座部の座フレームに背凭れ部の背フレームが左右一対の関節器を介して連結されるとともに、前記座フレームに対する前記背フレームの展開角度が段階的又は無段階に調節可能であり、
前記両関節器のうち少なくとも一方の関節器である第1関節器は、前記座フレーム及び前記背フレームのうちいずれか一方に固定状態に取り付けられた第1アームと、他方に固定状態に取り付けられた第2アームと、を備えるとともに、前記第1アームに前記第2アームが前記第1アームに対して相対的に回転可能に枢着されており、
さらに前記第1関節器は、前記背フレームが背凭れとして使用される時の前記背フレームの前記展開角度を第1角度から第2角度までの使用範囲に規制する規制機構を備えるとともに、前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲から外れた第3角度から前記使用範囲内に変位したとき、前記規制機構により前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲に規制されるように構成されており、
前記規制機構は、
前記第2アームに一体回転可能に且つ前記2アームの回転方向に互いに離間して設けられた二つの第1及び第2衝当部と、前記両衝当部の間から外れた位置である非ストップ位置から前記両衝当部の間の位置であるストップ位置に移動可能なストッパ部材と、を備えるとともに、
前記ストッパ部材が前記ストップ位置に配置された状態のもとで前記背フレームの前記展開角度が前記第1角度のとき前記第1衝当部が前記ストッパ部材に衝当し且つ前記背フレームの前記展開角度が前記第2角度のとき前記第2衝当部が前記ストッパ部材に衝当することにより、前記背フレームの前記展開角度を前記使用範囲に規制するように構成されており、
前記第1関節器は、前記規制機構による前記背フレームの前記展開角度の規制を解除する規制解除機構を備えており、
前記第2アームは、前記第2アームと一体回転可能な回転板部を有するとともに、前記回転板部の略中心部で前記第1アームに枢着されており、
前記第1アームと前記第2アームとの枢着軸線は前記第2アームの前記回転板部の厚さ方向と略平行であり、
前記ストッパ部材は、前記枢着軸線と略平行な方向に前記非ストップ位置から前記ストップ位置に移動可能に配置されるとともに、付勢部材により前記非ストップ位置から前記ストップ位置へと移動する方向に付勢されており、
前記両衝当部は、前記第2アームの前記回転板部に前記回転板部の回転方向に互いに離間して形成されており、
前記規制解除機構は、前記ストッパ部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記ストップ位置から前記非ストップ位置に移動されることにより、前記規制機構による前記背フレームの前記展開角度の規制を解除するように構成されており、
前記規制機構は、
前記ストッパ部材が前記非ストップ位置に配置された状態のときに前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲から前記第3角度側へ変位されて、前記ストッパ部材の先端部が前記第2アームの前記回転板部の側面に衝当することにより、前記ストッパ部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記非ストップ位置に保持されるとともに、
前記背フレームの前記展開角度が前記第3角度から前記使用範囲内に変位したとき、前記ストッパ部材の前記先端部の、前記回転板部の前記側面への衝当が解除されて前記ストッパ部材が前記付勢部材の付勢力により前記非ストップ位置から前記ストップ位置に移動するように構成されているリクライニング椅子。
座部の座フレームに背凭れ部の背フレームが左右一対の関節器を介して連結されるとともに、前記座フレームに対する前記背フレームの展開角度が段階的又は無段階に調節可能であり、
前記両関節器のうち少なくとも一方の関節器である第1関節器は、前記座フレーム及び前記背フレームのうちいずれか一方に固定状態に取り付けられた第1アームと、他方に固定状態に取り付けられた第2アームと、を備えるとともに、前記第1アームに前記第2アームが前記第1アームに対して相対的に回転可能に枢着されており、
さらに前記第1関節器は、前記背フレームが背凭れとして使用される時の前記背フレームの前記展開角度を第1角度から第2角度までの使用範囲に規制する規制機構を備えるとともに、前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲から外れた第3角度から前記使用範囲内に変位したとき、前記規制機構により前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲に規制されるように構成されており、
前記規制機構は、
前記第2アームに一体回転可能に且つ前記2アームの回転方向に互いに離間して設けられた二つの第1及び第2衝当部と、前記両衝当部の間から外れた位置である非ストップ位置から前記両衝当部の間の位置であるストップ位置に移動可能なストッパ部材と、を備えるとともに、
前記ストッパ部材が前記ストップ位置に配置された状態のもとで前記背フレームの前記展開角度が前記第1角度のとき前記第1衝当部が前記ストッパ部材に衝当し且つ前記背フレームの前記展開角度が前記第2角度のとき前記第2衝当部が前記ストッパ部材に衝当することにより、前記背フレームの前記展開角度を前記使用範囲に規制するように構成されており、
前記第1アームは、互いに離間して略平行状に配置された左右一対の側板部を備えており、
前記第2アームの前記両衝当部は、前記第1アームの前記両側板部の間に配置されており、
前記両側板部にはそれぞれ、前記ストッパ部材を前記非ストップ位置から前記ストップ位置に移動する方向にスライド可能に挿通保持する保持孔が設けられており、
前記規制機構は、
前記ストッパ部材が前記ストップ位置に配置された状態のとき前記ストッパ部材が前記両保持孔に跨がって前記両保持孔に挿通保持されるように構成されているリクライニング椅子。
座部の座フレームに背凭れ部の背フレームが左右一対の関節器を介して連結されるとともに、前記座フレームに対する前記背フレームの展開角度が段階的又は無段階に調節可能であり、
前記両関節器のうち少なくとも一方の関節器である第1関節器は、前記座フレーム及び前記背フレームのうちいずれか一方に固定状態に取り付けられた第1アームと、他方に固定状態に取り付けられた第2アームと、を備えるとともに、前記第1アームに前記第2アームが前記第1アームに対して相対的に回転可能に枢着されており、
さらに前記第1関節器は、前記背フレームが背凭れとして使用される時の前記背フレームの前記展開角度を第1角度から第2角度までの使用範囲に規制する規制機構を備えるとともに、前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲から外れた第3角度から前記使用範囲内に変位したとき、前記規制機構により前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲に規制されるように構成されており、
前記規制機構は、
前記第2アームに一体回転可能に且つ前記2アームの回転方向に互いに離間して設けられた二つの第1及び第2衝当部と、前記両衝当部の間から外れた位置である非ストップ位置から前記両衝当部の間の位置であるストップ位置に移動可能なストッパ部材と、を備えるとともに、
前記ストッパ部材が前記ストップ位置に配置された状態のもとで前記背フレームの前記展開角度が前記第1角度のとき前記第1衝当部が前記ストッパ部材に衝当し且つ前記背フレームの前記展開角度が前記第2角度のとき前記第2衝当部が前記ストッパ部材に衝当することにより、前記背フレームの前記展開角度を前記使用範囲に規制するように構成されており、
前記両関節器のうち一方の関節器だけが前記第1関節器であり、
前記両関節器のうち他方の関節器だけが、前記背フレームの前記展開角度を少なくとも前記使用範囲内にて段階的に又は無段階に調節可能な角度調節機構を備えているリクライニング椅子。
