(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5968787
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】移動装置のために、自動車と一体化されている触覚フィードバックモジュールと、それを備える制御装置
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20160728BHJP
【FI】
B60R11/02 T
B60R11/02 C
B60R11/02 B
【請求項の数】27
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-551660(P2012-551660)
(86)(22)【出願日】2011年2月2日
(65)【公表番号】特表2013-518764(P2013-518764A)
(43)【公表日】2013年5月23日
(86)【国際出願番号】FR2011000066
(87)【国際公開番号】WO2011095709
(87)【国際公開日】20110811
【審査請求日】2014年1月30日
(31)【優先権主張番号】1000419
(32)【優先日】2010年2月2日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505140568
【氏名又は名称】ダヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100086726
【弁理士】
【氏名又は名称】森 浩之
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ヴァンエル
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・マルク ティソ
【審査官】
須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−044516(JP,A)
【文献】
特開2007−080271(JP,A)
【文献】
特開2008−282125(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0243997(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0195512(US,A1)
【文献】
特表2011−509101(JP,A)
【文献】
特表2011−511356(JP,A)
【文献】
特開2008−202771(JP,A)
【文献】
特開2007−112206(JP,A)
【文献】
特開2002−223282(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ感応表面(3a)を有する移動装置(3)のための、自動車と一体化されている触覚フィードバックモジュールであって、
前記移動装置(3)に対する支持体(2)と、
運動を前記移動装置(3)に伝達するようになっている少なくとも1つのアクチュエータ(17)と、
前記移動装置(3)を前記支持体(2)の内部に保持するための、少なくとも1つの手段とを備え、
前記少なくとも1つの保持手段は、
クリップによって保持するための手段と、
弾力のある保持、および/または把握を行うための手段と、
それぞれ、前記触覚フィードバックモジュール、および前記移動装置が持つ、反対の磁極を有する表面の協同動作によって保持するための手段と、
前記触覚フィードバックモジュールの中に設けられている少なくとも1つの孔と、前記移動装置(3)に設けられている少なくとも1つの固定足との協同動作によって保持するための手段と、
前記触覚フィードバックモジュールが持つ磁気レオロジー材料の状態変化により、変位した部分の変形によって、保持するための手段との中から選択されることを特徴とする触覚フィードバックモジュール。
【請求項2】
前記少なくとも1つのアクチュエータ(17)は、前記運動を、前記支持体(2)によって前記移動装置(3)に伝達するようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアクチュエータ(17)は、前記移動装置(3)に接触して、前記運動を、直接に前記移動装置(3)に伝達するようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項4】
前記移動装置(3)は、前記少なくとも1つのアクチュエータ(17)に接触し、また、前記支持体(2)に対して、少なくとも1つの自由度を有するように、前記支持体(2)の中に収容されている中間要素の上で、前記支持体(2)の中に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項5】
前記少なくとも1つのアクチュエータ(17)は、前記タッチ感応表面(3a)の上で接触が検出された時には、運動を前記移動装置(3)に伝達するようになっていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項6】
前記移動装置(3)は、触覚フィードバック装置であり、前記少なくとも1つのアクチュエータ(17)は、前記移動装置(3)によって生成された運動が検出された時に、その運動を増幅することにより、この運動を前記移動装置(3)に伝達するようになっていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項7】
