特許第5973229号(P5973229)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5973229
(24)【登録日】2016年7月22日
(45)【発行日】2016年8月23日
(54)【発明の名称】電池ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/46 20060101AFI20160809BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20160809BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20160809BHJP
【FI】
   H01M10/46
   H01M2/10 P
   H01M2/10 B
   H02J7/00 301D
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-114718(P2012-114718)
(22)【出願日】2012年5月18日
(65)【公開番号】特開2013-243014(P2013-243014A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2015年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】日立マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104444
【弁理士】
【氏名又は名称】上羽 秀敏
(74)【代理人】
【識別番号】100112715
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125704
【弁理士】
【氏名又は名称】坂根 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(72)【発明者】
【氏名】谷井 恵一
【審査官】 近藤 政克
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−066140(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/069293(WO,A1)
【文献】 特開2013−196883(JP,A)
【文献】 特開2010−205700(JP,A)
【文献】 実開昭59−144779(JP,U)
【文献】 特開2008−064929(JP,A)
【文献】 実開昭62−054463(JP,U)
【文献】 実開平05−084147(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/46
H01M 2/10
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイン形状の扁平型の電池と、
前記電池の側方に、厚み方向の一方の面が前記電池の側面の少なくとも一部と対向するように配置される回路基板と、
前記電池に対してその厚み方向に積層されるワイヤレス給電用コイルと、
前記電池、前記ワイヤレス給電用コイル及び前記回路基板を保持するホルダーとを備え
前記ワイヤレス給電用コイルは、前記電池の直径と同等の径を有し、
前記ホルダーは、前記電池の厚み方向から見て湾曲部と開口部とを有するU字状であり、
前記電池を保持する前記湾曲部の内面の曲率半径は、前記電池の半径と同等であり、
前記回路基板は、前記ホルダーの前記開口部に配置される、電池ユニット。
【請求項2】
請求項に記載の電池ユニットにおいて、
前記回路基板は、前記他方の面に、機器と電気的に接続される外部端子を有する、電池ユニット。
【請求項3】
請求項に記載の電池ユニットにおいて、
前記回路基板は、前記一方の面に実装された回路部品を有する、電池ユニット。
【請求項4】
請求項からのいずれか一つに記載の電池ユニットにおいて、
前記回路基板は、周縁部から突出する突出部を有し、
前記ホルダーは、前記開口部に設けられ、前記回路基板の前記突出部を保持する切欠き部をさらに備える、電池ユニット。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一つに記載の電池ユニットにおいて、
前記ホルダーは、前記電池の軸線方向の端面を覆うことなく、前記電池を側方から見て該電池の側面と重なるように配置される、電池ユニット。
【請求項6】
請求項からのいずれか一つに記載の電池ユニットにおいて、
前記回路基板と前記電池とを電気的に接続する複数の接続端子をさらに備え、
