(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グリップは前方に向かって上方傾斜状に設けられ、且つ、該グリップは前記グリップ本体を回転操作可能に支持すべくレバーシャフトの上部に外嵌固定されたグリップ芯材を有し、
前記グリップ本体は前記グリップ芯材の上部に回転自在に支持される被支持壁を備え、この被支持壁はグリップ本体の内部で且つ操作スイッチの下方側に設けられ、
前記侵入物排出経路は、前記操作スイッチの取付部分から侵入する侵入物を前記被支持壁の上方側で且つ該被支持壁の前端側へと案内する排出ガイドと、この排出ガイドによって案内される侵入物を前記被支持壁の下方側へ通過させるべく該被支持壁の前端側に形成された通過通路と、グリップ本体の前側壁部の内面によって構成されていて前記通過通路を通過した侵入物をグリップ本体の底部の開口側へ案内する案内面とを有することを特徴とする請求項1に記載の操作レバー。
前記グリップ本体の上部に、前記操作スイッチとは異なる切換スイッチが設けられ、前記侵入物排出経路は、前記切換スイッチの取付部分からグリップ本体の内部に侵入する水,砂等の侵入物を前記被支持壁に形成された通過通路へと案内するガイド面を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の操作レバー。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、グリップをレバーシャフトの軸芯回りに所定角度回転操作可能とし、このグリップの回転操作によってドーザ装置のブレードを操作することを考えた場合、グリップ本体の内部にグリップの回転操作を検出する回転検出センサを設けると、グリップ本体における操作スイッチの取付部分から水,砂等がグリップ本体の内部に侵入することが想定される。
【0006】
したがって、グリップ回転操作型の操作レバーでは、前記回転検出センサが操作スイッチの取付部分から侵入した水,砂等にさらされる機会が多くなる。
回転検出センサに、水,砂等が長期間当たると、故障、寿命の低下を招いてしまう。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、グリップ本体の内部に侵入する水,砂等の侵入物が、グリップの回転操作を検出する回転検出センサに当たるのを防止することのできるグリップ回転操作型の操作レバーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
請求項1に係る発明では、レバーシャフトと、このレバーシャフトの上部に設けられたグリップとを有する操作レバーであって、
前記グリップは、中空状に形成されると共に底部に開口を有し且つ前記レバーシャフトの軸芯回りに所定角度回転操作可能なグリップ本体を備え、
このグリップ本体の上部に操作スイッチを設けると共に、該グリップ本体の内部にグリップ本体の前記回転操作を検出する回転検出センサを設け、
前記グリップ本体に、前記操作スイッチの取付部分からグリップ本体の内部に侵入する水,砂等の侵入物を、前記回転検出センサを避けてグリップ本体の底部の開口から排出させる侵入物排出経路を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明では、前記グリップは前方に向かって上方傾斜状に設けられ、且つ、該グリップは前記グリップ本体を回転操作可能に支持すべくレバーシャフトの上部に外嵌固定されたグリップ芯材を有し、
前記グリップ本体は前記グリップ芯材の上部に回転自在に支持される被支持壁を備え、この被支持壁はグリップ本体の内部で且つ操作スイッチの下方側に設けられ、
前記侵入物排出経路は、前記操作スイッチの取付部分から侵入する侵入物を前記被支持
壁の上方側で且つ該被支持壁の前端側へと案内する排出ガイドと、この排出ガイドによって案内される侵入物を前記被支持壁の下方側へ通過させるべく該被支持壁の前端側に形成された通過通路と、グリップ本体の前側壁部の内面によって構成されていて前記通過通路を通過した侵入物をグリップ本体の底部の開口側へ案内する案内面とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明では、前記グリップ本体の内部の下部に、前記グリップ芯材に回転自在に支持されるサポート壁が設けられ、
