特許第5969923号(P5969923)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969923
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】喫煙物品のためのエアロゾル発生基体
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20160804BHJP
   A24B 15/10 20060101ALI20160804BHJP
【FI】
   A24F47/00
   A24B15/10
【請求項の数】13
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-553231(P2012-553231)
(86)(22)【出願日】2011年2月18日
(65)【公表番号】特表2013-519384(P2013-519384A)
(43)【公表日】2013年5月30日
(86)【国際出願番号】EP2011000800
(87)【国際公開番号】WO2011101164
(87)【国際公開日】20110825
【審査請求日】2014年2月18日
(31)【優先権主張番号】10250295.2
(32)【優先日】2010年2月19日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(72)【発明者】
【氏名】ルノー ジャン−マルク
(72)【発明者】
【氏名】ピアデ ジャン−ジャック
(72)【発明者】
【氏名】ズベール ジャック
(72)【発明者】
【氏名】ズシュア ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】アジスクマール アヌ
(72)【発明者】
【氏名】ボネリー サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】パイネンビュルフ ヨハネス ペトリュス マリア
【審査官】 豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/022232(WO,A2)
【文献】 特開平02−084164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A24B 15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも約0.09mg/mm2の質量対表面積比と、約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量と、約1100mg/cm3と約1450mg/cm3の間の密度とを有する少なくとも1つのエアロゾルフォーマを備えた均質化されたタバコ材料のストランド。
【請求項2】
最大横寸法の少なくとも3倍の長さを有する、請求項1に記載の均質化されたタバコ材料のストランド。
【請求項3】
約0.25mg/mm2以下の質量対表面積比を有する、請求項1〜2の何れかに記載の均質化されたタバコ材料のストランド。
【請求項4】
約15重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有する請求項1〜3の何れかに記載の均質化されたタバコ材料のストランド。
【請求項5】
約10重量%以下の量の少なくとも1つの香味料を更に含む、請求項1〜4の何れかに記載の均質化されたタバコ材料のストランド。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の均質化されたタバコ材料の複数のストランドを備えた喫煙物品用のエアロゾル発生基体。
【請求項7】
前記均質化されたタバコ材料の複数のストランドが、前記エアロゾル発生基体内で互いに実質的に平行に整列されている、請求項に記載のエアロゾル発生基体。
【請求項8】
喫煙物品のエアロゾル発生基体における、請求項1〜5の何れかに記載の均質化されたタバコ材料のストランドの使用。
【請求項9】
喫煙物品の製造方法であって、
請求項1〜の何れかに記載の均質化されたタバコ材料の複数のストランドを含むエアロゾル発生基体を形成するステップと、
喫煙物品に前記エアロゾル発生基体を組み込むステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
熱源と、
請求項6〜の何れかに記載のエアロゾル発生基体と、
を備えた喫煙物品。
【請求項11】
前記エアロゾル発生基体が前記熱源の下流側に配置されている、請求項10に記載の喫煙物品。
【請求項12】
前記熱源が可燃性熱源である、請求項11に記載の喫煙物品。
【請求項13】
前記可燃性熱源の後方部分及び前記エアロゾル発生基体の隣接する前方部分付近で接触する熱伝導要素を更に備える、請求項12に記載の喫煙物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、均質化されたタバコ材料のストランド、本発明による複数の均質化されたタバコ材料のストランドを含むエアロゾル発生基体、及び本発明によるエアロゾル発生基体を含む喫煙物品に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコを燃焼するのではなく加熱する幾つかの喫煙物品が当該技術分野において提案されてきた。このような加熱喫煙物品の目的は、従来のシガレットにおける燃焼及び熱分解によって生成された既知の有害な煙成分を低減することである。典型的には、加熱喫煙物品では、熱源(例えば、化学的、電気的、又は可燃性熱源)から熱源の内部、周囲、又は下流側に位置することができる物理的に分離したエアロゾル発生基体への熱伝達によってエアロゾルが発生される。例えば、使用時には、加熱喫煙物品の可燃性熱源が点火されて、可燃性熱源からの熱伝達によってエアロゾル発生基体から揮発性化合物が放出され、加熱喫煙物品を通って吸い込まれた空気中に同伴される。放出された化合物が冷えると、これらは凝縮して、消費者によって吸引されるエアロゾルを形成する。
【0003】
例えば、WO−A2−2009/022232は、可燃性熱源、該可燃性熱源の下流側のエアロゾル発生基体、並びに可燃性熱源の後方部分及びエアロゾル発生基体の隣接する前方部分の周りで接触する熱伝導要素を備え、エアロゾル発生基体が熱伝導要素を越えて下流側に少なくとも約3mm延びた喫煙物品を開示している。
【0004】
