(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5971597
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】きのこ菌床栽培袋外針穴接種法
(51)【国際特許分類】
A01G 1/04 20060101AFI20160804BHJP
【FI】
A01G1/04 102
A01G1/04 103
【請求項の数】1
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2013-168367(P2013-168367)
(22)【出願日】2013年7月3日
(65)【公開番号】特開2014-3981(P2014-3981A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2015年4月10日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】513205798
【氏名又は名称】天野 浩二
(72)【発明者】
【氏名】天野 浩二
【審査官】
門 良成
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭59−173021(JP,A)
【文献】
特開2002−084884(JP,A)
【文献】
実開昭52−134559(JP,U)
【文献】
特開昭53−081335(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌培地袋(3)外に個包装した種菌(1)を取り付け、個包装した種菌(1)上より殺菌培地袋(3)に向け針(4)を刺して抜くことにより、殺菌培地袋(3)に穴を開けて接種する。きのこ菌床栽培袋外針穴接種法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、きのこ菌床栽培でのオガ種菌の接種方法に関するものであり殺菌培地袋外に取り付けたオガ種菌上より針で殺菌培地袋に穴を開けて行なう接種方法のことである。
【背景技術】
【0002】
現在、きのこ菌床栽培でのオガ種菌接種までの行程では、培地を栽培袋に詰め袋口を仮封して、高温殺菌して冷却してから仮封した袋口を開き袋内の殺菌培地上にオガ種菌を接種している、このため、培地を殺菌後、冷却及び接種時、殺菌培地が外気にふれるきかいも多く、雑菌混入を防ぐため、設備費のかかるクリーンな接種室を必要とし、接種室の消毒に薬剤も多く使用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
きのこ菌床袋栽培での菌床製造行程での殺菌培地袋内にオガ種菌を直接、接種する方法には、次の様な欠点があった。接種時に袋口を開くため、殺菌前に、培地袋口を完全に封することができず、仮封の手間と、高温殺菌してから冷却までと、接種時に袋口より殺菌培地が外気にふれるきかいが多く、雑菌混入を防ぐため、設備費のかかるクリーンな接種室を必要とし接種室の消毒に薬剤も多く使用している。本発明は以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
殺菌培地袋(3)外に、オガ種菌を個包装(1)して取り付け、その上より、清潔な針(4)で、殺菌培地袋(3)に、外部より穴を開けて接種する方法により、仮封の手間と、冷却時及び、接種時の外気による雑菌混入の心配も少ない、きのこ菌床栽培袋外針穴接種法で解決できる。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、殺菌培地袋外より接種するため、殺菌前に袋口を完全に封することができ、仮封の手間が省け、冷却時と接種時も、殺菌培地が外気にふれることがほとんどないため、設備費のかかるクリーンな接種室でなくても、簡易な場所でも外気による雑菌混入の心配もなくおこなえ、接種室消毒の薬剤も減らすことができる。殺菌培地と袋の密着面であれば細長い菌床、平たく大きな菌床等、形、大きさ、接種位置を気にせず復数場所でも接種でき、培養期間も短縮可能であり、きのこ栽培上有利になる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
殺菌培地袋(3)外に、オガ種菌を直接、粘着テープ等で覆いかぶせて取りつけてもよいが、作業効率を孝え、先に、オガ種菌を4cm
3程度に個包装(1)して、両面テープか接着剤等で取り付け、その上より清潔な針(4)で殺菌培地袋(3)に穴を開ける、針を抜く時、外気が入らないように指で押さえておくと良い、殺菌培地(2)が外気にふれることもほとんどなく接種でき0.数mmの穴より菌糸がのび殺菌培地(2)に活着する。
本発明は、以上のような接種方法で行なうことである。
【符号の説明】
【0008】
1 個包装したオガ菌
2 殺菌培地
3 殺菌培地袋
4 針