座部の座フレームに背凭れ部の背フレームが左右一対の関節器を介して連結されるとともに、前記座フレームに対する前記背フレームの展開角度が段階的又は無段階に調節可能であり、
前記両関節器のうち少なくとも一方の関節器である第1関節器は、前記座フレーム及び前記背フレームのうちいずれか一方に固定状態に取り付けられた第1アームと、他方に固定状態に取り付けられた第2アームと、を備えるとともに、前記第1アームに前記第2アームが前記第1アームに対して相対的に回転可能に枢着されており、
さらに前記第1関節器は、前記背フレームが背凭れとして使用される時の前記背フレームの前記展開角度を第1角度から第2角度までの使用範囲に規制する規制機構を備えるとともに、前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲から外れた第3角度から前記使用範囲内に変位したとき、前記規制機構により前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲に規制されるように構成されており、
前記規制機構は、
前記第2アームに一体回転可能に且つ前記2アームの回転方向に互いに離間して設けられた二つの第1及び第2衝当部と、前記両衝当部の間から外れた位置である非ストップ位置から前記両衝当部の間の位置であるストップ位置に移動可能なストッパ部材と、を備えるとともに、
前記ストッパ部材が前記ストップ位置に配置された状態のもとで前記背フレームの前記展開角度が前記第1角度のとき前記第1衝当部が前記ストッパ部材に衝当し且つ前記背フレームの前記展開角度が前記第2角度のとき前記第2衝当部が前記ストッパ部材に衝当することにより、前記背フレームの前記展開角度を前記使用範囲に規制するように構成されており、
前記第2角度は前記第1角度よりも大きく設定されており、
前記第3角度は前記第2角度よりも大きく且つ約180°に設定されているリクライニング椅子。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
而して、リクライニング椅子において、着座者が背凭れ部を背凭れとして使用する時の座フレームに対する背フレームの展開角度の範囲(この範囲を「使用範囲」という)は概ね決まっており、例えば約85°〜約150°の範囲である。また、リクライニング椅子の後方への転倒を確実に防止するため、背フレームの展開角度の最大角度は規制されることが望ましい。したがって、背フレームの展開角度は基本的には背凭れ部が背凭れとして使用される時の使用範囲内だけで調節可能であれば良く、更に、背フレームの展開角度が使用範囲よりも大きな角度にならないように規制されることが望ましい。
【0007】
一方、リクライニング椅子の製造過程において、座フレーム及び背フレームに取り付けられるクッション部材や表面カバーなどは、一般に、両フレームが両関節器を介して連結された状態でその取付け作業が行われる。この取付け作業を行う際に背フレームの展開角度が上述の使用範囲に規制されていた場合には、取付け作業を行うことが困難になる。
【0008】
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、座フレームに対する背フレームの展開角度を背フレームが背凭れとして使用される時の使用範囲内に規制することができ、更に、製造作業を行い易いリクライニング椅子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は以下の手段を提供する。
【0010】
[1] 座部の座フレームに背凭れ部の背フレームが左右一対の関節器を介して連結されるとともに、前記座フレームに対する前記背フレームの展開角度が段階的又は無段階に調節可能であり、
前記両関節器のうち少なくとも一方の関節器である第1関節器は、前記座フレーム及び前記背フレームのうちいずれか一方に固定状態に取り付けられた第1アームと、他方に固定状態に取り付けられた第2アームと、を備えるとともに、前記第1アームに前記第2アームが前記第1アームに対して相対的に回転可能に枢着されており、
さらに前記第1関節器は、前記背フレームが背凭れとして使用される時の前記背フレームの前記展開角度を第1角度から第2角度までの使用範囲に規制する規制機構を備えるとともに、前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲から外れた第3角度から前記使用範囲内に変位したとき、前記規制機構により前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲に規制されるように構成されており、
前記規制機構は、
前記第2アームに一体回転可能に且つ前記2アームの回転方向に互いに離間して設けられた二つの第1及び第2衝当部と、前記両衝当部の間から外れた位置である非ストップ位置から前記両衝当部の間の位置であるストップ位置に移動可能なストッパ部材と、を備えるとともに、
前記ストッパ部材が前記ストップ位置に配置された状態のもとで前記背フレームの前記展開角度が前記第1角度のとき前記第1衝当部が前記ストッパ部材に衝当し且つ前記背フレームの前記展開角度が前記第2角度のとき前記第2衝当部が前記ストッパ部材に衝当することにより、前記背フレームの前記展開角度を前記使用範囲に規制するように構成されている、リクライニング椅子。
【0011】
[2] 前記第1関節器は、前記規制機構による前記背フレームの前記展開角度の規制を解除する規制解除機構を備えており、
前記第2アームは、前記第2アームと一体回転可能な回転板部を有するとともに、前記回転板部の略中心部で前記第1アームに枢着されており、
前記第1アームと前記第2アームとの枢着軸線は前記第2アームの前記回転板部の厚さ方向と略平行であり、
前記ストッパ部材は、前記枢着軸線と略平行な方向に前記非ストップ位置から前記ストップ位置に移動可能に配置されるとともに、付勢部材により前記非ストップ位置から前記ストップ位置へと移動する方向に付勢されており、
前記両衝当部は、前記第2アームの前記回転板部に前記回転板部の回転方向に互いに離間して形成されており、
前記規制解除機構は、前記ストッパ部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記ストップ位置から前記非ストップ位置に移動されることにより、前記規制機構による前記背フレームの前記展開角度の規制を解除するように構成されており、
前記規制機構は、
前記ストッパ部材が前記非ストップ位置に配置された状態のときに前記背フレームの前記展開角度が前記使用範囲から前記第3角度側へ変位されて、前記ストッパ部材の先端部が前記第2アームの前記回転板部の側面に衝当することにより、前記ストッパ部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記非ストップ位置に保持されるとともに、
前記背フレームの前記展開角度が前記第3角度から前記使用範囲内に変位したとき、前記ストッパ部材の前記先端部の、前記回転板部の前記側面への衝当が解除されて前記ストッパ部材が前記付勢部材の付勢力により前記非ストップ位置から前記ストップ位置に移動するように構成されている前項1記載のリクライニング椅子。
【0012】
[3] 前記規制解除機構は、
前記座部に対して前記第1関節器の外側方へ先端部側が突出した状態に配置された解除操作ピンを備えるとともに、前記解除操作ピンの前記先端部が前記解除操作ピンの軸線方向に沿って前記第1関節器側へ押し移動されることにより、前記ストッパ部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記ストップ位置から前記非ストップ位置に移動されるように構成されている前項2記載のリクライニング椅子。
【0013】
[4] 前記解除操作ピンは、前記第1アームと前記第2アームとの前記枢着軸線と略平行に且つ前記第2アームの前記両衝当部と衝当しない位置に配置されており、
