特許第5973129号(P5973129)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パコスの特許一覧

<>
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000002
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000003
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000004
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000005
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000006
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000007
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000008
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000009
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000010
  • 特許5973129-外科手術用の極低温デバイス 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5973129
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】外科手術用の極低温デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20160809BHJP
   A61B 18/02 20060101ALI20160809BHJP
【FI】
   A61F9/007 130G
   A61B18/02
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2010-509862(P2010-509862)
(86)(22)【出願日】2008年5月27日
(65)【公表番号】特表2010-527719(P2010-527719A)
(43)【公表日】2010年8月19日
(86)【国際出願番号】FR2008000720
(87)【国際公開番号】WO2009004156
(87)【国際公開日】20090108
【審査請求日】2011年5月26日
【審判番号】不服2014-15184(P2014-15184/J1)
【審判請求日】2014年8月1日
(31)【優先権主張番号】0755370
(32)【優先日】2007年5月31日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】509322317
【氏名又は名称】パコス
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(72)【発明者】
【氏名】アウマイトレ オリビエール
【合議体】
【審判長】 内藤 真徳
【審判官】 山口 直
【審判官】 関谷 一夫
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第5324286(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0004357(US,A1)
【文献】 特表2002−500915(JP,A)
【文献】 特表2001−512997(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/069016(WO,A1)
【文献】 特表2005−520642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/007
A61B 18/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体のある部位を−50℃以下の温度に冷却することを可能にする外科手術用の極低温デバイス(1)であって、
冷却する部位と接触させることを目的とするメタルチップ(8)であって前記身体のある部位を−50℃以下の温度に冷却するメタルチップ(8)と、ガス放出室(7)を含む終端部品(5)と、
一端が前記終端部品(5)内に入り込んでいるフレキシブルチューブ(4)と、
前記ガス放出室(7)から極低温ガスを放出するための放出導管(12)と、
前記ガス放出室(7)に極低温ガスを供給する供給導管(11)であって、断面が前記放出導管(12)の断面より小さくなっていることにより、前記極低温ガスが供給された前記ガス放出室(7)内における圧力が前記供給導管(11)内における圧力より低くなるように保つ供給導管(11)と、
前記フレキシブルチューブ(4)の他端側において、前記供給導管(11)に接続されていて前記終端部品(5)に対して前記極低温ガスを供給する加圧極低温ガスの供給源と、
を備えていて、
前記フレキシブルチューブ(4)がその内側に前記供給導管(11)と前記放出導管(12)とを備えていて、前記フレキシブルチューブ(4)と、前記供給導管(11)と、前記放出導管(12)とが単一に一体化されていて、
一方では前記供給導管(11)に接続され、他方では前記メタルチップ(8)の方向に向いて前記ガス放出室(7)内に入り込んだガス注入ノズル(6)を更に含む
ことを特徴とする極低温デバイス(1)。
【請求項2】