前記複数の接続端子は、一端側が前記一方の面に接続される一方、他端側が前記電池の側面と前記ホルダーとの間に挟み込まれる接続端子を含む、電池ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池及び基板を備えた電池ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電池及び基板を備えた電池ユニットが知られている。このような構成としては、例えば特許文献1に開示されるように、電池ケースの上方に保護回路等を配置した構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−152183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記特許文献1に開示される構成の場合には、比較的、サイズが大きい電池パックを用いている。そのため、電池ケースの上方に保護回路を配置するための十分なスペースが存在する。しかしながら、コイン型電池などの小型の電池を用いる場合には、保護回路の分だけ、電池ユニットが大型化してしまう。例えば、電池及び基板を備えた電池ユニットの構成として、電池に対してその厚み方向に基板を配置する構成が考えられるが、この場合には、基板の分だけ電池ユニットの厚みが増大する。このように電池ユニットが厚み方向に大きくなると、該電池ユニットを用いた小型機器の厚みも増大してしまう。
【0005】
そのため、本発明では、電池及び基板を備えた電池ユニットにおいて、コンパクトな構成を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る電池ユニットは、柱状の電池と、前記電池の側方に、厚み方向の一方の面が前記電池の側面の少なくとも一部と対向するように配置される基板と、前記電池及び前記基板を保持するホルダーとを備える(第1の構成)。
【0007】
このように、柱状の電池の側方に基板を配置することで、電池の厚み方向には基板等が配置されない。そのため、電池の厚み方向に基板を配置する構成に比べて、電池ユニットを厚み方向にコンパクトな構成にすることができる。
【0008】
しかも、電池の側方に、厚み方向の一方の面が電池の側面の少なくとも一部と対向するように基板を配置することで、電池に対して基板をより近い位置に配置することができる。これにより、電池の軸線と交差する方向の電池ユニットのサイズもコンパクトにすることができる。
【0009】
したがって、上述の構成により、電池及び基板を備えた電池ユニットのコンパクト化を図れる。
【0010】
前記第1の構成において、前記ホルダーは、前記電池を収納する電池収納部と、前記基板の他方の面が露出するように該基板を保持する開口部とを有するのが好ましい(第2の構成)。
【0011】
これにより、簡単な構成のホルダーによって、電池及び基板を第1の構成のような配置で保持することができる。したがって、簡単な構成によって第1の構成を実現できる。
【0012】
前記第2の構成において、前記基板は、前記他方の面に、機器と電気的に接続される外部端子を有するのが好ましい(第3の構成)。
【0013】
こうすることで、外部機器に対して、電池ユニットを容易に電気的に接続することが可能になる。
【0014】
前記第3の構成において、前記基板は、前記一方の面に実装された回路部品を有するのが好ましい(第4の構成)。
【0015】
これにより、回路部品が電池ユニットの外側に露出しない。よって、回路部品が損傷を受けたり、ユーザー等が回路部品に触れたりするのを防止できる。
【0016】
前記第2から第4の構成のうちいずれか一つの構成において、前記基板は、周縁部から突出する突出部を有し、前記ホルダーは、前記開口部に設けられ、前記基板の前記突出部を保持する切欠き部をさらに備えるのが好ましい(第5の構成)。
【0017】
こうすることで、ホルダーの開口部で、基板の周縁部を容易に保持することができる。すなわち、ホルダーの切欠き部によって基板の突出部を保持するという簡単な構成により、該基板をホルダーの開口部で容易に保持することができる。
【0018】
前記第1から第5の構成のうちいずれか一つの構成において、前記ホルダーは、前記電池の軸線方向の端面を覆うことなく、前記電池を側方から見て該電池の側面と重なるように配置されるのが好ましい(第6の構成)。
【0019】
これにより、電池ユニットにおける電池の軸線方向の厚みをできるだけ小さくすることができる。すなわち、電池の軸線方向の端面がホルダーによって覆われないため、該電池の軸線方向の端面がホルダーによって覆われる構成に比べて電池ユニットの小型化を図れる。
【0020】
前記第2から第6の構成のうちいずれか一つの構成において、前記基板と前記電池とを電気的に接続する複数の接続端子をさらに備え、前記複数の接続端子は、一端側が前記一方の面に接続される一方、他端側が前記電池の側面と前記電池収納部との間に挟み込まれる接続端子を含むのが好ましい(第7の構成)。
【0021】
このように、一端側が基板に接続された接続端子の他端側を、電池とホルダーとの間に挟み込むことにより、該接続端子によって、電池と基板とを電気的に接続することができる。よって、上述の構成により、電池と基板との電気的な接続を容易に行うことができる。
