特許第5969778号(P5969778)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5969778ネットワークシステム、ノード装置及び対応接続関係の特定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969778
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】ネットワークシステム、ノード装置及び対応接続関係の特定方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 40/24 20090101AFI20160804BHJP
   H04W 84/20 20090101ALI20160804BHJP
【FI】
   H04W40/24
   H04W84/20
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-50760(P2012-50760)
(22)【出願日】2012年3月7日
(65)【公開番号】特開2013-187709(P2013-187709A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2015年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183369
【氏名又は名称】住友精密工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 紅葉
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−199836(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ機器と、該ユーザ機器に有線により接続される複数のノード装置とを備え、該ノード装置間で無線通信を行うネットワークシステムであって、
前記ノード装置は、該ノード装置に接続されている前記ユーザ機器との間で応答確認を行うことによって該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定し、該対応接続関係を他の前記ノード装置に送信し、
前記複数のユーザ機器は、マスタ機として機能するマスタユーザ機器と、スレーブ機として機能するスレーブユーザ機器とを含み、
前記複数のノード装置は、基地局ノード装置と、該基地局ノード装置に無線接続される子ノード装置とを含み、
前記子ノード装置は、該子ノード装置と該子ノード装置に接続された前記ユーザ機器との前記対応接続関係の特定を行い、該対応接続関係を前記基地局ノード装置へ送信し、
前記基地局ノード装置は、前記子ノード装置から受信した該対応接続関係を記憶しておき、
前記子ノード装置は、要求電文を生成するように構成されており、
前記ユーザ機器は、前記要求電文を受信したときに該要求電文に対する応答電文を返信するように構成されており、
前記ノード装置は、
一の前記ユーザ機器を送信先として特定した前記要求電文を該ノード装置に接続された全ての前記ユーザ機器にブロードキャストし、該要求電文に対する前記応答電文の返信があったときには送信先として特定した該ユーザ機器が該ノード装置に接続されていると判定するように構成されており、
該要求電文の送信及び接続の判定を送信先として特定する前記ユーザ機器を変更して繰り返して前記全てのユーザ機器からの応答確認が終了すると、前記対応接続関係を特定して該対応接続関係を前記基地局ノード装置までの通信経路中の次の送信先となるノード装置へユニキャストするネットワークシステム。
【請求項2】
請求項に記載のネットワークシステムにおいて、
前記基地局ノード装置は、第1基地局ノード装置と第2基地局ノード装置とを含み、
前記子ノード装置は、前記第1基地局ノード装置に無線接続される第1子ノード装置と、前記第2基地局ノード装置に無線接続される第2子ノード装置とを含み、
前記マスタユーザ機器は、前記第1基地局ノード装置に有線接続されており、
前記第2基地局ノード装置は、前記第1子ノード装置に有線接続されていると共に、前記第2子ノード装置から該第2子ノード装置についての前記対応接続関係を受信し、
前記第1基地局ノード装置は、前記第1子ノード装置から該第1子ノード装置についての前記対応接続関係を受信すると共に、前記第2基地局ノード装置に有線接続された前記第1子ノード装置を経由して前記第2子ノード装置についての前記対応接続関係を受信するネットワークシステム。
【請求項3】
ユーザ機器に有線により接続可能なノード装置であって、
他のノード装置と無線通信可能であり、
該ノード装置に接続されている前記ユーザ機器との間で応答確認を行うことによって該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定し、
該対応接続関係を前記他のノード装置に送信し、
スレーブ機として機能するスレーブユーザ機器に接続される場合には、前記対応接続関係を特定を行い、該対応接続関係を前記他のノード装置のうち、マスタ機として機能するマスタユーザ機器が接続されたノード装置である基地局ノード装置へ送信する一方、
前記マスタユーザ機器に接続される場合には、前記他のノード装置のうち、前記スレーブユーザ機器が接続されたノード装置である子ノード装置から受信した該対応接続関係を記憶しておき、
一の前記ユーザ機器を送信先として特定した要求電文を生成し、該要求電文を該ノード装置に接続された全ての前記ユーザ機器にブロードキャストし、該要求電文に対する応答電文の返信があったときには送信先として特定した該ユーザ機器が該ノード装置に接続されていると判定するように構成されており、
前記要求電文の送信及び接続の判定を送信先として特定する前記ユーザ機器を変更して繰り返して前記全てのユーザ機器からの応答確認が終了すると、前記対応接続関係を特定して該対応接続関係を前記基地局ノード装置までの通信経路中の次の送信先となるノード装置へユニキャストするノード装置。
【請求項4】
複数のユーザ機器と、該ユーザ機器に有線により接続される複数のノード装置とを備え、該ノード装置間で無線通信を行うネットワークシステムにおいて、該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定する、対応接続関係の特定方法であって、
前記ノード装置と、該ノード装置に接続されている前記ユーザ機器との間で応答確認を行うことによって該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定する特定工程と、
前記ノード装置から他の前記ノード装置へ前記対応接続関係を送信する伝達工程とを含み、
前記複数のユーザ機器は、マスタ機として機能するマスタユーザ機器と、スレーブ機として機能するスレーブユーザ機器とを含み、
前記特定工程では、前記スレーブユーザ機器が接続された前記ノード装置である子ノード装置と、該子ノード装置に接続された前記ユーザ機器との前記対応接続関係の特定を行い、
前記伝達工程では、前記子ノード装置から、前記マスタユーザ機器が接続された前記ノード装置である基地局ノード装置へ前記対応接続関係を送信し、
前記子ノード装置は、要求電文を生成するように構成されており、
前記ユーザ機器は、前記要求電文を受信したときに該要求電文に対する応答電文を返信するように構成されており、
前記特定工程は、
一の前記ユーザ機器を送信先として特定した前記要求電文を前記ノード装置から該ノード装置に接続された全ての前記ユーザ機器へブロードキャストする送信工程と、
前記要求電文に対する前記応答電文の返信があったときには、該要求電文で送信先として特定した該ユーザ機器が該ノード装置に接続されていると判定する判定工程とを含み、
前記送信工程では、送信先として特定する前記ユーザ機器を変更して前記要求電文の送信を繰り返し実行し、
前記判定工程では、前記送信工程で送信した全ての前記要求電文のそれぞれに対して前記判定を行うことによって、前記ノード装置に接続された全ての前記ユーザ機器を特定し、
前記伝達工程では、前記特定工程で前記全てのユーザ機器からの応答確認が終了して前記対応接続関係が特定されると、該対応接続関係を前記基地局ノード装置までの通信経路中の次の送信先となるノード装置へユニキャストする、対応接続関係の特定方法。
【請求項5】
請求項に記載の対応接続関係の特定方法において、
前記基地局ノード装置は、第1基地局ノード装置と第2基地局ノード装置とを含み、
前記子ノード装置は、前記第1基地局ノード装置に無線接続される第1子ノード装置と、前記第2基地局ノード装置に無線接続される第2子ノード装置とを含み、
