(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数チャンネルの発光素子の共通に接続された第1端子に駆動電圧を供給するスイッチング電源を制御するとともに、前記複数チャンネルの発光素子それぞれに流れる駆動電流を制御する制御回路であって、
それぞれがチャンネルごとに設けられ、対応する発光素子の電流経路上に設けられた複数の検出抵抗と、
それぞれがチャンネルごとに設けられ、対応する発光素子の電流経路上に前記検出抵抗と直列に設けられた複数のスイッチと、
複数の前記検出抵抗それぞれに生ずる電圧降下に応じた検出電圧を受け、最も小さい検出電圧と所定の基準電圧との誤差に応じたフィードバック電圧を生成する誤差増幅器と、
前記フィードバック電圧に応じてデューティ比が調節されるパルス信号を生成するパルス変調器と、
前記パルス信号にもとづき前記スイッチング電源のスイッチング素子を駆動するドライバと、
それぞれがチャンネルごとに設けられ、所定の周期で対応するスイッチをスイッチングするスイッチング回路であって、対応するスイッチのオン時間を、対応する検出電圧と反比例するように調節する、複数のスイッチング回路と、
それぞれがチャンネルごとに設けられ、対応するスイッチのオン状態において、対応する検出電圧を対応するスイッチング回路に出力し、対応するスイッチのオフ状態において、オフする直前の対応する検出電圧をサンプルホールドする、複数のサンプルホールド回路と、
を備え、
前記複数のスイッチング回路はそれぞれ、対応するサンプルホールド回路の出力電圧に応じた電圧が入力される演算増幅器を含むことを特徴とする制御回路。
前記ロジック回路は、前記比較信号がアサートされると前記スイッチのオフに対応するレベルとなり、前記リセット信号がアサートされると前記スイッチのオンに対応するレベルとなるパルス信号を生成するフリップフロップを含み、前記パルス信号に応じて前記スイッチを制御することを特徴とする請求項3に記載の制御回路。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶パネルのバックライトや照明機器として、LED(発光ダイオード)をはじめとする発光素子を利用した発光装置が利用される。
図1は、本発明者が検討した発光装置の構成例を示す回路図である。ここで説明される発光装置1003およびその動作は、本出願人が従来技術と認めるものではない。発光装置1003は、複数(nチャンネル)のLEDストリング(LEDバーともいう)6_1〜6_nと、スイッチング電源1004と、電流駆動回路1008を備える。
【0003】
各LEDストリング6は、直列に接続された複数のLEDを含む。スイッチング電源1004は、入力電圧V
INを昇圧して複数のLEDストリング6_1〜6_nのアノード側の一端に駆動電圧V
OUTを供給する。
【0004】
電流駆動回路1008は、アナログ調光およびバースト調光(PWM調光ともいう)を併用して、LEDストリング6の輝度を調節する。電流源CSi(1≦i≦n)は、対応するLEDストリング6_iのカソード側の一端に接続され、LEDストリング6_iに、目標輝度に応じた駆動電流I
LEDを供給する。駆動電流I
LEDの大きさにもとづく調光をアナログ調光という。
【0005】
PWMコントローラ1009は、目標輝度に応じたデューティ比を有する調光用パルス信号PWM
1〜PWM
nを生成し、調光用パルス信号PWMに応じたデューティ比で電流源CS1〜CSnを間欠的にオンさせる。これにより、デューティ比に応じたオン期間(点灯期間)T
ONにのみ、LEDストリング6に駆動電流I
LEDが流れることになり、駆動電流I
LEDの時間平均が制御され、輝度が調節される。
【0006】
スイッチング電源1004は、出力回路1102と、制御IC1100を備える。出力回路1102は、インダクタL1、スイッチングトランジスタM1、整流ダイオードD1、出力キャパシタC1を含む。制御IC1100は、スイッチングトランジスタM1のオン、オフのデューティ比を制御することにより、駆動電圧V
OUTを調節する。
【0007】
制御IC1100は、電流源CSの両端間の電圧、つまりLEDストリング6のカソード側の一端の電位(検出電圧という)V
LEDが、所定の基準電圧V
REFと一致するように、駆動電圧V
OUTを安定化させる。
【0008】
誤差増幅器20は、複数チャンネルの検出電圧V
LED1〜V
LEDnのうち最も低いひとつ(単に検出電圧V
LEDという)と基準電圧V
REFの誤差を増幅し、フィードバック電圧V
FBを生成する。誤差増幅器20は、トランスコンダクタンスアンプ(gmアンプ)21、フィードバックスイッチSW
FB、位相補償用の抵抗R
FBおよびキャパシタC
FBを含む。フィードバックスイッチSW