可燃性熱源を含む加熱喫煙物品は、通常は使用中に過剰なエネルギーを生成する高エネルギー装置である。このような加熱喫煙物品を上手く使用するためには、エアロゾル発生基体は、可燃性熱源からの熱伝達に起因してエアロゾル発生基体内で生じる温度にて感覚的に許容可能なエアロゾルを生成するのに十分な揮発性化合物を放出できなければならない。しかしながら、このような温度でのエアロゾル発生基体の燃焼又は熱分解は、望ましくないエアロゾル成分を生じる場合があり、これは回避しなければならない。
【0005】
加熱喫煙物品で使用するための幾つかのタバコ含有及び非タバコ含有エアロゾル発生基体が、当該技術分野で提案されている。
【0006】
例えば、US-A−4,981,522は、タバコ粒子、熱に曝されるとエアロゾルを形成するエアロゾル前駆体、並びに香味材料の点火の可能性を最小限にするために熱を吸収及び放射する炭酸カルシウム又はアルミナなどの充填材料を含む、喫煙物品用の熱放出可能な香味源を開示している。US-A−4,981,522において開示された熱放出可能な香味源は、低質量で大きな表面積を有し、喫煙物品のチャンバにパックされる実質的に均一なペレットの形態である。ペレットは、円筒の直径の約0.5〜約1.5倍の長さを有する実質的に直円柱を含み、約0.5mm〜約1.5mmの長さを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO−A2−2009/022232号
【特許文献2】US-A−4,981,522明細書
【特許文献3】US−A−5,724,998明細書
【特許文献4】US−A−3,894,544明細書
【特許文献5】GB−A−983,928明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
感覚的に許容可能なエアロゾルを生成でき、加熱喫煙物品の使用中に燃焼又は熱分解を実質的に回避するのに十分に高い難燃性を有する上述のタイプの加熱喫煙物品で使用するタバコ含有エアロゾル発生基体に対する要求が依然としてある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、ストランドが少なくとも約0.09mg/mm2の質量対表面積比を有し、エアロゾルフォーマ含有量が乾燥(無水)重量ベースで約12重量%〜約25重量%であることを特徴とするエアロゾルフォーマを含む均質化されたタバコ材料のストランドが提供される。
【0010】
本明細書で使用される用語「ストランド」とは、ストリップ、細断片、フィラメント、ロッド、又は他の細長い要素を意味する。
【0011】
本明細書で使用される用語「長さ」とは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの長手方向の寸法を意味する。
【0012】
本明細書で使用される用語「横寸法」とは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの長手方向に対して実質的に垂直な寸法を意味する。
【0013】
本明細書で使用される用語「均質化されたタバコ材料」とは、粒子状タバコを凝集することによって形成される物質を意味する。粒子状タバコの凝集を助けるために、均質化されたタバコ材料は、1つ又はそれ以上の内因バインダー(すなわち、タバコ内因性バインダー)、1つ又はそれ以上の外因バインダー(すなわち、タバコ外因性バインダー)、又はこれらの組み合わせを含むことができる。代替として、又はこれに加えて、均質化されたタバコ材料は、限定ではないが、エアロゾルフォーマ、香味料、可塑剤、湿潤剤、タバコ及び非タバコ繊維、フィラー、水性及び非水性溶剤、及びこれらの組み合わせを含む、他の添加剤を含むことができる。本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで約12重量%〜約25重量%のエアロゾルフォーマ含有量を有する。
【0014】
本発明によれば、喫煙物品のエアロゾル発生基体において本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの使用も提供される。
【0015】
本発明によれば、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドを含む喫煙物品用のエアロゾル発生基体が更に提供される。
【0016】
本明細書で使用される用語「エアロゾル発生基体」とは、加熱すると揮発性化合物を放出してエアロゾルを生成することができる基体を意味する。
【0017】
本明細書によるエアロゾル発生基体は、例えば、使用することを意図した喫煙物品のタイプに応じて異なる形状及びサイズを有することができる点は理解されるであろう。本発明によるエアロゾル発生基体は、実質的に3次元形態とすることができる。例えば、本発明によるエアロゾル発生基体は、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドを含む煉瓦状、プラグ状、又は管状とすることができる。或いは、本発明によるエアロゾル発生基体は、実質的に2次元形態とすることができる。例えば、本発明によるエアロゾル発生基体は、本発明による均質化されたタバコ材料の複数のストランドを含む、マット又はシートとすることができる。
【0018】
本明細書で使用される用語「均質化されたタバコ材料の複数のストランド」とは、加熱されると感覚的に許容可能なエアロゾルを生成するのに十分な揮発性化合物を放出できる幾つかの均質化されたタバコ材料のストランドを意味する。例えば、本発明によるエアロゾル発生基体は、本発明による均質化されたタバコ材料の約20ストランドから約150ストランドを含むことができる。
【0019】
本発明によれば、熱源と、本発明によるエアロゾル発生基体とを備えた喫煙物品も提供される。
【0020】
以下で更に説明するように、有利には、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの質量対表面積比及びエアロゾルフォーマ含有量を組み合わせることにより、使用中に本発明による加熱喫煙物品の熱源から本発明によるエアロゾル発生基体に伝達される熱の局所化が阻止される。有利には、これにより、本発明によるエアロゾル発生基体が、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの燃焼又は熱分解に必要な温度に達するのが回避される。
【0021】
使用時には、加熱喫煙物品におけるエアロゾル発生基体は、エアロゾル発生基体が加熱喫煙物品の熱源又は熱伝導要素と間接的に接触しているときに伝導性熱伝達によって、及び放射熱伝達によって、並びにエアロゾル発生基体の上を熱源が通過することにより空気が加熱されたときの対流熱伝達によって加熱することができる。
