特許第5968908号(P5968908)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5968908
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】移動通信システムにおける輻輳制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/10 20090101AFI20160728BHJP
   H04W 8/06 20090101ALI20160728BHJP
   H04W 60/00 20090101ALI20160728BHJP
   H04W 48/06 20090101ALI20160728BHJP
【FI】
   H04W28/10
   H04W8/06
   H04W60/00
   H04W48/06
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-548347(P2013-548347)
(86)(22)【出願日】2012年1月3日
(65)【公表番号】特表2014-505421(P2014-505421A)
(43)【公表日】2014年2月27日
(86)【国際出願番号】KR2012000041
(87)【国際公開番号】WO2012093832
(87)【国際公開日】20120712
【審査請求日】2015年1月5日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0000103
(32)【優先日】2011年1月3日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ヤン・チョ
(72)【発明者】
【氏名】ボム・シク・ペ
(72)【発明者】
【氏名】チェ・グウォン・リム
【審査官】 齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−526160(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/130912(WO,A1)
【文献】 3GPP TS 23.401 V10.2.0,URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/23_series/23.401/23401-a20.zip,2010年12月,pp.20,28-33,84-90,108,109
【文献】 CATT,"Rejecting Service Request Procedure"[online],3GPP TSG-SA WG2#81 S2-104874,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_81_Prague/Docs/S2-104874.zip,2010年10月15日
【文献】 Nokia Siemens Networks, Nokia, ETRI, Ericsson, ST-Ericsson, Alcatel-Lucent,"APN Congestion Control"[online],3GPP TSG-SA WG2#82 S2-105494,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_82_Jacksonville/Docs/S2-105494.zip,2010年11月19日
【文献】 CATT,"Discussion on APN based congestion control"[online],3GPP TSG-CT WG1#67 C1-103995,URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG1_mm-cc-sm_ex-CN1/TSGC1_67_Barcelona/docs/C1-103995.zip,2010年10月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信システムにおける移動性管理エンティティー(Mobility Management Entity、MME)の輻輳制御方法において、
端末から1つ以上のパケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)連結要請受信に応答し、1つ以上のアクセスポイントネーム(Access Point Name、APN)に基づいて1つ以上のPDNに対する1つ以上の連結を構築する構築段階;
前記端末から移動性管理要請信号を受信する受信段階―前記移動性管理要請信号は、前記1つ以上のPDNに対する前記端末の前記1つ以上の連結と関連する
前記移動性管理要請信号の受信に応答し、前記1つ以上のAPNのうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのPDNの輻輳(congestion)状態であるか否かを判断する判断段階;及び
前記少なくとも1つのPDNが輻輳状態である場合、前記移動性管理要請信号を拒絶する拒絶段階を含み、
前記1つ以上のPDNに対する前記1つ以上の連結が構築された後、前記端末がアイドル状態に遷移すると、前記アイドル状態から活性化状態に遷移するために前記移動性管理要請信号が前記端末によって送信される
ことを特徴とする輻輳制御方法。
【請求項2】
前記移動性管理要請信号は、サービス要請(Service Request)メッセージであることを特徴とする、請求項1に記載の輻輳制御方法。
【請求項3】
前記判断段階は、
前記端末に対して設定されたデフォルトAPNの輻輳状態であるか否かを判断し、
前記拒絶段階は、
前記デフォルトAPNが輻輳状態で判断される場合、 サービス要請拒絶メッセージを前記端末に送信することを特徴とする、請求項2に記載の輻輳制御方法。
【請求項4】
前記サービス要請拒絶メッセージは、
前記端末が前記サービス要請を再送信するために待機しなければならない時間のバック−オフタイムを含むことを特徴とする、請求項3に記載の輻輳制御方法。
【請求項5】
前記移動性管理要請信号はサービス要請であり、
前記判断段階は、
前記1つ以上のAPNに対応するすべてのPDNの輻輳状態であるか否かを判断し、
前記拒絶段階は、
前記すべてのPDNのうちの少なくとも1つのPDNであっても輻輳状態で判断される場合、サービス要請拒絶メッセージを前記端末に送信する
