(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第2のポリマー材料の連続的なマトリックス中に部分的に封入された第1のポリマー材料の複数の第1の区域を含む複合層であって、前記第1のポリマー材料の全ての第1の区域が、前記複合層の1つの主表面上にのみ露出領域を有し、
それぞれの第1の区域が中心点を有し、第2の区域により隔てられた2つの中心点の間には長さがあり、前記長さには平均があり、第2の区域により隔てられた2つの中心点の間の前記長さの変動量は、前記長さの前記平均の20パーセント以内であり、
前記第1のポリマー材料が、第1の剥離剤を有する第1の接着材料からなり、前記第2のポリマー材料が、前記第1の剥離剤とは剥離性が異なる第2の剥離剤を有する第2の接着材料からなる、複合層。
前記第2のポリマー材料が、前記複合層の同一の前記主表面上に前記第1の区域の前記露出領域として主表面を有し、それぞれの第1の区域の露出領域が、1mm以下の前記主表面と平行の最大寸法を有する、請求項1に記載の複合層。
前記複合層が、前記主表面と第2の概ね相対する主表面との間で定義される、平均厚さを有し、かつ前記それぞれの第1の区域の露出領域が、前記主表面から測定したときに、前記複合層の前記平均厚さの5パーセント以上である、前記主表面に垂直な高さを有する、請求項1または2に記載の複合層。
【発明を実施するための形態】
【0007】
一部の実施形態では、本明細書で使用される押し出しダイは、相互に隣接して配置された複数のシムを含み、シムは、第1のキャビティ、第2のキャビティ、及びダイスロットを画定し、ダイスロットは遠位の開口を有し、複数のシムのそれぞれは遠位の開口の一部を画定し、シムの少なくとも第1のものは、第1のキャビティとダイスロットとの間の通路を提供し、シムの少なくとも第2のものはキャビティとダイスロットとの間の通路を提供し、第2のキャビティとダイスロットとの間の通路を提供するシムは、第1及び第2の相対する主表面を有し、並びに通路は、第1の主表面から第2の主表面まで延在する。
【0008】
一部の実施形態では、本明細書で使用される押し出しダイは、相互に隣接して配置された複数のシムを含み、シムは第1のキャビティ、第2のキャビティ、及びダイスロットを画定し、ダイスロットは遠位の開口を有し、複数のシムのそれぞれは遠位の開口の一部を画定し、シムの少なくとも第1のものは、第1のキャビティとダイスロットとの間の通路を提供し、シムの少なくとも第2のものはキャビティとダイスロットとの間の通路を提供し、シムはそれぞれ第1及び第2の相対する主要表面及び主要表面に垂直な厚さを有し、並びに通路は、それぞれのシムの厚さを通って完全に延在する。
【0009】
一部の実施形態では、本明細書で使用される押し出しダイは、相互に隣接して配置された複数のシムを含み、シムは第1のキャビティ、第2のキャビティ、及びダイスロットを画定し、ダイスロットは遠位の開口を有し、複数のシムのそれぞれは遠位の開口の一部を画定し、シムの少なくとも第1のものは、第1のキャビティとダイスロットとの間の導管を提供し、シムの少なくとも第2のものは、キャビティとダイスロットとの間の導管を提供し、300Pa
*sの粘度(220℃における)を有する流体を押し出しダイから押し出す場合には、流体は2000/sec未満の剪断速度を有する。
【0010】
一部の実施形態では、本明細書で使用される押し出しダイは、相互に隣接して配置された複数のシムを含み、シムは第1のキャビティ、第2のキャビティ、及びダイスロットを画定し、ダイスロットは遠位の開口を有し、複数のシムのそれぞれは遠位の開口の一部を画定し、シムの少なくとも第1のものは、第1のキャビティとダイスロットとの間の通路を提供し、シムの少なくとも第2のものはキャビティとダイスロットとの間の通路を提供し、シムの少なくとも1つは第1又は第2のキャビティのいずれかとダイスロットとの間の導管を提供しないスペーサーシムである。
【0011】
一般に、本明細書に記載の複合層を作製する方法は、
所望の複合層構成をもたらすように配列された明細書に記載の押し出しダイを準備する工程、
第1の押し出し可能なポリマー材料を第1のキャビティの中に供給する工程、
第2の押し出し可能なポリマー材料を第2のキャビティの中に供給する工程、及び
第1及び第2のポリマー材料をダイスロット及び遠位の開口から押し出して、複合層をもたらす工程を含む。
【0012】
一部の実施形態では、本明細書に記載の複合層を作製する方法は、
所望の複合層構成を提供するように配列された明細書に記載の押し出しダイであって、押し出しダイが相互に隣接して配置された複数のシムを含み、シムが第1のキャビティ、第2のキャビティ、及びダイスロットを画定し、ダイスロットが遠位の開口を有し、複数のシムのそれぞれが遠位の開口の一部を画定し、シムの少なくとも第1のものが第1のキャビティとダイスロットとの間に導管を提供し、シムの少なくとも第2のものがキャビティとダイスロットとの間に導管を提供する、押し出しダイを準備する工程、
第1の押し出し可能なポリマー材料を第1のキャビティの中に供給する工程、
第2の押し出し可能なポリマー材料を第2のキャビティの中に供給する工程、及び
第1及び第2のポリマー材料をダイスロット及び遠位の開口から押し出して、第1のポリマー材料の少なくとも1つの識別できる領域及び第2のポリマー材料の少なくとも1つの識別できる領域を含む、複合層を提供する工程を含む。
【0013】
典型的には、シムの全部は必ずしも通路を持たず、一部は、第1又は第2のキャビティのいずれかとダイスロットとの間に導管を提供しないスペーサーシムであってもよい。第1のキャビティとダイスロットとの間で通路を提供するシムの数は、第2のキャビティとダイスロットとの間で通路を提供するシムの数に等しいか又は等しくなくともよい。