前記侵入物排出経路は、前記案内面を伝わる侵入物がグリップ底部の開口へ案内されるように、前記サポート壁を通過させるべく該サポート壁の前端側に形成された他の通過通路を有することを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明では、前記グリップ本体の上部に、前記操作スイッチとは異なる切換スイッチが設けられ、前記侵入物排出経路は、前記切換スイッチの取付部分からグリップ本体の内部に侵入する水,砂等の侵入物を前記被支持壁に形成された通過通路へと案内するガイド面を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、操作スイッチの取付部分からグリップ本体の内部に侵入する水,砂等の侵入物は、侵入物排出経路によって回転検出センサを避けてグリップ本体の底部の開口へと案内されて、該グリップ本体の底部の開口から排出される。
これによって、グリップ本体の回転操作を検出する回転検出センサに、グリップ本体の内部に侵入する水,砂等が当たるのを防止することができ、回転検出センサの故障、寿命の低下の防止を図ることができる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、操作スイッチの取付部分から侵入する水,砂等は排出ガイドによって被支持壁の上方側で且つ該被支持壁の前端側へと案内され、該水,砂等は被支持壁の前端側に形成された通過通路を通過して案内面へと移動し、この案内面を伝ってグリップ本体の底部の開口側へと移動する。これによって、グリップ芯材に回転自在に支持される被支持壁に砂等が堆積しにくく、相対回転するグリップ本体とグリップ芯材との接触部位に砂等が侵入することで生じる摩耗促進を低減することができる。
【0013】
また、グリップが前方に向かって上方傾斜状に設けられているので、グリップ本体の前側壁部の内面を、水,砂等の侵入物をグリップ本体の底部の開口側へ案内する案内面として利用することができる。
請求項3に係る発明によれば、案内面を伝って下方移動する水,砂等は、サポート壁の前端側に形成された他の通過通路を通過してグリップ本体の底部の開口へと下方移動する。これによって、グリップ芯材に回転自在に支持されるサポート壁に砂等が堆積しにくく、相対回転するグリップ本体とグリップ芯材との接触部位に砂等が侵入することで生じる摩耗促進を低減することができる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、侵入物排出経路は、請求項2の構成に加えて、グリップ本体の上部に設けられた切換スイッチの取付部分からグリップ本体の内部に侵入する水,砂等を支持壁の前端側に形成された通過通路へと案内するガイド面を有する。これにより、切換スイッチの取付部分からグリップ本体の内部に侵入する水,砂等は、ガイド面を伝って被支持壁の前端側へと案内され、該水,砂等は被支持壁の前端側に形成された通過通路を通過して案内面へと移動し、この案内面を伝ってグリップ本体の底部の開口側へと移動する。
【0015】
したがって、切換スイッチの取付部分からグリップ本体の内部に侵入する水,砂等を、回転検出センサを避けてグリップ本体の底部の開口から排出させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1(a)において、符号1は建設機械として例示するバックホーである。
このバックホー1は、上部の旋回体2と、下部の走行装置3と、この走行装置3の前部に設けられたドーザ装置4とを有する。
前記旋回体2は、旋回台5と、該旋回台5の前部に設けられた作業装置6(掘削装置)とを有する。
【0018】
前記旋回台5は走行装置3上に上下方向の旋回軸回りに旋回自在に支持され、該旋回台5上には運転席7が設けられている。
前記作業装置6は、スイングブラケット8と、ブーム9と、アーム10と、バケット11とを有する。スイングブラケット8は、旋回台5の前部に設けられた支持ブラケット12に上下軸回りに左右揺動自在に設けられている。ブーム9は、スイングブラケット8に揺動自在に支持され、アーム10はブーム9の先端側に揺動自在に支持され、バケット11はアーム10の先端側にスクイ・ダンプ動作可能に取り付けられている。ブーム9、アーム10、バケット11は、それぞれ油圧シリンダによって揺動駆動される。
【0019】
走行装置3は、走行メインフレーム13の左右両側にクローラ式走行装置14を設けてなる。このクローラ式走行装置14は、トラックフレーム15に、アイドラ16、駆動輪17及び転輪18を回転自在に支持すると共に、これらアイドラ16、駆動輪17及び転輪18に無端帯状の弾性クローラ19を巻き掛け、駆動輪17を油圧モータ等で駆動可能としている。
【0020】
図1(b)に示すように、ドーザ装置4は、走行メインフレーム13に上下揺動自在に支持された揺動フレーム20と、この揺動フレーム20の前部にクロスピン構造体21を介して取り付けられたブレード22とを有する。
前記揺動フレーム20は、走行メインフレーム13と揺動フレーム20との間に介装されたドーザシリンダ23によって上下に揺動駆動され、該揺動フレーム20を上下に揺動させることでブレード22が上げ下げ動作される。