【0022】
前記第1の構成において、前記ホルダーは、前記電池の厚み方向から見てU字状であり、前記電池は、厚み方向から見て円形状であり、前記ホルダーの湾曲部分に配置され、前記基板は、前記電池の厚み方向から見て、前記ホルダーの開口部分に配置されるのが好ましい(第8の構成)。
【0023】
これにより、U字状のホルダーの湾曲部分で電池を保持することができる。そして、ホルダーの開口部分で基板を保持することができる。よって、上述の構成により、簡単な構成のホルダーによって電池及び基板を保持することができる。
【0024】
前記第1から第8の構成のうちいずれか一つの構成において、前記電池に対してその厚み方向に積層されるワイヤレス給電用コイルをさらに備え、前記ホルダーは、前記電池、前記ワイヤレス給電用コイル及び前記基板を保持するのが好ましい(第9の構成)。
【0025】
これにより、ワイヤレス給電用コイルを備えた電池ユニットを、コンパクトな構成によって実現できる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施形態に係る電池ユニットによれば、柱状の電池の側方に、厚み方向の一方の面が電池の側面の少なくとも一部に対して平行になるように基板を配置した状態で、該電池及び基板をホルダーによって保持する。これにより、コンパクトな電池ユニットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、実施形態1に係る電池ユニットの概略構成を示す斜視図である。
図2図2は、電池ユニットの上面図である。
図3図3は、図2におけるIII−III線断面において、電池以外を断面で示す図である。
図4図4は、電池の概略構成を示す断面図である。
図5図5は、実施形態2に係る電池ユニットの概略構成を示す斜視図である。
図6図6は、図5におけるVI−VI線断面において、電池以外を断面で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
【0029】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る電池ユニット1の概略構成を示す図である。この電池ユニット1は、扁平型二次電池としての電池2と、電池2の充電を制御する充電制御回路等が形成された基板3と、電池2及び基板3等を保持するホルダー4と、接続端子5,6と、ワイヤレス給電用コイル7と、防磁シート8とを備える。すなわち、電池ユニット1は、ワイヤレス給電用コイル7を介して、図示しないワイヤレス給電装置から供給される電力を電池2に充電するように構成されている。なお、このような電池ユニット1は、例えば、歩数計、補聴器、自動車用の電子キー、ICタグ及びセンサユニットなどの小型機器の電源として用いられる。
【0030】
電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7は、それらの厚み方向に積層されることによって積層体9を構成している(図3参照)。図1及び図2に示すように、この積層体9は、略U字状のホルダー4の湾曲部分に配置される。略U字状のホルダー4の開口部分には、基板3が保持されている。ホルダー4は、電池2を含む積層体9を該積層体9の側面で保持するとともに、基板3を、厚み方向の一方の面が電池2の側面の少なくとも一部に対して対向するように保持する。これにより、基板3は、一方の面が電池2側に位置するとともに、該電池2の軸線Lに対して平行になる。
【0031】
基板3を電池2に対して上述のように配置することで、基板を電池に対してその厚み方向に配置する場合に比べて、電池ユニット1を厚み方向にコンパクトな構成にすることができる。また、上述のように基板3を厚み方向の一方の面が電池2の側面の少なくとも一部に対向するように配置することで、電池ユニット1を電池2の径方向(電池2の軸線Lと交差する方向)にコンパクトな構成にすることができる。
【0032】
以下で、電池2、基板3、ホルダー4及び接続端子5,6の各構成について、詳細に説明する。
【0033】
電池2は、コイン形状の扁平型電池である。電池2は、図4に示すように、有底円筒状の外装缶としての正極缶10と、該正極缶10の開口を覆う封口缶としての負極缶20と、正極缶10の外周側と負極缶20の外周側との間に配置されるガスケット30と、正極缶10及び負極缶20の間に形成される空間内に収納される電極体40とを備えている。したがって、電池2は、正極缶10と負極缶20とを合わせることによって、全体が扁平なコイン状となる。正極缶10と負極缶20との間に形成される空間内には、電極体40以外に、非水電解液(図示省略)も封入されている。この実施形態では、詳しくは説明しないが、電極体40は、例えば図4に示すように正極及び負極の積層体によって構成される。また、電池2は、例えばリチウムイオン電池として構成されている。
【0034】
