特許第5969242号(P5969242)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5969242-酸素濃縮装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969242
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】酸素濃縮装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/10 20060101AFI20160804BHJP
   A61M 16/00 20060101ALI20160804BHJP
   H02J 9/00 20060101ALI20160804BHJP
【FI】
   A61M16/10 B
   A61M16/00 305B
   A61M16/00 370Z
   H02J9/00
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-76866(P2012-76866)
(22)【出願日】2012年3月29日
(65)【公開番号】特開2013-202300(P2013-202300A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2015年1月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】503369495
【氏名又は名称】帝人ファーマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100169085
【弁理士】
【氏名又は名称】為山 太郎
(72)【発明者】
【氏名】山浦 佑樹
【審査官】 田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−136660(JP,A)
【文献】 特開2008−047023(JP,A)
【文献】 特開2009−119033(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/10
A61M 16/00
H02J 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モメンタリ式スイッチSW1を酸素濃縮装置の運転スイッチとして使用し、該運転スイッチの操作により運転状態の切り換えを行う運転状態切換手段、およびその運転状態を記録する運転状態記録手段、運転状態記録手段に記録された運転状態を元に、濃縮器の運転制御を行う運転制御手段であるメインCPU、電源供給が途絶えた状態で運転状態がオンとなっている場合に警報を発生するための警報発生手段、警報を制御する警報CPU、警報発生時のバックアップ電源を制御するスイッチSW2、ACコンセント接続時に生成される主電源、少なくとも、該警報発生手段に電源供給が途絶えた場合に電源を供給するバックアップ電源手段、該運転状態記録手段を常に動作させる記録素子電源手段を有し、
該運転状態記録手段に記録された運転状態がオンの時に電源供給が途絶えた場合、あるいは、電源供給がない状態で該運転状態記録手段に記録された電源状態が該運転状態切換手段によりオンに切り換った場合に、該警報発生手段により停電警報を発報する酸素濃縮装置であり、
運転状態がオンの時に該主電源からの電源供給が停止した場合、主電源よりバックアップ電源に切り換えた警報CPUが、主電源が供給されていない、又は、メインCPUが動作していないことと、記録素子の出力が運転オンであることを確認し、停電警報を発報すること、
主電源の供給停止時にモメンタリ式スイッチSW1により運転オフから運転オンへ変更した場合、SW1が押されることにより、SW2がオンとなり、バックアップ電源が一時的に警報CPUへ供給されることで警報CPUが動作すると共に、該警報CPUは、主電源が供給されていない、又は、メインCPUが動作していないことを確認した上で、SW1の信号を処理し、運転状態記録手段を運転オフから運転オンへ書き換え、出力をラッチさせ、運転状態記録手段の出力によってSW2は常時オン状態となり、バックアップ電源が供給され、該運転状態記録手段の出力を警報CPUが受けて停電警報を発報すること、
を特徴とする、酸素濃縮装置。
【請求項2】
運転状態記録手段が、フリップフロップまたは不揮発性メモリである、請求項1に記載の酸素濃縮装置。
【請求項3】
該バックアップ電源手段の電源供給範囲が少なくとも警報発生手段である請求項2に記載の酸素濃縮装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素よりも窒素を優先的に吸着する吸着剤を用いた圧力変動吸着型の酸素濃縮装置に関するものであり、特に慢性呼吸器疾患患者などに対して行われる酸素吸入療法に使用する医療用酸素濃縮装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、喘息、肺気腫症、慢性気管支炎等の呼吸器系器官の疾患に苦しむ患者が増加する傾向にあるが、その治療法として最も効果的なもののひとつに酸素吸入療法がある。かかる酸素吸入療法とは、酸素ガスあるいは酸素濃縮ガスを患者に吸入させるものである。その供給源として、酸素濃縮装置、液体酸素、酸素ガスボンベ等が知られているが、使用時の便利さや保守管理の容易さから、在宅酸素療法には酸素濃縮装置が主流で用いられている。
