特許第5971818号(P5971818)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5971818
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160804BHJP
【FI】
   A63F7/02 326Z
【請求項の数】1
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-185248(P2014-185248)
(22)【出願日】2014年9月11日
(65)【公開番号】特開2016-55033(P2016-55033A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2015年9月1日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(74)【代理人】
【識別番号】100097984
【弁理士】
【氏名又は名称】川野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100157417
【弁理士】
【氏名又は名称】並木 敏章
(72)【発明者】
【氏名】大里 規之
(72)【発明者】
【氏名】藤原 康行
【審査官】 大浜 康夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−076081(JP,A)
【文献】 特開2007−222690(JP,A)
【文献】 特開2014−069015(JP,A)
【文献】 特開2007−275320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動制御信号を受けて作動する複数の遊技構成装置と、
前記複数の遊技構成装置のそれぞれの作動を制御する作動制御信号を一列に繋いで構成されるシリアルデータ信号を前記複数の遊技構成装置に送信する演出制御手段とを備え、
前記演出制御手段および前記複数の遊技構成装置はシリアル接続され、前記演出制御手段から前記シリアルデータ信号を前記複数の遊技構成装置の全てにシリアル通信するように構成され、
前記複数の遊技構成装置はそれぞれ、前記演出制御手段からの前記シリアルデータ信号を受けて、前記シリアルデータ信号における自己に対する作動制御信号のみを受け付けてそこに含まれる作動内容情報に基づいて作動を行うように構成され、
前記演出制御手段は、前記複数の遊技構成装置を同一作動させるときに、前記複数の遊技構成装置の全てに対応する共通作動制御信号により構成されるシリアルデータ信号を前記複数の遊技構成装置の全てに送信して、前記複数の遊技構成装置を同一作動させる制御を行うように構成され
前記複数の遊技構成装置のそれぞれの作動状態を検知する複数の作動状態センサを備え、
前記複数の作動状態センサはそれぞれ、検知対象の遊技構成装置が前記シリアルデータ信号における自己に対する作動制御信号を受け付けたときに、前記検知対象の遊技構成装置の作動状態情報を前記演出制御手段に返信するように構成され、
前記演出制御手段は、前記シリアルデータ信号を送信してそこに含まれる作動内容情報に基づいて前記複数の遊技構成装置を作動させるまでの間に、前記複数の作動状態センサのそれぞれから同じ遊技構成装置の作動状態情報が複数回返信されてきたときに、受信した一つの前記作動状態情報を記憶部に記憶し、その他の前記作動状態情報を記憶せずに無視する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やパチスロ機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような遊技機は、遊技機の作動を統括的に制御するメイン制御基板と、メイン制御基板からの制御信号に基づいて遊技演出の制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)とを有して構成されている。このような遊技機では、サブ制御基板と遊技機の各所に設けられた複数の遊技構成装置(各種入賞具、電飾装置、スピーカ装置等)とをそれぞれケーブルハーネス(以下、単にケーブルと称する)を用いて接続し、サブ制御基板は、それぞれの遊技構成装置に対してそれぞれの演出制御信号をそれぞれのケーブルを介して送信するパラレル通信によって制御を行うように構成されている。ところが、このようなパラレル通信によって制御を行う構成では、サブ制御基板と複数の遊技構成装置とをそれぞれのケーブルを用いて接続しているため、配線数が多くなり配線の取り回しも難しくなっていた。そこで、サブ制御基板と複数の遊技構成装置とを一つのケーブルを用いて接続してシリアル通信によって遊技演出制御を行う遊技機(例えば、特許文献1および2を参照)が近年開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012‐139538号公報
