特許第5969402号(P5969402)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5969402可変深度超音波処置のためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969402
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】可変深度超音波処置のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20160804BHJP
【FI】
   A61B17/00 700
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-5005(P2013-5005)
(22)【出願日】2013年1月15日
(62)【分割の表示】特願2007-532508(P2007-532508)の分割
【原出願日】2005年9月16日
(65)【公開番号】特開2013-63344(P2013-63344A)
(43)【公開日】2013年4月11日
【審査請求日】2013年1月15日
【審判番号】不服2015-1323(P2015-1323/J1)
【審判請求日】2015年1月23日
(31)【優先権主張番号】10/944,500
(32)【優先日】2004年9月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507084604
【氏名又は名称】ガイデッド セラピー システムズ, エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ピーター ジー. バルテ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル エイチ. スレートン
【合議体】
【審判長】 長屋 陽二郎
【審判官】 土田 嘉一
【審判官】 熊倉 強
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5795311(US,A)
【文献】 特開平8−173469(JP,A)
【文献】 特開2003−93387(JP,A)
【文献】 特開平6−254111(JP,A)
【文献】 特開平8−215208(JP,A)
【文献】 米国特許第4893624(US,A)
【文献】 特開平3−136642(JP,A)
【文献】 米国特許第6315741(US,B1)
【文献】 特許第2560751(JP,B2)
【文献】 特開平8−84740(JP,A)
【文献】 特開2002−209905(JP,A)
【文献】 特開平8−52150(JP,A)
【文献】 米国特許第4586512(US,A)
【文献】 特開2004−261253(JP,A)
【文献】 特表2003−517856(JP,A)
【文献】 特開平3−205046(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者へ処置を提供するための非侵襲性の超音波処置システムであって、
該システムは、
音響エネルギーを放出するように構成された変換要素と、可変深度要素とを含む可変深度トランスデューサであって、該可変深度トランスデューサは、患者内の少なくとも2つの深度における組織に対して非侵襲性の処置を提供するように動作可能であり、該可変深度要素は、周波数に依存するレンズを含み、該周波数に依存するレンズは、反射面を含み、該周波数に依存するレンズは、該変換要素によって放出される音響エネルギーの周波数を変化させることによって該組織に対する該処置の焦点深度空間的制御するように構成されており、かつ、該周波数に依存するレンズは、該反射面の傾斜の角度を変化させることによって該組織に対する該処置の焦点深度および焦点位置を空間的制御するように構成されている、可変深度トランスデューサと、
該可変深度トランスデューサと通信するコントローラであって、該コントローラは、該空間的制御の制御および該音響エネルギーの周波数の制御を含む、コントローラと
を含む、システム。
【請求項2】
前記周波数に依存するレンズは、前記変換要素から該周波数に依存するレンズまでの距離を変化させることにより、前記組織に対する前記処置の焦点深度を調整するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記変換要素から前記周波数に依存するレンズまでの距離を制御するように構成されている、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記組織は、患者の表面層および皮下の表面層のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記変換要素は、約750kHzから約20MHzまでの範囲の周波数で音響エネルギーを放出するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記表面層は、前記患者の表面上の組織または表面付近の組織を含む、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記可変深度トランスデューサは、少なくとも2つの処置、前記組織のイメージングおよび温度モニタリングを提供するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記可変深度トランスデューサシステムと前記組織との間の音響的なカップリングのために構成されたカップリングシステムをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記カップリングシステムは、前記可変深度トランスデューサシステムの温度制御により、前記変換要素によって放出される前記音響エネルギーの焦点深度の調整を容易にするように構成されている、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記組織を含む処置領域のイメージング情報、位置情報、温度情報のうちの少なくとも1つを表示するディスプレイユニットをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラは、前記可変深度トランスデューサシステムの運動を制御するロボットアーム装置をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略的には超音波システムに関し、さらに詳細には、可変深度超音波処置のための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
治療用超音波の従来のアプリケーションの多くは、低周波トランスデューサを使用している。これらのトランスデューサは一般的には500kHzから1.5MHzの範囲にある使用可能な周波数を有する。そのような低周波トランスデューサは、その上を覆う組織構造を痛めることなく、音波エネルギーが体の中の深くに焦点を合わせることを可能にするので、多くの場合好まれる。
【0003】
低周波トランスデューサを使用する非侵襲性の治療用超音波の従来のアプリケーションが、図1に示されている。従来の治療用のシステム100は、深い処置領域110を処置するために低周波エネルギーを使用するトランスデューサ102を備える。深い処置領域110は、患者の表面の領域112(例えば、組織層および組織構造)および皮下の領域114より下にある深い深度106に位置する。深い深度106は数ミリメートルから5〜7センチメートル以上の範囲であり得る。従来のシステム100は、低周波トランスデューサ102の使用を通じて、表面の領域112または皮下の領域114を処置し得ず、そのようなシステムのアプリケーションを制限している。例えば、一部の美容外科もまた、深い処置領域と共に、表面および/または皮下にも処置を提供することが必要になり得、その結果として低周波トランスデューサの使用を排除している。
【0004】
低周波治療の所望されない別の副作用は、音波エネルギーが所望の深い処置エリアに届く前に、間にある組織層を通過しなければならないことである。この間にある層は音線をデフォーカスし音波エネルギーの一部を吸収する。このことは焦点のサイズを広げる原因となり、焦点の位置を制御することを困難にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明の様々な実施形態に従って、可変深度超音波処置の方法およびシステムが提供される。例示的な方法およびシステムは、深い目的の処置領域、表面の目的の領域、および/または皮下の目的の領域の少なくとも二つの間のような、一つより多い目的の領域へ超音波処置を提供するように構成される可変深度トランスデューサシステムを備える。
【0006】
様々な実施形態に従って、可変深度トランスデューサシステムは、例示的なトランスデューサから反射面までの距離を変化させること、または目的の領域へフォーカスまたはアンフォーカスされるエネルギーの角度を変化させることなどによる空間的な制御のために構成され得、および/または周波数、ドライブの振幅および例示的なトランスデューサのタイミングの変化を制御することなどによって時間的に制御するように構成され得る。結果として、処置領域の位置での、温度状況と共に、目的のスポットまたは領域の形および大きさおよび/または体積の変化が、時間に対して動的に制御され得る。
【0007】
本発明の例示的な実施形態に従って、可変深度トランスデューサは、圧電性の活性層、マッチング層および/または輻射エネルギーまたは音響エネルギー生成するための他の材料を有する変換要素を備え得る。可変深度トランスデューサは、可変深度処置を提供するために中程度の周波数で動作するように構成され得る。例えば、例示的な可変深度トランスデューサシステムは約750kHzから20MHzの範囲内のような20MHzより下の中程度の周波数、または35MHz以上のより高い周波数を利用して、表面の目的の領域および/または皮下の目的の領域へ処置を提供するように構成され得る。
【0008】
