特許第5969009号(P5969009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5969009タブレットを生産するプラントの作動方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969009
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】タブレットを生産するプラントの作動方法
(51)【国際特許分類】
   B30B 11/08 20060101AFI20160728BHJP
【FI】
   B30B11/08 C
【請求項の数】13
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-509628(P2014-509628)
(86)(22)【出願日】2012年4月19日
(65)【公表番号】特表2014-512970(P2014-512970A)
(43)【公表日】2014年5月29日
(86)【国際出願番号】EP2012001691
(87)【国際公開番号】WO2012152375
(87)【国際公開日】20121115
【審査請求日】2014年2月10日
(31)【優先権主張番号】102011101288.9
(32)【優先日】2011年5月10日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513282331
【氏名又は名称】フェッテ・コンパクティング・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンタク・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・リューデマン
(72)【発明者】
【氏名】マティーアス・マイアー
【審査官】 水野 治彦
(56)【参考文献】
【文献】 独国実用新案第202005017516(DE,U1)
【文献】 特開昭63−165027(JP,A)
【文献】 特開2003−001342(JP,A)
【文献】 特開昭63−068236(JP,A)
【文献】 特開2008−073726(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01050400(EP,A1)
【文献】 独国特許出願公開第19933817(DE,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第00620108(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0161907(US,A1)
【文献】 実開昭58−125697(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B30B 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの回転プレス機および1つのコンピュータ・システムを有するタブレット生産プラントの作動方法であって、
前記コンピュータ・システムが、前記回転プレス機の操作を制御しモニタリングする操作・制御ソフトウェアを含み、前記回転プレス機が、異なるタイプのロータを設置するように設計されており、
それぞれのロータ・タイプに適合する記録が前記ロータのメモリ・通信要素に保存され、
前記ロータ・タイプが最初に作動する前に、前記記録が読み出されて、前記コンピュータ・システムに保存され、前記コンピュータ・システムが、前記記録のデータで、前記操作・制御ソフトウェアを前記ロータ・タイプに自動的に適合させることを特徴とする、タブレット生産プラントの作動方法。
【請求項2】
前記ロータは、前記回転プレス機の外側に配置されると、前記記録が読出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ロータは、前記回転プレス機の内側に配置されると、前記記録が読出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記データは、前記メモリ・通信要素から、および前記メモリ・通信要素に非接触式で伝達されることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記データは、前記メモリ・通信要素から、および前記メモリ・通信要素に、有線のプラグ接続で伝達されることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