前記支持体(2)の内部に設けられている前記移動装置(3)に専用の着脱可能なアダプタリセプタクルを備え、前記移動装置(3)を、前記支持体(2)の内部に保持していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項8】
前記保持手段は、前記アダプタリセプタクルを備えていることを特徴とする、請求項7に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項9】
前記支持体(2)は、前記移動装置(3)を受け入れるための開口部(19’)を有し、前記触覚フィードバックモジュールは、前記支持体(2)の前記開口部(19’)を閉じている保護カバー(21)を備えていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項10】
前記保護カバー(21)は、前記支持体(2)と一体化され、前記支持体(2)の開口部(19’)を開放している第1の格納位置と、前記支持体(2)の開口部(19’)を閉じている、保護のための第2の展開位置との間を移動可能なように取り付けられていることを特徴とする、請求項9に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項11】
前記保護カバー(21)は、タッチ感応表面を備えていることを特徴とする、請求項8または9に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項12】
前記保護カバー(21)は、透明な材料からなり、これにより、前記移動装置(3)の表示スクリーンを、前記保護カバー(21)の展開位置で見ることができるようになっていることを特徴とする、請求項11に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項13】
前記保護カバー(21)は、画像を拡大するための手段を備えていることを特徴とする、請求項12に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項14】
前記保護カバー(21)のタッチ感応表面は、タッチスクリーン表示体であることを特徴とする、請求項11に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項15】
前記少なくとも1つのアクチュエータ(17)は、前記保護カバー(21)のタッチ感応表面の上で接触が検出された時には、前記移動装置(3)によって、運動を、前記移動装置(3)と前記保護カバー(21)とに伝達するようになっていることを特徴とする、請求項11〜14のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項16】
前記支持体(2)は、前記車両の固定エリアに回転できるように取り付けられ、少なくとも2つの異なる方向に向けることができるようになっていることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項17】
前記支持体(2)は、この支持体(2)によって画定される平面(P)と実質的に平行な、ピボット軸(B1、B2)の周りに回転することができるようになっていることを特徴とする、請求項16に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項18】
前記支持体(2)は、この支持体(2)によって画定される平面(P)と実質的に垂直な回転軸(A)の周りに回転することができるようになっていることを特徴とする、請求項16または17に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項19】
前記車両の固定エリアで、選択された向きに、前記支持体(2)を固定するための手段を備えていることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項20】
前記車両に対する接続エリア(23)を有することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項21】
前記接続エリア(23)は、前記車両の電源に接続され、前記移動装置(3)の電池の充電を行うようになっていることを特徴とする、請求項19に記載の触覚フィードバックモジュール。
【請求項22】
自動車車両のための制御装置であって、請求項1〜21のいずれか1項に記載の触覚フィードバックモジュール(1)を備えていることを特徴とする制御装置。
【請求項23】
前記触覚フィードバックモジュール(1)の少なくとも1つのアクチュエータ(17)に対する制御ユニット(19)を備え、前記車両および/またはユーザのパラメータに応じて、触覚フィードバック制御信号を、前記少なくとも1つのアクチュエータ(17)に伝達するようになっていることを特徴とする、請求項22に記載の制御装置。
【請求項24】
観察および解析システム(22)を備え、この観察および解析システム(22)は、前記ユーザの振る舞いに関する情報を記録し、この情報から、生成されるべき前記触覚フィードバックを決定するようになっていることを特徴とする、請求項23に記載の制御装置。
【請求項25】
前記観察および解析システム(22)は、前記ユーザの目の運動を記録するためのカメラを備えていることを特徴とする、請求項24に記載の制御装置。
