(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1導電型半導体層の少なくとも一部上、前記発光構造物の側面に形成された前記第1電極の少なくとも一部上に形成されるパッシベーション層をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発光素子。
少なくとも一つの発光素子を含む光源モジュール、前記光源モジュールから出射した光をガイドする導光板、前記導光板の前面に配置される光学シート、及び前記導光板の下部に配置されるボトムカバーを含むバックライトユニットと、
前記バックライトユニットから出射した光が透過する液晶パネルと、
前記液晶パネルに映像信号を出力する映像信号生成部と、
を含み、
前記発光素子は、請求項1乃至11のいずれか1項による発光素子である、映像表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を、添付の図面を参照しつつ説明する。
上記の実施例の説明において、各構成要素の「上(の上)または下(の下)(on or under)」に形成されるという記載は、二つの構成要素が互いに直接(directly)接触して形成される場合、これらの二つの構成要素の間に一つ以上の別の構成要素が介在して(indirectly)形成される場合のいずれをも含むことができる。また、「上(の上)または下(の下)(on or under)」と表現される場合、一つの構成要素を基準に上側方向だけでなく、下側方向を指し示すこともできる。
【0020】
図面において、各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために、誇張、省略または概略して示されている。また、各構成要素の大きさが、実際の大きさを全的に反映するとは限らない。
【0021】
図1は、発光素子の第1実施例を示す断面図である。
【0022】
図1に示すように、第1実施例の発光素子は、支持基板160上に形成された結合層150と、結合層150上に形成された伝導性支持層170と、伝導性支持層170上に形成されたチャンネル層180と、伝導性支持層170上に形成された反射層140と、反射層140上に形成されたオーミック層130と、第1導電型半導体層122、活性層124及び第2導電型半導体層126を含む発光構造物120と、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面に形成された保護層110、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上及び発光構造物の側面に形成される第1電極190と、を含むことができる。
【0023】
同図に示すように、発光素子には、支持基板160上に、結合層150、伝導性支持層170を備えることができる。
【0024】
伝導性支持層170は、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、チタン(Ti)、タングステン(W)バナジウム(V)、鉄(Fe)、モリブデン(Mo)で構成される群から選ばれる物質またはこれらが選択的に含まれた合金からなることができる。
【0025】
伝導性支持層170は、発光素子の製造工程の上で発生しうる機械的損傷(割れまたは剥離など)を最小化させることができる。
【0026】
チャンネル層180は、導電性物質または絶縁物質からなることができ、絶縁物質には、非伝導性である酸化物や窒化物が用いられればよい。例えば、チャンネル層180は、シリコン酸化物(SiO
2)層、シリコン窒化物(Si
3N
4)層、酸化チタン(TiO
x)、または酸化アルミニウム(Al
2O
3)層で構成することができる。
【0027】
チャンネル層180は、発光構造物120のエッチング時に、チャンネル層180の下部に位置している構成をエッチングから保護し、発光素子を安定的に支持することで、製造工程の上で発生しうる損傷から保護する機能を担う。
【0028】
そして、反射層140は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、あるいはAl、Ag、Pt及びRhのいずれかを含む合金を含む金属層からなることができる。アルミニウムや銀などは、活性層124から発生した光を効果的に反射し、発光素子の光抽出効率を大きく改善することができる。
【0029】
そして、オーミック層130は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al−Ga ZnO)、IGZO(In−Ga ZnO)、ZnO、IrO
x、RuO
x、NiO、RuO
x/ITO、Ni/IrO
x/Au、及びNi/IrO
x/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んでなることができ、これらの材料に限定されない。
【0030】