前記解除操作ピンの基端部と前記ストッパ部材が、前記解除操作ピンと前記ストッパ部材が一体に移動可能になるように連結されている前項3記載のリクライニング椅子。
【0014】
[5] 前記第1アームは、互いに離間して略平行状に配置された左右一対の側板部を備えており、
前記第2アームの前記両衝当部は、前記第1アームの前記両側板部の間に配置されており、
前記両側板部にはそれぞれ、前記ストッパ部材を前記非ストップ位置から前記ストップ位置に移動する方向にスライド可能に挿通保持する保持孔が設けられており、
前記規制機構は、
前記ストッパ部材が前記ストップ位置に配置された状態のとき前記ストッパ部材が前記両保持孔に跨がって前記両保持孔に挿通保持されるように構成されている前項1〜4のいずれかに記載のリクライニング椅子。
【0015】
[6] 前記両関節器のうち一方の関節器だけが前記第1関節器であり、
前記両関節器のうち他方の関節器だけが、前記背フレームの前記展開角度を少なくとも前記使用範囲内にて段階的に又は無段階に調節可能な角度調節機構を備えている前項1〜5のいずれかに記載のリクライニング椅子。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以下の効果を奏する。
【0017】
前項[1]では、第1関節器は、背フレームが背凭れとして使用される時の背フレームの展開角度を第1角度から第2角度までの使用範囲に規制する規制機構を備えているので、背フレームの展開角度を規制機構によって使用範囲に規制することができる。
【0018】
さらに、第1関節器は、背フレームの展開角度が使用範囲から外れた第3角度から使用範囲内に変位したとき、規制機構により背フレームの展開角度が使用範囲に規制されるように構成されている。したがって、椅子を製造する過程において、背フレームの展開角度が第3角度のときに座フレーム及び背フレームに対して所定の作業(例えば、クッション部材等の取付け作業)などを行うことできる。これにより、椅子の製造作業を容易に行うことができる。
【0019】
さらに、規制機構は、ストッパ部材がストップ位置に配置された状態のもとで背フレームの展開角度が第1及び第2角度のときそれぞれ第1及び第2衝当部がストッパ部材に衝当することにより、背フレームの展開角度を使用範囲に規制するように構成されている。これにより、背フレームの展開角度を使用範囲に確実に規制することができる。
【0020】
前項[2]では、規制機構は、背フレームの展開角度が第3角度から使用範囲内に変位したとき、ストッパ部材の先端部の、回転板部の側面への衝当が解除されてストッパ部材が付勢部材の付勢力により非ストップ位置からストップ位置に移動するように構成されていることにより、背フレームの展開角度を使用範囲に規制する規制操作を容易に行うことができる。
【0021】
前項[3]では、規制解除機構は、解除操作ピンの先端部が解除操作ピンの軸線方向に沿って押し移動されることにより、ストッパ部材が付勢部材の付勢力に抗してストップ位置から非ストップ位置に移動されるように構成されている。したがって、背フレームの展開角度の規制を解除する規制解除操作を、解除操作ピンの先端部を押す押し操作によって行うことができ、これにより規制解除操作を容易に行うことができる。
【0022】
前項[4]では、規制解除操作を確実に容易に行うことができるし、規制解除機構の簡素化を図ることができる。
【0023】
前項[5]では、規制機構は、ストッパ部材がストップ位置に配置された状態のときストッパ部材が両保持孔に跨がって両保持孔に保持されるように構成されている。したがって、ストッパ部材に第1及び第2衝当部がそれぞれ衝当した際にストッパ部材に加わる衝撃力を両保持孔で安定良く受け止めることができる。これにより、背フレームの展開角度を第1及び第2角度にそれぞれ確実に規制することができる。
【0024】
前項[6]では、両関節器のうち一方の関節器だけが第1関節器であり、両関節器のうち他方の関節器だけが角度調節機構を備えている。これにより、両方の関節器についてそれぞれ小型化を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
【0027】
図1〜3において、符号「1」は、本発明の一実施形態に係るリクライニング椅子である。また、矢印「F」、「B」、「L」及び「R」はそれぞれ椅子1の前側、後側、左側及び右側を示している。
【0028】
図1に示すように、椅子1は、座部2Aと背凭れ部3Aと脚部4Aを具備している。脚部4Aは、座部2Aをその下側から床面に対して所定高さ位置に略水平状に支持するものであり、金属製脚フレーム4を有している。座部2Aは、脚部4A(脚フレーム4)の上側に配置された状態で脚部4Aに連結ボルト7等の連結手段によって分離可能に連結されている(
図3参照)。このような座部2Aと脚部4Aの連結作業は、椅子1を陳列・販売する店頭で行われたり、椅子1を購入した購入者により椅子1の設置現場などで主に行われる。したがって、本実施形態の椅子1はいわゆるノックダウン式のものであるとも言える。
【0029】
座部2Aは金属パイプで形成された座フレーム2を備えている。座フレーム2は、互いに離間して平行状に配置された左右一対の側枠部2a、2aと、両側枠部2a、2aの前端同士を連結した前枠部2bと、両側枠部2a、2aの後端同士を連結した後枠部2cとを有している。両側枠部2a、2aの前後方向の略中間部同士は二つの細帯板状の連結板部2d、2dで連結されている。
【0030】
背凭れ部3Aは金属パイプで形成された背フレーム3を備えている。背フレーム3は、互いに離間して平行状に配置された左右一対の側枠部3a、3aと、両側枠部3a、3aの上端同士を連結した上枠部3bとを有している。さらに、各側枠部3aの下端部には円筒状の金属製連結ソケット3cが外嵌状態で固着されている。両側枠部3a、3aの上下方向の略中間部同士は連結枠部3dで連結されている。
【0031】
そして、座フレーム2の左右両端部としての左右両側枠部2a、2aの両後端部に背フレーム3の左右両下端部としての左右両側枠部3a、3aの両下端部が左右一対の関節器10、40を介して回転可能に連結されている。すなわち詳述すると、座フレーム2の左側枠部2aの後端部に背フレームの左側枠部3aの下端部としての連結ソケット3cが左関節器10を介して連結されており、座フレーム2の右側枠部2aの後端部に背フレーム3の右側枠部3aの下端部としての連結ソケット3cが右関節器40を介して連結されている。両関節器10、40はそれぞれ金属製である。
【0032】
図1及び3に示すように、座フレーム2及び背フレーム3には両フレーム2、3が両関節器10、40を介して連結された状態でクッション部材5(二点鎖線で示す)が両フレーム2、3及び両関節器10、40の略全体を覆うように取り付けられている。クッション部材5は弾性を有するウレタン(例:ウレタンフォーム)等からなる。クッション部材5の表面全体は柔軟な表面カバーで包覆されている。
【0033】
両関節器10、40のうち右関節器40は、座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度を段階的に調節可能な角度調節機構60を備えている。この右関節器40の構成については後述する。
【0034】
両関節器10、40のうち第1関節器としての左関節器10は、
図4〜8に示すように、座フレーム2の左側枠部2aの後端部に固定状態に取り付けられた金属製第1アーム11と、背フレーム3の左側枠部3aの下端部としての連結ソケット3cに固定状態に取り付けられた金属製第2アーム21とを備えている(
図1参照)。
【0035】
第1アーム11は、
図8に示すように、座フレーム2の左側枠部2aの後端部に取り付けられる円筒状の取付け部12と、取付け部12の基端側(即ち後端側)に取付け部12と一体に形成された左右一対の側板部13、13とを備えている。両側板部13、13は互いに離間して平行状に配置されている。両側板部13、13の下端同士は底板部14で一体に連結されている(