ロータ固有の識別データ、および/または命令データ、および/または動作データ、および/またはモニタリング・データが、前記メモリ・通信要素に保存されることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記ロータ・タイプの識別は、前記メモリ・通信要素に保存され、前記操作・制御ソフトウェアは、不適切なロータを識別して表示するように設計されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記ロータの動作寿命および運転時間は、前記メモリ・通信要素に保存されることを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記ロータに関する生産情報は、メモリ・通信要素を保存されることを特徴とする、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
回転プレス機と、前記回転プレス機を制御し、操作し、その操作をモニタリングする、請求項1ないし9のいずれかに記載のコンピュータ・システムとを含む、タブレット生産プラントであって、
第1の通信路(32)が、前記回転プレス機と前記コンピュータ・システムの間に設けられており、
メモリ・通信要素(22)が、前記ロータ(10)に取り付けられており、前記コンピュータ・システム(18)への第2の通信路(34)が、前記メモリ・通信要素(22)の間に設置可能であることを特徴とするタブレット生産プラント。
【請求項11】
前記メモリ・通信要素(22)の個別の読出し/書込み装置(26)は、前記コンピュータ・システム(18)に接続されていることを特徴とする、請求項10に記載のタブレット生産プラント。
【請求項12】
前記読出し/書込み装置(26)は、前記回転プレス機(16)のフレームに取り付けられていることを特徴とする、請求項11に記載のタブレット生産プラント。
【請求項13】
前記コンピュータ・システム(18)は、前記メモリ・通信要素(22)の読出し/書込み装置(26)を有することを特徴とする、請求項10に記載のタブレット生産プラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1によるタブレットを生産するプラントの作動方法に関連する。本発明はまた、請求項10によるタブレットを生産するプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にタブレットを生産するプラントは、いわゆる回転プレス機を含む。回転プレス機の主要な構成部品は、1組の上下のパンチを収容するロータである。パンチは、ロータのダイ・プレートにあるダイと協働し、固定の充填装置が経時的にダイの孔を充填してから、追加材料がプレス・パンチを用いて圧縮されることができる。「ロータ」という一般的な用語が以下および上述のように使用される場合、これは、「ロータ・パッケージ」、すなわちロータに属し、ロータと共に設置および取り外しが可能なユニットを形成する部分を含む。これは、例えば、カム用のカム保持具を含む。カム保持具は、ロータが回転しながらパンチを制御する。
【0003】
この種の回転プレス機の操作およびモニタリングを制御するために、コンピュータ・システムを使用する。この目的のため、回転プレス機は、一連の信号発生器を含む。信号発生器は、プレス機の構成要素およびアセンブリの状態、配置、および機能に関する信号を発する。信号は、コンピュータ・システムにおいて処理される。例えば、プレスローラは、設定された圧力測定器である。圧力測定器は、最大圧力およびその経過を測定する。概して、コンピュータ・システムは、回転プレス機の操作を制御しモニタリングする操作・制御ソフトウェアを含む。しかし、関連する細部をさらに述べないこととする。通常は、回転プレス機とコンピュータ・システムとは、ケーブルなどの有線の信号接続によって通信する。接触せずに、すなわちワイヤレスでデータを送信することも可能である。
【0004】
プレス機に関して、DE 199 33 817 A1は、上下のツールを設定するメモリを開示している。メモリは、読取りヘッドを用いて読出し可能である。たとえば、パンチ・ツールの動作寿命は、この種の装置を用いてモニタリング可能である。
【0005】
DE 199 20 377 A1は、タブレット装置にあるアクチュエータおよびセンサの通信システム、ならびに制御コンピュータを開示している。通信は、バス・システムによって行われる。DE 102 07 764 B4は、回転プレス機の複数の構成要素および/またはアセンブリに応答機を設け、構成要素および/またはアセンブリを特定する少なくとも1つの識別番号を応答機に保存することを開示している。構成部品および/またはアセンブリのプランがコンピュータ・システムにおいて保存される。錠剤成形装置が組立てられたあと、応答機は、コンピュータ・システムに接続されている読取りヘッドによって読出される。読出されたデータは、コンピュータ・システムにおいて、構成部品またはアセンブリのプランと比較される。このようにして、組立て中に回転プレス機を自動的にモニタリングすることができる。
【0006】
回転プレス機のロータまたはロータ・パッケージは、例えばプレス機を洗浄するために、1つのユニットとして通常は取外される。さらに、異なるロータを回転プレス機で使用することができる。したがって、例えば、単層、2層、または3層のタブレットの製造タイプに応じて、生産様式が区別される。回転プレス機の操作および制御は、製造タイプに応じて異なる。異なるロータ・パッケージを設置する場合、操作・制御ソフトウェアがロータのタイプに適合されるコンピュータ・システムの操作端末に、手動で入力することが、現在に至るまでは通常であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ国特許公開第DE 199 20 377 A1
