(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5972105
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】表示ユニット
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13357 20060101AFI20160804BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20160804BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20160804BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20160804BHJP
【FI】
G02F1/13357
F21S2/00 432
F21V19/00 170
F21V19/00 150
F21S2/00 439
G02F1/1333
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-186659(P2012-186659)
(22)【出願日】2012年8月27日
(65)【公開番号】特開2014-44318(P2014-44318A)
(43)【公開日】2014年3月13日
【審査請求日】2015年2月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(72)【発明者】
【氏名】安本 貴史
【審査官】
鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2008/056600(WO,A1)
【文献】
特開2000−180834(JP,A)
【文献】
実開平07−022410(JP,U)
【文献】
特開2002−006311(JP,A)
【文献】
特開2003−015131(JP,A)
【文献】
特開2011−060673(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/086652(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1335 − 1/13357
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示面が並べて配置された二つの液晶表示パネルを備えた表示ユニットであって、
前記各液晶表示パネルの各々に対応して各々設けられた、対応する前記液晶表示パネルの背面に配置された二つの導光板と、
前記二つの液晶表示パネルのうちの一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆い、かつ、前記二つの液晶表示パネルのうちの他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該他方の液晶表示パネルの表示面を覆うように、前記二つの導光板と前記二つの液晶表示パネルの間に挿入された1枚の拡散シートと、
前記二つの導光板のうちの一方の導光板の他方の導光板側の側面と、前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面との間に配置された、各導光板の側面に光を出射する光源装置とを有し、
前記各導光板は、側面から入射する光を対応する前記液晶表示パネルの表示面に向かう平面光に変換し、
前記一方の液晶表示パネルの表示面は、前記他方の液晶表示パネルの表示面に対して傾いており、前記拡散シートは、前記二つの液晶表示パネルの表示面の双方に沿った形状となるように、前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分と、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、前記他方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分との間で折り曲げられていることを特徴とする表示ユニット。
【請求項2】
請求項1記載の表示ユニットであって、
前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆い、かつ、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該他方の液晶表示パネルの表示面を覆うように、前記二つの導光板と前記二つの液晶表示パネルの間に挿入された、一枚のプリズムシートを有し、
前記プリズムシートは、前記二つの液晶表示パネルの表示面の双方に沿った形状となるように、前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分と、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、前記他方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分との間で折り曲げられていることを特徴とする表示ユニット。
【請求項3】
請求項2記載の表示ユニットであって、