図9B参照)。両側板部13、13の上端同士は上板部18で一体に連結されている。そして、
図1に示すように、左関節器10の第1アーム11の取付け部12が座フレーム2の左側枠部2aの後端部にその上面上に配置された状態で所定の固着手段(例:溶接、リベット止め)により固定状態に取り付けられており、すなわち、第1アーム11が座フレーム2の左側枠部2aの後端部に座フレーム2に対して動かないように固着されている。
【0036】
第2アーム21は、
図8に示すように、左右一対の第2アーム構成片21A、21A同士が一体的に組み合わされて構成されたものである。両構成片21A、21Aの組み合わせ前の状態において、各構成片21Aの組み合わせ面には、両構成片21A、21A間の位置ずれを防止するための互いに嵌合可能な複数の嵌合孔部21a及び嵌合凸部21bが設けられている。
【0037】
さらに、第2アーム21は、背フレーム3の左側枠部3aの下端部としての連結ソケット3cに取り付けられる円筒状の取付け部22と、回転板部23とを備えている。そして、
図1に示すように、取付け部22に背フレーム3の左側枠部3aの連結ソケット3cが外嵌され、この状態で取付け部22が連結ソケット3cに所定の固着手段(例:リベット止め、カシメ止め)により固定状態に取り付けられており、これにより、第2アーム21が背フレーム3の側枠部3aの下端部に背フレーム3と一体に移動(回転)するように固着されている。
【0038】
図8に示すように、回転板部23は略円板状であり、取付け部22の基端側(即ち下端側)に取付け部22と一体に形成されている。これにより、回転板部23は取付け部22(第2アーム21)と一体回転可能になっている。
【0039】
回転板部23の中心部には断面円形状の枢軸孔25が回転板部23の厚さ方向に貫通して設けられている。そして、回転板部23が第1アーム11の両側板部13、13間に配置されており、この状態でリベットからなる断面円形状の回転軸19が一方の側板部13に設けられた断面円形状の枢軸孔15と回転板部23の枢軸孔25と他方の側板部13に設けられた断面円形状の枢軸孔15とに連通して挿通されており、これにより、第1アーム11に第2アーム21(詳述すると第2アーム21の回転板部23)がその回転板部23の中心部で回転軸19を介して回転可能に枢着されている。第1アーム11と第2アーム21との枢着軸線(即ち回転軸19の中心軸線)J
1は回転板部23の厚さ方向と平行である。
【0040】
ここで、
図2に示すように、左関節器10の第1アーム11に対する第2アーム21の展開角度をθとする。この展開角度θは、椅子1の座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度に相当している。したがって、以下では、左関節器10の第1アーム11に対する第2アーム21の展開角度θを、椅子1の座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度θとして説明する。
【0041】
本実施形態の椅子1では、背フレーム3が椅子1の背凭れとして使用される時には、背フレーム3(左関節器10の第2アーム21)は、座フレーム2(第1アーム11)に対する背フレーム3(第2アーム21)の展開角度θが第1角度θ
1から第2角度θ
2までの範囲に配置される。また、背フレーム3(第2アーム21)の展開角度θが使用範囲θ
1-2から外れた角度として例えば約180°の角度を「第3角度θ
3」と定義する。
【0042】
また、説明の便宜上、背フレーム3(第2アーム21)の展開角度θが減少する回転方向Sを背フレーム3(第2アーム21)の「正回転方向S」と定義し、背フレーム3(第2アーム21)の展開角度θが増加する回転方向Gを背フレーム3(第2アーム21)の「逆回転方向G」と定義する。
【0043】
左関節器10は、背フレーム3の展開角度θを第1角度θ
1から第2角度θ
2までの使用範囲θ
1-2に規制する規制機構30と、規制機構30による背フレーム3の展開角度θの規制を解除する規制解除機構31とを備えている。ここで、規制機構30は、詳述すると、左関節器10の第1アーム11に対する第2アーム21の展開角度を所定の範囲に規制することで座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度θを使用範囲θ
1-2に規制するものである。
【0044】
第2角度θ
2は第1角度θ
1よりも大きく設定される(即ちθ
2>θ
1)。θ
1及びθ
2はそれぞれ任意に設定されるものであり、具体的には、θ
1は例えば約70°〜約100°の範囲内の一角度に設定され、θ
2は例えば約130°〜約160°の範囲内の一角度に設定され、θ
1-2はθ
1からθ
2までの範囲に設定される。
【0045】
ただし本発明では、θ
1及びθ
2は、上述の角度や範囲に限定されるものではなく、椅子1の使用目的、設置場所、座部2A(座フレーム2)に対する脚部4A(脚フレーム4)の後下端位置、座部2A(座フレーム2)に対する背凭れ部3A(背フレーム3)の高さなどに応じて様々に設定されるものである。また、θ
3は約180°であることが特に望ましいが、本発明はθ
3が必ずしも約180°であることを要しない。
【0046】
次に、規制機構30について以下に説明する。
【0047】
図8及び9Bに示すように、左関節器10の第2アーム21の回転板部23の外周縁部における所定部分にはその外周方向に延びた凹所24cが切り欠かれて設けられており、これにより、回転板部23の外周縁部に、凹所24cの互いに対向する一対の側面部からなる第1衝当部24a及び第2衝当部24bが回転板部23の回転方向(即ち第2アーム21の回転方向)に互いに離間して且つ回転板部23の半径外向きに突出した状態にして回転板部23と一体に回転可能に形成されている。
【0048】
規制機構30は、上述の第1及び第2衝当部24a、24bを備えるとともに、更に、ストッパ部材としての真直な断面円形状の金属製ストッパピン26を備えている。
【0049】
ここで、
図9A及び9Bに示した左関節器10では、第2アーム21は、背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3(約180°)の位置に配置されている。
図10A及び10Bでは、第2アーム21は、背フレーム3の展開角度θが第2角度θ
2の位置に配置されている。
図11では、第2アーム21は、背フレーム3の展開角度θが第1角度θ
1の位置に配置されている。
【0050】
図9Aに示すように、ストッパピン26の軸線J
2は第1アーム11と第2アーム21との枢着軸線J
1と平行に配置されている。さらに、ストッパピン26は、回転板部23の両衝当部24a、24bの間の位置である凹所24cの内側からなるストップ位置(
図10A、10B及び11参照)と、両衝当部24a、24bの間の位置(即ちストップ位置)から回転板部23の厚さ方向の片側(詳述すると回転板部23の右側方)に外れた位置である非ストップ位置(
図9A及び9B参照)との間を、枢着軸線J
1と平行な方向に移動可能に配置されている。
【0051】
図10A、10B及び11に示すように、背フレーム3の展開角度θが使用範囲θ
1-2内である状態では、ストッパピン26は、両衝当部24a、24bの間の位置であるストップ位置に配置されている。さらにこの状態では、ストッパピン26は、
図10Aに示すように、第1アーム11の両側板部13、13にそれぞれ設けられた断面円形状の両保持孔16、16に跨がってストッパピン26を非ストップ位置からストップ位置に移動する方向Qにスライド可能に両保持孔16、16に挿通保持されている。
【0052】
ストッパピン26がストップ位置に配置された状態において、背フレーム3の逆回転方向Gへの回転により背フレーム3の展開角度θが第2角度θ
2になったとき、
