(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記画像検出部で検出された画像データーと基準データーとが一定以上の差異を有すると判定した場合、前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行する場合、該実行とともに、前記実行の契機になったページから出力を再開することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行した後に、前記画像検出部によって前記実行後以降の用紙の画像を検出して該画像と前記基準データーとの比較を行い、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を再度実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記ジョブが複数部数を出力する設定がなされたものである場合、前記ジョブにおける1部目の出力画像を前記画像検出部で検出し、検出した画像のデーターを前記基準データーとすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記ジョブにおける1部目では指定された用紙設定値を基準データーとし、2部目以降では1部目で検出した前記画像データーを前記基準データーとすることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行した場合、前記実行の契機になったページを給紙した給紙トレイを前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換の対象から除外することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記制御部は、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行した場合、前記実行の契機になったページを給紙した給紙トレイに関する通知を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
前記制御部は、ジョブの出力に際し固定トレイ指定がされている場合、前記画像検出部で検出された画像データーと基準データーとの比較結果に応じて処理終了することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の画像形成装置では、古い用紙を先に使用することで古い用紙が残ることによる不具合の発生を防止することができるが、用紙設定ミスやセットされた用紙の品質相違などを回避することはできない。
これらを回避するには、MFPに常駐し目視での確認が必要となる。さらにLS(大容量スタッカ)、くるみ、ステイプル等の冊子出力では目視確認も行えない。
【0008】
特許文献2では、画像形成がされた用紙の出力画像を自動的に検出することはできるが、APS/ATSされたトレイの用紙設定ミスなどによって所望の出力結果が得られない場合のヤレを検出することはできない。仮に検出をできる構成にしたとしても、再APS/ATSするため再設定や用紙設定などのリカバリが必要になり生産効率が低下するという問題がある。
【0009】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、自動で用紙設定ミスなどのエラーを検知してAPS/ATSの適切な実行を可能にし、よって所望の出力結果を確実に得ることができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明の画像形成装置のうち第1の本発明は、用紙を収納して給紙する複数の給紙トレイと、ジョブに基づいて前記用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成が行われた用紙の画像を読み取る画像検出部と、前記給紙および前記画像形成を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、複数の給紙トレイのうちから給紙条件を満たす用紙を収納した給紙トレイを自動的に選択する自動用紙選択と給紙トレイから所定の用紙を給紙中に当該給紙トレイで用紙切れになったときに、前記所定の用紙と同じ給紙条件を満たす用紙が収納された他の給紙トレイを選択して切り換える自動給紙トレイ切換の一方または両方を実行する制御が可能であり、前記画像検出部で検出された画像データーを受け、該画像データーと基準データーとを比較し、比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行することを特徴とする。
【0011】
第2の本発明の画像形成装置は、前記第1の本発明において、前記制御部は、前記画像検出部で検出された画像データーと基準データーとが一定以上の差異を有すると判定した場合、前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行することを特徴とする。
【0012】
第3の本発明の画像形成装置は、前記第1または第2の本発明において、前記制御部は、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行する場合、該実行とともに、前記実行の契機になったページから出力を再開することを特徴とする。
【0013】
第4の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行した後に、前記画像検出部によって前記実行後以降の用紙の画像を検出して該画像と前記基準データーとの比較を行い、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を再度実行することを特徴とする。