【請求項26】
前記移動装置(3)の表示を、前記車両の中で、前記移動装置(3)から分離している表示体に転送するための手段を備えていることを特徴とする、請求項22〜25のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項27】
前記カバーは、前記移動装置(3)から分離している表示ユニットを備えていることを特徴とする、請求項26に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動装置のために、自動車と一体化されている触覚フィードバックモジュールに関する。本発明はまた、このような触覚フィードバックモジュールを備える自動車のための制御装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
ここで、「移動装置」とは、移動可能な装置であって、車両の外部にあっても、車両の中に組み込まれていてもよく、車両に対して位置を変えることができるもののことである。移動装置の例としては、移動電話機、PDA(携帯情報端末)、コンピュータと同様の機能を有する移動電話機(一般に「スマートフォン」として知られている)、衛星測位システムまたはGPS(全地球測位システム)、タッチ感応通信タブレット、タッチ感応シェルを備えているコンピュータ等を挙げることができる。
【0003】
これらの移動装置は、必ずしも触覚フィードバックシステムを備えている必要はない。この触覚フィードバックシステムは、ユーザが道路に集中したままで運転ができるようになっている触覚フィードバックを行うことができるようにするもので、特に、夜間の運転、またはブラインド操作を行う時に、ユーザに対して、コマンドが実際に考慮されているか否かを示すことができる触覚フィードバックシステムである。
【0004】
触覚フィードバックシステムを装備した移動装置は、安全上の理由から、運転中は、手に持たなくてもよいようになっていなくてはならない。また、生成された触覚フィードバックは、自動車の中での使用に適するようになっていない可能性がある。その理由は、生成される触覚フィードバックは、非常に弱くて、感知することが困難であるからである。
【0005】
例えば、特許文献1には、自動車に取付けられて、移動装置を保持することができる支持体が開示されている。この移動装置としては、可搬型ナビゲーション装置、またはPDA、または移動電話機等があり、支持体によって、ユーザは移動装置を手で持つ必要はなくなる。しかし、自動車の中で使用するようになっている触覚フィードバックを生成する装置は、未だ出現していない。
【0006】
特許文献2には、移動装置(PDA、または移動電話機等)を保持することができ、かつ自動車の内部に一体化されている支持体が記載されている。この支持体もまた、ユーザが、移動装置を手で持つ必要がないようになっている。しかし、自動車の中で使用するようになっている触覚フィードバックを生成する装置は、未だ出現していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第EP2053361号明細書
【特許文献1】ドイツ国特許第DE102005021105号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、自動車運転に適した触覚フィードバックを、移動装置からユーザに対して行わせることができるようにすることにより、従来技術の上記の欠点を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のために、本発明は、タッチ感応表面を有する移動装置のための、自動車と一体化されている触覚フィードバックモジュールであって、
前記移動装置に対する支持体と、
運動を前記移動装置に伝達するようになっている少なくとも1つのアクチュエータと、
前記移動装置を前記支持体の内部に保持するための、少なくとも1つの手段とを備え、
前記少なくとも1つの保持手段は、
クリップによって保持するための手段と、
弾力のある保持、および/または把握を行うための手段と、
それぞれ、前記触覚フィードバックモジュール、および前記移動装置が持つ、反対の磁極を有する表面の協同動作によって保持するための手段と、
前記触覚フィードバックモジュールの中に設けられている少なくとも1つの孔と、前記移動装置に設けられている少なくとも1つの固定足との協同動作によって保持するための手段と、
前記触覚フィードバックモジュールが持つ磁気レオロジー材料の状態変化により、変位した部分の変形によって、保持するための手段との中から選択される。
【0010】
従って、上記した触覚フィードバックモジュールによって、触覚フィードバックは十分に強固となり、車両を運転している場合でも、または停止している場合でも、確実に感知することができる。
【0011】
前記触覚フィードバックモジュールは、更に、次に示す特徴の中の1つ以上を、個別に、または組み合わせて備えることができる。
− 前記少なくとも1つのアクチュエータは、支持体によって、運動を、前記移動装置に伝達しうるようになっている。
− 前記少なくとも1つのアクチュエータは、前記移動装置に接触しており、運動を、直接に前記移動装置に伝達するようになっている。
− 前記移動装置は、支持体の中に収容されている中間体の上に、前記少なくとも1つのアクチュエータに接触するようにして、支持体の中に取り付けられ、支持体に対して、1以上の自由度を有するように取り付けられている。
