特許第5969004号(P5969004)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許59690041,4−二置換1,2,3−トリアゾール、その調製方法、ならびにその診断的および治療的使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969004
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】1,4−二置換1,2,3−トリアゾール、その調製方法、ならびにその診断的および治療的使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 451/04 20060101AFI20160728BHJP
   C07D 453/02 20060101ALI20160728BHJP
   C07D 455/02 20060101ALI20160728BHJP
   A61K 31/46 20060101ALN20160728BHJP
   A61K 31/439 20060101ALN20160728BHJP
   A61K 31/4375 20060101ALN20160728BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20160728BHJP
   A61P 25/00 20060101ALN20160728BHJP
   A61P 25/28 20060101ALN20160728BHJP
【FI】
   C07D451/04CSP
   C07D453/02
   C07D455/02
   !A61K31/46
   !A61K31/439
   !A61K31/4375
   !A61P43/00 111
   !A61P25/00
   !A61P25/28
【請求項の数】12
【全頁数】98
(21)【出願番号】特願2014-505656(P2014-505656)
(86)(22)【出願日】2012年4月20日
(65)【公表番号】特表2014-515754(P2014-515754A)
(43)【公表日】2014年7月3日
(86)【国際出願番号】EP2012057309
(87)【国際公開番号】WO2012143526
(87)【国際公開日】20121026
【審査請求日】2015年3月20日
(31)【優先権主張番号】1153420
(32)【優先日】2011年4月20日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】506128396
【氏名又は名称】サントル ナスィオナル ド ラ ルシェルシュ スィアンティフィク(セ.エン.エル.エス.)
(73)【特許権者】
【識別番号】507241492
【氏名又は名称】アンスティトゥート・ナシオナル・ドゥ・ラ・サンテ・エ・ドゥ・ラ・ルシャルシュ・メディカル・(インセルム)
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァン・ルーティエ
(72)【発明者】
【氏名】フランク・スゼネ
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・パン
(72)【発明者】
【氏名】シルヴィ・シャロン
(72)【発明者】
【氏名】ジョニー・ヴェルクィユリー
(72)【発明者】
【氏名】ドニ・ギロトー
【審査官】 清水 紀子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−524212(JP,A)
【文献】 特表2007−511603(JP,A)
【文献】 特表2009−504735(JP,A)
【文献】 特表2008−524339(JP,A)
【文献】 特表2009−533327(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/004142(WO,A1)
【文献】 国際公開第96/021660(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/092293(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/025690(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/007966(WO,A1)
【文献】 特表2008−517032(JP,A)
【文献】 特表2010−535738(JP,A)
【文献】 特表2003−514818(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/015583(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/156580(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/071741(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 451/04
C07D 453/02
C07D 455/02
A61K 31/4375
A61K 31/439
A61K 31/46
A61P 1/00−43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式(I):
【化1】
[式中:
- XはCを表し、かつYはNを表すか;または
- XはNを表し、かつYはCを表し;
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、
下記式:
【化2】
を有するトロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択されるアザシクロアルカン基を形成し、前記アザシクロアルカン基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、ならびに
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよく;
- R1は、
- ハロゲン原子、
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基、
- -R、-ORまたは-SiRR'R"(R、R'およびR"基は、水素原子、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基からなる群から独立して選択される)、
- -NRaRb(RaおよびRb基は、水素原子、ならびに置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキルおよびアシル基からなる群から独立して選択される)、ならびに
- -NHRc(Rc基は、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちから選択される)
のうちから選択される基であり;
- R2は、
- ハロゲン原子
- -R、-OR、-C(O)Oアルキル、-OC(O)R、-OC(O)NHR、-O-(SO2)-Rおよび-O-(SO2)-NHR基(ここで、Rは、上に定義されたとおりである)
のうちから選択される基であり、R2は、XがNである場合、Hを表す]
を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩、その水和物または多形結晶構造、ラセミ化合物、ジアステレオ異性体もしくはエナンチオマー。
【請求項2】
R2がFである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
以下の一般式(II):
【化3】
[式中:
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、チオフェニル、フラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニルおよびナフタレニル基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択される基を形成し;
- R1は、
- 水素原子、
- ハロゲン原子、
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基、
- -NRaRb基(ここで、RaおよびRbは、請求項1に定義されたとおりである)、ならびに
- -NHRc基(ここで、Rcは、請求項1に定義されたとおりである)
のうちから選択される基である]
を有する、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
以下の一般式(II-1):
【化4】
(式中、Arは、請求項3に定義されたとおりである)
を有する、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
以下の一般式(II-2):
【化5】
(式中、
- R'2基は、置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基で置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基を表し、
- R1およびAr基は、請求項3に定義されたとおりである)
を有する、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
以下の一般式(II-3):
【化6】
(式中、Arは、請求項3で定義されたとおりである)
を有する、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
以下の一般式(III):
【化7】
(式中、
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -Rおよび-OR基(ここで、Rは、請求項1に定義されたとおりである)、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、チオフェニル、フラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニルおよびナフタレニル基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択される基を形成し;
- R2は、-H、-Fまたは-OHである)
を有する、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項8】
以下の一般式(III-1):
【化8】
(式中、R2およびAr基は、請求項7に定義されたとおりである)
を有する、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
薬剤としての使用のための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
アルファ7ニコチン性受容体に対する作動薬または拮抗薬としての使用のための、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
コリン作動系の損傷に関連しかつアルファ7ニコチン性受容体にかかわる疾患の治療または予防用の使用のための、請求項9に記載の化合物。
【請求項12】
中枢神経系の疾患の治療または予防のための、請求項10または11に記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1,4-二置換1,2,3-トリアゾールタイプの化合物およびその調製方法に関する。本発明はまた、アルファ7ニコチン性受容体の作動薬、拮抗薬および/またはリガンドとしての前記化合物の治療的および診断的使用に関する。
【背景技術】
【0002】
中枢コリン作動系は、多数の生理機能および認知機能を調節する。これらの作用は、チャネル受容体群に属し、かつ様々な生物学的作用を調節する複数のサブタイプを含むニコチン性受容体を含めた、様々な異なるタイプの受容体によって調節される。特定のタイプの受容体を選択的に標的にする化合物は、例えば、認知障害、疼痛、タバコ中毒などのような、それらに関連する疾患の診断または治療に有用である可能性がある。
【0003】
様々なサブタイプのうちで、アルファ7ニコチン性受容体(Rα7)は、特に、認知過程ならびに嗜癖、精神障害(統合失調症、注意欠陥障害など)および神経変性疾患、特にアルツハイマー病などの中枢神経系の多数の疾患に関与している。
【0004】
中枢神経系(CNS)および末梢神経系(PNS)の疾患の病理発生に重要かつ早期の役割を果たすこれらの受容体の研究は、これらの疾患の進展をモニターすることを可能にする。
【0005】
事実、Rα7は、アルツハイマー病の過程にわたって影響を受ける脳領域で広く発現され、これらの受容体の密度の変化が、海馬、皮質または基底核などの脳のいくつかの領域で認められ、かつ神経細胞死に先行して起こっている。
【0006】
さらに、Rα7に対する作動薬および/または拮抗薬は、これらの疾患の治療のための代替的方法を提示する。
【0007】
今日まで、アルツハイマー病の診断およびモニタリングのための臨床使用において、既に実証されている18Fを含む放射性医薬品マーカーはなかった。
【0008】
さらに、この疾患の治療に現在処方されているRα7作動薬タイプのリガンドはない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】S M Bergeら「Pharmaceutical Salts」J. Pharm. Sci、66:1〜19頁(1977年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、作動薬または拮抗薬のいずれかであるRα7リガンドの新規なタイプを提供することを目的とする。
【0011】
本発明はまた、CNSの疾患、特にアルツハイマー病、およびPNSの疾患の早期診断およびモニタリングのための分子イメージングにおいて使用され得る放射性医薬品マーカーを得ることを可能にする新規なRα7リガンドを提供することを目的とする。
【0012】
本発明はまた、CNSの疾患、特にアルツハイマー病、およびPNSの疾患の治療的処置のための新規なRα7リガンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
1,4-二置換1,2,3-トリアゾールタイプ化合物のなかでも、特に以下の一般式(I):
【0014】
【化1】
【0015】
(式中:
- XはCを表し、かつYはNを表すか;または
- XはNを表し、かつYはCを表し;
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、
- 置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むアリールまたはヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むアリールおよびヘテロアリール基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、3から30個の炭素原子、および、四級アンモニウム形態であってもよい、少なくとも1個の三置換環内窒素原子を含む単環式または二環式アザシクロアルカン基を形成し、前記アザシクロアルカン基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよく;
- R1は、
- ハロゲン原子、
- 置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むアリールまたはヘテロアリール基、
- -R、-ORまたは-SiRR'R"(R、R'およびR"基は、水素原子、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基からなる群から独立して選択される)、
- -NRaRb(RaおよびRb基は、水素原子、ならびに置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキルおよびアシル基からなる群から独立して選択される)、
- -NHRc(Rc基は、1から30個の炭素原子を含むアリールおよびヘテロアリール基のうちから選択される)
のうちから選択される基であり;
- R2は、
- ハロゲン原子、好ましくはF、
- -R、-OR、-C(O)Oアルキル、-OC(O)R、-OC(O)NHR、-O-(SO2)-Rおよび-O-(SO2)-NHR基(ここで、Rは、本明細書で上に定義されたとおりである)
のうちから選択される基であり、R2は、XがNである場合、Hを表す)
を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩、その水和物または多形結晶構造、ラセミ化合物、ジアステレオ異性体(ジアステレオマー)もしくはエナンチオマーを挙げることができ、但し、以下の化合物は除外される:
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(ピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(キヌクリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;
5-(1-(6-アザスピロ[2.5]オクタン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-2-アミン;
(R)-3-(4-(6-アミノ-5-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アゼパン-2-オン;および
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン。
【0016】
特に、本発明は、以下の一般式(I):
【0017】
【化2】
【0018】
(式中:
- XはCを表し、かつYはNを表すか;または
- XはNを表し、かつYはCを表し;
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下:
【0019】
【化3】
【0020】
のうちから選択される、四級アンモニウム形態であってもよい、少なくとも1個の三置換環内窒素原子を含む単環式または二環式アザシクロアルカン基を形成し、前記アザシクロアルカン基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、ならびに
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよく;
- R1は、
- ハロゲン原子、
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基、
- -R、-ORまたは-SiRR'R"(R、R'およびR"基は、水素原子、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基からなる群から独立して選択される)、
- -NRaRb(RaおよびRb基は、水素原子、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキルおよびアシル基からなる群から独立して選択される)、ならびに
- -NHRc(Rc基は、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちから選択される)
のうちから選択される基であり;
- R2は、
- ハロゲン原子、好ましくはF、
- -R、-OR、-C(O)Oアルキル、-OC(O)R、-OC(O)NHR、-O-(SO2)-Rおよび-O-(SO2)-NHR基(ここで、Rは、本明細書で上に定義されたとおりである)
のうちから選択される基であり、R2は、XがNである場合、Hを表す)
を有する化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、その水和物または多形結晶構造、ラセミ化合物、ジアステレオ異性体もしくはエナンチオマー
(以下の化合物は除外される:
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;および
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(キヌクリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン
)に関する。
【0021】
本発明から除外される化合物は、以下の化学構造:
【0022】
【化4】
【0023】
を有する。
【0024】
さらに、本発明による化合物は、以下の化合物:
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(1-プロピルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(ピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;
5-(1-(6-アザスピロ[2.5]オクタン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-2-アミン;
(R)-3-(4-(6-アミノ-5-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)アゼパン-2-オン;および
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン
ではなく;
前記化合物は、以下の化学構造:
【0025】
【化5】
【0026】
を有する。
【0027】
特定の実施形態によれば、上述のアザシクロアルカンは置換されていない。
【0028】
別の特定の実施形態において、上述のアザシクロアルカンは、ハロゲン、-OHおよび置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基からなる群から選択される置換基で置換されている。
【0029】
特に、上述のアザシクロアルカンは、メチル基で置換されており、前記メチル基は、ヘテロアリール、特にピリジンで置換されている。好ましくは、上述のアザシクロアルカンは、
【0030】
【化6】
【0031】
で置換されている。
【0032】
一実施形態によれば、R2は、-OH基またはハロゲン、特にFを表す。
【0033】
一実施形態によれば、R1は、Hまたは-NH2を表す。
【0034】
本発明の化合物において、RN、RN'およびR2基は、同じ炭素原子に結合している。前記炭素原子は、式(I)を有する化合物のトリアゾール環のXで表される原子にも結合している。
【0035】
本発明の化合物において、XおよびYは、互いに異なり、窒素原子または炭素原子を表し、XおよびYは、それらが結合している2個の窒素原子と炭素原子(R1基を有する)と一緒になって、芳香族1,2,3-トリアゾール環を形成することが知られている。
【0036】
一実施形態によれば、式(I)を有する化合物において、Ar基は、以下の基:
【0037】
【化7】
【0038】
を表さない。
【0039】
一実施形態によれば、式(I)を有する化合物において、Ar基は、4-アミノ-3-ピリジニル基でなく、RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の基:
【0040】
【化8】
【0041】
を形成し得ない。
【0042】
典型的には、本発明は、Ar基が4-アミノ-3-ピリジニル基でなく、RNおよびRN'基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、以下の基:
【0043】
【化9】
【0044】
を形成し得ない、式(I)を有する化合物を含まない。
【0045】
一実施形態によれば、一般式(I)を有する化合物は、
- XがCを表し、かつYがNを表すか、または
- XがNを表し、かつYがCを表し;
- Ar基が、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択されるアザシクロアルカン基を形成し、前記アザシクロアルカン基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、および
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよく、
- R1が、
- ハロゲン原子、
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基、
- -R、-ORまたは-SiRR'R"(R、R'およびR"基は、水素原子、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基からなる群から独立して選択される)、
- -NRaRb(RaおよびRb基は、水素原子、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキルおよびアシル基からなる群から独立して選択される)、ならびに
- -NHRc(Rc基は、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちから選択される)
のうちから選択される基であり;
- R2が、
- ハロゲン原子、好ましくはF、
- -R、-OR、-C(O)Oアルキル、-OC(O)R、-OC(O)NHR、-O-(SO2)-Rおよび-O-(SO2)-NHR基(ここで、Rは、本明細書で上に定義されたとおりである)
のうちから選択される基であり、R2は、XがNである場合、Hを表すものであり、その薬学的に許容される塩、その水和物または多形結晶構造、ラセミ化合物、ジアステレオ異性体もしくはエナンチオマーも包含する
(以下の化合物は除外される:
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(8-メチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン;および
3-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル)-5-(1-(キヌクリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)ピリジン-2-アミン
)。
【0046】
一実施形態によれば、RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択される基を形成する。
【0047】
好ましくは、アザシクロアルカンは、以下の基:
【0048】
【化10】
【0049】
の一つから選択される。
【0050】
一実施形態によれば、式(I)を有する化合物は、
- Xが、窒素原子を表し、Yが、炭素原子を表し、ならびに/または
- Ar基が、置換されたもしくは置換されていない、6から30個の炭素原子を含むアリール基を表し、ならびに/または
- RNおよびRN'基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択される基を形成する
ものである。
【0051】
Ar基は、-F、-Br、-Cl、-OCH3、-OH、-CH2F、-CH2Br、-CH2OH、-CF3、置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキル基(好ましくはメチル基)、および置換されていてもよい、アリールまたはヘテロアリール基のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、フェニルまたはナフチル基から選択されてもよい。
【0052】
好ましくは、Ar基は、6から30個の炭素原子を有するアリール基、および/または置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基で置換された、6から30個の炭素原子を有するアリール基、特にフェニル基を表す。
【0053】
特に、アリール基を表すAr基が、フェニル基などの6から30個の炭素原子を含むアリール基で置換されている場合、前記アリール基は、少なくとも1個の-CH2OH基で置換されていてもよい。
【0054】
特に、アリール基を表すAr基が、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基で置換されている場合、前記ヘテロアリール基は、ハロゲン、特にF、-C(=O)H、-CH2OHおよびNO2からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい。
【0055】
一実施形態によれば、式(I)を有する化合物は、
- Xが、窒素原子を表し、Yが、炭素原子を表し、ならびに/または
- Ar基が、置換されたもしくは置換されていない、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基を表し、ならびに/または
- RNおよびRN'基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロキノリジン基のうちから選択される基を形成する
ものである。
【0056】
Ar基は、特に、-Br、-Cl、-F、-OMe、置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキル基(好ましくはメチル基)、および置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基(例えばフェニル基)または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基(例えば、チオフェン、フランまたはピリジン基)のうちから選択される、1個または複数の基で置換されていてもよい、ピリジン、チオフェン、ベンゾチオフェンおよびベンゾフラン基のうちから選択されてもよい。
【0057】
一実施形態によれば、Ar基は、置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基、および/または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基で置換された、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基を表す。
【0058】
特に、ヘテロアリール基を表すAr基が、6から30個の炭素原子を含むアリール基、例えば、フェニル基で置換されている場合、前記アリール基は、
- -CH2OH;
- ハロゲン、特にFまたはCl;
- -CH2F、-CH2Cl;
- COOCH3;
【0059】
【化11】
【0060】
からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい。
【0061】
特に、ヘテロアリール基を表すAr基が、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基で置換されている場合、前記ヘテロアリール基は、ハロゲン、特にFまたはCl、およびNO2からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい。
【0062】
一実施形態によれば、式(I)を有する化合物は、
- Xが、窒素原子を表し、Yが、炭素原子を表し、
- Ar基が、置換されたまたは置換されていない、6から30個の炭素原子を含むアリール基を表す
ものである。
【0063】
好ましくは、式(I)を有する化合物は、
- Xが、窒素原子を表し、Yが、炭素原子を表し、
- Ar基が、置換されたまたは置換されていない、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基を表す
ものである。
【0064】
好ましくは、式(I)を有する化合物は、
- Xが、炭素原子を表し、Yが、窒素原子を表し、
- Ar基が、置換されたまたは置換されていない、6から30個の炭素原子を含むアリール基を表す
ものである。
【0065】
好ましくは、式(I)を有する化合物は、
- Xが、炭素原子を表し、Yが、窒素原子を表し、
- Ar基が、置換されたまたは置換されていない、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基を表す
ものである。
【0066】
本発明によれば、「アルキル」基は、1から10個の炭素原子、好ましくは1から5個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖で飽和炭化水素基を表す[それらは、典型的には式CnH2n+1(nは炭素原子の数を表す)で表され得る]。例として、それらが直鎖である場合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニルおよびデシル基が挙げられ得る。特に、それらが、1個または複数のアルキル基で分岐または置換されている場合、イソプロピル、tert-ブチル、2-エチルヘキシル、2-メチルブチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチルおよび3-メチルヘプチルが挙げられ得る。
【0067】
本発明によれば、「アルキル」基は、
- ハロゲン原子、特にF、ClまたはBr、
- 6から30個の炭素原子を含むアリール基、
- 1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基、特にピリジン、
- -R、-OR基、特に-OH、-SRまたはSiRR'R"(R、R'およびR"は、水素原子、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基からなる群から独立して選択される)、
- -NRaRb(RaおよびRb基は、水素原子、ならびに置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキルおよびアシル基からなる群から独立して選択される)、
- -NHRc(Rc基は、置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むアリールおよびヘテロアリール基のうちから選択される)
のうちから選択される1個または複数の基で置換された、直鎖または分岐のC1〜C10アルキル鎖も指す。
【0068】
「アザシクロアルカン」基は、C1〜C10アルキルもしくはアルキコシ基、ハロゲン原子(例えば、Br、FまたはClのような)、-OH基または-CH2ピリジン基で置換されていてもよい、3から30個の炭素原子、好ましくは3から10個の炭素原子を含む、少なくとも1個の三置換環内窒素原子を含む非芳香族の飽和または部分不飽和の単環式または二環式炭化水素基である。
【0069】
「環内窒素原子」という用語は、1つまたは複数の炭素環の構成員である窒素原子を指すと理解される。
【0070】
アザシクロアルカンは、好ましくは、1個または複数のハロゲン原子、置換されていてもよい1個または複数の直鎖または分岐のアルキルまたはアルコキシ基で置換されていてもよい、以下の基のうちから選択される:
【0071】
【化12】
【0072】
記号「°」は、式(I)を有する化合物の側鎖への結合点を表す。
【0073】
アザシクロアルカンは、OまたはSのうちから選択される1個または複数のヘテロ原子も含み得る。
【0074】
「アリール」という用語は、6から30個、好ましくは6から10個の炭素原子を含む、単環式もしくは二環式または多環式である芳香族炭化水素系を指すと理解される。アリール基のうちで、より特には少なくとも1個のハロゲン原子で置換された、フェニルまたはナフチル基が挙げられ得る。
【0075】
アリール基が、少なくとも1個のヘテロ原子を含む場合、それは、論じられている「ヘテロアリール」基である。したがって、「ヘテロアリール」という用語は、1から30個、好ましくは2から20個、より好ましくは3から15個、有利には4から10個の炭素原子を含み、単環式もしくは二環式または多環式の窒素、酸素または硫黄のうちから選択される、1個または複数(典型的には1から6個、好ましくは1から4個)のヘテロ原子を含む芳香族系を意味する。
【0076】
ヘテロアリール基のうちで、ピラジニル、チエニル、オキサゾリル、フラザニル、ピロリル、1,2,4-チアジアゾリル、ナフチリジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジン、イミダゾ[2,1-b]チアゾリル、シンノリニル、トリアジニル、ベンゾフラザニル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、チエノピリジル、チエノピリミジニル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、ベンゾアザインドール、1,2,4-トリアジニル、ベンゾチアゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、イミダゾリル、インドリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、プリニル、キナゾリニル、キノリニル、イソキノリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアゾリル、トリアジニル、イソチアゾリル、カルバゾリル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、およびそれらの縮合またはフェニル核との縮合から誘導される対応する基が挙げられ得る。
【0077】
上に述べられた「アルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」および「シクロアルキル」基は、1個または複数(典型的には1から5個、好ましくは1から3個)の置換基で置換されていてもよい。これらの置換基のうちで、以下の基、すなわち、CHO、アミノ、アミン、ヒドロキシ、チオ、ハロゲン、特にF、BrもしくはCl、ハロアルキル、カルボキシル、アルキル(置換されたまたは置換されていない)、(ヘテロ)アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルカリル、アルコキシ、特に-OMe、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アミノカルボニル、アルキルカルボキシル、特に-COOMe、アルキルアミノ、アリールオキシ、アリールアルコキシ、シアノ、トリフルオロメチル、アルキルスルホニル、ニトロ、カルボキシまたはカルボキシアルキルが挙げられ得る。
【0078】
ヘテロシクロアルキルのうちで、モルホリン、N-メチルピペラジンおよびピペリジンが挙げられ得る。
【0079】
一実施形態によれば、「アルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」および「シクロアルキル」基は、1個または複数のハロゲン原子、好ましくはFまたはIで置換されている。
【0080】
別の実施形態によれば、「アルキル」基は、モルホリン、N-メチルピペラジンまたはピペリジンを含む、1個または複数のヘテロシクロアルキルで置換されている。
【0081】
別の実施形態によれば、「アルキル」基は、1個または複数の-OH基で置換されている。
【0082】
別の実施形態によれば、「アルキル」基という用語は、1個または複数のヘテロアリール基、特にピリジンで置換されている。
【0083】
アルキル基のうちで、ペルフッ素化アルキル基が挙げられ得る。
【0084】
アリールまたはヘテロアリール基のうちで、置換されたまたはされていないにかかわらず、より特に以下:
【0085】
【化13A】
【化13B】
【0086】
が挙げられ得、
Rd、Re、Rf、Rg、Rh、RjおよびRk基は、以下の置換基:
- 水素原子、
- ハロゲン原子、特にBr、ClまたはF、
- 本明細書で上に定義されたとおりの(ヘテロ)アリール基、
- 1から10個の炭素原子を含むアルキル基(好ましくは、メチル基である)
からなる群から互いに独立して選択され、
前記アルキル基は、特に以下の置換基:
. ハロゲン原子、
. 2から10個の炭素原子を含むアルケニルまたはアルキニル基、
. 6から30個の炭素原子を含むアリール基、
. 1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基、
. COR'α、COOR'α、SR'α、OR'αまたはNR'αRβ(R'αおよびRβ基は、互いに独立して、水素原子、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、または6から30個の炭素原子を含むアリール基、もしくは1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基を表す)