【0014】
第5の本発明の画像形成装置は、前記第4の本発明において、前記制御部は、前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を再度実行する給紙トレイがない場合、警告を行うことを特徴とする。
【0015】
第6の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第5の本発明のいずれかにおいて、前記基準データーは指定された用紙設定値に係るものであることを特徴とする。
【0016】
第7の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第6の本発明のいずれかにおいて、前記ジョブが複数部数を出力する設定がなされたものである場合、前記ジョブにおける1部目の出力画像を前記画像検出部で検出し、検出した画像のデーターを前記基準データーとすることを特徴とする。
【0017】
第8の本発明の画像形成装置は、前記第7の本発明において、前記制御部は、前記ジョブにおける1部目では指定された用紙設定値を基準データーとし、2部目以降では1部目で検出した前記画像データーを前記基準データーとすることを特徴とする。
【0018】
第9の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第8の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、画像位置、下地の色を前記比較の対象とすることを特徴とする。
【0019】
第10の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第9の本発明のいずれかにおいて、用紙を排紙する排紙先を複数有し、
前記制御部は、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行した際に、前記実行の契機となったページを本出力の排紙先とは異なる排紙先に排紙することを特徴とする。
【0020】
第11の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第10の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行した場合、前記実行の契機になったページを給紙した給紙トレイを前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換の対象から除外することを特徴とする。
【0021】
第12の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第11の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記比較結果に応じて前記自動用紙選択または前記自動給紙トレイ切換を実行した場合、前記実行の契機になったページを給紙した給紙トレイに関する通知を行うことを特徴とする。
【0022】
第13の本発明の画像形成装置は、前記第12の本発明において、前記通知が、前記ページを給紙した前記給紙トレイにおける用紙設定の確認を促すものであることを特徴とする。
【0023】
第14の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第13の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、ジョブの出力に際し固定トレイ指定がされている場合、前記画像検出部で検出された画像データーと基準データーとの比較結果に応じて処理終了することを特徴とする。
【0024】
第15の本発明の画像形成方法は、画像形成がされた用紙の画像を検出して画像データーを取得し、該画像データーと基準データーとを比較し、比較結果に応じて、複数の給紙トレイのうちから給紙条件を満たす用紙を収納した給紙トレイを自動的に選択する自動用紙選択または給紙トレイから所定の用紙を給紙中に当該給紙トレイで用紙切れになったときに、前記所定の用紙と同じ給紙条件を満たす用紙が収納された他の給紙トレイを選択して切り換える自動給紙トレイ切換を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、画像形成を経た用紙の画像が検出されてその結果によってAPS/ATSの実行が制御されるので、用紙設定ミスなどのエラーを検知して自動で適正な給紙トレイの選択を行うことができ、用紙設定ミスやセットされた用紙の品質不一致などの不具合を回避して所望の出力結果を得ることが可能になる。
また、自動でエラー検知することができるため装置にオペレーターが常駐する必要がなく、また、再度APS/ATSするためのリカバリが不要で生産性向上につながる効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明の一実施形態の画像形成装置1を添付図面に基づいて説明する。
画像形成装置1は、
図1に示すように画像形成を行う画像形成装置本体10と、中継装置本体20と、後処理装置本体30とが連なって接続されている。
なお、本発明としては画像形成装置の接続構成がこれに限定されるものではなく、画像形成装置本体のみで画像形成装置が構成されているものであってもよい。
【0028】
画像形成装置本体10は、上部側に自動原稿給送装置(ADF)14が設けられており、自動原稿給送装置(ADF)14で給送される原稿は
図2で示されるスキャナー部130で画像読取が可能になっている。なお、原稿は、図示しないプラテンガラス上で読み込むこともできる。