そして、第1導電型半導体層122は、半導体化合物で形成することができ、3族−5族または2族−6族などの化合物半導体で具現することができる。なお、第1導電型ドーパントがドープされてよい。第1導電型半導体層122がn型半導体層である場合、第1導電型ドーパントはn型ドーパントであり、Si、Ge、Sn、Se、Teを含むことができるが、これに限定されない。また、実施例によって、第1導電型半導体層122の表面には凹凸が形成されてもよい。本発明において凹凸の形状は制限されない。
【0031】
そして、活性層124は、第1導電型半導体層122から注入される電子と、以降に形成される第2導電型半導体層126から注入される正孔とが会って、活性層(発光層)物質の固有のエネルギーバンドによって決定されるエネルギーを持つ光を放出する層である。
【0032】
そして、第2導電型半導体層126は、第2導電型ドーパントがドープされた3族−5族化合物半導体、例えば、In
xAl
yGa
1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を持つ半導体物質を含むことができる。第2導電型半導体層126がp型半導体層である場合、第2導電型ドーパントはp型ドーパントであり、Mg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。
【0033】
保護層110は、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面に形成される。ここで、保護層110は、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面をエッチングした後、絶縁物質を蒸着することで形成される。
【0034】
ここで、絶縁物質は、非伝導性である酸化物や窒化物とすることができる。例えば、保護層110は、シリコン酸化物(SiO
2)層、シリコン窒化物(Si
3N
4)層、酸化チタン(TiO
x)、または酸化アルミニウム(Al
2O
3)層で構成することができる。
【0035】
保護層110は、発光構造物120の側面に形成される第1電極190と、活性層124及び第2導電型半導体層126とが接触することを防ぎ、発光素子の誤動作を防止する役割を果たす。
【0036】
また、実施例は、保護層110、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上、及び発光構造物の側面に形成される第1電極190を含むことができる。
【0037】
そして、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上及び発光構造物120の側面に第1電極190が形成されてもよく、この第1電極190は、モリブデン、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、金(Au)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、白金(Pt)、バナジウム(V)、タングステン(W)、鉛(Pd)、銅(Cu)、ロジウム(Rh)及びイリジウム(Ir)から選ばれるいずれか一つの金属またはこれら金属の合金からなる。
【0038】
実施例の第1電極190は、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上及び発光構造物120の側面に形成されてもよい。また、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面、または活性層124、第2導電型半導体層126及び第1導電型半導体層122の一部側面に保護層110が生成され、この保護層110の側面または保護層110の少なくとも一部上に第1電極190が生成されてもよい。
【0039】
この場合、マスクを用いて第1電極190の少なくとも一部を第1導電型半導体層122上に形成し、第1電極190の一部は発光構造物120の側面に形成することができる。
【0040】
したがって、実施例の第1電極190は、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上及び発光構造物120の側面に形成され、第1電極190と第1導電型半導体層122との接触面積を拡張させることができ、よって、第1電極190から第1導電型半導体層122への電流の流れが円滑になり、発光素子の動作電圧を低減させ、効率を向上させることができる。
【0041】
特に、実施例は、第1電極190が発光構造物120の側面に形成されても、保護層110が、第1電極190と活性層124及び第2導電型半導体層126との接触を遮り、電流が流れることを防止するため、発光素子の効率を向上させながらも誤作動を防止し、安全性及び信頼性を向上させることができる。
各構成についての詳細は、
図2A乃至
図2Lを参照して詳細に説明する。
【0042】
図2A乃至
図2Gは、発光素子の第1実施例の製造方法を示す図である。
【0043】
図2Aに示すように、基板100を用意する。基板100は、伝導性基板または絶縁性基板を含み、例えば、サファイア(Al
2O
3)、SiC、Si、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InP、Ge、及びGa
20