【特許文献2】特開2014‐124394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、シリアル通信によって遊技演出制御を行う遊技機では、サブ制御基板(演出制御基板)と複数の遊技構成装置とを一つのケーブルを用いて接続することができるため、配線数を削減できるという利点があるが、従来のパラレル通信によって遊技演出制御を行う遊技機と比べて、サブ制御基板に設けられたCPU(中央処理装置)の処理負荷が増大するという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、シリアル通信によって遊技演出制御を行う遊技機において、サブ制御基板(演出制御基板)のCPUの処理負荷を軽減させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的達成のために、本発明に係る遊技機は、作動制御信号を受けて作動する複数の遊技構成装置(例えば、実施形態における遊技構成装置19が有するアクチュエータおよびドライバコントローラ)と、前記複数の遊技構成装置のそれぞれの作動を制御する作動制御信号を一列に繋いで構成されるシリアルデータ信号を前記複数の遊技構成装置に送信する演出制御手段(例えば、実施形態における演出・画像制御基板90)とを備え、前記演出制御手段および前記複数の遊技構成装置はシリアル接続され、前記演出制御手段から前記シリアルデータ信号を前記複数の遊技構成装置の全てにシリアル通信するように構成され、前記複数の遊技構成装置はそれぞれ、前記演出制御手段からの前記シリアルデータ信号を受けて、前記シリアルデータ信号における自己に対する作動制御信号のみを受け付けてそこに含まれる作動内容情報に基づいて作動を行うように構成される。そして、前記演出制御手段は、前記複数の遊技構成装置を同一作動させるときに、前記複数の遊技構成装置の全てに対応する共通作動制御信号により構成されるシリアルデータ信号を前記複数の遊技構成装置の全てに送信して、前記複数の遊技構成装置を同一作動させる制御を行うように構成される。そして、前記複数の遊技構成装置のそれぞれの作動状態を検知する複数の作動状態センサを備え、前記複数の作動状態センサはそれぞれ、検知対象の遊技構成装置が前記シリアルデータ信号における自己に対する作動制御信号を受け付けたときに、前記検知対象の遊技構成装置の作動状態情報を前記演出制御手段に返信するように構成され、前記演出制御手段は、前記シリアルデータ信号を送信してそこに含まれる作動内容情報に基づいて前記複数の遊技構成装置を作動させるまでの間に、前記複数の作動状態センサのそれぞれから同じ遊技構成装置の作動状態情報が複数回返信されてきたときに、受信した一つの前記作動状態情報を記憶部に記憶し、その他の前記作動状態情報を記憶せずに無視する制御を行うように構成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る遊技機によれば、シリアル通信によって遊技演出制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)に設けられたCPUの処理負荷を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る遊技機の一例であるパチンコ機の正面図である。
図2】上記パチンコ機の背面図である。
図3】上記パチンコ機に装着される遊技盤の正面図である。
図4】上記遊技盤の背面図である。
図5】上記パチンコ機の基板配置および制御系の一部を示すブロック図である。
図6】演出・画像制御基板の制御系の一部を示すブロック図である。
図7】上記演出・画像制御基板から出力されるシリアルデータの一例を示すタイミングチャートであり、(a)は通常制御の場合のタイミングチャート、(b)は一部のアクチュエータを同一作動させる場合のタイミングチャートである。
図8】全てのアクチュエータを停止状態に保持させる場合の上記シリアルデータのタイミングチャートである。
図9】上記演出・画像制御基板が同じアクチュエータ情報を受信した時の制御内容も示した上記シリアルデータの一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明に係る遊技機の一例であるパチンコ機PMの全体構成について、図1図4を参照しながら説明する。
【0010】
パチンコ機PMは、図1に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3により横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
【0011】
前枠2の前面側には、前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3を利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。ガラス枠5の背後に位置する前枠2の前面側には、遊技盤10を着脱可能に収容する収容枠が設けられており、この収容枠の上部領域に遊技盤10が後方から着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の複層ガラスを通して遊技盤10の正面の遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