からなる群から選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
- -CHO基、
- -CN基、
- -NO2基、
- -CF3基、
- フェニル基、
- -SO2R'α(R'α基は、本明細書で上に定義されたとおりである)、特に-SO2CH3基、
- -O-(CH2)n-O-R'α(R'α基は、本明細書で上に定義されたとおりであり、好ましくはアルキル基を表し、nは、1から10、好ましくは1に等しい整数を表す)、特に-OCH2OCH3
- -CO2R'α(R'α基は、本明細書で上に定義されたとおりである)、特に-CO2H基、
- -COR'α(R'α基は、本明細書で上に定義されたとおりである)、特に-COCH3基、
- -SR'αまたはOR'α(R'α基は、本明細書で上に定義されたとおりである)、特に、-OH、-OCH3、-SH、-SCH3、-O-CH(CH3)2、-O-CH2-CH2-CH3基、
- -NR'αRβ(R'αおよびRβ基は、本明細書で上に定義されたとおりである)、特にNH2基、
- -CONR'αRβ(R'αおよびRβ基は、本明細書で上に定義されたとおりである)、特に-CONH2基、
- -NHCOR'α(R'α基は、本明細書で上に定義されたとおりである)および
- 2-ピリジニル基
からなる群から、互いに独立して選択され;
Ri基は、水素原子または1〜10個の炭素原子を含むアルキル基である。
【0087】
一実施形態によれば、「アリール」基は、-COOMe;-OMe;ハロゲン、特にF、ClまたはBr;-OH、ハロゲン、またはヘテロシクロアルキルで置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキル基、例えば、-CH2OH、-CH2F、-CH2Cl、
【0088】
【化14】
【0089】
;置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基からなる群から選択される1個または複数の基で置換されている。
【0090】
一実施形態において、「ヘテロアリール」基は、ハロゲン、特にF、ClまたはBr、-NO2;-C(=O)H;-CH2OH;置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基、特にフェニル;置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基からなる群から選択される1個または複数の基で置換されている。
【0091】
「アルケニル」基は、直鎖(straight or linear chain)の炭化水素基を表し、1つまたは複数のエチレン性不飽和を含む。それらが、二重結合を1つだけ含む場合、それらは、典型的には式CnH2n(nは、炭素原子の数を表す)で表され得る。アルケニル基のうちで、アリルまたはビニル基が挙げられ得る。
【0092】
「アルキニル」基は、直線状または直鎖の炭化水素基を表し、1つまたは複数のアセチレン性不飽和を含む。それらが三重結合を1つだけ含む場合、それらは、典型的には式CnH2n-2(nは、炭素原子の数を表す)で表され得る。アルキニル基のうちで、アセチレンが挙げられ得る。
【0093】
アリール基のうちで、
【0094】
【化15】
【0095】
(Rdは、本明細書で上に定義されたとおりであり、好ましくはH、F、Br、OCH3、OH、CH2F、COOCH3、CH2Br、CH2OH、および置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキル基からなる群から選択される)
が挙げられ得る。
【0096】
アリール基のうちで、
【0097】
【化16】
【0098】
(Rdは、本明細書で上に定義されたとおりである)
も挙げられ得る。
【0099】
ヘテロアリール基のうちで、
【0100】
【化17】
【0101】
(Rd、Re、RgおよびRhは、以下の置換基:水素原子、ハロゲン原子、特にBr、ClまたはF、および1から10個の炭素原子を含むアルキル基(好ましくはメチル基である)、置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基、または置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基からなる群から、互いに独立して選択される)
が挙げられ得る。特に、Rd、Re、RgおよびRhは、
- 水素原子;
- 少なくとも1個の置換基で置換された、6から30個の炭素原子を含むアリール基(前記置換基は、
- CH2OH;
- CH2Cl;
- 少なくとも1個の-CH2OH基で置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基、特にフェニル;
- F、Cl、C(=O)H、CH2OH、およびNO2からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
からなる群から選択される);
- 置換基で置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基(前記置換基は、
- ハロゲン、特にF、
- 少なくとも1個のF、Cl、CO2CH3、CH2F、CH2Cl基、
【0102】
【化18】
【0103】
で置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基、特にフェニル;
- 少なくとも1個のNO2基で置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
からなる群から選択される)
からなる群から、互いに独立して選択される。
【0104】
本発明による「アルコキシ」基は、式-O-アルキル(アルキル基は、本明細書の上記で前に定義されたとおりである)を有する基である。
【0105】
「アルキルチオ」という用語は、-S-アルキル基(アルキル基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。
【0106】
「アルキルアミノ」という用語は、-NH-アルキル基(アルキル基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。
【0107】
「アルキルカルボニル」という用語は、-CO-アルキル基(アルキル基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。
【0108】
「アルキルカルボキシル」という用語は、-COO-アルキル基(アルキル基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。
【0109】
「アルキルスルホニル」という用語は、-SO2-アルキル基(アルキル基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。
【0110】
ハロゲン原子のうちで、特にフッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられ得る。
【0111】
「アリールオキシ」という用語は、-O-アリール基(アリール基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。
【0112】
「アリールアルコキシ」という用語は、アリール-アルコキシ-基(アリールおよびアルコキシ基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。
【0113】
「カルボキシアルキル」という用語は、HOOC-アルキル-基(アルキル基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を指す。カルボキシアルキル基の一例としては、特にカルボキシメチルまたはカルボキシエチルが挙げられ得る。
【0114】
アルキル基が、アリール基で置換されている場合、それは、検討されている「アリールアルキル」または「アラルキル」基である。「アリールアルキル」または「アラルキル」基は、アリール-アルキル-基であり、アリールおよびアルキル基は、本明細書で上に定義されたとおりである。アリールアルキル基のうちで、特にベンジルまたはフェネチルが挙げられ得る。アリールアルキル基は、1個または複数の置換基で置換されていてもよい。これらの置換基のうちで、以下の基:アミノ、ヒドロキシ、チオ、ハロゲン、カルボキシル、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、アルキルカルボキシル、アルキルアミノ、アリールオキシ、アリールアルコキシ、シアノ、トリフルオロメチル、アルキルスルホニル、カルボキシまたはカルボキシアルキルが挙げられ得る。
【0115】
「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の無機および有機の比較的非毒性な酸付加塩および塩基付加塩を指す。これらの塩は、本化合物の最終の単離および精製の間にその場で調製され得る。特に、酸付加塩は、その純粋形態で精製された化合物を、有機または無機酸と別個に反応させ、このようにして形成された塩を単離することによって調製され得る。酸付加塩の例のうちには、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプタン酸塩、およびラクトビオン酸塩、スルファミン酸塩、マロン酸塩、サリチル酸塩、プロピロン酸塩、メチレンビス-b-ヒドロキシナフトエ酸塩、ゲンチシン酸、イセチオン酸塩、ジ-p-トルオイル酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩およびキナテスラウリルスルホン酸塩などが含まれる(例えば、S M Bergeら「Pharmaceutical Salts」J. Pharm. Sci、66:1〜19頁(1977年)を参照されたい)。酸付加塩は、その酸形態の精製化合物を、有機または無機の塩基と別個に反応させ、このようにして形成された塩を単離することによっても調製され得る。酸付加塩には、アミンおよび金属塩が含まれる。適切な金属塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウムの塩が含まれる。ナトリウムおよびカリウムの塩が好ましい。適切な無機塩基付加塩は、水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、および水酸化亜鉛を含む金属塩基から調製される。適切なアミン塩基付加塩は、安定な塩を形成するために十分なアルカリ性を有するアミンから調製され、好ましくは医学的用途に対してそれらの低毒性およびその許容性のために医薬品化学でしばしば用いられるアミン、すなわち、アンモニア、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、
N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジル-フェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、例えば、リシンおよびアルギニンならびにジシクロヘキシルアミンなどを含む。
【0116】
本発明はまた、一般式(I)を有する化合物の互変異性体形、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、エピマー、および有機または無機塩に関する。
【0117】
一実施形態によれば、本発明は、式(II):
【0118】
【化19】
【0119】
(式中、R1、RN、RN'およびAr基は、本明細書で上記(I)に定義されたとおりである)
を有する化合物に関する。
【0120】
別の実施形態において、本発明は、式(II):
【0121】
【化20】
【0122】
(式中:
- R1、RN、およびRN'基は、本明細書で上に定義されたとおりであり、
- Ar基は、
- ハロゲン原子、特に塩素、臭素またはフッ素原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、フェニル基を表す)
を有する化合物に関する。
【0123】
特に、式(II)を有する化合物におけるアルキル基は、少なくとも1個の-OH基またはハロゲン、特に塩素もしくはフッ素で置換されている。好ましくは、前記置換アルキル基は、CH2OH、CH2Cl、CH2Fのうちから選択される。
【0124】
特に、式(II)を有する化合物におけるアリール基は、少なくとも1個のハロゲン、特にフッ素、またはCH2OH基で置換されている。
【0125】
特に、ヘテロアリール基は、置換されていない。
【0126】
特に、式(II)を有する化合物におけるヘテロアリール基は、-C(=O)H、NO2、CH2OH、ハロゲン(フッ素など)からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されている。
【0127】
別の実施形態によれば、本発明は、式(II):
【0128】
【化21】
【0129】
[式中
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、チオフェニル、フラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニルおよびナフタレニル基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択される基を形成し;
- R1は、
- 水素原子、
- ハロゲン原子、
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基、
- -NRaRb基(ここで、RaおよびRbは、本明細書で上に定義されたとおりである)、例えばNH2、および
- -NHRc基(ここで、Rcは、本明細書で上に定義されたとおりである)
のうちから選択される基である]
を有する化合物に関する。
【0130】
特に、式(II)を有する化合物におけるアルキル基は、少なくとも1個の-OH基またはハロゲン、特に塩素、臭素もしくはフッ素で置換されている。好ましくは、前記置換アルキル基は、CH2OH、CH2Cl、CH2Fのうちから選択される。
【0131】
特に、式(II)を有する化合物におけるアリール基は、ハロゲン、特にフッ素または塩素;COOCH3;CH2OH;CH2F;CH2Cl;
【0132】
【化22】
【0133】
からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されている。
【0134】
特に、式(II)を有する化合物におけるヘテロアリール基は、置換されていない。
【0135】
特に、式(II)を有する化合物におけるヘテロアリール基は、-C(=O)H、NO2、CH2OH、ハロゲン(ClまたはFなど)からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されている。
【0136】
一実施形態によれば、式(II)を有する化合物において、R1は、水素原子を表す。
【0137】
本発明の化合物のうちで、特に以下の式(II-1):
【0138】
【化23】
【0139】
(式中、R2およびAr基は、本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0140】
式(II-1)を有する化合物は、本明細書で上に定義されたとおりの式(II)を有する化合物であり、式中、RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されていてもよいトロパン基を形成する。
【0141】
一実施形態によれば、式(II-1)を有する化合物について、Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、フェニル基を表す。
【0142】
式(II-1)を有するこれらの化合物のうちで、したがって、以下の式(II-1-1):
【0143】
【化24】
【0144】
(式中、Rφ1およびRφ2は、H、ハロゲン原子、アルキル基、ならびに置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基のうちから選択される)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0145】
特に、Rφ1および/またはRφ2が、アルキル基を表す場合、前記アルキル基は、-OHおよびハロゲン原子(フッ素など)からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい。
【0146】
一実施形態によれば、本発明はまた、以下の式(II-1-1-1):
【0147】
【化25】
【0148】
(式中、Rφ1およびRφ2は、式(II-1-1)において本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物に関する。
【0149】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0150】
【化26】
【0151】
に関する。
【0152】
一実施形態によれば、式(II-1)を有する化合物について、Ar基は、ハロゲン、置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルまたはアルコキシ基、6から30個の炭素原子を含むアリール基、および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちで選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、単環式もしくは二環式のアリールまたはヘテロアリールグループを表す。
【0153】
特に、Ar基が、ヘテロアリール基で置換された単環式または二環式のアリールまたはヘテロアリールグループを表す場合、前記ヘテロアリール基は、置換されていない。
【0154】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0155】
【化27】
【0156】
に関する。
【0157】
本発明の化合物のうちで、式(II-2):
【0158】
【化28】
【0159】
(式中、
- R1およびAr基は、本明細書で上に定義されたとおりであり、
- R'2基は、置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基で置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキル基を表す)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0160】
式(II-2)を有する化合物は、本明細書で上に定義されたとおりの式(II)を有する化合物であり、式中RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されていてもよい、キヌクリジン基を形成する。
【0161】
一実施形態によれば、式(II-2)を有する化合物について、Ar基は、
- ハロゲン原子、特にF、ClまたはBr、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、フェニル基を表す。
【0162】
特に、式(II-2)において、前記アルキル基は、少なくとも1個の-OH基またはハロゲン原子(FまたはClなど)で置換されている。
【0163】
特に、式(II-2)において、前記アリール基は、置換されていない。
【0164】
特に、式(II-2)において、前記アリール基は、少なくとも1個のCH2OH基またはハロゲン原子(F、ClまたはBrなど)で置換されている。
【0165】
特に、式(II-2)において、前記ヘテロアリール基は、置換されていない。
【0166】
特に、式(II-2)において、前記ヘテロアリール基は、-C(=O)H、NO2、CH2OHおよびハロゲン(Fなど)からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されている。
【0167】
式(II-2)を有する化合物のうちで、以下の式(II-2-a)または式(II-2-b):
【0168】
【化29】
【0169】
(式中、Rφ1およびRφ2は、H、ハロゲン原子、置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基のうちから選択される)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0170】
これらの化合物のうちで、例えば、以下の化合物:
【0171】
【化30】
【0172】
も挙げられ得る。
【0173】
式(II-2)を有する化合物について、R1は、Hを表し得る。
【0174】
式(II-2)を有する化合物について、R'2は、Hを表し得る。
【0175】
式(II-2)を有する化合物のうちで、したがって、以下の式(II-2-1):
【0176】
【化31】
【0177】
(式中、Rφ1およびRφ2は、H、ハロゲン原子、置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基のうちから選択される)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0178】
一実施形態によれば、式(II-2-1)において、Rφ1およびRφ2の少なくとも一方は、-OH基で置換されたアルキル基を表す。特に、Rφ1およびRφ2の少なくとも一方は、CH2OHを表す。
【0179】
一実施形態によれば、式(II-2-1)において、Rφ1およびRφ2の少なくとも一方は、ハロゲンで置換されたアルキル基を表す。特に、Rφ1およびRφ2の少なくとも一方は、CH2CHまたはF2Clを表す。
【0180】
一実施形態によれば、式(II-2-1)において、Rφ1およびRφ2の少なくとも一方は、ハロゲン、特にF、ClまたはBrを表す。特に、Rφ1およびRφ2の少なくとも一方は、F、ClまたはBrを表す。
【0181】
一実施形態において、式(II-2-1)において、Rφ1およびRφ2の少なくとも一方は、アルコキシ基、特にメトキシを表す。
【0182】
一実施形態によれば、本発明は、以下の式(II-2-1-1):
【0183】
【化32】
【0184】
(式中、Rφ1およびRφ2は、本明細書で上に式(II-2-1)において定義されたとおりである)
を有する化合物に関する。
【0185】
一実施形態によれば、本発明は、以下の式(II-2-1-2):
【0186】
【化33】
【0187】
(式中、Rφ1およびRφ2は、本明細書で上に式(II-2-1)において定義されたとおりである)
を有する化合物に関する。
【0188】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0189】
【化34】
【0190】
に関する。
【0191】
一実施形態によれば、式(II-2)を有する化合物について、Ar基は、ハロゲン原子、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルまたはアルコキシ基、ならびに1から30個の炭素原子を含むアリール基および1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基(前記アリールおよびヘテロアリール基は、置換されていてもよい)のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、単環式または二環式のアリールまたはヘテロアリールグループを表す。
【0192】
一実施形態によれば、式(II-2)において、単環式または二環式のヘテロアリール基を表すAr基は、少なくとも1個のハロゲン、特にFまたはBrで置換されている。
【0193】
別の実施形態によれば、式(II-2)において、単環式または二環式のヘテロアリール基を表すAr基は、少なくとも1個の置換されていないアルコキシ基、例えばメトキシ基で置換されている。
【0194】
一実施形態によれば、式(II-2)において、単環式または二環式のヘテロアリール基を表すAr基は、置換されていない。
【0195】
一実施形態によれば、式(II-2)において、単環式または二環式のヘテロアリール基を表すAr基は、1から30個の炭素原子を含む少なくとも1個のアリール基、特にフェニル基で置換されており、前記アリール基は、F、Cl、COOMe、CH2OH、CH2F、CH2ClおよびCH2NRuRv(ここで、RuおよびRvは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5から10個の原子を含むヘテロ環を形成し、前記ヘテロ環は、O、SおよびNから選択される別のヘテロ原子を有していてもよく、かつ1から10個の炭素原子を含むアルキル基で置換されていてもよい)からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されている。
【0196】
一実施形態によれば、式(II-2)において、単環式または二環式のヘテロアリール基を表すAr基は、NO2またはハロゲン、特にFからなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよい、1から30個の炭素原子を含む少なくとも1個のヘテロアリール基で置換されている。
【0197】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0198】
【化35A】
【化35B】
【0199】
に関する。
【0200】
式(II-2)を有する化合物のうちで、以下の式(II-2-3):
【0201】
【化36】
【0202】
(式中、Rφ3およびRφ4は、6から30個の炭素原子を含むアリール基または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基のうちから選択され、前記アリールおよびヘテロアリール基は、置換されていてもよい)
を有する化合物も挙げられ得る。
【0203】
一実施形態によれば、式(II-2-3)において、Rφ3およびRφ4の少なくとも一方は、置換されていないヘテロアリール基を表す。
【0204】
一実施形態によれば、式(II-2-3)において、Rφ3およびRφ4の少なくとも一方は、-C(=O)H、CH2OH、NO2およびハロゲン(特にF)からなる群から選択される置換基で置換されたヘテロアリール基を表す。
【0205】
一実施形態によれば、式(II-2-3)において、Rφ3およびRφ4の少なくとも一方は、1から10個の炭素原子を含む少なくとも1個のアルキル基で置換されたアリール基を表し、前記アルキル基は、-OH基またはハロゲンで置換されている。特に、Rφ3およびRφ4の少なくとも一方は、CH2OHで置換されたフェニルを表す。特に、Rφ3およびRφ4の少なくとも一方は、CH2FまたはCH2Clで置換されたフェニルを表す。
【0206】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0207】
【化37A】
【化37B】
【0208】
に関する。
【0209】
式(II-2)を有するこれらの化合物のうちで、以下の式(II-2-2):
【0210】
【化38】
【0211】
(式中:
- Rφ1およびRφ2基は、H、ハロゲン原子、(ヒドロキシ基またはハロゲンで置換されていてもよい)1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基のうちから選択され、
- R'2基は、H、または6から30個の炭素原子を含むアリール基もしくは1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基(例えばピリジン基)で置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含むアルキル基を表す)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0212】
一実施形態によれば、本発明は、以下の式(II-2-2-1):
【0213】
【化39】
【0214】
を有する化合物に関する。
【0215】
好ましくは、式(II-2-2)または式(I-2-2-1)を有する化合物について、R'2は、-CH2ピリジン基を表す。
【0216】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0217】
【化40】
【0218】
に関する。
【0219】
本発明の化合物のうちで、特に以下の式(II-3):
【0220】
【化41】
【0221】
(式中、Arは、本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0222】
本発明の化合物のうちで、特に以下の式(II-3-1):
【化42】
【0223】
(式中、Arは、本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0224】
式(II-3)を有する化合物は、本明細書で上に定義された式(II)を有する化合物であり、式中、RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されていてもよいオクタヒドロキノリジン基を形成する。
【0225】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0226】
【化43】
【0227】
に関する。
【0228】
別の実施形態によれば、本発明は、式(III):
【0229】
【化44】
【0230】
(式中、R1、R2、RN、RN'およびAr基は、本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物に関する。
【0231】
一実施形態によれば、式(III)において、R2は、-H、-Fまたは-OHである。
【0232】
別の実施形態によれば、本発明は、式(III)(式中:
- R1、R2、RNおよびRN'基は、本明細書で上に定義されたとおりであり、
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、および
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、フェニル基を表す)
を有する化合物に関する。
【0233】
別の実施形態によれば、本発明は、式(III)(式中:
- Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -Rおよび-OR基(ここで、Rは、本明細書で上に定義されたとおりである)、ならびに
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい、フェニル、ピリジル、チオフェニル、フラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニルおよびナフタレニル基のうちから選択され;
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、トロパン、キヌクリジンおよびオクタヒドロ-キノリジン基のうちから選択される基を形成し;
- R2は、-H、-Fまたは-OHである)
を有する化合物に関する。
【0234】
本発明の化合物のうちで、以下の式(III-1):
【0235】
【化45】
【0236】
(式中、R2およびAr基は、本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0237】
式(III-1)を有する化合物は、RNおよびRN'基が、それらが結合している炭素原子と一緒になって、置換されていてもよいキヌクリジン基を形成する、本明細書で上に定義された式(III)を有する化合物である。
【0238】
一実施形態によれば、式(III-1)を有する化合物について、Ar基は、
- ハロゲン原子、
- -OH基、
- 置換されていてもよい、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基、および
- 置換されていてもよい、6から30個の炭素原子を含むアリール基または1から30個の炭素原子を含むヘテロアリール基
のうちから選択される1個または複数の基で置換されていてもよい、フェニル基を表す。
【0239】
式(III-1)を有するこれらの化合物のうちで、以下の式(III-1-1):
【0240】
【化46】
【0241】
(式中:
- Rφ1およびRφ2基は、H、ハロゲン原子、(ヒドロキシ基またはハロゲンで置換されていてもよい)1から10個の炭素原子を含む直鎖または分岐のアルキルおよびアルコキシ基のうちから選択され、
- R2は、-H、-Fまたは-OHである)
を有する化合物が挙げられ得る。
【0242】
したがって、本発明は、以下の化合物:
【0243】
【化47】
【0244】
に関する。
【0245】
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は、D、18F、および11Cまたは123Iからなる群から選択される少なくとも1個の放射性同位元素を含む。
【0246】
一実施形態によれば、本発明の化合物は、18Fまたは123Iからなる群から選択される少なくとも1個の放射性同位元素を含む。
【0247】
一実施形態によれば、本発明の化合物のR2基は、18F、11Cまたは123Iからなる群から選択される。
【0248】
一実施形態によれば、本発明の化合物のR2基は、18Fまたは123Iからなる群から選択される。
したがって、本発明は、特に以下の化合物:
【0249】
【化48】
【0250】
に関する。
【0251】
本発明はまた、Ar基が、18F、11Cおよび123I、好ましくは18Fおよび123Iからなる群から選択される少なくとも1個の放射性同位元素で置換された1から10個の炭素原子を含む少なくとも1個のアルキル基で置換された、1から30個の炭素原子を含むアリールまたはヘテロアリール基、例えば、フェニル、チオフェン、ピリジン、またはフラン基を表す、式(I)を有する化合物に関する。
【0252】
したがって、本発明は、特に以下の化合物:
【0253】
【化49】
【0254】
に関する。
【0255】
本発明はまた、Ar基が、18F、11C、および123I、好ましくは18Fおよび123Iからなる群から選択される少なくとも1個の放射性同位元素で置換された1から10個の炭素原子を含む少なくとも1個のアルキル基で置換された、1から30個の炭素原子を含むアリールまたはヘテロアリール基、例えば、フェニル、チオフェン、ピリジン、またはフラン基で置換された、1から30個の炭素原子を含むアリールまたはヘテロアリール基、例えば、フェニル、チオフェン、ピリジン、またはフラン基を表す、式(I)を有する化合物に関する。
【0256】
本発明はまた、本質的に化合物1から117に関する。
【0257】
本発明はまた、本明細書で上に定義されたとおりの式(I)を有する化合物、または本明細書で上に述べられたとおりのいずれかの化合物を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物に関する。
【0258】
本発明は、薬剤としてのその使用のための、式(I)を有する本明細書で上に定義されたとおりの化合物に関する。
【0259】
本発明はまた、薬学的に許容される塩、水和物または多形結晶構造、ラセミ化合物、ジアステレオ異性体もしくはエナンチオマーの形態であってもよい、式(I)を有する化合物を含む薬剤に関する。
【0260】
本発明はまた、薬学的に許容される塩、水和物または多形結晶構造、ラセミ化合物、ジアステレオ異性体もしくはエナンチオマーの形態であってもよい、式(I)を有する化合物、および薬学的に許容される添加剤を含む医薬組成物に関する。
【0261】
本発明による医薬組成物は、非経口、経口、直腸、経皮または経粘膜方式による投与が意図された適切な形態で提示され得る。
【0262】
したがって、一般式(I)を有するこれらの化合物を含む医薬組成物は、注射可能な懸濁液または流体および溶液または多回投与用バイアルもしくは瓶の形態で、素錠剤または被覆錠剤、糖衣錠剤[(ドラジェ)]、カプセル剤、ゼラチンカプセル剤、丸剤、カシェ剤(水カプセル剤)、散剤、坐剤または直腸カプセル剤、(経粘膜使用のための、極性溶媒中経皮的使用のための)溶液剤または懸濁剤の形態で提示され得る。
【0263】
このような投与における使用に適すると考えられる添加剤は、固形のための、セルロースまたは微結晶セルロースの誘導体、アルカリ土類炭酸塩、リン酸マグネシウム、デンプン、加工デンプン、および乳糖である。
【0264】
直腸使用のために、ココアバターまたはポリエチレングリコールステアリン酸塩は、好ましい添加剤である。
【0265】
非経口使用のために、水、水溶液、生理学的血清(生理食塩水)、等張液は、最も都合よく用いられる担体である。
【0266】
投与量は、治療指示および投与経路、ならびに患者の年齢および体重に基づいて、かなり広い範囲(0.5mgから1000mg)内で変わり得る。
【0267】
本発明はまた、アルファ7ニコチン性受容体(Rα7)に対する作動薬としてのそれらの使用のための、本明細書で上に定義されたとおりの式(I)を有する化合物、または本明細書で上に述べられたとおりのいずれかの化合物に関する。
【0268】
本発明はまた、アルファ7ニコチン性受容体(Rα7)に対する拮抗薬としてのそれらの使用のための、本明細書で上に定義されたとおりの式(I)を有する化合物、または本明細書で上に述べられたとおりのいずれかの化合物に関する。
【0269】
本発明はまた、コリン作動系の破壊に関連しかつアルファ7ニコチン性受容体(Rα7)にかかわる疾患の治療または予防の文脈におけるそれらの使用のための、本明細書で上に定義されたとおりの式(I)を有する化合物、または本明細書で上に述べられたとおりの任意の化合物に関する。
【0270】
より具体的には、前記疾患は、中枢神経系の疾患、例えば、嗜癖、精神障害(例えば、統合失調症および注意欠陥障害のような)、神経変性疾患(アルツハイマー病など)からなる群から選択される。
【0271】
前記疾患はまた、中枢神経系(CNS)または末梢神経系(PNS)のコリン作動性障害、平滑筋収縮に関連した疾患または障害、内分泌疾患、神経変性疾患に関連した疾患または障害、炎症に関連した疾患または障害、疼痛、および乱用された化学物質の離脱段階の間に起こる禁断症状に関連した症状からなる群から選択される。
【0272】
対象となるCNSの疾患は、多くかつ多様である。神経変性疾患に関して、挙げられる例には、コリン作動性機能の欠陥に関連した認知障害を伴うアルツハイマー病およびパーキンソン病が含まれる。中枢ニコチン性受容体の変化に伴う精神障害には、統合失調症、ならびにうつ病および不安が含まれる。最近、コリン作動性拮抗薬の有益な作用が、自閉症における新しい治療手法として提案されたことは言及に値し得る。コリン作動性拮抗薬の最も有望な治療的用途の一つは、疼痛治療に関する。さらに、ニコチンまたは部分的作動薬は、嗜癖治療[特に禁煙(タバコ/喫煙の中止)に対する]過程の離脱で役立ち得る。最後に、癲癇の治療またはジルドラトゥレット症候群(トゥレット症候群とも呼ばれる)のための潜在的用途が挙げられ得る。
【0273】
PNSに関連した障害に関して、Rα7リガンドのための潜在的用途も、非常に多様性である。挙げられる例には、平滑筋または心筋の収縮に関連した疾患、内分泌疾患、炎症に関連した疾患が含まれる。
【0274】
本発明の化合物は、予防的もしくは治癒的目的のための、診断剤として使用され得るか、またはある種の疾患もしくは障害のための診断もしくは治療法要素として機能し得、それらのうちで挙げられる例には、不安、認知障害、学習および記憶障害、機能不全または障害、注意欠陥、多動、アルツハイマー病、バーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、ジルドラトゥレット症候群、うつ病、躁病、躁うつ病、精神障害、統合失調症、強迫性障害、パニック障害、摂食障害(壊死性無食欲、食欲亢進および肥満を含む)、発作睡眠、侵害受容、AIDS痴呆、老人性痴呆、認識機能障害、認識における軽度の不全、老化に関連した記憶障害、ピック病、レヴィ小体を伴う痴呆、ダウン症候群、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、外傷性脳傷害に伴う脳機能の低下、末梢神経障害、自閉症、失読症、遅発性運動障害(晩発性運動障害としても知られる)、運動過剰症、癲癇、外傷後症候群、社交恐怖、睡眠障害、仮性痴呆、ガンザー症候群、月経前症候群、黄体期後期精神症状(LLPDD)、慢性疲労、発話障害、トリコチロマニア、時差ぼけ、高血圧、心不整脈、平滑筋収縮障害(痙攣性疾患、胸内苦悶、痙攣、下痢、喘息、癲癇、遅発性運動障害、多動、早漏および勃起困難を含む)、内分泌系の障害[甲状腺中毒および褐色細胞腫を含む]、神経変性障害(一過性無酸素症および神経変性を含む)、中程度、重度、中等度、急性、慢性または再発性であり得る疼痛、神経因性疼痛、片頭痛、術後疼痛、幻痛、頭痛、中枢痛、糖尿病性神経障害に伴う疼痛、糖尿病ならびに他の全身性および神経免疫調節性活動に関連した合併症、治療後神経痛または末梢神経損傷、炎症性障害(皮膚炎症、座瘡、および酒さを含む)、クローン病、腸炎症、潰瘍性大腸炎および下痢、禁煙、虚血、敗血症、創傷の治癒、中毒性化学物質[ニコチン、ヘロイン、コカイン、モルフィネ、ベンゾジアゼピン、(アルコールおよびベンゾジアゼピンに類似している)物質を含む]の使用の離脱または終了に伴う症候群が含まれる。