正極缶10は、ステンレスなどの金属材料からなり、プレス成形によって有底円筒状に形成されている。正極缶10は、図4に示すように、円形状の底部11と、その外周に該底部11と連続して形成される円筒状の周壁部12とを備えている。この周壁部12は、縦断面視(図4に図示した状態)で、底部11の外周端からほぼ垂直に延びるように設けられている。正極缶10は、後述するように、負極缶20との間にガスケット30を挟んだ状態で、周壁部12の開口端側が内側に折り曲げられて、該負極缶20に対してかしめられている。よって、正極缶10の底部11によって、電池2の底面が構成される。
【0035】
負極缶20も、正極缶10と同様、ステンレスなどの金属材料からなり、プレス成形によって有底円筒状に形成されている。負極缶20は、図4に示すように、正極缶10の周壁部12よりも外形が小さい円筒状の周壁部22と、その一方の開口を塞ぐ円形状の平面部21と、を有する。よって、負極缶20の平面部21によって、電池2の上面が構成される。
【0036】
負極缶20の周壁部22も、正極缶10と同様、縦断面視で、平面部21に対してほぼ垂直に延びるように設けられている。周壁部22には、平面部21側の基端部22aに比べて径が段状に大きくなる拡径部22bが形成されている。すなわち、周壁部22には、基端部22aと拡径部22bとの間に段部22cが形成されている。図4に示すように、この段部22cに対して、正極缶10の周壁部12の開口端側が折り曲げられてかしめられている。すなわち、正極缶10は、その周壁部12の開口端側が負極缶20の段部22cに嵌合されている。
【0037】
基板3は、図1に示すように、略長方形状である。基板3は、長手方向の長さが電池2の直径と同等である。基板3は、短手方向の長さが、電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7を含む積層体9の厚みと同等である。基板3は、後述するように略U字状に形成されたホルダー4の開口部4cに、長手方向の両端部が保持されるように、配置される。すなわち、基板3は、長手方向の長さが、ホルダー4の開口部4cにおけるホルダー4の直線部4b同士の間隔と同等である。
【0038】
基板3は、長手方向の両端部に、面方向外方に突出する突出部3aを有する。この突出部3aは、ホルダー4の肉厚と同等の突出長さを有する。基板3の突出部3aは、ホルダー4の開口部4cに設けられた後述の切欠き部4dに嵌め込まれる。これにより、基板3は、ホルダー4の開口部4cに固定される。
【0039】
基板3は、上述のように、電池2の側方に、厚み方向の一方の面が電池2の側面の少なくとも一部と対向するように配置される。すなわち、基板3は、電池2の側面上に配置される略U字状のホルダー4の開口部4cに、前記一方の面が電池2の軸線Lと平行になるように固定される。
【0040】
図2に示すように、基板3は、電池2側に位置する面(一方の面)に実装された回路部品50を有する。回路部品50は、電池2の充電を制御する充電制御回路の一部を構成する。基板3の電池2側に位置する面に回路部品50を実装することで、該回路部品50が電池ユニット1の外側に露出するのを防止できる。よって、回路部品50が損傷を受けたり、ユーザー等が回路部品50に接触して感電したりするのを防止できる。なお、特に図示しないが、基板3の電池2側に位置する面には、複数の回路部品50を設けてもよい。
【0041】
また、図1に示すように、基板3は、電池2とは基板3の厚み方向に反対側の面、すなわち露出面(他方の面)に、機器と電気的に接続される複数の外部端子を有する。詳しくは、基板3は、露出面に、外部端子としての正極端子51及び負極端子52を有する。なお、基板3の露出面に、通信用端子など、他の端子を設けてもよい。
【0042】
さらに、基板3には、積層体9の側方に配置された状態でワイヤレス給電用コイル7が位置する短手方向の端部に、端子用切欠き部3bが2つ設けられている。これらの端子用切欠き部3bは、基板3の短手方向の端部に、該基板3の長手方向に並んで設けられている。各端子用切欠き部3bは、基板3を厚み方向から見て半円状に形成されている。また、各端子用切欠き部3bには、内面上に銅メッキからなるコイル接続端子(図示省略)が設けられている。各端子用切欠き部3b内に後述するワイヤレス給電用コイル7の端部がそれぞれ位置付けられた状態で、それらの端部はコイル接続端子に半田付けにより固定される。
【0043】
また、基板3の露出面上には、略L字状に形成された接続端子5の一端側が接続されている。すなわち、基板3の露出面上には、接続端子5の一端側が接続される電極が形成されていて、該電極に接続端子5の一端側が半田付けにより固定されている。
【0044】
ここで、接続端子5は、長方形状の平板部材が長手方向の所定位置で厚み方向に折り曲げられた略L字状の形状を有する。接続端子5は、一方の端部が基板3の露出面上に配置されるとともに、他方の端部が電池2の上面、すなわち負極缶20の平面部21上に位置付けられるように、基板3及び電池2に対して配置される。すなわち、略L字状の接続端子5は、一部が基板3の露出面上に位置し且つ残部が該基板3の厚み方向に延びるように、配置される。電池2上に位置する接続端子5の他方の端部は、該電池2に溶接されている。
