(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、有開口ヒドロゲル10の一実施形態の平面図である。ヒドロゲル10は、上面12及び下面13を有する本体11を備える。使用中、下面13は典型的に皮膚に接触する面となり、上面12は注入メカニズム50(
図7及び8を参照)に接触する面である。ヒドロゲル本体11には、少なくとも1つの開口14が含まれ、これはヒドロゲル本体11内にあって上面12から下面13へと延在する不連続領域である。この実施形態において、開口14は保持具15によって設けられる。
【0012】
ヒドロゲルは粘着性特性を有し得る。よって、皮膚に接触する下面13は、皮膚に対する固定を提供する。更に、具体的な用途によっては、上面12(例えば、
図1に示すもの)は、注入メカニズム50に接着することができる。ヒドロゲル10内の開口14に一致する開口を有するフィルムを上面12に供給して、ヒドロゲル10と注入メカニズム50との間の接着を防ぐことが可能であることが理解される。
【0013】
様々な開示実施形態で検討されるように、保持具15(含まれている場合)は、本体11内の開口14を提供することができる任意の数の機械的デバイス又はメカニズムであり得る。保持具15は、開口14の位置に貫通穴18を形成するよう提供され得る。
図1に示される実施形態において、保持具15は中央が中実でない壁であり、これによって開口14の位置に貫通穴18を形成する。
【0014】
図1に示すヒドロゲル10は、注入メカニズム50と共に重ねて、準備した皮膚の上に直接配置することによって使用できる。注入メカニズムは、任意のタイプの経皮デバイスであり得る。典型的に、有開口ヒドロゲル10は、快適さを提供するのに最も好適であり、いくつかの実施形態においては、長期間にわたって定位置に留まる注入メカニズム(例えば、糖尿病用ポンプ、ヒューバー針、整形外科用サポートなど)に対する抗微生物効果を提供するのに最も好適である。注入デバイス50は典型的に、皮膚に侵入する部分52と、体外に留まる部分53とを有する。一実施形態において、針52は皮膚60に侵入し、ハブ53は体外に留まる。注入メカニズム50の針52は、開口14を通り抜けて皮膚60に侵入できる。
図2〜5及び7〜8に示すように、ヒドロゲル10は更に、テープ又は重なるドレッシングを用いて、皮膚60に固定され得ることが理解される。
【0015】
図1に示すヒドロゲル10は、例えば、
図8に示すように、注入メカニズム50と組み合わせて直接使用することが可能である。そのような一実施形態において、ヒドロゲル10は、注入メカニズム50の針52を支えるハブ53に一体となって接続され得る。
【0016】
図2は、ゲルドレッシング20を有する有開口ヒドロゲル10の一実施形態の平面図である。この実施形態において、有開口ヒドロゲル10には、各開口に保持具15が供給されている複数の開口14が含まれる。この実施形態においては、保持具15をそれぞれ有する5つの開口14が示されている。
図2に示されているように、開口14は様々なサイズであってもよく、この開口14は円形で示されているけれども、開口は任意のサイズ又は形状であり得ることが理解される。また、
図1に示されている実施形態と同様、この実施形態では各保持具15が、その中央が中実でない壁であり、これによって各開口14の位置に貫通穴18を形成する。使用中、注入メカニズム50の針52は、貫通穴18を通り抜けて皮膚60に侵入する。
【0017】
図2の実施形態において、ヒドロゲル10の上面はゲルドレッシング20に固定される。ゲルドレッシング20には、ユーザーの皮膚に面し得る粘着性表面を有するフィルム22を含み、これによりヒドロゲル10の皮膚に対する固定を提供する。一実施形態において、フィルム22は、ヒドロゲル10との接触面に接着剤を有さなくてもよい。フィルム22は、ヒドロゲル10の上面が注入メカニズム50に付着するのを防ぎ得る。一実施形態において、フィルム22は、注入メカニズム50を固定する助けとなるように、上面に接着剤を含み得る。一実施形態において、フィルム22は薄く透明で浸透性のフィルムであり、装着時の構造的サポートを提供するためのフレーム24を含み得る。ゲルドレッシング20の高い浸透性を更に助けるため、例えば、米国特許公開第2008−0233348号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているように、接着剤を不連続パターンで塗布することができる。皮膚60に装着した後、フレーム24はフィルム22から除去することができる。一実施形態において、フィルム22には、ヒドロゲル10の開口14に一致する開口を含む。
【0018】
図2に示すヒドロゲル10は、重なっている注入メカニズム50と共に、準備した皮膚の上に直接、ヒドロゲル含有ゲルドレッシング20を配置するのに使用することができる。注入メカニズム50の針52は、貫通穴18を通り抜けて皮膚60に侵入する。
【0019】
図1及び2は、注入メカニズム50がヒドロゲル10に接触して配置されているとき、保持具15がヒドロゲル10の本体11内に概ね留まるような固定メカニズムである実施形態を示す。
図3〜5は、注入メカニズム50がヒドロゲル10に接触して配置されているとき、保持具15がヒドロゲル10の本体11から剥離可能であり、そこに留まらないような実施形態を示す。
【0020】
図3は、有開口ヒドロゲル10の一実施形態の側面図である。
図2と同様、ヒドロゲル10にはゲルドレッシング20が含まれる。この実施形態において、有開口ヒドロゲル10には、保持具15によって提供される開口14が含まれる。
【0021】
