(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5969973
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】車載画像表示装置
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20160804BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20160804BHJP
B60J 5/04 20060101ALI20160804BHJP
G02B 27/01 20060101ALI20160804BHJP
【FI】
B60R11/02 C
B60K35/00 A
B60J5/04 F
G02B27/01
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-260944(P2013-260944)
(22)【出願日】2013年12月18日
(65)【公開番号】特開2015-116902(P2015-116902A)
(43)【公開日】2015年6月25日
【審査請求日】2014年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】山崎 まひろ
【審査官】
加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−248317(JP,A)
【文献】
特開2010−254077(JP,A)
【文献】
実開昭62−034075(JP,U)
【文献】
特開2011−006034(JP,A)
【文献】
特開2012−219469(JP,A)
【文献】
特開2013−216313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
B60J 5/04
B60K 35/00
G02B 27/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両状態及び警告等の乗員への伝達情報を含む画像を投影する投影機を有し、該投影画像を前記車両のシールドガラスに表示する車載画像表示装置において、
前記投影機は、前記車両の開閉部のインナパネル内に設けられたことを特徴とする車載画像表示装置。
【請求項2】
前記投影機は、前記インナパネル内に形成されたリンフォース内に設けられ、
該リンフォースには、前記投影機からの画像光を前記シールドガラスに投影するための開口部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の車載画像表示装置。
【請求項3】
車両状態及び警告等の乗員への伝達情報を含む画像を投影する投影機を有し、前記投影画像を前記車両のシールドガラスに表示する車載画像表示装置において、
前記投影機は、前記車両のリアシェルフ内に形成されたリンフォース内に設けられたことを特徴とする車載画像表示装置。
【請求項4】
前記投影機は、前記インナパネル内又はリンフォース内に設けられた他部品取り付け用プレートに共に取り付けられることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車載画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載画像表示装置、特に、車両のシールドガラスに画像光を照射して表示する車載画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、運転者に対して車速やナビゲーション情報等の車両に関する情報を認識させる装置として、車載画像表示装置、所謂ヘッドアップディスプレイ(HUD)が急速に普及している(特許文献1等)。ヘッドアップディスプレイは、画像の画像光を投影する投影機と、投影機から投影された画像を表示する表示部とを備えて構成されている。
【0003】
投影機は、例えば、光源と、光源からの出射光を入射して透過させる透過型液晶パネルと、透過型液晶パネルを透過してきた画像光を反射させる平面鏡と、平面鏡にて反射された画像光を拡大反射させる凹面鏡等を有して構成される。各デバイスはハウジングに収納される。なお、表示される情報は、上記液晶パネルに表示されたものが反射、拡大等されて表示される構成になっている。
【0004】
表示部は、例えば、フロントシールドガラスであり、投影機からの画像光をこのフロントシールドガラスに照射して結像させ、各種の情報を表示させるように構成されている。通常、ヘッドアップディスプレイの投影機は、インストルパネル内に設置されており、投影機からの画像光は、運転者側のフロントシールドガラス上に照射され表示される。
【0005】
特許文献2は、投影機が据え置き型のヘッドアップディスプレイについて開示している。この特許文献2の実施例では、投影機はインストルパネルの上に載置され、投影機からの画像光は運手者側のフロントシールドガラスに照射され表示される構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−167830号公報