FBは、調光用パルス信号PWMが点灯期間を示すときにオンする。gmアンプ21は、検出電圧V
LEDと基準電圧V
REFの誤差に応じた電流を生成する。この電流によってキャパシタC
FBが充放電され、フィードバック(FB)端子にフィードバック電圧V
FBが発生する。
【0009】
パルス変調器22は、フィードバック電圧V
FBに応じたデューティ比を有するパルス信号S
PWMを生成する。ドライバ24は、パルス信号S
PWMにもとづきスイッチングトランジスタM1を駆動する。ドライバ24は、バースト調光の点灯期間T
ONにのみスイッチングトランジスタM1をスイッチングし、消灯期間T
OFFにおいてスイッチングを停止する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
LEDストリング6_1〜6_nの順方向電圧V
F1〜V
Fnはチャンネルごとにばらつく。たとえば第1チャンネルの順方向電圧V
F1が最も大きいとする。この場合、第1チャンネルの検出電圧V
LED1が最小となり、V
LED1=V
REFとなるようにスイッチングトランジスタM1がスイッチングされ、このとき出力電圧V
OUT=V
REF+V
F1が成り立つ。
【0012】
その他のi番目(i≠1)のチャンネルの検出電圧V
LEDiは、
V
LEDi=V
OUT−V
Fi
となる。一例としてV
REF=0.5V、V
F1=55V、V
F2〜V
Fn=50.5Vとすると、第2チャンネル〜第nチャンネルの検出電圧V
LED2〜V
LEDn=5Vとなる。第iチャンネルの電流源CSiにおける消費電力は、I
LEDi×V
LEDiとなり、検出電圧が大きいと損失が大きくなるという問題がある。
【0013】
また電流源CSを構成するトランジスタを制御IC1100に内蔵すると、制御IC1100が発熱によって高温になってしまうという別の問題を引き起こす。
【0014】
この問題を解決するためには、各チャンネルのLEDストリング6の順方向電圧のばらつきを抑制すればよいが、これには部品選別が必要となり、コストが高くなる。特に液晶のバックライト用のLEDストリング6は、白色LEDを数十〜数百個接続して構成されるため高価であり、それに加えての部品選別によるコスト増は許容できない。
【0015】
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、消費電力を低減可能なLEDの駆動技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のある態様は、複数チャンネルの発光素子の共通に接続された第1端子に駆動電圧を供給するスイッチング電源を制御するとともに、複数チャンネルの発光素子それぞれに流れる駆動電流を制御する制御回路に関する。この制御回路は、それぞれがチャンネルごとに設けられ、対応する発光素子の電流経路上に設けられた複数の検出抵抗と、それぞれがチャンネルごとに設けられ、対応する発光素子の電流経路上に検出抵抗と直列に設けられた複数のスイッチと、複数の検出抵抗それぞれに生ずる電圧降下に応じた検出電圧を受け、最も小さい検出電圧と所定の基準電圧との誤差に応じたフィードバック電圧を生成する誤差増幅器と、フィードバック電圧に応じてデューティ比が調節されるパルス信号を生成するパルス変調器と、パルス信号にもとづきスイッチング電源のスイッチング素子を駆動するドライバと、それぞれがチャンネルごとに設けられ、所定の周期で対応するスイッチをスイッチングするスイッチング回路であって、対応するスイッチのオン時間を、対応する検出電圧と反比例するように調節する、複数のスイッチング回路と、それぞれがチャンネルごとに設けられ、対応するスイッチのオン状態において、対応する検出電圧を対応するスイッチング回路に出力し、対応するスイッチのオフ状態において、オフする直前の対応する検出電圧をサンプルホールドする、複数のサンプルホールド回路と、を備える。複数のスイッチング回路はそれぞれ、対応するサンプルホールド回路の出力電圧に応じた電圧が入力される演算増幅器を含む。
【0017】
各チャンネルにおいて、検出抵抗に生ずる検出電圧は、そのチャンネルの発光素子に流れる駆動電流に比例する。つまり、そのチャンネルのスイッチのオン時間、つまり駆動電流が流れる発光時間は、駆動電流に反比例することになる。その結果、各チャンネルにおいて、発光素子の電圧降下にかかわらず、発光時間と駆動電流の積、つまり発光素子の輝度の時間平均を一定に保つことができる。またこの制御回路では、スイッチのオン抵抗を十分小さく構成した場合、その主たる電力損失は検出抵抗において生ずるところ、チャンネルごとに定電流源を用いる場合に比べて、その電力損失を低減できる。