図3のこの実施形態において、ヒドロゲル10の上面12は、ゲルドレッシング20に固定されて示されている。ゲルドレッシング20には、皮膚60に面し得る接着剤表面23を有するフィルム22を含み、これによりヒドロゲル10の固定を提供する。この実施形態において、ゲルドレッシング20には、ドレッシング装着中の構造的サポートを提供するフレーム24が含まれる。ベースシート26は、ヒドロゲル10の下面13に含まれる。この実施形態において、保持具15は、ベースシート26に接着され、ここから延在するピンである。図示されているように、保持具15はヒドロゲル10の本体11、並びにゲルドレッシング20のフィルム22を通り抜ける。保持具15は本体のみを通り抜けるが、ゲルドレッシング20のフィルム22は通り抜けない状態でもよいことが理解されよう。ベースシート26には剥離剤が含まれ、これによりヒドロゲル10及びフィルム22の接着剤表面23への剥離可能な連結が可能になる。
【0022】
図3は、ヒドロゲル10を超えて延在するフィルム22を含むゲルドレッシング20を示す。いくつかの実施形態において、フィルムはヒドロゲル10の上面12のみに提供され、ベースシートは下面13のみに提供され得ることが理解されよう。
【0023】
図4は、有開口ヒドロゲル10の一実施形態の側面図である。この実施形態において、ゲルドレッシング20全体の代わりに、本体11の上面12にあるフィルム22のみが含まれる。本体11の下面13のベースシート26が含まれる。ヒドロゲル10は、フィルム22とベースシート26のいずれか一方又は両方からわずかに引っ込んでおり、シートの除去の助けとなる延長タブを提供し得る。保持具15はベースシート26とフィルム22の両方から、ヒドロゲル本体11へと部分的に延在している。この実施形態において、少なくともベースシート26はヒドロゲル本体11から剥離可能である。保持具15は中実の本体であってもよく、あるいは、注入メカニズム50の針52が通り抜ける貫通穴18を提供するための開口部を含んでもよい。よって、この実施形態に関して、フィルム22は除去して貫通穴18を提供することができ、又は一実施形態においてフィルム22は保持具15と共にヒドロゲル10上に留まって貫通穴18を提供することができる。
【0024】
装着ニーズに応じて、
図3及び4に示されている実施形態に関して、フィルム22はヒドロゲル10から剥離可能であってもよく、及び/又はベースシート26はヒドロゲル10から剥離可能であってもよい。また、フィルム22とベースシート26のいずれか一方又は両方が、ヒドロゲル10の開口に一致する開口を含み得る。保持具15は本体のみを通り抜けるがゲルドレッシング20のフィルム22は通り抜けない状態でよいことが理解されよう。保持具15は個別にベースシート26に固定されてもよく、あるいはベースシート26に一体成形されてもよい。
【0025】
図3及び4に示す有開口ヒドロゲル10を使用するため、ベースシート26を本体11の下面13から除去し、これにより本体11内の開口14から保持具15を除去して、貫通穴18を残す。次に、本体11の露出した下面13を皮膚に固定することができる。
図5は、ピンを除去して貫通穴18を形成した、
図3の有開口ヒドロゲルの実施形態の平面図である。注入メカニズム50の針52は、貫通穴18を通り抜けて皮膚60に侵入し得る。この実施形態において、保持具15が最終組立品のために完全に除去されている場合、時間が経つとヒドロゲルが流動し、隣接する挿入針52へと移動し得る。抗微生物剤をヒドロゲルに使用した場合、皮膚の挿入部位に効果的な抗微生物保護が提供され得る。
【0026】
様々な実施形態において図示及び記述されているように、有開口ヒドロゲルは、皮膚と注入メカニズム50との間に配置することができる。有開口ヒドロゲルは、皮膚に隣接して快適な弾力的質感を提供し得る。ヒドロゲルが抗微生物性である実施形態において、ヒドロゲルは注入部位に抗微生物特性を提供することもできる。例えば、テープ又はドレッシングなどの様々なデバイスを使用して注入メカニズムに重ね、注入メカニズム50を皮膚60に固定することができる。
【0027】
図9〜11は、別の有開口ヒドロゲル10の実施形態を示す。この実施形態において、開口14は、ヒドロゲル10の外周17からヒドロゲル10の本体11内に至るスリット19である。このスリット19には、側壁16a及び16bが含まれる。前述の実施形態においては、開口14はヒドロゲル10によって完全に取り囲まれている。
図9〜11に示されている実施形態では、開口14はヒドロゲル10によって完全には取り囲まれていない。開口14がスリット19であるこの実施形態で、側壁16a及び16bは互いに接触し合って開口14が本質的にヒドロゲル10によって完全に取り囲まれるようにすることができる。ヒドロゲル10は、安定性とクッション性の表面、吸収、及びいくつかの実施形態においては抗微生物効果を提供することができる。よって、開口14がヒドロゲル10によって取り囲まれていることが望ましい。
【0028】
挿入デバイス(
図11)は、ヒドロゲル10のスリット19内に配置され得ることが理解される。スリット19は、ヒドロゲル10の本体内に入り込む本質的に直線状の形状であってもよく、又は三角形、又は楔形であってもよい。スリット19は、挿入針52がスリット19に完全に入り込んで容易に通過するのに十分な幅であるべきである。一実施形態において、挿入針52がスリット19を通って配置された後、側壁16a、16bを互いに近づけるように操作して、挿入針52をヒドロゲル10でほぼ、又は完全に取り囲むようにすることができる。
【0029】
