【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような問題を解決するには、ガスメータに対して、ガス入口をひとつ、ガス出口を2つ設け、その2つのガス出口の一方に連続的に一定量のガスを使用する燃料電池を接続し、他方に不定量のガスを使用するガス機器を接続して、ガス入口に連通するガス流路を燃料電池に連通するガス流路とガス機器に連通するガス流路とに分岐し、ガス機器に連通するガス流路にのみガス流量計測部を設けることが考えられる。
すなわち、燃料電池は常に一定量のガスを使用するため、例えば、その燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができるので、ガス機器側のガス流路においてのみ、ガス流量計測部によりガスの使用総流量を計測すれば、そのガス機器側の使用総流量に燃料電池側の使用総流量を加算することで、ガスの総使用量を確実に知ることができる。そして、ガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、ガス機器側のガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができ、したがって、燃料電池を停止させる必要はなく、燃料電池の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
【0005】
本発明の目的は、燃料電池のような連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を使用するに際し、その定量ガス使用機器の作動を停止することなく、内管漏洩警報による安全対策を講じることが可能なガスメータにおいて、その新規な使用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るガスメータの使用方法の特徴構成は、ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記不定量ガス流路に不定量ガス遮断弁が設けられ、前記不定量ガス流路のガス圧を検出する圧力センサが、前記不定量ガス流路における前記不定量ガス遮断弁の下流側に設けられていて、前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知
し、
前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、例えば、定量ガス使用機器として燃料電池を使用する場合であれば、定量ガス出口に燃料電池を接続することにより、その定量ガス流路にガス流量計測部が設けられていなくとも、燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができる。また、不定量ガス出口に調理用のガス器具や給湯器などの一般的なガス機器を接続することにより、その不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部で計測した流量を積算することで、不定量ガス出口に接続したガス機器によるガスの使用総流量を知ることができ、それに定量ガス使用機器側でのガスの使用総流量を加算することで、不定量ガス出口と定量ガス出口を通して使用されたガスの総使用量を確実に知ることができる。
また、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができるので、定量ガス出口に接続された燃料電池などの定量ガス使用機器を停止させる必要はなく、定量ガス使用機器の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
そして、ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際には、不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、不定量ガス遮断弁の開弁によりガス機器側へガスを流入させた後に不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
【0009】
また、上記特徴構成によれば、定量ガス使用機器側およびガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際、定量ガス出口に接続される定量ガス使用機器および不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁および不定量ガス遮断弁の開弁により定量ガス使用機器側およびガス機器側へガスを流入させた後に主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、定量ガス出口および不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、定量ガス出口または不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明に係るガスメータの使用方法の特徴構成は、ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記不定量ガス流路に不定量ガス遮断弁が設けられ、前記不定量ガス流路のガス圧を検出する圧力センサが、前記不定量ガス流路における前記不定量ガス遮断弁の下流側に設けられていて、前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知し、その後、前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、上述したように、例えば、定量ガス使用機器として燃料電池を使用する場合であれば、定量ガス出口に燃料電池を接続し、燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができ、不定量ガス出口に一般的なガス機器を接続することにより、その不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部で計測した流量を積算することで、ガス機器によるガスの使用総流量を知ることができ、その結果、不定量ガス出口と定量ガス出口を通して使用されたガスの総使用量を確実に知ることができる。
また、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができるので、定量ガス出口に接続された燃料電池などの定量ガス使用機器を停止させる必要はなく、定量ガス使用機器の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
そして、定量ガス使用機器側およびガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際には、定量ガス出口に接続される定量ガス使用機器および不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁および不定量ガス遮断弁の開弁により定量ガス使用機器側およびガス機器側へガスを流入させた後に主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、定量ガス出口および不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、定量ガス出口または不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
定量ガス出口または不定量ガス出口側でガス漏洩があったと判断した場合、不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁および不定量ガス遮断弁の開弁によりガス機器側へガスを流入させた後に不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、ガス漏洩は定量ガス出口側であると判断することができ、圧力降下値が閾値以上であれば、ガス漏洩は少なくとも不定量ガス出口側で発生していると判断することができる。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明に係るガスメータの使用方法の特徴構成は、ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、その主ガス遮断弁より下流側の流路にガス圧を検出する圧力センサが設けられていて、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサによりガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、上述したように、例えば、定量ガス使用機器として燃料電池を使用する場合であれば、定量ガス出口に燃料電池を接続し、燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができ、不定量ガス出口に一般的なガス機器を接続することにより、その不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部で計測した流量を積算することで、ガス機器によるガスの使用総流量を知ることができ、その結果、不定量ガス出口と定量ガス出口を通して使用されたガスの総使用量を確実に知ることができる。
また、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができるので、定量ガス出口に接続された燃料電池などの定量ガス使用機器を停止させる必要はなく、定量ガス使用機器の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
そして、定量ガス使用機器側およびガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際には、定量ガス出口に接続される定量ガス使用機器および不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁の開弁により定量ガス使用機器側およびガス機器側へガスを流入させた後に主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより主ガス遮断弁より下流側のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
【0014】
本発明に係るガスメータの使用方法の更なる特徴構成は、前記定量ガス出口が、燃料電池の燃料ガス流入口を接続する燃料電池用ガス出口である点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、定量ガス出口に燃料電池の燃料ガス流入口を接続することにより、上述したように、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際し、燃料電池を停止させる必要はなく、したがって、燃料電池の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。