抑制のために、同一の数のアンテナを備えていないということである。一般的には、マクロ基地局は、ピコ基地局よりも多くのアンテナを有する。したがって、ローカルチャネル及びクロスチャネルに、フィードバックビットを等しく割り当てることは最適ではない。
【0019】
本発明のいくつかの実施形態によれば、合計フィードバックビットは、各ユーザ機器のために最適化される。利用可能なフィードバックチャネルリソース(例えば、ブロック)を考えると、これらのフィードバックチャネルリソースによって搬送される合計フィードバックビットの数は、CDI量子化の精度とフィードバック送信の信頼性との間のトレードオフに基づいて最適化される。
【0020】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ローカルチャネル及びクロスチャネルのCDIを量子化するためのビットは、決定された合計フィードバックビットからそれぞれ割り当てられる。本発明の実施形態は、不均一系の不均一な特徴、すなわち、ローカルチャネル及びクロスチャネルにおける等しくない信号パワーと、マクロ基地局とピコ基地局におけるアンテナの同一でない数と、を活用することによって、ローカルチャネル及びクロスチャネルのCDIを量子化するためのビットを割り当てるために、低複雑度の最適なアルゴリズムを提供する。
【0021】
図1は、本発明の一の実施形態に係る実施形態で実施される無線通信システムの例を概略的に示している。
【0022】
図1を参照すると、不均一系100は、マクロ基地局110と、少なくとも1つのピコ基地局120と、から構成される。ピコ基地局120は、例えば、光ファイバのような、バックホールを介してマクロ基地局110に接続することができる。ここでは「ピコ基地局」と称するが、本発明の実施形態における「ピコ基地局」は、フェムト基地局、中継局、RRHノード等といった任意の適切な低パワーの基地局を含むことができることに留意すべきである。
【0023】
シナリオは、マクロ基地局110とピコ基地局120がともに複数本のアンテナを有しており、ユーザ機器131、132が1本のアンテナを有している、といった任意の一般論が、損失のない状態で考えられる。マクロ基地局110とピコ基地局120は、協調して、例えば、ユーザ機器131、132のような複数のユーザ機器にサービスを提供する。マクロ基地局110は、ユーザ機器131のローカル基地局であり、ユーザ機器132のクロス基地局である。マクロ基地局110は、ローカルチャネルを介してユーザ機器131にサービスを提供し、クロスチャネルを介してユーザ機器132にサービスを提供する。ピコ基地局110は、ユーザ機器132のローカル基地局であり、ユーザ機器131のクロス基地局である。ピコ基地局110は、ローカルチャネルを介してユーザ機器132にサービスを提供し、クロスチャネルを介してユーザ機器131にサービスを提供する。ローカルチャネル及びクロスチャネルのCDIは、ともに、ユーザ機器131又はユーザ機器132のそれぞれのローカル基地局にフィードバックされる。2つの基地局は、相互干渉を排除するためにチャネル情報を共有する。
【0024】
p
dを、ローカル基地局から受信した平均信号パワーとする。p
dは、パス損失及びシャドーイングを含む、送信パワー及び大規模なフェージング利得に依存している。κ
dp
dを、クロス基地局nから受信した平均信号パワーとする。κ
dは、ローカル基地局からの平均受信信号パワーと、クロス基地局からの平均受信信号パワーとの間の比率要素である。ローカル基地局lのk番目のユーザ機器を、ユーザ機器l
kとして示す。ユーザ機器l
kで受信した信号は、数式(1)で示される。
【数1】
h
lk,l及びh
lk,lは、以下のローカルチャネル及びクロスチャネルと称され、それぞれ、基地局l及び基地局nからユーザ機器l
kに対するチャネルベクトルを示している。v
lk及びd
lkは、それぞれ、プリコーダと、基地局lにおけるデータである。K
l及びK
nは、基地局l及び基地局nによってサービスを提供されるユーザの数である。白色雑音z
lkは、単位分散を有する。()
Hは、共軛転置操作を示している。数式(1)において、第2項は、マルチユーザ干渉(MUI)であり、第3項は、マクロセルとピコセルとの間のセル間干渉(ICI)である。チャネルは、同一のかつ独立して分布した(i.i.d.)、フラットレイリーフェージングがなされると仮定することができる。フラットレイリーフェージングの中では、チャネルベクトルの各要素は単位分散を有する。各基地局においてプリコーディングを行うゼロフォーシング(ZF)は、ユーザと、K
l+K
n≦min{N
l,N
n}との間の干渉を無効にすると考えられる。N
l,N
nは、それぞれ、基地局l及び基地局nのアンテナの数である。
【0025】
ユーザ機器131、132のようなユーザ機器は、ダウンリンクチャネル推定後にCDIを有していてもよい。各ユーザ機器のCDIは、まず、適切なサイズを有する所定のコードブックを介して量子化され、その後、ユーザのローカルチャネル及びクロスチャネルの量子化されたCDlのインデックスは、アップリンク送信を介してそのローカル基地局にフィードバックされる。
【0026】
図2〜7を参照することで、本発明の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0027】