【0003】
酸素濃縮装置は、空気中に存在する約21%の酸素を分離濃縮して供給する装置であり、それには酸素を選択的に透過する膜を用いた膜式酸素濃縮装置と、窒素または酸素を優先的に吸着しうる吸着剤を用いた圧力変動吸着型酸素濃縮装置があるが、高濃度の酸素が得られる点から圧力変動吸着型酸素濃縮装置が主流になっている。
【0004】
圧力変動吸着型酸素濃縮装置は、酸素よりも窒素を選択的に吸着する吸着剤として5A型や13X型、Li−X型などのモレキュラーシーブゼオライトを充填した吸着筒に、コンプレッサで圧縮された空気を供給することにより加圧条件下で窒素を吸着させ、未吸着の酸素を得る加圧・吸着工程と、前記吸着筒内の圧力を大気圧またはそれ以下に減じて、吸着剤に吸着された窒素をパージすることで吸着剤の再生を行う減圧・脱着(再生)工程を交互に繰り返し行うことで、高濃度の酸素濃縮ガスを連続的に生成することができる。
【0005】
医療用酸素濃縮装置は、呼吸器疾患患者に対して高濃度酸素を供給する装置であり、異常発生時には、患者が酸素吸入を継続させる必要上、異常警報を発報して機器異常を使用者に知らせる機能を備え、予備の酸素ボンベへの切り換えを促すなどの措置がとられている。また異常発生時にはその原因調査および対策を行うためにサービスセンターで装置の運転状態および機台運転記録を基に異常原因解析を行う。ところが停電のような電源供給の異常による運転停止が発生した場合には、異常情報の通信手段の電源、機台情報記憶手段の電源や警報の電源も同時に落ちることになり、補助電源の搭載や、運転情報の逐次記憶などの対応が採られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−12859号公報
【特許文献2】特開2009−119033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
酸素濃縮装置が停電により停止した場合、酸素吸入療法を行っている患者への酸素供給が途絶え、患者は息苦しさを覚え、治療効果の低下につながる。その為、停電時には、酸素濃縮装置より停電の警報を発報し、異常ブザーまたはランプ点灯、画面表示、あるいはそれら双方にて患者へ伝えることで、常備してある酸素ボンベなどの他の酸素供給手段への切り換えを促し、治療の継続を行っている。
【0008】
酸素濃縮装置において停電時に警報を発生させるためには、電源供給が途絶える直前の運転状態を記録しておき、停電直前の機台が運転状態にあったか、停止状態にあったかを電源供給が途絶えた後に判定し、警報の発生要否を判断する必要がある。また、電源供給が途絶えた状態で運転を開始しようとする操作を検出し、警報を発生する必要がある。即ち、電源供給が途絶えた状態で運転状態を記録しておくための運転状態記録手段および電源供給が無くても運転状態が切り換えることができる運転状態切換手段が必要である。また、電源供給が途絶えた状態でも、運転状態の判断を行い、警報音の発生あるいは警報表示を行うバックアップ用の電源が必要となる。
【0009】
酸素濃縮装置を駆動させるスイッチを動作させる方法には、モメンタリ式とオルタネート式があり、この動作機構は操作部あるいはスイッチ部に設けられる。押しボタンを押している間だけ動作状態を維持するものをモメンタリ式(又は自動復帰型)といい、押す力を取り除いても動作状態を保持し、さらにもう一度押すと元の自由状態に復帰するものを、オルタネート式(又は位置保持型)という。
【0010】
従来の酸素濃縮装置に於いては、運転状態記録手段およびとしてオルタネート式の運転スイッチを利用し、スイッチの接点を機械的にロックすることにより、運転状態のオン・オフ(ON/OFF)を記録して、運転スイッチがONの時に電源供給が途絶えた場合、あるいは電源供給が途絶えた状態で運転スイッチがONとなった場合、バックアップ電源に切替え、バックアップ電源を用いて警報を発報している。
【0011】
ところが、オルタネート式運転スイッチは、機械的に接点をラッチする機構が複雑であるため、コストが高く信頼性に劣り、かつ、リモコンなどでの運転操作に対応するためにはモータやソレノイドなどで機械的接点を切り換えることが必要となり、機構が極めて複雑になる欠点がある。そのため、近年の電化製品に於いては、電源スイッチとして、メンブレンスイッチやタクトスイッチ等のモメンタリ式を用いることが主流となっている。
【0012】
しかしながら、モメンタリ式のスイッチを酸素濃縮装置の運転スイッチとして利用した場合、スイッチの接点を機械的にロックできないため、スイッチ単体で運転状態のON/OFFを記録することは出来ず、運転状態が識別できない為、そのままでは停電の警報を発報することができない。よって、停電が発生したとしても患者に伝えることが出来ず、常備してある酸素ボンベ等の他の酸素供給手段への切り換えが遅れてしまい、結果として治療効果が低下してしまう恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる問題の解決方法として、本願発明者は以下の発明を見出した。