また、画像形成装置本体10または中継装置本体20の上部側で、プラテンガラスが位置しない箇所に、操作部140のLCD141が設置されている。LCD141はタッチパネルで構成されており、操作者による操作および情報の表示が可能になっている。LCD141は、操作部と表示部を兼用している。なお、操作部をマウスやタブレットなどで構成し、表示部とは別体で構成することも可能である。また、LCD141は移動可能となっているものであってもよい。
【0029】
画像形成装置本体10の下部側には、複数の給紙トレイ12(図では2段)が配置されている。なお、画像形成装置本体10に付設するようにして、さらに複数の給紙トレイを備える大容量給紙トレイを備えるものであってもよい。
画像形成装置本体10内には、いずれかの給紙トレイ12から給紙される用紙を搬送する搬送経路13が設けられており、画像形成装置本体10内の搬送路途中に、画像形成部11が設けられている。画像形成部11は、感光体11a、感光体11aの周囲に配置した図示しない、帯電器、LD、現像器、転写部を有しており、さらに感光体11aの下流側の搬送経路13には定着器15が配置されている。
【0030】
定着器15の下流側で、搬送経路13が伸長して中継装置本体20の搬送経路23に接続されている。また、搬送経路13には、定着器15の下流側で分岐して、画像形成部11の上流側の搬送経路13に合流する反転搬送経路16が接続されている。反転搬送経路16には、用紙を反転させる反転部17が設けられている。反転部17で反転された用紙は、反転搬送経路16を通して画像形成部11の上流側で搬送経路13に返流することができ、また、経路の切り替えによって反転した用紙を定着器15の下流側の搬送経路13に戻してそのまま中継装置本体20に搬送することもできる。
【0031】
画像形成部11では、帯電器により画像書込み前に感光体11aの表面を一様に帯電し、LDにより表面が一様に帯電された感光体11aに半導体レーザを照射することにより感光体11aに静電潜像を形成する。現像器は、LDによって感光体11aに形成された静電潜像をトナー部材によって現像する。この現像処理によって感光体11aにトナー画像が形成される。転写部は、給紙トレイ12から搬送されてきた用紙に感光体11aのトナー画像を転写する。トナー画像が転写された用紙は、感光体11aから分離されて定着器15に搬送される。感光体11aに残留したトナー部材は図示しない、クリーニング部によって除去される。
【0032】
定着器15は、搬送された用紙を加熱することにより用紙の表面側に転写されたトナー画像を出力画像として定着する。定着処理が施された用紙は、搬送経路13によって中継装置本体20に搬送されるか、反転搬送経路16を通して反転部17により表裏が反転された後、画像形成部11の上流側で搬送経路13に返流される。表裏反転された用紙は、画像形成部11によって裏面への画像形成を行うことができる。
【0033】
中継装置本体20には、搬送経路13に接続され、後段の後処理装置本体30に接続される搬送経路23を有している。搬送経路23には、搬送経路23を搬送される用紙を反転または所定枚数スタックすることができる反転・スタック部21を有している。反転・スタック部21でスタックされる用紙は、所定のタイミングで後処理装置本体30側に搬送することができ、また、反転・スタック部21に用紙をスタックすることなく搬送経路23を通して後処理装置本体30側に用紙を搬送することもできる。また、反転・スタック部21で反転のみをして後方に再度搬送することもできる。搬送経路23には、反転・スタック部21の上流側において搬送経路23を搬送される用紙表面の出力画像を検出するインラインセンサー25が配置されている。インラインセンサー25は、用紙の最大幅に対応する長さで出力画像の検出を行うことができ、CCDやCMOSなどを用紙搬送方向と交差する方向(例えば直交方向)に配列したものを用いることができる。インラインセンサー25は、本発明の画像検出部に相当する。また、インラインセンサー25を搬送経路23の上下に配置して搬送される用紙の表裏の出力画像を同時期に検出できるようにしてもよい。
【0034】
後処理本体30では、パンチ、折り、中綴じステイプルなどの所定の後処理が行われ、排紙先としてメイントレイ31とサブトレイ32を備えている。後処理本体30には、この所定の後処理に対応する後処理部(図示しない)を備えており、後処理設定に従って中継装置本体20から搬送される用紙に後処理部で所定の後処理が行われる。後処理実行の設定がなされていない場合には、後処理を行うことなくメイントレイ31またはサブトレイ32に排紙することができる。
【0035】
次に、画像形成装置1の機能的構成を
図2に基づいて説明する。
画像形成装置本体10は、制御ブロック部100とスキャナー部130と操作部140とプリンター部150とを有し、さらに、LAN3を通して端末PCなどの外部機器2から入力される画像データーを処理し、またはスキャナー部130で得た画像データーを、LAN3を通して外部機器2に転送可能にする画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160を備えている。
【0036】
制御ブロック部100には、画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160に接続されたPCIバス114を有しており、該PCIバス114にDRAM制御IC115が接続されている。DRAM制御IC115には、画像メモリー(DRAM)120が接続されている。画像メモリー(DRAM)120には、圧縮画像データーを格納するための圧縮メモリー121と、画像形成前にプリント対象の非圧縮画像データーを一時的に格納するためのページメモリー122とを有している。
【0037】