図2は、本発明の一の実施形態に係る不均一系で、基地局を動作させるための方法のフローチャートを概略的に示している。
【0028】
ステップS210では、CDIの量子化のための合計フィードバックビットが、ユーザ機器のために、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、決定される。
【0029】
本発明の例示的な実施形態によれば、量子化によって導出された平均的なCDI歪みは、使用されているコードブックに依存するが、数式(2),(3)によって近似される。
【数2】
B
lは、ローカルチャネルのCDIを量子化するためのビット数である。B
nは、クロスチャネルのCDIを量子化するためのビット数である。
【0030】
量子化後、各ユーザ機器のローカルCDIとクロスCDIとは、ともに、ローカル基地局にフィードバックされる。アップリンクにおける利用可能なフォードバックリソースは、β
sumブロックの合計から構成され、それぞれのブロックは、システムによって指定された、コヒーレント時間と帯域幅に対応している、と仮定することができる。さらに、アップリンクチャネルは、ブロックフェージングがなされ、フィードバックする際、これらのブロックは不変である。それぞれのブロックがB
0ビットの一部を搬送すると仮定する。すると、フィードバックビットの合計数は、2つの部分に分割されるβ
sumB
0;によって示すことができる。すなわち、β
sumB
0は、和制約B
l+B
n=β
sumB
0が満たされる、ローカルチャネルのためのB
lと、クロスチャネルのためのB
nと、に分割される。
【0031】
チャネルフェージングによって、瞬間的なアップリンク容量は、これらのβ
sumB
0;を信頼してフィードバックするのに十分な大きさでない場合がある。アップリンクにブロックi.i.d.フラットレイリーフェージングがなされる時、故障確率は、数式(4)で示される。
【数3】
ν=2
B0−1は、B
0によって導出される閾値関数である。p
uは、アップリンク受信信号パワーを示している。Γ(N
l)は、パラメーターN
lを有するガンマ関数である。γは、瞬間的なアップリンク受信信号エネルギーを示している。
【0032】
インデックス割当のための任意の適切に設計された方法のための最悪の場合の推定を考えると、アップリンクが機能故障の場合、基地局が誤ったコードワードインデックスを受信したとき、インデックス再マッピング処理を介して、その選択されたコードワードは、CDI量子化から取得されたコードワードによって独立する。このようなランダムのインデックス割当によって、フィードバック後に基地局で受信CDIは、数式(5)で示される。
【数4】
e
lkは、ランダムコードワードである。
【0033】
ここで、数式(2),(3)における量子化CDIの平均歪みは、数式(6),(7)で示される。
【数5】
φ
l及びφ
nは、前記のローカルチャネル方向情報及び前記のクロスチャネル方向情報のために、それぞれ割り当てられたフィードバックの比率変数、すなわち、B
l=φ
lβ
sumB
0,B
n=φ
nβ
sumB
0である。
【0034】
特定のビット割当方式、例えば、φ
l及びφ
nを考えると、より大きなβ
sumB
0に通じる大きな閾値νが選択されるならば、CDI歪みQ
l(ν)及びQ
n(ν)は減少する、と理解することができる。一方、より大きなνは、より大きな故障確率P(ν)につながる。閾値νは、CDI量子化の精度とアップリンク送信の信頼性とのトレードオフを取得するために最適化される。
【0035】
したがって、本発明の実施形態によれば、所定のアップリンクフィードバックリソースのブロック毎における、フィードバックビットB
0の閾値関数νは、CDIのための合計フィードバックビットを決定するために決定される。
【0036】
数式(1)から、ユーザ機器l
kの平均達成率を数式(8)によって示すことができる。
【数6】
ここで、数式(A1),(A2)である。
【数7】
【0037】
ユーザ速度の正確な特性評価は、複雑であり、利用することができない。しかしながら、全ての他のベクトルから独立したランダムプリコーダv
0;を導入することによって、ユーザ速度は、数式(9)によって下限が算出される。
【数8】
不等式は、量子化CDIによって計算されたプリコーダv
lkを有する平均ユーザ速度が、ランダムプリコーダv
0を有する平均ユーザ速度よりも大きい、という事実に起因する。
【0038】
数式(A3)によって示されるイェンゼンの不等式を利用することにより、数式(9)から導出される平均速度における、より扱いやすい下限が、数式(10)によって求められる。
【数9】
【0039】
複素ガウスチャネルベクトルにおいて、ノルムは方向ベクトルとは独立しているので、数式(11)が満たされる。
【数10】
数式(A4)は、数式(12)を示す。ここで、数式(A5)は、二乗ランダム投影の数式(A6)が、数式(A7),(A8)から独立していることによって成立している。
【数11】
【0040】
数式(A9),(A10)は、CDI量子化及びフィードバックに関わらず一定であることに注意すべきである。したがって、平均速度の数式(A11)における下限を最大化するために、期間Δ
lkは最小化される必要がある。
【数12】
【0041】
そして、CDI量子化及びフィードバックを有する、それぞれの個別の期間Δ