前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆い、かつ、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該他方の液晶表示パネルの表示面を覆うように、前記二つの導光板の背面に配置された一枚の反射シートを有し、
前記反射シートは、前記二つの液晶表示パネルの表示面の双方に沿った形状となるように、前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分と、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、前記他方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分との間で折り曲げられていることを特徴とする表示ユニット。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の表示ユニットであって、
前記光源装置は、一枚のフレキシブルプリント基板と、当該フレキシブルプリント基板上に搭載された前記一方の前記導光板の前記他方の導光板側の側面に光を出射する第1のLEDアレイと、当該フレキシブルプリント基板上に搭載された、前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面に光を出射する第2のLEDアレイとより構成されていることを特徴とする表示ユニット。
【請求項5】
請求項4記載の表示ユニットであって、
前記第1のLEDアレイが前記一方の導光板の前記他方の導光板側の側面に対向し、前記第2のLEDアレイが前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面に対向する配置となるように、前記フレキシブルプリント基板は、前記第1のLEDアレイが搭載された部分と、前記第2のLEDアレイが搭載された部分との間で折り曲げられていることを特徴とする表示ユニット。
【請求項6】
請求項4または5記載の表示ユニットであって、
前記第1のLEDアレイと第2のLEDアレイを駆動するLEDドライバを有し、
前記光源装置は、前記第1のLEDアレイの複数のLEDと前記第2のLEDアレイの複数のLEDとを直列に接続したLED列を複数有し、
前記LEDドライバは、前記LED列毎に対応して設けられた、対応するLED列に流れる電流を規制する電流規制回路を有することを特徴とする表示ユニット。
【請求項7】
請求項1、2または3記載の表示ユニットであって、
前記光源装置は、一方の前記導光板の側面に向かう光と、他方の導光板の側面に向かう光との双方を出射するLEDを配列したLEDアレイであることを特徴とする表示ユニット。
【請求項8】
請求項7記載の表示ユニットであって、
前記LEDアレイの各LEDは、2方向に指向性を有し、各LEDは、一方の前記導光板の側面に向かう光と、他方の導光板の側面に向かう光との双方を出射することを特徴とする表示ユニット。
【請求項9】
請求項7記載の表示ユニットであって、
前記LEDアレイの各LEDが生成した光を、一方の前記導光板の側面に出射する光と、他方の導光板の側面に出射する光とに分岐する光学部材を有することを特徴とする表示ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置のバックライトの技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置のバックライトの技術としては、液晶表示パネルの裏側に重ねて配置した導光板の一辺に沿ってLEDアレイを配置し、LEDアレイから出射された光を導光板で平面光に変換して、液晶表示パネルを裏側から照明するエッジライト方式のバックライトの技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
また、液晶表示装置に関する技術としては、自動車に運転席用の液晶表示装置と、助手席用の液晶表示装置との2台の液晶表示装置を設けた表示システムが知られている(たとえば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-117272号公報
【特許文献2】特開2007-045166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自動車に運転席用の液晶表示装置と助手席用の液晶表示装置とを設ける場合のように、表示システムに2台の液晶表示装置を設ける場合、それぞれの液晶表示装置は独立しており、液晶表示装置の全ての構成部品は、2台の液晶表示装置で共用されることはなかった。また、バックライトの制御も、各液晶表示装置について、それぞれ行う必要があった。
【0006】
そして、このことが、表示システムの部品コストや製造コストの増大や、バックライトの制御の複雑化を招く要因となっていた。