− 前記少なくとも1つのアクチュエータは、タッチ感応表面に接触が検出された時に、運動を前記移動装置に伝達するようになっている。
− 前記移動装置は、触覚フィードバック装置であり、前記少なくとも1つのアクチュエータは、前記移動装置によって生成された運動が検出された時に、その運動を増幅して、前記移動装置に伝達するようになっている。
− 前記触覚フィードバックモジュールは、前記移動装置を支持体の中に保持するために、支持体の中に置かれた前記移動装置専用の、着脱可能なアダプタを
備えている。
− 支持体は、前記移動装置を受け入れるための開口を有し、前記触覚フィードバックモジュールは、支持体の開口を閉じるための保護カバーを備えている。
− 前記カバーは、支持体の中に一体化され、支持体の開口を開放している第1の格納位置と、支持体の開口を閉じている、保護のための第2の展開位置との間を移動可能なように取り付けられている。
− 前記カバーは、タッチ感応表面を備えている。
− 前記カバーは、透明な材料によって作られ、これにより、前記移動装置の表示スクリーンは、前記カバーの展開位置でも見ることができる。
− 前記カバーは、画像拡大のための手段を備えている。
− 前記カバーのタッチ感応表面は、タッチスクリーン表示器である。
− 前記少なくとも1つのアクチュエータは、前記カバーのタッチ感応表面の上に接触が検出された時に、移動装置によって、運動を移動装置および前記カバーに伝達するように構成されている。
− 支持体は、前記車両の固定部の上で回転するように取り付けられており、これにより、少なくとも2つの異なる方向に向くことが可能となっている。
− 支持体は、枢軸の周りに回転することができる。この枢軸は、支持体が画定している平面に、実質的に平行である。
− 支持体は、支持体が画定している平面と、実質的に垂直である1つの回転軸の周りに回転することができる。
− 前記触覚フィードバックモジュールは、選択された向きに従って、前記車両の固定エリアで、支持体を固定するための手段を備えている。
− 前記触覚フィードバックモジュールは、前記車両に対する接続エリアを有している。
− 接続エリアは、前記移動装置の電池を充電するために、前記車両の電源に接続されている。
【0012】
本発明はまた、上記で画定された触覚フィードバックモジュールを備えている自動車車両のための制御装置にも関する。
【0013】
前記制御装置は、次に示す特徴の中の1つ以上を、個別に、または組み合わせて備えることができる。
− 前記触覚フィードバックモジュールの、前記少なくとも1つのアクチュエータに対する制御ユニットを備えている。この制御ユニットは、前記車両および/またはユーザのパラメータに関連する触覚フィードバック制御信号を、前記少なくとも1つのアクチュエータに伝達するようになっている。
− 前記制御装置は、観察および解析システムを備え、ユーザに関する動作の情報を記録し、またこの情報から、生成するべき触覚フィードバックを決定する。
− 前記観察および解析システムは、カメラを備え、ユーザの目の運動を記録する。
− 前記制御装置は、前記移動装置の表示を、前記車両の中にある前記移動装置とは別の表示ユニットに向かって転送する手段を備えている。
− 前記カバーは、前記移動装置とは別体の表示ユニットを備えている。
【0014】
本発明の、上記した以外の特徴および利点は、以下の説明から明らかになると思う。なおこの説明は、添付図面に関連づけて、非限定的な例として示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】自動車の中に一体的に設けられている触覚フィードバックモジュールを示す図である。
【
図2】移動装置を組み込んである、
図1に示す触覚フィードバックモジュールを示す図である。
【
図3】移動装置を接続することができる装置の1つの例を示す図である。
【
図4】
図2に示す触覚フィードバックモジュールであって、移動装置を部分的に被う保護カバーを備えているものを示す図である。
【
図5】
図2における触覚フィードバックモジュールであって、移動装置の全体を被っている保護カバーを備えているものを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
各図において、同一の要素には同一の符号を付してある。
【0017】
図1は、触覚フィードバックモジュール1を示す。この触覚フィードバックモジュール1は、次に示すものを備えている。
− 例えば支持体2の形で、自動車(図示せず)と一体化されており、
図2に示す移動装置3を搭載するか、または組み込んである支持体2。
− 運動を移動装置3に伝達し、これにより、触覚フィードバックを生成するようになっている少なくとも1つのアクチュエータ17。
【0018】
1つまたは複数のアクチュエータ17によって、モジュール1は、触覚フィードバックを有するモジュールとなり、これにより、自動車運転に適する触覚フィードバックを生成することができるようになっている。従って、フィードバックモジュール1は、特許文献1、2の中で定義されているような、移動装置に対する単なる支持体ではない。特許文献1、2の支持体は、ユーザが手で持っていない移動装置に向かって、運動を伝達するための、運転している状況で、感知し得るほどに十分な強さを持つ触覚フィードバックを生成することができるアクチュエータを備えてはいない。
【0019】
