特許第5972003号(P5972003)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5972003
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】ガスメータの使用方法
(51)【国際特許分類】
   G01F 3/22 20060101AFI20160804BHJP
【FI】
   G01F3/22 Z
   G01F3/22 B
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-69943(P2012-69943)
(22)【出願日】2012年3月26日
(65)【公開番号】特開2013-200273(P2013-200273A)
(43)【公開日】2013年10月3日
【審査請求日】2015年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120352
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100128901
【弁理士】
【氏名又は名称】東 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】山下 諒
(72)【発明者】
【氏名】藤井 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】増田 雄大
【審査官】 山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−333263(JP,A)
【文献】 特開平08−285720(JP,A)
【文献】 特開2007−024526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/00−15/18
G01M 3/26− 3/28
H01M 8/04
F16K37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、
前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記不定量ガス流路に不定量ガス遮断弁が設けられ、前記不定量ガス流路のガス圧を検出する圧力センサが、前記不定量ガス流路における前記不定量ガス遮断弁の下流側に設けられていて、
前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知し、
前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知するガスメータの使用方法。
【請求項2】
ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、
前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記不定量ガス流路に不定量ガス遮断弁が設けられ、前記不定量ガス流路のガス圧を検出する圧力センサが、前記不定量ガス流路における前記不定量ガス遮断弁の下流側に設けられていて、
前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知し、
その後、前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知するガスメータの使用方法。
【請求項3】
ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、
前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、その主ガス遮断弁より下流側の流路にガス圧を検出する圧力センサが設けられていて、
前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサによりガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知するガスメータの使用方法。
【請求項4】
前記定量ガス出口が、燃料電池の燃料ガス流入口を接続する燃料電池用ガス出口である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスメータの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、各住戸などに設置されて都市ガスの料金課金のために使用されるガスメータの使用方法に関し、より具体的には、ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、各住戸に対するガス料金は、一定の期間内に使用されたガスの総流量に対して課せられるように設定されている。そのため、現在使用されているガスメータは、ガス入口がひとつ、ガス出口もひとつ設けられ、そのひとつのガス出口に各種のガス機器を接続し、ガスメータ内を通流するガスの流量をガス流量計測部で計測し、その計測した流量を積算したガスの総流量に対して課金するように構成されている。そして、ガスの通流を遮断するガス遮断弁が、ガス入口とガス出口を接続するガス流路に設けられ、更に、そのガス流路におけるガス遮断弁の下流側に圧力センサが設けられている。
この従来のガスメータでは、ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する場合、全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、ガス遮断弁の開弁によりガス機器側へガスを流入させた後にガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサによりガス流路のガス圧を検出して、ガス漏洩の有無を検知するように構成されている(実際に使用されてはいるが、適切な先行特許文献などは見当たらない)。