lkにおける式が取得される。基地局lは、数式(A12)のm番目の列を正規化することによって、ゼロフォーシングビームフォーミング(ZFBF)ベクトルv
lmを計算する。なお、これは、数式(A13)の通りである。アップリンク送信中にCDIフィードバックが故障することを考えると、数式(13)となる。
【数13】
【0042】
フィードバックのための送信が故障していないとき、受信CDIの数式(A14)は、数式(5)で与えられる量子化CDIの数式(A15)に等しい。数式(A16)は、ZFBFを有するので、数式(14)となる。なお、数式(A17)には、β(1,N
l−2)ベータ歪みの制約がある。
【数14】
【0043】
フィードバックのための送信が故障しているとき、数式(5)で示されるように、受信CDIの数式(A18)は、数式(A19)から独立している。v
lmは、数式(A19)から独立したランダムコードワードe
lkを利用することによって取得されるので、数式(A20)にはβ(1,N
l−1)ベータ歪み、ひいては、数式(15)の制約がある。
【数15】
【0044】
数式(14),(15)より、数式(13)は、数式(16)で示される。
【数16】
【0045】
同様に、協調クロス基地局nは、数式(17)で示される。
【数17】
【0046】
そして、数式(12)より、数式(18)が導出される。
【数18】
【0047】
さらに、数式(5),(6)を考慮すると、数式(18)は、数式(19)として簡略化される。
【数19】
【0048】
単位ユーザフィードバック一定の条件下で、ユーザ機器l
kにおける達成可能なデータ転送速度の下限、すなわち数式(A21)を最大化することは、数式(20)〜(23)が公式化されると考えることができる。
【数20】
【0049】
閾値関数νの値を考慮すると、数式(19)より、ビット割当を最適化するための問題は、数式(24)〜(26)として公式化される。
【数21】
【0050】
解法は、一意解を有する水充填アルゴリズムに変わる、Karush−Kuhun−Tucker(KKT)条件を解くことで得ることができる。
【0051】
ローカルCDI及びクロスCDIをフィードバックするためのビット割当は、システムの不均一な特徴、すなわち、ローカルにおける等しくない信号パワーと、κ
dで反射されたチャネルと、マクロ基地局及びピコ基地局での同一でないアンテナ数と、を利用する。ユーザ機器の位置と、アンテナ数N
n及びN
tに応じて、割当結果のための3つの可能性がある。
【0052】
ローカルCDI及びクロスCDIは、フィードバックのために、ゼロ以外のビットが割り当てられた状態で、最適解のための明示的な数式(27),(28)は以下のように求めることができる。
【数22】
【0053】
合計フィードバックビット数は、閾値関数νの最適値を選択することを介して最適化される。数式(27),(28)の結果を利用することによって、フィードバックビット割当後のΔ
lkの値は、数式(29)のように導出される。
【数23】
なお、数式(A22)は、前記不均一系における量子化誤差の等価係数を示している。β
0=β
sum/(N
l+N
n−2)は、アンテナ1つあたりの、変更されたアップリンクフィードバックリソースを示している。p
b ̄=(K
l−1)/N
l+K
nκ
d/(N
l−1)は、送信信頼性の等価係数を示している。
【数24】
【0054】
次に、本発明の実施形態において、閾値関数vの準最適解ν
sは、数式(30)によって計算される。
【数25】
【0055】
したがって、CDIの量子化のための合計フィードバックは、β
sumB
0として決定される。B
0=log
2(1+ν
s)は、四捨五入によって整数にされる。
【0056】
ステップS220では、CDIの量子化のための計算された合計フィードバックビットが、ユーザ機器に通知するために送信される。
【0057】
図3は、本発明の他の実施形態に係る不均一系で、基地局を動作させるための方法のフローチャートを概略的に示している。
【0058】
図3に示されるフローチャートは、追加のステップ320を除き、
図2に示されるフローチャートと同じである。
【0059】
ステップS310では、CDIの量子化のための合計フィードバックビットが、ユーザ機器のために、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、決定される。
【0060】
本発明の一実施形態によれば、前記所定のアップリンクフィードバックリソースのブロック毎の、フィードバックビットB
0の閾値関数νが決定される。前記閾値関数νは、ν=2
B0−1によって定義される。
【0061】
本発明の一実施形態によれば、前記閾値関数νの準最適解ν
sは数式(30)によって計算され、これにより、合計フィードバックビットはβ
sumB
0である。B
0=log
2(1+ν
s)は、四捨五入によって整数にされる。
【0062】
ステップS320では、ローカルCDIを量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、クロスCDIを量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を合計フィードバックビットから割り当てる。
【0063】
