【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、電子部品を第1担体から第2担体まで移し換えるデバイスが提案される。少なくとも一つの摺動部材は、少なくとも一つの摺動部材用アクチュエータに対して接続される。蓋体は、支持体と、上記少なくとも一つの摺動部材を受容する摺動部材用チャネルと、上記第1担体に対する捕捉デバイスとを備える。第1受止器は、上記第1担体を上記支持体上に位置決めすべく構成され、電子部品は、上記支持体から離間する方の上記第1担体の側面上に配備される。第2受止器は、上記第2担体を位置決めすべく構成される。上記第1受止器及び上記第2受止器は、所定間隙が上記第1担体を上記第2担体から分離する様に、相互に対して配置される。
【0009】
これに加え、上記蓋体及び/または上記第2受止器は、上記第1担体と上記第2担体との間の上記間隙が更に小さくなる様に、第1位置から第2位置へと移動されるべく構成される。上記少なくとも一つの摺動部材は、上記少なくとも一つの摺動部材用アクチュエータにより上記支持体に対して延伸されるべく、上記支持体に当接して着座している上記第1担体を該支持体から離間揚動すべく、且つ、上記第1担体上に配備された電子部品を上記第2担体に向かう方向に移動させるべく構成される。
【0010】
更に、上記捕捉デバイスは、上記電子部品を上記第1担体から分離するために、上記第1担体を上記支持体へと付勢すべく構成される。
【0011】
言及された課題を解決するために、電子部品を第1担体から第2の帯片形状担体まで移し換える方法が更に提案される。該方法は、当該蓋体の摺動部材用チャネル内に配備された少なくとも一つの摺動部材、当該第1担体上に配備された電子部品、及び、当該第2担体上に配備された接触表面が、共通軸心に沿い配向される様に、蓋体、第1担体及び第2担体を相互に対して位置決めする段階と、上記第1担体と上記第2担体との間の間隙を更に小さくするために、上記蓋体及び/または上記第2担体を第1位置から第2位置へと移動させる段階と、上記蓋体の支持体に当接して着座している上記第1担体が該支持体から離間揚動される様に、上記少なくとも一つの摺動部材を、上記支持体に対し、且つ、上記第2担体に向かう方向において、延伸する段階と、上記電子部品を上記第1担体から分離する段階であって、上記蓋体に配備されて上記第1担体を上記支持体へと戻し付勢する捕捉デバイスにより行われるという段階と、を有する。
【0012】
上記蓋体、上記摺動部材、及び、上記第1担体を組み合わせる結果として、上記電子部品は、更に長い距離にわたり確実に案内され得る。これにより、上記第1担体の保持力は、上記電子部品が配向変化することを阻止する。上記捕捉デバイス及び上記摺動部材を組み合わせる結果として、上記移し換えられるべき電子部品は、上記第1担体から容易に分離され得る。従って、上記電子部品は、上記第2担体上に更なる高精度で載置され得る。
【0013】
上記電子部品は、上記摺動部材の移動によるだけでなく、上記捕捉デバイスの付勢移動によっても上記第1担体から分離されることから、上記電子部品に作用する機械的応力も低減される。
【0014】
このデバイスにおいて、上記第1担体と上記第2担体との間の上記間隙は、上記電子部品が移し換えられる前に、更に小さくされる。結果として、上記少なくとも一つの摺動部材の移動、及び、上記第1担体の伸張は、最小限度まで低減され得る。従って、上記第1担体が上記支持体から離間揚動されるときに該第1担体が破損される虞れは、低減され得る。
【0015】
デバイス及び方法の形態及び特性
上記少なくとも一つの摺動部材及び上記蓋体は、相互に独立して、該蓋体を位置決めすべく配備された位置決めデバイスに対して接続され得る。従って、上記少なくとも一つの摺動部材は、少なくとも上記第2担体に向かう方向において、上記蓋体から独立して移動され得る。代替的に、上記少なくとも一つの摺動部材及び上記少なくとも一つの摺動部材用アクチュエータは、上記蓋体に対して直接的にも結着され得る。