3の少なくとも一つを使用することができる。基板100上には凹凸構造が形成されてもよく、これに限定されない。基板100に湿式洗浄を行い、表面の不純物を除去することができる。
【0044】
そして、基板100上に、第1導電型半導体層122、活性層124及び第2導電型半導体層126を含む発光構造物120を形成することができる。
【0045】
ここで、発光構造物120と基板100との間にはバッファー層(不図示)を成長させることができ、これは、材料の格子不整合及び熱膨脹係数のばらつきを緩和するためのものである。このバッファー層の材料は、3族−5族化合物半導体、例えば、GaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInNの少なくとも一つとすればよい。このバッファー層上には非ドープ半導体層を形成することができ、これに限定されない。
【0046】
また、発光構造物120は、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、MBE(Molecular Beam Epitaxy)、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法のような気相蒸着法で成長させることができる。
【0047】
第1導電型半導体層122は、第1導電型ドーパントがドープされた3族−5族化合物半導体で具現することができ、第1導電型半導体層122がn型半導体層である場合、第1導電型ドーパントはn型ドーパントであり、Si、Ge、Sn、Se、Teを含むことができるが、これに限定されない。
【0048】
第1導電型半導体層122は、Al
xIn
yGa
1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を持つ半導体物質を含むことができる。そして、第1導電型半導体層122は、GaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、InGaAs、AlInGaAs、GaP、AlGaP、InGaP、AlInGaP、InPのいずれか一つ以上で形成することができる。
【0049】
第1導電型半導体層122は、化学蒸着方法(CVD)、分子線エピタキシー、スパッタ、あるいはハイドライド気相エピタキシー(HVPE)などの方法を用いてN型GaN層を形成することができる。また、第1導電型半導体層122は、チャンバーにトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH
3)、窒素ガス(N
2)、及びシリコン(Si)のようなn型不純物を含むシランガス(SiH
4)が注入されてなることができる。
【0050】
活性層124は、第1導電型半導体層122から注入される電子と、それ以降に形成される第2導電型半導体層126から注入される正孔とが会って、活性層(発光層)物質の固有のエネルギーバンドによって決定されるエネルギーを持つ光を放出する層である。
活性層124は、単一井戸構造、多重井戸構造、量子線(Quantum−Wire)構造、または量子点(Quantum Dot)構造の少なくとも一つで形成されればよい。例えば、活性層124は、トリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH
3)、窒素ガス(N
2)、及びトリメチルインジウムガス(TMIn)が注入されて多重量子井戸構造となることができるが、これに限定されない。
【0051】
活性層124における井戸層/障壁層は、InGaN/GaN、InGaN/InGaN、AlGaN/GaN、InAlGaN/GaN、GaAs/AlGaAs(InGaAs)、GaP/AlGaP(InGaP)の一つ以上のペア構造とすることができるが、これに限定されない。ここで、井戸層は、障壁層のバンドギャップよりも低いバンドギャップを持つ物質で形成すればよい。
【0052】
活性層124の上または/及び下には、導電型クラッド層(不図示)が形成されてよい。導電型クラッド層は、活性層における障壁層のバンドギャップよりも広いバンドギャップを持つ半導体で形成すればよい。例えば、導電型クラッド層は、GaN、AlGaN、InAlGaNまたは超格子構造などを含むことができる。導電型クラッド層は、n型またはp型にドープされてよい。
【0053】
第2導電型半導体層126は、第2導電型ドーパントがドープされた3族−5族化合物半導体、例えば、In
xAl
yGa
1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を持つ半導体物質を含むことができる。第2導電型半導体層126がp型半導体層である場合、第2導電型ドーパントはp型ドーパントであり、Mg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。
【0054】
第2導電型半導体層126は、チャンバーにトリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH
3)、窒素ガス(N
2)、及びマグネシウム(Mg)のようなp型不純物を含むビスエチルシクロペンタジエニールマグネシウム(EtCp
2Mg){Mg(C
2H
5C
5H
4)