側壁16a、16bが互いに接触すると、ヒドロゲル10は自然に接着し得る。側壁16a及び16bは化学的又は機械的に不活性化して、再接着を防ぐようにすることができる。例えば、側壁16a及び16bは脱粘着性であるか、又は側壁16a、16bの表面にフィルムを配置することができる。
【0030】
図9〜11の有開口ヒドロゲル10はゲルドレッシング20(後述)と組み合わせて示されているが、前述の実施形態と同様、有開口ヒドロゲル10はゲルドレッシング20あり又はなしで提供することができ、あるいは医療用装置に直接適用することができる。図には示されていないが、保持具15(前述のものと同様)はヒドロゲル10に組み込んで、開口14(この実施形態ではスリット19)を維持することができる。
【0031】
図9〜11のこの実施形態において、有開口ヒドロゲル10はゲルドレッシング20に組み込むことができる。ゲルドレッシング20は、ヒドロゲル10の上面12にフィルム22を含む。典型的にはフィルム22は接着剤23を含む。この実施形態において、接着剤23は概ねヒドロゲル10を取り囲むが、ヒドロゲル10を覆ってはおらず、これによってヒドロゲル10とフィルム22からの水分透過がより良くなる。この接着剤23は、ドレッシングを皮膚60に接着させる接着剤であり得ることが理解される。しかしながらこの実施形態において、接着剤29を備えた追加サポートフィルム28がヒドロゲル10の下面13に含まれている。このサポートフィルム28はヒドロゲル10を概ね取り囲むが、ヒドロゲル10を完全には覆っておらず、これによりヒドロゲル10の一部が皮膚60に接触し得る。この実施形態において、フィルム22とサポートフィルム28(サポートフィルム28はヒドロゲル10の下面13の部分を覆う)は、ヒドロゲル10をゲルドレッシング20の中に保持する。この構造(
図11を参照)は、除去の際にヒドロゲル10がゲルドレッシング20全体と一緒に除去される傾向が強いため、望ましい。また、図に見られるように、フィルム及び/又は接着剤の様々な層の厚さを操作して、ヒドロゲル10の厚さを補償することができる。
【0032】
図9〜11の実施形態において、ゲルドレッシング20のフィルム22には、スリット19の側面それぞれから外側に延びる、接着剤のない延長部25が含まれる。この延長部25は、接着剤のない領域を提供し、これが皮膚60からゲルドレッシング20を除去する際の助けになり、また、挿入デバイス50の周囲でスリット19を開閉する度合の操作実施の助けにもなる。
【0033】
ベースシート26は、ヒドロゲル10の下面13を覆うように含まれており、この実施形態ではサポートフィルム28の接着剤29を含む。ベースシート26には、ヒドロゲル10の外周17を超えて(より具体的には、フィルム22とサポートフィルム28を超えて)延在するタブ27aが含まれる。ベースシート26は典型的に接着剤を含まないため、タブ27aはベースシート26をヒドロゲル10から除去する助けとなる。
【0034】
図9〜11の実施形態において、ベースシート26はヒドロゲル10を覆い、折り畳み26aを含み、かつタブ27aがヒドロゲル10の外周17を超えて延在する。この実施形態において、追加のタブ27b及び27cも含まれている。また、ベースシート26には切れ目21が含まれる。切れ目21は、スリット19に合致する、ベースシート26内の貫通する切れ目である。スリット19に沿った切れ目21により、挿入針52が開口14に入ることができる。タブ27b及び27cは接着剤がなく、これが含まれている場合は、皮膚60上に配置するため、注入メカニズム50と共にゲルドレッシング20を定位置に保持する(
図11)のに使用することができる。針52が挿入された後、ベースシート26は、タブ27aを使って
図11の矢印の方向に引っ張ることができる。ベースシート26の切れ目21によって、ベースシート26は挿入針52を自由に通過させ、またベースシート26はヒドロゲル10の下面13から完全に除去される。するとヒドロゲル10及びゲルドレッシング20は、針52が挿入された状態で皮膚に接触する。
【0035】
場合によっては、挿入デバイス50を皮膚の上に配置し、挿入デバイスの除去は望ましくないことがある。そのような場合、有開口ヒドロゲル10をハブ53の下に滑らせ、針52が開口内にある状態にすることができる。例えば、
図9〜11のように、有開口ヒドロゲル10がゲルドレッシング20に組み込まれている実施形態において、ゲルドレッシング20はハブ53の下を滑り、針52はベースシート26の開口14及び切れ目21の中に配置される。配置された後、ベースシート26は、タブ27aを使って
図11の矢印の方向に引っ張ることができる。ベースシート26の切れ目21によって、ベースシート26は挿入針52を自由に通過させ、またベースシート26はヒドロゲル10の下面13から完全に除去される。するとヒドロゲル10及びゲルドレッシング20は、針52が挿入された状態で皮膚に接触する。他の実施形態同様、カバードレッシング30でアセンブリ全体を覆うよう適用することができる。他の実施形態同様、剥離可能フレーム24が、ゲルドレッシング20に構造的サポートを提供するために含まれ得る。
【0036】
ゲルドレッシング20に含まれる様々なフィルム又はシートは、単層フィルム又は多層複合体であり得ることが理解される。多層組成物の場合、多層部分は、ゲルドレッシング全体を覆ってもよく、又は多層複合体となる一部だけを覆ってもよい。例えば、
図9〜11に示される実施形態において、フィルム22は薄い透明なフィルムであってもよいが、外側の縁には、フィルム22の構造的サポートのためにフォーム、織布、不織布、又は編地材料を含み得る。
【0037】