【0016】
上記デバイスを制御する制御ユニットが配備され得る。該制御ユニットは、上記電子部品が、上記第2担体に対して、または、該第2担体に適用された接着剤に対して接触したことを当該制御ユニットが検出すると直ちに、上記摺動部材の延伸移動を終了させ得る。上記制御ユニットはまた、上記電子部品が上記接着剤を部分的にまたは完全に変位させて上記第2担体に接触したか否かを検出することもできる。上記第2担体は、直接的に接触されるべき接触表面を有し得る。上記電子部品が上記第2担体上に着座しているとき、上記捕捉デバイスが上記第1担体を上記支持体へと付勢する前に、上記電子部品は、上記第1担体から上記第2担体への移動全体の間、上記第1担体の保持力により案内される。この様にして、上記電子部品の配向変化は効果的に阻止され得る。
【0017】
上記制御ユニットに対しては、少なくとも一つのセンサ要素が接続され得る。該少なくとも一つのセンサ要素はセンサ・データを上記制御ユニットに対して伝達し得、これに基づいて上記制御ユニットは、上記第2担体に対する、または、それに適用された接着剤に対する上記電子部品の接触を検出する。上記少なくとも一つのセンサ要素は、上記少なくとも一つの摺動部材用アクチュエータにより消費された動力を検出する測定要素の形態であり得る。上記少なくとも一つの摺動部材により踏破された距離を検出する測定要素が、更に配備され得る。消費された動力及び踏破された距離を組み合わせて評価することにより、上記制御システムは、一つのパラメータの単独評価の場合に可能であるよりも大きな信頼性を以て、上記電子部品が上記第2担体上に配置されたことを検出し得る。
【0018】
上記第1担体は、上記蓋体の移動により、上記第1位置から上記第2位置へと伸張され得る。同様に、上記少なくとも一つの摺動部材の延伸により、上記第1担体は伸張され得る。
【0019】
上記少なくとも一つの摺動部材は、それが縮動状態に在るときに、上記蓋体により囲繞され得る。上記少なくとも一つの摺動部材の先端は、実質的に上記支持体の中央に配置され得る。上記少なくとも一つの摺動部材の先端を上記支持体の中央に配置することにより、上記蓋体が上記第1位置から上記第2位置へともたらされたとき、及び/または、上記少なくとも一つの摺動部材が延伸されたとき、上記第1担体の均一な伸張が達成され得る。
【0020】
上記捕捉デバイスは真空捕捉器であり得、該捕捉デバイスは真空源に接続される。上記支持体は、複数の凹所を有し得る。各凹所は、例えば、チャネル形状、溝形状、円錐形状、または、半球形状とされ得る。各凹所は、上記第1担体と上記支持体との間に真空が確立され得る様に配備され得る。該真空によれば、周囲圧力により、上記第1担体は上記支持体に当接して押圧され得る。各凹所は、真空チャンバに対して接続され得る。
【0021】
上記捕捉デバイスは、上記支持体の中央領域における真空の確立が遅延様式で行われる如き形態であり得る。例えば、真空は最初に、上記支持体の縁部に配置された各凹所において確立され得る。このことは、移し換えられるべき電子部品が先ず、該部品の縁部において上記第1担体から分離される、という効果を有し得る。
【0022】
例えば、上記真空チャンバは、上記支持体の中央領域における真空の確立が遅延されるという形状を有し得る。代替的に、または、付加的に、上記摺動部材用チャネルを介して吸引された漏出空気が、上記支持体の中央領域における真空の確立を遅延させる、ということが実現され得る。
【0023】
照明デバイス及びカメラ・デバイスが更に配備され得る。これらは、上記蓋体のハウジングに対して結着され、または、上記蓋体を上記第1及び第2の受止器に対して位置決めすべく配備された位置決めデバイスに対して結着され得る。上記カメラ・デバイスは画像データを獲得し得、該データは、上記制御ユニットにより補正値へと変換され得る。該補正値は次に、上記蓋体及び/または上記第1受止器を位置決めするために使用され得る。