図10Bに示すように回転板部23の第2衝当部24bがストッパピン26に衝当する。これにより、背フレーム3の逆回転方向Gの回転が停止されて背フレーム3の展開角度θが第2角度θ
2に規制される。一方、背フレーム3の正回転方向Sへの回転により背フレーム3の展開角度θが第1角度θ
1になったとき、
図11に示すように回転板部23の第1衝当部24aがストッパピン26に衝当する。これにより、背フレーム3の正回転方向Sの回転が停止されて背フレーム3の展開角度θが第1角度θ
1に規制される。したがって、ストッパピン26がストップ位置に配置された状態では、背フレーム3の展開角度θは第1角度θ
1から第2角度θ
2までの使用範囲θ
1-2に規制される。
【0053】
以上のように、規制機構30は、ストッパピン26がストップ位置に配置された状態のもとで背フレーム3の展開角度θが第1角度θ
1のとき第1衝当部24aがストッパピンに衝当し且つ背フレーム3の展開角度θが第2角度θ
2のとき第2衝当部24bがストッパピン26に衝当することにより、背フレーム3の展開角度θを使用範囲θ
1-2に規制するように構成されている。
【0054】
次に、規制解除機構31について以下に説明する。
【0055】
規制解除機構31は、ストッパピン26が
図10Aに示したストップ位置から
図9Aに示した非ストップ位置に移動されることにより、規制機構30による背フレーム3の展開角度θの規制を解除するものであり、真直な断面円形状の金属製解除操作ピン27などを備えている。解除操作ピン27は頭部付きリベットからなる(
図8参照)。
【0056】
解除操作ピン27は、
図9A及び9Bに示すように、第1アーム11と第2アーム21との枢着軸線J
1と平行で且つ第2アーム21の両衝当部24a、24bと衝当しない位置にて、第1アーム11の左側板部13の左側方に解除操作ピン27の先端部27a側(即ちリベットの頭部側)が突出した状態に配置されている。なお、第1アーム11の左側板部13の左側方とは、座部2A(椅子1)に対して左関節器10の外側方に相当している。
【0057】
さらに、解除操作ピン27は、第1アーム11の両側板部13、13にそれぞれ設けられた断面円形状の両保持孔17、17に跨がって解除操作ピン27の軸線J
3方向に沿ってスライド可能に両保持孔17、17に挿通保持されている。
【0058】
そして、解除操作ピン27の基端部27bとストッパピン26の基端部26bとが、第1アーム11の右側板部13の右側において、連結片28を介して連結されており、これにより、解除操作ピン27とストッパピン26が一体に移動可能になるように連結されている。なお、第1アーム11の右側板部13の右側とは、座部2A(椅子1)に対して左関節器10の内側方側に対応している。
【0059】
すなわち、
図8に示すように、連結片28は、高い剛性を有する金属製のものであり、第1アーム11の右側板部13の右側に配置されている。連結片28の一端部及び他端部にはそれぞれ断面円形状の取付け孔28a、28bが設けられている。そして、
図9Aに示すように、解除操作ピン27の基端部27bが連結片28の一方の取付け孔28aに挿通された状態で局部的に径大状に押し潰されることにより、解除操作ピン27の基端部27bが連結片28に固定状態に取り付けられている。また、ストッパピン26の基端部26bが連結片28の他方の取付け孔28bに挿通された状態で局部的に径大状に押し潰されることにより、ストッパピン26の基端部26bが連結片28に固定状態に取り付けられている。その結果、解除操作ピン27の基端部27bとストッパピン26の基端部26bとが連結片28を介して解除操作ピン27とストッパピン26が一体に移動可能になるように連結されている。
【0060】
解除操作ピン27には解除操作ピン27及びストッパピン26に付勢力を付与する第1付勢部材としての圧縮コイルばね29が解除操作ピン27に外挿状態に取り付けられている。さらに、圧縮コイルばね29は、解除操作ピン27の先端部27aに局部的に形成された径大部と第1アーム11の左側板部13の左側面との間に挟まれた状態で配置されている。なお、解除操作ピン27の上記径大部は、解除操作ピン27を形成するリベットの頭部からなる。
【0061】
ストッパピン26は、圧縮コイルばね29によって非ストップ位置(
図9A参照)からストップ位置(
図10A参照)に移動する方向Qに常時付勢されている。
【0062】
そして、規制解除機構31は、
図10Aに示すように、解除操作ピン27の先端部27aが左関節器10(詳述すると第1及び第2アーム11、21)側へ矢印Pの方向に押されて解除操作ピン27が解除操作ピン27の軸線J
3方向に沿って移動されることにより、
図9Aに示すようにストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力に抗してストップ位置から非ストップ位置に移動されるように構成されている。
【0063】
次に、右関節器40の構成について
図12〜15を参照して以下に説明する。
【0064】
右関節器40は、上述したように、背フレーム3の展開角度θを段階的に調節可能な角度調節機構60を備えており、更に、座フレーム2の右側枠部2aの後端部に座フレーム2に対して動かないように固定状態に取り付けられた第1アーム41と、背フレーム3の右側枠部3aの下端部としての連結ソケット3cに背フレーム3と一体に移動(回転)するように固定状態に取り付けられた第2アーム51とを備えている(
図1参照)。そして、第1アーム41に第2アーム51が回転軸49を介して枢着されている。ここで、角度調節機構60は、詳述すると、右関節器40の第1アーム41に対する第2アーム51の展開角度を段階的に調節することで座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度θを段階的に調節するものである。
【0065】
第1アーム41は、座フレーム2の右側枠部2aの後端部に取り付けられる円筒状の取付け部42と、取付け部42の基端側(即ち後端側)に取付け部42と一体に形成された左右一対の側板部43、43とを備えている。
【0066】
第2アーム51は、背フレーム3の右側枠部3aの下端部としての連結ソケット3cに取り付けられる円筒状の取付け部52と、取付け部52の基端側(即ち下端側)に取付け部52と一体に形成された略円板状の回転板部53などを備えている。
【0067】
図13に示すように、第2アーム51は、左関節器10の第2アーム21と同様に、左右一対の第2アーム構成片51A、51A同士が一体的に組み合わされて構成されたものである。両構成片51A、51Aはリベット51aで締結されている。
【0068】
第2アーム51の回転板部53の中心部には軸孔としての断面非円形状(詳述すると断面六角形状)の係合孔55が回転板部53の厚さ方向に貫通して設けられている。そして、回転板部53が第1アーム41の左右一対の側板部43、43の間に配置されており、この状態で回転軸49が一方の側板部43に設けられた断面円形状の枢軸孔45と回転板部53の係合孔55と他方の側板部43に設けられた断面円形状の枢軸孔45とに連通して挿通されており、これにより、上述したように、第1アーム41に第2アーム51がその回転板部53の中心部で回転軸49を介して枢着されている。また、両側板部43、43の下端同士は底板部44で一体に連結されている。
【0069】
図13に示すように、回転軸49の軸線方向の中間部49cは、回転板部53の係合孔55の断面形状に対応した断面非円形状(詳述すると断面六角形状)に局部的に形成されており、回転軸49の軸線方向の先端部49a及び基端部49bはそれぞれ断面円形状に形成されている。そして、回転軸49の中間部49cが回転板部53の係合孔55に係合状態に挿通されている。これにより、回転軸49は、第2アーム51の回転板部53の回転動作に伴い両枢軸孔45、45内にて第2アーム51と一体に回転するようになっている。
【0070】