【0021】
前記クロスピン構造体21はブレード22の背面側の左右方向中央部に位置している。このクロスピン構造体21は揺動フレーム20の前部にアングル軸芯S1回りに所定角度回転自在に支持されている。また、クロスピン構造体21はブレード22をチルト軸芯S2回りに所定角度回転自在に支持している。
前記アングル軸芯S1とチルト軸芯S2とは互いに直交しており、例えば、
図1(b)に示すように、揺動フレーム20が前後方向に沿う状態において、アングル軸芯S1は上下方向の軸芯とされ、チルト軸芯S2は前後方向の軸芯とされている。
【0022】
ブレード22はアングル軸芯S1回りに揺動自在であると共にチルト軸芯S2回りに揺動自在であり、ブレード22をアングル軸芯S1回りに揺動させることでブレード22がアングル動作(ブレード22の左右側部が前後動作)し、ブレード22をチルト軸芯S2回りに揺動させることでブレード22がチルト動作(ブレード22の左右側部が上下動作)する。
【0023】
なお、ブレード22のチルト動作及びアングル動作は、それぞれ図示省略の油圧シリンダによって行われる。
図2に示すように、前記運転席7の前部の左右両側には、操縦レバー24L,24Rが設けられ、運転席7の前方には走行操作レバー25が設けられている。例えば、右側の操縦レバー24Rはブーム9及びバケット11を操作するものであり、左側の操縦レバー24Lは旋回台5及びアーム10を操作するものである。また、走行操作レバー25は走行装置3を操作するものである。
【0024】
また、運転席7の右側方には、ドーザシリンダ23操作用のリモコン弁27と、このリモコン弁27を操作する(ドーザ装置4を操作する)操作レバー27(以下、ドーザレバーという)とが設けられている。
前記リモコン弁27は、ドーザシリンダ23を制御するドーザ制御弁をパイロット操作するパイロット弁によって構成されている。
【0025】
前記ドーザレバー27は、バックホー1の右側からみた側面図である
図3に示すように、レバーシャフト28と、このレバーシャフト28に取り付けられたグリップ29とを有する。
前記レバーシャフト28は六角棒によって形成されている。このレバーシャフト28は長手方向中途部で屈曲され、上部28aが前方に向けて上方傾斜状とされ、下部28bは下方に行くに従って若干後方に移行する緩い傾斜状とされている。このレバーシャフト28の下部は、前記リモコン弁27に取り付けられたレバーブラケット31に固定され、このレバーブラケット31を介してレバーシャフト28がリモコン弁27に前後揺動自在に支持されている。
【0026】
レバーシャフト28(ドーザレバー27)を、
図3に示す中立位置から前後に揺動させることにより、リモコン弁27が作動されてドーザ装置4の揺動フレーム20が上下揺動し、ブレード22が上げ下げ動作する。詳しく言うと、ドーザレバー27を中立位置から前側に操作するとブレード22が下げ動作し、ドーザレバー27を中立位置から後側に操作するとブレード22が上げ動作する。
【0027】
前記グリップ29は、
図3に示すように、レバーシャフト28の上部28aに設けられており、該レバーシャフト28の上部28aの傾斜方向と同じ方向に傾斜状とされている。
このグリップ29は、グリップ芯材32とグリップ本体33とから主構成されている。グリップ芯材32はレバーシャフト28の上部28aに外嵌されて該レバーシャフト28に取付ネジ34によってネジ止め固定されている。
【0028】
グリップ本体33はグリップ芯材32を覆うように設けられ、該グリップ本体33はグリップ芯材32にレバーシャフト28の軸芯回りに中立位置から左右に所定角度回転操作可能に支持されている。これによってグリップ29が回転操作可能とされ、このグリップ29の回転操作によってブレード22がアングル動作される。
前記グリップ芯材32は、
図4、
図5及び
図6に示すように、レバーシャフト28の上部28aに外嵌される筒状の外嵌部35と、この外嵌部35の軸芯方向上方側に設けられたバネ収容部36と、外嵌部35の上端から径方向外方に張り出すフランジ部37と、外嵌部35の下部に設けられたセンサ取付部38とを有する。
【0029】
前記外嵌部35は軸芯方向上端が上壁35aで閉塞され、軸芯方向下端が開口状とされている。この外嵌部35の内孔はレバーシャフト28の上部28aの嵌合部分30に外嵌される嵌合孔39とされている。この嵌合孔39はレバーシャフト28の断面形状に合致した六角孔とされている。したがって、この外嵌部35をレバーシャフト28の上部28aの嵌合部分30に外嵌させることにより、レバーシャフト28の嵌合部分30に嵌合孔39が面当りで嵌合し、レバーシャフト28に対してグリップ芯材32が該レバーシャフト28の軸芯回りに相対回転不能とされる(レバーシャフト28に対してグリップ芯材32が回り止めされる)。