2}が注入されてp型GaN層になることができるが、これに限定されない。
【0055】
実施例において、第1導電型半導体層122はp型半導体層、第2導電型半導体層126はn型半導体層とすることができる。また、第2導電型半導体層126上には、第2導電型と反対の極性を持つ半導体層を形成することができる。例えば、第2導電型半導体層がp型半導体層である場合、n型半導体層(不図示)を形成することができる。これにより、発光構造物120は、n−p接合構造、p−n接合構造、n−p−n接合構造、p−n−p接合構造のいずれかの構造となることができる。
【0056】
そして、
図2Bに示すように、第2導電性半導体層126上にチャンネル層180を積層する。ここで、チャンネル層180は、導電性物質または絶縁物質からなることができ、絶縁物質は、非伝導性である酸化物や窒化物とすることができる。例えば、チャンネル層180は、シリコン酸化物(SiO
2)層、シリコン窒化物(Si
3N
4)層、酸化チタン(TiO
x)、または酸化アルミニウム(Al
2O
3)層で構成することができる。チャンネル層180は、後述する発光構造物120のエッチング時に、チャンネル層180の下部に位置している構成をエッチングから保護し、発光素子を安定的に支持することで、製造工程の上で発生しうる損傷から保護する機能を果たす。
【0057】
そして、チャンネル層180をエッチングして溝を形成する。この溝は、マスクを用いた乾式エッチングなどの工程により形成することができる。
【0058】
そして、
図2Cに示すように、形成された溝に位置する第2導電型半導体層126上にオーミック層130及び反射層140を積層する。
ここで、オーミック層130は、約200Åの厚さに積層すればよい。オーミック層130は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al−Ga ZnO)、IGZO(In−Ga ZnO)、ZnO、IrO
x、RuO
x、NiO、RuO
x/ITO、Ni/IrO
x/Au、及びNi/IrO
x/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfの少なくとも一つを含んでなることができ、このような材料に限定されない。そして、オーミック層130は、スパッタ法や電子ビーム蒸着法によって形成すればよい。また、実施例によって、オーミック層130には溝が形成されてもよく、この溝に電流遮断層135が形成され、電流の流れを水平方向に分散させ、過電流による発光素子の誤作動を防止することで、発光素子の安全性及び信頼性を高めることができる。電流遮断層135は、オーミック層130と発光構造物120との間に形成されればよい。電流遮断層135は、反射層140またはオーミック層130に比べて電気伝導性が低い物質、第2導電型半導体層126とショットキー接触(Schottky contact)を形成する物質、または電気絶縁性物質を用いて形成することができる。例えば、電流遮断層135は、ZnO、SiO2、SiON、Si
3N
4、Al
2O
3、TiO
2、Ti、Al、Crの少なくとも一つを含むことができる。
【0059】
電流遮断層135は、オーミック層130と第2導電型の半導体層126との間に形成されてもよく、反射層140とオーミック層130との間に形成されてもよいが、これに限定されない。電流遮断層135は、発光構造物120内で電流が広く拡散して流れるようにする役割を担うもので、必ずしも形成する必要はない。
【0060】
そして、オーミック層130上に反射層140を約2500Åの厚さで形成することができる。反射層150は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、あるいはAl、Ag、Pt及びRhのいずれかを含む合金を含む金属層からなることができる。アルミニウムや銀などは、活性層124から発生した光を効果的に反射させ、発光素子の光抽出効率を大きく改善することができる。
【0061】
そして、
図2Dに示すように、反射層上に伝導性支持層170を形成する。伝導性支持層170は、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、チタン(Ti)、タングステン(W)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、モリブデン(Mo)で構成される群から選ばれる物質またはこれらが選択的に含まれた合金からなることができる。
【0062】
ここで、伝導性支持層170は、スパッタ法により形成することができる。スパッタを用いる場合、イオン化した原子を電場により加速させて、伝導性支持層170のソース材料(source material)に衝突させると、ソース材料の原子がはじき飛ばされて蒸着される。また、実施例によって、電気化学的な金属蒸着方法や、共晶(eutectic)メタルを用いたボンディング方法などを利用してもよい。実施例によって、伝導性支持層170は、複数の層にしてもよい。
【0063】
伝導性支持層170は、発光構造物120を全体的に支持し、発光素子の製造工程の上で発生しうる機械的損傷(割れまたは剥離など)を最小化させることができる。
