【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様によると、本発明は、第2のコネクタ部が、ハウジングの長手軸に沿ってハウジングに対して摺動可能なスライダに取り付けられ、スライダは、スライダが第2のコネクタ本体の前端の近くに配置される第1の位置から、前端から離れた第2の位置まで、ばね力に抗して摺動可能であるとともに、第2の位置において、第2の機械的相互接続要素は、スライダに対して長手軸を中心として回転可能であるコネクタアセンブリを提供する。
【0009】
第1のコネクタ本体と第2のコネクタ本体とを接続するとき、両方のコネクタ本体の導体を互いに接触させるために、第1のコネクタ部と第2のコネクタ部とが互いに向かって移動される。第1のコネクタ部と第2のコネクタ部とは互いに圧接され、このために、第2のコネクタ部はスライダと一緒に、ハウジングの長手軸と平行な方向へ、ばね力に抗して摺動され、第1の位置から第2の位置へと移動される。第1のコネクタ本体と第2のコネクタ本体との望ましくない分離を防止するために、両方のコネクタ本体の機械的相互接続要素が相互接続される。機械的相互接続要素の相互接続は、好ましくは、スライダの第2の位置における2つの相互接続要素の間の少なくとも回転動作によって行われる。回転動作の間、第2の機械的相互接続要素は、第2のコネクタ部と一緒のスライダに対して自由に回転し、その結果、第2のコネクタ部は第1のコネクタ部に対して回転されず、コネクタ部及びコネクタ部に接続されるケーブルにねじり応力は付与されないか、又はわずかしか付与されない。当該回転動作の間、スライダはハウジングに対してほぼ同じ回転位置を常に維持する。
【0010】
第1のコネクタ本体と第2のコネクタ本体とが分離されるとき、スライダは、ばね力によって第2の位置から第1の位置へと戻される。
【0011】
更なる態様によると、本発明は、第1の位置において、スライダと第2の機械的相互接続要素とが、ハウジングに対して同時に回転可能であるコネクタアセンブリを提供する。
【0012】
この目的のために、例えば、第2の機械的相互接続部分の内周壁に取り付けられた突起物が、スライダの外周面の長手方向に配向された溝へと挿入される。長手方向に配向された溝の側壁は、突起物が溝内で移動することを可能にするが、突起物が他の方向に移動することを防止する。したがって、第2の機械的相互接続要素を、ひいては突起物を回転させるときに、長手方向に配向された溝の側壁は、スライダを第2の機械的相互接続要素と同じ方向に強いて回転させる。
【0013】
ハウジングがハウジングの配向を保ち得ること、すなわち第2の機械的相互接続要素とスライダとが、ハウジングの配向を保つハウジングに対して回転できることは、特に有利である。例えば、ハウジングが光ビームを通過させることのできる透明部分を含む場合に、光ビームの配向が変化されないまま保たれる。
【0014】
更なる態様によると、本発明は、第1の位置において、及び第1の位置と第2の位置との間において、スライダが、第2の機械的相互接続要素に対する回転に対して固定されるコネクタアセンブリを提供する。
【0015】
この態様では、第2のコネクタ部及び第2の機械的相互接続要素の両方が、常に容易に位置合わせされて第1のコネクタ本体の対応する部分に結合されるように、スライダ、ひいては第2のコネクタ部は、第2の機械的相互接続要素に対して常に同じ配向を有することが強調される。
【0016】
更なる態様によると、本発明は、第2のコネクタ本体が、スライダとハウジングとの間の回転を、720度までに、好ましくは480度までに制限する、少なくとも1つの回転止めを含むコネクタアセンブリを提供する。
【0017】
こうした角度は、一方では、スライダとハウジングとの互いに対する所望の相対回転を可能とする程度に大きくなければならないが、他方では、多すぎる回転によってケーブルが損傷されるのを防止する程度に小さくなければならない。例えば、ハウジングが、光ビームの通過することの可能な透明部分を備えるとき、ユーザは、ハウジングを当該ハウジングの長手軸を中心として所望の角度にわたって回転させることによって、光ビームの経路を調節することができる。
