特許第5969107号(P5969107)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インテル コーポレイションの特許一覧

特許5969107モバイルデバイスの位置推定を行うデバイス、システム及び方法
<>
  • 特許5969107-モバイルデバイスの位置推定を行うデバイス、システム及び方法 図000002
  • 特許5969107-モバイルデバイスの位置推定を行うデバイス、システム及び方法 図000003
  • 特許5969107-モバイルデバイスの位置推定を行うデバイス、システム及び方法 図000004
  • 特許5969107-モバイルデバイスの位置推定を行うデバイス、システム及び方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969107
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月10日
(54)【発明の名称】モバイルデバイスの位置推定を行うデバイス、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/48 20100101AFI20160728BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20160728BHJP
   G01C 21/28 20060101ALI20160728BHJP
   G01S 19/27 20100101ALI20160728BHJP
   G01S 19/34 20100101ALI20160728BHJP
【FI】
   G01S19/48
   H04W64/00 171
   G01C21/28
   G01S19/27
   G01S19/34
【請求項の数】20
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-500415(P2015-500415)
(86)(22)【出願日】2012年3月29日
(65)【公表番号】特表2015-519540(P2015-519540A)
(43)【公表日】2015年7月9日
(86)【国際出願番号】US2012031318
(87)【国際公開番号】WO2013147822
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2014年9月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】アルペルト,ヤロン
(72)【発明者】
【氏名】ロッホベルガー,ハイム
【審査官】 ▲高▼場 正光
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0249713(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/078080(WO,A1)
【文献】 特開2010−223684(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0287415(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0082225(US,A1)
【文献】 特開2010−151725(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第1548456(EP,A1)
【文献】 国際公開第2009/149417(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 5/00 − G01S 5/14
G01S 19/00 − G01S 19/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスであって、
前記デバイスによって実行される少なくとも1つのアプリケーションに位置データを提供し、前記位置データは少なくとも1つの位置情報発生器からの位置情報に基づく、前記デバイスの推定位置を示し、
前記アプリケーションから前記推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報を受信し、
前記エラーフィードバック情報に基づき修正を決定し、
前記アプリケーションに前記修正に基づく修正された位置データを提供する、位置エラー修正器、
を含み、
前記少なくとも1つのアプリケーションは少なくとも第1及び第2のアプリケーションを含み、前記位置エラー修正器は前記第1のアプリケーションから前記エラーフィードバック情報を受信し、前記第2のアプリケーションに前記エラーフィードバック情報に基づく修正された位置データを提供する、デバイス。
【請求項2】
前記少なくとも1つの位置情報発生器を含み、前記位置エラー修正器は前記修正に基づき前記少なくとも1つの位置情報発生器を制御する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記位置エラー修正器は前記エラーフィードバック情報に基づき、前記位置情報を発生する前記位置情報発生器によって利用される1つ以上のパラメータを修正する、請求項に記載のデバイス。
【請求項4】
前記位置エラー修正器は前記アプリケーションにパワーセーブモードからウェイクアップさせ、前記エラーフィードバック情報を提供させ、そして前記パワーセーブモードに戻らせる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記位置データを前記位置エラー修正器から前記アプリケーションに転送し、前記エラーフィードバック情報を前記アプリケーションから前記位置エラー修正器に転送し、前記修正された位置データを前記位置エラー修正器から前記アプリケーションに転送するインターフェースを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの位置情報発生器は、複数の位置情報発生器を含み、前記位置エラー修正器は前記エラーフィードバック情報に基づき前記複数の位置情報発生器の信頼性の順位づけを行い、前記順位づけに基づき前記位置データを決定する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの位置情報発生器は、全地球航法衛星システム(GNSS)レシーバ、ワイヤレスフィディリティ(WiFi)位置情報発生器、ブルートゥース(BT)位置情報発生器、セルラー式位置情報発生器、近距離通信(NFC)位置情報発生器、マイクロフォンベースの位置情報発生器、カメラベースの位置情報発生器及びセンサベースの位置情報発生器からなる群から選ばれた少なくとも1つの発生器を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
デバイスによって実行される少なくとも1つのアプリケーションに位置データを提供する工程であり、前記位置データは少なくとも1つの位置情報発生器からの位置情報に基づく、前記デバイスの推定位置を示す、提供工程と、
前記アプリケーションから前記推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報を受信する工程と、
前記エラーフィードバック情報に基づき修正を決定する工程と、