本発明の例示的な実施形態に従って、変換要素は、深い目的の処置領域および表面の目的の領域、および/または皮下の目的の領域のような一つより多い目的の領域へ音響エネルギーの制御およびフォーカシング/デフォーカシングを可能にするように構成される一つ以上の材料を備える可変深度要素と共に構成され得る。制御およびフォーカシング/デフォーカシングのための可変深度要素のために利用される材料は、様々な方法、および実質的に平坦、湾曲のような形、または輻射エネルギーおよび音響エネルギーを曲げ、反射させ、および/または方向を変えるための他の配置に構成され得る。さらに、可変深度要素は、処置エネルギーのフォーカシング/デフォーカシングおよび制御を提供するように、様々な方法で変換要素の中に構成され得、または変換要素に結合されるデバイスを備え得る。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態に従って、例示的なトランスデューサは、変換要素の中の圧電性の材料の基本周波数付近だけでなく、基本周波数より下の共振と共に基本周波数より上の材料の調和周波数でもまたエネルギーデポジションを可能にするように構成され得る。これらの複数の共振は、トランスデューサの共振の特性を形成するために、様々なフォーカシング技術、および追加のマッチング層および/またはバッキング層を含むトランスデューサ構造を介して制御され得、可能にされ得る。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態に従って、可変深度音響トランスデューサはまた、処置目的のための高音響パワーを生成し、同時にまた良好なイメージング性能を提供するためにも構成され得る。例えば、処置スポットのサイズが様々な処置深度で最適に制御されることを可能にするために、本発明の例示的な実施形態は、副要素のアレイへと構成されるトランスデューサを備え得、各副要素は良好な軸方向の共振のための充分な帯域幅を有する音響波を処理するように構成される。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態に従って、可変深度トランスデューサは処置を提供するためにプローブ配置に構成され得る。可変深度トランスデューサはまた、例えば、非侵襲性の構成を用いてのような可変深度トランスデューサの制御された配置を最適な処置およびセラピーに提供することを可能にするために様々な機械的なデバイスと共に構成され得る。さらに、可変深度トランスデューサはまた、1次元、2次元および環状のアレイ、ならびに/または3次元の処置アプリケーションとして構成され得る。
【0012】
本発明の別の局面に従って、例示的な可変深度処置システムおよび方法はまた、セラピー用の加熱、冷却、および/または温度プロファイルの音響的なモニタリングまたは処置領域およびその概ね周辺の他の組織パラメータのモニタリングと共に、処置領域のイメージングを提供するために構成され得る。例えば例示的な実施形態に従って、例示的な可変深度システムは、可変深度トランスデューサの空間的特性および/または時間的特性を適切に調整するために、温度または他の組織パラメータのモニタリングに基づき、および/またはイメージング情報に基づき、動的なフィードバック配置と共に構成され得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
患者の中の可変の深度の目的の領域の処置のために構成される超音波処置システムであって、
該超音波処置システムの制御のために構成される制御システムと、
患者の深い処置領域と内部の領域との間の目的の領域へ処置を提供するための可変深度デバイスと、
可変深度トランスデューサシステムと患者との間の音響的なカップリングのために構成されるカップリングシステムと
を備える、超音波処置システム。
(項目2)
上記可変深度トランスデューサシステムは、患者の表面の領域および皮下の領域の少なくとも一つを備える上記内部の領域を処置するように構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目3)
上記トランスデューサは、約750kHzから20MHzの範囲にある中程度の周波数で動作するように、時間的な制御と共に構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目4)
上記可変深度トランスデューサシステムは、患者の表面の領域および皮下の領域の少なくとも一つを処置するように構成される、項目3に記載の超音波処置システム。
(項目5)
上記可変深度トランスデューサシステムは、上記可変深度デバイスの中のセラピー、イメージングおよび温度モニタリングの組み合わされた処置の少なくとも二つを提供するように構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目6)
処置が表面の処置層と皮下の層との間で行われ、上記トランスデューサは、約750kHzから20MHzの範囲にある中程度の周波数で動作するように、時間的な制御と共に構成される、項目5に記載の超音波処置システム。
(項目7)
上記トランスデューサは、上記可変深度デバイスに結合され、一つより多い目的の領域へ音響エネルギーのフォーカシングを提供するように構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目8)
上記可変深度デバイスは、上記一つよりも多い目的の領域へ上記音響エネルギーを反射するために反射材料を備える、項目7に記載の超音波処置システム。
(項目9)
上記反射材料は少なくとも一つのミラーを備える、項目8に記載の超音波処置システム。
(項目10)
上記ミラーは形が実質的に平坦である、項目9に記載の超音波処置システム。
(項目11)
上記ミラーは形が湾曲している、項目9に記載の超音波処置システム。
(項目12)
上記トランスデューサは、該トランスデューサから反射面までの距離、および目的の領域へ搬送されるエネルギーの角度のうちの少なくとも一つを変化させるように、空間的な制御と共に構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目13)
上記可変深度デバイスは、一つより多い目的の領域へ音響エネルギーのフォーカシングを提供するように、上記トランスデューサの中に構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目14)
上記トランスデューサは湾曲した形で構成される、項目13に記載の超音波処置システム。
(項目15)
上記トランスデューサは複数の副変換要素を備える、項目14に記載の超音波処置システム。
(項目16)
上記トランスデューサは、上記目的の領域への音響エネルギーの電子的フォーカシングのために構成される、項目13に記載の超音波処置システム。
(項目17)
上記電子的フォーカシングは、約0ミリ秒と全波長周期との間で位相が遅れるように構成される、項目16に記載の超音波処置システム。
(項目18)
上記可変深度デバイスは、上記可変深度トランスデューサの励起の周波数を変化させることによる焦点深度の制御のために構成される周波数に依存するレンズとして構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目19)
上記可変深度トランスデューサシステムは、3次元の動作のために構成される2次元のアレイを備える、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目20)
上記可変深度トランスデューサシステムは、平面状、フォーカスされた、およびデフォーカスされた波のうちの少なくとも一つを形成するように、機械的および電気的に個々の要素の組に分離される複数のリングを備える環状のアレイを備える、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目21)
上記変換要素は、基本周波数、および圧電性の活性物質の対応する基本周波数および/または共振より下の両方で、音響エネルギーのデポシションを可能にするように構成される少なくとも一つの該圧電性の活性物質を備える、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目22)
上記制御システムはさらに、処置領域のイメージング情報、位置情報、および温度情報のうちの少なくとも一つを表示するためのディスプレイユニットを備える、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目23)
上記制御システムはさらに、上記トランスデューサの運動を制御するためのロボットアーム装置を備える、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目24)
上記カップリングシステムは、上記可変深度トランスデューサからの音響エネルギーの焦点深度の調整を容易にするように該可変深度トランスデューサの温度を制御するために構成される、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目25)
上記トランスデューサは、20MHzよりも大きい周波数で動作する、項目1に記載の超音波処置システム。
(項目26)
患者へ処置を提供するための非侵襲性の超音波処置システムであって、該非侵襲性の超音波処置システムは、
患者の表面の領域と皮下の領域との間の目的の領域へ処置を提供するように、可変深度要素と共に構成される変換要素を備える、可変深度トランスデューサ
を備え、該可変深度トランスデューサは、約750kHzから20MHzに範囲する中程度の周波数で動作する、非侵襲性の超音波処置システム。
(項目27)
上記変換要素は上記可変深度デバイスに結合される、項目26に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目28)
上記可変深度デバイスは、上記音響エネルギーを上記目的の領域へ反射するために反射材料を備える、項目27に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目29)
上記反射材料は少なくとも一つのミラーを備える、項目28に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目30)