ユーザの快適さのために、この触覚フィードバックモジュール1は、ユーザがアクセス可能な車両の任意のエリアにおいて、ユーザの近くに配置することができる。例えば、車両の中央コンソールの上、ユーザ(運転者または乗客)のドアのところ、またはダッシュボードの上等に置くことができる。
【0020】
「移動」装置という用語は、自動車の外部にあるか、または車両の中に一体化されてはいるが、車両の中で動かすことができる移動装置を意味しているものである。これらのものは、例えば、移動電話機、コンピュータと同様の機能を有する移動電話機(一般に、スマートフォンとして知られている)、PDA(携帯情報端末)、MP3(すなわち、MP3(MPEGオーディオレイヤ3)フォーマットで圧縮されたオーディオファイルを読むことができる)プレーヤ、衛星測位システムまたはGPS(全地球測位システム)、タッチ感応通信タブレット、またはタッチ感応シェルを有するコンピュータ等である。
【0021】
この移動装置3は、タッチ感応制御表面3aを備えている。タッチ感応制御表面3aは、例えば、FSR(感圧抵抗体)技術を使用した(すなわち、圧力に感応する抵抗体を使用した)圧力センサ、または、容量性技術または光技術を使用したセンサを備えている。
【0022】
図に示す例では、移動装置3は、タッチ感応表面を有する移動電話機である。
【0023】
図3は、制御装置5の1つの例を示す。制御装置5は、自動車の中に一体化されており、触覚フィードバックモジュール1を備えている。制御装置5には、移動装置3を接続することができる。
【0024】
制御装置5は、例えば支持体2に搭載されている接続インタフェース7を備えている。この接続インタフェース7によって、対応する接続インタフェースに適合した移動装置3との情報、またはデータストリーム通信を確立することができる。特に、この通信によって、移動装置3が表示スクリーン(ここでは、表示スクリーンとタッチ感応表面3aとは同一のものである)を有している場合には、移動装置3の表示スクリーンの表示を、車両の中にある、移動装置3の表示スクリーンとは別の表示ユニットに転送することができる。この場合には、移動装置3の表示を、消すことができる。また、自動車の運転に適合した形にして(例えば、大きなアイコンを表示することにより)、選択コマンドおよび確認コマンドばかりでなく、メニューの中でのナビゲーションを行い易くすることができる。
【0025】
情報またはデータストリームを伝達するためのこの通信は、無線技術(例えば、「Bluetooth」(登録商標)、または「Wi−Fi」(登録商標)タイプ)を使用することができる。
【0026】
1つの変形として、接続インタフェース7は、識別カードを所有する移動装置のために、SIM(加入者識別モジュール)カード読み取り機を備えることができる。
【0027】
この接続インタフェース7によって、制御装置5と移動装置3との間で、データまたは情報ストリームの交換を行う前に、移動装置3の認証と認可とを行うこともできる。
【0028】
制御装置5は、更に、通信ネットワークRに接続するためのモジュール9を備えることができる。
【0029】
制御装置5は、更に、表示スクリーン11、およびコマンド13を入力するための1つ以上の手段(サムホイール、ジョイスティック、キーボード、タッチ感応表面等)、および、マイクロフォン、および/または1つ以上の拡声器を含むオーディオモジュール15を備えることができる。
【0030】
例として、移動装置3が、電話番号のディレクトリーを有する場合には、上記で述べた制御装置5によって、番号リストを表示スクリーン11の上に表示ことができる。コマンド13を使用して選択して呼び出すべき番号に対する接続は、通信ネットワークRによって確立され、ユーザは、マイクロフォンを通して話し、オーディオモジュール15の拡声器を介して、通信を受信することができる。
【0031】
1つの代替として、この制御装置5によって、移動装置3に記憶されているオーディオ/ビデオファイルのリストを、表示スクリーン11上に表示させることができる。ファイルは、読まれて選定され、選定されたファイルは、拡声器を通して聴くことができ、かつ表示スクリーン11、または、より大きな追加的なスクリーンの上で見ることもできる。
【0032】
更に、この制御装置5は、触覚フィードバックモジュールに対する制御ユニット19(更に正確には、アクチュエータ17)を備えることもできる。
【0033】
この制御装置5はまた、観察および解析システム23を備えることもできる。この観察および解析システム23によって、ユーザ(更に厳密には、運転者)の振る舞いに応じた触覚フィードバックを生成することが可能になる。この点に関しては、以下で説明する。
【0034】
図1〜
図3により、支持体2は、アクチュエータ17を搭載していることが分かる。このアクチュエータ17は、自動車で使用するようになっている触覚フィードバックを、移動装置3を経てユーザに伝達することにより、移動装置3のタッチ感応表面3aの上でのコマンド入力が考慮されていることを、ユーザに対して保証する。
【0035】
アクチュエータ17に接続されている制御ユニット19は、例えば、これを使用して、アクチュエータ17に制御信号を供給し、これにより、アクチュエータ17が移動装置3に運動を伝達し、自動車で使用しうるようになっている触覚フィードバックを生成する。制御信号は、例えば正弦波であるか、または単一パルスまたは連続パルスを備え、同時または交互に空間の1つ以上の方向に対する運動を与える。