また、PCIバス114には、コントローラIC118を介してHDD123(ハードディスク)が接続されており、該HDD123には、スキャナー部130で取得した画像データーや画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160に接続された外部機器2などにより生成された画像データー等を保存することができる。
上記画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160で取得される画像データーやHDD123に格納された画像データーは、プリント動作に伴ってPCIバス114を通してDRAM制御IC115へと送信される。
【0038】
また、制御ブロック部100には、制御CPU110を備えており、制御CPU110にDRAM制御IC115が接続されている。
また、制御CPU110には、不揮発メモリー113が接続されている。不揮発メモリー113には、制御CPU110を動作させるためのプログラムや画像形成装置本体10の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、出力設定の初期データー、出力画像を読み取る指定、給紙トレイの用紙設定、基準データー、後述する検出画像と基準データーとを比較する際にエラーと判定するための閾値データーなどが読み出し可能に格納されている。なお、図示しないが、制御CPU110にはワークエリアなどとして使用されるRAMなどを有している。
【0039】
制御CPU110は、不揮発メモリー113の不揮発データーを読み取り可能であり、また、所望のデーターを不揮発メモリー113に書き込むことが可能である。
制御CPU110は、不揮発メモリー113などに格納されたプログラムにより動作し、上記機械設定情報や印刷設定情報、出力設定などに従って画像形成装置1の各部を動作制御する。
制御CPU110は不揮発メモリー113、図示しないRAMなどとともに本発明の制御部を構成する。
制御CPU110は、ジョブの出力設定や操作指示、給紙トレイの用紙設定などを操作部140を通して行うことを可能にする。
【0040】
スキャナー部130は、光学読み取りを行うCCD131と、スキャナー部130全体の制御を行うスキャナー制御部132とを備えている。スキャナー制御部132は、制御CPU110とシリアル通信可能に接続されている。また、CCD131は、CCD131で読み取った画像データーを処理する読み取り処理部116に接続され、読み取り処理部116は、DRAM制御IC115に制御可能に接続されている。スキャナー部130は原稿読取部に相当する。
読み取り処理部116は、CCD131から入力されたアナログ画像信号に、アナログ信号処理、A/D(Analog to Digital)変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施し、デジタル画像データーを生成して、圧縮/伸長IC124に出力する。
スキャナー部130では、画像形成装置本体10の上部プラテンガラスに置かれた原稿や、自動原稿給送装置(ADF)14で自動搬送される原稿の画像を読み取る。
【0041】
操作部140は、表示部と操作部とを兼ね、タッチパネルで構成されるLCD141と、操作部全体を制御する操作部制御部142とを備えており、操作部制御部142は制御CPU110にシリアル通信可能に接続されている。
操作部140では、制御CPU110の制御を受けて、LCD141によって、画像形成装置本体10における出力条件設定や動作制御条件などの機械設定入力、各給紙トレイの用紙情報(サイズ、紙種)の設定入力や、設定内容の表示、メッセージなどの所望の情報等の表示などが可能になっている。
【0042】
前記DRAM制御IC115には、画像データーを圧縮または伸長することができる圧縮/伸長IC124が接続されている。DRAM制御IC115は、制御CPU110からの指示に従って、圧縮/伸長IC124による画像データーの圧縮処理及び圧縮画像データーの伸長処理を制御するとともに、画像メモリー(DRAM)120への画像データーの入出力制御を行う。
書き込み処理部125は、プリンター部150のLD152などを備える画像形成部11に接続され、画像データーに基づいてLD152の動作に用いられる書き込みデーターを生成する。
【0043】
プリンター部150は、上記画像形成部11と、給紙トレイ12、搬送経路13、反転搬送経路16、定着器15などにより構成される。
また、プリンター部150は、プリンター部150の全体(給紙、画像形成、排紙、後処理など)を制御するプリンター制御部151を備えており、プリンター制御部151は前記した制御CPU110にシリアル通信可能に接続されている。プリンター制御部151は制御CPU110の制御指令に従って動作して、プリンター部150を制御し、用紙搬送、画像形成などを行う。
【0044】
また、上記のようにDRAM制御IC115が接続されたPCIバス114には、画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160のDRAM制御IC161が接続されている。画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160は、画像形成装置本体10をネットワークプリンターやネットワークスキャナーとして使用する場合に、LAN3に接続される外部機器2などから画像データー等を画像形成装置本体10で受信したり、スキャナー部130で取得した画像データーをLAN3に接続される端末PCなどの外部機器2などに送信したりするものである。
【0045】