前記フレキシブルチューブ(4)は前記一端側において前記終端部品(5)と一体になっており、前記極低温デバイス(1)は、更に、絶縁材料からなるハンドル(15)を備えていて、当該ハンドル(15)は前記終端部品(5)側の末端にネジ溝(16)を備えており、当該ネジ溝(16)は、前記終端部品(5)の前記フレキシブルチューブ(4)側の端に装着されているナット(17)と協働して、前記ハンドル(15)と前記ナット(17)とを一体化していることを特徴とする請求項1記載の極低温デバイス(1)。
【請求項3】
前記フレキシブルチューブ(4)の前記一端側における前記終端部品(5)との一体化は、膠接着手段を通して行われていることを特徴とする請求項2に記載の極低温デバイス(1)。
【請求項4】
前記膠接着手段を通して、前記フレキシブルチューブ(4)の前記一端側における前記終端部品(5)との一体化が行われている箇所における前記フレキシブルチューブ(4)は、前記終端部品(5)と前記フレキシブルチューブ(4)の間の膠接着界面に粗面を形成するようにネジ切りされていることを特徴とする請求項3に記載の極低温デバイス(1)。
【請求項5】
前記放出導管(12)の断面形状は三日月形の形状であって、当該三日月形のくぼみが前記供給導管(11)方向に向いていることを特徴とする請求項1に記載の極低温デバイス(1)。
【請求項6】
前記放出導管(12)の前記ガス放出室(7)側の端部は斜切されていることを特徴とする請求項1記載の極低温デバイス(1)。
【請求項7】
前記ガス注入ノズル(6)は、前記供給導管(11)内に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の極低温デバイス(1)。
【請求項8】
前記ガス注入ノズル(6)はその自由端が注入円錐形になっていることを特徴とする請求項7記載の極低温デバイス(1)。
【請求項9】
前記終端部品(5)の一部をカバーする絶縁スリーブ(21)を含むことを特徴とする請求項1記載の極低温デバイス(1)。
【請求項10】
前記フレキシブルチューブ(4)はその長さが1.5メートルと2.5メートルの間であることを特徴とする請求項1記載の極低温デバイス(1)。
【請求項11】
前記放出導管(12)は外側に向かって前記極低温ガスを大気中に開放するのを可能になっていることを特徴とする請求項1記載の極低温デバイス(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療応用用の極低温デバイスに関する。さらに具体的には、本発明は眼科外科手術用に一度だけ使用される極低温デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、医療応用用の極低温デバイス(cryogenic device)は公知である。このようなデバイスは、さらに具体的には、眼科の冷凍手術(ophthalmologic surgery)の分野で使用され、さらに具体的には、冷却点(cold point)を生成し、網膜(retina)と脈絡膜(choroids)の間の組織を焼くことによって粘着性傷(adhesive scar)を作りやすくことによって網膜剥離(retinal detachment)を治療するために使用されている。
【0003】
従来技術のデバイスは、極低温ガス(一酸化二窒素(nitrous oxide)、二酸化炭素(carbon dioxide))の供給源に接続され供給導管、前記ガスを放出するための導管、冷却する部位(area)と接触させることを目的とし、ガス放出室を備えたメタルチップ(metal tip)、および供給導管から放出室にガスを供給するガス注入ノズルから構成されているのが一般的である。
【0004】
従来技術のデバイスの製造は高価であり、時間がかかり、もっと具体的には、これらのデバイスを構成する部品数の故に困難になっている。その結果として、コストを制限するために、デバイスは多数回に使用されることを目的としているのが一般的である。このために、かかるデバイスは病院において、または国際的標準により殺菌条件に耐える能力を有し、この殺菌が10分間、125℃でオートクレーブ(autoclave)内に留まることによって得られることが制約条件になっている。仏国標準は、134℃で20分間オートクレーブに留まることが要求されているため依然として厳格になっている。このような制約条件は、これらのデバイスを依然としてさらに複雑化し、高価にしている技術的な選択を暗に意味している。この手順を使用して殺菌されたデバイスは、その殺菌時およびその殺菌の過程で頻繁にコストのかかる保守が必要になるため、品質劣化を受けている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記欠点を解消するために、本発明は一度だけ使用され、信頼性があり、その製造が単純でより安価な極低温デバイスを提供することを目的としている。
【0006】
本発明の別の目的は、軽くて、人間工学的であり、殺菌性があり、安全である極低温デバイスを提供することでもある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的のためにおよび本発明の第一の側面によれば、本発明は外科出術用で、身体のある部位の冷却を容易にする極低温(cryogenic)デバイスであって、
− 冷却すべき部位と接触させることを目的としたメタルチップ(metal tip)およびガス放出室を含む終端部品(end piece)と、
− ガス放出室に極低温ガスを供給するための導管と、
− ガス放出室から極低温ガスを放出するための導管と、
を備えていて、供給導管と放出導管は、その一方の端が終端部品に挿入されている共通フレキシブル抽出チューブに形成されている。
【0008】