前記アプリケーションに前記修正に基づく修正された位置データを提供する工程と、
を含み、
前記少なくとも1つのアプリケーションは少なくとも第1及び第2のアプリケーションを含み、前記エラーフィードバック情報を受信する工程は、前記第1のアプリケーションから前記推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報を受信する工程を含み、前記修正された位置データを提供する工程は、前記第2のアプリケーションに前記エラーフィードバック情報に基づく修正された位置データを提供する工程を含む、方法。
【請求項9】
前記修正に基づき前記少なくとも1つの位置情報発生器を制御する工程を含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記アプリケーションにパワーセーブモードからウェイクアップさせ、前記エラーフィードバック情報を提供させ、そして前記パワーセーブモードに戻らせる工程を含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの位置情報発生器は複数の位置情報発生器を含み、前記方法は前記エラーフィードバック情報に基づき前記複数の位置情報発生器の信頼性の順位づけを行う工程と、前記順位づけに基づき前記位置データを決定する工程とを含む、請求項に記載の方法。
【請求項12】
無線通信デバイスを含む無線通信システムであって、
無線通信デバイスは、
当該無線通信デバイスの位置に対応する位置情報を発生する少なくとも1つの位置情報発生器と、
位置エラー修正器と、
を有し、
前記位置エラー修正器は、
前記無線通信デバイスによって実行される少なくとも1つのアプリケーションに位置データを提供し、前記位置データは前記位置情報に基づく、前記デバイスの推定位置を示し、
前記アプリケーションから前記推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報を受信し、
前記エラーフィードバック情報に基づき修正を決定し、
前記アプリケーションに前記修正に基づく修正された位置データを提供
前記少なくとも1つのアプリケーションは少なくとも第1及び第2のアプリケーションを含み、前記位置エラー修正器は前記第1のアプリケーションから前記エラーフィードバック情報を受信し、前記第2のアプリケーションに前記エラーフィードバック情報に基づく修正された位置データを提供する、システム。
【請求項13】
前記位置エラー修正器は前記修正に基づき前記少なくとも1つの位置情報発生器を制御する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記位置エラー修正器は前記アプリケーションにパワーセーブモードからウェイクアップさせ、前記エラーフィードバック情報を提供させ、そして前記パワーセーブモードに戻らせる、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記位置データを前記位置エラー修正器から前記アプリケーションに転送し、前記エラーフィードバック情報を前記アプリケーションから前記位置エラー修正器に転送し、前記修正された位置データを前記位置エラー修正器から前記アプリケーションに転送するインターフェースを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの位置情報発生器は、全地球航法衛星システム(GNSS)レシーバ、ワイヤレスフィディリティ(WiFi)位置情報発生器、ブルートゥース(BT)位置情報発生器、セルラー式位置情報発生器、マイクロフォンベースの位置情報発生器、カメラベースの位置情報発生器、センサベースの位置情報発生器及び近距離通信(NFC)位置情報発生器からなる群から選ばれた少なくとも1つの発生器を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
命令を有するコンピュータプログラムであって、前記命令は機械によって実行されるとき、前記機械に、
デバイスによって実行される少なくとも1つのアプリケーションに位置データを提供するステップで、前記位置データは少なくとも1つの位置情報発生器からの位置情報に基づく、前記デバイスの推定位置を示す、ステップと、
前記アプリケーションから前記推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報を受信するステップと、
前記エラーフィードバック情報に基づき修正を決定するステップと、
前記アプリケーションに前記修正に基づく修正された位置データを提供するステップと、
含む動作を実行させ
前記少なくとも1つのアプリケーションは少なくとも第1及び第2のアプリケーションを含み、前記エラーフィードバック情報を受信するステップは、前記第1のアプリケーションから前記推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報を受信するステップを含み、前記修正された位置データを提供するステップは、前記第2のアプリケーションに前記エラーフィードバック情報に基づく修正された位置データを提供するステップを含む、コンピュータプログラム
【請求項18】
前記命令は前記修正に基づき前記少なくとも1つの位置情報発生器を制御するステップを行う、請求項17に記載のコンピュータプログラム
【請求項19】
前記命令は前記アプリケーションにパワーセーブモードからウェイクアップさせ、前記エラーフィードバック情報を提供させ、そして前記パワーセーブモードに戻らせるステップを行う、請求項17に記載のコンピュータプログラム
【請求項20】
請求項17から請求項19のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイルデバイスの位置推定を行うデバイス、そしてそのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルデバイスによって実行されるアプリケーションは、1つ以上の位置データ発信元送信機から受信した位置データを用い、モバイルデバイスの位置を決定することができる。例えば、道路ナビゲーションアプリケーションは、全地球航法衛星システム(GNSS)の1つ以上の衛星から受信することができる位置データなどを用いることができる。
【0003】
例えば、位置固定(fix)データといった一部の位置データは、比較的精度が低く、例えば約5−200メータの精度である。例えば、低精度であるのは、衛星ジオメトリ、衛星軌道、クロックエラーなどに起因する。
【0004】
アプリケーションはローカルエラー修正法を用いることができ、これはアプリケーションによって実行され得る。例えば、道路ナビゲーションアプリケーションはGNSSシステムから位置固定データを受信し、不整合性を判断するために位置固定データを地理データベースと比較することができる、ローカルエラー修正法を利用することができる。例えば、エラー修正器は、道路上にあると考えられる車両の中にモバイルデバイスが存在すると推定することができる。位置固定データが、道路上、例えば野外や道路からのオフセット内にモバイルデバイスを位置づけない場合、アプリケーションのエラー修正器は、位置固定を道路上にあるように修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