【0014】
一部の実施形態では、本明細書に記載の押し出しダイは、複数のシムを支持するために一対のエンドブロックを含む。これらの実施形態では、エンドブロック対の間のコネクタの通路のために、シムの1つ又は全部が、それぞれ1つ以上のスルーホールを有することが便利であることがある。当業者ならば押し出しダイ組み立てるための他の代替物を思いつくであろうが、このようなスルーホール内に配設されたボルトは、シムをエンドブロックに組み立てるための1つの便宜的な手段である。一部の実施形態では、少なくとも1つのエンドブロックは、流体材料をキャビティの一方又は両方の中に導入するための入口孔を有する。
【0015】
一部の実施形態では、シムは、さまざまな形のシムの反復配列を提供するプランに従って組み立てられる。反復配列は、1つの繰り返し当たり2つ以上のシムを有することができる。第1の例に対しては、2つのシム反復配列は、ダイスロットと、第2のキャビティとダイスロットとの間で導管及び第2のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシムとの間で導管を含むことができる。第2の例に対しては、4つのシム反復配列は、第1のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシム、スペーサーシム、第2のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシム、及びスペーサーシムを含むことができる。
【0016】
例えば、シム反復配列内の通路の形状は、同一であるか又は異なってもよい。例えば、一部の実施形態では、第1のキャビティとダイスロットとの間で導管をもたらすシムは、第2のキャビティとダイスロットとの間で導管をもたらすシムと比較して、流れの制約を有するかもしれない。例えば、シムの反復配列内の遠位の開口の幅は、同一であるか又は異なってもよい。例えば、第1のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシムにより提供される遠位の開口の一部は、第2のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシムにより提供される遠位の開口の一部よりも狭いことができる。
【0017】
例えば、シムの反復配列内のダイスロットの形状は、同一であるか又は異なってもよい。例えば、第1のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシム、スペーサーシム、第2のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシム、及びスペーサーシムを有して、第2のキャビティとダイスロットとの間で導管を提供するシムが、遠位の開口の両方の縁からずらされた狭窄した通路を有する4シム反復配列が使用可能である。
【0018】
一部の実施形態では、組み立てられたシム(エンドブロックの間で簡易的にボルト締めされた)はマニホールド内で更にクランプされる。マニホールド本体は、少なくとも1つ(又はそれ以上;通常2つ)のマニホールドをその中に有し、マニホールドは出口を有する。膨張シール(例えば、銅でできている)は、膨張シールが、キャビティ(一部の実施形態では、第1及び第2のキャビティの両方の一部)の少なくとも1つの一部を画定し、並びに膨張シールがマニホールドとキャビティとの間の導管を可能とするように、マニホールド本体及びシムをシールするように配設される。
【0019】
本明細書に記載のダイの一部の実施形態では、第1の通路は、第1の平均長さ及び第1の平均の最小の垂直寸法を有し、第1の平均の長さ:第1の平均の最小の垂直の寸法の比が、200:1(一部の実施形態では、150:1、100:1、75:1、50:1、又は更に10:1)から1:1超(一部の実施形態では、2:1)(典型的には、50:1〜2:1)の範囲にあり、第2の通路が第2の平均の長さ及び第2の平均の最小の垂直の寸法を有し、並びに第2の平均の長さ:第2の平均の最小の垂直寸法の比が、200:1(一部の実施形態では、150:1、100:1、75:1、50:1、又は更に10:1)から1:1超(一部の実施形態では、2:1)(典型的には、50:1〜2:1)にある。
【0020】
本明細書に記載のダイの一部の実施形態では、300Pa
*sの粘度(220℃における)を有する流体を押し出しダイから押し出す場合には、この流体は、2000/sec未満の剪断速度を有する。ここで、粘度は、毛細管レオメーター(商品名「Advanced Rheometer System」;Model RH−2000でRosand Precision Ltd(West Midland,England)から入手可能)を用いて求められる。
【0021】
本開示の別の態様に従って、複合層を作製する方法が提供され、本方法は、押し出しダイが相互に隣接して配置された複数のシムを含み、シムが第1のキャビティ、第2のキャビティ、及びダイスロットを画定し、ダイスロットが遠位の開口を有し、複数のシムのそれぞれが遠位の開口の一部を画定し、シムの少なくとも第1のものが第1のキャビティとダイスロットの間に導管を提供し、シムの少なくとも第2のものがキャビティとダイスロットの間に導管を提供する、押し出しダイを準備する工程、第1の押し出し可能なポリマー材料を第1のキャビティの中に供給する工程、第2の押し出し可能なポリマー材料を第2のキャビティの中に供給する工程、第1及び第2のポリマー材料をダイスロット及び遠位の開口から押し出して、第1のポリマー材料の少なくとも1つの識別できる領域及び第2のポリマー材料の少なくとも1つの識別できる領域を含む、複合層を提供する工程を含む。この文脈で使用されるとき、「押し出し可能なポリマー材料」は、押し出し時に100パーセント固体のポリマー材料を指す。