画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160では、DRAM制御IC161に、DRAMなどで構成される画像メモリー162が接続されている。また、画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160では、共通バスにDRAM制御IC161と、画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160全体の制御を行うコントローラー制御部163が接続されており、DRAM制御IC161にはさらにLAN制御部164が接続され、LAN制御部164にはLANインターフェース165が接続されている。LANインターフェース165は、LAN3に接続されている。
【0046】
さらに、制御CPU110には、中継装置本体20内に配置されたインラインセンサー25のインラインセンサー制御部25aが制御可能に接続されており、インラインセンサー制御部25aを介して制御CPU110によってインラインセンサー25の動作を制御することができる。また、インラインセンサー25における読み取り結果は制御CPU110で受信することができる。
【0047】
次に、上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置本体10において画像データーを蓄積する手順について説明する。 画像形成装置本体10において、スキャナー部130で画像を読み取り画像データーを生成する場合について説明する。スキャナー部130において原稿からCCD131により画像を光学的に読み取る。この際には、制御CPU110から指令を受けるスキャナー制御部132によってCCD131の動作制御を行う。原稿の読み取りは、自動原稿給送装置(ADF)14によって原稿を自動給送しつつ行ってもよく、また、プラテンガラス上に原稿を置いて行ってもよい。
【0048】
制御CPU110はプログラムによって動作し、操作部140による操作(読み取り指示やコピー指示)に基づいてスキャナー部130への指令を発行する。CCD131で読み取られた画像は、読み取り処理部116でデーター処理がなされ、データー処理された画像データーは、DRAM制御IC115を介して圧縮/伸長IC124に送られて所定の方法によって圧縮される。圧縮されたデーターは、DRAM制御IC115を介して画像メモリー(DRAM)120の圧縮メモリー121に格納される。HDD123に格納する場合は、圧縮メモリー121に一旦格納したデーターをDRAM制御IC115、コントローラIC118を介してHDD123に送る。
【0049】
この他に画像データーは、LAN3を介して画像形成装置本体10に入力されることもある。上記画像データーとしては、例えば外部機器2などのアプリケーションプログラム等により生成されたものなどが挙げられる。画像データーの生成方法は特に限定されるものではない。
該画像データーは、LAN3、LANインターフェース165、LAN制御部164を介して画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160で受信され、コントローラー制御部163で展開されたプリントデーターがDRAM制御IC161によって画像メモリー162に一旦格納される。画像メモリー162に格納されたデーターは、PCIバス114を介してDRAM制御IC115に転送され、ページメモリー122に一旦格納される。ページメモリー122に格納されたデーターは、DRAM制御IC115を介して圧縮/伸長IC124に送られて圧縮処理され、DRAM制御IC115を介して圧縮メモリー121に格納される。HDD123に格納する場合は、圧縮メモリー121に一旦格納したデーターをDRAM制御IC115、コントローラーIC118を介してHDD123に送る。
【0050】
上記画像データーの蓄積に際しては、画像データーの蓄積前または蓄積後に用紙設定を含む出力設定がなされる。該出力設定は、前記操作部140に操作入力が可能な設定画面を表示して、操作者による操作入力によって行うことができる。また、初期設定において出力設定項目が選択されており、操作者による設定入力がなされない場合にも該初期設定によって出力設定がなされる。
【0051】
画像形成装置1で画像出力を行う場合、すなわち複写機やプリンターとして使用する場合、圧縮メモリー121に格納された画像データーを、DRAM制御IC115を介して圧縮/伸長IC124に送出してデーターを伸長し、伸長したデーターを書き込み処理部125に送出し、帯電部で帯電した感光体11aへLD152によって書き込みを行う。なお、HDD123に格納された画像データーを用いる場合は、HDD123に格納された画像データーを、DRAM制御IC115を介して一旦、圧縮メモリー121に格納し、圧縮メモリー121に格納された画像データーをDRAM制御IC115を介して圧縮/伸長IC124に送出してデーターを伸長し、伸長したデーターを上記と同様に書き込み処理部125に送出する。
【0052】
プリンター部150では、制御CPU110の指令を受けたプリンター制御部151によって各部の制御が行われる。画像形成部11では感光体11aに書き込まれた潜像が図示しない現像部でトナー像として現像され、該トナー像が図示しない転写部で搬送経路13によって供給される用紙に転写され、定着器15で定着がなされる。感光体11aでは、トナー像が用紙転写された後、図示しないクリーニング部によって残留トナーが除去される。用紙は、指定された給紙トレイやAPSによって所定の給紙トレイから給紙され、搬送経路13を通して画像形成部11に至る。
なお、この実施形態では、モノクロの画像形成を前提にして説明したが、各色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)毎に感光体等を備える画像形成装置本体としたものであってもよい。
【0053】
画像形成がなされた用紙は搬送経路13を経て中継装置20に搬送されるか、反転搬送経路16の反転部17で反転され、搬送経路13を経て中継装置本体20に搬送されるか、反転搬送経路16で搬送されて搬送経路13に環流される。搬送経路13に環流された用紙は、裏面側への画像形成と定着とが行われ、搬送経路13を通して中継装置本体20に搬送される。