【0012】
遊技盤10は、図3に示すように、ルータ加工等を施した矩形状の積層合板に、所定の図柄が印刷されたセルを貼り付けて成型される化粧板11を基板として構成される。化粧板11の前面には、遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAが区画形成され、図3では詳細図示を省略しているが、この遊技領域PAに、多数本の遊技釘や風車、各種入賞具14、中央飾り15等の遊技構成装置とが設けられている。遊技領域PAの下端部には、入賞具に落入することなく落下した遊技球を裏面側に排出させるアウト口が化粧板11を前後に貫通して形成されている。また、遊技盤10の裏面側には、図4に示すように、球寄せカバー12の他にも、後述する主制御基板34を収容保持する主制御基板ユニット34Uや、液晶表示装置50等を備える液晶ユニット40が設けられている。
【0013】
図1に示すように、ガラス枠5の下部には前面側に遊技球を貯留する上下の球皿6,7が設けられ、この下球皿7の正面右側には遊技球の発射操作を行う発射ハンドル8が設けられている。なお、ガラス枠5の前面側には発光ダイオード(LED)やランプ等の電飾装置や、遊技の展開状態に応じて効果音を発生させるスピーカ装置等が適宜設けられるが、図1においてはこれらを取り外した状態を示している。
【0014】
前枠2の裏面側には、図2に示すように、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された基枠体をベースとしてなる裏セット盤20が、上下のヒンジ機構3を介して前枠2後方に横開き開閉および着脱が可能に連結されている。この裏セット盤20には、前面開放の矩形箱状をなす透明樹脂製の保護カバー29が着脱自在に装着されており、常には前枠2に取り付けられた遊技盤10の後面側を覆って配設されている。
【0015】
また、裏セット盤20には、多数の遊技球を貯留する球貯留タンク21、球貯留タンク21から右方に緩やかな下り傾斜を有して延びるタンクレール22、タンクレール22の右端部に繋がり下方に延びる整列待機通路23、整列待機通路23に待機された遊技球を所定条件のもと払い出す球払出装置24、球払出装置24の下方に設けられて球払出装置24から払い出された遊技球を上球皿6に導く払出通路(図示せず)、この払出通路から分岐して上球皿6が満杯の状態のときに払い出された遊技球を下球皿7に導く溢れ球通路(図示せず)等が設けられている。裏セット盤20の下部には、後述する電源基板31を収容保持する電源基板ユニット31U、枠演出接続基板32を収容保持する枠演出接続基板ユニット32U、払出制御基板33を収容保持する払出制御基板ユニット33U等が取り付けられている。
【0016】
以上のように構成されるパチンコ機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島(設置枠台)に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿6に遊技球を貯留させて発射ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル8が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が、ガラス枠5の裏面側に配設される球送りカセットによって1球ずつ遊技補助盤のガイドホルダに送り出され、発射機構のハンマーにより遊技領域PAに打ち出されて、以降パチンコゲームが展開される。
【0017】
次に、遊技盤10および裏セット盤20に設けられた各制御基板について、図2図4および図5を参照しながらもう少し詳しく説明する。主制御基板34や払出制御基板33等の各制御基板は、不正な改造行為を防止するために透明樹脂製のケース部材に適宜収容された状態(前述の主制御基板ユニット34Uや払出制御基板ユニット33Uを参照)で取り付けられている。
【0018】
図2に示すように、裏セット盤20の裏面側下部には、遊技施設側から受電して各制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源基板31(電源基板ユニット31U)と、ガラス枠5に設けられた電飾装置やスピーカ装置等の電飾制御、音声制御およびアクチュエータ制御等の各種演出の制御を行う枠演出接続基板32(枠演出接続基板ユニット32U)とが左右に並んで配設されている。そして、遊技球の発射および払い出しに関する制御を行う払出制御基板33(払出制御基板ユニット33U)が電源基板31および枠演出接続基板32の後方を覆うように取り付けられている。
【0019】
一方、図4に示すように、遊技盤10の裏面側には、パチンコ機PMにおける制御の中枢を担う主制御基板34(主制御基板ユニット34U)が取り付けられており、この主制御基板34の前面側には遊技盤中継端子板(図示せず)が取り付けられている。また、図5に示すように、主制御基板34の上方には、各種遊技展開に応じた演出画像や抽選図柄
を表示させるための液晶表示パネル51が配設され、この液晶表示パネル51の後面側に、液晶中継基板56、演出・画像制御基板90、およびインターフェース基板140が取り付けられて後述する液晶ユニット40が構成されている。