【0275】
本発明の化合物は、診断法における使用、特に標識または非標識形態でインビボでの受容体のイメージング(神経画像処理)のための、診断ツール、モニタリング剤として使用され得る。
【0276】
本発明の化合物は、中毒性物質の使用の中止に関連した嗜癖関連疾患の治療に使用され得る。これらの物質には、タバコなどのニコチンを有する化合物、アヘン剤(ヘロイン、コカイン、モルフィネ、大麻のような)、ベンゾジアゼピンおよびベンゾジアゼピン誘導体ならびにアルコールが含まれる。これらの中毒性物質の離脱の過程は、一般に不安、欲求不満、集中困難、怒り、激昂、心拍数の減少、食欲増加および体重増加を特徴とする外傷性経験である。この文脈において、「治療」は、離脱のこれらの作用の治療、予防、防護および軽減に及び、したがって、治療と同様に禁断は、中毒性物質の消費減少をもたらす。
【0277】
本発明はまた、放射医薬マーカーとしてのその使用のための、本明細書で上に定義されたとおりの、D、18F、11Cまたは123Iのうちから選択される少なくとも1個の放射性同位元素を含む本発明の化合物の使用に関する。
【0278】
本発明はまた、中枢神経系の疾患、特にアルツハイマー病の早期の診断およびモニタリングにおける放射性医薬品マーカーとしてのその使用のための、本明細書で上に定義されたとおりの、D、18F、11Cまたは123Iのうちから選択される少なくとも1個の放射性同位元素を含む本発明の化合物の使用に関する。
【0279】
本発明はまた、Rα7に対する放射性医薬品マーカーとしてのその使用のための、本明細書で上に定義されたとおりの、D、18F、11Cまたは123Iのうちから選択される少なくとも1個の放射性同位元素を含む本発明の化合物の使用に関する。
【0280】
このような放射性医薬品化合物は、Rα7がかかわる疾患、例えば、中枢神経系の疾患、特にアルツハイマー病のモニタリングのための放射性トレーサまたは放射性標識とも呼ばれる、放射性標識リガンドとして特に興味深い。
【0281】
このような化合物、特に同位元素18Fまたは11Cを有するものは、アルツハイマー病の早期診断のためのPETイメージング(ポジトロン放出型断層撮影)における使用に適する。
【0282】
このような化合物、特に同位元素123Iを有するものは、アルツハイマー病の早期診断のためのSPECTイメージング(単光子放出型コンピュータ断層撮影)における使用に適する。
【0283】
PETは、放射性医薬品化合物の使用に基づいており、組織を傷つけない仕方でインビボでの生物学的機能の探査、ならびにアルツハイマー病などの神経変性疾患の過程で生じる脳損傷の検出および同定のための手段の提供を可能にする。PETは、早期診断の実施および新しい治療法の有効性のモニタリングに特に適した技術である。
【0284】
PETは、分子レベルで起こる生理学的変化の探査およびモニタリングを、組織を傷つけない仕方で、インビボで可能にする。このイメージング技術は、18Fなどのポジトロンを放射する放射性同位元素で標識された分子標的、例えば、受容体リガンドに特異的な放射性医薬品の医薬品を用いる。
【0285】
アルツハイマー病の診断は、現在は確率ベースの診断を提供するにすぎない臨床基準に基づいている。
【0286】
分子イメージング技術による、アルツハイマー病によって引き起こされる病変のインビボでの視覚化は、この疾患に高感度かつ特異的である診断ツールを構成する。
【0287】
分子イメージング技術(PETまたはSPECT)は、解剖学的変化がない場合においてさえも分子レベルで機能の状態についての情報を得ることを可能にする。
【0288】
したがって、分子イメージングにおける放射性同位元素で標識された本発明の化合物の使用は、アルツハイマー病などの疾患に関して、早期および差異的な診断を行うこと、および様々な療法の有効性をモニターすることを可能にする。
【0289】
本発明はまた、本明細書で上に定義されたとおりの式(II)を有する化合物を調製する方法であって、
以下の式(II-a)を有する化合物および以下の式(II-b)を有する化合物:
【0290】
【化50】
【0291】
を互いの存在下で一緒にすることによって、1,2,3-トリアゾール環を形成する工程からなる方法に関する。
【0292】
1,2,3-トリアゾール環を形成するこの工程は、好ましくは銅塩(II)、例えばCuSO4・5H2Oの存在下で行われる。それは、好ましくはアスコルビン酸ナトリウムの存在下でも行われる。それは、好ましくは周囲温度で約20時間にわたって行われる。
【0293】
好ましくは、式(II)を有する化合物において、R1=Hである。
【0294】
R1がH以外である場合、この工程に、1,2,3-トリアゾール環の5-位を官能化する工程が続いてもよく、それにより化合物(II)のR1グループが得られる。
【0295】
本発明はまた、本明細書で上に定義されたとおりの式(II-a)を有する合成の中間体化合物を調製する別の方法であって、
遊離の形態、または塩、例えば塩酸塩の形態で、以下の式:
【0296】
【化51】
【0297】
を有する化合物(II-a-1)を、特にアジ化試薬、例えばスルホ-イミダゾールアジドの存在下で、例えば、メタノール中、水和硫酸銅、アスコルビン酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムの存在下で、その場でアジ化する工程からなる方法に関する。
【0298】
上述のアジ化の工程は、周囲温度で約20時間にわたって好ましくは行われ、その場で行われてもよい。
【0299】
本発明はまた、本明細書で上に定義されたとおりの式(II-a)を有する合成の中間体化合物を調製する別の方法であって、
以下の式:
【0300】
【化52】
【0301】
(式中、-GP基は、離脱基(LG)、例えば、-OMs(メシラート)または-OTs(トシラート)基を表す)を有する化合物(II-a-2)を、特にアジ化試薬、例えばアジ化ナトリウムの存在下、DMF(ジメチルホルムアミド)中、140℃でアジ化する工程からなる方法に関する。
【0302】
上述のアジ化の工程は、好ましくは75℃で約18時間行われる。
【0303】
本発明はまた、R1が、-NRaRb(RaおよびRb基は、本明細書で上に定義されたとおりである)を表す、本明細書で上に定義されたとおりの式(II)を有する化合物を調製する別の方法であって、
本明細書で上に定義されたとおりの式(II-a)を有する化合物および以下の式(II-c):
【0304】
【化53】
【0305】
を有する化合物を、互いの存在下で一緒にすることによって、1,2,3-トリアゾール環を形成する工程からなる方法に関する。
【0306】
1,2,3-トリアゾール環を形成するこの工程は、好ましくは銅塩(II)、例えばCuSO4・5H2Oの存在下で行われる。それは、好ましくはアスコルビン酸ナトリウムの存在下でも行われる。それは、好ましくは周囲温度で約20時間にわたって行われる。
【0307】
好ましくは、式(II)を有する化合物において、R1=-NH2である。
【0308】
R1が-NH2以外である場合、この工程に、1,2,3-トリアゾール環の5-位における-NH2基のアルキル化、アシル化またはアリール化の工程が続いてもよく、それにより化合物(II)のR1基が得られる。
【0309】
本発明はまた、本明細書で上に定義されたとおりの式(III)を有する化合物を調製する方法であって、以下の式(III-a)を有する化合物および以下の式(III-b)を有する化合物:
【0310】
【化54】
【0311】
を、互いの存在下で一緒にすることによって1,2,3-トリアゾール環を形成する工程からなる方法に関する。
【0312】
1,2,3-トリアゾール環を形成するこの工程は、好ましくは銅塩(II)、例えばCuSO4・5H2Oの存在下で行われる。それは、好ましくはアスコルビン酸ナトリウムの存在下でも行われる。それは、好ましくは周囲温度で約20時間にわたって行われる。
【0313】
本発明はまた、以下の式(III-a-1):
【0314】
【化55】
【0315】
を有する合成の中間体化合物を調製する別の方法であって、以下の式:
【0316】
【化56】
【0317】
を有する化合物(III-a-2)を、特に、n-BuLiの存在下で、アルキニル化試薬、例えばトリメチルシリルエチンの存在下、-78℃でアルキニル化する工程からなる方法に関する。
【0318】
アルキニル化試薬がトリメチルシリルエチンである場合、トリメチルシリル基は、K2CO3の存在下で周囲温度において低減され得る。
【0319】
本発明はまた、以下の式(I-F-1):
【0320】
【化57】
【0321】
(式中、X、Y、Ar、R1、RNおよびRN'基は、本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物を調製する方法であって、
以下の式(I-OH-1):
【0322】
【化58】
【0323】
を有する化合物を、特にフッ素化試薬の存在下でフッ素化する工程からなる方法に関する。
【0324】
フッ素化の工程は、好ましくは四フッ化硫黄SF4、三フッ化ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄(Deoxo-Fluor)および三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST、Et2NSF3)のうちから選択されるフッ素化試薬の存在下で、好ましくは0℃で約1時間行われる。
【0325】
好ましくは、このフッ素化の工程は、放射性元素18Fを含むフッ素化試薬の存在下で行われる。
【0326】
好ましくは、式(I-F-1)および式(I-OH-1)を有する化合物において:
- R1は、Hを表し、および/または
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、キヌクリジン基を形成し、および/または
- Ar基は、臭素もしくはメトキシで置換されていてもよいフェニル基を表し、および/または
- Xは、Cを表し、Yは、Nを表す。
【0327】
本発明はまた、以下の式(I-F-2):
【0328】
【化59】
【0329】
(式中、X、Y、R1、R2、RNおよびRN'基は、本明細書で上に定義されたとおりである)
を有する化合物を調製する方法であって、
特にフッ素化試薬の存在下で、以下の式(I-OH-2):
【0330】
【化60】
【0331】
を有する化合物をフッ素化する工程からなる方法に関する。
【0332】
フッ素化の工程は、好ましくは四フッ化硫黄SF4、三フッ化ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄(Deoxo-Fluor)および三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST、Et2NSF3)のうちから選択されるフッ素化試薬の存在下で、好ましくは0℃で約1時間行われる。
【0333】
好ましくは、このフッ素化の工程は、放射性元素18Fを含むフッ素化試薬の存在下で直接的または間接的仕方で行われる。
【0334】
好ましくは、式(I-F-2)および式(I-OH-2)を有する化合物において:
- R1は、Hを表し、および/または
- R2は、Hを表し、および/または
- RNおよびRN'基は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、キヌクリジン基を形成し、および/または
- Xは、Nを表し、Yは、Cを表す。
【実施例】
【0335】
本発明の化合物の調製
トロパンタイプ化合物(式(II-1))の前駆体の調製
3-endo-トロパナミン(2)の調製:
【0336】
【化61】
【0337】
3-endo-トロパナミン(2)。12.5mLの水中のギ酸アンモニウム(25.0g、0.40mol)の溶液を、110mLのメタノール中のトロパノン1(6.00g、43.0mmol)の溶液に添加した。この反応媒体の完全な溶解後、パラジウム炭素Pd/C(4.60g、4.30mmol)を添加し、形成された水素を逃がすように注意しながら、この反応混合物を周囲温度で12時間撹拌した。その後、セライトを通してこの反応媒体をろ過し、次いで、ろ液を減圧下で蒸発させた。結果としての得られた油を100mLのエタノール中に希釈し、次いで、0℃で、7.5mLの濃HCl(37%)溶液を少しずつ添加した。最後に、この溶液を、3-endo-トロパナミン2の完全な沈殿まで2時間撹拌した。生成物を、収率98%で白色固体の形態で真空ろ過によって回収した。Mp:>250℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1032、1068、1104、1175、1230、1356、1385、1448、1517、1532、1606、2047、2551、2551、2587、2627、2649、2764、2876; 1H NMR(250MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 2.05〜2,40(m, 6H)、2.62〜2.80(m, 5H)、3.40〜3.60(m, 1H)、3.70〜3.92(m, 2H)、8.32〜8.75(m, 3H)、10.98〜11.34(m, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 23.2(2CH2)、31.9(2CH2)、37.9(CH3)、39.2(CH)、60.2(2CH); MS(IS): m/z=141.0 [MH]+
【0338】
アルデヒド(3〜5)からの純粋なアルキン(7〜9)の調製
【0339】
【化62】
【0340】
一般手順A:60mLの無水メタノール中ジメチル1-ジアゾ-2-オキソプロピルホスホネート6(1.15g、6.00mmol)の溶液に、以下のもの、すなわちアルデヒド3〜5(5.00mmol)およびK2CO3(1.38g、10.0mmol)を連続的に添加した。この反応混合物を周囲温度で12時間撹拌した。減圧下で溶媒を穏やかに蒸発させた後、アルキン7〜9をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、良好な分離を可能にする石油エーテル/酢酸エチルの混合物であった。
【0341】
5-エチニルベンゾ[b]チオフェン(7)。生成物を、一般手順Aに従うことによって、84%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.40(PE/EtOAc:99/1);Mp:55℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1050、1088、1222、1258、1324、1411、1431、3082、3101、3277; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 3.11(s, 1H)、7.31(d, 1H, J=5.5Hz)、7.43〜7.51(m, 2H)、7.83(d, 1H, J=8.4Hz)、7.99(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 76.9(CH)、84.1(Cq)、118.1(Cq)、122.6(芳香族CH)、123.8(芳香族CH)、127.6(芳香族CH)、127.7(芳香族2CH)、139.6(Cq)、140.3(Cq); MS(IS): m/z=159.1 [MH]+
【0342】
5-エチニルベンゾ[b]フラン(8)。生成物を、一般手順Aに従うことによって、90%の収率で黄色の油の形態で単離する。Rf:0.52(PE/EtOAc:95/5);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):882、1029、1107、1118、1195、1265、1329、1436、1460、3290; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 3.03(s, 1H)、6.75(d, 1H, J=2.2Hz)、7.43〜7.46(m, 2H)、7.64(d, 1H, J=2.2Hz)、7.77(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 76.0(CH)、84.2(Cq)、106.7(芳香族CH)、111.7(芳香族CH)、116.8(Cq)、125.6(芳香族CH)、127.7(Cq)、128.6(芳香族CH)、146.1(芳香族CH)、155.0(Cq); MS(IS): m/z=143.1 [MH]+
【0343】
2-ブロモ-5-エチニルチオフェン(9)。生成物を、一般手順Aに従うことによって、92%の収率で黄色の油の形態で単離した。Rf:0.50(PE/EtOAc:99/1);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):966、1048、1137、1209、1419、1519、1669、2102、3294; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 3.37(s, 1H)、6.92(d, 1H, J=3.9Hz)、7.02(d, 1H, J=3.9Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 76.2(CH)、82.5(Cq)、113.7(Cq)、124.0(Cq)、130.1(芳香族CH)、133.6(芳香族CH); MS(IS): m/z=188.1 [MH]+
【0344】
Sonogashiraカップリング反応によるアルキン(13〜14)の調製
【0345】
【化63】
【0346】
30mLの前もって脱気したトリエチルアミン中の2-フルオロ-5-ヨードピリジン10(4.00g、17.9mmol)の溶液に、以下のもの、すなわち、エチニル(トリメチル)シラン11(2.78mL、19.7mmol)、ヨウ化銅(340mg、1.79mmol)およびPd(PPh3)2Cl2(1.25g、1.79mmol)を連続的に添加した。この反応混合物を周囲温度で12時間撹拌した。反応が終了後、反応媒体を100mLの水で希釈し、次いで、エチルエーテルで抽出した。有機相を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、次いで、減圧下で濃縮した。カップリング12の生成物は、さらに精製することなくその後の反応に関与させた。
【0347】
5-エチニル-2-フルオロピリジン(13)。少しずつ添加した9.00mLのフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム溶液(THF-テトラヒドロフラン中1M)の存在下、シリル誘導体12(8.97mmol)を50mLのTHF中で15分間撹拌した。反応の終了後、溶媒を蒸発させ、アルキン13をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、石油エーテル/酢酸エチル(95/5)の混合物であった。生成物を、82%の収率で赤色の液体の形態で単離した。Rf:0.49(PE/EtOAc:95/5);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):927、1020、1130、1240、1365、1477、1575、3074; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 3.19(s, 1H)、6.90(dd, 1H, J=8.5Hzおよび3.0Hz)、7.85(ddd, 1H, J=8.5Hz, 7.6Hzおよび2.3Hz)、8.34(d, 1H, J=2.3Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 79.2(CH)、80.7(d, Cq, J=1Hz)、109.6(d, 芳香族CH, J=38Hz)、117.3(d, Cq, J=5Hz)、144.4(d, 芳香族CH, J=8Hz)、151.4(d, 芳香族CH, J=15Hz)、163.1(d, Cq, J=243Hz); MS(IS): m/z=122.2 [MH]+
【0348】
5-エチニル-2-メトキシピリジン(14)。シリル誘導体12(17.9mmol)を、60mLのメタノール中、K2CO3(2.47g、17.9mmol)の存在下で3時間撹拌した。この反応媒体を減圧下で蒸発させ、アルキン14を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、石油エーテル/酢酸エチル(95/5)の混合物であった。生成物を75%の収率で黄色の液体の形態で単離した。Rf:96/4)。Rf:0.72(PE/EtOAc);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1021、1126、1251、1284、1305、1367、1488、1559、1600、3290; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 3.10(s, 1H)、3.94(s, 3H)、6.69(d, 1H, J=8.6Hz)、7.63(dd, 1H, J=8.6Hzおよび2.3Hz)、8.30(d, 1H, J=2.3Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 53.9(CH3)、78.8(CH)、80.9(Cq)、110.9(芳香族CH)、112.1(Cq)、141.8(芳香族CH)、151.0(芳香族CH)、163.9(Cq); MS(IS): m/z=134.0 [MH]+
【0349】
トロパンタイプ化合物16〜27(式(II-1))の調製
【0350】
【化64】
【0351】
一般手順B:アルゴン雰囲気下、3-endo-トロパナミン2(212mg、1.00mmol)および1H-イミダゾール-1-スルホニルアジド15(232mg、1.10mmol)を、6mLのメタノールに溶解させ、次いで、それに以下のもの、すなわちK2CO3(415mg、3.00mmol)および触媒量のCuSO4・5H2O(25mg、0.100mmol)を連続的に添加した。この反応媒体を、周囲温度で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。次いで、結果として得られた固体を10mLのエチルエーテルに再び溶解させ、真空ろ過し、その後10mLのエチルエーテルで2回洗浄した。最後に、ろ液を減圧下で蒸発させ、結果としてのこのようにして得られたアジドをさらに精製することなくその後の工程に関与させた。
【0352】
後者を6mLのメタノールに溶解させ、次いで、それに以下のもの、すなわち所望のアルキン(1.00mmol)、CuSO4・5H2O(25mg、0.100mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(40mg、0.200mmol)を連続的に添加した。この反応混合物を周囲温度で12時間撹拌した。反応時間の最後に、メタノールを減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲル上で溶出液を用いてカラムクロマトグラフィーによりクロマトグラフにかけた。溶出液は、良好な分離を可能にするCH2Cl2/MeOH/NH4OHの混合物であった。クロマトグラフにかけたトリアゾール生成物中にしばしば存在する微量のイミダゾールを除去するために、混合物を酢酸エチルに溶解させ、水で2回洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。
【0353】
Endo-3-(4-フェニル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(16)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、40%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.30(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:135℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1015、1078、1116、1142、1217、1335、1411、1451、1481、2441、2934; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.72〜1.80(m, 2H)、1.99〜2.10(m, 2H)、2.46(s, 3H)、2.66(d, 2H, J=15.0Hz)、2.80〜2.89(m, 2H)、3.40〜3.46(m, 2H)、4.70(dt, 1H, J=6.8Hzおよび3.6Hz)、7.31〜7.36(m, 1H)、7.40〜7.46(m, 2H)、7.84(d, 2H, J=8.1Hz)、7.87(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.2(2CH2)、35.0(2CH2)、40.1(CH3)、51.5(CH)、60.4(2CH)、119.1(芳香族CH)、125.9(2CH 芳香族)、128.5(芳香族CH)、129.1(2CH 芳香族)、130.7(Cq)、148.2(Cq); HRMS(EI-MS): C16H21N4の計算値m/z=269.1766、実測値m/z=269.1757。
【0354】
Endo-3(4-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(17)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、31%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.28(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:254℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1014、1081、1141、1161、1224、1402、1429、1452、1496、2446、2470; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.89〜2.19(m, 4H)、2.63(s, 3H)、2.75(d, 2H, J=15.8Hz)、3.17〜3.30(m, 2H)、3.62〜3.70(m, 2H)、4.79(t, 1H, J=7.2Hz)、7.12(t, 2H, J=8.6Hz)、7.81(dd, 2H, J=8.6Hzおよび5.3Hz)、7.88(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 24.5(2CH2)、34.1(2CH2)、39.5(CH3)、50.6(CH)、61.3(2CH)、116.2(d, 2CH芳香族, J=22Hz)、119.1(芳香族CH)、126.7(d, Cq, J=3Hz)、127.6(d, 2CH 芳香族, J=8Hz)、147.8(Cq)、163.0(d, Cq, J=248Hz); HRMS(EI-MS): C16H20FN4の計算値m/z=287.1672、実測値m/z=287.1669。
【0355】
Endo-3-(4-(4-ブロモフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(18)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、42%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.22(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:226℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):973、1009、1068、1116、1148、1214、1232、1334、1396、1422、1450、1478、2932; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.48〜1.57(m, 2H)、1.90〜2.00(m, 2H)、2.28(s, 3H)、2.51〜2.57(m, 4H)、3.19〜3.27(m, 2H)、4.58〜4.66(m, 1H)、7.54(d, 2H, J=8.6Hz)、7.72(d, 2H, J=8.6Hz)、7.85(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.9(2CH2)、35.9(2CH2)、40.6(CH3)、52.4(CH)、59.5(2CH)、119.1(芳香族CH)、122.1(Cq)、127.4(2CH芳香族)、130.0(Cq)、132.2(2CH芳香族)、146.7(Cq); HRMS(EI-MS): C16H20BrN4の計算値m/z=347.0871、実測値m/z=347.0879。
【0356】
Endo-3-(4-(4-メトキシフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(19)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、21%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.27(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:118℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):972、1018、1036、1078、1177、1219、1245、1333、1397、1497、1616、2943; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.65(d, 2H, J=8.2Hz)、1.93〜2.03(m, 2H)、2.36(s, 3H)、2.55〜2.75(m, 4H)、3.29〜3.36(m, 2H)、3.84(s, 3H)、4.64(dt, 1H, J=6.2Hzおよび3.3Hz)、6.96(d, 2H, J=8.8Hz)、7.76(d, 2H, J=8.8Hz)、7.77(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.5(2CH2)、35.4(2CH2)、40.3(CH3)、51.8(CH)、55.6(CH3)、59.9(2CH)、114.5(芳香族2CH)、118.3(CH)、123.6(Cq)、127.2(2CH芳香族)、147.8(Cq)、159.8(Cq); HRMS(EI-MS): C17H23N4Oの計算値m/z=299.1872、実測値m/z=299.1881。
【0357】
(4-(1-(Endo-トロパン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)フェニル)メタノール(20)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、45%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.19(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:>250℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1013、1060、1082、1401、1431、1452、1493、1650、2506、2556、2587、3352; 1H NMR(250MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.47(d, 2H, J=8, 2Hz)、1.88〜2.07(m, 2H)、2.44(s, 3H)、2.60〜2.82(m, 4H)、3.50〜3.58(m, 2H)、4.56(s, 2H)、4.64〜4.75(m, 1H)、5.28(s large, 1H, OH)、7.43(d, 2H, J=8.1Hz)、7.87(d, 2H, J=8.1Hz)、8.88(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 24.4(2CH2)、32.9(2CH2)、39.8(CH3)、50.7(CH)、59.4(2CH)、62.6(CH2)、120.8(芳香族CH)、124.8(2CH芳香族)、126.9(2CH芳香族)、129.2(Cq)、142.2(Cq)、146.4(Cq); HRMS(EI-MS): C17H23N4Oの計算値m/z=299.1872、実測値m/z=299.1859。
【0358】
Endo-3-(4-(6-メトキシナフタレン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(21)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、33%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.24(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:>250℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):908、1021、1123、1163、1212、1262、1345、1393、1453、1612、2932; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.76(d, 2H, J=8.0Hz)、1.97〜2.07(m, 2H)、2.43(s, 3H)、2.61〜2.72(m, 2H)、2.76〜2.90(m, 2H)、3.35〜3.45(m, 2H)、3.93(s, 3H)、4.65〜4.75(m, 1H)、7.13〜7.20(m, 2H)、7.75〜7.82(m, 2H)、7.87〜7.94(m, 1H)、7.94(s, 1H)、8.26(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.4(2CH2)、35.3(2CH2)、40.3(CH3)、51.8(CH)、55.6(CH3)、60.2(2CH)、106.0(芳香族CH)、119.0(芳香族CH)、119.5(芳香族CH)、124.5(2CH芳香族)、126.0(Cq)、217.6(芳香族CH)、129.2(Cq)、129.9(芳香族CH)、134.6(Cq)、148.2(Cq)、158.2(Cq); HRMS(EI-MS): C21H25N4Oの計算値m/z=349.2028、実測値m/z=349.2029。
【0359】
Endo-3-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(22)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、34%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.23(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:124℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1017、1087、1156、1198、1227、1336、1416、1450、1477、1584、1620、2937、2963、3094; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.47〜1.57(m, 2H)、1.92〜2.00(m, 2H)、2.28(s, 3H)、2.51〜2.57(m, 4H)、3.18〜3.26(m, 2H)、4.62(五重線, 1H, J=5.2Hz)、6.94〜7.09(m, 1H)、7.32〜7.42(m, 1H)、7.52〜7.65(m, 1H)、7.58(s, 1H)、7.86(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.9(2CH2)、35.9(2CH2)、40.6(CH3)、52.5(CH)、59.5(2CH)、112.8(d, 芳香族CH, J=22Hz)、115.1(d, 芳香族CH, J=22Hz)、119.4(芳香族CH)、121.4(d, 芳香族CH, J=3Hz)、130.6(d, 芳香族CH, J=8Hz)、133.2(d, Cq, J=8Hz)、146.6(d, Cq, J=3Hz)、163.4(d, Cq, J=246Hz)、HRMS(EI-MS): C16H20FN4の計算値m/z=287.1672、実測値m/z=287.1671。
【0360】
Endo-3-(4-(ピリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(23)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、43%の収率で褐色固体の形態で単離した。Rf:0.12(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:146℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):817、1016、1060、1082、1217、1340、1426、1610、2936; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.48〜1.57(m, 2H)、1.89〜2.03(m, 2H)、2.30(s, 3H)、2.48〜2.66(m, 4H)、3.21〜3.30(m, 2H)、4.63(dt, 1H, J=6.8Hzおよび3.3Hz)、7.72(d, 2H, J=6.0Hz)、7.99(s, 1H)、8.64(d, 2H, J=6.0Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.9(2CH2)、35.9(2CH2)、40.6(CH3)、52.6(CH)、59.5(2CH)、120.1(2CH芳香族)、120.6(芳香族CH)、138.3(Cq)、145.2(Cq)、150.6(2CH芳香族); HRMS(EI- MS): C15H20N5の計算値m/z=270.1719、実測値m/z=270.1711。
【0361】
Endo-3-(4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(24)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、22%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.32(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:136℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):825、1021、1082、1117、1131、1231、1336、1423、1459、1473、2934; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.49〜1.54(m, 2H)、1.89〜2.03(m, 2H)、2.29(s, 3H)、2.48〜2.62(m, 4H)、3.21〜3.27(m, 2H)、4.63(dt, 1H, J=6.6Hzおよび3.3Hz)、7.48(d, 1H, J=8.3Hz)、7.68(dd, 1H, J=8.3Hzおよび1.9Hz)、7.86(s, 1H)、7.92(d, 1H, J=1.9Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.9(2CH2)、35.9(2CH2)、40.6(CH3)、52.6(CH)、59.5(2CH)、119.2(芳香族CH)、125.0(芳香族CH)、127.6(芳香族CH)、131.0(芳香族CHおよびCq)、132.0(Cq)、133.2(Cq)、145.6(Cq); HRMS(EI-MS): C16H19N4Cl2の計算値m/z=337.0987、実測値m/z=337.0980。