【0054】
中継装置本体20では、搬送経路23を搬送される用紙表面の画像の全部または一部がインラインセンサー25で読み取られ、読み取られた画像データーが制御CPU110に送信される。出力画像の読み取りは、設定された指示内容に従って行われる。設定内容は、不揮発メモリ−113などに格納される。指示内容は初期設定されているものやユーザーによって設定されたものが考えられる。検出された画像データーは、画像メモリー(DRAM)120やHDD123に格納することができる。
【0055】
用紙は、設定に従って反転・スタック部21にスタックされるか、そのまま搬送経路23を搬送されて後処理装置本体30へと搬送されるか、反転して後方に搬送される。後処理装置本体30では、設定に従って所定の後処理が行われるか、後処理を行うことなく搬送され、それぞれ排紙部31などに排紙される。また、反転・スタック部21で反転のみして後方に搬送することで、インラインセンサー25で用紙裏面側に形成されている出力画像の読み取りを行うことができる。この場合は、読み取りのためのみで用紙が反転される。出力画像の読み取り後は、用紙を前方に搬送して、反転・スタック部21にスタックされるか、そのまま搬送経路23を搬送されて後処理装置本体30へと搬送される。
【0056】
なお、上記では、画像検出部が画像形成装置本体10の後段の装置に備えられるものについて説明したが、画像検出部が画像形成装置本体に備えられるものであってもよい。
図3は、画像検出部に相当するインラインセンサー18が画像形成装置本体10aに備えられたものを示している。インラインセンサー18は、インラインセンサー25と同様の構成とすることができ、インラインセンサー18も本発明の画像検出部に相当する。
画像形成装置本体10aは、さらに後段に他の装置本体が接続されるものであってもよく、また、画像形成装置本体10aのみで画像形成装置が構成されるものであってもよい。なお、前記した実施形態と同一の構成について同一の符号を付してその説明を省略または簡略にする。
【0057】
この形態では、定着器15の下流側であって、搬送経路13から反転搬送経路16が分岐する地点の上流側の搬送経路13にインラインセンサー18が配置されている。
この実施形態では、用紙の表裏に画像を形成する場合も、表裏の出力画像を読み取りの目的のみで用紙を反転させることは必要なく、用紙の表裏の出力画像をインラインセンサー18で読み取ることができる。
すなわち、定着器15を経た用紙を用紙反転経路16に導入し、反転部17で表裏を反転した後、搬送経路13に返流することで、用紙の裏面側に画像が形成され、その画像は、定着器15の下流側でインラインセンサー18で読み取ることができる。そして、インラインセンサー18の読み取り結果は、制御CPU110に送信される。
この形態では、定着器15を通過後、反転搬送経路16に至る前に読み取りを実施できるため、両面をインラインセンサーで読み取る目的のみで用紙を反転させる必要はない。
【0058】
なお、制御CPU110では、APS/ATSの対象となる給紙トレイを設定することができる。
図4は、操作部140に表示された自動給紙トレイ設定画面1400を示すものである。
自動給紙トレイ設定画面1400では、自動選択の有無を給紙トレイ毎に設定することが可能であり、この例では、第1、第3、第4、第5トレイがAPS/ATSでの自動選択有りの対象になっている。自動給紙トレイ設定画面1400の左欄には、給紙トレイのトレイNo.釦1401が自動選択の有無を判別可能に表示されている。すなわち、給紙トレイのトレイNo.釦1401では、自動選択有りの給紙トレイは反転表示されており、所望のトレイNo.釦1401を押釦することで、当該給紙トレイを自動選択無しに設定することができ、自動選択無しの給紙トレイNo.釦1401を押釦すると反転されて自動選択有りに設定される。
【0059】
また、自動給紙トレイ設定画面1400の右欄には、自動選択有りの給紙トレイの優先順位リスト1402が設けられており、上から順位に優先順位の高い給紙トレイが表示されている。優先順位リスト1402の近傍には、リストの順位を入れ替える昇降釦1403が押釦可能に表示されている。優先順位リスト1402のいずれかの給紙トレイを選択し、昇降釦1403を押釦操作することで、優先順位リスト1402の給紙トレイの順位をアップまたはダウンして順位を入れ替えることができる。
【0060】
また、自動給紙トレイ設定画面1400の下欄には、OK釦1405とキャンセル釦1406とが押釦可能に表示されており、OK釦1405を押釦することで、現表示の自動給紙トレイ設定画面1400で設定した給紙トレイの自動選択の有無や給紙トレイの優先順位の設定が確定する。また、キャンセル釦1406を押釦することで、現表示の自動給紙トレイ設定画面1400で設定した給紙トレイの自動選択の有無や給紙トレイの優先順位の設定がキャンセルされ、現表示の設定前の状態になる。
【0061】
図5は、操作部140に表示された動作状態画面1410を示すものである。動作状態画面1410の上部側にはメッセージを表示するメッセージ表示欄1411が設けられており、この例ではプリントしていることが表示されている。また、ジョブ欄1412には、ジョブの番号とモード、状態などが表示されている。また、動作状態画面1410の右下欄には、用紙トレイ欄1413が表示されている。用紙トレイ欄1413は、装置に備えられている給紙トレイの用紙設定が表示されているとともに、選択されている給紙トレイが反転表示されている。この例では、第4トレイが選択されてジョブ出力が行われている。用紙設定としては、画面に示されているように、用紙サイズ、紙種、坪量が例示される。また、用紙トレイ欄1413には、用紙残量が示されており、第3トレイは、矢印によって用紙なしであることが表示されている。