前記マスタユーザ機器は、前記第1基地局ノード装置に有線接続されており、
前記第2基地局ノード装置は、前記第1子ノード装置に有線接続されており、
前記伝達工程では、
前記第2子ノード装置から前記第2基地局ノード装置へ該第2子ノード装置についての前記対応接続関係を送信する工程と、
前記第2基地局ノード装置から該第2基地局ノード装置に有線接続された前記第1子ノード装置へ、該第2子ノード装置についての前記対応接続関係を送信する工程と、
前記第1子ノード装置から前記第1基地局ノード装置へ、該第1子ノード装置についての前記対応接続関係及び前記第2子ノード装置についての前記対応接続関係を送信する工程とを含む、対応接続関係の特定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のノード装置を備えたネットワークシステム、及び当該ネットワークシステムに用いられるノード装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数のノード装置を備えたアドホックネットワークシステムが知られている。例えば、特許文献1には、センサ同士を無線で接続し、複数のセンサが自律的に中継処理することでネットワークを構築するセンサネットワークシステムが開示されている。このネットワークシステムの各ノードには、他のノードとの通信を可能とする無線通信部が設けられている。無線通信部は、当該ノード内のセンサ部と通信可能に接続されており、センサ部からの受信信号を他のノードと無線通信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−253359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、様々なユーザ機器をこのようなネットワークシステムに接続したいという要求がある。この要求を実現するためには、特許文献1に係るネットワークシステムにおいて、無線通信部とセンサ部とを切り離し可能に構成する必要がある。すなわち、互いにネットワークを構築する複数のノード装置を設け、ノード装置のそれぞれにユーザ機器を接続可能に構成する必要がある。この構成によれば、ノード装置に接続するユーザ機器を変えることによって、様々なユーザ機器をネットワークシステムに接続することができる。
【0005】
かかる構成においては、一のユーザ機器から他のユーザ機器への電文を送信する際に、無線通信を行うのはノード装置同士である。そのため、特定のユーザ機器がどのノード装置に接続されているのかという対応接続関係をノード装置が把握しておくことは有益である。例えば、或るユーザ機器に電文を送信する際に前記対応接続関係が判明してれば、該ユーザ機器がどのノード装置に接続されているのかがわかるので、送信先のノード装置を特定して電文を送信する、所謂ユニキャストを行うことができる。
【0006】
しかしながら、ノード装置とユーザ機器との対応接続関係を手動で設定していくことは、煩雑である。特に、ユーザ機器の台数が多いときには、煩雑であり、時間も要する。
【0007】
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ノード装置とユーザ機器との対応接続関係を簡便に特定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ここに開示されたネットワークシステムは、複数のユーザ機器と、該ユーザ機器に有線により接続される複数のノード装置とを備え、該ノード装置間で無線通信を行う。そして、前記ノード装置は、該ノード装置に接続されている前記ユーザ機器との間で応答確認を行うことによって該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定し、該対応接続関係を他の前記ノード装置に送信する。
【0009】
前記の構成によれば、前記ノード装置は、接続されているユーザ機器と応答確認を行い、応答の有無によって接続されているユーザ機器を特定する。そして、該ノード装置は、特定した対応接続関係を他のノード装置に送信し、該対応接続関係を他のノード装置に伝える。ネットワークシステムにおいては、各ノード装置が対応接続関係の特定を行うので、ネットワークシステム全体としての処理を簡便にすることができる。
【0010】
ここに開示されたノード装置は、ユーザ機器に有線により接続可能に構成されている。このノード装置は、他のノード装置と無線通信可能であり、該ノード装置に接続されている前記ユーザ機器との間で応答確認を行うことによって該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定し、該対応接続関係を前記他のノード装置に送信する。
【0011】
前記の構成によれば、前記ノード装置は、接続されているユーザ機器と応答確認を行い、応答の有無によって接続されているユーザ機器を特定する。そして、該ノード装置は、特定した対応接続関係を他のノード装置に送信し、該対応接続関係を他のノード装置に伝える。このようなノード装置を用いてネットワークシステムを構成することによって、ネットワークシステム全体としての処理を簡便にすることができる。
【0012】
ここに開示された対応接続関係の特定方法は、複数のユーザ機器と、該ユーザ機器に有線により接続される複数のノード装置とを備え、該ノード装置間で無線通信を行うネットワークシステムにおいて、該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定するものである。この特定方法は、前記ノード装置と、該ノード装置に接続されている前記ユーザ機器との間で応答確認を行うことによって該ノード装置と該ノード装置に接続された該ユーザ機器との対応接続関係を特定する特定工程と、前記ノード装置から他の前記ノード装置へ前記対応接続関係を送信する伝達工程とを含むものとする。
【0013】
前記の構成によれば、前記ノード装置は、接続されているユーザ機器と応答確認を行い、応答の有無によって接続されているユーザ機器を特定する。そして、該ノード装置は、特定した対応接続関係を他のノード装置に送信し、該対応接続関係を他のノード装置に伝える。ネットワークシステムにおいては、各ノード装置が対応接続関係の特定を行うので、ネットワークシステム全体としての処理を簡便にすることができる。
【発明の効果】
【0014】
前記ネットワークシステムによれば、接続されているユーザ機器と応答確認を行うことによって、該ノード装置と該ノード装置に接続されたユーザ機器との対応接続関係を簡便に特定することができる。
【0015】
前記ノード装置によれば、接続されているユーザ機器と応答確認を行うことによって、該ノード装置と該ノード装置に接続されたユーザ機器との対応接続関係を簡便に特定することができる。
【0016】
前記対応接続関係の特定方法によれば、接続されているユーザ機器と応答確認を行うことによって、該ノード装置と該ノード装置に接続されたユーザ機器との対応接続関係を簡便に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係るネットワークシステムの概略図である。
図2】ノード装置のブロック図である。
図3】対応接続テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
−システムの概要−
図1は、本発明の例示的実施形態を用いたネットワークシステム100の概略図である。システム100は、無線アドホックネットワークである。このシステム100は、近接する小型無線端末が自律的にネットワークを構築するよう構成される。システム100は、複数のノード装置110,110,…と、ユーザ機器120,120,…とを備えている。各ノード装置110には、ユーザ機器120が接続されている。ユーザ機器としては、PC(パーソナルコンピュータ)120A、計測機器120B等が含まれる(以下、各ユーザ機器を区別しないときには、単に、「ユーザ機器120」と称する)。
【0020】
複数のユーザ機器においては、PC120Aがマスタ機として機能し、それ以外の計測機器120B,120B,…がスレーブ機として機能する。つまり、PC120Aが、計測機器120B,120B,…を一方的に制御する。以下、PC120Aをマスタユーザ機器120Aと、計測機器120Bをスレーブユーザ機器120Bとも称する。各ユーザ機器120は、固有の機器IDを有している。
【0021】