説明を簡潔かつ明瞭に行うために、図に示す要素は必ずしも原寸大で描かれていない。例えば、一部の要素の大きさは表示を明瞭するため、他の要素に対して強調して描くことができる。更に、参照番号は対応するか、あるいは類似する要素を示すため、複数の図で繰り返し使用することができる。図を以下で簡単に説明する。
図1】一部の実証的な実施形態に従った、システムを示す概略的なブロック図である。
図2】一部の実証的な実施形態に従った、位置エラーを修正する方法を説明する概略的なフローチャートである。
図3】一部の実証的な実施形態に従った、アプリケーションと位置エラー修正器との間の動作及び相互作用の概略的なシーケンス図である。
図4】一部の実証的な実施形態に従った、製品の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
下記の発明を実施するための形態において、一部の実施形態を十分に理解するために、多数の具体的な詳細が説明されている。しかし、一部の実施形態はこれら具体的な詳細説明がなくても実施することができるということを当業者であれば理解するであろう。他の例では、議論を不明瞭にしないため、公知の方法、手順、コンポーネント、ユニット及び/又は回路については詳しく説明しない。
【0007】
例えば、「処理(“processing”)」、「コンピューティング(computing)」、「計算(“calculating”)」、「決定(“determining”)」、「構築(“establishing”)」、「分析(“analyzing”)」、「確認(“checking”)」などといった用語を用いる本明細書における議論は、コンピューティングシステムのレジスタ及び/又はメモリ内の物理的な(例えば、電子的な)量で表されるデータを、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリ、もしくは動作及び/又は処理を行う命令を記憶することができる他の情報記憶媒体内の物理的な量で同様に表される他のデータへと操作及び/又は変換する、コンピュータ、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングシステム、またはその他の電子コンピューティングデバイスの動作及び/又は処理に係るものであってよい。
【0008】
本明細書で用いられる「複数(“plurality”)」という文言は、例えば「多数(“multiple”)」又は「2つ以上(“two or more”)」を含む。例えば、「複数の項目(“a plurality of items”)」は2つ以上の項目を含む。
【0009】
一部の実施形態は、様々なデバイス及びシステムと併せて用いることができる。例えば、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、携帯情報端末(PDA)デバイス、ハンドヘルドPDAデバイス、オンボードデバイス、オフボードデバイス、ハイブリッドデバイス、車両用デバイス、非車両用デバイス、モバイル又はポータブルデバイス、消費者用デバイス、非モバイル又は非ポータブルデバイス、無線通信基地、無線通信デバイス、無線アクセスポイント(AP)、有線又は無線ルータ、有線又は無線モデム、ビデオデバイス、オーディオデバイス、オーディオ/ビデオ(A/V)デバイス、セットトップボックス(STB)、ブルーレイディスク(BD)プレーヤー、BDレコーダー、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤー、高解像度(HD)DVDプレーヤー、DVDレコーダー、HD DVDレコーダー、パーソナルビデオレコーダー(PVR)、ブロードキャストHDレシーバ、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナー、ブロードキャストラジオレシーバ、フラットパネルディスプレイ、パーソナルメディアプレーヤー(PMP)、デジタルビデオカメラ(DVC)、デジタルオーディオプレーヤー、スピーカー、オーディオレシーバ、オーディオアンプ、ゲーム機、データソース、データシンク、デジタルスチルカメラ(DSC)、有線又は無線ネットワーク、無線エリアネットワーク、無線ビデオエリアネットワーク(WVAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)通信システム、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、無線PAN(WPAN)、例えばIEEE802.11(情報技術用の規格−システム間の電話通信及び情報交換−ローカル及びメトロポリタンエリアネットワーク−特定要件、パートII:無線LAN媒体アクセス制御(MAC)及び物理層(PHY)仕様−2007年6月(IEEE 802.11−2007:Standard for Information technology−Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requrirements,Part II:Wireless LAN Medium Access Control(MAC)and Physical Layer(PHY)Specifications−June 2007))、802.11n(「IEEE802.11n−2009−修正版第5版:より高いスループットの強化。 IEEE−SA.2009年10月29日」(“IEEE 802.11n−2009−Amendment 5:Enhancements for Higher Throughput. IEEE−SA. 29 October 2009”))、802.11ac(「非常に高いスループット<6GHz」(“Very High Throughput<60GHz”))、802.11タスクグループad(TGad)(「非常に高いスループット 6GHz」(“Very High Throughput 60GHz”))及び/又はその将来版及び/又は派生物を含む、既存のIEEE802.11規格(「802.11規格」(“802.11 standards”))に従って動作するデバイス及び/又はネットワーク、例えば802.16(IEEE−規格802.16、2004年版、固定ブロードバンド無線アクセスシステム用のエアインターフェース(IEEE−Std 802.16,2004 Edition,Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems))、802.16d、802.16e(IEEE−規格802.16e、2005年版、ライセンスされた帯域で組み合わせられた固定及びモバイル処理のための物理及び媒体アクセス制御層(IEEE−Std 802.16e,2005 Edition, Physical and Medium Access Control Layers for Combined Fixed and Mobile Operation in Licensed Bands))、802.16f、802.16mといった、規格及び/又はその将来版及び/又は派生物を含むIEEE802.16規格(「802.16規格」(“802.16 