【0064】
そして、伝導性支持層170上に、導性支持層170と支持基板160とを結合させる結合層150を形成することができる。結合層150は、金(Au)、錫(Sn)、インジウム(In)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、ニオビウム(Nb)及び銅(Cu)で構成される群から選ばれる物質またはこれらの合金で形成することができる。
【0065】
そして、
図2Eに示すように、結合層150上に支持基板160を形成することができる。
【0066】
支持基板160は、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)、タングステン(W)、銅(Cu)及びアルミニウム(Al)で構成される群から選ばれる物質またはこれらの合金からなることができ、また、金(Au)、銅合金(Cu Alloy)、ニッケル(Ni)、銅−タングステン(Cu−W)、キャリアウエハ(例:GaN、Si、Ge、GaAs、ZnO、SiGe、SiC、SiGe、Ga
2O
3など)などを選択的に含むことができる。導電性支持基板160を形成させる方法には、電気化学的な金属蒸着方法や共晶メタルを使用したボンディング方法などを用いることができる。
【0067】
実施例によって、伝導性支持層170を介して第2導電型半導体層126に正孔が注入される場合、支持基板160は絶縁物質からなることができ、この絶縁物質は、非伝導性である酸化物や窒化物からなることができる。例えば、支持基板160は、シリコン酸化物(SiO
2)層、酸化窒化物層、酸化アルミニウム層からなることができる。
【0068】
そして、
図2Fに示すように、基板100を分離する。
【0069】
基板100の除去は、エキシマレーザーなどを用いたレーザーリフトオフ(Laser Lift Off:LLO)の方法で行うことができ、乾式及び湿式エッチングの方法で行ってもよい。
【0070】
レーザーリフトオフ法を用いる場合について説明する。基板100の方向に一定領域の波長を持つエキシマレーザー光をフォーカシングして照射すると、基板110と発光構造物120との境界面に熱エネルギーが集中し、境界面がガリウムと窒素分子とに分離しながらレーザー光の通る部分で瞬間的に基板100の分離が起きる。
【0071】
そして、
図2Gに示すように、発光構造物120の側面をエッチングする。この場合、エンドポイントティテクティング方法により、チャンネル層180をなす物質がディテクト(検出)されるとエッチングを止める方式で、発光構造物120の側面の一部をエッチングすることができる。
【0072】
この時、エッチングされる発光構造物120の下部にはチャンネル層180が位置するようにエッチング位置を調節すればよい。
【0073】
チャンネル層180は、発光構造物120のエッチング時に、チャンネル層180の下部に位置している構成をエッチングから保護し、発光素子を安定的に支持することで、製造工程の上で発生しうる損傷から保護する役割を果たす。
【0074】
そして、
図2Gに示すように、第1導電型半導体層122上に凹凸構造を形成し、光抽出効率を向上させる。ここで、凹凸構造は、PEC方法やマスク形成の後にエッチングを用いて形成することができる
【0075】
PEC方法において、エッチング液(例えば、KOHまたはNaOH)の量とGaN結晶性によるエッチング速度差などを調節することによって、微細大きさの凹凸の形状を調節することができる。凹凸構造は、周期的または非周期的に形成することができる。
【0076】
また、実施例によって、第1導電型半導体層122の表面には2次元フォトニッククリスタルが形成されればよく、この構造は、光の波長の半分程度の周期に、異なる屈折率を持つ少なくとも2通りの誘電体を周期的に配列して得られる。この場合、それぞれの誘電体は互いに同じパターンを有することができる。
【0077】
フォトニッククリスタルは、第1導電型半導体層122の表面に光バンドギャップ(photonic band gap)を形成し、光の流れを制御することができる。
【0078】
このような発光構造物における溝とパターン構造は、発光構造物の表面積の増加を招き、光抽出効率を増大させることができ、また、表面の微細凹凸構造は、光が発光構造物の内部で吸収されることを抑えて、発光効率を高めることができる。
【0079】
そして、
図2Hに示すように、発光構造物120の側面の一部をエッチングして溝を形成し、形成された溝に絶縁物質を充填することで、保護層110を形成する。
【0080】
この場合、溝は、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面に形成されてもよく、実施例によって、活性層124、第2導電型半導体層126の側面、及び第1導電型半導体層122の側面一部を含む領域に、PEC方法やマスク形成の後にエッチングを用いて形成してもよい。このPEC方法において、エッチング液(たとえば、KOHまたはNaOH)の量とGaN結晶性によるエッチング速度差などを調節することによって、溝の大きさ及び形状を調節することができる。
【0081】