【0036】
制御信号を、車両のパラメータの関数として変化させて、触覚フィードバックを適応的に変化させることができる。更に正確に言えば、1つの例として、車両が加速の過程にある時、または車両の速度が所定の閾値に到達している時には、例えば、より高速な、またはより大きな振幅の運動を移動装置3に伝達することにより、触覚フィードバックを強力にすることができる。この目的のために、制御ユニット19は、車両のセンサからの情報を受信し、これにより、制御信号を適応的に変化させる。
【0037】
更に、ユーザの振る舞いを解析して、制御信号を適応するように変化させることができる。更に正確に言えば、ユーザに対する観察および解析システム22は、例えば制御ユニット19と情報の交換をすることができ、これにより、制御信号を適応的に変化させることができる。
【0038】
1つの例として、観察及び解析システム22を、例えば、制御装置5の中に設けて、ユーザの目の運動を追うカメラを設けることができる。解析ユニットは、これらの運動に基づいて、ユーザは、特に道路に集中しているか、また、例えば、より強い触覚フィードバックを必要としているかを判定する。例えば、目の角度シフトが多く検出された場合には、制御信号は、例えば、より高速な、またはより大きな振幅の運動を移動装置3に伝達することにより、強力な触覚フィードバックを生成する。
【0039】
ここに示す例では、支持体2は、移動装置3を受け入れるための、破線で囲まれた開口部19’を有している。
【0040】
移動装置3を、種々の保持手段によって、この開口部19’の中に保持することができる。例として、移動装置3を、クリップで保持することができる。また、代替として、支持体2を、移動装置3を保持、および/または握るための弾性部分を有するものとすることができる。別の変形例として、支持体2および移動装置3のいずれも、反対の磁極の表面を有するものとすることができる。更に別の変形では、支持体2を、磁気レオロジー材料でできた部分を有するものとすることができる。磁気レオロジー材料は、移動装置3が装着されている磁石の近くで変形する。移動装置は、更に、1つ以上の固定足を有し、この固定足は、それぞれ、支持体2に設けた対応する相補的な孔に嵌合する。
【0041】
図4および
図5に示すように、保護カバー21を、支持体2の上に配置して、移動装置3を保護することができる。
【0042】
この保護カバー21は、支持体2と一体化され、第1の格納位置(
図1および
図2)と、保護のための第2の展開位置(
図5)との間を移動することができる。第1の格納位置は、支持体2の開口部19’を開口して、移動装置3を置くことができるようにする位置であり、また保護のための展開位置は、支持体2の開口部19’を閉じて、保護する位置である。
【0043】
この保護カバー21はまた、移動装置3が開口部19’の中に収容された後には、支持体2から取り外すことができ、また、支持体2の上に、着脱可能として固定することもできる。
【0044】
保護カバー21はまた、移動装置3を保護する機能以外に、タッチ感応表面、あるいはタッチスクリーン表示器として動作することができる。従って、保護カバー21はまた、例えば、上記で述べた「Bluetooth」(登録商標)または「Wi−Fi」(登録商標)無線技術を使用して、触覚フィードバックモジュール1によって、移動装置に接続される。
【0045】
従って、保護カバー21は、例えば、「FSR」技術または容量性技術を使用した検出センサを備えている。「FSR」技術は、自動車運転に対する適合性がよいので、有利である。
【0046】
第1の変形においては、保護カバー21は、タッチ感応表面である。これは、透明な材料から作ることができ、特に、これにより、ユーザは、保護カバー21によって保護されている移動装置3の表示スクリーンの上の表示を見ることができる。自動車の運転時における快適さを改善するために、保護カバー21はまた、画像を拡大するための手段を備えることができる。画像を拡大するための手段は、レンズ、変形ガラス、または任意の他の同様の要素等であり、これにより、ユーザは、移動装置3の表示を、所定の拡大率で見ることができる。
【0047】
上記の場合とは異なり、移動装置3の表示が、車両の別の表示ユニットに転送される場合には、保護カバー21の材料が透明であるか、または不透明であるかは、重要ではない。
【0048】
第2の変形においては、保護カバー21は、タッチスクリーン表示器である。この場合には、移動装置3の表示は、保護カバー21上に転送されると考えることができる。この目的のために、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)技術による液晶スクリーンが使用される。
【0049】
これらの全ての場合において、アクチュエータ17によって生成された運動は、支持体2および/または移動装置3により、増幅されて伝達され、保護カバー21の上では、十分に強い触覚フィードバックが確保されなければならない。
【0050】
別の実施形態(図示せず)においては、支持体2は、アダプタリセプタクル(図示せず)を備えている。アダプタリセプタクルは、開口部19’の中に着脱可能として固定され、移動装置3に、また、他の特定の移動装置に専用である。この固定は、上記した保持手段を使用して行うことができる。更に、移動装置3はまた、上記した保持手段の中の1つによって、リセプタクル(図示せず)の中に保持することができる。従って、リセプタクル(図示せず)もまた、支持体2の中に移動装置3を保持することに関与している。