【0362】
Endo-3-(4-(1-ベンゾチオフェン-5-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(25)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、34%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.25(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:163℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):818、896、1018、1079、1114、1218、1338、1394、1439、1552、2100、2929、3036; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.54〜1.62(m, 2H)、1.93〜2.02(m, 2H)、2.30(s, 3H)、2.54〜2.61(m, 4H)、3.20〜3.28(m, 2H)、4.64(五重線, 1H, J=5.0Hz)、7.37(d, 1H, J=5.4Hz)、7.47(d, 1H, J=5.4Hz)、7.81(dd, 1H, J=8.4Hzおよび1.2Hz)、7.91(s, 1H)、7.92(d, 1H, J=8.4Hz)、8.33(d, 1H, J=1.2Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.8(2CH2)、35.8(2CH2)、40.5(CH3)、52.3(CH)、59.6(2CH)、119.0(芳香族CH)、120.7(芳香族CH)、122.3(芳香族CH)、123.0(芳香族CH)、124.2(芳香族CH)、127.3(Cq)、127.4(芳香族CH)、139.5(Cq)、140.2(Cq)、147.9(Cq); HRMS(EI-MS): C18H21N4Sの計算値m/z=325.1487、実測値m/z=325.1488。
【0363】
Endo-3-(4-(1-ベンゾフラン-5-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(26)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、35%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.23(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:104℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):988、1030、1067、1108、1224、1338、1443、1457、1496、1518、2361、2873、2929、3115、3351; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.55〜1.60(m, 2H)、1.94〜1.99(m, 2H)、2.30(s, 3H)、2.55〜2.60(m, 4H)、3.22〜3.27(m, 2H)、4.64(五重線, 1H, J=5.0Hz)、6.77〜6.83(m, 1H)、7.54(d, 1H, J=8.6Hz)、7, 64(d, 1H, J=2.1Hz)、7.76(dd, 1H, J=8.6Hz, 1.5Hz)、7.85(s, 1H)、8.10(d, 1H, J=1.5Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.8(2CH2)、35.8(2CH2)、40.6(CH3)、52.2(CH)、59.6(2CH)、107.0(芳香族CH)、111.9(芳香族CH)、118.6(芳香族CH)、118.7(芳香族CH)、122.6(芳香族CH)、126.0(Cq)、128.1(Cq)、145.8(芳香族CH)、148.1(Cq)、155.0(Cq); HRMS(EI-MS): C18H21N4Oの計算値m/z=309.1715、実測値m/z=309.1709。
【0364】
Endo-3-(4-(5-ブロモチオフェン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)トロパン(27)。生成物を、一般手順Bに従うことによって、29%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.32(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:138℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):969、1016、1066、1104、1132、1228、1331、1407、1435、2913、2940、2966、3274; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.56〜1.66(m, 2H)、1.96〜2.01(m, 2H)、2.35(s, 3H)、2.50〜2.57(m, 2H)、2.63〜2.73(m, 2H)、3.28〜3.33(m, 2H)、4.58〜4.67(m, 1H)、7.01(d, 1H, J=3.8Hz)、7.10(d, 1H, J=3.8Hz)、7.73(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.8(2CH2)、35.4(2CH2)、40.3(CH3)、52.2(CH)、59.8(2CH)、112.2(Cq)、118.5(芳香族CH)、124.3(芳香族CH)、130.6(芳香族CH)、134.8(Cq)、142.3(Cq); HRMS(EI-MS): C14H18N4SBrの計算値m/z=353.0436、実測値m/z=353.0447。
【0365】
オクタヒドロキノリジンタイプ化合物(式(II-3))の前駆体の調製
【0366】
【化65】
【0367】
2-(4-エトキシ-4-オキソブチル)ピペリジン-1-エチルカルボキシレート(30)。300mLのアセトニトリル中ピペコリン酸エチル塩酸塩28(12.4g、64.0mmol)の溶液に、以下のもの、すなわち、4-ブロモブタン酸エチル29(11.0mL、76.8mmol)およびK2CO3(19.5g、140.8mmol)を添加した。次いで、この反応媒体を24時間加熱還流させた。反応時間の最後に、溶媒を減圧下で蒸発させ、次いで、残渣を酢酸エチルに再び溶解させた。有機相を水で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、石油エーテル/酢酸エチル(4/1)の混合物であった。ジエステル30を80%の収率で無色液体の形態で単離した。Rf:0.29(PE/EtOAc:3/1);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1027、1123、1158、1372、1446、1730、2936; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.22(t, 3H, J=7.1Hz)、1.24(t, 3H, J=7.1Hz)、1.31〜1.40(m, 1H)、1.55〜1.61(m, 3H)、1.73〜1.80(m, 4H)、2.14〜2.21(m, 1H)、2.24〜2.40(m, 3H)、2.50〜2.57(m, 1H)、3.00〜3.09(m, 2H)、4.11(q, 2H, J=7.1Hz)、4.17(q, 2H, J=7.1Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 14.5(2CH3)、22.3(CH2)、22.8(CH2)、25.5(CH2)、29.8(CH2)、32.4(CH2)、50.5(CH2)、55.8(CH2)、60.4(CH2)、60.5(CH2)、65.3(CH)、173.8(C=O)、174.0(C=O); MS(IS): m/z=272.3 [MH]+
【0368】
ヘキサヒドロ-2H-キノリジン-1(6H)-オン(31)。100mLの無水テトラヒドロフラン(THF)中2-(4-エトキシ-4-オキソブチル)ピペリジン-1-エチルカルボキシレート30(5.00g、18.4mmol)の溶液を0℃に冷却し、次いで、それにt-BuOK(3.10g、27.6mmol)を少しずつ添加した。この反応媒体を、0℃で30分間、次いで周囲温度で2時間撹拌した。その後、THFを減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチルで希釈した。有機相を水で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を60mLの希塩酸(4N)に再び溶解させ、次いで、12時間加熱還流した。反応の終了後、反応媒体を固体NaHCO3の添加によって中和し、次いで、水相をCH2Cl2で抽出した。次いで、有機相を無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。ケトン31を、74%の収率で赤色液体の形態で単離した。Rf:0.20(EtOAc);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1076、1145、1174、1281、1319、1344、1443、1718、2933; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.10〜1.65(m, 4H)、1.75〜1.87(m, 1H)、1.90〜2.05(m, 3H)、2.08〜2.32(m, 2H)、2.33〜2.55(m, 3H)、2.87〜3.00(m, 2H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 24.0(CH2)、24.4(CH2)、25.6(CH2)、25.8(CH2)、39.4(CH2)、55.0(CH2)、57.1(CH2)、71.2(CH)、207.5(C=O)、MS(IS): m/z=154.1 [MH]+
【0369】
オクタヒドロ-2H-1-キノリジン-オール(32)。100mLのメタノール中のヘキサヒドロ-2H-キノリジン-1(6H)-オン31(1.70g、11.1mmol)の溶液に、0℃で、NaBH4(840mg、22.2mmol)を少しずつ添加し、この反応媒体をこの温度で1時間撹拌した。溶媒を蒸発後、残渣をジクロロメタンに再び溶解させ、次いで、有機相を水で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。アルコール32をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(90/10/0.1)の混合物であった。アルコール32は、78%の収率で白色固体の形態で単離された。Rf:0.32(CH2Cl2/MeOH:4/1);Mp:70℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):968、1020、1046、1085、1107、1179、1276、1346、1442、1469、2761、2804、2856、2925、2943、3130; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.06〜1.34(m, 3H)、1.51〜1.72(m, 5H)、1.75〜1.85(m, 2H)、1.93〜2.08(m, 3H)、2.09〜2.18(m, 1H)、2.67〜2.76(m, 1H)、2.79〜2.88(m, 1H)、3.28(ddd, 1H, J=11.1Hz, 8.8Hzおよび4.6Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 23.5(CH2)、24.3(CH2)、25.9(CH2)、28.9(CH2)、34.2(CH2)、56.1(CH2)、53.3(CH2)、69.0(CH)、72.8(CH); MS(IS): m/z=156.1 [MH]+
【0370】
1-アジドオクタヒドロ-2-H-キノリジン(33)。40mLのCH2Cl2中のオクタヒドロ-2H-キノリジン-1-オール32(700mg、4.51mmol)の溶液に、0℃で、以下のもの、すなわちトリエチルアミン(760μL、5.41mmol)および塩化メシル(420μL、5.41mmol)を30分間の期間をかけて添加した。この反応媒体を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液の添加によって加水分解した。有機相を分離し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。調製したメシル誘導体(1.05g、4.51mmol)を、30mLのDMF(ジメチルホルムアミド)中のアジ化ナトリウム(1.46g、22.6mmol)の存在下、80℃で18時間加熱した。反応の終了後、溶媒を蒸発させ、次いで、残渣をCH2Cl2に再び溶解させた。有機相を水で2回洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。アジド33をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。用いた溶出液は酢酸エチルであった。アジド33は、黄色の油の形態で、71%の収率で、(3/2)の割合の2つの分離できないジアステレオ異性体の形態で単離された。Rf:0.15(EtOAc);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):980、1024、1113、1133、1155、1254、1444、2090、2799、2930; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 主ジアステレオ異性体d 1.11〜1.30(m, 2H)、1.56〜1.82(m, 6H)、1.95〜2.17(m, 3H)、2.30〜2.46(m, 2H)、2.70〜2.79(m, 1H)、2.94〜3.07(m, 2H)。副ジアステレオ異性体d 1.30〜1.50(m, 2H)、1.56〜1.82(m, 6H)、1.95〜2.17(m, 3H)、2.30〜2.46(m, 2H)、2.79〜2, 88(m, 1H)、2.98〜3.07(m, 1H)、3.17〜3.27(m, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 主ジアステレオ異性体d 21.8(CH2)、23.5(CH2)、29.7(CH2)、31.8(CH2)、33.0(CH2)、55.8(CH2)、58.1(CH2)、68.1(CH)、68.4(CH)。副ジアステレオ異性体d 23.8(CH2)、24.3(CH2)、25.8(CH2)、29.8(CH2)、30.3(CH2)、55.8(CH2)、56.4(CH2)、63.8(CH)、66.5(CH); MS(IS): m/z=181.4 [MH]+
【0371】
オクタヒドロキノリジンタイプ化合物34〜35(式(II-3))の調製
【0372】
【化66】
【0373】
一般手順C:アルゴン雰囲気下、アジド33(180mg、1.00mmol)を6mLのメタノール中に溶解させ、次いで、以下のもの、すなわち、アルキン(1.00mmol)、CuSO4・5H2O(25mg、0.100mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(40mg、0.200mmol)を連続的に添加した。この反応媒体を周囲温度で12時間撹拌した。反応時間の最後に、メタノールを減圧下で蒸発させ、残渣をジクロロメタンに再び溶解させた。有機相を飽和NaHCO3溶液で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。生成物34および35を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いてクロマトグラフにかけた。溶出液はCH2Cl2/MeOH/NH4OH(99/1/0.1)の混合物であった。
【0374】
1-(4-フェニル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-オクタヒドロ-2H-キノリジン(34)。一般手順Cに従うことによって、生成物を、白色固体の形態で、94%の収率で、3/2の割合の2つの分離可能なジアステレオ異性体の形態で単離した。
副ジアステレオ異性体:Rf:0.46(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:99/1/0.1);Mp:150℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):977、1023、1113、1219、1294、1349、1372、1434、1460、1482、2754、2804、2852、2925、3081; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.04〜1.28(m, 3H)、1.50〜1.74(m, 3H)、1.81〜1.91(m, 2H)、1.92〜2, 15(m, 2H)、2.16〜2.30(m, 3H)、2.81〜3.04(m, 2H)、4.23〜4.35(m, 1H)、7.28〜7.36(m, 1H)、7.38〜7.46(m, 2H)、7.72(s, 1H)、7.80〜7.88(m, 2H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 24.0(CH2)、24.3(CH2)、25.7(CH2)、29.0(CH2)、32.4(CH2)、56.0(CH2)、56.5(CH2)、64.0(CH)、66.5(CH)、118.8(芳香族CH)、125.9(2CH芳香族)、128.3(芳香族CH)、129.0(2CH芳香族)、130.9(Cq)、147.6(Cq); HRMS(EI-MS): C17H23N4 m/z=の計算値283.1923、実測値m/z=283.19281。
主ジアステレオ異性体:Rf:0.52(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:99/1/0.1);Mp:140℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):974、1049、1077、1134、1196、1222、1267、1433、1460、1482、2780、2862、2928; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.39〜1.56(m, 1H)、1.60〜1.93(m, 7H)、1.95〜2.08(m, 1H)、2.20〜2.35(m, 1H)、2.41〜2.66(m, 2H)、3.02〜3.22(m, 3H)、4.36〜4.53(m, 1H)、7.28〜7.36(m, 1H)、7.38〜7.46(m, 2H)、7.74(s, 1H)、7.80〜7.89(m, 2H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 22.7(CH2)、23.4(CH2)、29.5(CH2)、30.7(CH2)、35.7(CH2)、55.3(CH2)、58.2(CH2)、67.4(CH)、67.9(CH)、118.3(芳香族CH)、125.8(2CH芳香族)、128.2(芳香族CH)、129.0(2CH芳香族)、131.0(Cq)、147.6(Cq); HRMS(EI-MS): C17H23N4の計算値m/z=283.1923、実測値m/z=283.1928。
【0375】
1-[4-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]-オクタヒドロ-2H-キノリジン(35)。一般手順Cに従うことによって、生成物を、白色固体の形態で、94%の収率で、3/2の割合の2つの分離可能なジアステレオ異性体の形態で単離した。
副ジアステレオ異性体:Rf:0.39(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:99/1/0.1);Mp:142℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1048、1113、1158、1222、1297、1347、1449、1494、1557、1611、2754、2798、2926、3104; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.02〜1.30(m, 3H)、1.49〜1.74(m, 3H)、1, 81〜2.05(m, 3H)、2.07〜2.30(m, 4H)、2.81〜3.02(m, 2H)、4.20〜4.38(m, 1H)、7.11(t, 2H, J=8.8Hz)、7.68(s, 1H)、7.80(dd, 2H, J=8.8Hzおよび5.3Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 24.0(CH2)、24.3(CH2)、25.7(CH2)、29.0(CH2)、32.4(CH2)、55.9(CH2)、56.5(CH2)、64.0(CH)、66.5(CH)、116.0(d, 2CH 芳香族, J=22Hz)、118.6(芳香族CH)、127.1(d, Cq, J=3Hz)、127.6(d, 2CH 芳香族, J=8Hz)、146.7(Cq)、162.8(d, Cq, J=247Hz); HRMS(EI-MS): C17H22FN4の計算値m/z=301.1829、実測値m/z=301.1826。
主ジアステレオ異性体:Rf:0.50(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:99/1/0.1);Mp:136℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1050、1159、1223、1346、1448、1493、1557、1612、2794、2927、3104: 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.39〜1.57(m, 1H)、1.60〜1.95(m, 7H)、1.96〜2.09(m, 1H)、2.18〜2.38(m, 1H)、2.42〜2.66(m, 2H)、3.02〜3.23(m, 3H)、4.36〜4.53(m, 1H)、7.11(t, 2H, J=8.7Hz)、7.70(s, 1H)、7.80(d, 2H, J=8.6Hzおよび5.4Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 22.7(CH2)、23.4(CH2)、29.5(CH2)、30.7(CH2)、35.7(CH2)、55.3(CH2)、58.2(CH2)、67.4(CH)、67.9(CH)、116.0(d, 2CH 芳香族, J=22Hz)、118.1(芳香族CH)、127.2(d, Cq, J=3Hz)、127.6(d, 2CH 芳香族, J=8Hz)、146.8(Cq)、162.8(d, Cq, J=247Hz); HRMS(EI-MS): C17H22FN4の計算値m/z=301.1829、実測値m/z=301.1831。
【0376】
キヌクリジンタイプ化合物37〜57および80〜83(式(II-2))の調製
【0377】
【化67A】
【化67B】
【0378】
一般手順D:アルゴン雰囲気下、3-アミノキヌクリジン36(212mg、1.00mmol)および1H-イミダゾール-1-スルホニルアジド15(232mg、1.10mmol)を6mLのメタノールに溶解させ、次いで、それに以下のもの、すなわちK2CO3(415mg、3.00mmol)および触媒量のCuSO4・5H2O(25mg、0.100mmol)を連続的に添加した。この反応媒体を周囲温度で6時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。次いで、結果としての得られた固体を10mLのエチルエーテルに再び溶解させ、真空ろ過し、10mLのエチルエーテルで2回洗浄した。最後に、ろ液を減圧下で蒸発させ、結果としてのこのように得られたアジドをさらに精製することなく、その後の工程に関与させた。
【0379】
得られたアジドを6mLのメタノールに溶解させ、次いで、それに以下のもの、すなわち、所望のアルキン(1.00mmol)、CuSO4・5H2O(25mg、0.100mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(40mg、0.200mmol)を連続的に添加した。この反応媒体を周囲温度で12時間撹拌した。反応時間の最後に、メタノールを減圧下で蒸発させ、次いで、残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いてクロマトグラフにかけた。溶出液は、良好な分離を可能にするCH2Cl2/MeOH/NH4OHの混合物であった。クロマトグラフにかけたトリアゾール生成物中にしばしば存在する微量のイミダゾールを除去するために、混合物を酢酸エチルに溶解させ、水で2回洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、蒸発乾固させた。
【0380】
(R)-3-(4-フェニル-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(37)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、33%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.29(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:132℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):973、1023、1043、10.60、1072、1211、1227、1411、1453、1482、2870、2937; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.61(m, 1H)、1.68〜1.79(m, 1H)、1.82〜1.92(m, 1H)、2.32(q, 1H, J=3.1Hz)、2.90〜3.10(m, 3H)、3.15〜3.35(m, 1H)、3.56(dd, 1H, J=9.9Hzおよび2.2Hz)、3.62(dd, 1H, J=9.9Hzおよび2.2Hz)、3.81(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.2Hz)、4.69〜4.79(m, 1H)、7.29〜7, 37(m, 1H)、7.39〜7.47(m, 2H)、7.81〜7.86(m, 2H)、7.85(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.6(CH2)、28.3(CH)、47.0(CH2)、47.4(CH2)、52.4(CH2)、58.0(CH)、119.4(芳香族CH)、125.9(2CH芳香族)、128.4(芳香族CH)、129.1(2CH芳香族)、130.7(Cq)、147.9(Cq); HRMS(EI-MS): C15H19N4の計算値m/z=255.1610、実測値m/z=255.1613。
【0381】
(R)-(4-(1-(キヌクリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)フェニル)メタノール(38)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、32%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.11(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:200℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):978、1017、1041、1059、1221、1337、1428、1450、1610、2878、2939、3127、3353; 1H NMR(250MHz,DMSO-d6): δ(ppm) 1.39〜1.56(m, 2H)、1.71〜1.82(m, 2H)、2.22(q, 1H, J=3.0Hz)、2.77〜2.87(m, 3H)、2.95〜3, 08(m, 1H)、3.34〜3.55(m, 3H)、4.56(d, 1H, J=4.4Hz)、4.74〜4.83(m, 1H)、5.25(t, 1H, J=4.4Hz)、7.42(d, 2H, J=8.3Hz)、7.87(d, 2H, J=8.3Hz)、8, 74(s, 1H); 13C NMR(100MHz,DMSO-d6): δ(ppm) 19.6(CH2)、25.3(CH2)、27.6(CH)、46.3(CH2)、46.6(CH2)、51.9(CH2)、57.4(CH)、62.6(CH2)、120.6(芳香族CH)、124.9(2CH 芳香族)、126.8(2CH芳香族)、129.3(Cq)、142.1(Cq)、146.1(Cq); HRMS(EI-MS): C16H21N4Oの計算値m/z=285.1715、実測値m/z=285.1702。
【0382】
(R)-3-(4-(4-クロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(39)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、28%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.41(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:144℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):971、1014、1060、1092、1190、1202、1324、1401、1433、1452、1468、1484、2868、2939、3110; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.40〜1.50(m, 1H)、1.60〜1.73(m, 1H)、1.73〜1.87(m, 2H)、2.28(六重線, 1H, J=3.1Hz)、2.84〜3.00(m, 3H)、3.08〜3.22(m, 1H)、3.49(ddd, 1H, J=14.3Hz, 9.9Hzおよび2.2Hz)、3 70(dd, 1H, J=14.3Hzおよび5.0Hz)、4.55〜4.71(m, 1H)、7.40(d, 2H, J=8.7Hz)、7, 77(d, 2H, J=8.7Hz)、7.80(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、58.7(CH)、119.2(芳香族CH)、127.1(2CH芳香族)、129.3(2CH 芳香族)、129.4(Cq)、134.1(Cq)、146.7(Cq); HRMS(EI-MS): C15H18N4Clの計算値m/z=289.1220、実測値m/z=289.1211。
【0383】
(R)-3-(4-(3,4-ジクロロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(40)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、17%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.33(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:108℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):986、1029、1044、1133、1231、1324、1457、1561、1606、2871、2942、3385; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.41〜1.57(m, 1H)、1, 59〜1.74(m, 1H)、1.76〜1.87(m, 2H)、2.28(q, 1H, J=3.0Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.08〜3.22(m, 1H)、3.44〜3.57(m, 1H)、3.70(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.0Hz)、4.61〜4.71(m, 1H)、7.48(d, 1H, J=8.4Hz)、7.65(dd, 1H, J=8.4Hzおよび1.9Hz)、7.84(s, 1H)、7.91(d, 1H, J=1.9Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.1(CH2) 26.0(CH2)、28.3(CH)、47.1(CH2)、47.4(CH2)、52.7(CH2)、58.7(CH)、119.7(芳香族CH)、125.0(芳香族CH)、127.6(芳香族CH)、130.9(Cq)、131.0(芳香族CH)、132.1(Cq)、133.2(Cq)、145.6(Cq); HRMS(EI-MS): C15H17N4Cl2の計算値m/z=323.0830、実測値m/z=323.0827。
【0384】
(R)-3-(4-(4-ブロモフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(41)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、23%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.32(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:158℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):972、1009、1043、1060、1070、1186、1218、1315、1424、1451、1479、2867、2936; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.40〜1.57(m, 1H)、1.60〜1.72(m, 1H)、1.72〜1.86(m, 2H)、2.28(q, 1H, J=3.1Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.07〜3.22(m, 1H)、3.49(ddd, 1H, J=14.5Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.69(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.0Hz)、4.58〜4.71(m, 1H)、7.54(d, 2H, J=8.6Hz)、7.71(d, 2H, J=8.6Hz)、7.81(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、58.7(CH)、119.3(芳香族CH)、122.2(Cq)、127.4(2CH芳香族)、129.8(Cq)、132.2(2CH芳香族)、146.8(Cq); HRMS(EI-MS): C15H18N4Brの計算値m/z=333.0715、実測値m/z=333.0722。
【0385】
(R)-3-(4-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(42)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、29%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.37(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:180℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):973、1014、1044、1060、1160、1225、1453、1495、1560、2375、2869、2936; 1H NMR(250MHz,DMSO-d6): δ(ppm) 1.49〜1.62(m, 2H)、1.81〜1.94(m, 2H)、2.31〜2.36(m, 1H)、2.94〜3.08(m, 3H)、3.12〜3.26(m, 1H)、3.57〜3.71(m, 2H)、3.91〜5.02(m, 1H)、7.34(t, 2H, J=8.6Hz)、7.94(dd, 2H, J=8.6Hzおよび5.3Hz)、8.83(s, 1H); 13C NMR(100MHz,DMSO-d6): δ(ppm) 19.7(CH2)、23.8(CH2)、27.1(CH)、45.9(CH2)、46.1(CH2)、50.8(CH2)、56.3(CH)、115.8(d, 2CH芳香族, J=22Hz)、121.0(芳香族CH)、127.1(d, 2CH芳香族, J=8Hz)、127.3(d, Cq, J=3Hz)、145.4(Cq)、161.7(d, Cq, J=244Hz)、HRMS(EI-MS): C15H18FN4の計算値m/z=273.1516、実測値m/z=273.1508。
【0386】
(R)-3-(4-(3-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(43)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、29%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.31(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:120℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1041、1061、1148、1214、1266、1315、1345、1449、1487、1589、1620、2869、2936; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.40〜1.55(m, 1H)、1.60〜1.72(m, 1H)、1.72〜1.86(m, 2H)、2.28(q, 1H, J=3.1Hz)、2.84〜3.00(m, 3H)、3.08〜3.22(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.5Hz, 9.8Hzおよび2.0Hz)、3.70(dd, 1H, J=14.5Hzおよび5.0Hz)、4.60〜4.70(m, 1H)、7.03(td, 1H, J=8.3Hzおよび2.3Hz)、7.33〜7.44(m, 1H)、7.52〜7.63(m, 1H)、7.59(s, 1H)、7.82(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、58.8(CH)、112.8(d, 芳香族CH, J=22Hz)、115.1(d, 芳香族CH, J=22Hz)、119.6(芳香族CH)、121.5(d, 芳香族CH, J=3Hz)、130.6(d, 芳香族CH, J=8Hz)、133.0(d, Cq, J=8Hz)、146.8(d, Cq, J=3Hz)、163.4(d, C q, J=246Hz); HRMS(EI-MS): C15H18FN4の計算値m/z=273.1516、実測値m/z=273.1516。
【0387】