【0022】
理論によって制限することを意図するものではないが、対流熱伝達は、高温空気が引き込まれる間均質化されたタバコ材料を過熱する可能性が高いと考えられ、よって、加熱喫煙物品の使用中に均質化されたタバコ材料を含むエアロゾル発生基体の燃焼又は熱分解を生じる可能性がある。
【0023】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、質量対表面積比及びエアロゾルフォーマ含有量が高いことに起因して、有利には、対流熱伝達を含む様々な熱伝達モードに耐えることができる。
【0024】
質量対表面積比は、以下の式:
に従って、均質化されたタバコ材料のストランドの質量を均質化されたタバコ材料のストランドの幾何学的表面積で除算することにより算出される。
【0025】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、少なくとも約0.09mg/mm2の質量対表面積比を有する。好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、少なくとも約0.1mg/mm2の質量対表面積比を有する。より好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、少なくとも約0.12mg/mm2の質量対表面積比を有する。
【0026】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約0.25mg/mm2以下の質量対表面積比を有する。
【0027】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの少なくとも約0.09mg/mm2の高い質量対表面積比により、単位表面積当たりに加熱可能な質量が増大し、その結果、単位表面積当たりに吸収するエネルギーの能力が増大する。使用時には、これにより熱伝達に応答した局所的な温度上昇が確実に少なくなり、よって、有利には、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドが燃焼又は熱分解に必要な温度に到達するのが遅くなる。
【0028】
加えて、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの少なくとも約0.09mg/mm2の高い質量対表面積比は、燃焼に必要なストランド内の酸素の利用を制限する。使用時には、これにより有利には、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドが熱伝達に応答して燃焼又は熱分解に必要な温度に到達するのが遅くなる。
【0029】
従って、少なくとも約0.09mg/mm2の質量対表面積比を有する本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、より低い質量対表面積比を有する均質化されたタバコのストランドと比べて難燃性が改善される。
【0030】
難燃性を評価するために、加熱後の均質化されたタバコ材料のストランドの表面上の燃焼スポット(暗色のタバコに対して白色の灰)を観察することによって燃焼の目視確認を得ることができる。これにより、均質化されたタバコ材料のストランドの難燃性の定性的ランク付けが可能になる。
【0031】
加えて、加熱に応答した均質化されたタバコ材料のストランドにより生成されるエアロゾルのイソプレン含有量を測定することにより、燃焼の半定量的判定を得ることができる。エアロゾルのイソプレン含有量は、例えば、ガスクロマトグラフィーなどの当該技術分野で公知の好適な技術により測定することができる。
【0032】
イソプレンは、タバコ(例えば、特定のタバコワックス)中に存在するイソプレノイド化合物の熱分解生成物であり、均質化されたタバコ材料のストランドがエアロゾルを生成するのに必要な温度よりも実質的に高い温度まで加熱された場合にのみエアロゾル中に存在することができる。従って、イソプレン収量は、過熱された均質化されたタバコ材料の量を表すものと見なすことができる。
【0033】
均質化されたタバコ材料のストランドの質量対表面積比に影響を及ぼす要因は、ストランドの形態(すなわち、形状及び寸法)及び均質化されたタバコ材料の密度である。
【0034】
均質化されたタバコ材料の密度は、所与の容積の均質化されたタバコ材料の本体質量及び均質化されたタバコ材料の所与の表面積のパッキング効率を決定付ける。
【0035】
均質化されたタバコ材料の密度は通常、主として製造に使用されるプロセスのタイプによって決定される。均質化されたタバコ材料を製造する幾つかの再構成プロセスが当該技術分野で知られている。これらには、限定ではないが、例えば、US−A−5,724,998において記載されたタイプの製紙プロセス、例えば、US−A−5,724,998において記載されたタイプのキャストプロセス、例えば、US−A−3,894,544において記載されたタイプのドウ再構成プロセス、及び、例えば、GB−A−983,928において記載されたタイプの押し出しプロセスが挙げられる。
【0036】
通常、押し出しプロセス及びドウ再構成プロセスによって製造された均質化されたタバコ材料の密度は、キャストプロセスによって製造された均質化されたタバコ材料の密度よりも高い。押し出しプロセスによって製造された均質化されたタバコ材料の密度は、ドウ再構成プロセスによって製造された均質化されたタバコ材料の密度よりも高くなる場合がある。
【0037】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、少なくとも約1100mg/cm3の密度を有する。
【0038】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約1500mg/cm3未満、より好ましくは約1450mg/cm3未満、最も好ましくは約1375mg/cm3未満の密度を有する。
【0039】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約1100mg/cm3と約1500mg/cm3の間、より好ましくは約約1100mg/cm3と約1450mg/cm3の間、最も好ましくは約1125mg/cm3と約1375mg/cm3の間の密度を有する。
