特許第5973071号(P5973071)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5973071プログラマブルコントローラシステム、そのプログラマブル表示器、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5973071
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】プログラマブルコントローラシステム、そのプログラマブル表示器、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20160809BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20160809BHJP
【FI】
   G05B19/05 L
   G06F3/048
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-522282(P2015-522282)
(86)(22)【出願日】2013年6月10日
(86)【国際出願番号】JP2013065999
(87)【国際公開番号】WO2014199434
(87)【国際公開日】20141218
【審査請求日】2015年9月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】591016253
【氏名又は名称】発紘電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】青山 修士
【審査官】 後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−283006(JP,A)
【文献】 特開2001−344249(JP,A)
【文献】 特開平5−260219(JP,A)
【文献】 特開2008−33574(JP,A)
【文献】 特開2002−182708(JP,A)
【文献】 特開平6−124291(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/05
G06F 3/048
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプログラマブル表示器が相互に通信可能なシステムであって、
各プログラマブル表示器は、
任意のコメントを入力させる入力手段と、
該入力されたコメントをテキストデータに変換する文字認識手段と、
該テキストデータに基づいて送信先に決定された端末に、該テキストデータを送信するコメント転送手段と、
を有することを特徴とするプログラマブルコントローラシステム。
【請求項2】
前記プログラマブル表示器は、
予め任意の1以上のキーワードが登録されると共に、各キーワード毎にコメント転送先が登録されるキーワード記憶手段と、
前記テキストデータに前記キーワードが含まれる場合、該キーワードに対応する前記コメント転送先に基づいて前記端末を決定する送信先決定手段とを更に有し、
前記コメント転送手段は、該送信先決定手段で決定された前記端末に対して、前記テキストデータを送信することを特徴とする請求項1記載のプログラマブルコントローラシステム。
【請求項3】
前記送信先決定手段は、複数の前記キーワードが前記テキストデータに含まれる場合、該各キーワードに対応する前記コメント転送先のAND条件に基づいて、前記端末を決定することを特徴とする請求項2記載のプログラマブルコントローラシステム。
【請求項4】
前記端末は、他のプログラマブル表示器あるいは任意の情報処理装置であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプログラマブルコントローラシステム。
【請求項5】
前記任意の情報処理装置は、パーソナルコンピュータまたはストレージデバイスまたは携帯電話端末であることを特徴とする請求項4記載のプログラマブルコントローラシステム。
【請求項6】
前記プログラマブル表示器は、
別のプログラマブル表示器から送信された前記テキストデータを受信するコメント受信手段と、
該受信したテキストデータを表示するコメント表示手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1〜3、5の何れかに記載のプログラマブルコントローラシステム。
【請求項7】
複数のプログラマブル表示器が相互に通信可能なシステムにおける該プログラマブル表示器であって、
任意のコメントを入力させる入力手段と、
該入力されたコメントをテキストデータに変換する文字認識手段と、
該テキストデータに基づいて送信先に決定された端末に、該テキストデータを送信するコメント転送手段と、
を有することを特徴とするプログラマブル表示器。
【請求項8】
予め任意の1以上のキーワードが登録されると共に、各キーワード毎にコメント転送先が登録されるキーワード記憶手段と、
前記テキストデータに前記キーワードが含まれる場合、該キーワードに対応する前記コメント転送先に基づいて前記端末を決定する送信先決定手段とを更に有し、
前記コメント転送手段は、該送信先決定手段で決定された前記端末に対して、前記テキストデータを送信することを特徴とする請求項7記載のプログラマブル表示器。
【請求項9】
複数のプログラマブル表示器が相互に通信可能なシステムにおける該プログラマブル表示器のコンピュータを、