本発明の一実施形態によれば、ローカルチャネルCDI及びクロスCDIのそれぞれにおけるフィードバックビット割当の比率変数φ
l及びφ
nは、前記不均一系の不均一な特徴を考えることによって決定される。フィードバックビットの第1部B
l及びフィードバックビットの第2部B
nは、B
l=φ
lβ
sumB
0及びB
n=φ
nβ
sumB
0によって算出され、四捨五入によって整数にされ、決定される。比率変数φ
l及びφ
nは、φ
l+φ
n=1が満たされる。
【0064】
本発明の一実施形態によれば、比率変数φ
l及びφ
nは、それぞれ、数式(27),(28)によって決定される。前記所定のアップリンクフィードバックリソースのブロック毎の、フィードバックビットB
0の閾値関数νは、数式(30)によって最適化される。
【0065】
ステップS330では、CDIの量子化と、ローカルチャネル及びクロスチャネルのために合計フィードバックビットの第1部及び第2部の割当と、のための合計フィードバックビットが、全て、ユーザ機器に通知するために送られる。
【0066】
図4は、本発明の一の実施形態に係る不均一系で、ユーザ機器を動作させるための方法のフローチャートを概略的に示している。
【0067】
ステップS410では、ユーザ機器が、ローカル基地局から、CDIの量子化のための合計フィードバックビットを受信する。
【0068】
合計フィードバックビットは、ユーザ機器のローカル基地局によって、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて決定される。ユーザ機器は、不均一系において、ローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信を実行する。
【0069】
ステップS420では、ユーザ機器が、所定のアップリンクフィードバックリソースで、ローカル基地局に、合計フィードバックビットの中にある量子化CDIをフィードバックする。
【0070】
図5は、本発明の他の実施形態に係る不均一系で、ユーザ機器を動作させるための方法のフローチャートを概略的に示している。
【0071】
図5に示されるように、ステップS510では、CDIの量子化のための合計フィードバックに加え、ユーザ機器が、さらに、ローカル基地局に関するローカルCDIを量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、クロス基地局に関するクロスCDIを量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を受信する。
【0072】
ステップS520では、2
Blの大きさを有するコードブックを利用することによってローカルCDIを、2
Bnの大きさを有するコードブックを利用することによってクロスCDIを、量子化する。
【0073】
ステップS530では、ユーザ機器が、所定のアップリンクフィードバックリソースで、ローカル基地局に、合計フィードバックビットで量子化されたローカルCDI及びクロスCDIをフィードバックする。
【0074】
本発明における上述の1つ以上の実施形態によれば、提案された適応型フィードバック方式の手順は、例えば、閾値関数νの準最適解ν
sを見つけることと、B
0=log
2(1+ν
s)が四捨五入によって整数にされている、ブロックβ
sumB
0あたりのフィードバック負荷を取得することと、によって合計フィードバックビット最適化を実行する。追加的又は代替的に、ローカルチャネル及びクロスチャネルのCDI量子化のためのビット割当は、例えば、ローカルCDI及びクロスCDIのそれぞれにおけるフィードバックビット割当の比率変数φ
l及びφ
nを、一例としてν
sに基づいた数式(27),(28)から見つけることによって実行される。各ユーザにおける、ローカルCDI及びクロスCDIを量子化するためのフィードバックビット数は、それぞれ、B
l=φ
lβ
sumB
0及びB
n=φ
nβ
sumB
0として取得される。B
l及びB
nは、四捨五入によって整数にされている。
【0075】
なお、本発明の実施形態は任意の反復又は同時最適化を必要としないため、解決策の複雑さを減少させる、といったことがわかる。シミュレーション結果は、本発明の実施形態を利用することによって、ユーザ速度における性能の大幅な、向上及び改良があることを実証する。
【0076】
本発明における上述の1つ以上の実施形態に係る処理は、
図2〜4を参照して詳細に描写されている。なお、前記描写は、単なる例示であり、本発明を限定するものではないことに留意すべきである。本発明の他の実施形態では、この方法は、より多くの、又はより少ない、又は異なる手順を有することができる。手順の番号付けは、単に描写をより簡潔でより明確にするためのものであり、各手順の並び順を厳密に制限するものではない。手順の並び順は、描写とは異なっていてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、前記1つ以上の任意の工程を省略することができる。各ステップの具体的な実施形態は、描写と異なっていてもよい。全てのこれらの変形例は、本発明の精神及び範囲内に入る。
【0077】
図6は、本発明の一の実施形態に係る基地局の簡略化されたブロック図を概略的に示している。
【0078】