そこで、本発明は、2台の液晶表示装置の部品の共用化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、表示面が並べて配置された二つの液晶表示(LCD)パネルを備えた表示ユニットに、前記各液晶表示パネルの各々に対応して各々設けられた、対応する前記液晶表示パネルの背面に配置された二つの導光板と、前記二つの液晶表示パネルのうちの一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆い、かつ、前記二つの液晶表示パネルのうちの他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該他方の液晶表示パネルの表示面を覆うように、前記二つの導光板と前記二つの液晶表示パネルの間に挿入された1枚の拡散シートと、前記二つの導光板のうちの一方の導光板の他方の導光板側の側面と、前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面との間に配置された、各導光板の側面に光を出射する光源装置とを備えたものである。ここで、前記各導光板は、側面から入射する光を対応する前記液晶表示パネルの表示面に向かう平面光に変換するものである。
【0008】
ここで、このような表示ユニットには、さらに、前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆い、かつ、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該他方の液晶表示パネルの表示面を覆うように、前記二つの導光板と前記二つの液晶表示パネルの間に挿入された、一枚のプリズムシートを設けるようにしてもよい。
また、このような表示ユニットには、さらに、前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆い、かつ、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該他方の液晶表示パネルの表示面を覆うように、前記二つの導光板の背面に配置された一枚の反射シートを設けるようにしてもよい。
【0009】
これらのような表示ユニットによれば、一枚の拡散シートや一枚のプリズムシートや一枚の反射シートを、二つの液晶表示パネルのバックライト用に共用することができる。
ここで、以上の表示ユニットにおいて、前記二つの液晶表示パネルのうちの一方の液晶表示パネルの表示面を、他方の液晶表示パネルの表示面に対して傾けるようにすることもできる。すなわち、この場合には、前記拡散シートやプリズムシートや反射シートを、前記二つの液晶表示パネルの表示面の双方に沿った形状となるように、前記一方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、当該一方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分と、前記他方の液晶表示パネルの表示面と垂直な方向から見て、前記他方の液晶表示パネルの表示面を覆う部分との間で折り曲げて配置すればよい。
【0010】
また、前記課題達成のために本発明は、表示面が並べて配置された二つの液晶表示パネルを備えた表示ユニットに、前記各液晶表示パネルの各々に対応して各々設けられた二つの導光板と、前記二つの導光板のうちの一方の導光板の他方の導光板側の側面と、前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面との間に配置された、各導光板の側面に光を出射する光源装置とを設けたものである。ただし、前記各導光板は、対応する前記液晶表示パネルの背面に配置され、側面から入射する光を対応する前記液晶表示パネルの表示面に向かう平面光に変換するものであり、前記光源装置は、一枚のフレキシブルプリント基板と、当該フレキシブルプリント基板上に搭載された前記一方の前記導光板の前記他方の導光板側の側面に光を出射する第1のLEDアレイと、当該フレキシブルプリント基板上に搭載された、前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面に光を出射する第2のLEDアレイとより構成されているものである。
【0011】
このような表示ユニットによれば、一枚のフレキシブルプリント基板を用いて構成した光源装置を、二つの液晶表示パネルのバックライト用に共用することができる。
ここで、このような表示ユニットにおいて、前記二つの液晶表示パネルのうちの一方の液晶表示パネルの表示面を、他方の液晶表示パネルの表示面に対して傾けて配置することもできる。すなわち、この場合には、前記第1のLEDアレイが前記一方の導光板の前記他方の導光板側の側面に対向し、前記第2のLEDアレイが前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面に対向する配置となるように、前記フレキシブルプリント基板を、前記第1のLEDアレイが搭載された部分と、前記第2のLEDアレイが搭載された部分との間で折り曲げて配置すればよい。
【0012】
また、このような表示ユニットには、記第1のLEDアレイと第2のLEDアレイを駆動するLEDドライバを設け、前記光源装置を、前記第1のLEDアレイの複数のLEDと前記第2のLEDアレイの複数のLEDとを直列に接続したLED列を複数有するものとすると共に、前記LEDドライバに、前記LED列毎に対応して設けられた、対応するLED列に流れる電流を規制する電流規制回路を設けるようにしてもよい。
【0013】
このようにすることにより、一つのLED列の不具合による輝度低下の影響を二つの液晶表示パネルのバックライトに分散させることができる。
