特許第5969005号(P5969005)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5969005同期HARQ送信をサポートする方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969005
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】同期HARQ送信をサポートする方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20160728BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20160728BHJP
   H04L 1/16 20060101ALI20160728BHJP
【FI】
   H04W28/04 110
   H04W72/04 111
   H04L1/16
【請求項の数】24
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2014-506319(P2014-506319)
(86)(22)【出願日】2012年4月16日
(65)【公表番号】特表2014-515904(P2014-515904A)
(43)【公表日】2014年7月3日
(86)【国際出願番号】KR2012002864
(87)【国際公開番号】WO2012144772
(87)【国際公開日】20121026
【審査請求日】2015年4月10日
(31)【優先権主張番号】201110111627.0
(32)【優先日】2011年4月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】インヤン・リ
(72)【発明者】
【氏名】チェンジュン・スン
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−517168(JP,A)
【文献】 特表2012−512582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04L 1/16
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)方式をサポートする通信システムにおける基地局が信号を送受信する方法であって、
予め定められているダウンリングサブフレームにおける基本セル(Pcell)で物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)における制御情報を送信するステップと、
前記制御情報に基づいて補助セル(Scell)で割り当てられた第1のアップリンクサブフレームで物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)におけるデータを受信するステップと、を含み、
前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクフレームは、前記第1のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セル及び補助セルの各々に適用されているアップリンク/ダウンリンク構成のうち一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記補助セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて、前記基本セルで割り当てられたアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
予め定められているダウンリンクサブフレームにおける前記基本セルで、物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)に対する指示情報を送信するステップと、
前記送信された指示情報に基づいて前記補助セルで割り当てられる第2のアップリンクサブフレームで前記PUSCHにおける前記データを受信するステップと、をさらに含み、
前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記第2のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する前記基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されるアップリンク/ダウンリンク構成のうち少なくとも一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて前記基本セルで割り当てられた複数のアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)方式をサポートする通信システムにおけるユーザー端末(UE)が信号を送受信する方法であって、
予め定められているダウンリンクサブフレームにおける基本セル(Pcell)で、物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)における制御情報を受信するステップと、
前記受信された制御情報に基づいて、補助セル(Scell)で割り当てられる第1のアップリンクサブフレームにおける物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)におけるデータを送信するステップと、を含み、
前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクフレームは、前記第1のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セル及び補助セルの各々に適用されているアップリンク/ダウンリンク構成のうち一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とする方法。
【請求項8】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記補助セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて、前記基本セルで割り当てられたアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
予め定められているダウンリンクサブフレームにおける前記基本セルで物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)に対する指示情報を受信するステップと、
前記受信された指示情報に基づいて、前記補助セルで割り当てられる第2のアップリンクサブフレームで前記PUSCHにおける前記データを再送信するステップと、をさらに含み、
前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記第2のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する前記基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されるアップリンク/ダウンリンク構成のうち少なくとも一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて、前記基本セルで割り当てられた複数のアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)方式をサポートする通信システムにおけるユーザー端末(UE)であって、
予め定められているダウンリンクサブフレームにおける基本セル(Pcell)で物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)における制御情報を受信する受信部と、
前記受信された制御情報に基づいて補助セル(Scell)で割り当てられる第1のアップリンクサブフレームで物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)におけるデータを送信する送信部と、を含み、
前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクフレームは、前記第1のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セル及び補助セルの各々に適用されているアップリンク/ダウンリンク構成のうち一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とするユーザー端末。
【請求項14】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項13に記載のユーザー端末。
【請求項15】
前記補助セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて、前記基本セルで割り当てられたアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項13に記載のユーザー端末。
【請求項16】
前記受信部は、予め定められているダウンリンクサブフレームにおける前記基本セルで物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)に対する指示情報を受信し、
前記送信部は、前記受信された指示情報に基づいて前記補助セルで割り当てられる第2のアップリンクサブフレームで前記PUSCHにおける前記データを再送信し、
前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記第2のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する前記基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されるアップリンク/ダウンリンク構成のうち少なくとも一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とする請求項13に記載のユーザー端末。
【請求項17】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項16に記載のユーザー端末。
【請求項18】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて前記基本セルで割り当てられた複数のアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項16に記載のユーザー端末。
【請求項19】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)方式をサポートする通信システムにおける基地局(BS)であって、
