特許第5968887号(P5968887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5968887ルーフ上に太陽電池設置モジュールを取り付けるためのルーフフック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5968887
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】ルーフ上に太陽電池設置モジュールを取り付けるためのルーフフック
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/00 20060101AFI20160728BHJP
【FI】
   E04D13/00 JETD
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-529610(P2013-529610)
(86)(22)【出願日】2011年9月12日
(65)【公表番号】特表2013-537947(P2013-537947A)
(43)【公表日】2013年10月7日
(86)【国際出願番号】EP2011065776
(87)【国際公開番号】WO2012038294
(87)【国際公開日】20120329
【審査請求日】2014年7月16日
(31)【優先権主張番号】10010122.9
(32)【優先日】2010年9月22日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513069019
【氏名又は名称】キーゼルバッハ・ソーラー・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マンフレット・エスケン
【審査官】 榎本 吉孝
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/060391(WO,A1)
【文献】 特開2006−210613(JP,A)
【文献】 特開昭60−261860(JP,A)
【文献】 特開2010−090862(JP,A)
【文献】 特開2006−200314(JP,A)
【文献】 特開平09−032220(JP,A)
【文献】 特開平10−223203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00 − 13/18
F01N 13/00 − 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルーフ上に太陽電池設置モジュールを取り付けるためのルーフフック(1)であって、
− X方向およびY方向に延在し、前記ルーフ上に前記ルーフフック(1)を固定するための、第1固定部分(2)と、
− 前記太陽電池設置モジュールを固定するための、あるいは、前記太陽電池設置モジュール用の固定形状部材を固定するための、フック形状のマウント(4)と、
− 前記第1固定部分(2)に対して垂直に延在するとともに前記第1固定部分(2)からZ方向に延在する、第2固定部分(3)と、
を具備し、
前記マウント(4)が、前記Z方向において前記第2固定部分(3)上において調節可能とされ、
前記第2固定部分(3)上に前記マウント(4)を固定するための固定部分(5)が設けられ、
この固定部分(5)が、前記Z方向において斜めに作用し、
前記第2固定部分(3)が、その固定表面(7)において、前記マウント(4)に対向しており、
前記固定表面(7)に対して平行に延在する移行脚(8)が、その固定表面(9)において、前記第2固定部分(3)に対して対向し、
前記第2固定部分(3)が、係合部材(19)を備え、
前記係合部材が、前記X方向において少なくとも部分的に延在している、あるいは、前記固定表面(7,9)の一端から他端までにわたって連続的に延在しており、
前記第2固定部分(3)のうちの、前記固定表面(7)とは反対側に係止表面(11)が設けられ、
前記移行脚(8)のうちの、前記固定表面(9)とは反対側に係止表面(12)が設けられ、
それら係止表面が、前記Z方向に対して斜めに配置されていることを特徴とするルーフフック。
【請求項2】
請求項1記載のルーフフックにおいて、
前記第2固定部分(3)が、前記X方向に延在するスロット(24)を備え、
このスロット(24)が、前記固定部分(5)において、連結部材(6)によって貫通され得るものとされ、これにより、前記マウント(4)を、水平方向において調節可能としていることを特徴とするルーフフック。
【請求項3】
請求項1記載のルーフフックにおいて、
前記係止表面(11)が、少なくとも1つの補強リブを備えていることを特徴とするルーフフック。