【0045】
図2に示すように、基板3の電池2側に位置する面上には、略L字状に形成された接続端子6の一端側が接続されている。すなわち、基板3の電池2側に位置する面上には、接続端子6の一端側が接続される電極が形成されていて、該電極に接続端子6の一端側が半田付けにより固定されている。
【0046】
ここで、接続端子6は、接続端子5と同様、長方形状の平板部材が長手方向の所定位置で厚み方向に折り曲げられた略L字状の形状を有する。接続端子6は、一方の端部が基板3の電池2側に位置する面上に配置されるとともに、他方の端部が電池2の正極缶10の周壁部12上に位置付けられるように、基板3及び電池2に対して配置される。すなわち、略L字状の接続端子6は、一部が基板3の電池2側に位置する面上に位置し且つ残部が該基板3の厚み方向に延びるように、配置される。電池2の正極缶10の周壁部12上に位置する接続端子6の他方の端部は、周壁部12に接触した状態で該周壁部12とホルダー4の後述する直線部4bとの間に挟み込まれている。
【0047】
以上のように接続端子5,6によって電池2と基板3とを電気的に接続することにより、電池ユニット1内で電池2と基板3とを電気的に接続することができる。
【0048】
なお、特に図示しないが、基板3には、回路部品50、正極端子51、負極端子52、接続端子5,6及びワイヤレス給電用コイル7の端部が電気的に接続される回路が形成されている。
【0049】
ホルダー4は、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)などの樹脂材料からなり、全体として略U字状に形成されている。図1及び図3に示すように、ホルダー4は、電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7を含む積層体9の厚みと同等の厚みを有する。すなわち、ホルダー4の厚みは、基板3の短手方向の長さと同等である。また、ホルダー4は、湾曲部分がコイン形状の電池2を保持可能な曲率半径を有する円弧状に形成されている。ホルダー4の開口部分は、基板3を配置可能な大きさを有する。
【0050】
詳しくは、図1及び図2に示すように、ホルダー4は、厚み方向から見て略半円状の湾曲部4aと、該湾曲部4aの両端から延びる一対の直線部4bとを有する。湾曲部4a及び直線部4bによって、電池2を収納する電池収納部が構成される。また、一対の直線部4bの端部によって、ホルダー4の開口部4cが形成される。湾曲部4aは、内面の曲率半径が電池2の半径と同等かそれよりも小さい。これにより、湾曲部4aを電池2の側面に沿うように配置することができ、該湾曲部4aによって電池2を保持することができる。一対の直線部4bは、開口部4cにおいて、基板3の長手方向の長さと同等かそれよりも小さい間隔を有する。これにより、開口部4cにおいて、一対の直線部4bによって基板3を長手方向に挟み込んで保持することができる。
【0051】
図1に示すように、ホルダー4の開口部4cを構成する一対の直線部4bには、それぞれ切欠き部4dが形成されている。各切欠き部4dは、各直線部4bの端部の厚み方向中央部分に、ホルダー4を側面から見て略矩形状に形成されている。各切欠き部4dは、基板3に設けられた突出部3aが勘合可能な大きさに形成されている。各切欠き部4dに基板3の各突出部3aが嵌め込まれることにより、該基板3がホルダー4に対して固定される。
【0052】
図2に示すように、ホルダー4の一対の直線部4bは、半円状の湾曲部4a内に積層体9を配置した状態で、該積層体9が開口部4cに配置される基板3上の回路部品50と干渉しないような長さを有する。
【0053】
なお、基板3に一方の端部が接続された接続端子6は、他方の端部が、ホルダー4の直線部4bの端部と電池2の正極缶10の周壁部12との間に挟み込まれている。
【0054】
ワイヤレス給電用コイル7は、例えば銅線などの線部材がドーナツ状に巻かれることによって形成される。ワイヤレス給電用コイル7は、電池2の外形と同等の大きさになるように、該電池2の直径と同等の径を有する。ワイヤレス給電用コイル7は、電池2に対して該電池2の厚み方向に積層される。なお、ワイヤレス給電用コイル7の線部材の一方の端部は、基板3に設けられた一方の端子用切欠き部3b内に位置付けられた状態でコイル接続端子(図示省略)に半田付けによって接続される。また、ワイヤレス給電用コイル7の線部材の他方の端部は、基板3に設けられた他方の端子用切欠き部3b内に位置付けられた状態でコイル接続端子(図示省略)に半田付けによって接続される。
【0055】
ワイヤレス給電用コイル7と電池2との間には、例えば磁性材料からなる防磁シート8が配置されている。この防磁シート8は、ワイヤレス給電用コイル7で発生した磁界が電池2に影響を与えるのを抑制する。防磁シート8は、電池2及びワイヤレス給電用コイル7と同様、略円形状に形成されていて、該電池2及びワイヤレス給電用コイル7と同等の大きさを有する。