保護層110は、形成された溝に絶縁物質を充填することによって、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面、または、活性層124、第2導電型半導体層126及び第1導電型半導体層の一部側面に形成される。
【0082】
この場合、絶縁物質は、非伝導性である酸化物や窒化物とすればよい。例えば、保護層180は、シリコン酸化物(SiO
2)層、シリコン窒化物(Si
3N
4)層、酸化チタン(TiO
x)、または酸化アルミニウム(Al
2O
3)層で構成される、または、これらが選択的に含まれる合金で構成されればよい。
【0083】
そして、
図2Iに示すように、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上及び発光構造物120の側面に第1電極190を形成することができる。この場合、マスクを用いて、第1電極190の少なくとも一部は第1導電型半導体層122上に形成し、第1電極190の一部は発光構造物120の側面に形成することができる。
【0084】
また、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面、または、活性層124、第2導電型半導体層126及び第1導電型半導体層の一部側面には保護層110が生成され、第1電極190は、この保護層110の側面または保護層110の少なくとも一部上に生成されてもよい。
【0085】
また、第1電極190は、チャンネル層180の少なくとも一部上に形成されてもよく、チャンネル層180が導電性物質からなる場合、チャンネル層180と第1電極190とは電気的に連結されることがある。チャンネル層180と第1電極190とが電気的に連結される場合、発光構造物120に供給される電流は、チャンネル層180または第1電極190のパッド部を介して供給されることがある。
【0086】
第1電極190は、モリブデン、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、金(Au)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、白金(Pt)、バナジウム(V)、タングステン(W)、鉛(Pd)、銅(Cu)、ロジウム(Rh)及びイリジウム(Ir)から選ばれるいずれか一つの金属またはこれら金属の合金からなる。
【0087】
したがって、実施例の第1電極190は、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上及び発光構造物120の側面に形成され、第1電極190と第1導電型半導体層122との接触面積が拡張されるので、第1電極190から第1導電型半導体層122への電流の流れが円滑になり、結果として発光素子の動作電圧を下げ、効率を向上させることができる。
【0088】
特に、実施例は、第1電極190が発光構造物120の側面に形成されても、保護層110が、第1電極190と活性層124及び第2導電型半導体層126とが接触することを防ぎ、電流が流れられないようにするため、発光素子の効率を向上させながらも誤作動を防止し、安全性及び信頼性を向上させることができる。
【0089】
すなわち、保護層110は、発光構造物120の側面に形成される第1電極190と、活性層124及び第2導電型半導体層126とが接触することを防ぎ、発光素子の誤動作を防止する効果を奏する。
【0090】
そして、
図2Jに示すように、実施例によって、活性層124及び第2導電型半導体層126の側面、または活性層124、第2導電型半導体層126及び第1導電型半導体層の一部側面には保護層110が生成され、第1電極190が、この保護層110の側面または保護層110の少なくとも一部上に生成されてもよい。すなわち、第1電極190が形成される領域を保護層110の一部上にまで拡張することによって、第1電極190と第1導電型半導体層122とが接触する面積をより拡張させ、電流の流れを円滑にさせることで、発光素子の動作電圧を下げて効率を上げることができる。
【0091】
そして、
図2Kに示すように、実施例によって、第1導電型半導体層122の少なくとも一部上、発光構造物120の側面に形成された第1電極190の少なくとも一部上、チャンネル層180の少なくとも一部上にパッシベーション層(Passivation layer)200を蒸着することができる。
【0092】
ここで、パッシベーション層200は絶縁物質からなることができ、絶縁物質は、非伝導性である酸化物や窒化物とし、発光構造物を保護する。例えば、パッシベーション層は、シリコン酸化物(SiO
2)層、酸化窒化物層、酸化アルミニウム層からなることができる。
【0093】
そして、
図2Lに示すように、実施例によって、保護層110は発光構造物120の下部側面から突出して形成され、突出した保護層110上に第1電極190が形成されてもよい。保護層110が突出して形成されることで、突出した保護層110上に形成される第1電極190の面積も拡張させることができる。
【0094】
図3は、発光素子パッケージの第1実施例を示す断面図である。
【0095】