上記ミラーは形が実質的に平坦である、項目29に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目31)
上記ミラーは形が湾曲している、項目29に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目32)
上記可変深度デバイスは、上記目的の領域への音響エネルギーのフォーカシングを提供するために、上記トランスデューサ中に構成される、項目26に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目33)
上記トランスデューサは湾曲した形で構成される、項目32に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目34)
上記トランスデューサは複数の副変換要素を備える、項目32に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目35)
上記トランスデューサは、上記目的の領域への音響エネルギーの電子的フォーカシングのために構成される、項目31に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目36)
上記電子的フォーカシングは、約0ミリ秒と遅れの全周期との間で位相が遅れるように構成される、項目35に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目37)
上記トランスデューサは、少なくとも一つの圧電性の活性物質を備える変換要素を備える、項目26に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目38)
上記変換要素は、基本周波数と上記圧電性の活性物質の該基本周波数より下の対応する周波数との両方で、音響エネルギーのデポジションを可能にするように構成される、項目37に記載の記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目39)
上記変換要素は、基本周波数と上記圧電性の活性物質の該基本周波数より上の対応する周波数との両方で、音響エネルギーのデポジションを可能にするように構成される、項目37に記載の記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目40)
上記可変深度トランスデューサシステムは、3次元の動作のために構成される2次元のアレイを備える、項目26に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
(項目41)
患者へ非侵襲性の超音波処置を提供するための方法で、該方法は、
中程度の周波数で、可変深度要素と共に構成される変換デバイスを備えるトランスデューサを操作することと、
処置を提供するために、患者の深い処置領域と内部の領域との間の目的の領域へ音響エネルギーをフォーカスすることと
を包含する、方法。
(項目42)
上記内部の領域は患者の表面の領域および皮下の領域の少なくとも一つを含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
中程度の周波数で操作することは、約750kHzから20MHzの範囲内で行われる、項目41に記載の方法。
(項目44)
患者へ処置を提供するための非侵襲性の超音波処置システムであって、該非侵襲性の超音波処置システムは、
患者の表面の領域および皮下の領域との間の目的の領域へ処置を提供するように、可変深度要素と共に構成される変換要素を備える、可変深度トランスデューサ
を備え、該可変深度トランスデューサは、目的の領域への音響エネルギーの可変の送達を容易にするために、空間的制御および時間的制御と共に構成される、非侵襲性の超音波処置システム。
(項目45)
上記空間的制御は、上記可変深度トランスデューサから反射面までの距離、および目的の領域へ送達されるエネルギーの角度のうちの、少なくとも一つを変化させることを含み、上記時間的制御は、該可変深度トランスデューサと該目的の領域との間のカップリング媒体の温度を変化させることを含む、項目44に記載の非侵襲性の超音波処置システム。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、従来技術の超音波処置システムを使用する処置の図を示す。
図2図2は、本発明の例示的な実施形態に従った超音波処置システムのブロック図を示す。
図3図3は、本発明の例示的な実施形態に従った可変深度超音波処置システムのブロック図を示す。
図4図4は、本発明の例示的な実施形態に従った可変深度超音波処置システムの図を示す。
図5A図5Aは、本発明に従った処置のための可変深度超音波トランスデューサに関する例示的な実施形態を示す。
図5B】5Bは、本発明に従った処置のための可変深度超音波トランスデューサに関する例示的な実施形態を示す。
図6図6は、本発明に従った処置のための可変深度超音波トランスデューサに関する別の例示的な実施形態を示す。
図7図7は、本発明に従ったトランスデューサの電気的フォーカシングに関する例示的な実施形態を示す。
図8図8は、本発明に従った基本周波数、および基本周波数よりも上および下の他の周波数および/または共振で動作する、例示的なトランスデューサの処置特性の例示的な図を示す。
図9図9は、本発明に従った二次元のアレイの例示的な実施形態を示す。
図10図10は、本発明に従った処置のためのプローブフォーマットの例示的な実施形態を示す。
図11図11は、本発明に従った処置のためのメカニズムの例示的な実施形態を示す。
図12A図12Aは、本発明に従った環状のアレイの例示的な実施形態を示す。
図12B図12Bは、本発明に従った環状のアレイの例示的な実施形態を示す。
図13図13は、本発明に従ったイメージング/セラピーおよび/または組織パラメーターのモニタリングを組み合わされた、音響トランスデューサアセンブリの例示的な実施形態の断面図を示す。
図14A図14Aは、本発明に従ったイメージング、セラピーおよび組織パラメーターのモニタリングのサブシステムの、例示的な実施形態を示す。
図14B図14Bは、本発明に従ったイメージング、セラピーおよび組織パラメーターのモニタリングのサブシステムの、例示的な実施形態を示す。
図14C図14Cは、本発明に従ったイメージング、セラピーおよび組織パラメーターのモニタリングのサブシステムの、例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の主題が、本特許明細書の結論部分において詳細に指摘され、明白に述べられる。しかしながら、本発明は、構成および動作方法の両方に関して、請求項および添付の図面と共に以下の記述を参照することによって、最も良く理解され得る。図面においては、同じ部分は同じ数字によって参照され得る。
【0015】
(詳細な説明)
本発明は、様々なコンポーネントおよび処理ステップに関して本明細書において記述され得る。そのようなコンポーネントおよびステップは、特定の機能を実行するために構成される任意の数のハードウエアコンポーネントによって実現され得ることが理解されるべきである。例えば、本発明は、一つ以上の制御システムまたは他の制御デバイスの制御の下で様々な機能を行い得る、様々な医学的処置デバイス、視覚イメージングおよびディスプレイデバイス、入力端末、および同種のものを使用し得る。さらに、本発明は任意の数の医学的なまたは処置的な状況の中で行われ得、本明細書において記述される可変深度超音波処置に関連する例示的な実施形態は、本発明の単に2、3の例示的なアプリケーションに過ぎない。例えば、論じられている原理、特徴および方法は、任意の医学的なアプリケーションまたは他の組織のアプリケーションまたは処置のアプリケーションに適用され得る。
【0016】
本発明の様々な局面に従って、非侵襲性の可変深度超音波処置の方法およびシステムが提供される。例示的な方法およびシステムは、患者の中の一つよりも多い目的の領域へ超音波処置を提供するために構成された、可変深度音響トランスデューサシステムを備える。例えば、図2のブロック図に示される例示的な実施形態を参照すると、超音波処置のための例示的なシステム200は、目的の領域210に対して処置を提供する可変深度トランスデューサシステム202を含む。可変深度トランスデューサシステム202は、可変深度デバイス206と共に構成されるトランスデューサ204を備え得る。処置を提供することにおいて、可変深度超音波システム202は、目的の領域210に対するセラピー、イメージング、および/または温度または他の組織パラメータのモニタリングを提供し得る。目的の領域210は、深い処置領域、表面の領域、および/または皮下の目的の領域または患者の中に位置する任意の他の目的の領域をも備え得る。目的の領域210に対する可変深度超音波システム202のカップリングを利用可能にするために、可変深度超音波システム202は、超音波エネルギーおよび信号の音響的カップリングのために構成されたカップリングシステム208をさらに備え得る。
【0017】
例示的な可変深度トランスデューサシステム300は、図3に示されるブロック図においてさらに例示される。可変深度トランスデューサシステム300は、制御システム304、トランスデューサ302、可変深度要素306、およびカップリングシステム308を備え得る。制御システム304は、一つより多い目的の領域へ処置を提供するために、トランスデューサ302を制御し操作するように構成される。トランスデューサ302および可変深度デバイス306は、処置領域へ可変深度超音波処置を提供するように構成される。カップリングシステム308は、目的の領域に対するトランスデューサ302および可変深度デバイス306のカップリングのために構成される。
【0018】
制御システム304は、超音波セラピーシステム、超音波イメージングシステム、および/またはモーション制御サブシステムを含む超音波イメージング、セラピーおよび/または処置モニタリングシステムの中で使用するように構成される。例示的な実施形態に従うと、制御システム304は、プロセッサ、ディスプレイおよび/または一つ以上の入力デバイスを備え得る。プロセッサは、パーソナルコンピュータ、Unix(登録商標)システム、または任意の別の従来の処理ユニットを備え得る。ディスプレイはモニター、LCDスクリーン、または画像を表示するために構成された任意の他のデバイスを備え得る。入力/出力デバイスは、キーボード、マウス、タッチスクリーン、または情報を入力するための任意の他のデバイスを備え得る。入力デバイスおよび表示された画像からの情報は、例えば手動でアナログデバイス、デジタルデバイス、および/または任意の他のメカニズムによって、任意のフォーマットで受信され、伝達され得る。プロセッサ、ディスプレイ、および/または入力デバイスは、任意の方法で互いに結合され得る。カップリングによって、制御システム304を備えるデバイスは、互いに直接接続され得、あるいは信号が一つのコンポーネントから他のコンポーネントへ、または他のコンポーネントから一つのコンポーネントへ移動することを可能にする一つ以上の別のデバイスまたはコンポーネントを通して接続され得る。制御システム304を備えるデバイスに対する様々なカップリングコンポーネントは、インターネット、ワイヤレスネットワーク、従来のワイヤーケーブル、光学ケーブルまたは信号を伝える任意の別の媒体を介する回線、および任意の別のカップリングデバイスまたは伝達媒体を含み得るが、限定されない。
【0019】
カップリングシステム308は、トランスデューサ302および可変深度デバイス306と目的の領域との間に超音波エネルギーおよび信号をカップリングするように構成される。カップリングシステム308は、空気および別のガス、水および別の液体、ゲル、固体、および/またはそれらの任意の組み合わせを含む様々なカップリング媒体、あるいはトランスデューサ302/可変深度デバイス306と目的の領域との間で信号を伝達することを可能にする任意の他の媒体、の使用を介したそのようなカップリングを容易にし得る。カップリング機能を提供することに加え、例示的な実施形態に従うと、カップリングシステム308はまた、処置のアプリケーションの間に温度制御を提供するように構成され得る。例えば、カップリングシステム308は、カップリング媒体の温度を適切に制御することによって、インターフェイス表面、またはトランスデューサ302/可変深度デバイス306と目的の領域との間の領域の冷却を制御するように構成され得る。そのようなカップリング媒体のための適切な温度は、様々な方法で達成され得、熱電対、サーミスター、またはカップリング媒体を温度測定するように構成された任意の別のデバイスまたはシステムのような、様々なフィードバックシステムを利用し得る。そのような制御された冷却は、可変深度トランスデューサシステム300の空間的制御をさらに利用可能にするように構成され得る。
【0020】
例示的可変深度トランスデューサ302は様々な方法で構成され得る。例えば、可変深度トランスデューサシステムは、例示的トランスデューサから反射面までの距離の変化を制御することによって、または目的の領域に対してフォーカスまたはアンフォーカスされたエネルギーの角度の変化を制御することによって、空間的に制御するように構成され得、例えば、可変深度トランスデューサ302は、可変深度トランスデューサ302の励起の周波数を変えることによって焦点深度および位置を制御するように構成された周波数に依存するレンズを備える可変深度要素306と共に構成され得る。さらに、可変深度トランスデューサ302はまた、周波数、ドライブの振幅および例示的なトランスデューサのタイミングの変化を制御することによって一時的に制御するように構成され得る。したがって、例示的可変深度トランスデューサは空間的および/または一時的制御を用いて構成される。結果として、温度条件の変化と共に、処置領域の位置の変化、目的の地点または領域の形、大きさおよび/または量の変化は、時間に対して動的に制御され得る。
【0021】
可変深度要素306は、可変深度処置を利用可能にするようにトランスデューサ302と適切に結合され得る。結合によって、トランスデューサ302は可変深度デバイス306に直接および/または移動可能なように接続され得、あるいはエネルギーおよび/または信号が一つのコンポーネントから他のコンポーネントへ/他のコンポーネントから一つのコンポーネントへ移動することを可能にする一つ以上の様々なコンポーネントまたは要素を介して接続され得る。トランスデューサ302および可変深度要素306はまた、単一のデバイスに組合わされ、可変深度デバイス306は、例えばトランスデューサ302の変換要素の一部として、トランスデューサ302の中に構成される。
【0022】
可変深度要素306は、可変深度処置システム300が、深い処置の目的の領域、表面の目的の領域、および/または皮下の目的の領域、または間にある別の領域のうちの一つより多い目的の領域へ処置を提供することを可能にするように構成される。そのような処置は、単一の目的の領域または一つより多い目的の領域の中で、同時に起こり得る。例えば、図4を一時的に参照すると、可変深度処置システム400の例示的な実施形態が示されている。可変深度処置システム400は、約750kHzから20MHz以上の範囲にある適切な周波数の中で動作するように構成され得る。可変深度処置システム400は、可変深度デバイスと共に構成されるトランスデューサを備える可変深度トランスデューサシステム402と共に構成され得る。可変深度トランスデューサシステム402は信号を目的の領域へ伝達するための、または目的の領域から受信するための制御システムと結合され得る。
【0023】
操作の間、可変深度トランスデューサシステム402は、患者の中の深い深度406に位置する深い処置領域410を処置するために、信号を伝達または受信するように構成され得る。例えば、深い治療領域410に関する深さ406は、約50mmから7cm以上の範囲であり得る。
【0024】
可変深度トランスデューサシステム402はまた、患者の第二の内部領域422を処置するようにも構成され得る。内部領域422は、患者の表面層412および/または患者の皮下の層414を備え得る。内部領域422は、患者の組織層の中の浅めの深さ420に位置する。例えば、深さ420は、患者の中の約0mmから5cm以上の範囲にあり得、0mmの範囲は患者の表面層412の外面を含む。言い換えると、患者の表面層412は、患者の表面上のまたは表面付近の任意の範囲を含み得る。可変深度処置システム400による処置は、深い領域410および内部領域422の両方、または一つの目的の領域だけの中の処置を含み得る。
【0025】
可変深度要素306は、内部領域422および/または深い領域410のような一つより多い目的の領域の処置を容易にするように様々な方法で構成され得る。本発明の例示的実施形態に従うと、トランスデューサ302は、一つより多い目的の領域に対して音響的エネルギーの制御およびフォーカシング/デフォーカシングを可能にするように構成された一つ以上の材料を備える可変深度要素306と共に構成され得る。例えば、図5Aおよび図5Bに示される例示的実施形態を参照すると、可変深度トランスデューサシステム500は、トランスデューサ502、電気リード510、および処置を利用可能にするようにトランスデューサ502と共に適切に構成された可変深度デバイス528または530を備え得る。
【0026】
トランスデューサ502は、リチウムニオブ酸塩、チタン酸鉛、チタン酸バリウムおよび/またはメタニオブ酸鉛と共に、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)のような圧電性の活性物質または圧電性のセラミック、クリスタル、プラスチックのような任意の他の圧電性の活性物質、および/または複合材料を備える変換要素を備え得る。圧電性の活性物質に加え、または代わりに、可変深度トランスデューサ502は、輻射および/または音響エネルギーを生成するように構成された任意の別の物質を含み得る。可変深度トランスデューサ502はまた、トランスデューサ502の共鳴の特性を最適に表すように、一つ以上のマッチング層および/またはバッキング層を備え得る。例えば、可変深度トランスデューサ502は、変換要素と共に、圧電性の活性物質または輻射エネルギーおよび/または音響エネルギーを生成するように構成された任意の別の物質に対して結合される、マッチング層および/またはバッキング層と共に構成され得る。
【0027】
一時的な制御に関しては、可変深度トランスデューサ502の変換要素の厚さは、例えば、約750kHzから30MHz以上の適切な範囲の中心動作周波数を提供するように選択され得る。例えば約750kHzと8MHzとの間の低周波数は、深い浸透を容易にし得、例えば約8MHzから20MHz以上の間にある中程度の周波数であるけれどもより高周波数は、より優れた分解を容易にする。動作のための周波数を選択することは、アプリケーションに対して所望されるエネルギーの浸透および分解の程度およびバランスに基づき得る。
【0028】
電気リード510は、電力を可変深度トランスデューサ502へ伝達し、可変深度トランスデューサ502から信号を受信することを可能にするように構成され得、超音波トランスデューサと共に使用するための任意の配線のタイプ、構成および装置を含み得る。可変深度トランスデューサ502はまた、様々な方法で電気リード510に結合され得る。例えば、図5は、電気リード510が可変深度トランスデューサの一端のみで結合されていることを示すが、電気リード510はまた、他端または可変深度トランスデューサ502に沿った任意の別の位置にも結合され得る。
【0029】
例示的な実施形態において、空間的制御を容易にするために、可変深度デバイス528は、可変深度トランスデューサから目的の領域518への音響または輻射エネルギーの制御およびフォーカシングを提供するように構成される一つ以上の反射材料504を備え得る。例示的な実施形態に従うと、反射材料504は、音響または輻射エネルギーのフォーカシングのために構成された、音響ミラー、レンズ、反射器またはプリズムを備え得る。例示的なミラー、反射器、またはプリズムは、音響または輻射エネルギーを反射し、曲げ、方向を変えるための任意の材料を備え得る。例えば、そのような材料は、ステンレス鋼、アルミニウム、または任意の別の合金、ガラス、プラスチック、あるいは音響エネルギーを曲げ、方向を変え、または表面から他の方向に反射し返すことが可能な任意の別の素材を含み得る。