すなわち本発明は、モメンタリ式のスイッチを酸素濃縮装置の運転スイッチとして使用し、該運転スイッチの操作により運転状態の切り換えを行う運転状態切換手段、およびその運転状態を記録する運転状態記録手段、運転状態記録手段に記録された運転状態を元に、濃縮器の運転制御を行う運転制御手段、電源供給が途絶えた状態で運転状態がONとなっている場合に警報を発生するための警報発生手段、少なくとも該警報発生手段に電源供給が途絶えた場合に電源を供給するバックアップ電源手段を有し、該運転状態記録手段に記録された運転状態がONの時に電源供給が途絶えた場合、あるいは電源供給がない状態で該運転状態記録手段に記録された電源状態が、該運転状態切替え手段によりオンに切り替わった場合に、該警報発生手段により停電警報を発報する酸素濃縮装置を提供する。
【0014】
運転状態記録手段としては、オルタネート式スイッチ接点の機械式ロック機構の代替として、電気的に読み出し・書込みが可能な記録素子を回路に組込む。記録素子は、フリップフロップや不揮発性メモリ等の電力不要、あるいは僅かな電力で情報を維持できるものが望ましく、バックアップ電源手段としては、1次電池、2次電池あるいは大容量のキャパシタなどが利用可能である。バックアップ電源手段の電源供給範囲としては、少なくとも警報発生手段であり、必要に応じて運転状態切替え手段、運転状態記録手段にも電源供給をしても良い。さらに、バックアップ電源手段により機台全体に一時的に電源を供給し、患者がボンベに切り換えるまでの間、警報を発生しながら運転を継続する事が可能な電源でもよい。
【0015】
また、運転スイッチ操作を電気信号として読み取り、記録素子への運転情報の書込みを行う運転状態切換手段としては、ロジック回路やCPUを用いることができる。運転状態切替え手段としてCPUを用いる利点としては、運転スイッチに動作時のチャタリングやノイズの影響をソフトウェア処理により軽減することができる事や、操作反応時間を適切に設定することにより不用意に運転スイッチに触れることによる誤操作防止機能を付加できる事などが挙げられる。また、運転状態切替え手段により、記録素子が正しく運転状態を記録できているかどうか、記録素子の出力を監視しても良い。また、運転状態切換手段は、電源供給がある場合と電源供給が途絶えた場合で異なる機構を用いても良い。例えば電源供給がある場合には、酸素濃縮器制御用のCPUにて運転切替え操作を行い、電源供給が途絶えた状態ではバックアップ電源手段により動作するロジック回路または専用CPUにて運転切替え操作を行うようにしても良い。
【0016】
警報発生手段の機能は、運転状態記録手段に記録している運転状態と、電源供給状態を監視し、運転状態がオン、かつ、電源供給が途絶えている状態を検出した場合に警報を発生するものである。警報発生手段としては、例えばロジック回路により運転状態と電源供給状態を判定して、発振回路にてスピーカー又はブザーを駆動し、音響により警報を発生する方法、LEDなどのランプを点灯したり、液晶表示器などのディスプレイに警報メッセージを表示することにより警報を発生する方法などがある。警報発生手段のコントロールに、CPUを用いることもできる。その場合は、警報コントロール用に独立した低消費電力のCPUを用いても良いし、運転状態切替え手段や、酸素濃縮器の制御に用いるCPUと共用しても良い。
【0017】
また運転制御手段は酸素濃縮器の運転状態を制御する機能を持ち、コンプレッサや、吸着剤への供給空気の供給、排気を切り換える切換弁などへの電源供給を制御して、濃縮器の運転を維持・停止する。運転制御手段には、コンプレッサの回転数制御や切換弁の切り換えタイミング制御など、濃縮器全体の動作を制御する機能を含んでも良い。運転制御手段としては、濃縮器各部品への電源供給を制御するためのロジック回路を用いることができる。これらの制御をCPUによって行うことも可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の酸素濃縮装置は、モメンタリ式のスイッチを酸素濃縮装置の運転スイッチとして使用しても、運転状態(ON/OFF)切り換え及び停電時に停電警報を発報することが可能であり、患者が停電に気が付き、常備してある酸素ボンベ等の他の酸素供給手段へ、速やかに切替えが可能となることで、治療を継続することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態である酸素濃縮装置の運転切替え及び停電警報発生システムを例示した概略回路構成図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施形態である酸素濃縮装置の運転切替え及び停電警報発生システムを例示した概略回路構成図である。本発明のシステムは、ACコンセント接続時に生成される主電源、停電時にアラーム・表示・警報CPU等を動作させるバックアップ電源、記録素子を常に動作させる記録素子電源、運転状態(ON/OFF)を切り換えるモメンタリ式スイッチのSW1、警報発生時のバックアップ電源を制御するスイッチのSW2、これらを制御するメインCPUと警報を制御する警報CPUと運転状態をラッチする記録素子(フリップフロップ又はメモリ)を備える。
【0021】