図示のように、上述した各実施例に係る発光素子のパッケージは、パッケージボディー320と、パッケージボディー320に設けられた第1電極層311及び第2電極層312と、パッケージボディー320に設けられ、第1電極層311及び第2電極層312と電気的に連結される実施例に係る発光素子300と、発光素子300を包囲するモールディング部340と、を含む。
【0096】
パッケージボディー320は、シリコン材質、合成樹脂材質、または金属材質を含んでなり、発光素子300の周囲に傾斜面が形成されることで、光抽出効率を向上させることができる。
【0097】
第1電極層311及び第2電極層312は、互いに電気的に分離され、発光素子300に電源を提供する。また、第1電極層311及び第2電極層312は、発光素子300から発生した光を反射させ、光効率を増大させることができ、発光素子300から発生した熱を外部に排出させる役割も果たすことができる。
【0098】
発光素子300は、パッケージボディー320上に設置されてもよく、第1電極層311または第2電極層312上に設置されてもよい。
【0099】
発光素子300は、第1電極層311及び第2電極層312とワイヤー方式、フリップチップ方式またはダイボンディング方式のいずれかにより電気的に連結されればよい。
【0100】
モールディング部340は、発光素子300を包囲して保護することができる。また、モールディング部340には蛍光体が含まれることで、発光素子300から放出される光の波長を変化させることができる。
【0101】
この発光素子パッケージは、上述した各実施例の発光素子の少なくとも一つを、一つまたは複数個搭載することができ、これに限定されない。
【0102】
実施例に係る発光素子パッケージは、複数個が基板上にアレイ(配列)され、これら発光素子パッケージの光経路上に、光学部材である導光板、プリズムシート、拡散シートなどが配置されればよい。このような発光素子パッケージ、基板、光学部材は、ライトユニットとして機能することができる。他の実施例は、上述した各実施例に記載された半導体発光素子または発光素子パッケージを含む、表示装置、指示装置、照明システムを具現することができ、例えば、照明システムは、ランプ、街灯を含むことができる。
【0103】
以下では、上記の発光素子が配置された照明システムの一実施例として、照明装置とバックライトユニットを説明する。
図4は、実施例に係る発光素子モジュールを備えた照明装置の一実施例を示す分解斜視図である。
【0104】
実施例に係る照明装置は、光を投射する光源600と、光源600が収納されるハウジング400と、光源600の熱を放出する放熱部500と、光源600及び放熱部500をハウジング400に結合させるホルダー700と、を含んでなる。
【0105】
ハウジング400は、電気ソケット(不図示)に結合するソケット結合部410と、ソケット結合部410と連結され、光源600が収納されるボディー部420と、を含む。ボディー部420には、空気流動口430が穿設されてよい。
【0106】
同図では、ハウジング400のボディー部420上に複数個の空気流動口430が配置されるとしているが、空気流動口430は一つの空気流動口にしてもよく、複数個の流動口を、図示の放射状配置以外の様々な配置にしてもよい。
【0107】
光源600は、基板610上に複数個の発光素子パッケージ650を取り付けてなることができる。ここで、基板610は、ハウジング400の開口部に挿入されうるような形状を有し、後述するように、放熱部500に熱を伝達するために熱伝導率の高い物質からなるとよい。
【0108】
光源の下部には、ホルダー700が備えられ、このホルダー700は、フレームと、空気流動口430と異なる別の空気流動口と、を含むことができる。また、図示してはいないが、光源600の下部には光学部材が設けられ、光源600の発光素子パッケージ650から投射する光を拡散、散乱または収斂することができる。
【0109】
図5は、各実施例に係る発光素子を備える表示装置を示す図である。
【0110】
同図に示すように、本実施例に係る表示装置800は、光源モジュール830,835と、ボトムカバー810上の反射板820と、反射板820の前方に配置され、光源モジュールから放出する光を表示装置の前方にガイドする導光板840と、導光板840の前方に配置される第1プリズムシート850及び第2プリズムシート860と、第2プリズムシート860の前方に配置されるパネル870と、パネル870の前方に配置されるカラーフィルタ880と、を含んでなる。
【0111】
光源モジュールは、基板830上に発光素子パッケージ835を取り付けてなる。ボトムカバー810は、表示装置800内の構成要素を収納することができる。反射板820は、同図のように別個の構成要素としてもよく、導光板840の背面やボトムカバー810の前面に、反射率の高い物質でコーティングして形成してもよい。
【0112】
ここで、反射板820は、反射率が高くかつ超薄型に形成可能な素材を使用すればよく、ポリエチレンテレフタルレート(PolyEthylene Terephtalate;PET)を使用することができる。
【0113】