また、前記課題達成のために本発明は、表示面が並べて配置された二つの液晶表示パネルを備えた表示ユニットに、前記各液晶表示パネルの各々に対応して各々設けられた二つの導光板と、前記二つの導光板のうちの一方の導光板の他方の導光板側の側面と、前記他方の導光板の前記一方の導光板側の側面との間に配置された、各導光板の側面に光を出射する光源装置とを設けたものである。ここで、前記各導光板は、対応する前記液晶表示パネルの背面に配置され、側面から入射する光を対応する前記液晶表示パネルの表示面に向かう平面光に変換するものであり、前記光源装置は、一方の前記導光板の側面に向かう光と、他方の導光板の側面に向かう光との双方を出射するLEDを配列したLEDアレイである。
【0014】
ここで、このような表示ユニットは、より具体的には、前記LEDアレイの各LEDを、2方向に指向性を有し、各LEDは、一方の前記導光板の側面に向かう光と、他方の導光板の側面に向かう光との双方を出射するものとしてもよい。
または、表示ユニットを、前記LEDアレイの各LEDが生成した光を、一方の前記導光板の側面に出射する光と、他方の導光板の側面に出射する光とに分岐する光学部材を備えたものしてもよい。
これらのような表示ユニットによれば、LEDアレイの各LEDを二つの液晶表示パネルのバックライト用に共用することができる。また、各LEDを二つの液晶表示パネルのバックライトの光源として共用するので、LEDの特性のばらつきによって、二つの液晶表示パネルのバックライトの輝度に相違が生じることも抑止することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、2台の液晶表示装置の部品の共用化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る表示ユニットの構成を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る表示ユニットの構成を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る表示システムの構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る表示ユニットの構成を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る表示ユニットの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1aに、本実施形態に係る表示ユニット1の外観を示す。
ここで、
図1a2は表示ユニット1を正面から見たようすを、
図1a1は表示ユニット1を上方より見たようすを表している。
図1a1に示すように、表示ユニット1は、フレーム10と、フレーム10に収容された二つの液晶表示(LCD)パネル11を備えている。また、二つの液晶表示パネル11は、上下を揃えて、左右に僅かに間隔を空けて隣接させた配置で、フレーム10に収容されている。また、
図1a1中に矢印で示すように、左側の液晶表示パネル11の表示面の向きは左斜め方向を、右側の液晶表示パネル11の表示面の向きは右斜め方向を向く配置でフレーム10に収容されている。
【0018】
ここで、このような表示ユニット1は、たとえば、
図1bに示すように、自動車にダッシュボード中央に配置され、表示ユニット1の左側の液晶表示パネル11は、助手席のユーザに対する表示出力に用いられ、右側の液晶表示パネル11は運転席のユーザに対する表示出力に用いられる。
【0019】
次に、
図2a、bに、表示ユニット1の内部構成を示す。
図2aに模式的に示すように、表示ユニット1の内部には、二つの液晶表示パネル11、一枚の輝度上昇シート12、一枚のプリズムシート13、一枚の拡散シート14、二つの導光板15、一枚の反射シート16、表示ユニット1の正面から裏面に向かって積層されて配置されている。また、二つの液晶表示パネル11や、二つの液晶表示パネル11のバックライトを制御するための制御基板17が、表示ユニット1に一体化されて設けられている。すなわち、制御基板17は、たとえば、
図1a1に示すように表示ユニット1の裏面に貼り付けた形態で表示ユニット1に一体化されて設けられる。
【0020】
ここで、一枚の輝度上昇シート12、一枚のプリズムシート13、一枚の拡散シート14は、それぞれ左右中央部で、左側半分が左側の液晶表示パネル11の裏面に沿い、右側半分が右側の液晶表示パネル11の裏面に沿う角度となるように折り曲げられた状態で、一枚の輝度上昇シート12、一枚のプリズムシート13、一枚の拡散シート14の順番で、各々の左側半分が左側の液晶表示パネル11の裏面に積層され、右側半分が右側の液晶表示パネル11の裏面に積層されている。
【0021】
また、二つの導光板15は、左右方向に間隔を空けた状態で、一方が拡散シート14の左側半分の裏面に、他方が拡散シート14の右側半分の裏面に重ねて配置される。
そして、一枚の反射シート16は、左右中央部で、左側半分が左側の液晶表示パネル11の裏面に沿い、右側半分が右側の液晶表示パネル11の裏面に沿う角度となるように折り曲げられた状態で、左側半分が左側の導光板15の裏面に、右側半分が右側の導光板15の裏面に重ねて配置されている
また、二つの導光板15の間には、三角柱形状の、上下方向に長いLED支持部材18が配置されている。
【0022】
そして、