【特許文献2】ドイツ国特許公開第DE 102 07 764 B4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、それぞれのロータのタイプに関する情報を手動で入力するのは、時間がかかる。さらに、入力を誤る可能性があり、これによってタブレット成形機が損傷したり故障したりするおそれがある。ロータ・タイプを特定するための情報の重要な部分は、ダイまたはダイ孔およびパンチ対の数を示す位置番号である。位置番号が誤って入力されると、不良なタブレットが選別されない。不良なタブレットは、良品の一部分となり、完全なバッチを破棄しなければならないかもしれない。当然ながら、このことはさらに時間がかかるだけではなく、材料の損失にもなる。
【0009】
したがって、本発明の目的は、コンピュータ・システムの操作・制御ソフトウェアが異なるロータ・パッケージに自動的に適合されるタブレット生産システムを提供することである。
【0010】
本目的は、請求項1の特徴によって達成される。
【0011】
本発明の方法では、ロータ・タイプに適合される記録が、ロータ・パッケージのメモリ・通信要素に保管される。ロータ・タイプの初期動作の前に、記録が読出され、コンピュータ・システムに登録されて、操作・制御ソフトウェアおよびユーザ・インタフェースをロータ・タイプに自動的に適合させる。
【0012】
コンピュータ・システムのメモリ、例えば回転プレス機に設置可能な異なる全てのロータ・パッケージのテーブルでの操作に必要な特定のロータ・パッケージのデータを保存し、ロータ・タイプにこれらの特徴を設定することも考え得る。ロータの初期動作の前に、その特徴が読出され、コンピュータにおいて、設定された操作・制御データがコンピュータ・メモリから出力されて、制御・操作用ソフトウェアに送信される。
【0013】
本発明の一実施形態によると、ロータが回転プレス機の外側に配置されると、記録が読出される。あるいは、ロータが回転プレス機の内側に配置されると、記録が読出される。
【0014】
本発明の別の実施形態によると、データが、メモリ・通信要素からコンピュータ・システムに、またはその逆に、非接触式ですなわちワイヤレスで送信される。当然ながら、このことは、プラグ接続によって、接触式すなわち有線で行われてもよい。この種のプラグ接続は、当然ながら、データ伝送期間のために一時的に必要となるだけであって、ロータが装置に一旦設置されるか、通信要素がロータまたはパッケージの回転部分に配置されている場合にはタブレット成形が作動し始める前に、プラグ接続が外される。例えば、ロータがカム保持具に配置されると、ケーブル接続は連続的に保たれることができる。
【0015】
その最も一般的で包括的な形態では、本発明の方法は、メモリ・通信要素におけるロータ固有の識別データおよび/または仕様データおよび/または動作データ、および/またはモニタリング・データの保存を提供する。上述の分類は、一般的な機構上の枠組みのとして役立つのみである。すなわち、概して、拘束力のある定義でない。識別データは、例えばロータ・タイプおよびその目的に関する情報を含む。規格は、例えば動作寿命、位置番号、さまざまな製造者データ、適した生産仕様に関する情報、所定の速度、および最大圧力に関する情報を含む。動作データは、過去および未来の運転時間、ロータ・パッケージの寿命サイクルに関する情報、実速度、実圧力、および実圧力の特徴である。わずかであるが例示すると、誤差診断、交換部品の順序、サービス間隔のモニタリングは、好ましくはオンラインで、すなわちリモートサービスを介して、モニタリング・データを用いて行われる。以下、本発明の少しの実施形態をさらに特定する。
【0016】
使用するロータ・タイプに適合させながらコンピュータ・システムの操作・制御ソフトウェアを変更すると、回転プレス機に適していないロータを場合によって使用することは自動的に保証されない。したがって、本発明の別の実施形態では、ロータ・タイプがメモリ・通信要素に保存され、誤ったロータを特定し表示することができるように、操作・制御ソフトウェアが設計される。
【0017】
本発明の別の実施形態によると、ロータの動作寿命およびロータの運転時間が、メモリ・通信要素に保存される。サービス間隔は、それによって自動的に維持されることができる。さらに、ロータが取替えまたは交換が必要となる時を決めることができる。その理由は、ロータはその動作寿命の終わりに到達するからである。本発明の方法を用いて、大量の情報がロータとコンピュータ・システムとの間で交換可能である。例えば上述のように、タブレット成形機の使用および制御の方法を一般に定義するメモリ・通信要素に、生産タイプを保存することができる。単層タブレット、2層タブレット、または3層タブレット、または特殊なタブレット生産のために、例えばロータ・タイプを使用することができる。ロータ・パッケージのタイプを読出すことによって、エラーの診断または交換部品の発注を行うために、オンラインまたはリモートサービスによって、データはある環境でアクセス可能である。ロータ・タイプの別の重要な情報は、その位置番号である。誤って入力されると、不良タブレットが選別されず、すなわち、不良タブレットが良品の一部分になってしまう可能性がある。ロータ・パッケージの固有の構成は、自動的に認識も可能であり、操作・制御ソフトウェアを適合させるために使用可能である。例えば、最大ロータ回転数、最大圧力などを考慮することができる。
