特許第5970540号(P5970540)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5970540
(24)【登録日】2016年7月15日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】歯ブラシ
(51)【国際特許分類】
   A46B 5/00 20060101AFI20160804BHJP
   A46B 9/04 20060101ALI20160804BHJP
   A46B 7/06 20060101ALI20160804BHJP
【FI】
   A46B5/00 C
   A46B9/04
   A46B7/06
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-508267(P2014-508267)
(86)(22)【出願日】2011年5月9日
(65)【公表番号】特表2014-512248(P2014-512248A)
(43)【公表日】2014年5月22日
(86)【国際出願番号】KR2011003429
(87)【国際公開番号】WO2012153878
(87)【国際公開日】20121115
【審査請求日】2013年10月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】513267442
【氏名又は名称】ネオブ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100146639
【弁理士】
【氏名又は名称】船本 康伸
(72)【発明者】
【氏名】リ,パル ヒュン
【審査官】 山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−019562(JP,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2007−0037474(KR,A)
【文献】 特開2002−034657(JP,A)
【文献】 国際公開第00/040115(WO,A1)
【文献】 特表平10−502846(JP,A)
【文献】 特表2000−503569(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A46B 5/00
A46B 7/06
A46B 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯ブラシ(1)のヘッダー(2)に上下方向に貫通された通孔(3)を形成し、前記通孔(3)の内部に通孔(3)の横、縦の幅を、ブラシ(4)が植え付けられるプレート(5)の横、縦の幅よりも広くしてヘッダー(2)とプレート(5)の間に形成される隙間を有するようにブラシ(4)付きプレート(5)が嵌め込まれ、前記プレート(5)は、ヘッダー(2)の底面部の周縁に固定される弾性部材(6)の上部に固定されて、弾性部材により歯の形状に沿って揺れ動く弾性移動自在となることを特徴とする歯ブラシ。
【請求項2】
前記プレート(5)は、多数の個別プレート(5a〜5d)から構成され、前記個別プ
レート(5a〜5d)は、弾性繋合部材(7)により繋ぎ合わせられていることを特徴と
する請求項1に記載の歯ブラシ。
【請求項3】
前記弾性部材(6)及び弾性繋合部材(7)は、軟質合成樹脂材、シリコン及び合成ゴ
ムよりなる群から選ばれるいずれかの材質から形成されることを特徴とする請求項1また
は2に記載の歯ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は歯ブラシに係り、さらに詳しくは、ブラシ付きプレートがヘッダーにおいて歯芽の形状に応じて上下左右に弾性移動しながら歯芽とブラシとの接触面積を増大させて摩擦力をさらに高めて歯磨き効果を極大化させ、歯ブラシのユーザによって歯芽に無理やりに加えられる圧力を調節して歯磨きによる歯芽の磨耗と歯周組織の損傷を極力抑え、歯周病で悩んでいる患者に役立つバステクニック歯磨きを一層容易に使用できるようにして歯茎の清潔及び歯周組織の健康に役立つとともに、口腔衛生に一助となる歯ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
通常の歯ブラシは、平板状のヘッダーに合成樹脂製のブラシが所定の間隔を隔てて植え付けられ、ブラシの歯芽の屈曲面に沿った密着性を高めて歯磨き効果を極大化させるように長さを異ならせたり、ブラシの太さを異ならせたりするなど種々のアイディアや策が講じられているのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の歯ブラシは、ブラシが平板状のヘッダーに直立するように植え付けられるため、歯磨きを行うときに歯芽の形状に応じてブラシが変形できない結果、接触面積が狭くなって摩擦力も低下され、これにより、歯磨きを行うときに歯芽の表面に一様にブラシの摩擦力が働かず、その結果、歯磨き効果が半減せざるを得なかったが、本発明は、かような従来の歯ブラシが有する問題点を一掃することのできる歯ブラシを提供することを目的としている。
【0004】