【0018】
特にデータ接続は、接続が劣化されたときに極めて脆弱である。大きすぎる角度にわたる回転は、ケーブルの導体材料及びケーブルを囲む絶縁材料の両方において応力を引き起こす。これらの応力は、絶縁材料の破断をもたらし、以前は絶縁されていた導電リード線が相互接続して短絡する原因となる。
【0019】
更なる態様によると、本発明は、コネクタ部の各々が、互いに平行に延びる少なくとも2つの導体を含むコネクタアセンブリを提供する。
【0020】
互いに平行に延びる少なくとも2つの導体を有すると、コネクタ部が互いに接続されるとき、2つのコネクタ部の間の回転動作は不可能である。こうした場合には、コネクタ部のねじり応力は、特に導体が比較的細い繊維である場合に、容易に導体の破損を引き起こすので、こうした応力を防止することが更により重要である。摺動可能及び回転可能なスライダのおかげで、ねじり応力は防止される。
【0021】
更なる態様によると、本発明は、スライダと第2の機械的相互接続要素とが、スライダの第2の機械的相互接続要素に対するそれぞれ摺動可能な動作及び回転動作のための、長手及び外周の溝‐ノッチ接続を含むコネクタアセンブリを提供する。
【0022】
こうした溝‐ノッチ接続は容易に製作されることができ、また、信頼できる摺動動作及び回転動作を保証する。
【0023】
更なる態様では、本発明は、スライダが、スライダとハウジング内に取り付けられるばね壁との間に配置されるばねのばね力に抗して摺動可能であるコネクタアセンブリを提供する。
【0024】
こうしたばねは、ハウジング又は第2の機械的相互接続要素の内部に容易に取り付けられることができ、コネクタ本体が分離されている場合に、スライダを第1の位置まで移動させるのに用いるための所望のばね力を提供する。
【0025】
更なる態様によると、本発明は、ばね壁が、通過するケーブルをばね壁に固定するための固定要素を含むコネクタアセンブリを提供する。
【0026】
固定要素によって、第2の導体から延びてばね壁を通過するケーブルがばね壁に対して固定されることができる。ばね壁とスライダとの間に配置されるケーブルは、スライダのばね壁に対する回転動作によって、わずかにねじられる。しかしながら、ばね壁のスライダから遠い側に配置されるケーブルはねじられない。ケーブルは、固定要素にクリップされるか、又は、ばね壁のスライダから遠い側に配置されるケーブルの部分のために歪み緩和を形成するための全ての可能な手段によって固定要素に固定され得る。
【0027】
更なる態様によると、本発明は、第1の機械的相互接続要素と第2の機械的相互接続要素とが、バヨネット式接続を形成するコネクタアセンブリを提供する。
【0028】
こうしたバヨネット式接続は、まずは並進動作によって、続いて回転動作によって容易に動作され得る接続を提供する。更に、こうした接続は、2つのコネクタ本体を共に固定するのに信頼できる。
【0029】
更なる態様によると、本発明は、第1のコネクタ本体及び第2のコネクタ本体のうちの少なくとも1つが、ヒンジを含むコネクタアセンブリを提供する。
【0030】
こうしたヒンジは、第1のコネクタ本体と第2のコネクタ本体とを、長手軸と垂直に延びる枢動軸を中心として互いに対して枢動させることを可能にする。
【0031】
ヒンジは、第1のコネクタ本体及び/又は第2のコネクタ本体内に含まれてよく、また、両方の形状嵌合部が枢動軸に垂直な接触領域を有する2つの形状嵌合部によって形成されてよい。両方の接触領域は互いに向かい合い、ヒンジを特定の角度に保つために両方の面の間に摩擦力が提供されるような態様で互いに接触する。摩擦力は、2つの面を共に保持するねじのトルクによって付与される。ねじは、ヒンジの角度の調節を可能にする。
【0032】
代替的に、ヒンジは、2つの形状嵌合ボール部を通ってケーブル又は導体が通過される当該形状嵌合ボール部を含んでもよい。より大きなボール部の内面は、コネクタ本体の長手方向に垂直な方向に角度が可能とされるような態様で、より小さなボール部の外面にわたって摺動することが可能とされる。より大きなボール部の内面と、より小さなボール部の外面とは、形状嵌合接続にある。ヒンジ部の内部では、ヒンジが曲げられたときに作り出される長さの変動を補うために、いくらかの余剰のケーブルが利用可能である。ボール部の互いに対する動作は、通過される導体又はケーブルを損傷しないように、角度的に制限される。