standards”))に従って動作するデバイス及び/又はネットワーク、既存のワイヤレスギガビットアライアンス(WGA)及び/又はWirelessHD(登録商標)の仕様及び/又はその将来版及び/又は派生物に従って動作するデバイス及び/又はネットワーク、例えば第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、3GPPロングタームエボリューション(LTE)及び/又はその将来版及び/又は派生物といった、既存のセルラー式仕様及び/又はプロトコルに従って動作するデバイス及び又はネットワーク、上記ネットワークの一部であるユニット及び/又はデバイス、一方向及び/又は双方向無線通信システム、セルラー式無線電話通信システム、セルラー式電話機、無線電話機、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、無線通信デバイスを組み込んだPDAデバイス、モバイル又はポータブルグローバルポジショニングシステム(GPS)デバイス、GPSレシーバ又はトランシーバ又はチップを組み込んだデバイス、RFID素子又はチップを組み込んだデバイス、多入力多出力(MIMO)トランシーバ又はデバイス、全地球航法衛星システム(GNSS)デバイス、1つ以上の内部アンテナ及び/又は外部アンテナを有するデバイス、デジタルビデオブロードキャスト(DVB)デバイス又はシステム、マルチスタンダード無線デバイス又はシステム、有線又は無線ハンドヘルドデバイス(例えば、BlackBerry、Palm Treo)、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)デバイス、ブルートゥース(BT)デバイス、近距離通信(NFC)デバイスなどがある。
【0010】
一部の実施形態は、例えば無線周波数(RF)、赤外線(IR)、周波数分割多重(FDM)、直交FDM(OFDM)、時分割多重(TDM)、時分割多重接続(TDMA)、拡張TDMA(E−TDMA)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、拡張GPRS、符号分割多重接続(CDMA)、ワイドバンドCDMA(WCDMA)、CDMA2000、シングルキャリアCDMA、マルチキャリアCDMA、マルチキャリア変調(MDM)、離散マルチトーン(DMT)、Bluetooth(登録商標)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、全地球航法衛星システム(GNSS)、Wi−Fi、Wi−Max、ZigBee(登録商標)、ウルトラワイドバンド(UWB)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、2G、2.5G、3G、3.5G、GSM(登録商標)進化に関する向上データレート(EDGE)、ブルートゥース(BT)、近距離通信(NFC)などの、1種類以上の無線通信信号及び/又はシステムと併せて用いることができる。他の実施形態は様々な他のデバイス、システム及び/又はネットワークに用いることができる。
【0011】
本明細書で用いられる「無線デバイス」という用語は、例えば無線通信を行うことができるデバイス、無線通信を行うことができる通信デバイス、無線通信を行うことができる通信局、無線通信を行うことができるポータブル又は非ポータブルデバイスなどを含む。一部の実証的な実施形態において、無線デバイスはコンピュータと一体化した周辺機器又はコンピュータに取り付けられた周辺機器でよく、あるいはそれらを含むことができる。一部の実証的な実施形態において、「無線デバイス」という用語は、無線サービスを提供するために用いることができる。
【0012】
一部の実証的な実施形態に従った、無線通信のシステム100のブロック図を概略的に示す図1を参照する。
【0013】
一部の実証的な実施形態において、システム100はデバイス102の位置に関する位置情報113を含む無線通信信号を受信することができる無線通信のデバイス102を含むことができる。デバイス102は無線通信媒体103を通じて、例えば1つ以上のアンテナ107を介して、位置情報113を受信する。
【0014】
一部の実証的な実施形態において、無線通信媒体103は、例えば無線周波数(RF)チャネル、WiFiチャネル、ブルートゥースチャネル、セルラー式チャネル、GNSSチャネル、NFCチャネル、オーディオチャネル、ビデオチャネルなどを含むことができる。
【0015】
一部の実証的な実施形態において、システム100は位置情報113を含む無線通信信号を1つ以上のアンテナ108を介して伝送するように構成された少なくとも1つのデバイス104を含むことができる。
【0016】
例えば、デバイス104は位置データ発信元送信機を1つ以上含むことができる。これには、例えばGNSSの衛星、1つ以上のワイヤレスフィディリティ(WiFi)ホットスポット又はAP、1つ以上のブルートゥースデバイス、1つ以上のセルラー式デバイス、1つ以上のNFCデバイスなどがある。
【0017】
一部の実証的な実施形態において、アンテナ108及び又はアンテナ107は、無線通信信号、ブロック、フレーム、伝送ストリーム、パケット、メッセージ及び/又はデータを伝送及び/又は受信するのに適した任意の種類のアンテナを含むことができる。アンテナ108及び/又はアンテナ107に使用することができるアンテナの種類には、内部アンテナ、ダイポールアンテナ、全方向性アンテナ、モノポールアンテナ、エンドフェッドアンテナ、円偏波アンテナ、マイクロストリップアンテナ、ダイバーシティアンテナ、フェーズドアレイアンテナなどを含むことができるが、これらに限らない。一部の実施形態において、アンテナ108及び/又はアンテナ107は、共通及び/又は一体型伝送/受信素子を用いて伝送及び受信機能を果たすことができる。
【0018】
一部の実証的な実施形態において、位置情報113は、例えばデバイス104の位置及び/又はデバイス102とデバイス104との間の相対的な位置に関連し得る。
【0019】
一部の実証的な実施形態において、デバイス102は位置情報113を受信することができ、位置情報113に基づきデバイス102の位置を決定することができる。
【0020】
一部の実証的な実施形態において、デバイス102は位置情報113に基づく、デバイス102の推定位置を示す位置情報119を提供するように構成された少なくとも1つの位置情報発生器141を含むことができる。例えば、位置情報発生器141はデバイス104の位置に基づき、例えばデバイス102とデバイス104との間の相対的な位置を計算することによって、デバイス102の位置を推定することができる。
【0021】
一部の実証的な実施形態において、位置情報発生器141は、例えば衛星といった、少なくとも1つのGNSSデバイスから受信した位置情報に基づきデバイス102の位置を推定するよう構成された1つ以上のGNSSレシーバ142と;例えばWiFiホットスポット又はAPといった、少なくとも1つのWiFiデバイスから受信した位置情報に基づきデバイス102の位置を推定するように構成されたWiFi位置情報発生器143と;少なくとも1つのBTデバイスから受信した位置情報に基づきデバイス102の位置を推定するように構成されたブルートゥース位置情報発生器144と;少なくとも1つのNFCデバイスから受信した位置情報に基づきデバイス102の位置を推定するように構成されたNFC位置情報発生器145と;マイクロフォンベースの位置情報発生器と;カメラベースの位置情報発生器と;センサベースの位置情報発生器と;例えば、セルラー式アンテナ及び/又はセルラー式オペレータといった少なくとも1つのセルラー式デバイスから受信した位置情報に基づきデバイス102の位置を推定するように構成されたセルラー式位置情報発生器146などと、を含むことができる。