ことを特徴とする、請求項2に記載の輻輳制御方法。
【請求項6】
前記サービス要請拒絶メッセージは、
拒絶されるAPNに対する情報と、 前記端末が前記サービス要請を再送信するために待機しなければならない時間のバック−オフタイムを含むことを特徴とする、 請求項5に記載の輻輳制御方法。
【請求項7】
前記判断段階は、
前記1つ以上のAPNに対応するすべてのPDNの輻輳状態であるか否かを判断し、輻輳状態のPDNと正常状態のPDNを分類し、
前記拒絶段階は、
前記輻輳状態のPDNに対する一部サービス拒絶メッセージを前記端末に送信する
ことを特徴とする、請求項2に記載の輻輳制御方法。
【請求項8】
前記一部サービス拒絶メッセージは、
拒絶されるAPNに対する情報と、 前記端末が前記サービス要請を再送信するために待機しなければならない時間のバック−オフタイムを含むことを特徴とする、 請求項7記載の輻輳制御方法。
【請求項9】
輻輳状態のPDNに対するPDN連結を削除するためのセッション削除要請メッセージをサービングゲートウェーに送信する段階をさらに含む
ことを特徴とする請求項8に記載の輻輳制御方法。
【請求項10】
前記サービス要請メッセージは端末が送信するデータに係る特定APNを含み、
前記判断段階は、
前記サービス要請メッセージに含まれたAPNの輻輳状態であるか否かを判断し、
前記拒絶段階は、
前記サービス要請メッセージに含まれたAPNが輻輳状態で判断される場合、 サービス拒絶メッセージを前記端末に送信することを特徴とする、請求項2に記載の輻輳制御方法。
【請求項11】
前記移動性管理要請信号はトラッキング領域アップデート(Tracking Area Update、TAU)メッセージである
ことを特徴とする、請求項1に記載の輻輳制御方法。
【請求項12】
前記受信段階の以後に、
前記端末をサービングしたMMEから前記端末に対するコンテキスト情報を獲得する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の輻輳制御方法。
【請求項13】
前記判断段階は、
前記コンテキスト情報から前記端末に対して設定されたAPNに対応するPDNの輻輳であるか否かを判断し、
前記拒絶段階は、
前記端末に対するデフォルトAPNに対応するPDNが輻輳状態の場合、または前記端末に対して設定されたAPNに対応するPDNのうちの少なくとも1つのPDNであっても輻輳状態の場合、TAU拒絶メッセージを前記端末に送信する
ことを特徴とする、請求項12に記載の輻輳制御方法。
【請求項14】
輻輳状態のPDNに対するPDN連結を削除するためのセッション削除要請メッセージをサービングゲートウェーに送信する段階をさらに含む
ことを特徴とする、請求項13に記載の輻輳制御方法。
【請求項15】
前記TAU拒絶メッセージは前記端末がサービス要請を再送信するために待機しなければならない時間のバック−オフタイムを含むことを特徴とする、請求項13に記載の輻輳制御方法。
【請求項16】
前記バック−オフタイム経過後、 前記端末から接続要請メッセージ(Attach Request)を受信する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項15記載の輻輳制御方法。
【請求項17】
前記拒絶段階の以後、
前記端末のベアラーを中断させるための中断要請メッセージを前記端末をサービングしたMMEに送信する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の輻輳制御方法。
【請求項18】
移動通信システムにおける移動性管理エンティティー(Mobility Management Entity、MME)において、
信号を送受信する送受信部;及び
前記送受信部を通じて端末から1つ以上のパケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)連結要請受信に応答し、1つ以上のアクセスポイントネーム(Access Point Name、APN)に基づいて1つ以上のPDNに対する1つ以上の連結を構築し、
前記送受信部を通じて前記端末から移動性管理要請信号を受信し―前記移動性管理要請信号は、前記1つ以上のPDNに対する前記端末の前記1つ以上の連結と関連する;
前記移動性管理要請信号の受信に応答し、前記1つ以上のAPNのうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのPDNの輻輳(congestion)状態であるか否かを判断し、
前記少なくとも1つのPDNが輻輳状態である場合、前記移動性管理要請信号を拒絶するように制御する制御部;を含み、
前記1つ以上のPDNに対する前記1つ以上の連結が構築された後、前記端末がアイドル状態に遷移すると、前記アイドル状態から活性化状態に遷移するために前記移動性管理要請信号が前記端末によって送信される
ことを特徴とする移動性管理エンティティー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動通信システムにおいて輻輳制御(Congestion Control)方法に関する。より具体的に本発明はアクセスポイントネーム(Access Point Name、APN)に基盤してネットワーク輻輳を制御する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、移動通信システムは使用者の活動性を保障しながら音声サービスを提供するために開発された。しかし移動通信システムは次第に音声のみならずデータサービスまで領域を確張しており、 現在には高速のデータサービスを提供することができる程度まで発展した。しかし現在サービスが提供されている移動通信システムでは資源の不足現象及び使用者がより高速のサービスを要求するので、より発展した移動通信システムが要求されている。
【0003】