(R)-3-(4-(2-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(44)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、22%の収率で白色固体の形態で単離する。Rf:0.42(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:94℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):970、1045、1068、1227、1328、1452、1487、1644、2932、3142、3352; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.41〜1.55(m, 1H)、1.63〜1.74(m, 1H)、1.76〜1.88(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=3.1Hz)、2.87〜3.00(m, 3H)、3.10〜3.24(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.75(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.7Hz)、4.63〜4.72(m, 1H)、7.09〜7.18(m, 1H)、7.22〜7.34(m, 2H)、7.98(d, 1H, J=3.7Hz)、8.32(dd, 1H, J=7.5Hzおよび2.2Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.8(CH2) 58.6(CH)、115.8(d, 芳香族CH, J=22Hz)、118.8(d, Cq, J=13Hz)、122.4(d, 芳香族CH, J=13Hz)、124.8(d, 芳香族CH, J=3Hz)、128.0(d, 芳香族CH, J=3Hz)、129.5(d, 芳香族CH, J=8Hz)、141.2(Cq)、159.4(d, Cq, J=248Hz); HRMS(EI-MS): C15H18FN4の計算値m/z=273.1516、実測値m/z=273.1529。
【0388】
(R)-3-(4-(3,4-ジフルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(45)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、24%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.33(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:122℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):969、989、1025、1045、1059、1207、1281、1449、1508、1606、2869、2942; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.40〜1.55(m, 1H)、1.59〜1.74(m, 1H)、1.74〜1.88(m, 2H)、2.26(六重線, 1H, J=3.1Hz)、2.85〜2.99(m, 3H)、3.07〜3.20(m, 1H)、3.48(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.7Hzおよび2.1Hz)、3.69(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.8Hz)、4.59〜4.68(m, 1H)、7.14〜7.26(m, 1H)、7.50〜7.57(m, 1H)、7.66(ddd, 1H, J=11.2Hz, 7.6Hzおよび2.1Hz)、7.78(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.8(CH2) 58.8(CH)、114.9(d, 芳香族CH, J=18Hz)、117.9(d, 芳香族CH, J=18Hz)、119.4(芳香族CH)、121.9(q, 芳香族CH, J=6Hzおよび4Hz)、128.0(q, Cq, J=6Hzおよび4Hz)、146.0(Cq)、150.3(q, Cq, J=248Hzおよび13Hz)、150.8(q, Cq, J=248Hzおよび13Hz); HRMS(EI-MS): C15H17F2N4の計算値m/z=291.1421、実測値m/z=291.1423。
【0389】
(R)-3-(4-(4-メトキシフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(46)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、21%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.33(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:122℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1029、1060、1106、1177、1249、1307、1454、1497、1561、1618、2870、2937、3399; 1H NMR(250MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.38〜1.50(m, 2H)、1.72〜1.82(m, 2H)、2.19〜2.26(m, 1H)、2.74〜2.92(m, 3H)、2.96〜3.17(m, 1H)、3.33〜3.62(m, 2H)、3.83(s, 3H)、4.74〜4.83(m, 1H)、7.05(d, 2H, J=8.5Hz)、7.83(d, 2H, J=8.6Hz)、8.66(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 19.6(CH2)、25.2(CH2)、27.6(CH)、46.3(CH2)、46.6(CH2)、51.8(CH2)、55.1(CH3)、57.2(CH)、114.2(2CH芳香族)、119.9(芳香族CH)、123.5(Cq)、126.5(2CH芳香族)、146.1(Cq)、158.9(Cq); HRMS(EI-MS): C16H21N4Oの計算値m/z=285.1715、実測値m/z=285.1726。
【0390】
(R)-3-(4-(3-メトキシフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(47)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、32%の収率で黄色がかった油の形態で単離した。Rf:0.45(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1040、1158、1243、1282、1321、1455、1483、1584、1610、2872、2942; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.39〜1.54(m, 1H)、1.61〜1.72(m, 1H)、1.72〜1.85(m, 2H)、2.27(六重線, 1H, J=3.1Hz)、2.84〜2.98(m, 3H)、3.08〜3.22(m, 1H)、3.48(ddd, 1H, J=14.5Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.71(dd, 1H, J=14.5Hzおよび4.8Hz)、3.85(s, 3H)、4.59〜4.68(m, 1H)、6.85〜6.90(m, 1H) 7.28〜7.38(m, 2H)、7.44〜7.47(m, 1H)、7.80(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2) 26.2(CH2)、28.3(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.8(CH2)、55.6(CH3)、58.6(CH)、110.9(芳香族CH)、114.4(芳香族CH)、118.2(芳香族CH)、119.4(芳香族CH)、130.1(芳香族CH)、132.1(Cq)、147.6(Cq)、160.2(Cq); HRMS(EI-MS): C16H21N4Oの計算値m/z=285.1715、実測値m/z=285.1719。
【0391】
(R)-3-(4-(2-メトキシフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(48)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、28%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.50(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:120℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):969、1017、1043、1067、1120、1240、1322、1434、1488、1583、2864、2927; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.37〜1.52(m, 1H)、1.63〜1.74(m, 1H)、1.74〜1.85(m, 2H)、2.28(六重線, 1H, J=3.1Hz)、2.85〜2.99(m, 3H)、3.10〜3.24(m, 1H)、3.46(ddd, 1H, J=14.3Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.75(dd, 1H, J=14.3Hzおよび5.2Hz)、3.94(s, 3H)、4.59〜4.68(m, 1H)、6.97(d, 1H, J=8.3Hz)、7.08(td, 1H, J=7.6Hzおよび1.1Hz)、7.31(ddd, 1H, J=8.3Hz, 7.6Hzおよび1.8Hz)、8.08(s, 1H)、8.35(dd, 1H, J=7.6Hzおよび1.8Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.3(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.2(CH2)、47.5(CH2)、52.8(CH2)、55.6(CH3)、58.4(CH)、111.0(芳香族CH)、120.0(Cq)、121.3(芳香族CH)、122.7(芳香族CH)、127.8(芳香族CH)、129.0(芳香族CH)、143.1(Cq)、155.8(Cq); HRMS(EI-MS): C16H21N4Oの計算値m/z=285.1723、実測値m/z=285.1715。
【0392】
(R)-3-(4-(6-メトキシナフタレン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(49)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、21%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.29(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:186℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):906、1025、1123、1162、1210、1262、1344、1394、1454、1479、1612、1630、2869、2932; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.56(m, 1H)、1.65〜1.76(m, 1H)、1.76〜1.88(m, 2H)、2.31(q, 1H, J=3.1Hz)、2.86〜3 02(m, 3H)、3.10〜3.24(m, 1H)、3.52(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.7Hzおよび2.1Hz)、3.73(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.2Hz)、3.93(s, 3H)、4.58〜4.75(m, 1H)、7.15(s, 1H)、7.14〜7.20(m, 1H)、7.79(d, 2H, J=9.2Hz)、7.89(s, 1H)、7.91(dd, 1H, J=8.6Hzおよび1.7Hz)、8.26(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.3(CH2)、26.2(CH2) 28.4(CH)、47.2(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、55.6(CH3)、58.7(CH)、106.0(CHaro)、119.0(芳香族CH)、119.5(芳香族CH)、124.5(芳香族CH)、124.6(芳香族CH)、126.1(Cq)、127.6(芳香族CH)、129.2(Cq)、129.9(芳香族CH)、134.6(Cq)、148.0(Cq)、158.1(Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4Oの計算値m/z=335.1872、実測値m/z=335.1866。
【0393】
(R)-3-(4-(ピリジン-4-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(50)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、30%の収率で褐色固体の形態で単離した。Rf:0.21(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:150℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):991、1041、1058、1073、1208、1227、1325、1413、1430、1562、1613、2869、2935; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.56(m, 1H)、1.60〜1.76(m, 1H)、1.76〜1.88(m, 2H)、2.29(q, 1H, J=3.1Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.07〜3.25(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.5Hz, 9.7Hzおよび2.1Hz)、3.71(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.0Hz)、4.63〜4.72(m, 1H)、7.73(d, 2H, J=6.0Hz)、7.95(s, 1H)、8.66(d, 2H, J=6.0Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、59.0(CH)、120.1(2CH芳香族)、120.7(芳香族CH)、138.2(Cq)、145.3(Cq)、150.7(2CH 芳香族); HRMS(EI-MS): C14H18N5の計算値m/z=256.1562、実測値m/z=256.1550。
【0394】
(R)-3-(4-(6-フルオロピリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(51)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、18%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.32(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:147℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):976、1024、1044、1060、1237、1316、1429、1471、1552、1593、2870、2935; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.54(m, 1H)、1 63〜1.72(m, 1H)、1.74〜1.90(m, 2H)、2.29(q, 1H, J=3.1Hz)、2.87〜3.02(m, 3H)、3.11〜3.20(m, 1H)、3.51(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.0Hz)、3.71(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.1Hz)、4.63〜4.69(m, 1H)、7.02(dd, 1H, J=8.5Hzおよび2.9Hz)、7.87(s, 1H)、8.28〜8.37(m, 1H)、8.60(d, 1H, J=2.5Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、58, 9(CH)、110.1(d, 芳香族CH, J=38Hz)、119.4(芳香族CH)、125.3(d, Cq, J=5Hz)、138.7(d, 芳香族CH, J=8Hz)、143.8(Cq)、144.9(d, 芳香族CH, J=15Hz)、163.5(d, Cq, J=240Hz); HRMS(EI- MS): C14H17N5Fの計算値m/z=274.1468、実測値m/z=274.1465。
【0395】
(R)-3-(4-(6-メトキシピリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(52)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、28%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.28(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:155℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):973、1027、1215、1254、1282、1325、1420、1481、1555、1614、1729、2869、2938; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.40〜1.55(m, 1H)、1.62〜1.74(m, 1H)、1.74〜1.88(m, 2H)、2.27(q, 1H, J=3.0Hz)、2.84〜3.00(m, 3H)、3.08〜3.22(m, 1H)、3.42〜3.56(m, 1H)、3.72(dd, 1H, J=14.3Hzおよび4.3Hz)、3.97(s, 3H)、4.58〜4.69(m, 1H)、6.81(d, 1H, J=8.6Hz)、7.77(s, 1H)、8.07(dd, 1H, J=8.6Hzおよび2.2Hz)、8.56(d, 1H, J=2.2Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.3(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.2(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、53.8(CH3)、58.8(CH)、111.3(芳香族CH)、118.7(芳香族CH)、120.5(Cq)、136.5(芳香族CH)、144.3(芳香族CH)、145.0(Cq)、164.2(Cq); HRMS(EI-MS): C15H20N5Oの計算値m/z=286.1668、実測値m/z=286.1681。
【0396】
(R)-3-(4-(チオフェン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(53)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、38%の収率で褐色固体の形態で単離した。Rf:0.42(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:137℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):931、973、1027、1042、1062、1159、1212、1295、1316、1432、1451、2867、2937、3074; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.38〜1.53(m, 1H)、1.59〜1.72(m, 1H)、1.72〜1.85(m, 2H)、2.26(q, 1H, J=3.1Hz)、2.83〜2.98(m, 3H)、3.06〜3.20(m, 1H)、3.47(ddd, 1H, J=14.5Hz, 9.7Hzおよび2.0Hz)、3.68(dd, 1H, J=14.5Hzおよび5.0Hz)、4.57〜4.66(m, 1H)、7.07(dd, 1H, J=5.1Hzおよび3.6Hz)、7.25〜7.30(m, 1H)、7.38(dd, 1H, J=3.6Hzおよび1.1Hz)、7.73(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.2(CH2)、26.2(CH2)、28.3(CH)、47.1(CH2)、47.4(CH2)、52.8(CH2)、58.7(CH)、118.7(芳香族CH)、124.3(芳香族CH)、125.2(芳香族CH)、127.8(芳香族CH)、133.2(Cq)、142.9(Cq); HRMS(EI-MS): C13H17N4Sの計算値m/z=261.1174、実測値m/z=261.1185。
【0397】
(R)-3-(4-(5-ブロモチオフェン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(54)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、42%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.46(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:146℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):972、1041、1057、1215、1322、1433、1496、1645、2867、2934、3356; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.44〜1.51(m, 1H)、1.59〜1.69(m, 1H)、1.71〜1.87(m, 2H)、2.25(q, 1H, J=3.0Hz)、2.83〜2.99(m, 3H)、3.07〜3.16(m, 1H)、3.47(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.66(ddd, 1H, J=14.4Hz, 5.1Hzおよび1.6Hz)、4.57〜4.63(m, 1H)、7.00(d, 1H, J=3.8Hz)、7.08(d, 1H, J=3.8Hz)、7.69(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.1(CH2)、26.1(CH2)、28.3(CH)、47.0(CH2)、47.4(CH2)、52.7(CH2)、58.7(CH)、112.1(Cq)、118.7(芳香族CH)、124.3(芳香族CH)、130.6(芳香族CH)、134.8(Cq)、142.1(Cq); HRMS(EI-MS): C13H16N4SBrの計算値m/z=339.0279、実測値m/z=339.0283。
【0398】
(R)-3-(4ベンゾ[b](チオフェン-5-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(55)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、32%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.32(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:178℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1023、1047、1202、1223、1323、1440、2866、2933; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.44〜1.53(m, 1H)、1.66〜1.76(m, 1H)、1.76〜1.88(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=3.0Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.11〜3.21(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.5Hz, 9.8Hzおよび2.1Hz)、3.70(dd, 1H, J=14.5Hzおよび5.0Hz)、4.62〜4.69(m, 1H)、7.37(d, 1H, J=5.4Hz)、7.47(d, 1H, J=5.4Hz)、7.80(dd, 1H, J=8.4Hzおよび1.1Hz)、7.86(s, 1H)、7.92(d, 1H, J=8.4Hz)、8.33(d, 1H, J=1.1Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.3(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.2(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、58.6(CH)、119.1(芳香族CH)、120.8(芳香族CH)、122.4(CH芳香族)、123.1(芳香族CH)、124.2(芳香族CH)、127.2(Cq)、127.4(芳香族CH)、139.6(Cq)、140.2(Cq)、147.9(Cq); HRMS(EI-MS): C17H19N4Sの計算値m/z=311.1330、実測値m/z=311.1322。
【0399】
(R)-3-(4-(ベンゾフラン-5-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(56)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、34%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.34(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:178℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):989、1029、1042、1062、1109、1194、1221、1321、1455、1497、2870、2935; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.44〜1.53(m, 1H)、1.67〜1.77(m, 1H)、1.77〜1.89(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=3.0Hz)、2.88〜3.00(m, 3H)、3.12〜3.22(m, 1H)、3.46〜3.55(m, 1H)、3.73(dd, 1H, J=14.3Hzおよび4.3Hz)、4.63〜4.69(m, 1H)、6.81(d, 1H, J=2.1Hz)、7.54(d, 1H, J=8.6Hz)、7.64(d, 1H, J=2.1Hz)、7.76(dd, 1H, J=8.6Hzおよび1.6Hz)、7.82(s, 1H)、8.10(d, 1H, J=1.6Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.3(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.2(CH2)、4 7.5(CH2)、52.9(CH2)、58.6(CH)、107.0(芳香族CH)、111.9(芳香族CH)、118.6(芳香族CH)、118.8(芳香族CH)、122.6(芳香族CH)、125.9(Cq)、128.2(Cq)、145.9(芳香族CH)、148.2(Cq)、155.1(Cq); HRMS(EI-MS): C17H19N4Oの計算値m/z=295.1559、実測値m/z=295.1557。
【0400】
(S)-3-(4-(4-フルオロフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(57)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、33%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.37(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:139℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):974、1022、1042、1060、1160、1225、1330、1400、1452、1494、1560、1612、2869、2936; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.39〜1.54(m, 1H)、1.60〜1.74(m, 1H)、1.74〜1.88(m, 2H)、2.26(六重線, 1H, J=3.1Hz)、2.84〜2.98(m, 3H)、3.07〜3.21(m, 1H)、3.48(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.3Hz)、3.70(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.1Hz)、4.59〜4.68(m, 1H)、7.11(t, 2H, J=8.6Hz)、7.77(s, 1H)、7.77〜7.84(m, 2H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.3(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.2(CH2)、47.5(CH2)、52.9(CH2)、58.7(CH)、116.0(d, 2CHaro, J=22Hz)、118.9(芳香族CH)、127.1(d, Cq, J=3Hz)、127.6(d, 2CHaro, J=8Hz)、146.9(Cq)、162.8(d, Cq, J=247Hz); HRMS(EI-MS): C15H18N4Fの計算値m/z=273.1516、実測値m/z=273.1509。
【0401】
(R)-3-[4-(5-ブロモ-2-フリル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(80)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、38%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.26(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:95/5/1);Mp:144℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):972、1047、1057、1228、1343、1476、1530、1624、2869、2937、3126; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.44〜1.51(m, 1H)、1.59〜1.67(m, 1H)、1.73〜1.87(m, 2H)、2.25(q, 1H, J=3.2Hz)、2.85〜3.00(m, 3H)、3.07〜3.15(m, 1H)、3.49(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.4Hz)、3.64(dd, 1H, J=14.4Hz, 4.0Hz)、4.63〜4.66(m, 1H)、6.40(d, 1H, J=3.6Hz)、6.82(d, 1H, J=3.6Hz)、7.8(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.9(CH2)、28.0(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、108.8(CH)、113.2(CH)、118.6(CH)、121.4(Cq)、139.4(Cq)、148.3(Cq); HRMS(EI-MS): C13H16N4OBrの計算値m/z=323.05020、実測値m/z=323.05015。
【0402】
(R)-3-[4-(4-ブロモ-2-チエニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(81)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、50%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.24(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:106℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):786、988、1054、1226、1326、1452、1497、2870、2938、3107; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.52(m, 1H)、1.61〜1.69(m, 1H)、1.76〜1.85(m, 2H)、2.26(q, 1H, J=3.2Hz)、2.85〜3.00(m, 3H)、3.09〜3.16(m, 1H)、3.49(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.1Hz)、3.66(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.2Hz)、4.60〜4.65(m, 1H)、7.19(s, 1H)、7.26(s, 1H)、7.74(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.6(CH)、110.2(Cq)、118.7(CH)、122.1(CH)、126.4(CH)、134.3(Cq)、141.5(Cq); HRMS(EI-MS): C13H16N4SBrの計算値m/z=339.02766、実測値m/z=339.02736。
【0403】
(R)-3-[4-(4-ブロモ-2-フリル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(82)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、43%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.22(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:129℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):785、980、1042、1210、1325、1452、1534、2869、2940、3115; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.43〜1.50(m, 1H)、1.58〜1.67(m, 1H)、1.72〜1.87(m, 2H)、2.26(q, 1H, J=2.8Hz)、2.85〜2.99(m, 3H)、3.07〜3.14(m, 1H)、3.48(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.2Hz)、3.65(dd, 1H, J=14.4Hzおよび3.6Hz)、4.62〜4.65(m, 1H)、6.87(s, 1H)、7.44(s, 1H)、7.78(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.9(CH2)、28.0(CH)、46.8(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、101.3(Cq)、109.7(CH)、119.0(CH)、139.3(Cq)、140.1(CH)、147.2(Cq); HRMS(EI-MS): C13H16N4OBrの計算値m/z=323.05045、実測値m/z=323.05020。
【0404】
(R)-3-[4-(3-ブロモフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(83)。生成物を、一般手順Dに従うことによって、50%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.18(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:188℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):970、1020、1041、1060、1069、1233、1341、14237、1455、1470、1603、2868、2938; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.44〜1.50(m, 1H)、1.61〜1.65(m, 1H)、1.73〜1.87(m, 2H)、2.27(q, 1H, J=3.2Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.09〜3.17(m, 1H)、3.49(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.68(dd, 1H, J=14.4Hzおよび3.6Hz)、4.63〜4.65(m, 1H)、7.29(t, 1H, J=7.6Hz)、7.45(d, 1H, J=8.0Hz)、7.78(d, 1H, J=8.0Hz)、7.83(s, 1H)、7.98(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、119.3(CH)、122.9(Cq)、124.1(CH)、128.6(CH)、130.4(CH)、131.0(CH)、132.6(Cq)、146.1(Cq); HRMS(EI-MS): C15H18N4.Brの計算値m/z=333.07111、実測値m/z=333.07094。
【0405】
アルコール38のフッ素化
【0406】
【化68】
【0407】