予め定められているダウンリンクサブフレームにおける基本セル(Pcell)で、物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)における制御情報を送信する送信部と、
前記制御情報に基づいて補助セル(Scell)で割り当てられた第1のアップリンクサブフレームで物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)におけるデータを受信する受信部と、を含み、
前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクフレームは、前記第1のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セル及び補助セルの各々に適用されているアップリンク/ダウンリンク構成のうち一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されたアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とする基地局。
【請求項20】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項19に記載の基地局。
【請求項21】
前記補助セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PDCCHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて、前記基本セルで割り当てられたアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項19に記載の基地局。
【請求項22】
前記送信部は、予め定められているダウンリンクサブフレームにおける前記基本セルで物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)に対する指示情報を送信し、
前記受信部は、前記送信された指示情報に基づいて前記補助セルで割り当てられる第2のアップリンクサブフレームで前記PUSCHにおける前記データを受信し、
前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記第2のアップリンクサブフレームと同一の時間位置に位置する前記基本セルにおけるサブフレームのタイプと、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されるアップリンク/ダウンリンク構成のうち少なくとも一つに基づいて決定され、前記基本セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成は、前記補助セルで適用されるアップリンク/ダウンリンク構成と相異することを特徴とする請求項19に記載の基地局。
【請求項23】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがアップリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているサブフレームは、前記基本セルにおける前記アップリンクサブフレームのスケジューリングのために割り当てられるダウンリンクサブフレームであることを特徴とする請求項22に記載の基地局。
【請求項24】
前記基本セルにおける前記サブフレームのタイプがダウンリンクサブフレームである場合、前記PHICHにおける前記予め定められているダウンリンクサブフレームは、前記基本セルと前記補助セルの各々で適用されたアップリンク/ダウンリンク構成に基づいて前記基本セルで割り当てられた複数のアップリンクサブフレームのうちで決定されることを特徴とする請求項22に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に無線通信システムに関するもので、特にアップリンクデータの同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信をサポートする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの一例として、LTE(Long Term Evolution)技術は、周波数分割デュプレックス(FDD)モードと時分割デュプレックス(TDD)モード両方ともをサポートする。
【0003】
図1は、LTE TDDシステムのフレーム構造を示す。各無線フレーム102の長さは10msであり、無線フレーム102は5msの2個のハーフフレーム104に分割され、ハーフフレーム104の各々は0.5msである8個のタイムスロット106と1msである3個の特別フィールド108を含む。3個の特別フィールド108は、各々ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)、保護区間(GP)及びアップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)であり、各サブフレームは、連続した2個のタイムスロットにより形成される。
【0004】
TDDシステムの送信は、ダウンリンクと称される基地局(BS)からユーザー機器(UE)への送信と、アップリンクと称されるUEからBSへの送信を含む。図1に示すフレーム構造に基づき、アップリンク及びダウンリンクは毎10ms内に10個のサブフレームを共有し、各サブフレームはアップリンク又はダウンリンクのために構成される。アップリンクのために構成されたサブフレームはアップリンクサブフレームと呼び、ダウンリンクのために構成されたサブフレームはダウンリンクサブフレームと呼ぶ。
【0005】
下記<表1>の例に示すように、TDDシステムは、7つのタイプのアップリンク及びダウンリンク構成をサポートする。ここで、Dはダウンリンクサブフレームを表し、Uはアップリンクサブフレームを表し、Sは3個の特別フィールドを含む特別サブフレームを表す。
【0006】
【表1】
【0007】
LTETDDシステムは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)メカニズムをサポートし、基本的な原則は次のようである。基地局はUEに対するアップリンクリソースを割り当て、UEはアップリンクリソースを用いて基地局にアップリンクデータを送信し、基地局はアップリンクデータを受信してUEにHARQ指示情報を送信し、UEはこの指示情報に従ってアップリンクデータを再送信する。特に、UEは、物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)を介してアップリンクデータを搬送し、基地局は、物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)を介してPUSCHスケジューリングと制御情報を搬送し、基地局は、物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)を介してHARQ指示情報を搬送する。上記した手順で、送信のタイミング位置とPUSCHの後続(subsequent)再送信のタイミング位置を決定することは、PDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係と、PUSCHからPHICHへのタイミング関係(これらはHARQ送信タイミングと通称する)を含む予め構成されたタイミング関係に基づく。
【0008】
ユーザーの送信レートを高めるために、LTE-A(LTE Advanced)が提供される。LTE-Aにおいて、より広い動作帯域幅を得るためにいくつかの構成要素キャリア(Component Carrier:CC)を組み合わせる技術は、キャリアアグリゲーション(CA)と称される。例えば、100MHzの帯域幅は、20MHzの構成要素キャリア5個を組み合わせてサポートできる。各CCは、セルと称される。基地局は、UEが複数のセルで動作するように構成でき、ここで一つのセルは、1次セル(Pcell)とし、他のセルは2次セル(Scell)とする。
【0009】
LTE-A TDDシステムにおいて、複数の組み合わせセルは、同一のアップリンク/ダウンリンク構成を採用し、それによってLTEで一つのセルに対して構成されたHARQ送信タイミング関係が追加の標準化動作なしに完全に多重化できる。以下、LTEとLTE-Aのような従来システムにおけるHARQ送信タイミング関係について簡単に説明する。
【0010】
まず、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を紹介する。
【0011】
PDCCHからPUSCHへのタイミング関係の場合、UEは、ダウンリンクサブフレームnでPDCCHを受信すると仮定すれば、このPDCCHは、アップリンクサブフレーム(n+k)のPUSCHを制御する。kの値は、下記の<表2>に定義されている。
【0012】
特に、アップリンク/ダウンリンク構成1〜6の場合、アップリンクサブフレームの数がダウンリンクサブフレームの数より小さく、固有のHARQ送信タイミングが下記の<表2>に対応して構成される。ダウンリンクサブフレームは、PUSCHをスケジューリングせず、あるいは一つのアップリンクサブフレームのPUSCHをスケジューリングすることができる。アップリンク/ダウンリンク構成0の場合、アップリンクサブフレームの数は、ダウンリンクサブフレームの数より大きく、各ダウンリンクサブフレームのPDCCHは、2個のアップリンクサブフレームでPUSCHをスケジューリングする必要がある。したがって、2個のアップリンクサブフレームのPUSCHスケジューリングをサポートするために、PDCCHではアップリンクインデックス(ULインデックス)技術が使用される。例えば、UEがダウンリンクサブフレーム0でPDCCHを受信する場合、アップリンクサブフレーム4のPUSCH及び/又はアップリンクサブフレーム7のPUSCHはスケジューリングされ、UEがダウンリンクサブフレーム1でPDCCHを受信する場合、アップリンクサブフレーム7のPUSCH及び/又はアップリンクサブフレーム8のPUSCHはスケジューリングされる。
【0013】
【表2】
【0014】