【0030】
一つの例示的な実施形態に従うと、反射材料504は、可変深度トランスデューサ502に対して約45度の角度で適切に傾斜する。しかしながら、反射材料504は、可変深度トランスデューサ502から伝達されるエネルギーが曲げられ、方向を変えられ、または反射材料504から目的の領域518へ向けて反射されるように、可変深度トランスデューサ502に対して任意の角度で傾斜するように配置され得る。傾斜の角度を変えることは、深い目的の処置領域、表面の目的の領域、または皮下の目的の領域のような任意の一つの目的の領域518に対する音響エネルギーのフォーカシングを適切に制御し得る。
【0031】
可変深度デバイス528および530は、実質的に平坦、湾曲、あるいは音響エネルギーまたは輻射エネルギーを反射し、曲げ、方向を変えるのに適切な任意の配置のような、様々な方法で構成され得る。例えば図5Aを参照すると、可変深度デバイス528は、実質的に平坦な形に構成されるミラー504を備え得る。しかしながら、図5Bを参照すると、可変深度デバイス530はまた、可変深度トランスデューサ502からのエネルギーを目的の領域520へフォーカシングすることを可能にするように、湾曲した配置で構成されるミラー506を備え得る。図5Bはミラー506を実質的に球状で対称的なものとして示しているが、ミラー506はまた、可変深度トランスデューサ502から伝達されたエネルギーをミラー506から目的の領域520へ向けて曲げ、方向を変え、反射するような非球面状、および/または非対称的な形に湾曲され得る。さらに、ミラー506はまた、ぎざぎざ状、鋸歯状、波状、または別の平面ではない面、あるいは音響エネルギーまたは輻射エネルギーを反射し、曲げ、または方向を変えるように構成された任意の別の面または複合面のような別の形状および配置に構成され得る。
【0032】
さらに、図5Aは実質的に平坦であるように構成されたミラー504を有する可変深度デバイス528を示し、図5Bは湾曲するように構成されたミラー506を有する可変深度デバイス530を示すが、可変深度デバイス528、530はまた、実質的に平坦、湾曲したミラー、および/または空間的制御を容易にするような別の平面、非平面、または別の配置の任意の組合せと共に構成され得る。空間的制御および時間的制御を利用する例示的な実施形態に従うと、可変深度デバイス528および530は、可変深度トランスデューサ502の励起の周波数を変化させることによって焦点の深度および位置を空間的に制御するように構成された、周波数に依存するミラーまたはレンズと共に構成され得る。
【0033】
結果として、例示的トランスデューサシステム500は、約20MHzより下の中程度の周波数を利用して、表面の目的の領域、および/または皮下の目的の領域に対する処置を提供するように構成され得る。例えば、例示的なトランスデューサシステム500は、約750kHzから35MHz以上の範囲の周波数で動作する美容外科でのアプリケーションにおいて、よく扱われる表面の領域、および/または皮下の領域に対して処置を提供し得る。
【0034】
可変深度トランスデューサシステム500は、非侵襲性の処置を提供するように様々な配置で構成され得る。例えば例示的な実施形態に従うと、可変深度デバイス528、530は、ハウジング536の中に可変深度トランスデューサ502と共に構成され得る。ハウジング536は、トランスデューサを含むための、および非侵襲性の処置を容易にするような処置を可能にするために患者とインターフェースするための、トランスデューサのハウジングの任意の構成を備え得る。トランスデューサ502および可変深度デバイス504、506から目的の領域へのハウジング536を介する信号のカップリングは、空気および別のガス、水および別の液体、ゲル、固体、それらの任意の組合せのような任意のカップリング媒体、および/またはトランスデューサ502/可変深度デバイス528、530から目的の領域に信号を伝達することを可能にする任意の別の媒体を介することにより容易にされ得る。
【0035】
別個のデバイスおよびコンポーネントを備えることに加えて、可変深度トランスデューサ302および可変深度要素306はまた、同じデバイスを備え得る。すなわち、可変深度要素306はトランスデューサ302の中に構成される。例えば図6に示される例示的な実施形態を参照すると、可変深度トランスデューサシステム600は、目的の領域630に対する音響エネルギー620の制御およびフォーカシングを提供するために、可変深度デバイスとして構成される可変深度トランスデューサ602を備え得る。
【0036】
可変深度トランスデューサ602は、リチウムニオブ酸塩、チタン酸鉛、チタン酸バリウムおよび/またはメタニオブ酸鉛と共に、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)のような圧電性の活性物質、あるいは圧電性のセラミック、クリスタル、プラスチック、および/または複合材料のような任意の他の圧電性の活性物質を備える変換要素を備え得る。可変深度トランスデューサ602はまた、圧電性の活性物質と共に構成される一つ以上のマッチング層、および/またはバッキング層を備え得る。圧電性の活性物質に加え、または代わりに、可変深度トランスデューサ602は、輻射エネルギーおよび/または音響エネルギーを生成するように構成された任意の別の材料を備え得る。
【0037】
例示的な実施形態に従うと、可変深度トランスデューサ602は、音響エネルギー620を目的の領域630へフォーカシングすることを可能にするように湾曲した形で構成される。湾曲は、実質的に球面状および/または対称的な形であり得、あるいは非球面状および/または非対称的な形に湾曲され得る。さらに、可変深度トランスデューサ602は、目的の深い処置領域、表面の目的の領域、および/または皮下の目的の領域のような目的の領域630に音響エネルギー620をフォーカシングすることを可能にするような任意の別の構成を備え得る。例えば、可変深度トランスデューサ602は、任意の平面状、または非平面状の配置で構成され得る。
【0038】
一時的制御に関しては、可変深度トランスデューサ602の変換要素の厚さは、例えば、約750kHzから20MHzの適切な範囲の中心動作周波数を提供するように提供され得る。例えば約750kHzと8MHzとの間の低い周波数は、深い浸透を容易にし得、例えば約8MHzから30MHz以上の間のより高い周波数は、より優れた分解を容易にする。結果として、例示的なトランスデューサシステム600は、20MHzより下の適切な周波数を利用して、表面の目的の領域、および/または皮下の目的の領域に対する処置を提供するように構成され得る。例えば、例示的なトランスデューサシステム600は、約750kHzから1.5MHz以上の範囲の周波数で動作する美容アプリケーションにおいて、よく扱われる表面の領域、および/または皮下の領域に処置を提供し得る。
【0039】
電気リード610は、電力を可変深度トランスデューサ602に伝達し、信号を可変深度トランスデューサ602から受信することを可能にするように構成され、超音波トランスデューサと共に使用するための任意の配線タイプ、構成および配置を備え得る。可変深度トランスデューサ602はまた、様々な方法で電気リード610と結合される。例えば、図6は、可変深度トランスデューサ602の一端のみに結合された電気リード610を示すが、電気リード610はまた、他端、あるいは可変深度トランスデューサ602に沿った任意の別の位置にも結合され得る。
【0040】
目的の領域630への音響的エネルギー620の制御およびフォーカシングを提供するために、可変深度デバイスとして構成される可変深度トランスデューサ602を有することに加え、例示的な実施形態に従うと、可変深度トランスデューサはまた、音響エネルギーの制御およびフォーカシングを提供するように、電子工学的に構成され得る。例えば、図7に示される例示的な実施形態を参照すると、例示的な電子的フォーカシングトランスデューサシステム700が示されている。電子的フォーカシングトランスデューサシステム700は、可変深度トランスデューサ702と共に構成される。トランスデューサ502および602と同様に、可変深度トランスデューサ702は、圧電性の活性物質、複合材料、一つ以上のマッチング層、および/または輻射エネルギーおよび/または音響エネルギーを生成するように構成された任意の別の材料を備え得る。可変深度トランスデューサ702はまた、一次元、あるいは二次元のトランスデューサのアレイを備え得る。
【0041】
例示的な実施形態に従うと、可変深度トランスデューサ702は、適切な位相の遅れを有する様々なドライブ周波数によって活性化され得る一つ以上のトランスデューサおよび/または変換要素を備える。例えば、可変深度トランスデューサ702は、第一ドライブ周波数704によって活性化され、続いて、少なくとも一つ以上の遅れたドライブ周波数706または708によって活性化され得る。ドライブ周波数における位相の遅れは、音響エネルギーのフォーカシングが接線方向720と軸方向730との両方に起こることを可能にする。
【0042】
可変深度トランスデューサ702へ伝達されるドライブ周波数704、706、708は、実質的に同じ周波数、および/または異なった周波数を備え得、全ての周波数は、中程度の範囲内に、すなわち、約750kHzと20MHzとの間にある。ドライブ周波数704と706と708との間の遅れは、0ミリ秒からドライブ周波数のおよそ全周期までの範囲であり得る。例えば、遅れはゼロまたはドライブ周波数の周期の約1000分の1からドライブ周波数の周期の16分の15、32分の31以上までを含み得、時間遅れにおける全波長の任意の部分を備える変動を有する。
【0043】