特に、最近にはスマートフォン使用の増加で単純な通知(Notification)メッセージのように少量のデータを短い時間の間隔で周期的に送信する現象が発生している。これによって、端末はアイドル状態(idle)と活性(Active)状態が持続的に変更される。このような端末の持続的な状態変化はシグナルの量を爆発的に増加させる。ところが、増加されるシグナル量に比べて送信されるデータの量は少量であるので、オペレーターの利潤(revenue)は増加しなく、ネットワーク輻輳(congestion)だけ発生するようになる。このような状況のため輻輳(congestion)が発生した時、主要利潤ストリーム(revenue stream)サービスであるボイス通信のためのIMS関連フロー(flow)は継続サービスして、 利潤を創出することができないデータ通信関連フロー(flow)は選択的にサービスを中断することができる輻輳制御(congestion control)方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のような問題点を解決するために案出されたもので、アクセスポイントネーム(Access Point Name、APN)に基盤してネットワーク輻輳を制御する方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記のような問題点を解決するための本発明の移動通信システムにおいて移動性管理エンティティー(Mobility Management Entity、MME)の輻輳制御方法は少なくとも1つ以上のアクセスポイントネーム(Access Point Name、APN)に対するパケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)連結を備える端末から移動性管理要請信号を受信する受信段階、上記APNの輻輳(congestion)状態であるか否かを判断する判断段階及び輻輳状態判断時、上記移動性管理要請を拒絶する拒絶段階を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、APNに基盤してネットワークに発生する輻輳(congestion)をより效率的に制御することができる。また、事業者側面では利潤ストリーム(revenue stream)サービスであるボイス通信のためのIMS関連フロー(flow)は継続サービスして、利潤を創出することができないデータ通信関連フロー(flow)は選択的にサービスを中断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】従来技術によってAPNに基盤して端末のPDN連結要請を処理する過程を示したフローチャートである。
図2】移動性管理制御信号であるサービス要請メッセージまたはトラッキング領域アップデートメッセージ処理において、従来APNに基盤して輻輳を制御する方法をそのまま適用する場合、発生する問題点を示した図面である。
図3】移動性管理制御信号に対してAPNに基盤した輻輳制御処理方法適用時、発生することができる従来技術の問題点を示した図面である。
図4】本発明の1-A実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
図5】本発明の1-B実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
図6】本発明の1-C実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
図7】本発明の1-D実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
図8】本発明の2-A実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
図9】本発明の2-B実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下で記述される本発明の輻輳(congestion)は移動性管理エンティティー、 サービングゲートウェー、PDNゲートウェーなどのノードに対して単位時間当たり処理することができる作業用量(capacity)以上の作業用量が割り当てられた場合を意味することができ、 負荷状態(overload)と混用して使用することができることを仮定する。
【0009】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。この時、 添付された図面で同一構成要素は可能な同一符号に示されていることに留意しなければならない。また、本発明の要旨を濁すようにできる公知機能及び構成に対する詳細な説明は省略するだろう。
【0010】
また、本発明の実施例を具体的に説明することにおいて、キャリアアグリゲーション(carrier Aggregation)を支援するAdvanced E-UTRA(あるいは、「LTE-A」と称する) システムを主な対象とするはずだが、本発明の主な要旨は類似の技術的背景及びチャンネル形態を有するその他の通信システムにも本発明の範囲を大きく外れない範囲でやや変形で適用可能であり、 これは本発明の技術分野で熟練された技術的知識を有する者の判断として可能であろう。
【0011】
まず、図1は従来技術によってAPNに基盤して端末のPDN連結要請を処理する過程を示したフローチャートである。
【0012】
最近、オペレーターは使用しようとするネットワークを現わすAPNを基盤で負荷、 輻輳(overload、 congestion)を制御しようとする。このようなオペレーターの要求(requirement)を満足させるために、現在標準では図1で示されたように、セッション制御信号(session control signal)を上記APNを基準でコントロールする方法を提供している。ここで、上記セッション制御信号はPDN連結要請(PDN Connection Request)、 ベアラーリソース割当て要請(Bearer Resource Allocation Request)などを含むことができる。
【0013】
以下では図1のフローチャートを参考してAPNに基盤してセッション制御信号を制御する方法に対して記述する。まず、移動性管理エンティティー(Mobility Management Entity、 MME)130はS105段階で、サービングゲートウェー(Serving Gateway、SGW)(140)及びPDNゲートウェー(PDN Gateway、PGW)(150)から負荷(load)状態を報告受けると仮定する。
【0014】
端末(User Equipment、UE)110はS110段階で、連結しようとするAPNを含むPDN連結要請メッセージ(PDN connection Request)を基地局(eNB)120を介してMME130に送信する。それではMME130はS120段階で、要請されたAPNに対する負荷(load)を確認する。