任意のコメントを入力させる入力手段と、
該入力されたコメントをテキストデータに変換する文字認識手段と、
該テキストデータに基づいて送信先に決定された端末に、該テキストデータを送信するコメント転送手段、
として機能させる為のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラマブル表示器等に関する。
【背景技術】
【0002】
プログラマブル表示器は、一般的に、PLC(Programmable Logic Controller)本体や温度調節装置等の各種接続機器と接続して、これら接続機器の状態表示を行う数値表示やランプ等のアイテムや、ユーザが任意の指示を出す為のスイッチ等のアイテムの画像を表示する。尚、アイテムは、画面部品等とも呼ばれている。プログラマブル表示器の画面(操作表示画面)には、通常、複数の画面部品(アイテム)の画像が表示される。
【0003】
この様な操作表示画面を表示する為のデータ等(画面データ等)は、予め支援装置において開発者等によって任意に作成されて、支援装置からプログラマブル表示器にダウンロードされている。
【0004】
上記画面データには、上記各アイテム毎に、そのアイテムの画像や表示位置座標、更に後述する外部メモリの所定領域のアドレス(割当メモリアドレス)等のデータが含まれている。更に何らかのプログラム等が含まれている場合もある。尚、上記アイテムの画像は、例えばスイッチの画像やランプの画像などである。
【0005】
上記各アイテム(画面部品)は、例えば、それぞれが任意の接続機器の任意の構成要素に対応して、当該構成要素の状態表示を行ったり、当該構成要素のON/OFFの指示を受け付けるものである。例えば、温度調節装置の温度測定値を数値表示するアイテムの場合、随時、現在の温度を数値で表示することになる。
【0006】
上記各種アイテムに係る表示制御は、上記各アイテム毎に、例えば定期的に所定の処理を実行することで実現される。所定の処理とは、例えば、接続機器内のメモリデバイスの上記所定領域の格納データを読出して、この格納データに基づいてアイテムの表示内容を決定・表示する処理(表示リフレッシュ処理)等である。尚、上記接続機器内のメモリデバイスを外部メモリと呼んでもよい。また、外部メモリの上記所定領域を、アイテムの割当メモリ領域と呼んでもよい。
【0007】
尚、接続機器は、随時、上記外部メモリの所定領域の格納データを更新している。例えば上記温度調節装置において上記温度測定値を随時更新している。
また、例えば特許文献1に記載の従来技術がある。
【0008】
特許文献1における従来技術では、表示装置の画面に表示する文字列は、表示装置専用の編集ソフトウェアを使用してパーソナルコンピュータで作成して、これを表示装置に転送していた。これに対して、特許文献1の発明では、上記表示装置専用の編集ソフトウェアを使用して文字列を作成する必要がなくなる。これは、プログラマブルコントローラのユーザプログラムに付されるコメントが、表示装置の画面に表示する文字列とが、殆ど同じとなる場合が多いことを利用する。すなわち、引用文献1の発明の表示装置は、プログラマブルコントローラのユーザプログラム上のデバイスに付されたコメント等を、プログラマブルコントローラから読み込んで表示画面に表示する。
【特許文献1】特開2000−214921号公報
【発明の開示】
【0009】
ここで、複数台のプログラマブル表示器が設置される場合がある。例えば工場等において、複数の製造工程から成り、各工程毎に1台以上の接続機器と1台以上のプログラマブル表示器が設置されている場合がある。更に、各プログラマブル表示器が、LAN等の何らかのネットワークに接続されており、相互に通信可能となっている場合がある。例えば、この様な構成のシステム(プログラマブルコントローラシステム)において、従来、下記のような作業が行われる場合があった。
【0010】
従来、プログラマブル表示器においてユーザが任意のコメントを手書き入力する場合がある。更に、この手書き入力コメントを他のプログラマブル表示器に通知して表示等させる場合がある。これは、例えば、上流工程で何らかのトラブルがあった場合、そのプログラマブル表示器においてユーザがトラブル内容をコメント入力することで、このコメントが下流工程のプログラマブル表示器のユーザに通知され、以って下流工程のユーザはトラブル発生と内容を知ることができる。尚、通知先となるプログラマブル表示器は、1つとは限らず、複数となる場合もあり、場合によっては多数となる場合も有り得る。
【0011】
プログラマブル表示器は、通常、タッチパネル操作が行われるものであり、上記コメントの入力はタッチパネル上での手書き入力となる。従来では、この手書き入力データをそのまま、他のプログラマブル表示器へ転送していた。つまり、上記手書きコメントは、例えばビットマップデータの形で他のプログラマブル表示器へ転送されていた。
【0012】
よって、他のプログラマブル表示器では、手書き文字のコメントが表示されることになる。この為、場合によっては非常に読み難くなることになる。また、手書き文字の為、コメントの文字数を多くすることは困難である。
【0013】
また、コメント通知元のプログラマブル表示器のユーザは、コメント通知先となる1以上の他のプログラマブル表示器を判断したうえで、通知先として指定する操作を行う必要があり、場合によっては非常に手間が掛かっていた。
【0014】