複数のノード装置110,110,…間は、無線で結合される。すなわち、複数のノード装置110,110,…は、無線ネットワークを構築している。本実施形態においては、2つの無線ネットワークを有線で結合することによって1つのネットワークシステムを構築している。具体的には、ネットワークシステム100は、第1無線ネットワークXと第2無線ネットワークYとを備えている。第1無線ネットワークXと第2無線ネットワークYとは、例えば屋上キュービクル等の電波遮蔽物500で仕切られている。第1無線ネットワークXと第2無線ネットワークYとは有線で結合されている。第1無線ネットワークXが上流側のネットワークであり、第2無線ネットワークYが下流側のネットワークである。
【0022】
第1無線ネットワークXは、1つの第1基地局ノード装置110Axと、複数の第1子ノード装置110Bx,110Bx,…とを有している。第1基地局ノード装置110Axが親機であり、第1子ノード装置110Bxが子機である。第1子ノード装置110Bxは、第1基地局ノード装置110Axに無線で結合される。第1基地局ノード装置110Axには、前記マスタユーザ機器120Aが接続されている。第1子ノード装置110Bxには、前記スレーブユーザ機器120Bが接続されている。第1子ノード装置110Bxのうちの1つは、第2無線ネットワークYが結合される中継ノード装置として機能する。以下、中継ノード装置として機能する第1子ノード装置110Bxを中継ノード装置と称することがある。
【0023】
第2無線ネットワークYは、1つの第2基地局ノード装置110Ayと、複数の第2子ノード装置110By,110By,…とを有している。第2基地局ノード装置110Ayが親機であり、第2子ノード装置110Byが子機である。第2子ノード装置110Byは、第2基地局ノード装置110Ayに無線で結合される。第2基地局ノード装置110Ayは、第1無線ネットワークXの中継ノード装置110Bxに有線で(例えば、RS485ケーブルを介して)接続されている。第2子ノード装置110Byには、前記スレーブユーザ機器120Bが接続されている。
【0024】
各ノード装置110は、固有のノードIDを有している。第1基地局ノード装置110Ax,110AyのノードIDは、「0」であり、第1子ノード装置110Bx及び第2子ノード装置110ByのノードIDは、「0」以外の数字である。尚、第1子ノード装置110Bx及び第2子ノード装置110ByのノードIDは、重複しないように設定されている。
【0025】
以下、各ノード装置を区別しないときには、単に、「ノード装置110」と称する。また、第1ネットワークXと第2ネットワークYとを区別しないときには、単に、「基地局ノード装置110A」、「子ノード装置110B」と称する。
【0026】
複数のノード装置110,110間の無線リンクは、例えば、2.4GHz帯を用いたIEEE802.15.4に準拠する短距離無線ネットワークであり得る。このIEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network)又はWPAN(Wireless Personal Area Network)と呼ばれる無線通信規格の一つであり、低コスト・低消費電力で、高い信頼性とセキュリティを持つ。また、無線リンクは、上述の特定の無線ネットワークに限定されず、典型的にはパケットの形で情報をやりとりできる任意の適切なネットワークであり得る。尚、第1無線ネットワークXと第2無線ネットワークYとでは、異なる周波数が使用される。すなわち、第1無線ネットワークXと第2無線ネットワークYとでは、周波数帯域は同じであるものの、使用する信号の中心周波数が少しずれている。
【0027】
また、ノード装置110は、自動中継機能を有し、通信環境を察知して自律的にネットワークを構成し得る。例示的なネットワークは、真メッシュであり、ホップ数も実質的に無制限である。換言すれば本発明の実施形態は、マルチホップの無線ネットワークを使用可能である。こうして、1つのノード装置110を1つの無線端末として、無線アドホックネットワークが構築される。
【0028】
ノード装置110は、基板上に取り付けられた、半導体素子を含む回路要素群によって典型的には実現され得る。典型的には、ノード装置110は、ユーザ機器からのアナログ信号、及び無線ネットワークのための高周波信号を扱うアナログ回路と、MCUを主要素とするデジタル回路との組み合わせによって実現され得る。
【0029】
ノード装置110の制御は、典型的にはソフトウェアによって実現され得る。すなわち、ノード装置110の制御は、典型的にはコンピュータで読み取り可能な媒体に記憶されたソフトウェアによって実現され得る。コンピュータで読み取り可能な媒体には、ハードディスクドライブ、半導体メモリ等がある。代替として、ノード装置110の制御は、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ、又はハードウェアのみによって実現され得る。
【0030】
計測機器120Bは、各種の物理量(温度、湿度、電流、電圧、電力等)を計測・検出するものであって、任意の適切な計測機器であり得る。例えば、計測機器120Bは、電力量計であり得る。また、計測機器120Bは、PC120Aからの電文を受け取って、該電文に応じた様々な処理を実行する。例えば、計測機器120Bは、要求電文を受け取ったときには、該要求電文に応じた応答電文を返信するように構成されている。
【0031】
計測機器120Bは、子ノード装置110Bに有線で結合される。子ノード装置110B及び計測機器120Bは、共通の通信規格(本実施形態では、RS485)のインタフェースを有している。すなわち、計測機器120Bは、RS485ケーブルを介して子ノード装置110Bに接続されている。尚、通信規格は、RS485に限られるものではなく、RS422、RS232C、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等であってもよい。
【0032】
尚、PC120Aは、計測機器120Bの通信規格に対応させるべく、基地局ノード装置110Aと、USB−RS485コンバータを介して有線で接続される。尚、基地局ノード装置110Aに接続されるユーザ機器120が、他のユーザ機器120と共通の通信規格を本来的に有する場合には、USB−RS485コンバータのような変換装置をユーザ機器120に設ける必要はない。
【0033】
また、1つのネットワークシステムを構築しているノード装置110,110,…に接続されたPC120A及び計測機器120B,120B,…は、共通のプロトコルを有している。そのため、PC120A及び計測機器120B,120B,…は、互いに電文のやりとりを行うことができる。
【0034】
詳しくは、PC120Aは、計測機器120Bに対する種々の電文を出力する。PC120Aからの電文は、ノード装置110,110,…で構築されたネットワークシステムを介して、計測機器120Bへ送信される。また、PC120Aは、ノード装置110,110,…で構築されたネットワークシステムを介して、計測機器120Bからの応答電文を受信する。
【0035】
ノード装置110は、電文を送信するときには、該電文を含むパケットを生成し、該パケットを変調して送信する。また、ノード装置110は、パケットを受信したときには、該パケットを復調して、該パケットから電文を読み出す。ノード装置110の無線信号の符号化及び変調・復調のための方式には様々なものがある。本実施形態では、上述のIEEE802.15.4に準拠した方式が用いられる。
【0036】
PC120Aは、例えば、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を備えるソフトウェアを用いて、計測機器120Bから受け取られたデータを視覚的に表示したり、統計的に処理したりできる。そのようなソフトウェアは、例えば通信状態の確認、データの数値表示、グラフ表示、値の分布カラーマッピング、データの記録、データのエクスポート、端末設定の変更等を行うことができる。
【0037】
−ノード装置のハードウェア構成−
図2は、本発明の例示的実施形態のために用いられるノード装置110のブロック図である。
【0038】
ノード装置110は、RFユニット410及びアンテナ430を備える。RFユニット410には、ユーザ機器120からのデータが入力される。RFユニット410は、ユーザ機器120が出力した計測データを無線信号に変換して、アンテナ430から他のノード装置110、例えば上流ノード(基地局ノード装置110A等)へ送信する。
【0039】
