特許第5968750号(P5968750)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5968750グラスランとベルトラインのウェザストリップの接続構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5968750
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】グラスランとベルトラインのウェザストリップの接続構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 10/76 20160101AFI20160728BHJP
   B60J 10/75 20160101ALI20160728BHJP
   B60J 10/21 20160101ALI20160728BHJP
【FI】
   B60J10/76
   B60J10/75
   B60J10/21
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-222669(P2012-222669)
(22)【出願日】2012年10月5日
(65)【公開番号】特開2014-73774(P2014-73774A)
(43)【公開日】2014年4月24日
【審査請求日】2015年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000196107
【氏名又は名称】西川ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079636
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 晃一
(72)【発明者】
【氏名】松本 美智彦
【審査官】 高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−025755(JP,A)
【文献】 特開2001−206068(JP,A)
【文献】 実開平02−044518(JP,U)
【文献】 実開昭53−153624(JP,U)
【文献】 特開平11−254964(JP,A)
【文献】 特開2014−073775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 10/00−10/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付基部8と該取付基部8より斜め上向きに突設され、窓ガラス9に弾接するシールリップ11、22を備え、自動車用ドアのベルトラインに沿って組付けられるインナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップの端部と、室内側側壁4a及び室外側側壁4bと、両側壁4a及び4bを連結する底壁4cと、両側壁端よりそれぞれ斜め内向きに突出形成され、窓ガラス9に両面より弾接するリップ4d、4eを備え、ドア周りに組付けられるグラスラン4との接続構造であって、前記グラスラン4はベルトライン下のドアパネル内にインナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップを越えて延び、ベルトライン下の室内側側壁4a及び若しくは室外側側壁4bの一部が切除される一方、前記インナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップは、グラスラン側の端部のうち、少なくともその一部の下側部が延長して下向きに曲げられ、グラスラン4の前記室内側側壁4a及び若しくは室外側側壁4bの一部が切除された箇所に突き当てられることを特徴とするグラスランとベルトラインのウェザストリップの接続構造。
【請求項2】
インナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップは取付基部8が芯金7入りであると共に、シールリップ11、22を複数列備え、これらシールリップ11、22のうち、最上位のシールリップ11端はグラスラン4に接触ないし非接触で向き合い、他のシールリップ22は芯金7入りの取付部8と共に前記最上位のシールリップ端よりも延長して下向きに曲げられ、グラスラン4の前記室内側側壁4a及び若しくは室外側側壁4bが切除された箇所に突き当てられることを特徴とする請求項1記載のグラスランとベルトラインのウェザストリップの接続構造。
【請求項3】
下向きに曲げられるインナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップのシールリップ22は中空状をなすことを特徴とする請求項1又は2記載のグラスランとベルトラインのウェザストリップの接続構造。
【請求項4】