【0030】
前記外嵌部35の外面は円柱状に形成され、この外嵌部35の軸芯方向中途部には上下一対のネジ挿通孔40が貫通形成されている。本実施形態では、ネジ挿通孔40は外嵌部
35の右側面に形成されている。また、外嵌部35の外面のネジ挿通孔40の周囲には、取付ネジ34の頭部が接当する座面41が形成されている。
一方、レバーシャフト28の上部28aには、該レバーシャフト28の上部28aに外嵌部35を外嵌した状態で前記ネジ挿通孔40に一致するネジ孔42が形成されている。このネジ孔42は、レバーシャフト28を構成する六角棒の平坦面に形成されている。
【0031】
前記グリップ芯材32は、外嵌部35をレバーシャフト28の上部28aに、その先端側から外嵌し、この状態で、取付ネジ34を、レバーシャフト28のネジ孔42に、ネジ挿通孔40を通して螺合することにより取り付けられる。
前記フランジ部37の前後には、切欠き溝43が形成されている。
前記バネ収容部36は、外嵌部35の上端から該外嵌部35の軸芯方向に延びる略円筒状に形成され、上端開口状で下端が外嵌部35の上壁35aで閉塞されている。
【0032】
このバネ収容部36の左右両側には、溝部44L,44Rが上端から軸芯方向に沿って下方に向けて形成されている。左側の溝部44Lはバネ収容部36の軸芯方向上端から中途部にかけて形成され、右側の溝部44Rはバネ収容部36の軸芯方向上端から下端にかけて形成されている。
このバネ収容部36には、グリップ本体33を左右に回転操作した位置から中立位置に戻す中立戻しバネ45が収容されている。この中立戻しバネ45は、本実施形態では、ねじりコイルバネによって形成されている。
【0033】
この中立戻しバネ45は、
図6、
図7(a)に示すように、コイル部45aがバネ収容部36内に略同芯状に収容され、バネ45の一端部45bがコイル部45aの上端側から左側の溝部44Lを介してバネ収容部36から径外側に突出するように延出され、バネ45の他端部45cがコイル部45aの下端側から右側の溝部44Rを介してバネ収容部36から径外側に突出するように延出されている。また、この中立戻しバネ45の一端部45b及び他端部45cは、溝部44L,44Rの前側の端面46L,46Rに接当している。
【0034】
図4に示すように、前記センサ取付部38は外嵌部35の外側の左右両側にそれぞれ設けられている。また、各センサ取付部38は外嵌部35の前部寄りに設けられている。また、左右各センサ取付部38は、内部に、グリップ本体33の回転操作を検出する回転検出センサ47が収容可能なスペースを有し、上方及び前方に開口しており、前記回転検出センサ47が上方開口から内部の収容スペースに挿入されている。
【0035】
図7(b)に示すように、この回転検出センサ47は接触センサから構成され、その接触子47aがセンサ取付部38の前面開口を介して前方に突出状とされている。
図5に示すように、グリップ本体33の長手方向上部にはシーソースイッチによって構成された操作スイッチ48と、押しボタン式スイッチで構成された切換スイッチ49とが設けられている。グリップ本体33の長手方向中途部は作業者がグリップ29を握る握り部51とされ、グリップ本体33の長手方向下部は、グリップ芯材32のセンサ取付部38及び回転検出センサ47を収容するセンサ収容部52とされている。
【0036】
前記操作スイッチ48は、グリップ本体33の後側壁部53の上端部(グリップ本体33の頂部)に設けられ、親指で操作される。切換スイッチ49は前記操作スイッチ48の前下方に配置されていて、グリップ本体33の前側壁部54の上端側に設けられ、人さし指(又は中指)で操作される。
前記操作スイッチ48はドーザ装置4のブレード22をチルト動作させるものである。この操作スイッチ48の左側を押圧操作するとブレード22の左右一方(例えば、左側)が上がるようにブレード22がチルト動作し、該操作スイッチ48の右側を押圧操作するとブレード22の左右一方が下がるようにブレード22がチルト動作する。
【0037】
前記切換スイッチ49はバックホー1の走行速度を高低2段に切り替えるものである。
図8、
図9に示すように、前記グリップ本体33は、グリップ芯材32を内装することができるように中空状に形成されていると共に、該グリップ本体33は左側のグリップ本体構成部材56Lと右側のグリップ本体構成部材56Rとから構成されている。
左右の各グリップ本体構成部材56L,56Rの内部側には、複数本(本実施形態では