【0051】
それぞれが1つ以上の特定の移動装置専用の、種々のアダプタリセプタクルを設けることができる。従って、支持体2は、当該移動装置3に応じて適合させられる。
【0052】
更に別の代替的実施形態(図示せず)においては、移動装置3は、上記したように、支持体2の開口部19’の中に収容するのではなくて、支持体2の上に直接に、着脱可能に固定することもできる。
【0053】
更に、支持体2を、少なくとも2つの異なる方向に向けることができる。これらの方向は、例えば、「ポートレート」タイプの第1の向き、および「ランドスケープ」タイプの第2の向きであり、これにより、ユーザの嗜好に応じて、または利用の仕方に応じて、または再び、移動装置3の表示の向きに適合するように、支持体2を使用することができる。1つの例として、ポートレートモードと比較して、ランドスケープモードにいては、拡大表示が必要となる場合がある。これは、例えば、移動装置3のタッチ感応表面3a上での、アイコンまたは仮想キーボードの拡大表示であり、これにより、運転の際のナビゲーション、および制御リムの操作を快適なものにすることができる。
【0054】
この目的のために、支持体2は、それが画定する平面Pに対して、実質的に垂直な回転軸Aの周りに回転するように取り付けられている(
図1)。
【0055】
補足的にまたは変形として、支持体2を傾けて、ユーザにとっての可視性を改善、または移動装置3のタッチ感応表面3aからの反射が目に入らないようにすることができる。
【0056】
この目的のために、支持体2は、車両の固定エリアの上で、ピボット軸B1またはB2の周りに回転するように取り付けられている。ピボット軸B1およびB2は、支持体2が画定する平面Pに対して、実質的に平行である。
【0057】
図1に示す例では、支持体2は、実質的に、平行6面体形状を有し、第1のピボット軸B1は、実質的に支持体2の長手方向と平行である。第2のピボット軸B2は、実質的に、支持体2の横方向と平行である。
【0058】
さらに、車両の固定エリアにおいて、可能性のある種々の向きの方向に支持体2を固定する手段が設けられている。
【0059】
可能な向きの中の1つの方向に支持体2を取り付ける車両の固定エリアは、ユーザがアクセス可能なエリアでなければならないことは言うまでもない。前に指摘したように、このエリアは、中央コンソールの上、ユーザの近くのドアの所、またはダッシュボードの上であってよい。
【0060】
更に、支持体2は、車両の電源に接続されている接続エリア23を有することができ、この電源によって、移動装置3の電池の充電を行うことができる。この目的のために、移動装置3は、補足的な接続エリアを備えている。従って、移動装置3は、支持体2によって、かさばった追加的な接続要素を必要とせずに、簡単に充電することができる。
【0061】
更に、支持体2がアダプタリセプタクルを備えている場合には、このリセプタクルは、1つ以上の特定の移動装置3の接続エリアに対応する接続エリア23を有している。
【0062】
従って、支持体2は、考えられる種々の移動装置に適合するように、アップグレードすることができる。
【0063】
アクチュエータ17に関しては、自動車での使用に適した触覚フィードバックを生成するために要求される力に従って、1つまたは複数のアクチュエータ17が設けられている。これらのアクチュエータ17は、「音声コイル」タイプ、電磁石を使用したタイプ、または、圧電効果を使用したタイプであってよい。これら種々のタイプのアクチュエータは、当業者には公知であるので、ここでは、それらに関する詳細な説明は行わない。
【0064】
更に、アクチュエータ17は、移動装置3によって画定される平面の中、および/または、移動装置3によって画定される平面と直交する方向の、並進運動を伝えるように構成することができる。この方向は、
図2、
図4、および
図5において、矢印Fで示されている。1つの変形または補足として、アクチュエータ17は、回転運動を伝えることができる。
【0065】
図に示す例では、アクチュエータ17は、支持体2を介して、移動装置3に運動を伝えるように構成されている。
【0066】
1つの変形(図示せず)として、アクチュエータ17を、移動装置3に機械的に接触し、支持体2を介することなく、運動を直接に移動装置3に伝えるように構成することができる。
【0067】
更に別の変形(図示せず)では、触覚フィードバックモジュール1は、支持体2の中に収容された中間要素を備えることができる。この中間要素は、支持体2に関して更なる自由度を有し、一方が移動装置3に、他方がクチュエータ17に直接に接触している。これにより、アクチュエータ17の運動は、支持体2を介してではなく、この中間要素を介して移動装置3に伝えられる。この場合には、支持体2は、触覚フィードバックを生成している間は、固定されている。
【0068】
第1の実施形態においては、アクチュエータ17は、移動装置3のタッチ感応表面3aの上に接触が検出された時に、運動を移動装置3に伝えるように構成されている。
【0069】
更に正確に言えば、例えば、移動装置3の、タッチ感応表面(図示せず)を有するセンサによって、接触が移動装置3のタッチ感応表面3aの上で検出された時には、移動装置3は、接続インタフェース7によって、例えば、「Bluetooth」(登録商標)または「Wi−Fi」(登録商標)技術を使用して、接触検出信号を、例えば、アクチュエータ17に対する制御ユニット19に向けて、触覚フィードバックモジュール1に伝達する。タッチ感応表面を有する、このセンサとしては、例えば、FSR(感圧抵抗体)技術を使用した、すなわち圧力に感応する抵抗体を使用した、または容量性技術または光技術を使用した、圧力センサ等がある。