【特許文献2】特開2006−205955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のヘッドアップディスプレイは、投影機をインストルメントパネル内、特にメータの裏面側に設置し、表示部をフロントシールドガラスの運転者側に設定している。インストルメントパネル内には、通常、スピードメータ、タコメータ、燃料計、水温計、距離計等、自動車の走行に必要な情報を指し示す計器類が配置されている。更に、エアーダクト等の装置も配置され、インストルパネル内は無駄なスペースが無く構成されている。このような状態にあるインストルメントパネル内に投影機を設置しているが、投影機を設置するためにインストルメントパネル内の容積を大きくする必要があった。したがって、インストルメントパネルの容積は投影機設置のために広がり、車内の空間がその分だけ狭くなっている。また、特許文献2の載置型の投影機については、装置本体が露出した状態で設置されるので邪魔になり、接触等により画像光の照射及び表示安定性に欠けるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両内における設置用スペースを新たに確保する必要のない車載画像表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の車載画像表示装置は、車両状態及び警告等の乗員への伝達情報を含む画像を投影する投影機を有し、該投影画像を前記車両のシールドガラスに表示する車載画像表示装置において、
前記投影機は、前記車両の開閉部のインナパネル内に設けられたことを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、
投影機は、車両の開閉部のインナパネルに取り付けられており、インナパネルは板状部材により形成される。したがって、投影機は、車両の板状部材、例えば、車両のサイドドアのインナパネル、リアシェルフの
リンフォース、リアゲートのインナパネル、ピラー等の車体構成部材を補強する機能を有する種々の構成部材がその機能を奏するために形成している空間に取り付けられる。
また、車両の開閉部とは、例えば、サイドドア、リアゲート、リアシェルフ等の開閉機構を有する部材を意味する。したがって、投影機を取り付けるための新たなスペースを確保することなく、これにより、車載画像表示装置を設置するための新たな空間が不要であり、インストルメントパネルが車内空間に対して占める割合を小さくすることができる。また、車載画像表示装置の投影機の設置箇所にバリエーションが広がり、画像が表示される場所にもバリエーションが広がる。したがって、車載画像表示装置の用途が更に広がることとなる。
【0011】
請求項2に記載の車載画像表示装置は、請求項1に記載の車載画像表示装置において、
前記投影機は、前記インナパネル内に形成されたリンフォース内に設けられ、該リンフォースには、前記投影機からの画像光を前記シールドガラスに投影するための開口部が設けられたことを特徴とする。この構成によれば、投影機は、リンフォース内空間に設けられるが、リンフォースはその機能を奏するために予め空間を備えている。したがって、別途投影機設置のための空間を確保することなく、投影機の設置が可能となっている。
【0012】
上記の目的を達成するため、請求項3に記載の車載画像表示装置は、
車両状態及び警告等の乗員への伝達情報を含む画像を投影する投影機を有し、前記投影画像を前記車両のシールドガラスに表示する車載画像表示装置において、前記投影機は、前記車両のリアシェルフ内に形成されたリンフォース内に設けられたことを特徴とする。この構成によれば、投影機は、
リアシェルフ内に形成されたリンフォース内空間に設けられるが、リンフォースはその機能を奏するために予め空間を備えている。したがって、別途投影機設置のための空間を確保することなく、投影機の設置が可能となっている。
【0013】
請求項4に記載の車載画像表示装置は、請求項
1から3の何れか1項に記載の車載画像表示装置において、前記投影機は、前記インナパネル内又はリンフォース内に設けられた他部品取り付け用プレートに共に取り付けられることを特徴とする。この構成によれば、投影機は、インナパネル内又はリンフォース内に設けられた他部品取り付け用プレートに共に取り付けられる。したがって、別途投影機設置のための空間を確保することなく、他部品と共にコンパクトに収納され、かつ補剛された部位に取り付けられるので振動による画像のブレの防止等が可能となっている。
【発明の効果】
【0015】
本発明の車載画像表示装置によれば、投影機は、設置のための新たなスペースを設けることなく、板状部材がその機能上備える空間内に取り付けられる。したがって、車両の室内の空間を狭めることなく車内の板状部材の存在する箇所に選択的に設置することが可能となり、車載画像表示装置の設置のバリエーションが広げられている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の車載画像表示装置の第1の実施の形態に係り、サイドドアの概略断面図である。投影機はドア内に設置されている。
【
図3】本発明の車載画像表示装置の第2の実施の形態に係り、車体本体の後部を示す概略説明図(a)と、リアシェルの概略説明図(b)である。投影機は、リアシェルフのリンフォース内に設置されている。
【
図5】本発明の車載画像表示装置の第3の実施の形態に係り、リアゲートの概略断面図である。投影機はリアゲート内に設置されている。
【
図6】本発明の車載画像表示装置の第4の実施の形態に係り、リアピラーの概略説明図である。投影機は、リアピラーの凹部に設置されている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の車載画像表示装置の実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の車載画像表示装置の第1の実施の形態に係り、サイドドアの概略断面図を示す。
図2は、投影機が設置されているサイドドアの概略側面図を示す。
図1は、