RFユニット410は、インタフェース440、DC(直流)電源445、MCU(Micro Controller Unit)450、ROM(読み出し専用メモリ)452、RAM(ランダムアクセスメモリ)454、タイマ456、無線送受信部458、RFインタフェース460、及び切替スイッチ470を有する。インタフェース440は、ユーザ機器120によって出力された信号をMCU450が処理できる適当な信号(例えば10ビットデジタル信号)に変換する。このインタフェース440は、ユーザ機器120の通信規格と共通のインタフェースであり、本実施形態では、RS485インタフェースである。DC電源445は、RFユニット410の各機能ブロックに直流電源を供給する。DC電源445は、例えば直流3Vを供給するリチウム電池であり得る。
【0040】
MCU450は、ノード装置110の機能を実現するのに用いられるマイクロプロセッサである。ROM452又はRAM454は、ノード装置110の機能を実現するのに必要なプログラム及びデータを記憶している。タイマ456は、例えば電源をオフにするタイミングを計測し、所定時間が経過したときに、DC電源445からの電源供給を断つようMCU450をトリガする。MCU450は、ROM452、RAM454、及びタイマ456などの周辺素子をその中に含んでもよい。
【0041】
無線送受信部458は、MCU450からのデータを他のノード装置110へ送る応答パケットに変換したり、他のノード装置110から受け取られた要求パケットをデータに変換したりする。RFインタフェース460は、無線送受信部458から出力されたパケットをRF信号に変換し、アンテナに出力したり、アンテナで受け取られたRF信号からパケットを再生し、無線送受信部458に出力したりする。
【0042】
切替スイッチ470は、ノード装置110のノードIDを設定するためのダイヤル式のスイッチである。ノードIDを「0」に設定されたノード装置110が基地局ノード装置として機能する。一方、ノードIDが「0」以外に設定されたノード装置110は、子ノード装置として機能する。
【0043】
尚、機能ブロック群の一部又は全ては、適宜、結合されることによって一体化されて実現されてもよい。例えば、RFユニット410は、ハイブリッドIC(集積回路)として実現されてもよい。さらには、RFユニット410及びアンテナ430を一つの基板に一体化して実現されてもよい。
【0044】
−ネットワークの構築−
ノード装置110は、上述の如く、自律的にネットワークを構築する。詳しくは、ノード装置110は、電源がオンされると、ルーティングを開始する。ノード装置110は、隣接するノード装置110にビーコンメッセージ(ルーティングパケットとも呼ばれる)を送信する等して、通信状態が良好なノード装置110との間で通信経路を構築する。各ノード装置110は、それ自身と通信経路を構築する上流側と下流側のノード装置110とを記憶している。本実施形態では、PC120A側を上流とし、PC120Aとは反対側を下流としている。さらに、各ノード装置110は、下流側に結合される全てのノード装置110と該ノード装置110のそれぞれへパケットを伝達するために次に中継すべきノード装置110とを記憶している。ノード装置110は、電源をオンにした直後だけでなく、前記ビーコンメッセージを定期的に送信して、通信状態が良好な通信経路を更新している。
【0045】
−パラメータの設定−
ノード装置110は、ネットワーク設定(例えば、通信仕様やプロトコル仕様)を適宜設定することによって、様々な種類のユーザ機器120,120,…に対応可能(即ち、接続可能且つ通信可能)に構成されている。つまり、ユーザ機器120は、ノード装置110と通信規格が共通である必要があるが、通信規格が共通であってもネットワーク設定が異なるものは数多く存在する。例えば、RS485に対応したユーザ機器120であっても、その詳細なネットワーク設定は様々であり、必ずしも共通ではない。そのため、種類が同一である複数のユーザ機器120,120,…をノード装置110,110,…を介してネットワークシステムに結合する場合には、各ノード装置110のネットワーク設定をユーザ機器120に対応させる必要がある。本実施形態のノード装置110は、ネットワーク設定を適宜変更可能であるため、各種のユーザ機器120,120,…に対応可能であって、汎用的に構成されている。
【0046】
具体的には、ノード装置110は、各種の設定パラメータを有しており、これらの設定パラメータを変更することによって、各種のユーザ機器120と通信が可能となるように構成されている。設定パラメータには、ユーザ機器120の通信仕様に関する通信パラメータと、ユーザ機器120のプロトコル仕様に関するプロトコルパラメータとが含まれる。通信パラメータには、ボーレート(4800bps/9600bps/19200bps/…)、データビット(8ビット/7ビット)、パリティ(なし/奇数/偶数)、ストップビット(1ビット/2ビット)等が含まれる。プロトコルパラメータには、スタートコード(01〜FF)、エンドコード(01〜FF)、エンドコードからパケット終端までのオフセット(0〜9)、先頭から送信先アドレスまでのオフセット(1〜99)、送信先アドレスの長さ(0〜6)、送信先アドレスの表現形式(10進ASCII/16進ASCII/LEバイナリ/BEバイナリ)等が含まれる。
【0047】
以下に、設定パラメータの設定方法について説明する。
【0048】
まず、ユーザは、基地局ノード装置110Aに結合されたPCを介して、基地局ノード装置110Aに設定パラメータを入力する。この設定パラメータの入力用のPCは、前記PC120Aでもよいし、PC120Aとは別のPCでもよい。入力用のPCは、例えば、GUIを備えるソフトウェアを用いて、ユーザに設定パラメータの入力を促し、ユーザからの入力を受け入れ、入力に応じた信号を基地局ノード装置110Aに出力する。基地局ノード装置110Aは、PCからの入力に応じて設定パラメータを設定する。
【0049】
次に、子ノード装置110Bは、設定パラメータを要求する要求パケットを基地局ノード装置110Aに送信する。詳しくは、子ノード装置110Bは、電源がオンされた後に、ネットワークが構築されたことを確認すると、要求パケットを基地局ノード装置110Aへ送信する。基地局ノード装置110Aは、要求パケットを受信すると、設定パラメータを子ノード装置110Bへ送信する。子ノード装置110Bは、基地局ノード装置110Aからの設定パラメータを受信すると、該設定パラメータをそれ自身の設定パラメータとして設定する。尚、子ノード装置110Bは、基地局ノード装置110Aからの応答が無い場合には、所定時間経過後に要求パケットを再度送信する。このように、子ノード装置110Bは、ユーザから直接、設定パラメータが入力されるのではなく、設定済みの設定パラメータを基地局ノード装置110Aから読み込んで、自らの設定パラメータとして設定する。こうして、基地局ノード装置110Aと子ノード装置110Bとの設定パラメータが同一に設定される。
【0050】
各ノード装置110は、前述の如く、基地局ノード装置として機能するか、子ノード装置として機能するかが切替スイッチ470によって切り替えられる。つまり、基地局ノード装置として設定されたノード装置110は、ユーザからの入力を受けて設定パラメータを設定する入力モードとなる。一方、子ノード装置として設定されたノード装置110は、基地局ノード装置110Aの設定パラメータを読み込んで該設定パラメータを自らの設定パラメータとして設定する読込モードとなる。すなわち、切替スイッチ470によってノードIDが0に設定されたノード装置110は、入力モードとなり、ユーザからの設定パラメータの入力を待機する。切替スイッチ470によってノードIDが0以外に設定されたノード装置110は、読込モードとなり、ネットワークの構築を確認した後に、基地局ノード装置110へ要求パケットを送信する。このノード装置110のモードの設定は、基本的には、ノード装置110がユーザ機器120に結合される前など、ノード装置110,110,…がネットワークを構築する前に行われる。
【0051】
尚、子ノード装置110Bは、読込モードであっても、ユーザからの入力を受付可能な状態となっている。つまり、子ノード装置110Bは、基本的には、基地局ノード装置110Aの設定パラメータを自律的に読み込むが、ユーザが設定パラメータを直接、入力することもできる。設定パラメータがユーザから設定された子ノード装置110Bは、それ以降は、基地局ノード装置110Aの設定パラメータの読み込みを行わないようになる。例えば、該子ノード装置110Bは、設定パラメータがユーザから入力されることによって、読込モードから入力モードへ切り替わる。
【0052】
このように、ノード装置110は、そのインタフェース440と共通の通信規格を有するユーザ機器120であれば、当該通信規格を前提とした通信仕様やプロトコル仕様等の詳細なネットワーク設定を適宜設定することによって、通信可能に結合することができる。つまり、ノード装置110を汎用的に構成して、様々なユーザ機器をネットワークシステムに結合することができる。