【0070】
制御ユニット19(
図3参照)は、この接触検出信号を受信すると、制御信号をアクチュエータ17に伝達することができ、これによりアクチュエータ17は、運動を開始する。アクチュエータ17の運動は、その後、支持体2に機械的に伝達され、更に、支持体2を介して、移動装置3に伝達される。または、1つの変形として、直接に移動装置3に、または中間要素を介して、移動装置3に伝達される。これらは、前に説明した通りである。
【0071】
移動装置3のタッチ感応表面3aはまた、種々の能動タッチ感応エリアを有する。これらは、例えば、それぞれ、所定のコマンドに関連づけられている。従って、これらのタッチ感応エリアの中の1つの上で接触が検出された時には、接触検出信号が伝達され、それにより、上記で記述したような触覚フィードバックの生成が起動される。一方、2つのエリアの間のタッチ感応表面3aの上に接触が加えられた場合には、検出信号は伝達されず、従って触覚フィードバックは、生成されないこととなる。
【0072】
更に、タッチ感応表面3aが、FSRセンサを備えている場合には、触覚フィードバックの生成を起動するための接触検出信号の伝達は、タッチ感応表面3aの上に加えられた圧力レベルの関数として知ることができる。
【0073】
更に正確には、タッチ感応表面3aの上に加えられる接触が、所定の圧力閾値よりも低い圧力レベルである場合には、その接触は、メニューの中の選択に対するコマンドと関連づけることができ、従って、この場合には、触覚フィードバックの生成は要求されない。この場合には、アクチュエータ17には、制御信号は伝達されない。
【0074】
一方、タッチ感応表面3aの上に加えられる接触の圧力レベルが、所定の圧力レベルに達している時には、この接触は、触覚フィードバックを要求する確認コマンドと関連づけられる。この場合には、移動装置3は、接触検出信号を伝達し、アクチュエータ17は、制御信号を受信して、触覚フィードバックを生成する。
【0075】
第2の実施形態では、接触が加えられるタッチ感応表面は、保護カバー21(
図5)の上に設けられており、移動装置3の上にはないという点で、第1の実施形態とは異なっている。保護カバー21のタッチ感応表面は、移動装置3のタッチ感応表面3aと同じ特性を有することができることは言うまでもない。
【0076】
この場合には、保護カバー21のタッチ感応表面の上で接触が検出された時には、タッチ感応表面は、接触検出信号を触覚フィードバックモジュール1、例えば、
図3の制御ユニット19に伝達する。制御ユニット19は、触覚フィードバックを生成するための制御信号を、アクチュエータ17に伝達する。この場合には、制御信号は、この第2の実施形態において生成される触覚フィードバックを、第1の実施形態において生成される触覚フィードバックと比較して、より強くするように設定される。
【0077】
この場合には、アクチュエータ17は、運動を支持体2、および/または移動装置3に伝達し、移動装置3は、それを保護カバー21に伝達するからである。
【0078】
第3の実施形態(
図2および
図3)においては、移動装置3は、触覚フィードバック装置であり、また、アクチュエータ17は、移動装置3によって生成された運動が検出された時に、触覚フィードバックを増幅して、その運動を移動装置3に伝達するように構成されている。
【0079】
この場合には、支持体2は、1つ以上の運動センサ(図示せず)(加速度計等)を備え、これらの運動センサは、移動装置3が支持体2の中に収容される時、または支持体2の上に固定される時に、移動装置3に機械的に接続するように構成されている。光学的な運動センサ、または他の任意のセンサを設けることにより、移動装置3が動いていることを認識できることは言うまでもない。
【0080】
移動装置3が触覚フィードバックを生成して、ユーザのコマンドが考慮されたということを、ユーザに対して知らせる時には、運動センサは、移動装置3の運動を検出して、運動検出信号をアクチュエータ17に伝えるために、例えば制御ユニット19に送信する。制御ユニット19は、この運動検出信号を受信し、制御信号をアクチュエータ17に伝達し、アクチュエータ17は、運動を開始する。アクチュエータ17の運動は、機械的に支持体2に伝達され、その後、支持体2を介して、移動装置3に伝達される。または1つの変形として、直接に、または、以前に示した中間要素を介して、移動装置3に伝達される。
【0081】
従って、上記で説明した支持体2を使用すれば、タッチ感応フィードバックを、ユーザが感ずる困難さを伴わない、簡単な方法で生成することができ、自動車環境の中で、人間工学に基づく移動装置3の利用の快適さを増進させることができる。
【符号の説明】
【0082】
1 触覚フィードバックモジュール
2 支持体
3 移動装置
3a タッチ感応表面
5 制御装置
7 接続インタフェース
9 モジュール
11 表示スクリーン
13 コマンド
15 オーディオモジュール
17 アクチュエータ
19 制御ユニット
19’ 開口部
21 保護カバー
22 観察および解析システム
23 接続エリア
A 回転軸
B1、B2 枢軸
F 並進運動の方向
P 平面
R 通信ネットワーク