【0062】
なお、この例では、ジョブの用紙設定として用紙サイズA4、普通紙、坪量が設定されている。前記用紙設定に基づいてAPSがされた場合、
図4で説明した優先順位によって給紙トレイのサーチが行われる。第1トレイは、用紙サイズがB4で要求サイズと不一致のため非選択となる。第2トレイは、自動選択の対象となっていない。第3トレイは、用紙サイズがA4で要求サイズと一致するものの紙なしのため非選択とされる。第4トレイは、用紙サイズがA4で要求サイズと一致し、かつ紙有りであるため選択されてジョブ出力に応じて給紙が行われている。
【0063】
次に、ATS時の動作について
図6の動作表示画面1410に基づいて説明する。なお、
図5の同様の表示については同一の符号を付している。
この例では、第3トレイで給紙中に、用紙切れが生じることでATSが行われている。
すなわち第3トレイで用紙切れが生じると、給紙トレイ自動選択によって
図4に示すトレイ優先順位に従って給紙トレイのサーチが行われる。先ず、第1トレイは、第3トレイとは用紙サイズが不一致であるため非選択となる。第2トレイは対象外である。第4トレイは、第3トレイと坪量が不一致であるため、非選択となる。第5トレイは、第3トレイと用紙設定が完全に一致するため選択されて給紙が行われている。
【0064】
なお、制御CPU110では、インラインセンサーで読み取られた画像のデーターと基準データーとを比較してエラーか否かを判定することができる。基準データーは、指定された用紙設定値に係るものを利用することができ、例えば指定された用紙設定毎に不揮発メモリー113に基準データーを格納しておくことができる。また、複数部数を出力するジョブでは、1部目についてインラインセンサーで読み取った画像のデーターを2部目以降で上記比較に用いる基準データーとして用いることができる。
【0065】
図7は、インラインセンサーで読み取られた画像データーと基準データーとの比較の結果、エラーを検知した場合の画像形成装置の状態を示す図である。
なお、以下の説明では、画像形成装置本体10に大容量給紙トレイ40が付設された画像形成装置1aについて説明する。なお、前記画像形成装置1と同一の構成については同一の符号を付して説明を行う。
例えば、トレイ:自動、紙色:青、排紙トレイ:メイントレイ31に設定されたジョブ出力に際しては、APS制御により画像形成装置本体10内の給紙トレイ12や大容量給紙トレイ40から所定の給紙トレイが選択され用紙が給紙される。この例では、第1トレイから給紙が行われる。第1トレイから給紙される用紙には、画像形成装置本体10で画像が転写され、中継装置本体20へと用紙が搬送される。画像が形成された用紙は、インラインセンサー25で画像検出が行われ、制御CPU110によって用紙設定などに係る基準データーと比較される。この例では、設定された読み取り指定により画像の下地が青色かを濃度チェックにより判定する。下地濃度が予め定めた濃度差以上の相違があると青色ではなく、エラー検知であると判定される。この判定に基づいてエラー判定の契機となった用紙は、本出力とは異なるサブトレイ32に排紙し、正常出力のものと区別する。
【0066】
上記エラー検出が行われると、操作部140には警告表示がされ、自動トレイ選択が行われるとともに、エラー検出が行われた用紙が給紙されていた給紙トレイは自動トレイ選択から除外される。
図8は、エラー検出時の動作状態画面1410を示すものである。メッセージ表示欄1411には、濃度エラー検知をしたことを警告表示しており、また、自動トレイ選択を行う表示がされている。この例では、優先順位に従って、第1トレイと用紙設定条件が合致する第3トレイが選択される。
【0067】
図9は、上記エラー検出に伴って再APSが行われた画像形成装置の概略を示すものである。画像形成装置1aでは、大容量給紙トレイ40に備えられる第3トレイがAPSにより選択されて給紙が行われ、画像形成装置本体10で画像形成、転写が行われた後、中継装置本体20に搬送される。なお、画像形成は、エラー検出された用紙のページから開始される。中継装置本体20では、インラインセンサー25で画像の読み取りが行われる。その際には前記と同様に下地の濃度検出が行われ、エラーなしと判定されると、本出力の設定通り、メイントレイ31に排紙される。
なお、エラー検出に際し、自動トレイ選択の設定ではなく、固定トレイ指定の設定の場合には、操作部140に警告表示を行うとともに、APSを行うことなく処理を終了する。
【0068】
次に、複数部数出力設定のジョブについて、1部目の読み取り画像のデーターを基準データーとして、2部目以降でATSが行われ、出力画像との比較を行う例を
図10に基づいて説明する。
図10は、給紙トレイ:第1トレイ、排紙トレイ:メイントレイの設定で複数部数を出力するジョブにおいて、1部目において最初のページから用紙への画像の転写とインラインセンサー25での画像読み取りを行う状態(
図10(a))と、1部目において最後のページまで用紙への画像の転写とインラインセンサー25での画像読み取りを行う状態(
図10(b))を示している。1部目の画像読み取りの際には、指定された用紙設定に基づく基準データーと検出した画像のデーターとを比較するようにしてもよい。1部目の最初のページから最後のページまで検出した画像データーは、HDD123や図示しないRAMなどに格納することができる。
【0069】
上記ジョブの出力を継続して、
図11に示すように、2部目2ページ目で用紙切れが生じ、2部目3ページ目からは、ATSによって第3トレイから給紙が開始されているものとして説明する。