回転軸49が一方の側板部43の枢軸孔45と回転板部53の係合孔55と他方の側板部43の枢軸孔45とに連通して挿通された状態では、回転軸49の先端部49aは、第1アーム41の左側板部43の左側方に突出しており、この先端部49aには係止溝49dが形成されている。そして、背フレーム3(第2アーム51)を正回転方向Sに常時付勢する第2付勢部材の一端部としてのぜんまいばね70の内端部70aが係止溝49dに係止されている。
【0071】
第1アーム41の両側板部43、43にはリベットからなる断面円形状の揺動軸66が左側板部43の左側方に突出して取り付けられている。そして、第2付勢部材の他端部としてのぜんまいばね70の外端部70bが揺動軸66の突出した先端部66aに係止されている(
図12参照)。これにより、背フレーム3(第2アーム51)はぜんまいばね70によって正回転方向Sに常時付勢されている。
図13中の符号「47」及び「47」は揺動軸66用取付け孔である。
【0072】
角度調節機構60は、板状の金属製爪部材61などを備えている。爪部材61は、左右一対の爪部材構成片61A、61A同士が一体的に組み合わされて構成されたものである。
【0073】
図14及び15に示すように、爪部材61は第1アーム41の両側板部43、43の間に配置されている。爪部材61の基端部としての上端部は揺動軸66(詳述すると揺動軸66の基端部)に揺動可能に枢支されている。
図13中の符号「63」は揺動軸孔である。第2アーム51の回転板部53の外周縁部には複数のギヤ歯54が係合孔55を中心に円弧状に並んで形成されている。爪部材61の外周縁部における、回転板部53のギヤ歯54側に向いた側縁部には、ギヤ歯54と噛合可能な複数の爪歯62が形成されている。
【0074】
図14では、爪部材61の爪歯62は回転板部53のギヤ歯54に噛合しており、これにより、背フレーム3(第2アーム51)が正回転方向S及び逆回転方向Gに回転しないように背フレーム3(第2アーム51)の回転がロックされている。
【0075】
図15では、爪部材61の爪歯62は回転板部53のギヤ歯54から分離されて爪歯62とギヤ歯54との噛合が解除されており、これにより、背フレーム3(第2アーム51)の回転のロックが解除されている。
【0076】
さらに、爪部材61には、爪部材61の遊端部としての下端部から上端部へ進む方向に対して回転板部53のギヤ歯54側に略く字状に屈曲して延びた操作長孔64が設けられている。第1アーム41の両側板部43、43にはそれぞれ回転軸49(枢軸孔45)を中心に円弧状に延びた案内長孔46、46か設けられている。そして、操作ピン65が一方の案内長孔46と操作長孔64と他方の案内長孔46とに連通して挿通されており、更に、操作ピン65の基端部がレバー式操作桿67に固定状態に取り付けられている(
図13参照)。符号「67d」は操作ピン65用取付け孔である。
【0077】
操作桿67は、爪部材61の爪歯62を回転板部53のギヤ歯54に噛合させるロック操作と、爪歯62とギヤ歯54との噛合を解除させるロック解除操作とを行うものである。操作桿67の基端部には断面円形状の軸孔67aが設けられており、この軸孔67aに回転軸49の断面円形状の基端部49bが挿通されることで操作桿67の先端部67bが回転軸49を中心に上下方向に揺動可能になるように操作桿67が右関節器40(詳述すると右関節器40の第1アーム41)に取り付けられている。
【0078】
図13中の符号「68」は、操作桿67の先端部67bを下方向に常時付勢する第3付勢部材としての引張コイルばねである。
図12に示すように、引張コイルばね68の一端部68aは、第1アーム41の両側板部43、43に固着されたリベットからなる係止ピン69に取り付けられた円筒状カラー69aに係止されており、引張コイルばね68の他端部68bは、操作桿67に形成された係止片部67cに係止されている。これにより、操作桿67は、引張コイルばね68によって操作桿67の先端部67bが下方向に移動するように常時付勢されている。
【0079】
図14において、右関節器40では、椅子1に着座した着座者(図示せず)の手(詳述すると着座者の右手)で操作桿67の先端部67bに取り付けられたグリップ部(図示せず)を掴んで操作桿67の先端部67bを引張コイルばね68の付勢力に抗して
図14に示した位置から
図15に示すように上方向に回転操作させると、操作桿67に固着された操作ピン65が両案内長孔46、46及び操作長孔64内にて上方向に移動され、この移動動作に伴い爪部材61が揺動軸66を中心に回転板部53から離れる方向に移動して爪部材61の爪歯62と回転板部53のギヤ歯54との噛合が解除される。この結果、背フレーム3(第2アーム51)の回転のロックが解除される。この操作を右関節器40に対するロック解除操作という。すると、背フレーム3はぜんまいばね70の付勢力によって正回転方向Sに回転する。
【0080】
背フレーム3の展開角度θが着座者が所望する角度のとき、操作桿67の先端部67bを
図15に示した位置から
図14に示すように元の位置に向かって下方向に移動させる。これにより、爪部材61が揺動軸66を中心に回転板部53に接近する方向に移動して爪部材61の爪歯62が回転板部53のギヤ歯54に噛合する。その結果、背フレーム3(第2アーム51)の回転がロックされて背フレーム3の展開角度θが所望する角度に固定される。この操作を右関節器40に対するロック操作という。
【0081】
右関節器40では、背フレーム3の展開角度θは第2アーム51の回転板部53のギヤ歯54のピッチに対応して段階的に調節可能である。
【0082】
右関節器40において角度調節機構60で調節可能な背フレーム3の展開角度θの範囲は、第1角度θ
1から第3角度θ
3までの範囲と等しいか、これよりも大きな範囲に設定されることが特に望ましい。なお本発明では、角度調節機構60で調節可能な背フレーム3の展開角度θの範囲は、このような範囲に限定されるものではなく、少なくとも使用範囲θ
1-2内(即ち第1角度θ
1から第2角度θ
2まで)であれば良い。
【0083】
また本発明では、角度調節機構60は上述のように背フレーム3の展開角度θを段階的に調節可能なものであるものに限定されるものではなく、その他に、特開2011−167354号公報、特開2013−231487号公報、特開2014−61175号公報、特開2015−53970号公報などに開示されているように背フレーム(第2アーム)の展開角度θを無段階に調節可能なものであっても良い。
【0084】
次に、本実施形態の椅子1の動作及び使用方法について以下に説明する。
【0085】
椅子1を製造する過程においては、
図3に示すように、椅子1の脚部4A(脚フレーム4)は座部2A(座フレーム2)から分離されている。座フレーム2と背フレーム3は両関節器10、40を介して互いに連結されており、座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度θは第3角度θ
3である約180°になっている。このとき、背フレーム3が正回転方向S及び逆回転方向Gに回転しないように背フレーム3の回転が右関節器40の角度調節機構60の爪部材61の爪歯62と回転板部53のギヤ歯54との噛合によりロックされている。
【0086】
この第3角度θ
3の状態のとき座フレーム2及び背フレーム3にクッション部材5等が取り付けられる。これにより、この取付け作業を容易に行うことができる。
【0087】
取付け作業が終了した後において、椅子1をその製造工場から出荷する目的等のために椅子1を搬送する際には、座部2A及び背凭れ部3Aは、座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度θを第3角度θ
3(即ち約180°)に維持した状態のまま梱包箱内に梱包される。そのため、梱包サイズが小さく、椅子1の搬送コストの削減を図ることができる。なお、脚部4A(脚フレーム4)は、通常、座部2A及び背凭れ部3Aとは別に梱包されて搬送される。
【0088】
