(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5972107
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】研削装置及びタイヤカットサンプルの研削方法
(51)【国際特許分類】
B24B 55/06 20060101AFI20160804BHJP
B24B 19/22 20060101ALI20160804BHJP
B24B 47/04 20060101ALI20160804BHJP
B24B 49/14 20060101ALI20160804BHJP
B24B 27/00 20060101ALN20160804BHJP
【FI】
B24B55/06
B24B19/22
B24B47/04
B24B49/14
!B24B27/00 G
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-187980(P2012-187980)
(22)【出願日】2012年8月28日
(65)【公開番号】特開2014-42974(P2014-42974A)
(43)【公開日】2014年3月13日
【審査請求日】2015年8月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】512224165
【氏名又は名称】株式会社富士製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
(72)【発明者】
【氏名】三浦 晃義
【審査官】
亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−234459(JP,A)
【文献】
特開平09−192979(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 55/06
B24B 19/22
B24B 47/04
B24B 49/14
B24B 27/00
B26D 3/00
B29D 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを研削する研削機と、
冷却手段を有し、該冷却手段によりワークの研削屑が発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できないように内部を低温で管理する冷却容器と、
を備えており、
前記研削機は、
前記冷却容器の内部又は外に配置されておりワークを保持する保持台と、
該保持台で保持されるワークの研削面を含む外形の三次元座標を検出するワーク検出部と、
前記保持台を動かして前記保持台で保持されたワークの高さ及び水平方向の角度を調節するワーク位置調節部と、
前記保持台で保持されたワークの研削面を、ワークの研削屑が前記冷却容器の内部に落ちるように平滑に研削する研削部と、
ワークの研削位置に合わせて、前記研削部の高さ及び水平方向の位置を調節する研削位置調節部と、
を備えており、
前記ワーク位置調節部及び前記研削位置調節部は、前記ワーク検出部で得られた三次元座標データをもとに、前記保持台及び前記研削部の前記動きを制御する、
研削装置。
【請求項2】
ワークがタイヤカットサンプルであり、
ワーク位置調節部が、保持台で保持されたタイヤカットサンプルの研削される面が水平になるよう前記保持台の傾斜角を調節する傾斜角調節装置を有している、
請求項1記載の研削装置。
【請求項3】
冷却容器の上部又は上方に、該冷却容器の内部に堆積したワークの研削屑が発火したときに前記冷却容器の内部に散水するスプリンクラーを有している、
請求項1又は2の研削装置。
【請求項4】
タイヤカットサンプルの研削作業で発生し、研削時の摩擦熱で高温となって冷却容器の内部に堆積したタイヤカットサンプルの研削屑を、前記冷却容器を冷却手段により冷却することにより、前記研削屑の発火温度又は前記研削屑の粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できない低温下において冷却し、前記研削屑による発火又は粉塵爆発を防止するようにした、
タイヤカットサンプルの研削方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研削装置及び研削装置における研削屑による発火又は粉塵爆発を防止する方法に関するものである。更に詳しくは、例えばタイヤカットサンプルの切断面を研削する研削装置であって、研削作業で発生した研削屑が摩擦熱で高温となったまま堆積して発火することを防止し、又は研削屑が集塵される際、空気搬送されたときに、研削屑がある一定範囲の混合比で空気と混在することで粉塵爆発が起こることを防止したものに関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤの品質確認等は、タイヤを角度を変えた二箇所の子午線で断面したカットサンプルを観察して行われている。カットサンプルの当初切断時の切断面は、鋸刃の跡等が残ることで表面が粗くなっているので、観察を正確且つ容易に行うためには、表面を平滑に仕上げる必要があった。
【0003】
カットサンプルの切断面を平滑にする作業は、かつては作業者がハンドグラインダー等を使用して行っていた。しかし、特に超大型タイヤのカットサンプルをつくる場合等は、作業者にかかる肉体的負担が極めて大きく、その対策のために近年においてはこの作業を自動化した研削装置が提案されている。このような研削装置としては、例えば特許文献1に記載された「タイヤカットサンプルのバフ装置」がある。