【0022】
一部の実証的な実施形態において、デバイス102はデバイス102によって実行された少なくとも1つのアプリケーション131を含むことができる。
【0023】
一部の実証的な実施形態において、アプリケーション131はデバイス102のオペレーティングシステム(OS)の一部として、例えばARMリアルタイムオペレーティングシステム(ARTOS)といったリアルタイムオペレーティングシステムの一部として、あるいはOSを有する又は有さない他のアプリケーションとして実行され得る。
【0024】
一部の実証的な実施形態において、アプリケーション131は位置情報119を使用及び/又は処理することができる。例えば、アプリケーション131は道路/地形上にある車両をナビゲートするために位置情報119を用いることができる道路/地形ナビゲーションアプリケーションでよい。他の実施形態において、アプリケーション131は、消費者アプリケーション、ソーシャルアプリケーション、娯楽アプリケーション、例えばランニングアプリケーションや二輪車ツアーアプリケーションなどのスポーツアプリケーション、例えばレストラン推奨アプリケーション、観光地推奨アプリケーション、娯楽推奨アプリケーションなどの位置ベースの推奨アプリケーション、例えばフリートマネジメントアプリケーション、配送管理アプリケーション、輸送管理アプリケーションなどの追跡アプリケーションでよい。
【0025】
一部の実証的な実施形態において、例えば位置情報発生器141で推定されるように、位置情報119は様々な理由のため、比較的精度が低い。
【0026】
ある実施例において、例えばGNSSレシーバ142によって表示されるように、衛星間の相対的な位置といった衛星ジオメトリに起因し、位置情報119は比較的精度が低い。例えば、GNSSレシーバ142がある特定の位置に密集している衛星を示すとき、GNSSレシーバ142の正確な位置を推定することは難しい。一方で、衛星が広範囲にわたって散在するとき、GNSSレシーバ142の推定位置はより正確になり得る。
【0027】
他の実施例において、位置情報119は大気の影響に起因して比較的精度が低い。例えば、対流圏及び電離圏はGNSS衛星信号の伝搬速度に影響を及ぼし、これはGNSSレシーバ142による推定位置の計算に影響を及ぼす。
【0028】
更に他の実施例において、位置情報119は、例えば建造物などの物体からのGNSS衛星信号の反射に起因して、比較的精度が低い。これはいくつかのGNSS衛星信号が異なる時間でGNSSレシーバ142に到達する原因となり、推定位置の計算に影響を及ぼし得る。
【0029】
いくつかの実証的な実施形態において、デバイス102は、例えば後述するように、アプリケーション131と独立して位置情報119を収集するように構成され得る。
【0030】
一部の実証的な実施形態において、デバイス102は位置データ125をアプリケーション131に提供するように構成された位置エラー修正器121を含むことができる。位置データ125は、位置情報発生器141からの位置情報119に基づく、デバイス102の推定位置を示すことができる。例えば、後述するように、位置エラー修正器121はアプリケーション131から推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報137を受信し、エラーフィードバック情報137に基づき修正を決定し、修正に基づき修正された位置データ127をアプリケーション131に提供することができる。
【0031】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121は位置情報発生器141から受信した位置情報119に基づく、デバイス102の推定位置を示す位置データ125を決定することができる。
【0032】
一部の実証的な実施形態において、アプリケーション131は位置データ125内のエラーを検出するように構成された位置のエラー検出器(ED)132を含むことができる。
【0033】
一部の実証的な実施形態において、エラー検出器132はデバイス102の推定位置におけるエラーを1つ以上のエラー検出方法に基づき検出することができる。例えば、アプリケーション131は地図及び/又は建造物、道路、関心のあるエリアなどに関する情報といった、他の地理データを含むデータベース(DB)133を含むことがでる。エラー検出器132はDB133にアクセスでき、デバイス102の推定位置をDB133の地図内の対応する位置に描き、例えば地図固定(fix)を決定することができ、地図固定と地理データとの間の不整合性を探すことができる。
【0034】
例えば、デバイス102は、GPSモバイルデバイスなどといった車両にあるモバイルデバイスでよく、アプリケーション131は道路ナビゲーションアプリケーションでよい。従って、エラー検出器132はデバイス102の推定位置が大体の場合道路上にあるはずであるということを推定することができるアルゴリズムを含むことができる。デバイス102の地図固定が道路上、例えば河川上、野外、あるいは道路から離れた場所にあると決定されない場合、エラー検出器132はデバイス102の推定位置におけるエラーを検出することができる。
【0035】
一部の実証的な実施形態において、アプリケーション131はデバイス102の推定位置における検出されたエラーを推定及び評価し、それに従ってエラーを修正するように構成されたエラー修正器(EC)134を含む。例えば、エラー修正器134はエラー検出器132がデバイス102の推定位置において同じエラーを繰り返し検出している、例えば地図固定が道路上になく、道路から離れた場所などにあると示している、ということを特定することができる。エラー修正器134はエラーを推定及び評価することができ、例えば繰り返されるエラーが道路からの一定のオフセット内にある場合、エラー修正器134は、デバイス102を道路上に配置させるために一定のオフセットを修正し地図固定を調整するなどして、デバイス102の推定位置を修正することができる。
【0036】
一部の実証的な実施形態において、アプリケーション131はデバイス102の推定位置におけるエラーを示す情報を含むエラーフィードバック情報137を決定することができる。例えば、エラーフィードバック情報137はデバイス102の推定位置における、エラー検出器132によって検出されたエラー、あるいはエラー修正器134によって推定された推定エラーなどを含むことができる。
【0037】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121はエラーフィードバック情報137を処理し、検出されたエラーを回復させるように構成されたエラー修正を、例えばエラーフィードバック情報137に基づき決定することができる。
【0038】
ある実施例において、位置エラー修正器121は衛星によって報告された位置内に衛星が存在しないと示すエラーをGNSSシステム内で検出することができる。従って、位置エラー修正器121は、例えば衛星の軌道に沿う推定位置を示す値を変更することによって、GNSSレシーバであるGNSS位置情報発生器142の長期エフェメリスパラメータ(long−term ephemerides parameter)を変更することができる。