【0022】
この方法の実施において、第1及び第2のポリマー材料は、単純に冷却することにより固化されることもある。このことは、外気により受動的に、又は例えば、押し出した第1及び第2のポリマー材料を冷やした表面(例えば、チルドロール)上で急冷することにより能動的に便宜的に行うことができる。一部の実施形態では、第1の及び/又は第2のポリマー材料は、固化するには架橋が必要な低分子量ポリマーであり、これは、例えば、電磁波又は粒子の照射により行うことができる。
【0023】
一部の実施形態では、ダイの遠位の開口は、少なくとも100:1(一部の実施形態では、少なくとも500:1、1000:1、2500:1、又は更に少なくとも5000:1まで)のアスペクト比を有する。
【0024】
本明細書に記載の方法は、さまざまな圧力レベルで操作可能であるが、多くの便利な溶融ポリマーの操作に対しては、第1のキャビティ中の第1のポリマー材料及び/又は第2のキャビティ中のポリマー材料は、100psi(689kPa)超の圧力に保たれる。第1及び第2のキャビティ経由で押し出される材料の量は、等しくてもよく、又は異なってもよい。特に、容積に関する、遠位の開口を通る第1のポリマー材料と遠位の開口を通る第2のポリマー材料の比は、5:1以上、10:1、20:1、25:1、50:1、75:1、又は更に100:1であることができる。
【0025】
この方法は、ダイスロットについての、ある範囲の大きさにわたって操作され得る。一部の実施形態では、第1及び第2のポリマー材料は、固化しない間に必要以上に長く接触させておかないことが好都合であることがある。第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料が、遠位の開口から25mmを超えない(一部の実施形態では、20mm、15mm、10mm、5mmを超えない、又は更に1mmを超えない)距離で相互に接触するように、本開示の方法の実施形態を操作することが可能である。この方法は、0.025mm〜1mmの範囲の厚さを有する複合層の作製に使用され得る。
【0026】
図1を参照すると、本開示の押し出しダイ30の代表的な実施形態の分解組立図が図示されている。押し出しダイ30は複数のシム40を含む。一部の実施形態では、さまざまな形(シム40a、40b、及び40c)の多数の極めて薄いシム40(通常、数1000のシム;一部の実施形態では、少なくとも1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、又は更に少なくとも10,000)が、2つのエンドブロック44a及び44bの間で圧縮されている。便宜的には、ファスナー(例えば、ナット48に対してねじを切ったスルーボルト46)を使用して、スルーホール47に通すことにより、押し出しダイ30の構成要素を組み立てる。入口管継手50a及び50bをエンドブロック44a及び44b上に設けて、押し出し用材料を押し出しダイ30の中に導入する。一部の実施形態では、入口管継手50a及び50bを慣用の形の溶融体の列に接続する。一部の実施形態では、カートリッジヒーター52を押し出しダイ30中の収容部54の中に挿入して、ダイ中にある間押し出し材料を望ましい温度に維持する。
【0027】
ここで、
図2を参照すると、
図1からのシム40aの平面図が図示されている。シム40aは、第1の開口60a及び第2の開口60bを有する。押し出しダイ30を組み立てたとき、シム40中の第1の開口60aは、第1のキャビティ62aの少なくとも一部を一緒に画定する。同様に、シム40中の第2の開口60bは、第2のキャビティ62bの少なくとも一部を一緒に画定する。便宜的には、押し出し材料は入口孔50a経由で第1のキャビティ62aに入り、便宜的には、押し出し材料は入口孔50bで第2キャビティ62bに入る。シム40aは、スロット66中で終わるダイスロット64を有する。シム40aは、第1のキャビティ62aとダイスロット64との間で導管を形成する通路68aを更に有する。
図1の実施形態では、シム40bは、第2のキャビティ62bとダイスロット64との間で導管を形成する代わりに通路を有する、シム40aの鏡像である。
【0028】
ここで
図3を参照すると、
図1からのシム40cの平面図が図示されている。シム40cは、第1又は第2のキャビティ62a及び62bのいずれかとダイスロット64との間で導管を有さない。
【0029】
ここで
図4を参照すると、
図1のダイ30に類似したダイスロットで組み立てられたダイスロットのセグメントの一部を切り取った斜視詳細図が図示されている。
図4は、便宜的には一緒になってシムの反復配列を形成する4つの隣接するシムを示すが、この実施形態では、
図1で配列が示されるシム40bはシム90により置き換えられたものである。シム40bと同じように、シム90は、キャビティ62bの一部に至る通路68を有する。しかしながら、シム90は、面積を低減し、通路68がダイスロット64の中に空になることができる、流れの絞り92を有する。ダイ30に類似したダイをこの形のシムとこの方法で組み立て、2つの流動性ポリマーを含有する組成物を圧力下でキャビティ62a及び62bに導入すると、
図5に概略を図示した共押し出しされた複合層が形成される。
【0030】
ここで
図5を参照すると、