また、ガス出口に接続された配管やガス機器などでガスの漏洩があるか否かを確認するため、内管漏洩警報と称される安全対策も講じられている。具体的には、ある一定の期間(例えば、30日)内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知し、ガスの使用量がゼロになったことがなければ、配管やガス機器などでガスの漏洩が生じているものと判断し、ガスの通流を停止するなどの安全対策が講じられている。
【0003】
ところで、近年、ガス機器として、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器、例えば、燃料電池を使用するケースが多くなり、ガス機器のひとつとして燃料電池を使用すると、上述したガス漏洩検知に不都合を生じることになる。
すなわち、燃料電池は、原則的に常時連続して一定量のガスを使用するため、燃料電池を使用している限りガスの使用量がゼロになることはなく、したがって、上述した内管漏洩警報による安全対策の実施が不可能になるという問題がある。
そこで、従来では、ガス漏洩検知のための一定の期間(例えば、30日)内において、例えば、1日の間、燃料電池の作動を完全に停止し、その間においてガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知して、内管漏洩警報による安全対策を実施していたのであるが、定期的に一定期間にわたって燃料電池の作動を停止する必要があるため、燃料電池の稼働率の低下を招くばかりか、停止と作動を繰り返すことによって燃料電池の劣化を早めるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような問題を解決するには、ガスメータに対して、ガス入口をひとつ、ガス出口を2つ設け、その2つのガス出口の一方に連続的に一定量のガスを使用する燃料電池を接続し、他方に不定量のガスを使用するガス機器を接続して、ガス入口に連通するガス流路を燃料電池に連通するガス流路とガス機器に連通するガス流路とに分岐し、ガス機器に連通するガス流路にのみガス流量計測部を設けることが考えられる。
すなわち、燃料電池は常に一定量のガスを使用するため、例えば、その燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができるので、ガス機器側のガス流路においてのみ、ガス流量計測部によりガスの使用総流量を計測すれば、そのガス機器側の使用総流量に燃料電池側の使用総流量を加算することで、ガスの総使用量を確実に知ることができる。そして、ガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、ガス機器側のガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができ、したがって、燃料電池を停止させる必要はなく、燃料電池の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
【0005】
本発明の目的は、燃料電池のような連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を使用するに際し、その定量ガス使用機器の作動を停止することなく、内管漏洩警報による安全対策を講じることが可能なガスメータにおいて、その新規な使用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るガスメータの使用方法の特徴構成は、ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記不定量ガス流路に不定量ガス遮断弁が設けられ、前記不定量ガス流路のガス圧を検出する圧力センサが、前記不定量ガス流路における前記不定量ガス遮断弁の下流側に設けられていて、前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知し、
前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、例えば、定量ガス使用機器として燃料電池を使用する場合であれば、定量ガス出口に燃料電池を接続することにより、その定量ガス流路にガス流量計測部が設けられていなくとも、燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができる。また、不定量ガス出口に調理用のガス器具や給湯器などの一般的なガス機器を接続することにより、その不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部で計測した流量を積算することで、不定量ガス出口に接続したガス機器によるガスの使用総流量を知ることができ、それに定量ガス使用機器側でのガスの使用総流量を加算することで、不定量ガス出口と定量ガス出口を通して使用されたガスの総使用量を確実に知ることができる。
また、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができるので、定量ガス出口に接続された燃料電池などの定量ガス使用機器を停止させる必要はなく、定量ガス使用機器の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
そして、ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際には、不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、不定量ガス遮断弁の開弁によりガス機器側へガスを流入させた後に不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