【0039】
他の実施例において、位置エラー修正器121は大気層によってもたらされたエラーを、例えば気象条件や太陽条件などに従って検出することができる。従って、位置エラー修正器121は大気層によってもたらされた遅延を推定し、デバイス102の推定位置を計算するときにその遅延を考慮することができる。
【0040】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121はデバイス102の推定位置を修正することに関連し得る情報を格納するように構成されたDB122を含むことができる。例えば、DB122はデバイス102の推定位置に関連し得るエラー修正パラメータを格納することができる。例えば、DB122はエフェメリスエラーを有する衛星の位置の変更された値を格納することができる。
【0041】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121は位置情報発生器141をエラー修正に基づき制御することができる。例えば、位置エラー修正器121はGNSSレシーバ142の長期エフェメリスパラメータなどといった、位置情報発生器141のパラメータを変更することができる。
【0042】
一部の実証的な実施形態において、位置情報発生器141は2つ以上の位置情報発生器を含むことができる。例えば、2つ以上の、GNSSレシーバ142、WiFi位置情報発生器143、ブルートゥース位置情報発生器144、NFC位置情報発生器145、セルラー式位置情報発生器146がある。
【0043】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121はエラーフィードバック情報137に基づき位置情報発生器の信頼性を順位づけすることができ、その順位づけに基づき位置情報125を決定することができる。
【0044】
例えば、位置エラー修正器121はGNSSレシーバ142、WiFi位置情報発生器143、ブルートゥース位置情報発生器144、NFC位置情報発生器145及び/又はセルラー式位置情報発生器146の信頼性を順位づけすることができる。例えば、位置エラー修正器121は第1の(高い)信頼性の順位を低いエラー率を有する位置情報発生器に割り当て、第1の信頼性順位よりも低い、第2の(低い)信頼性の順位を高いエラー率を有する位置情報発生器に割り当てることができる。
【0045】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121は、例えばGNSSレシーバ142などの高い信頼性の順位を有する第1位置情報発生器に基づきデバイス102の推定位置を決定することができる。第2位置情報発生器の信頼性順位が第1位置情報発生器の信頼性順位よりも高くなった場合、位置エラー修正器121は、例えばBT位置情報発生器144となどの第2の、異なる位置情報発生器を用いるように切り替わることができる。
【0046】
他の実施例において、位置エラー修正器121は2つ以上の位置情報発生器からの位置情報の組み合わせに基づきデバイス102の推定位置を決定することができる。ある実施例において、位置エラー修正器121は信頼性の順位に従って位置情報を組み合わせることができる。例えば、位置エラー修正器121は、GNSSレシーバ142及びWiFi位置情報発生器143などの最高位の信頼性順位を有する2つの位置情報発生器を選択することができ、2つの選択された位置情報発生器から受信した位置情報の組み合わせに基づき、例えば2つの選択された位置情報発生器から受信した位置情報に重み付き平均(weighted average)を適用することによって、デバイス102の推定位置を決定することができる。
【0047】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121は修正された位置データ127をエラー修正に基づき決定することができる。例えば、位置エラー修正器121はエラー修正に従ってデバイス102の地図位置固定を変更することができる。
【0048】
一部の実証的な実施形態において、少なくとも1つのアプリケーション131は、少なくとも第1及び第2のアプリケーションを含むことができる。位置エラー修正器121はエラーフィードバック情報137を第1のアプリケーションから受信し、エラーフィードバック情報137に基づく、修正された位置データ127を第2のアプリケーションに提供することができる。
【0049】
一例において、第2のアプリケーションがエラーを検出できない一方、第1のアプリケーションは位置情報119におけるエラーを検出することができる。例えば、第1のアプリケーションは道路ナビゲーションアプリケーションを含むことができ、第2のアプリケーションは位置エラー検出及びエラー修正機能を有さないソーシャルアプリケーションを含むことができる。他の実施例において、第2のアプリケーションはエラーを決定することができないパワーセーブモードであり得る。第1のアプリケーションはエラーフィードバック情報137を位置エラー修正器121に送信することができ、位置エラー修正器121は第1のアプリケーションからのエラーフィードバック情報137に基づき修正を決定し、第2のプリケーションによって利用されるよう、修正された位置データ127を提供することができる。
【0050】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121はアプリケーション131にパワーセーブモードからウェイクアップさせ、エラーフィードバック情報137を提供させ、そしてパワーセーブモードに再び戻らせることができる。例えば、アプリケーション131は地図DBを含むことができ、位置情報発生器141からの位置情報を地図DB内の対応する地図位置に描くため、地図固定と地図DBとの間の不整合性を確認するため、そしてエラーフィードバック情報137を提供するため、位置エラー修正器121はアプリケーション131をウェイクアップさせることができる。例えば、位置エラー修正器121は位置情報発生器141の信頼性を確認するため、エラーフィードバック情報137を使用することができる。
【0051】
一部の実証的な実施形態において、デバイス102は、例えばアプリケーション131及び位置エラー修正器121といった、デバイス102の1つ以上の要素との間でデータを通信及び転送するために、インターフェースを利用することができる。
【0052】
例えば、デバイス102はアプリケーション131と位置エラー修正器121との間でデータを転送するように構成されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)150を含むことができる。例えば、API150は位置データ125を位置エラー修正器121からアプリケーション131に、エラーフィードバック情報137をアプリケーション131から位置エラー修正器121に、そして修正された位置データ127を位置エラー修正器121からアプリケーション131に転送することができる。
【0053】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121は、上述したように、例えば複数の位置情報発生器141の順位づけによって、1つ以上の位置情報発生器141の組み合わせを用いることによって、かつ/あるいは位置情報発生器141のパラメータを変更することによって、デバイス102の推定位置の精度を向上させることができる。