【0020】
なお、演出・画像制御基板90および枠演出接続基板32は、従来は演出基板として一つの回路基板により構成されていたが、この回路基板を複数に分割して、遊技盤10(液晶表示パネル51含む)の種類に応じて相違する演出機能を実現するための演出・画像制御基板90が遊技盤10側に設けられ、遊技盤10の種類に拘わらず枠共通の演出機能を実現するための枠演出接続基板32が裏セット盤20側に設けられている。
【0021】
このように液晶表示パネル51に表示させる画像の制御等を行う演出・画像制御基板90等が保持された液晶ユニット40が、遊技盤10の裏面側に取り付けられている。図4に示すように、遊技盤10の略中央部には、化粧板11を表裏貫通する中央飾り取付孔13が開口形成されており、この中央飾り取付孔13に中央飾り(センター役物)15が取り付けられている。中央飾り15には、前後に開口した略直方体形の内部空間16(図3を参照)が形成されており、この内部空間16の開口面域は、遊技盤10の裏面側に配設される液晶ユニット40(液晶表示パネル51)の表示画面サイズに合わせて形成されている。液晶ユニット40は遊技盤10の裏面側にネジ止めされて固定されており、ガラス枠5の複層ガラスおよび遊技盤10の内部空間16を通じて、遊技者がパチンコ機PMの正面から液晶ユニット40の表示画面全体を視認可能になっている。
【0022】
液晶ユニット40は、遊技盤10に取り付けられたときに表示画面となり所定の画像を表示するための液晶表示パネル51を備える正面視矩形状の液晶表示装置50と、この液晶表示装置50の後面側に設けられ、液晶表示パネル51における画像の表示等を含む各種演出を制御するための回路基板類を備える制御基板アッセンブリ80と有して構成されている。
【0023】
制御基板アッセンブリ80は、図4および図5に示すように、主制御基板34から入力される演出制御信号に基づいて、パチンコ機PM全体の遊技演出および液晶表示装置50に表示させる画像の制御を行う演出・画像制御基板90と、演出・画像制御基板90から遊技盤10に設けられた各種入賞具14や中央飾り15等の遊技構成装置19に出力される制御信号を中継するインターフェース基板140と、演出・画像制御基板90から液晶表示装置50に出力される制御信号を中継する液晶中継基板56と、演出・画像制御基板90および液晶中継基板56の後面側を覆う第1基板カバー160と、インターフェース基板140の後面側を覆う第2基板カバー165とを備えて構成され、液晶表示装置50の後面側に着脱可能に取り付けられている。
【0024】
演出・画像制御基板90は、パチンコ機PMの機種(バージョンを含む)および遊技展開に応じた演出の制御、および液晶表示装置50に表示させる画像の制御を行うための基板である。演出・画像制御基板90は、矩形板状のプリント配線板を基板とし、このプリント配線板に、CPU(中央処理装置)、種々の半導体デバイスや抵抗、コンデンサ等の電子部品が実装されて演出処理回路や液晶パネル駆動回路が形成されている。演出・画像制御基板90の下側縁部には第1接続コネクタ94が設けられている。演出・画像制御基板90は、第1接続コネクタ94に接続されるケーブルハーネス(図示せず)を介して、主制御基板34から演出・画像制御基板90へ一方向通信可能となるように電気接続されている。
【0025】
演出・画像制御基板90の左側縁部には第2接続コネクタ92が設けられている。演出・画像制御基板90は、第2接続コネクタ92に接続されるケーブルハーネス(図示せず)を介して液晶中継基板56と電気接続されている。演出・画像制御基板90は、遊技展
開状況に応じて演出ROM基板(図示せず)の画像ROMに記憶された画像データ(アニメーション画像)を読み出し、液晶中継基板56を介して液晶表示パネル51に映像出力信号を出力してアニメーション映像を表示させる制御を行うようになっている。
【0026】
演出・画像制御基板90における第1接続コネクタ94の右隣には第3接続コネクタ95が設けられている。演出・画像制御基板90は、第3接続コネクタ95に接続されるケーブルハーネス(図示せず)を介して枠演出接続基板32と電気接続されている。演出・画像制御基板90は、音響リクエストに応じてサウンドROM基板(図示せず)の音声ROMに記憶された音響データを読み込み、これを合成処理して生成した音響制御信号を枠演出接続基板32に出力して音響制御を行うようになっている。また、演出・画像制御基板90は、電飾制御信号を枠演出接続基板32に出力して電飾制御を行うようになっている。
【0027】
演出・画像制御基板90の右側縁部には第4接続コネクタ93が設けられている。この第4接続コネクタ93は、いわゆるボード・トゥ・ボードコネクタである。演出・画像制御基板90は、第4接続コネクタ93とインターフェース基板140に設けられた接続コネクタ145(ボード・トゥ・ボードコネクタ)とが嵌合接続されて、インターフェース基板140と電気接続(ボード・トゥ・ボード接続)されている。
【0028】
