【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。又、各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。よって、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0006】
(1)車室内に設置される座席の側端に位置する袖仕切りであって、座席端部を通路空間と区分けするパーテーションボードを有し、該パーテーションボードの、少なくとも座席と反対側の面には、その表示内容を適宜変更可能に、情報表示部が設置されている車両の座席袖仕切
り。
【0007】
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、座席端部を通路空間と区分けするパーテーションボードによって、座席の端部と通路空間とを、物理的に確実に仕切るものである。すなわち、パーテーションボードは、座席の端部と通路空間とを面状に仕切ることから、座席端部の着座客と立客との直接的な干渉が生じることは無く、又、側扉の開放時に車内に吹き込む風を遮蔽して、着座客へと風が直接的に当ることも無い。そして、座席の端部と通路空間との間に面状に広がるパーテーションボードの、少なくとも座席と反対側の面に設けられた情報表示部において表示される情報を、乗客に示すものとなる。又、情報表示部の表示内容は、適宜変更可能であることにより、乗客に様々な情報を提供するものとなる。
なお、本発明において、情報表示部に表示される情報は、例えば、広告、ニュース、車両の運行に関する情報はもちろんのこと、コーポレートマーク、幾何学的模様や色彩、風景画像等も表示し得るものである。又、情報表示部は、パーテーションボードの座席と反対側の面のみならず、座席側の面に設けることとしても良い。この場合には、着座客によって隠されない範囲内において、座席側の面からも乗客に情報提供をすることが可能となり、また、立客のみならず着座客に対しても、例えば視覚的に癒し効果のある模様や色彩等を提供し、或いは、必要な情報を提供するものとなる。
【0008】
(2)上記(1)項において、前記情報表示部は、前記パーテーションボードの外壁を形成する透明板からなる透過部を有し、前記透過部の内層側に空間部が形成され、該空間部に情報表示媒体が配置されてなる車両の座席袖仕切り(請求項
1)。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、情報表示部が、パーテーションボードの透明板からなる透過部を介して、透過部の内層側に形成された空間部に配置される、情報表示媒体の表示情報を、乗客に提供するものである。又、透過部がパーテーションボードの外壁を形成するものであることから、情報表示媒体自体に十分な強度を与えることなく、透過部の内層側に形成された空間に格納する態様で、情報表示媒体を設置するものとなる。又、透過部によって情報表示媒体が外力から保護されることとなる。
【0009】
(3)上記(2)項において、前記パーテーションボードの下端部が、車両の床面に対して所定間隔を空けて配置され、前記パーテーションボードの下端部に、前記透過部の内層側に設けられた空間部に対して、前記情報表示媒体を抜き差しするための開口部が形成されている車両の座席袖仕切り(請求項
2)。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、パーテーションボードの下端部に開口部が形成され、この開口部から、透過部の内層側に設けられた空間部に対して情報表示媒体を抜き差しすることで、情報表示媒体の交換を行なうものである。しかも、パーテーションボードの下端部が、車両の床面に対して所定間隔を空けて配置されていることで、この交換作業を容易にするための作業空間が確保される。また、開口部がパーテーションボードの下端部に形成されていることで、開口部が乗客の目につき難く、乗客によるいたずら防止に貢献するものとなる。又、開口部がパーテーションボードの下方に向けて開口するように構成すれば、開口部から透過部の内層側に設けられた空間部に対して埃等の異物が入りにくくなり、メンテナンス性にも配慮したものとなる。
【0010】
(4)上記(2)項において、前記パーテーションボードの上端部に、前記透過部の内層側に設けられた空間部に対して、前記情報表示媒体を抜き差しするための開口部が形成されている車両の座席袖仕切り。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、パーテーションボードの上端部に開口部が形成され、この開口部から、透過部の内層側に設けられた空間部に対して情報表示媒体を抜き差しすることで、情報表示媒体の交換を行なうものである。座席の袖仕切りを構成するパーテーションボードは、通常、車内での見通しを確保する為に、その上端部は立客(成人)の腰位置から胸部位置程度の高さに抑えられている。このため、情報表示媒体の交換作業を行なうための作業空間が、パーテーションボードの上方に確保されており、パーテーションボードの上方から、情報表示媒体の交換作業が容易に行なわれるものとなる。