PHICHからPUSCHへのタイミング関係の場合、LTEとLTE-Aで、各アップリンクサブフレームのPUSCHは、別途に設定されたPHICHが割り当てられ、UEがダウンリンクサブフレームnでPHICHを受信すると仮定すれば、このPHICHは、アップリンクサブフレームn+kのPUSCHを制御する。kの値は、一例として下記の<表3>のように定義される。特に、アップリンク/ダウンリンク構成1〜6の場合、アップリンクサブフレームの数は、ダウンリンクサブフレームの数より小さく、固有のHARQ送信タイミングは、下記の<表3>に対応して構成され得る。ダウンリンクサブフレームは、PHICHリソースセットで構成されず、あるいは一つのアップリンクサブフレームに対して設定されたPHICHリソースで構成されない。アップリンク/ダウンリンク構成0の場合、アップリンクサブフレームの数は、ダウンリンクサブフレームの数より大きく、2個のPHICHリソースセットは、各々ダウンリンクサブフレーム0及び5に構成される。例えば、UEがダウンリンクサブフレーム0でPHICHを受信する場合、アップリンクサブフレーム4及び/又はアップリンクサブフレーム7のPUSCHはトリガされ得る。
【0015】
【表3】
【0016】
次に、LTEとLTE-AでPUSCHからPHICHへのタイミング関係を紹介する。
【0017】
アップリンク/ダウンリンク構成1〜6の場合、UEがダウンリンクサブフレームiを通じてPHICHを受信する場合、このPHICHは、アップリンクサブフレームi-kのPUSCHのACK/NACKを表し、kの値は、一例として下記の<表4>のように定義される。
【0018】
アップリンク/ダウンリンク構成0の場合、UEがダウンリンクサブフレームiの0番目のPHICHリソースを通じてPHICHを受信する場合、このPHICHは、アップリンクサブフレームi-kのPUSCHを制御する。UEがダウンリンクサブフレーム0又はダウンリンクサブフレーム5の最初のPHICHリソースを通じてPHICHを受信する場合、このPHICHは、アップリンクサブフレームi-6のPUSCH送信を制御する。
【0019】
【表4】
【0020】
2つのタイプのスケジューリング方式はLTE-Aで定義される。一つのタイプは、クロスキャリア(cross-carrier)スケジューリングであり、もう一つのタイプはノンクロスキャリアスケジューリングである。クロスキャリアスケジューリングは、セルでのデータ送信が他のセルが送信したPDCCHによりスケジューリングされることを意味し、ノンクロスキャリアスケジューリングは、セルでのデータ送信が同一のセルが送信したPDCCHによりスケジューリングされることを意味する。
【0021】
複数のセルのアップリンク/ダウンリンク構成が同一である場合、クロスキャリアスケジューリングは、ノンクロスキャリアスケジューリングのHARQ送信タイミングを完全に再使用できる。
【0022】
図2は、従来のクロスキャリアスケジューリングとノンクロスキャリアスケジューリングを示す。図2に示すように、セル1及びセル2両方は、アップリンク/ダウンリンク構成1を採用し、アップリンクサブフレームの番号は同期HARQプロセス番号を意味し、ダウンリンクサブフレームの番号はこのダウンリンクサブフレームによりスケジューリングされたアップリンクサブフレームの同期HARQプロセス番号を意味し、斜線で示されたフィールドはダウンリンクサブフレームであり、ブランクや色で埋めたフィールドはアップリンクサブフレームである。ノンクロスキャリアスケジューリングの場合、UEはセル2で動作し、基地局は、アップリンクサブフレーム201のPUSCHをスケジューリングするためにダウンリンクサブフレーム211でPDCCHの情報を送信し、ダウンリンクサブフレーム212でPHICHの情報を送信し、UEがアップリンクサブフレーム202を通じてアップリンクサブフレーム201のPUSCHのデータを再送信するようにトリガする。クロスキャリアスケジューリングの場合、基地局は、ダウンリンクサブフレーム311でPDCCHを送信し、ダウンリンクサブフレーム312でPHICHを送信できる。
【0023】
したがって、クロスキャリアスケジューリング又はノンクロスキャリアスケジューリングに関係なく、PUSCHの送信のタイミング位置と後続再送信のタイミング位置との間のタイミング関係は一定であり、これを同期HARQ送信と称する。
【0024】
CAを実現する複数のセル間の周波数領域距離が十分に長い場合、これらセルは、相互に干渉せずに相互に異なるアップリンク/ダウンリンク構成を採用することができる。したがって、LTE-Aの後続研究において、一つのプロジェクトは、複数のセルのアップリンク/ダウンリンク構成が同一でない場合にHARQ送信をサポートする方法について研究しようとする。しかしながら、従来技術ではこのような問題に対して提供される解決策がないという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
したがって、上記した従来技術の問題点を解決するために、本発明の目的は、複数のCAセルにより採用されるアップリンク/ダウンリンク構成が同一でない場合にPUSCHの同期HARQ送信をサポートする方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、アップリンクデータの同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信をサポートする方法であって、ユーザー機器(UE)が、キャリアアグリゲーション(CA)の複数のセルが異なるアップリンク/ダウンリンク構成を有するCAモードで動作するように構成するステップと、基地局により、物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)と物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)から物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)へのタイミング関係によって、CAの1次セルでPDCCH及び/又はPHICHを送信し、CAの2次セルでUEにより送信されたPUSCHを受信するステップと、PUSCHを受信した以後PUSCHからPHICHへのタイミング関係によって1次セルでPHICHを送信し、PHICHを送信した以後PHICHからPUSCHへのタイミング関係によって2次セルでUEにより再送信されたPUSCHを受信するステップとを有する。
【0027】
本発明の他の態様によれば、アップリンクデータの同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を遂行する方法であって、ユーザー機器(UE)がキャリアアグリゲーション(CA)の複数のセルが異なるアップリンク/ダウンリンク構成を有するCAモードで動作するように構成するステップと、物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)と物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)から物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)へのタイミング関係によって、UEによりCAの1次セルで基地局から送信されたPDCCH及び/又はPHICHを受信してCAの2次セルでPUSCHを送信するステップと、PUSCHを送信した後にPUSCHからPHICHへのタイミング関係によって1次セルでPHICHを受信し、PHICHを受信した後にPHICHからPUSCHへのタイミング関係によって2次セルでPUSCHを再送信するステップとを有する。
【0028】
また、本発明の他の態様によれば、アップリンクデータの同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信をサポートする基地局内の装置であって、ユーザー機器(UE)が、キャリアアグリゲーション(CA)の複数のセルが異なるアップリンク/ダウンリンク構成を有するCAモードで動作するように構成し、物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)と物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)から物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)へのタイミング関係、PUSCHからPHICHへのタイミング関係、及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係を決定する制御部と、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係によってCAの1次セルでPDCCH及び/又はPHICHを送信し、PUSCHからPHICHへのタイミング関係によって1次セルでPHICHを送信する送信部と、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係によってCAの2次セルでUEにより送信されたPUSCHを受信し、PHICHからPUSCHへのタイミング関係によって2次セルでUEにより再送信されたPUSCHを受信する受信プロセス部とを含む。
【0029】
さらに、本発明の他の態様によれば、アップリンクデータの同期ハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信を遂行するユーザー機器(UE)内の装置であって、ユーザー機器(UE)が、キャリアアグリゲーション(CA)の複数のセルが異なるアップリンク/ダウンリンク構成を採用するCAモードで動作するように構成し、物理ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)と物理HARQインジケータチャンネル(PHICH)から物理アップリンク共有チャンネル(PUSCH)へのタイミング関係、PUSCHからPHICHへのタイミング関係、及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係を決定する制御部と、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係によって、CAの1次セルで基地局から送信されたPDCCH及び/又はPHICHを受信し、PUSCHからPHICHへのタイミング関係によって1次セルでPHICHを受信する受信部と、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係によってCAの2次セルでPUSCHを送信し、PHICHからPUSCHへのタイミング関係によって2次セルでPUSCHを再送信する送信プロセス部とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】従来のLTE TDDシステムのフレーム構造を示す図である。
図2】従来のクロスキャリアスケジューリング及びノンクロスキャリアスケジューリングを示す図である。
図3】本発明によるPUSCHの同期HARQ送信をサポートする方法を示す図である。
図4】本発明による同期HARQ送信を示す図である。
図5】本発明によるクロスキャリアスケジューリングを示す図である。
図6】本発明により短い処理時間を有する基地局のPUSCH手順を示す図である。