そしてスイッチング回路が、検出電圧に応じた電圧が入力される演算増幅器を含む場合、演算増幅器の応答速度が遅いと、検出電圧のスイッチングに追従できず、オン時間が検出電圧に対して正確に反比例しなくなる。この態様によれば、サンプルホールド回路を設けることにより、演算増幅器の動作点がほぼ一定に保たれるため、演算増幅器の速度が遅くても、オン時間を正確に調節できる。
【0018】
複数のスイッチング回路はそれぞれ、キャパシタと、対応するサンプルホールド回路の出力電圧に応じた電圧が入力される前記演算増幅器を含み、所定の周期ごとに、対応するサンプルホールド回路の出力電圧に比例した充電電流によってキャパシタの充電または放電を開始する充放電回路と、を備えてもよい。スイッチング回路は、充放電回路がキャパシタの充電または放電を開始してから、キャパシタに生ずる電圧変化量が所定のしきい値に達するまでの間、対応するスイッチをオンし、その後、次に充電または放電を開始するタイミングまで対応するスイッチをオフする動作を繰り返してもよい。
検出電圧V
Sに比例した充電電流をI
CHG=k×V
S(kは比例定数)、キャパシタの容量値をC、電圧変化量ΔVのしきい値V
THをとすれば、スイッチのオン時間T
ONは、式(1)で与えられ、オン時間T
ONを、検出電圧V
Sに反比例させることができる。
T
ON=C×V
TH/I
CHG=C×V
TH/(k×V
S) …(1)
また駆動電流の時間平均値I
LED_AVEは、式(2)で与えられる。
I
LED_AVE=I
LED×T
ON/T
P …(2)
したがって、この態様によれば、所定の周期T
P、容量値C、比例定数k、所定の周期T
P、あるいは所定値V
THをパラメータとして、発光輝度を設定できる。
【0019】
複数のスイッチング回路はそれぞれ、一端の電位が固定されたキャパシタと、対応するサンプルホールド回路の出力電圧に応じた電圧が入力される演算増幅器を含み、オン状態において対応するサンプルホールド回路の出力電圧に比例した充電電流を生成し、キャパシタを充電し、オフ状態においてキャパシタの電位を初期化する充放電回路と、所定のしきい値電圧を生成するしきい値電圧源と、キャパシタの電圧がしきい値電圧に達するとアサートされる比較信号を生成するコンパレータと、所定の周期ごとにアサートされるリセット信号を生成するオシレータと、比較信号がアサートされるたびにスイッチをオフ、充放電回路をオンし、リセット信号がアサートされるたびにスイッチをオン、充放電回路をオフするロジック回路と、を備えてもよい。
【0020】
充放電回路は、一端が接地された第1抵抗と、第1抵抗と直列に設けられた第1トランジスタと、その非反転入力端子に対応するサンプルホールド回路の出力電圧が入力され、その反転入力端子が第1抵抗の他端と接続され、その出力端子が第1トランジスタの制御端子と接続された第1演算増幅器と、第1トランジスタに流れる電流を折り返してキャパシタに供給する第1カレントミラー回路と、キャパシタと並列に設けられた初期化スイッチと、を含んでもよい。充放電回路は、初期化スイッチがオフのときオン状態、初期化スイッチがオンのときオフ状態である。
【0021】
ある態様の制御回路は、しきい値電圧を生成するしきい値電圧源をさらに備えてもよい。しきい値電圧源は、一端が接地された第2抵抗と、一端が接地された第3抵抗と、第2抵抗と直列に設けられた第2トランジスタと、その非反転入力端子に、しきい値電圧を指示する指示電圧が入力され、その反転入力端子が第2抵抗の他端と接続され、その出力端子が第2トランジスタの制御端子と接続された第2演算増幅器と、第2トランジスタに流れる電流を折り返して第2抵抗に供給する第2カレントミラー回路と、を備え、第3抵抗に生ずる電圧降下を、しきい値電圧として出力してもよい。
【0022】
ロジック回路は、比較信号がアサートされるとスイッチのオフに対応するレベルとなり、リセット信号がアサートされるとスイッチのオンに対応するレベルとなるパルス信号を生成するフリップフロップを含み、パルス信号に応じてスイッチを制御してもよい。
【0023】
充放電回路は、検出電圧を電流に変換する第1V/I変換回路を含んでもよい。しきい値電圧源は、調光制御電圧を電流に変換する第2V/I変換回路と、第2V/I変換回路の出力電流の経路上に設けられた第3抵抗と、を含み、第3抵抗に生ずる電圧降下を、しきい値電圧として出力するよう構成されてもよい。第1、第2V/I変換回路は、同じ構成を有してもよい。この場合、回路素子の特性がばらついても、そのばらつきが第1V/I変換回路と第2V/I変換回路で相殺し合うため、オン時間のばらつきを抑制できる。
【0024】
発光素子は、直列に接続された複数の発光ダイオードを含む発光ダイオードストリングであってもよい。
【0025】
ある態様の制御回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。