【0015】
MME130は自分の負荷(overload)が一定臨界値(threshold)以上と判断した場合、音声(voice)通信のためのIMS関連APNに対する要請(Request)またはエンタープライズ(enterprise)サービスのための特定VPN関連APNに対する要請(Request)のみを受諾(Accept)できる。
【0016】
一方、MME130はウェブブラウジング(web browsing)関連APNはバック−オフタイム(back−off time)を与えて拒絶(reject)できる。このために、MME130はS130段階で、PDN連結拒絶メッセージ(PDN connection reject)を基地局120を介して端末110に送信する。上記PDN連結拒絶メッセージはバック−オフタイムを含み、端末110は上記受信したバック−オフタイムが経過した後、S140段階でPDN連結要請を再送信する。または、端末110はS150段階で拒絶されたAPN以外のAPNに対するPDN連結要請を再送信することができる。
【0017】
図1で記述したAPNに基盤した輻輳制御(Congestion Control)は特定APNに帰属されるPDN連結関連セッション制御信号に使用が可能である。
【0018】
最近にはこのようなAPN基盤輻輳制御方法をサービス要請メッセージ(Service Request)、 トラッキング領域アップデートメッセージ(Tracking Areaupdate、TAU)のような移動性管理制御信号(mobility management control signal)にも適用しようとする要求(requirement)が発生している。
【0019】
ところで、移動性管理制御信号は図1に示されたセッション制御信号とは異なり特定APNに帰属されるPDN連結1つにだけ連関されない。言い換えれば、移動性管理制御信号は端末単位で適用される信号(signal)であるので、端末が有するすべてのセッション(session)と関連されるので、少なくとも2つ以上のAPNと同時に関連される現象が発生する。これは図2を参考して説明する。
【0020】
図2は移動性管理制御信号であるサービス要請メッセージ(service Request)またはトラッキング領域アップデート(Tracking Area Update) メッセージ処理において、従来のAPNに基盤して輻輳を制御する方法をそのまま適用する場合、発生する問題点を示した図面である。
【0021】
まず、端末110が複数個のAPNに対してPDN連結を形成した後、アイドル(idle)状態で転換したと仮定する。以後、端末110はさらに活性(Active)状態で転換するため、S210段階でサービス要請(Service Request)メッセージを基地局120を介してMME130で送信する。上記サービス要請メッセージは1つの端末に対する複数個のPDN連結要請を含む。
【0022】
それでは、MME130はS220段階で、端末に対して現在活性化されたAPNの負荷状態を確認する。本例示ではAPN A及びAPN Cが過負荷(overloaded)であり、APN Bが正常(not overloaded)であることを仮定する。
【0023】
このように、一部APNに対しては過負荷状態であり(例えば、最大活性ベアラー数以上のベアラー活性状態)、残りAPNに対しては過負荷状態ではない場合、当該の端末の移動性管理制御信号をどのように処理するかに対する問題が発生することができる。
【0024】
一方、セッション制御信号は端末110を現在サービングしている制御ノード(control node) すなわち、MME130で処理される。ところが、移動性管理制御信号(mobility management signal)は端末110の移動状況を知らせることなので、セッション制御信号処理の場合とは異なり端末110をサービングする MMEとは異なる新しいMMEが当該の信号を処理しなければならない状況が発生することができる。すなわち、端末がTAUを送信する時、上記TAUを受信したMMEが従来のMMEではない新しいMMEであるのに、上記新しいMMEが既に輻輳状態であることができる。
【0025】
この場合、上記新しいMMEは端末110から受信された移動性管理制御信号の処理するか否かを判断しなければならない。ところが、このような判断をAPN基盤とする場合、 上記新しいMMEは端末が現在使用中のAPN関連情報を端末をサービングしたMMEから獲得すべきであり、基本MMEで連結されたSGWへの制御プレーン(control plane)を新しいMMEに変更した後、APNを基盤に移動性管理制御信号(例えば、 TAU)の拒絶するか否かを決定しなければならない。したがって拒絶(reject)決定のために必要なオペレーションによる負荷(overload)が発生することができる。上記の従来技術の問題点が図3に示される。
【0026】
図3は移動性管理制御信号に対してAPNに基盤した輻輳制御処理方法適用時、発生することができる従来技術の問題点を示された図面である。
【0027】
まず、端末110はS310段階で、トラッキング領域アップデート(TAU)メッセージを基地局120を介して新規のMME130Aに送信する。ここで、上記新規のMME130Aは端末110をサービングした従来のMME130Bと異なるMMEであり、輻輳状態(congestion)であることを仮定する。
【0028】
それでは新規のMME130Aは自分が輻輳状態にもかかわらず、 端末110から送信されたTAUメッセージを処理するためにS320段階でUEコンテキスト要請メッセージ(UE Context Request)を従来のMME13Bに送信する。それでは新規のMME130AはS330段階で、 UEコンテキスト応答メッセージ(UE Context Response)を受信し、これに対する確認メッセージをS340段階で送信する。
【0029】
それでは新規MME130AはUEコンテキストから端末に対して現在活性化された APNを確認することができ、S350段階で各APNの負荷状態を確認する。本例示ではAPN A及びAPN Cが過負荷状態であり、APN Bが正常状態なのを仮定する。
【0030】
そして新規のMME130Aは従来のMME130BとSGW140間に連結された制御プレーン(control plane)を解除し、自分とSGW140間に制御プレーンを形成するための過程をS360段階以下で行う。