【0004】
前記従来のバフ装置は、水平軸の回りに回転しカット面をバフする回転砥石と、水平面内で回転砥石を所要の速度で移動させるとともに所要の位置で停止させる砥石移動手段と、カットサンプルを固定する固定テーブルとを具えてなり、固定テーブルを所定の方向に傾斜させ、その水平面に対する傾斜角を調整するテーブル傾斜角調整手段を設けてなり、カットサンプルの研削面を水平にして研削する構造とすることで、低コストで自動化が可能であり、特に重荷重車両用タイヤのカットサンプルのバフ装置を提供するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−245853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来のバフ装置等の研削装置には、次のような課題があった。
すなわち、研削装置を使用した研削作業においては、研削作業で発生したタイヤのカットサンプルの研削屑が摩擦熱で高温となったまま装置内又は装置近傍に堆積しやすく、堆積した研削屑が発火して火災が発生するおそれがあった。
【0007】
また、前記研削装置では、研削作業に伴い研削屑が装置内又は装置近傍に飛散するために、研削作業と並行して集塵が行われている。しかし、集塵には、空気による搬送が伴うために、高温の研削屑がある一定範囲の混合比で空気と混在したときに粉塵爆発を起こすおそれもあった。
【0008】
(本発明の目的)
本発明は、例えばタイヤカットサンプルの切断面を研削する研削装置であって、従来のように研削作業で発生した研削屑が摩擦熱で高温となったまま堆積して発火することを防止し、又は研削屑が集塵される際、空気搬送されたときに、研削屑がある一定範囲の混合比で空気と混在することで粉塵爆発が起こることを防止した研削装置及び研削装置における研削屑による発火又は粉塵爆発を防止する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は次のとおりである。
(1)本発明は、
ワークを研削する研削機と、
冷却手段を有し、該冷却手段によりワークの研削屑が発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できないように内部を低温で管理する冷却容器と、
を備えており、
前記研削機は、
前記冷却容器の内部又は外に配置されておりワークを保持する保持台と、
該保持台で保持されるワークの研削面を含む外形の三次元座標を検出するワーク検出部と、
前記保持台を動かして前記保持台で保持されたワークの高さ及び水平方向の角度を調節するワーク位置調節部と、
前記保持台で保持されたワークの研削面を、ワークの研削屑が前記冷却容器の内部に落ちるように平滑に研削する研削部と、
ワークの研削位置に合わせて、前記研削部の高さ及び水平方向の位置を調節する研削位置調節部と、
を備えており、
前記ワーク位置調節部及び前記研削位置調節部は、前記ワーク検出部で得られた三次元座標データをもとに、前記保持台及び前記研削部の前記動きを制御する、
研削装置である。
【0010】
(2)本発明は、
ワークがタイヤカットサンプルであり、
ワーク位置調節部が、保持台で保持されたタイヤカットサンプルの研削される面が水平になるよう前記保持台の傾斜角を調節する傾斜角調節装置を有している、
前記(1)の研削装置である。
【0011】
(3)本発明は、
冷却容器の上部又は上方に、該冷却容器の内部に堆積したワークの研削屑が発火したときに前記冷却容器の内部に散水するスプリンクラーを有している、
前記(1)又は(2)の研削装置である。
【0012】
(4)本発明は、
ワークの研削作業で発生し、研削時の摩擦熱で高温となって冷却容器の内部に堆積したワークの研削屑を、前記研削屑の発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できない低温下において冷却するようにした、
研削装置における研削屑による発火又は粉塵爆発を防止する方法である。
【0013】
座標調節機は、ワークに対する研削機の位置を、研削ができるように縦横方向(X軸方向、Y軸方向)及び高さ方向(Z軸方向)の各方向に移動させることにより調節するものである。
【0014】
(作用)
本発明に係る研削装置の作用をワークがタイヤカットサンプルである場合を例に採り説明する。
まず、冷却容器を冷却手段で冷却して、容器内部の温度を、容器内部に堆積するタイヤカットサンプルの研削屑が、研削屑の発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できない低温に調節しておく。
表裏二面の切断面が、切断時の鋸の跡が残ったり研削屑や研削粒が付着した状態のままのタイヤカットサンプルを水平状態にある保持台の所要位置に保持する。
【0015】
ワーク検出手段で、タイヤカットサンプルの外形(外表面)を立体的に走査し、外形の三次元座標を検出する。
ワーク検出手段で得られた三次元座標データをもとに、傾斜角調節機を制御して保持台の傾斜角を調節し、タイヤカットサンプルの研削する切断面が水平になるようにし、更に高さ調節機によって保持台を上方向へ動かして、タイヤカットサンプルの研削される切断面の高さを基準高さに揃える。