、グリップ本体33の長手方向上部に3本、グリップ本体33の長手方向下部に2本)の連結筒57が左右方向内方に向けて突設されている。右側のグリップ本体構成部材56Rには、連結筒57に連通するネジ挿通孔58が、各連結筒57に対応して形成されている(
図4参照)。左右の各グリップ本体構成部材56L,56Rの連結筒57は左右方向で対向しており、前記ネジ挿通孔58を介して右側のグリップ本体構成部材56Rの連結筒57に挿通した図示省略の連結ネジを、左側のグリップ本体構成部材56Lの連結筒57にねじ込むことにより、右側のグリップ本体構成部材56Rと左側のグリップ本体構成部材56Lとが連結される。
【0038】
また、
図4及び
図6に示すように、右側のグリップ本体構成部材56Rには、グリップ芯材32の外嵌部35に形成された上下のネジ挿通孔40に対応する位置に形成された取付用開口59が形成されている。この取付用開口59は、上下一対のネジ挿通孔40に対応してグリップ本体33の長手方向に長く形成されている。グリップ芯材32を取付固定する取付ネジ34は取付用開口59を介してグリップ芯材32の外嵌部35のネジ挿通孔40に挿通される。
【0039】
また、右側のグリップ本体構成部材56Rには、前記取付用開口59に嵌め入れられて、該取付用開口59を塞ぐカバー60が設けられている。このカバー60は爪嵌合によって取付用開口59の上下に着脱自在に取り付けられている。
また、グリップ本体33の内部には、グリップ芯材32の上部に、その軸芯回りに回転自在に支持される被支持壁61,62と、グリップ芯材32の下部に、その軸芯回りに回転自在に支持されるサポート壁63とが設けられている。これら被支持壁61,62とサポート壁63とによって、グリップ本体33がグリップ芯材32にレバーシャフト28の軸芯回りに回転操作可能に支持されている。
【0040】
前記被支持壁61,62は、
図5に示すように、グリップ本体33の長手方向中途部に上下一対設けられており、この上下の被支持壁61,62は操作スイッチ48及び切換スイッチ49よりも下側に配置されている。また、この上下の被支持壁61,62は、前下がり傾斜状に設けられていると共に、グリップ芯材32のフランジ部37を上下に挟むように該フランジ部37の上下に位置している。フランジ部37が上下の被支持壁61,62で挟まれることにより、グリップ本体33とグリップ芯材32とがグリップ芯材32の軸芯方向に相対移動しないように規制されている。
【0041】
また、各被支持壁61,62は、
図7(a)に示すように、左右のグリップ本体構成部材56L,56Rに形成された被支持壁構成部材61a,62aが合わさって形成されている。
図8、
図9に示すように、各被支持壁構成部材61a,62aにはグリップ芯材32の外面に係合する円弧状の係合面64が形成されている。上側の被支持壁構成部材61aの係合面64はグリップ芯材32のバネ収容部36の外面下端側に係合し、下側の被支持壁構成部材62aの係合面64はグリップ芯材32の外嵌部35の外面上端側に係合している。これによって、グリップ本体33の長手方向中途部がグリップ芯材32の上部に回転自在に支持されている。
【0042】
前記サポート壁63は、
図5に示すように、グリップ本体33のセンサ収容部52の上端側に、前下がり傾斜状に設けられている。このサポート壁63の下側にセンサ取付部38及び回転検出センサ47が収容されている。
このサポート壁63は、
図10(b)に示すように、左右のグリップ本体構成部材56L,56Rに形成されたサポート壁構成部材63aが合わさって形成されている。各サポート壁構成部材63aにはグリップ芯材32の外面に係合する円弧状の係合面65が形成されている。この係合面65はグリップ芯材32の外嵌部35の外面下部に係合している。これによって、グリップ本体33の長手方向下部がグリップ芯材32の下部に回転自在に支持されている。
【0043】
図7(a)に示すように、左側のグリップ本体構成部材56Lには、中立戻しバネ45の一端部45bに前方側から接当する第1押圧面66が設けられ、右側のグリップ本体構成部材56Rには、中立戻しバネ45の他端部45cに前方側から接当する第2押圧面67が形成されている。
第1押圧面66は、
図8に示すように、左側の上側の被支持壁構成部材61aから上方側に立ち上がる延出壁68の後面によって構成されている。第2押圧面67は、
図9に示すように、右側の上側の被支持壁61aに形成された切欠部69の前側の面によって構成されている。
【0044】
また、
図7(b)に示すように、左側のグリップ本体構成部材56Lには左側の回転検出センサ47の前方に位置する第1接当壁70が、左側のグリップ本体構成部材56Lの内側面から左右方向内方側に延出するように形成されている。この第1接当壁70は、
図8に示すように、左側のグリップ本体構成部材56Lのサポート壁構成部材63aの下面に接続されている。