【0026】
本発明の別の態様は、発光装置に関する。この発光装置は、複数チャンネルの発光素子と、複数チャンネルの発光素子の共通に接続された一端に駆動電圧を供給するスイッチング電源と、を備える。スイッチング電源は、スイッチング素子を含む出力回路と、スイッチング素子を駆動する上述のいずれかに記載の制御回路と、を含んでもよい。
【0027】
本発明のさらに別の態様は、電子機器に関する。この電子機器は、液晶パネルと、液晶パネルのバックライトとして設けられた上述の発光装置と、を備える。
【0028】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0029】
本発明のある態様によれば、消費電力を低減できる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0032】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0033】
図2は、実施の形態に係るスイッチング電源を備える電子機器の構成を示す回路図である。
【0034】
電子機器2は、ノートPC、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの電池駆動型の機器であり、発光装置3とLCD(Liquid Crystal Display)パネル5を備える。発光装置3はLCDパネル5のバックライトとして設けられる。
【0035】
発光装置3は、複数チャンネルのLEDストリング6_1〜6_nと、スイッチング電源4と、を備える。
【0036】
各LEDストリング6は、直列に接続された複数のLEDを含む発光素子である。スイッチング電源4は、昇圧型のDC/DCコンバータであり、入力端子P1に入力された入力電圧(たとえば電池電圧)V
INを昇圧して、出力端子P2に接続される出力ラインに、出力電圧(駆動電圧)V
OUTを発生させる。複数のLEDストリング6_1〜6_nそれぞれの一端(アノード)は、出力ラインに共通に接続される。
【0037】
スイッチング電源4は、制御IC100および出力回路102を備える。出力回路102は、インダクタL1、整流ダイオードD1、スイッチングトランジスタM1、出力キャパシタC1を含む。出力回路102のトポロジーは一般的であるため、説明を省略する。またそのトポロジーにさまざまな変形があることが当業者には理解され、本発明において限定されるものではない。
【0038】
制御IC100のスイッチング端子P4は、スイッチングトランジスタM1のゲートと接続される。制御IC100は、LEDストリング6の点灯に必要な出力電圧V
OUTが得られるように、フィードバックによりスイッチングトランジスタM1のオン、オフのデューティ比を調節する。なおスイッチングトランジスタM1は制御IC100に内蔵されてもよい。
【0039】
制御IC100は、スイッチング電源4を制御するとともに、複数チャンネルのLEDストリング6_1〜6_nそれぞれに流れる駆動電流I
LED1〜I
LEDnを制御する。
【0040】
制御IC100は、複数の検出抵抗R
S1〜R
Sn、複数の駆動スイッチ(以下、単にスイッチという)SW1_1〜SW1_n、誤差増幅器20、パルス変調器22、ドライバ24、複数のスイッチング回路26_1〜26_nを備える。
【0041】
複数の検出抵抗R
S1〜R
Snはそれぞれ、チャンネルごとに、対応するLEDストリング6_1〜6_nの電流経路上に設けられる。検出抵抗R
Siは、対応するLEDストリング6_iに流れる駆動電流I
LEDiを検出するために設けられ、その両端間には、駆動電流I
LEDiに比例した電圧降下V
Siが生ずる。検出抵抗R
Siの抵抗値は数Ωである。
【0042】
スイッチSW1_1〜SW1_nはそれぞれ、チャンネルごとに、対応するLEDストリング6_1〜6_nの電流経路上に、検出抵抗R
S1〜R
Snと直列に設けられる。後述の検出電圧V
Sにもとづく制御を簡略化するためには、検出抵抗R
Sが接地端子側、スイッチSW1がLEDストリング6側に設けることが好ましいが、配置を逆にしてもよい。
【0043】
本実施の形態では、スイッチSW1_1〜SW1_nは制御IC100に集積化され、検出抵抗R
S1〜R
Snは、制御IC100に外付けされる。高精度な低抵抗値を有する抵抗を形成可能なプロセスを使用する場合、検出抵抗R
S1〜R
Snを制御IC100に内蔵してもよい。またスイッチSW1_1〜SW1_nを制御IC100に外付けしてもよい。
【0044】
誤差増幅器20は、複数の検出抵抗R
S1〜R
Snそれぞれに生ずる電圧降下に応じた検出電圧V
S1〜V