以上のように、デバイスを構成する部品の数が制限れている。さらに、供給導管と放出導管を共に収めているチューブが直接に終端部品に挿入されるので、取り付け作業が単純化されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の利点は、終端部品がフレキシブルチューブの一方の端と、膠接着(gluing)手段を使用して一体的になっていることである。
【0010】
以上のように、部品の数は、膠接着剤の使用によって制限され、その取り付けは特に単純になっている。当然のことであるが、膠の使用が可能であるのは、プローブが低温で殺菌されている場合だけである。実際には、例えば、45℃の一酸化エチレン(ethylene oxide)を使用した低温殺菌には、病院では用意されていない抽出器(extractor)が必要であり、従って、これは工業的条件の下で主に実施されている。実際問題として、単純な膠接着ステップを使用するアタッチメントが考慮できるのは、2導管独特のチューブの使用によってデバイスの取り付けが非常に単純化され、従って、一度だけの使用(one-time use)が経済的に正当化されている限りにおいて、製造コストがグローバルに低減化できるという理由だけである。
【0011】
一実施形態では、終端部品に挿入されたフレキシブルチューブの自由端は、終端部品とフレキシブルチューブの間の膠接着界面に粗面を形成するためにネジ切りされている。
【0012】
この実施形態の利点は、供給導管は放出導管の断面をより小さい断面を有していることである。
【0013】
一実施形態では、供給導管はほぼ三日月(crescent)の形状をしており、供給導管の端は斜切(beveled)されている。
【0014】
この実施形態の利点は、注入のノズルが供給導管に挿入されていることである。
【0015】
好ましくは、注入ノズルは円錐形の注入先端(tip)を有している。
【0016】
本発明の一実施形態では、極低温デバイスは、内側ネジ溝と外側ネジ溝を備えたネットと、ナットの外側ネジ溝と協働するネジ溝を備えたハンドルとを含み、フレキシブルチューブの端部はナットの内側ネジ溝と協働するネジ溝を備えている。
【0017】
この実施形態の利点は、極低温デバイスが終端部品の一部をカバーする絶縁スリーブを含んでいることである。
【0018】
実際には、供給導管は加圧極低温ガスの供給源に接続されている。放出導管は外側に向かってサイレンサ放出ガス(silencer discharging gas)に接続されている。
【0019】
本発明のその他の目的と利点は、以下の説明に記載されていると共に、添付図面に示されている通りである。以下、図面において、
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明による極低温デバイスを示す概略図である
図2図1の極低温デバイスで冷却される身体の部位と接触させることを目的としたプローブの端部を示す概略断面図である。
図3】本発明の一実施形態によるコネクタを示す概略図である。
図4】ガス注入ノズルを示す概略断面図である。
図5図4中の部位Aを示す詳細図である。
図6】本発明によるフレキシブル抽出チューブを示す概略図である。
図7図6中の部位Bを示す詳細縦断断面図である。
図8】フレキシブル抽出チューブを示す横断断面図である。
図9】メタルチップを示す図である。
図10】本発明による極低温デバイスのハンドルを示す縦断断面図である。
図11】ナットを示す斜視図である。
図12図11のナットを示す縦断断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は本発明による極低温デバイス1を示し、この極低温デバイス1は、一方では液化ガスタンクの解放バルブ(一酸化二窒素または二酸化炭素)に結合されることを目的としたコネクタ2、他方ではプローブまたは凍結抽出器(cryoextractor)3、および極低温流体を移送し、コネクタ2を凍結抽出器3に接続するためのフレキシブルチューブ4を備えている。
【0022】
図2に図示の凍結抽出器3は、その端が冷却する部位と接触させることを目的とした中空の終端部品5および終端部品5の室7内に入り込み、凍結抽出器3の端部8に対して極冷温ガスを散布する注入ノズル6を含んでいる。以上のように、極冷温ガスは、−50℃以下の温度、好ましくは−65℃乃至−90℃オーダの温度で局所的に組織を冷凍するために組織に対して加えられる端部8で終端部品5の壁を冷却する。
【0023】
図9に図示の終端部品5はステインレススチールのような金属材料から構成され、その壁はカニューレ(canula)10によって延長された大きな断面の端ぐり穴(counterboring)9で構成されたガス解放室7を形成している。これの利点は、人間工学の観点からデバイスの終端部品5の端部が若干カーブしていることである。
【0024】
さらに、注目すべきことは、終端部品5が連続穿孔作業(successive punching operations)によって得られることである。従って、終端部品5の壁は爆発の危険を少なくするために均一厚さになっている。
【0025】
図6に図示のフレキシブルチューブ4は、極低温ガス用の供給導管11と放出導管12を備えた抽出チューブである。
【0026】
フレキシブルチューブ4の端部は終端部品5内に挿入され、凍結抽出器3の密閉が得られるように終端部品5の端部を閉じている。終端部品5は膠接着によってフレキシブルチューブ4と一体的になっている。これの利点は、チューブ4と終端部品5間に確実な接続性(attachment)が得られるために、終端部品5内に挿入されるチューブ4の自由端が終端部品5とチューブ4間の膠接着界面(gluing interface)で粗面が得られるようにネジ切りされていることである。使用される膠は、さらに具体的には、cyanolite glue(商品名)にすることができる。