【0045】
また、
図7(b)に示すように、右側のグリップ本体構成部材56Rには右側の回転検出センサ47の前方に位置する第2接当壁71が、右側のグリップ本体構成部材56Rの内側面から左右方向内方側に延出するように形成されている。この第2接当壁71は、
図9に示すように、右側のグリップ本体構成部材56Rのサポート壁構成部材63aの下面に接続されている。
【0046】
前記構成のドーザレバー27において、グリップ本体33を、
図7及び
図11に示す中立位置から左回り(
図7、
図11で矢視Xで示す方向)に回転操作すると、第1押圧面66が中立戻しバネ45の一端部45bを押圧することで中立戻しバネ45が捩られると共に、第1接当壁70が左側の回転検出センサ47の接触子47aに接当してグリップ本体33が左回りに回転操作されたことが検出される。また、このとき、第1接当壁70が左側のセンサ取付部38の前端38aに接当することにより、グリップ本体33の左回りの回転が規制される。したがって、左側のセンサ取付部38の前端がグリップ本体33の左回りの回転を規制するストッパとされている。
【0047】
グリップ本体33が左回りに回転操作されたことが検出されると、ドーザ装置4のブレード22は、例えば、アングル軸芯S1回りに左回りに揺動するアングル動作をする。
また、グリップ本体33に対する矢視X方向の操作力を解除すると、中立戻しバネ45の戻し力(捩りコイルバネの復元力)によって、グリップ本体33は中立位置に戻ると共に、アングル動作が停止する。
【0048】
また、グリップ本体33を、
図7及び
図11に示す中立位置から右回り(
図7、
図11で矢視Yで示す方向)に回転操作すると、第2押圧面67が中立戻しバネ45の他端部45cを押圧することで中立戻しバネ45が捩られると共に、第2接当壁71が右側の回転検出センサ47の接触子47aに接当してグリップ本体33が右回りに回転操作されたことが検出される。また、このとき、第2接当壁71が右側のセンサ取付部38の前端38aに接当することにより、グリップ本体33の右回りの回転が規制される。したがって、右側のセンサ取付部38の前端がグリップ本体33の右回りの回転を規制するストッパとされている。
【0049】
グリップ本体33が右回りに回転操作されたことが検出されると、ドーザ装置4のブレード22は、例えば、アングル軸芯S1回りに右回りに揺動するアングル動作をする。
また、グリップ本体33に対する矢視Y方向の操作力を解除すると、中立戻しバネ45の戻し力(捩りコイルバネの復元力)によって、グリップ本体33は中立位置に戻ると共に、アングル動作が停止する。
【0050】
本実施形態では、ドーザレバー27は運転席7の右側に設けられており、作業者は、通常、右手でドーザレバー27のグリップ29を把持することから、作業者は手首を掌屈させることによりグリップ本体33を矢視X方向に回転操作し、手首を背屈させることによりグリップ本体33を矢視Y方向に回転操作する。
また、作業者は中立戻しバネ45のバネ力に抗してグリップ本体33を回転操作するので、グリップ本体33を回転操作する際に、作業者に手首に負担がかかるが、掌屈させてグリップ本体33を回転操作する場合の回転操作角度と、背屈させてグリップ本体33を回転操作する場合の回転操作角度とを同じ角度にしていると、背屈させてグリップ本体33を回転操作する場合よりも、掌屈させてグリップ本体33を回転操作する場合の方が、作業者にかかる負担が大きく、回しにくい。
【0051】
そこで、本実施形態では、手首を背屈させてグリップ本体33を回転操作する回転操作角度よりも、手首を掌屈させてグリップ本体33を回転操作する回転操作角度を小さくしている。本実施形態では、グリップ本体33の矢視X方向(掌屈させる方向)の回転操作角度を8°とし、グリップ本体33の矢視Y方向(背屈させる方向)の回転操作角度を10°としている。これにより、作業者の手首の負担を軽減させることができ、操作性をよくすることができる。
【0052】
また、本実施形態のドーザレバー27にあっては、グリップ本体33のレバーシャフト28の軸芯回りの回転操作によってブレード22をアングル動作させるようにしているので、グリップ本体33を5本の指でしっかりと握った状態での操作によって、ブレード22の上げ下げ動作とアングル動作とをさせることができ、例えば、上げ下げ動作とアングル動作とを連続的に操作する際の操作性がよい。
【0053】
また、本実施形態では、1つのドーザレバー27の操作によって、ブレード22の上げ下げ動作、アングル動作及びチルト動作をさせることができ、操作性がよい。
また、グリップ本体33の回転操作方向とブレード22のアングル動作方向とを合わせることにより、操作性をよくすることができる。
