特許第5972302号(P5972302)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5972302オペレータ端末、携帯端末、指示送信方法、オペレータ端末用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5972302
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月17日
(54)【発明の名称】オペレータ端末、携帯端末、指示送信方法、オペレータ端末用プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20160804BHJP
   H04M 3/51 20060101ALI20160804BHJP
【FI】
   H04M11/00 301
   H04M3/51
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-32529(P2014-32529)
(22)【出願日】2014年2月24日
(65)【公開番号】特開2015-159392(P2015-159392A)
(43)【公開日】2015年9月3日
【審査請求日】2015年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−182701(JP,A)
【文献】 特開2006−260191(JP,A)
【文献】 特開2004−242244(JP,A)
【文献】 特開2012−109852(JP,A)
【文献】 特開2001−8192(JP,A)
【文献】 特開2014−14011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M11/00
H04M3/51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影機能を備えた携帯端末と通信可能に接続されたオペレータ端末であって、
前記携帯端末から、指示対象として撮影された連続した複数の静止画又は動画を受信する画像受信手段と、
前記携帯端末から受信した複数の静止画又は動画を個別の画像データとして表示する画像データ個別表示手段と、
オペレータから、前記表示した画像データのうち、一以上の画像データの選択を受け付ける画像データ選択受付手段と、
前記選択を受け付けた前記画像データ内の所定位置に、前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データの入力を受付ける指示データ受付手段と、
前記選択を受け付けた一以上の画像データと、前記入力を受け付けた指示データとを、前記携帯端末に送信する指示データ送信手段と、
を備えることを特徴とするオペレータ端末。
【請求項2】
前記個別の画像データとして、前記個別の画像データとして表示した二以上の画像データを接合することで、より大きな画像データを生成するパノラマ画像生成手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のオペレータ端末。
【請求項3】
前記指示データとは、前記オペレータ端末を利用するオペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための矢印のアイコン、図形、文字を含むマークであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオペレータ端末。
【請求項4】
撮影機能を備え、オペレータ端末と通信可能に接続された携帯端末であって、
指示対象となる物体について連続した複数の静止画又は動画を撮影する撮影手段と、
前記撮影した連続した複数の静止画又は動画を前記オペレータ端末に送信する画像送信手段と、
前記オペレータ端末から、一以上の画像データ及び前記オペレータが自身を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データを受信する指示データ受信手段と、
前記受信した一以上の画像データ及び指示データを表示部に表示する指示データ表示手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項5】
撮影機能を備えた携帯端末と通信可能に接続されたオペレータ端末が実行する遠隔指示方法であって、
前記携帯端末から、指示対象として撮影された連続した複数の静止画又は動画を受信するステップと、
前記携帯端末から受信した複数の静止画又は動画を個別の画像データとして表示するステップと、
オペレータから、前記表示した画像データのうち、一以上の画像データの選択を受け付けるステップと、
前記選択を受け付けた前記画像データ内の所定位置に、前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データの入力を受付けるステップと、
前記選択を受け付けた一以上の画像データと、前記入力を受け付けた指示データとを、前記携帯端末に送信するステップと、
を備えることを特徴とする指示送信方法。
【請求項6】
撮影機能を備えた携帯端末と通信可能に接続されたオペレータ端末に、
前記携帯端末から、指示対象として撮影された連続した複数の静止画又は動画を受信するステップ、
前記携帯端末から受信した複数の静止画又は動画を個別の画像データとして表示するステップ、
オペレータから、前記表示した画像データのうち、一以上の画像データの選択を受け付けるステップ、
前記選択を受け付けた前記画像データ内の所定位置に、前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データの入力を受付けるステップ、
前記選択を受け付けた一以上の画像データと、前記入力を受け付けた指示データとを、前記携帯端末に送信するステップ、
を実行させることを特徴とするオペレータ端末用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オペレータが、遠隔のユーザから送信された画像に基づいて指示を送信するためのリモートサポート方法、システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パソコンや電化製品の機器を操作する初心者に対して、公衆回線を利用したネットワークを経由したリモートサポートを行うことにより、クライアントのパソコンや電化製品について、直接、そのパソコンや電化製品にアクセスして、トラブル等の状況をサポート側が把握して、トラブル対応を行うことが知られている。
【0003】
また、スマートフォンのみならず、従来ネットワークには繋がっていなかった様々な機器がネットワークへの接続に対応し、別の機器と情報のやり取りを行いながら、高度な機能を提供する場面が増加している。
【0004】
例えば、サポート対象を携帯電話で撮影した動画データを受信することで、動画データ内のオブジェクトを認識し、オブジェクトに対する相対位置に基づいて入力された指示データを表示するリモートサポート方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−34315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1によれば、携帯電話機100は、サポート対象を撮影した動画データをオペレータ端末50に送信し、オペレータ端末50が、当該動画データを表示するとともに、サポート対象のオブジェクトデータを認識し、オペレータから指示データを受信し、当該指示データが入力されたオブジェクトデータに対する相対位置を相対位置データとして、指示データと関係づけて、指示データと相対位置データとを携帯電話機100に送信して、携帯電話機100が、サポート対象のライブ動画を表示し、ライブ動画内のオブジェクトデータの位置と、受信した相対位置データとに基づいて、受信した指示データを所定の場所に表示する。
【0007】
しかしながら特許文献1の手法では、ユーザが動画カメラ撮影に不慣れな場合などに、オペレータ所望の動画をユーザが撮影できない場合があり、ユーザの撮影手腕によってリモートサポートの質が上下してしまうという課題があった。
【0008】
そこで本発明者は、ユーザが撮影した動画を画像として、動画を時系列で一覧にした画像集、もしくは、パノラマ画像をオペレータに提示し、この中から所望する画像を抽出させることで、ユーザに指示を与えやすくできることに着目した。
【0009】
本発明は、携帯端末が撮影した複数の画像又は動画について、それを複数の画像データに分解し、又は分解後の画像データを大きな一枚の画像データに結合した上で、オペレータが一以上の画像データを選択し、指示データを入力する事で、遠隔にいる携帯端末のユーザに対して指示を送信できるオペレータ端末、携帯端末、指示送信方法、及びオペレータ端末用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0011】
第1の特徴に係る発明は、撮影機能を備えた携帯端末と通信可能に接続されたオペレータ端末であって、
前記携帯端末から、指示対象として撮影された連続した複数の静止画又は動画を受信する画像受信手段と、
前記携帯端末から受信した複数の静止画又は動画を個別の画像データとして表示する画像データ個別表示手段と、
オペレータから、前記表示した画像データのうち、一以上の画像データの選択を受け付ける画像データ選択受付手段と、
前記選択を受け付けた前記画像データ内の所定位置に、前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データの入力を受付ける指示データ受付手段と、
前記選択を受け付けた一以上の画像データと、前記入力を受け付けた指示データとを、前記携帯端末に送信する指示データ送信手段と、
を備えることを特徴とするオペレータ端末を提供する。
【0012】
第1の特徴に係る発明によれば、撮影機能を備えた携帯端末と通信可能に接続されたオペレータ端末は、前記携帯端末から、指示対象として撮影された連続した複数の静止画又は動画を受信し、前記携帯端末から受信した複数の静止画又は動画を個別の画像データとして表示し、オペレータから、前記表示した画像データのうち、一以上の画像データの選択を受け付け、前記選択を受け付けた前記画像データ内の所定位置に、前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データの入力を受付け、前記選択を受け付けた一以上の画像データと、前記入力を受け付けた指示データとを、前記携帯端末に送信する。
【0013】
第1の特徴に係る発明は、オペレータ端末のカテゴリであるが、指示送信方法及び、オペレータ端末用プログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【0014】
第2の特徴に係る発明は、前記個別の画像データとして、前記個別の画像データとして表示した二以上の画像データを接合することで、より大きな画像データを生成するパノラマ画像生成手段と、
を備えることを特徴とする第1の特徴に係る発明であるオペレータ端末を提供する。
【0015】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明であるオペレータ端末は、前記個別の画像データとして、前記個別の画像データとして表示した二以上の画像データを接合することで、より大きな画像データを生成する。
【0016】
第3の特徴に係る発明は、前記指示データとは、前記オペレータ端末を利用するオペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための矢印のアイコン、図形、文字を含むマークであることを特徴とする第1又は第2の特徴に係る発明であるオペレータ端末を提供する。
【0017】
第3の特徴に係る発明によれば、第1又は第2の特徴に係る発明であるオペレータ端末において、前記指示データとは、前記オペレータ端末を利用するオペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための矢印のアイコン、図形、文字を含むマークである。
【0018】
第4の特徴に係る発明は、撮影機能を備え、オペレータ端末と通信可能に接続された携帯端末であって、
指示対象となる物体について連続した複数の静止画又は動画を撮影する撮影手段と、
前記撮影した連続した複数の静止画又は動画を前記オペレータ端末に送信する画像送信手段と、
前記オペレータ端末から、一以上の画像データ及び指示データを受信する指示データ受信手段と、
前記受信した一以上の画像データ及び前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データを表示部に表示する指示データ表示手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末を提供する。
【0019】
第5の特徴に係る発明は、撮影機能を備えた携帯端末と通信可能に接続されたオペレータ端末が実行する遠隔指示方法であって、
前記携帯端末から、指示対象として撮影された連続した複数の静止画又は動画を受信するステップと、
前記携帯端末から受信した複数の静止画又は動画を個別の画像データとして表示するステップと、
オペレータから、前記表示した画像データのうち、一以上の画像データの選択を受け付けるステップと、
前記選択を受け付けた前記画像データ内の所定位置に、前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データの入力を受付けるステップと、
前記選択を受け付けた一以上の画像データと、前記入力を受け付けた指示データとを、前記携帯端末に送信するステップと、
を備えることを特徴とする指示送信方法を提供する。
【0020】
第6の特徴に係る発明は、撮影機能を備えた携帯端末と通信可能に接続されたオペレータ端末に、
前記携帯端末から、指示対象として撮影された連続した複数の静止画又は動画を受信するステップ、
前記携帯端末から受信した複数の静止画又は動画を個別の画像データとして表示するステップ、
オペレータから、前記表示した画像データのうち、一以上の画像データの選択を受け付けるステップ、
前記選択を受け付けた前記画像データ内の所定位置に、前記オペレータが前記携帯端末を利用するユーザに指示するための文字を含む指示データの入力を受付けるステップ、
前記選択を受け付けた一以上の画像データと、前記入力を受け付けた指示データとを、前記携帯端末に送信するステップ、
を実行させることを特徴とするオペレータ端末用プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、携帯端末が撮影した複数の画像又は動画について、それを複数の画像データに分解し、又は分解後の画像データを大きな一枚の画像データに結合した上で、オペレータが一以上の画像データを選択し、指示データを入力する事で、遠隔にいる携帯端末のユーザに対して指示を送信できるオペレータ端末、携帯端末、指示送信方法、及びオペレータ端末用プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、指示送信システム1の概要を説明するための概要図である。
図2図2は、指示送信システム1の全体構成図である。
図3図3は、携帯端末10、オペレータ端末150の機能ブロック図である。
図4図4は、携帯端末10、オペレータ端末150が実行する指示送信処理を示すフローチャート図である。
図5図5は、携帯端末10による対象物の撮影画面の一例である。
図6図6は、オペレータ端末150が画像データ及び指示データの入力を受け付ける画面の一例である。
図7図7は、携帯端末10に表示された指示データの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0024】
[指示送信システムの概要]
図1は、本発明の好適な実施形態である指示送信システム1について説明するための概要図である。この図1に基づいて、指示送信システム1について説明する。
【0025】
指示送信システム1において、はじめに、携帯端末10は、指示対象となる対象物50を撮影する(ステップS01)。ここで対象物50は単一でなくてもよい。
【0026】
ここで、撮影においては、複数の画像又は動画の撮影を行う(ステップS02)。例えばビデオ機能を利用して動画を撮影してもよいし、連写機能、パノラマ機能を利用して撮影を行ってもよいし、手動で複数枚の画像を撮影してよい。結果、図で示す様な連続写真、またはそれから構成される動画が撮影されたものとする。
【0027】
携帯端末10は、撮影した複数の画像又は動画をオペレータ端末150に送信する(ステップS03)。オペレータ端末150は、受信した複数の画像又は動画を個別の画像データとして画面に表示し、そのうち一以上の画像データの選択を受け付ける(ステップS04)。
【0028】
ここで、例えば動画は圧縮の方式等により、前フレームとの差分により表されている場合もあるものの、そうした場合であっても各フレームに相当する画像データを生成し、個別の画像データとして表示する。また、オペレータの操作に応じて、又は自動で、複数の画像データを結合し、パノラマ画像のような大きな画像データを新たに生成してもよい。
【0029】
オペレータ端末150は、選択された画像データについて、指示データの入力を受け付ける(ステップS05)。指示データは、図形、文字、音声等でオペレータがユーザに指示を行うデータであって、画像データと組み合わせて保存される。
【0030】
そして、オペレータ端末150は選択された画像データ及び指示データを携帯端末10に送信する(ステップS06)。携帯端末10は、受信した画像データ及び指示データを表示部に表示することで、ユーザに指示を伝える(ステップS07)。以上が、指示送信システム1の概要である。
【0031】
[指示送信システムのシステム構成]
図2は、本発明の好適な実施形態である指示送信システム1のシステム構成図である。指示送信システム1は、公衆回線網3(インターネット網や第3世代、第4世代通信網など)、携帯端末10、オペレータ端末150から構成される。指示送信システム1内の通信は、無線通信、有線通信を問わない。
【0032】
携帯端末10は、撮影機能及び後述の機能を備えた一般的な携帯情報端末であって、携帯電話、携帯情報端末、ネットブック端末、スレート端末、電子書籍端末、携帯型音楽プレーヤ等も含む。
【0033】
オペレータ端末150は、データ通信を行うことが可能で、後述の機能を備えた家庭用又は業務用の端末である。
【0034】
[各機能の説明]
図3は、携帯端末10、オペレータ端末150の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。
【0035】
携帯端末10は、制御部11として、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部12として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity)対応デバイス又は、第3世代移動通信システム等のIMT−2000規格に準拠した無線デバイス、そのほか無線通信規格に対応したデバイスを備える。
【0036】
また、携帯端末10は、入出力部13として、制御部で制御したデータや画像を出力表示する表示部を備え、かつ、ユーザやサポート者からの入力を受付けるタッチパネルやキーボード、マウス等とともに、撮影機能を有するデバイスを備える。
【0037】
携帯端末10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことで、通信部12と協働して、画像送信モジュール14、指示データ受信モジュール15を実現する。また、携帯端末10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことで、入出力部13と協働して、撮影モジュール16、指示データ表示モジュール17を実現する。
【0038】
オペレータ端末150は、同様に、制御部151として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部152として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイスを備える(有線であってもよい)。加えて、オペレータ端末150は、入出力部153として、制御部で制御したデータや画像を出力表示する表示部を備え、かつ、ユーザやサポート者からの入力を受付けるタッチパネルやキーボード、マウス等を備える。
【0039】
オペレータ端末150の制御部151が所定のプログラムを読み込むことで、通信部152と協働して、画像受信モジュール154、指示データ送信モジュール155を実現する。また、オペレータ端末150の制御部151が所定のプログラムを読み込むことで、入出力部153と協働して、画像データ個別表示モジュール156、画像データ選択受付モジュール157、指示データ受付モジュール158、パノラマ画像生成モジュール159を実現する。
【0040】
[指示送信処理]
図4は、携帯端末10、オペレータ端末150が実行する指示送信処理のフローチャートである。上述した各装置のモジュールが行う処理について、本処理にて併せて説明する。
【0041】
指示送信システム1において、はじめに、携帯端末10の撮影モジュール16は、指示対象となる対象物50を撮影する(ステップS11)。ここで、撮影においては、複数の画像又は動画の撮影を行う。例えばビデオ機能を利用して動画を撮影してもよいし、連写機能、パノラマ機能を利用して撮影を行ってもよいし、手動で複数枚の画像を撮影してよい。また、撮影モジュール16によって、パノラマ写真を撮影するような指示が表示されてもよい。
【0042】
図5は、携帯端末10による対象物の撮影画面の一例である。携帯端末10において、撮影マーク51が表示され、ファインダー越しに対象物52が見えているとする。ここで、動画又は連続写真を撮るため、画面には撮影指示53が表示され、ユーザの撮影手腕に依存せず、必要な画像データが撮影できるようになっている。
【0043】
次に携帯端末10の画像送信モジュール14は、撮影した複数の画像又は動画をオペレータ端末150に送信する(ステップS12)。オペレータ端末150の画像受信モジュール154は、送信された複数の画像又は動画を受信する(ステップS13)。
【0044】
次に、オペレータ端末150の画像データ個別表示モジュール156は、複数の画像又は動画を個別の画像データとして画面に表示する(ステップS14)。ここで、例えば動画は圧縮の方式等により、前フレームとの差分により表されている場合もある。そうした場合であっても、画像データ個別表示モジュール156は、各フレームに相当する画像データを生成し、個別の画像データとして表示する。また、パノラマ画像生成モジュール159は、オペレータの操作に応じて、又は自動で、複数の画像データを結合し、パノラマ画像のような大きな画像データを新たに生成してもよい。
【0045】
続いて、オペレータ端末150の画像データ選択受付モジュール157は、個別に表示した画像データについて選択を受け付ける(ステップS15)。
【0046】
そして、オペレータ端末150は、選択された画像データについて、指示データの入力を受け付ける(ステップS16)。指示データは、矢印、図形、文字、音声等でオペレータがユーザに指示を行うデータであって、画像データと組み合わせて保存される。
【0047】
図6は、オペレータ端末150が画像データ及び指示データの入力を受け付ける画面の一例である。図6において個別の画像データ61が表示され、画像の選択状態を示す点線62と、選択された画像63が表示されている。また、オペレータから入力を受け付けた文字や図形の指示データ64が、携帯端末10上に表示されるのと同様に画面上に表示されている。
【0048】
その後、オペレータ端末150の指示データ送信モジュール155は、選択された画像データ及び指示データを携帯端末10に送信する(ステップS17)。携帯端末10の指示データ受信モジュール15は、送信された画像データ及び指示データを受信する(ステップS18)。
【0049】
最後に、携帯端末10の指示データ表示モジュール17は、受信した画像データ及び指示データを表示部に表示する(ステップS18)。これにより、携帯端末10の利用者たるユーザに、オペレータからの指示が伝えられる。
【0050】
図7は、携帯端末10に表示された指示データの一例である。選択された画像データ71とともに、文字72と図形73が表示されている。また、選択された画像データが複数であった場合として、他の画像データ74、及び画像データ74に結びつけられた矢印75が表示される。
【0051】
以上が、指示送信処理の手順である。
【0052】
なお、上述の説明では、携帯端末10によるパノラマ画像の撮影等を行っているが、これの代替として、携帯端末10で撮影した画像を、3次元フォトグラフィーに再現(Scn3D等の画像処理技術)してもよい。すなわち、家電製品などの対象物の周辺360度を撮影した画像を変換することで、コンピュータ内で360度回転可能なオブジェクトを生成する。この処理されたオブジェクトを、オペレータ端末150が操作して、所定の箇所に指示を加えることで、オペレータがユーザに指示をしてもよい。
【0053】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0054】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0055】
1 指示送信システム、3 公衆回線網、10 携帯端末、150 オペレータ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7