図4に図示した組み立てたダイにより形成される複合層の断面図が図示されている。複合層94は、キャビティ62bから分配された、材料96bの反復垂直領域を有する。材料96bのこれらの領域は、材料96bの面積が複合層94の第1の主表面98上で露出し、複合層94の第2の主表面100上では露出しないように、材料96a中に部分的に封入されている。
【0031】
ここで
図6を参照すると、
図1のダイ30に類似したダイスロットで組み立てられたダイのセグメントの一部を切り取った斜視詳細図が図示されている。
図6は、便宜的にシムの反復配列を一緒になって形成する、4つのシムを示す。第1に図の向きに左から右の配列をしているのはシム109である。この図では、キャビティ62aの一部に通じる通路68aが見える。第2に配列中にあるのはスペーサーシム40cである。第3に配列中にあるのはシム110である。
図6では見えないが、シム110は、図の向きで下方に通じ、導管にキャビティ62bを付与する通路68bを有する。第4に配列中にあるのは第2のスペーサーシム40cである。ここで示されている実施形態は、スロット66が全てのシムに対して等しい高さのものである必要がないという主張を支持する。下記の
図7で注目されるように、第1のキャビティ62aの中に流入する材料は、キャビティ62bから押し出された材料114bから形成される表面から上方に延在する一連のリブ114aを作り出す。ダイ30に類似したダイをこの形のシムとこの方法で組み立て、2つの流動性ポリマーを含有する組成物を圧力下でキャビティ62a及び62bに導入すると、
図7に概略を図示した共押し出しされた複合層112が形成される。
【0032】
ここで
図7を参照すると、
図6に図示した組み立てたダイにより形成される複合層の断面図が図示されている。
図7に対する切断線は、完成した複合層のクロスウエブ方向にある。複合層112は、複合層114b上にリブを形成する材料114aの反復区域を有する。
【0033】
図8を参照すると、本開示による押し出しダイ30’の代替の実施形態の斜視分解組立図が図示されている。押し出しダイ30’は複数のシム40’を含む。図示した実施形態では、さまざまな形(シム40a’、40b’、及び40”c’)の多数の極めて薄いシム40’が、2つのエンドブロック44a’及び44b’の間で圧縮されている。便宜的には、スルーボルト46及びナット48を使用して、シム40’をエンドブロック44a’及び44b’に組み付ける。
【0034】
この実施形態では、エンドブロック44a’及び44b’を、シム40’並びにエンドブロック44a’及び44bに圧縮ブロック204を押し付けるボルト202によりマニホールド本体160に締め付ける。入口管継手50a’及び50b’もマニホールド本体160に取り付ける。これらは、2つの内部マニホールド付きの導管中にあり、そのうちの出口206a及び206bのみを
図8中で見ることができる。入口管継手50a’及び50b’経由で別々に本体160に入る溶融ポリマー材料は、内部マニホールドから出口206a及び206bを出て、整合プレート210中の通路208a及び208bから開口168a及び168b(
図9中に見える)の中を通る。
【0035】
膨張シール164は、シム40’と整合プレート210との間に配設される。膨張シール164は、シム40’と共に第1及び第2のキャビティ(
図9中の62a及び62b)の容積を一緒に画定する。膨張シールは、溶融ポリマーの押し出しにおいて遭遇する高温に耐え、組み立てられたシム40’の多分若干平坦でない後表面に対してシールする。膨張シール164は、シム40’及びマニホールド本体160の両方に対して便宜的に使用されるステンレススチールよりも高い熱膨張係数を有する銅でできていてもよい。別の有用な膨張シール164材料は、シリカ充填剤入りのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ガスケット(商品名「GYLON 3500」及び「GYLON 3545」でGarlock Sealing Technologies(Palmyra,NY)から入手可能な)を含む。
【0036】
カートリッジヒーター52を本体160の中に、便宜的には
図1中の収容部54に類似のマニホールド本体160の背部の収容部の中に挿入してもよい。カートリッジヒーターをスロット66に垂直の方向に挿入するということは、それがダイの差分的な加熱をその幅にわたって促進する点で
図8の実施形態の利点である。便宜的には、支持体212及び214により搭載するためにマニホールド本体160を握り、ボルト216によりマニホールド本体160に簡便に取り付ける。
【0037】
図9を参照すると、
図8からのシム40a’の平面図が図示されている。シム40a’は、第1の開口60a’及び第2の開口60b’を有する。押し出しダイ30’を組み立てるとき、シム40’中の第1の開口60a’は、第1のキャビティ62a’の少なくとも一部を一緒に画定する。同様に、シム40’中の第2の開口60b’は、第1のキャビティ62a’の少なくとも一部を一緒に画定する。シム40a’のベースエンド166は、押し出しダイ30’を組み立てるとき、膨張シール164に接触する。便宜的に、押し出し材料は、膨張シール164中の開口及びシム開口168a経由で第1のキャビティ62aに入る。同様に、便宜的に、押し出し材料は、膨張シール164中の開口及びシム開口168a経由で第1のキャビティ62aに入る。
【0038】
シム40a’は、スロット66中で終わるダイスロット64を有する。シム40a’は、第1のキャビティ62a’とダイスロット64との間で導管を提供する通路68a’を更に有する。
図8の実施形態では、シム40b’は、第2のキャビティ62b’とダイスロット64との間で導管を形成する代わりに通路を有する、シム40a’の鏡像である。強度部材170は、隣接のキャビティ及び通路を塞いでいるように見えるが、これは錯覚であり、押し出しダイ30’を完全に組み立てたとき、流れは、図面寸法の面に垂直な経路を有する。