【0040】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの密度は、好適な精密スケール計器を用いて均質化されたタバコ材料のストランドの質量及び寸法を測定し、その寸法から均質化されたタバコ材料のストランドの容積を算出して、均質化されたタバコ材料のストランドの質量を均質化されたタバコ材料のストランドの容積で除算することによって求められる。
【0041】
均質化されたタバコ材料の質量対表面積比は、その形状及び寸法を変更することにより調整することができる。
【0042】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、少なくとも約2mm、より好ましくは少なくとも約5mmの長さを有する。
【0043】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約15mm未満の長さを有する。例えば、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約5mmと約15mmの間の長さを有することができる。
【0044】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも約0.2mmの最小横寸法を有する。
【0045】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約1.5mm以下、より好ましくは約1.3mm以下の最大横寸法を有する。
【0046】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの長さは、有利には、その最大横寸法の少なくとも3倍である。これにより、ストランドの凝集性が強化されるので、本発明による均質化されたタバコ材料の複数のストランドを含む2次元及び3次元のエアロゾル発生基体の形成が促進される。
【0047】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの長さは、その最大横寸法の少なくとも5倍である。より好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの長さは、その最大横寸法の少なくとも10倍である。
【0048】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの長さは、その最大横寸法の少なくとも20倍以下である。
【0049】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドの横断面は、実質的に方形、実質的に矩形、又は実質的に円形である。
【0050】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、実質的に円筒形である。
【0051】
実質的に方形断面又は実質的に矩形断面の本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、好ましくは、W×Tの横断面を有し、ここで、小数点以下1位まで表示したときに、Wは、ストランドの幅であって、約0.5mmと約1.5mmの間、より好ましくは約0.7mmと約1.1mmの間、最も好ましくは約0.8mmと約1.0mmの間であり、Tは、ストランドの厚みであって、約0.2mmと約0.6mmの間、より好ましくは約0.3mmと約0.5mmの間、最も好ましくは約0.4mmと約0.5mmの間である。
【0052】
実質的に円形断面の本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、好ましくは、約0.25mmと約0.8mmの間の直径を有する。
【0053】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有する。使用時には、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドが約12重量%と約25重量%の間の高いエアロゾルフォーマ含有量を有することにより、熱伝達に応答して均質化されたタバコ材料のストランドから感覚的に許容可能なエアロゾルの製造が可能になる。
【0054】
感覚的に許容可能なエアロゾルの製造が可能になると共に、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドが約12重量%と約25重量%の間の高いエアロゾルフォーマ含有量を有することにより、有利には、気化の潜熱に起因した均質化されたタバコ材料のストランドの燃焼及び熱分解も遅延される。
【0055】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで少なくとも約15重量%のエアロゾルフォーマ含有量を有する。
【0056】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで約22重量%未満、より好ましくは約20重量%未満のエアロゾルフォーマ含有量を有する。
【0057】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約15重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有する。例えば、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで約15重量%と約22重量%の間、又は約18重量%と約22重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有することができる。他の実施形態では、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで約15重量%と約20重量%の間、又は約18重量%と約20重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有することができる。
【0058】
エアロゾルフォーマは、使用時には稠密で安定したエアロゾルの形成を可能にし、使用中に加熱喫煙物品のエアロゾル発生手段内で通常生成される温度において熱劣化に対して実質的に耐性のある、あらゆる好適な化合物又は化合物の混合物とすることができる。好適なエアロゾルフォーマは、当該技術分野で公知であり、限定ではないが、例えば、トリエチレン・グリコール、1,3−ブタンジオール、プロピレン・グリコール、及びグリセリンなどの多価アルコール類;例えば、グリセリンモノアセタート、グリセリンジアセタート、又はグリセリントリアセタートなどの多価アルコールのエステル類;例えば、ドデカン二酸 ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチルなどのモノ−、ジ−又はポリカルボン酸の脂肪族エーテル類;及びこれらの組み合わせが含まれる。