【0056】
防磁シート8は、ワイヤレス給電用コイル7と接着剤によって接着されている。防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7も、電池2と同様、ホルダー4の湾曲部4aによって保持される。
【0057】
上述の構成により、電池ユニット1が厚み方向にコンパクトになるように、電池2に対して基板3を配置することができる。しかも、電池2に対してワイヤレス給電用コイル7を厚み方向に積層した状態でホルダー4内に収納することにより、コンパクトなワイヤレス給電用の電池ユニット1を実現できる。
【0058】
次に、電池ユニット1の製造方法について説明する。
【0059】
まず、電池2の上面(負極缶20の平面部21)上に略L字状の接続端子5の端部(他方の端部)を溶接によって固定する。一方、基板3の一方の面に、回路部品50を実装するとともに、略L字状の接続端子6の一方の端部を半田付けによって固定する。防磁シート8とワイヤレス給電用コイル7とを接着剤によって接着する。
【0060】
電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7の積層体9を、ホルダー4内に配置する。このとき、ホルダー4の湾曲部4aによって、積層体9を保持する。
【0061】
ホルダー4内に積層体9を配置した状態で、該ホルダー4の開口部4cに基板3を配置する。基板3は、一方の面が電池2の側面の少なくとも一部と対向するように、ホルダー4の開口部4cに取り付けられる。このとき、基板3の各突出部3aをホルダー4の一対の直線部4bにそれぞれ設けられた切欠き部4dに嵌め込む。また、電池2の負極缶20の平面部21に固定された接続端子5の一方の端部を、基板3の露出した面上に位置付けて該基板3に半田付けによって固定する。一方、基板3に固定された接続端子6の他方の端部を、電池2とホルダー4の直線部4bとの間に挟み込む。
【0062】
これにより、図1に示すような電池ユニット1が得られる。
【0063】
(実施形態1の効果)
この実施形態では、電池2の側方に、厚み方向の一方の面が該電池2の側面の少なくとも一部と対向するように、基板3を配置する。これにより、電池2の厚み方向に基板3を配置する構成に比べて、電池ユニット1の厚み方向のサイズをコンパクトにすることができる。また、電池2及び基板3を略U字状のホルダー4によって保持することにより、電池2及び基板3が上述のように配置された電池ユニット1を簡単な構成で実現できる。
【0064】
しかも、ホルダー4を略U字状にすることで、湾曲部4a及び直線部4bによって電池2を保持できるとともに、ホルダー4をできるだけコンパクトにすることができる。
【0065】
さらに、電池2に対してその厚み方向にワイヤレス給電用コイル7を積層して該ワイヤレス給電用コイル7もホルダー4によって保持することにより、ワイヤレス給電用の電池ユニット1を簡単な構成によって実現できる。
【0066】
また、基板3の電池2側に位置する面に、回路部品50を実装することにより、該回路部品50が電池ユニット1の外側に露出するのを防止できる。これにより、回路部品50が損傷を受けたり、ユーザー等が該回路部品50に接触して感電したりするのを防止できる。
【0067】
また、基板3の露出面には、機器と接続される外部端子としての正極端子51及び負極端子52を設けることにより、電池ユニット1と機器とを容易に接続することができる。
【0068】
さらに、本実施形態では、基板3の長手方向の端部に突出部3aを設けるとともに、ホルダー4の開口部4cに位置する直線部4bの先端部分に切欠き部4cを設けて、該切欠き部4cに突出部3aを嵌め込む。これにより、基板3をホルダー4の開口部4cに容易に固定することができる。
【0069】
<実施形態2>
図5に、実施形態2に係る電池ユニット100の概略構成を示す。この実施形態2では、ホルダー101が概略箱状に形成されている点で実施形態1の構成とは異なる。以下の説明において、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる構成についてのみ説明する。
【0070】
図5及び図6に示すように、ホルダー101は、電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7を覆うように概略箱状に形成されている。具体的には、ホルダー101は、実施形態1に示すホルダー4に、電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7の積層体9を厚み方向の両側で覆う天板102及び底板103が一体に形成された構成を有する。すなわち、ホルダー101は、基板3が配置される部分に開口部101aを有する概略箱状に形成されている。よって、電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7は、外部に露出しないようにホルダー101内に収納される。
【0071】
なお、特に図示しないが、実施形態1と同様、ホルダー101の側壁が湾曲した部分に電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7が配置される一方、ホルダー101の開口部101aに基板3が配置される。ホルダー101の開口部101aには、実施形態1と同様、基板3の突出部3aが嵌め込まれる切欠き部101bが形成されている。
【0072】
電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7は、ホルダー101の開口部101aから該ホルダー101内に挿入される。接続端子5,6は、基板3に半田付けによって固定された状態で、該基板3をホルダー101に取り付ける際に電池2とそれぞれ接触するようにホルダー101内に配置される。
【0073】
(実施形態2の効果)
この実施形態では、ホルダー101を、電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7を覆う概略箱状に形成する。これにより、ホルダー101内に電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7をより確実に保持することができる。しかも、電池2、ワイヤレス給電用コイル7及び回路部品50等がホルダー101内に封止されるため、電池ユニット100内の部品が露出しない。これにより、電池ユニット100内の部品が外部の影響を受けるのを抑制できる。
【0074】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0075】
前記各実施形態では、電池2としてコイン形状の扁平型電池を用いているが、この限りではなく、どのような形状の二次電池であってもよい。電池がコイン形状以外の場合には、ホルダー4,101は、電池を保持しやすいように該電池の形状に合わせるのが好ましい。また、電池は一次電池であってもよい。電池が一次電池の場合には、ワイヤレス給電用コイル7及び防磁シート8は不要であり、基板3には例えばキャパシタなどが実装される。
【0076】
前記各実施形態では、基板3は、長手方向の長さが電池2の直径と同等であり、短手方向の長さが電池2、防磁シート8及びワイヤレス給電用コイル7を含む積層体9の厚みと同等である。しかしながら、基板3は、どのようなサイズであってもよい。ホルダーのサイズ及び形状は、基板3のサイズ及び形状に合わせるのが好ましい。
【0077】
前記各実施形態では、電池2の正極と基板3とを接続する接続端子6を、該基板3の電池2側に位置する面から電池2の側面に延びるように配置している。しかしながら、接続端子5と同様、基板3の露出面から電池2の底面、すなわち正極缶10の底部11に延びるように配置してもよい。すなわち、接続端子5,6を、電池2を挟み込むように配置してもよい。
【0078】
前記各実施形態では、基板3に突出部3aを設けるとともに、ホルダー4,101に切欠き部4d,101bを設けて、該切欠き部4d,101bに突出部3aを嵌め込んでいる。しかしながら、基板3に突出部3aを設けなくてもよいし、ホルダー4,101に切欠き部4d,101bを設けなくてもよい。
【0079】
前記各実施形態では、基板3の露出面に、機器と電気的に接続される外部端子としての正極端子51及び負極端子52を設けている。しかしながら、基板3に正極端子51及び負極端子52を設けなくてもよい。この場合には、機器と電気的に接続される外部端子を基板3以外に設けたり、基板3から接続配線を引き出したりすればよい。
【0080】
前記各実施形態では、防磁シート8を、電池2及びワイヤレス給電用コイル7に合わせて円形状にしているが、この限りではなく、ホルダー4,101の形状に合わせて、半円と矩形とを繋げた形状としてもよい。これにより、ホルダー4,101内で、電池2とワイヤレス給電用コイル7とを、防磁シートによって、より確実に隔離することができる。したがって、ワイヤレス給電用コイル7から生じた磁束が電池2等に影響を与えるのをより確実に防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明による電池ユニットは、電池及び基板を備えた構成に利用可能である。
【符号の説明】
【0082】
1,100:電池ユニット、2:電池、3:基板、3a:突出部、4,101:ホルダー、4a:湾曲部(電池収納部)、4b:直線部(電池収納部)、4c,101a:開口部、4d,101b:切欠き部、5,6:接続端子、7:ワイヤレス給電用コイル、50:回路部品、51:正極端子(外部端子)、52:負極端子(外部端子)、L:軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6