【0039】
図10を参照すると、
図8からのシム40c’の平面図が図示されている。シム40c’は、第1又は第2のキャビティ62a’及び62b’のいずれかとダイスロット64との間で導管を有していない。
【0040】
図11を参照すると、内部の部品を見えるようにするために除去したシム40’の大部分を除いて、
図8の押し出しダイ30’の斜視図が、組み立てられた状態で図示されている。
図8及び
図11の実施形態は、
図1の実施形態よりも複雑であるが、いくつかの利点を有する。第1に、それによって、加熱に対してより精密な制御が可能となる。第2に、マニホールド本体160を使用することによって、シム40’の中心でのフィードが可能となり、押し出されたフィルム中の左右の均一性が増加する。第3に、前方に突き出したシム40’によって、遠位の開口66を、混み合った製造ライン上で狭い場所にはめ込むことが可能となる。シムは、例えば、0.025mm(1mil)〜1mm(40mil)の厚さを含む、他の厚さも有用であり得るが、典型的には、0.05mm(2mil)〜0.25mm(10mil)厚である。それぞれの個別のシムは、好ましくは0.005mm(0.2mil)未満、より好ましくは0.0025mm(0.1mil)未満の変動の、概ね均一な厚さのものである。
【0041】
シムは、典型的には、金属、好ましくはステンレススチールである。熱サイクルに伴う大きさの変化を低減するために、金属シムは、好ましくは熱処理される。
【0042】
シムは、ワイヤ放電加工及びレーザー機械加工を含む慣用の方法により製造可能である。しばしば、複数のシートを積み重ね、次いで所望の開口を同時に作製することにより、複数のシムが同時に作製される。流れチャンネルの変動は、0.025mm(1mil)以内、より好ましくは、0.013mm(0.5mil)以内である。
【0043】
本明細書に記載のダイからの押し出し、本明細書に記載の方法、及び本明細書に記載の複合層用の好適なポリマー材料としては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン及びポリエチレン)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)及びコポリマー並びにこれらのブレンドを含む、熱可塑性樹脂が挙げられる。本明細書に記載のダイからの押し出し、本明細書に記載の方法、及び本明細書に記載の複合層用の好適なポリマー材料としては、エラストマー材料(例えば、ABAブロックコポリマー、ポリウレタン、ポリオレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、メタロセンポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、エチレンビニルアセテートエラストマー、及びポリエステルエラストマー)が挙げられる。本明細書に記載のダイからの押し出し、本明細書に記載の方法、及び本明細書に記載の複合層用の代表的な接着剤としては、アクリレートコポリマー感圧接着剤、ゴムベースの接着剤(例えば、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリブタジエンブチルゴム、スチレンブロックコポリマーゴムなどをベースとする接着剤)、シリコーンポリウレア又はシリコーンポリオキサミドをベースとする接着剤、ポリウレタン型接着剤、及びポリ(ビニルエチルエーテル)、並びにコポリマー又はこれらのブレンドが挙げられる。他の望ましい材料には、例えば、スチレン−アクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルローストリアセテート、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート、ナフタレンジカルボン酸をベースとするコポリマー又はブレンド、ポリオレフィン、ポリイミド、これらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
【0044】
一部の実施形態では、第1及び第2のポリマー材料は、それぞれ、異なる屈折率(すなわち、一方が他方よりも比較的高い)を有する。
【0045】
一部の実施形態では、第1の及び/又は第2のポリマー材料は、機能性(例えば、光学的効果)及び/又は美的目的(例えば、それぞれが異なる色/色合いを有する)のために着色剤(例えば、顔料及び/又は染料)を含む。さまざまなポリマー材料中での使用に好適な着色剤は、当業界で既知のものである。着色剤により与えられる代表的な色としては、白色、黒色、赤色、ピンク色、オレンジ色、黄色、緑色、水色、紫色、及び青色が挙げられる。一部の実施形態では、第1及び/又は第2のポリマー材料に対してしかるべき不透明度を有することは望ましいレベルである。使用される着色剤の型及び所望の不透明度、並びに例えば、複合物品の特定の区域の大きさ及び形状は、使用される着色剤の量に影響を及ぼす。具体的な実施形態で使用される着色剤の量は、当業者ならば容易に決定することができる(例えば、所望の色、色調、不透明度、透明度などを得るために)。所望ならば、第1及び第2のポリマー材料を、同一又は異なる色を有するように配合してもよい。
【0046】
一部の実施形態では、第1及び/又は第2のポリマー材料は接着材料を含む。一部の実施形態では、第1の接着材料は第1の剥離剤を有し、第2の接着材料は第2の剥離剤を有し、第1及び第2の剥離剤が異なる剥離性を有する。
【0047】
更に具体的には、例えば、