インターフェース基板140は、矩形形状のプリント配線板を基板とし、このプリント配線板141に複数の接続コネクタ142,144,145が実装されている。インターフェース基板140は、接続コネクタ142に接続されるケーブルハーネス(図示せず)を介して、遊技盤10の盤面に配設された複数の遊技構成装置19(各種入賞具14やセンター飾り15等)と電気接続されている。また、インターフェース基板140は、接続コネクタ144に接続されるケーブルハーネス(図示せず)を介して枠演出接続基板32と電気接続されている。さらに、インターフェース基板140は、接続コネクタ145と演出・画像制御基板90に設けられた第4接続コネクタ93とが嵌合接続されることにより、演出・画像制御基板90と電気接続(ボード・トゥ・ボード接続)されている。演出・画像制御基板90は、インターフェース基板140を介して遊技盤10に配設された複数の遊技構成装置19にアクチュエータ制御信号および電飾制御信号を出力し、複数の遊技構成装置19のそれぞれのアクチュエータ制御および電飾制御を行うようになっている。
【0029】
次に、本発明に係る実施形態の一例として、演出・画像制御基板90による複数の遊技構成装置19(各種入賞具14やセンター飾り15等)のアクチュエータ制御および電飾制御について、図6図9を用いて説明する。図6には、複数の遊技構成装置19を構成する複数のアクチュエータ(例えば、電気モータ、ソレノイド)の制御ブロック図を示している。以下の説明においては、演出・画像制御基板90が特許請求の範囲に記載の「演出制御手段」に相当する。
【0030】
複数の遊技構成装置19はそれぞれ、複数のアクチュエータA11,A12,…,A72と、複数のドライバコントローラIC1〜IC7とを有して構成されている。複数のドライバコントローラIC1〜IC7はそれぞれ二つの接続端子ChA,Bを有し、これらの接続端子ChA,Bを用いて複数のドライバコントローラIC1〜IC7にはそれぞれ二つのアクチュエータがそれぞれ別のケーブルハーネスを介して電気接続されている。例えば、図示のように、第1ドライバコントローラIC1には二つのアクチュエータA11,A12が接続されている。なお、一つのドライバコントローラに接続されている二つのアクチュエータは、同じ種類の作動制御信号により作動する同一構造を有したアクチュエータである。
【0031】
アクチュエータA11,A12,…,A72のそれぞれにはアクチュエータの作動状態を検知する作動状態センサが設けられており、作動状態センサS11,S12,…,S72のそれぞれがケーブルを介してドライバコントローラIC1〜IC7のそれぞれに電気接続されている。なお、図6では、ドライバコントローラIC3〜IC6およびこれらに接続されているアクチュエータおよび作動状態センサの図示を省略している。また、図6では、7個のドライバコントローラIC1〜IC7とこれらに接続されている14個のアクチュエータA11,A12,…,A72を図示しているが、これは一例であり、ドライバコントローラやアクチュエータの数は遊技盤10の種類(遊技構成装置19の数や種類)に応じて変更される。
【0032】
演出・画像制御基板90と複数のドライバコントローラIC1〜IC7とは、一つのケーブルハーネスを用いて電気接続されており、このケーブルハーネスを介してシリアル通信を行うように構成されている。なお以下では、演出・画像制御基板90と複数のドライバコントローラIC1〜IC7とを接続するケーブルハーネスをシリアル通信用ケーブルと称する。このシリアル通信用ケーブルは、チップイネーブル線CE、シリアルクロック線SCL、第1シリアルデータ線SDAおよび第2シリアルデータ線SDOの4本の信号線からなるケーブルハーネスであり、それぞれの信号線が分岐して複数のドライバコントローラIC1〜IC7に電気接続(シリアル接続)されている。一方、ドライバコントローラIC1〜IC7のそれぞれと二つのアクチュエータとは、それぞれ別のケーブルハーネスを介してパラレル通信を行うように電気接続(パラレル接続)されている。
【0033】
このように接続構成された演出・画像制御基板90は、主制御基板34から入力される演出制御信号に基づいて、複数のアクチュエータA11等のそれぞれのアドレス情報および作動内容情報を有する複数の作動制御信号(制御命令)と一つのロード指令信号(LOAD命令)とを一列に繋いで構成されるシリアルデータ信号(図7(a)を参照)を、上記シリアル通信用ケーブルを介して全てのドライバコントローラIC1〜IC7に送信する。ドライバコントローラIC1〜IC7はそれぞれ、上記シリアルデータ信号を受信すると、そのシリアルデータ信号のうち、自分に接続されているアクチュエータのアドレス情報を有する作動制御信号のみを抽出してメモリに更新記憶し、その他のアドレス情報を有する作動制御信号はスルーする。そして、シリアルデータ信号の最後に付いているロード指令信号を受けて、メモリに記憶されている作動制御信号(パラレルデータ)をアドレス情報に対応するアクチュエータに別々に送信して当該アクチュエータを作動させる制御を行うようになっている。このように演出・画像制御基板90は、上記シリアルデータ信号を所定間隔(例えば1ms間隔)で全てのドライバコントローラIC1〜IC7に送信して全てのアクチュエータA11等の作動制御を行うように構成されている。