【0016】
次に、ワーク検出手段で得られた三次元座標データをもとに、回転調節機及び座標調節機を制御して、保持台をX軸方向、Y軸方向に移動させることにより、タイヤカットサンプルの研削される切断面が研削機で研削可能な範囲内に入るように調節する。
更にワーク検出手段で得られた三次元座標データをもとに、研削範囲を設定し、研削機によりタイヤカットサンプルの切断面を研削する。
【0017】
研削作業で発生したタイヤカットサンプルの研削屑は、摩擦熱で高温となった状態で冷却容器内に落ちて堆積する。堆積した研削屑は、冷却容器内が前記のように低温で管理されていることにより、研削屑の発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できないので、堆積した研削屑が発火することを防止できるとともに、研削屑が集塵される際、空気搬送されたときに、研削屑がある一定範囲の混合比で空気と混在することで粉塵爆発が起こることを防止できる。
【0018】
冷却容器の上部又は上方に、該冷却容器の内部に堆積したワークの研削屑が発火したときに前記冷却容器の内部に散水するスプリンクラーを有しているものは、消火機能を有することで、万一発火した際にも火災の発生及び延焼を防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、研削作業で発生したワークの研削屑は、摩擦熱で高温となった状態で冷却容器内に落ちて堆積するが、冷却容器が低温で管理されていることにより、研削屑は研削屑の発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できない。これにより、堆積した研削屑が発火することを防止できるとともに、研削屑が集塵される際、空気搬送されたときに、研削屑がある一定範囲の混合比で空気と混在することで粉塵爆発が起こることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係るタイヤカットサンプル用バフ機の一実施の形態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき詳細に説明する。
図1乃至
図4を参照する。
【0023】
タイヤカットサンプル用バフ機Aは、タイヤカットサンプルの切断面を平滑に研削する研削装置である。タイヤカットサンプル用バフ機Aは、研削機Bと冷却容器4を有している。
研削機Bは、角管で枠組みされたフレーム1を有している。フレーム1は、正面側が開放された平面視コ字形状の底フレーム10、同様に正面側が開放された平面視コ字形状の上フレーム11及び上フレーム11を支持し底フレーム10と上フレーム11をつなぐ複数(合計六本)の支柱フレーム12を有している。
【0024】
上フレーム11には、座標調節機2が取り付けられている。座標調節機2は、後記研削ユニット3の三次元座標をX軸方向(
図2において横方向)に移動させるX軸移動装置20、Y軸方向(
図2において縦方向)に移動させるY軸移動装置21及びZ軸方向(
図1、
図3において上下(高さ)方向)に移動させるZ軸移動装置22を有している。
【0025】
前記Y軸移動装置21は、前記上フレーム11の両側(互いに平行な部分)の上面に敷設されている案内レール210、211と、案内レール210、211間に架け渡して載置され、案内レール210、211に沿って移動できる移動体212及びモーター213で駆動され移動体212を移動させるボールネジ214を有している。
【0026】
前記X軸移動装置20は、前記移動体212の上面に敷設されている案内レール200、201と、案内レール200、201に沿って移動できる移動体202及びモーター203で駆動され移動体202を移動させるボールネジ204を有している。移動体202には、後記昇降体221を上下に貫通した状態で移動させるための貫通口がほぼ全長にわたり形成されている。
【0027】
前記Z軸移動装置22は、前記移動体202にガイド220に沿って鉛直方向に昇降できるよう取り付けられている昇降体221及びモーター222で駆動され昇降体221を移動させるボールネジ223を有している。また、昇降体221の下端には、研削部である研削ユニット3が取り付けられている。
【0028】
研削ユニット3は、平面視において前記移動体202の方向と直角方向へ形成された躯体30の先端(
図2で下端、
図3で左端)に配置してあるグラインダー31及びグラインダー31を駆動するモーター32を有している。グラインダー31は、平面研削用であり、回転軸の方向と砥石面の下端の方向が水平である。また、躯体30は、モーター32寄りの下面にワーク検出手段であるレーザー変位計33を有している。
【0029】
前記フレーム1の内側且つ研削ユニット3の下方側には、冷却容器4が配置されている。
冷却容器4は、長方形状の底面板40を有している。底面板40の長手方向の両端辺部には、同じく長方形状の側面板41、42が直角に固定され、底面板40の背面側の端辺部には、背面側を塞ぐように背面板43が固定されている。つまり、冷却容器4は、正面側と上面側が開放されている、四面からなる容器である。
【0030】