【0059】
好ましくは、エアロゾルフォーマは、1つ又はそれ以上の多価アルコールである。より好ましくは、エアロゾルフォーマはグリセリンである。
【0060】
使用時には、少なくとも0.09mg/mm2の高い質量対表面積比と約12重量%と約25重量%の間の高いエアロゾルフォーマ含有量とを組み合わせることによって得られる、本発明による均質化されたタバコのストランドの単位面積当たりのエネルギーを吸収する能力の向上により、熱源からの熱伝達に応答して本発明によるエアロゾル発生基体内の温度の局所的上昇が低下する。これにより本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、有利には、本発明による喫煙物品の使用中にその燃焼又は熱分解に必要な温度に達するのが遅延又は阻止される。
【0061】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、上述のタイプの公知の再構成プロセスを用いて形成することができる。
【0062】
例えば、1つの実施形態において、実質的に方形断面又は実質的に矩形断面の本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、粒子状タバコ及び少なくとも1つのエアロゾルフォーマを含む混合物をキャスティング、ローリング、カレンダー加工、又は押し出して、約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のシートを形成し、次いで、均質化されたタバコ材料のシートを細断し、約0.09mg/mm2と約0.25mg/mm2の間の質量対表面積比を有する個々のストランドにすることによって形成することができる。
【0063】
代替の実施形態において、実質的に方形断面、実質的に矩形断面、又は実質的に円形断面の本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、粒子状タバコ及び少なくとも1つのエアロゾルフォーマを含む混合物を押し出して、約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有する連続した長さの均質化されたタバコ材料を形成し、次いで、連続した長さの均質化されたタバコ材料を、約0.09mg/mm2と約0.25mg/mm2の間の質量対表面積比を有する個々のストランドに切断することによって形成することができる。
【0064】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドが押し出しプロセスによって形成されるときには、押し出しプロセスにおいて従来の単一又は二重スクリュー押し出し機を用いることができる。
【0065】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで少なくとも約50重量%、より好ましくは少なくとも約65重量%のタバコ含有量を有する。使用時には、高タバコ含有量を有する本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、有利には、タバコ香味を同伴させたエアロゾルを生成する。
【0066】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで約88重量%未満、より好ましくは約75重量%未満のタバコ含有量を有する。
【0067】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、乾燥(無水)重量ベースで約40重量%と約88重量%の間、より好ましくは約50重量%と約75重量%の間のタバコ含有量を有する。
【0068】
本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、タバコ葉積層体及びタバコ葉ステムの一方又は両方を粉砕又は他の方法で破砕することによって得られる粒子状タバコを含むことができる。代替として、又はこれに加えて、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、例えば、タバコの処理、ハンドリング、及び配送中に形成されるタバコ細粉、タバコ細粉、及び他の粒子状タバコの副生成物のうちの1つ又はそれ以上を含むことができる。
【0069】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約40ミクロンと約500ミクロンの間の粒子サイズを有する粒子状タバコから形成される。
【0070】
本発明による均質化されたタバコのストランドは更に、1つ又はそれ以上の香味料を含むことができる。好適な香味料は、当該技術分野で公知であり、限定ではないが、メントール、スペアミント、ペパーミント、ユーカリ、バニラ、ココア、チョコレート、コーヒー、茶、スパイス(シナモン、クローブ、及びジンジャーのような)、果実香味料、及びこれらの組み合わせを含む。
【0071】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコのストランドは、約10重量%以下の香味料含有量を有する。
【0072】
粒子状タバコを凝集して本発明による均質化されたタバコ材料のストランドを形成する前、その間、又はその後で、粒子状タバコに1つ又はそれ以上の香味料を添加することができる。
【0073】
例えば、押し出しプロセスによって本発明による均質化されたタバコ材料のストランドが形成されるときには、粒子状タバコと少なくとも1つのエアロゾルフォーマの混合物の押し出しの前、その間、又はその後で該混合物に1つ又はそれ以上の香味料を添加することができる。
【0074】