Snを受け、スイッチSW1_1〜SW1_nがオンしているチャンネルの中で最も小さい検出電圧と所定の基準電圧V
REFとの誤差に応じたフィードバック電圧V
FBを生成する。誤差増幅器20は、具体的には
図1と同様に構成されてもよい。
【0045】
たとえば、各チャンネルにはスイッチSW2_iが設けられる。スイッチSW2_iは、対応するスイッチSW1_iがオフのとき、検出電圧V
Siが生ずるラインをプルアップする。これにより、スイッチSW1_iがオフしているチャンネルの検出電圧V
Siはハイレベル電圧(たとえば電源電圧)にプルアップされ、その他のチャンネルの検出電圧V
Sよりも高くなるため、誤差増幅器20によるフィードバックから除外される。
【0046】
パルス変調器22は、フィードバック電圧V
FBに応じてデューティ比が調節されるパルス信号S
PWMを生成する。パルス変調器22の構成は特に限定されず、電圧モード、ピーク電流モード、平均電流モードをはじめとするさまざまな変調器を利用できる。
【0047】
ドライバ24は、パルス信号SPWMにもとづいてスイッチングトランジスタM1をスイッチングする。
【0048】
複数のスイッチング回路26_1〜26_nは、チャンネルごとに設けられる。各スイッチング回路26_iは、所定の周期で、対応するスイッチSW1_iをスイッチングする。スイッチング回路26iは、対応するスイッチSW1_iのオン時間T
ONiを、対応する検出電圧V
Siと反比例するように調節する。
T
ONi=α
i/V
Si=α
i/(R
Si×I
LEDi)
α
iは反比例の係数である。本実施の形態において、各チャンネルの抵抗値R
Siおよび反比例係数αiはすべて同じ値に設定される。
【0049】
以上が制御IC100の構成である。続いてその動作を説明する。
図3は、
図2の制御IC100の動作を示す波形図である。ここでは、チャンネル数n=3の場合を説明する。また各チャンネルのLEDストリングの電圧降下には、V
F1>V
F2>V
F3が成り立つものとする。また説明の簡素化および理解の容易化のため、スイッチSW1のオン抵抗は無視する。
【0050】
このとき、複数チャンネルのうち、第1チャンネルの検出電圧V
S1が最も小さくなる。したがってフィードバックによって、V
S1=V
REFが成り立つように、出力電圧V
OUTが調節される。このときの出力電圧V
OUTは、式(3)で与えられる。
V
OUT=V
REF+V
F1 …(3)
【0051】
そして第1チャンネルにおいて、検出電圧V
S1=V
REFが成り立つように出力電圧V
OUTが調節される結果、第1チャンネルのLEDストリング6_1に流れる駆動電流I
LED1の振幅は、式(4)で与えられる。
I
LED1=V
REF/R
S1 …(4)
【0052】
第2チャンネルにおいては、V
S2=V
OUT−V
F2が成り立つから、駆動電流は、I
LED2=(V
OUT−V
F2)/R
S2となる。また第3チャンネルにおいては、V
S3=V
OUT−V
F3が成り立つから、駆動電流は、I
LED3=(V
OUT−V
F3)/R
S3となる。任意のチャンネルに拡張すれば、I
LEDi=(V
OUT−V
Fi)/R
Siである。
【0053】
V
F1>V
F2>V
F3が成り立つとき、I
LED1>I
LED2>I
LED3となる。
各チャンネルのスイッチング回路26_iは、対応するスイッチSW1_iのオン時間T
ONiを、検出電圧V
Si、言い換えれば駆動電流I
LEDiに反比例するよう調節する。
【0054】
以上が制御IC100の動作である。この制御IC100によれば、各チャンネルのスイッチSW1_iのオン時間T
ONi、つまり駆動電流I
LEDiが流れる発光時間は、駆動電流I
LEDiに反比例することになる。その結果、各チャンネルにおいて、LEDストリング6の電圧降下V
Fにかかわらず、発光時間と駆動電流I
LEDの積、つまり発光素子の輝度の時間平均を一定に保つことができる。
【0055】
また制御IC100によれば、
図1の比較技術に比べて消費電力を低減できる。なぜなら、
図1の制御IC1100では、電流源CSiの消費電量は、V
LEDi×I
LEDiで与えられるが、駆動電流I
LEDiの大きさと、電流源CSiの両端間の電圧V
LEDiには相関がない。したがって、順方向電圧VF
iが小さいチャンネルでは、V
LEDiが無駄に大きくなり、消費電力が大きくなる。これに対して
図2の制御IC100では、検出抵抗R
Siの電圧降下V
Siは、駆動電流I
LEDiに比例するため、無駄な消費電力を低減することができる。
【0056】
なおスイッチング回路26によるスイッチSW1のスイッチングを、バースト調光のスイッチングと混同してはならず、スイッチング回路26によるスイッチングは、いわゆるアナログ調光に対応する機能である。したがって、スイッチング回路26による調光と、バースト調光を併用することも可能である。この場合、スイッチSW1_1〜SW1_nをバースト調光用のスイッチとしても利用できる。