また、レバーシャフト28を六角棒で形成し、これに嵌合するグリップ芯材32の嵌合孔39をレバーシャフト28の断面形状に対応する六角孔に形成することで、レバーシャフト28に対するグリップ芯材32の回り止めをしている。これにより、レバーシャフト28と嵌合孔39が面当たりで嵌合するので、グリップ芯材32をレバーシャフト28にネジ止め固定しても、グリップ本体33の回転操作によって容易に緩むことがなく、また、ネジ止め固定することにより、レバーシャフト28に対するグリップ29の組付けが容易となり、故障時等にグリップ29を容易に交換することができる。
【0054】
また、レバーシャフト28に対するグリップ芯材32の取付面が平面になるので、取付ネジ34の緩みに対して有利となる。
また、グリップ本体33に形成した取付用開口59を介してレバーシャフト28にグリップ芯材32をネジ止め固定することができるので、グリップ芯材32にグリップ本体33を組み付けた状態で、グリップ29をレバーシャフト28に対して着脱することができ、組み付け性がよい。また、カバー60によって、取付ネジ34を隠すことができる。
【0055】
また、レバーシャフト28として容易に且つ安価に入手できる六角棒を使用することにより、ドーザレバー27を安価に提供することができる。
本実施形態のグリップ29にあっては、グリップ29を回転操作可能な構造としていることから、グリップ本体33の内部にグリップ本体33の回転操作を検出する回転検出センサ47が設けられると共に、グリップ芯材32とグリップ本体33との接触部分が相対回転する。
【0056】
また、操作スイッチ48の取付部分76及び切換スイッチ49の取付部分77からグリップ本体33の内部に水,砂等の侵入物が入る惧れがある。
グリップ本体33の内部に侵入した水,砂等が回転検出センサ47に長期間当たると、回転検出センサ47の故障、寿命の低下を招いてしまう。また、砂がグリップ芯材32とグリップ本体33との接触部分に入り込むと,該接触部分の摩耗が促進され、グリップ29の寿命に影響を与えると共に、故障の原因となる。
【0057】
そこで、本実施形態のグリップ29にあっては、グリップ本体33の底部72に開口73を形成し(
図10(c)参照)、操作スイッチ48及び切換スイッチ49の取付部分76,77からグリップ本体33の内部に侵入する水,砂等の侵入物を、回転検出センサ47及びグリップ芯材32とグリップ本体33との接触部分を避けて、グリップ本体33の底部72の開口73から排出させる侵入物排出経路74をグリップ本体33の内部に設けている。
【0058】
グリップ本体33の底部72は、
図10(c)に示すように、左右の各グリップ本体構成部材56L,56Rに形成した底部構成部材72aを合わせることにより形成されている。
前記侵入物排出経路74は、
図5,
図8及び
図9に示すように、操作スイッチ48の取
付部分76から侵入した水,砂等を案内する排出ガイド78と、切換スイッチ49の取付部分77から侵入した水,砂等を案内するガイド面79と、上下の被支持壁61,62の前端側に設けられた通過通路80(これを第1通過通路という)と、グリップ本体33の前側壁部54の内面によって構成された案内面81と、サポート壁63の前端側に設けられた他の通過通路82(これを第2通過通路という)とから構成されている。
【0059】
以下、基本的に、
図5,
図8及び
図9を参照して侵入物排出経路74を説明する。
排出ガイド78は、左右の各グリップ本体構成部材56L,56Rの上部に、それぞれ上下一対設けられている。
左右の各上側の排出ガイド78Uは、操作スイッチ48の取付部分76の下側壁部76aからグリップ芯材32の上方の連結筒57にかけて前下がり傾斜状に設けられている。
【0060】
また、左右各上側の排出ガイド78Uには、操作スイッチ48及び切換スイッチ49に接続された電機配線を上側の排出ガイド78Uの後側に通すための切欠き83が形成されている。この電気配線は上下の被支持壁61,62の後部に形成された通し穴83(
図7(a)参照)、及びサポート壁63の後部に形成された通し穴84(
図10(b)参照)を通って下方側に配線されると共に、グリップ本体33の底部72に設けられた通し穴86(
図10(c)参照)を通って外部に送出される。
【0061】
左右の各下側の排出ガイド78Dは、上側の排出ガイド78Uの下端が接続された前記連結筒57から上側の被支持壁61上面の第1通過通路80の後端側にかけて前下がり傾斜状に設けられている。
また、この左右の下側の排出ガイド78Dは、グリップ芯材32のバネ収容部36との干渉を避けるために左右方向で突き合わせ状とはされていない(
図7(a)参照)。
【0062】