フィルム22は両面に接着剤を含めることができ、これにより接着剤23に相対する表面の接着剤が、注入メカニズム50に対する固定を可能にすることが理解される。
【0038】
図6は、注入メカニズム50を皮膚60に固定するのに好適であり得るドレッシング30の実施形態の平面図である。このカバードレッシング30には、皮膚60に接触するための接着面36を有するフィルム32が含まれる。この実施形態において、接着剤36はドレッシング30の外周にあり、ドレッシング30の中央は本質的に接着剤を含まない。この接着剤のない領域は、ドレッシングが下の注入アセンブリ50に容易には付着せず、一方、周囲の皮膚60には付着するという利点を提供する。また、ヒドロゲル10がゲルドレッシング10と共に提供される実施形態において、カバードレッシング30の接着剤のない部分は、ゲルドレッシング10の全領域にわたって延在することが望ましいことがある。一実施形態において、フィルム32は薄く透明で浸透性のフィルムであり、よって典型的に、装着時の構造的サポートを提供するためのフレーム34を含み得る。フィルム32は単層又は多層を含み得る。皮膚60に装着した後、フレーム34はフィルム32から除去することができる。カバードレッシング30の高い浸透性を更に助けるため、例えば、米国特許公開第2008−0233348号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているように、接着剤36を不連続パターンで塗布することができる。加えて、カバードレッシング30には、注入メカニズムの付属チューブを通して固定することを可能にする切れ込み部分を含めることができる。そのような切れ込み部分は、例えば、3M Company(St.Paul,Minn.)から販売されている3M Tegaderm(商標)IVドレッシングなどの製品に含まれている。
【0039】
図7は、有開口ヒドロゲル10、注入メカニズム50、及びカバードレッシング30の一実施形態の側面図である。図に示すように、ポート40が皮膚60の下に挿入されている。皮膚60と注入メカニズム50との間に、有開口ヒドロゲル10が配置されている。有開口ヒドロゲルは、
図2に示すように、所望によりゲルドレッシング20を含み得る。この実施形態の有開口ヒドロゲルは、保持具を除去して貫通穴18を形成し、ここに注入メカニズム50の針52が通っている。有開口ヒドロゲルは、保持具並びに貫通穴18を含み得ることが理解される。注入メカニズムには、カバードレッシング30が重ねられている。カバードレッシング30は周囲の皮膚60に固定され、注入メカニズム50が皮膚に挿入されている間に動かないように固定するための張力を提供する。
【0040】
ヒドロゲルは架橋ポリマーゲルである。ヒドロゲルは典型的に、非常に柔軟性である。ヒドロゲルは皮膚の接触点で含水量を増加させることによって湿潤環境を提供及び保持する。一般に、ヒドロゲルは外傷なしに創傷から除去することができる。一般的な成分は例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリレートポリマー、及び親水性基とのコポリマーである。市販されているヒドロゲルの例は、Smith & Nephewから販売されているFlexigel Hydrogel Sheet、及び3M Company(St.Paul,Minn.)から販売されているTegaderm CHGドレッシングである。
【0041】
ヒドロコロイドはヒドロゲルに類似であるが、水分を吸収する能力を有する。この開示の目的のため、ヒドロゲル又はヒドロコロイドを使用できることが理解される。ヒドロコロイドは典型的に、1つ以上の水溶性又は水膨潤性ヒドロコロイド(例えば、ペクチン、ゼラチン及びカルボキシメチルセルロースの乾燥粉末混合物)と組み合わされた、ポリマーマトリックス(例えば、ポリイソブチレンのようなゴム状のエラストマー)の配合物を含む。液体を吸収すると、ヒドロコロイドはゲル状の物質を形成する。
【0042】
液体を吸収したヒドロゲルとヒドロコロイドは、ある程度の流動性を持ち得る。場合によっては、ヒドロゲル10は保持具15を含めて繰り返し使用することが望ましく、この保持具は、貫通穴18を開いた状態に保持するために本体11に残ることが望ましい。そのような場合において、ヒドロゲル10と所望により付着しているゲルドレッシング20とを除去することなく、針52は貫通穴18を通して繰り返し挿入することができる。ヒドロゲル10の繰り返し使用を助けるため、フィルムを本体10の上面12に含めて、ヒドロゲル10が注入メカニズム50に付着するのを防ぐことができる。このフィルムは
図2に示すものと同様であり得るが、ただし
図2ではフィルムはヒドロゲルを超えてヒドロゲル10の周囲を取り囲み、追加的な固定を提供している。
【0043】
場合によっては、ヒドロゲル10は、特定の貫通穴18に針52を1回だけ挿入するのに使用され得る。よって、そのような場合、本体11から剥離可能な保持具15を使用して、貫通穴18を形成し、ここを通って針52が挿入され得る。時間が経つと、開口14の部位で本体11は流動し、針52の周囲に流れ込むことがある。
【0044】
前述のように、ヒドロゲルは抗微生物剤又は消毒剤を含み得、これにより注入部位内及び周囲の皮膚に抗微生物剤を送達して、感染症の発生傾向を低減し、あるいは皮膚又は創傷の感染を治療することができる。
【0045】
抗微生物剤を含む、多くの生物活性物質がある。抗微生物剤の例には、パラクロロメタキシレノール、トリクロサン、クロルヘキシジン及びその塩、例えば、クロルヘキシジングルコネート、ポリヘキサメチレンビグアニド及びその塩、例えば、ポリヘキサメチレンビグアニジンクロライド、ヨード、ヨードフォア、脂肪酸モノエステル、ポリ−n−ビニル−ピロリドン−ヨードフォア、酸化銀、銀及びその塩、過酸化物(例えば、過酸化水素)、抗生物質(例えば、ネオマイシン、バシトラシン、及びポリミキシンB)が挙げられる。