【0031】
ところで、新規のMME130AとSGW140間に制御プレーンを形成すると言っても、 いずれにしても新規のMME130Aは輻輳状態なので端末110から送信されたTAUを拒絶しなければならない。すなわち、端末110のTAUを拒絶するため、輻輳状態である新規のMME130AがS320以下の段階を行うべきという不合理な状況が発生するようになる。
【0032】
本発明は図1乃至図3で記述した問題点を解決するために案出されたもので、APNに基盤して輻輳を效率的に制御することができる方案を提案する。
【0033】
まず、以下で記述される本発明の実施例では複数個のAPNに対するPDN連結を備える端末がアイドル(idle)状態進入後また活性(Active)状態で遷移する場合、上記複数個のPDN連結を皆復旧させるか否かに対して記述する。この場合、本発明の第1 実施例では移動性管理(Mobility Management)を処理するコアネットワークノード(すなわち、MME)が変更されない場合の解決方案に対して記述する。そして本発明の第2実施例では移動性管理を処理するコアネットワークが変更された場合の解決方案に対して記述する。
<第1 実施例>
【0034】
以下で記述される本発明の第1実施例では移動性管理(Mobility Management)を処理するコアネットワークノード(すなわち、MME)が変更されない場合の輻輳制御(congestion control)方法に対して記述する。特に、MMEの移動性管理制御信号処理方法によって1−A実施例乃至1-D実施例で区分して記述するようにする。
【0035】
第1 実施例では端末のサービス要請メッセージ(Service Request)またはTAUを受信したMMEが変更されなかったので、MMEは端末の加入情報(subscription)を含んだ端末のコンテキストを備えることで仮定することができる。
【0036】
図4は本発明の1−A実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
【0037】
上記端末の加入情報には予め決定されたデフォルトAPN(Default APN)情報が含まれる。上記デフォルトAPN情報は端末が活性状態で基本的に使用するPDN連結に対する情報である。
【0038】
本発明の1−A実施例では上記デフォルトAPNの輻輳状態を基準に移動性管理制御信号処理するか否かを決定する。すなわち、端末から移動性管理制御信号を受信したMMEはデフォルトAPNが輻輳状態であれば、当該の移動性管理制御信号を拒絶する。そしてMMEは当該の拒絶メッセージにデフォルトAPNに対する輻輳が解消された時点に対する予測(estimation)を基盤でバック−オフタイムを提供する。
【0039】
上記の本発明の1−A実施例に対する具体的な遂行過程を図4を参考して説明する。
【0040】
S410段階で、端末410に対して複数個のAPNに対するPDN連結が形成されることを仮定する。
【0041】
それでは、端末410はS420段階で、アイドル状態から活性状態に遷移するためにサービス要請メッセージ(Service Request)を基地局420を介してMME430に送信する。それでは、MME430はS430段階で、端末410の加入情報からデフォルトAPN及び上記デフォルトAPNの状態を確認する。
【0042】
MME430はS440段階でデフォルトAPNが輻輳状態なのを確認し、S450段階でサービス拒絶メッセージ(Service Reject)を端末410に送信する。上記サービス拒絶メッセージはデフォルトAPN及びバック−オフタイムを含む。端末は上記バック−オフタイムが経過した以後に、サービス要請メッセージを再送信する。
【0043】
図5は本発明の1−B実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
【0044】
本発明の1−B実施例では活性化されたAPNに対するPDN連結のうちのいずれか1つでも輻輳状態の場合、MMEは端末から受信した移動性管理制御信号を拒絶する。そしてMMEは輻輳状態であるAPN及び上記輻輳状態であるAPNそれぞれに対するバック−オフタイムを含む拒絶メッセージを端末に送信する。この場合、 MMEは拒絶するAPNと、バック−オフタイムの中で最大値を有するバック−オフタイムを代表値として上記拒絶メッセージを端末に送信することができる。
【0045】
上記の本発明の1−B実施例に対する具体的な遂行過程を図5を参考して説明する。
【0046】
S410段階で、端末410に対して複数個のAPNに対するPDN連結が形成されることを仮定する。
【0047】
それでは、端末410はS520段階で、アイドル状態から活性状態で遷移するためにサービス要請メッセージ(Service Request)を基地局420を介してMME430で送信する。それでは、MME430はS530段階で、端末410に対して活性化されたPDN連結の状態を確認する。
【0048】
そしてMME430はS540段階で、上記活性化されたPDN連結のAPNの中で少なくともいずれか1つのPDN連結が輻輳状態なのを確認する。それではMME430はS550段階で、サービス拒絶メッセージ(Service Reject)を端末410に送信する。上記サービス拒絶メッセージは拒絶されるAPN及び上記拒絶されるAPNそれぞれに対するバック−オフタイムを含む。端末410は上記バック−オフタイムが経過した以後に、サービス要請メッセージを再送信する。
【0049】
図6は本発明の1−C実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
【0050】
本発明の1−C実施例では正常状態であるAPNに対するPDN連結だけ活性化させ、 輻輳状態であるAPNに対するPDN連結は非活性化させる。この時、 非活性化されたPDN連結関連APNそれぞれに対しては一部サービス拒絶または受諾メッセージ(Partial Service Reject/accept)にバック−オフタイムを含ませてNASメッセージを介して端末で送信する。この場合、上記一部サービス拒絶または受諾メッセージは拒絶されたAPNと、上記APNに該当するバック−オフタイムと、APNの過負荷のため部分拒絶されたことを知らせる原因(cause)を含む。
【0051】