図7】本発明の一実施形態により、同期HARQ送信を遂行するUEの構成を示す図である。
図8】本発明の一実施形態により、同期HARQ送信をサポートする基地局の構成を示す図である。 本発明の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面と共に述べる以下の詳細な説明から、一層明らかになるはずである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0032】
下記の説明において、当該技術分野における公知の構成又は機能の詳細な説明は、本発明の要旨を不明にする可能性がある場合に省略できる。
【0033】
本発明は、複数のCAセルのアップリンク/ダウンリンク構成が異なる状況に関するものである。LTEとLTE-Aと同様に、基地局は、UEが一つのセル又は複数のセル(部分又は全体)で動作するように構成する。
【0034】
ノンクロスキャリアスケジューリングの場合、セルのアップリンクサブフレームのPUSCHがこのセルのダウンリンクサブフレームのPDCCHとPHICHによりスケジューリングされるため、このセルは、LTEとLTE-Aの同一のアップリンク及びダウンリンク構成を有するセルで構成される、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係とPUSCHからPHICHへのタイミング関係によってPUSCHの同期HARQ送信を実現できる。
【0035】
クロスキャリアスケジューリングの場合、PDCCHとPHICHを送信するセルは1次セルと称され、通常Pcellで示され、PUSCHを送信するセルは2次セルと称され、通常Scellで示される。Pcellのアップリンク/ダウンリンク構成がScellのアップリンク/ダウンリンク構成と同一である場合、PUSCHの同期HARQ送信は、LTEとLTE-Aの同一のアップリンク及びダウンリンク構成を有するセルで構成されたPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係と、PUSCHからPHICHへのタイミング関係によって実現され得る。しかしながら、Pcellのアップリンク/ダウンリンク構成がScellのアップリンク/ダウンリンク構成と異なる場合、PUSCHの同期HARQ送信は、LTE又はLTE-Aの構成によって実現されないこともある。
【0036】
クロスキャリアスケジューリングが実現され、PcellとScellが相互に異なるアップリンク/ダウンリンク構成を採用する場合、図3は、本発明によりPUSCHの同期HARQ送信をサポートする方法を示す。
【0037】
ステップ301において、基地局は、UEがCAモードで動作するように構成する。ステップ302において、基地局は、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係に従ってPcellでPDCCH及び/又はPHICHを送信し、ScellでUEにより送信されたPUSCHを受信する。ステップ303において、基地局は、PUSCHからPHICHへのタイミング関係によってPcellのPHICHを送信し、PHICHからPUSCHへのタイミング関係に従ってScellで再送信されるPUSCHを受信する。再送信PUSCHのタイミング位置とUEにより以前に送信されたPUSCHのタイミング位置との間のタイミング関係は、LTEとLTE-Aでのタイミング関係と同一である。
【0038】
したがって、本発明による方法では、一度にUEによりScellで送信されたPUSCHのタイミング位置とUEによる次のPUSCH再送信のタイミング位置との間のタイミング関係はLTEとLTE-Aのタイミング関係と同一であることが保証される。
【0039】
また、LTEとLTE-AでのUEに比べて、本発明によるUEは、新たなUEと称し、新たなUEのアップリンクリソースとLTE/LTE-Aのアップリンクリソースが一つの送信に対して直交する場合、新たなUEのアップリンクリソースとLTE/LTE-AのUEのアップリンクリソースは、後続PUSCH再送信に対して引き続き直交する。そのため、同期HARQ送信は制限されず、スケジューラのフレキシビリティが強化される。
【0040】
図4は、本発明による同期HARQ送信を示す。図4において、斜線で示されたフィールドはダウンリンクサブフレームであり、ブランク及び色で埋めたフィールドは、アップリンクサブフレームである。セル1 410がアップリンク/ダウンリンク構成1を採用してセル2 412がアップリンク/ダウンリンク構成0を採用すると仮定すれば、アップリンクサブフレームの数字は同期HARQプロセス番号を表し、ダウンリンクサブフレームの数字は、このダウンリンクサブフレームによりスケジューリングされたアップリンクサブフレームの同期HARQプロセス番号を表す。
【0041】
一般的に、セル2 412で動作するLTE UEの場合、基地局は、アップリンクサブフレーム201のPUSCHをスケジューリングするためにダウンリンクサブフレーム211でPDCCHを送信し、ダウンリンクサブフレーム212でPHICH情報を送信し、アップリンクサブフレーム202でアップリンクサブフレーム201のPUSCHの同期HARQ再送信をトリガする。
【0042】
本発明によると、同時に2個のセル410,412で動作するように構成された新たなUEの場合、基地局がセル1 410を通じてセル2 412をクロスキャリアスケジューリングすると仮定すれば、同期HARQ送信を実現するために、本発明の方法により、アップリンクサブフレーム201のPUSCHがアップリンクサブフレーム202で同期HARQ再送信を遂行するが、アップリンクサブフレーム201のPUSCHをスケジューリングするPDCCHは、セル1 410のダウンリンクサブフレーム221で送信でき、アップリンクサブフレーム201のPUSCHに対応するPHICH情報がセル1 410のダウンリンクサブフレーム222で送信される。
【0043】
本発明によれば、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係とScellのアップリンクサブフレームに対応するPUSCHからPHICHへのタイミング関係を予め構成する過程は、下記に基づいて実現できる。
【0044】
ステップ1において、構成原則により、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を構成する。
【0045】
上記構成原則は、次の4つを含む。
【0046】
原則1:ScellのアップリンクサブフレームをスケジューリングするPcellのダウンリンクサブフレームnのインデックスはn+kより大きいか等しい。ここで、kは4のように定数であり、最小限のUE処理時間が(k-1)msとなるように保証する。
【0047】
原則2:Pcellのダウンリンクサブフレームによりスケジューリングされたアップリンクサブフレームの数が等しいか可能な限り近くにするように保証する。
【0048】
原則3:PUSCHをスケジューリングするPDCCHとPHICHのタイミング位置が最後にPUSCHをスケジューリングするPDCCHとPHICHのタイミング位置より遅くないように保証する。
【0049】
原則4:同一のアップリンクサブフレームのPUSCHをスケジューリングするPDCCHとPHICHが同一のタイミング位置に位置するように保証する。複数のダウンリンクサブフレームのPDCCHが同一のアップリンクサブフレームのPUSCHをスケジューリングする場合、PHICHのタイミング位置はPDCCHのうちいずれか一つのタイミング位置と同一である。
【0050】
ステップ2において、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング位置によって、PUSCHからPHICHへのタイミング関係を予測する。
【0051】
例えば、アップリンクサブフレームnで送信されたPUSCHの場合、<表4>に示すLTEとLTE-AでのPUSCHからPHICHへのタイミング関係に従って、PHICHがダウンリンクサブフレームn+Pで送信され、<表2>及び<表3>に示したPDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係によって、再送信PUSCHがアップリンクサブフレームn+p+rで再送信されることがわかる。したがって、複数のCAセルが相互に異なるアップリンク/ダウンリンク構成を採用する場合にクロスキャリアスケジューリングの状況で、PDCCHとPHICHからPUSCHへの新たなタイミング関係が構成され、このような新たなタイミング関係で、PUSCHアップリンクサブフレームn+p+rの再送信をスケジューリングするPHICHダウンリンクサブフレームのインデックスは(n+p+r)-gにあり、言い換えれば、PUSCHを送信するアップリンクサブフレームnに対応するPUSCHからPHICHへのタイミング位置はn+(p+r−g)である。
【0052】
アップリンク同期HARQに対して詳述する場合、PUSCHからPHICHへのタイミング関係が表の形式で提供され、あるいはPcellのPUSCHの送信とScellのPUSCHの後続再送信との間のタイミング関係がLTE及びLTE-Aの同一のアップリンク/ダウンリンク構成を有するセルのタイミング関係と同一であるとテキストで説明され、それによってPHICHからPUSCHへのタイミング関係が分かる。または、PUSCHからPHICHへのタイミング関係とPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係が表の形態で提供でき、この2個の表は両方ともにPUSCHの送信とScellのPUSCHの後続再送信間のタイミング関係がLTEとLTE-Aの同一のアップリンク/ダウンリンク構成を有するセルのタイミング関係と同一なように機能する
【0053】
<第1の実施形態>
【0054】
クロスキャリアスケジューリングの状況において、LTEとLTE-AでのPDCCH及びPHICHからPUSCHへの構成されたタイミング関係をできる限り再使用する。
【0055】
より詳細には、Scellのアップリンクサブフレームの場合、これがPcellの同一のタイミング位置にあるアップリンクサブフレームであると、Scellのこのアップリンクサブフレームに対応するPDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、同一のタイミング位置にあるPcellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係と同一である。
【0056】