2部目3ページ目以降の用紙についてインラインセンサー25で読み取られた画像のデーターと1部目の同じページに関する基準データーとが比較され、両者の差異が判定される。なお、2部目1ページ目から同様に比較を行うものであってもよい。
【0070】
この例では画像の位置ズレが差異として判定され、予め定めた閾値以上の差異がある場合はエラー検知と判定する。閾値は初期値として設定されているものでもよく、また、操作部140を通してオペレータが設定したものであってもよい。エラー検知をした場合、エラー検知がされた用紙を給紙していた給紙トレイをAPS/ATS対象から除外し、
図12に示すように、動作状態画面1410のメッセージ表示欄1411に警告として画像位置ズレを検知したことを表示し、自動トレイ選択を行うことを表示する。
【0071】
自動トレイ選択では、
図13に示すように、用紙条件が合致する第5トレイを選択し、再ATSが行われる。第5トレイの選択後、第5トレイから給紙し、エラー検知をしたページ以降を出力再開する。すなわち、2部目3ページ目でエラー検出した場合、当該ページから出力再開し、以降のページについてインラインセンサー25で用紙の画像を読み取りつつ、1部目の該当ページの基準データーと比較する。比較の結果、差異が閾値未満であれば、エラー検知なしとして、以降は本出力と同じメイントレイ31に排紙する。
【0072】
次に、自動トレイ選択の手順を
図14のフローチャートに基づいて説明する。
給紙開始に際し、自動トレイ指定かの判定がなされる(ステップs1)。自動トレイ指定でなければ(ステップs1、No)、給紙がされる(ステップs4)。
自動指定トレイの場合(ステップs1、Yes)、設定に従ってトレイサーチが行われ(ステップs2)、サーチトレイが有るか判定される(ステップs3)、サーチトレイがなければ(ステップs3、No)、処理を終了する。サーチトレイがあれば(ステップs3、Yes)、給紙がされる(ステップs4)。
【0073】
給紙に伴って、用紙に画像が転写され(ステップs5)、インラインセンサーで転写画像の読み取りが行われる(ステップs6)。次いで、読み取り画像のうち、印字領域外の下地濃度レベルが指定された紙色の範囲内かが解析される(ステップs7)。紙色の範囲は例えば不揮発メモリー113に閾値として設定しておく。下地濃度レベルが紙色の範囲内であればエラーなしとし、下地濃度レベルが紙色の範囲外であればエラー検知とし、エラー検知されたかを判定する(ステップs8)。
エラー検知がなければ(ステップs8、No)、本出力用の指定トレイに用紙を排出し(ステップs9)、処理を終了する。エラー検知があれば(ステップs8、Yes)、指定トレイ以外に排出する(ステップs10)。さらに、エラー検知された用紙が給紙された給紙トレイをAPS対象トレイから除外し(ステップs11)、操作部に警告表示を行う(ステップs12)。次いで、再度自動トレイ指定かを判定し(ステップs13)、自動トレイ指定でなければ(ステップs13、No)、処理を終了し、自動トレイ指定であれば(ステップs13、Yes)、トレイサーチのステップs2に移行する。
【0074】
次に、複数部数のジョブにおいて1部目を基準データーとしてATSにより自動トレイ選択を行う手順を
図15のフローチャートに基づいて説明する。
給紙開始に際し、給紙トレイが紙なしかを判定する(ステップs20)。紙なしでなければ(ステップs20、No)、給紙をする(ステップs24)。紙なしであれば(ステップs20、Yes)、ATSが有効であるかを判定する(ステップs21)。ATSが有効でなければ(ステップs21、No)、処理を終了する。ATSが有効であれば(ステップs21、Yes)、ATS設定に従ってトレイサーチを行い(ステップs22)、サーチトレイがあるかの判定を行う(ステップs23)。サーチトレイがなければ(ステップs23、No)、処理を終了し、サーチトレイがあれば(ステップs23、Yes)、給紙を行う(ステップs24)。給紙後、形成した画像を用紙に転写し(ステップs25)、1部目かの判定を行う(ステップ26)。1部目の場合(ステップs26、Yes)、インラインセンサーで用紙の転写画像を読み取り(ステップs27)、読み取った画像のデーターを基準データーとしてRAMやHDDに格納する(ステップs28)。次いで、用紙を本出力用の指定トレイに排紙し(ステップs29)、処理を終了する。
【0075】
転写後の用紙が1部目でない場合(ステップs26、No)、1部目と異なる給紙トレイかを判定する(ステップs30)。1部目と異なる給紙トレイでなければ(ステップs30、No)、指定トレイに排出し、処理を終了する。1部目と異なる給紙トレイであると判定されると(ステップs30、Yes)、インラインセンサーで用紙の転写画像を読み取り(ステップs31)、読み取った画像のデーターとステップs28でRAMなどに格納した基準データーとを該当ページについて比較し、書き込み位置に所定の差異があるかを解析する(ステップs32)。所定の差異があるとエラー検知とし、所定の差異いないであればエラーなしとする。次いでエラー検知ありかを判定する(ステップs33)。エラー検知でなければ(ステップs33、No)、指定トレイに排出し(ステップs29)、処理を終了する。エラー検知であれば(ステップs33、Yes)、指定トレイ以外にエラー検知された用紙を排出し(ステップs34)、エラー検知された用紙を給紙した給紙トレイをATS対象トレイから除外し(ステップs35)、操作部に警告を表示した上で(ステップs36)、再ATSのためにトレイサーチを行うステップ22に移行する。
上記手順を各ページ毎に繰り返すことで適正にATSを行うことができる。
【0076】
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明の範囲が上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。