【0054】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121はDB122内に、例えば衛星といったデバイスである位置データ発信元の送信機104の位置に関する情報を格納することができる。位置エラー修正器121は、格納された情報を利用して、位置データ発信元の送信機104の獲得及び追跡中に、位置データ発信元の送信機104の位置を決定することができる。従って、位置エラー修正器121は位置データ発信元の送信機104の位置に関するより正確な情報を利用し、位置データ発信元の送信機104の獲得時間を削減し、かつ/あるいは位置データ発信元の送信機104を追跡するために用いられるサーチ間隔を短縮することができる。
【0055】
例えば、位置エラー修正器121はDB122内に、衛星の軌道に沿った衛星の位置を示す衛星の場所に関する、長期エフェメリスなどの1つ以上のパラメータを格納することができる。これは衛星の位置に対するより良い正確な推定を与えることができる。
【0056】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121は削減された獲得時間及び短縮されたサーチ間隔に起因し、デバイス102の電力利用を向上させることができる。
【0057】
一部の実証的な実施形態において、位置エラー修正器121は、アプリケーション131による、例えば位置エラー検出及び修正といった動作を行うことができる。従って、位置エラー修正器121は長時間にわたってアプリケーション131をパワーセーブモードにすることができる。
【0058】
一部の実証的な実施形態において、デバイス102は、例えばモバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、PDAデバイス、ハンドヘルドPDAデバイス、オンボードデバイス、オフボードデバイス、ハイブリットデバイス(例えば、セルラー式電話機能をPDAデバイス機能と組み合わせたもの)、消費者用デバイス、車両用デバイス、非車両用デバイス、セルラー式電話機、PCSデバイス、無線通信デバイスを組み込んだPDAデバイス、モバイル又はポータブルGPSデバイス、比較的小型のコンピューティングデバイス、非デスクトップコンピュータ、「キャリースモールリブラージ」(CSLL)デバイス、ウルトラモバイルデバイス(UMD)、ウルトラモバイルPC(UMPC)、モバイルインターネットデバイス(MID)、「オリガミ(“Origami”)」デバイス又はコンピューティングデバイス、動的に構成可能なコンピューティング(DCC:Dynamically Composable Computing)をサポートするデバイス、コンテキスト認識デバイス、ビデオデバイス、オーディオデバイス、A/Vデバイス、BDプレーヤー、BDレコーダー、DVDプレーヤー、HD DVDプレーヤー、DVDレコーダー、HD DVDレコーダー、PVR、ブロードキャストHDレシーバ、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナー、ブロードキャストラジオレシーバ、フラットパネルディスプレイ、PMP、DVC、デジタルオーディオプレーヤー、スピーカー、オーディオレシーバ、ゲーム機、オーディオアンプ、データソース、データシンク、DSC、メディアプレーヤー、スマートフォン、テレビ受信機、音楽プレーヤーなどをモバイル又はポータブルデバイスの一部として含むか、あるいは含まれ得る。
【0059】
一部の実証的な実施形態において、デバイス102は、例えば1つ以上のプロセッサ114、入力ユニット106、出力ユニット109、メモリユニット110及びストレージユニット111を含むことができる。デバイス102は他の適切なハードウェアコンポーネント及び/又はソフトウェアコンポーネントを任意に含むことができる。一部の実施形態において、デバイス102の一部又は全てのコンポーネントは共通の筐体又はパッケージ内に含まれてもよいし、1つ以上の有線又は無線リンクを用いて互いに接続されていたり、あるいは動作可能に関連づけられたりしてもよい。他の実施形態において、デバイス102のコンポーネントは複数又は別の、デバイス又は場所に分散され得る。
【0060】
プロセッサ114は、例えば中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のプロセッサコア、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、多数コアプロセッサ、マイクロプロセッサ、ホストプロセッサ、コントローラ、複数のプロセッサ又はコントローラ、チップ、マイクロチップ、1つ以上の回路、回路系(circuitry)、論理ユニット、集積回路(IC)、特定用途向けIC(ASIC)又は任意の他の適切な多目的あるいは特定のプロセッサ又はコントローラを含む。プロセッサ114は、例えば無線通信のデバイス102のオペレーティングシステム(OS)の命令、アプリケーション131の命令及び/又は1つ以上の適切なアプリケーションの命令を実行する。
【0061】
入力ユニット106は、例えばキーボード、キーパッド、マウス、タッチパッド、トラックボール、スタイラス、マイクロフォン、あるいは他の適切なポインティングデバイス又は入力デバイスを含む。出力ユニット109は、例えばモニター、スクリーン、フラットパネルディスプレイ、陰極線管(CRT)ディスプレイユニット、液晶ディスプレイ(LCD)ユニット、プラズマディスプレイユニット、1つ以上のオーディオスピーカー又はイヤフォン、あるいは他の適切な出力デバイスを含む。
【0062】
メモリユニット110は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SD−RAM)、フラッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、キャッシュメモリ、バッファ、短期メモリユニット、長期メモリユニット又は他の適切なメモリユニットを含む。ストレージユニット111は、例えばハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブ、CD−ROMドライブ、DVDドライブ又は他の適切な除去可能な又は除去不可能なストレージユニットを含む。例えば、メモリユニット110及び/又はストレージユニット111は、無線通信のデバイス102によって処理されたデータを記憶することができる。例えば、メモリユニット110及び/又はストレージユニット111は、アプリケーション131内に生じた命令を記憶することができる。
【0063】
一部の実証的な実施形態に従ったモバイルデバイスの位置を推定する方法を概略的に説明した図2を参照する。一部の実施形態において、図2の方法の1つ以上の動作は、例えばシステム100(図1)といった任意の適切な無線通信システム及び/又は、例えばデバイス102(図1)といった無線通信デバイスによって行われ得る。
【0064】
ブロック202に示すように、方法はデバイスによって実行される少なくとも1つのアプリケーションに位置データを提供する工程を含み、位置データは少なくとも1つの位置情報発生器からの位置情報に基づく、デバイスの推定位置を示す。例えば、上述したように、位置エラー修正器121(図1)は、位置情報発生器141からの位置情報119(図1)に基づく、デバイス102(図1)の推定位置を示す位置データ125(図1)をアプリケーション131に提供することができる。