図5は、本発明によるクロスキャリアスケジューリングのHARQ送信タイミングを示す。図5に示すように、斜線部分を含むフィールドはダウンリンクサブフレームであり、ブランクフィールドはアップリンクサブフレームであり、セル1 510は1次セルであり、セル2 512は2次セルである。セル2 512のアップリンクサブフレーム301,302,304,305は、セル1 510の同一のタイミング位置にあるアップリンクサブフレームであるので、セル2 512のアップリンクサブフレーム301,302,304,305のPDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、LTEとLTE-Aのセル1 510と同一のアップリンク/ダウンリンク構成を有するセルに対して構成されたPDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係と同一である。すなわち、PDCCHとPHICHは、セル1 510のダウンリンクサブフレーム311,312,314,315で各々送信できる。
【0057】
Scellのアップリンクサブフレームの場合、これがPcellの同一のタイミング位置にあるダウンリンクサブフレームであると、Scellのこのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、LTEとLTE-Aの構成結果を再使用できないが、第1の実施形態の方法により再構成されなければならない。図5を参照すると、セル2 512のアップリンクサブフレーム303の場合、これがセル1 510の同一のタイミング位置にあるダウンリンクサブフレームであるため、セル2 512のアップリンクサブフレーム303に対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係が再構成しなければならず、例えばPDCCHとPHICHは、セル1 510のダウンリンクサブフレーム313で送信できる。
【0058】
この第1の実施形態において、次の2つの方法は、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を構成するために採用できる。
【0059】
まず、PcellとScellにより採用される異なるアップリンク/ダウンリンク構成の多様な組み合わせによって、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、各々構成することができる。LTEとLTE-Aが7つのタイプのTDDアップリンク/ダウンリンク構成をサポートするので、それぞれのアップリンク/ダウンリンク構成の場合、構成がPcellに利用されると仮定すれば、他の6つのタイプのアップリンク/ダウンリンク構成に対するPDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、それに対応して構成されなければならない。これは、少なくとも42つのタイプのタイミング関係が構成されなければならないことを意味する。
【0060】
1)セルのフレームエッジが整列されると仮定
【0061】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成1,2,4,5を採用する場合、PDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係が上記した原則1〜原則4により固有に決定することができる。下記の<表5>、<表6>、<表7>、<表8>の例は、各々Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成1,2,4,5を採用する場合、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCH及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係を示し、PUSCHからPHICHへのタイミング関係は、上記に紹介された方法により獲得でき、これはここで説明しない。
【0062】
【表5】
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【0066】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合、アップリンクサブフレームの数がアップリンク/ダウンリンク構成0で最大であるので、他のアップリンク/ダウンリンク構成でアップリンクサブフレームは、アップリンク/ダウンリンク構成0のアップリンクサブフレームのサブセットである。このような状況下で、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、LTEとLTE-Aでアップリンク/ダウンリンク構成0を採用するセルに対して構成されたPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係のサブセットを直接に再使用することによって獲得することができる。
【0067】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHからPUSCHへのタイミング関係とPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、各々以下に紹介する。
【0068】
まず、PDCCHからPUSCHへのタイミング関係を紹介する。
【0069】
LTEとLTE-Aでアップリンク/ダウンリンク構成0を採用するセルに対して構成されたPDCCHからPUSCHへのタイミング関係により、Pcellの各ダウンリンクサブフレームの場合、このサブフレームが自身がスケジューリング1アップリンクサブフレームのタイミング位置と同じScellのタイミング位置にあるアップリンクサブフレームである場合、このダウンリンクサブフレームからアップリンクサブフレームへのタイミング位置を維持し、そうでないと、このダウンリンクサブフレームからアップリンクサブフレームへのタイミング位置を除去する。
【0070】
下記の<表9>に示すように、アップリンク/ダウンリンク構成0を採用するPcellとアップリンク/ダウンリンク構成1を採用するScellを例に挙げると、Scellでインデックス4とインデックス9を有するサブフレームは両方ともダウンリンクサブフレームであり、<表2>のアップリンク/ダウンリンク構成0が採用される場合、セルのダウンリンクサブフレーム1とダウンリンクサブフレーム5がアップリンクサブフレーム4とアップリンクサブフレーム9を各々スケジューリングできる。上記の分析によれば、Scellでサブフレーム4とサブフレーム9は、両方ともダウンリンクサブフレームであるため、<表2>に示したようなタイミング関係を削除できる。すなわち、<表2>でアップリンク/ダウンリンク構成0が採用される場合、ダウンリンクサブフレーム0で4であるkの値とダウンリンクサブフレーム5で4であるkの値が除去され、それによって<表9>のようなアップリンク/ダウンリンク構成1が採用される場合のkの値を獲得することができる。
【0071】
【表9】
【0072】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用し、Scellが異なるアップリンク/ダウンリンク構成を採用する場合、Pcellのダウンリンクサブフレームは、一つのアップリンクサブフレームのみでPUSCHをスケジューリングする必要がある。この場合、Pcellのダウンリンクサブフレームが一つのアップリンクサブフレームのみでPUSCHをスケジューリングする必要がある場合、LTEとLTE-Aでのアップリンクインデックス技術を使用でき、このアップリンクインデックスは実際にScellに対して存在するアップリンクサブフレームのPUSCHのスケジューリングを表すように適切な値に設定される必要があり、あるいはPcellのダウンリンクサブフレームのアップリンクインデックスが使用されないことがあり、あるいはこのフィールドは、予備されるかあるいはPUSCH上でPDSCH ACK/NACK情報送信をフィードバックするためのアップリンク割り当てインデックス(UAI)として説明され得る。
【0073】
Pcellのダウンリンクサブフレームでアップリンクインデックスの使用をできるだけ避けるために、<表9>がさらに最適化され得る。
【0074】
アップリンク/ダウンリンク構成1〜5を目標とする最適化結果が下記の<表10>に示される。最適化方法は、主に次のものを含む。複数のダウンリンクサブフレームでスケジューリングできる特定アップリンクサブフレームが存在する場合、最適化方法は、このアップリンクサブフレームが、<表9>に示したアップリンク/ダウンリンク構成1のように、一つのダウンリンクサブフレームのみによりスケジューリングされるようにし、ダウンリンクサブフレーム0とダウンリンクサブフレーム1両方がアップリンクサブフレーム7をスケジューリングするようにし、アップリンクサブフレーム7をスケジューリングするダウンリンクサブフレーム1のタイミング関係が削除できることによって、ダウンリンクサブフレーム1は、一つのアップリンクサブフレームのみをスケジューリングする。また、<表9>で一つのダウンリンクサブフレームによって既にスケジューリングされたこれらアップリンクサブフレームの場合、<表9>に示すアップリンク/ダウンリンク構成2のように、最小のスケジューリング遅延を有するタイミング関係が維持され、ダウンリンクサブフレーム0とダウンリンクサブフレーム1が両方ともアップリンクサブフレーム7をスケジューリングし、ダウンリンクサブフレーム0からアップリンクサブフレーム7へのタイミング関係のスケジューリング遅延がさらに長く、このようなタイミング関係が削除され、ダウンリンクサブフレーム1からアップリンクサブフレーム7へのタイミング関係のみが維持される。
【0075】
【表10】
アップリンク/ダウンリンク構成6を目標とする最適化結果の例は下記の<表11>に示され、上記の最適化結果は次のものを含む。LTEとLTE-Aでのアップリンク/ダウンリンク構成0のアップリンクインデックスを再使用し、ダウンリンクサブフレーム0とダウンリンクサブフレーム1が3個のアップリンクサブフレームを共にスケジューリングする。しかしながら、これは、ダウンリンクサブフレーム5とダウンリンクサブフレーム6で、<表9>に示したダウンリンク構成6のように、一つのダウンリンクサブフレームが一つのアップリンクサブフレームのみでPUSCHをスケジューリングすることで実現され、ダウンリンクサブフレーム5とダウンリンクサブフレーム6両方ともがアップリンクサブフレーム2をスケジューリングし、アップリンクサブフレーム2をスケジューリングするダウンリンクサブフレーム6のタイミング関係が削除され、ダウンリンクサブフレーム6が一つのアップリンクサブフレームのみをスケジューリングする。
【0076】
【表11】
【0077】
以下、PHICHからPUSCHへのタイミング関係について説明する。
【0078】