基地局600は、無線通信システム内のユーザ機器と通信するように構成される。上述したように、基地局600は、マクロ基地局(例えば、マクロeNB)、又はピコ基地局(例えば、RRHノード,中継局,フェムト基地局等)である。
【0079】
基地局600は、データプロセッサ(DP)610と、データプロセッサ610に結合された/埋め込まれたメモリ(MEM)620と、アンテナアレイ650をデータプロセッサ610に結合させる適切なRF 送信機TX/受信機RXモジュール640と、を備える。RF TX/RXモジュール640は、少なくとも1つのユーザ機器との双方向無線通信のためのものである。メモリ620は、プログラム(PROG)630を有する。
【0080】
プログラム630は、データプログラム610によって実行されるとき、本発明の例示的な実施形態にしたがって動作する基地局600を有効にする、
図2,3で示される操作手順で説明されるような、プログラム命令を含むものとする。
【0081】
メモリ620は、ローカル技術環境に適した任意の種類であってもよく、非限定的な例として、半導体ベースのメモリ装置,磁気メモリ装置及びシステム,光学メモリ装置及びシステム,固定メモリ及び取り外し可能メモリといった、任意の適切なデータストレージ技術を利用して実施してもよい。1つのみのメモリが基地局600に示されているが、基地局600にいくつかの物理的に別個の記憶部があってもよい。
【0082】
データプロセッサ610は、
図2,3を参照して説明したように、任意の要求された計算を実行する。データプロセッサ610は、ローカル技術環境に適した任意の種類であってもよいし、非限定的な例として、1つ以上の、汎用コンピュータ,専用コンピュータ,マイクロプロセッサ,DSP,マルチコアプロセッサアーキテクチャに基づいたプロセッサを有してもよい。
【0083】
本発明の一の実施形態によれば、基地局600は、(
図6に示されていないが)受信部と、決定部と、通知部と、を有している。決定部は、ユーザ機器のために、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、CDIの量子化のための合計フィードバックビットを決定するように構成される。基地局600(ローカル基地局としてサービスする)とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信が、不均一系におけるユーザ機器のために実行される。通知部は、ユーザ機器に、前記所定のアップリンクフィードバックリソースで搬送される、CDIの量子化のための、決定された合計フィードバックビットを通知するように構成される。本発明の別の実施形態によれば、基地局600は、さらに、前記合計フィードバックビットから、基地局600に関するローカルチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、クロス基地局に関するクロスチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を割り当てるために構成された割当部を有する。B
l+B
n=β
sumB
0が満たされるとともに、β
sumは前記所定のアップリンクフィードバックリソースを構成するブロックの数を示す。なお、決定部,通知部,割当部の機能は、前記の基地局600における1つ以上の適切なモジュールによって実現できる、と理解することができる。
【0084】
図7は、本発明の一の実施形態に係るユーザ機器の、簡略化されたブロック図を概略的に示している。
【0085】
一般に、ユーザ機器700に係る様々な実施形態が考えられ、携帯電話,無線通信機能を有するPDA,無線通信機能を有する携帯型コンピュータ,無線通信機能を有するデジタルカメラのような画像キャプチャ装置,無線通信機能を有するゲーム装置,そのような機能の組み合わせを組み込んだ携帯ユニット又は端末、に限られることなく実施することができる。
【0086】
ユーザ機器700は、アンテナ750を介して不均一系におけるローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信を実行するように適合されている。
【0087】
ユーザ機器700は、データプロセッサ(DP)710と、データプロセッサ710に結合された/埋め込まれたメモリ(MEM)720と、アンテナアレイ750をデータプロセッサ710に結合させる適切なRF 送信機TX/受信機RXモジュール740と、を備える。RF TX/RXモジュール740は、少なくとも1つの基地局との双方向無線通信のためのものである。メモリ720は、プログラム(PROG)730を有する。
【0088】
プログラム730は、データプログラム710によって実行されるとき、本発明の例示的な実施形態にしたがって動作するユーザ機器700を有効にする、
図4,5で示される、ユーザ機器の操作手順で説明されるような、プログラム命令を含むものとする。
【0089】
メモリ720は、ローカル技術環境に適した任意の種類であってもよく、非限定的な例として、半導体ベースのメモリ装置,磁気メモリ装置及びシステム,光学メモリ装置及びシステム,固定メモリ及び取り外し可能メモリといった、任意の適切なデータストレージ技術を利用して実施してもよい。1つのみのメモリがユーザ機器700に示されているが、ユーザ機器700にいくつかの物理的に別個の記憶部があってもよい。
【0090】
データプロセッサ710は、