【0009】
また、上記特徴構成によれば、定量ガス使用機器側およびガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際、定量ガス出口に接続される定量ガス使用機器および不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁および不定量ガス遮断弁の開弁により定量ガス使用機器側およびガス機器側へガスを流入させた後に主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、定量ガス出口および不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、定量ガス出口または不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明に係るガスメータの使用方法の特徴構成は、ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記不定量ガス流路に不定量ガス遮断弁が設けられ、前記不定量ガス流路のガス圧を検出する圧力センサが、前記不定量ガス流路における前記不定量ガス遮断弁の下流側に設けられていて、前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知し、その後、前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁および前記不定量ガス遮断弁の開弁により前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサにより前記不定量ガス流路のガス圧を検出して、前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、上述したように、例えば、定量ガス使用機器として燃料電池を使用する場合であれば、定量ガス出口に燃料電池を接続し、燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができ、不定量ガス出口に一般的なガス機器を接続することにより、その不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部で計測した流量を積算することで、ガス機器によるガスの使用総流量を知ることができ、その結果、不定量ガス出口と定量ガス出口を通して使用されたガスの総使用量を確実に知ることができる。
また、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができるので、定量ガス出口に接続された燃料電池などの定量ガス使用機器を停止させる必要はなく、定量ガス使用機器の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
そして、定量ガス使用機器側およびガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際には、定量ガス出口に接続される定量ガス使用機器および不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁および不定量ガス遮断弁の開弁により定量ガス使用機器側およびガス機器側へガスを流入させた後に主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、定量ガス出口および不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、定量ガス出口または不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
定量ガス出口または不定量ガス出口側でガス漏洩があったと判断した場合、不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁および不定量ガス遮断弁の開弁によりガス機器側へガスを流入させた後に不定量ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、ガス漏洩は定量ガス出口側であると判断することができ、圧力降下値が閾値以上であれば、ガス漏洩は少なくとも不定量ガス出口側で発生していると判断することができる。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明に係るガスメータの使用方法の特徴構成は、ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータの使用方法であって、前記ガスメータが、前記ガス入口をひとつ、前記ガス出口を2つ備え、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられ、前記主ガス流路に主ガス遮断弁が設けられ、その主ガス遮断弁より下流側の流路にガス圧を検出する圧力センサが設けられていて、前記定量ガス出口に接続される前記定量ガス使用機器および前記不定量ガス出口に接続される全ての前記ガス機器の弁を閉弁した状態で、前記主ガス遮断弁の開弁により前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側へガスを流入させた後に前記主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で前記圧力センサによりガス圧を検出して、前記定量ガス使用機器側および前記ガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、上述したように、例えば、定量ガス使用機器として燃料電池を使用する場合であれば、定量ガス出口に燃料電池を接続し、燃料電池の作動時間などからガスの使用総流量を確実に知ることができ、不定量ガス出口に一般的なガス機器を接続することにより、その不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部で計測した流量を積算することで、ガス機器によるガスの使用総流量を知ることができ、その結果、不定量ガス出口と定量ガス出口を通して使用されたガスの総使用量を確実に知ることができる。