【0033】
更なる態様によると、本発明は、第1のコネクタ本体及び第2のコネクタ本体のうちの少なくとも1つを通過したケーブルが、第1のコネクタ本体及び/又は第2のコネクタ本体内でカールされるコネクタアセンブリを提供する。
【0034】
こうしたカールされたケーブルの部分は、ねじられていることによるケーブルへのねじり応力を容易に吸収することができ、これによりケーブルはより少なく又はより多くカールされる。好ましくは、こうしたカールされたケーブルの部分は、上述の実施形態のスライダとばね壁との間に配置される。こうしたスライダとばね壁との間に取り付けられるカールされたケーブルの部分は、スライダのばね壁に対する並進動作及び回転動作を容易に補うことができる。
【0035】
また、カールされたケーブルは、損傷又は劣化されることなく、両端間の覆われる長さを即時に引き伸ばす可能性があるという利点も有する。コネクタ本体が引き伸ばされるときにいつでも、カールされたケーブルは、長さの差を補うのに十分な柔軟性を有する。
【0036】
更なる態様によると、本発明は、第1のコネクタ本体及び/又は第2のコネクタ本体が、それぞれのコネクタ本体の長さの変動を可能にするために、テレスコピックの態様で引き伸ばすこと及び/又は引き込むことが可能であるコネクタアセンブリを提供する。
【0037】
長さを引き伸ばすこと又は引き込むことが可能なコネクタ本体は、コネクタアセンブリ自体が、接続されることの必要な2つの部品間に予想外に存在し得る遊びを補うことができるという利点を有する。コネクタ本体内でケーブルをカールするとき、コネクタ本体の最大伸長がケーブルを損傷しないことを確実にするように注意すべきである。
【0038】
更に、本発明は、コネクタアセンブリにおいて用いるためのコネクタ本体であって、機械的相互接続要素と、ハウジングと、少なくとも1つの導体を有するコネクタ部と、を含み、コネクタ部は、ハウジングの長手軸に沿ってハウジングに対して摺動可能なスライダに取り付けられ、スライダは、スライダがコネクタ本体の前端の近くに配置される第1の位置から、前端から離れた第2の位置まで、ばね力に抗して摺動可能であるとともに、第2の位置において、機械的相互接続要素は、スライダに対して長手軸を中心として回転可能であるコネクタ本体に関する。
【0039】
こうしたコネクタ本体は、容易に製作されることができ、好ましくは当該コネクタ本体の機械的相互接続要素に対して移動不能なコネクタ部を備える別のコネクタ本体に容易に結合されることができる。
【0040】
更に、本発明は、少なくとも2つの相互接続されたモジュールを含み、2つの相互接続されたモジュールの各セットが、本発明によるコネクタアセンブリによって接続されている照明システムに関する。
【0041】
第1のコネクタ本体及び第2のコネクタ本体は両方とも、多数の照明器具装置又は他の関連する照明装置に取り付けられることができる。コネクタは、例えば照明装置又はモジュールに直付けされることができ、したがって照明装置又はモジュール自体の一部となる。コネクタアセンブリは、モジュラシステムの照明器具に直接取り付けられることができ、ユーザが標準化されたモジュールを用いたカスタムメイドの照明システムを構築することを可能にする。ユーザが当該ユーザの特定の照明プロジェクトのために必要とするこれらの照明器具要素を、当該ユーザが選択できることは有利である。本発明のコネクタアセンブリのモジュラシステムにおける利用は、コネクタアセンブリの柔軟性が、回転、曲げること、及び/又は引き伸ばし/引き込みを可能にし、したがってユーザはシステムにおけるいかなる遊びも補うことができるという利点を有する。モジュラシステムは、管状システムであってよい。管状のコネクタと照明器具要素とは、特に照明器具も同様にコネクタアセンブリと同一の直径を有する管状であるときに、照明システムの美的外観を全体として向上させる。