LTEとLTE-Aの規定によれば、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合、ダウンリンクサブフレーム0とダウンリンクサブフレーム5は各々2個のPHICHリソースセットで構成され、ダウンリンクサブフレーム1とダウンリンクサブフレーム6は、各々一つのPHICHリソースセットで構成される。Scellが多様なアップリンク/ダウンリンク構成を採用する場合、Scellの実際のアップリンクサブフレームの数に従って、上記したPHICHリソースセットのうち一部がPHICH送信に使用され、各ScellのアップリンクサブフレームでPUSCHに対応するPHICH情報は一つのPHICHリソースセットのみで送信される。
【0079】
<表9>に対応して、<表12>に示すように、LTEとLTE-Aでアップリンク/ダウンリンク構成0を用いるセルに対して構成されたPHICHからPUSCHへのタイミング関係によれば、Pcellの各ダウンリンクサブフレームの場合、このダウンリンクサブフレームによりスケジューリングされたアップリンクサブフレームのタイミング位置と同一のScellでのタイミング位置にあるアップリンクサブフレームであると、このダウンリンクサブフレームからアップリンクサブフレームへのタイミング関係が維持される。
【0080】
【表12】
【0081】
同様に、<表10>と<表11>に対応して、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、下記の<表13>に示すようである。
【0082】
【表13】
【0083】
<表9>〜<表13>において、基地局がPUSCHを受信する処理時間が特定状況で減少することに注目する必要がある。特に、Scellがアップリンク/ダウンリンク構成1,3、又は4を採用した場合、上記ケースが発生できる。
【0084】
図6に示すように、Pcellはセル1 610であり、アップリンク/ダウンリンク構成0が採用され、Scellはセル2 612であり、アップリンク/ダウンリンク構成1が採用される。<表9>の構成結果に従って、UEは、アップリンクサブフレーム201(アップリンクサブフレーム8)でPUSCHを送信し、ダウンリンクサブフレーム222(ダウンリンクサブフレーム1)でPHICHを受信する。すなわち、基地局がPHICHを送信するタイミングとUEがPUSCHを送信するタイミングとの間の間隔が3個のサブフレーム(3ms)であり、これは、LTEとLTE-Aで提供される4msの処理時間より小さい。このような場合、処理時間要件を満足しない状況はアップリンク送信に使用できず、あるいはこのような可能性は基地局実現によってサポートできる。例えば、基地局が3ms内に完全に処理を終了する場合、このようなScellのアップリンクサブフレームがスケジューリングできる。基地局が3ms内に処理を終了できない場合、このようなScellのアップリンクサブフレームはスケジューリングすることができない。
【0085】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成3を採用する場合、下記の<表14>は、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を示す。<表14>で、ダウンリンクサブフレーム1は、2個のアップリンクサブフレームでPUSCHをスケジューリングすることが可能である。このような状況で、PDCCHからPUSCHへのタイミング関係の場合、ダウンリンクサブフレーム1は、LTEのアップリンクインデックス技術を再使用して2個のアップリンクサブフレームでPUSCHをスケジューリングするようにサポートできる。PDCCHからPUSCHへのタイミング関係の場合、ダウンリンクサブフレーム1は、2個のPHICHリソースセットを定義して2個のアップリンクサブフレームでPUSCHをスケジューリングするようにサポートできる。
【0086】
【表14】
【0087】
また、<表14>で、ダウンリンクサブフレーム1のみが2個のアップリンクサブフレームをスケジューリングするようにサポートされる場合、ダウンリンクサブフレーム1の制御チャンネルコストは増加でき、LTEとLTE-Aのアップリンク/ダウンリンク構成0の処理方法によって、サブフレーム0とサブフレーム1は、同時にアップリンクインデックスを用いて2個のアップリンクサブフレームをスケジューリングするようにサポートできる。
【0088】
下記の<表15>の例では、PDCCHからPUSCHへのタイミング関係を表し、ダウンリンクサブフレーム0とダウンリンクサブフレーム1両方ともはアップリンクサブフレーム7をスケジューリングできるので、ダウンリンクサブフレーム1の制御チャンネルコストが減少される。PHICHからPUSCHへのタイミング関係の場合、<表14>の構成結果が維持され、LTEとLTE-Aでのアップリンク/ダウンリンク構成0の場合、ダウンリンクサブフレーム1の制御チャンネルコスト(特別タイムスロットDwPTS)を低減するために2個のPHICHリソースセットがダウンリンクサブフレーム0に対して割り当てられ、PDCCHからPUSCHへのタイミング関係は、<表16>に示すようである。
【0089】
【表15】
【0090】
【表16】
【0091】
<表14>〜<表16>において、基地局がPUSCHを受信する処理時間が短縮される。詳細には、Scellがアップリンク/ダウンリンク構成1又は2を採用する場合、Scellは、上記したケースを体験することもできる。同様に、処理時間要件を満足しないScellのアップリンクサブフレームは、アップリンク送信に使用しないように設定され、このような可能性は基地局の実現によりサポートできる。例えば、基地局が3ms内に処理を完全に終了する場合、これらScellのアップリンクサブフレームはスケジューリングされる。基地局が3ms内に処理を終了しない場合、このようなScellのアップリンクサブフレームはスケジューリングできない。
【0092】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成6を採用する場合、アップリンク/ダウンリンク構成1〜5のアップリンクサブフレームは、すべてアップリンク/ダウンリンク構成6のサブセットであるので、アップリンク/ダウンリンク構成6がLTEとLTE-Aで採用される場合に構成されたPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係のサブセットが直接再使用できる。アップリンク/ダウンリンク構成0の場合、ダウンリンクサブフレーム5で2個のアップリンクサブフレームがスケジューリングされる必要がある。2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートするためにLTEアップリンクインデックス技術が再使用され得る。
【0093】
下記の<表17>に示すように、ダウンリンクサブフレーム5で2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートするために、LTEアップリンクインデックス技術が再使用され、PHICHからPUSCHへのタイミング関係の場合、ダウンリンクサブフレーム5で2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートするために2個のPHICHリソースセットが定義され得る。
【0094】
【表17】
【0095】
<表17>において、2個のアップリンクサブフレームを同時にスケジューリングすることがダウンリンクサブフレーム5のみでサポートされると、これは、サブフレーム1の制御チャンネルコストを増加させることができるので、LTEとLTE-Aのアップリンク/ダウンリンク構成0の処理方法によって、アップリンクインデックスを用いて2個のアップリンクサブフレームを同時にスケジューリングするためにサブフレーム5とサブフレーム6はサポートできる。次の<表18>は、上記条件を考慮するときのPDCCHからPUSCHへのタイミング関係を示す。PHICHからPUSCHへのタイミング関係の場合、<17>の構成結果が維持することができる。
【0096】
【表18】
【0097】
特定のケース下で、<表17>と<表18>で基地局がPUSCHを受信する処理時間が減少する。Scellがアップリンク/ダウンリンク構成1〜5を採用する場合、Scellは上述した問題を体験することもできる。同様に、処理時間要件を満たせないScellのアップリンクサブフレームがアップリンク送信に使用できないように設定することができ、あるいはこのような可能性が基地局の実現によってサポートすることができる。基地局が3ms内に処理を完全に終了できる場合、このようなScellのアップリンクサブフレームはスケジューリングされ、基地局が3ms内に処理を終了できない場合には、このようなScellのアップリンクサブフレームがスケジューリングすることができない。
【0098】
2)セルのフレームエッジが整列しないと仮定すれば、1)で言及した上記4つの構成原則に基づいて、PcellとScellのサブフレームタイミングオフセットによって、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミングが計算できる。しかしながら、この構成方法は非常に複雑である。
【0099】
アップリンク/ダウンリンク構成の各タイプにおいて、Scellがどんなアップリンク/ダウンリンク構成を採用するかを考慮せず、構成がPcellで利用されると仮定すれば、PDCCHとPHICHからPUSCHへの共通タイミング関係を構成する。
【0100】
ここで、Pcellは、アップリンク/ダウンリンク構成0を採用すると仮定し、他のアップリンク/ダウンリンク構成のアップリンクサブフレームはすべてのアップリンク/ダウンリンク構成0のサブセットであるから、アップリンク/ダウンリンク構成0の構成結果のサブセットがその構成結果として直接に使用することができる。
【0101】
1)セルのフレームエッジが整列されると仮定
【0102】
PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係とPHICHからPUSCHへのタイミング関係について、まず紹介する。
【0103】
PDCCHからPUSCHへのタイミング関係の場合、<表19>と<表20>の例と共に、LTEとLTE-Aでのアップリンクインデックス技術を使用して2個のアップリンクサブフレームをスケジューリングするように一部ダウンリンクサブフレームがサポートでき、Scellが特定アップリンク/ダウンリンク構成を採用する場合、特定ダウンリンクサブフレームによりスケジューリングされる2個のアップリンクサブフレーム両方ともが存在しなければ、このダウンリンクサブフレームはPUSCHをスケジューリングする必要がない。特定ダウンリンクサブフレームが実際に一つのアップリンクサブフレームのみをスケジューリングすると、アップリンクインデックス技術を相変らず利用することができ、そのアップリンクインデックスは、このような実際に存在するアップリンクサブフレームを表すように適切な値に設定すべきであり、あるいはPUSCH上でPDSCHのACK/NACK情報を送信するために、アップリンクインデックスを利用せずにPDCCHでこのフィールドがダウンリンク/アップリンクDAIに維持され、あるいは説明され得る。