1つ又はそれ以上の香味料の代替として、又はこれに加えて、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは更に、公知の均質化されたタバコ材料に従来含められる他の添加剤を含むことができる。このような添加剤としては、限定ではないが、湿潤剤、可塑剤、バインダー、非タバコ繊維、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0075】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、実質的に外因性のバインダー(すなわち、タバコ外因性バインダー)が実質的に無い。しかしながら、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、必要に応じて1つ又はそれ以上の外因性バインダーを含むことができる点は理解されるであろう。本発明による均質化されたタバコ材料のストランドに含めるのに好適な外因性バインダーは、当該技術分野で公知であり、限定ではないが、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル・セルロース、メチル・セルロース、及びエチル・セルロースなどのセルロースバインダー;キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、及びローカスビーンガムなどのガム;例えば、スターチのような多糖類、アルギン酸のような有機酸、アルギン酸ナトリウム、寒天及びペクチンのような有機酸の共役塩基、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0076】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、約3重量%未満、より好ましくは約0.5重量%未満、最も好ましくは約0.1重量%未満の外因性バインダー含有量を有する。
【0077】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、実質的に非タバコ繊維が無い。しかしながら、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、必要に応じて非タバコ繊維を含むことができる。本発明による均質化されたタバコ材料のストランドに含めるのに好適な非タバコ繊維は、当該技術分野で公知であり、限定ではないが、軟材繊維、硬材繊維、ジュート繊維、及びこれらの組み合わせなどの処理済み有機繊維が挙げられる。非タバコ繊維は、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドに含める前に、限定ではないが、機械的パルプ化、精製、化学的パルプ化、漂白処理、硫酸塩パルプ化、及びこれらの組み合わせを含む、当該技術分野で公知の好適なプロセスによって処理することができる。
【0078】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、例えば、炭酸カルシウム及びアルミナなど、実質的にフィラーが無い。このようなフィラーの必要性が排除されることにより、本発明による均質化されたタバコ材料のエアロゾル生成及び香味に寄与するストランドの成分含有量を有利に最大にすることが可能となる。
【0079】
本開示の1つの好ましい実施形態において、均質化されたタバコ材料のストランドは、粒子状タバコ、1つ又はそれ以上のエアロゾルフォーマ、水、及び任意選択的に1つ又はそれ以上の香味料のみを含む。本発明のこの好ましい実施形態による均質化されたタバコ材料のストランドは、例えば、約40重量%と約85重量%の間のタバコ含有量、約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量、約10重量%と約20重量%の間の水含有量、及び約0重量%と約10重量%の間の香味料含有量を有することができる。
【0080】
本発明によれば、本発明による均質化されたタバコ材料の複数のストランドを含む加熱喫煙物品用のエアロゾル発生基体が提供され、すなわち、均質化されたタバコ材料の複数の個々のストランドが少なくとも1つのエアロゾルフォーマを含み、該個々の均質化されたタバコ材料のストランドが、約0.09mg/mm2と約0.25mg/mm2の間の質量対表面積比、及び乾燥(無水)重量ベースで約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有することを特徴とする。
【0081】
本発明によれば、喫煙物品における本発明によるエアロゾル発生基体の使用も提供される。
【0082】
本発明による均質化されたタバコ材料の複数の個々のストランドは、エアロゾル発生基体内で整列することがき、又は整列されなくてもよい。好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料の個々のストランドは、エアロゾル発生基体内で互いに実質的に平行に整列されている。使用時には、これにより、エアロゾル発生基体内での熱の分散が促進され、よって有利には、均質化されたタバコ材料のストランドの燃焼又は熱分解を招く恐れのある「ホットスポット」が発生する可能性が低減される。
【0083】
本発明による均質化されたタバコ材料の複数の個々のストランドは、同じ又は異なる組成及び形態を有することができる。例えば、本発明による均質化されたタバコ材料の複数の個々のストランドは、同じ又は異なる質量対表面積比、エアロゾルフォーマ含有量、密度、タバコ含有量、形状、及び寸法を有することができる。
【0084】
好ましくは、本発明による均質化されたタバコ材料の個々のストランドは、実質的に均一な横断面を有する。
【0085】
有利には、均質化されたタバコ材料のストランドは、フィルタプラグラップのような、例えば紙のラッパーによって囲まれる。好適なラッパーを含めることにより、有利には、本発明によるエアロゾル発生基体及び喫煙物品の組み立てが容易になる。
【0086】
本発明によるエアロゾル発生基体は更に、本発明によるものではない均質化されたタバコ材料を含むことができる。例えば、本発明によるエアロゾル発生基体は更に、約0.09mg/mm2よりも小さいか、又は約0.25mg/mm2よりも大きい質量対表面積比を有する1つ又はそれ以上の均質化されたタバコ材料のストランドを含むことができる。代替として、又はこれに加えて、本発明によるエアロゾル発生基体は更に、乾燥(無水)重量ベースで約12重量%未満、又は約25重量%よりも大きいエアロゾルフォーマ含有量を有する1つ又はそれ以上の均質化されたタバコ材料のストランドを含むことができる。
【0087】
好ましくは、本発明によるエアロゾル発生基体は、形状が実質的に円筒形状であり、又は実質的に均一な横断面を有する。
【0088】
好ましくは、本発明によるエアロゾル発生基体は、実質的に円形又は実質的に楕円形の横断面を有する。
【0089】
本発明によるエアロゾル発生基体は、従来の着火端部が可燃性の喫煙物品用のタバコ切断フィラーのプラグを形成するための既知のプロセス及び機器を用いて製造することができる。
【0090】