【0024】
上記支持体の中央領域には、加熱要素が配備され得る。該加熱要素は光導体であり得、これを通して、レーザ光線、または、一つ以上の赤外発光ダイオードの放射光が、上記第1担体へと導向される。上記レーザ光線または上記赤外線は上記第1担体を加熱し得ることから、上記第1担体と上記電子部品との間の保持力を低減し得る。同様に、上記加熱要素はまた、上記蓋体から所定位置に配備されると共に、例えば、赤外線により非接触様式でも上記第1担体へと熱エネルギを伝達し得る。代替的に、または、これに加え、上記蓋体または上記支持体の近傍には、電気的な加熱要素も配備され得る。例えば、上記加熱要素は、上記位置決めデバイスに対して取付けられ得る。
【0025】
上記摺動部材用アクチュエータは、例えば、圧電式アクチュエータであり得る。
【0026】
上記蓋体は、上記第1位置から上記第2位置まで、蓋体用アクチュエータにより移動され得る。該蓋体用アクチュエータは、例えば、圧電式アクチュエータであり得る。
【0027】
上記蓋体を第1支持体及び第2支持体に対して位置決めする複数の蓋体位置決めアクチュエータが配備され得る。各蓋体位置決めアクチュエータは、上記蓋体の垂直方向及び/または水平方向の位置決めのために配備され得る。各蓋体位置決めアクチュエータは、上記蓋体に対する上記位置決めデバイス上に配備され得る。各蓋体位置決めアクチュエータは、例えば、圧電式アクチュエータであり得る。複数の蓋体変位アクチュエータが付加的に配備され得る。各蓋体変位アクチュエータは、上記蓋体に対する位置決めデバイス上に配備され得る。
【0028】
同様に、上記第1受止器及び/または上記第2受止器は、位置決めアクチュエータを有し得る。各受止器位置決めアクチュエータにより、上記第1受止器及び/または上記第2受止器は、上記蓋体に対し、及び/または、他方の受止器に対して位置決めされ得る。各受止器位置決めアクチュエータは、上記第1及び/または第2の受止器の垂直方向及び水平方向の位置決めに対して配備され得る。上記第1受止器を垂直軸心の回りに回転するための受止器位置決めアクチュエータが配備され得る。上記各受止器位置決めアクチュエータは、圧電式アクチュエータであり得る。上記第1及び/または第2の受止器は更に、変位アクチュエータを有し得る。
【0029】
2つ以上の摺動部材が配備される場合、上記蓋体は、各摺動部材、移し換えられるべき電子部品、及び、上記接触表面の全ての仮想的な中央長手軸心が共通軸心に沿い配置される様に、上記第1担体及び上記電子部品に対して位置決めされ得る。
【0030】
上記第1担体は既に、該第1担体に対する上記蓋体の位置決めの間に、または、上記蓋体に対する該第1担体の位置決めの間に、上記支持体に当接して着座し得る。少なくとも、上記第1担体に対する上記蓋体の位置決め、または、上記蓋体に対する上記第1担体の位置決めの後に、上記第1担体は上記支持体に当接して更に着座し得る。
【0031】
上記蓋体、上記第1担体及び上記第2担体の位置決めの間、カメラ・デバイスは画像データを獲得し、それを制御ユニットへと伝達し得る。該制御ユニットは次に、上記画像データを補正値へと変換し得る。次に、上記蓋体、上記第1担体または上記第2担体の水平方向及び/または垂直方向の位置は、上記補正値に基づいて補正され得る。該補正は、上記蓋体が上記第1位置に在るとき、且つ/又は、上記第1担体が上記支持体に当接して着座しているときに行われ得る。
【0032】
これに加え、または、代替的に、上記蓋体、上記第1担体及び/または上記第2担体の垂直方向の位置決めのために距離測定要素が配備され得る。該距離測定要素は、上記蓋体、上記第1担体及び/または上記第2担体の位置データを上記制御ユニットへと伝達し得、該制御ユニットは上記データを補正値へと変換する。
【0033】