ガイド面79は、左右のグリップ本体構成部材56L,56Rにそれぞれ設けられ、左右方向で付き合わせ状とされている(
図7(a)参照)。また、このガイド面79は、切換スイッチ49の取付部分77の下側壁部77aから上側の被支持壁61及び第1通過通路80の前端部にかけて前下がり傾斜状に設けられている。
第1通過通路80は、上下の被支持壁構成部材61a,62aの前端側に形成された切欠き87によって形成されている(
図7(a)、
図10(a)参照)。
【0063】
前記案内面81は、下側の被支持壁62の前端側からサポート壁63の上方近傍までの第1部位81aと、この第1部位81aの下端からサポート壁63下面前端までの第2部位81bと、この第2部位81bの下端からグリップ本体33の前側壁部54の下端までの第3部位81cとからなる。
第1部位81aは下方に向かうに従って後方に移行する傾斜状とされ、第2部位81bは下方に向かうに従って前方に移行する傾斜状とされ、第3部位81cは下方に向かうに従って後方に移行する傾斜状とされている。
【0064】
第2通過通路82は、左右各サポート壁構成部材63aの前端側に形成された切欠き88によって形成されている(
図10(b)参照)。
前記構成の侵入物排出経路74にあっては、操作スイッチ48の取付部分76から侵入した水,砂等は、上側の排出ガイド78U及び下側の排出ガイド78Dを伝って上側の被支持壁61に形成された第1通過通路80へと下方移動する。
【0065】
また、切換スイッチ49の取付部分77から侵入した水,砂等は、ガイド面79を伝って上側の被支持壁61に形成された第1通過通路80へと下方移動する。
上側の被支持壁61の第1通過通路80へと達した水,砂等は、上側の被支持壁61の第1通過通路80、下側の被支持壁62の第1通過通路80を通過して案内面81の上端側へと移動し、この案内面81を伝って下方移動する。
【0066】
この案内面81上を伝って下方移動する水,砂等は、サポート壁63に設けられた第2通過通路82を通過して案内面81の下端へと移動する。案内面81の下端に達した水,砂等は、グリップ本体33の底部72の開口73を介して落下排出される。
前記構成の実施形態によれば、操作スイッチ48及び切換スイッチ49の取付部分76,77からグリップ本体33の内部に侵入する水,砂等の侵入物は、侵入物排出経路74によって回転検出センサ47を避けてグリップ本体33の底部72の開口73へと案内さ
れて、該グリップ本体33の底部72の開口73から排出されるので、グリップ本体33の回転操作を検出する回転検出センサ47に、水,砂等が当たるのを防止することができ、回転検出センサ47の故障、寿命低下の防止を図ることができる。
【0067】
また、上下の被支持壁61,62及びサポート壁63に通過通路80,82が設けられていて、上下の被支持壁61,62及びサポート壁63上に砂等が堆積しにくくなっており、相対回転するグリップ本体33とグリップ芯材32との接触部位に砂等が侵入することで生じる摩耗促進を低減することができる。
また、グリップ29が前方に向かって上方傾斜状に設けられているので、グリップ本体33の前側壁部54の内面を、水,砂等の侵入物をグリップ本体33の底部72の開口73へ案内する案内面81として利用することができる。
【0068】
また、グリップ芯材32のフランジ部37に形成された前側の切欠き溝43は、グリップ本体33の中立位置において、上下の被支持壁61,62の第1通過通路80に対応する位置に位置しており、水,砂等の侵入物は切欠き溝43を通って下方移動する。これによって、砂等がフランジ部37上に堆積しにくくすることができ、相対回転するフランジ部37と被支持壁61,62との接触部位に砂等が侵入することで生じる摩耗促進を低減することができる。
【0069】
以上により、グリップ29自体の寿命低下を防止することができる。
なお、前記実施形態において、種々の設計変更が可能である。例えば、本実施形態では、グリップ29の回転操作でブレード22をアングル動作させるようにしているが、グリップ29の回転操作でブレード22をチルト動作させ、操作スイッチ48によってブレード22をアングル動作させるようにしてもよい。
【0070】
また、ブレード22が、上げ下げ動作と、アングル動作又はチルト動作のうちの一方の動作とをするドーザ装置4である場合、このアングル動作又はチルト動作の一方の動作をグリップ29の回転操作で行う。
また、レバーシャフト28の断面形状は、三角形、四角形、五角形又は7角形以上の多角形の多角形棒で形成されていてもよい。また、レバーシャフト28は、少なくとも、グリップ芯材32の外嵌部35が嵌合する嵌合部分30が多角形棒状に形成されていればよい。
【0071】
また、ドーザレバー27は運転席7の左側に設けてもよい。