冷却容器4の底面板40、両側面板41、42及び背面板43のそれぞれの内部には、冷媒を通す冷媒管44が蛇行するように且つ各板の冷媒管44が全体につながるように配管されている。冷媒管44は、図示していない冷凍機に接続されており、冷凍機によって冷媒管44内を冷媒が循環するようにしてある。これにより、冷却容器4の内部空間の温度を所要の低い温度で管理することができる。
【0031】
冷却容器4の内部空間には、回転調節機5が配置されている。回転調節機5は底盤50を有し、底盤50を冷却容器4の底面板40の上面に固定して配置されている。回転調節機5は、底盤50上で回転装置51を介し回転調節されるターンテーブル52を有している。ターンテーブル52の上には、傾斜角調節機53が取り付けられている。
【0032】
傾斜角調節機53は、可動部(符号省略)の上部に取り付けられた保持台54を有している。保持台54は、傾斜角調節機53により水平方向に対する傾斜角度の調節ができるようになっている。なお、保持台54の高さは、高さ調節機55によって、傾斜角度を維持したまま調節できるようになっている。保持台54は、通常は冷却容器4の上端より低い位置、すなわち冷却容器4内で研削作業ができる高さに設定される(
図1、
図3参照)。
【0033】
また、タイヤカットサンプル用バフ機Aは、スプリンクラー6を備えている。スプリンクラー6は、上フレーム11の左右の下面側の二箇所に取り付けられている。なお、スプリンクラー6は、冷却容器4の上部に取り付けることもできるし、タイヤカットサンプル用バフ機Aが設置される施設の天井等に取り付けることもできる。
【0034】
前記回転調節機5、傾斜角調節機53、高さ調節機55、レーザー変位計33及び座標調節機2は、ワークであるタイヤカットサンプル7の表面を研削ユニット3のグラインダー31で研削できるよう制御される。
【0035】
(作用)
本実施の形態に係るタイヤカットサンプル用バフ機Aの作用を説明する。
(1)まず、冷却容器4を冷却して、冷却容器4の内部の温度をタイヤカットサンプル7の研削屑が冷却容器4の内部に堆積したときにも、研削屑の発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できない低温に調節しておく。
【0036】
(2)タイヤカットサンプル7を用意する。この時点でのタイヤカットサンプル7は、表裏二面の切断面(
図3では上下の面)が、切断時の鋸やカッターの跡が残ったり研削屑や研削粒が付着した状態である。この状態のタイヤカットサンプル7を水平状態にある保持台54の所要位置に保持する。このとき、タイヤカットサンプル7の上面(研削される切断面)は、下面を保持台54に載せているので、一方側(
図3で右側)が下がるように傾斜している。
【0037】
(3)座標調節機2を制御し、レーザー変位計33でタイヤカットサンプル7の外形(外表面)を立体的に走査し、外形の三次元座標を検出してデータを得る。この三次元座標データをもとに、傾斜角調節機53を制御して保持台54の傾斜角を調節し、タイヤカットサンプル7の上面側の研削面が水平になるようにし、更に、高さ調節機55によって保持台54を上方向へ動かして、タイヤカットサンプル7の研削面(水平となった面)の高さを基準高さに揃える。
【0038】
(4)次に、三次元座標データをもとに、回転調節機5及び座標調節機2を制御して、保持台54をX軸方向、Y軸方向に移動させることにより、タイヤカットサンプル7の研削面が研削ユニット3のグラインダー31で研削可能な範囲内に入るように調節する。更に三次元座標データをもとに、研削範囲を設定し、研削ユニット3によりタイヤカットサンプル7の研削面を研削する。
【0039】
(5)研削作業で発生したタイヤカットサンプル7の研削屑は、摩擦熱で高温となった状態で冷却容器4内に落ちて堆積する。堆積した研削屑は、冷却容器4内が低温で管理されていることにより、研削屑の発火温度又は粉塵爆発の火種となり得る温度を維持できないので、堆積した研削屑が発火することを防止できるとともに、研削屑が集塵される際、空気搬送されたときに、研削屑がある一定範囲の混合比で空気と混在することで粉塵爆発が起こることを防止できる。
【0040】
(6)また、タイヤカットサンプル用バフ機Aは、冷却容器4内又は冷却容器4内又は冷却容器4近傍に堆積した研削屑が発火して炎や煙が生じたときには、スプリンクラー6がその炎又は煙を検知し、散水する。このように、消火機能を有することで、万一発火した際にも火災の発生及び延焼を防止することができる。
【0041】
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形が可能であるということは言うまでもない。
【符号の説明】
【0042】
A タイヤカットサンプル用バフ機
B 研削機
1 フレーム
10 底フレーム
11 上フレーム
12 支柱フレーム
2 座標調節機
20 X軸移動装置
200、201 案内レール
202 移動体
203 モーター
204 ボールネジ
21 Y軸移動装置
210、211 案内レール
212 移動体
213 モーター
214 ボールネジ
22 Z軸移動装置
220 ガイド
221 昇降体
222 モーター
223 ボールネジ
3 研削ユニット
30 躯体
31 グラインダー
32 モーター
33 レーザー変位計
4 冷却容器
40 底面板
41、42 側面板
43 背面板
44 冷媒管
5 回転調節機
50 底盤
51 回転装置
52 ターンテーブル
53 傾斜角調節機
54 保持台
55 高さ調節機
6 スプリンクラー
7 タイヤカットサンプル