特に、本発明は、歯ブラシのブラシと歯芽との接触面積を歯芽の形状によらずに均一化させてブラシと歯芽との摩擦力の増大によって歯磨き効果を極大化させることはもとより、歯ブラシのユーザによって歯芽に無理やりに加えられる圧力を調節して歯磨きによる歯芽の磨耗と歯周組織の損傷を極力抑え、歯周病で悩んでいる患者に役立つバステクニック歯磨きを一層容易に使用できるようにして歯茎の清潔及び歯周組織の健康に役立つとともに、歯磨き効果を極大化させることのできる歯ブラシを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る歯ブラシは、ヘッダーに上下方向に貫通された通孔を形成し、前記通孔の内部においてブラシ付きプレートが弾性部材によって上下左右に弾性移動自在にヘッダーに設けられ、歯芽の形状に応じてブラシが弾性移動しながら接触面積を極大化させて摩擦力を増大させ、これにより歯磨き効果を極大化させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の歯ブラシは、ブラシ付きプレートをヘッダーに上下方向に貫設された通孔の内部に設け、前記プレートが上下左右に弾性移動自在となるようにヘッダーの底面の周縁に固定された弾性部材の上部に固定して歯芽の様々な形状に合うようにプレートが弾性移動しながら歯磨きを行うようにして歯芽とブラシとの接触面積を極大化させて歯磨き効果を極大化させることができ、歯ブラシのユーザによって歯芽に無理やりに加えられる圧力を調節して歯磨きによる歯芽の磨耗と歯周組織の損傷を極力抑え、歯周病で悩んでいる患者に役立つバステクニック歯磨きを一層容易に使用できるようにして歯茎の清潔及び歯周組織の健康に役立つとともに、口腔衛生にも一助となるなどその期待効果が多大な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明に係る歯ブラシの好適な実施形態を示す斜視図である。
図2図2は、本発明に係る歯ブラシの要部を拡大して示す分解斜視図である。
図3図3は、本発明に係る歯ブラシの要部を抜粋して示す平面図である。
図4図4は、本発明に係る歯ブラシの要部を抜粋して示す断面図である。
図5図5は、本発明の他の実施形態を示す抜粋平面図である。
図6図6は、本発明に係る歯ブラシの上下左右への弾性移動を説明するための作用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態による歯ブラシについて詳細に説明する。
【0009】
すなわち、本発明の歯ブラシ1は、ヘッダー2の上下方向に通孔3を貫設し、前記通孔3の内部においてブラシ4付きプレート5が弾性部材6によってヘッダー2に固定されて歯芽の形状に応じてプレート5が上下左右に弾性移動しながら歯芽とブラシ4との接触面積を増大させて摩擦力をさらに高めて歯磨き効果を極大化させ、歯ブラシのユーザによって歯芽に無理やりに加えられる圧力を調節して歯磨きによる歯芽の磨耗と歯周組織の損傷を極力抑え、歯周病で悩んでいる患者に役立つバステクニック歯磨きを一層容易に使用できるようにして歯茎の清潔及び歯周組織の健康に役立つとともに、口腔衛生にも一助となることを特徴とする。
【0010】
このために、本発明は、ヘッダー2に形成される通孔3の横、縦の幅を、ブラシ4が植え付けられるプレート5の横、縦の幅よりも広く形成し、前記プレート5の底面部に、軟質合成樹脂材、シリコンまたは合成ゴムなどの弾性材質から板状に製作された弾性部材6を超音波接着などの方法により固定する。
【0011】
前記弾性部材6は、前記通孔3の横、縦の幅よりも大きく製作して、ヘッダー2の底面部の周縁に沿って超音波接着などの方法により固定する。
【0012】
一方、ブラシ4が植え付けられるプレート5は、図5に示すように、多数列の個別プレート5a〜5dから構成して、これらを互いにピン状の複数の弾性繋合部材7により繋ぎ合わせた後、弾性部材6の上部に超音波接着などの方法により固定してもよい。前記弾性繋合部材7は、プレート5a〜5dを繋ぎ合わせるピン状に形成してもよく、用途に応じて、長尺な帯状、線状など種々の形状に形成されてもよい。
【0013】
そして、前記ヘッダー2は、同図に示すように、平面視で概ね矩形状に形成されてもよく、長円状など種々の形状に形成されてもよい。なお、ヘッダー2が長円状に形成される場合に通孔3、プレート5及び弾性部材6も長円状に形成され、個別プレート5a〜5dは、図示の例とは異なり、縦方向に分割したり格子状に多数画成したりして弾性繋合部材7により繋ぎ合わせてもよい。
【0014】
上記の構成を有する本発明の歯ブラシ1を用いて歯磨きを行うと、歯芽の形状に応じてブラシ4付きプレート5が上下左右に弾性移動しながらブラシ4と歯芽との接触面積が極大化されて一層効率よい歯磨きを行うことができるが、これは、前記ブラシ4付きプレート5がヘッダー2の下縁に固定されている弾性部材6の上部に固定されており、前記プレート5は、ヘッダー2に形成された通孔3よりも横、縦の幅が短くて弾性部材6が上下はもとより左右に弾性移動するプレート5の隙間を確保してはじめて可能になるのである。
【0015】
また、図5に示すように、プレート5が多数列の個別プレート5a〜5dから構成されて、これらを互いにピン状の複数の弾性繋合部材7により繋ぎ合わせると、上記のように弾性部材6の弾性及び弾性繋合部材7の弾性によってプレート5a〜5dが上下及び左右に弾性移動し、ブラシ4が歯芽の形状に応じて移動しながら接触面積を増大させ、且つ、摩擦力を高めて歯磨き効果を倍加することができる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、歯ブラシのユーザによって歯芽に無理やりに加えられる圧力を調節して歯磨きによる歯芽の磨耗と歯周組織の損傷を極力抑え、歯周病で悩んでいる患者に役立つバステクニック歯磨きを一層容易に使用できるようにして歯茎の清潔及び歯周組織の健康に役立つ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6