図7に概略的に示したものなどの実施形態に対しては、望ましいポリマーとしては、材料96a中への部分的な封入には、93%エチルヘキシルアクリレートモノマー及び7%アクリル酸モノマーからなるアクリレートコポリマー感圧接着剤(米国特許第2,884,126号(Ulrich)で概略述べられている通りに作製)、及び反復垂直領域96bにはポリエチレンポリマー(例えば、商品名「EXACT 3024」でExxon Mobil Chemical Company(Houston,TX)から入手可能)が挙げられる。上記のポリエチレンポリマーは、タックのレベルの低い別の接着剤により置き換え可能である。例としては96%ヘキシルアクリレートモノマー及び4%アクリル酸モノマーからなるアクリレートコポリマー感圧接着剤が挙げられ、低タックの接着剤が同一の反復垂直領域96bに対して使用される。
【0048】
材料114aの反復領域に望ましいかもしれない別のアクリレートコポリマー感圧接着剤は、開示が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第6,171,985号(Josephら)の実施例で一般に作製されるブローマイクロファイバー・アクリレート・PSAウエブ(接着剤1)として使用される接着剤であり、これは、その開示が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第5,648,166号(Dunshee)の実施例2で一般に作製される、イソオクチルアクリレート/アクリル酸/スチレンマクロマーコポリマー(IOA/AA/Sty,92/4/4)である。
【0049】
更に具体的には、例えば、
図9に概略的に示したものなどの実施形態に対しては、望ましいポリマーとしては、材料114aの反復領域には93%エチルヘキシルアクリレートモノマー及び7%アクリル酸モノマーからなるアクリレートコポリマー感圧接着剤(米国特許第2,884,126号(Ulrich)で概略述べられている通りに作製)が、及びリブ114bにはポリエチレンポリマー(例えば、商品名「EXACT 3024」でExxon Mobil Chemical Company(Houston,TX)から入手可能)が挙げられる。材料114aの反復領域に望ましいかもしれない別のアクリレートコポリマー感圧接着剤は、開示が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第6,171,985号(Josephら)の実施例で一般に作製されるブローマイクロファイバー・アクリレート・PSAウエブ(接着剤1)として使用される接着剤であり、これは、その開示が参照により本明細書に組み込まれている、米国特許第5,648,166号(Dunshee)の実施例2で一般に作製される、イソオクチルアクリレート/アクリル酸/スチレンマクロマーコポリマー(IOA/AA/Sty,92/4/4)である。
【0050】
図5で概略的に示されるような実施形態に対する代表的な使用としては2つの異なる接着剤(すなわち、2つの異なる接着性を呈する接着剤)を用いる接着テープ及び投射スクリーンが挙げられる。
【0051】
図7のポリマーで概略的に示されるような実施形態に対する代表的な使用としては、接着テープ及び疎水性/親水性フィルム構造体が挙げられる。
【0052】
接着剤を用いる一部の代表的な実施形態では、接着剤は異なる接着性を有する(例えば、一方が比較的強い接着特性を有し、他方が比較的弱い接着特性を有する)。接着剤の機能性のタイプとしては例えば、一緒に加工されて、所望の表面に対して(例えば、皮膚及び/又は他の物品への;プラスチック(例えば、PVC又は他の配管、シリコーン))にさまざまな接着性をもたらす異なる接着性を有する接着剤が挙げられる。接着剤の組み合わせは、例えば、皮膚に対して比較的温和であるか、又は最小量の皮膚細胞を除去するように加工可能である。
【0053】
例えば、一部の代表的な構成では、一方の接着剤が他方の接着剤の上に突出することができる。例えば、再度
図7を参照すると、114bは比較的低接着の接着剤であり、114aは比較的高接着の接着剤であり、使用者は、物品が手又は手袋にくっつくことなく、複合接着物品を取り扱うことができる。物品を皮膚上で所定の位置においたならば、使用者は、物品を押し付け、所定の場所にしっかりと固定することができる。あるいは、例えば、接着剤は、皮膚温度と同一の温度に平衡化されれば、所定の位置で流動することができる。96aが比較的低接着接着剤であり、96bが比較的高接着接着剤である、2つの異なる接着剤を
図5に概略的に示すように押し出す場合には、同一又は類似の性能を得ることができる。
【0054】
硬化型接着剤に対しては、慣用の方法(例えば、加熱、UV、熱又は電子ビーム)を用いて硬化を行うことができる。接着剤を電子ビームにより硬化させる場合、例えば、接着剤の頂部が優先的に硬化され、接着剤の底部が接着性のより多くを維持するように、ビームの加速電圧を設定することができる。
【0055】
代表的な実施形態
1.第2のポリマー材料の連続的なマトリックス中に部分的に封入された第1のポリマー材料の複数の第1の区域を含み、第1のポリマー材料の全ての第1の区域が、複合層の1つの主表面上にのみ露出領域を有する、複合層。
【0056】
2.第2のポリマー材料が、複合層の同一の主表面上に主表面を第1の区域の露出領域として有し、それぞれの第1の区域の露出領域が、1mmを超えない(所望により、0.75mm、0.5mm、0.25mm、0.1mm、0.075mm、0.05mm、0.025mmを超えない、又は更に0.01mmを超えない;所望によって、0.01mm〜1mm、又は更に0.25mm〜1mmの範囲の)主表面と平行の最大寸法を有する代表的な実施形態1の複合層。