【請求項4】
請求項2記載のルーフフックにおいて、
前記固定部分(5)の前記連結部材(6)の、前記Z方向に対して斜めに作用する長手方向中央軸線が、前記固定表面(7,9)によって開口した空間内において、前記第1固定部分(2)に対して、角度(α)でもって延在しており、
前記角度(α)が、0<α<60°とされていることを特徴とするルーフフック。
【請求項5】
請求項4記載のルーフフックにおいて、
前記角度(α)が、10<α<40°とされていることを特徴とするルーフフック。
【請求項6】
請求項5記載のルーフフックにおいて、
前記角度(α)が、15<α<20°とされていることを特徴とするルーフフック。
【請求項7】
請求項1記載のルーフフックにおいて、
前記マウント(4)が、前記移行脚(8)とは反対側の端部に、取付脚(13)を備え、
この取付脚(13)が、調節のために使用されるスロットを有し、
このスロットが、前記Z方向に延在しているとともに、前記太陽電池設置モジュールを固定するためのものとされ、あるいは、前記太陽電池設置モジュール用の固定形状部材を固定するためのものとされていることを特徴とするルーフフック。
【請求項8】
請求項4〜6のいずれか1項に記載のルーフフックにおいて、
前記取付脚(13)の固定表面(14)が、前記太陽電池設置モジュールに対して対向し、あるいは、前記太陽電池設置モジュール用の固定形状部材に対して対向し、
前記固定表面(14)が、係合部材(10)を有し、
前記係合部材が、前記X方向において少なくとも部分的に延在している、あるいは、前記固定表面(14)の一端から他端までにわたって連続的に延在している、ことを特徴とするルーフフック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルーフ上に太陽電池設置モジュールを取り付けるためのルーフフックに関するものであり、ルーフ上にルーフフックを固定するためにX方向およびY方向に延在する第1固定部分と、第1固定部分に対して実質的に垂直に第1固定部分からZ方向に延在する第2固定部分と、太陽電池設置モジュールをあるいは太陽電池設置モジュール用の固定形状部材を固定するためのフック形状マウントと、を具備している。
【背景技術】
【0002】
公知のルーフフックは、固定部分に、固定ネジを受領するための複数の穴を有している。特許文献1は、分割体として形成されたルーフフックを示しており、特許文献2は、安全なルーフフックを示している。固定ネジにより、ルーフフックは、ルーフ上に固定される、特に、パンタイルの下方に位置したルーフパネルに対して固定される。フック形状のホルダ部分は、ルーフトップ上においてパンタイルの下方において突出する。太陽電池設置モジュールは、固定ネジを使用して、ホルダ部分に対して、直接的にあるいは固定形状部材を介して間接的に、固定される。公知のルーフフックは、通常は、2つのセグメントを、すなわち固定部分とホルダ部分とを、互いに溶接することによって、一体的に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】DE 20 2008 016 000 U1
【特許文献2】EP 0881339 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
公知のルーフフックの欠点は、固定部材に対してのアクセス性が悪いことのために、および、様々なパンタイル上におけるおよび/または様々な太陽電池設置モジュール上におけるおよび/または太陽電池設置モジュール用の固定形状部材上におけるルーフフックの調節可能性が欠如していることのためにあるいは不十分であることのために、取付性能にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、固定部材に対してのアクセスが容易であるような、および、取付を早くかつ容易に行い得るような、改良されたルーフフックを提供することである。
【0006】
上記目的は、請求項1における各特徴点によって得られる。
【0007】
本発明における有利な様々な構成は、従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明によれば、少なくとも2つの構成部材からモジュール的に製造されるルーフフックが提供される。それぞれの構成部材上に一体的に形成された固定表面どうしは、圧力嵌めによって連結され、とりわけ、マウントに対して連結部材によって連結される。公知の調節可能なルーフフックとは異なり、本発明によるルーフフックは、個々に容易にアクセス可能とされた連結部材を介して調節可能であり、パンタイルに対して適切に適合することができる。これにより、ルーフ上に太陽電池設置モジュールを極めて容易に取り付けることができる。よって、本発明によれば、一様な第1構成部材を備えた可変的なタイプのルーフ取付システムを具現することができる。