【0065】
ブロック204に示すように、方法はアプリケーションから推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報を受信する工程を含むことができる。例えば、上述したように、位置エラー修正器121(図1)は、アプリケーション131(図1)から推定位置におけるエラーを示すエラーフィードバック情報137(図1)を受信することができる。
【0066】
ブロック206に示すように、方法はエラーフィードバック情報に基づき修正を決定する工程を含むことができる。例えば、上述したように、位置エラー修正器121(図1)はエラーフィードバック情報137(図1)に基づき修正を決定することができる。
【0067】
ブロック208に示すように、方法は修正に基づく修正された位置データをアプリケーションに提供する工程を含むことができる。例えば、上述したように、位置エラー修正器121は、修正に基づく修正された位置データ127(図1)をアプリケーション131(図1)に提供することができる。
【0068】
次に、一部の実証的な実施形態に従って、アプリケーション131(図1)などのアプリケーション310と、位置エラー修正器121(図1)などの位置エラー修正器320との間の動作及び相互作用をタイムライン309に沿って実証するシーケンス図300を概略的に示す図3を参照する。
【0069】
図3に示すように、アプリケーション310は位置エラー検出の動作311を行うことができ、一旦位置エラーが検出されると、アプリケーション310は位置エラー修正器320にメッセージ312を送信することができる。メッセージ312は位置エラーフィードバック修正を含むことができる。例えば、メッセージ312はエラーフィードバック情報137(図1)を含むことができる。
【0070】
図3に示すように、メッセージ312を受信した後、位置エラー修正器320は修正322を決定する動作321を行うことができる。
【0071】
図3に示すように、修正322を決定した後、位置エラー修正器320は位置修正を含むメッセージ313をアプリケーション310に送信することができる。例えば、位置エラー修正器121(図1)はアプリケーション131に修正に基づく修正された位置データ127を送信することができる。
【0072】
一部の実証的な実施形態に従った製品400を概略的に示す図4を参照する。製品400は非一時的な機械読み取り可能な記録媒体402を含み、例えば位置エラー修正器121(図1)の機能の少なくとも一部を実行し、かつ/あるいは図2の方法の1つ以上の動作を行うように用いられる論理404を格納する。「非一時的な機械読み取り可能な記録媒体」という表現は、一時的に伝搬する信号という唯一の例外と共に、全てのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むことができるということを指している。
【0073】
一部の実証的な実施形態において、製品400及び/又は機械読み取り可能な記憶媒体402は、例えば揮発性メモリ、不揮発性メモリ、除去可能な又は除去不可能なメモリ、消去可能な又は消去不可能なメモリ、書き込み可能な又は書き換え可能なメモリなどを含む、データを記憶することができる1種類以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むことができる。例えば、機械読み取り可能な記憶媒体402は、RAM、DRAM、ダブルデータレートDRAM(DDR−DRAM)、SDRAM、スタティックRAM(SRAM)、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD−ROM)、記録可能なコンパクトディスク(CD−R)、書き換え可能なコンパクトディスク(CD−RW)、フラッシュメモリ(例えば、NOR又はNANDフラッシュメモリ)、コンテンツアドレス可能なメモリ(CAM)、ポリマーメモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン−酸化物−窒化物−酸化物−シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセットなどを含むことができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は遠隔のコンピュータから搬送波に具現化されたデータ信号によって動かされる要求コンピュータへコンピュータプログラムをダウンロード又は転送することに関与する任意の適切な媒体か、あるいは、例えばモデム、無線又はネットワーク接続といった、通信リンクを介す他の伝搬媒体を含むことができる。
【0074】
一部の実証的な実施形態において、論理404は、機械によって実行された場合、機械に、本明細書に説明されているように、方法、処理及び/又は動作を実行させることができる命令、データ及び/又はコードを含むことができる。機械は、例えば任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングデバイス、処理デバイス、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサなどを含むことができ、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアなどの任意の適切な組み合わせを用いて実施され得る。
【0075】
一部の実証的な実施形態において、論理404は、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピューティングコード、ワード、値、シンボルなどとして実行することができるか、あるいはこれらを含むことができる。命令は、例えばソースコード、コンパイル型のコード、インタプリタ型コード、実行可能なコード、静的コード、動的コードなどといった、任意の適切な種類のコードを含むことができる。命令は、プロセッサが特定の機能を行うように命令するため、予め定義されるコンピュータ言語、方法又はシンタックスに従って実行される。命令は、例えばC、C++、Java(登録商標)、BASIC(登録商標)、Matlab(登録商標)、Pascal(登録商標)、Visual BASIC(登録商標)、アセンブリ言語、マシンコードなどといった、任意の適切な高水準、低水準、オブジェクト指向、視覚、コンパイル型及び/又はインタプリタ型プログラミング言語を用いて行われ得る。
【0076】
1つ以上の実施形態を参照して、本明細書で説明された機能、動作、コンポーネント及び/又は特徴は、1つ以上の他の実施形態を参照して本明細書で説明された1つ以上の他の機能、動作、コンポーネント及び/又は特徴と組み合わせることができるか、あるいはそれらの組み合わせに利用することができ、その逆もまた同様である。
【0077】
本発明の特定の特徴を本明細書において例示及び説明してきたが、当業者であれば、数多くの変形、代替、変更及び均等物に想到するであろう。それゆえ、添付の特許請求の範囲は、全てのこのような変形及び変更についても、本発明の真の精神に含まれるよう意図されると理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4