また、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際しては、不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができるので、定量ガス出口に接続された燃料電池などの定量ガス使用機器を停止させる必要はなく、定量ガス使用機器の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
そして、定量ガス使用機器側およびガス機器側でのガス漏洩の有無を検知する際には、定量ガス出口に接続される定量ガス使用機器および不定量ガス出口に接続される全てのガス機器の弁を閉弁した状態で、主ガス遮断弁の開弁により定量ガス使用機器側およびガス機器側へガスを流入させた後に主ガス遮断弁を閉弁し、その状態で圧力センサにより主ガス遮断弁より下流側のガス圧を検出し、例えば、一定時間経過する間に、圧力センサによる圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出して、圧力降下値が閾値未満であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩がないものと判断し、圧力降下値が閾値以上であれば、不定量ガス出口側でのガス漏洩があるものと判断することができる。
【0014】
本発明に係るガスメータの使用方法の更なる特徴構成は、前記定量ガス出口が、燃料電池の燃料ガス流入口を接続する燃料電池用ガス出口である点にある。
【0015】
上記特徴構成によれば、定量ガス出口に燃料電池の燃料ガス流入口を接続することにより、上述したように、不定量ガス出口に接続されたガス機器側でのガスの漏洩検知に際し、燃料電池を停止させる必要はなく、したがって、燃料電池の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】ガスメータの概略構成図
図2】ガス流量計の概略構成図
図3】ガスメータの使用方法を示すフローチャート図
図4】ガスメータの使用方法を示すフローチャート図
図5】ガスメータの使用方法を示すフローチャート図
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明によるガスメータの使用方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
このガスメータは、例えば、各住戸などに設置されてガス料金の課金のために使用される都市ガス用のガスメータで、図1に示すように、そのガスメータ1は、ガス供給管2側に接続されるひとつのガス入口3と、ガス機器4、5に接続される2つのガス出口6、7を備えている。
2つのガス出口6、7の一方は、連続的(定状的)に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器としての燃料電池4を接続するための定量ガス出口6に構成され、定量ガス用配管8を介して燃料電池4の燃料ガス流入口4aに接続されている。
2つのガス出口6、7の他方は、不定量のガスを使用する一般的なガス機器5、例えば、調理用のガス器具や給湯器などを接続するための不定量ガス出口7に構成され、不定量ガス用配管9を介して各種のガス機器5に接続されている。
【0018】
ガス入口3に連通する主ガス流路10は、ガスメータ1内において、図2にも示すように、定量ガス出口6に連通する定量ガス流路11と不定量ガス出口7に連通する不定量ガス流路12に分岐され、主ガス流路10には、設定値以上の震動を感知するとガスの通流を停止する感震遮断弁13が、主ガス遮断弁として機能するように設けられ、定量ガス流路11には、定量ガス流路11に設定量以上のガスが通流するとガスの通流を停止するヒューズガス栓のような過大流量防止機構14が設けられている。
不定量ガス流路12には、不定量ガス流路12を通流するガスの流量を計測する超音波式のガス流量計測部15が設けられている。つまり、ガス流量計測部15が、不定量ガス流路12にのみ設けられ、そのガス流量計測部15と制御装置16などにより超音波式のガス流量計17が構成されている。
そして、不定量ガス流路12のガス流量計測部15の下流側には、不定量ガス流路12にガスの流量異常が生じるとガスの通流を停止する不定量ガス遮断弁18が設けられ、更にその下流側には、不定量ガス流路12のガス圧を検出する圧力センサ19が設けられている。
【0019】
超音波式のガス流量計測部15は、図2に示すように、超音波を送受信する一対の送受信器20、21、つまり、不定量ガス流路12の上流側に配置された上流側送受信器20と、その上流側送受信器20に対して所定距離下流側に対向するように配置された下流側送受信器21により構成され、それら両送受信器20、21に対し、例えば、マイクロコンピュータを含む制御装置16が接続されて、両送受信器20、21と制御装置16などにより超音波式のガス流量計17が構成されている。
制御装置16は、両送受信器20、21に駆動パルスを送って超音波を発生させ、上流側送受信器20は、制御装置16からの駆動パルスに応じて超音波を下流側送受信器21に向けて送信し、下流側送受信器21は、その超音波の受信を電気信号により制御装置16に送信する。同様に、下流側送受信器21は、制御装置16からの駆動パルスに応じて超音波を上流側送受信器20に向けて送信し、上流側送受信器20は、その超音波の受信を電気信号により制御装置16に送信する。