図4,5を参照して説明したように、任意の要求された計算を実行する。データプロセッサ710は、ローカル技術環境に適した任意の種類であってもよいし、非限定的な例として、1つ以上の、汎用コンピュータ,専用コンピュータ,マイクロプロセッサ,DSP,マルチコアプロセッサアーキテクチャに基づいたプロセッサを有してもよい。
【0091】
本発明の一の実施形態によれば、ユーザ機器700は、(
図7に示されていないが)受信部と、フィードバック部と、を有している。受信部は、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、ローカル基地局からチャネル方向情報の量子化のための合計フィードバックビットを受信するように構成される。フィードバック部は、ローカル基地局に、所定のアップリンクフィードバックリソースにおける合計フィードバックビットの中にある量子化されたチャネル方向情報をフィードバックするように構成される。本発明の他の実施形態によれば、受信部は、さらに、ローカル基地局に関するローカルチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、クロス基地局に関するクロスチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を受信するように構成される。ユーザ機器700は、さらに、2
Blの大きさを有するコードブックを利用することによって前記ローカルチャネル方向情報を量子化し、2
Bnの大きさを有するコードブックを利用することによって前記クロスチャネル方向情報を量子化するための量子化部を有する。なお、受信部,フィードバック部,量子化部の機能は、前記のユーザ機器700における1つ以上の適切なモジュールによって実現できる、と理解することができる。
【0092】
一般的には、様々な例示的な実施形態が、ハードウェアや専用回路,ソフトウェア,論理やそれらの任意の組み合わせで実行される。例えば、いくつかの面は、ハードウェアで実施され、他の側面は、コントローラ,マイクロプロセッサ、又は、他のコンピュータ装置によって処理される、ファームウェア又はソフトウェアで実施されるが、本発明はこれには限定されない。本発明の例示的な実施形態における様々な面が、ブロック図及び信号図として描写及び説明される一方、ここに示された、これらのブロック,装置,システム,技術、又は、方法は、非限定的な例として、ハードウェア,ソフトウェア,ファームウェア,特殊回路や論理,汎用ハードウェアやコントローラや他のコンピューティング装置、又はそれらのいくつかの組み合わせで実施される。
【0093】
このように、発明の例示的な実施形態の少なくともいくつかの態様は、集積回路チップ及びモジュールのような様々な要素で実施されることが理解されるべきである。周知のように、集積回路の設計は、概して高度に自動化されたプロセスである。
【0094】
本発明は、また、コンピュータシステムにロードされたときに、本明細書に示されるような方法を実施することが可能な全ての特徴を有し、その方法を実施するコンピュータプログラム製品に具体化される。
【0095】
本発明は、好ましい実施形態を参照して、具体的に図示及び説明がなされている。当業者は、形態及び詳細におけるそれに様々な変更が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、なされることを理解すべきである。
【0096】
(付記1)
不均一系におけるチャネル方向情報フィードバックのための方法であって、
ローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信が、前記不均一系におけるユーザ機器のために実行され、前記ユーザ機器のために、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、チャネル方向情報の量子化のための合計フィードバックビットを決定することと、
前記ユーザ機器に、前記所定のアップリンクフィードバックリソースで搬送される、チャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを通知すること、
を含む方法。
【0097】
(付記2)
チャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを決定する手順は、前記所定のアップリンクフィードバックリソースのブロック毎の、フィードバックビットB
0の閾値関数νを決定することを含み、
前記閾値関数νはν=2
B0−1によって定義される付記1に記載の方法。
【0098】
(付記3)
前記合計フィードバックビットから、前記ローカル基地局に関するローカルチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、前記クロス基地局に関するクロスチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を割り当てることと、
前記ユーザ機器に、フィードバックビットの前記第1部B
l及びフィードバックビットの前記第2部B
nを通知することと、
を、さらに含み、
B
l+B
n=β
sumB
0が満たされるとともに、β
sumが前記所定のアップリンクフィードバックリソースを構成するブロックの数を示す付記2に記載の方法。