【0057】
続いて、制御IC100の具体的な構成を説明する。
図4は、
図2のスイッチング回路26の具体的な構成例を示す回路図である。
複数のスイッチング回路26はそれぞれ同様に構成される。
スイッチング回路26は、主としてキャパシタC2および充放電回路30を備える。
充放電回路30は、所定の周期T
Pごとに、対応する検出電圧V
Siに比例した充電電流I
CHGiによってキャパシタC2の充電を開始する。別の実施の形態においては、検出電圧V
Siに比例した電流I
CHGiによってキャパシタC2を放電してもよい。
【0058】
スイッチング回路26は、充放電回路30がキャパシタC2の充電(または放電)を開始してから、キャパシタC2に生ずる電圧変化量ΔVが所定値V
THiに達するまでの間、対応するスイッチSW1_iをオンし、その後、次に充電(または放電)を開始するタイミングまで対応するスイッチSW1_iをオフする動作を繰り返す。
【0059】
検出電圧V
Siに比例した充電電流をI
CHGi=k
i×V
Si(k
iは比例定数)、キャパシタC2の容量値をC
i、電圧変化量ΔVのしきい値をV
THiとすれば、スイッチSW1_iのオン時間T
ONiは、式(5)で与えられ、オン時間T
ONiを、検出電圧V
Siに反比例させることができる。
T
ONi=C×V
THi/I
CHGi=C×V
THi/(k
i×V
S)=C×V
THi/(k
i×R
Si×I
LEDi) …(5)
つまり、式(1)の係数α
iは、α
i=C×V
THi/k
iとなる。
【0060】
また駆動電流I
LEDiの時間平均値I
LED_AVEは、式(6)で与えられる。
I
LEDi_AVE=I
LEDi×T
ON/T
P …(6)
したがって、所定の周期T
P、容量値C
i、比例定数k
i、所定の周期T
P、あるいはしきい値V
THiをパラメータとして、発光輝度を設定できる。
【0061】
より具体的には、スイッチング回路26は、キャパシタC2、充放電回路30、コンパレータ36、オシレータ38、ロジック部40、しきい値電圧源50を備える。
【0062】
充放電回路30は、オンオフが切りかえ可能に構成され、(1)オン状態において、対応する検出電圧V
Siに比例した充電電流I
CHGiを生成し、キャパシタC2を充電し、(2)オフ状態において、キャパシタC2の電位V
C2を初期化する。
【0063】
充放電回路30は、第1V/I変換回路32と初期化スイッチ34を含む。第1V/I変換回路32は、第1抵抗R11、第1トランジスタM11、第1演算増幅器OA1、第1カレントミラー回路CM1を含む。第1抵抗R11の一端は接地される。第1トランジスタM11は第1抵抗R11と直列に設けられる。第1演算増幅器OA1の非反転入力端子(+)には、対応する検出電圧V
Siが入力され、その反転入力端子(−)は第1抵抗R11の他端と接続される。第1演算増幅器OA1の出力端子は第1トランジスタM11の制御端子と接続される。第1カレントミラー回路CM1は、第1トランジスタM11に流れる電流を折り返して充電電流I
CHGi(=)生成し、キャパシタC2に供給する。この構成では、I
CHGi=V
Si/R11×β1となる。β1は、第1カレントミラー回路CM1のミラー比である。つまり上記係数k
iは、k
i=β1/R11となる。
【0064】
初期化スイッチ34は、キャパシタC2と並列に設けられる。充放電回路30は、初期化スイッチ34がオフのときオン状態、初期化スイッチ34がオンのときオフ状態である。
【0065】
しきい値電圧源50は、所定のしきい値電圧V
THiを生成する。しきい値電圧源50は、充放電回路30と同様に構成されている。具体的にはしきい値電圧源50は、第2V/I変換回路52と、第3抵抗R13を備える。第2V/I変換回路52は、第2演算増幅器OA2、第2抵抗R12、第2トランジスタM12、第2カレントミラー回路CM2を含み、第1V/I変換回路32と同様に構成される。第2演算増幅器OA2の非反転入力端子(+)には、外部からの調光制御電圧V
DIMが入力される。第2V/I変換回路52は、電流I
DIM=V
DIM/R12×β2を生成する。β2は第2カレントミラー回路CM2のミラー比である。第3抵抗R13の一端は接地され、電流I
DIMの経路上に設けられる。第3抵抗R13の電圧降下が、しきい値電圧V
THiとなり、それは制御電圧V
DIMに比例する。
V
THi=I
DIM×R13=V
DIM/R12×β2×R13 …(7)
なおしきい値電圧源50の構成は特に限定されず、公知の電圧源を利用できる。しきい値電圧V