本発明によるエアロゾル発生基体は、WO−A−2009/022232で開示されたタイプの加熱喫煙物品にて使用するのに特に好適であり、該加熱喫煙物品は、可燃性熱源と、可燃性熱源の下流側のエアロゾル発生基体と、可燃性熱源の後方部分及びエアロゾル発生基体の隣接する前方部分付近で接触する熱伝導要素とを備える。WO−A−2009/022232で開示された加熱喫煙物品において、エアロゾル発生基体は、熱伝導要素を越えて下流側に少なくとも約3mm延びる。
【0091】
しかしながら、本発明によるエアロゾル発生基体もまた、異なる構造を有する可燃性熱源を備えた加熱喫煙物品で使用することができる点は理解されるであろう。また、本発明によるエアロゾル発生基体は、非可燃性熱源を備えた加熱喫煙物品で使用することができる点は理解されるであろう。例えば、本発明によるエアロゾル発生基体は、化学熱源を備えた加熱喫煙物品で使用できる。加えて、本発明によるエアロゾル発生基体は、電気的抵抗加熱要素又は他の電気的熱源を備えた加熱喫煙物品で使用することができる。
【0092】
本発明によれば、喫煙物品を製造する方法が提供され、本方法は、少なくとも1つのエアロゾルフォーマを含み、該個々の均質化されたタバコ材料のストランドが、約0.09mg/mm2と約0.25mg/mm2の間の質量対表面積比、及び乾燥(無水)重量ベースで約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有することを特徴とする均質化されたタバコ材料の複数の個々のストランドを含むエアロゾル発生基体を形成するステップと、エアロゾル発生基体を喫煙物品に組み込むステップと、を含む。
【0093】
本発明によれば、熱源と、少なくとも1つのエアロゾルフォーマを有する均質化されたタバコ材料の複数の個々のストランドを含むエアロゾル発生基体とを備え、均質化されたタバコ材料の個々のストランドが、約0.09mg/mm2と約0.25mg/mm2の間の質量対表面積比、及び乾燥(無水)重量ベースで約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量を有することを特徴とする。
【0094】
好ましくは、エアロゾル発生基体は熱源の下流側に位置付けられる。
【0095】
本明細書で使用される用語「上流側」及び「前方」、並びに「下流側」及び「後方」は、使用中の喫煙物品を通って吸い込まれる空気の方向に対して、本発明による喫煙物品の構成要素又は構成要素の一部の相対的位置を説明するのに使用される。
【0096】
好ましくは、熱源及びエアロゾル発生基体は互いに当接する。
【0097】
好ましくは、本発明による喫煙物品は更に、熱源の後方部分及びエアロゾル発生基体の隣接する前方部分付近で接触する熱伝導要素を備える。
【0098】
好ましくは、熱源は可燃性熱源である。より好ましくは、熱源は、可燃性炭素ベースの熱源である。
【0099】
ここで、添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0100】
図1】対流熱伝達によりエアロゾル発生基体を加熱するための装置の概略断面図である。
図2】対流加熱後の本発明の第1の実施形態による、0.21mg/mm2の質量対表面積比及び25%のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のストランドを示す図である。
図3】対流加熱後の本発明の第2の実施形態による、0.16mg/mm2の質量対表面積比及び20%のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のストランドを示す図である。
図4】対流加熱後の本発明の第3の実施形態による、0.10mg/mm2の質量対表面積比及び15%のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のストランドを示す図である。
図5】対流加熱後の本発明の第4の実施形態による、0.11mg/mm2の質量対表面積比及び15%のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のストランドを示す図である。
図6】対流加熱後の本発明によるものではない、0.11mg/mm2の質量対表面積比及び10%のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のストランドを示す図である。
図7】対流加熱後の本発明によるものではない、0.08mg/mm2の質量対表面積比及び15%のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のストランドを示す図である。
図8】対流加熱後の本発明によるものではない、0.08mg/mm2の質量対表面積比及び20%のエアロゾルフォーマ含有量を有する均質化されたタバコ材料のストランドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0101】
(本発明による実施例)
表1(試料1〜4)に示す寸法、密度、質量対表面積比、及びエアロゾルフォーマ含有量を有する実質的に矩形断面の本発明による均質化されたタバコ材料のストランドが、表1に示した製造プロセスによって製作される。
【0102】
(本発明によるものでない比較例)
比較の目的で、表1(試料5〜7)に示す寸法、表面積、質量、質量対表面積比、密度、及びエアロゾルフォーマ含有量を有する実質的に矩形断面の本発明によるものでない均質化されたタバコ材料のストランドが、表1に示した製造プロセスによって製作される。
【0103】
試料1〜4の本発明による均質化されたタバコ材料のストランドと、試料5〜7の本発明によるものでない均質化されたタバコ材料のストランドに関して、対流熱伝達に応答した難燃性を評価した。
【0104】
各試料において、長さ7.1mm、直径8mm、質量180mg、及び密度0.5g/cm3を有する、均質化されたタバコ材料の複数のストランドを含む5つのエアロゾル発生基体を製作する。
【0105】
エアロゾル発生基体を形成するために、180mgの均質化されたタバコ材料のストランドが、内径8mmを有する円筒石英管10内に配置され、ステンレス鋼の細目金網12によって所定位置に保持されて長さ7.1mmのプラグ14を形成する。石英管は、ステンレス鋼の外側ジャケット内に配置される。図1に示すように、円筒石英管10は、セラミックス支持体18上に巻かれて有孔セラミックスクリーン22を備えた第2の石英管20内に保持されるニッケルクロム製加熱フィラメント16を含む高温空気生成器に結合される。
【0106】