【0020】
制御装置16において、その制御装置16の流量導出手段16aが、上流側送受信器20と下流側送受信器21から送られてくる超音波の受信信号に基づいて、不定量ガス流路12を通流するガス中での超音波の伝播時間を算出してガス流量を導出する。
具体的には、上流側送受信器20から下流側送受信器21への伝播時間(順方向伝播時間)と下流側送受信器21から上流側送受信器20への伝播時間(逆方向伝播時間)との差に基づいてガスの流速を算出し、算出した流速に不定量ガス流路12の断面積を乗じてガス流量を導出する。
そして、制御装置16の流量積算手段16bが、流量導出手段16aから送られてくるガス流量を積算して積算ガス流量を算出し、その算出結果を制御装置16に設けられた外部表示手段16cに表示するように構成されている。
【0021】
このガスメータ1の作動は、全て制御装置16により制御されており、つぎに、そのガスメータ1の作動について説明する。
ガス供給管2を通して供給されるガス(例えば、都市ガス)は、ガス入口3から主ガス流路10に流入し、定量ガス流路11と不定量ガス流路12に分流される。定量ガス流路11に流入したガスは、定量ガス出口6から定量ガス用配管8を通して、燃料ガス流入口4aから燃料電池4に供給され、燃料電池4の燃料に供される。燃料電池4は、連続的に一定量(例えば、300L/h)のガスを使用するため、定量ガス流路11には、通常、燃料電池4により定められる設定量のガスが通流し、例えば、燃料電池4の作動時間などから定量ガス流路11を通流するガスの使用総流量を知ることができる。
しかし、例えば、定量ガス用配管8が損傷してガス漏れが生じたり、誤って定量ガス用配管8に燃料電池4以外のガス機器を接続して、定量ガス流路11に設定量(例えば、400L/h)以上のガスが通流すると、過大流量防止機構14が作動してガスの通流を停止し、必要に応じて適宜報知手段にてその旨を報知する。
なお、過大流量防止機構14としてヒューズガス栓を採用する場合には、定量ガス流路11に設定量以上のガスが通流すると、ヒューズガス栓が作動してガスの通流を停止すると同時に主ガス遮断弁13も閉弁するように構成する。このように構成しておくと、主ガス遮断弁13の閉弁後、一定時間が経過すると、ヒューズガス栓は自然に開弁する。
【0022】
他方、不定量ガス流路12に流入したガスは、不定量ガス出口7から不定量ガス用配管9を通して各種のガス機器5に供給され、各種ガス機器5の燃料などに供される。この不定量ガス流路12を通流するガスについては、上述したように、制御装置16の流量導出手段16aがガス流量を導出し、流量積算手段16bが積算ガス流量を算出する。そして、それに燃料電池4によるガスの使用量を加算し、不定量ガス流路12と定量ガス流路11を通して使用されたガスの総使用量を外部表示手段16cに表示する。
また、ガス流量計17は、ある一定の期間(例えば、30日)内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知しており、ゼロになったことがあれば、不定量ガス用配管9やそれに接続のガス機器5などでガスの漏洩はないものと判断してガスの通流を継続し、ゼロになったことがなければ、ガスの漏洩が生じているものと判断して不定量ガス遮断弁18を閉じてガスの通流を停止し、必要に応じて適宜手段にてその旨を報知する。
【0023】
不定量ガス遮断弁18が閉弁した場合、使用者が、不定量ガス出口7に接続された全てのガス機器5を閉弁した状態で、制御装置16に設けられた復帰ボタン(図示せず)を入り操作することにより、制御装置16が、ガス漏洩の有無を確認することになる。
具体的には、図3に示すように、復帰ボタンが入り操作されると(S1)、主ガス遮断弁13を開弁したままで、不定量ガス遮断弁18を開弁し(S2)、一定時間経過後(S3)、つまり、不定量ガス出口7に接続されたガス機器5側へガスを流入させるに十分な時間が経過した後、不定量ガス遮断弁18を閉弁する(S4)。
その状態で、圧力センサ19による圧力値を読み取り、一定時間(例えば、30秒)経過する間に、圧力センサ19による圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出する(S5、S6)。圧力降下値が閾値未満であれば、不定量ガス出口7側でのガス漏洩がないものと判断して不定量ガス遮断弁18を開弁し(S7)、通常の使用状態に復帰させる。圧力降下値が閾値以上であれば、不定量ガス出口7側でのガス漏洩があるものと判断し、不定量ガス遮断弁18を開弁することなく、適宜手段にて警告を発する(S8)。
【0024】
上述したように、不定量ガス流路12にガスの流量異常、例えば、不定量ガス用配管9が損傷して、不定量ガス流路12に予め定められた設定量以上のガスが通流した場合も、不定量ガス遮断弁18を閉じてガスの通流を停止し、必要に応じて適宜手段にてその旨を報知する。
その場合には、漏洩箇所を補修した後、漏洩箇所の補修の良否を確認することになり、その確認も、復帰ボタンを入り操作することにより実行される。
つまり、復帰ボタンが入り操作されると、制御装置16が、図3に示したステップを実行して、補修の良否を自動的に確認することになる。
【0025】
また、上述したように、定量ガス用配管8が損傷してガス漏れが生じ、その結果、過大流量防止機構14が作動してガスの通流を停止した場合も、漏洩箇所補修後に補修の良否を確認することになり、その場合も、定量ガス出口6に接続された燃料電池4と不定量ガス出口7に接続された全てのガス機器5を閉弁した状態で、復帰ボタンを入り操作する。