運転状態の切替えは、SW1を押したときの信号を、メインCPU又は警報CPUで認識し、記録素子の運転状態出力を確認して、記録素子に変更となる運転状態を書き込む。その後、記録素子は変更となった運転状態の出力をラッチし、メインCPU又は警報CPUは記録素子の運転状態の出力を確認することで常に運転状況を知ることが出来、運転状態を切り換える。
【0022】
主電源が供給されているときは、メインCPUで、上記運転状態の切替えを実施する。主電源が供給できず、停電状態となったときは、バックアップ電池で動作する警報CPUで上記運転状態の切替えを実施し、記録素子のラッチが運転ONの場合は、停電警報を発報することが出来る。
【0023】
以下に示す、運転状態と電源の状態の、遷移組み合わせと動作概要を示す。
(1)主電源供給時に運転OFFから運転ONへ変更し機台が動作する時の動きは、SW1が押されることにより、メインCPUがその信号を処理し、記録素子を運転OFFから運転ONへ書き換え出力をラッチさせる。尚、CPUで処理することにより、SW1のチャダリングや電磁ノイズ等の影響をソフトのフィルタリングで極力小さくすることが出来ると共に、SW1の操作反応時間等の操作性を自由に調整できる。記録素子の出力によってSW2は常時ON状態となり、バックアップ電源は常に供給される。また、記録素子の出力をメインCPUが受けて機台運転を開始されることが出来る。
【0024】
(2)主電源供給時に運転ONから運転OFFへ変更し機台が停止する時の動きは、SW1が押されることにより、メインCPUがその信号を処理し、記録素子を運転ONから運転OFFへ書き換え出力をラッチさせる。記録素子の出力によってSW2はOFF状態となり、バックアップ電源は供給をしなくなる。また、記録素子の出力をメインCPUが受けて機台運転を停止させることが出来る。
【0025】
(3)主電源供給停止時に運転OFF時から運転ONへ変更するが機台が動作せず停電警報が発生する時の動きは、SW1が押されることにより、SW2がONとなり、バックアップ電源が一時的に警報CPUへ供給され、警報CPUが動作する。警報CPUは、主電源が供給されていない、又は、メインCPUが動作していないことを確認した上で、SW1の信号を処理し、記録素子を運転OFFから運転ONへ書き換え出力をラッチさせる。記録素子の出力によってSW2は常時ON状態となり、バックアップ電源は常に供給される。また、記録素子の出力を警報CPUが受けて停電警報を発報することが出来る。
【0026】
(4)主電源供給無し時に運転ONで停電警報発生している状態から運転OFFへ変更し停電警報が停止する時の動きは、バックアップ電源により警報CPUは動作しており、警報CPUは、SW1が押されることにより、主電源が供給されていない、又は、メインCPUが動作していないことを確認した上で、SW1の信号を処理し、記録素子を運転ONから運転OFFへ書き換え出力させる。記録素子の出力によってSW2はOFF状態となり、バックアップ電源は供給されなくなる。また、記録素子の出力を警報CPUが受けて停電警報を停止することが出来る。
【0027】
(5)運転ON時に主電源供給から主電源供給を停止し停電警報を発生する時の動きは、主電源の供給が停止することで、メインCPUの電源が停止し、メインCPUは動作を停止する。このとき、主電源よりバックアップ電源に切り換えた警報CPUは動作しており、主電源が供給されていない、又は、メインCPUが動作していないことと、記録素子の出力が運転ONであることを確認し、停電警報を発報することが出来る。
【0028】
(6)運転ON時に主電源供給停止し停電警報を発報している状態から主電源供給し機台を動作する時の動きは、主電源を供給することで、メインCPUが動作を始め、このとき、警報CPUは主電源が供給されたこと、又は、メインCPUが動作したことを確認し、警報を止める。また、メインCPUは、記録素子の出力が運転ONであることを確認し、機台を運転させることが出来る。
【0029】
(7)運転OFF時に主電源供給停止状態から主電源供給する時の動きは、主電源を供給することで、メインCPUが動作を始めるが、記録素子は運転OFFの状態であるため、機台は停止したままである。
【0030】
(8)運転OFF時に主電源供給状態から主電源供給を停止するときの動きは、主電源の供給を停止することで、メインCPUの電源が無くなり、メインCPUは動作を停止する。
【0031】
また、バックアップ電源、記録素子電源は、主電源供給時は主電源で動くようになっており、もし、バックアップ電源、記録素子電源の容量が無くなったとしても、主電源が接続されている場合は、電池容量がある場合と同様の動作が可能である。
【0032】
本発明の酸素濃縮装置の実施態様としては、原料空気を酸素ガス分子よりも窒素ガス分子を選択的に吸着する5A型、13X型、Li−X型ゼオライトなどからなる吸着剤が充填された吸着筒に対して、切換弁によって対象とする吸着筒を順次切り換えながら、原料空気をコンプレッサにより加圧して供給し、吸着筒内で原料空気中に含まれる約77%の窒素ガスを選択的に吸着除去することにより未吸着の酸素を製品ガスとして取り出す圧力変動吸着式酸素濃縮装置をあげることができる。しかしモメンタリスイッチを運転スイッチとして使用する装置であれば特に酸素発生方式については限定されるものではなく、更には酸素濃縮装置以外にも適用可能である。
図1