高温空気生成器の有孔セラミックスクリーン22は、放射によりプラグ14の加熱を最小限にする。また、伝導によるプラグ14の加熱を最小限にするために、プラグ14と高温空気生成器の有孔セラミックスクリーン22との間は約0.5mmと約1mmの間の距離に維持される。従って、高温空気生成器の構造及びプラグ14の位置は、プラグ14の対流加熱に有利に作用する。
【0107】
均質化されたタバコ材料のストランドは、難燃性を評価するために石英管内に配置される前に、22℃相対湿度60%中に48時間調整される。対流熱伝達に応答した均質化されたタバコ材料のストランドの難燃性を評価するため、高温空気生成器のニッケルクロム加熱フィラメント16を63W調整電源で加熱し、プログラム可能二重シリンジポンプを用いて図1の矢印で示される方向に(吸煙周期)30秒毎で(吸煙持続時間)各2秒間にわたって55ml(吸煙容積)の12回吸煙を吸い込む。
【0108】
対流加熱後、プラグ14の上流側端部(すなわち、高温空気生成器のニッケルクロム加熱フィラメント16に最も近い端部)の表面上の燃焼スポット(暗色のタバコに対して白色の灰)を観察することによって、燃焼の目視確認を得ることができる。これにより、均質化されたタバコ材料のストランドの難燃性の定性的ランク付けが可能になる。
【0109】
加えて、12回の吸煙中に生成されたエアロゾルのイソプレン含有量を分析することによって均質化されたタバコ材料のストランドの燃焼の半定量的判定を得ることができ、上述のように、イソプレンは、例えば、特定のタバコワックス中のタバコに存在するイソプレノイド化合物の熱分解生成物である。イソプレンは、均質化されたタバコ材料のストランドがエアロゾルを生成するのに必要な温度よりも実質的に高い温度まで加熱された場合にのみ存在することができる。従って、イソプレン収量は、過熱された均質化されたタバコ材料の量を表すものと見なすことができる。12回の吸煙中に生成されたエアロゾルのイソプレン含有量は、ガスクロマトグラフィーにより測定される。
【0110】
表1に示すように、本発明による均質化されたタバコ材料のストランド(試料1〜4)を含むプラグから生成されたエアロゾルは全て、12回吸煙当たりに3mg未満のイソプレンを含有している。更に、試料1〜3の本発明による均質化されたタバコのストランドを含むプラグから生成されたエアロゾルは、検出可能なイソプレンを含んでいない。このことは、少なくとも約0.09mg/mm2の質量対表面積比及び約12重量%と約25重量%の間のエアロゾルフォーマ含有量とを有する本発明による均質化されたタバコ材料のストランドのタバコは、プラグを通して吸い込まれた高温空気からの対流熱伝達の結果としてあまり過熱されないことを示している。対照的に、表1に示すように、本発明によるものでない均質化されたタバコ材料のストランド(試料5〜7)を含むプラグから生成されたエアロゾルは全て、有意な量のイソプレンを含有している。このことは、12重量%未満のエアロゾルフォーマ含有量(試料5)又は0.09mg/mm2未満の質量対表面積比(試料6及び7)を有する本発明によるものでない均質化されたタバコ材料のストランドのタバコは、プラグを通して吸い込まれた高温空気からの対流熱伝達の結果として有意に過熱されることを示している。
【0111】
更に対流加熱後、各試料の均質化されたタバコ材料のストランドから形成された5つのプラグについて、燃焼の兆候を目視検査した。対流加熱後、試料1〜7の均質化されたタバコ材料のストランドから形成されたプラグのうちの3つの上流側端部が、図2〜8にそれぞれ示されている。図2〜8に示すように、図1に示す対流熱伝達によってプラグを過熱するのに使用される装置の設定に起因して、各試料の均質化されたタバコ材料のストランドは、プラグ内で互いに実質的に平行には整列されていない。しかしながら、上記で述べた理由により、本発明によるエアロゾル発生基体内の均質化されたタバコ材料のストランドは、好ましくは、互いに実質的に平行に整列されている。
【0112】
図2〜5に示すように、本発明による均質化されたタバコ材料のストランド(試料1〜4)を含むプラグは、燃焼のどのような有意な視覚的兆候も示していない。対照的に、図6〜6に示すように、本発明によるものでない均質化されたタバコ材料のストランドを含むプラグは、局所的な白色の燃焼スポットの形態で燃焼の有意な視覚的兆候を全て示している。
【0113】
比較として、日本たばこ産業株式会社により「Steam Hot One」のブランド名で販売されている加熱喫煙物品のエアロゾル発生基体の対流加熱に応答した難燃性の評価を、図1に示す装置を用いて同様にして行った。Steam Hot One加熱喫煙物品は、可燃性の炭素ベースの熱源と、可燃性熱源の下流側にタバコ材料の複数のストランドを含むプラグからなるエアロゾル発生基体とを備えている。Steam Hot One加熱喫煙物品のエアロゾル発生基体は、およそ60重量%のタバコ切断フィラーのストランドと、およそ40重量%の再構成タバコのストランドとの混合物を含むと考えられる。Steam Hot One加熱喫煙物品のエアロゾル発生基体のタバコストランドは、約0.06mg/mm2の平均質量対表面積比と、約26重量%の平均エアロゾルフォーマ(グリセリン)含有量とを有する。
【0114】
本発明によるものではない均質化されたタバコ材料のストランドを含む他のプラグから生成されたエアロゾルと同様に、Steam Hot One加熱喫煙物品からのタバコ材料のストランドを含むプラグから生成されたエアロゾルは、有意な量のイソプレンを含有する(プラグ当たり13.08mg)。加えて、プラグは、局所的な白色燃焼スポットの形態で燃焼の有意な視覚的兆候を示している。
【0115】
上記において本発明を長さ10mmの均質化されたタバコ材料のストランドに関して例示してきたが、異なる長さの均質化されたタバコ材料のストランドであってもよい点は理解されるであろう。
【0116】
加えて、上記では、実質的に矩形断面の均質化されたタバコ材料のストランドに関して本発明を例示してきたが、異なる形状の均質化されたタバコ材料のストランドであってもよい点は理解されるであろう。例えば、代替として、本発明による均質化されたタバコ材料のストランドは、実質的に方形断面又は実質的に円形断面のストランドであってもよい。
【0117】
(表1)注:E=押し出し、CL=キャストリーフ、DR=ドウ再構成

【符号の説明】
【0118】
10 円筒石英管
12 細目金網
14 プラグ
16 ニッケルクロム製加熱フィラメント
18 セラミックス支持体
20 第2の石英管
22 有孔セラミックスクリーン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8