【0046】
本発明の微生物の再生を抑制し、又は可能ならば感染を治療するために、次の活性物質も使用することができる:2,2−チオビス(4−クロロフェノール)、4,4−イソプロピリデンジフェノール、5−アミノ−6−クロロ−o−クレゾール、アセトアミノサロール、アルクロキサ、アルジオキサ、酢酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、二酢酸アルミニウム、蟻酸アルミニウム、フェノールスルホン酸アルミニウム、ヨウ化アンモニウム、フェノールスルホン酸アンモニウム、ベンゾイソチアゾリノン、ベンゾトリアゾール、ベンゾキシキン、ベンジルパラベン、塩化ベルベリン、ホウ酸、セテチルモルホリニウムエトスルフェート、臭化セテチルジモニウム、トシル酸セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、クロラミン−t、クロロチモール、クロフルカルバン、塩化ココトリモニウム、コロイド状イオウ、ウスニン酸銅、dedmヒダントイン、dedmヒダントインジラウレート、酢酸デカリニウム、塩化デカリニウム、ジブロモプロパミジンジイセチオネート、ジクロロ−m−キシレノール、ジクロロフェン、ジクロロフェニルイミダゾルジオキソラン、ジヨードメチルトリルスルホン、ジメチルヒドロキシメチルピラゾール、ヨウ化ジメチルアミノスチリルへプチルメチルチアゾリウム、塩化ドデシルベンジルトリモニウム、臭化ドミフェン、フェルラ酸、フルオロサラン、グリオキサール、ヒドロキシメチルジオキソアザビシクロオクタン、二ヨウ化ヒドロキシプロピルビストリモニウム、イクタモール、イソデシルパラベン、ソルビン酸イソプロピル、塩化ラピリウム、ラウルトリモニウムトリクロロフェノキシド、臭化ラウリルイソキノリニウム、サッカリン酸ラウリルイソキノリニウム、塩化ラウリルピリジニウム、m−クレゾール、マンデル酸、MDMヒダントイン、MEAa−ヨウ素、melaleuca alternifolia(ティーツリー)、塩化メチルベンゼトニウム、混合クレゾール、ノノキシノール−12ヨウ素、ノノキシノール−9ヨウ素、o−クレゾール、オキシキノリンベンゾエート、オキシキノリンサルフェート、p−クロロフェノール、p−クレゾール、PEG−15 dedmヒダントイン、PEG−15 dedmヒダントインステアレート、PEG−5 dedmヒダントイン、PEG−5 dedmヒダントインオレエート、フェノール、フェノキシエチルパラベン、サリチル酸フェニル、ポリメトキシ二環オキサゾリジン、ヨウ化カリウム、乳酸カリウム、カリウムフェノキシド、カリウムトロクロセン、クオタニウム−14、クオタニウム−24、クオタニウム−8、リシノレアミドプロピルトリモニウムメトサルフェート、ヨウ化ナトリウム、ナトリウムp−クロロ−m−クレゾール、ナトリウムフェノスルホネート、ナトリウムフェノキシド、ウスニン酸ナトリウム、塩化ステアピリウム、過酸化ストロンチウム、tea−ソルベート、臭化テトラブチルアンモニウム、チアベンダゾール、トリアセチン、ウンデシレンアミドdea、ウンデシレンアミドmea、ウンデシレンアミドプロピルトリモニウムメトサルフェート、ウンデシレネス−6、ウンデシレノイルpeg−5パラベン、ウスニン酸、酢酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、フェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、及びこれらの組み合わせ。
【0047】
皮膚の微生物再生を低減するために、次の活性物質も使用することができる:2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、4−ヒドロキシ安息香酸、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、7−エチルビシクロオキサゾリジン、安息香酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、プロピオン酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、塩化ベヘントリモニウム、臭化ベンザルコニウム、塩化ベンザルコニウム、サッカリン酸ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ベンジルヘミホルマール、ブロモクロロフェン、安息香酸ブチル、ブチルパラベン、安息香酸カルシウム、カルシウムパラベン、プロピオン酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、ウンデシレン酸カルシウム、塩化セタルコニウム、臭化セテアラルコニウム、臭化セトリモニウム、塩化セトリモニウム、クロロアセトアミド、クロロブタノール、クロロフェン、クロロキシレノール、クロルフェネシン、クリンバゾール、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、ジブロモヘキサミジンイセチオネート、ジクロロベンジルアルコール、ジメチルオキサゾリジン、DMDMヒダントイン、安息香酸エチル、エチルパラベン、ホルムアルデヒド、ギ酸、グルタラール、ヘキサミジン、ヘキサミジンジイセチオネート、ヘキサミジンパラベン、ヘキセチジン、水素添加塩化タロウトリモニウム、イミダゾリジニル尿素、ヨードプロピニルブチルカルバメート、安息香酸イソブチル、イソブチルパラベン、安息香酸イソプロピル、イソプロピルクレゾール、イソプロピルパラベン、臭化ラウラルコニウム、塩化ラウラルコニウム、臭化ラウルトリモニウム、塩化ラウルトリモニウム、安息香酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、MEA