【0053】
そして、このようなノード装置110,110,…を用いてネットワークシステムを構成する際には、複数のノード装置110のうちの基地局ノード装置110Aに、ユーザ機器120に対応した設定パラメータを設定すれば、あとは、子ノード装置110B,110B,…が自律的に基地局ノード装置110Aから設定パラメータを読み込んで、自らの設定パラメータとして設定していく。つまり、複数のノード装置110の全てに対して、設定パラメータを設定する必要がなく、ノード装置110,110,…の設定を簡便に行うことができる。よって、ノード装置110を各種のユーザ機器120,120,…に対応可能に汎用的に構成しつつ、そのノード装置110,110,…を用いてネットワークシステムを構成する場合であっても、汎用的であるが故に必要な、ノード装置110のネットワーク設定を簡便に行うことができる。
【0054】
−対応接続関係の特定−
また、基地局ノード装置110Aは、子ノード装置110B,110B,…と、子ノード装置110B,110B,…のそれぞれに接続された計測機器120B,120B,…との対応接続関係を表す対応接続テーブルを、例えば、RAM454に記憶している。さらに、第1ネットワークXの第1基地局ノード装置110Axは、第1ネットワークXの対応接続関係だけでなく、第2ネットワークYの対応接続関係を含む対応接続テーブルを記憶している。第2ネットワークYの第2基地局ノード装置110Ayは、第2ネットワークYの対応接続関係だけを含む対応接続テーブルを記憶している。
【0055】
ただし、基地局ノード装置110Aは、対応接続テーブルを始めから有しているわけではない。各子ノード装置110Bがそれ自身に接続されている計測機器120Bを特定し、特定した対応接続関係を基地局ノード装置110Aに送信する。基地局ノード装置110Aは、各子ノード装置110Bから受け取った対応接続関係から対応接続テーブルを作成し、記憶する。
【0056】
詳しくは、子ノード装置110Bは、送信先の計測機器120Bを特定した要求電文を、実際に該子ノード装置110Bに接続されている全ての計測機器120Bに送信し、それに対する応答を確認する。子ノード装置110Bは、要求電文の送信先を変更して、該要求電文の送信及びそれに対する応答の確認を繰り返す。子ノード装置110Bは、該子ノード装置110Bに接続され得る全ての計測機器120Bを要求電文の送信先として特定する。以下、この一連の処理を応答確認ともいう。子ノード装置110Bは、この応答確認を電源がオンされたとき、即ち、起動時に行う。具体的には、子ノード装置110Bは、送信先となる計測機器120Bを特定した要求電文、詳しくは、接続確認コマンドを、該子ノード装置110Bに接続されている全ての計測機器120Bに対して送信する(送信工程)。そして、送信工程においては、送信先として特定する計測機器120Bを変更しては該要求電文を送信するという処理を繰り返す。送信先の変更は、該子ノード装置110Bに接続され得る全ての計測機器120Bについて行われる。
【0057】
要求電文を受信した計測機器120Bは、該要求電文の送信先アドレスと自身の機器IDとを比較する。送信先アドレスと機器IDとが一致している場合は、計測機器120Bは、応答電文を生成し(生成工程)、子ノード装置110Bへ送信する。送信先アドレスと機器IDとが一致しない場合には、計測機器120Bは、応答しない。
【0058】
子ノード装置110Bは、各要求電文に対して計測機器120Bからの応答電文の返信があるか否かによって応答を確認する。子ノード装置110Bは、要求電文に対する応答電文の返信がある場合には該要求電文で特定した機器IDの計測機器120Bが接続されていると判定する一方、要求電文に対する応答電文の返信がない場合には該要求電文で特定した機器IDの計測機器120Bは接続されていないと判定する。こうして、子ノード装置110Bは、それ自身に接続されている全ての計測機器120Bを特定する(特定工程)。
【0059】
例えば、図1のノードID「1」の第1子ノード装置110Bxを例にとって説明する。以下、特定の機器IDの計測機器120Bについて言及するときには、符号「120B」,「120」の後に機器IDを括弧書きで付す。例えば、計測機器120Bの機器IDが「1」の場合は、計測機器120B(1)のように表す。同様に、特定のノードIDのノード装置110について言及するときには、符号「110」,「110A」,「110B」,「110Ax」,「110Ay」,「110Bx」,「110By」の後にノードIDを括弧書きで付す。
【0060】
本実施形態においては、子ノード装置110Bに機器ID「1」〜「99」の計測機器120Bを接続可能であるので、第1子ノード装置110Bx(1)は、要求電文における送信先の機器IDを「1」〜「99」で順次変更しながら、各要求電文を全ての計測機器120B(1)〜120B(3)に送信する。まず、第1子ノード装置110Bx(1)は、機器ID「1」の要求電文を送信する。それに対して、計測機器120B(1)は、要求電文の送信先アドレスと自身の機器IDとが一致するので、応答電文を生成し、該応答電文を第1子ノード装置110Bx(1)へ返信する。一方、計測機器120B(2),120B(3)は、要求電文の送信先アドレスと自身の機器IDとが一致しないので、何の応答も返さない。その結果、第1子ノード装置110Bx(1)は、応答電文を受信するので、それ自身に計測機器120B(1)が接続されていると判定する。続いて、第1子ノード装置110Bx(1)は、要求電文の機器IDを変更して、応答確認を繰り返す。その結果、機器ID「2」、「3」の要求電文に対しては、それぞれ、計測機器120B(2)、120B(3)が応答電文を返信する。そのため、第1子ノード装置110Bx(1)は、それ自身に計測機器120B(2)、120B(3)が接続されていると判定する。しかしながら、機器ID「4」〜「99」の要求電文に対しては、計測機器120B(1)〜120B(3)の何れも応答電文を返信しない。そのため、第1子ノード装置110Bx(1)は、それ自身には計測機器120B(4)〜120B(99)が接続されていないと判定する。具体的には、第1子ノード装置110Bx(1)は、要求電文を送信してから所定時間内に応答電文を受信しない場合に、該要求電文に対応する計測機器120Bが接続されていないと判定する。こうして、第1子ノード装置110Bx(1)は、機器ID「1」〜「99」の要求電文の送信を完了した結果、それ自身には計測機器120B(1)〜120B(3)が接続されていることを特定する。
【0061】
子ノード装置110Bは、応答確認が終了すると、特定した対応接続関係を他の前記ノード装置110Bに送信する。詳しくは、子ノード装置110Bは、該子ノード装置110Bとそれに接続された計測機器120Bとの対応接続関係を含む接続関係パケットを生成する。この接続関係パケットのヘッダには、該接続関係パケットを生成した該子ノード装置110BのノードIDと、基地局ノード装置110Aまでの通信経路において次の送信先(中継先)となるノード装置110のノードIDが含まれている。こうして、該子ノード装置110Bは、送信先となるノード装置110を特定して接続関係パケットを送信、即ち、ユニキャストする(伝達工程)。
【0062】
前述の例では、第1子ノード装置110Bx(1)は、応答確認が終了すると、接続関係パケットを生成する。該接続関係パケットのヘッダには、それ自身のノードID「1」と、次の送信先となる第1子ノード装置110Bx(9)のノードID「9」とが含まれている。
【0063】
基地局ノード装置110Aは、接続関係パケットを受信すると、接続関係パケットから接続関係パケットを生成した子ノード装置110BのノードIDと対応接続関係とを読み出す。基地局ノード装置110Aは、パケットの生成元となる子ノード装置110Bとその対応接続関係を、図3に示すような、対応接続テーブルに記憶する。基地局ノード装置110Aは、全ての子ノード装置110Bからの接続関係パケットを受信することによって、対応接続テーブルを完成させる。
【0064】
前述の例では、第1基地局ノード装置110Axは、第1子ノード装置110Bx(1)からの接続関係パケットを受信すると、該接続関係パケットから第1子ノード装置110Bx(1)のノードID「1」とその対応接続関係を読み出す。そして、基地局ノード装置110Axは、ノードID「1」と、計測機器120B(1)〜120B(3)の機器ID「1」〜「3」とを対応付ける。第1基地局ノード装置110Axは、全ての子ノード装置110Bからの接続関係パケットを受信して、全ての計測機器120Bについて子ノード装置110Bとの対応付けを行う。