本発明の課題は、プログラマブル表示器に係わり、手書きコメントをテキストデータに変換して他のプログラマブル表示器に通知することができ、更に、コメント内容に基づいて通知先のプログラマブル表示器を自動判別して通知することができるプログラマブル表示器等を提供することである。
【0015】
本発明のプログラマブルコントローラシステムは、複数のプログラマブル表示器が相互に通信可能なシステムであって、各プログラマブル表示器は例えば下記の構成要素を有する。
【0016】
・任意のコメントを手書き入力させる手書き入力手段;、
・該手書き入力されたコメントを文字認識してテキストデータに変換する文字認識手段;、
・該テキストデータに基づいて送信先に決定された他のプログラマブル表示器に、該テキストデータを送信するコメント転送手段;
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本例のプログラマブルコントローラシステムの概略構成図である。
図2】本例のプログラマブル表示器の構成例である。
図3】本システムのソフトウェア構成図である。
図4】手書きメモ入力ウィンドウ40の具体例である。
図5】(a)、(b)は、テキストデータの送信先となる他のプログラマブル表示器の表示例である。
図6】プログラマブル表示器の処理フローチャート図(その1)である。
図7】プログラマブル表示器の処理フローチャート図(その2)である。
図8】プログラマブル表示器の処理フローチャート図(その3)である。
図9】(a)、(b)は、各種データの具体例である。
図10】本例のプログラマブル表示器の機能ブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例のプログラマブル表示器1を含むシステム全体の概略構成図である。
図1に示すプログラマブルコントローラシステムは、各種接続機器4と、通信ライン6を介して各種接続機器4に接続するプログラマブル表示器1とを有する。更に、プログラマブル表示器1が、通信ライン3を介して作画エディタ装置5(支援装置)に接続された構成であってもよい。但し、作画エディタ装置5は、必ずしもプログラマブル表示器1に接続されている必要があるわけではない。つまり、本発明の実施例では一例を示しているに過ぎない。尚、作画エディタ装置5を支援装置5と記す場合もあるものとする。
【0019】
プログラマブル表示器1には、複数の通信インタフェース2(通信ポート)が備えられており、各通信インタフェース2に接続された通信ライン3/通信ライン6によって各種接続機器4や作画エディタ装置5と接続されている。
【0020】
更に、プログラマブル表示器1は、LAN等の通信ネットワーク7等にも接続している。この通信ネットワーク7には、他の複数のプログラマブル表示器1も接続されている。つまり、プログラマブル表示器1は、この通信ネットワーク7を介して、他のプログラマブル表示器1と通信を行うことができる。勿論、その為には、プログラマブル表示器1には、IPアドレス等が割り当てられている。尚、この様な構成については、既に上記従来のプログラマブルコントローラシステムとして説明している。つまり、各プログラマブル表示器1は、それぞれ、例えば工場内の各工程毎に1台以上設置されている。また、図には示していないが、他のプログラマブル表示器1も、それぞれ、その工程における接続機器4等にも接続している。
【0021】
また、図示の例では、通信ネットワーク7には、更に、PC(パーソナルコンピュータ)8も接続しており、各プログラマブル表示器1は、PC(パーソナルコンピュータ)8とも通信可能となっている。尚、PC(パーソナルコンピュータ)8は、プログラマブル表示器1以外の何らかの情報処理端末を意味している。つまり、ここでは、プログラマブル表示器1の通信相手が、他のプログラマブル表示器1に限らないことを示している。特に、コメントの送信先は、他のプログラマブル表示器1に限らない。
【0022】
図2は、本例のプログラマブル表示器1の構成例である。
プログラマブル表示器1は、上述した従来例と略同様に上述した画面データ等に基づく操作表示画面の表示やそのリフレッシュ等を行う機能を有するが、更に下記の各機能も有する。すなわち、プログラマブル表示器1は、例えば、任意のコメントの手書き入力を行わせる機能や、この手書き入力コメントを文字認識することでテキストデータに変換する機能を有する。プログラマブル表示器1は、更に、このテキストデータを他のプログラマブル表示器1に通知する機能や、その際にテキストデータや予め登録されている情報等に基づいて送信先のプログラマブル表示器1を自動決定する機能などを有する。詳しくは後述する。
【0023】
図示のプログラマブル表示器1は、表示操作制御装置10と、タッチパネル18、ディスプレイ19、上記通信インタフェース2等を有する。
表示操作制御装置10は、CPU11、ROM12(フラッシュメモリ等)、RAM13、通信コントローラ14、グラフィックコントローラ15、タッチパネルコントローラ16等より成り、これらがバス17に接続されている。
【0024】
CPU11は、表示操作制御装置10全体を制御する中央処理装置(演算プロセッサ)である。CPU11は、ROM12に予め格納されているプログラム(例えば後述する本体プログラム21等)を実行することで、所定の演算処理を行う。例えば後述する各種フローチャート図の処理等を実行する。各種の演算結果は、例えばRAM13やROM12に格納される。
【0025】
また、ROM12には、上記背景技術で説明した画面データ(後述する画面データ22)等が格納されている。上記のように、画面データは、例えば上述したスイッチ、ランプ等の各アイテム毎に、そのアイテムの画像や表示位置座標や大きさ等の表示に係わるデータや、上記割当メモリアドレス等のデータすなわちメモリアクセスに係わるデータ等を有する。
【0026】
上記CPU11の処理には、例えば上記背景技術で説明した“各アイテム毎の割当メモリ領域の格納データ”を取得する処理等が含まれる。この処理は、上記の通り“外部メモリの所定領域の格納データ”を取得する処理と言うこともできる。
【0027】
また、上記CPU11の処理によって、例えば上記画面データや上記取得データ等に基づく表示対象データが、例えばRAM13上に展開(描画)される。なお、RAM13は不図示のビデオRAMなどで代用することができる。この描画に基づいてグラフィックコントローラ15が、ディスプレイ19上に上述した操作表示画面等を表示する。
【0028】
ディスプレイ19は、例えば液晶パネル等より成り、この液晶パネル上に重ねるようにしてタッチパネル18が設けられる。ディスプレイ19上には、基本的には、複数のアイテム画像が所定位置に配置されて成る上記操作表示画面が表示される。但し、所定のユーザ操作に応じて、後述する手書きメモ入力ウィンドウ40等も表示される。
【0029】
また、通信コントローラ14は、通信インタフェース2を介して、不図示のPLC本体等や温度調節装置等である接続機器4や作画エディタ装置5との通信を行う。
オペレータ等によるタッチパネル18上での押圧操作(タッチ)位置の検知結果は、タッチパネルコントローラ16を介してCPU11等に取り込まれて解析される。例えば各アイテムの上記表示位置座標や大きさのデータ等に基づいて、解析することになる。例えば、上記スイッチの画像の表示位置をオペレータ等がタッチすると、CPU11等は、このスイッチに対する操作が行われたものと解析することになる。また、所定の手書き入力領域上でのユーザ操作(手書き文字の入力)を検出することもできる。
【0030】
また、ROM12には、更に、本手法に係わる所定のアプリケーションプログラムが記憶されていてもよい。CPU11が、このアプリケーションプログラムを実行することにより、例えば後述する図6図8のフローチャート図の処理や、後述する図10の各種機能部の処理機能が実現される。詳しくは後述する。
【0031】
図3に、上記本システムのソフトウェア構成図を示す。
プログラマブル表示器1においては、本体プログラム21、画面データ22、通信プログラム23等の各種プログラム/データが、例えば上記ROM12(フラッシュメモリ等)に格納されている。これらのプログラム/データ等をCPU11が読出し・実行/参照等することで、プログラマブル表示器用の上記操作表示画面等の表示制御やコメントに係わる各種処理等が行なわれる。この操作表示画面は、上述した数値表示、ランプ、スイッチ等の各種アイテムの画像表示から成り、各アイテム画像の表示内容は、例えば各接続機器4の外部メモリの割当メモリ領域から取得したデータを反映させる形で随時更新される。
【0032】
基本的には、CPU11が本体プログラム21と画面データ22とに基づく処理を行うことで、上記操作表示画面が表示される。そして、この操作表示画面上の各画面部品の表示内容は、通信プログラム23によって各接続機器4から取得するデータ等に基づいて、随時、更新等されるものである。
【0033】
更に、不図示の他のプログラマブル表示器1との通信を行う為の不図示の通信プログラムも、例えば上記ROM12に格納されている。CPU11が当該不図示の通信プログラムを実行することで、不図示の他のプログラマブル表示器1との通信処理が実行される。
【0034】
また、CPU11が本体プログラム21を実行することで、後述する手書きメモ入力ウィンドウ40等も表示される。そして、これによって、本手法によるコメント入力に係わる各種機能が実現される。すなわち、上記任意のコメントの手書き入力を行わせる機能、この入力コメントの文字認識を行うことでテキストデータに変換する機能、このテキストデータに基づいて送信先のプログラマブル表示器を決定する機能などが実現される。
【0035】
上記画面データ22は、例えば予め作画エディタ装置5側で任意に作成された画面データファイル32が、プログラマブル表示器1にダウンロードされた格納されたものである。また、上記通信プログラム23も、例えば予め作画エディタ装置5側に格納されていた通信プログラムファイル33の一部が、プログラマブル表示器1にダウンロードされて格納されたものである。
【0036】
プログラマブル表示器1の通信プログラム23は、通信ライン6を介して接続機器4と通信を行うためのプログラムである。通常、接続機器4の機種毎等に固有の通信プロトコル(通信規定)を持ち、この通信規定に従って、プログラマブル表示器1−接続機器4間での通信を行う。そのため、通信プログラム23は、各接続機器4の機種毎等に開発が必要となる。尚、当然、CPU11などが通信プログラム23を実行することで、接続機器4との通信処理が実現される。
【0037】
また、プログラマブル表示器1の外部通信プログラム24は、上記通信ネットワーク7を介して他のプログラマブル表示器1やPC8との通信を行うためのプログラムである。外部通信プログラム24は、例えばLAN上でのTCP/IP通信等の一般的な通信プログラムであり、IPアドレス等を用いて他の情報処理装置との通信を行うものである。
【0038】
例えば、本体プログラム1による処理に伴って、上記通信ネットワーク7を介して他のプログラマブル表示器1等と通信する処理が発生した場合には、外部通信プログラム24を介して通信を行うことになる。この通信処理はテキストデータのコメントの送信等である。但し、以降の説明では、外部通信プログラム24については逐一述べないものとする。
【0039】
尚、プログラマブル表示器1−作画エディタ装置5間の通信は、例えば本体プログラム21と作画エディタ31とによって行う。つまり、通信機能が作画エディタ31に組み込まれている。これについては特に関係ないので、図示・説明しない。PLC本体等である接続機器4は、様々なメーカー・機種があり、各メーカー/機種毎に独自の通信プログラムがあり、上記通信プログラム23は、接続機器4のメーカー/機種に応じて場合によっては複数種類備えられるものとなる。
【0040】
通信プログラム23は、通常、作画エディタ装置5内の不図示のHD(ハードディスク)内に、複数の通信プログラムファイル33として予め記憶されている。そして、作画エディタ装置5は、作画エディタ31によりユーザが任意の接続機器4を選択・指定すると、該選択された接続機器4に応じた通信プログラムファイル33を、プログラマブル表示器1に転送して、上記通信プログラム23として記憶させる。
【0041】
一方、外部通信プログラム24は、たとえば予めプログラマブル表示器1内に記憶されている。
接続機器4内の外部メモリへのアクセスは、作画エディタ31の各種設定により行う。各種設定とは、画面データファイル32作成時の設定である。
【0042】
ここで、上記外部メモリへのアクセスや取得データの一時的格納や画面表示等の各種処理を実現させるプログラムは、例えば本体プログラム21に含まれていてもよいし、画面データファイル32(画面データ22)に含まれていてもよい。あるいは、上記本手法に係わるプログラムは、例えば本体プログラム21に含まれていてもよいし、画面データファイル32(画面データ22)に含まれていてもよい。何れにしても、この様なプログラムを例えば上記CPU11が実行することで、本例のプログラマブル表示器1の各種処理・動作などが実現されることになる。例えば、後述する手書きメモ入力ウィンドウ40の表示や、ウィンドウ40上での任意の入力/操作に応じた各種処理等が、実現されることになる。尚、上記本手法に係わるプログラムは、例えば後述する図6図8のフローチャート図の処理や、後述する図10の各種機能部の処理機能を実現するプログラム等である。
【0043】
上記支援装置5は、作画エディタ31を有する。この作画エディタ31は、ユーザに任意のプログラマブル表示器用の画面データ22(32)(操作表示画面)を作成させる支援機能を有する。その基本的な機能は従来と略同様であってよい。
【0044】
ここで、支援装置5は、例えばパーソナルコンピュータ等であり、特に図示しないが一般的な汎用コンピュータの構成を有している。つまり、例えば、CPU、記憶部(ハードディスク、メモリ等)、通信部、操作部(マウス等)、ディスプレイ等を有している。記憶部に予め記憶されているアプリケーションプログラムを、CPUが実行することにより、例えば作画エディタ31の処理機能が実現される。
【0045】
図4は、手書きメモ入力ウィンドウ40の具体例である。
プログラマブル表示器1において、ユーザが所定の操作を行うことで、手書きメモ入力ウィンドウ40が表示される。上記所定の操作は、例えば上記操作表示画面上に設けられた不図示のメモ用アイテム(スイッチ)を操作するものであるが、この例に限らない。例えば、スクリーン上に所定のメニュー(不図示)を表示させてユーザに選択させる方法等であっても構わない。
【0046】
図4に示す例の手書きメモ入力ウィンドウ40は、手書き入力エリア41、変換テキスト表示エリア42、テキスト変換スイッチ43、転送ボタン44、保存ボタン45等を有する。
【0047】
ユーザは、手書き入力エリア41上で例えば専用ペン等によって任意のコメント(文字列など)を手書き入力できる。図示の例では、「連絡 Aライン停止」と手書き入力されている。従来では、この手書き入力されたコメントを、そのまま、他のプログラマブル表示器へ転送していた為、データ量が多く、読み難い等の問題があった。これは、特に字が下手なユーザの場合には問題となる。
【0048】
これに対して、本手法では、ユーザがテキスト変換スイッチ43を操作すると、手書き入力エリア41に書かれたコメントが手書き文字認識されてテキストデータが生成されて、このテキストデータが変換テキスト表示エリア42に表示される。尚、手書き文字入力や手書き文字認識によるテキストデータへの変換機能自体は、既存の技術を用いればよい。既存の技術とは、例えば、Windows(登録商標)のIMEパッド等に用いられる技術である。
【0049】
更に、ユーザが転送ボタン44を操作すると、上記テキストデータを、通信ネットワーク7を介して他のプログラマブル表示器1へ送信する。その際、送信先のプログラマブル表示器1を自動的に判別することも、本手法の特徴の1つである。
【0050】
例えば一例としては、予め任意の複数のキーワードが登録されていると共に、各キーワード毎に対応するプログラマブル表示器1の識別情報や通信情報(IPアドレス等)等が登録されている。ユーザが転送ボタン44を操作すると、上記テキストデータ中に含まれているキーワードを判別して、このキーワードに対応するプログラマブル表示器1に関する所定情報(上記識別情報や通信情報など)を取得する。これによって、上記テキストデータの送信先の1以上のプログラマブル表示器1を決定できる。この処理に関して、更に具体的・詳細な説明は、後述する。
【0051】
また、ユーザが保存ボタン45を操作すると、上記テキストデータが所定の記憶デバイスに記憶される。所定の記憶デバイスとは、例えば、ROM12、RAM13等であるが、この例に限らず、不図示の外部メディア(CD−ROM、メモリカード等)であっても構わない。あるいは、ユーザが保存ボタン45を操作すると、保存先の選択メニュー(不図示)が表示されるようにしてもよい。
【0052】
図5(a)、(b)には、上記テキストデータの送信先となる他のプログラマブル表示器1の表示例を示す。
プログラマブル表示器1は、他のプログラマブル表示器1から送信された上記コメント(テキストデータ)を受信すると、これを例えばRAM13等に一時的に記憶すると共に、例えば図5(a)に示すような受信通知マーク50を表示する。図示の例では、受信通知マーク50は、単に受信した旨と共に受信日時を表示する。尚、受信通知マーク50の表示方法は、アイコンであっても、割り付けたビットメモリのONであっても、何でもよい。
【0053】
そして、例えばユーザが受信通知マーク50の表示位置を押下すると、図5(b)に示す受信テキストボックス51が表示される。受信テキストボックス51には、図示の例では、受信したテキストデータを表示すると共に、その送信元のプログラマブル表示器1の識別情報等が表示される。
【0054】
尚、この例に限らず、例えば受信通知マーク50を表示することなく、受信後に直ちに受信テキストボックス51を表示するように構成してもよい。
何れにしても、コメント送信先のプログラマブル表示器1のユーザは、“Aラインが停止した”旨を、知ることができる。特に、従来のように手書き文字がそのまま表示されるのではなく、テキストデータが表示されるので、たとえ送信元のユーザの字が下手であっても読み難いことはない。また、プログラマブル表示器1間でコメント送受信する際のデータ量も、従来よりも少なくて済む。
【0055】
尚、上記の通り、コメント(テキストデータ)の送信先は、他のプログラマブル表示器1に限らず、任意の情報処理装置であってよく、例えば上記PC(パーソナルコンピュータ)8等であっても構わない。特に図示しないが、PC8においても図5(a)、(b)と略同様の表示が行われる。勿論、図示の表示例が一例であり、この例に限らない。
【0056】
また、コメント(テキストデータ)の送信先は、任意のストレージデバイス等であってもよく、ストレージデバイスに送信されて記憶されたテキストデータを、任意の情報処理装置が表示するようにしても良い。尚、ストレージデバイス自体を、任意の情報処理装置の一例と見做してもよい。また、任意の情報処理装置は、上記の各例に限らず、例えば携帯電話端末等であっても構わない。この場合、例えば、不図示の任意の通信回線(インターネットや専用通信回線など)を経由して、携帯電話端末にコメント(テキストデータ)送信しても良い。
【0057】
上述したように、コメント(テキストデータ)の送信先と成り得るのは、他のプログラマブル表示器1あるいは任意の情報処理装置等であり、これらを総称して“端末”と呼ぶものとする。
【0058】
図6図7図8は、プログラマブル表示器1の処理フローチャート図(その1)、(その2)、(その3)である。
プログラマブル表示器1は、例えば随時、不図示の「手書きメモ」メニューが選択されたか否かをチェックしている(ステップS11)。そして、ユーザ操作によって「手書きメモ」メニューが選択されたら(ステップS11,YES)、例えば上記“手書きメモ入力ウィンドウ”40を表示する(ステップS12)。
【0059】
これより、ユーザが上記のように手書き入力エリア41上で任意のコメントを手書き入力する(ステップS13)。その後、ユーザが上記テキスト変換スイッチ43を操作した場合には(ステップS14,YES)、手書き入力コメントを文字認識することでテキストデータに変換する(ステップS15)。このテキストデータへの変換機能自体は、例えばWindowsのIMEパッド等のような既存技術で実現できるので、ここでは特に説明しない。
【0060】
尚、ここでは、テキストデータは、何らかの文字コードを意味するものとする。すなわち、所謂「テキストデータ」としての“レイアウト情報や修飾情報を持たない、純粋に文字のみで構成されるデータ”の定義に限定されるものではないものとする。換言すれば、文字コード以外にも例えばレイアウト情報等が含まれていても構わない。
【0061】
また、テキスト変換スイッチ43が操作されることなく(ステップS14,NO)転送ボタン44が操作された場合には(ステップS23,YES)、後述するステップS24〜S26の処理が実行される。詳しくは後述する。
【0062】
上記テキストデータ生成後に転送ボタン44が操作された場合には(ステップS16,YES)、ステップS17〜S22の処理が実行される。
すなわち、まず、予めROM12等のメモリ部に記憶されている「転送先に関するキーワード情報」70を取得する(ステップS17)。「転送先に関するキーワード情報」70には、任意の1以上のキーワードと、各キーワードに対応する登録情報等が含まれている。詳しくは後述する。尚、後述するネットワークテーブル80も、予め登録されている。ネットワークテーブル80は、上記通信ネットワーク7を介して他のプログラマブル表示器1等と通信する為に必要な情報であり(例えばIPアドレス等)、よって従来より存在している既存の情報である。
【0063】
そして、テキストデータのなかに「転送先に関するキーワード情報」70に含まれる任意のキーワードが存在する場合には(ステップS19,YES)、このキーワードに係わる登録情報等に基づいて転送先を決定する(ステップS20)。そして、決定した転送先へコメント(テキストデータ)を送信する(ステップS22)。
【0064】
ここで、図9(a)に、「転送先に関するキーワード情報」70の具体例を示す。
図示の例では、「転送先に関するキーワード情報」70は、キーワード71、“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72から成る。つまり、任意のキーワード71が登録されると共に、各キーワード71毎に対応する転送先を示す情報である“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72が登録される。
【0065】
ここでは、転送先を示す情報として、ネットワークテーブル80におけるNo.81を利用する。すなわち、後述するようにネットワークテーブル80には予め各プログラマブル表示器1等のIPアドレス等が登録されており、この登録情報には任意のNo.81が割り当てられている。そして、上記“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72には、キーワード71に応じて送信先とすべき1以上のプログラマブル表示器1それぞれに対応するNo.81が格納される。
【0066】
そして、上記ステップS20では、例えばコメント(テキストデータ)中に存在するキーワードに対応する“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72を取得して、その各No.81に応じたIPアドレス等をネットワークテーブル80から取得する。そして、上記ステップS22では、取得した各IPアドレス等が示す各送信先へテキストデータを送信する。
【0067】
尚、上述したように、コメント送信先と成り得るのは、他のプログラマブル表示器1に限らず、上記PC8等であっても構わないが、ここではプログラマブル表示器1に限定して説明するものとする。よって、説明はしないが、当然、例えばネットワークテーブル80にはPC8のIPアドレス等も登録されていてよく、そのNo.81が“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72に登録されても構わない。
【0068】
また、上記No.81を利用する例に限らない。例えば、プログラマブル表示器には、通常、固有の識別用IDが割り当てられているので、転送先を示す情報としてこの識別用IDを用いるようにしてもよい。すなわち、各キーワード71毎に、そのキーワード71に応じて送信先とすべき1以上のプログラマブル表示器1それぞれの識別用IDが、“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72に登録された構成であってもよい。勿論、その場合、各識別用IDに対応付けてIPアドレス等が登録されたテーブルが必要であり、これは例えばネットワークテーブル80においてNo.81の代わりに識別用IDを用いるものであってよい。
【0069】
何れにしても、「転送先に関するキーワード情報」70には、各キーワード71に応じて転送先とする1以上の他のプログラマブル表示器1を示す情報が、予め格納されている。
【0070】
ここで、図9(b)に、ネットワークテーブル80の具体例を示す。
図示の例のネットワークテーブル80は、No.81、IPアドレス82、ポートNo.83、デフォルトゲートウェイ84、サブネットマスク85等から成る。ネットワークテーブル80には、LAN等のネットワークに接続された各コンピュータ装置毎に、通信に必要な情報(IPアドレス等)が登録されている。尚、上記各コンピュータ装置は、主にプログラマブル表示器1であるが、これに限らない。尚、No.81は、例えばネットワークテーブル80上の各レコードに割り当てられたシリアルナンバー等である。尚、No.81の代わりに上記識別用IDを用いるようにしてもよい。
【0071】
ここで、例えば、仮に、Aラインが停止した場合には、その旨をAラインの後工程のラインであるBラインに係わるプログラマブル表示器1全てに通知する必要があるものとする。この例の場合には、「転送先に関するキーワード情報」70には例えば下記の内容のレコードが、予め登録されていることになる。
・キーワード71=「Aライン停止」
・“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72=Bラインの各プログラマブル表示器1に対応するNo.81または識別用ID
これによって、上記図4の例ではコメントが「連絡 Aライン停止」であり、よってキーワード“Aライン停止”が含まれているので、Bライン上のプログラマブル表示器1全てに上記「連絡 Aライン停止」のコメントが通知されることになる。
【0072】
尚、この様に、キーワードにAラインが含まれるからといって、必ずしもコメント送信先がAラインに係わるプログラマブル表示器1になるとは限らないものである。
また、例えばコメント中に複数のキーワードが含まれている場合には、例えばAND条件によってコメント送信先を決定する。
【0073】
例えば、上記のように、コメント転送先は、プログラマブル表示器1に限らずPC8等であってもよい。そして、仮に、「転送先に関するキーワード情報」70は「Aライン停止」と「連絡」をキーワードとする下記の内容であるものとする。
・キーワード71=「Aライン停止」に対しては、“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72=Bラインの各プログラマブル表示器1とPC8に対応するNo.81または識別用ID
・キーワード71=「連絡」に対しては、“転送先ネットワークテーブルNo.リスト”72=全てのプログラマブル表示器1に対応するNo.81または識別用ID
この例の場合、上記「連絡 Aライン停止」のコメントの場合、上記2つのキーワードが含まれていることになり、例えば両方のキーワードについて登録されているものが、コメント送信先に決定される。上記の例では、「Bラインの各プログラマブル表示器1、PC8」と「全てのプログラマブル表示器1」とのAND条件となるので、「Bラインの各プログラマブル表示器1」がコメント送信先に決定される。換言すれば、BラインのPC8はコメント送信先とはならないことになる。
【0074】
例えば、仮に、キーワード71=「Aライン停止」に関してはリスト72=1,2,5,21であり、キーワード71=「連絡」に関してはリスト72=1,2,3,4,5,6,7,8,9であるものとする。つまり、プログラマブル表示器1は全体で9台あり、No.81または識別用IDとして1〜9が割り当てられているものとする。尚、リスト72=‘21’はPC8に対応するNo.81等であるものとする。この例では、両方に共通するのは、1,2,5であり、これに対応する3台のプログラマブル表示器1がコメント送信先に決定されることになる。
【0075】
図7等のフローチャート図の説明に戻る。
上記ステップS19の判定がNOの場合、すなわちコメント中(テキストデータ中)にキーワードが1つも含まれていない場合には、例えばユーザに任意の転送先のプログラマブル表示器1等を設定させる(ステップS21)。そして、設定された転送先全てへコメント(テキストデータ)を送信する(ステップS22)。
【0076】
最後に、上記ステップS24〜S26の処理について説明する。上述した通り、これらの処理は、手書き入力コメントがテキストデータに変換されない状態で転送ボタン44が操作されたケースの処理である。尚、これらの処理は従来のコメント転送処理に相当すると見做しても構わない。
【0077】
まず、例えば、手書き入力エリア41の画像データを生成する(ステップS24)。これは、手書き入力エリア41に入力された手書きデータがそのままキャプチャされたものといえる。続いて、例えばユーザに任意の転送先を設定させる(ステップS25)。そして、設定された転送先全てへ、ステップS24で生成した画像データを送信する(ステップS26)。
【0078】
図10は、本例のプログラマブル表示器1の機能ブロック図である。
図示の例のプログラマブル表示器1は、任意のコメントを手書き入力させる手書き入力部101と、該手書き入力されたコメントを文字認識してテキストデータに変換する文字認識部102を有する。更に、該テキストデータに基づいて送信先に決定された他のプログラマブル表示器1に、該テキストデータを送信するコメント転送部103を有する。
【0079】
また、予め任意の1以上のキーワードが登録されると共に、各キーワード毎にコメント転送先が登録されるキーワード記憶部104を更に有する。
また、上記テキストデータにキーワードが含まれる場合、該キーワードに対応するコメント転送先に基づいて前記テキストデータの送信先とすべき他のプログラマブル表示器1を決定する送信先決定部105を更に有する。
【0080】
そして、上記コメント転送部103は、該送信先決定部105で決定された他のプログラマブル表示器1に対して、上記テキストデータを送信する。
ここで、上記キーワードに対応するコメント転送先とは、例えば上記No.81や識別用IDである。つまり、コメント送信先候補となる他のプログラマブル表示器1を示す情報である。また、それによって送信先のIPアドレス等を取得し得る情報である。
【0081】
但し、上記コメント送信先候補が、そのまま、テキストデータの送信先とすべき他のプログラマブル表示器1に決定されるとは限らない。例えば、複数のキーワードがテキストデータに含まれる場合、該各キーワードに対応する上記コメント送信先候補のAND条件に基づいて、上記テキストデータの送信先とする他のプログラマブル表示器を決定する。
【0082】
また、プログラマブル表示器1は、コメント受信側としての機能として、下記の各機能部を有する。
他のプログラマブル表示器1から送信されたテキストデータを受信するコメント受信部106;
該受信したテキストデータを表示するコメント表示部107;
上述したように、本例のプログラマブル表示器1によれば、ユーザによる手書き入力コメントをテキストデータに変換して他のプログラマブル表示器1に通知することができる。これによって、通知先のプログラマブル表示器1では、従来のように手書き文字がそのまま表示されるのではなく、テキストデータが表示されるので、たとえ送信元のユーザの字が下手であっても読み難いことはない。また、プログラマブル表示器1間でコメント送受信する際のデータ量も、従来よりも少なくて済む。
【0083】
更に、本例のプログラマブル表示器1によれば、コメント内容に基づいて通知先のプログラマブル表示器1を自動判別して通知することができる。これによって、送信元のユーザは、逐一送信先のプログラマブル表示器1を判断して設定する必要はなく、ユーザの作業負担が軽減される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10