【0009】
1つの重要な利点は、本発明によるルーフフックが、ルーフ表面に対してあるいは第1固定部分に対して実質的に垂直に調節可能であることである。これにより、斜め調節可能である場合のように、パンタイル上においてルーフフックに隣接する位置が、影響を受けることがない。
【0010】
本発明の他の重要な利点は、鉛直方向においてルーフ表面に対してのマウントの位置を調節可能とすることを意図した固定部分が、ルーフ表面に対して平行ではないことである。したがって、調節方向に対して垂直ではないことである。そのような固定部分は、マウントの方向に対して、斜めに傾斜している。よって、固定部分に対して容易にアクセスすることができる。このことは、取付を極めて容易なものとする。
【0011】
本発明によるルーフフックは、X方向およびY方向に延在し特にネジといったような連結部材のための穴を有しルーフ上にルーフフックを固定するための第1固定部分を具備している。ルーフフックは、さらに、第1固定部分に対して垂直に延在するとともに第1固定部分からZ方向に延在する第2固定部分と、この第2固定部分に対して固定されるとともに、太陽電池設置モジュールを固定するための、あるいは、太陽電池設置モジュール用の固定形状部材を固定するための、フック形状のマウントと、を具備し、マウントが、Z方向において第2固定部分上において調節可能とされ、第2固定部分上にマウントを固定するための固定部分が設けられ、この固定部分が、Z方向において斜めに作用する。
【0012】
本発明の一実施形態においては、太陽電池設置モジュールのためのマウントが、第2固定部分に対してほぼ平行に配置された移行脚を備えていることが有利である。移行脚は、U字形状のフック部分に対して連結される。このフック部分は、第1固定部分がなす平面に対して平行に延在する支持脚と、Z方向に延在して支持脚に対して連結された底部脚と、から構成される。底部脚は、移行脚と平行に延在している。底部脚は、第1固定部分がなす平面に対して平行に延在する固定脚において終端している。
【0013】
パンタイルは、U字形フック部分内に収容され、固定脚上に固定される。固定脚は、Z方向に延在する取付脚において終端している。取付脚は、太陽電池設置モジュールを取り付けることを意図したものである、あるいは、太陽電池設置モジュール用の固定形状部材を取り付けることを意図したものである。
【0014】
有利には、取付脚には、調節のために使用することを意図したスロットが設けられる。スロットは、太陽電池設置モジュールを固定するためのあるいは固定形状部材を固定するための固定ネジを受領することができる。固定ネジは、スロット内においてその位置を調節することができる。スロットを穴として構成することにより、許容誤差を容易に均衡化することができる。スロットとして取付穴を設けることに代えて、丸穴を設けることができる。
【0015】
本発明の他の有利な構成においては、取付脚が、その固定表面において、太陽電池設置モジュールに対してあるいは太陽電池設置モジュール用の固定形状部材に対して対向し、その固定表面が、特にリブといったような係合部材を有し、係合部材が、X方向において少なくとも部分的に延在している、あるいは、固定表面の一端から他端までにわたって連続的に延在している。係合部材は、太陽電池設置モジュール上のあるいは太陽電池設置モジュール用の固定形状部材上の対応する係合部材に対して係合することができ、これにより、固定を行うことができる。
【0016】
本発明の一実施形態においては、第2固定部分が、その固定表面において、マウントに対向しており、固定表面に対して平行に延在する移行脚が、その固定表面において、第2固定部分に対して対向し、第2固定部分が、特にリブといったような係合部材を備え、係合部材が、X方向において少なくとも部分的に延在している、あるいは、固定表面の一端から他端までにわたって連続的に延在している。これにより、固定部分による摩擦ロックおよび干渉結合を介しての第2固定部分上におけるマウントの固定を、行うことができる。
【0017】
本発明の1つの実施可能な態様においては、第2固定部分が、X方向に延在するスロットを備え、このスロットが、固定部分において、特にネジといったような連結部材によって貫通され得るものとされ、これにより、マウントを、水平方向において調節可能としている。
【0018】