図2のI−I概略断面図に相当する。車体本体1の左右側部には、車室下部に沿って前後方向に延在するサイドシル2と、車室上部に沿って前後方向の延在するサイドレール3と、上下方向に延在してサイドシル2の前端とサイドレール3の前端とを連結するフロントピラー4と、上下方向に延在してサイドシル2の後端とサイドレール3の後端とを連結するリアピラー5を有している。フロントピラー4とリアピラー5との間において、上下方向に延在してサイドシル2とサイドレール3を連結するセンタピラー6を備える。このフロントピラー4とセンタピラー6との間に車体側部に開口するサイドドア10用のドア開口部が形成される。
【0019】
サイドドア10は、
図1に示すように、車体外側となるアウタパネル12と車体内側となるインナパネル13とを対向配置したドア本体11を有している。インナパネル13の車体内側には、例えば、ポリプロピレン等の樹脂から成るドアトリム15が配設される。
【0020】
アウタパネル12とインナパネル13の上部領域には、車体本体1の前後方向に延在するアウタパネルリンフォース12aとインナパネルリンフォース13aがそれぞれ形成されている。
【0021】
本実施の形態では、投影機16は、インナパネルリンフォース13a内に取り付けられる。すなわち、インナパネルリンフォース13aが補強機能確保のために本来有している空間に取り付けられている。取り付けは、投影機16の筐体とインナパネルリンフォース13aとをネジ止めすることにより行われている(図示せず)。また、インナパネル13の上部には、投影機16からの画像光17を投影するための開口部Kが設けられている。
【0022】
このように投影機16は、インナパネル13の上部のインナパネルリンフォース13a内に取り付けられるので、取り付けのための新たな空間を確保する必要がない。また、側方からの衝撃に対しても、投影機16がインナパネルリンフォース13a内に取り付けられているので、保護されることとなる。
【0023】
図1において、投影機16は、筐体の内部に、光源、光源からの出射光を入射し透過する透過型液晶パネル、液晶パネルを透過してきた画像光を反射させる平面鏡、平面鏡にて反射された画像光を拡大反射させる凹面鏡等を有するものである。
【0024】
投影機16からの画像光17は、サイドドア10のシールドガラス20の車体内側の所定の場所に投影され、表示されるようになっている(
図2参照)。本実施の形態では、投影機16はサイドドア10内にあり、表示はサイドドア10のシールドガラス20に行われるので、乗員の関心が車両の左側に集中している場合に伝達情報を表示することができる。例えば、左折時に歩行者、オートバイ等を巻き込む恐れがある場合の警告等である。
【0025】
本実施の形態によれば、車載画像表示装置の投影機16は、設置するための新たなスペースを必要とすることなく、サイドドア10のインナパネルリンフォース13aが補強機能確保のために本来有している空間に取り付けられている。投影機16からの画像光17はサイドドア10のシールドガラス20に表示される。
【0026】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の車載画像表示装置の第2の実施の形態に係り、車体本体の後部を示す概略斜視図(a)とリアシェルフの概略斜視図(b)を示す。リアシェルフ21は、後席のシートバックの後方において、左右のリアピラー5の間に架設され、車室とトランクルームとを区画する。リアシェルフ21はリアシェルフパネル22を有し、リアシェルフパネル22には、左右に各々スピーカを取り付けるための開口部23が形成されている。
【0027】
図4に、投影機を含む領域の概略断面図を示す。
図3(b)のII−II概略断面図である。リアシェルフパネル22には、
図4に示すように、車幅方向に延在する後部リンフォース25と前部リンフォース24が配設されて、これらの後部リンフォース25と前部リンフォース24とによってリアシェルフパネル22の剛性を確保すると共に、左右のリアピラー5を連結して車体の剛性を確保している。
【0028】
本実施の形態では、投影機16は、リアシェルフパネル22の後部リンフォース25内、幅方向略中央に取り付けられている。すなわち、投影機16は、後部リンフォース25が補強機能確保のために本来有している空間に取り付けられている。取り付けは、投影機16の筐体と後部リンフォース25とをネジ止めすることにより行われている(図示せず)。また、後部リンフォース25には、投影機16からの画像光17を投影するための開口部Kが設けられている。このように投影機16は、リアシェルフ21の後部リンフォース25内に取り付けられるので、取り付けのための新たな空間を確保する必要がない。また、後方からの衝撃に対しても、投影機16が後部リンフォース25内に取り付けられているので、保護されることとなる。
【0029】
投影機16からの画像光は、車両のリアシールドガラス27に表示されるようになっている。したがって、乗員の関心が車両の後方に集中している場合に伝達情報を表示することができる。例えば、車両が後退(バック)する時の車両の状況、具体的には後方の障害物の有無や、後方の映像等である。
【0030】
本実施の形態によれば、車載画像表示装置の投影機16は、設置するための新たなスペースを必要とすることがなく、リアシェルフ21の後部リンフォース25が補強機能確保のために本来有している空間に取り付けられている。投影機16からの画像光17は、リアシールドガラス27に表示される。
【0031】
(第3の実施の形態)
図5は、本発明の第3の実施の形態に係り、リアゲートの概略断面図を示す。車載画像表示装置の投影機16をリアゲートのインナパネルに、特に、インナパネルに取り付けられたリアワイパ用のベース部材に設置した場合について示している。リアゲート30は、車体後部に形成された後部開口(図示していない)をこのリアゲート30により開閉するものである。リアゲート30には、一例としてリアワイパ34が取り付けられている。
【0032】
図5に、投影機16を設置している箇所の概略断面図を示す。リアゲート30の上半分にリアシールドガラスが固定装着され、下半分はインナパネル38とアウタパネル36による中空構造体になっている。
図7においては、リアシールドガラスとアウタパネル38との境界部分は、概略で示している。また、矢印Aは、このリアゲート30が開く場合の方向を示している。
【0033】
インナパネル38にはリアゲートトリム41が車体内側から装着される。インナパネル38には、リアワイパ34が存在する部分では、ベース部材40がボルト50とナット51により固定されている。そして、リアワイパ34の駆動機構(概略で示している)35は、このベース部材40に固定されている。
【0034】
本実施の形態では、投影機16は、上記のベース部材40に取り付けられている。すなわち、インナパネル38内のリアワイパ用のベース部材40に共に取り付けられている。したがって、別途投影機16設置のための空間を確保することなく、他部品と共にコンパクトに収納され、かつ補剛された部位に取り付けられるので振動による画像のブレの防止等が可能となっている。取り付けは、投影機16の筐体とベース部材40とをネジ止めすることにより行われている(図示せず)。また、リアゲートトリム41には、投影機16からの画像光17を投影するための開口部Kが設けられている。このように投影機16は、リアゲート30内のインナパネル38のベース部材40に取り付けられているので、取り付けのための新たな空間を確保する必要はない。また、後方からの衝撃に対して、投影機16がリアゲート30内に存在しているので保護されることとなる。
【0035】
投影機16からの画像光17は、車両のリアシールドガラス27に表示されるようになっている。したがって、第2の実施の形態と同様に、乗員の関心が車両の後方に集中している場合に伝達情報を表示することができる。例えば、車両が後退(バック)する時の車両の状況、具体的には後方の障害物の有無や、後方の映像等である。
【0036】
本実施の形態によれば、車両用表示装置の投影機16は、リアゲート30内のインナパネル38の他部品取り付け用プレート、すなわちリアワイパ用のベース部材40に共に取り付けられる。したがって、別途投影機16設置のための空間を確保することなく、他部品と共にコンパクトに収納され、かつ補剛された部位に取り付けられるので振動による画像のブレの防止等が可能となっている。投影機16からの画像光17は、リアシールドガラス27に表示される。
【0037】
(第4の実施の形態)
図6は、本発明の第4の実施の形態に係り、リアピラーの部分概略説明図である。車両左側のリアピラー42について示している。リアピラー42には、衝突時の変形やピラー強度等を考慮して凹部43、凸部(図示していない)等が表面に形成されているが、通常はこの上からリアピラートリム(図示していない)が配されるので上記凹部43、凸部は直接には見えない構成になっている。
【0038】
本実施の形態では、投影機16は、ピラー42の既存の凹部43に取り付けられている。取り付けは、投影機16の筐体をピラー凹部43にネジ止め(図示していない)することにより行っている。なお、収納し易くするために、投影機16の筐体は円筒形としている。また、リアピラー42の表面に配されるリアピラートリム(図示していに)には、投影機16からの画像光17が遮光されないように開口部が設けられている。このように投影機16は、リアピラー42の凹部43に取り付けられているので、取り付けのための新たな空間を確保する必要はない。また、その上からリアピラートリム(図示していない)が配されるので、衝撃に対して保護されることとなる。
【0039】
投影機16からの画像光17は、リアシールドガラスに
投影されるようになっている。したがって、第2、第3の実施の形態と同様に、乗員の関心が車両の後方に集中している場合に伝達情報を表示することができる。例えば、車両が後退(バック)する時の車両の状況、具体的には後方の障害物の有無や、後方の映像等である。
【0040】
本実施の形態によれば、車載画像表示装置の投影機16は、設置するための新たなスペースを必要とすることがなく、既存のピラー凹部に取り付けられている。投影機16からの画像光17は、リアシールドガラスに表示される。
【0041】
なお、上記の実施の形態は、車体本体の形態も含め一例として示したものでこれに拘らない。例えば、投影機16の取り付け場所に付いては、実施の形態に拘らず、取り付けのための新たなスペースを要することなく、既存のスペースを利用して取り付けることが可能な場所、例えば、ルーフ内のリンフォース内、センタピラー、フロントピラー、リアゲートピラーの凹部等に取り付けることが可能である。また、車載画像表示装置の投影機16の筐体は長方形、円筒形で示しているが、既存のスペースに取り付け易い任意の形状にすることができる。更に、画像は、車両状態及び警告等の乗員への伝達情報を含んでいるが、最も簡単には、例えば車両の速度が法定速度をオーバした場合に、赤色のレーザ光のみをフロントシールドガラスに発し、表示するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0042】
1 車体本体
10 サイドドア
12 アウタパネル
13 インナパネル
16 投影機
17 画像光
21 リアシェルフ
22 リアシェルフパネル
25 後部リンフォース
30 リアゲート
40 リアワイパ用ベース部材
42 リアピラー
43 凹部
K 開口部