(R)-3-(4-(4-(フルオロメチル)フェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(58)。アルコール38(140mg、0.500mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、次いで、0℃でそれに、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(92μL、0.700mmol)を少しずつ添加した。この反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3溶液の添加によって加水分解した。有機相を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。フッ素化化合物58をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(90/10/0.1)の混合物であった。生成物58を、51%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.41(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:138℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):974、1010、1043、1060、1212、1317、1382、1407、1453、1500、2870、2940; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.41〜1.56(m, 1H)、1.62〜1.74(m, 1H)、1.74〜1.94(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=3.1Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.09〜3.24(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.6Hz, 9.6Hzおよび2.0Hz)、3.72(dd, 1H, J=14.5Hzおよび5.1Hz)、4.61〜4.70(m, 1H)、5.41(d, 2H, J=47.8Hz)、7.44(dd, 2H, J=8.6Hzおよび1.6Hz)、7.84(s, 1H)、7.88(dd, 2H, J=8.6Hzおよび1.0Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.3(CH2)、26.2(CH2)、28.4(CH)、47.1(CH2)、47.5(CH2)、52, 9(CH2)、58.7(CH)、84.5(d, CH2, J=166Hz)、119.4(芳香族CH)、126.1(2CH芳香族)、128.2(d, 2CHaro, J=6Hz)、131.4(d, Cq, J=3Hz)、136.2(d, Cq, J=17
Hz)、147.3(Cq); HRMS(EI -MS): C16H20N4Fの計算値m/z=287.1672、実測値m/z=287.1660。
【0408】
4位および5位で置換されたトリアゾール環を含むキヌクリジンタイプ化合物60の調製
【0409】
【化69】
【0410】
(R)-4-フェニル-1-(キヌクリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-5-アミン(60)。アルゴン雰囲気下、3(R)-アミノキヌクリジン36(400mg、2.00mmol)および1H-イミダゾール-1-スルホニルアジド15(464mg、2.20mmol)を12mLのメタノールに溶解させ、次いでそれに、以下のもの、すなわち、K2CO3(830mg、6.00mmol)および触媒量のCuSO4・5H2O(50mg、0.200mmol)を連続的に添加した。この反応媒体を周囲温度で6時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。次いで、結果としての得られた固体を20mLのエチルエーテルに再び溶解させ、真空ろ過し、次いで、20mLのエチルエーテルで2回洗浄した。ろ液を減圧下で蒸発させた後、アジド59をさらに精製することなく、その後の工程に関与させた。
【0411】
10mLの無水THF中のアジド59(2.00mmol)の溶液に、以下のもの、すなわちフェニルアセトニトリル(0.28mL、2.40mmol)およびt-BuOK(337mg、3.00mmol)を周囲温度で添加した。この反応媒体をアルゴン雰囲気下周囲温度で12時間撹拌した。その後、溶媒を蒸発させ、次いで、残渣をジクロロメタンに再び溶解させ、水で洗浄した。有機相を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(90/10/0.1)、次いで(70/30/0.1)の混合物であった。アミン60を43%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.11(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:70/30/0.1);Mp:120℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):982、1007、1056、1266、1323、1360、1445、1510、1585、1607、1633、2870、2940、3175、3307; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.33〜1.48(m, 1H)、1.72〜2.00(m, 3H)、2.12(q, 1H, J=3.1Hz)、2.82〜3.01(m, 3H)、3.26〜3.40(m, 2H)、3.71〜3.80(m, 2H)、4.01(dd, 1H, J=14.2Hz, 4.8Hz)、4.23〜4, 32(m, 1H)、7.27〜7.35(m, 1H)、7.41〜7.49(m, 2H)、7.67〜7.72(m, 2H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、26.1(CH2)、26.9(CH)、47.2(CH2)、47.4(CH2) 51.5(CH2)、54.7(CH)、125.9(2CH芳香族)、127.2(芳香族CH)、129.2(2CH芳香族)、131.7(Cq)、131.9(Cq)、137.3(Cq); HRMS(EI-MS): C15H20N5の計算値m/z=270.1719、実測値m/z=270.1732。
【0412】
キヌクリジンタイプ化合物61〜63および84〜111の調製
【0413】
【化70A】
【化70B】
【0414】
一般手順E1:1.5mLのトルエンと0.5mlのエタノールとの混合物中における化合物54、41および80〜83のうちから選択した臭素化誘導体(50mg、0.147mmol)の溶液に、以下のもの、すなわち、所望のホウ酸(0.176mmol)、K2CO3(41mg、0.294mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(17mg、0.0147mmol)を添加した。脱気後、この反応混合物にマイクロ波を150℃で10分間照射した。次いで、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(80/20/0.1)の混合物であった。
【0415】
(R)-3-(4-(2,2'-ビチオフェン-5-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(61)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、73%の収率で褐色固体の形態で単離した。Rf:0.25(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:182℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):1042、1067、1210、1340、1425、1454、1503、1584、2867、2937; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.44〜1.54(m, 1H)、1.63〜1, 74(m, 1H)、1.76〜1.88(m, 2H)、2.26〜2.30(m, 1H)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.10〜3.20(m, 1H)、3.45〜3.54(m, 1H)、3.70(dd, 1H, J=14.3Hzおよび4.6Hz) 4.60〜4.67(m, 1H)、7.03(dd, 1H, J=4.9Hzおよび3.8Hz)、7.14(d, 1H, J=3.6Hz)、7.19〜7.24(m, 2H)、7.28(d, 1H, J=3.6Hz)、7.73(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.1(CH2)、26.1(CH2)、28.3(CH)、47.1(CH2)、47.4(CH2)、52.7(CH2)、58.7(CH)、118.6(芳香族CH)、124.0(芳香族CH)、124.3(芳香族CH)、124.7(芳香族CH)、124.8(芳香族CH)、128.1(芳香族CH)、131.8(Cq)、137.1(Cq)、137.3(Cq)、142.6(Cq); HRMS(EI-MS): C17H19N4O2の計算値m/z=343.1051、実測値m/z=343.1055。
【0416】
(R)-3-(4-(5-(フラン-2-イル)チオフェン-2-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)キヌクリジン(62)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、83%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.27(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:180℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):977、1070、1442、1647、2939、3243; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.44〜1.53(m, 1H)、1.64〜1.73(m, 1H)、1.76〜1.88(m, 2H)、2.28(q, 1H, J=3.0Hz)、2.87〜3.01(m, 3H)、3.10〜3.20(m, 1H)、3.49(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.1Hz)、3.68(ddd, 1H, J=14.4Hz, 5.0Hzおよび1, 5Hz)、4.61〜4.66(m, 1H)、6.46(dd, 1H, J=3.4Hzおよび1.8Hz)、6.54(d, 1H, J=3.4Hz)、7.21(d, 1H, J=3.8Hz)、7.31(d, 1H, J=3.8Hz)、7.41〜7.42(m, 1H)、7.73(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.1(CH2)、26.1(CH2)、28.3(CH)、47.1(CH2)、47.4(CH2)、52.8(CH2)、58.7(CH)、105.6(芳香族CH)、112.0(芳香族CH)、118.6(CH芳香族)、123.1(芳香族CH)、124.8(芳香族CH)、131.8(Cq)、133.4(Cq)、142.0(芳香族CH)、142.6(Cq)、149.3(Cq); HRMS(EI-MS): C17H19N4OSの計算値m/z=327.1280、実測値m/z=327.1284。
【0417】
(R)-(4-(5-(1-(キヌクリジン-3-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)チオフェン-2-イル)フェニル)メタノール(63)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、72%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.17(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:253℃。IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):983、1041、1214、1306、1355、1416、1454、1502、2823、2872、2941、3110; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.38〜1.52(m, 2H)、1.72〜1.80(m, 2H)、2.20〜2.26(m, 1H)、2.76〜2.85(m, 3H)、2.96〜3.05(m, 1H)、3.34〜3.51(m, 2H)、4.56(d, 2H, J=4.8Hz)、4.76〜7.82(m, 1H)、5.27(t, 1H, J=4.8Hz)、7.41(d, 2H, J=7.8Hz)、7.47(d, 1H, J=3.1Hz)、7.54(d, 1H, J=3.1Hz)、7.69(d, 2H, J=7.8Hz)、8.72(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 19.6(CH2)、25.3(CH2)、27.6(CH)、46.3(CH2)、46.6(CH2)、51.9(CH2)、57.6(CH)、62.5(CH2)、120.3(芳香族CH)、123.9(芳香族CH)、124.9(2CH芳香族)、125.1(芳香族CH)、127.1(2CH芳香族)、131.9(Cq)、132.1(Cq)、141.4(Cq)、142.2(2Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4OSの計算値m/z=367.1593、実測値m/z=367.1609。
【0418】
(R)-[4-[5-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-2-フリル]-フェニル]-メタノール(84)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、72%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.17(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:96/4/1);Mp:209℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):792、980、1042、1201、1327、1413、1457、1502、2879、2946、3116; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.31〜1.46(m, 2H)、1.65〜1.77(m, 2H)、2.20〜2.22(m, 1H)、2.71〜2.78(m, 3H)、2.93〜3.01(m, 1H)、3.34〜3.50(m, 2H)、4.51(d, 2H, J=5.5Hz)、4.72〜4.81(m, 1H)、5.23(t, 1H, J=5.5Hz)、6.88(d, 2H, J=3.2Hz)、7.02(d, 1H, J=3.2Hz)、7.38(d, 1H, J=8.2Hz)、7.74(d, 2H, J=8.2Hz)、8.67(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.7(CH2)、28.1(CH)、46.8(CH2)、47.0(CH2)、52.1(CH2)、57.9(CH)、63.0(CH2)、107.6(CH)、108.7(CH)、121.0(CH)、123.6(2CH)、127.3(2CH)、128.9(Cq)、139.3(Cq)、142.5(Cq)、146.0(Cq)、152.9(Cq); HRMS(EI-MS) : C20H23N4O2の計算値m/z=351.18155、実測値m/z=351.18154。
【0419】
(R)-[3-[5-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H2,3-トリアゾール-4-イル]-2-チエニル]フェニル]メタノール(85)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、75%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.17(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:181℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):796、988、1040、1226、1323、1452、1488、2870、2938、3108; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.35〜1.50(m, 2H)、1.66〜1.81(m, 2H)、2.20〜2.22(m, 1H)、2.72〜2.87(m, 3H)、2.93〜3.05(m, 1H)、3.34〜3.51(m, 2H)、4.57(s, 2H)、4.74〜4.81(m, 1H)、5.33(bl, 1H)、7.28(d, 1H, J=12.0Hz)、7.39(t, 1H, J=12.0Hz)、7.46(d, 1H, J=6.0Hz)、7.53(d, 1H, J=6.0Hz)、7.58(d, 1H, J=12.0Hz)、7.65(s, 1H)、8.70(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.7(CH2)、28.0(CH)、46.7(CH2)、47.0(CH2)、52.2(CH2)、57.9(CH)、63.0(CH2)、120.8(CH)、123.5(CH)、123.9(CH)、124.6(CH)、125.6(CH)、126.2(CH)、129.3(CH)、132.8(Cq)、133.6(Cq)、141.8(Cq)、142.8(Cq)、144.0(Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4OSの計算値m/z=367.15871、実測値m/z=367.15904。
【0420】
(R)-[4-[5-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-3-チエニル]フェニル]メタノール(86)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、72%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.18(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:196℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):749、785、981、1042、1061、1211、1325、1413、1452、1534、2870、2941、3116; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 1.34〜1.50(m, 2H)、1.66〜1.78(m, 2H)、2.19(q, 1H, J=2.8Hz)、2.74〜2.83(m, 3H)、2.94〜3.01(m, 1H)、3.40(d, 2H, J=7.2Hz)、4.51(s, 2H)、4.75〜4.79(m, 1H)、5.20(bl, 1H)、7.35(d, 2H, J=8.2Hz)、7.68(d, 2H, J=8.2Hz)、7.80(d, 1H, J=0.8Hz)、7.89(d, 1H, J=0.8Hz)、8.70(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.6(CH2)、28.0(CH)、46.7(CH2)、47.0(CH2)、52.3(CH2)、57.8(CH)、63.0(CH2)、120.1(CH)、120.7(CH)、123.3(CH)、126.0(2CH)、127.4(2CH)、133.7(Cq)、134.3(Cq)、142.0(Cq)、142.1(Cq)、142.2(Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4OSの計算値m/z=367.15871、実測値m/z=367.15889。
【0421】
(R)-3-[4-[5-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニル]-1H,1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(87)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、80%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.20(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:163℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):784、801、986、1077、1241、1320、1387、1447、1526、1581、2871、2939、3127; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.46〜1.52(m, 1H)、1.64〜1.71(m, 1H)、1.74〜1.87(m, 2H)、2.28(q, 1H, J=2.8Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.10〜3.14(m, 1H)、3.46(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.0Hz)、3.66(dd, 1H, J=14.4Hz, 4.0Hz)、4.63〜4.65(m, 1H)、6.96(dd, 1H, J=8.4Hzおよび2.4Hz)、7.26(d, 1H, J=3.8Hz)、7.35(d, 1H, J=3.8Hz)、7.78(s, 1H)、7.97(td, 1H, J=8.4Hzおよび2.2Hz)、8.46(d, 1H, J=2.2Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.6(CH)、109.7(d, CH, J=38Hz)、118.6(CH)、124.7(CH)、124.9(CH)、128.4(d, Cq, J=5Hz)、133.6(Cq)、138.2(d, CH, J=8Hz)、138.3(Cq)、142.1(Cq)、144.3(d, CH, J=14Hz)、162.8(d, Cq, J=239Hz); HRMS(EI-MS): C18H19N5Sの計算値m/z=356.13397、実測値m/z=356.13432。
【0422】
(R)-3-[4-[4-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(88)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、79%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.20(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:136℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):793、972、1055、1219、1310、1402、1459、1589、2868、2938、3115; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.46〜1.53(m, 1H)、1.65〜1.73(m, 1H)、1.77〜1.87(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=2.8Hz)、2.87〜3.01(m, 3H)、3.11〜3.18(m, 1H)、3.51(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.0Hz)、3.70(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.0Hz)、4.65〜4.68(m, 1H)、6.98(dd, 1H, J=8.4Hzおよび2.8Hz)、7.41(s, 1H)、7.63(s, 1H)、7.81(s, 1H)、7.98(td, 1H, J=8.4Hzおよび2.8Hz)、8.46(d, 1H, J=1.6Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.6(CH)、109.6(d, CH, J=38Hz)、118.7(CH)、120.7(CH)、122.5(CH)、129.5(d, Cq, J=5Hz)、134.7(Cq)、138.0(Cq)、138.8(d, CH, J=7Hz)、142.1(Cq)、145.0(d, CH, J=15Hz) 162.8(d, Cq, J=238Hz); HRMS(EI-MS): C18H19N5SFの計算値m/z=356.13397、実測値m/z=356.13430。
【0423】
(R)-[3-[5-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-3-チエニル]フェニル]メタノール(89)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、77%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.21(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:211℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):787、996、1041、1162、1233、1324、1437、1455、1603、2868、2937、3367; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.43〜1.58(m, 1H)、1.62〜1.90(m, 3H)、2.26〜2.32(m, 1H)、2.47(bl, 1H)、2.83〜3.01(m, 3H)、3.09〜3.19(m, 1H)、3.46(ddd, 1H, J=15.6Hz, 12.0Hzおよび3.6Hz)、3.66(dd, 1H, J=15.6Hzおよび7.6Hz)、4.60〜4.69(m, 1H)、4.76(s, 2H)、7.32(d, 1H, J=12.2Hz)、7.38〜7.44(m, 2H)、7.56(dd, 1H, J=12.2Hzおよび2.2Hz)、7.66(s, 1H)、7.70(d, 1H, J=2.2Hz)、7.78(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.8(CH2)、28.0(CH)、46.8(CH2)、47.1(CH2)、52.5(CH2)、58.4(CH)、65.0(CH2)、118.5(CH)、119.9(CH)、123.2(CH)、124.8(CH)、125.3(CH)、125.8(CH)、129.0(CH)、133.7(Cq)、135.7(Cq)、141.8(Cq)、142.5(2Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4OSの計算値m/z=367.15871、実測値m/z=367.15909。
【0424】
(R)-[4-[5-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-3-フリル]フェニル]メタノール(90)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、71%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.2(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:96/4/1);Mp:202℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):795、986、1039、1163、1273、1351、1462、1528、1579、2185、2946; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.34〜1.46(m, 2H)、1.69〜1.73(m, 2H)、2.19(q, 1H, J=2.8Hz)、2.74〜2.83(m, 3H)、2.94〜3.01(m, 1H)、3.35〜3.51(m, 3H)、4.49(s, 2H)、4.76〜4.80(m, 1H)、7.250(s, 1H)、7.33(d, 2H, J=8.2Hz)、7.62(d, 2H, J=8.2Hz)、7.24(s, 1H)、8.59(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.5(CH2)、28.0(CH)、46.7(CH2)、46.9(CH2)、52.0(CH2)、57.8(CH)、63.1(CH2)、105.2(CH)、121.3(CH)、125.7(2CH)、127.3(2CH)、127.7(Cq)、130.3(Cq)、139.1(CH)、139.2(Cq)、141.9(Cq)、147.5(Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4O2の計算値m/z=351.18155、実測値m/z=351.18173。
【0425】
(R)-3-[4-[4-(6-フルオロ-3-ピリジル)-2-フリル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(91)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、73%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.22(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:96/4/1);Mp:210℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):791、986、1058、1247、1310、1418、1491、1564、2872、2944、3091; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.53(m, 1H)、1.62〜1.68(m, 1H)、1.76〜1.89(m, 2H)、2.29(q, 1H, J=3.2Hz)、2.87〜3.01(m, 3H)、3.10〜3.18(m, 1H)、3.51(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび3.2Hz)、3.70(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.8Hz)、4.66〜4.69(m, 1H)、6.98(dd, 1H, J=8.4Hzおよび2.8Hz)、7.13(s, 1H)、7.74(s, 1H)、7.85(s, 1H)、7.90(td, 1H, J=8.4Hzおよび2.4Hz)、8.40(d, 1H, J=2.4Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.7(CH2)、58.6(CH)、105.0(CH)、109.7(d, CH, J=38Hz)、118.9(CH)、124.0(Cq)、126.1(d, Cq, J=4Hz)、137.8(CH)、138.4(d, CH, J=8Hz)、139.7(Cq)、144.6(d, CH, J=15Hz)、148.0(Cq)、162.8(d, Cq, J=238Hz); HRMS(EI-MS): C18H19N5FOの計算値m/z=340.15681、実測値m/z=340.15696。
【0426】
(R)-[3-[5-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-3-フリル]フェニル]メタノール(92)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、72%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.19(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:96/4/1);Mp:212℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):798、970、1041、1205、1343、1438、1455、1567、2868、2939、3397; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.40〜1.53(m, 1H)、1.60〜1.66(m, 1H)、1.74〜1.84(m, 2H)、2.26(q, 1H, J=2.8Hz)、2.82〜2.96(m, 3H)、3.03〜3.10(m, 2H)、3.44(ddd, 1H, J=15.6Hz, 12.0Hzおよび3.6Hz)、3.58(dd, 1H, J=15.6Hzおよび7.6Hz)、4.62〜4.64(m, 1H)、4.71(s, 2H)、7.15(s, 1H)、7.28(d, 1H, J=7.6Hz)、7.56(t, 1H, J=7.6Hz)、7.43(d, 1H, J=7.6Hz)、7.54(s, 1H)、7.73(s, 1H)、7.78(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.8(CH2)、25.8(CH2)、27.9(CH)、46.7(CH2)、47.0(CH2)、52.4(CH2)、58.3(CH)、64.8(CH2)、105.5(CH)、118.7(CH)、124.3(CH)、124.8(CH)、125.8(CH)、128.0(Cq)、129.0(CH)、132.1(Cq)、137.9(CH)、140.0(Cq)、142.0(Cq)、147.2(Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4O2の計算値m/z=351.18155、実測値m/z=351.18165。
【0427】
(R)-[4-[4-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]フェニル]メタノール(93)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、81%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.18(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:250℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):798、973、1042、1223、1344、1429、1451、1661、2869、2938、3119; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.36〜1.49(m, 2H)、1.69〜1.75(m, 2H)、2.20(q, 1H, J=2.8Hz)、2.73〜2.80(m, 3H)、2.96〜3.03(m, 1H)、3.35〜3.49(m, 2H)、4.54(d, 2H, J=3.2Hz)、4.75〜4.77(m, 1H)、5.21(bl, 1H)、7.40(d, 2H, J=8.2Hz)、7.68(d, 2H, J=8.2Hz)、7.76(d, 2H, J=8.4Hz)、7.96(d, 2H, J=8.4Hz)、8.78(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 20.0(CH2) 25.7(CH2)、28.1(CH)、46.8(CH2)、47.0(CH2)、52.3(CH2)、57.8(CH)、63.0(CH2)、121.3(CH)、126.1(2CH)、126.6(2CH)、127.3(2CH)、127.4(2CH)、130.2(Cq)、138.3(Cq)、139.7(Cq)、142.3(Cq)、146.2(Cq); HRMS(EI-MS): C22H25N4Oの計算値m/z=361.20229、実測値m/z=361.20277。
【0428】
(R)-3-[4-[4-(6-フルオロ-3-ピリジル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(94)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、85%の収率で黄色固体の形態で単離した。Rf:0.22(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:181℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):811、987、1039、1253、1372、1474、1590、2871、2942、3115; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.47〜1.53(m, 1H)、1.67〜1.85(m, 3H)、2.30(q, 1H, J=3.2Hz)、2.88〜3.02(m, 3H)、3.13〜3.20(m, 1H)、3.51(ddd, 1H, J=14.2Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.72(dd, 1H, J=14.2Hzおよび4.0Hz)、4.66〜4.69(m, 1H)、7.01(dd, 1H, J=8.4Hzおよび2.8Hz)、7.61(d, 2H, J=8.2Hz)、7.88(s, 1H)、7.95(d, 2H, J=8.4Hz)、8.01(td, 1H, J=8.2Hzおよび2.4Hz)、8.45(d, 1H, J=2.4Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2) 47.3(CH2)、52.7(CH2)、58.5(CH)、109.5(d, CH, J=37Hz)、119.2(CH)、126.3(2CH)、127.4(2CH)、130.6(Cq)、134.2(d, Cq, J=4Hz)、136.2(Cq)、139.5(d, CH, J=8Hz)、145.6(d, CH, J=15Hz)、146.8(Cq)、163.1(d, Cq, J=238Hz); HRMS(EI-MS): C20H21N5Fの計算値m/z=350.17755、実測値m/z=350.17782。
【0429】
(R)-[3-[4-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]フェニル]メタノール(95)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、80%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.18(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:207℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):792、982、1038、1225、1324、1437、1455、1603、2874、2941、3367; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.32〜1.52(m, 2H)、1.67〜1.74(m, 2H)、2.20(q, 1H, J=2.8Hz)、2.73〜2.80(m, 3H)、2.96〜3.05(m, 1H)、3.36〜3.50(m, 2H)、4.58(s, 2H)、4.76〜4.78(m, 1H)、5.25(bl, 1H)、7.32(d, 1H, J=7.2Hz)、7.43(t, 1H, J=7.6Hz)、7.58(d, 1H, J=7.6Hz)、7.67(s, 1H)、7.75(d, 2H, J=8.2Hz)、7.97(d, 2H, J=8.2Hz)、8.79(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.7(CH2)、28.1(CH)、46.8(CH2)、47.0(CH2)、52.2(CH2)、57.8(CH)、63.3(CH2)、121.4(CH)、124.9(CH)、125.2(CH)、126.1(3CH)、127.4(2CH)、129.1(CH)、130.4(Cq)、139.8(Cq)、139.9(Cq)、143.7(Cq)、146.2(Cq); HRMS(EI-MS): の計算値C22H25N4Oの計算値m/z=361.20229、実測値m/z=361.20262。
【0430】