【0027】
図7および図8に図示の供給導管11と放出導管12は異なる形状および断面になっている。
【0028】
供給導管11はほぼ円筒形状になっており、前記極低温ガスが供給されたガス放出室7内における圧力が供給導管11内における圧力より低く保たれるように断面が放出導管12のそれより小さくなっている。
【0029】
他方、解放室7内における圧力を供給導管11内における圧力より低く保つために、放出導管12の断面は、前記ガス解放室7に解放されたガスの放出を可能にするように必然的に大きくなっている。これの利点は、チューブ4の断面の変化と共に放出導管12の断面を最適化するために、放出導管12がほぼ三日月の形状をしていることである。さらに、三日月形のくぼみは供給導管11の方向に向いている。
【0030】
さらに、その端部13における放出導管12の断面を大きくするために、放出導管は、好ましくは、斜切(beveled)されている(図7参照)。
【0031】
上記の利点は、チューブ4がRilsan(登録商標)のように、摩擦、衝撃および振動に対し非常に良好な耐久性をもつポリアミド合成樹脂繊維で作られていることである。
【0032】
さらに、チューブ4は、さらに、PVCからなる保護用の外部シース(protective external sheath)14を有している。チューブ4の端部はシース14が除かれているため、これは終端部品5内に入り込んでいない。
【0033】
一実施形態では、チューブの長さは1.5メートルと2.5メートルの間にあり、好ましくは、ガス供給源に対するオペレータの動きの自由度を大きくするために2メートルのオーダになっている。
【0034】
図4図5に詳細に図示するノズル6は供給導管11内に挿入されている。このノズル6はその自由端が図5に示す注入円錐形6になっており、終端部品5の端部8に抗してカニューレ10内部でガスが蒸発するのを可能にしている。本発明の一実施形態では、ノズル6はステインレススチールからなっている。
【0035】
凍結抽出器の取り扱いを可能にするために、デバイスは図10に示すハンドル15を備え、その末端(distal end)はナット17と協働するネジ溝16を備えている。好ましくは、ハンドル15はアルミニウムなどの絶縁材料からなっている。
【0036】
ナット17は終端部品5に装着され、外側に突出した終端部品5の端壁で形成されたカラー20に当接している。ナット17はネジ溝付きの内壁18と外壁19を有している。外壁19は両部品を一部品で構成するようにハンドル15のネジ溝16と協働しているのに対し、内壁18は、ナット17をチューブ4と一体にするために、フレキシブルチューブ4のシース(sheath)14の端部に形成されたネジ溝にネジ止めされている。一実施形態では、ナット17はステインレススチールから構成されている。
【0037】
好ましくは、凍結抽出器3も保護用スリーブ21を備え、終端部品5の一部、ナット17およびハンドル15の端部を包み込み、絶縁している。スリーブ21は、例えば、シリコンからなり、より具体には、同じく冷却されるため、不必要に組織に粘着する可能性のある終端部品5の側縁の保護を可能にしている。
【0038】
本発明の一好適実施形態では、デバイス1は、ポリカーボネート(polycarbonate)からなるカーブの付いた剛性チューブ22を備え、人間工学の観点からデバイス1のカーブをフレキシブルチューブ4の端部に伝えることを可能にしている。この実施形態によると、外科手術期間に使用されるマイクロスコープの範囲を超えることも可能である。
【0039】
図3に図示の実施形態では、コネクタ2は、ガスを供給導管に導き入れることを可能にする基端開口部(proximal orifice)23とガス放出用のサイド開口部(side orifice)24を備えている。チューブ4はシヤノライト膠を使用してコネクタ2と一体にもなっている。
【0040】
ガスのサイド放出を可能にするために、放出導管の端部は膠で閉じているのに対し、サイド開口部(図示せず)は放出導管12に形成され、サイド開口部24と一致する位置に置かれている。
【0041】
さらに、コネクタ2は、サイド開口部24の両側に位置する2つのOリング26を備えている。外科手術時には、サイド開口部24はガスを大気中に解放するのを可能にするサイレンサ(silencer)に接続されている。
【0042】
基端開口部23は解放バルブを通して液化ガスタンク(一酸化二窒素または二酸化炭素)に接続されている。
【0043】
以上から注目されるように、使用される材料はすべて、外科手術条件下でのデバイスの使用を可能にするために生体適合性(biocompatible)を有していなければならない。
【0044】
さらに、本発明によるデバイスは事前に殺菌されている。本発明の利点は、この殺菌が45℃の一酸化エチレンによる殺菌であることである。この殺菌は工業標準に従って実施され、通常では病院に用意されていない抽出器を必要としている。このタイプの殺菌はデバイス1に影響を与えることが少なく、シヤノライト膠などの膠接着手段の使用を可能にしている。
【0045】
デバイス1の殺菌時には、デバイス1は殺菌パッキングにパックされ、外科手術の場所に送られる準備状態に置かれている。
【0046】
本発明は単なる一例として上述したものである。以上から理解されるように、この分野の精通者ならば、本発明の範囲から逸脱しない限り本発明の実施形態に対して種々態様の変更を行なうことが可能である。
図1
図2
図3
図4-5】
図6-7】
図8
図9
図10
図11
図12