これによって、端末は受信したバック−オフタイムの間、当該のAPNに対するPDN連結を要請しない。もし、MMEが端末にバック−オフタイムを提供しない場合には、 端末は予め設定されたデフォルト値を用いて、当該のデフォルト値の経過後、PDN連結を要請する。
【0052】
上記の本発明の1−C実施例に対する具体的な遂行過程を図6を参考して説明する。
【0053】
S610段階で、端末410に対して複数個のAPNに対するPDN連結が形成されることを仮定する。
【0054】
それでは、端末410はS620段階で、アイドル状態から活性状態で遷移するためにサービス要請メッセージ(Service Request)を基地局420を介してMME430で送信する。それでは、MME430はS630段階で、端末410に対して活性化されたたPDN連結の状態を確認する。そしてMME430はS635段階で、輻輳状態であるAPNに対するPDN連結と、正常状態であるAPNに対するPDN連結を分類する。本発明の実施例ではAPN A及びAPN Cに対するPDN連結が過負荷(輻輳)状態であり、 APN Bに対するPDN連結は正常状態なのを仮定する。
【0055】
そしてMME430はS640段階で、初期コンテキスト設定要請メッセージを基地局420に送信する。上記初期コンテキスト設定要請メッセージはAPN Bに対するPDN連結だけ活性化させ、残りAPNに対するPDN連結要請は拒絶するという一部サービス拒絶(Partial Service Reject)を含む。ここで、上記一部サービス拒絶は拒絶されたAPN及び拒絶された各APNに対するバック−オフタイムを含むことができる
【0056】
それでは基地局420はS645段階で、ラジオベアラー形成メッセージ(Radiо BBerer Establishment)を端末410に送信する。上記ラジオベアラー形成メッセージはAPN Bに対するPDN連結だけ活性化させ、残りAPNに対するPDN連結要請は拒絶するという一部サービス拒絶(Partial Service Reject)を含む。ここで、上記一部サービス拒絶は拒絶されたAPN及び拒絶された各APNに対するバック−オフタイムを含むことができる
【0057】
次いでMME430は過負荷状態であるAPN A及びAPN Cに対するPDN連結を削除する過程を行う。このために、MME430はS650段階で、 APN Aに対する PDN連結を削除するために、 セッション削除要請メッセージ(Delete Session Request)をSGW440に送信する。それではSGW440はS655段階乃至S660段階を介してセッション削除要請及び応答をPGW A(450A)と送受信する。当該のセッションが削除された後、 MME430はS665段階で、SGW440からセッション削除応答メッセージを受信する。
【0058】
同様にMME430はS670段階で、 APN Cに対するPDN連結を削除するために、 セッション削除要請メッセージ(Delete Session Request)をSGW440に送信する。それではSGW440はS675段階乃至S680段階を介してセッション削除要請及び応答をPGW C(450A)と送受信する。該当のセッションが削除された後、MME430はS685段階で、SGW440からセッション削除応答メッセージを受信する。
【0059】
一方、 1−C実施例によって、 一部サービス拒絶または受諾手続きが進行された場合、 端末410のEPSベアラー情報も拒絶されたベアラーを削除するアップデート過程が行われるべきである。このようなアップデート過程は下記の3つ方法のうちのいずれか1つに行われることができる。
【0060】
第1に、 端末は拒絶されたAPNに対するPDN連結に該当するEPSベアラーをローカリー(locally)非活性化させることができる。第2に、一部サービス拒絶または受諾メッセージは追加的に活性化されるベアラーに対する情報または解除(release)されたベアラーに対する情報の中で少なくとも1つを含み、上記メッセージを受信した端末が端末内に貯蔵存されたEPSベアラー情報をアップデートさせることができる。第3に、端末はRRC再設定(RRC Reconfiguration)を介して活性化されたベアラー以外のベアラーをローカルリー非活性化させることができる。
【0061】
図7は本発明の1−D実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
【0062】
本発明の1−D実施例では端末は自分が送信するデータと関連されたAPNを明示してサービス要請メッセージを送信し、 MMEは上記明示されたAPNに対するPDN連結の輻輳状態によってサービス要請受諾するか否かを決定する。
【0063】
送信しようとするデータ発生時、アイドル状態の端末はサービス要請を介して活性状態に遷移されることができるが、 上記データが輻輳状態であるAPNに対するPDN連結に送信されなければならない場合が発生することができる。1−C実施例によれば一部サービス要請受諾または拒絶によってベアラーが部分的に生成されるのに、 端末が送信しようとするデータに係るベアラーが形成されることができなければ、 このような一部サービス要請受諾または拒絶が意味がないことがある。
【0064】
1−D実施例ではこのような点を考慮し、 端末はサービス要請メッセージに活性化が必要な少なくとも1つのAPNを明示する。これを受信したMMEは明示されたAPNのうちのいずれか1つのAPNでも輻輳状態であれば、当該のサービス要請を拒絶する。この場合、 拒絶メッセージは1−B実施例のように拒絶されたAPN及び拒絶されたAPNそれぞれに対するバック−オフタイムまたは最も長い代表バック−オフタイムを含むことができる。
【0065】
もし、サービス要請メッセージに明示されたAPNが全部輻輳状態ではなくて、 明示されないAPNだけ輻輳状態であれば、MMEは輻輳状態のAPNだけ拒絶する一部サービス拒絶または受諾メッセージを端末で送信する。同時に、MMEは拒絶されたAPNと拒絶されたAPNそれぞれに対するバック−オフタイムを上記メッセージに含ませた後、 セッション削除要請を介して当該のPDN連結を非活性化させる。
【0066】
上記一部サービス拒絶または受諾メッセージを受信した端末はバック−オフタイムが経過する前には、当該のAPNに対するPDN連結要請を送信しない。
【0067】
上記の本発明の1−D実施例に対する具体的な遂行過程を図7を参考して説明する。
【0068】