可変深度トランスデューサ702の電子的位相の遅れのあるフォーカシングは、接線方向に、および/または軸方向に行われ得る。例えば、ドライブ周波数704、706、708、および/またはドライブ周波数704、706、708と関連する位相は、接線方向、および/または軸方向にフォーカシングを提供するように変化され得る。例示的な実施形態に従って、可変深度トランスデューサ702は、副開口部を備え得、それはまた、接線方向、および/または軸方向にフォーカシングを提供するためにも開かれ、閉じられ得る。位相を等しくされたフォーカシングは、処置領域へのフォーカス時間および処置時間を自動化することによって目的の領域への過度の処置を防ぎ得る。こうして、例えば、可変深度トランスデューサ702の電子的制御は、ソース/レシーバーの効果的な音響サイズを制御するために様々な副開口部を共にシャントすることによって、容易になり得る。
【0044】
こうして、例示的なトランスデューサシステムは、可変深度トランスデューサ502、602、702、または患者の中の一つより多い目的の領域へ音響エネルギーおよび輻射エネルギーの制御およびフォーカスを提供するための任意の他のトランスデューサ構成を備え得る。そのような例示的なトランスデューサシステムは、一つより多い目的の領域へエネルギーを提供するための、可変深度デバイスまたは機能をもって構成され、または可変深度デバイスまたは機能に結合される、トランスデューサを備え得る。さらに、例示的なトランスデューサシステムは、30MHzよりも下、またはそれ以上の、従来技術の低周波トランスデューサによっては達成できない約750kHzから8MHzまでもの範囲の動作周波数を用いる美容アプリケーションでよく扱われる、表面の領域、および/または皮下の領域へ処置を提供し得る。
【0045】
本発明の他の局面に従って、可変深度音響トランスデューサはまた、処置の目的で高音響パワーを生成するために、そしてまた適切なイメージング能力を提供するために構成され得る。処置スポットの大きさが様々な処置深度で最適に制御されることを可能にするために、本発明の例示的な実施形態は副要素のアレイとして構成されるトランスデューサを備え得る。
【0046】
例えば、再び図6を参照して例示的な実施形態に従うと、可変深度トランスデューサ602は複数の副変換要素を備え得、任意の複数の副変換要素は、フォーカシングエネルギー620を提供するように構成され得る。例えば、任意の複数の副変換要素は、充分な帯域幅を有する音響波を良好な軸方向の分解能で処理するように構成され得る。副変換要素は、すべてが例えば、同じまたは異なる湾曲を有する局面であるように、または実質的に平坦な一つ以上の副変換要素を有し、残りの副変換要素は曲面であるように構成され得る。さらに、副変換要素は、目的の領域630への音響エネルギー620の制御およびフォーカシングを提供するために構成される任意の別の形にも構成され得る。
【0047】
本発明の別の例示的な実施形態に従うと、例示的な可変深度トランスデューサシステム300は、変換要素の中の圧電性の物質のおよその基本周波数だけでなく、基本周波数より下の共振と共に、基本周波数より上の、物質の調和周波数のような別の周波数でもまた、エネルギーデポジットを可能にするように構成され得る。これらの調和共振および基本周波数以下での共振は、トランスデューサの共振特性を形作るためのマッチング層および/またはバッキング層の付加を含む、様々なフォーカシング技術およびトランスデューサ構造を用いて制御され可能にされ得る。
【0048】
例えば、圧電性の活性物質が基本周波数付近で駆動されるときには、トランスデューサ302の音響出力のピークまたは音響伝達効率のピーク付近の周波数で、エネルギーが処置領域に最適に提供され得る。異なる大きさおよび形の圧電性の物質は様々な電極構成のための異なる基本周波数を有する。例示的な実施形態に従うと、圧電性の物質が基本周波数よりも上の、例えば調和周波数で駆動され、または基本周波数よりも下で駆動されるときにも、エネルギーはデポジットされ得る。トランスデューサ302のマルチ周波数特性の使用は、様々なトランスデューサ構成、音響制御技術、および/またはフォーカシング技術を用いて制御され得、可能にされ得る。
【0049】
例示的な実施形態に従って、マルチ周波数は可変深度デバイス306を用いた音響エネルギーの集中によって可能にされ得る。マルチ周波数を可能にすることは、異なった周波数に対応する様々な深度での処置を可能にする。例えば、図8に示される音響出力対周波数の曲線をさらに参照すると、可変深度トランスデューサシステム300は、曲線800によって表される複合的な領域を処置し得る。トランスデューサ302および可変深度デバイス306を介して中程度の周波数を駆動することは、第1の深い領域804の処置、第2のより浅い領域808の処置、および第3の内部領域812の処置を可能にし得る。処置技術に関しては、様々なセラピー、イメージング、および/または温度モニタリングのアプリケーションが領域804、808、および/または812に提供され得る。三つの処置領域が図8に示されているが、可変深度トランスデューサシステム300は、二つ、四つ、またはそれ以上の領域の処置のためのマルチ周波数を可能にするように構成され得る。
【0050】
本発明の別の局面に従って、可変深度トランスデューサ302は、一つ以上の目的の領域に音響エネルギーをフォーカシングするために1次元、2次元、または3次元の処置アプリケーションを提供するように構成され得る。例えば上記のように、可変深度トランスデューサ302は、例えば副変換要素の単一のアレイを備えるトランスデューサ602のような、1次元のアレイを形成するように適切なさいの目状に並べられ得る。
【0051】
他の例示的な実施形態に従って、可変深度トランスデューサ302は、2次元のアレイを形成するために2次元の適切なさいの目状に並べられ得る。例えば図9を参照すると、例示的な2次元のアレイ900は、複数の2次元の部分902へと適切にさいの目状に分割され得る。2次元の部分902は所定の深度の処置領域上にフォーカスするように適切に構成され得、処置領域のそれぞれに対応するスライス904を提供し得る。結果として、2次元のアレイ900は処置領域の画像部分の2次元のスライスを提供し得、かくして2次元の処置を提供する。
【0052】
別の例示的な実施形態に従って、可変深度トランスデューサ302は3次元の処置を提供するために適切に構成され得る。例えば図3を再び参照すると、目的の領域への3次元の処置を提供するために、3次元のシステムは、例えば制御システム304のような制御システムの中に含まれる3次元のグラフィックソフトウエアを使用するような、適応アルゴリズムと共に構成される可変深度トランスデューサ302を備え得る。適応アルゴリズムは、目的の領域に関する2次元のイメージング、温度、および/または処置情報を受信し、受信した情報を処理し、次いで対応する3次元のイメージング、温度、および/または処置情報を提供するように適切に構成される。
【0053】
例示的な実施形態に従って、図9を再び参照すると、例示的な3次元のシステムは、処置領域の異なる画像面からスライス904を適切に受信し、受信した情報を処理し、例えば3次元のイメージング、温度、および/または処置情報のような空間的な(volumetric)情報906を提供するように、適応アルゴリズムと共に構成される2次元のアレイ900を備え得る。さらに、受信した情報を適用アルゴリズムにより処理した後で、2次元のアレイ900は、所望される空間的な領域906にセラピー用の熱を適切に提供し得る。
【0054】
あるいは、3次元のソフトウエアのような適応アルゴリズムを使用するよりもむしろ、3次元のイメージングおよび/または温度情報を提供するために、例示的な3次元システムは、標的領域に対して相対的な様々な回転位置、および/または平行移動位置から動作するプローブ配置を有するように構成される、単一の可変深度トランスデューサ302を備え得る。
【0055】
例えば図10を参照すると、プローブ1010が、処置領域1014の周辺を回転し、3次元のイメージングおよび温度情報を提供するように構成され得る。プローブ1010は、例えば図3を参照すると、可変深度デバイス306と共に構成される可変深度トランスデューサ302のような可変深度トランスデューサシステムを備え得る。例示的な実施形態において、プローブ1010はコネクター1012を介して制御システム304へ結合され得る。コネクター1012は、ワイヤー、光ケーブル、ワイヤレス接続、または制御システム304からプローブ1010の中に収容される可変深度トランスデューサ302および可変深度デバイス306へ情報を送信および/または受信することが可能な任意の他のデバイスを備え得る。
【0056】
プローブ1010は、3次元の情報を提供するために軸1016の周りを回転するように構成され得る。回転運動は、時計方向または半時計方向のどちらか、または両方への運動を含み得る。さらに、回転運動は完全な回転または部分的な回転を含み得る。かくして、回転運動は二点の間のみの運動、または任意の他の数の回転位置の間の運動を含み得る。さらに、プローブ1010は、より大きな視野を提供するために軸1016に沿って平行移動またはスイープするように構成され得、追加の3次元の情報を容易にする。従って、プローブシステム1000は、3次元情報を提供するために適切に構成される回転運動、および/または平行移動運動を備え得る。
【0057】
プローブ1010の回転運動および/または平行移動運動は、処置領域1014の周りの様々な所望の回転位置にプローブ1010を手動で配置することによって、制御され得る。プローブ1010の中の可変深度トランスデューサ302の様々な回転位置および/または平行移動位置への運動はまた、すでに公知のまたは自動的な運動のために今後考案される任意の機械的なスキャニングデバイスによって制御され得る。例えば、図11に示される例示的な実施形態を参照すると、自動化された回転運動および/または平行移動運動は、ロボットアームメカニズム1100の使用によって達成され得る。ロボットアームメカニズム1100は、プローブ1110および制御1114と結合される手動および/または電気機械的に動かされるロボットアーム1112を備える。
【0058】