マウントの鉛直方向の調節可能性が、すなわち、Z方向において第2固定部分に対して平行な方向の調節可能性が、移行脚の係止表面内のスロットによって、得られる。移行脚のうちの、固定表面とは反対側の係止表面と、第2固定部分のうちの、固定表面とは反対側の係止表面とは、Z方向に対して斜めに配置されている。よって、第2固定部分上にマウントを固定するための固定部分あるいは連結部材は、第1固定部分に対して平行ではなく、したがってY方向に延在するわけではなく、Z方向に対して角度αで傾斜している。
【0019】
固定部分の連結部材の、Y方向およびZ方向に対して斜めに作用する長手方向中央軸線は、第1固定表面および第2固定表面によって開口した空間内において、第1固定部分に対して、角度(α)でもって延在し、角度(α)が、0<α<60°とされ、とりわけ10<α<40°とされ、好ましくは15<α<20°とされる。よって、連結部材に対して、容易にアクセスすることができ、これにより、ルーフフックの取付を極めて容易なものとすることができる。
【0020】
したがって、本発明によるルーフフックは、一方においては、Z方向に対して調節可能であって、これにより、パンタイルに対しての許容誤差を均衡化することができ、また、様々なタイプのパンタイルに対して使用することができ、他方においては、Y方向において垂直に設けられた従来的な固定部分が設けられることがなく、固定部分は、マウントの方向において傾斜しており、これにより、はるかに容易にアクセスすることができる。
【0021】
ルーフフックは、有利には、ダイキャスト法によって製造される。この方法は、特に従来的な押し出し法と比較して、ずっと大きな安定性を可能とし得るとともに、熱処理に起因する負傷リスクを軽減することができる。
【0022】
マウントを、アルミニウムキャスティングによって一体部材として形成することにより、移行脚と支持脚との間の、支持脚と底部脚との間の、底部脚と固定脚との間の、および、固定脚と取付脚との間の、曲がり移行領域を形成することができる。
【0023】
特に、負荷耐性を有したルーフフックが、少なくとも1つの補強リブを設けることによって、得られる。とりわけ、補強リブは、移行脚の領域に配置され、第2固定部分がなす平面を超えてY方向に延在する。特に、補強リブは、移行脚の係止表面のエッジ領域に配置される。
【0024】
本発明の一実施形態においては、少なくとも1つの補強リブが設けられ、好ましくは2つの補強リブが設けられ、補強リブは、移行脚の係止表面のエッジ領域の少なくとも一部上に延在している。これにより、第2固定部分と移行脚と支持脚との間の各移行領域が補強される。ルーフフックの安定的な構成の結果として、ルーフタイルが取り外され、ルーフタイルの破損が回避される。これにより、負荷の印加時に発生しかねないZ方向における弛みの発生を防止することができる。
【0025】
移行脚の係止表面のエッジ領域に沿って延在する補強リブの高さおよび/または幅を第1固定部分の方向においてすなわちZ方向において増大させるという点において、第2固定部分からマウントへの移行領域を、さらに安定化することができる。
【0026】
ルーフフックの安定性をさらに増大させ得るよう、1つのとりわけ2つの補強リブを、第1固定部分に設けることができる。そのような補強リブは、XY平面に沿ってZ方向に延在しており、移行脚の方向において延在している。
【0027】
本発明につき、添付図面を参照しつつ、例示としての実施形態に関して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明によるルーフフックを示す斜視図である。
図2図1のルーフフックを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
添付図面においては、同じ構成部材や同じ作用を有した構成部材には、同一の参照符号が付されている。
【0030】
図1および図2は、ルーフフック1を示している。ルーフフック1の同一の構成部材の位置の説明を簡略化するために、互いに直交して延在するX軸、Y軸、Z軸を有したデカルト座標系が、使用される。
【0031】
本発明によるルーフフック1は、第1固定部分2を具備している。第1固定部分2は、平面視において矩形であり、X方向およびY方向に延在している。第1固定部分2には、互いに平行な2つの列をなす複数の取付穴17が設けられている。これら取付穴17がなす各列は、X方向に延在している。それら取付穴を使用することにより、第1固定部分2を備えたルーフフック1をルーフ上に固定するための図示していない固定ネジを受領することができる。
【0032】
第1固定部分2に加えて、ルーフフック1は、第2固定部分3を具備している。第2固定部分3は、平面視において矩形である。第2固定部分3は、Z方向において、第1固定部分2に対して実質的に垂直に延在している。第2固定部分3は、固定表面7を有している。固定表面7上には、対応する固定表面9を有したマウント4を固定することができる。さらに、第2固定部分3は、スロット24を有している。このスロット24は、X方向に延在してものであって、連結部材6を貫通させ得るものであり、これにより、マウント4を水平方向において調節可能とすることができる。