図2bに、水平な平面で切った、表示ユニット1の左右方向中方部の断面を示すように、LED支持部材18の一つの側面は左側の導光板15の右側の側面に正対しており、LED支持部材18の他の一つの側面は右側の導光板15の左側の側面に正対している。
そして、左側の導光板15の右側の側面に正対しているLED支持部材18の側面を左側面とし、右側の導光板15の左側の側面に正対しているLED支持部材18の側面を右側面として、LED支持部材18の左側面と右側面には、それぞれLEDアレイが配置されている。
【0023】
ここで、
図2cに示すように、各LEDアレイ19は、導光板15の上下方向長さ範囲に渡って複数のLED191を所定間隔で上下方向に並べた列であるLED列を、1列もしくは複数列有するデバイスである。
また、
図2cに示すように、LED支持部材18の左側面に配置されるLEDアレイ19と、右側面に配置されるLEDアレイ19は、一枚の平たいシート状のフレキシブルプリント基板(FPC)20上に搭載されている。
そして、
図2dのように、各LEDアレイ19を搭載したフレキシブルプリント基板20を、LED支持部材18の左側面に配置するLEDアレイ19が
図2dにおける右側の部分に、LED支持部材18の右側面に配置するLEDアレイ19が
図2dにおける左側の部分に位置するように山折りで折り曲げた上で、フレキシブルプリント基板20を裏返して、LED支持部材18の左側面上にフレキシブルプリント基板20の
図2dにおける右側の部分が、LED支持部材18の右側面上にフレキシブルプリント基板20の
図2dにおける左側の部分が位置するように、LED支持部材18に固定することにより、LED支持部材18の左側面と右側面に各LEDアレイ19は配置される。ここで、LED支持部材18は、LED支持部材18を介してLEDアレイ19の放熱を行えるように熱伝導性の大きい素材を用いて形成する。
【0024】
そして、
図2bに示すように、LED支持部材18の左側面に固定されたLEDアレイ19から出射された光は、左側の導光板15の右側の側面から左側の導光板15内に入射し、左側の導光板15によって、左側の液晶表示パネル11の表示面に向かう平面光に変換されて、拡散シート14の左側半分の領域による拡散、プリズムシート13の左側半分の領域による正面方向への集光、輝度上昇シート12の左側半分の領域による輝度上昇などの作用を受けた上で、左側の液晶表示パネル11を裏面から照明する。また、左側の導光板15の裏側に漏れ出た光成分も、反射シート16の左側半分の領域で反射され、左側の液晶表示パネル11の照明光として戻される。
【0025】
また、同様に、LED支持部材18の右側面に固定されたLEDアレイ19から出射された光は、右側の導光板15の左側の側面から右側の導光板15内に入射し、右側の導光板15によって、右側の液晶表示パネル11の表示面に向かう平面光に変換されて、拡散シート14の右側半分の領域による拡散、プリズムシート13の右側半分の領域による正面方向への集光、輝度上昇シート12の右側半分の領域による輝度上昇などの作用を受けた上で、右側の液晶表示パネル11を裏面から照明する。また、右側の導光板15の裏側に漏れ出た光成分も、反射シート16の右側半分の領域で反射され、右側の液晶表示パネル11の照明光として戻される。
【0026】
次に、
図3aに、このような表示ユニット1の回路構成を示す。
図示するように、制御基板17には、二つの液晶表示パネル11の各々毎に対応して設けた二つのLCDドライバ171が搭載されており、各LCDドライバ171は、対応する液晶表示パネル11を駆動し、当該液晶表示パネル11の表示を制御する。
また、制御基板17には、二つのLEDアレイ19を点灯駆動し、二つの液晶表示パネル11のバックライトの輝度を制御する一つのLEDドライバ172が搭載されている。
ここで、図示するように、このような表示ユニット1は、たとえば、制御装置101や入力装置102やその他の周辺装置103を備えた情報システム100の表示装置として用いられる。そして、このような情報システムにおいて、制御装置101は、二つのLCDドライバ171を制御して、二つの液晶表示パネル11各々への表示を行い、LEDドライバ172を制御して二つの液晶表示パネル11のバックライトの輝度を制御する。
【0027】
次に、
図3bに、LEDアレイ19と、LEDドライバ172の内部構成を示す。
図示するように、二つのLEDアレイ19の各LED191は、全体として、複数のLED191を直列接続したLED列を複数列構成するように接続されており、各LED列は、異なるLEDアレイ19のLED191を同数含んでいる。
そして、各列の上流側端(アノード側端)にはLEDドライバ172の電源供給回路1721から電源が供給される。また、LEDドライバ172は、LED列の各々に対応して設けた、トランジスタ1722と抵抗1723とを直列接続した電流規制回路1724を有し、LED列の下流側端(カソード側端)は各々、対応する電流規制回路1724を介してグランドに接続されている。
【0028】
そして、LEDドライバ172の輝度調整回路1725は、制御装置101の制御に従って、各電流規制回路1724のトランジスタ1722の動作を制御して、各LED列に流れる電流または当該電流の時間平均値を調整することにより、各LEDアレイ19の輝度を制御する。