プローブ1110は、可変深度デバイス306と共に構成される可変深度トランスデューサ302のような、可変深度トランスデューサシステムを備え得る。プローブ1110の運動はロボットアーム1112の動作によって機械的に提供される。ロボットアーム1112は、正確な運動および一つ以上の任意の方向において位置の正確な測定を可能にする、一つ以上のサブセグメントを備え得る。ロボットアーム1112は制御システム1114によって駆動され得る。制御システム1114は、ドライブボックス、ギア、またはロボットアーム1112の機械的な運動を提供する任意の他のデバイスを備え得る。制御システム1114はまた、プロセッサ、ディスプレイ、および/または入力/出力デバイスを備え得る。プローブ1110はさらに、ロボットアーム1112に沿ってまたは中に構成されるワイヤーまたは光ケーブル、ワイヤレス接続、または制御システム1114からプローブ1110の中に収容される可変深度トランスデューサ302および可変深度デバイス306へ情報を送信しおよび/または受信することが可能な任意の他のデバイスを介して、制御システム1114へ結合され得る。
【0059】
制御システム1114は、6段階までの自由度でロボットアーム1112の運動および制御を提供し得る。制御システム1114は、ロボットアーム1112の運動が、空間の中の一つ以上の所定の位置に参照されることを可能にし得る。制御システム1114はまた、ロボットアーム1112の運動が、患者の一つ以上の所定の位置に参照されることを可能にし得る。
【0060】
3次元のシステムは、2次元のアレイ900と共に構成される単一の音響トランスデューサ、および3次元のイメージング、温度のモニタリング、およびセラピー用の熱を処置領域へ提供するための適応アルゴリズムを含み得るが、3次元のシステムはまた、適応アルゴリズム、および追加の情報を提供するための回転運動および/または平行移動運動の両方を含むように構成され得る。ゆえに、適応アルゴリズム、および回転運動および/または平行移動運動の両方の使用によって、さらに広い処置の範囲が得られ得る。
【0061】
この例について引き続き述べると、いったん、可変深度トランスデューサ302が様々な回転位置において固定され維持されると、3次元のシステムは、イメージングおよび温度の情報を獲得し、可変深度トランスデューサ302からセラピー用の熱を提供するように適切に構成され得る。3次元のシステムはまた、位置が固定される直前、または直後に、イメージングおよび温度情報を獲得し、セラピー用の熱を提供するように適切に構成され得る。3次元のシステムはまた、様々な回転位置の周りでの運動の間に、イメージングおよび温度の情報を獲得し、セラピーを提供するように構成され得る。
【0062】
1次元、2次元、または3次元のアレイに加え、例示的な可変深度トランスデューサはまた、平面状の、フォーカスされたおよび/またはデフォーカスされた音響エネルギーを、一つ以上の目的の領域へ提供するように、環状のアレイとして構成され得る。例えば例示的な実施形態に従って、図12Aおよび図12Bを参照すると、環状のアレイ1200は複数のリング1202、1204、1206からNを備える。リング1202、1204、1206からNは、個々に独立した一組の要素として、機械的および電気的に分離され得、平面状の、フォーカスされた、またはデフォーカスされた波を形成し得る。例えば、そのような波は、対応する伝達および/または受信の遅れ、τ1、τ2、τ3...τNを調整する方法などによって、軸の上に中心を合わされ得る。電子的フォーカスは様々な深度位置に沿って適切に移動され得、可変の強度またはビーム集束度を可能にし得、一方、電子的デフォーカスは、デフォーカシングの量を可変とする。例示的な実施形態に従って、レンズがまた、フォーカシングまたはデフォーカシングを補助するように提供され得、その結果として任意の時間差の遅れが低減され得る。プローブ1000の使用および/またはロボットアームメカニズム1100の使用によるような、1次元、2次元または3次元での、または任意の経路に沿った環状のアレイ1200の運動は、目的の領域の中にある体積または任意の対応する空間をスキャンおよび/または処置するように実装され得る。
【0063】
本発明の別の例示的な実施形態に従って、例示的な可変深度処置システムおよび方法はまた、温度のプロファイルまたは処置領域およびそのおおむね周辺をモニタリングしている他の組織パラメータを、音響的にモニタリングすることと共に、セラピー用の加熱、冷却および/または処置領域のイメージングを提供するように構成され得る。例示的な実施形態に従って、例示的な可変深度システムは、可変深度トランスデューサの空間的および/または時間的な特性を適切に調整するために、温度または他の組織パラメータのモニタリングに基づく、および/またはイメージング情報に基づく動的なフィードバック装置と共に構成され得る。そのようなイメージングおよび他の温度または組織パラメータの情報は、例示的な可変深度トランスデューサから、または温度イメージングまたは他のそのような情報をプロファイリングするためのレシーバーと共に構成される、例えばレーザーデバイスのような、そのような情報を収集するように構成される別個のデバイスから伝送される、超音波信号から適切に収集され得る。
【0064】
例えば図4を再び参照すると、そのようなフィードバック情報は、例えば隔離距離を有する高さ、または表面層412からの可変深度トランスデューサシステム402の中の変換要素の距離を、動的に調整するように使用され得る。可変深度トランスデューサシステム402の距離および/または位置のそのような調整は、手動でまたは機械的に制御され得る。可変深度トランスデューサシステム402の距離の変化は、例えば内部領域422から深い領域410までのような、目的の領域の中の音響エネルギーの浸透の深度の変化という結果をもたらし得る。音響エネルギーの浸透の深度はまた、可変深度トランスデューサシステム402と表面層412との間に構成される任意のカップラントの温度、および/または任意のクーラントの温度の変化によってもまた適切に変化され得る。
【0065】
フィードバック情報は、B−スキャン画像、A−ライン、ドップラーまたはカラーのフロー画像、表面音響波デバイス、ハイドロホン、弾性測定、または剪断波ベースのデバイスのような任意の一つ以上の音響源によって適切に生成されまたは提供され得る。さらに、例えば、ビデオおよび/または赤外線カメラ、レーザードップラー画像、光干渉性トモグラフィー画像、および温度センサーなどの光源がまた使用され得る。さらに、フィードバック情報はまた、サーミスターまたはソリッドステート温度センサーのような半導体、インピーダンスおよび静電容量測定デバイスおよび/または熱電対のような電子的および電磁気的センサー、剛性ゲージ、ひずみゲージ、または応力測定センサー、またはそれらの任意の適切な組合せのような機械的センサーによって適切に提供され得る。さらに、様々な他のスイッチ、音響的または他の感知メカニズムおよび方法が、トランスデューサ402が一つ以上の目的の領域へ音響的に結合されることを可能にするために適切に使用され得る。
【0066】
上述のように様々な例示的な実施形態に従って、例示的な可変深度トランスデューサはイメージングおよびセラピーおよび/または組織パラメータのモニタリングを組み合わせたトランスデューサとして構成され得る。例えば、例示的な可変深度トランスデューサは、「Imaging,Therapy and Temperature Monitoring Ultrasonic System」の名称を両者ともに有し、本明細書において参考として援用される、米国特許第6,050,943号および米国特許第6,500,121号で示されるように、イメージング/セラピーまたはイメージング/セラピー/組織パラメータのモニタリングを提供する単一のトランスデューサを備え得る。例えば図13を参照すると、イメージング/セラピーの組み合わされた音響トランスデューサアセンブリ1300は、圧電性のセラミックプレート1310を含み得る。セラミックプレート1310のエアバックされた側は、線状のアレイ構造を形成するために複数の湾曲した(例えば、凹状の)部分1315を有するように部分的にさいの目状に分割される。さいの目状にされたセラミックプレートの厚さは、例えば、500kHzから20MHzの、より深い浸透を生じる低い周波数および良好な解像度を提供するより高い周波数を有する、中心周波数を提供するように選択され得る。トランスデューサアレイを構成する凹状の部分1315は、イメージング機能における良好な横方向の解像度を達成するように間隔を開けて配置され得る。各凹状の部分1315の前面に金属の電極1320が、ケーブル1330およびターミナル1340を介してシステム制御電子回路(図には示されていない)へセラミックプレート1310を接続するために提供され得る。セラミックプレート1310の他の面は、例えば共通の金属電極1325を受容するように構成される。共通の電極1325はまた、ケーブル1335およびターミナル1345を介して、システム制御エレクトロニクと接続される。
【0067】
さらに、凹状の部分が上記説明されたが、部分1315はまた、例えばフォーカシングレンズを有さないような、自然のフォーカス配置を有する、実質的に平坦な構成を備え得ることに注意すべきである。さらに、部分1315はまた、凸レンズまたは凹レンズ配置を有する実質的に平坦な構成と共に構成され得る。従って、部分1315は様々な方法で構成され得る。
【0068】
共通の電極1325上で、一つ以上の音響マッチング層1350は、エポキシのような接着剤を使用して接着され得る。添加物を含むエポキシが接着剤として使用されるときには、音響マッチング層1350は自然に相互に接着するので、音響マッチング層1350が単純にその上に成型され得る。音響マッチング層1350は、セラミックプレート1310と標的組織との間の適切なインピーダンスのマッチングを得ることを意図される。結果として、セラミックプレート1310から標的組織への音響パワーの効果的な伝達が、標的組織での適切な温度増加を達成するために維持され得、所望のセラピー結果をもたらす。音響マッチング層(一つまたは複数の層)1350が、添加物を含むエポキシを使用してセラミックプレート1310(正確には、共通の電極1325)へ接着されるときには、音響インピーダンスはエポキシの中に添加される金属粒子の量を変えることによって、容易に調整され得る。同時に、音響マッチング層1350は、放出される音響波の周波数領域における帯域幅を増加させ得る。この局面は効果的なイメージング機能に適している。