【0034】
このようにドライバコントローラとアクチュエータとはパラレル通信によって各アクチュエータにそれぞれ作動制御信号が送られる。このため、例えば、第1ドライバコントローラIC1では、第1ドライバコントローラIC1に接続された第1および第2アクチュエータA11,A12の二つの作動制御信号を含むシリアルデータ信号が必要である。従って、第1および第2アクチュエータA11,A12に別々の作動をさせる場合には、演出・画像制御基板90は、第1アクチュエータA11のアドレス情報および作動内容情報を有する第1作動制御信号(第1制御命令)と、第2アクチュエータA12のアドレス情報および作動内容情報を有する第2作動制御信号(第2制御命令)とを備えるシリアルデータ信号(図7(a)を参照)を送信する。第1ドライバコントローラIC1は、受信したシリアルデータ信号から第1作動制御信号および第2制御信号のみを抽出してメモリに更新記憶し、ロード指令信号を受けて、メモリに記憶した第1作動制御信号を第1アクチュエータA11に送信して第1アクチュエータA11を作動させるとともに、第2作動制御信号を第2アクチュエータA12に送信して第2アクチュエータA12を作動させる制御を行うようになっている。
【0035】
しかし、演出・画像制御基板90は、複数のアクチュエータを同一作動させるときに、同一作動させる全てのアクチュエータを指定するアドレス情報および作動内容情報を有する共通作動制御信号(共通制御命令)と、その他のアクチュエータのそれぞれのアドレス情報および作動内容情報を有する作動制御信号(制御命令)と、ロード指令信号(LOAD命令)とを一列に繋いで構成されるシリアルデータ信号(図7(b)を参照)を全てのドライバコントローラIC1〜IC7に送信し、上記同様にドライバコントローラIC1〜IC7によりアクチュエータの作動制御を行い、当該複数のアクチュエータについては同一作動させる制御を行うように構成されている。
【0036】
例えば、第1ドライバコントローラIC1に接続された第1および第2アクチュエータA11,A12に同一の作動をさせる場合には、演出・画像制御基板90は、第1および第2アクチュエータA11,A12の両方を指定するアドレス情報および作動内容情報を有する共通作動制御信号(共通制御命令)を備えるシリアルデータ信号(図7(b)を参照)を送信する。第1ドライバコントローラIC1は、受信したシリアルデータ信号から共通作動制御信号のみを抽出してメモリに更新記憶し、ロード指令信号を受けて、メモリに記憶した共通作動制御信号を第1および第2アクチュエータA11,A12の両方に送信して第1および第2アクチュエータA11,A12を同一作動させる制御を行うようになっている。なお、図7(b)では、第7ドライバコントローラIC7に接続された二つのアクチュエータA71,A72を同一作動させる場合の共通作動制御信号も備えるシリアルデータ信号を示している。このように、同一作動させるアクチュエータの作動制御信号を共通の信号とすることにより、シリアルデータ信号を構成する作動制御信号の数(シリアルデータのデータ量)を削減することができる。そのため、演出・画像制御基板90に設けられたCPU(中央処理装置)の処理負荷を軽減させることができる。
【0037】
なお、演出・画像制御基板90からシリアルデータ信号が送信されない場合は、ドライバコントローラIC1〜IC7は、前回送信されたシリアルデータによる全てのアクチュエータA11等の作動を継続させる制御を行うようになっている。そこで、制御の安定性、安全性(例えば、異常制御の防止)を考えて、ドライバコントローラIC1〜IC7はそれぞれ、所定時間(例えば320ms)の間に継続して演出・画像制御基板90からシリアルデータ信号を受信しなかったときに、接続されている二つのアクチュエータに停止制御信号を送信して当該二つのアクチュエータの作動を停止させる制御を行うように構成されている。
【0038】
上記のようにドライバコントローラIC1〜IC7はシリアルデータを受信しない場合は全てのアクチュエータA11等の作動を継続させる制御を行うため、全てのアクチュエータA11等に同じ作動を継続して行わせる場合には、演出・画像制御基板90からシリアルデータ信号を送信する必要はないが、上記のように所定時間(例えば320ms)の間に継続して演出・画像制御基板90からシリアルデータ信号の送信がないときには、ドライバコントローラIC1〜IC7がそれぞれ、自分に接続されている二つのアクチュエータに停止制御信号を送信して当該アクチュエータを停止させるようになっている。
【0039】
そこで、演出・画像制御基板90は、上記所定時間(ドライバコントローラが停止制御信号を送信するために設定された時間)よりも短い間隔で、ロード指令信号のみからなるシリアルデータ信号を全てのドライバコントローラIC1〜IC7に送信する。ドライバコントローラIC1〜IC7はそれぞれ、受信したシリアルデータ信号のロード指令信号を受けて、前回送信されて既にメモリに記憶されていた作動制御信号を、自分に接続されている二つのアクチュエータにそれぞれ送信して作動させることにより、全てのアクチュエータA11等に同じ作動を継続して行わせる制御を行うように構成されている。このように演出・画像制御基板90が定期的にロード指令信号のみからなるシリアルデータ信号