導光板840は、発光素子パッケージモジュールから放出する光を散乱させ、その光を液晶表示装置の画面の全領域にわたって均一に分布させる。そのため、導光板840は、屈折率及び透過率に優れた材料で形成すればよく、ポリメチルメタクリレート(PolyMethylMethAcrylate;PMMA)、ポリカーボネート(PolyCarbonate;PC)、またはポリエチレン(PolyEthylene;PE)などで形成することができる。
【0114】
そして、導光板が省かれ、反射板820と第1プリズムシート850との間の空間から光が伝達されるエアーガイド(Air Guide)方式の構成にしてもよい。
【0115】
第1プリズムシート850は、支持フィルムの一面に、投光性及び弾性を持つ重合体材料で形成され、この重合体は、複数個の立体パターンが反復して形成されたプリズム層を有することができる。ここで、複数個のパターンは、図示のように、山と谷が反復形成されたストライプ状にすればよい。
【0116】
第2プリズムシート860において、支持フィルムの一面における山と谷の方向は、第1プリズムシート850の支持フィルムの一面における山と谷の方向と直交すればよい。これは、光源モジュールと反射シートから伝達された光を、パネル870の前方向に均一に分散させるためである。
【0117】
図示してはいないが、それぞれのプリズムシート上には保護シートが備えられてもよく、この保護シートは、支持フィルムの両面に光拡散性粒子及びバインダー(結合剤)を含む保護層が形成されるとよい。
【0118】
また、プリズム層は、ポリウレタン、スチレンブタジエン共重合体、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタルレート、エラストマー、ポリイソプレン、ポリシリコンで構成される群から選ばれる重合体材料で形成すればよい。
【0119】
図示してはいないが、導光板840と第1プリズムシート850との間に拡散シートが配置されてもよい。拡散シートは、ポリエステルまたはポリカーボネート系の材料とすればよく、バックライトユニットから入射する光を屈折及び散乱させ、光投射角を最大に広めることができる。
【0120】
この拡散シートは、光拡散剤を含む支持層と、光出射面(第1プリズムシート方向)及び光入射面(反射シート方向)に形成され、光拡散剤を含まない第1レイヤー及び第2レイヤーを含むことができる。
【0121】
この支持層は、メタクリル酸−スチレン共重合体及びメタクリル酸メチル−スチレン共重合体を混合した樹脂100重量部に対して、1〜10μmの平均粒径を持つシロキサン系光拡散剤0.1〜10重量部、1〜10μmの平均粒径を持つアクリル系光拡散剤0.1〜10重量部が含まれればよい。
【0122】
第1レイヤー及び第2レイヤーは、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂100重量部に対して、紫外線吸収剤0.01〜1重量部、帯電防止剤0.001〜10重量部が含まれればよい。
【0123】
拡散シートにおいて支持層の厚さは100〜10000μmでよく、それぞれのレイヤーの厚さは10〜1000μmでよい。
【0124】
本実施例では、拡散シート、第1プリズムシート850及び第2プリズムシート860が光学シートを構成するが、光学シートは、他の組み合わせ、例えば、マイクロレンズアレイにしてもよく、拡散シートとマイクロレンズアレイとの組み合わせ、または一つのプリズムシートとマイクロレンズアレイとの組み合わせなどにしてもよい。
【0125】
パネル870としては、液晶表示パネル(Liquid crystal display)を配置してもよく、液晶表示パネル860の他、光源を必要とする他の種類のディスプレイ装置を配置してもよい。
【0126】
パネル870は、両ガラスボディーの間に液晶が配置され、光の偏光性を利用するために、両ガラスボディーに偏光板を載せた状態となっている。ここで、液晶は、液体及び固体の中間的な特性を有するもので、液体のように流動性を持つ有機分子である液晶が、結晶のように規則的に配列された状態を有し、この分子配列が外部電界によって変化する性質を用いて画像を表示する。
【0127】
表示装置に用いられる液晶表示パネルは、アクティブマトリクス(Active Matrix)方式のもので、各画素に供給される電圧を調節するスイッチとしてトランジスタを使用する。
【0128】
パネル870の前面にはカラーフィルタ880が備えられ、パネル870から投射した光を、それぞれの画素ごとに赤色、緑色及び青色のいずれかの光のみを透過することで画像を表現することができる。
【0129】
また、実施例に係る映像表示装置は、上述した液晶表示装置と、該液晶表示装置に映像信号を出力する映像信号生成部と、を含んでなることができる。
【0130】
以上各実施例に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるわけではない。さらに、各実施例で例示された特徴、構造、効果などは、実施例の属する分野における通常の知識を有する者により、他の実施例に対して組み合わせまたは変形して実施することも可能である。したがって、これら組み合わせと変形に関する内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈すべきである。