(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出する処理において、閾値未満の磁気レベルが検出されたとき、前記第2通帳を発行する処理に代えて、前記挿入された通帳が有する磁気ストライプに記憶された閾値未満の磁気レベルが検出された検出回数をインクリメントし、
前記挿入された通帳が有する磁気ストライプに記憶された前記検出回数を読書部で読み取り、
前記読み取り処理において読み取った前記検出回数が閾値回数以上のとき、前記発行部で前記第2通帳を発行する
ことを実行する請求項7に記載の自動取引方法。
前記検出する処理において、閾値未満の磁気レベルが検出されたとき、前記第2通帳を発行する処理に代えて、前記挿入された通帳に対応する検出回数をインクリメントする要求を、前記検出回数を要求に応じて通帳ごとに関連付けて記憶するホストに送信し、
前記ホストから前記挿入された通帳に対応する検出回数が閾値回数以上である通知を受信すると、前記発行部で前記第2通帳を発行する
ことを実行する請求項7に記載の自動取引方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態1]
実施形態1の自動取引システムについて説明する。
実施形態1は、自動取引装置に挿入された通帳が有する磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満のとき、ユーザに高保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態1の自動取引装置は、磁気ストライプの磁気不良を起こしやすいユーザに、磁界の影響を受けにくい高保磁力通帳を発行することができる。なお、高保磁力通帳は、低保磁力通帳と比較して磁界の影響を受けにくいので、磁気ストライプの磁気不良(磁気データの破壊)を起こしにくいという特徴がある。
【0015】
図1は、自動取引システムの一実施例を示す図である。
図1を参照して、自動取引システム100について説明する。
【0016】
自動取引システム100は、自動取引装置10と、ホストコンピュータ20(ホスト)とを備える。自動取引装置10と、ホストコンピュータ20とは、例えば、後述するコンピュータ装置700である。
【0017】
自動取引システム100では、
図1に示すように、1以上の自動取引装置10とホストコンピュータ20とが通信可能に接続されている。
図1では、一例として、ホストコンピュータ20が自動取引装置10a、自動取引装置10b、および自動取引装置10cの3台の自動取引装置10と接続されている。
【0018】
そして、ホストコンピュータ20は、各自動取引装置10と情報をやりとりすることにより各自動取引装置10を管理する。
【0019】
図2は、実施形態1における自動取引装置の一実施例を示す機能ブロック図である。
図2を参照して、自動取引装置10について説明する。
【0020】
自動取引装置10は、発行部11と、挿入部12と、読書部13と、検出部14と、制御部15と、通信部16と、表示部17とを備える。
【0021】
発行部11は、低保磁力の磁気ストライプを有する低保磁力通帳と、高保磁力の磁気ストライプを有する高保磁力通帳とを格納する。また、発行部11は、制御部15からの要求に応じて、低保磁力通帳と高保磁力通帳とを選択的に発行する。そして、発行部11は、通帳を発行すると、挿入部12より発行した通帳を排出させる。
【0022】
挿入部12は、ユーザからの通帳の挿入を受け付ける。そして、挿入部12は、通帳が挿入されると、挿入された通帳を読書部13に移動させる。また、挿入部12は、発行部11で発行された各種通帳を排出する。挿入部12は、例えば、通帳の有無を判定するセンサを有し、一部を外部に突き出すようにして排出した通帳がユーザに抜き取られたか否かを判定してもよい。そして、挿入部12は、例えば、ユーザに通帳が抜き取られたとき、制御部15に通帳が抜き取られたことを通知してもよい。
【0023】
読書部13は、挿入された通帳が有する磁気ストライプに記憶された磁気データを読み取る。また、読書部13は、挿入された通帳が有する磁気ストライプに磁気データを書き込む。読書部13は、例えば、磁気ヘッドでもよい。
【0024】
図3、
図4を参照して、通帳が有する磁気ストライプと、磁気ストライプに記憶される磁気データの一例を説明する。
【0025】
図3は、通帳の一例を示す図である。
図3に示すように、通帳30には、磁気ストライプ31が貼り付けられている。読書部13は、磁気ストライプ31に記憶された磁気データ200を読み取る。
【0026】
図4は、実施形態1における磁気データの一例を示す図である。
図4に示すように、磁気データ200には、例えば、店番と口座番号とを含む口座情報と、科目と、高保磁力情報とが格納されている。高保磁力情報とは、通帳30が高保磁力通帳であるか否かを示す情報である。そして、通帳30が有する磁気ストライプ31に格納された高保磁力情報がOFFのとき、通帳30が低保磁力通帳であることを示してもよい。また、通帳30が有する磁気ストライプ31に格納された高保磁力情報がONのとき、通帳30が高保磁力通帳であることを示してもよい。
【0027】
図2を参照して説明する。
検出部14は、挿入された通帳が有する磁気ストライプの磁気レベルを検出する。検出部14は、例えば、電圧センサであり、磁気ストライプに格納された磁気データ200を読み出したときの磁気ヘッドの出力電圧を測定してもよい。そして、検出部14は、例えば、設定された磁気ヘッドの特性を用いて、測定した出力電圧から磁気ストライプの磁気レベルを判定してもよい。このとき、検出部14は、例えば、測定した出力電圧の振幅の平均値を用いて磁気レベルを判定してもよい。なお、検出部14の構成は、上記の構成に限定されるものではなく、所定の基準にしたがった磁気レベルを検出できるものであれば、他の構成を用いてもよい。
【0028】
制御部15は、検出部14で閾値未満の磁気レベルが検出されたとき、発行部11に高保磁力通帳を発行させる制御をする。また、制御部15は、通帳繰越処理において、検出部14で閾値以上の磁気レベルが検出されたとき、発行部11に低保磁力通帳を発行させる制御をする。挿入された通帳を使用した取引(通帳繰越以外の処理)とは、例えば、通帳記帳処理、入出金処理などがある。
【0029】
ここで、閾値とは、例えば、検出部14が電圧センサであるとき、電圧値として設定されてもよい。また、閾値は、挿入された通帳が有する磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満であるとき、挿入された通帳を使用するユーザが磁気データ200を破壊しやすい(磁気データ200の磁気不良を起こしやすい)と判定するために設定される。なお、閾値は、上記に限定されるものではなく、ユーザが磁気データ200を破壊しやすいと判定できるものであれば、他の設定を用いてもよい。
【0030】
また、制御部15は、発行部11に高保磁力通帳を発行させるとき、ホストへ高保磁力通帳の発行許可要求を送信する。高保磁力通帳の発行許可要求には、例えば、読書部13で読み取られた磁気データ200が有する口座情報を含んでもよい。
【0031】
通信部16は、制御部15から入力された通信情報をホストコンピュータ20に送信する。また、通信部16は、ホストコンピュータ20から通信情報を受信し、受信した通信情報を制御部15に入力する。
【0032】
表示部17は、制御部15から出力される情報を表示する。表示部17は、例えば、通帳を使用した取引の情報を表示する。また、表示部17は、例えば、各種取引の選択画面を表示し、ユーザからの入力を受け付けてもよい。なお、表示部17は、例えば、タッチパネルであり、ユーザからの入力を直接受け付けてもよい。なお、表示部17は、例えば、タッチパネルでなくてもよい。この場合には、ユーザは、表示部17に表示された情報を参照し、図示しない操作キーで情報を入力してもよい。
【0033】
図5は、実施形態1におけるホストコンピュータの一実施例を示す機能ブロック図である。
【0034】
図5を参照して、ホストコンピュータ20について説明する。
ホストコンピュータ20は、制御部21と、通信部22と、記憶部23とを備える。
【0035】
制御部21は、自動取引装置10から、高保磁力通帳の発行許可要求を受信すると、発行許可要求に含まれる挿入された通帳の口座情報を用いて対応する元帳情報のレコード(以下、元帳データとも言う。)を検索する。また、制御部21は、挿入された通帳に対応する元帳データに、高保磁力通帳を用いていることを示す情報を格納する。そして、制御部21は、高保磁力通帳の発行許可通知を、通信部22を介して自動取引装置10に送信する。
【0036】
通信部22は、制御部21から入力された通信情報を自動取引装置10に送信する。また、通信部22は、自動取引装置10から通信情報を受信し、受信した通信情報を制御部21に入力する。
【0037】
記憶部23は、例えば、元帳情報300を記憶する。そして、元帳情報300には、例えば、
図6に示すように、通帳の口座情報と、暗証番号と、残高と、科目と、高保磁力情報とが関連付けられている元帳データが1つ以上格納されている。なお、
図6の元帳情報300には、口座ごとに1つの残高のみ記憶されているが、口座ごとに複数の取引における残高を、取引日時や入出金処理の種別などと関連付けて記憶してもよい。
【0038】
図7〜
図11は、実施形態1における自動取引装置の通帳を発行する処理を示すフローチャートである。
【0039】
図7〜
図11を参照して、実施形態1における自動取引装置の通帳を発行する処理を説明する。以下の説明では、一例として、通帳の記帳処理(通帳繰越以外の処理)中に、通帳の発行処理を受け付ける例を説明する。また、表示部17は、タッチパネルであるものとして説明する。
【0040】
図7を参照して説明する。
制御部15は、例えば、ユーザが近づくと、
図13に示す画面401を表示部17に表示して、ユーザに対して取引の選択を促す。なお、自動取引装置10は、図示しないセンサを備え、ユーザが表示部17に近づいたことを検知してもよい。
【0041】
制御部15は、ユーザが選択した取引が通帳記帳以外の場合は(S101にてNo)、各種選択された処理を実行する(S125)。そして、制御部15は、処理を終了する。
【0042】
一方、制御部15は、ユーザが通帳記帳を選択すると(S101にてYes)、
図14に示す画面402を表示部17に表示し、ユーザに対して通帳の挿入を要求する。
【0043】
そして、制御部15は、ユーザが通帳を挿入するまで待機する(S102にてNo)。
挿入部12は、ユーザから通帳が挿入されると(S102にてYes)、挿入された通帳を読書部13に移動させる。このとき、自動取引装置10は、ユーザからの暗証番号の入力を受け付けてもよい。
【0044】
読書部13は、挿入された通帳の磁気ストライプから磁気データ200を読み取る処理を実行する(S103)。制御部15は、読書部13で磁気データ200が読み取れないとき(S103にてNo)、S105の処理を実行する。読書部13で磁気データ200が読み取れないときとは、例えば、磁気データ200が破壊されたときに発生する。
【0045】
図8を参照して説明する。
読書部13は、挿入された通帳を挿入部12に移動させる。そして、挿入部12は、挿入された通帳の一部を外に排出する(S105)。なお、制御部15は、S103、S104に続いてS105を実行したとき、
図15に示す画面403を表示部17に表示してもよい。これにより、制御部15は、ユーザを窓口に誘導する。また、制御部15は、S126、S127に続いてS105を実行した場合、
図17に示す画面405を表示部17に表示する。これにより、制御部15は、ユーザに対して通帳の抜き取りを促す。さらに、制御部15は、S120に続いてS105を実行した場合、
図19に示す画面407を表示部17に表示する。これにより、制御部15は、ユーザに対して通帳の抜き取りを促す。
【0046】
そして、制御部15は、ユーザに通帳が抜き取られるまで待機する(S106にてNo)。挿入部12には、例えば、図示しない光学センサが備えられてもよい。そして、制御部15は、光学センサからの情報を取得することにより、通帳が挿入部12の挿入口にあるか否かを監視してもよい。これにより、制御部15は、通帳が抜き取られたか否かを判定してもよい。
【0047】
制御部15は、通帳が挿入口から抜きとられると(S106にてYes)、処理を終了する。
【0048】
図7を参照して説明する。
制御部15は、読書部13で磁気データ200が読み取れたとき(S103にてYes)、挿入された通帳に記帳ができるか否かを判定する(S104)。挿入された通帳に記帳ができない一例としては、以下にあげる例がある。磁気データ200には、例えば、図示しない、次に記帳するページと行とを示す記帳情報が格納されている。そして、制御部15は、挿入された通帳の開かれたページが記帳情報に示されたページに一致しているか否かを判定する。制御部15は、挿入された通帳の開かれたページと、記帳情報に示されたページとが一致しないとき、記帳ができないと判定してもよい。ただし、制御部15は、上記の構成に限定されるものではなく、所定の基準にしたがって記帳可否を判定できるものであれば、他の判定基準を用いてもよい。
【0049】
制御部15は、挿入された通帳に記帳ができないと判定したとき(S104にてNo)、
図8に示すS105の処理を実行し、ユーザに通帳を返却する。
【0050】
図9を参照して説明する。
制御部15は、挿入された通帳に記帳ができると判定したとき(S104にてYes)、ホストコンピュータ20に挿入された通帳の記帳許可要求を送信する(S107)。通帳の記帳許可要求には、磁気ストライプから読み取った口座情報が含まれてもよい。
【0051】
そして、制御部15は、ホストコンピュータ20から記帳許可通知を受信するまで待機する(S108にてNo)。このとき、制御部15は、
図16に示す画面404を表示部17に表示して、ユーザに処理中であることを通知する。ホストコンピュータ20は、例えば、自動取引装置10から記帳許可要求を受信すると、元帳情報300を検索して、記帳許可要求に含まれる口座情報に対応する元帳データを取得する。そして、ホストコンピュータ20は、取得した元帳データを含む記帳許可通知を自動取引装置10に送信する。
【0052】
制御部15は、ホストコンピュータ20から、挿入された通帳の記帳許可通知を受信すると(S108にてYes)、記帳許可通知に含まれる元帳データに格納された残高を挿入された通帳に記帳する(S109)。なお、記帳許可通知に含まれるデータには、例えば、複数の取引における各残高と、各取引日時と、各入出金処理の種別とを関連付けた情報を格納してもよい。この場合、制御部15は、データに格納された各残高と、各取引日時と、各入手金処理の種別とを関連付けて、挿入された通帳に記帳してもよい。
【0053】
そして、制御部15は、挿入された通帳が有する磁気ストライプの磁気レベルを検出部14に検出させる制御をする。
【0054】
制御部15は、検出部14で検出された、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満であるか否かを判定する(S110)。
【0055】
制御部15は、検出部14で検出された、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値以上であるとき(S110にてNo)、挿入された通帳が有する磁気ストライプに格納された磁気データ200を更新する(S126)。そして、制御部15は、S105の処理を実行する。すなわち、制御部15は、ユーザに挿入された通帳を返却し、挿入された通帳を引き続き利用させる。なお、磁気データ200を更新する処理は、例えば、S109の処理を行った結果、次に残高などを記帳するページと行とを示す記帳情報を、磁気データ200に格納する処理を含んでもよい。
【0056】
制御部15は、検出部14で検出された、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満であるとき(S110にてYes)、通帳の繰越が可能か否かを判定する(S111)。通帳の繰越ができないときとは、例えば、発行部11に高保磁力通帳の在庫がないときなどがある。
【0057】
制御部15は、通帳の繰越ができないとき(S111にてNo)、挿入された通帳が有する磁気ストライプに格納された磁気データ200を更新する(S126)。そして、制御部15は、S105の処理を実行する。すなわち、制御部15は、ユーザに挿入された通帳を返却し、挿入された通帳を引き続き利用させる。
【0058】
制御部15は、通帳の繰越が可能であるとき(S111にてYes)、挿入された通帳が有する磁気ストライプに格納された磁気データ200を更新する(S112)。そして、S113の処理を実行する。
【0059】
図10を参照して説明する。
ホストコンピュータ20に高保磁力通帳の発行許可要求を送信する(S113)。
【0060】
そして、制御部15は、ホストコンピュータ20から高保磁力通帳の発行許可通知を受信するまで待機する(S114にてNo)。このとき、制御部15は、
図16に示す画面404を表示部17に表示して、ユーザに処理中であることを通知する。
【0061】
制御部15は、ホストコンピュータ20から高保磁力通帳の発行許可通知を受信すると(S114にてYes)、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気データ200を破壊する(S115)。磁気データ200を破壊するとは、例えば、読書部13により、磁気ストライプに格納されるビット列をすべて0に更新するなどして、磁気データ200が何も示さない状態にすることである。
【0062】
そして、制御部15は、挿入された通帳を退避する(S116)。挿入された通帳を退避するとは、例えば、図示しない退避部に挿入された通帳を一時的に保管することである。なお、退避部に保管された通帳は、旧通帳として扱われ、後述するS120に続くS105の処理において挿入部12から排出される。
【0063】
制御部15は、発行部11に高保磁力通帳を発行させて、発行した高保磁力通帳を読書部13に移動させる制御をする(S117)。
【0064】
そして、制御部15は、読書部13を制御して、発行した高保磁力通帳の有する磁気ストライプに、挿入された通帳の磁気ストライプから読み取った磁気データ200を書き込みさせる(S118)。このとき、制御部15は、読書部13を制御して、磁気データ200に格納する記帳情報として、発行した高保磁力通帳の最初のページの最初の行を示す情報を書き込ませてもよい。なお、ホストコンピュータ20から受信した発行許可通知に、挿入された通帳に対応するデータが含まれる場合、制御部15は、読書部13を制御して、発行した高保磁力通帳の有する磁気ストライプに、データに格納された情報を書き込ませてもよい。また、ホストコンピュータ20から受信した発行許可通知に、挿入された通帳に対応する元帳データが含まれる場合、制御部15は、読書部13を制御して、元帳データに格納された情報を高保磁力通帳に記帳させてもよい。
【0065】
図11を参照して説明する。
読書部13は、発行した高保磁力通帳を挿入部12に移動させる(S119)。
【0066】
そして、挿入部12は、発行した通帳の一部を外に排出する。また、制御部15は、
図18に示す画面406を表示部17に表示して、発行した高保磁力通帳の抜き取りを促すとともに、つづいて挿入した通帳が排出されることをユーザに通知する。
【0067】
制御部15は、ユーザによる通帳の抜き取りが行われるまで待機する(S120にてNo)。
【0068】
制御部15は、通帳が挿入口から抜きとられると(S120にてYes)、S105の処理を実行する。
【0069】
図12は、実施形態1におけるホストの要求処理を示すフローチャートである。
図12を参照して、実施形態1におけるホストの応答処理を説明する。
【0070】
ホストコンピュータ20の制御部21は、自動取引装置10から送信される高保磁力通帳の発行許可要求を受信するまで待機する(S121にてNo)。
【0071】
制御部21は、高保磁力通帳の発行許可要求を受信すると(S121にてYes)、発行許可要求に含まれる口座情報を用いて、自動取引装置へ挿入された通帳に対応する元帳データを検索する(S122)。
【0072】
制御部21は、S122で検索された元帳データに格納される高保磁力情報をONにする(S123)。
【0073】
そして、制御部21は、通信部22を介して、自動取引装置10へ高保磁力通帳の発行許可通知を送信する(S124)。また、ホストコンピュータ20から送信される発行許可通知は、S122で検索された、挿入された通帳に対応する元帳データを含んでもよい。この場合、自動取引装置10は、ホストコンピュータ20から受信した発行許可通知に含まれている元帳データをに格納された情報を、発行した高保磁力通帳に記帳してもよい。
【0074】
制御部15は、
図9のS110においてNoのとき(挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値以上であるとき)、挿入された通帳を使用するユーザが磁気データ200を破壊しにくいと判定してもよい。このとき、制御部15は、通帳繰越処理が実行されている場合、ユーザに対して低保磁力通帳を発行する制御をしてもよい。通帳繰越処理は、通帳の最終ページの最終行を印字したときや、自動取引装置10が通帳繰越機であるときに実行される処理である。
【0075】
[実施形態2]
実施形態2の自動取引システムについて説明する。
実施形態2は、通帳を用いた取引において、自動取引装置10に挿入された通帳の磁気レベルが閾値未満の場合であった検出回数をカウントし、通帳の磁気ストライプに格納する。そして、自動取引装置10は、通帳の磁気ストライプに格納された検出回数が閾値回数以上となると、ユーザに高保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態2の自動取引装置10は、実施形態1よりも精度よく磁気ストライプの磁気不良を起こしやすいユーザを判定し、そのユーザに磁界の影響を受けにくい高保磁力通帳を発行することができる。
【0076】
図20は、実施形態2における磁気データの一例を示す図である。
磁気データ500には、例えば、
図20に示すように、店番と口座番号とを含む口座情報と、科目と、高保磁力情報と、磁気レベルカウンタが格納されている。磁気レベルカウンタとは、自動取引装置10に通帳が挿入されたとき、検出部14で閾値未満の磁気レベルが検出された検出回数を示す。
【0077】
図2を参照して、実施形態1にはない実施形態2の自動取引装置の機能について説明する。なお、実施形態1と実施形態2の自動取引装置10の構成は、同じである。また、実施形態1と実施形態2のホストコンピュータ20の構成は、同じである。
【0078】
制御部15は、検出部14で閾値未満の磁気レベルが検出されたとき、挿入された通帳が有する磁気ストライプに記憶された磁気データ500に格納された検出回数をインクリメントする。そして、制御部15は、読書部13で読み取られた検出回数が閾値回数以上のとき、発行部11に高保磁力通帳を発行させる制御をする。
【0079】
閾値回数には、例えば、1回以上の任意の数を設定してもよい。なお、閾値回数は、増加させるほど、磁気ストライプの磁気不良を起こしやすいユーザを精度よく判定できる。ただし、閾値回数は、増加させるほど、磁気ストライプの磁気不良を起こしやすいユーザであると判定するまでの取引回数が増加する。これらの点を考慮して、閾値回数は設定される。
【0080】
また、制御部15は、通帳繰越処理において、読書部13で読み取られた検出回数が閾値回数未満のとき、発行部11に低保磁力通帳を発行させる制御をする。
【0081】
図21、
図22は、実施形態2における自動取引装置の通帳を発行する処理を示すフローチャートである。
【0082】
図21、
図22を参照して、実施形態2における自動取引装置の通帳を発行する処理を説明する。
図21、
図22では、実施形態1と同じ処理に同じ符号を付与している。以下の説明では、実施形態1と同じ処理について説明を省略する。
【0083】
図21を参照して説明する。
制御部15は、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満であるか否かを判定する(S110)。そして、制御部15は、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満であるとき(S110にてYes)、挿入された通帳の磁気ストライプに格納された磁気レベルカウンタをインクリメントする(S201)。
【0084】
図22を参照して説明する。
そして、制御部15は、挿入された通帳の磁気ストライプに格納された磁気レベルカウンタが閾値回数以上となったか否かを判定する(S202)。
【0085】
制御部15は、磁気レベルカウンタが閾値回数以上のとき(S202にてYes)、S111の処理を実行する。また、制御部15は、磁気レベルカウンタが閾値回数未満のとき(S202にてNo)、挿入された通帳が有する磁気ストライプに格納された磁気データ200を更新する(S127)。そして、制御部15は、S105の処理を実行する。すなわち、制御部15は、ユーザに挿入された通帳を返却し、挿入された通帳を引き続き利用させる。
【0086】
制御部15は、
図22のS202においてNoのとき(磁気レベルカウンタが閾値回数未満のとき)、通帳繰越処理が実行されている場合、発行部11に低保磁力通帳を発行させる制御をしてもよい。
【0087】
[実施形態3]
実施形態3の自動取引システムについて説明する。
実施形態3は、通帳を用いた取引において、自動取引装置に挿入された通帳の磁気レベルが閾値未満の場合であった検出回数をカウントし、ホストコンピュータに記憶させる。そして、自動取引装置は、ホストコンピュータ20に記憶させた検出回数が閾値回数以上となると、ユーザに高保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態3の自動取引装置は、実施形態1よりも精度よく磁気ストライプの磁気不良を起こしやすいユーザを判定し、そのユーザに磁界の影響を受けにくい高保磁力通帳を発行することができる。
【0088】
図23は、実施形態3におけるホストコンピュータの一実施例を示す機能ブロック図である。
【0089】
図23を参照して、実施形態1にはない実施形態3の自動取引装置の機能について説明する。なお、実施形態1と実施形態3の自動取引装置の構成は、同じである。そして、実施形態3のホストコンピュータ30は、元帳情報300に代えて、磁気レベルカウンタを格納する元帳情報600を記憶部24に記憶している点で、実施形態2のホストコンピュータ20と相違する。以下の説明では、実施形態3のホストコンピュータ30について、実施形態1のホストコンピュータ20と同じ構成には、同じ符号を付与する。そして、実施形態3のホストコンピュータ30が有する実施形態1のホストコンピュータ20と異なる機能について説明する。
【0090】
また、ホストコンピュータ30は、例えば、後述するコンピュータ装置700である。なお、
図1に示す自動取引システム100は、ホストコンピュータ20に代えて、ホストコンピュータ30を適用しても良い。
【0091】
制御部15は、検出部14で閾値未満の磁気レベルが検出されたとき、元帳情報600に格納されている、挿入された通帳に対応する検出回数をインクリメントするカウント要求をホストコンピュータ30に送信する。カウント要求には、読書部13で読み取った、挿入された通帳の磁気ストライプ(磁気データ200)に格納されている口座情報を含んでもよい。
【0092】
また、制御部15は、元帳情報600に格納された挿入された通帳に対応する検出回数が閾値回数以上であるとき、ホストコンピュータ30から送信される高保磁力通帳の発行許可通知を受信すると、発行部11に高保磁力通帳を発行させる制御をする。
【0093】
さらに、制御部15は、通帳繰越処理において、挿入された通帳に対応する検出回数が閾値回数未満であるとき、ホストコンピュータ30から送信される高保磁力通帳の発行なし通知を受信すると、発行部11に低保磁力通帳を発行させる制御をする。
【0094】
図24は、実施形態3における元帳情報の一例を示す図である。
元帳情報600には、例えば、
図24に示すように、店番と口座番号とを含む口座情報と、科目と、暗証番号と、残高と、高保磁力情報と、磁気レベルカウンタを含む1以上の元帳データが格納されている。
【0095】
図25、
図26は、実施形態3における自動取引装置の通帳を発行する処理を示すフローチャートである。
【0096】
図25、
図26を参照して、実施形態3における自動取引装置の通帳を発行する処理を説明する。
図25、
図26では、実施形態1および実施形態2と同じ処理に同じ符号を付与している。以下の説明では、実施形態1および実施形態2と同じ処理について説明を省略する。
【0097】
図25を参照して説明する。
制御部15は、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満であるか否かを判定する(S110)。そして、制御部15は、挿入された通帳の磁気ストライプの磁気レベルが閾値未満であるとき(S110にてYes)、ホストコンピュータ30に磁気レベルカウンタのカウント要求を送信する(S301)。
【0098】
図26を参照して説明する。
そして、制御部15は、元帳情報600に格納された、挿入された通帳に対応する検出回数が閾値回数以上であるとき、ホストコンピュータ30から送信される高保磁力通帳の発行許可通知を受信すると(S302にてYes)、S111の処理を実行する。
【0099】
また、制御部15は、元帳情報600に格納された、挿入された通帳に対応する検出回数が閾値回数未満であるとき、ホストコンピュータ30から送信される高保磁力通帳の発行なし通知を受信すると(S302にてNo)、S127の処理を実行する。そして、制御部15は、S105の処理を実行する。すなわち、制御部15は、ユーザに挿入された通帳を返却し、挿入された通帳を引き続き利用させる。
【0100】
制御部15は、
図26のS302においてNoのとき(磁気レベルカウンタが閾値回数未満のとき)、通帳繰越処理が実行されている場合、発行部11に低保磁力通帳を発行させる制御をしてもよい。
【0101】
図27、
図28は、実施形態3におけるホストの応答処理を示すフローチャートである。
【0102】
図27、
図28を参照して、実施形態3におけるホストコンピュータ30の応答処理を説明する。
図23を参照して、実施形態1にはない実施形態3のホストコンピュータ30の機能について説明する。
【0103】
図27、
図28では、実施形態1と同じ処理に同じ符号を付与している。以下の説明では、実施形態1と同じ処理について説明を省略する。
【0104】
図27を参照して説明する。
制御部21は、通信部22により、自動取引装置10から送信される高保磁力通帳の発行許可要求を受信しないとき(S121にてNo)、磁気レベルカウンタのカウント要求を受信したか否かを判定する(S303)。
【0105】
制御部21は、通信部22により、磁気レベルカウンタのカウント要求を受信しないとき(S303にてNo)、ホストコンピュータ30は、応答処理を終了する。
【0106】
図28を参照して説明する。
制御部21は、通信部22により、磁気レベルカウンタのカウント要求を受信すると(S303にてYes)、受信したカウント要求に含まれる口座情報に対応する元帳データを検索する(S304)。
【0107】
制御部21は、検索された元帳データに格納された磁気レベルカウンタをインクリメントする(S305)。
【0108】
そして、制御部21は、検索された元帳データに格納された磁気レベルカウンタが閾値回数以上であるか否かを判定する(S306)。
【0109】
制御部21は、検索された元帳データに格納された磁気レベルカウンタが閾値回数以上であるとき(S306にてYes)、自動取引装置10に高保磁力通帳の発行許可通知を送信する(S307)。そして、ホストコンピュータ30は、応答処理を終了する。
【0110】
制御部21は、検索された元帳データに格納された磁気レベルカウンタが閾値回数未満であるとき(S306にてNo)、自動取引装置10に高保磁力通帳の発行なし通知を送信する(S308)。そして、ホストコンピュータ30は、応答処理を終了する。
【0111】
図29は、コンピュータ装置の一実施例を示すブロック図である。
図29を参照して、自動取引装置10と、ホストコンピュータ20と、ホストコンピュータ30との構成を説明する。
【0112】
図29において、コンピュータ装置700は、制御回路701と、記憶装置702と、読書装置703と、記録媒体704と、通信インターフェイス705(通信I/F)と、入出力インターフェイス706(入出力I/F)と、表示装置707とネットワーク708とを備えている。さらに、コンピュータ装置700は、自動取引装置10であるとき、挿入口709と、発行装置710と、検出装置711とを備え、各構成要素は、バス712により接続されている。
【0113】
制御回路701は、コンピュータ装置700全体の制御をする。そして、制御回路701は、例えば、CPU、マルチコアCPU、FPGA(Field Programmable Gate Array)およびPLD(Programmable Logic Device)などである。制御回路701は、例えば、
図2において、制御部15として機能する。また、制御回路701は、例えば、
図5、
図23において、制御部21として機能する。なお、CPU、FPGA、およびPLDのキャッシュは、例えば、閾値や閾値回数を記憶してもよい。
【0114】
記憶装置702は、各種データを記憶する。そして、記憶装置702は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリや、HD(Hard Disk)などで構成される。記憶装置702は、例えば、
図5において、記憶部23として機能する。また、記憶装置702は、
図23において、記憶部24として機能する。そして、記憶装置702は、例えば、
図5に示す元帳情報300、および
図23に示す元帳情報600を記憶してもよい。
【0115】
また、ROMは、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAMは、制御回路701のワークエリアとして使用される。HDは、OS、アプリケーションプログラム、ファームウェアなどのプログラム、および各種データを記憶している。
【0116】
記憶装置702は、例えば、制御回路701を、
図1に示す制御部15として機能させる自動取引プログラムを記憶する。また、記憶装置702は、例えば、制御回路701を、
図5、
図23に示す制御部21として機能させる自動取引プログラムを記憶する。
【0117】