o−フェニルフェネート、MEA−ベンゾエート、MEA−サリチレート、MEA−ウンデシレネート、メタンアミン、安息香酸メチル、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルジブロモグルタロニトリル、メチルイソチアゾリノン、メチルパラベン、塩化ミリスタルコニウム、サッカリン酸ミリスタルコニウム、ミルトリモニウムブロミド、o−シメン−5−オール、o−フェニルフェノール、塩化オレアルコニウム、p−クロロ−m−クレゾール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、安息香酸フェニル、酢酸フェニル水銀、安息香酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、臭化フェニル水銀、塩化フェニル水銀、フェニルパラベン、ピロクトンオラミン、ポリアミノプロピルビグアニド、安息香酸カリウム、カリウムブチルパラベン、カリウムエチルパラベン、メタ重亜硫酸カリウム、カリウムメチルパラベン、カリウムo−フェニルフェネート、カリウムパラベン、プロピオン酸カリウム、カリウムプロピルパラベン、サリチル酸カリウム、ソルビン酸カリウム、亜硫酸カリウム、プロピオン酸、安息香酸プロピル、プロピルパラベン、クオタニウム−15、サリチル酸、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ナトリウムブチルパラベン、デヒドロ酢酸ナトリウム、ナトリウムエチルパラベン、蟻酸ナトリウム、ヒドロキシメチルグリシンナトリウム、ヨウ素酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ナトリウムメチルパラベン、ナトリウムo−フェニルフェネート、ナトリウムパラベン、プロピオン酸ナトリウム、ナトリウムプロピルパラベン、サリチル酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ウンデシレン酸ナトリウム、ソルビン酸、塩化ソイトリモニウム、塩化ステアラルコニウム、塩化ステアルトリモニウム、塩化タロウアルコニウム、塩化タロウトリモニウム、チメロサール、トリクロカルバン、トリクロサン、ウンデシレン酸、ジンクピリチオン、及びこれらの組み合わせ。
【0048】
米国特許出願公開第2004−0247655号及び同第2004−0247654号(これらは参照により本明細書に組み込まれる)は、接着剤組成物及びその中に使用される抗微生物剤を開示している。例えば、グルコン酸クロルヘキシジンをゲルに含めて、継続的な抗微生物活性を提供することができる。市販されている抗微生物性ヒドロゲルは、3M(商標)Tegaderm(商標)CHGドレッシング(3M Company(St.Paul,Minn.)の製品)である。
【0049】
保持具15が含まれている場合は、ヒドロゲルの本体11で開口14を形成する任意の材料で形成することができる。この保持具15は、ポリマー材料、金属、フォーム、スポンジ、又はフィルムであり得る。この保持具15は、針52が挿入されているときに本体11に留まるため、この保持具は、針52の挿入部位の快適さを提供する助けとするために、フォーム又はエラストマーポリマー材料などの弾力的材料であり得る。この保持具15は、開口14に配置される中実物質である場合、針52を通過させることが可能な材料であり得る。
【0050】
接着剤と組み合わせたゲルドレッシング20及びカバードレッシング30は、高い水蒸気透過性を有し得る。好適な材料の一例は、例えば、米国特許第3,645,835号及び同第4,595,001号(これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記述されている水蒸気高透過性フィルムである。公開されている米国特許第3,645,835号及び同第4,595,001号(これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる)は、かかるフィルムの製造方法、及びそれらの透過性の試験方法を記載している。好ましくは、フィルム/接着剤複合体は、人間の皮膚と等しいかそれより速い速度で、水蒸気を透過すべきである。好ましくは、接着剤で被覆されたフィルムは、米国特許第4,595,001号に記載される逆カップ法を使用して、少なくとも300g/m
2/24時間/37℃/100−10% RH、より好ましくは、少なくとも700g/m
2/24時間/37℃/100−10% RH、及び最も好ましくは、少なくとも2000g/m
2/24時間/37℃/100−10% RHの速度で、水蒸気を透過する。
【0051】
ドレッシングのフィルム22、32、28は、好ましくは解剖学的表面に対して快適なものである。そのため、解剖学的表面に適用されたとき、その表面が動いたときであってもその表面に適合し、伸び縮みすることができる。フィルムの一実施形態は、エラストマーポリウレタン、ポリエステル、又はポリエーテルブロックアミドフィルムである。これらのフィルムは、弾力性、高い水蒸気透過性、及び透明性の望ましい性質を組み合わせる。典型的に、薄膜ドレッシングはフレーム24を含む。このフレームは、フィルムよりも弾力性が低い基材で製造され、フィルムから剥離可能であり得る。