【0065】
ここで、第1基地局ノード装置110Axへの、第2ネットワークYの対応接続関係の送信は、以下のようにして行われる。
【0066】
第2ネットワークYにおいては、第2基地局ノード装置110Ayが、前述の方法によって、第2子ノード装置110By及び計測機器120Bの対応接続テーブルを取得している。
【0067】
第1ネットワークXの中継ノード装置110Bxは、他の子ノード装置110Bと同様に、電源がオンされたときに応答確認を行う。つまり、中継ノード装置110Bxは、送信先として特定する計測機器120Bを変更して、要求電文の送信を繰り返す。ここで、中継ノード装置110Bxに有線で接続されているのは、計測機器120Bではなく、第2ネットワークYの第2基地局ノード装置110Ayである。そのため、前記要求電文は、第2基地局ノード装置110Ayに送信される。
【0068】
それに対し、要求電文を受信した第2基地局ノード装置110Ayは、記憶している、第2ネットワークYの対応接続テーブルに基づいて、該要求電文に対する応答電文を返信する。つまり、第2基地局ノード装置110Ayは、対応接続テーブルにおいて特定されている計測機器120Bに対する要求電文を受信したときには、第2子ノード装置110Byに代わって応答電文を返信する。
【0069】
こうして、中継ノード装置110Bxは、第2ネットワークYの対応接続関係を取得する。その後は、前述の如く、中継ノード装置110Bxは、対応接続関係を含む接続関係パケットを生成し、該接続関係パケットを第1基地局ノード装置110Axへ送信する。
【0070】
前述の例では、中継ノード装置110Bx(10)は、機器IDが「1」〜「99」の要求電文を順次送信する。それに対し、第2基地局ノード装置110Ayは、機器ID「1」〜「89」,「91」〜「95」,「96」の要求電文に対しては応答電文を返信せず、機器ID「90」,「96」〜「98」の要求電文に対しては応答電文を返信する。つまり、第2基地局ノード装置110Ayは、第2子ノード装置110By(90),110By(96)の代わりに、中継ノード装置110Bx(10)の要求信号に応答する。
【0071】
尚、前記の手順を実現するためには、中継ノード装置110Bx(10)が応答確認を実行するときには、既に、第2基地局ノード装置110Ayが第2ネットワークの対応接続テーブルを取得している必要がある。
【0072】
こうして、第2ネットワークYにおける対応接続関係も、中継ノード装置110Bxを経由して、第1ネットワークXの第1基地局ノード装置110Axへ送信される。対応接続テーブルが完成すると、第1基地局ノード装置110Axは、後述する、電文を解析することによるユニキャストが実現できるようになる。
【0073】
−電文解析−
以下、ノード装置110による電文解析及びユニキャストについて説明する。
【0074】
ノード装置110は、ユーザ機器120に対応させて設定する設定パラメータとして、プロトコルパラメータを含んでいる。すなわち、ノード装置110は、接続されるユーザ機器120のプロトコルを適宜設定することによって、様々なユーザ機器120からの電文を解析することができる。例えば、ノード装置110は、接続されたユーザ機器120からの電文を解析して、該電文の送信先アドレスを割り出すように構成されている。そして、電文の送信先アドレスがわかると、ノード装置110は、該送信先アドレスに対応した特定のノード装置110に該電文を送信する。すなわち、ノード装置110は、該電文をブロードキャストではなく、ユニキャストする。
【0075】
以下に、図1に示すネットワークシステム100において、PC120Aから計測機器120B(3)へ計測データを要求する場合を例に説明する。
【0076】
計測機器120B(3)は、第1子ノード装置110Bx(1)に接続されている。第1基地局ノード装置110Axと第1子ノード装置110Bx(1)との間には、第1子ノード装置110Bx(7)と第1子ノード装置110Bx(9)とが中継ノードとして存在している。
【0077】
まず、PC120Aは、要求電文を生成し、該要求電文を第1基地局ノード装置110Axへ送信する。第1基地局ノード装置110Axは、PC120Aから要求電文を受信すると、設定されたプロトコルに基づいて該要求電文を解析して、送信先アドレス(即ち、送信先となる計測機器120Bの機器ID)を割り出す。
【0078】
ここで、第1基地局ノード装置110Axは、前述の如く、各子ノード装置110Bとそれに接続される計測機器120Bとの対応接続関係を示す対応接続テーブルを記憶している。第1基地局ノード装置110Axは、該対応接続テーブルと送信先アドレスとに基づいて、送信先計測機器120Bが接続された子ノード装置110Bを特定する。この例では、第1子ノード装置110Bx(1)が特定される。
【0079】
次に、基地局ノード装置110Aは、要求パケットを生成する。パケットは、少なくともヘッダとペイロードデータとを含んでいる。ペイロードデータには、要求電文が含まれている。ヘッダには、該パケットを生成したノード装置(以下、「生成ノード装置」ともいう)110のノードID、最終地点となるノード装置(以下、「最終ノード装置」ともいう)110のノードID、該パケットの送信元となるノード装置(以下、「送信元ノード装置」ともいう)110のノードID、該パケットの次の送信先(即ち、中継先)となる子ノード装置(以下、「送信先ノード装置」ともいう)110のノードIDが少なくとも含まれている。この例では、生成ノード装置110のノードIDは「0」であり、最終ノード装置110のノードIDは「1」であり、送信元ノード装置110のノードIDは「0」であり、送信先ノード装置110のノードIDは「7」である。
【0080】
第1基地局ノード装置110Axは、要求パケットを変調して、送信する。このように、第1基地局ノード装置110Axは、ヘッダにおいて送信先となるノード装置110を特定して要求パケットを送信する。すなわち、第1基地局ノード装置110Axは、要求パケットをユニキャストする。
【0081】
こうして送信された要求パケットは、子ノード装置110B,110B,…に受信される。要求パケットを受信した子ノード装置110Bは、要求パケットを復調し、ヘッダを確認する。そして、要求パケットのヘッダで特定された送信先ノード装置以外の子ノード装置110Bは、それ以上の処理を行わない。一方、要求パケットのヘッダにおいて送信先ノード装置として特定された第1子ノード装置110Bx(7)は、該要求パケットを受信すると、要求パケットのヘッダから最終ノード装置110Bx(1)のノードIDを読み出す。第1子ノード装置110Bx(7)は、前述の如く、下流側に接続されるノード装置110へパケットを伝達するために次に中継すべきノード装置110を記憶しているので、最終ノード装置110Bx(1)までの通信経路における次の中継先となる子ノード装置110BをRAM等の記憶装置から読み出す。この例では、次の中継先は、第1ノード装置110Bx(9)となる。そして、第1子ノード装置110Bx(7)は、受け取った要求パケットのヘッダ中の送信元ノード装置110BのノードIDを「7」に、送信先ノード装置110BのノードIDを「9」に更新して、該要求パケットをユニキャストする。
【0082】
続いて、該要求パケットは、第1子ノード装置110Bx(9)に受信される。第1子ノード装置110Bx(9)は、第1子ノード装置110Bx(7)と同様の処理を行う。すなわち、受け取った要求パケットのヘッダ中の送信元ノード装置110BのノードIDを「9」に、送信先ノード装置110BのノードIDを「1」に更新して、該要求パケットをユニキャストする。
【0083】
こうして、該要求パケットは、第1子ノード装置110Bx(1)に到達する。第1子ノード装置110Bx(1)は、要求パケットのヘッダから最終ノード装置110のノードIDを読み出し、自身が最終ノード装置110Bであることを認識する。すると、第1子ノード装置110Bx(1)は、パケットのペイロードデータの中から要求電文を読み出し、該要求電文を該第1子ノード装置110Bx(1)に接続された計測機器120B(1),120B(2),120B(3)に有線で送信する。すなわち、第1子ノード装置110Bx(1)から計測機器120B(1),120B(2),120B(3)へは、要求電文がブロードキャストされる。
【0084】
計測機器120B(1),120B(2),120B(3)は、要求電文中の送信先アドレスが自身の機器IDと一致するか否かを確認する。機器IDが送信先アドレスと一致しない計測機器120B(1),120B(2)は、何の応答も返さない。一方、機器IDが送信先アドレスと一致する計測機器120B(3)は、要求電文に応答して、計測データを電文形式の信号に符号化し、該応答電文を第1子ノード装置110Bx(1)へ返信する。