【0057】
3.それぞれの第1の区域が中心点を有し、第2の区域により隔てられた2つの中心点の間に長さが存在し、前述の長さの平均が存在し、第2の区域により隔てられた2つの中心点の間に長さが存在し、前述の長さの平均の20(所望によって、15、10以内、又は更に5)パーセント以内である、代表的な実施形態1又は2の複合層。
【0058】
4.複合層が、主表面と第2の概ね相対する主表面との間で定義される、平均厚さを有し、かつそれぞれの第1の区域の露出領域が、前述の主表面から測定したときに、複合層の平均厚さの少なくとも5(所望により、少なくとも10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は更に少なくとも100)パーセントである、主表面に垂直な高さを有する、代表的な実施形態1〜3のいずれかの複合層。
【0059】
5.1cm当たり少なくとも10(所望により、少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は更に少なくとも100)の識別できる第1の区域の露出領域が存在する、代表的な実施形態1〜4のいずれかの複合層。
【0060】
6.容積に関する、第2のポリマー材料と第1のポリマー材料の比が、少なくとも5:1(所望によって10:1、20:1、25:1、50:1、75:1、又は更に100:1)である、代表的な実施形態1〜3のいずれかの複合層。
【0061】
7.上記第1のポリマー材料が第1の接着材料を含む、代表的な実施形態1〜4のいずれかの複合層。
【0062】
8.第1の接着材料が第1の剥離を有する、代表的な実施形態7の複合層。
【0063】
9.第2のポリマー材料が接着材料を含む、代表的な実施形態1〜8のいずれかの複合層。
【0064】
10.上記第2の接着材料が第2の剥離を有する、代表的な実施形態9の複合層。
【0065】
本開示の利点及び実施形態を以降の実施例によって更に例示するが、これら実施例において列挙される特定の材料及びそれらの量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を不当に制限するように解釈されるべきではない。全ての部及びパーセンテージは、特に記載されていない限り、重量に基づく。
【実施例】
【0066】
(実施例1)
図1に概略を示し、
図4に概略を示した4シム反復パターンにより組み立てた共押し出しダイを準備した。反復配列におけるシムの厚さは、第1のキャビティと接続するシムについては、5mil(0.127mm)であり、第2のキャビティと接続するシムについては5mil(0.127mm)であり、どちらのキャビティとも接続を持たないスペーサーについては2mil(0.05mm)であった。シムをステンレススチールから形成し、孔を数値制御レーザーカッターにより開けた。
【0067】
2つのエンドブロック上の入口管継手をそれぞれ慣用の単軸押し出し機に接続した。押し出された材料を受け取るために、チルロールを共押し出しダイの遠位の開口に隣接して配置した。第1のキャビティ(下記の表1中のポリマー)にフィードする押し出し機にはポリエチレンペレット(Dow Corporationから商品名「ENGAGE PE 8200」で入手)を装填した。
【0068】
【表1】
【0069】
第2のキャビティ(上記の表1中のポリマーB)にフィードする押し出し機にポリエチレンペレット(「ENGAGE PE 8200」)及び5重量%の黒色ポリプロピレンカラー濃縮物(Clariant Corporationから入手)を装填した。他のプロセス条件を上記の表1に掲げる。得られる0.5mm(20mil)厚の押し出された複合層の断面を
図5に示す(ポリマーA 96a及びポリマーB 96b)。
【0070】
光学顕微鏡を用いて、ピッチ、l
7を
図5に示すように測定した。結果を下記の表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】
(実施例2)
図1に概略を示し、
図6に概略を示した4シムの反復パターンにより組み立てた共押し出しダイを準備した。反復配列におけるシムの厚さは、第1のキャビティと接続するシムについては、5mil(0.127mm)であり、第2のキャビティと接続するシムについては5mil(0.127mm)であり、どちらのキャビティとも接続を持たないスペーサーについては2mil(0.05mm)であった。シムをステンレススチールから形成し、孔を数値制御レーザーカッターにより開けた。
【0073】
2つのエンドブロック上の入口管継手をそれぞれ慣用の単軸押し出し機に接続した。押し出された材料を受け取るために、チルロールを共押し出しダイの遠位の開口に隣接して配置した。第1のキャビティ(上記の表1中のポリマーA)にフィードする押し出し機にポリプロピレンペレット(商品名「EXXONMOBIL 1024 PP」でExxon Mobil(Irving)から入手される)を装填した。第2のキャビティ(上記の表1中のポリマーB)にフィードする押し出し機にポリプロピレンペレット(商品名「EXXON MOBIL 1024 PP」及び10重量%の黒色ポリプロピレンカラー濃縮物(Clariant Corporationから入手))を装填した。他のプロセス条件を上記の表1に掲げる。得られる0.3mm(12mil)厚の押し出された複合層の断面を
図7に示す(ポリマーA 114b及びポリマーB 114a)。
【0074】
光学顕微鏡を用いて、ピッチ、l
9を
図7に示すように測定した。結果を上記の表2に示す。
【0075】
(実施例3)