(R)-[4-[3-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]フェニル]メタノール(98)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、87%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.18(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:214℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):793、972、1041、1222、1320、1451、1481、1660、2868、2939、3077; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.31〜1.49(m, 2H)、1.70〜1.74(m, 2H)、2.20(q, 1H, J=2.8Hz)、2.74〜2.78(m, 3H)、2.94〜3.01(m, 1H)、3.38〜3.46(m, 2H)、4.55(s, 2H)、4.74〜4.78(m, 1H)、5.23(bl, 1H)、7.42(d, 2H, J=7.6Hz)、7.51(t, 1H, J=7.6Hz)、7.61(d, 1H, J=7.6Hz)、7.69(d, 2H, J=7.6Hz)、7.87(d, 1H, J=7.6Hz)、8.14(s, 1H)、8.85(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.7(CH2)、28.1(CH)、46.8(CH2)、47.0(CH2)、52.3(CH2)、57.8(CH)、63.0(CH2)、121.5(CH)、123.7(CH)、124.3(CH)、126.3(CH)、126.8(2CH)、127.4(2CH) 129.9(CH)、131.9(Cq)、138.6(Cq)、141.0(Cq)、142.5(Cq)、146.5(Cq); HRMS(EI-MS): C22H25N4Oの計算値m/z=361.20229、実測値m/z=361.20237
【0431】
(R)-[3-[3-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]フェニル]メタノール(99)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、80%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.18(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:201℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):793、984、1042、1262、1326、1423、1436、1612、1697、1719、2870、2943、3133; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6) δ(ppm) 1.34〜1.48(m, 2H)、1.69〜1.75(m, 2H)、2.20(q, 1H, J=2.8Hz)、2.75〜2.79(m, 3H)、2.94〜3.01(m, 1H)、3.35〜3.48(m, 2H)、4.58(d, 2H, J=5.6Hz)、4.72〜4.79(m, 1H)、5.25(d, 1H, J=5.6Hz)、7.34(d, 1H, J=7.6Hz)、7.44(t, 1H, J=7.6Hz)、7.51〜7.63(m, 3H)、7.66(s, 1H)、7.87(d, 1H, J=7.6Hz)、8.14(s, 1H)、8.85(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.7(CH2)、28.1(CH)、46.8(CH2)、47.0(CH2)、52.2(CH2)、57.8(CH)、63.3(CH2)、121.5(CH)、123.8(CH)、124.5(CH)、125.2(CH)、125.5(CH)、126.2(CH)、126.5(CH)、129.1(CH)、129.9(CH)、131.9(Cq)、140.1(Cq)、141.3(Cq)、143.7(Cq)、146.5(Cq); HRMS(EI-MS): C22H25N4Oの計算値m/z=361.20229、実測値m/z=361.20245。
【0432】
(R)-3-[4-[3-(6-フルオロ-3-ピリジル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(100)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、82%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.23(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:164℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):789、980、1061、1208、1344、1454、1473、1590、2865、2940、3059; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.55(m, 1H)、1.65〜1.70(m, 1H)、1.75〜1.87(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=3.2Hz)、2.88〜2.97(m, 3H)、3.12〜3.19(m, 1H)、3.51(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.72(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.0Hz)、4.66〜4.68(m, 1H)、7.01(dd, 1H, J=8.4Hzおよび2.8Hz)、7.48〜7.54(m, 2H)、7.82(d, 1H, J=7.2Hz)、7.89(s, 1H)、8.01〜8.06(m, 2H)、8.46(d, 1H, J=2.0Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、109.4(d, CH, J=37Hz)、119.2(CH)、124.3(CH)、125.3(CH)、126.7(CH)、129.6(CH)、131.6(Cq)、134.5(d, Cq, J=4Hz)、137.4(Cq)、139.8(d, CH, J=8Hz)、145.8(d, CH, J=15Hz)、147.0(Cq)、163.2(d, Cq, J=238Hz); HRMS(EI-MS): C20H21N5Fの計算値m/z=350.17755、実測値m/z=350.17766。
【0433】
(R)-3-[4-(5-フェニル-2-チエニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(106)。生成物を、一般手順E1に従うことによって、80%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.25(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:184℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):789、982、1060、1209、1323、1404、1455、1498、1590、2866、2940、3059; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.43〜1.55(m, 1H)、1.62〜1.80(m, 3H)、2.28(q, 1H, J=2.8Hz)、2.85〜3.03(m, 3H)、3.12〜3.19(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.8Hz)、4.70(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.0Hz)、4.62〜4.65(m, 1H)、7.27〜7.32(m, 2H)、7.35〜7.41(m, 3H)、7.63(t, 2H, J=7.6Hz)、7.75(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.3(CH)、118.4(CH)、123.5(CH)、124.9(CH)、125.6(2CH)、127.6(CH)、128.9(2CH)、132.2(Cq)、134.0(Cq)、142.6(Cq)、143.8(Cq); HRMS(EI-MS): C19H21N4Sの計算値m/z=337.148144、実測値m/z=337.148472。
【0434】
【化71】
【0435】
一般手順E2:3mLのトルエンと1mLのメタノールとの混合物中における臭素化誘導体(化合物41、54、80、81、82または83)(1.0mmol)の溶液に、以下のもの、すなわち、所望のホウ酸(1.2mmol)、K2CO3(2.0mmol)および[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)PdCl2(dppf)(0.01mmol)を添加した。脱気後、反応混合物にマイクロ波を70℃で50分間照射した。溶媒を蒸発させ、次いで、残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OHの混合物であった。
【0436】
(R)-3-[4-[4-(2-チエニル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(96)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、86%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.17(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:214℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):791、988、1042、1222、1314、1404、1450、1493、2867、2937、3120; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.54(m, 1H)、1.65〜1.83(m, 3H)、2.29(q, 1H, J=2.8Hz)、2.87〜3.01(m, 3H)、3.12〜3.20(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび3.2Hz)、3.72(dd, 1H, J=14.4Hzおよび3.2Hz)、4.64〜4.66(m, 1H)、7.10(dd, 1H, J=5.0Hzおよび3.6Hz)、7.29(dd, 1H, J=5.0Hzおよび1.2Hz)、7.33〜7.37(m, 1H)、7.68(d, 2H, J=8.4Hz)、7.83〜7.87(m, 3H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2) 26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.3(CH2)、52.6(CH2)、58.4(CH)、118.9(CH)、123.2(CH)、124.9(CH)、126.0(2CH)、126.2(2CH)、128.1(CH)、129.6(Cq)、134.1(Cq)、143.9(Cq)、147.1(Cq); HRMS(EI-MS): C19H21N4Sの計算値m/z=337.14814、実測値m/z=337.14848。
【0437】
(R)-5-[4-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]チオフェン-2-カルバルデヒド(97)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、83%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.19(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:228℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):806、972、1041、1223、1315、1404、1450、1660、2868、2938、3117; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.54(m, 1H)、1.65〜1.74(m, 1H)、1.77〜1.88(m, 2H)、2.29(q, 1H, J=3.2Hz)、2.86〜3.00(m, 3H)、3.11〜3.18(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび3.6Hz)、3.71(dd, 1H, J=14.4Hzおよび3.6Hz)、4.64〜4.67(m, 1H)、7.42(d, 1H, J=4.0Hz)、7.71〜7.74(m, 3H)、7.88〜7.91(m, 3H)、9.88(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、119.4(CH)、124.1(CH)、126.2(2CH)、126.8(2CH)、131.7(Cq)、132.6(Cq)、137.4(CH)、142.4(Cq)、146.6(Cq)、153.6(Cq)、182.7(CH); HRMS(EI-MS): C20H21N4SOの計算値m/z=365.14306、実測値m/z=365.14334。
【0438】
(R)-5-[3-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]チオフェン-2-カルバルデヒド(101)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、80%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.24(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:150℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):792、986、1070、1223、1316、1405、1450、1659、2868、2938、3120; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.46〜1.56(m, 1H)、1.66〜1.90(m, 3H)、2.29(q, 1H, J=2.8Hz)、2.88〜3.02(m, 3H)、3.13〜3.20(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび3.6Hz)、3.71(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.2Hz)、4.67〜4.69(m, 1H)、7.47〜7.51(m, 2H)、7.63(d, 1H, J=7.2Hz)、7.76(d, 1H, J=4.2Hz)、7.85(d, 1H, J=8.0Hz)、7.91(s, 1H)、8.17(s, 1H)、9.91(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、119.4(CH)、123.5(CH)、124.5(CH)、126.0(CH)、126.5(CH)、129.7(CH)、131.7(Cq)、133.6(Cq)、137.3(CH)、142.6(Cq)、146.7(Cq)、153.7(Cq)、182.7(CH); HRMS(EI-MS): C20H21N4SOの計算値m/z=365.14306、実測値m/z=365.14324。
【0439】
(R)-4-[4-[5-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-2-チエニル]フェニル]メチル]モルホリン(102)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、83%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.21(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:222℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):791、987、1040、1220、1345、1451、1498、1662、2803、2868、2938; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.41〜1.53(m, 1H)、1.62〜1.86(m, 3H)、2.27(q, 1H, J=2.8Hz)、2.45〜2.28(m, 4H)、2.28〜3.00(m, 3H)、3.10〜3.19(m, 1H)、3.46〜3.50(m, 3H)、3.66〜3.72(m, 5H)、4.61〜4.64(m, 1H)、7.27(d, 1H, J=8.0Hz)、7.33〜7.36(m, 3H)、7.57(d, 2H, J=8.0Hz)、7.73(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、53.6(2CH2)、58.5(CH)、63.0(CH2)、37.0(2CH2)、118.3(CH)、123.4(CH)、124.9(CH)、125.5(2CH)、129.7(2CH)、132.0(Cq)、133.0(Cq)、137.4(Cq)、142.6(Cq)、143.6(Cq); HRMS(EI-MS): C24H30N5OSの計算値m/z=436.216558、実測値m/z=436.216563。
【0440】
(R)-3-[4-[5-[4-(1-ピペリジルメチル)フェニル]-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(103)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、80%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.21(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:230℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):792、995、1103、1215、1366、1415、1451、1662、2866、2934、3120; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.38〜1.52(m, 3H)、1.56〜1.62(m, 4H)、1.64〜1.88(m, 3H)、2.28(q, 1H, J=2.8Hz)、2.32〜2.49(m, 4H)、2.86〜3.01(m, 3H)、3.11〜3.18(m, 1H)、3.45〜3.52(m, 3H)、3.69(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.2Hz)、4.62〜4.64(m, 1H)、7.27(d, 1H, J=8.0Hz)、7.33〜7.35(m, 3H)、7.57(d, 2H, J=8.0Hz)、7.74(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、24.3(CH2)、25.9(2CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、54.5(2CH2)、58.5(CH)、63.4(CH2)、118.3(CH)、123.2(CH)、124.9(CH)、125.4(2CH)、129.7(2CH)、131.8(Cq)、132.6(Cq)、138.3(Cq)、142.6(Cq)、143.8(Cq); HRMS(EI-MS): C25H32N5Sの計算値m/z=434.237293、実測値m/z=434.237451。
【0441】
(R)-3-[4-[5-[4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]フェニル]-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(104)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、75%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.20(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:214℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):792、973、1040、1222、1347、1450、1661、2869、2939、3120; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.53(m, 1H)、1.62〜1.85(m, 3H)、2.27〜2.70(m, 12H)、2.84〜3.00(m, 3H)、3.10〜3.18(m, 1H)、3.45〜3.52(m, 3H)、3.69(dd, 1H, J=14.4Hzおよび5.2Hz)、4.61〜4.64(m, 1H)、7.27(d, 1H, J=8.0Hz)、7.33〜7.35(m, 3H)、7.57(d, 2H, J=8.0Hz)、7.74(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.0(CH3)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(2CH2)、53.1(2CH2)、55.1(CH2)、58.5(CH)、62.6(CH2)、118.3(CH)、123.3(CH)、124.9(CH)、125.5(2CH)、129.7(2CH)、131.9(Cq)、132.8(Cq)、137.9(Cq)、142.6(Cq)、143.7(Cq); HRMS(EI-MS): C25H33N6Sの計算値m/z=449.248193、実測値m/z=449.248404。
【0442】
メチル-2-フルオロ-4-[5-[1-[(3R)-キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-2-チエニル]安息香酸塩(105)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、85%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.20(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:250℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):785、926、1090、1262、1326、1422、1472、1612、1703、1718、2870、2943、3133; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.30〜1.52(m, 2H)、1.63〜1.81(m, 2H)、2.20(q, 1H, J=2.8Hz)、2.71〜3.03(m, 4H)、3.33〜3.50(m, 2H)、3.87(s, 3H)、4.71〜4.83(m, 1H)、7.51(d, 1H, J=3.5Hz)、7.62(d, 1H, J=8.0Hz)、7.70〜7.81(m, 2H)、7.93(t, 1H, J=8.0Hz)、8.76(s, 1H); 13C NMR(62.5MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.6(CH2)、25.4(CH2)、27.9(CH)、46.5(CH2)、46.8(CH2)、51.8(CH2)、52.3(CH3)、58.3(CH)、113.2(d, CH, J=38Hz)、116.7(d, Cq, J=10Hz)、119.5(CH)、120.9(d, CH, J=6Hz)、125.5(CH)、125.9(CH)、132.8(CH)、134.1(Cq)、140.4(d, Cq, J=15Hz)、140.9(d, Cq, J=3Hz)、142.2(Cq)、162.3(d, Cq, J=258Hz)、164.7(d, Cq, J=4Hz); HRMS(EI-MS): C21H22N4O2FSの計算値m/z=413.144202、実測値m/z=413.144364。
【0443】
メチル-2-クロロ-4-[5-[1-[(3R)-キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]-2-チエニル]安息香酸塩(107)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、79%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.20(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:200℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):792、988、1028、1131、1283、1433、1446、1594、1701、2867、2936、3134; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.43〜1.55(m, 1H)、1.62〜1.88(m, 3H)、2.28(q, 1H, J=2.8Hz)、2.87〜3.00(m, 3H)、3.08〜3.20(m, 1H)、3.48(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.8Hz)、3.69(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.2Hz)、3.92(s, 3H)、4.64〜4.67(m, 1H)、7.36(s, 2H)、7.51(dd, 1H, J=8.0Hzおよび1.2Hz)、7.67(s, 1H)、7.78(s, 1H)、7.87(d, 1H, J=8.0Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 19.9(CH2)、25.8(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.4(CH3)、52.5(CH2)、58.5(CH)、118.8(CH)、123.3(CH)、125.1(CH)、125.6(CH)、127.6(CH)、127.8(Cq)、132.3(CH)、134.4(Cq)、134.7(Cq)、138.4(Cq)、140.5(Cq)、142.1(Cq)、165.5(Cq); HRMS(EI-MS): C21H22N4ClO2Sの計算値m/z429.114651、実測値m/z=429.114907。
【0444】
(R)-3-[4-[3-(6-クロロ-3-ピリジル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(108)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、20%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.17(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp(分解):80℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):831、987、1039、1233、1343、1403、1455、1581、2865、2938、3053; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.43〜1.56(m, 1H)、1.66〜1.70(m, 1H)、1.77〜1.90(m, 2H)、2.31(q, 1H, J=3.0Hz)、2.88〜3.02(m, 3H)、3.11〜3.21(m, 1H)、3.51(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.8Hzおよび2.2Hz)、3.72(dd, 1H, J=14.4Hzおよび3.6Hz)、4.67〜4.69(m, 1H)、7.42(d, 1H, J=8.4Hz)、7.52〜7.56(m, 2H)、7.82(dt, 1H, J=8.4Hzおよび1.2Hz)、7.90〜7.93(m, 2H)、8.08(s, 1H)、8.66(d, 1H, J=2.4Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、119.3(CH)、124.2(CH)、124.3(CH)、125.6(CH)、126.7(CH)、129.7(CH)、131.6(Cq)、135.3(Cq)、137.1(Cq)、137.2(CH)、146.9(Cq)、147.9(CH)、150.5(Cq); HRMS(EI-MS): C20H21N5Clの計算値m/z=366.1480、実測値m/z=366.148142。
【0445】
(R)-3-[4-[5-[3-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]フェニル]-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(109)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、83%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.20(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:155℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):788、923、1013、1279、1347、1453、1506、2793、2870、2938、3306; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.60(m, 1H)、1.65〜1.92(m, 3H)、2.24〜2.32(m, 4H)、2.37〜2.73(m, 8H)、2.86〜2.99(m, 3H)、3.08〜3.22(m, 1H)、3.45〜3.56(m, 3H)、3.70(dd, 1H, J=14.5Hzおよび5.2Hz)、4.60〜4.70(m, 1H)、7.26〜7.38(m, 4H)、7.54(d, 1H, J=7.5Hz)、7.61(m, 1H)、7.76(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2) 28.1(CH)、46.0(CH3)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、53.1(2CH2)、55.1(2CH)、58.5(CH)、62.8(CH2)、118.3(CH)、123.6(CH)、124.4(CH)、124.8(CH)、126.3(CH)、128.4(CH)、128.8(CH)、132.1(Cq)、133.9(Cq)、139.1(Cq)、142.6(Cq)、143.8(Cq); HRMS(EI-MS): C25H33N6Sの計算値m/z=449.248193、実測値m/z=449.247898
【0446】
(R)-3-[4-[5-(6-ニトロ-3-ピリジル)-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(110)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、77%の収率で、白色固体として単離した。Rf:0.19(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:160℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):788、987、1013、1216、1278、1347、1413、1453、1528、2794、2938、3307; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.48〜1.57(m, 1H)、1.65〜1.69(m, 1H)、1.73〜1.90(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=2.8Hz)、2.85〜3.02(m, 3H)、3.09〜3.19(m, 1H)、3.49(ddd, 1H, J=14.4Hz, 10.0Hzおよび2.8Hz)、3.70(dd, 1H, J=14.4Hzおよび4.4Hz)、4.63〜4.71(m, 1H)、7.45(d, 1H, J=3.2Hz)、7.54(d, 1H, J=3.2Hz)、7.84(s, 1H)、8.17(d, 1H, J=8.2Hz)、8.31(d, 1H, J=8.2Hz)、8.88(s,1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.3(CH)、118.5(CH)、119.0(CH)、125.4(CH)、127.3(CH)、135.2(CH)、135.7(Cq)、136.6(Cq)、136.7(Cq)、141.6(Cq)、145.0(CH)、155.0(Cq); HRMS(EI-MS): C18H19N6O2Sの計算値m/z=383.128471、実測値m/z=383.128544。
【0447】
(R)-3-[4-[3-(6-ニトロ-3-ピリジル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(111)。生成物を、一般手順E2に従うことによって、80%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.23(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:180℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):793、984、1016、1159、1346、1455、1526、2795、2870、2938; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.64(m, 1H)、1.67〜1.94(m, 3H)、2.33(q, 1H, J=2.8Hz)、2.88〜3.02(m, 3H)、3.12〜3.22(m, 1H)、3.55(ddd, 1H, J=14.5Hz, 10.0Hzおよび2.8Hz)、3.76(dd, 1H, J=14.5Hzおよび4.4Hz)、4.65〜4.77(m, 1H)、7.63(d, 2H, J=4.5Hz)、7.95(s, 2H)、8.22〜8.40(m, 3H)、8.92(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2) 28.2(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.6(CH)、118.2(CH)、119.4(CH)、124.6(CH)、126.7(CH)、127.0(CH)、130.0(CH)、132.0(Cq)、136.0(Cq)、137.9(CH)、142.1(Cq)、146.5(Cq)、147.2(CH)、155.8(Cq); HRMS(EI-MS): C20H21N6O2の計算値m/z=377.172050、実測値m/z=377.172021。
【0448】
アルコール63および85のフッ素化
【0449】
【化72】
【0450】
一般手順H:アルコール誘導体63または85(0.500mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、次いで、0℃で、その中に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.700mmol)を少しずつ添加した。この反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO3溶液の添加によって加水分解した。有機相を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、次いで、減圧下で濃縮した。対応するフッ素化化合物(112または113)をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OHの混合物であった。
【0451】
(R)-3-[4-[5-[4-(フルオロメチル)フェニル]-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(112)。生成物を、一般手順Hに従うことによって、45%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.25(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:199℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):962、1042、1060、1219、1376、1414、1454、1502、1601、2163、2321、2937; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.54(m, 1H)、1.66〜1.70(m, 1H)、1.77〜1.90(m, 2H)、2.30(q, 1H, J=3.2Hz)、2.88〜2.98(m, 3H)、3.12〜3.19(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.6Hzおよび2.0Hz)、3.71(dd, 1H, J=14.4Hzおよび3.6Hz)、4.64〜4.67(m, 1H)、5.40(d, 2H, J=47.6Hz)、7.31(d, 1H, J=3.6Hz)、7.36(d, 1H, J=3.6Hz)、7.40(dd, 2H, J=8.0Hzおよび1.2Hz)、7.64(d, 2H, J=8.0Hz)、7.75(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.9(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、84.2(d, CH2, J=166Hz)、118.4(CH)、123.9(CH)、124.9(CH)、125.8(2CH)、128.2(d, 2 CH, J=6Hz)、132.6(Cq)、134.5(d, Cq, J=4Hz)、135.4(d, Cq, J=17Hz)、142.5(Cq)、143.1(Cq); HRMS(EI-MS): C20H22N4FSの計算値m/z=369.15437、実測値m/z=369.15433。
【0452】