【0052】
このフィルムに使用される接着剤は典型的に感圧接着剤であり、例えば、米国特許第RE 24,906号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記述されているアクリレートコポリマーなどの、皮膚に適用可能な接着剤である。一実施形態において、イソオクチルアクリレート:アクリルアミドが97:3のコポリマー接着剤を使用することができ、又は、イソオクチルアクリレート:エチレンオキシドアクリレート:アクリル酸が70:15:15のターポリマー(米国特許第4,737,410号(実施例31)に開示されており、この開示は参照により本明細書に組み込まれる)を使用することができる。他の有用な接着剤は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,389,827号、同第4,112,213号、同第4,310,509号、及び同第4,323,557号に記載されている。米国特許第4,310,509号、及び同第4,323,557号(両方とも参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるように、接着剤中に薬剤、又は抗微生物剤を含めることもまた想到される。
【0053】
シリコーン接着剤も使用することができる。一般に、シリコーン接着剤は皮膚に対して好適な接着を提供でき、皮膚から穏やかに除去することができる。好適なシリコーン接着剤は、PCT国際公開特許WO2010/056541号及び同第WO2010/056543号に開示されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
上述の感圧接着剤は典型的に、ヒトの皮膚よりも早い速度で、又は同等の速度で水蒸気を透過し得る。そのような特徴は、適切な接着剤を選択することで達成することができる一方、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,595,001号に記載されるように、裏材上に接着剤をパターンコーティングするといった、相対速度の高い水蒸気透過を達成する他の方法を使用し得ることもまた、本発明において考えられる。また、フィルムの全表面に接着剤を含めてもよく、また接着剤はフィルムの選択された部分に配置されてもよいことが理解される。よって、接着剤は、連続的又は不連続的な様式で、フィルムの選択された領域に適用することができる。
【0055】
剥離ライナー(すなわちベースシート)をゲルドレッシング20及びカバードレッシング30と共に使用して、接着剤含有表面を剥離可能に覆うことができる。剥離ライナーは、クラフト紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、又はこれらの物質の任意の複合物で、作製することができる。ライナーは、好ましくは、フッ素性化学物質又はシリコーンなどの剥離剤でコーティングされる。例えば、米国特許第4,472,480号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)は、低表面エネルギーぺルフルオロ化合物ライナーを記載する。好適なライナーは、シリコーンの剥離材料でコーティングされた、紙、ポリオレフィンフィルム、又はポリエステルフィルムである。市販のシリコーンコーティングされた剥離紙の例はJames River Co.,H.P.Smith Division(Bedford Park,Ill.)から入手可能なPOLYSLIK(商標)シリコーン剥離紙、及びDaubert Chemical Co.(Dixon,Ill.)から供給されるシリコーン剥離紙である。ライナーの一例はDaubertから入手可能な1−60BKG−157であり、これは水性シリコーン剥離表面を有するスーパーカレンダークラフト紙である。
【0056】
本発明の具体的な実施形態を本明細書中に示し及び説明してきたが、これら実施形態は多くの考えられる具体的な構成を単に例示しているにすぎず、構成は本発明の原理を適用して考案され得ることは理解されよう。これらの原理に従って、当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の様々な他の構成を考案することができる。したがって本発明の範囲は、本願に記載の構造に限定されるべきものではなく、特許請求の範囲の文言により述べられる構造及びそうした構造の均等物によってのみ限定されるものである。
本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[37]に記載する。
[1]
上面及び下面を有するヒドロゲルと、
前記ヒドロゲルの前記上面を覆うフィルムと、
前記ヒドロゲルの前記下面を剥離可能に覆うベースシートと、
前記上面から前記下面に至るヒドロゲル及び前記フィルムに設けた開口と、
を含み、前記ベースシートが前記ヒドロゲルを超えて延在しタブを形成する、医療用ドレッシング。
[2]
前記ヒドロゲルが抗微生物剤である、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[3]
前記ヒドロゲルが吸収性である、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[4]
複数の開口を更に含む、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[5]
前記ヒドロゲルの前記開口位置にある側壁がフィルムで覆われている、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[6]