【0085】
第1子ノード装置110Bx(1)は、該応答電文を受信すると、応答パケットを生成する。応答パケットには、応答電文がペイロードデータとして含まれる。また、応答パケットのヘッダには、要求パケットと同様に、生成ノード装置110BのノードID「1」、最終ノード装置110のノードID「0」、送信元ノード装置110のノードID「1」、送信先ノード装置110のノードID「9」が少なくとも含まれている。
【0086】
応答パケットは、要求パケットとは逆の流れで、第1子ノード装置110Bx(9)と第1子ノード装置110Bx(7)とを経由して第1基地局ノード装置110Axまで送信される。
【0087】
第1基地局ノード装置110Axは、応答パケットのヘッダから自身が最終ノード装置110であることを認識する。すると、第1基地局ノード装置110Axは、応答パケットのペイロードデータの中から応答電文を読み出し、該応答電文をPC120Aに有線で送信する。
【0088】
PC120Aは、応答電文を受信すると、該応答電文を復号化して、計測データを得る。こうして、PC120Aから計測機器120B(3)へ計測データを要求する一連の処理が終了する。
【0089】
したがって、本実施形態によれば、ネットワークシステム100は、複数のユーザ機器120,120,…と、該ユーザ機器120,120,…に有線により接続される複数のノード装置110,110,…とを備え、該ノード装置110,110,…の間で無線通信を行う。前記ノード装置110は、該ノード装置110に接続されている前記ユーザ機器120,120,…との間で応答確認を行うことによって該ノード装置110と該ノード装置110に接続された該ユーザ機器120,120,…との対応接続関係を特定し、該対応接続関係を他の前記ノード装置110に送信するものとする。
【0090】
換言すると、本実施形態に係る対応接続関係の特定方法は、複数のユーザ機器120,120,…と、該ユーザ機器120,120,…に有線により接続される複数のノード装置110,110,…とを備え、該ノード装置110,110,…の間で無線通信を行うネットワークシステム100において、該ノード装置110と該ノード装置110に接続された該ユーザ機器120との対応接続関係を特定するものである。この対応接続関係の特定方法は、前記ノード装置110と、該ノード装置110に接続されている前記ユーザ機器120との間で応答確認を行うことによって該ノード装置110と該ノード装置110に接続された該ユーザ機器120との対応接続関係を特定する特定工程と、前記ノード装置110から他の前記ノード装置110へ前記対応接続関係を送信する伝達工程とを含むものとする。
【0091】
また、前記ノード装置110は、ユーザ機器120に有線により接続可能なものであって、他のノード装置110と無線通信可能であり、該ノード装置110に接続されている前記ユーザ機器120との間で応答確認を行うことによって該ノード装置110と該ノード装置110に接続された該ユーザ機器120との対応接続関係を特定し、該対応接続関係を前記他のノード装置110に送信するものとする。
【0092】
前記の構成によれば、各ノード装置110が接続されたユーザ機器120,120,…と応答確認を行うという簡便な処理によって、ノード装置110とユーザ機器120との対応接続関係を特定することができる。また、各ノード装置110が各自で対応接続関係を特定するため、基地局ノード装置110Aがネットワークシステム100全体で何らかの制御を行う必要がなく、ネットワークシステム100全体としても処理を簡便にすることができる。そして、ノード装置110は、対応接続関係を特定すると、該対応接続関係を他のノード装置110に伝達する、即ち、知らせる。或るノード装置110にどのユーザ機器120,120,…が接続されているかを他のノード装置110に知らせることによって、他のノード装置110が或るユーザ機器120に電文を送信しようとしたときにどのノード装置110に電文を送信すればよいかが把握されているので、送信の処理を簡単にすることができる。例えば、ブロードキャストではなく、ユニキャストを行うことができる。
【0093】
より詳しくは、計測機器120Bは、要求電文を受信したときに該要求電文に対する応答電文を返信するように構成されており、前記子ノード装置110Bは、一の計測機器120Bを送信先として特定した前記要求電文を該子ノード装置110Bに接続された全ての前記計測機器120B,120B,…に送信し、該要求電文に対する前記応答電文の返信があったときには送信先として特定した該ユーザ機器120Bが該ノード装置110Bに接続されていると判定するように構成されており、該要求電文の送信及び接続の判定を送信先として特定する計測機器120Bを変更して繰り返すことによって前記対応接続関係を特定する。つまり、各ノード装置110は、送信先を特定した要求電文をそれに接続されているユーザ機器120,120,…に送信し、要求電文に対する応答があるか否かによって該送信先として特定したユーザ機器120が該ノード装置110に接続されているか否かを判定する。送信先を変更して要求電文の送信を繰り返すことによって、ノード装置110に接続されたユーザ機器120を全て特定することができる。このように、ノード装置110は、全ての計測機器120Bを送信先として順次特定した要求電文を送信し、それに対する応答を確認するという簡便な処理によって、対応接続関係を特定することができる。
【0094】
さらに、前記ネットワークシステム100においては、複数のユーザ機器120,120,…は、マスタ機として機能するPC120Aと、スレーブ機として機能する計測機器120B,120B,…とを含み、複数のノード装置110,110,…は、基地局ノード装置110Aと、該基地局ノード装置110Aに無線接続される子ノード装置110B,110B,…とを含み、前記子ノード装置110Bは、該子ノード装置110Bと該子ノード装置110Bに接続された前記計測機器120Bとの前記対応接続関係の特定を行い、該対応接続関係を前記基地局ノード装置110Aへ送信し、前記基地局ノード装置110Aは、前記子ノード装置110Bから受信した該対応接続関係を記憶しておく。
【0095】
そして、基地局ノード装置110Aは、前記対応接続関係が特定されたユーザ機器120に電文を送信するときには、該ユーザ機器120が接続された子ノード装置110Bを送信先として特定して該電文を送信する。
【0096】
つまり、子ノード装置110Bが各自で対応接続関係を特定し、特定した対応接続関係を基地局ノード装置110Aへ送信する。基地局ノード装置110Aは、子ノード装置110B,110B,…からの対応接続関係を受け取り、記憶しておく。対応接続関係が特定された後は、基地局ノード装置110Aは、電文を送信先となる子ノード装置110Bを特定して送信、即ち、ユニキャストする。基地局ノード装置110Aは、電文をマスタ機であるPC120Aからスレーブ機である計測機器120Bへ送信するときの起点となる。そのため、基地局ノード装置110Aに対応接続関係を記憶させておくことにより、無線ネットワークの最も上流側からユニキャストを行うことができるので、トラフィックを効率良く軽減することができる。その結果、電文の送受信に要する時間を短縮することができ、また、送受信率を向上させて、ネットワークシステム100の信頼性を向上させることができ、さらに、ネットワークシステム100に接続できるノード装置110の台数制限を緩和することができる。ただし、計測機器120Bが接続された子ノード装置110Bが前記対応接続関係を記憶していてもよい。
【0097】
また、前記基地局ノード装置110A,110Aは、第1基地局ノード装置110Axと第2基地局ノード装置110Ayとを含み、前記子ノード装置110B,110B,…は、前記第1基地局ノード装置110Axに無線接続される第1子ノード装置110Bx,110Bx,…と、前記第2基地局ノード装置110Ayに無線接続される第2子ノード装置110By,110By,…とを含み、前記PC120Aは、前記第1基地局ノード装置110Axに接続されており、前記第2基地局ノード装置110Ayは、前記第1子ノード装置110Bxに有線接続されていると共に、前記第2子ノード装置110By,110By,…から該第2子ノード装置110By,110By,…についての前記対応接続関係を受信し、前記第1基地局ノード装置110Axは、前記第1子ノード装置110Bx,110Bx,…から該第1子ノード装置110Bx,110Bx,…についての前記対応接続関係を受信すると共に、前記第2基地局ノード装置110Ayに有線接続された前記第1子ノード装置110Bxを経由して前記第2子ノード装置110By,110By,…についての前記対応接続関係を受信する。