【0099】
(付記4)
前記所定のアップリンクフィードバックリソースのブロック毎の、フィードバックビットB
0の閾値関数νを決定する手順は、数式(30)によって前記閾値関数νの準最適解ν
sを計算することを含み、
p
a ̄は、前記不均一系における量子化誤差の等価係数を示し、
p
b ̄は、送信信頼性の等価係数を示し、
β
0=β
sum/(N
l+N
n−2)は、アンテナ1つあたりの、変更されたアップリンクフィードバックリソースであり、
p
uは、アップリンク受信信号パワーを示し、
Γ(N
l)は、パラメータN
lを有するガンマ関数であり、
N
l及びN
nは、それぞれ、前記ローカル基地局及び前記クロス基地局のアンテナ数である付記2に記載の方法。
【0100】
(付記5)
前記合計フィードバックビットから、フィードバックビットの前記第1部B
lと、フィードバックビットの前記第2部B
nと、を割り当てる手順は、
前記不均一系の不均一な特徴を考えることによって、前記ローカルチャネル方向情報及び前記クロスチャネル方向情報のそれぞれにおけるフィードバックビット割当の比率変数φ
l及びφ
nを決定することと、
B
l=φ
lβ
sumB
0及びB
n=φ
nβ
sumB
0によって算出され、四捨五入によって整数にされた、フィードバックビットの前記第1部B
l及びフィードバックビットの前記第2部B
nと、を決定することと、
を、さらに含み、
前記比率変数φ
l及びφ
nは、φ
l+φ
n=1を満たす付記3に記載の方法。
【0101】
(付記6)
フィードバックビット割当の前記比率変数φ
l及びφ
nは、数式(27),(28)によって決定され、
N
l及びN
nは、それぞれ、前記ローカル基地局及び前記クロス基地局のアンテナ数であり、
K
l及びK
nは、それぞれ、前記ローカル基地局及び前記クロス基地局によってサービスを提供されるユーザ機器の数であり、
κ
dは、前記ユーザ機器で受信した、前記ローカル基地局からの平均受信信号パワーと、前記クロス基地局からの平均受信信号パワーとの間の比率要素である付記5に記載の方法。
【0102】
(付記7)
不均一系における基地局であって、
ローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信が、前記不均一系におけるユーザ機器のために実行され、前記ユーザ機器のために、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、チャネル方向情報の量子化のための合計フィードバックビットを決定するように構成された決定部と、
前記ユーザ機器に、前記所定のアップリンクフィードバックリソースで搬送される、チャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを通知するように構成された通知部と、
を備える基地局。
【0103】
(付記8)
前記決定部は、さらに、前記所定のアップリンクフィードバックリソースのブロック毎の、フィードバックビットB
0の閾値関数νを決定するように構成されており、
前記閾値関数νはν=2
B0−1によって定義される付記7に記載の基地局。
【0104】
(付記9)
前記合計フィードバックビットから、前記ローカル基地局に関するローカルチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、前記クロス基地局に関するクロスチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を割り当てるために構成された割当部を、さらに備え、
B
l+B
n=β
sumB
0が満たされるとともに、β
sumが前記所定のアップリンクフィードバックリソースを構成するブロックの数を示し、
前記通知部は、さらに、前記ユーザ機器に、フィードバックビットの前記第1部B
l及びフィードバックビットの前記第2部B
nを通知するように構成される付記8に記載の基地局。
【0105】
(付記10)
前記決定部は、さらに、数式(30)によって前記閾値関数νの準最適解ν
sを計算するように構成され、
p
a ̄は、前記不均一系における量子化誤差の等価係数を示し、
p
b ̄は、送信信頼性の等価係数を示し、
β
0=β
sum/(N
l+N
n−2)は、アンテナ1つあたりの、変更されたアップリンクフィードバックリソースであり、
p
uは、アップリンク受信信号パワーを示し、
Γ(N
l)は、パラメータN
lを有するガンマ関数であり、
N
l及びN
nは、それぞれ、前記ローカル基地局及び前記クロス基地局のアンテナ数である付記8に記載の基地局。
【0106】
(付記11)
前記割当部は、さらに、
前記不均一系の不均一な特徴を考えることによって、前記ローカルチャネル方向情報及び前記クロスチャネル方向情報のそれぞれにおけるフィードバックビット割当の比率変数φ
l及びφ
nを決定し、
B
l=φ
lβ
sumB
0及びB
n=φ
nβ
sumB
0によって算出され、四捨五入によって整数にされた、フィードバックビットの前記第1部B
l及びフィードバックビットの前記第2部B
nと、を決定するように構成され、
前記比率変数φ
l及びφ
nは、φ
l+φ
n=1を満たす付記9に記載の基地局。
【0107】
(付記12)
前記割当部は、フィードバックビット割当の前記比率変数φ
l及びφ