ここで、このようなLEDアレイ19と、LEDドライバ172によれば、各LED列を異なるLEDアレイ19のLED191を同数含むように構成しているので、たとえば、一つのLED列に図中に×で示すように障害が発生しても、その影響による輝度の低下は、二つの液晶表示パネル11のバックライトに等分され、一方のみの輝度が大きく低下してしまうことはない。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上のように、本実施形態によれば、輝度上昇シート12、プリズムシート13、拡散シート14、反射シート16、LEDドライバ172、LEDアレイ19を搭載したフレキシブルプリント基板20を、二つの液晶表示パネル11で共用することができる。また、一つのフレキシブルプリント基板20に搭載されるLED191は、同じ製造ロッドで製造された特性が均一なLED191のみとなることが期待できるので、このようにすることにより、二つの液晶表示パネル11の、LED191の特性のばらつきに起因する輝度差の発生を抑制することができる。
【0030】
ところで、以上の実施形態では、輝度上昇シート12、プリズムシート13、拡散シート14、反射シート16の各シートを折り曲げて使用することにより、各シートを、二つの液晶表示パネル11のバックライトに共用したが、これらのシートは、
図4aに示すように、二つの液晶表示パネル11の各々に対して1枚ずつ設けるようにしてもよい。
【0031】
また、この場合には、
図4bに、表示ユニット1の左右方向中方部の断面に示すように、LED支持部材18の水平方向のサイズを大きくして、LEDアレイ19の放熱を、より良好に行えるようにしてもよい。
なお、LED支持部材18は、たとえば、アルミニウム合金やステンレスなどの放熱材181と、その上に貼り付けた放熱シート182とより構成することができる。また、LED支持部材18の形状は、二つの液晶表示パネル11間の角度や、フレーム10の形状などに応じた任意の形状としてよい。
【0032】
また、以上の実施形態では、二つの液晶表示パネル11に、別々のLEDアレイ19を用いたが、これは二つの液晶表示パネル11に同じLEDアレイ19を共用するようにしてもよい。
すなわち、
図5aに、表示ユニット1の左右方向中方部の断面に示すように、二つの導光板15の間に、
図5bに示すような複数のLED191を一列に並べたLEDアレイ19を配置する。
また、各LED191として、
図5cに示すように、二つの導光板15の間の位置から、左の導光板15の右側面方向と、右の導光板15の左側面方向との二つの方向に強い指向を持つLED191を用いるようにする。
このようにすることにより、一つのLED191から、二つの導光板15の双方に光を出射することができるようになり、結果、一つのLEDアレイ19を二つの液晶表示パネル11で共用することができるようになる。
なお、このようにLED191に二方向に強い指向を持たせる代わりに、LEDアレイ19の各LED191から出射した光を二つに分岐し、分岐したふたつの光を、左の導光板15の右側面と、右の導光板15の左側面に導入する光学部材を設けることによって、一つのLEDアレイ19を二つの液晶表示パネル11で共用するようにしてもよい。すなわち、たとえば、LEDアレイ19をから出射した光を、ビームスプリッタやハーフミラーなどで二つに分岐し、分岐した二つの光の方向をミラーやプリズムなどを用いて、二つの導光板15の側面へ各々向かう方向へ転換することにより、一つのLEDアレイ19を二つの液晶表示パネル11で共用することができる。
これらのように、LEDアレイ191を、右側の導光板15の左側の側面に向かう光と、左側の導光板15の右側の側面に向かう光との双方を出射するLEDを配列したものとすることにより、LEDアレイ191を二つの液晶表示パネル11で共用することができる。また、同じLEDアレイ191を二つの液晶表示パネル11のバックライトの光源といて用いるので、LED191の特性のばらつきに起因する、二つの液晶表示パネル11のバックライトの輝度差の発生を抑制することができる。
【0033】
また、以上の実施形態では、
図1a2に示すように、表示ユニット1の左側の液晶表示パネル11の表示面の向きを左斜め方向、右側の液晶表示パネル11の表示面の向きを右斜め方向とした場合について示したが、表示ユニット1は、
図1cに示すように、左側の液晶表示パネル11の表示面の向きを右斜め方向、右側の液晶表示パネル11の表示面の向きを左斜め方向とするようにしてもよい。なお、
図1c2は表示ユニット1を正面から見たようすを、
図1c1は表示ユニット1を上方より見たようすを表しており、
図1c1の矢印は表示面の向きを表している。
【0034】
また、以上の実施形態では、二つの液晶表示パネル11を左右に配置した場合について説明したが、本実施形態のバックライトの構成は二つの液晶表示パネル11を上下方向に配置する場合にも同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0035】
1…表示ユニット、10…フレーム、11…液晶表示パネル、12…輝度上昇シート、13…プリズムシート、14…拡散シート、15…導光板、16…反射シート、17…制御基板、18…LED支持部材、19…LEDアレイ、20…フレキシブルプリント基板、171…LCDドライバ、172…LEDドライバ、191…LED。