【0033】
さらに、この例示としての一実施形態においては、固定表面7は、リブ19として形成された係合部材を有している。リブ19は、固定表面7の一端から他端までにわたって連続的にX方向に延在しており、マウント4の1つの移行脚8の固定表面9の対応するリブと係合することができる。
【0034】
マウント4は、移行脚8と、支持脚18と、底部脚20と、固定脚21と、取付脚13と、から形成されている。移行脚8は、Y方向に延在する支持脚18において終端している。支持脚18は、Z方向に延在する底部脚20において終端しており、底部脚20は、大部分が支持脚18と平行に配置されていて支持脚18とは反対向きでもってY方向に実質的に延在する固定脚21において終端している。固定脚21は、取付脚13のところにまで延在している。取付脚13は、Z方向に延在しているとともに、有利には、スロット22を有している。スロット22は、Z方向に延在しており、太陽電池設置モジュールを固定するためのものである、あるいは、太陽電池設置モジュール用の固定形状部材を固定するためのものである。
【0035】
例示としての一実施形態においては、取付脚13は、太陽電池設置モジュールに対向するあるいは太陽電池設置モジュール用の固定形状部材に対して対向する固定表面14上に、X方向において固定表面14の一端から他端までにわたって連続的に延在するリブ10を有している。リブ10は、太陽電池設置モジュールの対応部分に対して、あるいは、太陽電池設置モジュール用の固定形状部材の対応部分に対して、係合し得るよう構成されている。
【0036】
例示としての一実施形態においては、底部脚20と支持脚18との間の角度βは、およそ95°とされている。
【0037】
第2固定部分3の固定表面7に対してのマウント4の固定は、図1および図2に示すように、連結ロッド6によって行われる。連結ロッド6は、連結ネジとして形成されており、移行脚8のうちの、固定表面9とは反対側の係止表面12から、移行脚8のうちの、Z方向に延在するスロット25を通して、さらに、第2固定部分3のうちの、X方向に延在するスロット24を通して、延在している。連結ロッド6は、第2固定部分3のうちの、固定表面7とは反対側の係止表面11上に固定することができる。Z方向において斜めに作用する固定部分5においては、第1固定部分2および第2固定部分3によって開口したネジ止め空間26内において、連結ネジ6(連結部材6)は、第1固定部分2に対して、角度α=20°でもって延在している。
【0038】
ルーフフック1の安定性を増大させるために、図1および図2における例示としての一実施形態においては、補強リブ15が、移行脚18の係止表面12のサイドエッジ上に設けられている。補強リブ15は、Z方向においては、第1固定部分2の方向において移行脚8に沿って延在しており、Y方向においては、固定表面7がなす平面から延在している。よって、係止表面12は、側方に位置した補強リブ15どうしの間において傾斜面を形成している。係止表面12は、固定表面9に対して、角度γだけ傾斜している。この角度γは、好ましくは、角度αに対応している。係止表面11は、固定表面7に対して角度δだけ傾斜している。この角度δは、好ましくは、角度αおよび/または角度γに対応している。
【0039】
ルーフフック1の安定性をさらに増大させるために、第1固定部分2上には、X方向およびY方向に対して傾斜して延在する2つの補強リブ16が設けられている。これら補強リブ16は、ネジ止め空間26内に延在している。Z方向における補強リブ16の延在高さは、移行脚へと向かうにつれて増大している。言い換えれば、補強リブ16は、スロット24のところにまでZ方向に延在していて、第2固定部分3に対して適合している。これにより、ルーフフック1に対して作用する負荷を、第1固定部分2の表面上にわたって、一様に分散させることができる。
【0040】
添付図面により明らかなように、矩形の第1固定部分2の底部のコーナーエッジを除いて、ルーフフック1のすべてのエッジは、丸められている。これにより、負傷のリスクを低減し得るとともに、対応する光学系を得ることができる。
【符号の説明】
【0041】
1 ルーフフック
2 第1固定部分
3 第2固定部分
4 マウント
5 固定部分
6 連結部材
7 固定表面
8 移行脚
9 固定表面
10 係合部材、リブ
11 係止表面
12 係止表面
13 取付脚
14 固定表面
19 係合部材、リブ
24 スロット
図1
図2