そして、搬送先において脚部4Aと座部2Aとの連結作業が行われる。搬送先としては、椅子1を陳列・販売する店頭が例示される。また、脚部4Aと座部2Aとの連結作業は、椅子1を購入した購入者により椅子1の設置場所などにて行われても良い。
【0089】
座フレーム2に対する背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3(即ち約180°)である状態では、
図9Bに示すように、左関節器10の第2アーム21が第1アーム11に設けられたストッパ部としての底板部14の後端部14aに衝当しており、これにより、背フレーム3の逆回転方向Gの回転が規制されており、即ち背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3よりも増加しないように第3角度θ
3に規制されている。
【0090】
さらに、
図9A及び9Bに示すように、左関節器10の規制機構30のストッパピン26の先端部(詳述するとストッパピン26の先端面)26aが第2アーム21の回転板部23の側面23aに回転板部23の厚さ方向に衝当しており、これによりストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力に抗して非ストップ位置に保持されている。このとき、
図9Aに示すように、ストッパピン26は第1アーム11の右側板部13の保持孔16内に配置されており、また圧縮コイルばね29は密着状態になっており、規制解除機構31の解除操作ピン27の押し移動が密着状態の圧縮コイルばね29によって規制されている。なお本発明では、解除操作ピン27の押し移動の規制は、圧縮コイルばね29が密着状態になることにより行われることに限定されるものではなく、その他に例えば解除操作ピン27の外周面に半径外向きに膨出状に形成された段部27c(
図8参照)が第1アーム11の左側板部13の左側面に当接することにより行われるように構成されていても良い。
【0091】
右関節器40でも、背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3(即ち約180°)である状態では、
図14に示すように、右関節器40の第2アーム51が第1アーム41に設けられたストッパ部としての底板部44の後端部44aに衝当しており、これにより、背フレーム3の逆回転方向Gの回転が規制されており、即ち背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3よりも増加しないように第3角度θ
3に規制されている。
【0092】
さらに、角度調節機構60の爪部材61の爪歯62が第2アーム51の回転板部53のギヤ歯54に噛合しており、これにより、上述したように背フレーム3が正回転方向S及び逆回転方向Gに回転しないように背フレーム3の回転がロックされている。このロック状態で、座フレーム2及び背フレーム3に対してクッション部材5等の取付け作業が行われたり、座フレーム2及び背フレーム3が梱包されたりする。
【0093】
脚部4Aと座部2Aを連結した後において、背フレーム3(背凭れ部3A)を背凭れとして使用するために背フレーム3の展開角度θを第3角度θ
3(約180°)から減少させる場合、すなわち背フレーム3を正回転方向Sに回転させる場合には、
図15に示すように、ロック解除操作者(例えば、脚部4Aと座部2Aとの連結作業者、椅子1への着座者)が右関節器40に対して上述したロック解除操作を行う。
【0094】
すると、ぜんまいばね70の付勢力によって背フレーム3が正回転方向Sに回転して背フレーム3の展開角度θが減少する。つまり、左関節器10では、背フレーム3の展開角度θが
図9Bに示した第3角度θ
3(約180°)から第2角度θ
2側へ変位するように回転板部23が回転する。この回転板部23の回転動作に伴いストッパピン26の先端部26aが回転板部23の側面23a上を第1及び第2衝当部24a、24bの間(即ち凹所24c)に向かって相対的に摺動する。
【0095】
そして、背フレーム3の展開角度θが第2角度θ
2に変位したとき、
図10A及び10Bに示すように、規制機構30のストッパピン26の先端部26aの、回転板部23の側面23a(
図9A参照)への衝当が解除されてストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力によって非ストップ位置からストップ位置側へ自動的に移動される。そして、ストッパピン26がストップ位置に移動したとき、背フレーム3の展開角度θが使用範囲θ
1-2に規制されるとともに、
図10Aに示すように連結片28が第1アーム11の右側板部13の右側面に衝当し、これによりストッパピン26がストップ位置に配置されるように規制される。この状態では、ストッパピン26は両保持孔16、16に跨がって両保持孔16、16内に配置されている。この状態にされてから背フレーム3(背凭れ部3A)は椅子1の背凭れとして使用される。
【0096】
背フレーム3の展開角度θが使用範囲θ
1-2内である状態において、椅子1への着座者が背フレーム3の展開角度θを調節する際には、着座者の背中で背フレーム3を受けた状態で着座者が右関節器40に対して上述したロック解除操作を行う。これにより、背フレーム3の展開角度θが使用範囲θ
1-2内にて段階的に調節可能となる。そして、背フレーム3の展開角度θが着座者が所望する角度になるように着座者の背中を前後に動かし、背フレーム3の展開角度θが所望する角度のとき着座者が右関節器40に対して上述したロック操作を行うことにより、背フレーム3の展開角度θが所望する角度にロックされる。
【0097】
このような背フレーム3の展開角度θの調節操作において、もし背フレーム3の展開角度θが使用範囲θ
1-2内の例えば略中間角度から第1角度θ
1に変位したとき、
図11に示すように左関節器10では第2アーム21の回転板部23の第1衝当部24aがストッパピン26に衝当し、これにより背フレーム3の正回転方向Sへの回転が規制され即ち背フレーム3の展開角度θが第1角度θ
1よりも減少しないように第1角度θ
1に規制される。このとき、更に左関節器10では第2アーム21が第1アーム11に設けられたストッパ部としての上板部18の後端部18aに衝当し、これにより背フレーム3の正回転方向Sへの回転が確実に規制されるようになっている。なお本発明では、左関節器10は第1衝当部24aがストッパピン26に衝当したときに第2アーム21が第1アーム11の上板部18の後端部18aに衝当しないように構成されていることを排除するものではない。
【0098】
もし背フレーム3の展開角度θが使用範囲θ
1-2内の例えば略中間角度から第2角度θ
2に変位したとき、
図10Bに示すように第2アーム21の回転板部23の第2衝当部24aがストッパピン26に衝当し、これにより背フレーム3の逆回転方向Gへの回転が規制され即ち背フレーム3の展開角度θが第2角度θ
2よりも増加しないように第2角度θ
2に規制される。
【0099】
一方、背フレーム3の展開角度θを使用範囲θから第3角度θ
3(即ち約180°)に変位させる場合には、ロック解除操作者が右関節器40に対して上述したロック解除操作を行うとともに、
図10Aに示すように、ロック解除操作者の手指で座部2Aに対して左側から左関節器10の規制解除機構31の解除操作ピン27の先端部27aを解除操作ピン27の軸線J
3方向に沿って左関節器10(詳述すると第1及び第2アーム11、21)側へ矢印Pの方向に押し移動させる。これにより、ストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力に抗してストップ位置から非ストップ位置側へ移動され、そしてストッパピン26が非ストップ位置に配置されたとき圧縮コイルばね29が圧縮状態になって解除操作ピン27の押し移動が停止(規制)される(
図9A参照)。
【0100】
このようにストッパピン26を非ストップ位置に配置させた状態のままで(即ち、解除操作ピン27の先端部27aを手指で押した状態のままで)、背フレーム3を逆回転方向Gに回転させることで背フレーム3の展開角度θを使用範囲θ