を送信することにより、ノイズによるアクチュエータの誤作動を防止することもできる。
【0040】
また、一部のアクチュエータには同じ作動を継続して行わせ、その他のアクチュエータには別の作動を行わせる場合には、演出・画像制御基板90は、前記一部のアクチュエータの作動制御信号を含まず、前記その他のアクチュエータのそれぞれのアドレス情報および作動内容情報を有する作動制御信号とロード指令信号とを一列に繋いで構成されるシリアルデータ信号を全てのドライバコントローラIC1〜IC7に送信する。前記一部のアクチュエータが接続されたドライバコントローラはそれぞれ、受信したシリアルデータ信号のロード指令信号を受けて、前回送信されて既にメモリに記憶されていた作動制御信号を当該アクチュエータに送信して同じ作動を継続して行わせる。一方、前記その他のアクチュエータが接続されたドライバコントローラはそれぞれ、受信したシリアルデータ信号から自分に接続されたアクチュエータに対応する作動制御信号のみを抽出してメモリに更新記憶し、ロード指令信号を受けて、メモリに記憶した作動制御信号を当該アクチュエータに送信して別の作動を行わせる制御を行うように構成されている。すなわち、演出・画像制御基板90は、同じ作動を継続して行わせるアクチュエータに対応するドライバコントローラに対しては新たな作動制御信号を送信せず、ロード指令信号のみを送信し、前回のシリアルデータ信号送信時にドライバコントローラのメモリに既に記憶されていた作動制御信号を用いて当該アクチュエータに同じ作動を継続して行わせるようになっている。このような構成によれば、シリアルデータのデータ量を、同じ作動を継続させるアクチュエータの作動制御信号の分だけ削減することができる。そのため、演出・画像制御基板90に設けられたCPU(中央処理装置)の処理負荷を軽減させることができる。
【0041】
なお、上記アクチュエータの作動とは、アクチュエータを停止させる作動(停止作動)も含む。例えば、全てのアクチュエータA11等を停止させる場合には、演出・画像制御基板90は、全てのアクチュエータA11等を指定するアドレス情報および停止作動情報を有する停止制御信号(停止制御命令)と、ロード指令信号(LOAD命令)とを一列に繋いで構成されるシリアルデータ信号(図8を参照)を全てのドライバコントローラIC1〜IC7に送信する。ドライバコントローラIC1〜IC7はそれぞれ、受信したシリアルデータ信号の停止制御信号をメモリに更新記憶し、ロード指令信号を受けて、メモリに記憶した停止制御信号を自分に接続されている二つのアクチュエータの両方に送信して停止させることにより、全てのアクチュエータA11等を停止させる制御を行うようになっている。このように全てのアクチュエータA11等を停止される場合には、停止制御信号とロード指令信号の二つの制御信号からなるシリアルデータ信号となり、シリアルデータのデータ量を大幅に削減することができる。そのため、演出・画像制御基板90に設けられたCPU(中央処理装置)の処理負荷を軽減させることができる。
【0042】
ドライバコントローラIC1〜IC7はそれぞれ、自分に接続されている二つのアクチュエータにそれぞれ設けられた作動状態センサからアクチュエータの作動状態情報を受信しており、当該二つのアクチュエータの作動状態情報をメモリに記憶するようになっている。そして、ドライバコントローラIC1〜IC7はそれぞれ、演出・画像制御基板90からシリアルデータ信号(接続されている二つのアクチュエータの作動制御信号)を受信したときに、メモリに記憶されている二つのアクチュエータの作動状態情報を演出・画像制御基板90に返信するように構成されている。演出・画像制御基板90は、このように返信されたアクチュエータの作動状態情報に基づいて、新たなシリアルデータ信号を送信して各アクチュエータの作動制御を行うようになっている。
【0043】
例えば、第1ドライバコントローラIC1では、シリアルデータ信号におけるアクチュエータA11の作動制御信号を受信すると、メモリに記憶されている二つのアクチュエータA11,A12の両方の作動状態情報を演出・画像制御基板90に返信し、さらにシリアルデータ信号におけるアクチュエータA12の作動制御信号を受信すると、二つのアク
チュエータA11,A12の両方の作動状態情報を演出・画像制御基板90に再度返信するようになっている。ここで、第1ドライバコントローラIC1は、シリアルデータ信号におけるロード指令信号を受信したときに、メモリに記憶されている作動制御信号を送信してアクチュエータA11,A12を作動させるようになっている。そのため、アクチュエータA11の作動制御信号を受信したときに返信したアクチュエータA11,A12の作動状態情報と、アクチュエータA12の作動制御信号を受信したときに返信したアクチュエータA11,A12の作動状態情報とは、同じ情報である。
【0044】