【0104】
<表19>において、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成3及び6を採用する場合、2個のアップリンクサブフレームのPUSCHがスケジューリングされることは一つのダウンリンクサブフレームである。
【表19】
【0105】
<表19>において、2個のアップリンクサブフレームを同時にスケジューリングすることがダウンリンクサブフレームのみでサポートされる場合、このようなダウンリンクサブフレームの制御チャンネルコストは増加することができる。<表20>に示すように、LTEとLTE-Aのアップリンク/ダウンリンク構成0の構成によって、アップリンクインデックス技術を利用して同時に3個のアップリンクサブフレームをスケジューリングするために2個のダウンリンクサブフレームがサポートできる。例えば、ダウンリンクサブフレーム0とダウンリンクサブフレーム1がアップリンクサブフレーム4、アップリンクサブフレーム7、及びアップリンクサブフレーム8をスケジューリングする。
【0106】
【表20】
【0107】
<表19>と<表20>によって、PHICHからPUSCHへのタイミング関係は、各々下記の<表21>と<表22>に示すようである。
【0108】
【表21】
【0109】
【表22】
【0110】
<表19>〜<表22>において、基地局がUEにより送信されたPUSCHを受信する基地局の処理時間が特定ケースで減少される。同様に、処理時間要件を満足しないScellのアップリンクサブフレームがアップリンク送信に使用することができないように設定され、あるいはこのような可能性は基地局実現によってサポートできる。例えば、基地局が3ms内に処理を完全に終了完了できる場合、このようなScellのアップリンクサブフレームがスケジューリングでき、基地局が3ms内に処理を終了できない場合には、このようなScellのアップリンクサブフレームがスケジューリングすることができない。
【0111】
2)セルのフレームエッジが整列しないと仮定
【0112】
各アップリンク/ダウンリンク構成の場合、これがPcellで適用されてScellが採用したアップリンク/ダウンリンク構成とは関係がないが、2個のセルのサブフレームタイミングオフセットに依存すると仮定し、PDCCH/PHICHからPUSCHへの固有で共通タイミングを構成する。詳細には、Scellが2個のセルのサブフレームタイミングオフセットだけでなく最も多い数のアップリンクサブフレーム(すなわち、アップリンク/ダウンリンク構成0)を構成する状況により、PDCCH/PHICHからPUSCHへのタイミング関係を構成し、他のアップリンク/ダウンリンク構成でタイミング関係のサブセットを適用する。
【0113】
<第2の実施形態>
【0114】
クロスキャリアスケジューリングの場合、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、LTEとLTE-Aでの構成結果を直接再使用せずに完全に再構成され、これはHARQ処理時間を最適化することを助ける。ScellのPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係によって、PUSCHからPHICHへのタイミング関係は、以前計算方法によって対応して計算できる。
【0115】
第2の実施形態では、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を構成するために、下記の2つの方法が採用可能である。
【0116】
まず、PcellとScellにより採用した異なるアップリンク/ダウンリンク構成の多様な組み合わせによって、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPUSCHからPHICHへのタイミング関係だけでなくPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を各々構成することができる。上記したアップリンク/ダウンリンク構成の組み合わせは、各々最適化できる。LTEとLTE-Aは、7つのタイプのTDDアップリンク/ダウンリンク構成をサポートするので、各タイプのアップリンク/ダウンリンク構成の場合、一つの構成がPcellに使用されると仮定すれば、他の6つのタイプのアップリンク/ダウンリンク構成に対するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係が対応して構成されなければならず、これは、最大に42つのタイプのタイミング関係が構成されなければならないことを意味する。
【0117】
1)セルのフレームエッジが整列されると仮定
【0118】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成1,2,4、又は5を採用する場合、<表5>〜<表8>に示すような構成結果は、PDCCHとPHICHからPUSCHへの最適のタイミング関係である。これは、LTEとLTE-Aでのタイミングと互換可能である。
【0119】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合、<表9>〜<表13>は、PDCCHとPHICHからPUSCHへの最適のタイミング関係を示す。これは、LTEとLTE-Aでのタイミングと互換可能である。
【0120】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成3を採用する場合、すべてのアップリンクサブフレームのPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を再構成することによって、PDCCHとPHICHからPUSCHへの遅延が減少でき、一つのサブフレームで2個のアップリンクサブフレームをスケジューリングする必要がある状況を避けることができる。構成結果は、次の<表23>の例に示すようである。
【0121】
【表23】
【0122】
基地局がPUSCHを受信する処理時間を満足させるために、すなわち基地局のPUSCHのアップリンクサブフレームの受信とPUSCHに対応するPHICHのダウンリンクサブフレームの送信との間の期間が4msより大きいように保証するために、Scellがアップリンク/ダウンリンク構成1を採用する場合、アップリンクインデックス技術は、ダウンリンクサブフレーム1が2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートするようにダウンリンクサブフレーム1で使用でき、これは、アップリンクサブフレーム8でPUSCHの同期HARQ送信がUEと基地局の処理時間と逆互換可能である。下記の<表24>は、この場合にPDCCHからPUSCHへのタイミング関係を示す。
【0123】
【表24】
【0124】
それに応じて、2個のPHICHリソースセットは、アップリンクサブフレーム1で割り当てられ、アップリンクサブフレーム1が2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートし、<表25>は、この場合にPDCCHからPUSCHへのタイミングを示す。
【表25】
【0125】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成6を採用する場合、Scellのアップリンクサブフレームに対応するPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミングを再構成し、PDCCHとPHICHからPUSCHへの遅延が減少できる。
【0126】
次の<表26>は、PDCCHからPUSCHへのタイミングを示す。Scellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合、利用可能なダウンリンクサブフレームの数がアップリンクサブフレームの数より小さいので、少なくとも一つのダウンリンクサブフレームは、2個のアップリンクサブフレームをスケジューリングしなければならず、これは、このようなダウンリンクサブフレームの制御チャンネルコストを増加させるので、LTEとLTE-Aのアップリンク/ダウンリンク構成0のアップリンクインデックスによって、サブフレーム5とサブフレーム6は、同時に2個のアップリンクサブフレームをスケジューリングするためにサポートできる。
【0127】
【表26】
【0128】
それに対応して、<表27>は、PHICHからPUSCHへのタイミングを示す。ここで、Scellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合の状況で、Pcellのダウンリンクサブフレーム5は、2個のPHICHリソースセットで構成される。
【表27】
【0129】
基地局がPUSCHを受信する処理時間を満たすために、Scellがアップリンク/ダウンリンク構成1を採用する場合、アップリンクインデックス技術は、ダウンリンクサブフレーム1が2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートするようにダウンリンクサブフレーム1で使用することができ、これは、アップリンクサブフレーム7でPUSCHの同期HARQ送信がUEと基地局の処理時間と逆互換可能なように保証する。<表28>は、このような場合にPDCCHからPUSCHへのタイミング関係を示す。
【0130】
【表28】
【0131】
それに応じて、2個のPHICHリソースセットは、アップリンクサブフレーム1で割り当てられ、それによってアップリンクサブフレーム1は、2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートする。下記の<表29>は、この場合にPDCCHからPUSCHへのタイミングを示す。
【0132】
【表29】
【0133】
<表23>〜<表29>において、基地局がPUSCHを受信する処理時間は減少する。従って、処理時間要件を合わないScellのアップリンクサブフレームがアップリンク送信に使用されないように設定でき、このような可能性は、基地局実現によりサポートできる。例えば、基地局が3ms以内で完全に処理を終了できる場合、このようなScellのアップリンクサブフレームがスケジューリングでき、基地局が3ms内に処理を終了できない場合、このようなScellのアップリンクサブフレームがスケジューリングすることができない。
【0134】