【0069】
音響マッチング層1350がなければ、放出される音響波の帯域幅は、音響波を実際に生成するセラミックプレート1310のデザインに主に基づき決定される。このことは帯域幅を調整するための自由度が制限されるという結果になる。一つ以上の音響マッチング層1350を提供することは、セラミックプレート1310のデザインを実質的に変化させることなく、帯域幅を広い範囲で適切に調整することを可能にする。一般的には、音響マッチング層1350の厚さは、音響波の波長の4分の1程度になるように設定される。さらに、音響マッチング層1350の音響インピーダンスは、セラミックプレート1310の音響インピーダンス掛ける標的組織の音響インピーダンスの平方根、さらに望ましくは、
【0070】
乗されたセラミックプレートの音響インピーダンス掛けるK乗された標的組織の音響インピーダンスにおおむね等しくなるように設定されることが望ましい。また、層のインピーダンスの適切な変化を有する、複数のマッチング層がもちろん使用され得る。
【0071】
音響マッチング層1350は、セラミック、プラスチック、金属、およびそれらの複合材料のような様々なタイプの材料から作られ得る。望ましくは、マッチング層は良好な熱伝導性および低音響減衰を示し得る。マッチング層1350は、高音響分離、すなわち低音響混信を維持するために、図13に示されるように、切分けられ、またはさいの目状に分割され得る。しかしながら、セラミックのマッチング層の任意の加熱が、ドライブ信号のデューティーサイクル、またはアクティブまたはパッシブの冷却方法によって制御され得る。さらに、任意の他の従来の冷却技術および/または方法が使用され得る。図13には示されていないが、トランスデューサアセンブリ1300には、トランスデューサの帯域幅を修正し、および/またはヒートシンクとして役立つように適切に構成される、バック層(示されていない)が提供され得ることが理解されるべきである。
【0072】
セラミックプレート1310および上記で述べられたように構成される他の関連するコンポーネントは、音響マッチング層1350と音響的に透明な膜1360との間を循環している流体1370を介して標的組織へ結合される。流体1370はまた、セラミックプレート1310および音響マッチング層1350のためのクーラントとして機能し、また、界面での組織の温度の制御を補助し得る。循環する流体、熱電性の冷却モジュール、および/または空気圧または他のデバイスによる温度制御はまた、本発明の様々な局面に従って利用され得る。さらに、前記の構成を有する音響トランスデューサアセンブリ1300は、水密性のハウジング(図には示されていない)に収容される。
【0073】
循環する流体1370は、上述のような二つの主要な機能を有する。それらのうちの一つは、セラミックプレート1310および音響マッチング層1350を標的組織へ結合することである。もう一つは、音響トランスデューサアセンブリ1300から無駄な熱を取り除くことである。特に、音響トランスデューサアセンブリ1300のエネルギー変換効率は一般的には約80%であり、結果として、入力電力の一部の部分は無駄な熱となる。大量の電力が、組み合わされたイメージング/セラピーの音響トランスデューサアセンブリ1300に入力されるときには、アセンブリ1300は熱せられる。このことは、効率の低減および変化した動作特性ををもたらし、それはセラピーの目的に対して逆の効果を作り出し得る。ゆえに、循環する流体1370は、音響トランスデューサアセンブリ1300を冷却することによって、安定した一定の温度に音響トランスデューサアセンブリ1300を保つ。流体1370は代表的には水である。代わりとして、任意の適切な鉱油、植物油、または他の適切な液体が流体1370として使用され得る。
【0074】
図13は、単一のトランスデューサの中で組み合わされたイメージング/セラピーおよび/または組織パラメータのモニタリングを提供するための例示的な実施形態を示すが、本明細書で開示されるおよび/または今後開発される構成および実施形態を含む、様々な他の構成および実施形態が適切に実現され得、組み合わされたイメージング/セラピー、および/または組織パラメーターのモニタリングを提供するために構成されるアセンブリ1300の中のコンポーネントの任意の組合せが、様々な例示的な実施形態の中で実装され得る。
【0075】
図14Aを参照すると、例示的なイメージング/セラピーおよび/または組織パラメータのモニタリングをする音響トランスデューサアセンブリ1300にインターフェイスされるイメージングサブシステム1410が以下で説明される。ケーブル1410を介してトランスデューサアセンブリ1300に接続されるイメージングサブシステム1410は、ビームを形成する制御ユニットを含む。このユニットは、音響トランスデューサアセンブリ1300が音響波を使用して標的組織1480の処置領域を含む目的の領域をスキャンするように、動作される。戻りの音響信号は、音響トランスデューサアセンブリ1300によって受信され、処置領域の超音波画像を生成するために、イメージングサブシステム1410へ送信される。このように生成された画像は、セラピーの処置プロセスを実際に開始する前に、標的組織1480の中の処置領域に関して音響トランスデューサアセンブリ1300をおおまかに配置することでユーザーを助けるために、ビデオディスプレイターミナル1450上に表示される。
【0076】
図14Cを参照すると、例示的なイメージング/セラピーを組み合わせた音響トランスデューサアセンブリ1300とインターフェイスし、ケーブル1410を介してイメージング/セラピーを組み合わせた音響トランスデューサアセンブリ1300へ接続されるセラピーサブシステム(セラピー用の加熱システム)1420は、音響トランスデューサアセンブリ1300の線状のアレイに、すなわち図13に示されるセラミックプレート1310のそれぞれの各部分1315にインターフェイスされるパワーRFドライバーを含む。パワーRFドライバーはまた、セラミックプレート1310の他の面に提供される共通の電極1325へ接続される。このように接続されたパワーRFドライバーからセラミックプレート1310へRF信号電圧を適切に加えることによって、高パワーの音響エネルギーが生成される。ドライバーは、音響トランスデューサアセンブリ1300が、標的組織1480の中の処置領域を含む目的の領域へ音響波を伝達し、向きを変え、フォーカスするように、インタイムで制御される。トランスデューサの陽極酸化(anodization)と加熱パワーおよび加熱時間は、適切な加熱パターンおよび適切なセラピーの適用量を達成するために、セラピーの処置プロセスの間で全て制御される。
【0077】
温度のような組織パラメータのモニタリングは、組織の動きの人為結果を避けるように計算された方法でモニターされ得る。例えば、局部的な領域が加熱された場合には、加熱された領域に対して、パルスエコー信号を用いて実質的にその直後に問い合わせがなされる。そのような場合には、加熱された領域からのエコーは時間および振幅の変化を生じ得る。例えば、組織の中の音響的減衰は50℃から70℃でおよそ2倍になる。その領域は加熱の前および後に直ちに測定され、そうして任意の音響伝播の影響と共に組織の動きの人為結果が回避され得る。
【0078】
一回に小さな領域のみが処置された場合には、ホットスポットのまわりに等温の領域が発生する。ゆえに、加熱された領域へ入射する波の到達時間(time‐of‐flight)および振幅は、セラピーのエネルギーが伝達される前および後で同じである。このようにして、セラピーの後に測定される振幅の変化および時間の変化は、処置された組織に実質的に起因する。
【0079】
図14Cを参照すると、イメージング/セラピーを組み合わせたトランスデューサアセンブリ1300は小さい領域1480を加熱するために使用され、温度モニタリングサブシステム1430はディスプレイ1450に接続されている。温度モニタリングサブシステム1430はまた、適切なケーブル1410などによってトランスデューサアセンブリ1300に接続される。この例に従って、全体積がスキャンされ、パルスエコーをスイープすることによって、効果的な熱線量(時間/温度の履歴)(例えば再交差された体積)が決定され得る。熱線量の用語は温度と継続期間との積分関数と関連し、それによって例えば壊死の決定が行われ得る。
【0080】
本発明は様々な例示的な実施形態を参照して上述されている。しかしながら、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に変更および修正を行い得ることを認識る。例えば、操作上のステップを実行するためのコンポーネントと共に様々な操作上のステップが、特定のアプリケーションに従った代替的な方法で、またはシステムの動作と関連する任意の数のコスト関数を考慮して、実装され得る。例えば様々なステップが削除され、修正され、または他のステップとの組合せられ得る。さらに、上述のとおりの可変深度トランスデューサを使用した超音波処置のための方法およびシステムは、患者のそばにいる医療従事者による使用にふさわしいが、そのシステムはまた、遠隔的にもアクセスされ得、すなわち、医療従事者は、衛星/ワイヤレスによって、またはIPもしくはデジタルケーブルネットワークおよび同様のものなどのようなワイヤーによる接続などによって、様々な通信方法で伝達されるイメージング情報を有する遠隔ディスプレイを通じて見ることができ、トランスデューサの適切な配置に関して現地の従事者に指示し得ることに留意すべきである。さらに、様々な例示的な実施形態は非侵襲性の構成を備え得るが、例示的な可変深度トランスデューサシステムはまた、少なくともある水準の侵襲性の処置アプリケーションのためにも構成され得る。これらのおよび他の変更または修正は、特許請求の範囲で述べられるように、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図8
図12A
図12B
図14B
図14C
図4
図5A
図5B
図6
図7
図9
図10
図11
図13
図14A