【0098】
前記の構成によれば、無線接続された第1基地局ノード装置110Ax及び第1子ノード装置110Bx,110Bx,…で構成される第1ネットワークXと、無線接続された第2基地局ノード装置110Ay及び第2子ノード装置110By,110By,…で構成される第2ネットワークYとが有線で結合されている。このような構成であっても、第2ネットワークYにおける対応接続関係も含めて、第1基地局ノード装置110Axで一括管理することができる。
【0099】
《その他の実施形態》
本発明は、前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0100】
前記ネットワークシステム100における、ノード装置110の個数及びユーザ機器120の個数は、前記実施形態に限られるものではない。ノード装置やユーザ機器は、任意の個数とすることができる。また、各ノード装置110には、必ず、ユーザ機器120が接続されている必要はない。例えば、第1ネットワークXには、計測機器120Bが設けられておらず、そこに含まれる子ノード装置110Bは、中継ノード装置110Bxだけであってもよい。
【0101】
また、前記実施形態は、2つの無線ネットワークを有線により結合して1つのネットワークシステムを構築しているが、これに限られるものではない。1つの無線ネットワークによりネットワークシステムを構築(即ち、基地局ノード装置が1つだけのネットワークシステム)してもよいし、3つ以上の無線ネットワークを有線により結合して1つのネットワークシステム(即ち、基地局ノード装置が3つ以上のネットワークシステム)を構築してもよい。
【0102】
また、前記ノード装置110とユーザ機器120との接続関係は、1対1のものと、1対3のものとが存在するが、これに限られるものではない。すなわち、1つのノード装置110に接続されるユーザ機器120の台数は任意に設定され得る。
【0103】
前記ユーザ機器は、PC120A及び計測機器120Bを含んでいるが、これに限られるものではない。例えば、ユーザ機器120は、温度センサ、湿度センサ、加速度(衝撃)センサ、光センサ等のセンサであってもよい。また、ユーザ機器120は、表示機器であってもよい。
【0104】
また、前記の構成では、PC120Aがマスタ機として機能しているが、これに限られるものではない。マスタ機は、必ずしも、PCである必要はなく、計測機器の何れかであってもよく、PC以外のユーザ機器であってもよい。例えば、電力計がマスタ機で、表示機器がスレーブ機であって、電力計の検出値を複数の表示機器に表示させる構成であってもよい。
【0105】
さらに、前記ネットワークシステム100においては、マスタスレーブ関係が成立しているが、これに限られるものではない。
【0106】
前記実施形態では、基地局ノード装置110Aが対応接続テーブルを記憶しているが、子ノード装置110B,110B,…が対応接続テーブルを記憶していてもよい。また、基地局ノード装置110Aで特定した対応接続関係をPC120Aが記憶するようにしてもよい。
【0107】
また、前記実施形態では、子ノード装置110Bの電源オン時に対応接続関係の特定が行われるが、これに限られるものではない。例えば、基地局ノード装置110Aが各子ノード装置110Bへ対応接続関係を要求するコマンドを送信し、各子ノード装置110Bがそのコマンドを受けて、対応接続関係の特定を実行する構成であってもよい。また、各子ノード装置110Bが、対応接続関係の特定を定期的に実行する構成であってもよい。
【0108】
また、第1ネットワークXと第2ネットワークYとの間の対応接続関係の伝達は、中継ノード装置110Bxが第2基地局ノード装置110Ayへ機器IDを特定した要求信号を順次送信し、それに対して第2基地局ノード装置110Ayが逐次返信することで行われているが、これに限られるものではない。例えば、第2基地局ノード装置110Ayから中継ノード装置110Bxへ、第2ネットワークYの対応接続関係が一括して送信される構成であってもよい。例えば、ユーザ機器120には機器ID「1」〜「99」を割り当てる一方で、応答確認においては機器ID「0」〜「99」の要求電文を順次送信するようにする。そして、第2基地局ノード装置110Ayは、機器ID「0」の要求電文を受信したときに、第2ネットワークYの対応接続関係を一括して中継ノード装置110Bxに送信するようにしてもよい。機器ID「0」の要求電文に対しては、何れのユーザ機器も応答電文を返信せず、第2基地局ノード装置110Ayだけが対応接続関係を返信する。つまり、応答確認において、ユーザ機器120に割り当てられていない特定の機器IDを、第2基地局ノード装置110Ayに対応接続関係を要求する要求電文の指標として使用する。
【0109】
前記実施形態では、ユニキャストに関し、PC120Aからの電文を計測機器120Bへ送信する場合について説明しているが、これに限られるものではない。計測機器120Bで生成した電文を他の計測機器120B又はPC120Aに送信する場合であっても、該電文を生成した計測機器120Bが接続された子ノード装置110Bが電文解析を行って、ユニキャストを行ってもよい。
【0110】
また、ノード装置110には、1種類のプロトコルが設定されているが、これに限られるものではない。例えば、ノード装置110には、複数のプロトコルが設定されていてもよい。そして、ノード装置110は、電文を受信したときに、該電文に対応するプロトコルを保持しているプロトコルの中から選択し、該プロトコルに基づいて該電文から送信先アドレスを割り出すように構成されていてもよい。また、そのような場合には、1つのネットワークを構築するノード装置110,110,…に接続されるユーザ機器120,120,…のプロトコルは共通でなくてもよい。すなわち、プロトコルの異なるユーザ機器120,120,…が1つのネットワークに接続されていてもよい。
【0111】
また、基地局ノード装置110Aへの設定パラメータの設定は、PCからの入力に限られるものではない。基地局ノード装置110Aに設定パラメータを入力できる限り、任意の構成を採用することができる。さらに、前記実施形態では、基地局ノード装置110Aの設定パラメータをソフト的に入力しているが、ノード装置110に設けられたディップスイッチ等でハード的に設定する構成であってもよい。
【0112】
さらに、前記の構成では、ノード装置110の入力モードと読込モードとの切替を基地局ノード装置110Aか子ノード装置110Bかに基づいて行っているが、これに限られるものではない。例えば、読込モードのON/OFFを設定パラメータのユーザからの入力の有無で切り替えるように構成してもよい。具体的には、ノード装置110を、基本的には読込モードに設定しつつユーザからの設定パラメータの入力を受付可能な状態としておき、ユーザからの設定パラメータの入力があったときに、読込モードから入力モード(即ち、読込を行わないモード)に切り替わるように構成してもよい。
【0113】
また、前記の構成では、基地局ノード装置110Aに対して設定パラメータのユーザ設定が行われ、子ノード装置110B,110B,…は、基地局ノード装置110Aの設定パラメータを読み込んでいるが、これに限られるものではない。例えば、基地局ノード装置110A及び子ノード装置110B,110B,…が存在するネットワークにおいて、子ノード装置110B,110B,…の何れか1つの子ノード装置110Bに対して設定パラメータのユーザ設定が行われ、その設定パラメータをそれ以外の子ノード装置110B,110B,…及び基地局ノード装置110Aが読み込むように構成されていてもよい。
【0114】
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
【0115】
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0116】
以上説明したように、本発明は、複数のノード装置を備えたネットワークシステム、及び、当該ネットワークシステムにおいてノード装置とユーザ機器との対応接続関係を特定する特定方法について有用である。
【符号の説明】
【0117】
100 ネットワークシステム
110 ノード装置
110Ax 第1基地局ノード装置
110Ay 第2基地局ノード装置
110Bx 第1子ノード装置
110By 第2子ノード装置
120 ユーザ機器
120A PC(マスタユーザ機器)
120B 計測機器(スレーブユーザ機器)
図1
図2
図3