その場合には、図4に示すように、復帰ボタンが入り操作されると(S11)、過大流量防止機構14を開操作し、主ガス遮断弁13および不定量ガス遮断弁18が閉弁していれば開弁し(S12)、過大流量防止機構14が開弁したままであれば(S13)、一定時間経過後(S14)、つまり、定量ガス出口6に接続された燃料電池4側および不定量ガス出口7に接続されたガス機器5側へガスを流入させるに十分な時間が経過した後、不定量ガス遮断弁18を開弁したまま、主ガス遮断弁13を閉弁する(S15)。
その状態で、圧力センサ19による圧力値を読み取り、一定時間(例えば、30秒)経過する間に、圧力センサ19による圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出する(S16、S17)。圧力降下値が閾値未満であれば、定量ガス用配管8の補修が完了したものと判断し、つまり、定量ガス出口6側でのガス漏洩がないものと判断して主ガス遮断弁13を開弁するとともに過大流量防止機構14を開操作し(S18)、通常の使用状態に復帰させる。圧力降下値が閾値以上であれば、定量ガス出口6側でのガス漏洩があるものと判断し、主ガス遮断弁13を開弁することなく、適宜手段にて警告を発する(S19)。なお、S13において、過大流量防止機構14が閉弁していれば、定量ガス出口6側でのガス漏洩があるものと判断し、主ガス遮断弁13を閉弁し適宜手段にて警告を発する(S20)。
【0026】
更に、この図4に示したステップを実行することにより、定量ガス出口6に接続された燃料電池4側でのガス漏洩の有無のみならず、不定量ガス出口7に接続されたガス機器5側でのガス漏洩の有無も同時に検知することができる。
すなわち、圧力センサ19による圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出する(S16、S17)際、定量ガス出口6に接続された燃料電池4と不定量ガス出口7に接続された全てのガス機器5が閉弁した状態で、過大流量防止機構14と不定量ガス遮断弁18が開状態にある(S13)ため、定量ガス出口6に接続された燃料電池4側および不定量ガス出口7に接続されたガス機器5側でのガス漏洩の有無を同時に検知することが可能となる。
この燃料電池4側およびガス機器5側でのガス漏洩の有無を検知する際、不定量ガス遮断弁18は開弁状態を維持したままとなるため、必ずしも不定量ガス遮断弁18を設ける必要はなく、この不定量ガス遮断弁18をなくして実施することもできる。その場合、圧力センサ19は、主ガス遮断弁13より下流側に設ければよく、したがって、主ガス遮断弁13より下流側であれば、主ガス流路10に設けることも、また、定量ガス流路11に設けることも可能である。
【0027】
また、燃料電池4やガス機器6などの新規設置時および使用開始時などにおけるガス漏洩の検知は、図5に示すステップの実行により行われる。
すなわち、復帰ボタンが入り操作されると(S21)、過大流量防止機構14を開操作し、主ガス遮断弁13および不定量ガス遮断弁18が閉弁していれば開弁し(S22)、過大流量防止機構14が開弁したままであれば(S23)、一定時間経過後(S24)、つまり、定量ガス出口6に接続された燃料電池4側および不定量ガス出口7に接続されたガス機器5側へガスを流入させるに十分な時間が経過した後、不定量ガス遮断弁18を開弁したまま、主ガス遮断弁13を閉弁する(S25)。
その状態で、圧力センサ19による圧力値を読み取り、一定時間(例えば、30秒)経過する間に、圧力センサ19による圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出する(S26、S27)。圧力降下値が閾値未満であれば、ガス漏洩がないものと判断して主ガス遮断弁13を開弁するとともに過大流量防止機構14を開操作し(S28)、使用可能な状態に設定する。
【0028】
S26において、圧力降下値が閾値以上であれば、定量ガス出口6および不定量ガス出口7側でのガス漏洩があるものと判断し、主ガス遮断弁13を開弁し(S29)、一定時間経過後(S30)、つまり、不定量ガス出口7に接続されたガス機器5側へガスを流入させるに十分な時間が経過した後、主ガス遮断弁13および不定量ガス遮断弁18を閉弁する(S31)。
その状態で、圧力センサ19による圧力値を読み取り、一定時間(例えば、30秒)経過する間に、圧力センサ19による圧力降下値が、予め設定された閾値以上か否かを検出する(S32、S33)。圧力降下値が閾値未満であれば、不定量ガス出口7側でのガス漏洩はなく、定量ガス出口6側でのガス漏洩があるものと判断し、主ガス遮断弁13および不定量ガス遮断弁18を開弁することなく、適宜手段にて警報を発してガス漏洩が定量ガス出口6側であることを警告する(S34)。圧力降下値が閾値以上であれば、少なくとも不定量ガス出口7側でのガス漏洩があるものと判断し、主ガス遮断弁13および不定量ガス遮断弁18を開弁することなく、適宜手段にて警報を発してガス漏洩が少なくとも不定量ガス出口7側であることを警告する(S35)。なお、S23において、過大流量防止機構14が閉弁していれば、定量ガス出口6側でのガス漏洩があるものと判断し、主ガス遮断弁13を閉弁し適宜手段にて警告を発する(S36)。
【0029】
〔別実施形態〕
先の実施形態では、ガスメータ1として各住戸に設置する都市ガス用のガスメータを示したが、特に住戸に設置する都市ガス用のガスメータに限るものではなく、その他、各種のガスメータにも適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 ガスメータ
3 ガス入口
4 定量ガス使用機器としての燃料電池
4a 燃料電池の燃料ガス流入口
5 ガス機器
6 定量ガス出口
7 不定量ガス出口
10 主ガス流路
11 定量ガス流路
12 不定量ガス流路
13 主ガス遮断弁
15 ガス流量計測部
18 不定量ガス遮断弁
19 圧力センサ
図1
図2
図3
図4
図5