(R)-3-[4-[5-[3-(フルオロメチル)フェニル]-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン(113)。生成物を、一般手順Hに従うことによって、39%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.25(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:144℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):792、971、1041、1211、1364、1452、1588、1606、2165、2869、2939; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.46〜1.54(m, 1H)、1.65〜1.80(m, 3H)、2.27〜2.31(m, 1H)、2.88〜2.98(m, 3H)、3.11〜3.18(m, 1H)、3.50(ddd, 1H, J=14.4Hz, 9.6Hzおよび2.0Hz)、3.71(dd, 1H, J=14.4Hzおよび3.6Hz)、4.62〜4.66(m, 1H)、5.43(d, 2H, J=47.6Hz)、7.29〜7.31(m, 2H)、7.36(d, 1H, J=3.6Hz)、7.42(t, 1H, J=7.6Hz)、7.61〜7.63(m, 2H)、7.76(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、26.0(CH2)、28.1(CH)、46.9(CH2)、47.2(CH2)、52.6(CH2)、58.5(CH)、84.3(d, CH2, J=166Hz)、118.5(CH)、123.9(CH)、124.5(d, CH, J=6Hz)、124.9(CH)、125.9(d, CH, J=3Hz)、126.4(d, CH, J=6Hz)、129.2(CH)、132.6(Cq)、134.4(Cq)、137.0(d, Cq, J=17Hz)、142.5(Cq)、143.1(Cq); HRMS(EI-MS): C20H22N4FSの計算値m/z=369.154372、実測値m/z=369.154471。
【0453】
アルデヒド97または101の還元
【0454】
【化73】
【0455】
一般手順I:4mLのジクロロメタンと2mLのメタノールとの混合物中アルデヒド誘導体(1.0mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.2mmol)を0℃でゆっくりと添加した。次いで、この反応混合物を周囲温度で15分間撹拌し、次いで、5mLの水の添加によって加水分解した。次いで、この媒体に10mLのジクロロメタンを添加し、2相を分離させた。水相を2×5mLのジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせて、無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。このようにして得た残渣を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OHの混合物であった。
【0456】
(R)-[5-[4-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]-2-チエニル]メタノール(114)。生成物を、一般手順Iに従うことによって、85%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.12(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:234℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):791、979、1032、1204、1328、1447、1500、1661、2871、2939、3124; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.34〜1.47(m, 2H)、1.68〜1.74(m, 2H)、2.29(q, 1H, J=2.8Hz)、2.71〜2.78(m, 3H)、2.93〜3.02(m, 1H)、3.38(m, 2H)、4.62(d, 2H, J=5.2Hz)、4.72〜4.75(m, 1H)、5.51(t, 1H, J=5.2Hz)、6.95(d, 1H, J=3.6Hz)、7.38(d, 1H, J=3.6Hz)、7.69(d, 2H, J=8.4Hz)、7.89(d, 2H, J=8.4Hz)、8.75(m, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.8(CH2)、28.1(CH)、46.8(CH2)、47.0(CH2)、52.3(CH2)、57.9(CH)、58.8(CH2)、121.3(CH)、123.6(CH)、125.7(CH)、125.9(2CH)、126.1(2CH)、130.2(Cq)、133.7(Cq)、142.1(Cq)、146.1(Cq)、146.6(Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4SOの計算値m/z=367.15871、実測値m/z=367.15900。
【0457】
(R)-[5-[3-[1-[キヌクリジン-3-イル]-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル]フェニル]-2-チエニル]-メタノール(115)。生成物を、一般手順Iに従うことによって、82%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.16(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:97/3/1);Mp:176℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):795、981、1029、1206、1373、1416、1450、1608、2877、2942、3070; 1H NMR(400MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.32〜1.51(m, 2H)、1.65〜1.82(m, 2H)、2.29(q, 1H, J=2.8Hz)、2.73〜2.80(m, 3H)、2.95〜3.02(m, 1H)、3.39〜3.49(m, 2H)、4.65(s, 2H)、4.72〜4.81(m, 1H)、5.54(bl, 1H)、6.98(d, 1H, J=3.6Hz)、7.42(d, 1H, J=3.6Hz)、7.47(t, 1H, J=7.8Hz)、7.57(d, 1H, J=7.8Hz)、7.80(d, 1H, J=7.8Hz)、8.11(s, 1H)、8.85(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.0(CH2)、25.7(CH2)、28.1(CH)、46.8(CH2)、47.0(CH2)、52.3(CH2)、57.8(CH)、58.8(CH2)、121.6(CH)、122.0(CH)、123.8(CH)、124.4(CH)、124.8(CH)、125.6(CH)、130.1(CH)、132.0(Cq)、135.0(Cq)、142.1(Cq)、146.1(Cq)、146.8(Cq); HRMS(EI-MS): C20H23N4SOの計算値m/z=367.15871、実測値m/z=367.15892。
【0458】
アルコール63および38の塩素化
【0459】
【化74】
【0460】
一般手順J:アルコール誘導体63または38(0.500mmol)を、10mLのジクロロメタンに溶解させ、次いで、0℃で、その中に塩化チオニル(1.0mmol)、続いて触媒量のジメチルホルムアミドを少しずつ添加した。次いで、この反応混合物を周囲温度で一晩にわたって撹拌した。溶媒の蒸発後、反応混合物をジエチルエーテル(5×10mL)で洗浄した。このようにして形成された沈殿物をろ過し、次いで、真空下で乾燥させた。
【0461】
(R)-3-[4-[5-[4-(クロロメチル)フェニル]-2-チエニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン塩酸塩(116)。生成物を、一般手Jに従うことによって、96%の収率でベージュ色の固体の形態で単離した。Rf:0.3(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:255℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):797、973、1042、1229、1319、1455、1600、1694、2880、3392; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.56〜1.87(m, 2H)、1.95〜2.14(m, 2H)、2.52〜2.55(m, 1H)、3.20〜3.50(m, 4H)、3.87〜3.06(m, 2H)、4.80(s, 2H)、5.16〜5.32(m, 1H)、7.42〜7.60(m, 4H)、7.67〜7.78(m, 2H)、8.87(s, 1H)、11.20(bl, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 17.5(CH2)、21.6(CH2)、26.7(CH)、45.6(CH2)、45.8(CH2)、46.3(CH2)、49.3(CH2)、55.1(CH)、121.5(CH)、125.3(CH)、125.9(2CH)、126.0(CH)、130.2(2CH)、132.8(Cq)、133.8(Cq)、137.5(Cq)、142.2(Cq)、142.3(Cq); HRMS(EI-MS): C20H22N4SClの計算値m/z=385.124822、実測値m/z=385.124944。
【0462】
(R)-3-[4-[4-(クロロメチル)フェニル]-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル]キヌクリジン塩酸塩(117)。一般手順Jに従うことによって、生成物を90%の収率でベージュ色の固体の形態で単離した。Rf:0.3(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:98/2/1);Mp:240℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):807、973、1040、1210、1319、1455、1613、2560、2956、3398; 1H NMR(400MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 1.56〜1.88(m, 2H)、1.99〜2.11(m, 2H)、2.54〜2.55(m, 1H)、3.28〜3.46(m, 4H)、3.87〜3.05(m, 2H)、4.81(s, 2H)、5.19〜5.30(m, 1H)、7.54(d, 2H, J=8.2Hz)、7.98(d, 2H, J=8.2Hz)、8.94(s, 1H)、11.24(bl, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6): δ(ppm) 17.5(CH2)、21.6(CH2)、26.7(CH)、45.6(CH2)、45.8(CH2)、46.4(CH2)、49.3(CH2)、54.9(CH)、122.2(CH)、125.8(2CH)、129.9(2CH)、130.9(Cq)、137.8(Cq)、146.6(Cq); HRMS(EI- MS): C16H20N4Clの計算値m/z=303.137101、実測値m/z=303.1373213。
【0463】
キヌクリジンタイプ化合物(式(III-1))の前駆体の調製
【0464】
【化75】
【0465】
3-エチニル-3-ヒドロキシキヌクリジン(67)。30mLのTHF中エチニル(トリメチル)シラン65(4.44mL、31.4mmol)の溶液を-10℃に冷却し、次いで、その中に12.6mLのn-BuLi溶液(ヘキサン中2.5M)を少しずつ添加した。-10℃で10分間撹拌後、この反応媒体を-78℃に冷却し、その中に70mLのTHF中3-キヌクリドン64(3.74g、29.9mmol)の溶液を添加した。添加の終了後、冷浴を取り除き、反応混合物を周囲温度に戻させた。さらに1時間の反応後、それを飽和NaCl溶液で加水分解した。2相を分離させ、水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせ、無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。
【0466】
このように調製したシリル誘導体66(28.1mmol)を、K2CO3(3.89g、28.1mmol)の存在下で60mlのメタノール中で3時間撹拌することによって脱保護反応に直接関与させた。この反応媒体を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(80/20/0.1)の混合物であった。生成物67を、43%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.35(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:201℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):989、1024、1048、1071、1138、1154、1317、1455、2596、2754、2873、2934、2950、2965、3216; 1H NMR(250MHz, MeOD): δ(ppm) 1.38〜1.53(m, 1H)、1.61〜1.75(m, 1H)、1.93〜2.10(m, 3H)、2.73〜2.84(m, 4H)、2.88(d, 1H, J=13.8Hz)、2.89(s, 1H)、3.13(d, 1H, J=13.8Hz); 13C NMR(100MHz, MeOD): δ(ppm) 20 3(CH2)、24.2(CH2)、34.2(CH)、46.9(CH2)、47.0(CH2)、65.0(CH2)、67.4(Cq); MS(IS): m/z=152.8 [MH]+
【0467】
キヌクリジンタイプ化合物68〜69(式(III-1))の調製
【0468】
【化76】
【0469】
一般手順F:アルキン67(151mg、1.00mmol)を6mLのメタノールに溶解させ、次いでそれに、以下のもの、すなわち、所望のアジド(1.00mmol)、CuSO4・5H2O(25mg、0.100mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(40mg、0.200mmol)を連続的に添加した。この反応媒体を周囲温度で12時間撹拌した。反応時間の最後に、メタノールを減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いてクロマトグラフにかけた。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(80/20/0.1)の混合物であった。
【0470】
3-(1-(4-メトキシフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)キヌクリジン-3-オール(68)。生成物を、一般手順Fに従うことによって、87%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.22(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:174℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):992、1049、1133、1231、1251、1305、1439、1517、2873、2928、2998、3112、3348; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.58(m, 3H)、2.17〜2.31(m, 2H)、2.76〜2.95(m, 3H)、2.95〜3.14(m, 2H)、3.20〜3.43(m, 1H)、6.61(dd, 1H, J=14.4Hzおよび1.6Hz)、3.86(s, 3H)、7.00(d, 2H, J=8.9Hz)、7.62(d, 2H, J=8.9Hz)、7.89(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 21.2(CH2)、23.3(CH2)、33.7(CH)、46.5(CH2)、47.1(CH2)、55.8(CH3)、62.4(CH2)、69.7(Cq)、115.0(2CH芳香族)、119.2(芳香族CH)、122.4(2CH芳香族)、130.7(Cq)、154.5(Cq)、160.0(Cq); HRMS(EI-MS): C16H20N4O2の計算値m/z=301.1665、実測値m/z=301.1669。
【0471】
3-(1-(4-ブロモフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)キヌクリジン-3-オール(69)。生成物を、一般手順Fに従うことによって、91%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.22(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:214℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):994、1040、1214、1320、1445、1496、2871、2927、3112; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.42〜1.58(m, 3H)、2.15〜2.31(m, 2H)、2.72〜3.04(m, 4H)、3.08(d, 1H, J=14.3Hz)、3.32(s, 1H)、3.62(dd, 1H, J=14.3Hzおよび1.3Hz)、7.59〜7.68(m, 4H)、7.99(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 21.8(CH2)、23.1(CH2)、33.7(CH)、46.4(CH2)、47.1(CH2)、62.3(CH2) 69.7(Cq)、119.0(芳香族CH)、122.1(2CH芳香族)、122.7(Cq)、133.1(2CH芳香族)、136.1(Cq)、155, 1(Cq); HRMS(EI-MS): C15H17BrN4Oの計算値m/z=349.0664、実測値m/z=349.0657。
【0472】
キヌクリジンタイプ化合物70〜71(式(III-1))の調製
【0473】
【化77】
【0474】
一般手順G:アルコール68〜69(0.500mmol)を10mLのジクロロメタンに溶解させ、次いで、0℃で、その中に三フッ化ジエチルアミノ硫黄(92μL、0.700mmol)を少しずつ添加した。この反応混合物を0℃で1時間撹拌し、飽和NaHCO3溶液の添加によって加水分解した。有機相を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。フッ素化化合物70〜71を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(80/20/0.1)の混合物であった。
【0475】
3-フルオロ-3-(1-(4-メトキシフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)キヌクリジン(70)。生成物を、一般手順Gに従うことによって、64%の収率で黄色がかった油の形態で単離した。Rf:0.54(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):992、1043、1110、1175、1254、1306、1462、1518、1611、2961、3392; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.45〜1.64(m, 2H)、1.62〜1.82(m, 1H)、2.02〜2.19(m, 1H)、2.28〜2.36(m, 1H)、2.74〜2.90(m, 1H)、2.90〜3.04(m, 3H)、3.28(dd, 1H, J=30.5Hzおよび15.2Hz)、3.75〜3.93(m, 1H)、3.85(s, 3H)、7.01(d, 2H, J=8.9Hz)、7.62(d, 2H, J=8.9Hz)、7.93(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.7(d, CH2, J=8Hz)、22.4(d, CH2, J=8Hz)、32.9(d, CH, J=24Hz)、46.5(CH2)、47.0(CH2)、55.8(CH3)、59.7(d, CH2, J=24Hz)、93.4(d, Cq, J=175Hz)、115.0(2CH芳香族)、119.9(d, CH, J=4Hz)、122.4(2CH芳香族)、130.6(Cq)、150.4(d, Cq, J=32Hz)、160.1(Cq); 19F NMR(376MHz, CDCl3): δ(ppm) -136.59(s, 1F); HRMS(EI-MS): C16H19FN4Oの計算値m/z=303.1621、実測値m/z=303.1623。
【0476】
3-フルオロ-3-(1-(4-ブロモフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)キヌクリジン(71)。生成物を、一般手順Gに従うことによって、64%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.52(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);Mp:127℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):991、1018、1038、1075、1222、1246、1321、1453、1497、2869、2933; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.46〜1.68(m, 2H)、1.68〜1.84(m, 1H)、2.05〜1.19(m, 1H)、2.28〜2.35(m, 1H)、2.76〜2.92(m, 1H)、2.92〜3.06(m, 3H)、3.29(dd, 1H, J=30.5Hzおよび15.2Hz)、3.82(dd, 1H, J=24.8Hzおよび15.2Hz)、7.59〜7.69(m, 4H)、8.01(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 20.6(d, CH2, J=8Hz)、22.3(d, CH2, J=6Hz)、32.9(d, CH, J=24Hz)、46.5(CH2)、47.0(CH2)、59.7(d, CH2, J=24Hz)、93.4(d, Cq, J=177Hz)、119.6(d, 芳香族CH, J=5Hz)、122.1(2CH芳香族)、122.8(Cq)、133.1(2CH芳香族)、136.0(Cq)、151.0(d, Cq, J=32Hz)、19F NMR(376MHz, CDCl3): δ(ppm) -136.65(s, 1F); HRMS(EI-MS): C15H17BRFN4の計算値m/z=351.0621、実測値m/z=351.0637。
【0477】
キヌクリジンタイプ化合物79(式(II-2))の調製
【0478】
【化78】
【0479】
2-(ピリジン-3-イルメチレン)キヌクリジン-3-オン(74)。20mLのメタノール中のキヌクリドン72(2.00g、12.4mmol)の溶液に、NaOH(1.04g、26.0mmol)を添加した。周囲温度で30分間撹拌後、その中に3-ピリジンカルボキシアルデヒド73(1.28mL、13.6mmol)を少しずつ添加し、この反応混合物を16時間撹拌した。媒体中に存在する塩が完全に溶解するまで最小量の水の添加によって、反応物を加水分解した。全体の沈殿が得られるまで、反応媒体を冷蔵庫に入れ、次いで、この懸濁液を真空下でろ過した。ケトン74を、79%の収率で黄色固体の形態で単離した。Rf:0.72(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);Mp:113℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):972、1031、1095、1168、1186、1218、1244、1332、1409、1451、1627、1704、2869、2937、2957; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.99(td, 4H, J=7.9Hzおよび2.8Hz)、2.60(p, 1H, J=3.0Hz)、2.87〜3.02(m, 2H)、3.07〜3.21(m, 2H)、6.93(s, 1H)、7.25(dd, 1H, J=8.0Hzおよび4.8Hz)、8.45(dt, 1H, J=8.Hzおよび1.8Hz)、8.50(dd, 1H, J=4.8Hzおよび1.8Hz)、8,99(d, 1H, J=2,1Hz); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.8(2CH2)、40.2(CH)、47.5(2CH2)、121.5(芳香族CH)、123.4(芳香族CH)、130.1(Cq)、138.6(芳香族CH)、146.6(Cq)、150.0(芳香族CH)、153.0(芳香族CH)、205.7(C=O); HRMS(EI-MS): C13H15N2Oの計算値m/z=215.1184、実測値m/z=215.1192。
【0480】
2-(ピリジン-3-イルメチル)キヌクリジン-3-オン(75)。水素雰囲気下、20mLのメタノール中のケトン73(500mg、2.33mmol)を触媒量のPd/C10%(124mg、0.117mmol)の添加によって還元し、周囲温度で12時間撹拌した。反応の終了後、セライトを通してこの反応媒体をろ過し、ろ液を減圧下で蒸発させた。生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH(9/1)の混合物であった。化合物75を、63%の収率で白色固体の形態で単離した。Rf:0.23(CH2Cl2/MeOH:9/1);Mp:95℃;IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):984、1028、1053、1071、1096、1185、1328、1422、1459、1477、1576、1715、2869、2962; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.93〜2.07(m, 4H)、2.47(p, 1H, J=3.0Hz)、2.75(dd, 1H, J=14.9Hzおよび10.8Hz)、2.82〜2.93(m, 2H)、3.03〜3.24(m, 3H)、3.31(dd, 1H, J=10.8Hzおよび4.0Hz)、7.20(dd, 1H, J=7.8Hzおよび4.8Hz)、7.59(dt, 1H, J=7.8Hzおよび1.7Hz)、8.45(d, 1H, J=3.8Hz)、8.51(s, 1H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 25.1(CH2)、27.1(CH2)、30.8(CH2)、40.2(CH)、41.2(CH2)、49.0(CH2)、71.0(CH)、123.5(芳香族CH)、134.7(Cq)、136.4(芳香族CH)、148.0(芳香族CH)、150.4(芳香族CHおよびCq); HRMS(EI-MS): C13H17N2Oの計算値m/z=217.1341、実測値m/z=217.1350。
【0481】
2-(ピリジン-3-イルメチル)キヌクリジン-3-オール(76)。40mLのメタノール中のケトン75(450mg、2.08mmol)の溶液を、氷浴を用いて0℃に冷却し、過剰のNaBH4(236mg、6.24mmol)を少しずつ添加した。2時間撹拌後、メタノールを蒸発させ、残渣をジクロロメタンに再び溶解させた。有機相を水で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。アルコール76を、白色固体の形態で、93%の収率で、1/1の割合の2つの分離できないジアステレオ異性体の形態で単離した。Rf:0.26(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:80/20/0.1);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):981、1025、1042、1066、1093、1130、1168、1193、1311、1344、1422、1454、1480、1575、2364、2871、2940、3143; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.26〜1.40(m, 2H)、1.42〜1.56(m, 2H)、1.58〜1.72(m, 2H)、1.77〜2.01(m, 4H)、2.58〜2.92(m, 10H)、2.95〜3.25(m, 6H)、3.47〜3.53(m, 1H)、3.83〜3.91(m, 1H)、7.14〜7.23(m, 2H)、7.57〜7.65(m, 2H)、8.30〜8.55(m, 4H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 18.7(CH2)、19.1(CH2)、24.7(CH2)、25.7(CH2)、29.5(CH)、30.5(CH)、31.0(CH2)、36.5(CH2)、41.0(CH2)、41.8(CH2)、48.9(CH2)、50.0(CH2)、62.2(CH)、67.3(CH)、68.4(CH)、74.1(CH)、123.5(芳香族CH)、123.6(芳香族CH)、135.2(Cq)、136.5(Cq)、137.0(2CH芳香族)、147.2(芳香族CH)、147.6(芳香族CH)、150.3(芳香族CH)、150.6(芳香族CH); HRMS(EI-MS): C13H19N2Oの計算値m/z=219.1497、実測値m/z=219.1491。
【0482】
2-(ピリジン-3-イルメチル)キヌクリジン-3-イルメタンスルホネート(77)。15mLのジクロロメタン中のアルコール76(360mg、1.65mmol)の溶液に、周囲温度で、以下のもの、すなわち塩化メシル(150μL、1.98mmol)およびトリエチルアミン(350μL、2.48mmol)を添加した。この反応媒体を周囲温度で12時間撹拌し、次いで、反応物を飽和NaHCO3溶液を添加して加水分解した。有機相を分離させ、無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。生成物をシリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより精製し、用いた溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(90/10/0.1)の混合物であった。メシル化化合物77を、黄色固体の形態で、70%の収率で、1/1の割合で2つの分離できないジアステレオ異性体の形態で単離した。Rf:0.35(CH2Cl2/MeOH/NH4OH;90/10/0.1);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):890、937、989、1027、1166、1321、1342、1428、1461、1479、2873、2943; 1H NMR(250MHz, CDCl3): δ(ppm) 1.35〜1, 95(m, 8H)、2.19〜2.31(m, 2H)、2.62〜3.15(m, 13H)、2.74(s, 3H)、2.91(s, 3H)、3.23〜3.33(m, 1H)、4.44〜4.49(m, 1H)、4.89〜4.95(m, 1H)、7.17〜7.26(m, 2H)、7.52〜7.62(m, 2H)、8.41〜8.53(m, 4H); 13C NMR(100MHz, CDCl3): δ(ppm) 18.3(CH2)、19.2(CH2)、24.1(CH2)、25.1(CH2)、28.0(CH)、28.5(CH)、30.7(CH2) 35.7(CH2)、38.4(CH3)、38.5(CH3)、40.6(CH2)、41.3(CH2)、48.7(CH2)、49.8(CH2)、60.2(CH)、64.3(CH)、80.7(CH)、84.1(CH)、123.4(芳香族CH)、123.6(芳香族CH)、134.1(Cq)、135.0(Cq)、136.5(芳香族CH)、136.8(芳香族CH)、147.8(芳香族CH)、148
.1(芳香族CH)、150.6(芳香族CH)、150.7(芳香族CH); HRMS(EI-MS): C14H21N2O3Sの計算値m/z=297.1273、実測値m/z=297.1281。
【0483】
3-(4-(3-メトキシフェニル)-1H-1,2,3-トリアゾール-1-イル)-2-(ピリジン-3-イルメチル)キヌクリジン(79)。メシル誘導体77(300mg、1.01mmol)およびアジ化ナトリウム(330mg、5.05mmol)を、10mLのDMF(ジメチルホルムアミド)中、140℃に12時間加熱した。反応の終了後、溶媒を蒸発させ、次いで、残渣をCH2Cl2に再び溶解させた。有機相を水で2回洗浄し、無水MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。アジド78を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いて精製した。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(90/10/0.1)の混合物であった。
【0484】
アジド78(110mg、0.452mmol)を4mLのメタノールに溶解させ、次いでそれに以下のもの、すなわち、3-エチニルアニソール(60μL、0.452mmol)、CuSO4・5H2O(11mg、0.045mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(18mg、0.090mmol)を連続的に添加した。この反応媒体を周囲温度で12時間撹拌した。反応時間の終了後、メタノールを減圧下で蒸発させ、次いで、残渣を、シリカゲル上でカラムクロマトグラフィーにより溶出液を用いてクロマトグラフにかけた。溶出液は、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(90/10/0.1)の混合物であった。生成物79を、黄色の油の形態で、48%の収率で、単一のジアステレオ異性体の形態で単離した。Rf:0.24(CH2Cl2/MeOH/NH4OH:90/10/0.1);IR(ATR、Diamond):ν(cm-1):986、1037、1074、1157、1244、1282、1320、1424、1458、1479、1583、1609、2872、2943; 1H NMR(250MHz, DMSO-d6, 80℃): δ(ppm) 1.36〜1.51(m, 1H)、1.62〜1.96(m, 3H)、2.21(q, 1H, J=2.8Hz)、2.67〜3.25(m, 6H)、3.75〜3.84(m, 1H)、3.87(s, 3H)、4.48(d, 1H, J=7.0Hz)、6.89〜7.01(m, 1H)、7.22(dd, 1H, J=7.8Hzおよび4.8Hz)、7.35〜7.48(m, 3H)、7.64(dt, 1H, J=7.8Hzおよび1.9Hz)、8.34(d, 1H, J=3.4Hz)、8.49(s, 1H)、8.54(s, 1H); 13C NMR(100MHz, DMSO-d6, 80℃): δ(ppm) 19.1(CH2)、25.8(CH2)、29.2(CH)、34.9(CH2)、40.0(CH2)、48.5(CH2)、54.8(CH3)、61.2(CH)、63.7(CH)、110.5(芳香族CH)、113.1(芳香族CH)、117.3(芳香族CH)、120.4(芳香族CH)、122.5(芳香族CH)、129.4(芳香族CH)、132.0(Cq)、134.1(Cq)、135.8(芳香族CH)、14
5.6(Cq)、146.7(芳香族CH)、149.7(芳香族CH)、159.4(Cq); HRMS(EI-MS): C22H25N5Oの計算値m/z=375.2059、実測値m/z=376.21334。
【0485】
本発明の化合物の生化学活性
ニコチン性受容体Rα7に対する本発明の化合物の親和性の測定
本発明の化合物は、わずかに修正したDaviesら(1999)に記載されたプロトコルに従って、ラット脳膜調製物で、基準リガンド、[125I]α-ブンガロトキシンとの競合においてRα7とそれらとの親和性について試験した。
【0486】
膜調製物
体重250gのWistar系の雄ラット(Centre d'elevage R. Janvier/R. Janvier飼育センター、Saint Berthevin)を、現在効力のある動物実験に関した規則に従って用いた。切頭後(実験当たり2匹の動物)、脳を迅速に取り出し、氷上に集め、前頭皮質を解剖および秤量した。組織を2mlの冷緩衝液(HEPES緩衝液[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸]15mM、120mMのNaCl、5.4mMのKCl、0.8mMのMgCl2および1.8mMのCaCl2を含有する、pH7.4)中で粉砕し(Janke & Kunkel Ultra Turrax T25、9500回転/分)、次いで、45000×gにおいて4℃で10分間遠心分離にかけた(Beckman J2-21M/E遠心分離機)。上清を除去し、ペレットを2mlの同じ緩衝液で取出し、次いで、再懸濁させた。タンパク質のアッセイを、Bradford(1976)により開発された方法に従って、微量について行った(Spectronic20(登録商標)-Genesys(商標))。次いで、それを0.25g/mlのタンパク質を得るような仕方で緩衝液に希釈した。
【0487】
結合性試験
用いた基準リガンドは、[125I]α-ブンガロトキシン(Perkin Elmer、比活性81.4TBq/mmol)であった。チューブは、二つ調製した。
【0488】
0.4mlの50mMTris-HCl緩衝液(120mMのNaCl、5mMのKCl、1mMのMgCl2、2.5mMのCaCl2を含有する、pH7.4)が入っているそれぞれのチューブ(BD Vacutainer、AES Chemunex)に、以下のもの、すなわち、0.2mlのタンパク質懸濁液、Tris緩衝液に希釈した0.2mlの[125I]α-ブンガロトキシン溶液(2nMの濃度である)、および10-6から10-10Mの範囲の様々な濃度で試験する化合物を含有する0.2mlの溶液を添加した。非特異的結合は、10-6Mのα-ブンガロトキシン(Tocris)の存在下で決定した。チューブは、オーブン中22℃で3時間インキュベートした。
【0489】
その後、チューブの内容物を、0.1%BSA(ウシ血清アルブミン)で補給した3mlのTris緩衝液に4℃で希釈し、GF/Cフィルタ(Whatman)でろ過し(Hoefer(商標)FH225V Filter Manifold、Fisher Scientific)、0.05%ポリエチレンイミンで補給した冷Tris緩衝液に予備浸漬し、次いで、2mlの冷緩衝液で3回すすぎ洗いした。
【0490】
フィルタの残留放射能は、計数することにより測定し(Cobra5020、Beckman)、IC50は、グラフによって決定し、Kiを計算した(Ki=IC50/(1+[L*]/Kd)(ChengおよびPrussof 1973)。
【0491】
【表1A】
【0492】
【表1B】
【0493】
【表1C】
【0494】
【表1D】
【0495】
【表1E】
【0496】
【表1F】
【0497】
【表1G】
【0498】
ニコチン性受容体Rα7に対する本発明の化合物の特異性の測定
Rα7に対して顕著な親和性を示すフッ素化化合物([125I]α-ブンガロトキシンに対するKi≦20nM)を、α4β2ニコチン性受容体(基準トレーサ[3H]シチシン、Pabrezaら1991年)、ムスカリン性受容体(基準トレーサ[3H]QNB、Richards、1990年)およびセロトニン5-HT3受容体(基準トレーサ[3H]BRL-43694、Hopeら、1996年)に対するそれらの親和性についてインビトロで評価した。
(参考文献)
Bradford et al. (1976) Anal Biochem 72:248-254.
Cheng et al. (1973) Biochem Pharmacol 22:3099-3108.
Davies et al. (1999) Neuropharmacology 38:679-690.
Hope et al. (1996) Br J Pharmacol 118:1237-1245.
Pabreza et al. (1991) Mol Pharmacol 39:9-12.
Richards et al. (1990) Br J Pharmacol 99:753-761.