グラスラン4はドア周りのサッシュ3に取付けられ、また前記室内側側壁4a端にはサッシュ3に被さるカバーリップ4fが一体形成されて前記室内側側壁4a及び若しくは室外側側壁4bと共にその一部が切除され、端部のうち、一部が下向きに折り曲げられる前記インナーウェザストリップ21のグラスラン4に向き合う端部には、ドアのインナーパネル25の上端に差込んで取付けられ、かつ前記取付基部8にグラスラン4のカバーリップ4fに当てがわれるゴム様弾性体製のブロック23が型成形により一体成形されることを特徴とする請求項2又は3記載のグラスランとベルトラインのウェザストリップの接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のベルトラインに配置されるベルトラインインナーウェザストリップ及び若しくはベルトラインアウターウェザストリップ(以下、前者を単にインナーウェザストリップと称し、後者を単にアウターウェザストリップと称する。そしてこれらベルトラインに配置される両ウェザストリップを総称して単にウエザストリップと称することがある)と、自動車用ドアのドア周りに取付けられるグラスランとの接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、図4に示す自動車用フロントドア1aのリヤ側のコーナ部bにおける、インナーウェザストリップ2とグラスラン4の接続部分、図2は、図1のA−A線でのインナーウェザストリップ2の断面、図3は、図1の同B−B線でのサッシュ3に装着のグラスラン4の断面を示すもので、インナーウェザストリップ2は、EPDM等のゴム、熱可塑性エラストマー等のゴム様弾性体で形成され、ドアトリム6に取付けられる芯金7入りの取付基部8と、該取付基部8の中間部と下部より斜め上向きに延出し、窓ガラス9の室内側に弾接するシールリップ11、12よりなっている。
【0003】
グラスラン4は、インナーウェザストリップ2と同様のゴム様弾性体で、室内側側壁4a及び室外側側壁4bと、両側壁4a、4bを連結する底壁4cよりなって、サッシュ3に装着の断面略コ形をなし、車内側側壁端と車外側側壁端にはそれぞれ、内向きに底壁4cに向かって斜めに延出し、グラスラン4に嵌挿される窓ガラス9の周縁に車内側及び車外側から弾接するリップ4d、4eと、室内側側壁端に連結され、サッシュ3に被さるカバーリップ4fを備え、グラスラン4は、下端部がベルトライン下のドアパネル内にインナーウェザストリップ2を越えて延びている。
【0004】
インナーウェザストリップ2とグラスラン4を組付けたとき、図1のe部で示すインナーウェザストリップ端とグラスラン4との間には通常隙間が形成されるが、この隙間が形成されるフロントドア1aのコーナ部bは着座時に耳位置に近いため、ドア内の反射音が前記隙間を通って室内側に洩れ、遮音を悪化させる要因となっている。
【0005】
インナーインナーウェザストリップとグラスランを一体成形したものも知られ(特許文献1、2)、こうしたものでは、インナーウェザストリップ端とグラスランとの間に隙間が形成されることがなく、上記の問題は生じないが、インナーウェザストリップとグラスランを一体化したものは嵩張って小回りが利かず、組付け時や運搬時の作業性が悪いうえ、窓ガラスが昇降するときに窓ガラスに弾接するインナーウェザストリップのシールリップとグラスランのリップは前者は縦方向、後者は横方向と撓む向きが異なるため、長期間の使用により両者の接続部分に裂け目が入り易くなり、またインナーウェザストリップとガラスランを型成形により一体に形成するのもコスト高をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3744303号
【特許文献2】実願昭62−84974号(実開昭63−193915号)のマイクロフィルム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ベルトラインに沿って取付けられるインナーウェザストリップ及び若しくはアウターウェザストリップと、ドア周りに取付られるグラスランを別個に形成して組付けた場合の両者の接続構造において、該接続部分でのシール性を向上させてドア内の反射音が前記接続部分より室内側に洩れるのを防止することができる前記インナーウェザストリップ及び若しくはアウターウエザストリップの端部とグラスランの接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、取付基部8と該取付基部8より斜め上向きに突設され、窓ガラス9に弾接するシールリップ11、22を備え、自動車用ドアのベルトラインに沿って組付けられるインナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップの端部と、室内側側壁4a及び室外側側壁4bと、両側壁4a及び4bを連結する底壁4cと、両側壁端よりそれぞれ斜め内向きに突出形成され、窓ガラス9に両面より弾接するリップ4d、4eを備え、ドア周りに組付けられるグラスラン4との接続構造であって、前記グラスラン4はベルトライン下のドアパネル内にインナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップを越えて延び、ベルトライン下の室内側側壁4a及び若しくは室外側側壁4bの一部が切除される一方、前記インナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップは、グラスラン側の端部のうち、少なくともその一部の下側部が延長して下向きに曲げられ、グラスラン4の前記室内側側壁4a及び若しくは室外側側壁4bの一部が切除された箇所に突き当てられることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、インナーウェザストリップ21及び若しくはアウターウェザストリップは取付基部8が芯金7入りであると共に、シールリップ11、22を複数列備え、これらシールリップ11、22のうち、最上位のシールリップ11端はグラスラン4に接触ないし非接触で向き合い、他のシールリップ22は芯金7入りの取付部8と共に前記最上位のシールリップ端よりも延長して下向きに曲げられ、グラスラン4の前記室内側側壁4a及び若しくは室外側側壁4bが切除された箇所に突き当てられることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、下向きに曲げられるインナーウェザストリップ及び若しくはアウターウェザストリップのシールリップは中空状をなすことを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係る発明において、グラスランはドア周りのサッシュに取付けられ、また前記室内側側壁端にはサッシュに被さるカバーリップが一体形成されて前記室内側側壁及び若しくは室外側側壁と共にその一部が切除され端部のうち、一部が下向きに折り曲げられる前記インナーウェザストリップのグラスランに向き合う端部には、ドアのインナーパネルの上端に差込んで取付けられ、かつ前記取付基部8にグラスラン4のカバーリップ4fに当てがわれるゴム様弾性体製のブロック23が型成形により一体成形されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によると、インナーウェザストリップ及び若しくはアウターリップウェザストリップはグラスランとは別体で、それぞれ自動車用ドアのベルトライン及びドア周りのサッシュに組付けられることにより、ウェザストリップとグラスランが型成形により一体化されるものに比べ、個々のパーツは小回りが利いて組付時や運搬時の作業性がよいうえ、窓ガラスの昇降時にウェザストリップのシールリップとグラスランのリップの撓む方向が異なることにより両者の接続部分に裂け目が入り易くなる、といった問題を生じず、また低コストとなる利点を有するほか、下方に曲げられたウェザストリップの端部がグラスランの側壁が切除された箇所に突き当てられてシールされるため、ドア内の反射音が室内側に洩れ難く、耳障りを生じにくいこと、窓ガラスの昇降時には、グラスランと、該グラスランに押し当てられたウェザストリップ端部との接触抵抗により、ウェザストリップが窓ガラスの昇降に追従してずり上がったり、ずり下がったりし難くなること、グラスランはベルトライン下で切除されるため、切除部が目に付きにくく、該切除部による外観の損ないを生じないこと等の効果を有する。
【0013】
請求項2に係る発明によると、最上位のシールリップ端部で、折曲部を覆い、折曲部が直接目に触れることがなく、折曲部による外観の低下を防ぐことができると共に、シールリップは芯金で保形され、窓ガラスの昇降に追従してずり上がったり、ずり下がったりしにくい。
【0014】
請求項3に係る発明によると、シールリップが中空状をなすことにより高遮音性を発揮することができる。
【0015】
請求項4に係る発明によると、インナーウェザストリップ端に設けたゴム様弾性体よりなるブロックがドアのインナーパネルに取付けられることにより、インナーウェザストリップ端がしっかりと固定され、窓ガラスの昇降によりずり上がったり、ずり下がったりすることがないうえ、前記ブロックは更にグラスランのカバーリップにあてがわれることにより、グラスランとの間の隙間をなくし、遮音性をより一層上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図4に示す自動車のフロントドアのリヤ側コーナ部bにおけるインナーウェザストリップとグラスランの接続部分の斜視図。
図2図1のA−A線での断面図。断面図。
図3図1のB−B線でのグラスランの断面図。
図4】自動車の側面図。
図5図4に示す自動車のフロントドアのリヤ側コーナ部bにおけるインナーウェザストリップとグラスランの本発明に係る接続部分の斜視図。
図6】インナーウェザストリップの要部の斜視図。
図7図5のC−C線断面図。
図8図5のD−D線断面図。
図9】ベルトライン下のグラスランの斜視図。
図10】インナーウェザストリップとグラスランの接続構造を示す斜視図。
図11図10のE−E線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ベルトラインに沿って組み付けられるインナーウェザストリップの端部と、ドア周りのサッシュに組み付けられるグラスランの接触構造に関する実施形態について図面により説明する。図中、図1図3に示す構造と同一構造部分には同一符号を付した。
【0018】
図5は、図4に示す自動車用フロントドア1aのコーナ部bにおける、(ドアトリムを外した)インナーウェザストリップ21とグラスラン4の接続部分を示すもので、インナーウェザストリップ21は前述のインナーウェザストリップ2と同様、EPDM等のゴムや熱可塑性エラストマー等のゴム様弾性体で形成され、図6及び図7に示されるように、芯金7入りの取付基部8と、該取付基部8の中間部より斜め上向きに突出するシールリップ11と、下部より側方に突出する略三角形の中空状をなすシールリップ22よりなり、取付基部8が前述のインナーウェザストリップ2と同様、ドアトリム26に取付けられるようになっている。
【0019】
インナーウェザストリップ21はまた、図6及び図10に示されるように、グラスラン側の端部が下側部を除いて芯金入りの取付基部8及びシールリップ11と共に切除され、残りの下側部の芯金入り取付基部8及びシールリップ22が延長して下向きに曲げられている。そして切除された取付基部8の端部には、ゴム様弾性体よりなるブロック23が型成形により一体成形されるか、或いは取付基部8の端部に接着剤等にて接着して一体化され、取付基部8より側方かつ室内側に突出している(図6)。このブロック23は、発泡材又は非発泡材のいずれを使用してもよい。