THiを外部から設定するために、第2抵抗R12を外付け部品としてもよい。
【0066】
コンパレータ36は、キャパシタC2の電圧V
C2をしきい値電圧V
THiと比較する。コンパレータ36は、キャパシタC2の電圧V
C2、つまりその変化量が所定のしきい値電圧V
THiに達するとアサート(ここではローレベル)される比較信号S1を生成する。
【0067】
キャパシタC2の容量値がばらつくと、コンパレータ36に入力されるキャパシタ電圧V
C2がばらつく。このばらつきをキャンセルするため、第1抵抗R11をトリミング可能とすることが望ましい。また第3抵抗R13の抵抗値がばらつくと、コンパレータ36に入力される電圧V
THiがばらつく。このばらつきをキャンセルするため、第3抵抗R13をトリミング可能とすることが好ましい。
【0068】
オシレータ38は、所定の周期T
Pごとにアサートされるリセット信号S2を生成する。オシレータ38の発振周波数、つまり周期T
Pは、外付けの抵抗R
Tによって調節可能とすることが望ましい。オシレータ38は、全チャンネルで共有される。
【0069】
ロジック部40は、比較信号S1とリセット信号S2を受ける。ロジック部40は、比較信号S1がアサートされるたびにスイッチSW1_iをオフ、充放電回路30をオンし、リセット信号S2がアサートされるたびにスイッチSW1_iをオン、充放電回路30をオフする。上述のスイッチSW2_iも、ロジック部40によって制御することができる。
【0070】
ロジック部40は、比較信号S1がアサートされるとスイッチSW1_iのオフに対応するレベル(ローレベル)となり、リセット信号S2がアサートされるとスイッチSW1_iのオンに対応するレベル(ハイレベル)となるパルス信号S3_iを生成するフリップフロップ42を含む。ANDゲート44は、フリップフロップ42の出力S3_iと、リセット信号S2の論理積G1_iをスイッチSW1_iの制御端子に出力する。ANDゲート44は省略してもよい。当業者であれば、
図4のロジック部40と同等の機能を有する回路を設計でき、それらも本発明の範囲に含まれる。
【0071】
図5は、
図4のスイッチング回路26の動作を示す波形図である。時刻t0にリセット信号S2がアサートされると、パルス信号G1_iがオンレベルとなり、スイッチSW1_iがオンする。その結果、検出抵抗R
Siに駆動電流I
LEDiに比例した電圧降下V
Siが生ずる。
【0072】
充電電流I
CHGiは検出電圧V
Siに比例するため、キャパシタ電圧V
C2は、検出電圧V
Siに応じた傾きで増大する。そして、時刻t1にキャパシタ電圧V
C2がしきい値電圧V
THiに達すると、比較信号S1がアサートされ、パルス信号G1_iがオフレベルとなり、スイッチSW1_iがオフする。これにより初期化スイッチ34がオンし、キャパシタ電圧V
C2がゼロリセットされる。スイッチング回路26はこの動作を繰り返す。
【0073】
図4のスイッチング回路26によれば、検出電圧V
Siに反比例するように、オン時間T
ONiを調節できる。
また、調光電圧V
DIMあるいは抵抗R
Tによって、周期T
Pを設定できる。上述のように各チャンネルの平均的な輝度は、周期T
Pによって変化する。したがって、電圧V
DIM、抵抗R
Tによって輝度を制御できる。
【0074】
さらに
図4のスイッチング回路26では、充放電回路30としきい値電圧源50において、同じ構成を有するV/I変換回路を利用している。したがって、プロセスばらつきによって抵抗値等が変動しても、2つのV/I変換回路によって変動が相殺し合うため、オン時間T
ONiの変動を抑制できる。
【0075】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセス、それらの組み合わせには、さまざまな変形例が存在しうる。以下、こうした変形例について説明する。
【0076】
図4のスイッチング回路26において、第1V/I変換回路32は演算増幅器OA1を用いて構成され、演算増幅器は有限の応答速度を有する。
図6は、第1演算増幅器OA1の応答速度が遅い場合の、制御IC100の動作波形図である。実線は、第1演算増幅器OA1の応答速度が遅い場合を、一点鎖線は応答速度が速い場合を示す。一点鎖線で示すように、応答速度がスイッチSW1_iのスイッチング速度に比べて十分に速い場合、充電電流I
CHGiは、検出電圧V
Siに追従することができる。
【0077】
ところが第1演算増幅器OA1の応答速度が遅い場合、充電電流I
CHGがなまり、その結果、キャパシタ電圧V
C2の上昇速度が遅くなる。これによりオン時間T
ON、つまり発光期間が長くなってしまい、アナログ調光の精度が悪化する。特に周期T
Pが短い場合、第1演算増幅器OA1の応答遅れに起因するオン時間T