また、UEはPDCCHとPHICHを受信して、アップリンクデータを復号化する動作は相対的に複雑でなく、PDCCHとPHICHはダウンリンクサブフレームで最初の3個のOFDMMシンボルに位置する。UEは、PDCCHとPHICHを復号化する前に全体ダウンリンクサブフレームが待機する必要がないので、UEはPDCCHとPHICHを処理するのにより長い時間を有する。他の処理方法は、基地局がPUSCHを受信する処理時間の逆互換性を保証して、UEがPDCCHとPHICHより短時間に受信することができるようにする。特に、この方法は、PUSCHから該当PHICHへの時間間隔がkmsより大きいか等しく、PDCCHとPHICHからPUSCHへの時間間隔が(k-1)msより大きいか等しいように保証し、ここで、kはLTEによって設定することができる。すなわち、k=4である。
【0135】
下記の<表30>〜<表34>において、ScellのPUSCHからPHICHへの時間間隔がkmsより小さい場合にだけPDCCHとPHICHからPUSCHへの時間間隔が減少し、LTEとLTE-Aと逆互換可能な処理時間要件が他の状況で維持される。
【0136】
<表30>と<表31>は、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する時PDCCHからPUSCHへのタイミング関係とPHICHからPUSCHへのタイミング関係を各々示す。
【0137】
【表30】
【0138】
【表31】
【0139】
<表32>は、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成3を採用する場合にPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を示す。
【0140】
【表32】
【0141】
<表33>と<表34>は、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成6を採用する場合、PDCCHからPUSCHへのタイミング関係とPHICHからPUSCHへのタイミング関係を各々示す。
【0142】
【表33】
【0143】
【表34】
【0144】
他の実施形態において、<表35>〜<表40>で、PDCCHとPHICHからPUSCHへの時間間隔は、Scellにより採用されたすべての構成に対して 短縮される。
【0145】
<表35>と<表36>は、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合にPDCCHからPUSCHへのタイミング関係とPHICHからPUSCHへのタイミング関係を各々示す。
【0146】
【表35】
【0147】
【表36】
【0148】
<表37>は、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成1,2,4,5を採用する場合にPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を示す。
【0149】
【表37】
【0150】
<表38>は、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成3を採用する場合にPDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を示す。
【0151】
【表38】
【0152】
<表39>と<表40>は、Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成6を採用する場合にPDCCHからPUSCHへのタイミング関係とPHICHからPUSCHへのタイミング関係を各々示す。
【0153】
【表39】
【0154】
【表40】
【0155】
2)セルのフレームエッジが整列されないと仮定
【0156】
本発明の4つの構成原則に基づき、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係は、PcellとScellのアップリンク/ダウンリンク構成を組み合わせてPcellとScellのサブフレームタイミングオフセットを考慮して構成することができる。しかしながら、この方法は、非常に複雑である。
【0157】
第2に、各アップリンク/ダウンリンク構成が、Scellが採用したアップリンク/ダウンリンク構成とは関係ないPcellで適用されると仮定し、PDCCHとPHICHからPUSCHへの固有の共通タイミング関係を構成する。
【0158】
1)セルのフレームエッジが整列されると仮定
【0159】
Pcellがアップリンク/ダウンリンク構成0を採用する場合により、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係を構成して他のアップリンク/ダウンリンク構成に構成結果のサブセットを適用する。
【0160】
一部のScell構成に対して、一部のダウンリンクサブフレームは、2個のアップリンクサブフレームのスケジューリングをサポートする必要があるが、Scellの他の構成の場合、一つのアップリンクサブフレームのみがScellに存在すると、アップリンクインデックス技術がまだ使用でき、そのアップリンクインデックスは、このようなアップリンクサブフレームのPUSCHのスケジューリングを表すように適切な値で設定される必要がある。あるいは、Pcellのダウンリンクサブフレームでアップリンクインデックスが使用されず、このPDCCHのフィールドは、予備され、あるいはダウンリンク割り当てインデックス(DAI)として説明することができる。下記の<表41>と<表42>は、PDCCHからPUSCHへのタイミング関係構成結果とPHICHからPUSCHへのタイミング関係構成結果を示す。
【0161】
【表41】
【0162】
【表42】
【0163】
<表41>と<表42>において、PUSCHを受信する基地局の処理時間は、特定場合に減少される。それによって、処理時間要件を満足でないScellのアップリンクサブフレームがアップリンク送信に使用されることができないように設定され、あるいは基地局実現によって使用され得る。例えば、基地局が3ms内に完全に処理を終了できる場合、このようなScellのアップリンクサブフレームはスケジューリングでき、基地局が3ms内に処理を終了できない場合、このようなScellのアップリンクサブフレームはスケジューリングすることができない。
【0164】
また、他の処理方法は、基地局がPUSCHを受信する処理時間の逆互換性を保証し、UEがより迅速にPDCCHとPHICHを受信するようにする。詳細に説明すれば、PUSCHから該当PHICHへの時間間隔がkmsより大きいか等しく、PDCCHとPHICHからPUSCHへの時間間隔が(k-1)msより大きいか等しいことを保証し、ここでkは、LTEにより設定でき、すなわちk=4である。次の<表43>と<表44>は、PDCCHからPUSCHへのタイミング関係とPHICHからPUSCHへのタイミング関係を各々示す。
【0165】
【表43】
【0166】
【表44】
【0167】
2)セルのフレームエッジが整列されないと仮定
【0168】
各TDDアップリンク/ダウンリンク構成の場合、これがScellが採用したアップリンク/ダウンリンク構成とは関係がないPcellで適用されると仮定し、2個のセルのサブフレームタイミングオフセットによりPDCCH/PHICHからPUSCHへの固有の共通タイミングを再構成する。詳細には、Scellが2個のセルのサブフレームタイミングオフセットだけでなく最も多い数のアップリンクサブフレーム(すなわち、アップリンク/ダウンリンク構成0)を構成する場合により、PDCCH/PHICHからPUSCHへのタイミング関係を構成し、他のアップリンク/ダウンリンク構成でタイミング関係のサブセットを適用する。
【0169】
図7は、本発明の一と実施形態によるUE内でアップリンクの同期HARQ送信を遂行するための構成を示す。図示のように、UE内のHARQ送信装置は、制御部710、HARQ送信プロセス部712、及び受信部714を含んで構成される。
【0170】
HARQ送信プロセス部712は、少なくとも一つのHARQ送信プロセスを含んで構成され、各HARQ送信プロセスは、上記した実施形態のうちいずれか一つの予め構成されたタイミング関係によるタイミング位置でPUSCHを介してアップリンクデータを送信又は再送信する。受信部714は、タイミング関係によるタイミング位置でPDCCH及び/又はPHICHを通じてPUSCHスケジューリングと制御情報及び/又はHARQ指示情報を受信して制御部710に提供する。
【0171】
制御部710は、基地局の制御下にUEがCAモードで同一に構成し、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係、PUSCHからPHICHへのタイミング関係、及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係のうち少なくとも一つにより、PDCCH、PHICH、及びPUSCHの送信及び再送信のタイミング位置を決定し、HARQ送信プロセス部712及び受信部714のタイミング位置を制御する。
【0172】
図8は、本発明の一実施形態による基地局内でアップリンクのHARQ送信をサポートするための構成を示す。図示のように、基地局内のHARQ受信サポート装置は、制御部810、HARQ受信プロセス部812、及び送信部814を含む。
【0173】
HARQ受信プロセス部812は、UE内の少なくとも一つのHARQ送信プロセスと対応する少なくとも一つのHARQ受信プロセスを含み、各HARQ受信プロセスは、上記した実施形態のうち一つのタイミング関係によるタイミング位置でPUSCHを介してアップリンク送信又は再送信データを受信する。送信部814は、予め構成されたタイミング関係によるタイミング位置でPDCCH及び/又はPHICHを介してPUSCHスケジューリングと制御情報及び/又はHARQ指示情報を送信する。
【0174】
制御部810は、UEがCAモードで動作するように構成され、PDCCHとPHICHからPUSCHへのタイミング関係、PUSCHからPHICHへのタイミング関係、及びPHICHからPUSCHへのタイミング関係のうち少なくとも一つにより、PDCCH、PHICH、及びPUSCHの送信及び再送信のタイミング位置を決定し、HARQ受信プロセス部812及び送信部814のタイミング位置を制御する。
【0175】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められる本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、形式や細部の様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
【符号の説明】
【0176】
710 HARQ 制御部
712 送信プロセス部
714 受信部
810 HARQ 制御部
812 受信プロセス部
814 送信部
図1
図2
図3
図5
図6
図7
図8
図4