上記少なくとも一つの摺動部材は、上記支持体に対し、且つ、上記第2担体に向かう方向に延伸され得る。この延伸移動は、上記制御ユニットが、上記電子部品が上記第2担体に対して接触したことを検出すると直ちに、該制御ユニットにより終了され得る。もし上記第2担体上に接着剤が配備されるなら、上記制御システムは、上記電子部品が上記接着剤に接触し且つ/又はそれを変位させたことを付加的に検出し得る。従って、上記移し換えられるべき電子部品は、上記第1担体から上記第2担体への移動全体にわたり、上記第1担体と該電子部品との間の保持力により案内され得る。更に、上記電子部品は、上記第2担体に対し、または、その上に配備された接着剤に対し、所定様式で押圧され得る。これにより、上記接着剤の一部分は上記電子部品により変位され得る。故に、上記移し換えられるべき電子部品と、上記第2担体との間の高信頼性の接続が実現され得る。上記第2担体上に配備された上記接着剤は、上記第2担体の接触表面上の接着剤の小滴の形態で配備され得る。
【0034】
上記第1担体からの上記電子部品の分離の後、上記蓋体は上記第2位置から上記第1位置へと移動され得る。上記蓋体が上記第2位置から上記第1位置へと移動される間、上記少なくとも一つの摺動部材は、上記第2担体上に着座している上記部品と接触し続け得る。例えば、上記少なくとも一つの摺動部材は、延伸されたままとされ得る。故に、上記第1担体と上記第2担体との間の間隙が大きくなる間に上記電子部品は上記第2担体上に押圧され続け得ることから、上記移し換えられるべき電子部品から上記第1担体が完全に分離することが確実とされ得る。
【0035】
上記第1位置への上記蓋体の戻り移動によれば付加的に、上記第2担体へと移し換えられるべき上記電子部品と、上記第1担体上の電子部品との間の衝突が回避され得る。特に、更なる電子部品が移し換えられる前に行われる次続的な位置決めのために、電子部品同士の衝突が阻止され得る。また、上記第1担体上に配備された各電子部品が、上記第2担体上に配備された接着剤と接触することも阻止され得る。
【0036】
上記第2位置から上記第1位置への上記蓋体の移動の間、上記捕捉デバイスは、上記支持体に当接して既に着座している上記第1担体を、上記支持体へと付勢し続け得る。例えば、上記第1担体と上記支持体との間に生成された真空は、上記蓋体が上記第1位置に到達するまで維持され得る。
【0037】
上記蓋体が上記第1位置に一旦到達したなら、上記少なくとも一つの摺動部材は縮動され得る。上記蓋体の移動の開始と、上記少なくとも一つの摺動部材の縮動移動の開始との間には、時間的オフセットも提供され得る。
【0038】
上記少なくとも一つの摺動部材の変位距離は±8mm未満であり得る。例えば、上記少なくとも一つの摺動部材の変位距離は、±4mmであり得る。上記蓋体の上記第1位置と上記第2位置との間の距離は、上記少なくとも一つの摺動部材の変位距離の略々半分であり得る。上記少なくとも一つの摺動部材は、連続的に、または、二段階で延伸され得る。
【0039】
上記捕捉デバイスは、真空により上記第1担体を上記支持体へと付勢し得る。上記捕捉デバイスは、先ず、上記支持体の外側縁部に真空を確立し得る。従って、上記第1担体は、先ず、上記支持体の外側縁部において吸引され得る。故に、上記第1担体は、先ず、移し換えられるべき電子部品の縁部において分離され得る。
【0040】
上記少なくとも一つの摺動部材の移動を制御するために、単一もしくは複数の摺動部材用アクチュエータにより消費される動力が検出され得る。同様に、上記少なくとも一つの摺動部材の移動を制御するために、単一もしくは複数の摺動部材により踏破された距離が検出され得る。上記少なくとも一つの摺動部材の移動は、消費された動力及び/または踏破された距離がスレッショルド値を超過すると直ちに終了される。上記制御ユニットは更に、消費された動力と踏破された距離との比率を使用することで、上記少なくとも一つの摺動部材の移動を制御し得る。
【0041】
本明細書中に開示されたデバイス、及び、本明細書中に開示された方法の更なる目的、特徴、利点及び可能的用途は、限定的と解釈されるべきでない好適実施形態の以下の説明、及び、添付図面から明らかとなろう。