S710段階で、 端末410に対して複数個のAPNに対するPDN連結が形成されることを仮定する。
【0069】
それでは、端末410はS7720段階で、活性化させようとする少なくとも1つのAPNを明示したサービス要請メッセージ(Service Request)を基地局420を介してMME430で送信する。それでは、MME430はS730段階で、端末410に対して活性化されたPDN連結の状態を確認する。
【0070】
S740段階で、MME430は端末410が明示したAPNの輻輳状態であるか否かを判断する。もし、端末410が明示したAPNのうちのいずれか1一つでも輻輳状態であれば、 MME430はS750段階で進行してバック−オフタイムを含むサービス拒絶メッセージを端末410に送信する。
【0071】
もし、明示されたAPNは共に正常状態であれば、MME430はS760段階で進行して明示されないAPNだけ輻輳状態なのを確認する。それではMME430はS770 段階で進行し、部分サービス拒絶または受諾メッセージを端末410に送信する。上記部分サービス拒絶または受諾メッセージは拒絶されたAPN及び上記拒絶されたAPNそれぞれに対するバック−オフタイムを含む。
【0072】
上記の本発明の1−D実施例で、 端末410はサービス要請メッセージにAPNの代わりに当該のEPSベアラーIDを含んで送信することもできる。この場合、MME430は貯蔵されているUEコンテキスト内の情報を基盤で当該のEPSベアラーに該当するAPNを捜した後、そのAPNに対する輻輳状況を判断して受諾または拒絶を決定する。
【0073】
もし、1−D実施例をTAUに対して適用する場合、サービス要請メッセージに含まれたAPNは送信のためにバッファリングされたデータを送信するPDN連結に対するAPNではなく、端末で拒絶または受諾の判断基準で使用するように設定(configuration)されているAPNである。
【0074】
一方、1−A実施例乃至1−D実施例に対して、APNの輻輳状態は端末別で適用されることができる。すなわち、同一インターネットAPNであっても適用料金制の加入情報(subscription)にしたがって一部端末に対しては輻輳(congestion)が発生したAPNと判断されて他の一部端末に対しては輻輳(congestion)が発生しないAPNで判断されることができる。
<第2実施例>
【0075】
以下で記述される本発明の第2実施例では移動性管理を処理するコアネットワークノード(すなわち、MME)が変更された場合の輻輳制御(congestion control)方法に対して記述する。特に、MMEの移動性管理制御信号処理方法によって2-A及び2−B実施例で区分して記述する。
【0076】
端末が移動してキャンピング(camping)したセル(cell)が変更され、 このようなセルの変更がMMEの変更を引き起こした場合を仮定する。この場合、 端末は移動性管理制御信号であるトラッキング領域アップデート要請メッセージ(tracking area update Request)を変更された新しいMMEで送信する。この時、新しいMMEが輻輳状態であれば、APNの輻輳であるか否かにしたがってTAUの受諾または拒絶を決めなければならないのに、 輻輳状態である新しいMMEが既存MMEに端末のコンテキスト(context)を取って来る前にはTAUの受諾または拒絶を決定することができない。
【0077】
また、端末のコンテキストを取って来たら既存MMEではSGWとの制御信号連結を削除するはずだから、上記制御信号連結を新しいMMEに変更させるアップデート作業を必ず遂行しなければならない。遂行しなかったら、 端末のベアラー情報を有するSGWはどんなMMEでも連結にならないからペイジング遂行が不可能になることもできる。
【0078】
以下で記述される2−A及び2−B実施例では上記の問題点を解決することができる方案を提示する。
【0079】
図8は、本発明の2−A実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
【0080】
端末からTAUを受信した新規のMMEは上記TAUに含まれたGUTI(Globally Unique Temporary ID)を利用して従来のMMEを捜す。上記GUTIはMMEが端末に割り当てて、GUMMEI(Globally Unique MME ID)とM−TMSI(MME−TMSI)を含む。ここで、上記GUMMEはMMEに対する識別情報であり、 MME−TMSIはMME内にある端末に対する識別情報である。
【0081】
そして新規のMMEは従来のMMEに端末のコンテキストを要請して獲得した後、 上記の1−Aまたは1−B実施例によって輻輳を制御する。すなわち、新規のMMEは端末のコンテキストに含まれたデフォルトAPNが輻輳状態とか(1-A実施例)、または活性APNのうちのいずれか1つでも輻輳状態であれば、端末のTAUを拒絶する。この場合、TAU拒絶メッセージは輻輳状態であるAPN及び輻輳状態のAPNそれぞれに対するバック−オフタイムを含む。
【0082】
そして上記TAU拒絶メッセージを送信した新規のMMEは当該のAPNに対するPDN連結を非活性化させる。このために、 新規のMMEはセッション削除要請メッセージ(Delete Session Request)をSGWで送信する。
【0083】
TAU拒絶メッセージを受信した端末はバック−オフタイム経過後、 TAUではない接続要請(Attach Request)を介してネットワーク接続を試みる。この時、端末はTAU拒絶メッセージに複数個のAPNに対するバック−オフタイムが含まれた場合、 デフォルトAPNに対するバック−オフタイム経過後、接続(attach)を試みる。一方、 デフォルトAPNがTAU拒絶メッセージに含まれない場合、端末は直ちに接続要請メッセージ(Attach Request)を介してネットワーク接続を試みるが、拒絶されたAPNに対しては決定されたバック−オフタイム経過後にだけPDN連結要請メッセージを送信する。
【0084】
上記の本発明の2−A実施例に対する具体的な遂行過程を図8を参考して説明する。
【0085】
端末410が移動してキャンピングしたセル及び上記セルを担当するMMEが変更された場合、端末410はS805段階でTAUを新規のMME430Aに送信する。それでは新規のMME430AはS810段階で、 端末410に対する環境情報を獲得するためにUEコンテキスト要請メッセージ(UE Context Request)を従来のMME430Bに送信する。それでは従来MME430BはS815段階でUEコンテキストを含むUEコンテキスト応答メッセージ(UE Context Response)を新規のMME430Aに送信し、S820段階でこれに対する応答を受信する。