そこで、演出・画像制御基板90は、図9に示すように、シリアルデータ信号におけるロード指令信号を送信するまでの間に、同じドライバコントローラからアクチュエータの作動状態情報を複数回返信されたときには、受信した一つの作動状態情報をメモリに記憶し、その他の作動状態情報をメモリに記憶せずに無視する制御を行うように構成されている。なおこのとき、演出・画像制御基板90は、受信した複数の作動状態情報を比較し、それらの作動状態情報が一致したときには信頼できる情報と判断してメモリに記憶し、一致しないときにはエラー情報と判断してそれらの作動状態情報をメモリに記憶しない制御を行うように構成してもよい。このように同じアクチュエータの作動状態情報が返信されてきた場合には、そのうちの一つの情報のみをメモリに記憶するため、メモリに記憶する処理回数を削減することができ、これにより演出・画像制御基板90のCPUの処理負荷を軽減させることができる。
【0045】
なお、演出・画像制御基板90による複数の遊技構成装置19(センター飾り15等)の電飾部(発光ダイオード(LED)もしくはランプ)の電飾制御については、上記アクチュエータ制御と同様に、演出・画像制御基板90が、複数の電飾部のそれぞれのアドレス情報および作動内容情報を有する作動制御信号とロード指令信号とを一列に繋いで構成された一つのシリアルデータ信号を、複数の電飾部に対して設けられた全てのドライバコントローラに送信して、複数の電飾部のそれぞれの電飾制御を行うようになっている。この電飾制御の詳細については、上記アクチュエータ制御と同様であるため、説明は省略する。
【0046】
また、演出・画像制御基板90によるアクチュエータ制御と電飾制御とを別の系統に分けて制御を行う(複数のアクチュエータに対して設けられた複数のドライバコントローラと、複数の電飾部に対して設けられた複数のドライバコントローラとを、演出・画像制御基板90に対して異なるシリアル通信用ケーブルを用いて接続して制御を行う)ようにしてもよい。また、ガラス枠5に設けられた電飾装置やスピーカ装置等の枠演出接続基板32による電飾制御、音声制御およびアクチュエータ制御についても、演出・画像制御基板90による上記アクチュエータ制御および電飾制御と同様にシリアル通信を用いて制御を行うように構成されている。
【0047】
以上、本実施形態に係る遊技機によれば、演出・画像制御基板90が、複数のアクチュエータを同一作動させるときに、同一作動させる全てのアクチュエータを指定するアドレス情報および作動内容情報からなる共通作動制御信号を有するシリアルデータ信号を送信して、当該複数のアクチュエータを同一作動させるように構成されている。このような構成によれば、シリアルデータ信号において、同一作動させるアクチュエータの作動制御信号を共通の信号とすることにより、演出・画像制御基板90が全てのドライバコントローラIC1〜IC7に対して送信するシリアルデータ信号のデータ量(シリアルデータを構成する作動制御信号の数)を削減することができる(図7(b)を参照)。そのため、演出・画像制御基板90に設けられたCPU(中央処理装置)の処理負荷を軽減させることができる。
【0048】
また、演出・画像制御基板90が、アクチュエータに同じ作動を継続して行わせるとき
には、当該アクチュエータに対応するドライバコントローラに対しては新たな作動制御信号を送信せず、ロード指令信号のみを送信し、前回のシリアルデータ信号送信時にドライバコントローラのメモリに既に記憶されていた作動制御信号を用いて当該アクチュエータに同じ作動を継続して行わせるように構成されている。このような構成によれば、演出・画像制御基板90が全てのドライバコントローラIC1〜IC7に対して送信するシリアルデータのデータ量(シリアルデータを構成する作動制御信号の数)を、同じ作動を継続して行わせるアクチュエータの作動制御信号の分だけ削減することができる。そのため、演出・画像制御基板90のCPUの処理負荷を軽減させることができる。
【0049】
また、演出・画像制御基板90が、シリアルデータ信号におけるロード指令信号を送信するまでの間に(各アクチュエータを作動させるまでの間に)、同じドライバコントローラからアクチュエータの作動状態情報を複数回返信されたときには、受信した一つの作動状態情報をメモリに記憶し、その他の作動状態情報をメモリに記憶せずに無視する制御を行うように構成されている。このような構成によれば、演出・画像制御基板90のCPUがアクチュエータの作動状態情報をメモリに記憶する処理回数を削減することができるため、演出・画像制御基板90のCPUの処理負荷を軽減させることができる。
【0050】
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、本発明をパチンコ機に適用した事例について説明したが、パチスロ機、雀球遊技機、アレンジボール遊技機、ECO遊技機(封入式パチンコ機)などの他の遊技機に本発明を適用することができ、その場合においても同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0051】
PM パチンコ機(遊技機)
19 遊技構成装置
34 主制御基板
90 演出・画像制御基板(演出制御基板)
IC1〜IC7 ドライバコントローラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9