前記ヒドロゲルの前記開口位置にある側壁が、脱粘着性である、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[7]
前記開口が、前記ヒドロゲルの外周から前記ヒドロゲルに入り込むスリットである、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[8]
前記開口がヒドロゲルによって完全に取り囲まれている、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[9]
前記開口が保持具によって開いた状態を保持されている、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[10]
前記保持具が、該開口の本体に貫通穴を形成する壁である、項目9に記載の医療用ドレッシング。
[11]
前記保持具が前記ヒドロゲルから除去可能である、項目9に記載の医療用ドレッシング。
[12]
前記保持具が前記ベースシートに接続され、前記ベースシートが前記ヒドロゲルの本体から除去可能であり、前記保持具を除去して前記ヒドロゲルに前記開口を形成する、項目11に記載の医療用ドレッシング。
[13]
前記ヒドロゲルの反対側に、前記フィルムに剥離可能に固定された担体層を更に含む、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[14]
前記フィルムの一部が前記ヒドロゲルの外周を超えて延在する、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[15]
前記ヒドロゲルの上の前記フィルムが接着剤を含まず、前記フィルムの前記ヒドロゲルの前記外周を超えて延在する部分が接着剤を含む、項目14に記載の医療用ドレッシング。
[16]
前記フィルムの前記ヒドロゲルの前記外周を超えて延在する前記部分が、多層複合体を含む、項目15に記載の医療用ドレッシング。
[17]
前記開口が、前記フィルム、ヒドロゲル、及びベースシートにある、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[18]
前記ベースシートの前記タブが、前記ベースシートの前記ヒドロゲルを覆う部分に対して折り畳み可能である、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[19]
前記タブが前記ベースシートの前記ヒドロゲルを覆う部分に対して折り畳まれているとき、前記タブが前記ヒドロゲルを超えて延在する、項目18に記載の医療用ドレッシング。
[20]
連続的な切れ目が前記タブの一部を貫通して前記ヒドロゲルを覆う前記ベースシートの一部に至り、これにより、前記タブを前記ベースシートの前記ヒドロゲルを覆う部分に折り畳んだときに、この切れ目が前記開口に一致する、項目18に記載の医療用ドレッシング。
[21]
前記切れ目が前記ベースシートの折った部分にある、項目20に記載の医療用ドレッシング。
[22]
前記タブが前記ベースシートの前記ヒドロゲルを覆う部分に折り畳まれているときに、前記タブが前記折った部分及び切れ目の反対側にある、項目21に記載の医療用ドレッシング。
[23]
第2及び第3のタブを更に含み、該第2及び第3のタブのそれぞれが、前記折った部分及び切れ目に対して垂直であり、かつ互いに反対側に位置する、項目22に記載の医療用ドレッシング。
[24]
前記ヒドロゲルの前記下面の外周にサポートフィルムを更に含む、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[25]
前記医療用ドレッシングの上に配置するために、接着剤のない中央部分を取り囲む境界に接着剤を有するカバードレッシングを更に含む、項目1に記載の医療用ドレッシング。
[26]
ヒドロゲルに固定した第1シートを提供する工程と、
前記ヒドロゲルにピンを通して前記ヒドロゲルに開口を形成する工程とを含み、前記ピンは、前記第1シートに固定され、前記ヒドロゲルから除去可能である、有開口ヒドロゲルの作製方法。
[27]
前記第1シート及びピンを前記ヒドロゲルから除去して、前記ヒドロゲルの前記開口位置に貫通穴を形成する工程を更に含む、項目26に記載の方法。
[28]
前記ヒドロゲルを皮膚に固定する工程と、
針を前記貫通穴及び皮膚に通す工程と、を更に含む、項目27に記載の方法。
[29]
前記ヒドロゲルに固定された第2のシートを提供する工程を更に含む、項目26に記載の方法。
[30]
前記第2シートが、前記ヒドロゲルを表面に固定するための接着剤面を含む、項目29に記載の方法。
[31]
上面及び下面を有する本体と、
該上面から該下面に至る該本体内の開口とを有し、前記開口が保持具によって提供されている、ヒドロゲル。
[32]
複数の開口を更に含み、各開口が保持具によって開いた状態を保持されている、項目31に記載のヒドロゲル。
[33]
前記保持具が、前記開口の前記本体に貫通穴を形成する前記開口にある壁である、項目31に記載のヒドロゲル。
[34]
前記保持具が前記本体から除去可能である、項目31に記載のヒドロゲル。
[35]
前記保持具の除去によって、前記本体内の前記開口位置に貫通穴を形成する、項目34に記載のヒドロゲル。
[36]
前記保持具がベースシートに接続され、前記ベースシートは前記ヒドロゲルの前記本体から除去可能であり、該保持具を除去して前記本体内の前記開口位置に貫通穴を形成する、項目34に記載のヒドロゲル。
[37]
前記本体の前記上面がフィルムで覆われている、項目31に記載のヒドロゲル。