自動取引装置10は、通帳を発行する処理をするとき、記憶装置702に記憶された自動取引プログラムをRAMに読み出す。そして、自動取引装置10は、制御回路701で、RAMに読み出された自動取引プログラムを実行することにより、通帳を発行する処理を実行する。また、ホストコンピュータ20とホストコンピュータ30とは、ホストの応答処理をするとき、記憶装置702に記憶された自動取引プログラムをRAMに読み出す。そして、ホストコンピュータ20とホストコンピュータ30とは、制御回路701で、RAMに読み出された自動取引プログラムを実行することにより、ホストの応答処理を実行する。
【0118】
なお、自動取引プログラムは、制御回路701が通信インターフェイス705を介してアクセス可能であれば、ネットワーク708上のサーバが有する記憶装置に記憶されていてもよい。
【0119】
読書装置703は、制御回路701に制御され、着脱可能な記録媒体704のデータのリード/ライトを行なう。そして、読書装置703は、例えば、FDD(Floppy Disk Drive)、CDD(Compact Disc Drive)、DVDD(Digital Versatile Disk Drive)、BDD(Blu−ray(登録商標) Disk Drive)およびUSB(Universal Serial Bus)などである。
【0120】
また、読書装置703は、制御回路701に制御され、挿入された通帳が有する磁気ストライプの格納する情報のリード/ライトを行なう。そして、読書装置703は、例えば、磁気ヘッドである。また、読書装置703は、例えば、
図2において、読書部13として機能する。
【0121】
記録媒体704は、各種データを保存する。記録媒体704は、例えば、自動取引プログラムを記憶する。また、記録媒体704は、例えば、
図5に示す、元帳情報300を記憶してもよい。さらに、記録媒体704は、例えば、
図23に示す、元帳情報600を記憶してもよい。
【0122】
そして、記録媒体704は、読書装置703を介してバス712に接続され、制御回路701が読書装置703を制御することにより、データのリード/ライトが行なわれる。また、記録媒体704は、例えば、FD(Floppy Disk)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu−ray(登録商標) Disk)、フラッシュメモリおよび磁気ストライプなどである。
【0123】
通信インターフェイス705は、ネットワーク708を介してコンピュータ装置700と他の装置とを通信可能に接続する。通信インターフェイス705は、例えば、
図2において、通信部16として機能する。さらに、通信インターフェイス705は、例えば、
図5、
図23において、通信部22として機能する。
【0124】
入出力インターフェイス706は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、およびスキャナなどと接続され、接続された装置から各種情報を示す信号が入力されると、バス712を介して入力された信号を制御回路701に出力する。また、入出力インターフェイス706は、制御回路701から出力された各種情報を示す信号がバス712を介して入力されると、接続された各種装置に入力された信号を出力する。入出力インターフェイス706は、例えば、閾値と閾値回数の設定値の入力や、ユーザからの処理要求を受け付けてもよい。
【0125】
表示装置707は、例えば、入出力インターフェイス706に接続され、制御部15や制御部21から入力される信号に基づいて、各種情報を表示する。また、表示装置707は、例えば、例えばCRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、およびOELD(Organic Electroluminescence Display)などである。そして、表示装置707は、例えば、
図2において、表示部17として機能する。
【0126】
ネットワーク708は、例えば、LAN、無線通信、またはインターネットなどであり、コンピュータ装置700と他の装置を通信接続する。
【0127】
挿入口709は、通帳の挿入を受け付ける。また、挿入口709は、通帳を排出する。挿入口709は、例えば、
図2において、挿入部12として機能する。
【0128】
発行装置710は、低保磁力通帳と、高保磁力通帳とを格納し、制御回路701の要求に応じて、低保磁力通帳と高保磁力通帳とを発行する。そして、発行装置710は、発行した通帳を挿入口709に移動させ、挿入口709から通帳を排出する。発行装置710は、例えば、
図2において、発行部11として機能する。
【0129】
検出装置711は、読書装置703で読み込まれる磁気ストライプの磁気レベルを検出する。検出装置711は、例えば、電圧センサや電流センサである。そして、検出装置711は、例えば、
図2において、検出部14として機能する。
【0130】
以上のように、実施形態の自動取引装置10は、挿入された通帳が有する磁気ストライプの磁気レベルを検出し、閾値未満の磁気レベルが検出されたとき、ユーザに対して高保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態の自動取引装置10は、磁気データの磁気不良を起こしやすいユーザに高保磁力通帳を発行する。したがって、実施形態の自動取引装置10は、ユーザの使用状況に応じた通帳を発行することができる。
【0131】
実施形態の自動取引装置10は、閾値未満の磁気レベルが検出された回数を、挿入された通帳の磁気ストライプに記憶する。そして、実施形態の自動取引装置10は、挿入された通帳の磁気ストライプに記憶された閾値未満の磁気レベルが検出された回数が閾値回数以上になると、ユーザに対して高保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態の自動取引装置10は、一度きりの判定ではなく、複数回の判定により磁気データの磁気不良を起こしやすいユーザを判定する。したがって、実施形態の自動取引装置10は、精度良く磁気データの磁気不良を起こしやすいユーザを特定し、そのユーザに対して高保磁力通帳を発行することができる。