1-2から第3角度θ
3側へ変位させることにより、
図9A及び9Bに示すように、ストッパピン26の先端部26aが第2アーム21の回転板部23の側面23aに当接して衝当する。これにより、ストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力に抗して非ストップ位置に保持される。そのため、解除操作ピン27の先端部27aから手指を離してもストッパピン26はストップ位置に移動しないで非ストップ位置に維持される。
【0101】
この状態のままで背フレーム3を更に逆回転方向Gさせて背フレーム3の展開角度θを第3角度θ
3に変位させる。すると、
図9Bに示すように、左関節器10では第2アーム21が第1アーム11の底板部14の後端部14aに衝当し、背フレーム3の逆回転方向Gの回転が規制され即ち背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3よりも増加しないように第3角度θ
3に規制される。さらにこのとき、
図15に示すように、右関節器40でも第2アーム51が第1アーム41の底板部44の後端部44aに衝当し、背フレーム3の逆回転方向Gの回転が規制される。そして、右関節器40に対して上述したロック操作を行うことにより、背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3にロックされる。
【0102】
本実施形態の椅子1によれば、左関節器10の規制機構30は、ストッパピン26がストップ位置に配置された状態のもとで背フレーム3の展開角度θが第1及び第2角度θ
1、θ
2のときそれぞれ第1及び第2衝当部24a、24bがストッパピン26に衝当することにより、背フレーム3の展開角度θを使用範囲θ
1-2に規制するように構成されている。これにより、背フレーム3の展開角度θを使用範囲θ
1-2に確実に規制することができる。
【0103】
さらに、規制機構30は、ストッパピン26が非ストップ位置に配置された状態のときに背フレーム3の展開角度θが使用範囲θ
1-2から第3角度θ
3側へ変位されて、ストッパピン26の先端部26aが第2アーム21の回転板部23の側面23aに衝当することにより、ストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力に抗して非ストップ位置に保持されるように構成されているので、背フレーム3の展開角度θの規制を解除する規制解除操作を容易に行うことができる。
【0104】
さらに、規制機構30は、背フレーム3の展開角度θが第3角度θ
3から使用範囲θ
1-2内に変位したとき、ストッパピン26の先端部26aの、回転板部23の側面23aへの衝当が解除されてストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力により非ストップ位置からストップ位置に移動するように構成されているので、背フレーム3の展開角度θを使用範囲θ
1-2に規制する規制操作も容易に行うことができる。
【0105】
左関節器10の規制解除機構31は、解除操作ピン27の先端部27aが解除操作ピン27の軸線J
3方向に沿って押し移動されることにより、連結片28を介してストッパピン26が圧縮コイルばね29の付勢力に抗してストップ位置から非ストップ位置に移動されるように構成されている。したがって、背フレーム3の展開角度θの規制を解除する規制解除操作を、解除操作ピン27の先端部27aを押す押し操作によって行うことができる。そのため、規制解除操作が解除操作ピン27等の所定の解除操作部材を引っ張ることにより行われる場合に比べて規制解除操作を容易に行うことができる。
【0106】
さらに、解除操作ピン27は、第1アーム11と第2アーム21との枢着軸線J
1と平行に且つ第2アーム21の第1及び第2衝当部24a、24bと衝当しない位置に配置されており、解除操作ピン27の基端部27bとストッパピン26の基端部26bとが、解除操作ピン27とストッパピン26が一体に移動可能になるように連結片28を介して連結されていることにより、規制解除操作を確実に容易に行うことができるし、規制解除機構31の簡素化を図ることができる。
【0107】
さらに、規制機構30は、
図9Aに示すように、ストッパピン26がストップ位置に配置された状態のとき、ストッパピン26が両保持孔16、16に跨がって両保持孔16、16内に配置されて保持されるように構成されている。したがって、ストップ位置に配置されたストッパピン26に第1及び第2衝当部24a、24bがそれぞれ衝当した際にストッパピン26に加わる衝撃力を両保持孔16、16で安定良く受け止めることができる。これにより、背フレーム3の展開角度θを第1及び第2角度θ
1、θ
2にそれぞれ確実に規制することができる。
【0108】
さらに、解除操作ピン27は、両保持孔17、17に跨がって両保持孔17、17内に配置されて保持されている。これより、解除操作ピン27の先端部27aを押すと解除操作ピン27がその軸線J
3方向に沿って確実に移動するため、規制解除操作を確実に行うことができる。
【0109】
ここで本発明では、左関節器10だけではなく更に右関節器40も規制機構30及び規制解除機構31を備えていても良い。しかるに、本実施形態のように両関節器のうち一方の関節器である左関節器10だけが規制機構30及び規制解除機構31を備えており、他方の関節器である右関節器40だけが角度調節機構60を備えていることが特に望ましい。その理由は次のとおりである。
【0110】
すなわち、もし一方の関節器が規制機構30、規制解除機構31及び角度調節機構60を備えている場合、当該一方の関節器のサイズが大型になる。これに対して、本実施形態のように一方の関節器(左関節器10)だけが規制機構30及び規制解除機構31を備えており、他方の関節器(右関節器40)だけが角度調節機構60を備えることにより、両方の関節器10、40についてそれぞれ小型化を図ることができる。
【0111】
また、右関節器40は、背フレーム3の展開角度θが減少する回転方向である正回転方向Sに背フレーム3を付勢する第2付勢部材としてのぜんまいばね70を備えているので、着座者は背フレーム3の展開角度θの調節を容易に行うことができる。
【0112】
ここで本発明では、右関節器40だけではなく更に左関節器10も、背フレーム3を正回転方向Sに付勢する第2付勢部材を備えていても良い。このように左関節器が第2付勢部材を備えている場合における左関節器110の一例を
図16〜18に示す。これらの図には、上記実施形態で示した要素と同じ作用を奏する要素に同一の符号が付されており、その説明を省略する。
【0113】
さらに本発明は、左関節器10だけが背フレーム3を正回転方向Sに付勢する第2付勢部材を備えている場合を排除するものではない。
【0114】
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
【0115】
また本発明では、上記実施形態のように左関節器10の第1アーム11が座フレーム2に第2アーム21が背フレーム3にそれぞれ固定状態に取り付けられていることが特に望ましいが、その他に例えば左関節器10の第1アーム11が背フレーム3に第2アーム21が座フレーム3にそれぞれ固定状態に取り付けられている場合を排除するものではない。
【課題】座フレームに対する背フレームの展開角度を背フレームが背凭れとして使用される時の使用範囲内に規制することができ、更に、製造作業を行い易いリクライニング椅子を提供すること。
【解決手段】背フレームと座フレームを連結した少なくとも一方の関節器10は、座フレーム及び背フレームにそれぞれ取り付けられた第1アーム11及び第2アーム21を備える。第1アーム11に第2アーム21が枢着されている。さらに関節器10は、背フレームが背凭れとして使用される時の背フレームの展開角度θを第1角度θ