nを、数式(27),(28)によって決定し、
N
l及びN
nは、それぞれ、前記ローカル基地局及び前記クロス基地局のアンテナ数であり、
K
l及びK
nは、それぞれ、前記ローカル基地局及び前記クロス基地局によってサービスを提供されるユーザ機器の数であり、
κ
dは、前記ユーザ機器で受信した、前記ローカル基地局からの平均受信信号パワーと、前記クロス基地局からの平均受信信号パワーとの間の比率要素である付記11に記載の基地局。
【0108】
(付記13)
不均一系におけるチャネル方向情報フィードバックのための装置であって、
ローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信が、前記不均一系におけるユーザ機器のために実行され、前記ユーザ機器のために、チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、チャネル方向情報の量子化のための合計フィードバックビットを決定するための手段と、
前記ユーザ機器に、前記所定のアップリンクフィードバックリソースで搬送される、チャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを通知するための手段と、
を備える装置。
【0109】
(付記14)
不均一系におけるチャネル方向情報フィードバックのための方法であって、
チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて合計フィードバックビットが決定され、ローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信が、前記不均一系におけるユーザ機器のために実行され、前記ユーザ機器で、ローカル基地局からチャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを受信することと、
前記ローカル基地局に、前記所定のアップリンクフィードバックリソースにおける前記合計フィードバックビットの中にある量子化されたチャネル方向情報をフィードバックすることと、
を含む方法。
【0110】
(付記15)
チャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを受信する手順は、前記ローカル基地局に関するローカルチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、前記クロス基地局に関するクロスチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を受信することを含む付記14に記載の方法。
【0111】
(付記16)
2
Blの大きさを有するコードブックを利用することによって前記ローカルチャネル方向情報を量子化することと、
2
Bnの大きさを有するコードブックを利用することによって前記ローカルチャネル方向情報を量子化することと、
をさらに含む付記15に記載の方法。
【0112】
(付記17)
ローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信が実行される、不均一系におけるユーザ機器であって、
チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、合計フィードバックビットが決定され、ローカル基地局からチャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを受信するように構成された受信部と、
前記ローカル基地局に、前記所定のアップリンクフィードバックリソースにおける前記合計フィードバックビットの中にある量子化されたチャネル方向情報をフィードバックするように構成されたフィードバック部と、
を備えるユーザ機器。
【0113】
(付記18)
前記受信部は、さらに、前記ローカル基地局に関するローカルチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第1部B
lと、前記クロス基地局に関するクロスチャネル方向情報を量子化するためのフィードバックビットの第2部B
nと、を受信するように構成される付記17に記載のユーザ機器。
【0114】
(付記19)
2
Blの大きさを有するコードブックを利用することによって前記ローカルチャネル方向情報を量子化することと、
2
Bnの大きさを有するコードブックを利用することによって前記ローカルチャネル方向情報を量子化することと、
をさらに備える付記18に記載のユーザ機器。
【0115】
(付記20)
不均一系におけるチャネル方向情報フィードバックのための装置であって、
チャネル方向情報の量子化の精度と、所定のアップリンクフィードバックリソースにおけるアップリンクフィードバック送信の信頼性と、の間のトレードオフに基づいて、合計フィードバックビットが決定され、ローカル基地局とクロス基地局との間の協調マルチポイント送信が、前記不均一系におけるユーザ機器のために実行され、前記ユーザ機器で、ローカル基地局からチャネル方向情報の量子化のための前記合計フィードバックビットを受信するための手段と、
前記ローカル基地局に、前記所定のアップリンクフィードバックリソースにおける前記合計フィードバックビットの中にある量子化されたチャネル方向情報をフィードバックする手段と、
を備える装置。