【0086】
それでは新規MME430AはS825段階で、端末410のコンテキストを介して端末410に対して活性化されたPDN連結及び上記PDN連結に対する状態を確認する。そして新規のMME430AはS830段階で、 デフォルトAPNに対するPDN連結が輻輳状態とかまたはいずれか1つのAPNに対するPDN連結が輻輳状態なのを確認する。
【0087】
それでは新規のMME430AはS835段階で、TAU拒絶メッセージ(Tracking Area Update Reject)を基地局420を介して端末410で送信する。この場合、TAU拒絶メッセージは輻輳状態であるAPN及び輻輳状態のAPN それぞれに対するバック−オフタイムを含む。
【0088】
そして新規のMME430AはS840段階で、APN A、B、Cそれぞれに対するPDN連結を削除するためのセッション削除要請メッセージ(Delete Session Request)をSGW440に送信する。それでは、SGW440はS845、S850、S855それぞれの段階で、各PGWに対してベアラー修正要請メッセージ(Modify Bearer Request)を送信し、これに対する応答を受信して端末に対して形成されたPDN連結を削除する。
【0089】
一方、端末410はバック−オフタイム経過後、 S860段階で接続要請メッセージ(Attach Request)を新規のMME430Aに送信してネットワーク接続を試みる。
【0090】
一方、上記の2−A実施例に対する変形された実施例も可能である。例えば、新規のMME430AはTAU拒絶メッセージにバック−オフタイム、またはAPNとバック−オフタイムを同時に含ませることができる。これと同時に上記新規のMME430AはSGW440でセッション削除要請メッセージを送信するのではなく、 ベアラーアップデート要請メッセージ(Update Bearer Request)を送信して新規のMME430Aで制御プレーンが連結されるようにアップデートすることもできる。
【0091】
図9は本発明の2−B実施例による輻輳制御方法を示した図面である。
【0092】
2−A実施例によれば、新規のMME430Aが輻輳状態にもかかわらず、 端末のコンテキスト処理及びSGWとのセッションを処理しなければならない。また、拒絶された端末はいつも接続(Attach)過程を遂行しなければならないのに、上記接続過程でのシグナリングはTAU処理過程でのシグナリングよりずっと複雑で負荷が多い。したがって輻輳状態を外れた新規のMME430Aが端末の接続過程を処理しながらさらに輻輳状態に進入する可能性が存在する。これを解決するためには輻輳状態の新規のMME430Aが輻輳状態から外れるまで端末関連処理を演技することができる方案が必要である。
【0093】
本発明の2−B実施例ではこれに対する解決策を提示する。このために、新規のMME430Aは自分が輻輳状態から脱するまで端末関連処理をゆずるように、 端末に対してはバック−オフタイムを含むTAU拒絶メッセージを送信して端末が追加的な要請を送信しないようにする。これと同時に、新規のMME430Aは従来のMME430Bに端末のベアラーを中断(suspend)させるように要請してダウンリンクデータパケットが捨てられるようにしてペイジングオーバーヘッドが発生しないようにする。
【0094】
上記の本発明の2−B実施例を図9を参考して説明する。
【0095】
まず、端末410はS905段階で、デフォルトAPN及びGUTI情報を含むTAUを基地局420を介して新規のMME430Aで送信する。それでは、新規のMME430AはS910段階で、上記デフォルトAPNの輻輳状態を確認する。もし、デフォルトAPNが輻輳状態であれば、新規のMME430AはS915段階からバック−オフタイムを含むTAU拒絶メッセージを基地局420を介して端末410で送信する。
【0096】
これと同時に、新規MME430AはS920段階で上記端末410を管理した従来のMME430Bに中断要請メッセージ(Suspend Request)を送信する。それでは従来のMME430BはS920段階で、SGW440に中断通知メッセージ(Suspend Notification)を送信して端末410のダウンリンクデータを処理しない中断状態で転換する。
【0097】
この場合、新規のMME430Aが従来のMME430Bに送信る中断要請メッセージはバック−オフタイムをデフォルトタイム(default time)で含むこともできる。上記デフォルトタイムが含まれる場合、 当該のデフォルトタイムが経過した後にも従来MME430Bが端末410のコンテキストに対する要請を受信することができなかった場合、 上記従来のMME430Bは該当の端末410のコンテキストを削除し、該当のベアラーもSGWで非活性化(deactivation)させて端末を登録解除状態(de−registration state)で転換する。
【0098】
一方、中断要請メッセージにデフォルトタイムが含まれない場合には従来動作によって unreachable タイマーが満了した後、端末は登録解除状態で転換する。
【0099】
本明細書と図面に開示された本発明の実施例は本発明の記述内容を容易に説明した発明の理解を助けるために特定例を提示したものであるだけで、 本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施例以外にも本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であるということは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に自明なものである。
【符号の説明】
【0100】
110 端末(User Equipment、UE)
120 基地局
130 移動性管理エンティティー
140 サービングゲートウェー(Serving Gateway、SGW)
150 ゲートウェー(PDN Gateway、PGW)
410 端末
420 基地局
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9