図1に概略を示し、10シムの反復パターンにより組み立てた共押し出しダイを組み立てた。この10シムの反復パターンは、
図6に示したものと類似のシムを使用したが、異なる、大きな配列で使用した。ここで
図6を参照すると、この10シムの反復パターンは40a、40c、40a、40c、40a、40c、40a、40c、109、及び40cであった。上記の実施例2と同じように、反復配列中での40aシムの厚さは5mil(0.127mm)であり、110シムの厚さも5mil(0.127mm)であり、スペーサーシム40cの厚さは2mil(0.05mm)であった。シムをステンレススチールから形成し、孔を数値制御レーザーカッターにより開けた。
【0076】
93%エチルヘキシルアクリレートモノマー及び7%アクリル酸モノマーからなるアクリレートコポリマー感圧接着剤(米国特許第2,884,126号(Ulrich)に概略述べられている通りに作製)をダイの第1のキャビティの中にフィードした(表1中のポリマーA)。特に、接着剤ポンプ(商品名「2WPKR」によりBonnot Company(Uniontown,OH)から入手)を用い、加熱されたホースを用いて、この接着剤を押し出し機の中にポンプで添加した。ポンプ及びホースに温度を175℃に設定した。ポリエチレンポリマー(商品名「EXACT 3024」によりExxon Mobil Chemical Company(Houston,TX)から入手)を従来タイプのメルト列によりダイの第2のキャビティの中にフィードした(表1中のポリマーB)。
【0077】
チルロールを押し出しダイの遠位の開口に隣接して配置し、2mil(0.05mm)厚の剥離コーティング付きのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名「2.0 CL PET 7340AM」でLoparex LLC(Willowbrook,IL)から入手)をチルロールの周りに送って、押し出された材料を剥離側で受け取った。3mil(75マイクロメートル)厚のコーティングがフィルム上に押し出されるように、ライン速度を調整した。他のプロセス条件を上記の表1に詳しく示す。
【0078】
シムのこの配列によって、一方の面で固体接着剤であり、他方の面で規則的に間隔をおいたポリエチレンリブにより破壊された大部分感圧の接着剤である、押し出された複合層が作製された。この複合層は商品的に有用な低タックの感触を呈した。この複合層は、例えば、ネオプレン手袋により扱う場合には、手袋にくっつかない傾向のものであった。しかしながら、この複合層は、皮膚などの可撓性基材上にしっかりと固定すると、しっかりと係留する傾向があった。裏材の可撓性及び感圧接着剤側の表面の可撓性をつり合わせることによって、テープを独自設計した接着性とすることが可能となる。延伸可能な裏材を使用することにより、接着性能も剥離について独自設計のものとすることができる。これによって、使用者は、テープ裏材及び接着剤を延伸することにより、接着剤を剥離することが可能となる。このような目的に有用な裏材の例は、ポリエステルスパンレース布地(商品名「SOFTESSE 8051」でDuPont(Old Hickory,TN)から入手可能)である。接着剤及びポリエチレンストランドを延伸方向に垂直に配列することにより、剥離先端で反復的な崩壊部を作ることができ、それによって軽度のトラウマで使用者がテープを皮膚から除去すること可能となる。
【0079】
(実施例4)
図1に概略を示した共押し出しダイを12のシム反復パターンにより組み立てた。この12シムの反復パターンは、
図4に示したものと類似のシムを使用したが、異なる、大きな配列で使用した。ここで
図4を参照すると、この12シムの反復パターンは、90、40c、90、40c、90a、40c、40a、40c、40a、40c、40a、及び40cであった。反復配列中の「40a」シムの厚さは、5mil(0.127mm)であり、「90」シムの厚さも5mil(0.127mm)であり、スペーサーシム「40c」の厚さは2mil(0.05mm)であった。シムをステンレススチールから形成し、孔を数値制御レーザーカッターにより開けた。
【0080】
93%エチルヘキシルアクリレートモノマー及び7%アクリル酸モノマーからなるアクリレートコポリマー感圧接着剤(米国特許第2,884,126号(Ulrich)に概略述べられている通りに作製)をダイの第1のキャビティの中にフィードした(表1中のポリマーA)。特に、接着剤ポンプ(「2WPKR」)を用い、加熱されたホースを用いて、この接着剤を押し出し機の中にポンプで添加した。ポンプ及びホースに温度を175℃に設定した。ポリエチレンポリマー(「EXACT 3024」)を従来のタイプのメルト列によりダイの第2のキャビティの中にフィードした(表1中のポリマーB)。
【0081】
チルロールを押し出しダイの遠位の開口に隣接して配置し、2mil(0.05mm)厚の剥離コーティング付きのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(「2.0 CL PET 7340AM」から入手)をチルロールの周りに送って、押し出された材料を剥離側で受け取った。3mil(75マイクロメートル)厚のコーティングがフィルム上に押し出されるように、ライン速度を調整した。他のプロセス条件を上記の表1に詳しく示す。
【0082】
得られた複合層は
図5のフィルムに若干類似していたが、囲まれた区域はより広く、より広い間隔で配置されたものであった。
【0083】
本開示の範囲及び趣旨から外れることなく、本開示の予測可能な修正及び変更は、当業者にとって明白であろう。本開示は、例証目的のために本明細書に記載されている実施形態に限定されるべきではない。