【0018】
本発明の方法によって、ロータ・タイプを自動的に認識可能であり、制御・操作のソフトウェアおよびユーザ・インタフェースをこのロータ・タイプに適合させることができる。本発明の方法によって、ロータが交換されるときに、人およびプレス機が傷つかない。本発明の方法によって、ロータ・パッケージに関する任意の情報を保存し、更新し、読出すことができる。不適切なロータ・タイプが認識される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】プラントのブロック図を備えたロータ・パッケージの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を、図面を参照しつつ以下にさらに説明する。唯一の図は、本発明のプラントのブロック図を備えたロータ・パッケージの斜視図である。
【0021】
ロータまたはロータ・パッケージが、図では10によって特定される。その設計は、公知である。上部パンチ(図示せず)を収容する上部プレート部12と、下部パンチ(図示せず)を収容する下部プレート部14とが見られる。その間にダイ・プレートが配置されている。ダイ・プレートは、例えば押圧材料を受けるために個々に区画形成された孔を有し、提示のために離されている。上部パンチ(図示せず)のカム用のカム保持具15が、上部パンチ・ガイド12の上に配置されている。描かれているロータ・パッケージ10は、詳細には示されていない、例えば公知の設計を有する回転プレス機の構成部品であり、対応する駆動装置によって回転するようになる。回転プレス機の操作は、詳細には述べないこととする。回転プレス機は、図ではブロック16として示されている。この回転プレス機16は、コンピュータ・システム18によって作動し、制御され、モニタリングされる。この目的のために、回転プレス機16は、第1のインタフェース20を有する。しかし、回転プレス機16の制御、作動、およびモニタリングは、詳細には述べないこととする。それは、従来通りであってもよい。
【0022】
メモリ・通信要素22が、ロータ・パッケージ10の曲線状の保持具の縁部に固定配置されている。そのインタフェース(図示せず)によって、メモリ・通信要素22は、読出し/書込み装置26の第2のインタフェース24と通信可能である。第2のインタフェース24は、コンピュータ・システム18の第3のインタフェース28と順に通信する。コンピュータ・システム18および読出し/書込み装置26が、破線のボックス30で示されるユニットを形成することができる。メモリ・通信要素22と読出し/書込み装置26との間の第2の通信路34は、非接触式、すなわちワイヤレスであってもよいし、あるいは接触式であってもよい。後者の場合、部品間はプラグ接続される。第1の通信路32によるコンピュータ・システム18と回転プレス機16との間のデータの通信または伝達も、当然に知られているように、非接触式、すなわちワイヤレスであってもよく、あるいは接触式であってもよい。
【0023】
識別データ、規格データ、および/または動作データ、および/またはモニタリング・データ等の大量のデータは、ロータ・タイプの特性およびその動作モードであるが、メモリ通信要素22に保存可能である。これには、例えば生産タイプ(単層、2層または3層のタブレット生産、固有の生産、位置番号など)が含まれる。概して、生産タイプは、コンピュータ・システム18によって、回転プレス機16の動作および制御を定義する。生産タイプはまた、例えばロータ・パッケージ10の位置番号を含む。サービスレベルを維持し、故障があまりにも長いサービス間隔とならないように、または動作寿命を超えることのないように、ロータ・パッケージ10の動作寿命および運転時間をメモリ通信要素22に保存することが可能である。例えば最大ロータ回転数、最大圧力などが維持されているかを自動的に認識するために、固有の構成を保存することも可能である。
【0024】
ロータ・パッケージ10の初期動作前に、重要となるのは、メモリ通信要素22に保存されているデータを読み出して、そのデータをコンピュータ・システム18のメモリに読み込んで、コンピュータ・システム18の新しく保存されたデータを読み出すことによって回転プレス機10の操作・制御ソフトウェアを自動的に適合させ、その制御・操作のソフトウェアを新しいロータ・タイプに自動的に調整することである。コンピュータ・システム18の端末に手動で入力する必要はない。したがって、制御・操作ソフトウェアは、エラーなく極めて速く変更可能である。
図1