ONの誤差ΔT
ONが、平均輝度(デューティ比)に及ぼす影響が大きくなる。
【0078】
この問題は、以下で説明する変形例によって解決することができる。
図7は、変形例に係る制御IC100aの構成を示す回路図である。制御IC100aは、
図4の制御IC100に加えて、チャンネルごとに設けられたサンプルホールド回路60をさらに備える。
【0079】
サンプルホールド回路60_iは、第1状態と第2状態が切りかえ可能に構成され、スイッチSW1_iのオン時間において第1状態となり、検出電圧V
Siをスイッチング回路26の第1V/I変換回路32へと出力する。サンプルホールド回路60_iは、スイッチSW1_iのオフ状態において、第2状態となり、スイッチSW1_iがオフする直前の検出電圧V
Siをサンプリングし、それをホールドして第1V/I変換回路32へと出力する。
【0080】
たとえばサンプルホールド回路60は、ホールドキャパシタC3、ホールドスイッチSW3、抵抗R3を含む。ホールドキャパシタC3は、第1V/I変換回路32の入力端子と接地端子の間に設けられる。抵抗R3およびホールドスイッチSW3は、第1V/I変換回路32の入力端子と、検出抵抗R
Siの間に直列に設けられる。抵抗R3は省略してもよい。サンプルホールド回路60_iは、ホールドスイッチSW3のオン状態において第1状態、ホールドスイッチSW3のオフ状態において第2状態となる。なおサンプルホールド回路60の構成は特に限定されず、同じ機能を実現可能な別の構成であってもよい。
【0081】
以上が制御IC100aの構成である。
図8は、
図7の制御IC100aの動作を示す波形図である。
時刻t0にスイッチSW1_iがオンする。スイッチSW1_iのオン期間、初期化スイッチ34がオフすると、充電電流I
CHGiによってキャパシタC2が充電され、
図6の一点鎖線と同様に、キャパシタ電圧V
C2が一定の傾きで増大する。そしてしきい値電圧V
THiに達するとスイッチSW1_iがオフし、検出電圧V
Siがゼロとなる(時刻t1)。
【0082】
一方で、サンプルホールド回路60のスイッチSW3がオフするため、第1V/I変換回路32の入力電圧V
Si’はその直前のレベルを維持し続ける。その結果、第1演算増幅器OA1の動作点は変化せず、一定の充電電流I
CHGiが生成され続ける。この期間は初期化スイッチ34がオンしているため、キャパシタ電圧V
C2は上昇せず、接地電圧付近を保つ。
【0083】
時刻t2に再びスイッチSW1_iがオンすると、検出電圧V
Siが増大する。それとともにスイッチSW3がオンし、第1V/I変換回路32の入力電圧V
Si’は、検出電圧V
Siと等しくなる。時刻t2の直後において2つの電圧V
Si’とV
Siは近いレベルをとっているため、第1演算増幅器OA1の動作点はほとんど変化しない。
【0084】
このように、制御IC100aでは、スイッチSW1_iのスイッチングにかかわらず充電電流I
CHGi、言い換えれば第1演算増幅器OA1の動作点が一定に保たれる。その結果、第1演算増幅器OA1の応答速度は遅くても、オン時間T
ONを検出電圧V
Siに正確に反比例させることができ、高精度なアナログ調光が実現できる。
【0085】
スイッチング回路26によるアナログ調光と、バースト調光を併用する場合、調光用パルス信号PWM
iのパルス幅は、スイッチング回路26によるスイッチング周期T
Pよりも長く設定される。そして、各チャンネルにおいて、スイッチング回路26_iが生成するパルス信号G1_iと、そのチャンネルの調光用PWM信号PWM
iの論理積に応じて、スイッチSW1_iおよびSW2_iをスイッチングすればよい。
【0086】
実施の形態では、検出抵抗R
Sの電圧降下を検出電圧V
Sとして利用したが、スイッチSW1のオン抵抗が十分小さい場合には、検出抵抗R
SとスイッチSW1の電圧降下の合計を検出電圧としてもよい。
【0087】
実施の形態では、すべてのチャンネルの抵抗値R
siおよび反比例係数α
iが等しい場合を説明したが、チャンネルごとに異なる値としてもよい。
【0088】
実施の形態ではインダクタを用いた非絶縁型のスイッチング電源を説明したが、本発明はトランスを用いた絶縁型のスイッチング電源にも適用可能である。
【0089】
実施の形態では、発光装置3のアプリケーションとして電子機器を説明したが、用途は特に限定されず、照明、電光掲示板、電子看板などにも利用できる。
【0090】
また、本実施の形態において、各信号のハイレベル、ローレベルの論理信号の設定は一例であって、インバータなどによって適宜反転させることにより自由に変更することが可能である。
【0091】
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。