【0011】
(5)上記(3)(4)項において、前記情報表示媒体を取り付けた状態で、前記開口部に対して前記情報表示媒体を抜き差しすると共に、前記開口部を覆い隠すホルダを備える車両の座席袖仕切り(請求項
3)。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、情報表示媒体を取り付けた状態で、開口部に対して情報表示媒体を抜き差しすると共に、開口部を覆い隠すホルダを備えることで、このホルダを介して、パーテーションボードに対する情報表示媒体の交換、固定、及び開口部の封止を行なうものとなる。
【0012】
(6)上記(2)項において、前記透過部の一部又は全部が、前記パーテーションボードに対して着脱ないし開閉自在に構成されている車両の座席袖仕切り。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、透過部の一部又は全部を、パーテーションボードに対して、取外し又は開放状態とすることにより、情報表示媒体を抜き差しするための開口部が形成される。この開口部から、透過部の内層側に設けられた空間部に対して情報表示媒体を抜き差しすることで、情報表示媒体の交換を行なうものである。そして、情報表示媒体の交換作業が、パーテーションボードの側方から容易に行なわれるものとなる。
【0013】
(7)上記(
2)から(6)項において、情報表示媒体が弾性変形可能なシート状をなしている車両の座席袖仕切り(請求項
4)。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、情報表示媒体がシート状をなしていることで、透過部の内層側に設けられた空間部に要求される情報表示媒体の厚み方向の必要寸法が、シート状の情報表示媒体を抜き差し及び格納可能な程度に抑えることとなり、パーテーションボードの厚みの増大を防ぐものとなる。又、情報表示媒体が弾性変形可能であることにより、開口部から、透過部の内層側に設けられた空間部に対して情報表示媒体を抜き差しする際に、適宜、交換作業を容易かつ円滑に行なえるように、情報表示媒体を変形させて作業を行うことを可能とするものである。しかも、情報表示媒体を取り付けるホルダを用いる場合には、情報表示媒体が不用意に変形しやすいものであっても、情報表示媒体が取ホルダに保持されることで、開口部を介しての情報表示媒体の交換及び固定作業が、ホルダを介して確実に行なわれるものとなる。
【0014】
(8)上記(7)項において、前記情報表示媒体が広告紙である座席袖仕切り(請求項
5)。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、情報表示媒体が広告紙であることにより、異なる情報が印刷された広告紙を情報表示部に設置することで、パーテーションボードに、印刷された情報の表示機能を与えるものとなる。又、広告紙を適宜交換することで、乗客に様々な情報を提供するものとなる。
【0015】
(9)上記(7)項において、前記情報表示媒体が液晶シートである座席袖仕切り。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、情報表示媒体が液晶シートであることにより、パーテーションボードに、液晶シートに表示された情報の表示機能を与えるものとなる。又、液晶シートの表示内容を適宜変更することで、乗客に様々な情報を提供するものとなる。
(10)上記(8)(9)項において、前記情報表示媒体の照明手段を備える座席袖仕切り。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、広告や液晶シート等、非自発光型の表示媒体を照明手段によって適宜照明することで、車内の明るさの如何にかかわらず、乗客に対して明確に情報を提供するものとなる。
【0016】
(11)上記(7)項において、前記情報表媒体が自発光型表示シートである座席袖仕切り。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、情報表示媒体が、例えば有機EL等の自発光型表示シートであることにより、パーテーションボードに、自発光型表示シートに表示された情報の表示機能を与えるものとなる。又、自発光型表示シートの表示内容を適宜変更することで、乗客に様々な情報を提供するものとなる。
(12)上記(
2)から(11)項において、透過部の内層側に設けられた空間部が、前記情報表示媒体の外形に
倣った形状を有している車両の座席袖仕切り。
本項に記載の車両の座席袖仕切りは、透過部の内層側に設けられた空間部が、前記情報表示媒体の外形に
倣った形状を有していることから、情報表示媒体を空間部に差し込むことで、パーテーションボードに対する情報表示媒体の位置決めがなされるものとなる。