【0132】
実施形態の自動取引装置10は、閾値未満の磁気レベルが検出された回数を、挿入された通帳ごとに関連付けてホストコンピュータ30に記憶させる。そして、実施形態の自動取引装置10は、挿入された通帳に対応する検出回数が閾値回数以上であるとき、ホストコンピュータ30から送信される高保磁力通帳の発行許可通知を受信すると、ユーザに対して高保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態の自動取引装置10は、ホストコンピュータ30に、精度良く磁気データの磁気不良を起こしやすいユーザを特定させ、そのユーザに対して高保磁力通帳を発行することができる。
【0133】
実施形態の自動取引装置10は、通帳繰越以外の処理において、閾値以上の磁気レベルが検出されたとき、挿入された通帳を使用した取引を開始する制御をする。これにより、実施形態の自動取引装置10は、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して、通帳を使用した取引を実行することができる。
【0134】
実施形態の自動取引装置10は、通帳繰越処理において、閾値以上の磁気レベルが検出されたとき、低保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態の自動取引装置10は、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して、低保磁力通帳を発行することができる。したがって、実施形態の自動取引装置10は、店舗が在庫として低保磁力通帳を抱えている場合において、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して低保磁力通帳を発行し、在庫の低保磁力通帳を活用することができる。また、実施形態の自動取引装置10は、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して低保磁力通帳を発行するので、低保磁力通帳に比較して作成するコストの高い高保磁力通帳の発行枚数を抑制することができる。
【0135】
実施形態の自動取引装置10は、通帳繰越以外の処理において、挿入された通帳の磁気ストライプに格納されている閾値未満の磁気レベルの検出された回数が閾値回数未満のとき、挿入された通帳を使用した取引を開始する制御をする。これにより、実施形態の自動取引装置10は、精度良く磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザを判定し、そのユーザに対して通帳を使用した取引を実行することができる。
【0136】
実施形態の自動取引装置10は、通帳繰越処理において、挿入された通帳の磁気ストライプに格納されている閾値未満の磁気レベルの検出された回数が閾値回数未満のとき、低保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態の自動取引装置10は、精度良く磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザを判定し、そのユーザに対して低保磁力通帳を発行することができる。したがって、実施形態の自動取引装置10は、店舗が在庫として低保磁力通帳を抱えている場合において、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して低保磁力通帳を発行し、在庫の低保磁力通帳を活用することができる。また、実施形態の自動取引装置10は、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して低保磁力通帳を発行するので、低保磁力通帳に比較して作成するコストの高い高保磁力通帳の発行枚数を抑制することができる。
【0137】
実施形態の自動取引装置10は、通帳繰越以外の処理において、挿入された通帳に対応する検出回数が閾値回数未満であるとき、ホストから送信される高保磁力通帳の発行なし通知を受信すると、挿入された通帳を使用した取引を開始する制御をする。これにより、実施形態の自動取引装置10は、ホストコンピュータ30に精度良く磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザを判定させ、そのユーザに対して通帳を使用した取引を実行することができる。
【0138】
実施形態の自動取引装置10は、通帳繰越処理において、挿入された通帳の磁気ストライプに格納されている閾値未満の磁気レベルの検出された回数が閾値回数未満のとき、低保磁力通帳を発行する。これにより、実施形態の自動取引装置10は、ホストコンピュータ30に精度良く磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザを判定させ、そのユーザに対して低保磁力通帳を発行することができる。したがって、実施形態の自動取引装置10は、店舗が在庫として低保磁力通帳を抱えている場合において、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して低保磁力通帳を発行し、在庫の低保磁力通帳を活用することができる。また、実施形態の自動取引装置10は、磁気データの磁気不良を起こしにくいユーザに対して低保磁力通帳を発行するので、低保磁力通帳に比較して作成するコストの高い高保磁力通帳の発行枚数を抑制することができる。
【0139】
なお、本実施形態は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。