【0020】
ブロック23は、下面より垂直溝24が形成され、該垂直溝24をドアパネルのインナーパネル25上端に差込むことにより取付けられ(図5図7)、取付基部8より側方に突出する部分には図8に示すようにグラスラン4のカバーリップ4fに室内側より当てがわれ、カバーリップ4fとの間の隙間をなくしてドア内の反射音の遮音性を高めるために当て部28を備え、該当て部28はグラスラン4のカバーリップ4fへの湾曲した当て面がカバーリップ4fに当てがわれる取付基部8の側端面と段差なく連続して形成されている。そして当て部28の室内側は段状をなし、該段にドアトリム26端が係止して装着されるようになっている。
【0021】
ドアトリム26は図7に示されるように、垂直に折曲される下端部26aがインナーウェザストリップ21の取付基部8とドアパネルのインナーパネル25との間に差込まれ、前記下端部26aで取付基部8を支持しており、ドアトリム側端は取付基部8とブロック23の間に嵌着している(図7)。
【0022】
グラスラン4は、図9に示すようにベルトライン下のドアパネル内に突出する部分のうち、カバーリップ4f及び室内側側壁4aの一部がシールリップ4dと共に切除され、この切除部分に前述するインナーウェザストリップ21の下向きに曲げられた取付基部8及びシールリップ22が突き当てられている(図10)。図10のE−E線断面を示す、図11に示されるように組付状態において、シールリップ22はグラスラン4の切除された室内側側壁4a端面と、室外側のリップ4eに押付けられ、これによりベルトライン下でグラスラン4とインナーウェザストリップ21のシールリップ22間がシールされ、ドア内の反射音の遮音性を高めている。
【0023】
前述するシールリップ4dは、下端部を例えば窓ガラス9の昇降に影響ない程度に図9の一点鎖線で示すように実線より長く延ばして略三角形状にし、シールリップ22の曲部とできるだけラップするように形成するのが望ましい。
【0024】
インナーウェザストリップ21とグラスラン4の接続部分は以上のように構成され、インナーウェザストリップ21のシールリップ22がベルトライン下でグラスラン4に沿わせ、該グラスラン4の切除部分に突き当てられてシールすると共に、ブロック23がグラスラン4のカバーリップ4fに当てがわれてドア内の反射音が室内側に洩れ出るのを防ぎ遮音性を高めること、グラスラン4に接続されるインナーウェザストリップ21は芯金7を備え、しかもその端部はブロック23がドアパネルのインナーパネル25に差込まれ、ドアトリム26との間に挟むようにして保持されることにより、窓ガラス9の昇降によりずり上がったりずり下がることがないうえ、インナーウェザストリップ21はグラスラン側の端部において、端部下側部のシールリップ22が芯金7と共に延長して下向きに曲げられ、グラスラン4に沿わせているので、シールリップ22に沿い、窓ガラス9が昇降しても形状が保持できること、グラスラン4の切除部分はベルトライン下に位置し、シールリップ11で覆われるため、目に付かず、外観が損なわれることがなく、またシールリップ22の曲部も同様、シールリップ11で覆われ、外観が損なわれることがないうえ、グラスラン4との間の窪みにゴミが入り込むのを防ぐことができること、シールリップ22は中空状であるため遮音性が向上すること等の効果を有する。
【0025】
前記実施形態では、インナーウェザストリップ21はリップ状のシールリップ11と中空状のシールリップ22を有しているが、シールリップは1ヶ所にのみ形成されていてもよいし、3か所に形成されていてもよく、また全てのシールリップはリップ状であってのよいし、中空状であってもよい。
【0026】
前記実施形態ではまた、グラスラン4はドア周りのサッシュ3に取付けられているが、別の実施形態ではドアを形成するフレームに取付けられる。
【0027】
前記実施形態ではまた、インナーウェザストリップ21とグラスラン4の接続構造について述べたが、アウターウェザストリップについても前記インナーウェザストリップ21と同様に構成し、下向きに曲げたシールリップを芯金と共にグラスラン4の室外側側壁4bを切除した箇所に同様にして突き当てられ、これにより前述の実施形態と同様の効果を挙げることができる。
【0028】
前記実施形態ではまた、図4に示す自動車のフロントドア1aのリヤ側のコーナ部bにおける、ベルトラインインナーウェザストリップ2とグラスラン4の接続部分について示したが、フロントドア1aのフロント側のコーナ部a、リヤドア1bのフロント側及びリヤ側のコーナ部a、c及びdにおいてもベルトラインインナーウェザストリップ及び若しくはアウターウェザストリップとグラスランの接続部分を前記実施形態と同様に構成し、同様の効果を挙げることができる。
【符号の説明】
【0029】
1a、1b・・自動車用ドア
2、21・・ベルトラインインナーウェザストリップ
3・・サッシュ
4・・グラスラン
4a・・室内側側壁
4b・・室外側側壁
4c・・底壁
4d、4e・・リップ
4f・・カバーリップ
6、26・・ドアトリム
7・・芯金
8・・取付基部
9・・窓ガラス
11、12、22・・シールリップ
23・・ブロック
25・・インナーパネル
28・・当て部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11